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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049286
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】超音波プローブ及び超音波診断装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/00 20060101AFI20240402BHJP
   H04R 17/00 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
A61B8/00
H04R17/00 332B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025932
(22)【出願日】2023-02-22
(31)【優先権主張番号】P 2022155445
(32)【優先日】2022-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷 宇利
(72)【発明者】
【氏名】大澤 敦
(72)【発明者】
【氏名】新楯 諒
【テーマコード(参考)】
4C601
5D019
【Fターム(参考)】
4C601EE19
4C601GB25
4C601GB30
5D019AA17
5D019FF04
(57)【要約】
【課題】熱が被検体に伝達されるのを抑制することのできる超音波プローブ及びこれを備えた超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波プローブ100は、左右方向Xに配列された複数の振動子10と、振動子10の下面を支持する支持部11Sと、音響整合部12と、音響レンズ13と、を備え、支持部11Sは、デマッチング層11Bとバッキング層11Aを含み、デマッチング層11Bは、振動子10の前後方向Yの両端面の一方にのみ接触する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に配列された複数の振動子と、
前記振動子が超音波を送受信する側の第1面とは反対側の第2面を支持する支持部と、を備え、
前記支持部は、前記第2面に接触し且つ前記振動子から前記支持部に向かう超音波を前記振動子に反射させる第1支持部を含み、
前記振動子から前記支持部に向かう方向を第2方向とし、
前記第1方向及び前記第2方向に交差する方向を第3方向とし、
前記第1支持部は、前記振動子の前記第3方向の端面の少なくとも一部に接触する、超音波プローブ。
【請求項2】
請求項1に記載の超音波プローブであって、
前記第1支持部は、前記振動子の前記第3方向の両端面のうちの一方に接触し、他方に非接触となっている、超音波プローブ。
【請求項3】
請求項2に記載の超音波プローブであって、
前記複数の振動子を含む振動子群を複数有し、
前記複数の前記振動子群は、前記第3方向に配列されている、超音波プローブ。
【請求項4】
請求項1に記載の超音波プローブであって、
前記第1支持部は、前記振動子の前記第3方向の両端面に接触する、超音波プローブ。
【請求項5】
請求項1に記載の超音波プローブであって、
前記振動子に対して前記支持部側と反対側に配置された音響整合部を備え、
前記第1支持部は、前記音響整合部の前記第3方向の端面の少なくとも一部に接触する、超音波プローブ。
【請求項6】
請求項5に記載の超音波プローブであって、
前記音響整合部に対して前記振動子側と反対側に配置された音響レンズを備え、
前記第1支持部は、前記音響レンズに接触する、超音波プローブ。
【請求項7】
請求項1に記載の超音波プローブであって、
前記第1支持部は、前記振動子よりも熱伝導率が高い、超音波プローブ。
【請求項8】
請求項7に記載の超音波プローブであって、
前記支持部は、前記第1支持部に対し前記振動子側と反対側に配置され且つ前記振動子から前記支持部に向かう超音波が前記振動子に戻るのを抑制する第2支持部を含み、
前記第2支持部の熱伝導率は、前記第1支持部の熱伝導率よりも低く、
前記第1支持部は、前記第2支持部の前記第3方向の両端面の一方又は両方と接触する、超音波プローブ。
【請求項9】
請求項1に記載の超音波プローブであって、
前記第1支持部よりも前記振動子側と反対側に配置された放熱部材を備え、
前記第1支持部は、前記放熱部材と接続されている、超音波プローブ。
【請求項10】
請求項1に記載の超音波プローブであって、
前記支持部は、前記第1支持部に対し前記振動子側と反対側に配置され且つ前記振動子から前記支持部に向かう超音波が前記振動子に戻るのを抑制する第2支持部を含み、
前記第1支持部における前記第2支持部との接触面には、凹部又は凸部が形成され、
