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特開2024-50710プラズマチャンバ内温度のリアルタイム制御
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050710
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】プラズマチャンバ内温度のリアルタイム制御
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/46 20060101AFI20240403BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
H05H1/46 A
H01L21/302 101C
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024011399
(22)【出願日】2024-01-30
(62)【分割の表示】P 2021501038の分割
【原出願日】2019-07-17
(31)【優先権主張番号】16/041,345
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジン・チャンギョウ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】プラズマチャンバ内部の温度をリアルタイム制御するためのシステムおよび方法。
【解決手段】方法の1つは、電圧源に結合したレールの電圧をリアルタイムで検知することを含む。電圧源は、プラズマチャンバの複数のヒータ要素に電圧を供給する。検知した電圧を使用して、ヒータ要素のうちの対応する1つまたは複数の1つまたは複数のデューティサイクルを調節する。調節された1つまたは複数のデューティサイクルは、プラズマチャンバ内部で温度値を達成し、経時的に維持するのを容易にする。
【選択図】図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハ処理システムのプラズマチャンバ内部で目標温度を達成するための方法であって、前記ウエハ処理システムは、前記プラズマチャンバ内部に配置された複数のヒータ要素、およびレールを介して前記複数のヒータ要素に電圧を供給するように構成された電圧源を含み、前記方法は、
前記電圧源に関連する公称電圧を含むマッピング情報であって、前記目標温度と前記複数のヒータ要素に対応する複数のデューティサイクルとの間のマッピング情報を維持することと、
前記レールでパラメータ値を測定することと、
前記複数のデューティサイクル、前記公称電圧、および前記測定したパラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、前記複数のヒータ要素のうちの対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成することと
を備える方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを適用して、前記目標温度を達成すること
をさらに備える方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記パラメータ値は前記レールでの前記電圧に関係がある方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記パラメータ値を測定することは、
周期的基準で前記パラメータ値を測定すること
をさらに供え、
前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルは、前記周期的基準に従って作成される方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、前記周期的基準は、マイクロ秒ごとまたはミリ秒ごとである方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルの各々は、前記複数のデューティサイクルのうちの対応するデューティサイクルと、前記公称電圧と前記測定したパラメータ値の比の自乗との積として計算される方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、前記目標温度を達成して、チャンバ間整合を容易にするために、複数のプラズマチャンバにわたり使用される方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、
前記レールに沿った対応する場所で1つまたは複数の追加パラメータ値を測定すること
をさらに備え、
前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成することは、
前記複数のデューティサイクル、前記公称電圧、前記測定したパラメータ値、および前記測定した1つまたは複数の追加パラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成すること
をさらに備える方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルに基づき、前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の統計的に調節されたデューティサイクルを作成すること
をさらに備える方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に前記1つまたは複数の統計的に調節されたデューティサイクルを適用すること
をさらに備える方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、基板処理中にリアルタイムで実行される方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、前記基板を処理することなく実行される方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記プラズマチャンバを再調節するために実行される方法。
【請求項14】
ウエハ処理システムのプラズマチャンバ内部で目標温度を達成するためのシステムであって、前記ウエハ処理システムは、前記プラズマチャンバ内部に配置された複数のヒータ要素、およびレールを介して前記複数のヒータ要素に電圧を供給するように構成された電圧源を含み、前記システムは、
前記電圧源に関連する公称電圧を含む、前記目標温度と前記複数のヒータ要素に対応する複数のデューティサイクルとの間のマッピング情報を維持するように構成されたメモリ素子と、
前記レールでパラメータ値を測定するように構成されたセンサと、
プロセッサであって、
前記複数のデューティサイクル、前記公称電圧、および前記測定したパラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、前記複数のヒータ要素のうちの対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成する
ように構成されたプロセッサと
を備えるシステム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであって、
前記プロセッサにより制御可能な、前記複数のヒータ要素を制御するように構成されたスイッチ回路
をさらに備えるシステム。
【請求項16】
請求項15に記載のシステムであって、前記プロセッサは、前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを適用して、前記目標温度を達成するよう前記スイッチ回路に指示するように構成されるシステム。
【請求項17】
請求項14に記載のシステムであって、前記プラズマチャンバ内部で基板支持物に結合されるシステム。
【請求項18】
請求項14に記載のシステムであって、前記測定したパラメータ値は、前記レールでの前記電圧に関係があるシステム。
【請求項19】
請求項14に記載のシステムであって、前記プロセッサは、周期的基準で前記センサをポーリングして、前記測定したパラメータ値を受信し、前記周期的基準に従って前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成するように構成されるシステム。
【請求項20】
請求項19に記載のシステムであって、前記周期的基準は、マイクロ秒ごとまたはミリ秒ごとであるシステム。
【請求項21】
請求項14に記載のシステムであって、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルの各前記調節されたデューティサイクルは、前記複数のデューティサイクルのうちの対応するデューティサイクルと、前記公称電圧と前記測定したパラメータ値の比の自乗との積として計算されるシステム。
【請求項22】
請求項14に記載のシステムであって、前記センサは、前記レールに沿って対応する場所で1つまたは複数の追加パラメータ値を測定するように構成され、前記プロセッサは、前記複数のデューティサイクル、前記公称電圧、前記測定したパラメータ値、および前記測定した1つまたは複数の追加パラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成するように構成されるシステム。
【請求項23】
請求項22に記載のシステムであて、前記プロセッサは、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルに基づき、前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の統計的に調節されたデューティサイクルを作成するように構成されるシステム。
【請求項24】
請求項23に記載のシステムであって、前記プロセッサは、前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に前記1つまたは複数の統計的に調節されたデューティサイクルを適用するように構成されるシステム。
【請求項25】
請求項14に記載のシステムであって、前記プロセッサは、基板処理中に前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルをリアルタイムで作成するように構成されるシステム。
【請求項26】
請求項14に記載のシステムであって、前記プロセッサは、基板を処理することなく、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成して、前記プラズマチャンバを再調整するように構成されるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プラズマチャンバ内温度のリアルタイム制御のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で提供する背景技術の記述は、一般に本開示の背景を提示するためのものである。この背景技術の節で記述する範囲で、ここで名前を挙げる発明者の著作物だけではなく、提出時点で他の点では従来技術とみなされなくてよい記述の様態も、明示的にも黙示的にも本開示に対する従来技術と認められない。
【0003】
プラズマツールは、無線周波数(radio frequency、RF)発生器およびプラズマチャンバを含む。RF発生器は、プラズマチャンバに結合される。RF発生器は、RF信号を発生させ、プラズマチャンバにRF信号を供給する。
【0004】
1つまたは複数のガスに加えてプラズマチャンバにRF信号を供給したときに発生させたプラズマを使用して、プラズマチャンバ内部で基板を処理する。基板を処理する際に一様性を達成するために、プラズマチャンバ内部の温度が実質的に一様であることが重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような背景の中で、本開示で記述する実施形態が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施形態は、プラズマチャンバ内温度をリアルタイム制御するためのシステム、装置、方法、およびコンピュータプログラムを提供する。本実施形態は、数多くの方法で、たとえば処理、装置、システム、機器、またはコンピュータ可読媒体上の方法の形で実装することができることを認識されたい。いくつかの実施形態について以下で記述する。
【0007】
導体または誘電体のエッチングツールは、所望の温度一様性を、またはプラズマチャンバ内でウエハ処理中に一連の温度値を含む特別な温度パターンを達成するために、異なるデューティサイクルで作動するように調節された、ヒータ要素などのヒータのマトリクスを含む。ヒータに加えるエネルギーの総量は、電源がヒータに供給する電圧量が実質的に一定であるとき、デューティサイクルのオン時間に対して線形である。デューティサイクルは、ヒータに電圧量を供給するクロックサイクルの一部分である。したがって、ヒータの温度は、ヒータを動作させるデューティサイクルと既知の関係がある。
【0008】
場合によっては、開ループ制御を使用してヒータのマトリクスを制御する。開ループ制御では、ヒータのマトリクスの、デューティサイクルなどの設定点は、電源が発生し、給電レールを介して供給される電圧が公称値にあるなど、一定であるという仮定で、さまざまなプロファイルになるように較正される。この仮定を達成するために、電源がヒータのマトリクスに電圧を供給すべき厳しい仕様に厳密に従うべきであり、たとえば、電源が供給すべき電圧を、変動または偏差が少ない、またはまったくない、指定されたレベルに制限すべきである。
【0009】
しかしながら、開ループ制御を使用して電源が供給する電圧には、不正確さまたはゆらぎがあり、したがって、供給される電圧は、意図した公称電圧値と異なることがある、または意図した公称電圧値から逸脱することがある。さらに、電源が供給する電圧は、電源を取り囲む温度の変化に起因して公称値からドリフトすることがある。また、電源が供給する電圧は、動的負荷変動率に起因してリップルが生じることがある。動的負荷変動率では、マトリクスのヒータのうちの異なるヒータは、電源から異なる量の電力を消費し、したがって、電源が供給する電圧は、公称値から逸脱するなど、リップルが生じる。したがって、開ループ制御は損なわれ、静電チャック(electrostatic chuck、ESC)などのチャックを一様に加熱する際に悪い影響が存在する。また、温度にチャンバ間変動またはチャンバ内変動が存在する。チャンバ間変動およびチャンバ内変動は、1つまたは複数の基板を処理する際に非一様性をもたらす。
【0010】
さまざまなヒータに電圧を供給する際に一様性を達成するために、電源は、レギュレータにより調整される。たとえば、電源は、レギュレータを含む、または電源が供給する電圧量を調整するためにレギュレータに結合される。電源が供給する電圧を調整するために使用するレギュレータは費用がかかる。さらに、レギュレータを用いる場合、厳しい精度仕様の範囲内で電源がマトリクスのヒータに電圧を供給することを保証することは困難である。したがって、公称値が常に供給されるわけではない。さらに、マトリクスのヒータが電源から異なる量の電力を消費するとき、電圧にリップルが発生する。レギュレータを使用するときでさえ、電源の不正確さまたはリップルまたはドリフトに対する補償がない、または最小量であるので、電源のリップルまたはドリフトは、プラズマチャンバ内部で達成すべき温度量に反映される。
【0011】
いくつかの実施形態では、電源の不正確さまたはゆらぎの多数の影響を取り除くためのリアルタイム自動補償方法について記述する。リアルタイム自動補償方法と共に使用する電源は、緩やかな仕様を有することができ、製造の費用効率が高い。リアルタイム自動補償方法では、電圧センサを採用して、給電レールで電圧をリアルタイムで監視する。また、プリント回路基板組立体のデジタル・シグナル・プロセッサ(digital signal processor、DSP)は、電圧センサをリアルタイムでポーリングする。DSPは、通信媒体を介してユーザ・インタフェース・システム(user interface system、UIS)などの別の機器から設定点を受信することができる。設定点は、電源が公称値などの一定値を有するという仮定で、チャックを製作する工場で事前に較正される。DSPは、関数
調整されたデューティサイクル=(V-nominal/V-sense)2×当初のデューティサイクル
に従って、電圧センサがリアルタイムで測定した複数の電圧読取り値に基づき、デューティサイクルをリアルタイムで調節する。
式中、V-nominalは公称値であり、V-senseは、給電レールで電圧センサが検知した電圧値であり、当初のデューティサイクルは、電圧が公称値にあるときの、マトリクスのヒータのデューティサイクルである。DSPは、複数のヒータ切替機器を制御して、調節されたデューティサイクルでヒータを動作させるように切り替える。
【0012】
いくつかの実施形態では、ウエハ処理システムのプラズマチャンバ内部で目標温度を達成するための方法について記述する。ウエハ処理システムは、プラズマチャンバ内部に配置された複数のヒータ要素、およびレールを介して複数のヒータ要素に電圧を供給する電圧源を含む。方法は、目標温度と複数のヒータ要素に対応する複数のデューティサイクルの間のマッピング情報を維持することを含む。マッピング情報は、電圧源に関連する公称電圧を含む。方法は、レールでパラメータ値を測定することと、複数のデューティサイクル、公称電圧、および測定したパラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、複数のヒータ要素のうちの対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成することとをさらに含む。
【0013】
さまざまな実施形態では、ウエハ処理システムのプラズマチャンバ内部で目標温度を達成するためのシステムについて記述する。システムは、目標温度と複数のヒータ要素に対応する複数のデューティサイクルの間のマッピング情報を維持するように構成されたメモリ素子を含む。マッピング情報は、電圧源に関連する公称電圧を含む。システムは、レールでパラメータ値を測定するように構成されたセンサをさらに含む。システムはまたプロセッサを含む。プロセッサは、複数のデューティサイクル、公称電圧、および測定したパラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、複数のヒータ要素のうちの対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成するように構成される。
【0014】
プラズマチャンバ内の温度をリアルタイムで制御するための、本明細書で記述するシステムおよび方法のいくつかの利点は、調整されていない、またはマトリクスのヒータを制御するために緩やかな調整仕様で調整される、費用がかからない電源の使用を含む。さらに、調整されたデューティサイクルを適用することにより、プラズマチャンバ内部の温度は、電源のリップルおよびドリフトにより最小の影響を受ける。いくつかの実施形態では、調節されたデューティサイクルを適用したとき、リップルおよびドリフトによりプラズマチャンバ内部の温度に与える影響はまったくない。また、プラズマチャンバ内部の温度を経時的に一様になるように制御して、プラズマチャンバ内部でウエハをエッチングするなどの処理でエッチングの一様性を達成する。さらに、電源が供給する電圧量の変動をリアルタイムで補償することに起因して、基板処理のチャンバ間およびチャンバ内の繰返し精度がよりよくなる。
【0015】
添付図面と併せて以下の詳細な記述から他の様態が明らかになるであろう。
【0016】
添付図面と併せて示す以下の記述を参照することにより、実施形態を最もよく理解してよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A】複数のヒータ要素をリアルタイムで制御することによる、温度のリアルタイム制御を例示するシステムの実施形態の図である。
【0018】
図1B】ヒータ要素をリアルタイムで制御することによる、温度のリアルタイム制御を例示するシステムの実施形態である。
【0019】
図2】電圧センサの実施形態の図である。
【0020】
図3】プラズマチャンバ内部の温度と、電圧源が発生させる公称電圧と、ヒータ要素のデューティサイクルと、ヒータ要素の調節されたデューティサイクルとの間の対応を例示する、実施形態の複数のテーブルを示す。
【0021】
図4A】デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルをリアルタイムで調節することを例示する実施形態のグラフである。
【0022】
図4B】デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルをリアルタイムで調節することを例示する実施形態のグラフである。
【0023】
図5】プラズマシステム内部でヒータ要素を使用することを例示するプラズマシステムの実施形態の図である。
【0024】
図6】プラズマチャンバのシャワーヘッド内部でヒータ要素を使用することを例示するシステムの実施形態の図である。
【0025】
図7】誘導結合プラズマ(inductively coupled plasma、ICP)チャンバ内部でヒータ要素を使用することを例示するシステムの実施形態の図である。
【0026】
図8図5のプラズマチャンバ内部で達成されるのと同じ温度値をプラズマチャンバ内部で達成するチャンバ間整合を例示するシステムの実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の実施形態は、プラズマチャンバ内温度のリアルタイム制御のためのシステムおよび方法について記述する。これらの具体的詳細の一部またはすべてなしに本実施形態を実施してよいことは明らかであろう。他の実例では、本実施形態を不必要に不明瞭にしないために、周知の処理動作について詳細に記述していない。
【0028】
図1Aは、複数のヒータ要素HE1、HE2、HE3、およびHE4をリアルタイムで制御することにより、温度をリアルタイムで制御することを例示するシステム100の実施形態の図である。システム100は、ウエハ処理システムの例である。システム100は、電圧源Vs、電極組立体101、マルチプレクサ106、不揮発性メモリ116、およびユーザ・インタフェース・システム(UIS)112を含む。マルチプレクサは、本明細書で使用するとき、プリント回路基板組立体(printed circuit board assembly、PCBA)として製作される。たとえば、マルチプレクサおよびPCBAという用語を本明細書で交換可能に使用する。不揮発メモリの例は、本明細書で使用するとき、フラッシュメモリおよび強誘電体ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)を含む。電圧源Vsの例は電源を含む。例示するために、電圧源Vsは、ある量の電圧を供給する。電極組立体101の例は、基板支持物、チャック、シャワーヘッド、および上部電極組立体を含む。上部電極組立体は、上部電極と、上部電極を取り囲む誘電体および誘電体を取り囲む上部電極拡張部分などの他の構成要素とを含む。ユーザ・インタフェース・システム112の例は、ホストコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、およびサーバを含む。
【0029】
電極組立体101は、複数のスイッチSx1、Sx2、Sy1、およびSy2を含む。それに加えて、電極組立体101は、複数のバスx1、x2、y1、およびy2を含み、ヒータ要素HE1~HE4を含む。ヒータ要素の例は、本明細書で使用するとき、抵抗器である。バスの例は、本明細書で使用するとき、配線などの導体である。スイッチの例は、本明細書で使用するとき、継電器である。別の例として、スイッチは、本明細書で使用するとき、互いに結合した1つまたは複数のトランジスタを含む。
【0030】
いくつかの方法で電圧源Vsを接地電位に結合する。レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE1、バスx1、およびスイッチSx1を介して電圧源Vsを接地電位に結合する。さらに、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE2、バスx1、およびスイッチSx1を介して電圧源Vsを接地電位に結合する。また、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE3、バスx2、およびスイッチSx2を介して電圧源Vsを接地電位に結合する。レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE4、バスx2、およびスイッチSx2を介して電圧源Vsを接地電位に結合する。
【0031】
いくつかの実施形態では、電圧源Vsを緩やかに調整する。例示するために、電圧源Vsは、電圧値Vnominal1を発生させて、ある範囲の電圧量を供給するように設計される。電圧値Vnominal1は、マッピング情報の例である。電圧量の範囲は、指定した電圧量の範囲外にある可能性がある。ある例示として、指定した範囲は、指定した範囲内で動作するように厳密に調整された別の電圧源上に書き込むことができる仕様に従う。
【0032】
さまざまな実施形態では、電圧源Vsは調整されていない。ある例示として、電圧源Vs内部にパラメータレギュレータを含む必要も、電圧源Vsにパラメータレギュレータを結合して、指定した範囲内になるよう電圧源Vsが供給する電圧量を調整する必要もない。さらに例示するために、電圧源Vsは、パラメータレギュレータを排除する。パラメータレギュレータは、電圧源Vsと共に、または電圧源Vsの内部で使用するとき、かつその場合、指定した範囲内になるように電圧源Vsが供給する電圧量を調整する。
【0033】
マルチプレクサ106は、スイッチ回路108、プロセッサ104、およびセンサ114を含む。プロセッサ104は、スイッチ回路108およびセンサ114に結合される。センサ114は、電圧源Vsに結合したレール102上の地点に結合される。レール102は、バスy1と電圧源Vsの間で結合され、バスy2と電圧源Vsの間にある。レール102は、バスy1およびy2に結合される。スイッチ回路108は、線Ly1を介してスイッチSy1に,線Ly2を介してスイッチSy2に、線Lx1を介してスイッチSx1に、かつ線Lx2を介してスイッチSx2に結合される。線の例は、本明細書で使用するとき、配線などの導体である。
【0034】
本明細書で使用するとき、プロセッサは、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、またはフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array、FPGA)、プログラム可能論理デバイス(programmable logic device、PLD)、もしくは中央処理装置(central processing unit、CPU)、またはマイクロプロセッサ、またはデジタル・シグナル・プロセッサ、またはマイクロコントローラである。メモリ素子の例は、本明細書で使用するとき、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)および読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)を含む。例示するために、メモリ素子は、フラッシュメモリ、ハードディスク、または記憶装置などである。メモリ素子は、コンピュータ可読媒体の例である。スイッチ回路108の例は、トライ・ステート・バッファまたはトライ・ステート・トランジスタなどの複数のスイッチ(図示せず)を含む回路を含む。センサ114の例は、電圧源Vsが供給する電圧をレール102上の地点で検知する電圧センサを含む。したがって、検知される電圧は、電圧源Vsが供給する電圧に関係がある。センサ114の別の例は、電流センサと電流センサに結合した抵抗器の組合せを含む。電流センサは、電圧源Vsがレール102に供給する電圧から発生した電流を検知する。電流センサに結合した抵抗器は、電流から発生した、抵抗器両端間の電圧を測定して、レール102上の地点で電圧を検知する。電圧は、パラメータの例である。
【0035】
ユーザ・インタフェース・システム112は、プロセッサ110、メモリ素子118、および表示装置120を含む。表示装置120の例は、液晶表示装置、発光ダイオード表示装置、およびプラズマ表示装置を含む。不揮発性メモリ116は、伝送ケーブルを介してプロセッサ110に結合される。プロセッサ110は、1つまたは複数のバスを介してメモリ素子118および表示装置120に結合される。さらに、プロセッサ110は、伝送ケーブル122を介してマルチプレクサ106のプロセッサ104に結合される。伝送ケーブルの例は、本明細書で使用するとき、プロセッサ104と110の間でデータの並列伝送を容易にする並列伝送ケーブル、データの直列伝送を容易にする直列伝送ケーブル、およびユニバーサル・シリアル・バス(universal serial bus、USB)ケーブルを含む。
【0036】
