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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051611
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】発光モジュール及び面状光源
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/62 20100101AFI20240404BHJP
   H01L 33/60 20100101ALI20240404BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20240404BHJP
   H01L 33/54 20100101ALI20240404BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240404BHJP
   F21Y 115/00 20160101ALN20240404BHJP
【FI】
H01L33/62
H01L33/60
H01L33/00 L
H01L33/54
F21S2/00 495
F21Y115:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022157870
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】橋本 啓
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 匡也
【テーマコード(参考)】
3K244
5F142
【Fターム(参考)】
3K244AA01
3K244CA02
3K244DA01
3K244FA12
3K244HA03
3K244HA05
5F142AA04
5F142AA58
5F142BA32
5F142CA11
5F142CB23
5F142CD02
5F142CD17
5F142CD24
5F142CD25
5F142CD44
5F142CD47
5F142CE06
5F142CE16
5F142CG04
5F142CG05
5F142CG26
5F142DA12
5F142DB18
5F142FA03
5F142FA30
5F142GA12
(57)【要約】
【課題】光源と導電部材との接合強度を高くすることができる発光モジュール及び面状光源を提供すること。
【解決手段】発光モジュールは、光反射性シートと、孔部とを有する支持部材と、光反射性シートの第1面上に配置され、第1面と対向する下面に電極を有する光源と、光反射性シートの孔部に配置され、光源の電極と接続される導電部材と、を備える。孔部は、光反射性シートの第1面から第2面まで貫通し、平面視において、光源の下面の外縁よりも内側に位置し、電極と重なる第1部分と、第1部分から連続する第2部分であって、平面視において、光源の下面の外縁よりも内側において第1面に開口する内側開口部と、光源の下面の外縁よりも外側において第1面に開口する外側開口部とを有する第2部分と、を有する。導電部材は、内側開口部において光源の下面に接する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する光反射性シートと、孔部とを有する支持部材と、
前記光反射性シートの前記第1面上に配置され、前記第1面と対向する下面に電極を有する光源と、
前記光反射性シートの前記孔部に配置され、前記光源の前記電極と接続される導電部材と、
を備え、
前記孔部は、
前記光反射性シートの前記第1面から前記第2面まで貫通し、平面視において、前記光源の前記下面の外縁よりも内側に位置し、前記電極と重なる第1部分と、
前記第1部分から連続する第2部分であって、平面視において、前記光源の前記下面の前記外縁よりも内側において前記第1面に開口する内側開口部と、前記光源の前記下面の前記外縁よりも外側において前記第1面に開口する外側開口部とを有する第2部分と、
を有し、
前記導電部材は、前記内側開口部において前記光源の前記下面に接する、発光モジュール。
【請求項2】
前記第2部分の前記第1面からの深さは、前記第1部分の前記第1面からの深さよりも浅い、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
平面視において、前記光源の前記下面の前記外縁は光源角部を有し、前記第2部分は前記第1部分から前記光源角部に向けて延びる、請求項1または2に記載の発光モジュール。
【請求項4】
平面視において、前記第1部分は角部を有し、前記第2部分は前記第1部分の前記角部から連続して前記光源の前記下面の前記外縁よりも外側に延びる、請求項1または2に記載の発光モジュール。
【請求項5】
平面視における前記第2部分が延びる方向に直交する方向において、前記第2部分の幅の最大値は、前記第1部分の幅の最大値よりも小さい、請求項1または2に記載の発光モジュール。
【請求項6】
前記光源の前記電極は、第1電極と、平面視において、前記第1電極から第1方向において離れて位置する第2電極とを有し、
前記孔部は、第1孔部と、第2孔部とを有し、
前記第1孔部の前記第1部分は、平面視において、前記第1電極に重なり、
前記第2孔部の前記第1部分は、平面視において、前記第1孔部の前記第1部分から前記第1方向において離れて位置し、前記第2電極に重なり、
前記第1孔部の前記第2部分及び前記第2孔部の前記第2部分は、平面視において、前記第1孔部の前記第1部分と前記第2孔部の前記第1部分との間の領域に延びていない、請求項1または2に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記導電部材は、前記第1部分に配置された第1導電部と、前記第2部分に配置された第2導電部と、前記光源の前記下面の前記外縁よりも外側において前記光源の側面に配置された第3導電部とを有する、請求項1または2に記載の発光モジュール。
【請求項8】
前記第3導電部の上端は、前記発光素子の前記下面と前記第1面との間の高さに位置する、請求項7に記載の発光モジュール。
【請求項9】
前記光源は、
発光素子と、
前記発光素子の側面を覆う透光性部材と、
前記透光性部材の下面に配置される光反射部材と、
を有し、
前記第3導電部の上端は、前記透光性部材と前記光反射部材との界面と、前記第1面との間の高さに位置する、請求項7に記載の発光モジュール。
【請求項10】
請求項1または2に記載の発光モジュールを備えた面状光源であって、
前記支持部材は、前記光反射性シートの前記第2面側に配置された基板であって、前記第2面と対向する第3面と、前記第3面の反対側に位置する第4面とを有する基板をさらに備え、
前記第1部分は、前記光反射性シートの前記第1面から前記基板の前記第4面まで貫通し、
前記第2部分は、前記第1面から前記基板に達する深さを有する、面状光源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光モジュール及び面状光源に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード等の発光素子と、導光板とを組み合わせた発光モジュールは、例えば液晶ディスプレイのバックライト等の面状光源に広く利用されている。このような面状光源において、例えば特許文献1には、光源を支持する支持基板に形成した孔部に導電部材を配置し、光源と接続する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-72423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、光源と導電部材との接合強度を高くすることができる発光モジュール及び面状光源を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、発光モジュールは、第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する光反射性シートと、孔部とを有する支持部材と、前記光反射性シートの前記第1面上に配置され、前記第1面と対向する下面に電極を有する光源と、前記光反射性シートの前記孔部に配置され、前記光源の前記電極と接続される導電部材と、を備える。前記孔部は、前記光反射性シートの前記第1面から前記第2面まで貫通し、平面視において、前記光源の前記下面の外縁よりも内側に位置し、前記電極と重なる第1部分と、前記第1部分から連続する第2部分であって、平面視において、前記光源の前記下面の前記外縁よりも内側において前記第1面に開口する内側開口部と、前記光源の前記下面の前記外縁よりも外側において前記第1面に開口する外側開口部とを有する第2部分と、を有する。前記導電部材は、前記内側開口部において前記光源の前記下面に接する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、光源と導電部材との接合強度を高くすることができる発光モジュール及び面状光源を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る面状光源の模式平面図である。
