(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049924
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】熱交換装置
(51)【国際特許分類】
F28C 1/14 20060101AFI20240403BHJP
F25B 1/00 20060101ALI20240403BHJP
F24F 5/00 20060101ALI20240403BHJP
F25B 39/04 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
F28C1/14
F25B1/00 396R
F24F5/00 101Z
F25B39/04 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022156443
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000148357
【氏名又は名称】株式会社前川製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】鬼頭 毅
【テーマコード(参考)】
3L054
【Fターム(参考)】
3L054BA10
3L054BF20
(57)【要約】
【課題】熱交換装置に外気を取り入れるための送風装置の大型化及び消費電力の増大を抑制する。
【解決手段】一実施形態に係る熱交換装置は、外気を取り入れるための外気取入口と、取り入れた外気を排出するための排出口と、外気取入口よりも外気の流れの下流に設けられた熱交換管群と、排出口の下方に設けられ、且つ、少なくとも一部が熱交換管群よりも外気の流れの下流に設けられ、処理対象物質を処理するための処理部と、処理対象物質を吸収して処理するための吸収液体を処理部に散布するための第1液体散布装置と、を備える。熱交換管群は、処理部の側方に配置されている。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気を取り入れるための外気取入口と、
取り入れた前記外気を排出するための排出口と、
前記外気取入口よりも前記外気の流れの下流に設けられた熱交換管群と、
前記排出口の下方に設けられ、且つ、少なくとも一部が前記熱交換管群よりも前記外気の流れの下流に設けられ、処理対象物質を処理するための処理部と、
前記処理対象物質を吸収して処理するための吸収液体を前記処理部に散布するための第1液体散布装置と、
を備え、
前記熱交換管群は、前記処理部の側方に配置されている、
熱交換装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記処理部を上方から見たときに矩形形状を有し、
前記熱交換管群は、前記処理部の4つの側面の内、少なくとも1つの側面の側方に配置されている、
請求項1に記載の熱交換装置。
【請求項3】
前記熱交換管群は、前記熱交換管群を構成する複数の管の内部を流通する冷媒又はブラインを冷却可能である、
請求項1又は2に記載の熱交換装置。
【請求項4】
前記処理部に設けられていて、外部より前記処理対象物質を取り入れるための処理対象物質取入口、
を備える、
請求項1又は2に記載の熱交換装置。
【請求項5】
前記処理部は、
前記外気取入口から取り入れた前記外気によって前記処理対象物質を希釈するように構成された希釈部と、
前記第1液体散布装置で散布した前記吸収液体で前記処理対象物質を吸収するように構成された吸収部と、
を含む、
請求項1又は2に記載の熱交換装置。
【請求項6】
前記処理部は、前記第1液体散布装置で散布した前記吸収液体で前記処理対象物質を吸収するとともに、前記外気取入口から取り入れた前記外気によって前記処理対象物質を希釈するように構成されている、
請求項1又は2に記載の熱交換装置。
【請求項7】
前記処理部の下方に設けられていて、前記吸収液体を貯留する貯留部と、
前記貯留部に貯留されている前記吸収液体を前記第1液体散布装置に供給するための供給ポンプと、
を備える、
請求項1又は2に記載の熱交換装置。
【請求項8】
前記貯留部に貯留されている前記吸収液体に前記処理対象物質を放出させるための導入部、
を備える、
請求項7に記載の熱交換装置。
【請求項9】
前記熱交換管群の上方に設けられていて、取り入れた前記外気と前記熱交換管群との熱交換を促進するための熱伝達促進液体を前記熱交換管群に散布するための第2液体散布装置、
を備える、
請求項1又は2に記載の熱交換装置。
【請求項10】
前記第2液体散布装置は、複数の孔が形成された底部を有する有底の容器である、
請求項9に記載の熱交換装置。
【請求項11】
前記熱交換管群を構成する複数の管同士の間に設けられ、前記複数の管同士の間において気体及び液体の流通が可能である充填材、
を備える、
請求項9に記載の熱交換装置。
【請求項12】
前記熱伝達促進液体は、前記吸収液体と同じ液体である、
請求項9に記載の熱交換装置。
【請求項13】
前記処理部よりも前記外気の流れの下流に設けられていて、前記外気取入口から前記外気を取り入れるための送風装置、
を備える、
請求項1又は2に記載の熱交換装置。
【請求項14】
前記熱交換管群よりも前記外気の流れの上流に設けられていて、前記外気取入口から前記外気を取り入れるための送風装置、