前記第2支持部における前記第1支持部との接触面には、前記凹部に嵌る凸部又は前記第1支持部の前記凸部が嵌る凹部が形成されている、超音波プローブ。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載の超音波プローブを備える超音波診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波プローブ及び超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、バッキング材と、上記バッキング材の表面上に配列される複数の圧電素子と、上記バッキング材の内部において厚み方向に延在し且つ上記複数の圧電素子の下面に対向する上記バッキング材の表面から先端部が露出する少なくとも1つの熱伝導路を有し、上記バッキング材より熱伝導率が高い材料から構成されて、上記複数の圧電素子から熱を取り込む集熱部と、上記集熱部に接続され、上記集熱部に取り込まれた熱を外部に排出する排熱部とを備える超音波探触子が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-181541号公報
【特許文献2】特開2020-175049号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
医療用の超音波診断装置では、超音波プローブから被検体に向けて超音波ビームを送信し、被検体からの超音波を超音波プローブで受信し、その受信信号を電気的に処理することにより超音波画像が生成される。近年では、超音波プローブ及び超音波診断装置の高性能化に伴い、超音波プローブ内部の振動子に対して多種多様な駆動を施すようになっている。その結果、超音波プローブの発熱量が増加する傾向にある。このため、超音波プローブで発生する熱を被検体に伝わりにくくすることが求められる。
【0005】
本開示の目的は、熱が被検体に伝達されるのを抑制することのできる超音波プローブ及びこれを備えた超音波診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の超音波プローブは、第1方向に配列された複数の振動子と、上記振動子が超音波を送受信する側の第1面とは反対側の第2面を支持する支持部と、を備え、上記支持部は、上記第2面に接触し且つ上記振動子から上記支持部に向かう超音波を上記振動子に反射させる第1支持部を含み、上記振動子から上記支持部に向かう方向を第2方向とし、上記第1方向及び上記第2方向に交差する方向を第3方向とし、上記第1支持部は、上記振動子の上記第3方向の端面の少なくとも一部に接触するものである。
【0007】
本開示の一態様の超音波診断装置は、上記超音波プローブを備えるものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、熱が被検体に伝達されるのを抑制することのできる超音波プローブ及びこれを備えた超音波診断装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示に係る一態様の超音波プローブ100の先端部分を部分的に示した斜視図である。
図2図2は、ユニットUの左右方向Xに垂直な断面を示す模式図である。
図3図3は、超音波プローブ100の第一変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。
図4図4は、超音波プローブ100の第二変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。
図5図5は、超音波プローブ100の第三変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。
図6図6は、超音波プローブ100の第四変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。
図7図7は、超音波プローブ100の第五変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。
図8図8は、超音波プローブ100の第六変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。
図9図9は、超音波プローブ100の第七変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。
図10図10は、超音波プローブ100の第八変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。
図11図11は、超音波プローブ100の第九変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。
図12図12は、超音波プローブ100の第十変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本開示に係る一態様の超音波プローブ100の先端部分を部分的に示した斜視図である。図1には、超音波プローブ100における方向として、互いに直交する3つの方向(左右方向X、前後方向Y、及び上下方向Z)が示されている。上下方向Zの一方を上方向Z1と記載し、上方向Z1の反対方向を下方向Z2と記載する。前後方向Yの一方を後方向Y1と記載し、後方向Y1の反対方向を前方向Y2と記載する。超音波プローブ100は、上側の端面を被検体に接触させて用いられる。左右方向Xと前後方向Yは、それぞれ、上下方向Zに垂直な平面(上下方向Zに交差する平面の1つ)に沿う方向である。本明細書において、左右方向Xは第1方向を構成し、下方向Z2は、後述の振動子10から支持部11Sに向かう第2方向を構成し、前後方向Yは第3方向を構成する。前後方向Yは、左右方向X及び下方向Z2に交差する方向である。