図2図1のII-II線における模式断面図である。
図3図2における一部分の拡大断面図である。
図4A】実施形態に係る光源、孔部、及び導電部材の配置関係を説明するための模式平面図である。
図4B】実施形態に係る光源、孔部、及び導電部材の配置関係を説明するための模式平面図である。
図4C】実施形態に係る光源、孔部、及び導電部材の配置関係を説明するための模式平面図である。
図4D】実施形態に係る光源、孔部、及び導電部材の配置関係を説明するための模式平面図である。
図4E】実施形態に係る光源、孔部、及び導電部材の配置関係を説明するための模式平面図である。
図4F】実施形態に係る光源、孔部、及び導電部材の配置関係を説明するための模式平面図である。
図5】実施形態に係る面状光源の製造方法の一工程を説明するための模式断面図である。
図6】実施形態に係る面状光源の製造方法の一工程を説明するための模式断面図である。
図7】実施形態に係る面状光源の製造方法の一工程を説明するための模式断面図である。
図8】実施形態に係る面状光源の製造方法の一工程を説明するための模式断面図である。
図9】実施形態に係る面状光源の製造方法の一工程を説明するための模式断面図である。
図10】実施形態に係る面状光源の製造方法の一工程を説明するための模式断面図である。
図11】実施形態に係る面状光源の他の例を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。実施形態に記載されている構成部の寸法、材料、形状、相対的配置等は、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさ、位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。また、以下の説明において、同一の名称、符号については、同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。また、断面図として、切断面のみを示す端面図を示す場合がある。
【0009】
以下の説明において、特定の方向又は位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向又は位置を分かり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向又は位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。本明細書において「上(又は下)」と表現する位置関係は、例えば、2つの部材があると仮定した場合に、2つの部材が接している場合と、2つの部材が接しておらず一方の部材が他方の部材の上方(又は下方)に位置している場合を含む。また、特定的な記載がない限り、部材が被覆対象を覆うとは、部材が被覆対象に接して被覆対象を直接覆う場合と、部材が被覆対象に非接触で被覆対象を間接的に覆う場合を含む。
【0010】
以下に示す図でX軸、Y軸、及びZ軸により方向を示す場合がある。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。実施形態に係る発光モジュールの発光面はXY平面に平行であり、Z軸はXY平面に直交する。また、Z軸の矢印方向を上方とし、Z軸の矢印方向と反対側の方向を下方とする。また、XY平面においてX方向から0°以上360°より小さい角度で傾く方向を横方向とする。例えば、本明細書において、X軸に沿う方向を第1方向X、Y軸に沿う方向を第2方向Y、Z軸に沿う方向を第3方向Zとする。第3方向Zは、実施形態に係る発光モジュール及び面状光源の厚さ方向である。本明細書において、特に他の言及がない限り、各部材の厚さとは、第3方向Zにおける各部材の上面から各部材の下面までの距離が最大になるときの値とする。
【0011】
以下、図1図4Aを参照して、実施形態に係る発光モジュール100及び面状光源300について説明する。
【0012】
図2に示すように、実施形態に係る発光モジュール100は、光源10と、支持部材200と、導電部材80とを備える。支持部材200は、少なくとも、光反射性シート40と、孔部70とを有する。実施形態に係る面状光源300は、上記構成に加えて、支持部材200にさらに基板61を含む。
【0013】
以下、発光モジュール100及び面状光源300を構成する各要素について詳説する。
【0014】
[光源]
図2に示すように、光源10は、発光素子11を含む。発光素子11は、半導体構造体を含む。半導体構造体は、例えば、サファイア又は窒化ガリウム等の素子基板と、素子基板上に配置されるn型半導体層と、p型半導体層と、n型半導体層とp型半導体層に挟まれた発光層とを含む。半導体構造体は、素子基板を備えていなくてもよい。この場合、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。また、発光素子11は、n型半導体層と電気的に接続されたn側電極と、p型半導体層と電気的に接続されたp側電極とを含む。n側電極及びp側電極は、発光素子11の下面の一部を構成する。
【0015】
発光層の構造としては、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造(SQW)のように単一の活性層を持つ構造でもよいし、多重量子井戸構造(MQW)のようにひとまとまりの活性層群を持つ構造でもよい。発光層は、可視光又は紫外光を発光可能である。発光層は、可視光として、青色から赤色までを発光可能である。このような発光層を含む半導体構造体としては、例えばInAlGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。半導体構造体は、上述した発光が可能な発光層を少なくとも1つ含むことができる。例えば、半導体構造体は、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造であってもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造であってもよい。半導体構造体が複数の発光層を含む場合、発光ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、例えば、数nm程度のばらつきがあってもよい。このような発光層の組み合わせとしては適宜選択することができ、例えば半導体構造体が2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、又は緑色光と赤色光等の組み合わせで発光層を選択することができる。また、発光層は、発光ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
【0016】
1つの光源10は、1つの発光素子11を含んでいる。1つの光源10は、複数の発光素子11を含んでいてもよい。1つの光源10が含む複数の発光素子11の発光ピーク波長は、同じでも異なっていてもよい。例えば、1つの光源10が2つの発光素子11を含む場合、青色光と緑色光、青色光と赤色光、紫外光と青光、紫外光と緑色光、紫外光と赤色光、又は緑色光と赤色光等の組み合わせで発光素子11の発光ピーク波長を選択することができる。例えば、1つの光源10が3つの発光素子11を含む場合、青色光と緑色光と赤色光、紫外光と緑色光と赤色光、紫外光と青色光と緑色光、紫外光と青色光と赤色光、紫外光と緑色光と赤色光等の組み合わせで発光素子11の発光ピーク波長を選択することができる。
【0017】
