(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004889
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】撮像制御装置、撮像装置、撮像制御方法、及び撮像制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 23/60 20230101AFI20240110BHJP
H04N 23/54 20230101ALI20240110BHJP
H04N 23/63 20230101ALI20240110BHJP
H04N 25/40 20230101ALI20240110BHJP
H04N 25/771 20230101ALI20240110BHJP
【FI】
H04N5/232
H04N5/225 300
H04N5/232 930
H04N5/341
H04N5/3745 200
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022104770
(22)【出願日】2022-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】古田 善工
(72)【発明者】
【氏名】小田 和也
(72)【発明者】
【氏名】河合 智行
【テーマコード(参考)】
5C024
5C122
【Fターム(参考)】
5C024CX54
5C024CX61
5C024CY17
5C024GX03
5C024GX16
5C024GX18
5C024GY39
5C024GY41
5C122FC02
5C122FC07
5C122FD07
5C122FK08
5C122HA86
5C122HB02
(57)【要約】
【課題】撮像制御装置、撮像装置、撮像制御方法、及び撮像制御プログラムを提供する。
【解決手段】システム制御部11は、露光期間EXを終了すると、グループG1から画素信号を読み出し、読み出しを終了すると、グループG2からの画素信号の読み出しと、グループG1による被写体の撮像(露光期間EX(G1))と、を行う。そして、システム制御部11は、この撮像の終了後、グループG1から画素信号を読み出し、その画素信号に基づいて、ライブビュー画像LV1を表示させる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電変換部及び前記光電変換部から転送される電荷を保持する電荷保持部を含む画素が一方向に複数配列された画素行を複数有する撮像素子を制御する撮像制御装置であって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
前記複数の画素行を露光し、当該露光によって前記複数の画素行の前記光電変換部に蓄積された電荷を前記電荷保持部に転送する第1制御を行い、
前記第1制御により電荷を保持した前記電荷保持部のうち、一部の前記画素行の前記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第2制御を行い、
前記第1制御により電荷を保持した前記電荷保持部のうち、前記一部の画素行以外の前記画素行の前記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号の読み出し、及び、前記第2制御で信号を読み出した前記一部の画素行の露光を行う第3制御を行い、
前記第2制御によって信号が読み出された前記一部の画素行の前記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第4制御を行う、撮像制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、前記第2制御及び前記第4制御の一方又は両方の結果に基づいて、ライブビュー画像の表示制御を行う、撮像制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、前記第3制御において、前記一部の画素行の全て又は一部の露光期間をずらして前記一部の画素行の露光を行う、撮像制御装置。
【請求項4】
請求項1に記載の撮像制御装置であって、
前記撮像素子は、位相差検出用画素を含む前記画素行である位相差検出用画素行を含み、
前記一部の画素行は、前記位相差検出用画素行を含み、
前記プロセッサは、前記第2制御によって前記位相差検出用画素行の前記電荷保持部から読み出された信号に基づいて、焦点調節用の評価値を導出する、撮像制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、前記評価値に基づいて、前記第3制御の実行と非実行のどちらかを決定する、撮像制御装置。
【請求項6】
請求項5に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、前記評価値が閾値以上の場合には、前記第3制御を非実行とする、撮像制御装置。
【請求項7】
請求項5に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、前記第3制御を非実行とする場合には、前記第1制御により電荷を保持した前記電荷保持部のうち、前記一部の画素行以外の前記画素行の前記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号の読み出しを行う第5制御を、前記第3制御及び前記第4制御の代わりに行う、撮像制御装置。
【請求項8】
請求項5に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、前記第3制御を非実行とする場合には、前記第1制御を前記第3制御及び前記第4制御の代わりに行う、撮像制御装置。
【請求項9】
請求項4に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、前記評価値に基づいて、前記第4制御における信号の読み出し速度を制御する、撮像制御装置。
【請求項10】
請求項9に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、前記評価値が閾値以上の場合には、前記第4制御における信号の読み出し速度を、前記第3制御における信号の読み出し速度よりも速くする、撮像制御装置。
【請求項11】
請求項1に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、前記第4制御における信号の読み出し速度を、前記第3制御における信号の読み出し速度よりも速くする、撮像制御装置。
【請求項12】
請求項1に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、前記第2制御を行った後、前記第3制御と前記第4制御をこの順で行う処理を少なくとも1回行う、撮像制御装置。
【請求項13】
請求項12に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、前記第3制御によって前記一部の画素行以外の前記画素行の電荷保持部からの信号の読み出しを完了した場合に、当該第3制御に続けて行う前記第4制御を省略して、又は、当該第4制御と併せて、前記第1制御を開始する、撮像制御装置。
【請求項14】
請求項12に記載の撮像制御装置であって、
前記プロセッサは、nを複数としてn回の前記処理を行い、n回目の前記処理の後に、前記第1制御、及び、前記一部の画素行以外の画素行のうちの信号読み出しが未完了の画素行における前記電荷保持部に保持されている電荷に応じた信号を読み出す制御を行う、撮像制御装置。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか1項に記載の撮像制御装置と、
前記撮像素子と、を備える撮像装置。
【請求項16】
光電変換部及び前記光電変換部から転送される電荷を保持する電荷保持部を含む画素が一方向に複数配列された画素行を複数有する撮像素子を制御する撮像制御方法であって、
前記複数の画素行を露光し、当該露光によって前記複数の画素行の前記光電変換部に蓄積された電荷を前記電荷保持部に転送する第1制御を行い、
前記第1制御により電荷を保持した前記電荷保持部のうち、一部の前記画素行の前記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第2制御を行い、
前記第1制御により電荷を保持した前記電荷保持部のうち、前記一部の画素行以外の前記画素行の前記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号の読み出し、及び、前記第2制御で信号を読み出した前記一部の画素行の露光を行う第3制御を行い、
前記第2制御によって信号が読み出された前記一部の画素行の前記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第4制御を行う、撮像制御方法。
【請求項17】
光電変換部及び前記光電変換部から転送される電荷を保持する電荷保持部を含む画素が一方向に複数配列された画素行を複数有する撮像素子を制御する撮像制御プログラムであって、
前記複数の画素行を露光し、当該露光によって前記複数の画素行の前記光電変換部に蓄積された電荷を前記電荷保持部に転送する第1制御を行い、
前記第1制御により電荷を保持した前記電荷保持部のうち、一部の前記画素行の前記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第2制御を行い、
前記第1制御により電荷を保持した前記電荷保持部のうち、前記一部の画素行以外の前記画素行の前記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号の読み出し、及び、前記第2制御で信号を読み出した前記一部の画素行の露光を行う第3制御を行い、
前記第2制御によって信号が読み出された前記一部の画素行の前記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第4制御を行う、ステップをプロセッサに実行させる撮像制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像制御装置、撮像装置、撮像制御方法、及び撮像制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の光電変換素子を備えた撮像素子で撮像され、光ノイズが重畳するメモリ部に転送された画像データを、上記メモリ部の区分けされた複数の領域の各々毎に領域画像データとして読み出し、かつ上記領域画像データ毎の読み出しが終了した後、予め定められた領域のデータを再度読み出す読出部と、上記撮像素子により撮像されて上記メモリ部に格納された撮像画像データが、上記読出部により再度読み出された上記データに応じて定まる光ノイズに従って上記複数の領域の各々毎に補正されて得られた補正画像データを出力する出力部と、を含む画像処理装置が記載されている。
