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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051979
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】操舵角センサ
(51)【国際特許分類】
   G01B 7/30 20060101AFI20240404BHJP
【FI】
G01B7/30 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022158395
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005083
【氏名又は名称】株式会社プロテリアル
(71)【出願人】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】100145872
【弁理士】
【氏名又は名称】福岡 昌浩
(72)【発明者】
【氏名】佐川 正憲
(72)【発明者】
【氏名】杉本 千明
(72)【発明者】
【氏名】外山 祐一
【テーマコード(参考)】
2F063
【Fターム(参考)】
2F063AA36
2F063BA11
2F063BB03
2F063BB05
2F063BC10
2F063BD16
2F063CA04
2F063CA08
2F063DA01
2F063DA05
2F063DB07
2F063DC06
2F063DD02
2F063GA52
2F063KA01
(57)【要約】
【課題】静電気や磁気ノイズによる操舵角センサの損傷もしくは誤作動を抑制する。
【解決手段】操舵操作に伴い回転するシャフトから操舵角を検出するための操舵角センサであって、シャフトに取り付けられるメインギアの回転に伴って従動回転する従動ギアと、従動ギアの回転を検出する磁気センサと、磁気センサに近接配置され、少なくとも一方向に磁気センサの外縁より突出する突出端を有して構成される突起部と、を備え、突起部は、比透磁率が40以上であって導電性を有する材質から形成される、操舵角センサである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操舵操作に伴い回転するシャフトから操舵角を検出するための操舵角センサであって、
前記シャフトに取り付けられるメインギアの回転に伴って従動回転する従動ギアと、
前記従動ギアの回転を検出する磁気センサと、
前記磁気センサに近接配置され、少なくとも一方向に前記磁気センサの外縁より突出する突出端を有して構成される突起部と、を備え、
前記突起部は、比透磁率が40以上であって導電性を有する材質から形成される、
操舵角センサ。
【請求項2】
前記従動ギアおよび前記磁気センサを支持する回路基板と、
前記回路基板を保護するセンサカバーと、
前記センサカバーに取り付けられ、前記操舵角センサを外部部材に取り付けるためのサイドプレートと、を備え、
前記突起部は、前記サイドプレートに設けられ、前記サイドプレートから突出するように配置される、
請求項1に記載の操舵角センサ。
【請求項3】
前記突起部は、前記サイドプレートと一体的に形成される、
請求項2に記載の操舵角センサ。
【請求項4】
前記突起部は、その先端が前記磁気センサの位置を超えて延在するように構成される、
請求項1~3のいずれか1項に記載の操舵角センサ。
【請求項5】
前記突起部は、前記磁気センサよりも幅広く構成される、
請求項1~3のいずれか1項に記載の操舵角センサ。
【請求項6】
前記突起部は、前記磁気センサよりも幅広く構成される、
請求項4に記載の操舵角センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操舵角センサに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばステアリングホイールの操舵角を検出するための操舵角センサが知られている(例えば特許文献1や特許文献2を参照)。操舵角センサは、ステアリングホイールの操舵操作に伴い回転するシャフトに設けられるメインギアと、メインギアに従動回転するように構成された従動ギアと、その従動ギアの回転を検出する磁気センサを備えて構成され、磁気センサで検出される回転角度情報に基づいて操舵角を把握することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-283704号公報