を備える、
請求項1又は2に記載の熱交換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱交換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば冷凍サイクルを構成する冷媒回路における熱交換器を備えた熱交換装置において、冷媒回路から漏洩した冷媒を吸収して除去する吸収部が併設された熱交換装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の装置は、凝縮器に散水される水と凝縮器を通過する冷却空気とが向かい合って流れるカウンターフロータイプの装置である。このようなカウンターフロータイプの装置では、水を溜める水槽と、外気の取入口と、凝縮器と、送風用のファンとが高さ方向に並ぶため、装置の高さ制限によっては各部の高さ方向の寸法を大きくし難い問題がある。特に、外気の取入口の高さ方向の寸法が抑制されることで圧損が増加して、ファンの大型化と消費電力の増大を招くこととなる。
【0005】
本開示の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑みて、熱交換装置に外気を取り入れるための送風装置の大型化及び消費電力の増大を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る熱交換装置は、
外気を取り入れるための外気取入口と、
取り入れた前記外気を排出するための排出口と、
前記外気取入口よりも前記外気の流れの下流に設けられた熱交換管群と、
前記排出口の下方に設けられ、且つ、少なくとも一部が前記熱交換管群よりも前記外気の流れの下流に設けられ、処理対象物質を処理するための処理部と、
前記処理対象物質を吸収して処理するための吸収液体を前記処理部に散布するための第1液体散布装置と、
を備え、
前記熱交換管群は、前記処理部の側方に配置されている。
【発明の効果】
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、熱交換装置に外気を取り入れるための送風装置の大型化及び消費電力の増大を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】一実施形態に係る熱交換装置の全体構成を模式的に示す図である。
【
図1B】他の実施形態に係る熱交換装置の全体構成を模式的に示す図である。
【
図1C】さらに他の実施形態に係る熱交換装置の全体構成を模式的に示す図である。
【
図2A】さらに他の実施形態に係る熱交換装置の全体構成を模式的に示す図である。
【
図2B】さらに他の実施形態に係る熱交換装置の全体構成を模式的に示す図である。
【
図2C】さらに他の実施形態に係る熱交換装置の全体構成を模式的に示す図である。
【
図3A】
図1Aに示した熱交換装置を上方から見た外観を示す模式的な図である。
【
図3B】
図1Bに示した熱交換装置を上方から見た外観を示す模式的な図である。
【
図3C】熱交換装置のバリエーションの一例を上方から見た外観を示す模式的な図である。
【
図3D】熱交換装置のバリエーションの他の一例を上方から見た外観を示す模式的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0010】
(熱交換装置1の概要)
図1Aから
図1C、及び
図2Aから
図2Cに示す幾つかの実施形態に係る熱交換装置1は、筐体10内に配置された熱交換管群20及び処理部30と、筐体10内に外気を取り入れるための送風装置(ファン)41とを備えている。幾つかの実施形態に係る熱交換装置1は、筐体10内に外気を取り入れるための外気取入口11と、取り入れた外気を筐体10外に排出するための排出口13と、外部より処理対象物質を取り入れるための処理対象物質取入口15とを備えている。
【0011】
(熱交換管群20)
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、熱交換管群20は、冷凍サイクルを構成する冷媒回路における熱交換器を構成している。幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、熱交換管群20は、例えば該冷媒回路における凝縮器を構成している。幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、熱交換管群20を構成する複数の管21の内部には、例えば該冷媒回路を循環する冷媒が流通可能である。
このように、幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、熱交換管群20は、熱交換管群20を構成する複数の管21の内部を流通する冷媒を冷却可能である。
これにより、冷媒を効率的に冷却できる。
なお、幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、熱交換管群20は、熱交換管群20を構成する複数の管21の内部を流通するブラインを冷却可能であってもよい。すなわち、熱交換管群20を構成する複数の管21の内部を流通する流体は、ブラインであってもよい。
これにより、ブラインを効率的に冷却できる。
【0012】