【0011】
超音波プローブ100は、超音波診断装置に含まれる画像生成用のデバイスである。超音波診断装置には、被検体の外表面に超音波プローブ100を近接させながら超音波画像を生成して記録する装置、又は、内視鏡の挿入部先端に内蔵された超音波プローブ100を被検体の臓器に近接させながら超音波画像を生成して記録する装置等が含まれる。
【0012】
図1に示すように、超音波プローブ100は、左右方向Xに配列された複数のユニットUと、この複数のユニットUに対して上側に、この複数のユニットUで共通に設けられた音響レンズ13と、を備える。隣り合うユニットUは、分離層14によって分離されている。分離層14は、絶縁性を有する樹脂材料等により形成される。ユニットUは、略板状であり、その厚み方向が左右方向Xと一致している。
【0013】
ユニットUは、振動子10と、振動子10に対して上側に配置された音響整合部12と、振動子10及び音響整合部12の周囲に設けられた機能部11と、を備える。なお、図1では図示省略されているが、音響レンズ13、複数のユニットU、及び分離層14は、ケース15(図2参照)に支持される。
【0014】
振動子10は、圧電体10Aと、圧電体10Aの下側の面に固着された信号電極10Bと、圧電体10Aの上側の面に固着されたグランド電極10Cと、を備える。圧電体10Aは、超音波を電圧印加により生成し、超音波の反射波を受け取った場合は受信電圧を生成するものである。圧電体10Aは、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電セラミクス、又は、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の高分子材料等の圧電材料により構成される。圧電体10Aは、半導体素材をベースとした、CMUT(Capacitive Micro Ultrasound Transducers)等により構成されてもよい。グランド電極10C及び信号電極10Bに用いられる材料としては、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、又はスズ(Sn)等が挙げられる。
【0015】
振動子10は、上側の面から超音波を被検体に向けて送信し、被検体から反射してきた超音波を上側の面で受信する。つまり、振動子10の上側の面は、超音波を送受信する側の第1面を構成する。振動子10の下側の面は、この第1面とは反対側の第2面を構成する。
【0016】
音響整合部12は、圧電体10Aと被検体との音響インピーダンスを整合して、超音波の送受信を効率よく行うために設けられている。音響整合部12は、圧電体10Aの音響インピーダンスより小さく、且つ、被検体の音響インピーダンスより大きい値の音響インピーダンスを有する材料により形成することが好ましい。
【0017】
本形態では、このような材料により形成された複数の層を上下方向Zに積層することにより、音響整合部12が形成されている。具体的には、音響整合部12は、振動子10の上側の面に固着された第1音響整合層12Aと、第1音響整合層12Aの上側の面に固着された第2音響整合層12Bと、第2音響整合層12Bの上側の面に固着された第3音響整合層12Cと、を備える。音響整合部12は、振動子10から被検体に向かって、音響インピーダンスが段階的に小さくなる層構造となっていることが好ましい。音響整合部12は、複数層構造ではなく、単一層構造であってもよい。
【0018】
音響レンズ13は、屈折を利用して超音波ビームを集束し、分解能を向上するために設けられる。音響レンズ13は、一般的には凸型で構成される。音響レンズ13は、例えば、シリコーン樹脂又はプラスチック等により構成される。音響レンズ13は、全てのユニットUにおける音響整合部12の上面及びこれらユニットU間の分離層14の上面に、接着剤等によって固着されている。
【0019】
超音波プローブ100では、複数の振動子10のグランド電極10Cと信号電極10Bの間に、パルス状あるいは連続波状の電圧をそれぞれ印加することで、それぞれの圧電体10Aが伸縮してパルス状あるいは連続波状の超音波が発生する。これらの超音波は、音響整合部12及び音響レンズ13を介して被検体内に入射されると、互いに合成されて超音波ビームを形成し、被検体内を伝搬する。被検体内を伝搬して反射した超音波が、音響レンズ13及び音響整合部12を介してそれぞれの圧電体10Aに入射されると、それぞれの圧電体10Aが振動(伸縮)し、この振動に応じてグランド電極10Cと信号電極10Bの間に信号電圧が発生する。複数の振動子10において発生した信号電圧は、それぞれの振動子10のグランド電極10C及び信号電極10Bの間から取り出されて、受信信号として受信され、この受信信号を基に超音波画像が生成される。このように、超音波画像は、圧電体10Aの上下方向Zへの振動に応じて発生する信号電圧を元に生成される。圧電体10Aは、超音波を受信することで、上下方向Zに加えて、前後方向Yへも振動する。したがって、圧電体10Aの上下方向Zへの振動の周波数帯と、圧電体10Aの前後方向Yへの振動の共振周波数とが、なるべく離れていることが、超音波画像の品質を高める上で重要である。