不揮発性メモリ116は、プラズマチャンバ内部で達成すべき温度値と、ヒータ要素HE1~HE4の動作のデューティサイクルと、電圧源Vsが発生させる電圧の公称値との間の1対1の関係、または対応、またはリンク、または固有の関係などの1つまたは複数のマッピングを含む。マッピングの例示を図3に提供する。マッピングは、本明細書で使用するとき、本明細書では場合によってマッピング情報と呼ぶ。マッピング306に例示するように、ヒータ要素HE1~HE4を含むプラズマチャンバ内部で温度値Temp1を達成するために、電圧源Vsは、公称電圧量Vnominal1を発生させるように動作させるべきであり、ヒータ要素HE1は、デューティサイクルDC1で動作させるべきであり、ヒータ要素HE2は、デューティサイクルDC2で動作させるべきであり、ヒータ要素HE3は、デューティサイクルDC3で動作させるべきであり、ヒータ要素HE4は、デューティサイクルDC4で動作させるべきである。別の例として、マッピング308に例示するように、ヒータ要素HE1~HE4を含むプラズマチャンバ内部で温度値Temp2を達成するために、電圧源Vsは、公称電圧量Vnominal1を発生させるように動作させるべきであり、ヒータ要素HE1は、デューティサイクルDC11で動作させるべきであり、ヒータ要素HE2は、デューティサイクルDC21で動作させるべきであり、ヒータ要素HE3は、デューティサイクルDC31で動作させるべきであり、ヒータ要素HE4は、デューティサイクルDC41で動作させるべきである。さまざまな実施形態では、マップおよびマッピングという用語を本明細書では交換可能に使用する。各温度Temp1およびTemp2は、目標温度の例である。
【0037】
いくつかの実施形態では、上記の2つの先行する例で温度Temp2を達成するためにヒータ要素HE1~HE4を動作させるデューティサイクルDC11~DC41の1つまたは複数は、温度Temp1を達成するためにヒータ要素HE1~HE4を動作させるデューティサイクルDC1~DC4のうちの対応する1つまたは複数に変更されることに留意されたい。たとえば、温度Temp2を達成するために、DC11の代わりに、ヒータ要素HE1をデューティサイクルDC1で動作させ、DC21の代わりに、ヒータ要素HE2をデューティサイクルDC2で動作させる。
【0038】
不揮発性メモリ116は、ユーザに電極組立体101を配送するとき、対応する電極組立体101に特有なマッピングを事前にロードされることにさらに留意されたい。たとえば、不揮発性メモリ116に記憶されたマッピングは、ヒータ要素HE1~HE4を有する電極組立体101に特有であり、かつ別の1組のヒータ要素を有する別の電極組立体については異なる可能性がある。別の例として、デューティサイクルDC1~DC4は、電圧源Vsが公称値Vnominal1などの一定値で電圧を発生させ、供給するという仮定で、電極組立体101を製作する工場で事前に較正される。デューティサイクルDC1~DC4のオフおよびオンの期間に関する情報は、ユーザに配送する前に計算され、工場で不揮発性メモリ116に記憶される。
【0039】
いくつかの実施形態では、記憶するおよび維持するという用語を本明細書では交換可能に使用することに留意されたい。たとえば、マッピング情報は、メモリ素子に記憶することにより、メモリ素子内部に維持される。
【0040】
プロセッサ110は、不揮発性メモリ116からマッピング306および308などの1つまたは複数のマッピング情報を受信し、たとえばマッピング情報にアクセスし、1つまたは複数のマッピング情報から、温度値Temp1を達成するためにヒータ要素HE1~HE4を動作させるデューティサイクルDC1~DC4を識別する。電圧源Vsは、温度値Temp1を達成するために公称電圧値Vnominal1を発生させることができる。温度値Temp1は、プラズマチャンバ内部で基板を処理するためのレシピの一部として達成されるべきである。本明細書で使用するとき、基板の例は、試験ウエハまたは処理すべきウエハである可能性のある半導体ウエハを含む。たとえば、基板は、ケイ素などの基板層の上に重ね合わせた複数の積層を含む。レシピは、無線周波数(RF)発生器の動作周波数、RF発生器の動作電力レベル、プラズマチャンバ内部の上部電極と下部電極の間のギャップ、プラズマチャンバ内部の圧力量、およびプラズマチャンバ内部に供給する処理ガスの化学的性質などの他の値を含む。プロセッサ110は、メモリ素子118に記憶されたレシピにアクセスし、レシピに応じてRF発生器およびプラズマチャンバを制御して、レシピを実行する。
【0041】
プラズマチャンバ内部で基板を処理している間、電圧源Vsは、レール102を介してヒータ要素HE1~HE4の1つまたは複数に供給するための公称電圧値Vnominal1を発生させる。さらに、基板を処理する間、プロセッサ110は、レシピから、プラズマチャンバ内部で温度値Temp1を達成すべきであることを識別する。基板が処理されているとき、プロセッサ110は、ヒータ要素HE1~HE4を制御するためにプロセッサ104に1つまたは複数のデューティサイクル制御信号を送信して、ヒータ要素HE1~HE4のそれぞれのデューティサイクルDC1~DC4を達成する。1つまたは複数のデューティサイクル制御信号は、デューティサイクルDC1~DC4を達成するためにスイッチSx1、Sx2、Sy1、およびSy2を開閉するための周波数を含む。1つまたは複数のデューティサイクル制御信号を受信すると、プロセッサ104は、多数のデューティサイクル選択信号を生成し、スイッチ回路108にデューティサイクル選択信号を送信して、スイッチ回路108に指示する、またはスイッチ回路108を制御する。
【0042】
デューティサイクル選択信号を受信したことに応答して、スイッチ回路108は、スイッチSy1、Sy2、Sx1、およびSx2の開閉を管理して、それに応じて所望のデューティサイクルDC1~DC4を達成する。たとえば、スイッチ回路108のスイッチのうちの第1のスイッチを閉じ、かつスイッチ回路108の残りの3つのスイッチを開くとき、スイッチ回路108の第1のスイッチおよび線Ly1を介してスイッチSy1にデューティサイクル選択信号の第1のデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSy1を閉じる。また、スイッチ回路108のスイッチのうちの第2のスイッチを閉じ、かつスイッチ回路108の残りの3つのスイッチを開くとき、スイッチ回路108の第2のスイッチおよび線Ly2を介してスイッチSy2にデューティサイクル選択信号の第2のデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSy2を閉じる。さらに、スイッチ回路108のスイッチのうちの第3のスイッチを閉じ、かつスイッチ回路108の残りの3つのスイッチを開くとき、スイッチ回路108の第3のスイッチおよび線Lx1を介してスイッチSx1にデューティサイクル選択信号の第3のデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSx1を閉じる。スイッチ回路108のスイッチのうちの第4のスイッチを閉じ、かつスイッチ回路108の残りの3つのスイッチを開くとき、スイッチ回路108の第4のスイッチおよび線Lx2を介してスイッチSx2にデューティサイクル選択信号の第4のデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSx2閉じる。
【0043】
スイッチ回路108のすべてのスイッチは、デューティサイクル選択信号を受信するまで開いたままである。たとえば、プロセッサ104から第1のデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第1のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第1のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSy1もまた開いたままである。別の例として、プロセッサ104から第2のデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第2のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第2のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSy2もまた開いたままである。さらにまた別の例として、プロセッサ104から第3のデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第3のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第3のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSx1もまた開いたままである。さらに別の例として、プロセッサ104から第4のデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第4のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第4のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSx2も開いたままである。
【0044】
第1および第3のデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy1およびSx1が閉じた期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE1、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、デューティサイクルDC1のオン期間を達成する。例として、デューティサイクルのオン期間は、オン期間が発生するクロックサイクルのパーセンテージとしての、クロックサイクルの期間である。この例では、デューティサイクルのオン期間は、クロックサイクルのパーセンテージとしてデューティサイクルを規定する。
【0045】
同様に、スイッチSy1またはSx1が開いている期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE1、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、デューティサイクルDC1に関連するオフ期間を達成する。例として、デューティサイクルに関連するオフ期間は、オフ期間が発生するクロックサイクルのパーセンテージとしての、クロックサイクルの期間である。この例を続けると、クロックサイクルのデューティサイクルのオフ期間は、クロックサイクルのデューティサイクルに連続的に従う。この例では、クロックサイクルのデューティサイクルは、クロックサイクルのオフ期間に先行し、デューティサイクルは、クロックサイクルのオン期間である。例証するために、デューティサイクルのオフ期間は、オン期間が発生しない、クロックサイクルの残りの部分を規定する。いくつかの実施形態では、「デューティサイクルに関連するオフ期間」および「デューティサイクルのオフ期間」という用語を本明細書では交換可能に使用する。
【0046】
さらに、第2および第3のデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy2およびSx1が閉じた間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE2、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、デューティサイクルDC2のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy2またはSx1が開いている期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE2、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、デューティサイクルDC2のオフ期間を達成する。
【0047】
また、第1および第4のデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy1およびSx2が閉じた期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE3、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、デューティサイクルDC3のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy1またはSx2が開いている期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE3、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、デューティサイクルDC3のオフ期間を達成する。
【0048】
さらに、第2および第4のデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy2およびSx2が閉じた期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE4、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、デューティサイクルDC4のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy2またはSx2が開いている期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE4、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、デューティサイクルDC4のオフ期間を達成する。
【0049】
温度値Temp1を達成するために電圧源Vsが公称電圧量Vnominal1を発生させており、かつ対応するデューティサイクルDC1~DC4でヒータ要素HE1~HE4が動作している期間の間、センサ114は、レール102上に存在する電圧Vsense1を測定する。次いでセンサ114は、プロセッサ104に電圧Vsense1に関する情報を提供する。たとえば、プロセッサ104は、センサ114から得られる電圧Vsense1に関する情報を得るためにセンサ114をポーリングする。プロセッサ104は、複数の測定電圧に関する情報を得るために、センサ114を周期的または連続的にリアルタイムでポーリングする。例示するために、プロセッサ104は、数マイクロ秒ごとに、または数ミリ秒ごとにセンサ114をポーリングする、たとえばポーリング信号を送信する。1マイクロ秒以上は数マイクロ秒の例であり、1ミリ秒以上は数ミリ秒の例であることに留意されたい。いくつかの実施形態では、周期的に、および周期的基準でという用語を本明細書では交換可能に使用することに留意されたい。
【0050】
プロセッサ104からポーリング信号を受信したことに応答して、センサ114は、プロセッサ104に電圧Vsense1に関する情報を提供する。次にプロセッサ104は、プロセッサ110に電圧Vsense1に関する情報を送信する。
【0051】
電圧Vsense1に関する情報を受信すると、プロセッサ110は、もしあれば、デューティサイクルDC1~DC4、電圧源Vsが発生させる公称電圧Vnominal1、および電圧Vsense1から、ヒータ要素HE1~HE4に関する調節されたデューティサイクル(adjusted duty cycle、ADC)を計算する。たとえば、プロセッサ110は、ヒータ要素HE1に関する調節されたデューティサイクルADC1を、デューティサイクルDC1と、電圧値Vnominal1と電圧Vsense1の比の自乗との積になるように計算する。例示するために、調整されたデューティサイクルADC1は、(Vnominal1/Vsense1)2×DC1に等しい。別の例として、プロセッサ110は、ヒータ要素HE2に関する調節されたデューティサイクルADC2を、デューティサイクルDC2と、電圧値Vnominal1と電圧Vsense1の比の自乗との積になるように計算する。例示するために、調整されたデューティサイクルADC2は、(Vnominal1/Vsense1)2×DC2に等しい。さらにまた別の例として、プロセッサ110は、ヒータ要素HE3に関する調節されたデューティサイクルADC3を、デューティサイクルDC3と、電圧値Vnominal1と電圧Vsense1の比の自乗との積になるように計算する。例示するために、調整されたデューティサイクルADC3は、(Vnominal1/Vsense1)2×DC3に等しい。さらに別の例として、プロセッサ110は、ヒータ要素HE4に関する調節されたデューティサイクルADC4を、デューティサイクルDC4と、電圧値Vnominal1と電圧Vsense1の比の自乗との積になるように計算する。例示するために、調整されたデューティサイクルADC4は、(Vnominal1/Vsense1)2×DC4に等しい。
【0052】
調整されたデューティサイクルADC1~ADC4を計算した後、プロセッサ110は、ヒータ要素HE1を制御して、調節されたデューティサイクルADC1を達成するために、ヒータ要素HE2を制御して、調整されたデューティサイクルADC2を達成するために、ヒータ要素HE3を制御して、調整されたデューティサイクルADC3を達成するために、およびヒータ要素HE4を制御して、調整されたデューティサイクルADC4を達成するために、プロセッサ104に1つまたは複数の調整されたデューティサイクルを送信する。たとえば、プロセッサ110は、1つまたは複数のデューティサイクル制御信号を送信後、1マイクロ秒以上など、数マイクロ秒以内に1つまたは複数の調整されたデューティサイクル制御信号を生成し、プロセッサ104に送信する。別の例として、プロセッサ110は、1つまたは複数のデューティサイクル制御信号を送信後、1ミリ秒以上など、数ミリ秒以内に1つまたは複数の調整されたデューティサイクル制御信号を生成し、プロセッサ104に送信する。数ミリ秒または数マイクロ秒ごとにデューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数を調節することにより、デューティサイクルDC1~DC4をリアルタイムで調節する。さらに、プラズマチャンバ内部で基板を処理している間にデューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数を調節することにより、デューティサイクルDC1~DC4をリアルタイムで調節する。プロセッサ110から1つまたは複数のデューティサイクル制御信号を受信すると、プロセッサ104は、複数の調節されたデューティサイクル選択信号を生成し、送信し、スイッチ回路108に調整されたデューティサイクル選択信号を送信して、スイッチ回路108に指示する。1つまたは複数の調整されたデューティサイクル制御信号は、スイッチSx1、Sx2、Sy1、およびSy2を開閉して、デューティサイクルADC1~ADC4を達成するための周波数を含む。
【0053】
調節されたデューティサイクル選択信号を受信したことに応答して、スイッチ回路108は、そのスイッチの一部を閉じて、スイッチの残りのスイッチを開として維持して、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を達成する。たとえば、スイッチ回路108の第1のスイッチを閉じたとき、スイッチ回路108の第1のスイッチおよび線Ly1を介してスイッチSy1に、調節されたデューティサイクル選択信号のうち第1の調節されたデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSy1を閉じる。また、スイッチ回路108の第2のスイッチを閉じたとき、スイッチ回路108の第2のスイッチおよび線Ly2を介してスイッチSy2に、調節されたデューティサイクル選択信号のうち第2の調節されたデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSy2を閉じる。さらに、スイッチ回路108のスイッチのうちの第3のスイッチを閉じたとき、スイッチ回路108の第3のスイッチおよび線Lx1を介してスイッチSx1に、調節されたデューティサイクル選択信号のうち第3の調節されたデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSx1を閉じる。スイッチ回路108の第4のスイッチを閉じたとき、スイッチ回路108の第4のスイッチおよび線Lx2を介してスイッチSx2に、調節されたデューティサイクル選択信号のうち第4の調節されたデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSx2を閉じる。
【0054】
スイッチ回路108のスイッチは、調節されたデューティサイクル選択信号を受信するまで開いたままである。たとえば、プロセッサ104から第1の調節されたデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第1のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第1のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSy1もまた開いたままである。別の例として、プロセッサ104から第2の調節されたデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第2のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第2のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSy2もまた開いたままである。さらにまた別の例として、プロセッサ104から第3の調節されたデューティサイクル信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第3のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第3のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSx1もまた開いたままである。さらに別の例として、プロセッサ104から第4の調節されたデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第4のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第4のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSx2は開いたままである。
【0055】
第1および第3の調節されたデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy1およびSx1が閉じた期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE1、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、調節されたデューティサイクルADC1のオン期間を達成する。ある例として、調節されたデューティサイクルのオン期間は、オン期間が発生するクロックサイクルのパーセンテージとしての、クロックサイクルの期間である。例示するために、調節されたデューティサイクルのオン期間は、調節されたデューティサイクルをクロックサイクルのパーセンテージとして規定する。
【0056】
同様に、スイッチSy1およびSx1が開いている期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE1、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、調節されたデューティサイクルADC1に関連するオフ期間を達成する。ある例として、調節されたデューティサイクルに関連するオフ期間は、オフ期間が発生するクロックサイクルのパーセンテージとしての、クロックサイクルの期間である。この例を続けると、クロックサイクルの調節されたデューティサイクルのオフ期間は、クロックサイクルの調節されたデューティサイクルに連続的に従う。この例では、クロックサイクルの調節されたデューティサイクルは、クロックサイクルのオフ期間に先行し、調節されたデューティサイクルは、クロックサイクルのオン期間である。例証するために、調節されたデューティサイクルのオフ期間は、調節されたデューティサイクルのオン期間が発生しない、クロックサイクルの残りの部分を規定する。いくつかの実施形態では、「調節されたデューティサイクルに関連するオフ期間」および「調節されたデューティサイクルのオフ期間」という用語を本明細書では交換可能に使用する。
【0057】
さらに、第2および第3の調節されたデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy2およびSx1が閉じた期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE2、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、調節されたデューティサイクルADC2のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy2またはSx1が開いている期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE2、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、調節されたデューティサイクルADC2のオフ期間を達成する。
【0058】
また、第1および第4の調節されたデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy1およびSx2が閉じた期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE3、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、調節されたデューティサイクルADC3のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy1またはSx2が開いている期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE3、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、調節されたデューティサイクルADC3のオフ期間を達成する。
【0059】
さらに、第2および第4の調節されたデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy2およびSx2が閉じた期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE4、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、調節されたデューティサイクルADC4のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy2またはSx2が開いている期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE4、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、調節されたデューティサイクルADC4のオフ期間を達成する。デューティサイクルDC1~DC4を対応する調節されたデューティサイクルADC1~ADC4に修正して、たとえば増大または低減して、基板を処理するためのレシピの温度値Temp1を達成する。調節されたデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数を用いて温度値Temp1を達成する可能性は、デューティサイクルDC1~DC4を用いて温度値Temp1を達成する可能性と比較して実質的に高い。
【0060】
この手法で、プロセッサ110は、初期電圧値Vsense1を受信後、レール102でセンサ114が測定した電圧の、V検知などの追加の測定値を受信し続け、追加の測定値を適用して、対応するヒータ要素HE1~HE4の調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を修正して、たとえば増大または低減して、基板を処理するためにプラズマチャンバ内部の温度Temp1を達成する。数ミリ秒または数マイクロ秒ごとに、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数を調節することにより、デューティサイクルADC1~ADC4をリアルタイムで調節する。さらに、プラズマチャンバ内部で基板を処理している間にデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数を調節することにより、デューティサイクルADC1~ADC4をリアルタイムで調節する。
【0061】