【特許文献2】特開2000-283705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、操舵角センサでは、磁気センサが電気抵抗の低い経路に配置されている場合、静電気が磁気センサを通過することにより、磁気センサが損傷してしまうことがある。また、操舵角センサの使用環境では、電子機器の密度が増えることにより磁気ノイズが発生しやすくなり、その結果、磁気センサが磁気ノイズにより誤作動したり、磁気ノイズが大きい場合には損傷したりすることがある。
【0005】
本発明は、静電気や磁気ノイズによる操舵角センサの損傷もしくは誤作動を抑制する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、
操舵操作に伴い回転するシャフトから操舵角を検出するための操舵角センサであって、
前記シャフトに取り付けられるメインギアの回転に伴って従動回転する従動ギアと、
前記従動ギアの回転を検出する磁気センサと、
前記磁気センサに近接配置され、少なくとも一方向に前記磁気センサの外縁より突出する突出端を有して構成される突起部と、を備え、
前記突起部は、比透磁率が40以上であって導電性を有する材質から形成される、
操舵角センサが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、静電気や磁気ノイズによる操舵角センサの損傷および誤作動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る操舵角センサの概略構成を示す斜視図である。
図2図2は、図1においてセンサカバーを取り除いた状態の概略構成を示す斜視図である。
図3図3は、図2の概略構成を平面視したときの平面図である。
図4図4は、図2における突起部を含む構造を説明するための部分拡大図である。
図5図5は、図2の概略構成を正面から見たときの正面図である。
図6図6は、サイドプレートの概略構成図であり、(a)はその斜視図、(b)はその側面図である。
図7図7は、突起部の配置についての変形例を示す図である。
図8図8は、突起部の配置についての変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<本発明の一実施形態>
以下、本発明に係る操舵角センサの一実施形態を図1~8を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る操舵角センサの概略構成を示す斜視図である。図2は、図1においてセンサカバーを取り除いた状態の概略構成を示す斜視図である。図3は、図2の概略構成を平面視したときの平面図である。図4は、図2における突起部を含む構造の部分拡大図である。図5は、図2の概略構成を正面から見たときの正面図である。図6は、サイドプレートの概略構成図であり、(a)はその斜視図、(b)はその側面図である。図7は、突起部の配置についての変形例を示す図である。図8は、突起部の配置についての変形例を示す図である。なお、図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省略することがある。
【0010】
本実施形態の操舵角センサは、ステアリングホイールに連結されたシャフト(いわゆるステアリングシャフト)に取り付けられ、ステアリングホイールの操舵操作に伴い回転するシャフトの回転角度からステアリングホイールの操舵角を検出するものである。操舵角センサ1は、図1および図2に示すように、メインギア2と、回路基板3と、従動ギア4と、磁気センサ5と、センサカバー6と、サイドプレート7と、突起部8とを備えて構成される。
【0011】
メインギア2は、図1に示すように、ステアリングホイールに連結されるシャフト10に設けられる。メインギア2は、外周に歯部2aが形成され、内部に開口を有する環状構造体である。メインギア2は、シャフト10に挿通させて固定されることで、シャフト10の回転に伴って一体的に回転するように構成される。メインギア2の形成材料としては、例えば樹脂を用いることができる。
【0012】
回路基板3は、従動ギア4および磁気センサ5を載置するものである。従動ギア4などを載置する一方の面には、磁気センサ5からの回転角度情報を含む電気信号を送るための回路(図示略)が設けられている。回路には、外部機器と電気的に接続される絶縁電線9が設けられる。
【0013】
