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特開2024-53282情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053282
(43)【公開日】2024-04-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/06 20060101AFI20240408BHJP
【FI】
G06F3/06 305C
G06F3/06 303Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159426
(22)【出願日】2022-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 理貴
(72)【発明者】
【氏名】大石 豊
(72)【発明者】
【氏名】増田 優子
(72)【発明者】
【氏名】大塚 美咲
(57)【要約】
【課題】データ及びパリティデータを磁気テープに記録する際の所要時間を短縮することができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを得る。
【解決手段】情報処理装置は、データの数とそのデータから生成されるパリティデータの数との合計値が、データ及びパリティデータの磁気テープへの記録に使用可能なテープドライブの数以下の場合、データからパリティデータを生成した後に、データ及びパリティデータを磁気テープに並列に記録する第1の制御を行い、上記合計値が使用可能なテープドライブの数を超える場合、データを磁気テープに記録する制御を行った後にデータからパリティデータを生成し、生成したパリティデータを磁気テープに記録する第2の制御を行う。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサは、
データの数とそのデータから生成されるパリティデータの数との合計値が、前記データ及び前記パリティデータの磁気テープへの記録に使用可能なテープドライブの数以下の場合、前記データから前記パリティデータを生成した後に、前記データ及び前記パリティデータのうちの2つ以上を磁気テープに並列に記録する第1の制御を行い、
前記合計値が前記使用可能なテープドライブの数を超える場合、前記データを磁気テープに記録する制御を行った後に前記データから前記パリティデータを生成し、生成したパリティデータを磁気テープに記録する第2の制御を行う
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記第2の制御において、前記磁気テープに記録された前記データを読み取る制御を行い、読み取った前記データから前記パリティデータを生成する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記第2の制御において、前記データが磁気テープに記録される前に格納される記憶領域の空き容量が閾値未満の場合、前記磁気テープに前記記憶領域に格納された前記データを記録する制御を行った後に、そのデータを前記記憶領域から削除し、
前記記憶領域の空き容量が前記閾値以上となった場合に、前記磁気テープに記録された前記データを読み取る制御を行い、読み取った前記データを前記記憶領域に格納し、かつそのデータを用いてパリティデータを生成する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
データの数とそのデータから生成されるパリティデータの数との合計値が、前記データ及び前記パリティデータの磁気テープへの記録に使用可能なテープドライブの数以下の場合、前記データから前記パリティデータを生成した後に、前記データ及び前記パリティデータのうちの2つ以上を磁気テープに並列に記録する第1の制御を行い、
前記合計値が前記使用可能なテープドライブの数を超える場合、前記データを磁気テープに記録する制御を行った後に前記データから前記パリティデータを生成し、生成したパリティデータを磁気テープに記録する第2の制御を行う
処理を情報処理装置が備えるプロセッサが実行する情報処理方法。
【請求項5】
データの数とそのデータから生成されるパリティデータの数との合計値が、前記データ及び前記パリティデータの磁気テープへの記録に使用可能なテープドライブの数以下の場合、前記データから前記パリティデータを生成した後に、前記データ及び前記パリティデータのうちの2つ以上を磁気テープに並列に記録する第1の制御を行い、
前記合計値が前記使用可能なテープドライブの数を超える場合、前記データを磁気テープに記録する制御を行った後に前記データから前記パリティデータを生成し、生成したパリティデータを磁気テープに記録する第2の制御を行う
処理を情報処理装置が備えるプロセッサに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、バックアップ元サーバと複数のバックアップ先サーバとパリティ格納サーバとを備えるシステムにおいて、バックアップ元サーバが複数のバックアップデータからパリティデータを生成する技術が開示されている。この技術では、バックアップ元サーバは、複数のバックアップデータを複数のバックアップ先サーバに分散して転送し、かつ生成したパリティデータをパリティ格納サーバに転送する。また、この技術では、バックアップ元サーバは、バックアップデータのデータサイズと閾値との比較結果に応じて、パリティデータを生成するタイミングとして「同期」又は「非同期」を選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-143952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1つ以上のデータからパリティデータを生成し、そのデータとパリティデータとを複数の磁気テープに分散して記録する場合、データの記録に使用可能なテープドライブの数によっては、磁気テープの入れ替えが頻発してしまう場合がある。この場合、データ及びパリティデータを磁気テープに記録する際の所要時間が長くなってしまう。