いくつかの実施形態では、デューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数にリアルタイムで調節すること、または調節されたデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数にリアルタイムで調節することを、どの基板も処理することなく遂行することができる。そのような調節を遂行して、プラズマチャンバを再調節または再較正してよい。たとえば、デューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数を調節して、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4のうちの対応する1つまたは複数をリアルタイムで適用することにより、または1つまたは複数の調節されたADC1~ADC4をリアルタイムで調節することにより、プラズマチャンバを洗浄してよい。この例では、プラズマチャンバは基板を排除する。
【0062】
いくつかの実施形態では、電極組立体101は、任意の数のヒータ要素、任意の数のスイッチ、および任意の数のバスを含む。たとえば、電極組立体101は、144のヒータ要素を含む。別の例として、電極組立体101は、100のヒータ要素を含む。
【0063】
さまざまな実施形態では、接地電位の代わりに、正の電位量または負の電位量などの基準電位を使用する。正の電位量および負の電位量は、電圧源Vsの電位よりも小さい。
【0064】
いくつかの実施形態では、電圧源Vsはパラメータレギュレータを含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、プロセッサ104からデューティサイクル選択信号または調節されたデューティサイクル選択信号を受信するとスイッチ回路108のスイッチが閉じる代わりに、スイッチ回路108のスイッチは、プロセッサ104から複数のデューティサイクル選択解除信号または調節されたデューティサイクル選択解除信号を受信すると開く。スイッチ回路108のスイッチは、プロセッサ104からデューティサイクル選択解除信号を受信しない期間の間、閉じたままである。同様に、スイッチ回路108のスイッチは、プロセッサ104から調節されたデューティサイクル選択解除信号を受信しない期間の間、閉じたままである。
【0066】
さらに、いくつかの実施形態では、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を計算し、スイッチ回路108を制御して、またはスイッチ回路108に指示して、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を実装するためにプロセッサ110が遂行しているとして本明細書で記述する動作の1つまたは複数を、プロセッサ104により遂行する。たとえば、対応するデューティサイクルDC1~DC4から、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4をプロセッサ110が算出する代わりに、マルチプレクサ106のプロセッサ104は、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4をプロセッサ110が算出するのと同じ手法で、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を算出する。デューティサイクル制御信号または調節されたデューティサイクル制御信号を生成することはまったくない。むしろ、プロセッサ104は、デューティサイクル選択信号または調節されたデューティサイクル選択信号を生成して、スイッチ回路108を制御して、またはスイッチ回路108に指示して、デューティサイクルDC1~DC4を変更する、または調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を変更する。また、これらの実施形態では、プロセッサ104は、プロセッサ104に結合したメモリ素子に記憶するために、かつメモリ素子からマッピングにアクセスするために、プロセッサ110からマッピング306および/またはマッピング308などのマッピングを受信する。
【0067】
いくつかの実施形態では、1つのセンサ114の代わりに、センサ114などの複数のセンサを使用して、レール102で電圧をリアルタイムで検知する。複数のセンサが検知した電圧量をプロセッサ104または110などのプロセッサに提供して、レール102で測定した複数の電圧値に基づき、ヒータ要素HE1~HE4のうち1つのデューティサイクルから複数の調節されたデューティサイクルを計算する。プロセッサ104または110は、計算した複数の調節されたデューティサイクルから、平均または中央値などの統計的に調節されたデューティサイクルを生成し、ヒータ要素HE1~HE4のうち1つに関する統計に調節されたデューティサイクルを実装する。たとえば、統計的に調節されたデューティサイクルを、ヒータ要素HE1~HE4のうち1つに適用する。同様に、ヒータ要素HE1~HE4のうち残りのヒータ要素に関する、追加の統計的に調節されたデューティサイクルを作成または計算し、1つまたは複数の残りのヒータ要素に適用する。
【0068】
さまざまな実施形態では、センサ114は、マルチプレクサ106の外側に配置され、マルチプレクサ106とレール102の間に配置される。センサ114は、センサ114の一方の端部でプロセッサ104に結合され、センサ114の別の端部でレール102上の地点に結合される。
【0069】
図1Bは、複数のヒータ要素HE1、HE2、HE3、およびHE4をリアルタイムで制御することにより、温度をリアルタイム制御することを例示するシステム150の実施形態である。システム150は、ウエハ処理システムの別の例である。システム150は、システム150では、センサ114をマルチプレクサ106内に配置する代わりにユーザ・インタフェース・システム112内部に配置することを除き、図1Aのシステム100と構造的に同じである。さらに、システム150では、センサ114から電圧値Vsense1を受信するために、プロセッサ110をセンサ114に結合する。
【0070】
センサ114は、プロセッサ104の代わりに、プロセッサ110に電圧値Vsense1を提供する。たとえば、プロセッサ110は、センサ114をポーリングして、電圧量Vsense1を得る。プロセッサ110は、センサ114を周期的または連続的にリアルタイムでポーリングして、V検知などの複数の測定電圧量を得る。例示するために、プロセッサ110は、数マイクロ秒ごとに、または数ミリ秒ごとにセンサ114をポーリングする、たとえばセンサ114にポーリング信号を送信する。プロセッサ110からポーリング信号を受信したことに応答して、センサ114は、プロセッサ110に電圧量Vsense1を提供する。センサ114から電圧値Vsense1を受信すると、プロセッサ110は、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を計算して、プラズマチャンバ内部で温度値Temp1を達成する。図1Aのシステム100の動作と同じ、システム150の残りの動作は、プラズマチャンバ内部で温度Temp1を達成する。
【0071】
いくつかの実施形態では、プロセッサ104,またはセンサ114のプロセッサ110は、ポーリングする必要はまったくない。たとえば、プロセッサ104またはプロセッサ110が要求することなく、センサ114は、電圧量を周期的または連続的にリアルタイムで測定し、レール102の地点で検知した電圧量をプロセッサ110またはプロセッサ104に送信する。例示するために、センサ114は、プロセッサ104またはプロセッサ110にレール102で検知した電圧量を数マイクロ秒ごとに、または数ミリ秒ごとに送信する。
【0072】
いくつかの実施形態では、不揮発性メモリ116をプロセッサ110に結合する代わりに、プロセッサ104に結合する。調節されたデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数を計算するために、不揮発性メモリ116からプロセッサ104にマッピングを提供する。
【0073】
さまざまな実施形態では、センサ114は、ユーザ・インタフェース・システム112の外側に配置され、ユーザ・インタフェース・システム112とレール102の間に配置される。センサ114をセンサ114の一方の端部でプロセッサ110に結合し、センサ114の別の端部でレール102上の地点に結合する。
【0074】
図2は、図1Aおよび図1Bのセンサ114の例である電圧センサ204の実施形態の図である。電圧センサ204は、集積回路チップ202内部に一体化される。レール102を介して電圧センサ202を電圧源Vsに結合して、電圧源Vsが供給する電圧をレール102上の地点で検知する。電圧センサ204は、抵抗器Rx、別の抵抗器Ry、およびアナログ-デジタル変換器(analog-to-digital converter、ADC)を含む。抵抗器Ryを接地電位に結合する。抵抗分割器を提供する抵抗器RxとRyの間の地点206にアナログ-デジタル変換器ADCを結合する。抵抗器Rxは、電圧源Vsが供給する電圧を、測定できる量まで降下させる。アナログ-デジタル変換器ADCは、地点206の電圧量をアナログ形式からデジタル形式に変換し、マルチプレクサ106のプロセッサ104に、またはユーザ・インタフェース・システム112のプロセッサ110に電圧量をデジタル形式で送信する。地点206の電圧量は、センサ114が検知したV検知またはVsense1またはVsense2(図3)などの電圧量の例である。
【0075】
図3は、プラズマチャンバ内部の温度と、電圧源Vsが発生させる公称電圧と、対応するヒータ要素HE1~HE4のデューティサイクルと、対応するヒータ要素HE1~HE4の調節されたデューティサイクルとの間の対応を例示する実施形態の複数のテーブル302および304を示す。テーブル302は、ユーザ・インタフェース・システム112のメモリ素子118内部に記憶される。同様に、テーブル304は、メモリ素子118内部に記憶される。
【0076】
テーブル302はマッピング306を含む。本明細書で記述する,プロセッサ110またはプロセッサ104などのプロセッサは、マッピング306、および電圧源Vsが供給し、かつセンサ114が測定する電圧量Vsense1から、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を計算する。さらに、本明細書で記述するプロセッサにより、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4をテーブル302に記憶する。
【0077】
同様に、テーブル304は、温度値Temp2を達成するためのマッピング308を含む。図1Aまたは図1Bのセンサ114は、対応するデューティサイクルDC11~DC41でヒータ要素HE1~HE4が動作する期間の間、電圧値Vsense2を検知する。たとえば、ヒータ要素HE1がデューティサイクルDC11で動作し、ヒータ要素HE2がデューティサイクルDC21で動作し、ヒータ要素HE3がデューティサイクルDC31で動作し、かつヒータ要素HE4がデューティサイクルDC41で動作するとき、センサ114は、レール102で電圧値Vsense2を検知する。プロセッサ110または104は、対応するデューティサイクルDC1~DC4、電圧値Vnominal1、および測定した電圧値Vsense1から、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を計算するのと同じ手法で、電圧値Vnominal1,測定した値Vsense2、および対応するデューティサイクルDC11~DC41から、複数の調節されたデューティサイクルADC11、ADC21、ADC31、およびADC41を計算する。プロセッサ110は、ユーザ・インタフェース・システム112の図1Aのメモリ素子118に、調節されたデューティサイクルADC11~ADC41を記憶する、またはプロセッサ114は、プロセッサ114に結合したメモリ素子(図示せず)に、調節されたデューティサイクルADC11~ADC41を記憶する。プロセッサ110または104は、スイッチ回路108を制御して、またはスイッチ回路108に指示して、対応する調節されたデューティサイクルADC1~ADC4でヒータ要素HE1~HE4を動作させて、温度値Temp1を達成するのと同じ手法で、スイッチ回路108を制御して、またはスイッチ回路108に指示して、対応する調節されたデューティサイクルADC11~ADC41でヒータ要素HE1~HE4を動作させて、プラズマチャンバ内部で温度値Temp2を達成する。
【0078】
いくつかの実施形態では、マルチプレクサ106のプロセッサ104をメモリ素子(図示せず)に結合し、テーブル302および304をメモリ素子(図示せず)内部に記憶する。
【0079】
図4Aは、デューティサイクルDC1~DC4または調節されたデューティサイクルADC1~ADC4をリアルタイムで調節することを例示するグラフ402の実施形態である。グラフ402は、ミリ秒の時間tに対してヒータ要素HE1またはHE2またはHE3またはHE4などのヒータ要素のデューティサイクルをプロットする。グラフ402はプロット404を含む。グラフ402に例示するように、ヒータ要素は、0ミリ秒の時間から1ミリ秒の時間までの1ミリ秒の期間、デューティサイクル60%で動作する。デューティサイクル60%は、デューティサイクルDC1~DC4のいずれかの例である。次いで、デューティサイクル60%を調節して、調節されたデューティサイクル50%を達成する。調節されたデューティサイクル50%は、デューティサイクルADC1~ADC4のいずれかの例である。調節されたデューティサイクル50%を、1ミリ秒の時間から2ミリ秒の時間までの間の1ミリ秒の期間、維持する。
【0080】
次いで、調節されたデューティサイクル50%をさらに調節して、別の調節されたデューティサイクル70%を達成する。別の調節されたデューティサイクル70%を、2ミリ秒の時間から3ミリ秒の時間までの間の1ミリ秒の期間、維持する。その後、次いで、別の調節されたデューティサイクル70%を調節して、追加の調節されたデューティサイクル40%を達成する。追加の調節されたデューティサイクル40%を、3ミリ秒の時間から4ミリ秒の時間までの間の1ミリ秒の期間、維持する。したがって、ヒータ要素のデューティサイクルをミリ秒ごとに調節する、または調節されたデューティサイクルをミリ秒ごとに調節する。
【0081】
本明細書では、例としてミリ秒を使用することに留意されたい。いくつかの実施形態では、ヒータ要素のデューティサイクル、またはヒータ要素の調節されたデューティサイクルを、2ミリ秒ごと、または3ミリ秒ごとなど、数ミリ秒ごとに調節する。
【0082】
さまざまな実施形態では、調節されたデューティサイクルを調節する期間と異なる期間の範囲内で、デューティサイクルを、調節されたデューティサイクルに調節する。たとえば、デューティサイクルDC1を1ミリ秒の範囲内で、調節されたデューティサイクルADC1に調節し、調節されたデューティサイクルADC1を、2ミリ秒の範囲内で、別の調節されたデューティサイクルに調節する。別の例として、調節されたデューティサイクルADC1を1ミリ秒の範囲内で、別の調節されたデューティサイクルに調節し、別の調節されたデューティサイクルを、1.5ミリ秒の範囲内で、追加の調節されたデューティサイクルに調節する。
【0083】
デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルを1ミリ秒以上の範囲内で調節することにより、デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルをリアルタイムで調節する。
【0084】
デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルの、大きな量のゆらぎを図4Aに例示するが、いくつかの実施形態では、デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルは、ミリ秒ごとに、または数ミリ秒ごとに5%~10%だけ変化することに留意されたい。大きな量のゆらぎが発生するためには、電圧源Vsが供給し、かつ図1Aおよび図1Bのセンサ114が検知する電圧の測定値は、かなりゆらぐ。
【0085】
図4Bは、デューティサイクルDC1~DC4または調節されたデューティサイクルADC1~ADC4をリアルタイムで調節することを例示するグラフ406の実施形態である。グラフ406は、マイクロ秒の時間tに対してヒータ要素HE1またはHE2またはHE3またはHE4などのヒータ要素のデューティサイクルをプロットする。グラフ406はプロット408を含む。グラフ404に例示するように、ヒータ要素は、0マイクロ秒の時間から1マイクロ秒の時間までの1マイクロ秒の期間、デューティサイクル40%で動作する。デューティサイクル40%は、デューティサイクルDC1~DC4のいずれかの例である。次いで、デューティサイクル40%を調節して、調節されたデューティサイクル60%を達成する。調節されたデューティサイクル60%は、デューティサイクルADC1~ADC4のいずれかの例である。調節されたデューティサイクル60%を、1マイクロ秒の時間から2マイクロ秒の時間までの間の1マイクロ秒の期間、維持する。
【0086】
次いで、調節されたデューティサイクル60%を調節して、別の調節されたデューティサイクル50%を達成する。別の調節されたデューティサイクル50%を、2マイクロ秒の時間から3マイクロ秒の時間までの間の1マイクロ秒の期間、維持する。その後、次いで、別のデューティサイクル50%を調節して、追加の調節されたデューティサイクル70%を達成する。追加の調節されたデューティサイクル70%を、3マイクロ秒の時間から4マイクロ秒の時間までの間の1マイクロ秒の期間、維持する。したがって、ヒータ要素のデューティサイクルをマイクロ秒ごとに調節する、または調節されたデューティサイクルをマイクロごとに調節する。
【0087】
本明細書では、例としてマイクロ秒を使用することに留意されたい。いくつかの実施形態では、ヒータ要素のデューティサイクルまたはヒータ要素の調節されたデューティサイクルを、2マイクロ秒ごと、または3マイクロ秒ごとなど、数マイクロ秒ごとに調節する。
【0088】
さまざまな実施形態では、調節されたデューティサイクルを調節する期間と異なる期間の範囲内で、デューティサイクルを、調節されたデューティサイクルに調節する。たとえば、デューティサイクルDC1を1マイクロ秒の範囲内で、調節されたデューティサイクルADC1に調節し、調節されたデューティサイクルADC1を、2マイクロ秒の範囲内で、別の調節されたデューティサイクルに調節する。別の例として、調節されたデューティサイクルADC1を1マイクロ秒の範囲内で、別の調節されたデューティサイクルに調節し、別の調節されたデューティサイクルを、1.5マイクロ秒の範囲内で、追加の調節されたデューティサイクルに調節する。
【0089】
デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルを1マイクロ秒以上の範囲内で調節することにより、デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルをリアルタイムで調節する。
【0090】
デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルの、大きなゆらぎを図4Bに例示するが、いくつかの実施形態では、デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルは、マイクロ秒ごとに、または数マイクロ秒ごとに5%~10%だけ変化することに留意されたい。
【0091】
図5は、プラズマシステム500内部でヒータ要素HE1~HE4を使用することを例示するプラズマシステム500の実施形態の図である。プラズマシステム500は、ウエハ処理システムの例である。プラズマシステム500は、無線周波数発生器(radio frequency generator、RFG)510、インピーダンス整合回路(impedance matching circuit、IMC)516、プラズマチャンバ502、ユーザ・インタフェース・システム112,およびマルチプレクサ112を含む。インピーダンス整合回路は、本明細書で使用するとき、多くの場合インピーダンス整合ネットワークまたはインピーダンス整合を指す。
【0092】
RFケーブル512を介してインピーダンス整合回路516の入力をRF発生器510に結合し、RF伝送線518を介してインピーダンス整合回路516の出力をプラズマチャンバ502の下部電極508に結合する。RF発生器510の例は、キロヘルツ(kHz)の動作周波数を有する発生器である。例示するために、RF発生器510は、200kHzまたは400kHzの周波数で動作する。RF発生器の別の例は、メガヘルツ(MHz)の動作周波数を有する発生器である。例示するために、RF発生器510は、2MHz、13.56MHz、27MHz、または60MHzの周波数で動作する。
【0093】
本明細書で記述するとき、インピーダンス整合回路は、インピーダンス整合回路の出力に結合した負荷のインピーダンスをインピーダンス整合回路の1つまたは複数の入力に結合した供給源のインピーダンスと整合させる、1つもしくは複数の抵抗器、または1つもしくは複数のキャパシタ、または1つもしくは複数のインダクタ、またはそれらの組合せなどの1つまたは複数の構成要素からなるネットワークである。構成要素の2つ以上を互いに並列または直列に結合する。インピーダンス整合回路516の出力に結合した負荷の例は、プラズマチャンバ502およびRF伝送線518を含む。さらに、インピーダンス整合回路516の入力に結合した供給源の例は、RFケーブル512およびRF発生器510を含む。
【0094】
プラズマチャンバ904は、上部電極506、およびチャックなどの基板支持物504を含む。基板支持物504は、図1Aまたは図1Bの電極組立体101の例である。基板支持物504は、下部電極508、およびヒータ要素HE1~HE4を含むヒータシステム502を含む。半導体ウエハなどの基板Sが置かれる基板支持物504内部に下部電極508およびヒータシステム502を埋め込む。チャックの例は、電磁チャックまたは磁気チャックを含む。基板支持物504は、上部電極506の方を向く。上部電極506を接地電位に結合する。下部電極508および上部電極506の各々を、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属から作る。下部電極508をヒータシステム520の上方に配置する。
【0095】
伝送ケーブルを介してユーザ・インタフェース・システム112をRF発生器510に結合する。ユーザ・インタフェース・システム112のプロセッサ110は、RF発生器510に1つもしくは複数の電力レベルおよび/または1つもしくは複数の周波数レベルを提供する。1つまたは複数の電力レベルおよび1つまたは複数の周波数レベルは、ユーザ・インタフェース・システム112のメモリ素子118に記憶したレシピの一部である。RF発生器510は、1つまたは複数の電力レベルおよび/または1つまたは複数の周波数レベルを有するRF信号を生成し、RFケーブル512を介してインピーダンス整合回路516にRF信号を供給する。インピーダンス整合回路516は、インピーダンス整合回路516の出力に結合した負荷のインピーダンスをインピーダンス整合回路516の入力に結合した供給源のインピーダンスと整合させて、RFケーブル512を介して受信したRF信号から、修正されたRF信号を生成する。インピーダンス整合回路516は、RF伝送線518を介してプラズマチャンバ502の下部電極508に、修正されたRF信号を提供する。
【0096】
修正されたRF信号を供給することに加えて、プラズマチャンバ502に1つまたは複数の処理ガスを供給するとき、プラズマチャンバ502内部でプラズマを点火し、維持して、基板Sを処理する。1つまたは複数の処理ガスの例は、O2などの酸素含有ガスを含む。1つまたは複数の処理ガスの他の例は、フッ素含有ガス、たとえばテトラフルオロメタン(CF4)、六フッ化硫黄(SF6)、ヘキサフルオロエタン(C26)などを含む。基板Sを処理する例は、基板Sの上に1つまたは複数の材料を堆積させること、基板Sをエッチングすること、基板Sをスパッタすること、基板Sを洗浄することを含む。
【0097】
基板Sの処理中、ユーザ・インタフェース・システム112のプロセッサ110および/またはマルチプレクサ112のプロセッサ104は、図1Aまたは図1Bを参照して上述する方法を適用して、デューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数を、対応する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルADC1~ADC4に調節して、プラズマチャンバ502内部で温度値Temp1を達成する。
【0098】
さらに、ユーザ・インタフェース・システム112のプロセッサ110および/またはマルチプレクサ112のプロセッサ104は、上述の方法を適用して、デューティサイクルDC11~DC41の1つまたは複数を、対応する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルADC11~ADC41に調節して、プラズマチャンバ502内部で温度値Temp2を達成する。
【0099】
いくつかの実施形態では、基板支持物504内部に埋め込む代わりに、上部電極506を含む上部電極組立体内部にヒータシステム502を埋め込み、下部電極508を接地電位に結合する。
【0100】
いくつかの実施形態では、基板支持物504内部に埋め込む代わりに、上部電極506を含む上部電極組立体内部にヒータシステム502を埋め込み、下部電極508を1つまたは複数のRF発生器に結合する。
【0101】
さまざまな実施形態では、接地電位に結合する代わりに、上部電極506を1つまたは複数のRF発生器に結合する。
【0102】
図6は、プラズマチャンバ602のシャワーヘッド616内部でヒータシステム520を使用することを例示するシステム600の実施形態の図である。システム600は、ウエハ処理システムの別の例である。システム600は、電圧源Vs、レール102、マルチプレクサ106、ユーザ・インタフェース・システム112、無線周波数発生器606、およびインピーダンス整合回路608、ならびにプラズマチャンバ602を含む。伝送ケーブルを介してユーザ・インタフェース・システム112をRF発生器606に結合する。さらに、RFケーブル610を介してRF発生器606をインピーダンス整合回路608の入力に結合し、RF伝送線612を介してインピーダンス整合回路608の出力をシャワーヘッド616内部の上部電極620に結合する。プラズマチャンバ602は、シャワーヘッド616と基板支持物604の間でギャップを形成するようにシャワーヘッド616の方を向く基板支持物604を含む。シャワーヘッド616は、図1Aまたは図1Bの電極組立体101の例である。基板支持物604内部に下部電極614を埋め込む。さらに、ヒータシステム520をシャワーヘッド616内部に埋め込む。ヒータシステム520を上部電極620の上方に配置する。下部電極614を接地電位に結合する。基板Sを処理するために、基板支持物604の最上部に基板Sを置く。
【0103】
ユーザ・インタフェース・システム112は、レシピに基づきRF発生器606を制御する。レシピの1つもしくは複数の電力レベルおよび/または1つもしくは複数の周波数レベルを受信すると、RF発生器606は、RF信号を生成し、RFケーブル610を介してインピーダンス整合回路608にRF信号を供給する。インピーダンス整合回路608は、RF発生器606から受信したRF信号を修正して、インピーダンス整合回路608の出力に結合した負荷のインピーダンスをインピーダンス整合回路608の入力に結合した供給源のインピーダンスと整合させて、修正されたRF信号を出力する。インピーダンス整合回路608の出力に結合した負荷の例は、プラズマチャンバ602およびRF伝送線612を含み、インピーダンス整合回路608の入力に結合した供給源の例は、RF発生器606およびRFケーブル610を含む。
【0104】
シャワーヘッド616は、シャワーヘッド616と基板支持物604の間のギャップに1つもしくは複数の処理ガスまたは1つもしくは複数の液体金属を移送するために使用する複数の孔を含む。インピーダンス整合回路608から上部電極620に、修正されたRF信号を供給することに加えて、シャワーヘッド616と基板支持物604の間のギャップに1つもしくは複数の処理ガスまたは1つもしくは複数の液体金属を供給するとき、プラズマチャンバ602内部でプラズマを点火し、維持して、基板Sを処理する。たとえば、シャワーヘッド616を使用して、基板S上でプラズマ強化原子層堆積(plasma enhanced atomic layer deposition、PEALD)またはプラズマ化学蒸着(plasma enhanced chemical vapor deposition、PECVD)を遂行する。図1Aおよび図1Bを参照して上述する手法で、レール102を介して電圧源Vsをヒータシステム520に結合する。図1Aまたは図1Bを参照して上述する方法をシステム600に適用する。
【0105】
いくつかの実施形態では、下部電極614を接地電位に結合する代わりに、上部電極620を接地電位に結合し、RF伝送線612、インピーダンス整合回路608、およびRFケーブル610を介して下部電極614をRF発生器606に結合する。