【0003】
特許文献2には、撮像指示があると撮像素子の受光面を露光し、この露光の終了後、5つのフィールド期間に分けて撮像素子から撮像信号を読み出し、最初のフィールド期間では、位相差検出用画素を含むフィールドから撮像信号を読み出し、その次のフィールド期間では撮像用画素のみを含むフィールドから撮像信号を読み出し、最初のフィールド期間で読み出された撮像信号に基づいてポストビュー画像を表示し、その次のフィールド期間で読み出した撮像信号に基づいてポストビュー画像を更新する撮像装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2020/021887号
【特許文献2】国際公開第2018/088119号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の技術は以下に示すものである。
【0006】
(1)
光電変換部(光電変換部61A)及び上記光電変換部から転送される電荷を保持する電荷保持部(電荷保持部61B)を含む画素(画素61)が一方向(行方向X)に複数配列された画素行(画素行62)を複数有する撮像素子(撮像素子5)を制御する撮像制御装置であって、
プロセッサ(システム制御部11)を備え、
上記プロセッサは、
上記複数の画素行(グループG1、グループG2、グループG3、及びグループG4)を露光し、その露光によって上記複数の画素行の上記光電変換部に蓄積された電荷を上記電荷保持部に転送する第1制御を行い、
上記第1制御により電荷を保持した上記電荷保持部のうち、一部の上記画素行(グループG1)の上記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第2制御を行い、
上記第1制御により電荷を保持した上記電荷保持部のうち、上記一部の画素行以外の上記画素行(グループG2、グループG3、及びグループG4のいずれか)の上記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号の読み出し、及び、上記第2制御で信号を読み出した上記一部の画素行の露光を行う第3制御を行い、
上記第2制御によって信号が読み出された上記一部の画素行の上記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第4制御を行う、撮像制御装置。
【0007】
(2)
(1)に記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、上記第2制御及び上記第4制御の一方又は両方の結果に基づいて、ライブビュー画像の表示制御を行う、撮像制御装置。
【0008】
(3)
(1)又は(2)に記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、上記第3制御において、上記一部の画素行の全て又は一部の露光期間をずらして上記一部の画素行の露光を行う、撮像制御装置。
【0009】
(4)
(1)から(3)のいずれかに記載の撮像制御装置であって、
上記撮像素子は、位相差検出用画素を含む上記画素行である位相差検出用画素行(第2画素行)を含み、
上記一部の画素行は、上記位相差検出用画素行を含み、
上記プロセッサは、上記第2制御によって上記位相差検出用画素行の上記電荷保持部から読み出された信号に基づいて、焦点調節用の評価値を導出する、撮像制御装置。
【0010】
(5)
(4)に記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、上記評価値に基づいて、上記第3制御の実行と非実行のどちらかを決定する、撮像制御装置。
【0011】
(6)
(5)に記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、上記評価値が閾値以上の場合には、上記第3制御を非実行とする、撮像制御装置。
【0012】
(7)
(5)又は(6)に記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、上記第3制御を非実行とする場合には、上記第1制御により電荷を保持した上記電荷保持部のうち、上記一部の画素行以外の上記画素行の上記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号の読み出しを行う第5制御を、上記第3制御及び上記第4制御の代わりに行う、撮像制御装置。
【0013】
(8)
(5)又は(6)に記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、上記第3制御を非実行とする場合には、上記第1制御を上記第3制御及び上記第4制御の代わりに行う、撮像制御装置。
【0014】
(9)
(4)に記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、上記評価値に基づいて、上記第4制御における信号の読み出し速度を制御する、撮像制御装置。
【0015】
(10)
(9)に記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、上記評価値が閾値以上の場合には、上記第4制御における信号の読み出し速度を、上記第3制御における信号の読み出し速度よりも速くする、撮像制御装置。
【0016】
(11)
(1)から(8)のいずれかに記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、上記第4制御における信号の読み出し速度を、上記第3制御における信号の読み出し速度よりも速くする、撮像制御装置。
【0017】
(12)
(1)から(11)のいずれかに記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、上記第2制御を行った後、上記第3制御と上記第4制御をこの順で行う処理を少なくとも1回行う、撮像制御装置。
【0018】
(13)
(12)に記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、上記第3制御によって上記一部の画素行以外の上記画素行の電荷保持部からの信号の読み出しを完了した場合に、その第3制御に続けて行う上記第4制御を省略して、又は、その第4制御と併せて、上記第1制御を開始する、撮像制御装置。
【0019】
(14)
(12)に記載の撮像制御装置であって、
上記プロセッサは、nを複数としてn回の上記処理を行い、n回目の上記処理の後に、上記第1制御、及び、上記一部の画素行以外の画素行のうちの信号読み出しが未完了の画素行における上記電荷保持部に保持されている電荷に応じた信号を読み出す制御(直線ROg4で示される駆動を実行させる制御)を行う、撮像制御装置。
【0020】
(15)
(1)から(14)のいずれかに記載の撮像制御装置と、
上記撮像素子と、を備える撮像装置(デジタルカメラ100)。
【0021】
(16)
光電変換部及び上記光電変換部から転送される電荷を保持する電荷保持部を含む画素が一方向に複数配列された画素行を複数有する撮像素子を制御する撮像制御方法であって、
上記複数の画素行を露光し、その露光によって上記複数の画素行の上記光電変換部に蓄積された電荷を上記電荷保持部に転送する第1制御を行い、
上記第1制御により電荷を保持した上記電荷保持部のうち、一部の上記画素行の上記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第2制御を行い、
上記第1制御により電荷を保持した上記電荷保持部のうち、上記一部の画素行以外の上記画素行の上記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号の読み出し、及び、上記第2制御で信号を読み出した上記一部の画素行の露光を行う第3制御を行い、
上記第2制御によって信号が読み出された上記一部の画素行の上記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第4制御を行う、撮像制御方法。
【0022】
(17)
光電変換部及び上記光電変換部から転送される電荷を保持する電荷保持部を含む画素が一方向に複数配列された画素行を複数有する撮像素子を制御する撮像制御プログラムであって、
上記複数の画素行を露光し、その露光によって上記複数の画素行の上記光電変換部に蓄積された電荷を上記電荷保持部に転送する第1制御を行い、
上記第1制御により電荷を保持した上記電荷保持部のうち、一部の上記画素行の上記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第2制御を行い、
上記第1制御により電荷を保持した上記電荷保持部のうち、上記一部の画素行以外の上記画素行の上記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号の読み出し、及び、上記第2制御で信号を読み出した上記一部の画素行の露光を行う第3制御を行い、
上記第2制御によって信号が読み出された上記一部の画素行の上記電荷保持部に保持された電荷に応じた信号を読み出す第4制御を行う、ステップをプロセッサに実行させる撮像制御プログラム。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の撮像装置の一実施形態であるデジタルカメラ100の概略構成を示す図である。
【
図2】
図1に示す撮像素子5の概略構成を示す平面模式図である。
【
図3】
図2に示す撮像素子5における画素61の概略構成を示す平面模式図である。
【
図4】
図3に示す画素61のA-A線の断面模式図である。
【
図5】
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作を示すタイミングチャートである。
【
図6】
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第一変形例を示すタイミングチャートである。
【
図7】
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第二変形例を示すタイミングチャートである。
【
図8】