従動ギア4は、回路基板3の一方の面(図2中で上面)に設けられる。従動ギア4は、図3に示すように、外周に歯部4aが形成されて、メインギア2と係合することで、メインギア2の回転に伴って従動回転するように構成される。従動ギア4には、その回転を磁気センサ5で検出できるよう、その中央に磁石(図示略)が収納されている。従動ギア4の配置は、メインギア2と係合して従動回転できれば特に限定されないが、回路基板3の一端から従動ギア4の一部が突出するように配置されるとよい。また、従動ギア4の数は、図2図3に示す2つに限定されず、適宜変更することができる。従動ギア4の形成材料としては、例えば樹脂を用いることができる。
【0014】
磁気センサ5は、図4に示すように、回路基板3の一方の面に設けられ、従動ギア4の回転を検出できるように従動ギア4の中央部の直下に配置される。磁気センサ5は、従動ギア4に収納された磁石の回転によって生じる磁界の変化を電気信号に変換して出力することができ、シャフト10の回転角度に応じた回転角度情報を含む電気信号を出力する。磁気センサ5で出力された電気信号は、回路基板3および絶縁電線9を介して外部機器に出力される。磁気センサ5としては、例えば磁界を検出するホール、GMR(Giant Magneto Resistive)、AMR(Anisotropic Magneto Resistive)などの方式を採用することができる。なお、図4の紙面奥側に見える、もう1つの従動ギア4の中央部の直下には、もう1つの磁気センサ5(図示なし)が配置され、この磁気センサ5の下方には、もう1つの突起部8(図示略)が配置される。
【0015】
センサカバー6は、図1に示すように、回路基板3、その上に載置される従動ギア4や磁気センサ5を覆い保護するものである。センサカバー6は、その内壁面に回路基板3を支持固定できるように構成され、回路基板3を収容して覆うことができる。センサカバー6は、メインギア2と従動ギア4との係合を干渉しないように構成されている。例えば、1つの側面に開口を有し、回路基板3に載置される従動ギア4の歯部4aの一部を露出できるように構成されている。なお、センサカバー6は、例えば樹脂などから形成される。
【0016】
サイドプレート7は、センサカバー6に取り付けられ、操舵角センサ1を例えば筐体などの外部部材に取り付けるためのものである。本実施形態では、サイドプレート7は、図6(a)および(b)に示すように、内側に開口が形成された環状構造を有する。この開口に、回路基板3を収容したセンサカバー6を挿通させて固定することで、センサカバー6にサイドプレート7を取り付けることができる。サイドプレート7の配置は、操舵角センサ1を支持できれば特に限定されないが、後述の突起部8を磁気センサ5へ近接して配置させやすくする観点からは、サイドプレート7を磁気センサ5に近接するように配置することが好ましい。サイドプレート7は、筐体などの外部部材を介して接地される。なお、サイドプレート7は、例えばSECC(Steel Electrolytic Cold Commercial)などの鋼板から形成される。
【0017】
突起部8は、磁気センサ5への静電気や磁気ノイズによる影響を抑制するものである。突起部8は、磁気センサ5に近接配置され、少なくとも一方向に磁気センサ5の外縁より突出する突出端を有して構成される。本実施形態では、突起部8は、サイドプレート7に設けられ、サイドプレート7の平面から突出するように配置されている。図4では、2つの磁気センサ5のそれぞれに対して突起部8が1つずつ突出するように配置されている。
【0018】
突起部8によれば、突起部8に磁気ノイズを誘導して流すことで、磁気センサ5に磁気ノイズを流さずに迂回させることができる。この結果、磁気センサ5への磁気ノイズを低減することができる。また、突起部8によれば、サイドプレート7と電気的に接続することにより、静電気を突起部8を介してサイドプレート7へと流すことができ、磁気センサ5に流れる静電気を低減することができる。突起部8は、静電気および磁気ノイズを流す観点から、比透磁率が40以上であって導電性を有する材質から形成される。突起部8により磁気センサ5への磁気ノイズの流れを抑制する観点からは、突起部8を形成する材質の比透磁率は40以上であればよく、その上限値は特に限定されないが、例えば70,000以下であるとよい。このような材質としては、例えば、鋼板(純鉄・ケイ素鋼板・電磁鋼板、SECC等)、ニッケル、コバルトなどを用いることができる。コストの観点から、鉄製の突起部8であることが好ましい。
【0019】
突起部8を磁気センサ5に近接配置するとは、突起部8を磁気センサ5に対して、外部から磁気センサ5の近傍に侵入する磁気ノイズを突起部8に誘導できるような距離を離間させて配置することを示す。このように近接配置することで、磁気センサ5への静電気の流れを抑制しつつ、突起部8に磁気ノイズを迂回させて磁気センサ5への流れを抑制することができる。離間させる距離(図4では、磁気センサ5の下面と突起部8の上面との距離)は、特に限定されないが、例えば1mm以上3mm以下とすることが好ましい。