【0106】
さまざまな実施形態では、上部電極620をRF発生器606に結合し、インピーダンス整合回路(図示せず)を介して下部電極614を別のRF発生器(図示せず)に結合する。
【0107】
図7は、誘導結合プラズマ(ICP)チャンバ701内部でヒータシステム520使用することを例示するシステム700の実施形態の図である。システム700は、ウエハ処理システムの例である。システム700は、ユーザ・インタフェース・システム112、マルチプレクサ106、RF発生器706、インピーダンス整合回路720、RFコイル712、およびプラズマチャンバ702を含む。プラズマチャンバ702は、誘電体窓718を含む。RFコイル712を誘電体窓718の上方に配置する。
【0108】
伝送ケーブルを介してユーザ・インタフェース・システム112をRF発生器706に結合し、RFケーブル708を介してRF発生器706をインピーダンス整合回路720の入力に結合する。さらに、RF伝送線710を介してインピーダンス整合回路の出力をRFコイル712に結合する。ユーザ・インタフェース・システム112は、RF発生器706に1つもしくは複数の電力レベルおよび/または1つもしくは複数の周波数レベルを白色にする。RF発生器706は、1つもしくは複数の電力レベルおよび/または1つもしくは複数の周波数レベルを有するRF信号を生成し、RFケーブル708を介してインピーダンス整合回路720の入力にRF信号を送信する。
【0109】
プラズマチャンバ702は、下部電極716を内部に埋め込んだ基板支持物704を含む。基板支持物704は、図1Aまたは図1Bの電極組立体101の例である。下部電極716を接地電位に結合する。ヒータシステム520を基板支持物704内部に埋め込み、下部電極716の下方に配置する。処理するために、基板Sを基板支持物704の最上部の上に重ね合わせる。
【0110】
インピーダンス整合回路720は、インピーダンス整合回路720の出力に結合した負荷のインピーダンスをインピーダンス整合回路720の入力に結合した供給源のインピーダンスと整合させて、インピーダンス整合回路の出力で、修正されたRF信号を出力する。インピーダンス整合回路の出力に結合した負荷の例は、RF伝送線710およびRFコイル712を含む。インピーダンス整合回路720の入力に結合した供給源の例は、RF発生器706およびRFケーブル708を含む。RFコイル712は、RF伝送線710を介してインピーダンス整合回路720の出力から、修正されたRF信号を受信する。1つまたは複数の処理ガスをプラズマチャンバ702に供給し、かつRFコイル712に提供された、修正されたRF信号のRF電力をプラズマチャンバ702と誘導的に結合するとき、プラズマチャンバ702内部でプラズマを点火し、維持して、基板Sを処理する。
【0111】
レール102を介して電圧源Vsをヒータシステム520に結合する。ユーザ・インタフェース・システム112およびマルチプレクサ106は、図1Aを参照して、または図1Bを参照して上述する処理を実行して、ヒータ要素HE1~HE4を制御して、デューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数を調節して、対応する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を生成し、適用する。
【0112】
いくつかの実施形態では、RFコイル712の代わりに、誘電体窓718の上方に複数のRFコイル712を配置する。さまざまな実施形態では、RFコイル712の代わりに、またはRFコイル712に加えて、1つまたは複数のRFコイルをプラズマチャンバ702の側壁SWに近接して配置する。いくつかの実施形態では、ファラデー遮蔽を誘電体窓718の下方に、かつ誘電体窓718に近接して配置して、誘電体窓718を洗浄して、誘電体窓718の上に堆積する材料を誘電体窓718から取り除く。
【0113】
さまざまな実施形態では、下部電極716を接地電位に結合する代わりに、インピーダンス整合回路を介して別のRF発生器(図示せず)に結合する。
【0114】
図8は、図5のプラズマチャンバ502内部で達成される温度と同じ温度値Temp1をプラズマチャンバ802内部で達成するチャンバ間整合を例示するシステム800の実施形態の図である。システム800は、ウエハ処理システムの別の例である。システム800は、ユーザ・インタフェース・システム112、マルチプレクサ818、RF発生器810、インピーダンス整合回路814、およびプラズマチャンバ802を含む。システム800は、電圧源Vsおよびレール806をさらに含む。
【0115】
伝送ケーブルを介してユーザ・インタフェース・システム112をRF発生器810に結合する。RFケーブル812を介してRF発生器810をインピーダンス整合回路814の入力に結合する。RF伝送線816を介してインピーダンス整合回路814の出力をプラズマチャンバ802の下部電極808に結合する。プラズマチャンバ802は、接地電位に結合された上部電極806をさらに含む。下部電極808をチャックなどの基板支持物804内部に埋め込み、基板支持物804は、上部電極806の方を向く。基板Sを基板支持物804の最上部の上に置く。さらにまた、ヒータシステム820を基板支持物804内部に埋め込み、下部電極808の下方に配置する。ヒータシステム820は、複数のヒータ要素HE5、HE6、HE7、およびHE8を含む。図1Aまたは図1Bのレール102を介して図1Aまたは図1Bのヒータ要素HE1~HE4を電圧源Vsに結合するのと同じ手法で、レール806を介してヒータ要素HE5~HE8を電圧源Vsに結合する。
【0116】
上部電極806を、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属から作る。さらに、下部電極808を、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属から製作する。マルチプレクサ818は、図1Aまたは図1Bのマルチプレクサ106と構造が同じである。たとえば、マルチプレクサ818は、プロセッサ810、スイッチ回路812、およびセンサ815を含む。プロセッサ810は、図1Aまたは図1Bのプロセッサ104と構造が同じとであり、スイッチ回路812は、図1Aまたは図1Bのスイッチ回路108と構造が同じであり、センサ815は、図1Aまたは図1Bのセンサ114と構造が同じである。伝送ケーブルを介してプロセッサ810をプロセッサ110に結合する。さらに、センサ815をヒータ要素820に結合し、さらにまたレール806を介して電圧源Vsに結合する。また、スイッチ回路108を図1Aまたは図1Bのヒータ要素HE1~HE4に結合するのと同じ手法で、スイッチ回路812をヒータシステム820のヒータ要素HE5~HE8に結合する。
【0117】
システム800は、プロセッサ110に結合される、フラッシュメモリ素子などの不揮発性メモリ817を含む。プラズマチャンバ802内部で基板Sを処理する間にヒータ要素HE5~HE8のうちの対応するヒータ要素を動作させるべき複数のデューティサイクルDC5、DC6、DC7、およびDC8と温度値Temp1の間のマッピングを不揮発性メモリ817内部に記憶する。たとえば、プラズマチャンバ802内部で温度値Temp1を達成するために、ヒータ要素HE5をデューティサイクルDC5で動作させるべきであり、ヒータ要素HE6をデューティサイクルDC6で動作させるべきであり、ヒータ要素HE7をデューティサイクルDC7で動作させるべきであり、ヒータ要素HE8をデューティサイクルDC8で動作させるべきである。プロセッサ810がアクセスするマッピングは、温度値Temp1を達成するための、温度値Temp1とデューティサイクルDC5~DC8の間の、1対1の関係などの対応を含む。追加で、マッピングは、基板Sの処理中に電圧源Vsが発生させるべき電圧値Vnominal1を含む。プロセッサ810は、ヒータ要素HE5~HE8のうちの対応するヒータ要素を動作させて温度値Temp1を達成する複数のデューティサイクルDC5~DC8の間のマッピングを受信する、たとえばマッピングにアクセスする。
【0118】
基板Sの処理中、プロセッサ110は、ヒータ要素HE1~HE4を制御して、対応するデューティサイクルDC1~DC4で動作させるのと同じ手法で、ヒータ要素HE5~HE8を制御して、対応するデューティサイクルDC5~DC8で動作させる。たとえば、プロセッサ110は、プロセッサ810にデューティサイクル制御信号を送信して、ヒータ要素HE5~HE8を制御して、対応するデューティサイクルDC5~DC8で動作させる。ヒータ要素HE5~HE8を、対応するデューティサイクルDC5~DC8で動作させて,プラズマチャンバ802内部で温度値Temp1を達成するとき、センサ815は、レール806で電圧値VsenseMを検知する。対応するヒータ要素HE5~HE8に結合した、ヒータシステム820のスイッチ(図示せず)を制御することにより、ヒータ要素HE1~HE4を動作させるのと同じ手法でヒータ要素HE5~HE8を動作させる。センサ815によりプロセッサ810に電圧値VsenseMを提供し、プロセッサ810は、プロセッサ110および810に結合した伝送ケーブルを介してプロセッサ110に電圧値VsenseMを送信する。
【0119】
プロセッサ110は、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数を、対応する1つまたは複数のデューティサイクルDC1~DC5から計算するのと同じ手法で、1つまたは複数の調節されたADC5、ADC6、ADC7、およびADC8を、対応する1つまたは複数のデューティサイクルDC5~DC8から計算する。たとえば、プロセッサ110は、デューティサイクルDC5と、電圧値Vnominal1と電圧値VsenseMの比の自乗との積に等しいとして、調節されたデューティサイクルADC5を計算する。別の例として、プロセッサ110は、デューティサイクルDC6と、電圧値Vnominal1と電圧値VsenseMの比の自乗との積に等しいとして、調節されたデューティサイクルADC6を計算する。さらに別の例として、プロセッサ110は、デューティサイクルDC7と、電圧値Vnominal1と電圧値VsenseMの比の自乗との積に等しいとして、調節されたデューティサイクルADC7を計算する。また、別の例として、プロセッサ110は、デューティサイクルDC8と、電圧値Vnominal1と電圧値VsenseMの比の自乗との積として、調節されたデューティサイクルADC8を計算する。
【0120】
プラズマチャンバ802内部で基板Sを処理しているとき、プロセッサ110は、デューティサイクルDC1~DC8の1つまたは複数を調節するのと同じ手法で、デューティサイクルDC5~DC8の1つまたは複数を調節する。たとえば、調節されたデューティサイクルADC5~ADC8を算出すると、プロセッサ110は、ヒータ要素HE1を制御して、調節されたデューティサイクルADC5を達成するために、ヒータ要素HE6を制御して、調節されたデューティサイクルADC6を達成するために、ヒータ要素HE7を制御して、調節されたデューティサイクルADC7を達成するために、かつヒータ要素HE8を制御して、調節されたデューティサイクルADC8を達成するために、調節されたデューティサイクル制御信号をプロセッサ810に送信する。たとえば、プロセッサ110は、プロセッサ810にデューティサイクル制御信号を送信後、1マイクロ秒以上など、数マイクロ秒以内に、調整されたデューティサイクル制御信号を生成し、プロセッサ810に送信する。別の例として、プロセッサ110は、プロセッサ810にデューティサイクル制御信号を送信後、1ミリ秒以上など、数ミリ秒以内に、調整されたデューティサイクル制御信号を生成し、プロセッサ810に送信する。数ミリ秒または数マイクロ秒ごとにデューティサイクルDC5~DC8の1つまたは複数を調節することにより、デューティサイクルDC5~DC8をリアルタイムで調節する。
【0121】
調節されたデューティサイクル制御信号は、スイッチ回路812のスイッチを開閉してデューティサイクルADC5~ADC8を達成するための周波数を含む。調節されたデューティサイクル制御信号を受信すると、プロセッサ810は、複数の調節されたデューティサイクル選択信号を生成し、送信し、スイッチ回路812に、調節されたデューティサイクル選択信号を送信する。調節されたデューティサイクル選択信号を受信したことに応答して、スイッチ回路812は、そのスイッチの一部を閉じて、スイッチの残りのスイッチを開いて、調節されたデューティサイクルADC5~ADC8を達成する。
【0122】
対応する2つの調節されたデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチ回路812のうちの対応する2つのスイッチを閉じる期間の間、電圧源Vsが発生させる公称電圧値Vnominal1を、レール806、ヒータシステム820の対応するyバス、ヒータシステム820の対応するyバスに結合したヒータシステム820の対応するスイッチ、対応するyバスに結合した対応するヒータ要素、対応するヒータ要素に結合したヒータシステム820の対応するxバス、およびヒータシステム820の対応するxバスに結合したヒータシステム820の対応するスイッチを接地電位に伝送して、ADC5、ADC6、ADC7、またはADC8などの調節されたデューティサイクルのオン期間を達成する。クロックサイクルの残りの期間については、電圧源Vsが発生させる公称電圧値Vnominal1を、レール806、ヒータシステム820の対応するyバス、ヒータシステム820の対応するyバスに結合したヒータシステム820の対応するスイッチ、対応するyバスに結合した対応するヒータ要素、対応するヒータ要素に結合したヒータシステム820の対応するxバスI、およびヒータシステム820の対応するxバスに結合したヒータシステム820の対応するスイッチを接地電位に伝送せずに、ADC5、ADC6、ADC7、およびADC8などの調節されたデューティサイクルのオフ期間を達成する。
【0123】
対応する1つまたは複数のヒータ要素HE5~HE8のデューティサイクルDC5~DC8の1つまたは複数を、対応する1つまたは複数のデューティサイクルADC5~ADC8に調節して、プラズマチャンバ802内部で温度値Temp1を達成する。温度値Temp1は、基板Sの処理でチャンバ間整合を達成するために図5のプラズマチャンバ502内部で達成すべき温度値Temp1の温度値と同じである。たとえば、同じ温度値Temp1を適用することに加えて、プラズマチャンバ502と802の両方で同じレシピを基板Sに適用するとき、プラズマチャンバ502と802の両方で実質的に同様の手法で基板Sを処理する、たとえばエッチングまたは洗浄する。たとえば、プラズマチャンバ502と802の両方で実質的に同じエッチング速度および同じ堆積速度を達成する。例示するために、プラズマチャンバ502内部で基板Sをエッチングするエッチング速度は、プラズマチャンバ802内部で基板Sをエッチングするエッチング速度の所定の値の範囲内にある。別の例示として、プラズマチャンバ502内部で基板S上に材料を堆積させる堆積速度は、プラズマチャンバ802内部で基板S上に材料を堆積させる事前設定値の範囲内にある。
【0124】
図1および図5で同じ電圧源Vsを例示するが、システム500と800の両方で1つの同じ電圧源Vsを使用するわけではないことに留意されたい。たとえば、システム500で使用する電圧源Vsは、システム800で使用する電圧源Vsとは別個の電圧源である。システム500と800で使用する両方の電圧源Vsは、同じ量の公称電圧Vnominal1を発生させるように設計され、指定される。
【0125】
いくつかの実施形態では、不揮発性メモリ817は、ユーザがヒータシステム820を受け取るときにヒータシステム820のユーザにより受け取られる。たとえば、不揮発性メモリ817に記憶されたマッピングは、ヒータ要素HE5~HE8に特有であり、異なる1組のヒータ要素に対して異なる可能性がある。別の例として、デューティサイクルDC5~DC8は、電圧源Vsが公称値Vnominal1などの一定値を有するという仮定で、基板支持物804を製作する工場で事前に較正される。
【0126】
本明細書で記述する実施形態を、携帯型ハードウェアユニット、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサに基づく、またはプログラム可能な家庭用電化製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含むさまざまなコンピュータシステム構成を用いて実施してよい。さらにまた、ネットワークを通して結びつけられた遠隔処理ハードウェアユニットによりタスクを遂行する分散コンピューティング環境で実施形態を実施することができる。
【0127】
いくつかの実施形態では、コントローラは、本明細書で記述するとき、上述の例の一部であってよいシステムの一部である。そのようなシステムは、1つもしくは複数の処理ツール、1つもしくは複数のチャンバ、処理するための1つもしくは複数のプラットフォーム、および/または特有の処理構成要素(ウエハペダル、ガス流システムなど)を含む半導体処理設備を含む。これらのシステムは、半導体ウエハまたは半導体基板を処理する前、処理する間、および処理後に自身の動作を制御するための電子機器と一体化される。電子機器は、1つまたは複数のシステムのさまざまな構成要素または下位区分を制御してよい「コントローラ」と呼ばれる。処理要件および/またはシステムのタイプに応じてコントローラをプログラムして、処理ガスの配送、温度設定(たとえば加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、出力設定、RF発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体配送設定、位置および動作の設定、ツールおよび他の移送ツールの中へ、およびそれらから外へのウエハ移送、ならびに/またはシステムに結合した、もしくはシステムとインタフェースをとるロードロックを含む、本明細書で開示する処理のいずれも制御するようにプログラムされる。
【0128】
大まかに言って、さまざまな実施形態では、コントローラは、さまざまな集積回路、論理回路、メモリ、および/または命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどを行うソフトウェアを有する電子機器として規定される。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形をとるチップ、またはデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、ASIC、PLD、および/もしくは1つもしくは複数のマイクロプロセッサとして規定されるチップ、またはプログラム命令(たとえば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含む。プログラム命令は、半導体ウエハ上で、もしくは半導体ウエハのために、またはシステムに対して特定の処理を行うために、パラメータ、因子、変数などを規定するさまざまな個々の設定(またはプログラムファイル)の形でコントローラに伝達される命令である。プログラム命令は、いくつかの実施形態では、1つもしくは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハのダイを製作する間に1つまたは複数の処理ステップを達成するために処理技術者が規定するレシピの一部である。
【0129】
コントローラは、いくつかの実施形態では、システムと一体化した、システムに結合された、システムに他の方法でネットワーク化された、またはそれらを組合せたコンピュータの一部である、またはそのコンピュータに結合される。たとえば、コントローラは、「クラウド」の中にある、またはウエハ処理の遠隔アクセスを可能にする半導体工場のホストコンピュータシステムのすべて、もしくは一部である。コンピュータは、製作動作の現在の進展を監視するためにシステムへの遠隔アクセスを可能にし、過去の製作動作の履歴を調べ、複数の製作動作から傾向または性能指標を調べて、現在の処理のパラメータを変更して、現在の処理に続く処理ステップを設定する、または新しい処理を開始する。
【0130】
いくつかの例では、遠隔コンピュータ(たとえば、サーバ)は、ローカルネットワークまたはインターネットを含むネットワークを介してシステムに処理レシピを提供する。遠隔コンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能にするユーザインタフェースを含み、パラメータおよび/または設定は、次いで遠隔コンピュータからシステムに伝達される。いくつかの例では、コントローラは、1つまたは複数の動作の間に遂行すべき処理ステップごとにパラメータ、因子、および/または変数を指定する、データの形をとる命令を受信する。パラメータ、因子、および/または変数は、遂行すべき処理のタイプ、およびコントローラがインタフェースをとる、または制御するように構成されたツールのタイプに特有であることを理解されたい。したがって、上述のように、コントローラは、本明細書で記述する処理および制御などの共通の目的に向かって作動する、一緒にネットワーク化された1つまたは複数の別個のコントローラを含むことによるなど、分散させられてよい。そのような目的のための分散コントローラの例は、チャンバ上で処理を制御するために組み合わせる、(プラットフォームレベルで、または遠隔コンピュータの一部としてなど)遠隔に配置された1つまたは複数の集積回路と通信状態にある、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路を含む。
【0131】
限定することなく、さまざまな実施形態では、本方法を適用する例示のシステムは、プラズマ・エッチング・チャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピン・リンス・チャンバまたはモジュール、金属メッキチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベル縁部エッチングチャンバまたはモジュール、物理蒸着法(physical vapor deposition、PVD)チャンバまたはモジュール、化学蒸着(chemical vapor deposition、CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(atomic layer etch、ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、トラックチャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造で関連づけられる、または使用される、任意の他の半導体処理システムを含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、上述の動作は、いくつかのタイプのプラズマチャンバに、たとえば、誘導結合プラズマ(ICP)反応器を含むプラズマチャンバ、トランス結合プラズマチャンバ、導体ツール、誘電体ツール、電子サイクロトロン共鳴(electron cyclotron resonance、ECR)反応器を含むプラズマチャンバなどに適用されることがさらに留意される。たとえば、ICP反応器内部でインダクタに1つまたは複数のRF発生器を結合する。インダクタの形状の例は、ソレノイド、ドーム形状コイル、平坦な形状のコイルなどを含む。
【0133】
上記で指摘したように、ツールが遂行すべき1つまたは複数の処理ステップに応じて、ホストコンピュータは、他のツール回路またはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインタフェース、近接ツール、隣接ツール、工場の至る所に配置されたツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製作工場内のツールの場所および/もしくはロードポートとの間でウエハのコンテナを運ぶ材料移送で使用するツールのうち1つまたは複数と通信する。
【0134】
上記の実施形態を心に留めて、実施形態のいくつかは、コンピュータシステムに記憶されたデータを伴うさまざまなコンピュータ実装動作を採用することを理解されたい。これらの動作は、物理量を物理的に操作する動作である。実施形態の一部を形成する、本明細書に記述する動作のいずれも、有用な機械動作である。
【0135】
実施形態の一部はまた、これらの動作を遂行するためのハードウェアユニットまたは装置に関係がある。装置は、特定用途コンピュータのために特別に構築される。特定用途コンピュータとして規定されたとき、コンピュータは、特定用途の一部ではない他の処理、プログラム実行、またはルーチンを遂行し、一方では、特定用途のために依然として動作できている。
【0136】
いくつかの実施形態では、動作は、コンピュータメモリ、キャッシュに記憶した、またはコンピュータネットワークを介して得た1つまたは複数のコンピュータプログラムにより選択的に活動化または構成されたコンピュータにより処理されてよい。コンピュータネットワークを介してデータを得たとき、データは、コンピュータネットワーク上の他のコンピュータにより、たとえば、コンピューティング資源のクラウドにより処理されてよい。
【0137】
1つまたは複数の実施形態はまた、非一時的コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして製作することができる。非一時的コンピュータ可読媒体は、その後コンピュータシステムが読み出すデータを記憶する任意のデータ記憶ハードウェアユニット、たとえば、メモリ素子などである。非一時的コンピュータ可読媒体の例は、ハードドライブ、NAS(network attached storage)、ROM、RAM、コンパクトディスク-ROM(CD-ROM)、CD-R(CD-recordable)、CD-RW(CD-rewritable)、磁気テープ、ならびに他の光学的および非光学的なデータ記憶ハードウェアユニットを含む。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読コードを分散様式で記憶し、実行するように、ネットワーク結合コンピュータシステムにわたって分散したコンピュータ可読有形媒体を含む。
【0138】
上記の方法動作を特有の順序で記述したが、さまざまな実施形態では、動作の間に他のハウスキーピング動作を遂行する、または少し異なる時間に方法動作を行うように方法動作を調節する、またはさまざまな間隔で方法動作の発生を可能にするシステムに方法動作を分散させる、または上述の順序と異なる順序で方法動作を遂行することを理解されたい。
【0139】
ある実施形態では、本開示で記述するさまざまな実施形態で記述する範囲を逸脱することなく、上述の任意の実施形態による1つまたは複数の特徴は、任意の他の実施形態の1つまたは複数の特徴と組み合わせられることにさらに留意されたい。
【0140】
前述の実施形態について、理解を明確にするためにいくらか詳細に記述してきたが、添付の特許請求の範囲内で一定の変更および修正を実施することができることは明らかであろう。したがって、本実施形態は、例示的であり、制限するものではないと考えるべきであり、実施形態は、本明細書で示す詳細に限定されるべきではない。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
レールを介して電圧源に結合されるように構成され、複数のヒータ要素を含むヒータアレイと、
前記ヒータアレイに結合されたマルチプレクサであって、
前記レールで検知された測定電圧を受信し、
前記測定電圧および前記電圧源によって供給された公称電圧に基づいて、前記複数のヒータ要素の複数のデューティサイクルを調節する、ように構成されたマルチプレクサと、
を備える、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、
前記複数のデューティサイクルは、プラズマチャンバ内部で目標温度を達成するように調節される、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、
前記複数のヒータ要素はマトリックスの一部であり、前記マトリックスは、第1の複数のバスおよび第2の複数のバスを含み、前記複数のヒータ要素の各々は、前記第1の複数のバスの対応するバスと前記第2の複数のバスの対応するバスとの間に結合される、システム。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムであって、
前記第1の複数のバスは、第1の複数のスイッチを介して前記レールに結合されるように構成され、前記第1の複数のバスの前記各々は、前記第1の複数のスイッチの対応するスイッチに結合され、前記第2の複数のバスは、第2の複数のスイッチを介して接地電位に結合され、前記第2の複数のバスの各々は、前記第2の複数のスイッチの対応するスイッチに結合されるように構成される、システム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムであって、
前記レールは、前記電圧源と前記第1の複数のバスとの間に結合される、システム。
【請求項6】
請求項4に記載のシステムであって、