1つの光源10は、光源10の下面10aに第1電極12A及び第2電極12Bを有する。図4Aに示すように、平面視において、第2電極12Bは、第1電極12Aから第1方向Xにおいて離れて位置する。第1電極12A及び第2電極12Bの一方は発光素子11のp側電極と電気的に接続され、他方は発光素子11のn側電極と電気的に接続される。なお、発光素子11のp側電極が光源10の第1電極を構成してもよく、発光素子11のn側電極が光源10の第2電極を構成してもよい。なお、本明細書において、第1電極12Aと第2電極12Bとを互いに区別せずに、単に電極12と言う場合もある。
【0018】
図2に示す例では、光源10は、さらに透光性部材13(以下、光源透光性部材という)を含むことができる。光源透光性部材13は、発光素子11の上面及び側面を覆っている。光源透光性部材13によって発光素子11を保護することができる。光源透光性部材13は、発光素子11の上面の少なくとも一部を露出させるように配置されていてもよい。この場合、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。
【0019】
光源透光性部材13は、発光素子11が発する光に対する透光性を有する。例えば、光源透光性部材13は、透光性樹脂を含み、蛍光体を更に含んでいてもよい。透光性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等を用いることができる。また、蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb(Al,Ga)12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(POCl:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、SrAl1425:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、CaMgSi16Cl:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)SiO:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)(O,N):Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)Si11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)Si:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、KSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K(Si1-xAl)F6-x:Mn ここで、xは、0[x[1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I) ここで、FAとMAは、それぞれホルムアミジニウムとメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、又はカルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se))等を用いることができる。光源透光性部材13に添加する蛍光体としては、1種類の蛍光体を用いてもよく、複数種類の蛍光体を用いてもよい。
【0020】
光源10は、さらに、発光素子11の下面に配置される光反射部材15(以下、光源光反射部材という)を含むことができる。光源光反射部材15は、光源10の電極12の下面が光源光反射部材15から露出するように配置される。光源光反射部材15は、発光素子11の側面を覆う光源透光性部材13の下面にも配置される。
【0021】
光源光反射部材15は、発光素子11が発する光に対する反射性を有する。光源光反射部材15には、例えば、窒素や酸素等の気体を含む樹脂部材や、光散乱粒子を含む樹脂部材等を用いることができる。光源光反射部材15の樹脂部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。光源光反射部材15の光散乱粒子としては、例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ジルコニア、イットリア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。光源光反射部材15は、気体と光散乱粒子の両方を含んでいてもよい。
【0022】
光源10は、光調整部材14(以下、光源光調整部材という)を含むことができる。光源光調整部材14は、光源10の上面の少なくとも一部を構成する。光源光調整部材14は、発光素子11の上側及び光源透光性部材13の上側に配置される。光源光調整部材14は、発光素子11及び光源透光性部材13の上方に出射する光の量や出射方向を調整する。光源光調整部材14は、発光素子11が発する光に対する反射性及び透光性を有する。発光素子11のピーク波長に対する光源光調整部材14の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。光源透光性部材13の上面から出射した光の一部は光源光調整部材14により反射し、他の一部は光源光調整部材14を透過する。光源10が光源光調整部材14を含むことにより、光源10の直上領域が明るくなりすぎることを低減することができる。これにより、発光モジュール100の輝度むらが低減される。
【0023】
光源光調整部材14は、例えば、窒素や酸素等の気体を含む樹脂部材や、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。光源光調整部材14の樹脂部材としては、光源光反射部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。光源光調整部材14の光散乱粒子としては、光源光反射部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。また、光源光調整部材14は、例えば、アルミニウム若しくは銀等の金属部材、又は誘電体多層膜であってもよい。
【0024】
光源10は、図2に示す形態に限らない。以下に、光源10の他の形態について説明する。
【0025】
光源10は、光源光調整部材14を含まなくてもよい。これにより、光源10が発光素子11の上側に配置される光源光調整部材14を含む場合よりも、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。
【0026】
光源10は、光源光反射部材15を含まなくてもよい。例えば、発光素子11の下面、電極12の下面、及び光源透光性部材13の下面によって光源10の下面が構成されていてもよい。
【0027】
光源10は、発光素子11の単体のみであってもよい。
【0028】
光源10は、光源光反射部材15及び光源透光性部材13を含まず、発光素子11の上面に光源光調整部材14が配置された形態であってもよい。
【0029】
光源10は、光源透光性部材13を含まず、発光素子11の上面に光源光調整部材14が配置され、発光素子11の下面に光源光反射部材15が配置された形態であってもよい。
【0030】
平面視における光源10の形状は特に限定されない。平面視における光源10の形状は、例えば、円形、三角形、四角形、六角形又は八角形等の形状とすることができる。平面視における光源10の形状が四角形の場合には、光源10の互いに平行な一対の外縁が第1方向Xと平行でもよく、第1方向Xに対して傾斜していてもよい。本実施形態では、図1に示すように、光源10の互いに平行な一対の外縁が第1方向Xに対して45°傾斜している。
【0031】
[支持部材]
支持部材200は、光源10を支持する。また、発光モジュール100が、後述する第1透光性部材21及び導光部材50を有する場合、支持部材200は、第1透光性部材21及び導光部材50を支持する。
【0032】
[光反射性シート]
光反射性シート40は、光源10の下方、導光部材50の下方、及び第1透光性部材21の下方に配置される。また、導光部材50が後述する区画溝54を有する場合、光反射性シート40は、区画溝54の下方に配置される。
【0033】
光反射性シート40は、第1面40aと、第3方向Zにおいて第1面40aの反対側に位置する第2面40bとを有する。光源10は、光反射性シート40の第1面40a上に配置される。光源10の下面10aが、第1面40aに対向する。
【0034】