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第三変形例を示すタイミングチャートである。
【
図9】
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第四変形例を示すタイミングチャートである。
【
図10】
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第五変形例を示すタイミングチャートである。
【
図11】
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第六変形例を示すタイミングチャートである。
【
図12】スマートフォン200の外観を示すものである。
【
図13】
図12に示すスマートフォン200の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明の撮像装置の一実施形態であるデジタルカメラ100の概略構成を示す図である。
図1に示すデジタルカメラ100は、撮像レンズ1、絞り2、撮像レンズ1を駆動するレンズ駆動部8、絞り2を駆動する絞り駆動部9、及び、レンズ駆動部8と絞り駆動部9を制御するレンズ制御部4を有するレンズ装置40と、本体部100Aと、を備える。
【0025】
本体部100Aは、撮像素子5と、デジタルカメラ100の電気制御系全体を統括制御するシステム制御部11と、操作部14と、表示装置22と、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read only memory)等を含むメモリ16と、メモリ16へのデータ記憶及びメモリ16からのデータ読み出しの制御を行うメモリ制御部15と、デジタル信号処理部17と、記憶媒体21へのデータ記憶及び記憶媒体21からのデータ読み出しの制御を行う外部メモリ制御部20と、を備える。
【0026】
レンズ装置40は、本体部100Aに着脱可能なものであってもよいし、本体部100Aと一体化されたものであってもよい。撮像レンズ1は、光軸方向に移動可能なフォーカスレンズ等を含む。このフォーカスレンズは、撮像レンズ1及び絞り2を含む撮像光学系の焦点を調節するためのレンズであり、単一のレンズ又は複数のレンズで構成される。フォーカスレンズが光軸方向に移動することで、フォーカスレンズの主点の位置が光軸方向に沿って変化し、被写体側の焦点位置の変更が行われる。なお、フォーカスレンズとしては、電気的な制御により、光軸方向の主点の位置を変更可能な液体レンズが用いられてもよい。
【0027】
レンズ装置40のレンズ制御部4は、システム制御部11から送信されてくるレンズ駆動信号に基づいてレンズ駆動部8を制御して、撮像レンズ1に含まれるフォーカスレンズの主点の位置を変更する。レンズ装置40のレンズ制御部4は、システム制御部11から送信されてくる駆動制御信号に基づいて絞り駆動部9を制御して、絞り2の開口量(F値)を変更する。
【0028】
撮像素子5は、撮像レンズ1及び絞り2を含む撮像光学系を通して被写体を撮像する。撮像素子5は、複数の画素が二次元状に配置された受光面60(
図2参照)を有し、撮像光学系によってこの受光面60に結像される被写体像をこの複数の画素によって画素信号群に変換して出力する。撮像素子5は、例えばCMOS(complementary metal-oxide semiconductor)イメージセンサが用いられる。撮像素子5は、図示省略のドライバによって駆動され、このドライバは、システム制御部11によって制御される。
【0029】
システム制御部11は、デジタルカメラ100全体を統括制御するものであり、ハードウェア的な構造は、撮像制御プログラムを含むプログラムを実行して処理を行う各種のプロセッサである。システム制御部11の実行するプログラムは、メモリ16のROMに格納されている。
【0030】
各種のプロセッサとしては、プログラムを実行して各種処理を行う汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。これら各種のプロセッサの構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0031】
システム制御部11は、各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ又はCPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。
【0032】
システム制御部11は、撮像制御プログラムにしたがって、撮像素子5とレンズ装置40を駆動し、レンズ装置40の撮像光学系を通して撮像した被写体像を画素信号群として出力させる。システム制御部11とメモリ16によって、撮像制御装置が構成される。撮像素子5から出力された画素信号群は、デジタル信号処理部17で処理されて、表示装置22での表示に適したデータ又は記憶媒体21への記憶に適したデータである撮像画像データが生成される。
【0033】
システム制御部11には、操作部14を通して利用者からの指示信号が入力される。操作部14には、表示面22bと一体化されたタッチパネルと、各種ボタン等が含まれる。
【0034】
表示装置22は、有機EL(electroluminescence)パネル又は液晶パネル等で構成される表示面22bと、表示面22bの表示を制御する表示コントローラ22aと、を備える。
【0035】
メモリ制御部15、デジタル信号処理部17、外部メモリ制御部20、及び表示コントローラ22aは、制御バス24及びデータバス25によって相互に接続され、システム制御部11からの指令によって制御される。
【0036】
図2は、
図1に示す撮像素子5の概略構成を示す平面模式図である。
図3は、
図2に示す撮像素子5における画素61の概略構成を示す平面模式図である。
図4は、
図3に示す画素61のA-A線の断面模式図である。
【0037】
撮像素子5は、行方向Xに配列された複数の画素61からなる画素行62が、行方向Xと直交する列方向Yに複数配列された受光面60と、受光面60に配列された画素61を駆動する駆動回路63と、受光面60に配列された画素行62の各画素61から信号線に読み出される画素信号を処理する信号処理回路64と、を備える。
【0038】
複数の画素61には、撮像光学系の瞳領域の行方向Xに並ぶ異なる2つの部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する位相差検出用画素と、この一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する位相差検出用画素と、この一対の光束の両方を受光し受光量に応じた信号を検出する通常画素と、が含まれる。
【0039】
画素行62には、通常画素のみを含む第1画素行と、位相差検出用画素及び通常画素を含む第2画素行とが含まれており、例えば第2画素行は列方向Yに等間隔で離散的に配置されている。なお、撮像素子5において、位相差検出用画素は必須ではなく、全ての画素61が通常画素で構成されていてもよい。
【0040】
以下では、
図2において受光面60の列方向Yの上側の端部を上端といい、受光面60の列方向Yの下側の端部を下端という。この上端は受光面60の一端を構成し、この下端は受光面60の他端を構成する。
【0041】
受光面60に配置された画素61は、複数のグループに分類されている。例えば、Mを0以上の整数とし、受光面60に設定されるグループ数をn(ここではn=4)とし、kを1~nとする。
図2の例では、受光面60に配列された全ての画素行62のうちの受光面60の上端側から数えて(n×M+k)番目にある画素行62がグループGkとされている。受光面60に配置された画素61は、
図2に示すように、グループG1と、グループG2と、グループG3と、グループG4と、に分類されている。このグループ分けは一例であり、これに限定されるものではない。
【0042】
図3に示すように、画素61は、光電変換部61A、電荷保持部61B、電荷転送部61C、フローティングディフュージョン61D、及び読み出し回路61Eを備える。
【0043】
光電変換部61Aは、レンズ装置40の撮像光学系を通った光を受光し受光量に応じた電荷を発生して蓄積する。光電変換部61Aは、フォトダイオード等で構成される。
【0044】
電荷転送部61Cは、光電変換部61Aに蓄積された電荷を電荷保持部61Bに転送する。電荷転送部61Cは、半導体基板内の不純物領域と、この不純物領域の上方に形成された電極とで構成される。
【0045】
電荷転送部61Cを構成する電極に印加される電圧が駆動回路63によって制御されることで、光電変換部61Aから電荷保持部61Bへの電荷の転送が行われる。
【0046】
電荷保持部61Bは、光電変換部61Aから電荷転送部61Cによって転送された電荷を保持する。電荷保持部61Bは、半導体基板内の不純物領域により構成される。
【0047】
フローティングディフュージョン61Dは、電荷を信号に変換するためのものであり、電荷保持部61Bに保持された電荷が転送されてくる。
【0048】
読み出し回路61Eは、フローティングディフュージョン61Dの電位に応じた信号を画素信号として信号線65に読み出す回路である。読み出し回路61Eは、駆動回路63によって駆動される。画素信号の集合によって上述した画像信号が構成される。
【0049】
図4に示すように、N型基板70表面にはPウェル層71が形成され、Pウェル層71の表面部には光電変換部61Aが形成されている。
【0050】
光電変換部61Aは、N型不純物層73とこの上に形成されたP型不純物層74によって構成されている。N型基板70とPウェル層71によって半導体基板が構成される。
【0051】
Pウェル層71の表面部には、光電変換部61Aから少し離間して、N型不純物層からなる電荷保持部61Bが形成されている。
【0052】
電荷保持部61Bと光電変換部61Aとの間のPウェル層71の領域75の上方には、図示省略の酸化膜を介して、転送電極76が形成されている。
【0053】
領域75と転送電極76とが電荷転送部61Cを構成する。
図3の例では、転送電極76が電荷保持部61Bの上方にまで形成されているが、転送電極76は少なくとも領域75上方に形成されていればよい。
【0054】
転送電極76の電位を制御して領域75にチャネルを形成することで、光電変換部61Aに蓄積された電荷を電荷保持部61Bに転送することができる。転送電極76の電位は駆動回路63によって制御される。
【0055】
Pウェル層71の表面部には、電荷保持部61Bから少し離間して、N型不純物層からなるフローティングディフュージョン61Dが形成されている。
【0056】