【0020】
図2は、ユニットUの左右方向Xに垂直な断面を示す模式図である。図2に示すように、機能部11は、振動子10の下側の面を支持する支持部11Sと、支持部11Sと音響レンズ13との間に設けられ、音響整合部12及び振動子10の前後方向Yの端面を保護する保護層11Cと、を備える。
【0021】
支持部11Sは、振動子10の下側の面に接触し且つ振動子10から支持部11Sに向かう超音波を振動子10に反射させる機能を有するデマッチング層11Bと、デマッチング層11Bに対し振動子10側と反対側(下側)に配置され且つ振動子10から支持部11Sに向かう超音波が振動子10に戻るのを抑制するバッキング層11Aと、を備える。デマッチング層11Bは第1支持部を構成し、バッキング層11Aは第2支持部を構成する。図示省略されているが、支持部11S内には、グランド電極10C及び信号電極10Bのそれぞれと接続される電極等が設けられる。
【0022】
デマッチング層11Bは、振動子10よりも音響インピーダンスが高い材料で構成される。デマッチング層11Bは、例えば、タングステン又はタングステンカーバイド等を主体として構成される。
【0023】
バッキング層11Aは、超音波の吸収性を有し、且つ、振動子10の振動成分から不要な微弱振動を除去する制振性を有する材料で構成される。バッキング層11Aは、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、又はシリコーン樹脂等を主体として構成される。
【0024】
一般に、デマッチング層11Bの熱膨張係数は、バッキング層11Aの熱膨張係数よりも小さく、バッキング層11Aの熱伝導率は、デマッチング層11Bの熱伝導率よりも低い。本形態では、後述するように、膨張しにくいデマッチング層11Bを放熱経路として利用することで、放熱性能の向上と共に、バッキング層11Aとデマッチング層11B間のひずみを軽減し、熱耐久性を向上させることができる。デマッチング層11Bの熱伝導率は、振動子10の熱伝導率よりも高いことが好ましい。
【0025】
デマッチング層11Bは、振動子10の前後方向Yの両端面のうちの前端面に接触している。詳細には、デマッチング層11Bは、バッキング層11Aの後端面とケース15との間に設けられた後壁部110と、バッキング層11Aの前端面とケース15との間に設けられた前壁部111と、後壁部110の上端と前壁部111の上端とを繋ぎ且つ振動子10の下面と接触する上壁部112と、上壁部112の前端部からケース15と振動子10との間を上方向Z1に延びて振動子10の前端面に接触する延出部113と、を備える。
【0026】
保護層11Cは、ケース15と音響整合部12の前端面との間と、ケース15と音響整合部12及び振動子10の後端面との間に設けられている。保護層11Cは、振動子10よりも音響インピーダンスが低く構成されていることが好ましい。保護層11Cは、例えば樹脂等の絶縁性材料で構成されるが、音響レンズ13と同じ材料で構成されていることが好ましい。保護層11Cが音響レンズ13と同じ材料で構成されていると、音響レンズ13と保護層11Cを一体成形することができ、超音波プローブ100の製造コストを下げることができる。
【0027】
図1及び図2の例では、音響レンズ13は、前側の保護層11Cの上面、後側の保護層11Cの上面、及び音響整合部12の上面と接触している。
【0028】
図2に示すように、超音波プローブ100は、支持部11Sよりも下側に配置された放熱部材16を更に備える。放熱部材16は、デマッチング層11Bの下面とバッキング層11Aの下面とに接着剤等を介して接触している。放熱部材16は、デマッチング層11Bと熱伝導率が同等かそれ以上であることが好ましく、銅、アルミニウム、又は金等の金属から構成することができる。
【0029】
以上の構成の超音波プローブ100では、作動時に発熱する振動子10の下面及び前端面に、デマッチング層11Bが接触している。このため、振動子10で発生した熱は、熱伝導率の高いデマッチング層11Bへと伝達され、更に、デマッチング層11Bと接続される放熱部材16へと伝達される。このように、超音波プローブ100によれば、被検体側の音響レンズ13に伝わる熱を減らして、被検体に対する安全性を高めることができる。
【0030】
また、超音波プローブ100では、デマッチング層11Bが、振動子10の前端面に接触し、振動子10の後端面には非接触となっている。この構成によれば、振動子10の前端面及び後端面のうちの前端面のみが前後方向Yへの振動の固定端となる。このため、振動子10の前後方向Yへの振動の共振周波数と、振動子10の上下方向Zへの振動の周波数との差を大きくすることができる。この結果、振動子10の上下方向Zへの振動を用いて超音波画像を生成する場合に、振動子10の前後方向Yへの振動に応じた信号電圧による画質への影響を軽減して、その超音波画像の品質を向上させることができる。
【0031】
また、超音波プローブ100では、デマッチング層11Bが、バッキング層11Aの前端面及び後端面に接触する構成となっている。この構成によれば、被検体側と反対側の領域にデマッチング層11Bを多く配置できる。このため、振動子10で発生した熱をより効率的に、被検体側とは反対側に逃がすことができる。