光反射性シート40は、例えば、第1層41と、第2層42と、第3層43とを有する3層構造である。第3層43上に第2層42が配置され、第2層42上に第1層41が配置される。光反射性シート40の第1面40aは、第1層41の上面を含む。光反射性シート40の第2面40bは、第3層43の下面を含む。なお、光反射性シート40は、単層、2層または4層以上の構造であってもよい。
【0035】
第3層43は、基板61と第2層42との間に配置され、基板61と第2層42を接着している。第3層43は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。第3層43の樹脂部材として、例えば、光源光反射部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第3層43の光散乱粒子として、例えば、光源光反射部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第3層43として、シート状の光学用透明粘着剤(OCA:Optically Clear Adhesive)を用いてもよい。
【0036】
第3層43の樹脂部材の屈折率は、第2層42の樹脂部材の屈折率よりも低いことが好ましい。第3層43の樹脂部材の屈折率を、第2層42の樹脂部材の屈折率よりも低くすることで、第2層42から第3層43に進む光の一部が、第2層42と第3層43との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0037】
第2層42は、光源10が発する光に対する反射性を有する。第2層42は、樹脂部材と、樹脂部材中に含まれる反射体によって構成することができる。第2層42の樹脂部材として、例えば、光源光反射部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第2層42の反射体の材料としては、光源光反射部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第2層42の反射体として、窒素や酸素等の気体を用いてもよい。また、第2層42は、反射体として光散乱粒子と気体の両方を含んでいてもよい。
【0038】
第2層42の反射体の屈折率は、第2層42の樹脂部材の屈折率よりも低いことが好ましい。第2層42の反射体の屈折率を、第2層42の樹脂部材の屈折率よりも低くすることで、第2層42に入射した光源10からの光の一部が、第2層42の樹脂部材と第2層42の反射体との界面において全反射しやすくなる。これにより、第2層42から下方へ光が抜ける低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0039】
第2層42の反射体の屈折率が第2層42の樹脂部材の屈折率よりも低い場合には、第2層42の樹脂部材の屈折率は導光部材50の屈折率よりも高いことが好ましい。これにより、第2層42の樹脂部材と第2層42の反射体の屈折率差を大きくしやすくなり、第2層42に入射した光源10からの光の一部が、第2層42の樹脂部材と第2層42の反射体との界面において全反射しやすくなる。
【0040】
第1層41は、第2層42と導光部材50との間に配置され、第2層42と導光部材50を接着している。第1層41は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。第1層41の樹脂部材として、例えば、光源光反射部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第1層41の光散乱粒子として、例えば、光源光反射部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第1層41として、シート状の光学用透明粘着剤を用いてもよい。
【0041】
第1層41の樹脂部材の屈折率は、導光部材50の屈折率よりも低いことが好ましい。第1層41の樹脂部材の屈折率を、導光部材50の屈折率よりも低くすることで、導光部材50から第1層41に進む光の一部が、導光部材50と第1層41との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0042】
第1層41の樹脂部材の屈折率は、第1透光性部材21の屈折率よりも低いことが好ましい。第1層41の樹脂部材の屈折率を、第1透光性部材21の屈折率よりも低くすることで、第1透光性部材21から第1層41に進む光の一部が、第1透光性部材21と第1層41との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0043】
[基板]
基板61は、光反射性シート40の第2面40b側に配置されている。基板61は、光反射性シート40の第2面40bと対向する第3面61aと、第3方向Zにおいて第3面61aの反対側に位置する第4面61bとを有する。基板61は、絶縁性を有する。基板61の材料として、例えば、ポリイミド等の樹脂を用いることができる。基板61は、リジッド基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよい。面状光源300の薄型化のため、基板61はフレキシブル基板であることが好ましい。基板61は、第3方向Zにおいて単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。
【0044】
基板61の第4面61bに配線層62が配置されている。配線層62は、金属膜であり、例えば銅膜である。
【0045】
[孔部]
図3に示すように、孔部70は、第1孔部70Aと第2孔部70Bとを有する。1つの光源10に対して、2つの孔部70(第1孔部70A及び第2孔部70B)が配置されている。なお、本明細書において、第1孔部70Aと第2孔部70Bとを互いに区別せずに、単に孔部70と言う場合もある。
【0046】
第1孔部70A及び第2孔部70Bのそれぞれは、第1部分71と第2部分72とを有する。
【0047】
第1部分71は、光反射性シート40の第1面40aから、少なくとも第2面40bまで貫通する。本実施形態では、第1部分71は、光反射性シート40の第1面40aから基板61の第4面61bまで貫通する。
【0048】
また、図4Aに示すように、第1部分71は、平面視において、光源10の下面10aの外縁(図4Aにおいて実線で示す)よりも内側に位置し、電極12と重なる。第1孔部70Aの第1部分71は、平面視において、第1電極12Aに重なる。第2孔部70Bの第1部分71は、平面視において、第1孔部70Aの第1部分71から第1方向Xにおいて離れて位置し、第2電極12Bに重なる。例えば、第1孔部70Aの第1部分71と、第2孔部70Bの第1部分71との最短距離は、0.1mm以上1mm以下であるのが好ましく、さらに好ましくは0.2mm以上0.5mm以下である。第1部分71における第1面40aに開口する開口部の面積は、電極12の下面の面積よりも大きい。例えば、第1部分71における第1面40aに開口する開口部の面積は、電極12の下面の面積の2倍以上40倍以下であるのが好ましく、さらに好ましくは5倍以上20倍以下である。
【0049】
第2部分72は、第1部分71から連続し、少なくとも光源10の下面10aの外縁よりも外側において第1面40aに開口する開口部を有する。例えば図4Aに示すように、第2部分72の開口部は、内側開口部72aと外側開口部72bとを有する。内側開口部72aは、光源10の下面10aの外縁よりも内側において第1面40aに開口する。内側開口部72aは、平面視において、光源10の下面10aに重なる。外側開口部72bは、光源10の下面10aの外縁よりも外側において第1面40aに開口する。外側開口部72bは、平面視において、光源10の下面10aに重ならない。
【0050】
第2部分72は、光反射性シート40の第1面40aから第2面40bまで貫通しない。第2部分72は、第1面40aから、第3方向Zにおいて第1面40aと第2面40bとの間の位置まで達する。第2部分72の第1面40aからの深さは、第1部分71を画定する光反射性シート40及び基板61の側面の第3方向Zにおける長さよりも浅いことが好ましい。具体的には、第2部分72の第1面40aからの深さは、例えば、0.02mm以上0.2mm以下であるのが好ましく、さらに好ましくは0.05mm以下0.1mm以上である。
【0051】