電荷保持部61Bとフローティングディフュージョン61Dとの間のPウェル層71の上方には、図示省略の酸化膜を介して、読み出し電極72が形成されている。
【0057】
読み出し電極72の電位を制御して、電荷保持部61Bとフローティングディフュージョン61Dとの間の領域にチャネルを形成することで、電荷保持部61Bに保持された電荷をフローティングディフュージョン61Dに転送することができる。読み出し電極72の電位は駆動回路63によって制御される。
【0058】
図4に示す例では、読み出し回路61Eは、フローティングディフュージョン61Dの電位をリセットするためのリセットトランジスタ77と、フローティングディフュージョン61Dの電位を画素信号に変換して出力する出力トランジスタ78と、出力トランジスタ78から出力される画素信号を選択的に信号線65に読み出すための選択トランジスタ79とによって構成されている。読み出し回路の構成は一例であり、これに限るものではない。読み出し回路61Eは、複数の画素61で共用される場合もある。
【0059】
画素61には図示省略の遮光膜が設けられ、光電変換部61A以外の領域はこの遮光膜によって遮光される。
【0060】
図3及び
図4に示した画素61の構造は一例であり、これに限定されるものではない。
【0061】
図2に示す駆動回路63は、各画素61の転送電極76、読み出し電極72、及び読み出し回路61Eを画素行62毎に独立に駆動して、画素行62に含まれる各光電変換部61Aのリセット(光電変換部61Aに蓄積されている電荷の排出)と、この各光電変換部61Aに蓄積された電荷に応じた画素信号の信号線65への読み出し等を行う。
【0062】
また、駆動回路63は、全ての画素61の電荷転送部61Cを同時に駆動して、各画素61の光電変換部61Aから電荷保持部61Bに電荷を同時に転送する。駆動回路63は、システム制御部11によって制御される。
【0063】
光電変換部61Aのリセットは、電荷転送部61Cを電荷が転送可能な状態とし、かつ、読み出し電極72下方の半導体基板にチャネルを形成した状態で、リセットトランジスタ77によってフローティングディフュージョン61Dをリセットすることで行われる。
【0064】
このため、電荷保持部61Bで保持される電荷に応じた画素信号の読み出しが完了した状態であれば、その電荷保持部61Bに電荷を転送する光電変換部61Aのリセット(換言すると、光電変換部61Aの露光開始)は可能である。
【0065】
図2に示す信号処理回路64は、画素行62の各画素61から信号線65に読み出された画素信号に対し、相関二重サンプリング処理を行い、相関二重サンプリング処理後の画素信号をデジタル信号に変換してデータバス25(
図1参照)に出力する。信号処理回路64は、システム制御部11によって制御される。デジタル信号処理部17は、撮像素子5からデータバス25に出力された画素信号群にデモザイク処理及びガンマ補正処理等の信号処理を施して撮像画像データを生成する。
【0066】
システム制御部11は、撮像素子5を、グローバルリセット駆動、グローバルシャッタ駆動、ローリングリセット駆動、ローリングシャッタ駆動、及びローリング読み出し駆動のそれぞれで駆動可能である。
【0067】
グローバルリセット駆動は、露光対象となる各画素61の光電変換部61Aを同時にリセットして、この各画素61の露光を同時に開始する駆動である。
【0068】
グローバルシャッタ駆動は、グローバルリセット駆動によって各画素61で開始された露光によりこの各画素61の光電変換部61Aに蓄積された電荷を、電荷保持部61Bに同時に転送して、各画素61で同時に露光を終了する駆動である。
【0069】
ローリングリセット駆動は、露光対象となる複数の画素行62に対し、画素行62の各光電変換部61Aをリセットしてその各光電変換部61Aの露光を開始する処理を、画素行62を変えながら順次行う駆動である。
【0070】
ローリングシャッタ駆動は、ローリングリセット駆動によって露光が開始された画素行62の光電変換部61Aからその画素行62の電荷保持部61Bに電荷を転送してその画素行62の露光を終了する処理を、画素行62を変えながら順次行う駆動である。
【0071】
ローリングリセット駆動及びローリングシャッタ駆動を行うと、露光対象となる複数の画素行62の全ての露光期間が僅かにずれた状態となる。ただし、ローリングリセット駆動及びローリングシャッタ駆動によって、露光対象となる複数の画素行の一部で露光期間がずれた状態にすることもできる。
【0072】
例えば、信号処理回路64を、受光面60の上側に更に配置する構成を想定する。この構成では、2つの信号処理回路64が存在するため、2つの画素行62から同時に画素信号を読み出すことが可能になる。このため、露光対象となる複数の画素行62のうち、隣接する2つの画素行62をペアとすると、ペアの露光を開始する処理を、ペアを変えながら順次行い、露光が開始されたペアの露光を終了する処理を、ペアを変えながら順次行うことで、各ペアについては露光期間を同一とし、ペア毎に露光期間をずらすことが可能となる。
【0073】
ローリング読み出し駆動は、各電荷保持部61Bに保持された電荷に応じた画素信号を、画素行62毎に順次読み出す駆動である。
【0074】
システム制御部11は、デジタルカメラ100が撮像モードに設定されると、例えば、ローリングリセット駆動、ローリングシャッタ駆動、及びローリング読み出し駆動のセットによってライブビュー画像表示用の撮像(以下、LV撮像という)を連続して行う。なお、システム制御部11は、グローバルリセット駆動、グローバルシャッタ駆動、及びローリング読み出し駆動のセットによってLV撮像を行ってもよい。
【0075】
そして、システム制御部11は、このセットの実行中に、静止画像データの記憶媒体21への記憶のための記憶用の撮像(以下、本撮像と記載)を行う指示(以下、撮像指示という)を受けると、グローバルリセット駆動及びグローバルシャッタ駆動を実行させる制御を行って、本撮像を実行させる。
図1に示すデジタル信号処理部17は、本撮像によって撮像素子5から出力される画素信号群を処理して撮像画像データを生成し、この撮像画像データを記憶媒体21に記憶させる。
【0076】
図5は、
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作を示すタイミングチャートである。
図5において横軸は時刻を示している。
【0077】
図5の上段と中段には、撮像素子5の各画素行62の光電変換部61A及び電荷保持部61Bの駆動タイミングが示されている。
図5の上段及び中段において、縦軸は画素行62の列方向Yの位置を示している。
【0078】
図5の上段における実線及び破線で示す直線は、グローバルリセット駆動とグローバルシャッタ駆動が行われるタイミングを示している。
【0079】
図5の中段における実線で示す直線は、グローバルシャッタ駆動によって、電荷保持部61Bに電荷が保持されるタイミングを示している。
【0080】
図5の中段における破線で示す直線は、ローリング読み出し駆動によって、電荷保持部61Bから画素信号が読み出されるタイミングを示している。
【0081】
図5の下段には、表示面22bの描画状態が示されている。
図5の下段において、縦軸は表示面22bの表示画素行の列方向Yの位置を示している。
図5の下段に示す実線の直線は、表示面22bの表示画素行に描画が行われるタイミングを示している。
【0082】
システム制御部11は、撮像モードに設定されると、LV撮像を連続して行い、表示面22bにライブビュー画像を表示する制御を行う。LV撮像が行われている間に撮像指示がなされると、システム制御部11は、撮像指示を受けた時点で実行中のLV撮像を終了する。
【0083】
そして、システム制御部11は、時刻t1において、直線GRで示されるグローバルリセット駆動を実行させる制御を行い、受光面60に形成された全ての画素行62において同時に光電変換部61Aのリセットを行う。これにより、受光面60に形成された全ての画素行62において、同じタイミングで露光が開始する。
【0084】
その後、所定の露光時間が経過すると、システム制御部11は、時刻t2において、直線GSで示されるグローバルシャッタ駆動を実行させる制御を行う。このグローバルシャッタ駆動により、受光面60に形成された全ての画素行62において同時に、光電変換部61Aから電荷保持部61Bへの電荷の転送が行われ、直線STで示されるように、電荷保持部61Bにて電荷が保持される。これにより、受光面60に形成された全ての画素行62で同じタイミングで露光が終了する。
図5では、直線GRと直線GSとで囲まれる期間が本撮像の露光期間EXとして示されている。
【0085】
システム制御部11は、直線GSで示されるグローバルシャッタ駆動を実行させる制御を行った後、直線ROg1で示されるローリング読み出し駆動を実行させる制御を行う。このローリング読み出し駆動により、グループG1、グループG2、グループG3、及びグループG4のうちのいずれか1つ(ここではグループG1とする)における画素行62が、受光面60の上端から下端に向かって順番に選択され、選択された画素行62の電荷保持部61Bから画素信号が読み出される。直線ROg1で示されるローリング読み出し駆動によってグループG1から読み出された画素信号群を、画素信号群IMG1と記載する。
【0086】
システム制御部11は、直線ROg1で示されるローリング読み出し駆動によってグループG1の画素行62から順次読み出される画素信号をデジタル信号処理部17に処理させる。そして、システム制御部11は、その処理によってライン画像が生成されると、そのライン画像を表示面22bに表示させる制御を行う。この制御により、直線DR1に示すように、本撮像(露光期間EX)で撮像された被写体のライブビュー画像(所謂、ポストビュー画像PV)が表示面22bに表示される。
【0087】
直線ROg1で示されるローリング読み出し駆動が終了する時刻t3になると、システム制御部11は、グループG1に対して、直線GRg1で示されるグローバルリセット駆動を実行させる制御を行う。このグローバルリセット駆動により、グループG1の全ての画素行62において同時に光電変換部61Aのリセットが行われ、グループG1の全ての画素行62において、同じタイミングで露光が開始する。なお、時刻t3では、直線ROg1で示されるローリング読み出し駆動によって、グループG1における全ての電荷保持部61Bから画素信号の読み出しが完了している。このため、時刻t3の時点で、グループG1の全ての画素61において同時に露光を開始可能である。
【0088】