【0032】
なお、図2に示す構成の超音波プローブ100において、前壁部111及び後壁部110の一方又は両方を削除し、その削除した領域にバッキング層11Aを形成する構成としてもよい。前壁部111及び後壁部110を削除した構成では、例えば、ケース15において、デマッチング層11Bと接触する部分を、放熱部材16と同等の熱伝導率を持つ構成としておくことで、振動子10から音響レンズ13に伝達される熱を減少させることができる。
【0033】
図3は、超音波プローブ100の第一変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。図3に示す超音波プローブ100は、延出部113の上端面が音響レンズ13と接触する位置まで上方向Z1に延びている点を除いては、図2と同じ構成である。
【0034】
図3に示す構成によれば、デマッチング層11Bを、音響整合部12の前端面にも接触させることができる。このため、振動子10で生じた熱のうち、音響整合部12に移動した熱を、音響整合部12からデマッチング層11Bへと伝達させることができる。この結果、被検体に伝わる熱をより減少させることができる。
【0035】
また、図3に示す構成によれば、延出部113と音響レンズ13が接触しているため、振動子10から音響レンズ13に移動した熱を、音響レンズ13と延出部113との接触面を介して、デマッチング層11Bへと逃がすことができる。この結果、被検体に伝わる熱をより減少させることができる。
【0036】
図4は、超音波プローブ100の第二変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。図4に示す超音波プローブ100は、図3に示す超音波プローブ100に対し、延出部114と分離層20を追加した構成となっている。延出部114は、上壁部112の後端部からケース15と振動子10との間を上方向Z1に音響レンズ13と接触する位置まで延びて設けられている。延出部114は、振動子10及び音響整合部12の後端面及び音響レンズ13の下面に接触している。
【0037】
分離層20は、上壁部112の前後方向Yの中央部の上面から第1音響整合層12Aまで延びて形成されている。分離層20は、絶縁材料により構成されており、振動子10よりも音響インピーダンスが小さい構成となっていることが好ましい。
【0038】
図4に示す超音波プローブ100は、いわゆるコンポジットタイプのものであり、ユニットUに含まれる振動子10が分離層20によって前後方向Yに2つに分割された構成となっている。つまり、図4に示す超音波プローブ100は、左右方向Xに並ぶ複数の振動子10を含む振動子群が、前後方向Yに2つ配列された構成となっている。
【0039】
図4に示す構成によれば、ユニットUにおける前側の振動子10については、その前端面と後端面のうちの前端面のみにデマッチング層11Bが接触し、ユニットUにおける後側の振動子10については、その前端面と後端面のうちの後端面のみにデマッチング層11Bが接触している。つまり、ユニットUに含まれる2つの振動子10のそれぞれは、前後方向Yの一方の端面のみが固定端となる。したがって、前述したように、超音波画像の品質を向上させることができる。
【0040】
また、図4に示す構成によれば、延出部114と、音響整合部12及び音響レンズ13のそれぞれとが接触している。つまり、音響整合部12及び音響レンズ13のそれぞれに対するデマッチング層11Bの接触面積を、図3の構成と比較して増やすことができる。この結果、振動子10で発生する熱をより効率的に放熱部材16へと逃がすことができる。
【0041】
なお、図4に示す超音波プローブ100では、分離層20の上端面を音響レンズ13と接触する位置まで延ばした構成とすることも可能である。
【0042】
図5は、超音波プローブ100の第三変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。図5に示す超音波プローブ100は、図2に示す超音波プローブ100において、延出部113が削除されて、代わりに延出部115が追加された構成である。
【0043】
図5に示す超音波プローブ100は、いわゆるコンポジットタイプのものであり、ユニットUに含まれる音響整合部12及び振動子10が、延出部115によって前後方向Yに2つに分割された構成である。延出部115は、上壁部112の前後方向Yの中央部から、音響レンズ13と接触する位置まで延びている。延出部115は、ユニットUにおける前側の音響整合部12及び振動子10の後端面と、ユニットUにおける後側の音響整合部12及び振動子10の前端面と、音響レンズ13の下面と、に接触している。
【0044】
図5に示す超音波プローブ100全体では、左右方向Xに並ぶ複数の振動子10を含む振動子群が、前後方向Yに2つ配列された構成となっている。
【0045】
図5に示す構成によれば、ユニットUにおける前側の振動子10については、その前端面と後端面のうちの後端面のみにデマッチング層11Bが接触し、ユニットUにおける後側の振動子10については、その前端面と後端面のうちの前端面のみにデマッチング層11Bが接触している。つまり、ユニットUに含まれる2つの振動子10のそれぞれは、前後方向Yの一方の端面のみが固定端となる。したがって、前述したように、超音波画像の品質を向上させることができる。