【0005】
本開示は、以上の事情を鑑みてなされたものであり、データ及びパリティデータを磁気テープに記録する際の所要時間を短縮することができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様の情報処理装置は、少なくとも一つのプロセッサを備える情報処理装置であって、プロセッサは、データの数とそのデータから生成されるパリティデータの数との合計値が、データ及びパリティデータの磁気テープへの記録に使用可能なテープドライブの数以下の場合、データからパリティデータを生成した後に、データ及びパリティデータのうちの2つ以上を磁気テープに並列に記録する第1の制御を行い、上記合計値が上記使用可能なテープドライブの数を超える場合、データを磁気テープに記録する制御を行った後にデータからパリティデータを生成し、生成したパリティデータを磁気テープに記録する第2の制御を行う。
【0007】
第2の態様の情報処理装置は、第1の態様の情報処理装置において、プロセッサは、第2の制御において、磁気テープに記録されたデータを読み取る制御を行い、読み取ったデータからパリティデータを生成する。
【0008】
第3の態様の情報処理装置は、第2の態様の情報処理装置において、プロセッサは、第2の制御において、データが磁気テープに記録される前に格納される記憶領域の空き容量が閾値未満の場合、磁気テープに記憶領域に格納されたデータを記録する制御を行った後に、そのデータを記憶領域から削除し、記憶領域の空き容量が閾値以上となった場合に、磁気テープに記録されたデータを読み取る制御を行い、読み取ったデータを記憶領域に格納し、かつそのデータを用いてパリティデータを生成する。
【0009】
第4の態様の情報処理方法は、データの数とそのデータから生成されるパリティデータの数との合計値が、データ及びパリティデータの磁気テープへの記録に使用可能なテープドライブの数以下の場合、データからパリティデータを生成した後に、データ及びパリティデータのうちの2つ以上を磁気テープに並列に記録する第1の制御を行い、上記合計値が上記使用可能なテープドライブの数を超える場合、データを磁気テープに記録する制御を行った後にデータからパリティデータを生成し、生成したパリティデータを磁気テープに記録する第2の制御を行う処理を情報処理装置が備えるプロセッサが実行するものである。
【0010】
第5の態様の情報処理プログラムは、データの数とそのデータから生成されるパリティデータの数との合計値が、データ及びパリティデータの磁気テープへの記録に使用可能なテープドライブの数以下の場合、データからパリティデータを生成した後に、データ及びパリティデータのうちの2つ以上を磁気テープに並列に記録する第1の制御を行い、上記合計値が上記使用可能なテープドライブの数を超える場合、データを磁気テープに記録する制御を行った後にデータからパリティデータを生成し、生成したパリティデータを磁気テープに記録する第2の制御を行う処理を情報処理装置が備えるプロセッサに実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、データ及びパリティデータを磁気テープに記録する際の所要時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2】情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】情報処理装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図4】パリティデータの生成処理を説明するための図である。
図5】データ及びパリティデータを記録する第1の制御を説明するための図である。
図6】データ及びパリティデータを記録する第2の制御を説明するための図である。
図7】データ及びパリティデータを記録する第2の制御を説明するための図である。
図8】データ記録処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本開示の技術を実施するための形態例を詳細に説明する。
【0014】
まず、図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システム10の構成を説明する。図1に示すように、情報処理システム10は、情報処理装置12及びテープライブラリ14を含む。情報処理装置12の例としては、サーバコンピュータ等が挙げられる。
【0015】
テープライブラリ14は、複数のスロット(図示省略)及び複数のテープドライブ18を備え、各スロットには記録媒体の一例としての磁気テープTが格納される。各テープドライブ18は、情報処理装置12に接続される。テープドライブ18は、情報処理装置12による制御によって、磁気テープTに対するデータの書き込み又は読み取りを行う。磁気テープTの例としては、LTO(Linear Tape-Open)テープが挙げられる。
【0016】
情報処理装置12により磁気テープTに対するデータの書き込み又は読み取りを行う場合、書き込み又は読み取り対象の磁気テープTがスロットから所定のテープドライブ18にロードされる。テープドライブ18にロードされた磁気テープTに対するデータの書き込み又は読み取りが完了すると、磁気テープTは、テープドライブ18から元々格納されていたスロットにアンロードされる。
【0017】