また、システム制御部11は、時刻t3において、直線ROg2で示されるローリング読み出し駆動を実行させる制御を行う。このローリング読み出し駆動により、グループG2、グループG3、及びグループG4のいずれか1つ(ここではグループG2とする)における画素行62が、受光面60の上端から下端に向かって順番に選択され、選択された画素行62の電荷保持部61Bから画素信号が読み出される。直線ROg2で示されるローリング読み出し駆動によってグループG2から読み出された画素信号群を、画素信号群IMG2と記載する。
【0089】
直線ROg2で示されるローリング読み出し駆動が終了する時刻t4になると、システム制御部11は、グループG1に対して、直線GSg1で示されるグローバルシャッタ駆動を実行させる制御を行う。このグローバルシャッタ駆動により、グループG1の全ての画素行62において同時に、光電変換部61Aから電荷保持部61Bへの電荷の転送が行われ、直線STg1で示されるように、電荷保持部61Bにて電荷が保持される。これにより、グループG1の全ての画素行62で同じタイミングで露光が終了する。
図5では、直線GRg1と直線GSg1とで囲まれる期間が露光期間EX(G1)として示されている。
【0090】
また、システム制御部11は、時刻t4において、直線GSg1で示されるグローバルシャッタ駆動を実行させる制御を行った後、直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動を実行させる制御を行う。このローリング読み出し駆動では、グループG1の画素行62が、受光面60の上端から下端に向かって順番に選択され、選択された画素行62の電荷保持部61Bから画素信号が読み出される。
【0091】
システム制御部11は、時刻t4で開始した直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動によってグループG1の画素行62から順次読み出される画素信号をデジタル信号処理部17に処理させる。システム制御部11は、その処理によってライン画像が生成されると、そのライン画像を表示面22bに表示させる制御を行う。この制御により、直線DR2に示すように、時刻t3と時刻t4の間の期間F2にグループG1によって撮像された被写体のライブビュー画像LV1が、表示面22bに表示される。なお、
図5では、時刻t2と時刻t3の間の期間を期間F1として示している。
【0092】
時刻t4で開始された直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動が終了する時刻t5になると、システム制御部11は、グループG1に対して、直線GRg1で示されるグローバルリセット駆動を実行させる制御を行う。このグローバルリセット駆動により、グループG1の全ての画素行62において同時に光電変換部61Aのリセットが行われて、グループG1の全ての画素行62において、同じタイミングで露光が開始する。
【0093】
また、システム制御部11は、時刻t5において、直線ROg3で示されるローリング読み出し駆動を実行させる制御を行う。このローリング読み出し駆動では、グループG3及びグループG4のいずれか1つ(ここではグループG3とする)における画素行62が、受光面60の上端から下端に向かって順番に選択され、選択された画素行62の電荷保持部61Bから画素信号が読み出される。直線ROg3で示されるローリング読み出し駆動によってグループG3から読み出された画素信号群を、画素信号群IMG3と記載する。
【0094】
直線ROg3で示されるローリング読み出し駆動が終了する時刻t6になると、システム制御部11は、グループG1に対して、直線GSg1で示されるグローバルシャッタ駆動を実行させる制御を行う。このグローバルシャッタ駆動により、グループG1の全ての画素行62において同時に、光電変換部61Aから電荷保持部61Bへの電荷の転送が行われ、直線STg1で示されるように電荷保持部61Bにて電荷が保持される。これにより、グループG1の全ての画素行62で同じタイミングで露光が終了する。
【0095】
また、システム制御部11は、時刻t6において、直線GSg1で示されるグローバルシャッタ駆動を実行させる制御を行った後、直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動を実行させる制御を行う。このローリング読み出し駆動では、グループG1の画素行62が、受光面60の上端から下端に向かって順番に選択され、選択された画素行62の電荷保持部61Bから画素信号が読み出される。
【0096】
システム制御部11は、時刻t6で開始した直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動によってグループG1の画素行62から順次読み出される画素信号をデジタル信号処理部17に処理させる。システム制御部11は、その処理によってライン画像が生成されると、そのライン画像を表示面22bに表示させる制御を行う。この制御により、直線DR3に示すように、時刻t5と時刻t6の間の期間F4に撮像された被写体のライブビュー画像LV2が、表示面22bに表示される。なお、
図5では、時刻t4と時刻t5の間の期間を期間F3として示している。
【0097】
時刻t6で開始された直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動が終了する時刻t7になると、システム制御部11は、グループG1に対して、直線GRg1で示されるグローバルリセット駆動を実行させる制御を行う。このグローバルリセット駆動により、グループG1の全ての画素行62において同時に光電変換部61Aのリセットが行われ、グループG1の全ての画素行62において、同じタイミングで露光が開始する。
【0098】
また、システム制御部11は、時刻t7において、直線ROg4で示されるローリング読み出し駆動を実行させる制御を行う。このローリング読み出し駆動では、グループG4の画素行62が、受光面60の上端から下端に向かって順番に選択され、選択された画素行62の電荷保持部61Bから画素信号が読み出される。直線ROg4で示されるローリング読み出し駆動によってグループG4から読み出された画素信号群を、画素信号群IMG4と記載する。
【0099】
直線ROg4で示されるローリング読み出し駆動が終了する時刻t8になると、システム制御部11は、グループG1に対して、直線GSg1で示されるグローバルシャッタ駆動を実行させる制御を行う。このグローバルシャッタ駆動により、グループG1の全ての画素行62において同時に、光電変換部61Aから電荷保持部61Bへの電荷の転送が行われ、直線STg1で示されるように電荷保持部61Bにて電荷が保持される。これにより、グループG1の全ての画素行62で同じタイミングで露光が終了する。
【0100】
また、システム制御部11は、時刻t8において、直線GSg1で示されるグローバルシャッタ駆動を実行させる制御を行った後、直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動を実行させる制御を行う。このローリング読み出し駆動では、グループG1の画素行62が、受光面60の上端から下端に向かって順番に選択され、選択された画素行62の電荷保持部61Bから画素信号が読み出される。
【0101】
システム制御部11は、時刻t8で開始した直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動によってグループG1の画素行62から順次読み出される画素信号をデジタル信号処理部17に処理させる。システム制御部11は、その処理によってライン画像が生成されると、そのライン画像を表示面22bに表示させる制御を行う。この制御により、直線DR4に示すように、時刻t7と時刻t8の間の期間F6に撮像された被写体のライブビュー画像LV3が、表示面22bに表示される。なお、
図5では、時刻t6と時刻t7の間の期間を期間F5として示している。また、時刻t8で開始した直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動が終了する時刻t9と時刻t8の間の期間を期間F7として示している。
【0102】
時刻t8において、デジタル信号処理部17は、時刻t2から時刻t8までの間に読み出された画素信号群IMG1、画素信号群IMG2、画素信号群IMG3、及び画素信号群IMG4を処理して、撮像画像データを生成し、記憶媒体21に記憶する。
【0103】
図5において、直線GR及び直線GSで示される駆動を実行させる制御が第1制御を構成する。また、期間F1における直線ROg1で示される駆動を実行させる制御が第2制御を構成する。また、期間F2における直線ROg2、直線GRg1、及び直線GSg1で示される駆動を実行させる制御と、期間F4における直線ROg3、直線GRg1、及び直線GSg1で示される駆動を実行させる制御と、期間F6における直線ROg4、直線GRg1、及び直線GSg1で示される駆動を実行させる制御が、それぞれ、第3制御を構成する。また、期間F3における直線ROG1で示される駆動を実行させる制御と、期間F5における直線ROG1で示される駆動を実行させる制御と、期間F7における直線ROG1で示される駆動を実行させる制御が、それぞれ、第4制御を構成する。
【0104】
以上のように、デジタルカメラ100によれば、受光面60に形成される画素61の総数が多くなり、全ての画素61からの画素信号の読み出しを完了するまでに時間を要する場合であっても、全ての画素信号の読み出しを完了するよりも前に、具体的には、
図5に示す時刻t2の少し後に、ポストビュー画像PVを表示することができる。このため、露光期間EXにて撮像した被写体の状態を瞬時に確認することができ、利便性を向上させることができる。
【0105】
また、デジタルカメラ100によれば、ポストビュー画像PVが表示された後も、既に画素信号の読み出しを完了したグループG1を利用して、ライブビュー画像を生成するための撮像(
図5における期間F2、期間F4、及び期間F6の露光)を行うことができる。この撮像によって、本撮像で得られる全ての画素信号の読み出しを完了するよりも前に、ライブビュー画像を表示し、更には、このライブビュー画像を更新することができる。このため、ユーザは、ポストビュー画像PVと、それに続いて表示されるライブビュー画像とによって、撮像したい被写体の状態を確認し続けることができ、適切なシャッタチャンスを捉えて、良好な撮像を行うことができる。
【0106】
システム制御部11は、