図4Aに示すように、平面視において、光源10の下面10aの外縁は、例えば4つの光源角部10bを有する。4つの光源角部10bは、第1方向Xにおいて離れて位置する2つの光源角部10bと、第2方向Yにおいて離れて位置する2つの光源角部10bとを有する。平面視において、孔部70の第2部分72は、第1部分71から光源角部10bに向けて延びる。例えば、第1孔部70Aの第2部分72は、第1方向Xにおいて離れて位置する2つの光源角部10bのうちの一方の光源角部10bに向けて延び、第2孔部70Bの第2部分72は、第1方向Xにおいて離れて位置する2つの光源角部10bのうちの他方の光源角部10bに向けて延びる。
【0052】
平面視における第2部分72が延びる方向に直交する方向において、第2部分72の幅の最大値は、第1部分71の幅の最大値よりも小さいことが好ましい。平面視における第2部分72の幅の最大値は、例えば、0.02mm以上0.2mm以下が好ましく、さらに好ましくは0.05mm以上0.1mm以下である。
【0053】
図4Aに示す例では、平面視における電極12の下面の外縁は、3つの角部を有する三角形状である。平面視において、孔部70の第1部分71の外縁は、電極12の下面の外縁に沿って形成され、第1部分71の外縁は3つの角部を有する。平面視において、第2部分72は、第1部分71の外縁の3つの角部のうちの1つの角部71aから連続して光源10の下面10aの外縁よりも外側に延びる。
【0054】
平面視において、第1電極12Aと第2電極12Bとは第1方向Xにおいて離れて位置し、第1電極12Aに重なる第1孔部70Aの第1部分71と、第2電極12Bに重なる第2孔部70Bの第1部分71とは第1方向Xにおいて離れて位置する。平面視において、第1孔部70Aの第2部分72及び第2孔部70Bの第2部分72は、第1孔部70Aの第1部分71と第2孔部70Bの第1部分71との間の領域に延びていない。これにより、第1孔部70Aの第2部分72に配置される導電部材80と、第2孔部70Bの第2部分72に配置される導電部材80との間で短絡しにくくできる。
【0055】
第1孔部70Aの第1部分71及び第2孔部70Bの第1部分71のそれぞれから連続する第2部分72の数は1つに限らない。図4B及び図4Cに示すように、第1孔部70Aの第1部分71及び第2孔部70Bの第1部分71のそれぞれから複数の第2部分72を、光源10の下面10aの外縁の外側に延ばしてもよい。
【0056】
平面視において、第1部分71の外縁は、角部を有する形状に限らず、図4D図4Fに示すように円形状であってもよい。
【0057】
平面視において、第1部分71の外縁が三角形状の場合、図4A図4Cに示すように、第1部分71の外縁の1つの辺部を第1電極12Aと第2電極12Bとの間に位置させ、他の2つの辺部を光源10の下面10aの外縁の辺部に沿うようにすることができる。これにより、第1孔部70Aと第2孔部70Bとの間の短絡しにくい距離を確保しつつ、第1部分71に配置される導電部材80が光源10の下面10aと接続する面積を大きくしやすくなる。
【0058】
[導電部材]
図3に示すように、導電部材80は、孔部70に配置され、光源10の電極12と接続される。導電部材80は、例えば、樹脂と、樹脂中に含まれる金属粒子とを含む。導電部材80の樹脂として、例えば、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂等を用いることができる。導電部材80の金属粒子として、例えば、銅又は銀等の粒子を用いることができる。
【0059】
導電部材80は、孔部70の第1部分71に配置された第1導電部81と、孔部70の第2部分72に配置された第2導電部82とを有する。
【0060】
第1部分71に配置された第1導電部81は、平面視において、電極12と重なり、電極12との電気的接続を担う。第1部分71の第1面40aに開口する開口部おいて、第1導電部81が、光源10の下面10aの一部である電極12の下面に接している。
【0061】
また、第1導電部81は、光源10の下面10aの他の一部である光源光反射部材15の下面にも接している。さらに、第2部分72の内側開口部72aにおいて、第2導電部82は、光源光反射部材15の下面に接している。これにより、光源10と導電部材80との接合強度を高くすることができる。外側開口部72bは導電部材80で完全に埋まる場合もあるし、外側開口部72bの全体が導電部材80で埋まらない場合もある。
【0062】
図2に示すように、導電部材80は、第4導電部84をさらに有する。第4導電部84は、第1導電部81から連続して基板61の第4面61bに配置され、第4面61bに配置された配線層62と接続している。外部の電源からの電力は、配線層62、導電部材80、及び電極12を介して、発光素子11に供給される。
【0063】
支持部材200は、絶縁層65をさらに有する。絶縁層65は、基板61の第4面61bに配置され、配線層62及び導電部材80を覆っている。絶縁層65の材料として、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂又はアクリル樹脂等を用いることができる。
【0064】
実施形態に係る発光モジュール100は、図2に示すように、導光部材50、第1透光性部材21、第2透光性部材22、及び光調整部材30をさらに備えることができる。
【0065】
[導光部材]
導光部材50は、光源10からの光をその内部で伝播させて上面から出射させる部材である。導光部材50は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する導光部材50の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0066】
導光部材50の材料としては、光源光反射部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。また、導光部材50の材料として、例えば、ガラス等を用いてもよい。導光部材50は、蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。
【0067】
導光部材50は、上面である第5面51と、第3方向Zにおいて第5面51の反対側に位置する下面である第6面52とを有する。導光部材50は、第6面52を光反射性シート40の第1面40aに対向させ、光反射性シート40上に配置される。
【0068】
導光部材50の第3方向Zにおける厚さは、例えば、150μm以上800μm以下が好ましい。導光部材50は、第3方向Zにおいて単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。導光部材50が積層体で構成される場合、各層の間に透光性の接着剤を配置してもよい。尚、各層の間に接着剤を配置しなくてもよい。積層体の各層は、異なる種類の主材を用いてもよく、同じ種類の主材を用いてもよい。
【0069】
導光部材50は、光源配置部53を有する。光源配置部53は、例えば、導光部材50の第5面51から第6面52まで貫通する貫通孔であり、その貫通孔内に光源10が配置される。
【0070】
図1に示す平面視において、光源配置部53の外縁は、例えば円形状の破線で表される。光源配置部53は、平面視において、例えば、楕円、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形状であってもよい。なお、光源配置部53は、導光部材50の第6面52側のみにおいて開口する凹部であってもよいし、導光部材50によって光源10が埋設された部分であってもよい。さらに、導光部材50は、光源配置部53を有さず、光源10の上方に配置されてもよい。
【0071】
導光部材50は、第1方向X及び第2方向Yに延びる区画溝54によって、複数の発光領域50Aに区画することができる。1つの発光領域50Aは、ローカルディミングの駆動単位とすることができる。なお、発光モジュール100は、複数の発光領域50Aに限らず、1つの発光領域50Aを備えた構成であってもよい。また、導光部材50の区画溝54を有することにより、発光状態の発光領域50Aと、非発光状態の発光領域50Aとのコントラスト比を向上させやすくなる。例えば、導光部材50内を横方向に伝搬する光源10からの光の一部は、区画溝54を画定する導光部材50の表面によって反射又は屈折する。このため、導光部材50内を横方向に伝搬する光源10からの光が、隣に位置する発光領域の導光部材50に入射することを低減しやすくなる。これにより、発光状態の発光領域50Aと、非発光状態の発光領域50Aとのコントラスト比を向上させやすくなる。
【0072】