【0020】
突起部8は、図4に示すように、突起部8に磁気ノイズをより確実に誘導する観点からは、突起部8の先端が、磁気センサ5の位置する方向に延在することが好ましく、その先端が磁気センサ5の位置を超えて延在することがより好ましい。これにより、磁気センサ5の近傍に侵入する磁気ノイズを突起部8へとより確実に誘導することができる。
【0021】
突起部8の配置は、磁気センサ5の外縁から突出するように配置できれば、特に限定されない。突起部8を磁気センサ5により近接させて配置する観点からは、図4に示すように、突起部8を、回路基板3を挟んで磁気センサ5の直下に延在するように配置することが好ましい。もしくは、図7に示すように、回路基板3に載置した磁気センサ5の側面側に延在するように配置することが好ましい。特に、磁気センサ5を通過する磁気ノイズをより低減する観点からは、突起部8を、回路基板3を挟んで磁気センサ5の直下に延在するように配置することが好ましい。従動ギア4に収納された磁石が発生する磁界に対し、より閉じた磁気回路を形成しやすくなるからである。
【0022】
突起部8は、図6(a)および(b)に示すように、サイドプレート7と一体的に形成されることが好ましい。これにより、部品点数を増やすことなく、操舵角センサ1を簡易に構成することができる。また、突起部8とサイドプレート7との電気的な接続を確実にすることができる。サイドプレート7と一体的に形成するには、例えばサイドプレート7に突起状部を設け、突起状部に曲げ加工を施すとよい。
【0023】
なお、図4では、突起部8がサイドプレート7と一体的に形成される場合を示すが、本発明はこれに限定されず、突起部8はサイドプレート7と電気的に接続されれば別体として形成されていてもよい。
【0024】
また、突起部8は、回路基板3と接触しないように配置されることが好ましい。このように配置することにより、突起部8から回路基板3を介して磁気センサ5へと静電気が流れてしまうことを抑制することができる。回路基板3との離間距離は、特に限定されず、突起部8は、回路基板3との間が確実に絶縁されるような距離であればよい。なお、突起部8と回路基板3のそれぞれに絶縁シート等の絶縁部材が接触するように配置し、この絶縁部材の厚みによって突起部8と回路基板3との離間距離とを調整するようにしてもよい。
【0025】
突起部8のサイドプレート7への取り付け位置は、特に限定されず、磁気センサ5の位置に応じて適宜変更するとよい。突起部8を短く形成する観点からは、磁気センサ5に近い位置を選択することが好ましい。図4では、突起部8を回路基板3を挟んで磁気センサ5の直下に配置する観点から、環状構造を有するサイドプレート7の内周側を突起部8の取り付け位置としている。
【0026】
また、突起部8の幅は、磁気ノイズを誘導できるような幅であれば特に限定されない。図4では、突起部8の幅を磁気センサ5の幅と略同一とする場合を示すが、図8に示すように、突起部8を磁気センサ5よりも幅広く構成してもよい。磁気ノイズをより広範囲にわたって突起部8に誘導させる観点からは、突起部8を磁気センサ5よりも幅広く構成することが好ましい。
【0027】
また、突起部8の厚さは、突起部8の強度を確保できるような厚さとすることが好ましく、またサイドプレート7と同等の厚さとすることが好ましい。
【0028】
また、突起部8の数は、磁気センサ5の数に応じて適宜変更することができ、特に限定されない。突起部8は、1つの磁気センサ5に対して少なくとも1つ以上配置すればよく、2つ以上としてもよい。例えば、1つの磁気センサ5に対して2つの突起部8を配置する場合であれば、図4に示す、回路基板3を挟んで磁気センサ5の直下側と、図7に示す、磁気センサ5の側面側とに突起部8を配置するとよい。
【0029】
なお、突起部8の形状は、図6~8では矩形形状であるが、磁気ノイズを誘導させて迂回できるような構造であれば特に限定されない。
【0030】
<本実施形態にかかる効果>
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
【0031】
本実施形態の操舵角センサ1によれば、比透磁率が40以上であって導電性を有する材質から形成され、少なくとも一方向に磁気センサ5の外縁より突出する突出端を有して構成される突起部8を、磁気センサ5に近接配置させている。このような突起部8によれば、外部から磁気センサ5の近傍に侵入する磁気ノイズを誘導させることができる。つまり、磁気ノイズを磁気センサ5に侵入しないように突起部8に迂回させることができる。これにより、磁気センサ5に流れる磁気ノイズを低減し、磁気ノイズによる磁気センサ5の誤作動を抑制することができる。また、静電気を突起部8に流すことで、磁気センサ5への静電気の流れを抑制し、静電気による磁気センサ5の損傷を抑制することができる。