【0046】
図6は、超音波プローブ100の第四変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。図6に示す超音波プローブ100は、図4に示す超音波プローブ100において、分離層20が削除され、代わりに、分離層21、分離層22、及び延出部116が追加された構成である。
【0047】
図6に示す超音波プローブ100は、いわゆるコンポジットタイプのものであり、ユニットUに含まれる音響整合部12及び振動子10が、分離層21、分離層22、及び延出部116によって前後方向Yに4つに分割された構成である。
【0048】
延出部116は、上壁部112の前後方向Yの中央部から、音響レンズ13と接触する位置まで延びている。分離層21は、延出部113と延出部116の間に、上壁部112と音響レンズ13を繋ぐ状態で、上下方向Zに延びて設けられている。分離層22は、延出部114と延出部116の間に、上壁部112と音響レンズ13を繋ぐ状態で、上下方向Zに延びて設けられている。分離層21と分離層22は、分離層20と同じ材料で構成される。
【0049】
図6に示す構成によれば、ユニットUにおける4つの振動子10のそれぞれは、前後方向Yの一方の端面にのみ、デマッチング層11Bが接触する。したがって、前述したように、超音波画像の品質を向上させることができる。
【0050】
図7は、超音波プローブ100の第五変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。図7に示す超音波プローブ100は、図2に示す超音波プローブ100に対し、延出部117が追加された構成である。延出部117は、上壁部112の後端部からケース15と振動子10との間を上方向Z1に延びて振動子10の後端面に接触している。
【0051】
図7に示す構成によれば、振動子10の前端面と後端面の両方にデマッチング層11Bが接触している。このため、図2の構成と比較して、デマッチング層11Bと振動子10との接触面積を増やすことができ、振動子10の熱を放熱部材16により効率的に逃がすことができる。
【0052】
図8は、超音波プローブ100の第六変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。図8に示す超音波プローブ100は、図7に示す超音波プローブ100において、延出部113の上端面が音響レンズ13と接触する位置まで延び、且つ、延出部117の上端面が音響レンズ13と接触する位置まで延びた構成である。延出部113は、振動子10の前端面に加えて、音響整合部12の前端面にも接触している。延出部117は、振動子10の後端面に加えて、音響整合部12の後端面にも接触している。
【0053】
図8に示す構成によれば、デマッチング層11Bと音響整合部12及び音響レンズ13とが接触するため、図7の構成と比較して、振動子10の熱を放熱部材16により効率的に逃がすことができる。
【0054】
図9は、超音波プローブ100の第七変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。図9に示す超音波プローブ100は、図8に示す超音波プローブ100に対し、延出部118が追加された構成である。延出部118は、上壁部112の前後方向Yの中央部から第1音響整合層12Aに接触するまで延びて形成されている。
【0055】
図9に示す超音波プローブ100は、いわゆるコンポジットタイプのものであり、ユニットUに含まれる振動子10が、延出部118によって前後方向Yに2つに分割された構成である。
【0056】
図9に示す構成によれば、第1音響整合層12Aの下面にデマッチング層11Bが接触している。このため、図8の構成と比較して、デマッチング層11Bと第1音響整合層12Aとの接触面積を増やすことができ、振動子10の熱を放熱部材16により効率的に逃がすことができる。
【0057】
なお、図9において、延出部118の上端面が音響レンズ13と接触する位置まで延びた構成とすることも可能である。これにより、振動子10の熱を放熱部材16により効率的に逃がすことができる。
【0058】
図10は、超音波プローブ100の第八変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。図10に示す超音波プローブ100は、図9に示す超音波プローブ100に対し、延出部119と延出部120が追加された構成である。延出部119は、延出部118と延出部113の間に、上壁部112と第1音響整合層12Aを繋ぐ状態で、上方向Z1に延びて形成されている。延出部120は、延出部118と延出部117の間に、上壁部112と第1音響整合層12Aを繋ぐ状態で、上方向Z1に延びて形成されている。
【0059】
図10に示す超音波プローブ100は、いわゆるコンポジットタイプのものであり、ユニットUに含まれる振動子10が、延出部118、延出部119、及び延出部120によって前後方向Yに4つに分割された構成である。延出部118、延出部119、及び延出部120のそれぞれの上端面は、音響レンズ13と接触する位置まで延びた構成とすることも可能である。