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、熱交換管群20は、上方から見たときに後述するように矩形形状を有する処理部30の側方(熱交換装置1の側方)に配置されている。
【0013】
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、熱交換管群20を構成する複数の管21のそれぞれは、例えば略水平方向に延在する管21が延在方向とは直交する水平方向に間隔を空けて複数並べられており、このように並べられた複数の管21が高さ方向に複数段設けられている。
熱交換管群20における上述した各段の間には、後述する熱伝達促進液体の蒸発面積を増やすための充填材23が配置されていてもよい。充填材23は、複数の管21同士の間において気体及び液体の流通が可能なものであればよく、例えば格子形状を有する板部材等であってもよい。
【0014】
図1A、
図1C、
図2A、
図2C、及び
図3Aに示す熱交換装置1では、熱交換装置1の4か所の側方の内の1か所に熱交換管群20が配置されている。
図1B、
図2B、及び
図3Bに示す熱交換装置1では、熱交換装置1の4か所の側方の内の処理部30を挟んで対向する2か所に熱交換管群20が配置されている。
図3Cに示す熱交換装置1では、熱交換装置1の4か所の側方の内の3か所に熱交換管群20が配置されている。
図3Dに示す熱交換装置1では、熱交換装置1の4か所の側方のそれぞれに熱交換管群20が配置されている。
このように、幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、熱交換管群20は、処理部30の4つの側面の内、少なくとも1つの側面の側方に配置されている。
これにより、熱交換管群20の配置が合理的となる。
【0015】
(第2液体散布装置60)
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1は、熱交換管群20の上方に配置されていて、後述するように熱交換管群20に液体(熱伝達促進液体とも称する)を散布するための第2液体散布装置60を備えている。
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、第2液体散布装置60は、例えば、複数の孔63が形成された底部を有する有底の容器61であってもよい。
【0016】
(処理部30及び第1液体散布装置50)
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、処理部30は、筐体10の側板や熱交換管群20で四方が囲まれた筐体10内の空所に設けられている。
図3Aから
図3Dに示すように、幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、処理部30は、処理部30を上方から見たときに矩形形状を有している。
【0017】
図1C及び
図2Cに示す実施形態では、処理部30は、仕切り板35によって筐体10内の空所がさらに仕切られている。
図1C及び
図2Cに示す処理部30は、仕切り板35によって仕切られた筐体10内の空所の一方に希釈部31が設けられ、他方に吸収部32が設けられている。
仕切り板35の下端35aは、後述する貯留部71に貯留される液体の液面から上方に離れている。そのため、希釈部31と吸収部32とは、下端35aの下方で連通している。
【0018】
図1A、
図1B、
図2A、及び
図2Bに示す実施形態では、処理部30は、後述する排出口13と直接連通している。
図1C及び
図2Cに示す実施形態では、希釈部31は、後述する排出口13と直接連通しており、吸収部32は、希釈部31を介して排出口13と連通している。
【0019】
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1は、処理部30の上方に配置されていて、処理部30に液体(吸収液体とも称する)を散布するための第1液体散布装置50を備えている。
図1C及び
図2Cに示す実施形態では、第1液体散布装置50は、吸収部32の上方に配置されている。
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、第1液体散布装置50は、例えば、ヘッダ部51と、ヘッダ部51に取り付けられた複数のスプレーノズル53とを備えていてもよい。
すなわち、
図1A、
図1B、
図2A、及び
図2Bに示す実施形態では、処理部30は、例えば後述する処理対象物質取入口15を介して処理部30に導入された処理対象物質を第1液体散布装置50から散布された吸収液体に吸収させるための空所である。
図1C及び
図2Cに示す実施形態では、吸収部32は、処理対象物質取入口15を介して吸収部32に導入された処理対象物質を第1液体散布装置50から散布された吸収液体に吸収させるための空所である。
【0020】
(貯留部71)
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1は、処理部30の下方に設けられていて、熱交換管群20や処理部30に散布される液体を貯留するための貯留部71を備えている。
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1は、貯留部71内の液体を第1液体散布装置50及び第2液体散布装置60に供給するための供給ポンプ73を備えている。