図2に示すように、区画溝54は、導光部材50の第5面51から第6面52まで貫通することが好ましい。これにより、導光部材50を複数に分離することができるので、例えば導光部材50と、導光部材50を支持する支持部材200との熱膨張係数の違いから生じる支持部材200の反りを低減することができる。支持部材200の反りの低減により、導電部材80に亀裂が生じることを低減できる。また、区画溝54は、導光部材50の第5面51側のみにおいて開口する凹部であってもよく、導光部材50の第6面52側のみにおいて開口する凹部であってもよい。区画溝54が凹部の場合には、区画溝54は導光部材50により画定される底面を備えている。
【0073】
区画溝54内に、光源10が発する光に対する反射性を有する部材が配置されていてもよい。これにより、発光状態の発光領域50Aと、非発光状態の発光領域50Aとのコントラスト比を向上させることができる。なお、区画溝54内に、光源10が発する光に対する反射性を有する部材が配置されなくてもよい。
【0074】
[第1透光性部材]
第1透光性部材21は、光源10からの光を導光部材50に伝播する部材である。第1透光性部材21は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する第1透光性部材21の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0075】
第1透光性部材21の材料として、例えば、光源光反射部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第1透光性部材21は、第3方向Zにおいて、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。第1透光性部材21は蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。第1透光性部材21が積層体である場合には、各層が蛍光体及び/又は光散乱粒子を含んでいてもよい。また、第1透光性部材21が、蛍光体を含む層と、蛍光体を含まない層とで構成されていてもよい。
【0076】
第1透光性部材21は、導光部材50の光源配置部53に配置される。第1透光性部材21は、光源10の側面と導光部材50との間に位置する。第1透光性部材21は、光源10の側面と接している。これにより、光源10からの光が第1透光性部材21に入射しやすくなる。第1透光性部材21に入射した光源10からの光は、第1透光性部材21内を横方向に伝搬する。導光部材50は、第1透光性部材21の側面に接することが好ましい。これにより、光源10からの光が、第1透光性部材21内を伝搬して、導光部材50に入射しやすくなる。導光部材50によって、光源10からの光を横方向においてさらに広い領域に伝搬しやすくできる。
【0077】
第1透光性部材21は、光源10の上面の少なくとも一部を露出させるように配置されていることが好ましい。これにより、第1透光性部材21が光源10の上面の全てを覆う場合よりも、第3方向Zにおいて発光モジュール100を小型化しやすくなる。第1透光性部材21は、光源10の上面の全てを露出させるように配置されていてもよい。
【0078】
第1透光性部材21は、光源10の上面の全てを覆っていてもよい。第1透光性部材21が光源10の上面の全てを覆うことによって、光源10の直上領域における輝度の調整が容易になる。例えば、第1透光性部材21における光源10の上面を覆う部分の厚さを変更することにより、光源10の直上領域における輝度を調整できる。光源10の直上領域における輝度の調整が容易になることで、発光モジュール100の輝度むらを低減させやすくなる。
【0079】
[第2透光性部材]
第2透光性部材22は、光調整部材30を、例えば、光源10、第1透光性部材21等に接着する部材である。第2透光性部材22は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する第2透光性部材22の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0080】
第2透光性部材22の材料としては、例えば、第1透光性部材21の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。この場合、第1透光性部材21と第2透光性部材22との屈折率差を小さくできる。これにより、第1透光性部材21と第2透光性部材22との界面における光の反射を低減でき、上方への光取り出し量を向上させやすくなる。第2透光性部材22は、蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。
【0081】
第2透光性部材22は、光源10と光調整部材30との間、及び第1透光性部材21と光調整部材30との間に配置される。第2透光性部材22は、光源10と光調整部材30とを接着し、第1透光性部材21と光調整部材30とを接着する。第2透光性部材22は、光源10の上面、第1透光性部材21の上面、及び光調整部材30の下面に接する。
【0082】
第2透光性部材22の最大厚さは、第1透光性部材21の最大厚さよりも薄い。具体的には、第2透光性部材22の最大厚さは、例えば、0.005mm以上0.05mm以下が好ましく、さらに好ましくは0.01mm以上0.03mm以下である。
【0083】
[光調整部材]
光調整部材30は、光源10から上方に出射された光の量を調整する部材である。発光モジュール100の発光面は、導光部材50の第5面51及び光調整部材30の上面を含む。光調整部材30は、光源10が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源10から出射した光の一部は光調整部材30により反射し、他の一部は光調整部材30を透過する。光源10のピーク波長に対する光調整部材30の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。
【0084】
光調整部材30は、例えば、樹脂部材(以下、光調整樹脂部材という)と、光調整樹脂部材に含まれる反射体(以下、光調整反射体という)によって構成することができる。光調整樹脂部材の材料としては、光源光反射部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。光調整反射体の材料としては、光源光反射部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。光調整反射体として窒素や酸素等の気体を用いてもよい。光調整部材30は、光散乱粒子と気体の両方を含んでいてもよい。光調整部材30は、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。
【0085】
光調整部材30は、光源10の上に配置される。図1に示すように、平面視において、光調整部材30と光源10とが重なる。光調整部材30が光源10の上に位置することにより、光源10の直上領域が明るくなりすぎることを低減でき、発光モジュール100の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0086】
光調整部材30は、第1透光性部材21の上に、第2透光性部材22を介して配置される。平面視において、光調整部材30と、第2透光性部材22と、第1透光性部材21とが重なる。光調整部材30が第1透光性部材21の上に位置することにより、第1透光性部材21の直上領域(光源10の周辺領域)が明るくなりすぎることを低減することができ、発光モジュール100の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0087】
次に、図5図10を参照して、実施形態に係る発光モジュール100及び面状光源300の製造方法について説明する。
【0088】
実施形態に係る発光モジュール100及び面状光源300の製造方法は、孔部を有する構造体を準備する工程を備える。孔部を有する構造体を準備する工程は、図5に示す構造体400を準備する工程を備える。構造体400は、少なくとも光反射性シート40を有する。図5に示す例では、構造体400は、光反射性シート40と、光反射性シート40を支持する基板61とを備える。
【0089】