【0060】
図10に示す構成によれば、第1音響整合層12Aの下面の複数個所にデマッチング層11Bが接触している。このため、図9の構成と比較して、デマッチング層11Bと第1音響整合層12Aとの接触面積を増やすことができ、振動子10の熱を放熱部材16により効率的に逃がすことができる。
【0061】
図11は、超音波プローブ100の第九変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。図11に示す超音波プローブ100は、上壁部112とバッキング層11Aとの境界面が凹凸形状となっている点が、図2と相違している。
【0062】
具体的には、上壁部112の下面には、上方向Z1に窪む凹部112Aが複数形成されている。換言すると、上壁部112の下面には、下方向Z2に突出する凸部112Bが複数形成されている。
【0063】
また、バッキング層11Aの上面には、下方向Z2に窪む凹部11Aaが複数形成されている。換言すると、バッキング層11Aの上面には、上方向Z1に突出する凸部11Abが複数形成されている。
【0064】
図示のように、凹部112Aと凸部11Abは嵌り合っており、凸部112Bと凹部11Aaは嵌り合っている。このように、図11に示す超音波プローブ100によれば、上壁部112とバッキング層11Aとの接触面積を、図2から図10の構成よりも増やすことができる。この結果、振動子10の熱を放熱部材16により効率的に逃がすことができる。
【0065】
図12は、超音波プローブ100の第十変形例を示す図であり、図2に対応する断面模式図である。図12に示す超音波プローブ100は、後壁部110とバッキング層11Aとの境界面、及び、前壁部111とバッキング層11Aとの境界面が、それぞれ凹凸形状となっている点が、図11と相違している。
【0066】
具体的には、前壁部111の後面には、前方向Y2に窪む凹部111Aが複数形成されている。換言すると、前壁部111の後面には、後方向Y1に突出する凸部111Bが複数形成されている。バッキング層11Aの前面には、後方向Y1に窪む凹部11Acが複数形成されている。換言すると、バッキング層11Aの前面には、前方向Y2に突出する凸部11Adが複数形成されている。
【0067】
凹部111Aと凸部11Adは嵌り合っており、凸部111Bと凹部11Acは嵌り合っている。このように、図12に示す超音波プローブ100によれば、前壁部111とバッキング層11Aとの接触面積を図2から図11の構成よりも増やすことができる。この結果、振動子10の熱を放熱部材16により効率的に逃がすことができる。
【0068】
更に、後壁部110の前面には、後方向Y1に窪む凹部110Aが複数形成されている。換言すると、後壁部110の前面には、前方向Y2に突出する凸部110Bが複数形成されている。バッキング層11Aの後面には、前方向Y2に窪む凹部11Aeが複数形成されている。換言すると、バッキング層11Aの後面には、後方向Y1に突出する凸部11Afが複数形成されている。
【0069】
凹部110Aと凸部11Afは嵌り合っており、凸部110Bと凹部11Aeは嵌り合っている。このように、図12に示す超音波プローブ100によれば、後壁部110とバッキング層11Aとの接触面積を図2から図11の構成よりも増やすことができる。この結果、振動子10の熱を放熱部材16により効率的に逃がすことができる。
【0070】
図12に示す超音波プローブ100において、前壁部111とバッキング層11Aの境界面は平坦となっていてもよいし、後壁部110とバッキング層11Aの境界面は平坦となっていてもよいし、上壁部112とバッキング層11Aの境界面は平坦となっていてもよい。また、凸部や凹部の断面形状は、図12に示したものに限定されるものではなく、半円形状又は三角形状等であってもよい。凹部や凸部は規則的に並んでいる必要は無く、ランダムに配置されていてもよい。
【0071】
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。
【0072】
(1)
第1方向に配列された複数の振動子と、
上記振動子が超音波を送受信する側の第1面とは反対側の第2面を支持する支持部と、を備え、
上記支持部は、上記第2面に接触し且つ上記振動子から上記支持部に向かう超音波を上記振動子に反射させる第1支持部を含み、
上記振動子から上記支持部に向かう方向を第2方向とし、
上記第1方向及び上記第2方向に交差する方向を第3方向とし、
上記第1支持部は、上記振動子の上記第3方向の端面の少なくとも一部に接触する、超音波プローブ。
【0073】
(1)によれば、振動子の第2面だけでなく、振動子の端面にも第1支持部が接触しているため、第1支持部の熱伝導率を例えば振動子の熱伝導率と同等かそれよりも高くしておくことで、振動子で生じた熱の多くを、第1支持部を経由して、例えば被検体から離れた筐体等の高熱伝導率の部材へと逃がすことができる。これにより、超音波プローブで発生して被検体へ伝わる熱を減らすことができ、複数の振動子の駆動方法の制約を減らすことができる。例えば、振動子の駆動電圧を高めることも可能となり、超音波プローブを用いて生成される超音波画像の画質や感度の向上を図ることができる。