前記マルチプレクサは、スイッチ回路およびプロセッサを含み、前記プロセッサは前記スイッチ回路に結合され、前記プロセッサは、前記スイッチ回路、前記第1の複数のスイッチの前記対応するスイッチ、および前記第2の複数のスイッチの前記対応するスイッチを介して、前記複数のヒータ要素の各々を制御して、前記複数のデューティサイクルを調節するように構成される、システム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムであって、
前記公称電圧は、一定期間において変化する、システム。
【請求項8】
マルチプレクサであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたスイッチ回路であって、第1の複数のスイッチ、プラズマチャンバの複数のヒータ要素、および第2の複数のスイッチを介して、接地電位に結合されるように構成されたスイッチ回路と、を備え、
前記プロセッサは、前記スイッチ回路を介して前記第1の複数のスイッチおよび前記第2の複数のスイッチを制御して、前記複数のヒータ要素の複数のデューティサイクルを調節するように構成され、前記複数のデューティサイクルは、前記プラズマチャンバ内部で目標温度を達成するように調節される、マルチプレクサ。
【請求項9】
請求項8に記載のマルチプレクサであって、
前記プロセッサは、第1の複数のデューティサイクル選択信号および第2の複数のデューティサイクル選択信号を前記スイッチ回路に送信するように構成され、前記スイッチ回路は、前記第1の複数のデューティサイクル選択信号に基づいて前記第1の複数のスイッチの開閉を制御するように構成され、前記第2の複数のデューティサイクル選択信号に基づいて前記第2の複数のスイッチの開閉を制御するように構成される、マルチプレクサ。
【請求項10】
請求項9に記載のマルチプレクサであって、
前記スイッチ回路は、前記第1の複数のスイッチの開閉および前記第2の複数のスイッチの開閉を制御して、前記複数のヒータ要素の前記複数のデューティサイクルを調節するように構成される、マルチプレクサ。
【請求項11】
請求項8に記載のマルチプレクサであって、
前記プロセッサは、レールの公称電圧に基づいて、前記第1の複数のスイッチの開閉の第1の複数の周波数および前記第2の複数のスイッチの開閉の第2の複数の周波数を決定するように構成される、マルチプレクサ。
【請求項12】
請求項11に記載のマルチプレクサであって、
前記スイッチ回路は、前記第1の複数のスイッチの1つを介して前記レールに結合されるように構成される、マルチプレクサ。
【請求項13】
請求項8に記載のマルチプレクサであって、
前記複数のヒータ要素は、前記プラズマチャンバの電極組立体内部に配置される、マルチプレクサ。
【請求項14】
方法であって、
レールで検知された測定電圧をマルチプレクサで受信する工程であって、前記レールは、電圧源とヒータアレイとの間に結合され、前記ヒータアレイは複数のヒータ要素を含む、工程と、
前記測定電圧および前記電圧源によって供給された公称電圧に基づいて、前記複数のヒータ要素の複数のデューティサイクルを調節する工程と、
を含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記複数のデューティサイクルを調節する前記工程は、プラズマチャンバ内部での目標温度の達成を容易にする、方法。
【請求項16】
請求項14に記載の方法であって、
前記複数のヒータ要素は、第1の複数のバスおよび第2の複数のバスを有するマトリックスを形成し、前記複数のヒータ要素の各々は、前記第1の複数のバスの対応するバスと前記第2の複数のバスの対応するバスとの間に結合される、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、
前記第1の複数のバスは、第1の複数のスイッチを介して前記レールに結合されるように構成され、前記第1の複数のバスの各々は、前記第1の複数のスイッチの対応するスイッチに結合され、前記第2の複数のバスは、第2の複数のスイッチを介して接地電位に結合され、前記第2の複数のバスの各々は、前記第2の複数のスイッチの対応するスイッチに結合される、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記レールは、前記電圧源と前記第1の複数のバスとの間に結合される、方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法であって、
前記マルチプレクサは、スイッチ回路およびプロセッサを含み、前記プロセッサは前記スイッチ回路に結合され、前記方法は、さらに、
前記プロセッサが、前記スイッチ回路、前記第1の複数のスイッチの前記対応するスイッチ、および前記第2の複数のスイッチの前記対応するスイッチを介して前記複数のヒータ要素の各々を制御して、前記複数のデューティサイクルを調節する工程を含む、方法。
【請求項20】
請求項14に記載の方法であって、
前記公称電圧は、一定期間において変化する、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プラズマチャンバ内温度のリアルタイム制御のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で提供する背景技術の記述は、一般に本開示の背景を提示するためのものである。この背景技術の節で記述する範囲で、ここで名前を挙げる発明者の著作物だけではなく、提出時点で他の点では従来技術とみなされなくてよい記述の様態も、明示的にも黙示的にも本開示に対する従来技術と認められない。
【0003】
プラズマツールは、無線周波数(radio frequency、RF)発生器およびプラズマチャンバを含む。RF発生器は、プラズマチャンバに結合される。RF発生器は、RF信号を発生させ、プラズマチャンバにRF信号を供給する。
【0004】
1つまたは複数のガスに加えてプラズマチャンバにRF信号を供給したときに発生させたプラズマを使用して、プラズマチャンバ内部で基板を処理する。基板を処理する際に一様性を達成するために、プラズマチャンバ内部の温度が実質的に一様であることが重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような背景の中で、本開示で記述する実施形態が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施形態は、プラズマチャンバ内温度をリアルタイム制御するためのシステム、装置、方法、およびコンピュータプログラムを提供する。本実施形態は、数多くの方法で、たとえば処理、装置、システム、機器、またはコンピュータ可読媒体上の方法の形で実装することができることを認識されたい。いくつかの実施形態について以下で記述する。
【0007】
導体または誘電体のエッチングツールは、所望の温度一様性を、またはプラズマチャンバ内でウエハ処理中に一連の温度値を含む特別な温度パターンを達成するために、異なるデューティサイクルで作動するように調節された、ヒータ要素などのヒータのマトリクスを含む。ヒータに加えるエネルギーの総量は、電源がヒータに供給する電圧量が実質的に一定であるとき、デューティサイクルのオン時間に対して線形である。デューティサイクルは、ヒータに電圧量を供給するクロックサイクルの一部分である。したがって、ヒータの温度は、ヒータを動作させるデューティサイクルと既知の関係がある。
【0008】
場合によっては、開ループ制御を使用してヒータのマトリクスを制御する。開ループ制御では、ヒータのマトリクスの、デューティサイクルなどの設定点は、電源が発生し、給電レールを介して供給される電圧が公称値にあるなど、一定であるという仮定で、さまざまなプロファイルになるように較正される。この仮定を達成するために、電源がヒータのマトリクスに電圧を供給すべき厳しい仕様に厳密に従うべきであり、たとえば、電源が供給すべき電圧を、変動または偏差が少ない、またはまったくない、指定されたレベルに制限すべきである。
【0009】
しかしながら、開ループ制御を使用して電源が供給する電圧には、不正確さまたはゆらぎがあり、したがって、供給される電圧は、意図した公称電圧値と異なることがある、または意図した公称電圧値から逸脱することがある。さらに、電源が供給する電圧は、電源を取り囲む温度の変化に起因して公称値からドリフトすることがある。また、電源が供給する電圧は、動的負荷変動率に起因してリップルが生じることがある。動的負荷変動率では、マトリクスのヒータのうちの異なるヒータは、電源から異なる量の電力を消費し、したがって、電源が供給する電圧は、公称値から逸脱するなど、リップルが生じる。したがって、開ループ制御は損なわれ、静電チャック(electrostatic chuck、ESC)などのチャックを一様に加熱する際に悪い影響が存在する。また、温度にチャンバ間変動またはチャンバ内変動が存在する。チャンバ間変動およびチャンバ内変動は、1つまたは複数の基板を処理する際に非一様性をもたらす。
【0010】
さまざまなヒータに電圧を供給する際に一様性を達成するために、電源は、レギュレータにより調整される。たとえば、電源は、レギュレータを含む、または電源が供給する電圧量を調整するためにレギュレータに結合される。電源が供給する電圧を調整するために使用するレギュレータは費用がかかる。さらに、レギュレータを用いる場合、厳しい精度仕様の範囲内で電源がマトリクスのヒータに電圧を供給することを保証することは困難である。したがって、公称値が常に供給されるわけではない。さらに、マトリクスのヒータが電源から異なる量の電力を消費するとき、電圧にリップルが発生する。レギュレータを使用するときでさえ、電源の不正確さまたはリップルまたはドリフトに対する補償がない、または最小量であるので、電源のリップルまたはドリフトは、プラズマチャンバ内部で達成すべき温度量に反映される。
【0011】
いくつかの実施形態では、電源の不正確さまたはゆらぎの多数の影響を取り除くためのリアルタイム自動補償方法について記述する。リアルタイム自動補償方法と共に使用する電源は、緩やかな仕様を有することができ、製造の費用効率が高い。リアルタイム自動補償方法では、電圧センサを採用して、給電レールで電圧をリアルタイムで監視する。また、プリント回路基板組立体のデジタル・シグナル・プロセッサ(digital signal processor、DSP)は、電圧センサをリアルタイムでポーリングする。DSPは、通信媒体を介してユーザ・インタフェース・システム(user interface system、UIS)などの別の機器から設定点を受信することができる。設定点は、電源が公称値などの一定値を有するという仮定で、チャックを製作する工場で事前に較正される。DSPは、関数
調整されたデューティサイクル=(V-nominal/V-sense)2×当初のデューティサイクル
に従って、電圧センサがリアルタイムで測定した複数の電圧読取り値に基づき、デューティサイクルをリアルタイムで調節する。
式中、V-nominalは公称値であり、V-senseは、給電レールで電圧センサが検知した電圧値であり、当初のデューティサイクルは、電圧が公称値にあるときの、マトリクスのヒータのデューティサイクルである。DSPは、複数のヒータ切替機器を制御して、調節されたデューティサイクルでヒータを動作させるように切り替える。
【0012】
いくつかの実施形態では、ウエハ処理システムのプラズマチャンバ内部で目標温度を達成するための方法について記述する。ウエハ処理システムは、プラズマチャンバ内部に配置された複数のヒータ要素、およびレールを介して複数のヒータ要素に電圧を供給する電圧源を含む。方法は、目標温度と複数のヒータ要素に対応する複数のデューティサイクルの間のマッピング情報を維持することを含む。マッピング情報は、電圧源に関連する公称電圧を含む。方法は、レールでパラメータ値を測定することと、複数のデューティサイクル、公称電圧、および測定したパラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、複数のヒータ要素のうちの対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成することとをさらに含む。
【0013】
さまざまな実施形態では、ウエハ処理システムのプラズマチャンバ内部で目標温度を達成するためのシステムについて記述する。システムは、目標温度と複数のヒータ要素に対応する複数のデューティサイクルの間のマッピング情報を維持するように構成されたメモリ素子を含む。マッピング情報は、電圧源に関連する公称電圧を含む。システムは、レールでパラメータ値を測定するように構成されたセンサをさらに含む。システムはまたプロセッサを含む。プロセッサは、複数のデューティサイクル、公称電圧、および測定したパラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、複数のヒータ要素のうちの対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成するように構成される。
【0014】
プラズマチャンバ内の温度をリアルタイムで制御するための、本明細書で記述するシステムおよび方法のいくつかの利点は、調整されていない、またはマトリクスのヒータを制御するために緩やかな調整仕様で調整される、費用がかからない電源の使用を含む。さらに、調整されたデューティサイクルを適用することにより、プラズマチャンバ内部の温度は、電源のリップルおよびドリフトにより最小の影響を受ける。いくつかの実施形態では、調節されたデューティサイクルを適用したとき、リップルおよびドリフトによりプラズマチャンバ内部の温度に与える影響はまったくない。また、プラズマチャンバ内部の温度を経時的に一様になるように制御して、プラズマチャンバ内部でウエハをエッチングするなどの処理でエッチングの一様性を達成する。さらに、電源が供給する電圧量の変動をリアルタイムで補償することに起因して、基板処理のチャンバ間およびチャンバ内の繰返し精度がよりよくなる。
【0015】
添付図面と併せて以下の詳細な記述から他の様態が明らかになるであろう。
【0016】
添付図面と併せて示す以下の記述を参照することにより、実施形態を最もよく理解してよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A】複数のヒータ要素をリアルタイムで制御することによる、温度のリアルタイム制御を例示するシステムの実施形態の図である。
【0018】
図1B】ヒータ要素をリアルタイムで制御することによる、温度のリアルタイム制御を例示するシステムの実施形態である。
【0019】
図2】電圧センサの実施形態の図である。
【0020】
図3】プラズマチャンバ内部の温度と、電圧源が発生させる公称電圧と、ヒータ要素のデューティサイクルと、ヒータ要素の調節されたデューティサイクルとの間の対応を例示する、実施形態の複数のテーブルを示す。
【0021】
図4A】デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルをリアルタイムで調節することを例示する実施形態のグラフである。
【0022】
図4B】デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルをリアルタイムで調節することを例示する実施形態のグラフである。
【0023】
図5】プラズマシステム内部でヒータ要素を使用することを例示するプラズマシステムの実施形態の図である。
【0024】
図6】プラズマチャンバのシャワーヘッド内部でヒータ要素を使用することを例示するシステムの実施形態の図である。
【0025】
図7】誘導結合プラズマ(inductively coupled plasma、ICP)チャンバ内部でヒータ要素を使用することを例示するシステムの実施形態の図である。
【0026】
図8図5のプラズマチャンバ内部で達成されるのと同じ温度値をプラズマチャンバ内部で達成するチャンバ間整合を例示するシステムの実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の実施形態は、プラズマチャンバ内温度のリアルタイム制御のためのシステムおよび方法について記述する。これらの具体的詳細の一部またはすべてなしに本実施形態を実施してよいことは明らかであろう。他の実例では、本実施形態を不必要に不明瞭にしないために、周知の処理動作について詳細に記述していない。
【0028】
図1Aは、複数のヒータ要素HE1、HE2、HE3、およびHE4をリアルタイムで制御することにより、温度をリアルタイムで制御することを例示するシステム100の実施形態の図である。システム100は、ウエハ処理システムの例である。システム100は、電圧源Vs、電極組立体101、マルチプレクサ106、不揮発性メモリ116、およびユーザ・インタフェース・システム(UIS)112を含む。マルチプレクサは、本明細書で使用するとき、プリント回路基板組立体(printed circuit board assembly、PCBA)として製作される。たとえば、マルチプレクサおよびPCBAという用語を本明細書で交換可能に使用する。不揮発メモリの例は、本明細書で使用するとき、フラッシュメモリおよび強誘電体ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)を含む。電圧源Vsの例は電源を含む。例示するために、電圧源Vsは、ある量の電圧を供給する。電極組立体101の例は、基板支持物、チャック、シャワーヘッド、および上部電極組立体を含む。上部電極組立体は、上部電極と、上部電極を取り囲む誘電体および誘電体を取り囲む上部電極拡張部分などの他の構成要素とを含む。ユーザ・インタフェース・システム112の例は、ホストコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、およびサーバを含む。
【0029】
電極組立体101は、複数のスイッチSx1、Sx2、Sy1、およびSy2を含む。それに加えて、電極組立体101は、複数のバスx1、x2、y1、およびy2を含み、ヒータ要素HE1~HE4を含む。ヒータ要素の例は、本明細書で使用するとき、抵抗器である。バスの例は、本明細書で使用するとき、配線などの導体である。スイッチの例は、本明細書で使用するとき、継電器である。別の例として、スイッチは、本明細書で使用するとき、互いに結合した1つまたは複数のトランジスタを含む。
【0030】
いくつかの方法で電圧源Vsを接地電位に結合する。レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE1、バスx1、およびスイッチSx1を介して電圧源Vsを接地電位に結合する。さらに、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE2、バスx1、およびスイッチSx1を介して電圧源Vsを接地電位に結合する。また、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE3、バスx2、およびスイッチSx2を介して電圧源Vsを接地電位に結合する。レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE4、バスx2、およびスイッチSx2を介して電圧源Vsを接地電位に結合する。
【0031】
いくつかの実施形態では、電圧源Vsを緩やかに調整する。例示するために、電圧源Vsは、電圧値Vnominal1を発生させて、ある範囲の電圧量を供給するように設計される。電圧値Vnominal1は、マッピング情報の例である。電圧量の範囲は、指定した電圧量の範囲外にある可能性がある。ある例示として、指定した範囲は、指定した範囲内で動作するように厳密に調整された別の電圧源上に書き込むことができる仕様に従う。
【0032】
さまざまな実施形態では、電圧源Vsは調整されていない。ある例示として、電圧源Vs内部にパラメータレギュレータを含む必要も、電圧源Vsにパラメータレギュレータを結合して、指定した範囲内になるよう電圧源Vsが供給する電圧量を調整する必要もない。さらに例示するために、電圧源Vsは、パラメータレギュレータを排除する。パラメータレギュレータは、電圧源Vsと共に、または電圧源Vsの内部で使用するとき、かつその場合、指定した範囲内になるように電圧源Vsが供給する電圧量を調整する。
【0033】
マルチプレクサ106は、スイッチ回路108、プロセッサ104、およびセンサ114を含む。プロセッサ104は、スイッチ回路108およびセンサ114に結合される。センサ114は、電圧源Vsに結合したレール102上の地点に結合される。レール102は、バスy1と電圧源Vsの間で結合され、バスy2と電圧源Vsの間にある。レール102は、バスy1およびy2に結合される。スイッチ回路108は、線Ly1を介してスイッチSy1に,線Ly2を介してスイッチSy2に、線Lx1を介してスイッチSx1に、かつ線Lx2を介してスイッチSx2に結合される。線の例は、本明細書で使用するとき、配線などの導体である。
【0034】
本明細書で使用するとき、プロセッサは、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、またはフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array、FPGA)、プログラム可能論理デバイス(programmable logic device、PLD)、もしくは中央処理装置(central processing unit、CPU)、またはマイクロプロセッサ、またはデジタル・シグナル・プロセッサ、またはマイクロコントローラである。メモリ素子の例は、本明細書で使用するとき、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)および読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)を含む。例示するために、メモリ素子は、フラッシュメモリ、ハードディスク、または記憶装置などである。メモリ素子は、コンピュータ可読媒体の例である。スイッチ回路108の例は、トライ・ステート・バッファまたはトライ・ステート・トランジスタなどの複数のスイッチ(図示せず)を含む回路を含む。センサ114の例は、電圧源Vsが供給する電圧をレール102上の地点で検知する電圧センサを含む。したがって、検知される電圧は、電圧源Vsが供給する電圧に関係がある。センサ114の別の例は、電流センサと電流センサに結合した抵抗器の組合せを含む。電流センサは、電圧源Vsがレール102に供給する電圧から発生した電流を検知する。電流センサに結合した抵抗器は、電流から発生した、抵抗器両端間の電圧を測定して、レール102上の地点で電圧を検知する。電圧は、パラメータの例である。
【0035】
ユーザ・インタフェース・システム112は、プロセッサ110、メモリ素子118、および表示装置120を含む。表示装置120の例は、液晶表示装置、発光ダイオード表示装置、およびプラズマ表示装置を含む。不揮発性メモリ116は、伝送ケーブルを介してプロセッサ110に結合される。プロセッサ110は、1つまたは複数のバスを介してメモリ素子118および表示装置120に結合される。さらに、プロセッサ110は、伝送ケーブル122を介してマルチプレクサ106のプロセッサ104に結合される。伝送ケーブルの例は、本明細書で使用するとき、プロセッサ104と110の間でデータの並列伝送を容易にする並列伝送ケーブル、データの直列伝送を容易にする直列伝送ケーブル、およびユニバーサル・シリアル・バス(universal serial bus、USB)ケーブルを含む。
【0036】
不揮発性メモリ116は、プラズマチャンバ内部で達成すべき温度値と、ヒータ要素HE1~HE4の動作のデューティサイクルと、電圧源Vsが発生させる電圧の公称値との間の1対1の関係、または対応、またはリンク、または固有の関係などの1つまたは複数のマッピングを含む。マッピングの例示を図3に提供する。マッピングは、本明細書で使用するとき、本明細書では場合によってマッピング情報と呼ぶ。マッピング306に例示するように、ヒータ要素HE1~HE4を含むプラズマチャンバ内部で温度値Temp1を達成するために、電圧源Vsは、公称電圧量Vnominal1を発生させるように動作させるべきであり、ヒータ要素HE1は、デューティサイクルDC1で動作させるべきであり、ヒータ要素HE2は、デューティサイクルDC2で動作させるべきであり、ヒータ要素HE3は、デューティサイクルDC3で動作させるべきであり、ヒータ要素HE4は、デューティサイクルDC4で動作させるべきである。別の例として、マッピング308に例示するように、ヒータ要素HE1~HE4を含むプラズマチャンバ内部で温度値Temp2を達成するために、電圧源Vsは、公称電圧量Vnominal1を発生させるように動作させるべきであり、ヒータ要素HE1は、デューティサイクルDC11で動作させるべきであり、ヒータ要素HE2は、デューティサイクルDC21で動作させるべきであり、ヒータ要素HE3は、デューティサイクルDC31で動作させるべきであり、ヒータ要素HE4は、デューティサイクルDC41で動作させるべきである。さまざまな実施形態では、マップおよびマッピングという用語を本明細書では交換可能に使用する。各温度Temp1およびTemp2は、目標温度の例である。
【0037】
いくつかの実施形態では、上記の2つの先行する例で温度Temp2を達成するためにヒータ要素HE1~HE4を動作させるデューティサイクルDC11~DC41の1つまたは複数は、温度Temp1を達成するためにヒータ要素HE1~HE4を動作させるデューティサイクルDC1~DC4のうちの対応する1つまたは複数に変更されることに留意されたい。たとえば、温度Temp2を達成するために、DC11の代わりに、ヒータ要素HE1をデューティサイクルDC1で動作させ、DC21の代わりに、ヒータ要素HE2をデューティサイクルDC2で動作させる。
【0038】
不揮発性メモリ116は、ユーザに電極組立体101を配送するとき、対応する電極組立体101に特有なマッピングを事前にロードされることにさらに留意されたい。たとえば、不揮発性メモリ116に記憶されたマッピングは、ヒータ要素HE1~HE4を有する電極組立体101に特有であり、かつ別の1組のヒータ要素を有する別の電極組立体については異なる可能性がある。別の例として、デューティサイクルDC1~DC4は、電圧源Vsが公称値Vnominal1などの一定値で電圧を発生させ、供給するという仮定で、電極組立体101を製作する工場で事前に較正される。デューティサイクルDC1~DC4のオフおよびオンの期間に関する情報は、ユーザに配送する前に計算され、工場で不揮発性メモリ116に記憶される。
【0039】
いくつかの実施形態では、記憶するおよび維持するという用語を本明細書では交換可能に使用することに留意されたい。たとえば、マッピング情報は、メモリ素子に記憶することにより、メモリ素子内部に維持される。
【0040】
プロセッサ110は、不揮発性メモリ116からマッピング306および308などの1つまたは複数のマッピング情報を受信し、たとえばマッピング情報にアクセスし、1つまたは複数のマッピング情報から、温度値Temp1を達成するためにヒータ要素HE1~HE4を動作させるデューティサイクルDC1~DC4を識別する。電圧源Vsは、温度値Temp1を達成するために公称電圧値Vnominal1を発生させることができる。温度値Temp1は、プラズマチャンバ内部で基板を処理するためのレシピの一部として達成されるべきである。本明細書で使用するとき、基板の例は、試験ウエハまたは処理すべきウエハである可能性のある半導体ウエハを含む。たとえば、基板は、ケイ素などの基板層の上に重ね合わせた複数の積層を含む。レシピは、無線周波数(RF)発生器の動作周波数、RF発生器の動作電力レベル、プラズマチャンバ内部の上部電極と下部電極の間のギャップ、プラズマチャンバ内部の圧力量、およびプラズマチャンバ内部に供給する処理ガスの化学的性質などの他の値を含む。プロセッサ110は、メモリ素子118に記憶されたレシピにアクセスし、レシピに応じてRF発生器およびプラズマチャンバを制御して、レシピを実行する。
【0041】
プラズマチャンバ内部で基板を処理している間、電圧源Vsは、レール102を介してヒータ要素HE1~HE4の1つまたは複数に供給するための公称電圧値Vnominal1を発生させる。さらに、基板を処理する間、プロセッサ110は、レシピから、プラズマチャンバ内部で温度値Temp1を達成すべきであることを識別する。基板が処理されているとき、プロセッサ110は、ヒータ要素HE1~HE4を制御するためにプロセッサ104に1つまたは複数のデューティサイクル制御信号を送信して、ヒータ要素HE1~HE4のそれぞれのデューティサイクルDC1~DC4を達成する。1つまたは複数のデューティサイクル制御信号は、デューティサイクルDC1~DC4を達成するためにスイッチSx1、Sx2、Sy1、およびSy2を開閉するための周波数を含む。1つまたは複数のデューティサイクル制御信号を受信すると、プロセッサ104は、多数のデューティサイクル選択信号を生成し、スイッチ回路108にデューティサイクル選択信号を送信して、スイッチ回路108に指示する、またはスイッチ回路108を制御する。
【0042】