図5に示す期間F1、期間F3、及び期間F5のそれぞれにおいては、位相差検出用画素を含む第2画素行を含むグループから、画素信号の読み出しを行うことが好ましい。つまり、上記説明においては、グループG1に、第2画素行が含まれていることが好ましい。
【0107】
期間F1、期間F3、及び期間F5のそれぞれにおいて、第2画素行から画素信号を読み出すことで、システム制御部11は、位相差検出用画素から読み出された画素信号を用いて、焦点調節用の評価値(主要被写体と焦点位置とのズレ量を評価するための値。例えばデフォーカス量)を導出することができる。これにより、例えば、時刻t3から時刻t5までの期間と、時刻t5から時刻t7までの期間と、時刻t7から時刻t9までの期間と、のそれぞれにおいて、評価値を導出して、その評価値に基づくフォーカスレンズの制御や被写体位置の予測等を行うことができる。この結果、次の本撮像の開始までの間に、焦点調節を高速且つ高精度に行うことができる。特に、撮像指示に応じて本撮像を複数回連続して行う連写モードの場合には、上記の評価値を高頻度に導出できることで、撮像画像の品質を向上させることができる。
【0108】
なお、期間F1、期間F3、及び期間F5の代わりに、期間F2と期間F4の少なくとも一方において、第2画素行を含むグループからの画素信号を読み出すようにしてもよい。このようにしても、次の本撮像時における焦点調節を高速且つ高精度に行うことができる。
【0109】
図5に示す動作において、ポストビュー画像PVの表示は省略してもよい。このようにしても、ライブビュー画像LV1とライブビュー画像LV2によって、本撮像後、すぐに、被写体の状態を確認可能となる。
【0110】
また、
図5に示す動作において、ライブビュー画像LV1の表示は省略してもよい。このようにすると、ポストビュー画像PVをより長く表示でき、本撮像で撮像した被写体を詳細に確認可能となる。
【0111】
また、
図5に示す動作において、ライブビュー画像LV1とライブビュー画像LV2とライブビュー画像LV3の表示は省略してもよい。このようにしても、期間F2、期間F4、及び期間F6のそれぞれでグループG1によって撮像される撮像画像データを用いて、例えば、被写体検出処理や評価値の導出処理を行うことで、特定の被写体の動き予測の精度を向上させたり、特定の被写体に焦点を合わせ続ける制御の精度を向上させたりすることが可能となる。
【0112】
なお、
図5に示したように、ポストビュー画像PV、ライブビュー画像LV1、ライブビュー画像LV2、及びライブビュー画像LV3の表示を行う場合でも、期間F2、期間F4、及び期間F6のそれぞれでグループG1によって撮像される撮像画像データを用いて、例えば、被写体検出処理や評価値の導出処理を併せて行うことで、特定の被写体の動き予測の精度を向上させたり、特定の被写体に焦点を合わせ続ける制御の精度を向上させたりすることが可能となる。
【0113】
以上の説明では、受光面60に形成された画素61が4つのグループに分類されるものとしているが、画素61は2つ以上のグループに分類されていればよい。例えば、受光面60にグループG4が存在しない構成とした場合には、
図5に示す処理を、時刻t7以降の処理を削除したものに変更すればよい。
【0114】
また、例えば、グループG1とグループG3を統合して第1グループとし、グループG2とグループG4を統合して第2グループとしてもよい。この場合には、システム制御部11は、期間F1において、第1グループから画素信号を読み出してポストビュー画像を表示する制御を行い、期間F2において、第1グループの露光と第2グループからの画素信号の読み出しを行う制御を行い、期間F3において、第1グループから画素信号を読み出してライブビュー画像を表示したり、被写体検出処理を行ったり、評価値の導出処理を行ったりする制御を行えばよい。
【0115】
以下では、デジタルカメラ100の撮像モード時の動作の変形例について説明する。
【0116】
図6は、
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第一変形例を示すタイミングチャートである。
図6に示すタイミングチャートは、
図5において直線GRg1で示されていたグローバルリセット駆動が、直線RRg1で示されるローリングリセット駆動に変更された点と、
図5において直線GSg1で示されていたグローバルシャッタ駆動が、直線RSg1で示されるローリングシャッタ駆動に変更された点と、
図5において示されていた直線STg1が削除された点と、
図5において直線ROG1で示されていたローリング読み出し駆動が、直線rog1で示されるローリング読み出し駆動に変更された点と、を除いては、
図5に示すタイミングチャートと同じである。
【0117】
システム制御部11は、時刻t3において、直線RRg1で示されるローリングリセット駆動を実行させる制御を行う。このローリングリセット駆動では、グループG1の画素行62が上端側から順次選択され、選択された画素行62における光電変換部61Aのリセットが行われる。
【0118】
システム制御部11は、時刻t4においてローリングリセット駆動が終了すると、直線RSg1で示されるローリングシャッタ駆動を実行させる制御を行う。このローリングシャッタ駆動では、グループG1の画素行62が上端側から順次選択され、選択された画素行62における光電変換部61Aに蓄積された電荷が電荷保持部61Bに転送される。このローリングシャッタ駆動によって電荷保持部61Bに電荷が転送されると、直線rog1で示されるローリング読み出し駆動によって、その電荷に応じた画素信号が読み出され、この画素信号に基づいて、ライブビュー画像LV1の表示が行われる。
【0119】
システム制御部11は、時刻t5においても、グループG1に対してローリングリセット駆動を実行させる制御を行い、時刻t6において、このローリングリセット駆動が終了すると、グループG1に対してローリングシャッタ駆動を実行させる制御を行う。このローリングシャッタ駆動によって電荷保持部61Bに電荷が転送されると、直線rog1で示されるローリング読み出し駆動によって、その電荷に応じた画素信号が読み出され、この画素信号に基づいて、ライブビュー画像LV2の表示が行われる。
【0120】
システム制御部11は、時刻t7においても、グループG1に対してローリングリセット駆動を実行させる制御を行い、時刻t8において、このローリングリセット駆動が終了すると、グループG1に対してローリングシャッタ駆動を実行させる制御を行う。このローリングシャッタ駆動によって電荷保持部61Bに電荷が転送されると、直線rog1で示されるローリング読み出し駆動によって、その電荷に応じた画素信号が読み出され、この画素信号に基づいて、ライブビュー画像LV3の表示が行われる。
【0121】
以上のように、
図6に示す処理によれば、直線RSg1で示されるグループG1の各画素行62の露光終了から、その各画素行62に対応するライン画像の表示開始までに要する時間を、グループG1の全ての画素行62において均一にすることができる。このため、ライブビュー画像LV1、ライブビュー画像LV2、及びライブビュー画像LV3の品質を向上させることができる。
【0122】
図6に示す処理では、期間F2及び期間F3における直線ROg2、直線RRg1、及び直線RSg1で示される駆動を実行させる制御と、期間F4及び期間F5における直線ROg3、直線RRg1、及び直線RSg1で示される駆動を実行させる制御と、期間F6及び期間F7における直線ROg4、直線RRg1、及び直線RSg1で示される駆動を実行させる制御が、それぞれ、第3制御を構成する。また、直線rog1で示される駆動を実行させる制御が第4制御を構成する。
【0123】
図7は、
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第二変形例を示すタイミングチャートである。
図7に示すタイミングチャートは、時刻t3以降の処理が
図5と相違する。また、第二変形例では、本撮像後に最初に画素信号を読み出すグループ(グループG1)に第2画素行が含まれることを前提としている。
【0124】
システム制御部11は、期間F1で開始されたローリング読み出し駆動によってグループG1から読み出された画素信号のうち、位相差検出用画素の画素信号を取得し、この画素信号に基づいて、焦点調節用の評価値を導出する。
【0125】
そして、システム制御部11は、導出した評価値に基づいて、
図5における時刻t3以降の制御(すなわち、第3制御と第4制御)の実行と非実行のどちらかを決定する。具体的には、システム制御部11は、評価値が閾値未満の場合には、
図5における時刻t3以降の制御を実行することを決定し、この制御を実行する。この場合の動作は
図5に示した通りとなる。
【0126】
一方、システム制御部11は、評価値が閾値以上の場合には、
図5における時刻t3以降の制御を非実行することを決定し、
図7に示すように、第3制御及び第4制御の代わりに、直線ROで示されるローリング読み出し駆動を実行させる制御を行う。このローリング読み出し駆動では、グループG2、グループG3、及びグループG4に含まれる画素行62が、受光面60の上端から下端に向かって順番に選択され、選択された画素行62の電荷保持部61Bから画素信号が読み出される。
【0127】
直線ROで示されるローリング読み出し駆動を実行させる制御が第5制御を構成する。直線ROで示されるローリング読み出し駆動によってグループG2、グループG3、及びグループG4から読み出された画素信号群を、画素信号群IMG5と記載する。
【0128】
直線ROで示されるローリング読み出し駆動が終了すると、デジタル信号処理部17は、撮像素子5から読み出された画素信号群IMG1及び画素信号群IMG5を処理して、撮像画像データを生成し、記憶媒体21に記憶する。システム制御部11は、直線ROで示されるローリング読み出し駆動が終了すると、次の本撮像を開始する。
【0129】
期間F1においてグループG1から読み出した画素信号に基づいて導出される評価値が大きい場合には、本撮像で得られる撮像画像データのボケ度合が大きいと推定される。したがって、このような場合には、グループG2、グループG3、及びグループG4からの画素信号の読み出しを、期間を分けて行い且つその読み出しの間にグループG1による撮像を行うのではなく、グループG2、グループG3、及びグループG4から画素信号を一気に読み出すことで、次の本撮像が可能になるまでの時間を短縮できる。この結果、適切なシャッタチャンスを捉えて、良好な撮像を行うことができる。
【0130】
図7に示す動作例では、グループG1から読み出した画素信号に基づいて導出した評価値が閾値以上の場合に、直線ROで示されるローリング読み出し駆動を行うものとした。
【0131】