すなわち、幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、熱交換管群20に散布する熱伝達促進液体と、処理部30に散布する吸収液体とは、同じ液体である。
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、貯留部71に貯留されている吸収液体を第1液体散布装置50で処理部30に散布することで処理対象物質を吸収液体に吸収させることができるとともに、散布後の吸収液体を貯留部71に回収して再利用できる。
【0021】
なお、幾つかの実施形態に係る熱交換装置1における処理対象物質は、主として上述した冷媒回路に用いられる冷媒である。例えばこの冷媒がアンモニア冷媒等のように有害であり漏洩時にそのまま大気中に放出することが望ましくない冷媒であれば、幾つかの実施形態に係る熱交換装置1において捕捉することが望ましい。
そのため、例えば上述した冷媒回路に用いられる冷媒がアンモニア冷媒であれば、吸収液体は水、又は希硫酸等であるとよい。
【0022】
(外気取入口11及び排出口13)
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、外気取入口11は、熱交換管群20を挟んで処理部30の反対側に設けられている。
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、排出口13は、処理部30及び第1液体散布装置50の上方に設けられている。
【0023】
(送風装置41)
図1A、
図1B、及び
図1Cに示す熱交換装置1では、送風装置41は、処理部30及び第1液体散布装置50の上方に設けられていて、外気取入口11から筐体10内に外気を吸い込んで排出口13から筐体10の外部に排出するように構成されている。
図2A、
図2B、及び
図2Cに示す熱交換装置1では、送風装置41は、熱交換管群20を挟んで処理部30の反対側に設けられていて、外気を吸い込んで外気取入口11から筐体10内に送風して排出口13から筐体10の外部に排出するように構成されている。
図1A、
図1B、
図1C、
図2A、
図2B、及び
図2Cにおいて、白抜きの矢印は、外気又は空気の流れの方向を表している。
【0024】
(処理対象物質取入口15)
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、処理対象物質取入口15は、例えば上述した冷媒回路が配置される不図示の筐体内の空気を処理部30に取り込むための取入口であり、例えば処理部30の側方の筐体10に設けられている。
図1C及び
図2Cに示す実施形態では、処理対象物質取入口15は、処理部30の内、吸収部32の側方の筐体10に設けられている。
これにより、処理対象物質取入口15から取り入れた処理対象物質を処理部30において吸収液体に吸収させることができるため、低濃度となった処理対象物質を実質的に無害化した状態で大気に放出することができる。
なお、
図1A、
図1B、
図2A、及び
図2Bに示す熱交換装置1では、処理部30における処理対象物質と第1液体散布装置50から散布される吸収液体との接触時間の確保のため、処理対象物質取入口15を比較的低い位置に設けるとよい。
また、
図1C及び
図2Cに示す熱交換装置1では、吸収部32における処理対象物質と第1液体散布装置50から散布される吸収液体との接触時間の確保のため、処理対象物質取入口15を比較的高い位置に設けるとよい。
【0025】
図1A及び
図1Bに示す熱交換装置1では、送風装置41を駆動することで処理部30の圧力が大気圧よりも低くなる。そのため、例えば上述した冷媒回路が配置される不図示の筐体内の圧力との差によって、処理対象物質取入口15から不図示の筐体内の空気を処理部30に取り込むことができる。
図1Cに示す熱交換装置1では、送風装置41を駆動することで処理部30、すなわち希釈部31及び吸収部32の圧力が大気圧よりも低くなる。そのため、例えば上述した冷媒回路が配置される不図示の筐体内の圧力との差によって、処理対象物質取入口15から不図示の筐体内の空気を吸収部32に取り込むことができる。
【0026】
図2A及び
図2Bに示す熱交換装置1では、送風装置41を駆動することで処理部30の圧力が大気圧よりも高くなる。そのため、処理対象物質取入口15から不図示の筐体内の空気を処理部30に取り込むために、
図2Aに示すようにファン43を設けるとよい。
図2Cに示す熱交換装置1では、送風装置41を駆動することで処理部30、すなわち希釈部31及び吸収部32の圧力が大気圧よりも高くなる。そのため、処理対象物質取入口15から不図示の筐体内の空気を吸収部32に取り込むために、
図2Cに示すようにファン43を設けるとよい。
【0027】
(導入部75)
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1は、貯留部71に貯留されている液体に処理対象物質を放出させるための導入部75を備えている。幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、導入部75は、例えば上述した冷媒回路において圧力が過剰に上昇したときに冷媒を冷媒回路から排出するための安全弁の排気側に接続されている。