基板61の機械的強度は、光反射性シート40の機械的強度よりも高い。具体的には、基板61の機械的強度は、例えば、50N/mm以上600N/mm以下が好ましく、さらに好ましくは100N/mm以上400N/mm以下である。なお、光反射性シート40の機械的強度は、例えば、引張試験により測定することができる。このような基板61上に光反射性シート40を支持することで、光反射性シート40に孔部を形成する工程を容易に行える。
【0090】
孔部を有する構造体を準備する工程は、構造体400に孔部を形成する工程を備える。また、孔部を有する構造体を準備する工程は、孔部が形成された構造体を購入して準備してもよい。
【0091】
図6に示すように、孔部70は、第1部分71と第2部分72とを有する。第1部分71は、光反射性シート40の第1面40aから基板61の第4面61bまで貫通する。第2部分72は、光反射性シート40の第1面40aから第2面40bまでは達しない。第2部分72の第1面40aからの深さは、第1部分71の第1面40aからの深さよりも浅い。第2部分72の底は、光反射性シート40における第1面40aとの間で段差を形成して位置する面によって画定される。図6に示す例では、第2部分72の底を画定する面は、第2層42に位置する。
【0092】
平面視において、孔部70における光反射性シート40の第1面40a側で開口する開口部(第1部分71の開口部及び第2部分72の開口部)の面積は、基板61の第4面61b側で開口する開口部(第1部分71の開口部)の面積よりも大きい。また、第1部分71の開口部は、平面視において、後述する工程で配置する光源10の外縁よりも内側であって、光源10の電極12と重なる位置になるよう形成しておく。さらに、第2部分72の開口部は、平面視において、後述する工程で配置する光源10の下面10aよりも幅狭になるよう形成しておく。
【0093】
孔部70は、例えば、レーザ加工、パンチ加工、ドリル加工等によって形成することができる。例えば、第1部分71と第2部分72をレーザ加工によって形成することができる。第1部分71と第2部分72のレーザ加工は、加工時間を短縮するために、いずれも第1面40a側からレーザ照射して行うことが好ましい。また他には、第1部分71をパンチ加工又はドリル加工で形成し、第2部分72をレーザ加工で形成してもよい。なお、第1部分71と第2部分72を形成する順番は特に限定されない。
【0094】
図7に示すように、第2部分72は、光反射性シート40の第1面40aから基板61に達する深さを有してもよい。孔部70を形成するとき、上述した方法により、基板61の第3面61a側の一部も加工する。第2部分72の底を画定する面は、基板61の第3面61aよりも深く、第4面61bには達しない深さに位置する。第2部分72が、光反射性シート40の第1面40aから、光反射性シート40よりも機械的強度が高い基板61まで達していることで、第2部分72の形状が潰れずに維持されやすくなり、信頼性を向上できる。
【0095】
実施形態に係る発光モジュール100及び面状光源300の製造方法は、孔部70を有する構造体を準備した後、図8に示すように、光反射性シート40の第1面40a上に導光部材50を配置する工程を備える。
【0096】
導光部材50の第6面52が、光反射性シート40の第1面40aに接着される。導光部材50は、第5面51から第6面52まで貫通する光源配置部53を有する。光源配置部53において、孔部70が導光部材50から露出する。
【0097】
実施形態に係る発光モジュール100及び面状光源300の製造方法は、光反射性シート40上に導光部材50を配置した後、図9に示すように、光反射性シート40の第1面40a上に光源10を配置する工程を備える。
【0098】
光源10の下面10aの一部(平面視において孔部70と重なる部分以外の部分)が、光反射性シート40の第1面40aに接着される。例えば、光源10の下面10aと、孔部70の周囲に位置する光反射性シート40の第1面40aとが接着される。光源10の下面10aと第1面40aとの接着力は、次の工程で孔部70に形成される導電部材80と第1面40aとの接着力よりも弱く、光源10は、導電部材80が形成されるまでの間、光反射性シート40に固定される。
【0099】
電極12の少なくとも一部が、平面視において孔部70の第1部分71に重なるように、光源10は配置される。孔部70の第2部分72は、光源10の下面10aの外縁よりも内側において光反射性シート40の第1面40aに開口する内側開口部72aと、光源10の下面10aの外縁よりも外側において光反射性シート40の第1面40aに開口する外側開口部72bとを有する。平面視において、第1部分71及び内側開口部72aは、光源10の下面10aに重なり、外側開口部72bは光源10から露出する。孔部70において、第1部分71における基板61の第4面61bに開口する開口部から、光反射性シート40の第1面40aに開口する外側開口部72bまで連続している。
【0100】
実施形態に係る発光モジュール100及び面状光源300の製造方法は、光反射性シート40上に光源10を配置した後、図10に示すように、孔部70に導電部材80を形成する工程を備える。
【0101】
重力方向に対して、光反射性シート40の第1面40aが下方に、基板61の第4面61bが上方に位置するようにした状態で、例えば、メタルマスク等を用いて印刷法により、流動性を有するペースト状の導電部材80を孔部70に供給する。このとき、光源10の下面10aの一部が光反射性シート40の第1面40aに接着されているため、光源10は光反射性シート40から脱落しない。
【0102】
ペースト状の導電部材80は、基板61の第4面61b上に供給された後、スキージ600によって、孔部70の第1部分71における第4面61bに開口した開口部から孔部70に流し込まれる。このとき、外側開口部72bを通じて孔部70内を真空引きしている。
【0103】
孔部70内にペースト状の導電部材80を供給した後、導電部材80を熱硬化させる。例えば、このときの加熱温度は100℃以上120℃以下であり、加熱時間は0.5時間以上1時間以下である。孔部70の第1部分71に配置された導電部材80は、光源10の電極12に接続する。導電部材80は、基板61の第4面61b上にも配置され、図2に示すように第4面61bに配置された配線層62と接続される。光源10の電極12は、導電部材80を介して、配線層62と電気的に接続される。また、第1部分71に配置された導電部材80は、光源10の下面10aに接する。これにより、光源10と導電部材80との接続強度を高くすることができる。導電部材80は、光源10を光反射性シート40に固定させる接続部材としても機能する。
【0104】
ペースト状の導電部材80を孔部70に供給する工程において、孔部70内の空気を外側開口部72bを通じて孔部70の外へ逃がすことができる。孔部70内の空気は、空気とペースト状の導電部材80との流動抵抗の差により、外側開口部72bを通じて孔部70の外に抜けやすい。これにより、孔部70内にボイドを発生しにくくしつつ、導電部材80を充填することができ、導電部材80を通じた光源10と配線層62との電気的接続の信頼性を高くすることができる。
【0105】
孔部70内に供給されたペースト状の導電部材80は、外側開口部72bを通じた真空引きの負圧に引かれて、第1部分71を経て第2部分72にも到達しやすい。これにより、導電部材80は、第2部分72の内側開口部72aにおいて光源10の下面10aに接することができ、光源10と導電部材80との接合強度を高くすることができる。
【0106】
また、ペースト状の導電部材80は、上記真空引きの負圧に引かれて、外側開口部72bから孔部70を出て光源10の側面に形成される場合もある。この場合、後述する図11に示す面状光源を得ることができる。
【0107】
孔部70内に導電部材80を形成した後、図2に示すように、導光部材50の光源配置部53内に第1透光性部材21を形成する工程、光源10上及び第1透光性部材21上に、第2透光性部材22を介して光調整部材30を形成する工程が行われる。
【0108】
前述したように第2部分72の第1面40aからの深さが、第1部分71を画定する光反射性シート40及び基板61の側面の第3方向Zにおける長さよりも浅いことにより、第1部分71における基板61の第4面61bに開口する開口部から供給されたペースト状の導電部材80が、第2部分72よりも先に第1部分71に充填されやすくなる。このため、第2部分72が導電部材80で閉塞される前のボイドが発生しにくい状態において導電部材80を電極12に接触させることができ、信頼性の高い導電部材80を電極12と電気的に接続させることができる。