デューティサイクル選択信号を受信したことに応答して、スイッチ回路108は、スイッチSy1、Sy2、Sx1、およびSx2の開閉を管理して、それに応じて所望のデューティサイクルDC1~DC4を達成する。たとえば、スイッチ回路108のスイッチのうちの第1のスイッチを閉じ、かつスイッチ回路108の残りの3つのスイッチを開くとき、スイッチ回路108の第1のスイッチおよび線Ly1を介してスイッチSy1にデューティサイクル選択信号の第1のデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSy1を閉じる。また、スイッチ回路108のスイッチのうちの第2のスイッチを閉じ、かつスイッチ回路108の残りの3つのスイッチを開くとき、スイッチ回路108の第2のスイッチおよび線Ly2を介してスイッチSy2にデューティサイクル選択信号の第2のデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSy2を閉じる。さらに、スイッチ回路108のスイッチのうちの第3のスイッチを閉じ、かつスイッチ回路108の残りの3つのスイッチを開くとき、スイッチ回路108の第3のスイッチおよび線Lx1を介してスイッチSx1にデューティサイクル選択信号の第3のデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSx1を閉じる。スイッチ回路108のスイッチのうちの第4のスイッチを閉じ、かつスイッチ回路108の残りの3つのスイッチを開くとき、スイッチ回路108の第4のスイッチおよび線Lx2を介してスイッチSx2にデューティサイクル選択信号の第4のデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSx2閉じる。
【0043】
スイッチ回路108のすべてのスイッチは、デューティサイクル選択信号を受信するまで開いたままである。たとえば、プロセッサ104から第1のデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第1のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第1のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSy1もまた開いたままである。別の例として、プロセッサ104から第2のデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第2のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第2のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSy2もまた開いたままである。さらにまた別の例として、プロセッサ104から第3のデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第3のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第3のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSx1もまた開いたままである。さらに別の例として、プロセッサ104から第4のデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第4のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第4のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSx2も開いたままである。
【0044】
第1および第3のデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy1およびSx1が閉じた期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE1、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、デューティサイクルDC1のオン期間を達成する。例として、デューティサイクルのオン期間は、オン期間が発生するクロックサイクルのパーセンテージとしての、クロックサイクルの期間である。この例では、デューティサイクルのオン期間は、クロックサイクルのパーセンテージとしてデューティサイクルを規定する。
【0045】
同様に、スイッチSy1またはSx1が開いている期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE1、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、デューティサイクルDC1に関連するオフ期間を達成する。例として、デューティサイクルに関連するオフ期間は、オフ期間が発生するクロックサイクルのパーセンテージとしての、クロックサイクルの期間である。この例を続けると、クロックサイクルのデューティサイクルのオフ期間は、クロックサイクルのデューティサイクルに連続的に従う。この例では、クロックサイクルのデューティサイクルは、クロックサイクルのオフ期間に先行し、デューティサイクルは、クロックサイクルのオン期間である。例証するために、デューティサイクルのオフ期間は、オン期間が発生しない、クロックサイクルの残りの部分を規定する。いくつかの実施形態では、「デューティサイクルに関連するオフ期間」および「デューティサイクルのオフ期間」という用語を本明細書では交換可能に使用する。
【0046】
さらに、第2および第3のデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy2およびSx1が閉じた間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE2、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、デューティサイクルDC2のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy2またはSx1が開いている期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE2、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、デューティサイクルDC2のオフ期間を達成する。
【0047】
また、第1および第4のデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy1およびSx2が閉じた期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE3、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、デューティサイクルDC3のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy1またはSx2が開いている期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE3、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、デューティサイクルDC3のオフ期間を達成する。
【0048】
さらに、第2および第4のデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy2およびSx2が閉じた期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE4、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、デューティサイクルDC4のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy2またはSx2が開いている期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE4、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、デューティサイクルDC4のオフ期間を達成する。
【0049】
温度値Temp1を達成するために電圧源Vsが公称電圧量Vnominal1を発生させており、かつ対応するデューティサイクルDC1~DC4でヒータ要素HE1~HE4が動作している期間の間、センサ114は、レール102上に存在する電圧Vsense1を測定する。次いでセンサ114は、プロセッサ104に電圧Vsense1に関する情報を提供する。たとえば、プロセッサ104は、センサ114から得られる電圧Vsense1に関する情報を得るためにセンサ114をポーリングする。プロセッサ104は、複数の測定電圧に関する情報を得るために、センサ114を周期的または連続的にリアルタイムでポーリングする。例示するために、プロセッサ104は、数マイクロ秒ごとに、または数ミリ秒ごとにセンサ114をポーリングする、たとえばポーリング信号を送信する。1マイクロ秒以上は数マイクロ秒の例であり、1ミリ秒以上は数ミリ秒の例であることに留意されたい。いくつかの実施形態では、周期的に、および周期的基準でという用語を本明細書では交換可能に使用することに留意されたい。
【0050】
プロセッサ104からポーリング信号を受信したことに応答して、センサ114は、プロセッサ104に電圧Vsense1に関する情報を提供する。次にプロセッサ104は、プロセッサ110に電圧Vsense1に関する情報を送信する。
【0051】
電圧Vsense1に関する情報を受信すると、プロセッサ110は、もしあれば、デューティサイクルDC1~DC4、電圧源Vsが発生させる公称電圧Vnominal1、および電圧Vsense1から、ヒータ要素HE1~HE4に関する調節されたデューティサイクル(adjusted duty cycle、ADC)を計算する。たとえば、プロセッサ110は、ヒータ要素HE1に関する調節されたデューティサイクルADC1を、デューティサイクルDC1と、電圧値Vnominal1と電圧Vsense1の比の自乗との積になるように計算する。例示するために、調整されたデューティサイクルADC1は、(Vnominal1/Vsense1)2×DC1に等しい。別の例として、プロセッサ110は、ヒータ要素HE2に関する調節されたデューティサイクルADC2を、デューティサイクルDC2と、電圧値Vnominal1と電圧Vsense1の比の自乗との積になるように計算する。例示するために、調整されたデューティサイクルADC2は、(Vnominal1/Vsense1)2×DC2に等しい。さらにまた別の例として、プロセッサ110は、ヒータ要素HE3に関する調節されたデューティサイクルADC3を、デューティサイクルDC3と、電圧値Vnominal1と電圧Vsense1の比の自乗との積になるように計算する。例示するために、調整されたデューティサイクルADC3は、(Vnominal1/Vsense1)2×DC3に等しい。さらに別の例として、プロセッサ110は、ヒータ要素HE4に関する調節されたデューティサイクルADC4を、デューティサイクルDC4と、電圧値Vnominal1と電圧Vsense1の比の自乗との積になるように計算する。例示するために、調整されたデューティサイクルADC4は、(Vnominal1/Vsense1)2×DC4に等しい。
【0052】
調整されたデューティサイクルADC1~ADC4を計算した後、プロセッサ110は、ヒータ要素HE1を制御して、調節されたデューティサイクルADC1を達成するために、ヒータ要素HE2を制御して、調整されたデューティサイクルADC2を達成するために、ヒータ要素HE3を制御して、調整されたデューティサイクルADC3を達成するために、およびヒータ要素HE4を制御して、調整されたデューティサイクルADC4を達成するために、プロセッサ104に1つまたは複数の調整されたデューティサイクルを送信する。たとえば、プロセッサ110は、1つまたは複数のデューティサイクル制御信号を送信後、1マイクロ秒以上など、数マイクロ秒以内に1つまたは複数の調整されたデューティサイクル制御信号を生成し、プロセッサ104に送信する。別の例として、プロセッサ110は、1つまたは複数のデューティサイクル制御信号を送信後、1ミリ秒以上など、数ミリ秒以内に1つまたは複数の調整されたデューティサイクル制御信号を生成し、プロセッサ104に送信する。数ミリ秒または数マイクロ秒ごとにデューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数を調節することにより、デューティサイクルDC1~DC4をリアルタイムで調節する。さらに、プラズマチャンバ内部で基板を処理している間にデューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数を調節することにより、デューティサイクルDC1~DC4をリアルタイムで調節する。プロセッサ110から1つまたは複数のデューティサイクル制御信号を受信すると、プロセッサ104は、複数の調節されたデューティサイクル選択信号を生成し、送信し、スイッチ回路108に調整されたデューティサイクル選択信号を送信して、スイッチ回路108に指示する。1つまたは複数の調整されたデューティサイクル制御信号は、スイッチSx1、Sx2、Sy1、およびSy2を開閉して、デューティサイクルADC1~ADC4を達成するための周波数を含む。
【0053】
調節されたデューティサイクル選択信号を受信したことに応答して、スイッチ回路108は、そのスイッチの一部を閉じて、スイッチの残りのスイッチを開として維持して、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を達成する。たとえば、スイッチ回路108の第1のスイッチを閉じたとき、スイッチ回路108の第1のスイッチおよび線Ly1を介してスイッチSy1に、調節されたデューティサイクル選択信号のうち第1の調節されたデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSy1を閉じる。また、スイッチ回路108の第2のスイッチを閉じたとき、スイッチ回路108の第2のスイッチおよび線Ly2を介してスイッチSy2に、調節されたデューティサイクル選択信号のうち第2の調節されたデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSy2を閉じる。さらに、スイッチ回路108のスイッチのうちの第3のスイッチを閉じたとき、スイッチ回路108の第3のスイッチおよび線Lx1を介してスイッチSx1に、調節されたデューティサイクル選択信号のうち第3の調節されたデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSx1を閉じる。スイッチ回路108の第4のスイッチを閉じたとき、スイッチ回路108の第4のスイッチおよび線Lx2を介してスイッチSx2に、調節されたデューティサイクル選択信号のうち第4の調節されたデューティサイクル選択信号を伝送して、スイッチSx2を閉じる。
【0054】
スイッチ回路108のスイッチは、調節されたデューティサイクル選択信号を受信するまで開いたままである。たとえば、プロセッサ104から第1の調節されたデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第1のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第1のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSy1もまた開いたままである。別の例として、プロセッサ104から第2の調節されたデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第2のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第2のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSy2もまた開いたままである。さらにまた別の例として、プロセッサ104から第3の調節されたデューティサイクル信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第3のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第3のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSx1もまた開いたままである。さらに別の例として、プロセッサ104から第4の調節されたデューティサイクル選択信号を受信しない期間の間、スイッチ回路108の第4のスイッチは開いたままである。スイッチ回路108の第4のスイッチが開いたままである期間の間、スイッチSx2は開いたままである。
【0055】
第1および第3の調節されたデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy1およびSx1が閉じた期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE1、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、調節されたデューティサイクルADC1のオン期間を達成する。ある例として、調節されたデューティサイクルのオン期間は、オン期間が発生するクロックサイクルのパーセンテージとしての、クロックサイクルの期間である。例示するために、調節されたデューティサイクルのオン期間は、調節されたデューティサイクルをクロックサイクルのパーセンテージとして規定する。
【0056】
同様に、スイッチSy1およびSx1が開いている期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE1、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、調節されたデューティサイクルADC1に関連するオフ期間を達成する。ある例として、調節されたデューティサイクルに関連するオフ期間は、オフ期間が発生するクロックサイクルのパーセンテージとしての、クロックサイクルの期間である。この例を続けると、クロックサイクルの調節されたデューティサイクルのオフ期間は、クロックサイクルの調節されたデューティサイクルに連続的に従う。この例では、クロックサイクルの調節されたデューティサイクルは、クロックサイクルのオフ期間に先行し、調節されたデューティサイクルは、クロックサイクルのオン期間である。例証するために、調節されたデューティサイクルのオフ期間は、調節されたデューティサイクルのオン期間が発生しない、クロックサイクルの残りの部分を規定する。いくつかの実施形態では、「調節されたデューティサイクルに関連するオフ期間」および「調節されたデューティサイクルのオフ期間」という用語を本明細書では交換可能に使用する。
【0057】
さらに、第2および第3の調節されたデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy2およびSx1が閉じた期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE2、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、調節されたデューティサイクルADC2のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy2またはSx1が開いている期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE2、バスx1、およびスイッチSx1を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、調節されたデューティサイクルADC2のオフ期間を達成する。
【0058】
また、第1および第4の調節されたデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy1およびSx2が閉じた期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE3、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、調節されたデューティサイクルADC3のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy1またはSx2が開いている期間の間、レール102、バスy1、スイッチSy1、ヒータ要素HE3、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、調節されたデューティサイクルADC3のオフ期間を達成する。
【0059】
さらに、第2および第4の調節されたデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチSy2およびSx2が閉じた期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE4、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送して、調節されたデューティサイクルADC4のオン期間を達成する。同様に、スイッチSy2またはSx2が開いている期間の間、レール102、バスy2、スイッチSy2、ヒータ要素HE4、バスx2、およびスイッチSx2を介して接地電位に電圧源Vsが発生させた公称電圧を伝送せずに、調節されたデューティサイクルADC4のオフ期間を達成する。デューティサイクルDC1~DC4を対応する調節されたデューティサイクルADC1~ADC4に修正して、たとえば増大または低減して、基板を処理するためのレシピの温度値Temp1を達成する。調節されたデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数を用いて温度値Temp1を達成する可能性は、デューティサイクルDC1~DC4を用いて温度値Temp1を達成する可能性と比較して実質的に高い。
【0060】
この手法で、プロセッサ110は、初期電圧値Vsense1を受信後、レール102でセンサ114が測定した電圧の、V検知などの追加の測定値を受信し続け、追加の測定値を適用して、対応するヒータ要素HE1~HE4の調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を修正して、たとえば増大または低減して、基板を処理するためにプラズマチャンバ内部の温度Temp1を達成する。数ミリ秒または数マイクロ秒ごとに、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数を調節することにより、デューティサイクルADC1~ADC4をリアルタイムで調節する。さらに、プラズマチャンバ内部で基板を処理している間にデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数を調節することにより、デューティサイクルADC1~ADC4をリアルタイムで調節する。
【0061】
いくつかの実施形態では、デューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数にリアルタイムで調節すること、または調節されたデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数にリアルタイムで調節することを、どの基板も処理することなく遂行することができる。そのような調節を遂行して、プラズマチャンバを再調節または再較正してよい。たとえば、デューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数を調節して、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4のうちの対応する1つまたは複数をリアルタイムで適用することにより、または1つまたは複数の調節されたADC1~ADC4をリアルタイムで調節することにより、プラズマチャンバを洗浄してよい。この例では、プラズマチャンバは基板を排除する。
【0062】
いくつかの実施形態では、電極組立体101は、任意の数のヒータ要素、任意の数のスイッチ、および任意の数のバスを含む。たとえば、電極組立体101は、144のヒータ要素を含む。別の例として、電極組立体101は、100のヒータ要素を含む。
【0063】
さまざまな実施形態では、接地電位の代わりに、正の電位量または負の電位量などの基準電位を使用する。正の電位量および負の電位量は、電圧源Vsの電位よりも小さい。
【0064】
いくつかの実施形態では、電圧源Vsはパラメータレギュレータを含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、プロセッサ104からデューティサイクル選択信号または調節されたデューティサイクル選択信号を受信するとスイッチ回路108のスイッチが閉じる代わりに、スイッチ回路108のスイッチは、プロセッサ104から複数のデューティサイクル選択解除信号または調節されたデューティサイクル選択解除信号を受信すると開く。スイッチ回路108のスイッチは、プロセッサ104からデューティサイクル選択解除信号を受信しない期間の間、閉じたままである。同様に、スイッチ回路108のスイッチは、プロセッサ104から調節されたデューティサイクル選択解除信号を受信しない期間の間、閉じたままである。
【0066】
さらに、いくつかの実施形態では、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を計算し、スイッチ回路108を制御して、またはスイッチ回路108に指示して、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を実装するためにプロセッサ110が遂行しているとして本明細書で記述する動作の1つまたは複数を、プロセッサ104により遂行する。たとえば、対応するデューティサイクルDC1~DC4から、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4をプロセッサ110が算出する代わりに、マルチプレクサ106のプロセッサ104は、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4をプロセッサ110が算出するのと同じ手法で、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を算出する。デューティサイクル制御信号または調節されたデューティサイクル制御信号を生成することはまったくない。むしろ、プロセッサ104は、デューティサイクル選択信号または調節されたデューティサイクル選択信号を生成して、スイッチ回路108を制御して、またはスイッチ回路108に指示して、デューティサイクルDC1~DC4を変更する、または調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を変更する。また、これらの実施形態では、プロセッサ104は、プロセッサ104に結合したメモリ素子に記憶するために、かつメモリ素子からマッピングにアクセスするために、プロセッサ110からマッピング306および/またはマッピング308などのマッピングを受信する。
【0067】
いくつかの実施形態では、1つのセンサ114の代わりに、センサ114などの複数のセンサを使用して、レール102で電圧をリアルタイムで検知する。複数のセンサが検知した電圧量をプロセッサ104または110などのプロセッサに提供して、レール102で測定した複数の電圧値に基づき、ヒータ要素HE1~HE4のうち1つのデューティサイクルから複数の調節されたデューティサイクルを計算する。プロセッサ104または110は、計算した複数の調節されたデューティサイクルから、平均または中央値などの統計的に調節されたデューティサイクルを生成し、ヒータ要素HE1~HE4のうち1つに関する統計に調節されたデューティサイクルを実装する。たとえば、統計的に調節されたデューティサイクルを、ヒータ要素HE1~HE4のうち1つに適用する。同様に、ヒータ要素HE1~HE4のうち残りのヒータ要素に関する、追加の統計的に調節されたデューティサイクルを作成または計算し、1つまたは複数の残りのヒータ要素に適用する。
【0068】
さまざまな実施形態では、センサ114は、マルチプレクサ106の外側に配置され、マルチプレクサ106とレール102の間に配置される。センサ114は、センサ114の一方の端部でプロセッサ104に結合され、センサ114の別の端部でレール102上の地点に結合される。
【0069】
図1Bは、複数のヒータ要素HE1、HE2、HE3、およびHE4をリアルタイムで制御することにより、温度をリアルタイム制御することを例示するシステム150の実施形態である。システム150は、ウエハ処理システムの別の例である。システム150は、システム150では、センサ114をマルチプレクサ106内に配置する代わりにユーザ・インタフェース・システム112内部に配置することを除き、図1Aのシステム100と構造的に同じである。さらに、システム150では、センサ114から電圧値Vsense1を受信するために、プロセッサ110をセンサ114に結合する。
【0070】