これにより、貯留部71に貯留されている吸収液体に処理対象物質を接触させて吸収させることができる。
【0028】
(熱交換装置1の動作について)
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1は、上述した冷媒回路の運転中、動作するように構成されている。すなわち、上述した冷媒回路の運転中、送風装置41及び供給ポンプ73が駆動される。なお、
図2A、
図2B及び
図2Cに示す熱交換装置1では、ファン43も駆動される。
【0029】
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、送風装置41が駆動されると、外気は、外気取入口11から筐体10内に流入して熱交換管群20と熱交換する。この時、供給ポンプ73が駆動されているので、貯留部71からの液体(熱伝達促進液体)が第2液体散布装置60によって熱交換管群20及び充填材23に散布されるので、外気と熱交換管群20との間で効率的に熱交換される。
なお、蒸発せずに熱交換管群20の下方に流下した熱伝達促進液体は、貯留部71に回収される。
【0030】
熱交換管群20と熱交換した後の外気(空気)は、処理部30に流入する。また、不図示の筐体内の空気は、処理対象物質取入口15から処理部30に流入する。なお、
図1C及び
図2Cに示す熱交換装置1では、熱交換管群20と熱交換した後の外気(空気)は、希釈部31に流入し、不図示の筐体内の空気は、処理対象物質取入口15から吸収部32に流入する。
処理部30では、貯留部71からの液体(吸収液体)が第1液体散布装置50によって処理部30の上方から散布される。そのため、処理対象物質取入口15から処理部30に流入した空気に冷媒回路から漏洩した冷媒が含まれていても、第1液体散布装置50から散布される吸収液体と接触することで冷媒が吸収液体に吸収される。なお、
図1C及び
図2Cに示す熱交換装置1では、貯留部71からの液体(吸収液体)は、第1液体散布装置50によって吸収部32の上方から散布される。そのため、処理対象物質取入口15から吸収部32に流入した空気に冷媒回路から漏洩した冷媒が含まれていても、第1液体散布装置50から散布される吸収液体と接触することで冷媒が吸収液体に吸収される。
第1液体散布装置50から散布された吸収液体は、処理部30の下方に設けられている貯留部71に回収される。
【0031】
その後、
図1A、
図1B、
図2A、及び
図2Bに示す熱交換装置1では、処理部30内の空気は、排出口13から筐体10外に排出される。ここで、処理対象物質取入口15から処理部30に流入して、吸収液体によって吸収しきれなかった処理対象物質は、外気取入口11から筐体10内に流入した外気によって希釈されて排出口13から筐体10外に排出される。
図1C及び
図2Cに示す熱交換装置1では、吸収部32内の空気は、仕切り板35の下端35aと貯留部71に貯留される吸収液体の液面との間から希釈部31に流入し、排出口13から筐体10外に排出される。ここで、処理対象物質取入口15から吸収部32に流入して、吸収液体によって吸収しきれなかった処理対象物質は、希釈部31において外気取入口11から希釈部31内に流入した外気によって希釈されて排出口13から筐体10外に排出される。
【0032】
このように、
図1A、
図1B、
図2A、及び
図2Bに示す熱交換装置1では、処理部30は、排出口13の下方に設けられ、且つ、熱交換管群20よりも外気の流れの下流に設けられている。
図1C及び
図2Cに示す熱交換装置1では、希釈部31は、排出口13の下方に設けられ、且つ、熱交換管群20よりも外気の流れの下流に設けられている。すなわち、幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、処理部30は、排出口13の下方に設けられ、且つ、少なくとも一部が熱交換管群20よりも外気の流れの下流に設けられている。
【0033】
図1A、
図1B、
図2A、及び
図2Bに示す熱交換装置1では、処理部30は、第1液体散布装置50で散布した吸収液体で処理対象物質を吸収するとともに、外気取入口11から取り入れた外気によって処理対象物質を希釈するように構成されている。
これにより、処理対象物質を吸収液体での吸収と、外気による希釈によって処理できるので、処理対象物質を効率的に処理できる。
【0034】
図1C及び
図2Cに示す熱交換装置1では、処理部30は、外気取入口11から取り入れた外気によって処理対象物質を希釈するように構成された希釈部31と、第1液体散布装置50で散布した吸収液体で処理対象物質を吸収するように構成された吸収部32と、を含んでいる。
これにより、処理対象物質を吸収部32と希釈部31とで処理できるので、処理対象物質を効率的に処理できる。
【0035】
なお、外気取入口11が比較的大きく開口しているが、外気取入口11と処理部30との間には、貯留部71からの液体が散布されている熱交換管群20及び充填材23が存在する。そのため、処理対象物質取入口15から処理部30に流入した、冷媒を含有する空気は外気取入口11から外部に漏れることを防ぐことができる。
【0036】
また、上述した冷媒回路の安全弁から冷媒が放出された場合には、冷媒は導入部75を介して貯留部71に貯留されている液体に放出されて該液体に吸収され、供給ポンプ73は停止する。
【0037】