【0109】
前述したように、平面視における第2部分72が延びる方向に直交する方向において、第2部分72の幅の最大値が、第1部分71の幅の最大値よりも小さいことにより、第1部分71に供給されたペースト状の導電部材80が、第2部分72よりも先に第1部分71に充填されやすくなり、第2部分72が導電部材80で閉塞される前のボイドが発生しにくい状態において導電部材80を電極12に接触させることができる。
【0110】
ペースト状の導電部材80は第1部分71から孔部70に供給され、孔部70内の空気は導電部材80によって第1部分71から第2部分72に向けて押し出される。平面視において、光源10の下面10aの外縁のうちで光源角部10bは、辺部よりも第1部分71からの距離が長くなりやすく、孔部70内の空気が抜けにくい。空気が抜けにくい光源角部10bに向けて第2部分72を延ばし、第2部分72の外側開口部72bを光源10の下面10aの外縁よりも外側において開口させることで、孔部70に導電部材80を供給するときに第1部分71に空気が残りにくくできる。
【0111】
図4Aに示す例では、第1部分71に供給された導電部材80は、第1部分71の角部よりも辺部に向かって広がりやすい。第2部分72を第1部分71の角部71aから延ばすことで、導電部材80は、第1部分71の辺部に向かって広い領域に広がった後に、角部71aから第2部分72に流れ込みやすくなる。これにより、第1部分71に配置される導電部材80と、光源10の下面10aとの接触面積を大きくしやすく、光源10と導電部材80との接続強度を高くすることができる。
【0112】
前述したように、平面視において、第1孔部70Aの第2部分72及び第2孔部70Bの第2部分72が、第1孔部70Aの第1部分71と第2孔部70Bの第1部分71との間の領域に延びていことにより、第1孔部70Aの第2部分72に配置される導電部材80と、第2孔部70Bの第2部分72に配置される導電部材80との間で短絡しにくくできる。
【0113】
前述した図4B及び図4Cに示すように、第2部分72の数が増えると、孔部70に導電部材80を供給するときに孔部70から空気を抜けやすくできる。また、第2部分72の数が増えると、第2部分72に位置する導電部材80によって、光源10と導電部材80との接合強度を高くすることができる。
【0114】
前述した図4D図4Fに示すように、平面視における第1部分71の形状を円形状にすることにより、第1部分71の加工を容易に実施することができる。また、導電部材80にかかる外部応力が緩和され、光源10と導電部材80との接合強度を高くすることができる。
【0115】
図11は、実施形態に係る面状光源の他の例を示す模式断面図である。導電部材80は、第1部分71に配置された第1導電部81と、第2部分72に配置された第2導電部82と、光源10の下面10aの外縁よりも外側において光源10の側面に配置された第3導電部83とを有する。光源10の側面においても光源10は導電部材80と接続されるため、光源10と導電部材80との接合強度をさらに高くすることができる。
【0116】
第3導電部83の上端は、第3方向Zにおいて、発光素子11の下面と、光反射性シート40の第1面40aとの間の高さに位置することが好ましい。これにより、発光素子11が発する光が、第3導電部83によって遮光されにくくなり、発光モジュール100の輝度を向上できる。
【0117】
図11に示す例では、第3導電部83の上端は、第3方向Zにおいて、光源透光性部材13と光源光反射部材15との界面と、光反射性シート40の第1面40aとの間の高さに位置する。これにより、光源透光性部材13から出射する光が、第3導電部83によって遮光されにくくなり、発光モジュール100の輝度を向上できる。
【0118】
本発明の実施形態は、以下の発光モジュール及び面状光源を含む。
【0119】
[項1]
第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する光反射性シートと、孔部とを有する支持部材と、
前記光反射性シートの前記第1面上に配置され、前記第1面と対向する下面に電極を有する光源と、
前記光反射性シートの前記孔部に配置され、前記光源の前記電極と接続される導電部材と、
を備え、
前記孔部は、
前記光反射性シートの前記第1面から前記第2面まで貫通し、平面視において、前記光源の前記下面の外縁よりも内側に位置し、前記電極と重なる第1部分と、
前記第1部分から連続する第2部分であって、平面視において、前記光源の前記下面の前記外縁よりも内側において前記第1面に開口する内側開口部と、前記光源の前記下面の前記外縁よりも外側において前記第1面に開口する外側開口部とを有する第2部分と、
を有し、
前記導電部材は、前記内側開口部において前記光源の前記下面に接する、発光モジュール。
[項2]
前記第2部分の前記第1面からの深さは、前記第1部分の前記第1面からの深さよりも浅い、上記項1に記載の発光モジュール。
[項3]
平面視において、前記光源の前記下面の前記外縁は光源角部を有し、前記第2部分は前記第1部分から前記光源角部に向けて延びる、上記項1または2に記載の発光モジュール。
[項4]
平面視において、前記第1部分は角部を有し、前記第2部分は前記第1部分の前記角部から連続して前記光源の前記下面の前記外縁よりも外側に延びる、上記項1~3のいずれか1つに記載の発光モジュール。
[項5]
平面視における前記第2部分が延びる方向に直交する方向において、前記第2部分の幅の最大値は、前記第1部分の幅の最大値よりも小さい、上記項1~4のいずれか1つに記載の発光モジュール。
[項6]
前記光源の前記電極は、第1電極と、平面視において、前記第1電極から第1方向において離れて位置する第2電極とを有し、
前記孔部は、第1孔部と、第2孔部とを有し、
前記第1孔部の前記第1部分は、平面視において、前記第1電極に重なり、
前記第2孔部の前記第1部分は、平面視において、前記第1孔部の前記第1部分から前記第1方向において離れて位置し、前記第2電極に重なり、
前記第1孔部の前記第2部分及び前記第2孔部の前記第2部分は、平面視において、前記第1孔部の前記第1部分と前記第2孔部の前記第1部分との間の領域に延びていない、上記項1~5のいずれか1つに記載の発光モジュール。
[項7]
前記導電部材は、前記第1部分に配置された第1導電部と、前記第2部分に配置された第2導電部と、前記光源の前記下面の前記外縁よりも外側において前記光源の側面に配置された第3導電部とを有する、上記項1~6のいずれか1つに記載の発光モジュール。
[項8]
前記第3導電部の上端は、前記発光素子の前記下面と前記第1面との間の高さに位置する、上記項7に記載の発光モジュール。
[項9]
前記光源は、
発光素子と、
前記発光素子の側面を覆う透光性部材と、
前記透光性部材の下面に配置される光反射部材と、
を有し、
前記第3導電部の上端は、前記透光性部材と前記光反射部材との界面と、前記第1面との間の高さに位置する、上記項7に記載の発光モジュール。
[項10]
上記項1~9のいずれか1つに記載の発光モジュールを備えた面状光源であって、
前記支持部材は、前記光反射性シートの前記第2面側に配置された基板であって、前記第2面と対向する第3面と、前記第3面の反対側に位置する第4面とを有する基板をさらに備え、
前記第1部分は、前記光反射性シートの前記第1面から前記基板の前記第4面まで貫通し、
前記第2部分は、前記第1面から前記基板に達する深さを有する、面状光源。
【0120】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0121】
10…光源、10a…下面、10b…光源角部、11…発光素子、12…電極、12A…第1電極、12B…第2電極、13…透光性部材、15…光反射部材、21…第1透光性部材、22…第2透光性部材、30…光調整部材、40…光反射性シート、40a…第1面、40b…第2面、41…第1層、42…第2層、43…第3層、50…導光部材、51…第5面、52…第6面、53…光源配置部、61…基板、61a…第3面、61b…第4面、62…配線層、70…孔部、70A…第1孔部、70B…第2孔部、71…第1部分、72…第2部分、72a…内側開口部、72b…外側開口部、80…導電部材、81…第1導電部、82…第2導電部、83…第3導電部、84…第4導電部、100…発光モジュール、200…支持部材、300…面状光源
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11