センサ114は、プロセッサ104の代わりに、プロセッサ110に電圧値Vsense1を提供する。たとえば、プロセッサ110は、センサ114をポーリングして、電圧量Vsense1を得る。プロセッサ110は、センサ114を周期的または連続的にリアルタイムでポーリングして、V検知などの複数の測定電圧量を得る。例示するために、プロセッサ110は、数マイクロ秒ごとに、または数ミリ秒ごとにセンサ114をポーリングする、たとえばセンサ114にポーリング信号を送信する。プロセッサ110からポーリング信号を受信したことに応答して、センサ114は、プロセッサ110に電圧量Vsense1を提供する。センサ114から電圧値Vsense1を受信すると、プロセッサ110は、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を計算して、プラズマチャンバ内部で温度値Temp1を達成する。図1Aのシステム100の動作と同じ、システム150の残りの動作は、プラズマチャンバ内部で温度Temp1を達成する。
【0071】
いくつかの実施形態では、プロセッサ104,またはセンサ114のプロセッサ110は、ポーリングする必要はまったくない。たとえば、プロセッサ104またはプロセッサ110が要求することなく、センサ114は、電圧量を周期的または連続的にリアルタイムで測定し、レール102の地点で検知した電圧量をプロセッサ110またはプロセッサ104に送信する。例示するために、センサ114は、プロセッサ104またはプロセッサ110にレール102で検知した電圧量を数マイクロ秒ごとに、または数ミリ秒ごとに送信する。
【0072】
いくつかの実施形態では、不揮発性メモリ116をプロセッサ110に結合する代わりに、プロセッサ104に結合する。調節されたデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数を計算するために、不揮発性メモリ116からプロセッサ104にマッピングを提供する。
【0073】
さまざまな実施形態では、センサ114は、ユーザ・インタフェース・システム112の外側に配置され、ユーザ・インタフェース・システム112とレール102の間に配置される。センサ114をセンサ114の一方の端部でプロセッサ110に結合し、センサ114の別の端部でレール102上の地点に結合する。
【0074】
図2は、図1Aおよび図1Bのセンサ114の例である電圧センサ204の実施形態の図である。電圧センサ204は、集積回路チップ202内部に一体化される。レール102を介して電圧センサ204を電圧源Vsに結合して、電圧源Vsが供給する電圧をレール102上の地点で検知する。電圧センサ204は、抵抗器Rx、別の抵抗器Ry、およびアナログ-デジタル変換器(analog-to-digital converter、ADC)を含む。抵抗器Ryを接地電位に結合する。抵抗分割器を提供する抵抗器RxとRyの間の地点206にアナログ-デジタル変換器ADCを結合する。抵抗器Rxは、電圧源Vsが供給する電圧を、測定できる量まで降下させる。アナログ-デジタル変換器ADCは、地点206の電圧量をアナログ形式からデジタル形式に変換し、マルチプレクサ106のプロセッサ104に、またはユーザ・インタフェース・システム112のプロセッサ110に電圧量をデジタル形式で送信する。地点206の電圧量は、センサ114が検知したV検知またはVsense1またはVsense2(図3)などの電圧量の例である。
【0075】
図3は、プラズマチャンバ内部の温度と、電圧源Vsが発生させる公称電圧と、対応するヒータ要素HE1~HE4のデューティサイクルと、対応するヒータ要素HE1~HE4の調節されたデューティサイクルとの間の対応を例示する実施形態の複数のテーブル302および304を示す。テーブル302は、ユーザ・インタフェース・システム112のメモリ素子118内部に記憶される。同様に、テーブル304は、メモリ素子118内部に記憶される。
【0076】
テーブル302はマッピング306を含む。本明細書で記述する,プロセッサ110またはプロセッサ104などのプロセッサは、マッピング306、および電圧源Vsが供給し、かつセンサ114が測定する電圧量Vsense1から、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を計算する。さらに、本明細書で記述するプロセッサにより、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4をテーブル302に記憶する。
【0077】
同様に、テーブル304は、温度値Temp2を達成するためのマッピング308を含む。図1Aまたは図1Bのセンサ114は、対応するデューティサイクルDC11~DC41でヒータ要素HE1~HE4が動作する期間の間、電圧値Vsense2を検知する。たとえば、ヒータ要素HE1がデューティサイクルDC11で動作し、ヒータ要素HE2がデューティサイクルDC21で動作し、ヒータ要素HE3がデューティサイクルDC31で動作し、かつヒータ要素HE4がデューティサイクルDC41で動作するとき、センサ114は、レール102で電圧値Vsense2を検知する。プロセッサ110または104は、対応するデューティサイクルDC1~DC4、電圧値Vnominal1、および測定した電圧値Vsense1から、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を計算するのと同じ手法で、電圧値Vnominal1,測定した値Vsense2、および対応するデューティサイクルDC11~DC41から、複数の調節されたデューティサイクルADC11、ADC21、ADC31、およびADC41を計算する。プロセッサ110は、ユーザ・インタフェース・システム112の図1Aのメモリ素子118に、調節されたデューティサイクルADC11~ADC41を記憶する、またはプロセッサ104は、プロセッサ104に結合したメモリ素子(図示せず)に、調節されたデューティサイクルADC11~ADC41を記憶する。プロセッサ110または104は、スイッチ回路108を制御して、またはスイッチ回路108に指示して、対応する調節されたデューティサイクルADC1~ADC4でヒータ要素HE1~HE4を動作させて、温度値Temp1を達成するのと同じ手法で、スイッチ回路108を制御して、またはスイッチ回路108に指示して、対応する調節されたデューティサイクルADC11~ADC41でヒータ要素HE1~HE4を動作させて、プラズマチャンバ内部で温度値Temp2を達成する。
【0078】
いくつかの実施形態では、マルチプレクサ106のプロセッサ104をメモリ素子(図示せず)に結合し、テーブル302および304をメモリ素子(図示せず)内部に記憶する。
【0079】
図4Aは、デューティサイクルDC1~DC4または調節されたデューティサイクルADC1~ADC4をリアルタイムで調節することを例示するグラフ402の実施形態である。グラフ402は、ミリ秒の時間tに対してヒータ要素HE1またはHE2またはHE3またはHE4などのヒータ要素のデューティサイクルをプロットする。グラフ402はプロット404を含む。グラフ402に例示するように、ヒータ要素は、0ミリ秒の時間から1ミリ秒の時間までの1ミリ秒の期間、デューティサイクル60%で動作する。デューティサイクル60%は、デューティサイクルDC1~DC4のいずれかの例である。次いで、デューティサイクル60%を調節して、調節されたデューティサイクル50%を達成する。調節されたデューティサイクル50%は、デューティサイクルADC1~ADC4のいずれかの例である。調節されたデューティサイクル50%を、1ミリ秒の時間から2ミリ秒の時間までの間の1ミリ秒の期間、維持する。
【0080】
次いで、調節されたデューティサイクル50%をさらに調節して、別の調節されたデューティサイクル70%を達成する。別の調節されたデューティサイクル70%を、2ミリ秒の時間から3ミリ秒の時間までの間の1ミリ秒の期間、維持する。その後、次いで、別の調節されたデューティサイクル70%を調節して、追加の調節されたデューティサイクル40%を達成する。追加の調節されたデューティサイクル40%を、3ミリ秒の時間から4ミリ秒の時間までの間の1ミリ秒の期間、維持する。したがって、ヒータ要素のデューティサイクルをミリ秒ごとに調節する、または調節されたデューティサイクルをミリ秒ごとに調節する。
【0081】
本明細書では、例としてミリ秒を使用することに留意されたい。いくつかの実施形態では、ヒータ要素のデューティサイクル、またはヒータ要素の調節されたデューティサイクルを、2ミリ秒ごと、または3ミリ秒ごとなど、数ミリ秒ごとに調節する。
【0082】
さまざまな実施形態では、調節されたデューティサイクルを調節する期間と異なる期間の範囲内で、デューティサイクルを、調節されたデューティサイクルに調節する。たとえば、デューティサイクルDC1を1ミリ秒の範囲内で、調節されたデューティサイクルADC1に調節し、調節されたデューティサイクルADC1を、2ミリ秒の範囲内で、別の調節されたデューティサイクルに調節する。別の例として、調節されたデューティサイクルADC1を1ミリ秒の範囲内で、別の調節されたデューティサイクルに調節し、別の調節されたデューティサイクルを、1.5ミリ秒の範囲内で、追加の調節されたデューティサイクルに調節する。
【0083】
デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルを1ミリ秒以上の範囲内で調節することにより、デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルをリアルタイムで調節する。
【0084】
デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルの、大きな量のゆらぎを図4Aに例示するが、いくつかの実施形態では、デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルは、ミリ秒ごとに、または数ミリ秒ごとに5%~10%だけ変化することに留意されたい。大きな量のゆらぎが発生するためには、電圧源Vsが供給し、かつ図1Aおよび図1Bのセンサ114が検知する電圧の測定値は、かなりゆらぐ。
【0085】
図4Bは、デューティサイクルDC1~DC4または調節されたデューティサイクルADC1~ADC4をリアルタイムで調節することを例示するグラフ406の実施形態である。グラフ406は、マイクロ秒の時間tに対してヒータ要素HE1またはHE2またはHE3またはHE4などのヒータ要素のデューティサイクルをプロットする。グラフ406はプロット408を含む。グラフ406に例示するように、ヒータ要素は、0マイクロ秒の時間から1マイクロ秒の時間までの1マイクロ秒の期間、デューティサイクル40%で動作する。デューティサイクル40%は、デューティサイクルDC1~DC4のいずれかの例である。次いで、デューティサイクル40%を調節して、調節されたデューティサイクル60%を達成する。調節されたデューティサイクル60%は、デューティサイクルADC1~ADC4のいずれかの例である。調節されたデューティサイクル60%を、1マイクロ秒の時間から2マイクロ秒の時間までの間の1マイクロ秒の期間、維持する。
【0086】
次いで、調節されたデューティサイクル60%を調節して、別の調節されたデューティサイクル50%を達成する。別の調節されたデューティサイクル50%を、2マイクロ秒の時間から3マイクロ秒の時間までの間の1マイクロ秒の期間、維持する。その後、次いで、別のデューティサイクル50%を調節して、追加の調節されたデューティサイクル70%を達成する。追加の調節されたデューティサイクル70%を、3マイクロ秒の時間から4マイクロ秒の時間までの間の1マイクロ秒の期間、維持する。したがって、ヒータ要素のデューティサイクルをマイクロ秒ごとに調節する、または調節されたデューティサイクルをマイクロごとに調節する。
【0087】
本明細書では、例としてマイクロ秒を使用することに留意されたい。いくつかの実施形態では、ヒータ要素のデューティサイクルまたはヒータ要素の調節されたデューティサイクルを、2マイクロ秒ごと、または3マイクロ秒ごとなど、数マイクロ秒ごとに調節する。
【0088】
さまざまな実施形態では、調節されたデューティサイクルを調節する期間と異なる期間の範囲内で、デューティサイクルを、調節されたデューティサイクルに調節する。たとえば、デューティサイクルDC1を1マイクロ秒の範囲内で、調節されたデューティサイクルADC1に調節し、調節されたデューティサイクルADC1を、2マイクロ秒の範囲内で、別の調節されたデューティサイクルに調節する。別の例として、調節されたデューティサイクルADC1を1マイクロ秒の範囲内で、別の調節されたデューティサイクルに調節し、別の調節されたデューティサイクルを、1.5マイクロ秒の範囲内で、追加の調節されたデューティサイクルに調節する。
【0089】
デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルを1マイクロ秒以上の範囲内で調節することにより、デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルをリアルタイムで調節する。
【0090】
デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルの、大きなゆらぎを図4Bに例示するが、いくつかの実施形態では、デューティサイクルまたは調節されたデューティサイクルは、マイクロ秒ごとに、または数マイクロ秒ごとに5%~10%だけ変化することに留意されたい。
【0091】
図5は、プラズマシステム500内部でヒータ要素HE1~HE4を使用することを例示するプラズマシステム500の実施形態の図である。プラズマシステム500は、ウエハ処理システムの例である。プラズマシステム500は、無線周波数発生器(radio frequency generator、RFG)510、インピーダンス整合回路(impedance matching circuit、IMC)516、プラズマチャンバ502、ユーザ・インタフェース・システム112,およびマルチプレクサ106を含む。インピーダンス整合回路は、本明細書で使用するとき、多くの場合インピーダンス整合ネットワークまたはインピーダンス整合を指す。
【0092】
RFケーブル512を介してインピーダンス整合回路516の入力をRF発生器510に結合し、RF伝送線518を介してインピーダンス整合回路516の出力をプラズマチャンバ502の下部電極508に結合する。RF発生器510の例は、キロヘルツ(kHz)の動作周波数を有する発生器である。例示するために、RF発生器510は、200kHzまたは400kHzの周波数で動作する。RF発生器の別の例は、メガヘルツ(MHz)の動作周波数を有する発生器である。例示するために、RF発生器510は、2MHz、13.56MHz、27MHz、または60MHzの周波数で動作する。
【0093】
本明細書で記述するとき、インピーダンス整合回路は、インピーダンス整合回路の出力に結合した負荷のインピーダンスをインピーダンス整合回路の1つまたは複数の入力に結合した供給源のインピーダンスと整合させる、1つもしくは複数の抵抗器、または1つもしくは複数のキャパシタ、または1つもしくは複数のインダクタ、またはそれらの組合せなどの1つまたは複数の構成要素からなるネットワークである。構成要素の2つ以上を互いに並列または直列に結合する。インピーダンス整合回路516の出力に結合した負荷の例は、プラズマチャンバ502およびRF伝送線518を含む。さらに、インピーダンス整合回路516の入力に結合した供給源の例は、RFケーブル512およびRF発生器510を含む。
【0094】
プラズマチャンバ502は、上部電極506、およびチャックなどの基板支持物504を含む。基板支持物504は、図1Aまたは図1Bの電極組立体101の例である。基板支持物504は、下部電極508、およびヒータ要素HE1~HE4を含むヒータシステム520を含む。半導体ウエハなどの基板Sが置かれる基板支持物504内部に下部電極508およびヒータシステム520を埋め込む。チャックの例は、電磁チャックまたは磁気チャックを含む。基板支持物504は、上部電極506の方を向く。上部電極506を接地電位に結合する。下部電極508および上部電極506の各々を、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属から作る。下部電極508をヒータシステム520の上方に配置する。
【0095】
伝送ケーブルを介してユーザ・インタフェース・システム112をRF発生器510に結合する。ユーザ・インタフェース・システム112のプロセッサ110は、RF発生器510に1つもしくは複数の電力レベルおよび/または1つもしくは複数の周波数レベルを提供する。1つまたは複数の電力レベルおよび1つまたは複数の周波数レベルは、ユーザ・インタフェース・システム112のメモリ素子118に記憶したレシピの一部である。RF発生器510は、1つまたは複数の電力レベルおよび/または1つまたは複数の周波数レベルを有するRF信号を生成し、RFケーブル512を介してインピーダンス整合回路516にRF信号を供給する。インピーダンス整合回路516は、インピーダンス整合回路516の出力に結合した負荷のインピーダンスをインピーダンス整合回路516の入力に結合した供給源のインピーダンスと整合させて、RFケーブル512を介して受信したRF信号から、修正されたRF信号を生成する。インピーダンス整合回路516は、RF伝送線518を介してプラズマチャンバ502の下部電極508に、修正されたRF信号を提供する。
【0096】
修正されたRF信号を供給することに加えて、プラズマチャンバ502に1つまたは複数の処理ガスを供給するとき、プラズマチャンバ502内部でプラズマを点火し、維持して、基板Sを処理する。1つまたは複数の処理ガスの例は、O2などの酸素含有ガスを含む。1つまたは複数の処理ガスの他の例は、フッ素含有ガス、たとえばテトラフルオロメタン(CF4)、六フッ化硫黄(SF6)、ヘキサフルオロエタン(C26)などを含む。基板Sを処理する例は、基板Sの上に1つまたは複数の材料を堆積させること、基板Sをエッチングすること、基板Sをスパッタすること、基板Sを洗浄することを含む。
【0097】
基板Sの処理中、ユーザ・インタフェース・システム112のプロセッサ110および/またはマルチプレクサ106のプロセッサ104は、図1Aまたは図1Bを参照して上述する方法を適用して、デューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数を、対応する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルADC1~ADC4に調節して、プラズマチャンバ502内部で温度値Temp1を達成する。
【0098】
さらに、ユーザ・インタフェース・システム112のプロセッサ110および/またはマルチプレクサ106のプロセッサ104は、上述の方法を適用して、デューティサイクルDC11~DC41の1つまたは複数を、対応する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルADC11~ADC41に調節して、プラズマチャンバ502内部で温度値Temp2を達成する。
【0099】
いくつかの実施形態では、基板支持物504内部に埋め込む代わりに、上部電極506を含む上部電極組立体内部にヒータシステム520を埋め込み、下部電極508を接地電位に結合する。
【0100】
いくつかの実施形態では、基板支持物504内部に埋め込む代わりに、上部電極506を含む上部電極組立体内部にヒータシステム520を埋め込み、下部電極508を1つまたは複数のRF発生器に結合する。
【0101】
さまざまな実施形態では、接地電位に結合する代わりに、上部電極506を1つまたは複数のRF発生器に結合する。
【0102】
図6は、プラズマチャンバ602のシャワーヘッド616内部でヒータシステム520を使用することを例示するシステム600の実施形態の図である。システム600は、ウエハ処理システムの別の例である。システム600は、電圧源Vs、レール102、マルチプレクサ106、ユーザ・インタフェース・システム112、無線周波数発生器606、およびインピーダンス整合回路608、ならびにプラズマチャンバ602を含む。伝送ケーブルを介してユーザ・インタフェース・システム112をRF発生器606に結合する。さらに、RFケーブル610を介してRF発生器606をインピーダンス整合回路608の入力に結合し、RF伝送線612を介してインピーダンス整合回路608の出力をシャワーヘッド616内部の上部電極620に結合する。プラズマチャンバ602は、シャワーヘッド616と基板支持物604の間でギャップを形成するようにシャワーヘッド616の方を向く基板支持物604を含む。シャワーヘッド616は、図1Aまたは図1Bの電極組立体101の例である。基板支持物604内部に下部電極614を埋め込む。さらに、ヒータシステム520をシャワーヘッド616内部に埋め込む。ヒータシステム520を上部電極620の上方に配置する。下部電極614を接地電位に結合する。基板Sを処理するために、基板支持物604の最上部に基板Sを置く。
【0103】
ユーザ・インタフェース・システム112は、レシピに基づきRF発生器606を制御する。レシピの1つもしくは複数の電力レベルおよび/または1つもしくは複数の周波数レベルを受信すると、RF発生器606は、RF信号を生成し、RFケーブル610を介してインピーダンス整合回路608にRF信号を供給する。インピーダンス整合回路608は、RF発生器606から受信したRF信号を修正して、インピーダンス整合回路608の出力に結合した負荷のインピーダンスをインピーダンス整合回路608の入力に結合した供給源のインピーダンスと整合させて、修正されたRF信号を出力する。インピーダンス整合回路608の出力に結合した負荷の例は、プラズマチャンバ602およびRF伝送線612を含み、インピーダンス整合回路608の入力に結合した供給源の例は、RF発生器606およびRFケーブル610を含む。
【0104】
シャワーヘッド616は、シャワーヘッド616と基板支持物604の間のギャップに1つもしくは複数の処理ガスまたは1つもしくは複数の液体金属を移送するために使用する複数の孔を含む。インピーダンス整合回路608から上部電極620に、修正されたRF信号を供給することに加えて、シャワーヘッド616と基板支持物604の間のギャップに1つもしくは複数の処理ガスまたは1つもしくは複数の液体金属を供給するとき、プラズマチャンバ602内部でプラズマを点火し、維持して、基板Sを処理する。たとえば、シャワーヘッド616を使用して、基板S上でプラズマ強化原子層堆積(plasma enhanced atomic layer deposition、PEALD)またはプラズマ化学蒸着(plasma enhanced chemical vapor deposition、PECVD)を遂行する。図1Aおよび図1Bを参照して上述する手法で、レール102を介して電圧源Vsをヒータシステム520に結合する。図1Aまたは図1Bを参照して上述する方法をシステム600に適用する。
【0105】
いくつかの実施形態では、下部電極614を接地電位に結合する代わりに、上部電極620を接地電位に結合し、RF伝送線612、インピーダンス整合回路608、およびRFケーブル610を介して下部電極614をRF発生器606に結合する。
【0106】
さまざまな実施形態では、上部電極620をRF発生器606に結合し、インピーダンス整合回路(図示せず)を介して下部電極614を別のRF発生器(図示せず)に結合する。
【0107】
図7は、誘導結合プラズマ(ICP)チャンバ702内部でヒータシステム520使用することを例示するシステム700の実施形態の図である。システム700は、ウエハ処理システムの例である。システム700は、ユーザ・インタフェース・システム112、マルチプレクサ106、RF発生器706、インピーダンス整合回路720、RFコイル712、およびプラズマチャンバ702を含む。プラズマチャンバ702は、誘電体窓718を含む。RFコイル712を誘電体窓718の上方に配置する。
【0108】
伝送ケーブルを介してユーザ・インタフェース・システム112をRF発生器706に結合し、RFケーブル708を介してRF発生器706をインピーダンス整合回路720の入力に結合する。さらに、RF伝送線710を介してインピーダンス整合回路の出力をRFコイル712に結合する。ユーザ・インタフェース・システム112は、RF発生器706に1つもしくは複数の電力レベルおよび/または1つもしくは複数の周波数レベルを提供する。RF発生器706は、1つもしくは複数の電力レベルおよび/または1つもしくは複数の周波数レベルを有するRF信号を生成し、RFケーブル708を介してインピーダンス整合回路720の入力にRF信号を送信する。
【0109】
プラズマチャンバ702は、下部電極716を内部に埋め込んだ基板支持物704を含む。基板支持物704は、図1Aまたは図1Bの電極組立体101の例である。下部電極716を接地電位に結合する。ヒータシステム520を基板支持物704内部に埋め込み、下部電極716の下方に配置する。処理するために、基板Sを基板支持物704の最上部の上に重ね合わせる。
【0110】
インピーダンス整合回路720は、インピーダンス整合回路720の出力に結合した負荷のインピーダンスをインピーダンス整合回路720の入力に結合した供給源のインピーダンスと整合させて、インピーダンス整合回路の出力で、修正されたRF信号を出力する。インピーダンス整合回路の出力に結合した負荷の例は、RF伝送線710およびRFコイル712を含む。インピーダンス整合回路720の入力に結合した供給源の例は、RF発生器706およびRFケーブル708を含む。RFコイル712は、RF伝送線710を介してインピーダンス整合回路720の出力から、修正されたRF信号を受信する。1つまたは複数の処理ガスをプラズマチャンバ702に供給し、かつRFコイル712に提供された、修正されたRF信号のRF電力をプラズマチャンバ702と誘導的に結合するとき、プラズマチャンバ702内部でプラズマを点火し、維持して、基板Sを処理する。
【0111】
レール102を介して電圧源Vsをヒータシステム520に結合する。ユーザ・インタフェース・システム112およびマルチプレクサ106は、図1Aを参照して、または図1Bを参照して上述する処理を実行して、ヒータ要素HE1~HE4を制御して、デューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数を調節して、対応する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルADC1~ADC4を生成し、適用する。
【0112】
いくつかの実施形態では、RFコイル712の代わりに、誘電体窓718の上方に複数のRFコイル712を配置する。さまざまな実施形態では、RFコイル712の代わりに、またはRFコイル712に加えて、1つまたは複数のRFコイルをプラズマチャンバ702の側壁SWに近接して配置する。いくつかの実施形態では、ファラデー遮蔽を誘電体窓718の下方に、かつ誘電体窓718に近接して配置して、誘電体窓718を洗浄して、誘電体窓718の上に堆積する材料を誘電体窓718から取り除く。
【0113】
さまざまな実施形態では、下部電極716を接地電位に結合する代わりに、インピーダンス整合回路を介して別のRF発生器(図示せず)に結合する。
【0114】
図8は、図5のプラズマチャンバ502内部で達成される温度と同じ温度値Temp1をプラズマチャンバ802内部で達成するチャンバ間整合を例示するシステム800の実施形態の図である。システム800は、ウエハ処理システムの別の例である。システム800は、ユーザ・インタフェース・システム112、マルチプレクサ818、RF発生器810、インピーダンス整合回路814、およびプラズマチャンバ802を含む。システム800は、電圧源Vsおよびレール806をさらに含む。
【0115】
伝送ケーブルを介してユーザ・インタフェース・システム112をRF発生器810に結合する。RFケーブル812を介してRF発生器810をインピーダンス整合回路814の入力に結合する。RF伝送線816を介してインピーダンス整合回路814の出力をプラズマチャンバ802の下部電極808に結合する。プラズマチャンバ802は、接地電位に結合された上部電極807をさらに含む。下部電極808をチャックなどの基板支持物804内部に埋め込み、基板支持物804は、上部電極807の方を向く。基板Sを基板支持物804の最上部の上に置く。さらにまた、ヒータシステム820を基板支持物804内部に埋め込み、下部電極808の下方に配置する。ヒータシステム820は、複数のヒータ要素HE5、HE6、HE7、およびHE8を含む。図1Aまたは図1Bのレール102を介して図1Aまたは図1Bのヒータ要素HE1~HE4を電圧源Vsに結合するのと同じ手法で、レール806を介してヒータ要素HE5~HE8を電圧源Vsに結合する。
【0116】
上部電極807を、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属から作る。さらに、下部電極808を、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属から製作する。マルチプレクサ818は、図1Aまたは図1Bのマルチプレクサ106と構造が同じである。たとえば、マルチプレクサ818は、プロセッサ811、スイッチ回路813、およびセンサ815を含む。プロセッサ811は、図1Aまたは図1Bのプロセッサ104と構造が同じとであり、スイッチ回路813は、図1Aまたは図1Bのスイッチ回路108と構造が同じであり、センサ815は、図1Aまたは図1Bのセンサ114と構造が同じである。伝送ケーブルを介してプロセッサ811をプロセッサ110に結合する。さらに、センサ815をヒータ要素820に結合し、さらにまたレール806を介して電圧源Vsに結合する。また、スイッチ回路108を図1Aまたは図1Bのヒータ要素HE1~HE4に結合するのと同じ手法で、スイッチ回路813をヒータシステム820のヒータ要素HE5~HE8に結合する。