処理対象物質を吸収し、処理対象物質の濃度が高くなった吸収液体を処理する際の熱交換装置1の動作を、冷媒として用いる処理対象物質がアンモニアである場合を例として説明する。
処理部30、又は導入部75によるアンモニアの吸収により、貯留部71に貯留される吸収液体としてのアンモニア水の濃度が予め設定された値以上になった場合には、冷媒回路の運転を停止し、除害運転に切り替えられる。
除害運転では貯留部71に不図示の経路から希硫酸等の酸を供給しアンモニア水を中和する、又は大量の水を供給しアンモニア水を希釈することで無害化処理する。
【0038】
このように、幾つかの実施形態に係る熱交換装置1は、外気取入口11と、排出口13と、熱交換管群20と、処理部30と、第1液体散布装置50と、を備えていて、熱交換管群20は、処理部30の側方に配置されている。
したがって、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、外気取入口11の高さを比較的高くすることができる。これにより、熱交換装置1に外気を取り入れる際の圧損を抑制でき、熱交換装置1に外気を取り入れるための送風装置41の大型化及び消費電力の増大を抑制できる。
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1によれば、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、処理部30の高さを比較的高くすることができる。これにより、処理部30における気液接触時間を確保して処理対象物質の吸収効率(処理対象物質の除去効率)を向上できる。
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1によれば、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、外気取入口11の高さを比較的高くすることができるので、比較的多くの外気を取り入れることができ、処理部30において吸収しきれなかった処理対象物質を取り入れた外気によって十分に希釈できる。
【0039】
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1は、第2液体散布装置60を備える。
これにより、取り入れた外気と熱交換管群20との熱交換を促進できる。
また、熱交換管群20が処理部30の側方に配置されているので、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、熱交換管群20の高さを比較的高くすることができる。これにより、高さ方向から見たときの熱交換管群20が配置される領域の投影面積、すなわち熱伝達促進液体を熱交換管群20に散布する面積を抑制でき、熱伝達促進液体の散布量を抑制できる。したがって、熱伝達促進液体を散布するための供給ポンプ73の小型化と消費動力の抑制とが可能となる。
【0040】
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、第2液体散布装置60は、複数の孔63が形成された底部を有する有底の容器61であってもよい。
これにより、第2液体散布装置60の構造を簡素化できるとともに、熱伝達促進液体の散布に際して複数の孔63から熱伝達促進液体を重力で滴下させることができるので、第2液体散布装置60に対して高い液圧を掛ける必要がなく、熱伝達促進液体を散布するための供給ポンプ73のさらなる小型化と消費動力の抑制とが可能となる。
【0041】
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、充填材23を備えていてもよい。
これにより、熱伝達促進液体の蒸発面積を増やすことができ、取り入れた外気と熱交換管群20との熱交換をより促進できる。
【0042】
幾つかの実施形態に係る熱交換装置1では、熱伝達促進液体は、吸収液体と同じ液体である。
これにより、熱伝達促進液体及び吸収液体を散布するためのポンプ等、必要な装置の数を抑制できる。
【0043】
図1A、
図1B、及び
図1Cに示した熱交換装置1では、処理部30よりも外気の流れの下流に設けられていて、外気取入口11から外気を取り入れるための送風装置41を備える。
これにより、処理部30内の圧力を熱交換装置1の外部の圧力よりも低くすることができるので、処理部30内の気体が処理部30の外部に漏れ難くすることができる。
【0044】
図2A、
図2B、及び
図2Cに示した熱交換装置1では、熱交換管群20よりも外気の流れの上流に設けられていて、外気取入口11から外気を取り入れるための送風装置41を備える。
これにより、
図1A、
図1B、及び
図1Cに示した熱交換装置1のように処理部30よりも外気の流れの下流に送風装置41を設けた場合と比べて、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、外気取入口11の高さをさらに高くすることができる。よって、熱交換装置1に外気を取り入れる際の圧損を抑制でき、送風装置41の大型化及び消費電力の増大をさらに抑制できる。
図2A、
図2B、及び
図2Cに示した熱交換装置1によれば、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、処理部30の高さをさらに高くすることができる。これにより、処理部30における気液接触時間をさらに確保して処理対象物質の吸収効率(処理対象物質の除去効率)をさらに向上できる。