【0074】
(2)
(1)に記載の超音波プローブであって、
上記第1支持部は、上記振動子の上記第3方向の両端面のうちの一方に接触し、他方に非接触となっている、超音波プローブ。
【0075】
(2)によれば、振動子の両端面のうちの一方のみが固定端となるため、振動子の第3方向への振動の共振周波数と、振動子の第2方向への振動の周波数との差を大きくすることができる。この結果、振動子の第2方向への振動を用いて超音波画像を生成する場合に、その超音波画像の品質を向上させることができる。
【0076】
(3)
(1)又は(2)に記載の超音波プローブであって、
上記複数の振動子を含む振動子群を複数有し、
上記複数の上記振動子群は、上記第3方向に配列されている、超音波プローブ。
【0077】
(3)によれば、振動子の第3方向の幅と、振動子の第2方向の厚みとが近づき、振動子の第3方向への振動が超音波画像に与える影響が大きくなる傾向となる。このため、振動子の両端面のうちの一方のみが固定端となることによる、超音波画像の画質向上の効果をより顕著に得ることができる。
【0078】
(4)
(1)に記載の超音波プローブであって、
上記第1支持部は、上記振動子の上記第3方向の両端面に接触する、超音波プローブ。
【0079】
(4)によれば、振動子と第1支持部との接触面積が多くなるため、より効率的に放熱できる。
【0080】
(5)
(1)から(4)のいずれかに記載の超音波プローブであって、
上記振動子に対して上記支持部側と反対側に配置された音響整合部を備え、
上記第1支持部は、上記音響整合部の上記第3方向の端面の少なくとも一部に接触する、超音波プローブ。
【0081】
(5)によれば、音響整合部に伝わる熱を第1支持部によって逃がすことができる。これにより、超音波プローブで発生して被検体へ伝わる熱をより減らすことができる。
【0082】
(6)
(5)に記載の超音波プローブであって、
上記音響整合部に対して上記振動子側と反対側に配置された音響レンズを備え、
上記第1支持部は、上記音響レンズに接触する、超音波プローブ。
【0083】
(6)によれば、音響レンズに伝わる熱を第1支持部によって逃がすことが可能になる。これにより、超音波プローブで発生して被検体へ伝わる熱をより減らすことができる。
【0084】
(7)
(1)から(6)のいずれかに記載の超音波プローブであって、
上記第1支持部は、上記振動子よりも熱伝導率が高い、超音波プローブ。
【0085】
(7)によれば、振動子で生じた熱を、第1支持部を経由して、例えば筐体等の高熱伝導率の部材へと逃がすことができる。これにより、超音波プローブで発生して被検体へ伝わる熱を減らすことができる。
【0086】
(8)
(7)に記載の超音波プローブであって、
上記支持部は、上記第1支持部に対し上記振動子側と反対側に配置され且つ上記振動子から上記支持部に向かう超音波が上記振動子に戻るのを抑制する第2支持部を含み、
上記第2支持部の熱伝導率は、上記第1支持部の熱伝導率よりも低く、
上記第1支持部は、上記第2支持部の上記第3方向の両端面の一方又は両方と接触する、超音波プローブ。
【0087】
(8)によれば、被検体側と反対側の領域に熱伝導率の高い第1支持部を多く配置できる。このため、振動子で発生した熱をより効率的に、被検体側とは反対側に逃がすことができる。
【0088】
(9)
(1)から(8)のいずれかに記載の超音波プローブであって、
上記第1支持部よりも上記振動子側と反対側に配置された放熱部材を備え、
上記第1支持部は、上記放熱部材と接続されている、超音波プローブ。
【0089】
(9)によれば、振動子で発生した熱をより効率的に、被検体側とは反対側に逃がすことができる。
【0090】
(10)
(1)から(9)のいずれかに記載の超音波プローブであって、
上記支持部は、上記第1支持部に対し上記振動子側と反対側に配置され且つ上記振動子から上記支持部に向かう超音波が上記振動子に戻るのを抑制する第2支持部を含み、
上記第1支持部における上記第2支持部との接触面には、凹部又は凸部が形成され、
上記第2支持部における上記第1支持部との接触面には、上記凹部に嵌る凸部又は上記第1支持部の上記凸部が嵌る凹部が形成されている、超音波プローブ。
【0091】
(11)
(1)から(10)のいずれかに記載の超音波プローブを備える超音波診断装置。
【符号の説明】
【0092】
10A 圧電体
10B 信号電極
10C グランド電極
10 振動子
11A バッキング層
11B デマッチング層
11C 保護層
11S 支持部
11 機能部
12A 第1音響整合層
12B 第2音響整合層
12C 第3音響整合層
12 音響整合部
13 音響レンズ
14,20,21,22 分離層
15 ケース
16 放熱部材
100 超音波プローブ
110 後壁部
111 前壁部
112 上壁部
113,114,115,116,117,118,119,120 延出部
110A、111A、112A 凹部
110B、111B、112B 凸部
11Aa、11Ac、11Ae 凹部
11Ab、11Ad、11Af 凸部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12