この変形例として、システム制御部11は、評価値が閾値以上の場合には、グループG2、グループG3、及びグループG4からの画素信号の読み出しを中止し、次の本撮像を行う制御(つまり第1制御)を行ってもよい。
【0132】
図8は、
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第三変形例を示すタイミングチャートである。
図8に示すタイミングチャートは、時刻t3において、システム制御部11が、グループG2、グループG3、及びグループG4からの画素信号の読み出しを中止し、その後、次の本撮像を開始する制御を行う点が、
図7と相違する。
【0133】
図8において、時刻t3の後に開始される露光期間EXの終了後は、例えば、この露光期間EXにて露光されたグループG1から読み出された画素信号に基づいて導出される評価値が閾値未満であれば、
図5に示した時刻t3以降の処理が行われ、この評価値が閾値以上であれば、次の本撮像が行われる。
図8のようにすることでも、次の本撮像が可能になるまでの時間を短縮でき、適切なシャッタチャンスを捉えて、良好な撮像を行うことができる。
【0134】
図9は、
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第四変形例を示すタイミングチャートである。
図9に示すタイミングチャートは、期間F3、期間F5、及び期間F7のそれぞれの長さが、期間F1、期間F2、期間F4、及び期間F6のそれぞれの長さよりも短くなっている点が、
図5と相違する。
【0135】
つまり、
図9に示すタイミングチャートでは、直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動による画素信号の読み出し速度が、直線ROg1、直線ROg2、直線ROg3、及び直線ROg4のそれぞれで示されるローリング読み出し駆動による画素信号の読み出し速度よりも速くなっている。
【0136】
撮像素子5からの画素信号の読み出し速度の変更は、信号処理回路64に含まれるAD(Analog to Digital)変換器に設定する変換ビット数の変更や、AD変換器のクロック周波数の変更等によって行うことができる。また、グループG1から画素信号を読み出す画素61の数を変更することによっても、読み出し速度を変更できる。
【0137】
図9に示す処理によれば、本撮像で得られる全ての画素信号の読み出し完了までの時間を短縮でき、次の本撮像を早く開始できる。連写モードであれば、連写速度を高めることができる。
【0138】
なお、
図9に示したような、期間F3、期間F5、及び期間F7における画素信号の読み出し速度の高速化の制御は、常時行われてもよいが、上述してきた評価値が閾値以上の場合にのみ行うようにしてもよい。
【0139】
つまり、システム制御部11は、期間F1において位相差検出用画素を含むグループG1から読み出した画素信号に基づいて導出した評価値が閾値以上の場合には、上記の高速化の制御を実行し、この評価値が閾値未満の場合には、上記の高速化の制御を非実行として、期間F3、期間F5、及び期間F7における画素信号の読み出し速度を、期間F1、期間F2、期間F4、及び期間F6における画素信号の読み出し速度と同じにしてもよい。
【0140】
このようにすることで、本撮像で撮像された被写体像に大きなボケが生じている場合に、次の本撮像が可能になるまでの時間を短縮できる。一方、本撮像で撮像された被写体像に大きなボケが生じていない場合には、ポストビュー画像とライブビュー画像を同条件で表示したり、ライブビュー画像自体を高画質化したりでき、撮像中の被写体を良好に観察可能となる。
【0141】
図10は、
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第五変形例を示すタイミングチャートである。
図10に示すタイミングチャートは、期間F7において次の本撮像が開始される点を除いては、
図5に示すタイミングチャートと同じである。
【0142】
図10に示すタイミングチャートにおいて、システム制御部11は、時刻t8において直線ROg4で示されるローリング読み出し駆動が終了すると、直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動を実行させる制御と並行して、次の本撮像を実行する制御(つまり第1制御)を行う。
【0143】
図10において、時刻t8の後に開始される露光期間EXの終了後の動作は、時刻t2から時刻t9までの動作と同じである。
図10に示す処理によれば、次の本撮像までの時間を短縮することができ、連写モードであれば、連写速度を速めることができる。なお、
図10において、期間F6における直線GRg1及び直線GSg1で示す駆動と、期間F7における直線ROG1で示す駆動は、必須ではなく省略可能である。
【0144】
図11は、
図1に示すデジタルカメラ100の撮像モード時の動作の第六変形例を示すタイミングチャートである。
図11に示すタイミングチャートは、期間F6におけるグループG1の露光と、期間F7におけるその露光によって得られる画素信号の読み出しが削除された点と、時刻t7において次の本撮像が開始される点を除いては、
図5に示すタイミングチャートと同じである。
【0145】
図11に示すタイミングチャートにおいて、システム制御部11は、時刻t7において直線ROG1で示されるローリング読み出し駆動が終了すると、直線ROg4で示されるローリング読み出し駆動を実行させる制御(つまり第4制御)と並行して、次の本撮像を実行する制御(つまり第1制御)を行う。時刻t7にて開始される露光期間EXの終了後の動作は、時刻t2から時刻t8までの動作と同じである。
図11に示す処理によれば、次の本撮像までの時間を短縮することができ、連写モードであれば、連写速度を速めることができる。
【0146】
次に、本発明の撮像装置の別実施形態であるスマートフォンの構成について説明する。
【0147】
図12は、スマートフォン200の外観を示すものである。
図12に示すスマートフォン200は、平板状の筐体201を有し、筐体201の一方の面に表示部としての表示パネル202と、入力部としての操作パネル203とが一体となった表示入力部204を備えている。
【0148】
また、この様な筐体201は、スピーカ205と、マイクロホン206と、操作部207と、カメラ部208とを備えている。なお、筐体201の構成はこれに限定されず、例えば、表示部と入力部とが独立した構成を採用したり、折り畳み構造又はスライド機構を有する構成を採用したりすることもできる。
【0149】
図13は、
図12に示すスマートフォン200の構成を示すブロック図である。
【0150】
図13に示すように、スマートフォンの主たる構成要素として、無線通信部210と、表示入力部204と、通話部211と、操作部207と、カメラ部208と、記憶部212と、外部入出力部213と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部214と、モーションセンサ部215と、電源部216と、主制御部220とを備える。
【0151】
また、スマートフォン200の主たる機能として、図示省略の基地局装置BSと図示省略の移動通信網NWとを介した移動無線通信を行う無線通信機能を備える。
【0152】
無線通信部210は、主制御部220の指示にしたがって、移動通信網NWに収容された基地局装置BSに対し無線通信を行うものである。この無線通信を使用して、音声データ、画像データ等の各種ファイルデータ、電子メールデータ等の送受信、ウェブデータ又はストリーミングデータ等の受信を行う。
【0153】
表示入力部204は、主制御部220の制御により、画像(静止画像及び動画像)又は文字情報等を表示して視覚的にユーザに情報を伝達するとともに、表示した情報に対するユーザ操作を検出する、いわゆるタッチパネルであって、表示パネル202と、操作パネル203とを備える。
【0154】
表示パネル202は、LCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro-Luminescence Display)等を表示デバイスとして用いたものである。
【0155】
操作パネル203は、表示パネル202の表示面上に表示される画像を視認可能に載置され、ユーザの指又は尖筆によって操作される一又は複数の座標を検出するデバイスである。このデバイスをユーザの指又は尖筆によって操作すると、操作に起因して発生する検出信号を主制御部220に出力する。次いで、主制御部220は、受信した検出信号に基づいて、表示パネル202上の操作位置(座標)を検出する。
【0156】
図13に示すように、本発明の撮影装置の一実施形態として例示しているスマートフォン200の表示パネル202と操作パネル203とは一体となって表示入力部204を構成しているが、操作パネル203が表示パネル202を完全に覆うような配置となっている。
【0157】
係る配置を採用した場合、操作パネル203は、表示パネル202外の領域についても、ユーザ操作を検出する機能を備えてもよい。換言すると、操作パネル203は、表示パネル202に重なる重畳部分についての検出領域(以下、表示領域と称する)と、それ以外の表示パネル202に重ならない外縁部分についての検出領域(以下、非表示領域と称する)とを備えていてもよい。
【0158】
なお、表示領域の大きさと表示パネル202の大きさとを完全に一致させても良いが、両者を必ずしも一致させる必要は無い。また、操作パネル203が、外縁部分と、それ以外の内側部分の2つの感応領域を備えていてもよい。さらに、外縁部分の幅は、筐体201の大きさ等に応じて適宜設計されるものである。
【0159】
さらにまた、操作パネル203で採用される位置検出方式としては、マトリクススイッチ方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式等が挙げられ、いずれの方式を採用することもできる。
【0160】
通話部211は、スピーカ205又はマイクロホン206を備え、マイクロホン206を通じて入力されたユーザの音声を主制御部220にて処理可能な音声データに変換して主制御部220に出力したり、無線通信部210あるいは外部入出力部213により受信された音声データを復号してスピーカ205から出力させたりするものである。
【0161】
また、
図12に示すように、例えば、スピーカ205を表示入力部204が設けられた面と同じ面に搭載し、マイクロホン206を筐体201の側面に搭載することができる。
【0162】
操作部207は、キースイッチ等を用いたハードウェアキーであって、ユーザからの指示を受け付けるものである。例えば、