図2A、
図2B、及び
図2Cに示した熱交換装置1によれば、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、外気取入口11の高さをさらに高くすることができるので、さらに多くの外気を取り入れることができ、処理部30において吸収しきれなかった処理対象物質を取り入れた外気によって十分に希釈できる。
【0045】
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、
図1C及び
図2Cに示す処理部30は、
図1B、
図2B、
図3B、
図3C、及び
図3Dに示す熱交換装置1に設けられていてもよい。
【0046】
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る熱交換装置1は、外気を取り入れるための外気取入口11と、取り入れた外気を排出するための排出口13と、外気取入口11よりも外気の流れの下流に設けられた熱交換管群20と、排出口13の下方に設けられ、且つ、少なくとも一部が熱交換管群20よりも外気の流れの下流に設けられ、処理対象物質を処理するための処理部30と、処理対象物質を吸収して処理するための吸収液体を処理部30に散布するための第1液体散布装置50と、
を備える。熱交換管群20は、処理部30の側方に配置されている。
【0047】
上記(1)の構成によれば、熱交換管群20が処理部30の側方に配置されているので、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、外気取入口11の高さを比較的高くすることができる。これにより、熱交換装置1に外気を取り入れる際の圧損を抑制でき、熱交換装置1に外気を取り入れるための送風装置41の大型化及び消費電力の増大を抑制できる。
上記(1)の構成によれば、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、処理部30の高さを比較的高くすることができる。これにより、処理部30における気液接触時間を確保して処理対象物質の吸収効率(処理対象物質の除去効率)を向上できる。
上記(1)の構成によれば、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、外気取入口11の高さを比較的高くすることができるので、比較的多くの外気を取り入れることができ、処理部30において吸収しきれなかった処理対象物質を取り入れた外気によって十分に希釈できる。
【0048】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、処理部30は、処理部30を上方から見たときに矩形形状を有しているとよい。熱交換管群20は、処理部30の4つの側面の内、少なくとも1つの側面の側方に配置されているとよい。
【0049】
上記(2)の構成によれば、熱交換管群20の配置が合理的となる。
【0050】
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、熱交換管群20は、熱交換管群20を構成する複数の管21の内部を流通する冷媒又はブラインを冷却可能であるとよい。
【0051】
上記(3)の構成によれば、冷媒又はブラインを効率的に冷却できる。
【0052】
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの構成において、処理部30に設けられていて、外部より処理対象物質を取り入れるための処理対象物質取入口15を備えるとよい。
【0053】
上記(4)の構成によれば、処理対象物質取入口15から取り入れた処理対象物質を処理部30において吸収液体に吸収させることができる。
【0054】
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、処理部30は、外気取入口11から取り入れた外気によって処理対象物質を希釈するように構成された希釈部31と、第1液体散布装置50で散布した吸収液体で処理対象物質を吸収するように構成された吸収部32と、を含んでいてもよい。
【0055】
上記(5)の構成によれば、処理対象物質を吸収部32と希釈部31とで処理できるので、処理対象物質を効率的に処理できる。
【0056】
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、処理部30は、第1液体散布装置50で散布した吸収液体で処理対象物質を吸収するとともに、外気取入口11から取り入れた外気によって処理対象物質を希釈するように構成されていてもよい。
【0057】
上記(6)の構成によれば、処理対象物質を吸収液体での吸収と、外気による希釈によって処理できるので、処理対象物質を効率的に処理できる。
【0058】
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの構成において、処理部30の下方に設けられていて、吸収液体を貯留する貯留部71と、貯留部71に貯留されている吸収液体を第1液体散布装置50に供給するための供給ポンプ73とを備えるとよい。
【0059】