【0117】
システム800は、プロセッサ110に結合される、フラッシュメモリ素子などの不揮発性メモリ817を含む。プラズマチャンバ802内部で基板Sを処理する間にヒータ要素HE5~HE8のうちの対応するヒータ要素を動作させるべき複数のデューティサイクルDC5、DC6、DC7、およびDC8と温度値Temp1の間のマッピングを不揮発性メモリ817内部に記憶する。たとえば、プラズマチャンバ802内部で温度値Temp1を達成するために、ヒータ要素HE5をデューティサイクルDC5で動作させるべきであり、ヒータ要素HE6をデューティサイクルDC6で動作させるべきであり、ヒータ要素HE7をデューティサイクルDC7で動作させるべきであり、ヒータ要素HE8をデューティサイクルDC8で動作させるべきである。プロセッサ811がアクセスするマッピングは、温度値Temp1を達成するための、温度値Temp1とデューティサイクルDC5~DC8の間の、1対1の関係などの対応を含む。追加で、マッピングは、基板Sの処理中に電圧源Vsが発生させるべき電圧値Vnominal1を含む。プロセッサ811は、ヒータ要素HE5~HE8のうちの対応するヒータ要素を動作させて温度値Temp1を達成する複数のデューティサイクルDC5~DC8の間のマッピングを受信する、たとえばマッピングにアクセスする。
【0118】
基板Sの処理中、プロセッサ110は、ヒータ要素HE1~HE4を制御して、対応するデューティサイクルDC1~DC4で動作させるのと同じ手法で、ヒータ要素HE5~HE8を制御して、対応するデューティサイクルDC5~DC8で動作させる。たとえば、プロセッサ110は、プロセッサ811にデューティサイクル制御信号を送信して、ヒータ要素HE5~HE8を制御して、対応するデューティサイクルDC5~DC8で動作させる。ヒータ要素HE5~HE8を、対応するデューティサイクルDC5~DC8で動作させて,プラズマチャンバ802内部で温度値Temp1を達成するとき、センサ815は、レール806で電圧値VsenseMを検知する。対応するヒータ要素HE5~HE8に結合した、ヒータシステム820のスイッチ(図示せず)を制御することにより、ヒータ要素HE1~HE4を動作させるのと同じ手法でヒータ要素HE5~HE8を動作させる。センサ815によりプロセッサ811に電圧値VsenseMを提供し、プロセッサ811は、プロセッサ110および811に結合した伝送ケーブルを介してプロセッサ110に電圧値VsenseMを送信する。
【0119】
プロセッサ110は、調節されたデューティサイクルADC1~ADC4の1つまたは複数を、対応する1つまたは複数のデューティサイクルDC1~DC4から計算するのと同じ手法で、1つまたは複数の調節されたADC5、ADC6、ADC7、およびADC8を、対応する1つまたは複数のデューティサイクルDC5~DC8から計算する。たとえば、プロセッサ110は、デューティサイクルDC5と、電圧値Vnominal1と電圧値VsenseMの比の自乗との積に等しいとして、調節されたデューティサイクルADC5を計算する。別の例として、プロセッサ110は、デューティサイクルDC6と、電圧値Vnominal1と電圧値VsenseMの比の自乗との積に等しいとして、調節されたデューティサイクルADC6を計算する。さらに別の例として、プロセッサ110は、デューティサイクルDC7と、電圧値Vnominal1と電圧値VsenseMの比の自乗との積に等しいとして、調節されたデューティサイクルADC7を計算する。また、別の例として、プロセッサ110は、デューティサイクルDC8と、電圧値Vnominal1と電圧値VsenseMの比の自乗との積として、調節されたデューティサイクルADC8を計算する。
【0120】
プラズマチャンバ802内部で基板Sを処理しているとき、プロセッサ110は、デューティサイクルDC1~DC4の1つまたは複数を調節するのと同じ手法で、デューティサイクルDC5~DC8の1つまたは複数を調節する。たとえば、調節されたデューティサイクルADC5~ADC8を算出すると、プロセッサ110は、ヒータ要素HE5を制御して、調節されたデューティサイクルADC5を達成するために、ヒータ要素HE6を制御して、調節されたデューティサイクルADC6を達成するために、ヒータ要素HE7を制御して、調節されたデューティサイクルADC7を達成するために、かつヒータ要素HE8を制御して、調節されたデューティサイクルADC8を達成するために、調節されたデューティサイクル制御信号をプロセッサ811に送信する。たとえば、プロセッサ110は、プロセッサ811にデューティサイクル制御信号を送信後、1マイクロ秒以上など、数マイクロ秒以内に、調整されたデューティサイクル制御信号を生成し、プロセッサ811に送信する。別の例として、プロセッサ110は、プロセッサ811にデューティサイクル制御信号を送信後、1ミリ秒以上など、数ミリ秒以内に、調整されたデューティサイクル制御信号を生成し、プロセッサ811に送信する。数ミリ秒または数マイクロ秒ごとにデューティサイクルDC5~DC8の1つまたは複数を調節することにより、デューティサイクルDC5~DC8をリアルタイムで調節する。
【0121】
調節されたデューティサイクル制御信号は、スイッチ回路813のスイッチを開閉してデューティサイクルADC5~ADC8を達成するための周波数を含む。調節されたデューティサイクル制御信号を受信すると、プロセッサ811は、複数の調節されたデューティサイクル選択信号を生成し、送信し、スイッチ回路813に、調節されたデューティサイクル選択信号を送信する。調節されたデューティサイクル選択信号を受信したことに応答して、スイッチ回路813は、そのスイッチの一部を閉じて、スイッチの残りのスイッチを開いて、調節されたデューティサイクルADC5~ADC8を達成する。
【0122】
対応する2つの調節されたデューティサイクル選択信号を受信して、スイッチ回路813のうちの対応する2つのスイッチを閉じる期間の間、電圧源Vsが発生させる公称電圧値Vnominal1を、レール806、ヒータシステム820の対応するyバス、ヒータシステム820の対応するyバスに結合したヒータシステム820の対応するスイッチ、対応するyバスに結合した対応するヒータ要素、対応するヒータ要素に結合したヒータシステム820の対応するxバス、およびヒータシステム820の対応するxバスに結合したヒータシステム820の対応するスイッチを接地電位に伝送して、ADC5、ADC6、ADC7、またはADC8などの調節されたデューティサイクルのオン期間を達成する。クロックサイクルの残りの期間については、電圧源Vsが発生させる公称電圧値Vnominal1を、レール806、ヒータシステム820の対応するyバス、ヒータシステム820の対応するyバスに結合したヒータシステム820の対応するスイッチ、対応するyバスに結合した対応するヒータ要素、対応するヒータ要素に結合したヒータシステム820の対応するxバスI、およびヒータシステム820の対応するxバスに結合したヒータシステム820の対応するスイッチを接地電位に伝送せずに、ADC5、ADC6、ADC7、およびADC8などの調節されたデューティサイクルのオフ期間を達成する。
【0123】
対応する1つまたは複数のヒータ要素HE5~HE8のデューティサイクルDC5~DC8の1つまたは複数を、対応する1つまたは複数のデューティサイクルADC5~ADC8に調節して、プラズマチャンバ802内部で温度値Temp1を達成する。温度値Temp1は、基板Sの処理でチャンバ間整合を達成するために図5のプラズマチャンバ502内部で達成すべき温度値Temp1の温度値と同じである。たとえば、同じ温度値Temp1を適用することに加えて、プラズマチャンバ502と802の両方で同じレシピを基板Sに適用するとき、プラズマチャンバ502と802の両方で実質的に同様の手法で基板Sを処理する、たとえばエッチングまたは洗浄する。たとえば、プラズマチャンバ502と802の両方で実質的に同じエッチング速度および同じ堆積速度を達成する。例示するために、プラズマチャンバ502内部で基板Sをエッチングするエッチング速度は、プラズマチャンバ802内部で基板Sをエッチングするエッチング速度の所定の値の範囲内にある。別の例示として、プラズマチャンバ502内部で基板S上に材料を堆積させる堆積速度は、プラズマチャンバ802内部で基板S上に材料を堆積させる事前設定値の範囲内にある。
【0124】
図1および図5で同じ電圧源Vsを例示するが、システム500と800の両方で1つの同じ電圧源Vsを使用するわけではないことに留意されたい。たとえば、システム500で使用する電圧源Vsは、システム800で使用する電圧源Vsとは別個の電圧源である。システム500と800で使用する両方の電圧源Vsは、同じ量の公称電圧Vnominal1を発生させるように設計され、指定される。
【0125】
いくつかの実施形態では、不揮発性メモリ817は、ユーザがヒータシステム820を受け取るときにヒータシステム820のユーザにより受け取られる。たとえば、不揮発性メモリ817に記憶されたマッピングは、ヒータ要素HE5~HE8に特有であり、異なる1組のヒータ要素に対して異なる可能性がある。別の例として、デューティサイクルDC5~DC8は、電圧源Vsが公称値Vnominal1などの一定値を有するという仮定で、基板支持物804を製作する工場で事前に較正される。
【0126】
本明細書で記述する実施形態を、携帯型ハードウェアユニット、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサに基づく、またはプログラム可能な家庭用電化製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含むさまざまなコンピュータシステム構成を用いて実施してよい。さらにまた、ネットワークを通して結びつけられた遠隔処理ハードウェアユニットによりタスクを遂行する分散コンピューティング環境で実施形態を実施することができる。
【0127】
いくつかの実施形態では、コントローラは、本明細書で記述するとき、上述の例の一部であってよいシステムの一部である。そのようなシステムは、1つもしくは複数の処理ツール、1つもしくは複数のチャンバ、処理するための1つもしくは複数のプラットフォーム、および/または特有の処理構成要素(ウエハペダル、ガス流システムなど)を含む半導体処理設備を含む。これらのシステムは、半導体ウエハまたは半導体基板を処理する前、処理する間、および処理後に自身の動作を制御するための電子機器と一体化される。電子機器は、1つまたは複数のシステムのさまざまな構成要素または下位区分を制御してよい「コントローラ」と呼ばれる。処理要件および/またはシステムのタイプに応じてコントローラをプログラムして、処理ガスの配送、温度設定(たとえば加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、出力設定、RF発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体配送設定、位置および動作の設定、ツールおよび他の移送ツールの中へ、およびそれらから外へのウエハ移送、ならびに/またはシステムに結合した、もしくはシステムとインタフェースをとるロードロックを含む、本明細書で開示する処理のいずれも制御するようにプログラムされる。
【0128】
大まかに言って、さまざまな実施形態では、コントローラは、さまざまな集積回路、論理回路、メモリ、および/または命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどを行うソフトウェアを有する電子機器として規定される。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形をとるチップ、またはデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、ASIC、PLD、および/もしくは1つもしくは複数のマイクロプロセッサとして規定されるチップ、またはプログラム命令(たとえば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含む。プログラム命令は、半導体ウエハ上で、もしくは半導体ウエハのために、またはシステムに対して特定の処理を行うために、パラメータ、因子、変数などを規定するさまざまな個々の設定(またはプログラムファイル)の形でコントローラに伝達される命令である。プログラム命令は、いくつかの実施形態では、1つもしくは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハのダイを製作する間に1つまたは複数の処理ステップを達成するために処理技術者が規定するレシピの一部である。
【0129】
コントローラは、いくつかの実施形態では、システムと一体化した、システムに結合された、システムに他の方法でネットワーク化された、またはそれらを組合せたコンピュータの一部である、またはそのコンピュータに結合される。たとえば、コントローラは、「クラウド」の中にある、またはウエハ処理の遠隔アクセスを可能にする半導体工場のホストコンピュータシステムのすべて、もしくは一部である。コンピュータは、製作動作の現在の進展を監視するためにシステムへの遠隔アクセスを可能にし、過去の製作動作の履歴を調べ、複数の製作動作から傾向または性能指標を調べて、現在の処理のパラメータを変更して、現在の処理に続く処理ステップを設定する、または新しい処理を開始する。
【0130】
いくつかの例では、遠隔コンピュータ(たとえば、サーバ)は、ローカルネットワークまたはインターネットを含むネットワークを介してシステムに処理レシピを提供する。遠隔コンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能にするユーザインタフェースを含み、パラメータおよび/または設定は、次いで遠隔コンピュータからシステムに伝達される。いくつかの例では、コントローラは、1つまたは複数の動作の間に遂行すべき処理ステップごとにパラメータ、因子、および/または変数を指定する、データの形をとる命令を受信する。パラメータ、因子、および/または変数は、遂行すべき処理のタイプ、およびコントローラがインタフェースをとる、または制御するように構成されたツールのタイプに特有であることを理解されたい。したがって、上述のように、コントローラは、本明細書で記述する処理および制御などの共通の目的に向かって作動する、一緒にネットワーク化された1つまたは複数の別個のコントローラを含むことによるなど、分散させられてよい。そのような目的のための分散コントローラの例は、チャンバ上で処理を制御するために組み合わせる、(プラットフォームレベルで、または遠隔コンピュータの一部としてなど)遠隔に配置された1つまたは複数の集積回路と通信状態にある、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路を含む。
【0131】
限定することなく、さまざまな実施形態では、本方法を適用する例示のシステムは、プラズマ・エッチング・チャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピン・リンス・チャンバまたはモジュール、金属メッキチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベル縁部エッチングチャンバまたはモジュール、物理蒸着法(physical vapor deposition、PVD)チャンバまたはモジュール、化学蒸着(chemical vapor deposition、CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(atomic layer etch、ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、トラックチャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造で関連づけられる、または使用される、任意の他の半導体処理システムを含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、上述の動作は、いくつかのタイプのプラズマチャンバに、たとえば、誘導結合プラズマ(ICP)反応器を含むプラズマチャンバ、トランス結合プラズマチャンバ、導体ツール、誘電体ツール、電子サイクロトロン共鳴(electron cyclotron resonance、ECR)反応器を含むプラズマチャンバなどに適用されることがさらに留意される。たとえば、ICP反応器内部でインダクタに1つまたは複数のRF発生器を結合する。インダクタの形状の例は、ソレノイド、ドーム形状コイル、平坦な形状のコイルなどを含む。
【0133】
上記で指摘したように、ツールが遂行すべき1つまたは複数の処理ステップに応じて、ホストコンピュータは、他のツール回路またはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインタフェース、近接ツール、隣接ツール、工場の至る所に配置されたツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製作工場内のツールの場所および/もしくはロードポートとの間でウエハのコンテナを運ぶ材料移送で使用するツールのうち1つまたは複数と通信する。
【0134】
上記の実施形態を心に留めて、実施形態のいくつかは、コンピュータシステムに記憶されたデータを伴うさまざまなコンピュータ実装動作を採用することを理解されたい。これらの動作は、物理量を物理的に操作する動作である。実施形態の一部を形成する、本明細書に記述する動作のいずれも、有用な機械動作である。
【0135】
実施形態の一部はまた、これらの動作を遂行するためのハードウェアユニットまたは装置に関係がある。装置は、特定用途コンピュータのために特別に構築される。特定用途コンピュータとして規定されたとき、コンピュータは、特定用途の一部ではない他の処理、プログラム実行、またはルーチンを遂行し、一方では、特定用途のために依然として動作できている。
【0136】
いくつかの実施形態では、動作は、コンピュータメモリ、キャッシュに記憶した、またはコンピュータネットワークを介して得た1つまたは複数のコンピュータプログラムにより選択的に活動化または構成されたコンピュータにより処理されてよい。コンピュータネットワークを介してデータを得たとき、データは、コンピュータネットワーク上の他のコンピュータにより、たとえば、コンピューティング資源のクラウドにより処理されてよい。
【0137】
1つまたは複数の実施形態はまた、非一時的コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして製作することができる。非一時的コンピュータ可読媒体は、その後コンピュータシステムが読み出すデータを記憶する任意のデータ記憶ハードウェアユニット、たとえば、メモリ素子などである。非一時的コンピュータ可読媒体の例は、ハードドライブ、NAS(network attached storage)、ROM、RAM、コンパクトディスク-ROM(CD-ROM)、CD-R(CD-recordable)、CD-RW(CD-rewritable)、磁気テープ、ならびに他の光学的および非光学的なデータ記憶ハードウェアユニットを含む。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読コードを分散様式で記憶し、実行するように、ネットワーク結合コンピュータシステムにわたって分散したコンピュータ可読有形媒体を含む。
【0138】
上記の方法動作を特有の順序で記述したが、さまざまな実施形態では、動作の間に他のハウスキーピング動作を遂行する、または少し異なる時間に方法動作を行うように方法動作を調節する、またはさまざまな間隔で方法動作の発生を可能にするシステムに方法動作を分散させる、または上述の順序と異なる順序で方法動作を遂行することを理解されたい。
【0139】
ある実施形態では、本開示で記述するさまざまな実施形態で記述する範囲を逸脱することなく、上述の任意の実施形態による1つまたは複数の特徴は、任意の他の実施形態の1つまたは複数の特徴と組み合わせられることにさらに留意されたい。
【0140】
前述の実施形態について、理解を明確にするためにいくらか詳細に記述してきたが、添付の特許請求の範囲内で一定の変更および修正を実施することができることは明らかであろう。したがって、本実施形態は、例示的であり、制限するものではないと考えるべきであり、実施形態は、本明細書で示す詳細に限定されるべきではない。
本発明は、たとえば、以下のような態様で実現することもできる。
適用例1:
ウエハ処理システムのプラズマチャンバ内部で目標温度を達成するための方法であって、前記ウエハ処理システムは、前記プラズマチャンバ内部に配置された複数のヒータ要素、およびレールを介して前記複数のヒータ要素に電圧を供給するように構成された電圧源を含み、前記方法は、
前記電圧源に関連する公称電圧を含むマッピング情報であって、前記目標温度と前記複数のヒータ要素に対応する複数のデューティサイクルとの間のマッピング情報を維持することと、
前記レールでパラメータ値を測定することと、
前記複数のデューティサイクル、前記公称電圧、および前記測定したパラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、前記複数のヒータ要素のうちの対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成することと
を備える方法。
適用例2:
適用例1の方法であって、
前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを適用して、前記目標温度を達成すること
をさらに備える方法。
適用例3:
適用例1の方法であって、前記パラメータ値は前記レールでの前記電圧に関係がある方法。
適用例4:
適用例1の方法であって、前記パラメータ値を測定することは、
周期的基準で前記パラメータ値を測定すること
をさらに供え、
前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルは、前記周期的基準に従って作成される方法。
適用例5:
適用例4の方法であって、前記周期的基準は、マイクロ秒ごとまたはミリ秒ごとである方法。
適用例6:
適用例1の方法であって、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルの各々は、前記複数のデューティサイクルのうちの対応するデューティサイクルと、前記公称電圧と前記測定したパラメータ値の比の自乗との積として計算される方法。
適用例7:
適用例1の方法であって、前記目標温度を達成して、チャンバ間整合を容易にするために、複数のプラズマチャンバにわたり使用される方法。
適用例8:
適用例1の方法であって、
前記レールに沿った対応する場所で1つまたは複数の追加パラメータ値を測定すること
をさらに備え、
前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成することは、
前記複数のデューティサイクル、前記公称電圧、前記測定したパラメータ値、および前記測定した1つまたは複数の追加パラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成すること
をさらに備える方法。
適用例9:
適用例8の方法であって、
前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルに基づき、前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の統計的に調節されたデューティサイクルを作成すること
をさらに備える方法。
適用例10:
適用例9の方法であって、
前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に前記1つまたは複数の統計的に調節されたデューティサイクルを適用すること
をさらに備える方法。
適用例11:
適用例1の方法であって、基板処理中にリアルタイムで実行される方法。
適用例12:
適用例1の方法であって、前記基板を処理することなく実行される方法。
適用例13:
適用例12の方法であって、前記プラズマチャンバを再調節するために実行される方法。
適用例14:
ウエハ処理システムのプラズマチャンバ内部で目標温度を達成するためのシステムであって、前記ウエハ処理システムは、前記プラズマチャンバ内部に配置された複数のヒータ要素、およびレールを介して前記複数のヒータ要素に電圧を供給するように構成された電圧源を含み、前記システムは、
前記電圧源に関連する公称電圧を含む、前記目標温度と前記複数のヒータ要素に対応する複数のデューティサイクルとの間のマッピング情報を維持するように構成されたメモリ素子と、
前記レールでパラメータ値を測定するように構成されたセンサと、
プロセッサであって、
前記複数のデューティサイクル、前記公称電圧、および前記測定したパラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、前記複数のヒータ要素のうちの対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成する
ように構成されたプロセッサと
を備えるシステム。
適用例15:
適用例14のシステムであって、
前記プロセッサにより制御可能な、前記複数のヒータ要素を制御するように構成されたスイッチ回路
をさらに備えるシステム。
適用例16:
適用例15のシステムであって、前記プロセッサは、前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを適用して、前記目標温度を達成するよう前記スイッチ回路に指示するように構成されるシステム。
適用例17:
適用例14のシステムであって、前記プラズマチャンバ内部で基板支持物に結合されるシステム。
適用例18:
適用例14のシステムであって、前記測定したパラメータ値は、前記レールでの前記電圧に関係があるシステム。
適用例19:
適用例14のシステムであって、前記プロセッサは、周期的基準で前記センサをポーリングして、前記測定したパラメータ値を受信し、前記周期的基準に従って前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成するように構成されるシステム。
適用例20:
適用例19のシステムであって、前記周期的基準は、マイクロ秒ごとまたはミリ秒ごとであるシステム。
適用例21:
適用例14のシステムであって、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルの各前記調節されたデューティサイクルは、前記複数のデューティサイクルのうちの対応するデューティサイクルと、前記公称電圧と前記測定したパラメータ値の比の自乗との積として計算されるシステム。
適用例22:
適用例14のシステムであって、前記センサは、前記レールに沿って対応する場所で1つまたは複数の追加パラメータ値を測定するように構成され、前記プロセッサは、前記複数のデューティサイクル、前記公称電圧、前記測定したパラメータ値、および前記測定した1つまたは複数の追加パラメータ値のうち少なくとも1つに基づき、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成するように構成されるシステム。
適用例23:
適用例22のシステムであて、前記プロセッサは、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルに基づき、前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に関する1つまたは複数の統計的に調節されたデューティサイクルを作成するように構成されるシステム。
適用例24:
適用例23のシステムであって、前記プロセッサは、前記複数のヒータ要素のうちの前記対応するヒータ要素に前記1つまたは複数の統計的に調節されたデューティサイクルを適用するように構成されるシステム。
適用例25:
適用例14のシステムであって、前記プロセッサは、基板処理中に前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルをリアルタイムで作成するように構成されるシステム。
適用例26:
適用例14のシステムであって、前記プロセッサは、基板を処理することなく、前記1つまたは複数の調節されたデューティサイクルを作成して、前記プラズマチャンバを再調整するように構成されるシステム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1A
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1A
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8
【外国語明細書】