図12に示すように、操作部207は、スマートフォン200の筐体201の側面に搭載され、指等で押下されるとオンとなり、指を離すとバネ等の復元力によってオフ状態となる押しボタン式のスイッチである。
【0163】
記憶部212は、主制御部220の制御プログラム及び制御データ、アプリケーションソフトウェア、通信相手の名称又は電話番号等を対応づけたアドレスデータ、送受信した電子メールのデータ、WebブラウジングによりダウンロードしたWebデータ、ダウンロードしたコンテンツデータを記憶し、またストリーミングデータ等を一時的に記憶するものである。また、記憶部212は、スマートフォン内蔵の内部記憶部217と着脱自在な外部メモリスロットを有する外部記憶部218により構成される。
【0164】
なお、記憶部212を構成するそれぞれの内部記憶部217と外部記憶部218は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、MicroSD(登録商標)メモリ等)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の格納媒体を用いて実現される。
【0165】
外部入出力部213は、スマートフォン200に連結される全ての外部機器とのインターフェースの役割を果たすものであり、他の外部機器に通信等(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、IEEE1394、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association:IrDA)(登録商標)、UWB(Ultra Wideband)(登録商標)、ジグビー(ZigBee)(登録商標)等)又はネットワーク(例えば、イーサネット(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等)により直接的又は間接的に接続するためのものである。
【0166】
スマートフォン200に連結される外部機器としては、例えば、有/無線ヘッドセット、有/無線外部充電器、有/無線データポート、カードソケットを介して接続されるメモリカード(Memory card)、SIM(Subscriber Identity Module Card)/UIM(User Identity Module Card)カード、オーディオ・ビデオI/O(Input/Output)端子を介して接続される外部オーディオ・ビデオ機器、無線接続される外部オーディオ・ビデオ機器、有/無線接続されるスマートフォン、有/無線接続されるパーソナルコンピュータ、有/無線接続されるパーソナルコンピュータ、イヤホン等がある。
【0167】
外部入出力部213は、このような外部機器から伝送を受けたデータをスマートフォン200の内部の各構成要素に伝達したり、スマートフォン200の内部のデータが外部機器に伝送されるようにしたりすることができる。
【0168】
GNSS受信部214は、主制御部220の指示にしたがって、GNSS衛星ST1~STnから送信されるGNSS信号を受信し、受信した複数のGNSS信号に基づく測位演算処理を実行し、スマートフォン200の緯度、経度、高度からなる位置を検出する。GNSS受信部214は、無線通信部210又は外部入出力部213(例えば、無線LAN)から位置情報を取得できる時には、その位置情報を用いて位置を検出することもできる。
【0169】
モーションセンサ部215は、例えば、3軸の加速度センサ等を備え、主制御部220の指示にしたがって、スマートフォン200の物理的な動きを検出する。スマートフォン200の物理的な動きを検出することにより、スマートフォン200の動く方向又は加速度が検出される。係る検出結果は、主制御部220に出力されるものである。
【0170】
電源部216は、主制御部220の指示にしたがって、スマートフォン200の各部に、バッテリ(図示しない)に蓄えられる電力を供給するものである。
【0171】
主制御部220は、マイクロプロセッサを備え、記憶部212が記憶する制御プログラム及び制御データにしたがって動作し、スマートフォン200の各部を統括して制御するものである。主制御部220のマイクロプロセッサはシステム制御部11と同様の機能を持つ。また、主制御部220は、無線通信部210を通じて、音声通信又はデータ通信を行うために、通信系の各部を制御する移動通信制御機能と、アプリケーション処理機能を備える。
【0172】
アプリケーション処理機能は、記憶部212が記憶するアプリケーションソフトウェアにしたがって主制御部220が動作することにより実現するものである。アプリケーション処理機能としては、例えば、外部入出力部213を制御して対向機器とデータ通信を行う赤外線通信機能、電子メールの送受信を行う電子メール機能、又はウェブページを閲覧するウェブブラウジング機能等がある。
【0173】
また、主制御部220は、受信データ又はダウンロードしたストリーミングデータ等の画像データ(静止画像又は動画像のデータ)に基づいて、映像を表示入力部204に表示する等の画像処理機能を備える。
【0174】
画像処理機能とは、主制御部220が、上記画像データを復号し、この復号結果に画像処理を施して、画像を表示入力部204に表示する機能のことをいう。
【0175】
さらに、主制御部220は、表示パネル202に対する表示制御と、操作部207、操作パネル203を通じたユーザ操作を検出する操作検出制御を実行する。
【0176】
表示制御の実行により、主制御部220は、アプリケーションソフトウェアを起動するためのアイコン又はスクロールバー等のソフトウェアキーを表示したり、あるいは電子メールを作成したりするためのウィンドウを表示する。
【0177】
なお、スクロールバーとは、表示パネル202の表示領域に収まりきれない大きな画像等について、画像の表示部分を移動する指示を受け付けるためのソフトウェアキーのことをいう。
【0178】
また、操作検出制御の実行により、主制御部220は、操作部207を通じたユーザ操作を検出したり、操作パネル203を通じて、上記アイコンに対する操作と上記ウィンドウの入力欄に対する文字列の入力を受け付けたり、あるいは、スクロールバーを通じた表示画像のスクロール要求を受け付けたりする。
【0179】
さらに、操作検出制御の実行により主制御部220は、操作パネル203に対する操作位置が、表示パネル202に重なる重畳部分(表示領域)か、それ以外の表示パネル202に重ならない外縁部分(非表示領域)かを判定し、操作パネル203の感応領域又はソフトウェアキーの表示位置を制御するタッチパネル制御機能を備える。
【0180】
また、主制御部220は、操作パネル203に対するジェスチャ操作を検出し、検出したジェスチャ操作に応じて、予め設定された機能を実行することもできる。
【0181】
ジェスチャ操作とは、従来の単純なタッチ操作ではなく、指等によって軌跡を描いたり、複数の位置を同時に指定したり、あるいはこれらを組み合わせて、複数の位置から少なくとも1つについて軌跡を描く操作を意味する。
【0182】
カメラ部208は、
図1に示したレンズ装置40と撮像素子5とデジタル信号処理部17を含む。スマートフォン200においては、主制御部220と内部記憶部217によって、撮像制御装置が構成される。
【0183】
カメラ部208によって生成された撮像画像データは、記憶部212に記憶したり、外部入出力部213又は無線通信部210を通じて出力したりすることができる。
【0184】
図13に示すスマートフォン200において、カメラ部208は表示入力部204と同じ面に搭載されているが、カメラ部208の搭載位置はこれに限らず、表示入力部204の背面に搭載されてもよい。
【0185】
また、カメラ部208はスマートフォン200の各種機能に利用することができる。例えば、表示パネル202にカメラ部208で取得した画像を表示したり、操作パネル203の操作入力のひとつとして、カメラ部208の画像を利用したりすることができる。
【0186】
また、GNSS受信部214が位置を検出する際に、カメラ部208からの画像を参照して位置を検出することもできる。さらには、カメラ部208からの画像を参照して、3軸の加速度センサを用いずに、或いは、3軸の加速度センサと併用して、スマートフォン200のカメラ部208の光軸方向を判断したり、現在の使用環境を判断したりすることもできる。勿論、カメラ部208からの画像をアプリケーションソフトウェア内で利用することもできる。
【0187】
その他、静止画又は動画の画像データにGNSS受信部214により取得した位置情報、マイクロホン206により取得した音声情報(主制御部等により、音声テキスト変換を行ってテキスト情報となっていてもよい)、モーションセンサ部215により取得した姿勢情報等を付加して記憶部212に記憶したり、外部入出力部213又は無線通信部210を通じて出力したりすることもできる。以上の構成のスマートフォン200であっても、デジタルカメラ100と同じ効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0188】
1 撮像レンズ
2 絞り
4 レンズ制御部
5 撮像素子
8 レンズ駆動部
9 絞り駆動部
11 システム制御部
14,207 操作部
15 メモリ制御部
16 メモリ
17 デジタル信号処理部
20 外部メモリ制御部
21 記憶媒体
22a 表示コントローラ
22b 表示面
22 表示装置
24 制御バス
25 データバス
40 レンズ装置
60 受光面
61A 光電変換部
61B 電荷保持部
61C 電荷転送部
61D フローティングディフュージョン
61E 回路
61 画素
62 画素行
63 駆動回路
64 信号処理回路
65 信号線
70 N型基板
71 Pウェル層
72 電極
73 N型不純物層
74 P型不純物層
75 領域
76 転送電極
77 リセットトランジスタ
78 出力トランジスタ
79 選択トランジスタ
100A 本体部
100 デジタルカメラ
GR、GS、GRg1、GSg1、RRg1、RSg1、RO 直線
ST、ROg1、ROg2、ROg3、ROg4、ROG1、rog1 直線
DR1、DR2、DR3、DR4 直線
200 スマートフォン
201 筐体
202 表示パネル
203 操作パネル
204 表示入力部
205 スピーカ
206 マイクロホン
208 カメラ部
210 無線通信部
211 通話部
212 記憶部
213 外部入出力部
214 GNSS受信部
215 モーションセンサ部
216 電源部
217 内部記憶部
218 外部記憶部
220 主制御部