上記(7)の構成によれば、貯留部71に貯留されている吸収液体を第1液体散布装置50で処理部30に散布することで処理対象物質を吸収液体に吸収させることができるとともに、散布後の吸収液体を貯留部71に回収して再利用できる。
【0060】
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)の構成において、貯留部71に貯留されている吸収液体に処理対象物質を放出させるための導入部75を備えるとよい。
【0061】
上記(8)の構成によれば、貯留部71に貯留されている吸収液体に処理対象物質を接触させて吸収させることができる。
【0062】
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(8)の何れかの構成において、熱交換管群20の上方に設けられていて、取り入れた外気と熱交換管群20との熱交換を促進するための熱伝達促進液体を熱交換管群20に散布するための第2液体散布装置60を備えるとよい。
【0063】
上記(9)の構成によれば、取り入れた外気と熱交換管群20との熱交換を促進できる。
上記(9)の構成によれば、上記(1)の構成を有していて、熱交換管群20が処理部30の側方に配置されているので、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、熱交換管群20の高さを比較的高くすることができる。これにより、高さ方向から見たときの熱交換管群20が配置される領域の投影面積、すなわち熱伝達促進液体を熱交換管群に散布する面積を抑制でき、熱伝達促進液体の散布量を抑制できる。したがって、熱伝達促進液体を散布するための供給ポンプ73の小型化と消費動力の抑制とが可能となる。
【0064】
(10)幾つかの実施形態では、上記(9)の構成において、第2液体散布装置60は、複数の孔63が形成された底部を有する有底の容器61であってもよい。
【0065】
上記(10)の構成によれば、第2液体散布装置60の構造を簡素化できるとともに、熱伝達促進液体の散布に際して複数の孔63から熱伝達促進液体を重力で滴下させることができるので、第2液体散布装置60に対して高い液圧を掛ける必要がなく、熱伝達促進液体を散布するための供給ポンプ73のさらなる小型化と消費動力の抑制とが可能となる。
【0066】
(11)幾つかの実施形態では、上記(9)又は(10)の構成において、熱交換管群20を構成する複数の管21同士の間に設けられ、複数の管21同士の間において気体及び液体の流通が可能である充填材23を備えていてもよい。
【0067】
上記(11)の構成によれば、熱伝達促進液体の蒸発面積を増やすことができ、取り入れた外気と熱交換管群20との熱交換をより促進できる。
【0068】
(12)幾つかの実施形態では、上記(9)乃至(11)の何れかの構成において、熱伝達促進液体は、吸収液体と同じ液体であるとよい。
【0069】
上記(12)の構成によれば、熱伝達促進液体及び吸収液体を散布するためのポンプ等、必要な装置の数を抑制できる。
【0070】
(13)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(12)の何れかの構成において、処理部30よりも外気の流れの下流に設けられていて、外気取入口11から外気を取り入れるための送風装置41を備えるとよい。
【0071】
上記(13)の構成によれば、処理部30内の圧力を熱交換装置1の外部の圧力よりも低くすることができる。これにより、処理部30内の気体が処理部30の外部に漏れ難くすることができる。
【0072】
(14)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(12)の何れかの構成において、熱交換管群20よりも外気の流れの上流に設けられていて、外気取入口11から外気を取り入れるための送風装置41を備えるとよい。
【0073】
上記(14)の構成によれば、処理部30よりも外気の流れの下流に送風装置41を設けた場合と比べて、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、外気取入口11の高さをさらに高くすることができる。これにより、熱交換装置1に外気を取り入れる際の圧損を抑制でき、送風装置41の大型化及び消費電力の増大をさらに抑制できる。
上記(14)の構成によれば、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、処理部30の高さをさらに高くすることができる。これにより、処理部30における気液接触時間をさらに確保して処理対象物質の吸収効率(処理対象物質の除去効率)をさらに向上できる。
上記(14)の構成によれば、熱交換装置1の高さを抑制しつつ、外気取入口11の高さをさらに高くすることができるので、さらに多くの外気を取り入れることができ、処理部30において吸収しきれなかった処理対象物質を取り入れた外気によって十分に希釈できる。
【符号の説明】
【0074】
1 熱交換装置
11 外気取入口
13 排出口
15 処理対象物質取入口
20 熱交換管群
21 管
23 充填材
30 処理部
31 希釈部
32 吸収部
41 送風装置(ファン)
50 第1液体散布装置
60 第2液体散布装置
61 容器
63 孔
71 貯留部
73 供給ポンプ
75 導入部