【0032】
また、突起部8がサイドプレート7から突出するように配置され、突起部8は先端が磁気センサ5の位置を超えて延在するように構成されることが好ましい。これにより、磁気センサ5よりも突起部8へより確実に磁気ノイズを誘導させることができ、磁気センサ5を通過する磁気ノイズをより低減することができる。
【0033】
また、突起部8は、サイドプレート7と電気的に接続されることが好ましい。これにより、静電気を突起部8を介してサイドプレート7に、そしてサイドプレート7が取り付けられる筐体(図示略)へと流すことができ、静電気による磁気センサ5の損傷をより確実に抑制することができる。
【0034】
また、突起部8は、サイドプレート7と一体的に形成されることが好ましい。これにより、部品点数を増やすことなく、操舵角センサ1を簡易に構成することができる。また、突起部8とサイドプレート7との電気的な接続を確実にすることができる。
【0035】
また、突起部8は、回路基板3を挟んで磁気センサ5の直下に延在するように配置されることが好ましい。もしくは、回路基板3に載置される磁気センサ5の側面側に延在するように配置されることが好ましい。このような配置によれば、突起部8に磁気ノイズをより確実に誘導させて磁気センサ5への磁気ノイズをより低減することができるとともに、磁気センサ5への静電気の流れをより確実に抑制することができる。また、これらの配置(磁気センサ5の直下及び側面側への配置)を組み合わせて用いてもよい。
【0036】
また、突起部8は回路基板3と接触しないようにサイドプレート7に設けられることが好ましい。これにより、突起部8から回路基板3および磁気センサ5への静電気の流れをより確実に抑制することができる。
【0037】
また、突起部8は磁気センサ5よりも幅広となるように構成することが好ましい。これにより、磁気ノイズをより広範囲にわたって突起部8に誘導させることができ、磁気センサ5への磁気ノイズの流れをより確実に抑制することができる。
【0038】
以上、本発明の一実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0039】
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
【0040】
(付記1)
本発明の一態様は、
操舵操作に伴い回転するシャフトから操舵角を検出するための操舵角センサであって、
前記シャフトに取り付けられるメインギアの回転に伴って従動回転する従動ギアと、
前記従動ギアの回転を検出する磁気センサと、
前記磁気センサに近接配置され、少なくとも一方向に前記磁気センサの外縁より突出する突出端を有して構成される突起部と、を備え、
前記突起部は、比透磁率が40以上であって導電性を有する材質から形成される、
操舵角センサである。
【0041】
(付記2)
付記1において、好ましくは、
前記従動ギアおよび前記磁気センサを支持する回路基板と、
前記回路基板を保護するセンサカバーと、
前記センサカバーに取り付けられ、前記操舵角センサを外部部材に取り付けるためのサイドプレートと、を備え、
前記突起部は、前記サイドプレートに設けられ、前記サイドプレートから突出するように配置される。
【0042】
(付記3)
付記2において、好ましくは、
前記突起部は、前記サイドプレートと一体的に形成される
【0043】
(付記4)
付記2又は3において、好ましくは、
前記突起部は、前記回路基板を挟んで前記磁気センサの直下に延在するように配置される。
【0044】
(付記5)
付記2又は3において、好ましくは、
前記突起部は、前記回路基板に載置される前記磁気センサの側面側に延在するように配置される。
【0045】
(付記6)
付記1~5のいずれかにおいて、好ましくは、
前記突起部は、その先端が前記磁気センサの位置を超えて延在するように構成される。
【0046】
(付記7)
付記1~6のいずれかにおいて、好ましくは、
前記突起部は、前記磁気センサよりも幅広く構成される。
【符号の説明】
【0047】
1 操舵角センサ
2 メインギア
2a メインギアの歯部
3 回路基板
4 従動ギア
4a 従動ギアの歯部
5 磁気センサ
6 センサカバー
7 サイドプレート
8 突起部
9 絶縁電線
10 シャフト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8