次に、図2を参照して、本実施形態に係る情報処理装置12のハードウェア構成を説明する。図2に示すように、情報処理装置12は、CPU(Central Processing Unit)20、一時記憶領域としてのメモリ21、及び不揮発性の記憶部22を含む。また、情報処理装置12は、液晶ディスプレイ等のディスプレイ23、キーボードとマウス等の入力装置24、ネットワークに接続されるネットワークI/F(InterFace)25、及び各テープドライブ18が接続される外部I/F26を含む。CPU20、メモリ21、記憶部22、ディスプレイ23、入力装置24、ネットワークI/F25、及び外部I/F26は、バス27に接続される。CPU20は、プロセッサの一例である。
【0018】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部22には、情報処理プログラム30が記憶される。CPU20は、記憶部22から情報処理プログラム30を読み出してからメモリ21に展開し、展開した情報処理プログラム30を実行する。
【0019】
また、記憶部22には、データが磁気テープTに記録される前に格納される記憶領域32が設けられる。なお、記憶部22の記憶領域の全体でもよいし、記憶部22の一部の記憶領域でもよい。また、記憶領域32は、記憶部22とは異なる記憶装置に設けられてもよい。また、本実施形態では、磁気テープTから読み取られたデータも記憶領域32に格納される。
【0020】
ところで、本実施形態に係る情報処理装置12は、ユーザ端末等の外部装置から送信された磁気テープTへのデータの記録要求と、磁気テープTへの記録対象のデータ(以下「記録対象データ」という)とを受信する。情報処理装置12は、受信した記録対象データを記憶領域32に格納する。そして、情報処理装置12は、記憶領域32に格納された記録対象データを磁気テープTに記録する制御を行う。
【0021】
次に、図3を参照して、本実施形態に係る情報処理装置12の機能的な構成について説明する。図3に示すように、情報処理装置12は、生成部40及び制御部42を含む。CPU20が情報処理プログラム30を実行することにより、生成部40及び制御部42として機能する。
【0022】
生成部40は、複数の記録対象データを用いてパリティデータを生成する。図4に示すように、本実施形態では、説明を分かり易くするために、生成部40が、2つの記録対象データを用いて、1つのパリティデータを生成する例(所謂2D+1Pの構成)を説明する。本実施形態に係るパリティデータは、2つの記録対象データのうちの1つの記録対象データが失われても、その1つの記録対象データを残りの1つの記録対象データと1つのパリティデータとから復元可能な冗長符号である。記録対象データの数及びパリティデータの組み合わせは図4に示す例に限定されない。
【0023】
なお、生成部40は、複数の記録対象データを用いてパリティデータを生成する場合、最大サイズの記録対象データ以外の記録対象データに対してダミーデータを付加することにより複数の記録対象データのサイズを同一サイズにする処理を実行してもよい。この場合のダミーデータの例としては、0でパディングされたデータ、又は1でパディングされたデータ等が挙げられる。
【0024】
制御部42は、記録対象データの数とその記録対象データから生成されるパリティデータの数との合計値TV(図4の例では3)が、記録対象データ及びパリティデータの磁気テープTへの記録に使用可能なテープドライブ18(以下、「使用可能テープドライブ」という)の数以下の場合、以下に示す第1の制御を行う。すなわち、この場合、制御部42は、生成部40が記録対象データからパリティデータを生成した後に、記録対象データ及びパリティデータのうちの2つ以上を磁気テープTに並列に記録する第1の制御を行う。
【0025】
具体的には、一例として図5に示すように、制御部42は、第1の制御として、複数の記録対象データ及びその複数の記録対象データを用いて生成部40により生成されたパリティデータを、複数の磁気テープTに分散し、かつ複数のテープドライブ18を用いて並列に記録する制御を行う。
【0026】
なお、使用可能テープドライブの数は、使用可能テープドライブの数を増減させるイベントの発生に応じて増減する。この場合の使用可能テープドライブの数を増減させるイベントの例としては、テープドライブ18の故障、テープドライブ18の復旧、テープドライブ18のクリーニング要求、テープドライブ18のクリーニング終了、磁気テープTに記録されたデータの読み取り要求、及び磁気テープTに記録されたデータの読み取り完了の少なくとも1つが挙げられる。
【0027】
また、制御部42は、合計値TVが使用可能テープドライブの数を超える場合、記録対象データを磁気テープTに記録する制御を行った後に生成部40により記録対象データから生成されたパリティデータを磁気テープTに記録する第2の制御を行う。
【0028】
具体的には、図6に示すように、制御部42は、第2の制御において、記憶領域32に格納された複数の記録対象データを複数の磁気テープTに分散し、かつ複数のテープドライブ18を用いて並列に記録する制御を行う。また、制御部42は、第2の制御において、記憶領域32の空き容量が閾値未満の場合、磁気テープTに記憶領域32に格納された記録対象データを記録する制御を行った後に、その記録対象データを記憶領域32から削除する。この場合の閾値は、例えば、情報処理システム10のユーザ又は管理者等により、記憶領域32の全体の容量の50%の値等に設定される。
【0029】
また、図7に示すように、制御部42は、記憶領域32の空き容量が閾値以上となった場合に、磁気テープTに記録された記録対象データを読み取る制御を行い、読み取った記録対象データを記憶領域32に格納する。この場合、生成部40は、この制御により記憶領域32に格納された記録対象データを用いてパリティデータを生成する。
【0030】
次に、図8を参照して、本実施形態に係る情報処理装置12の作用を説明する。CPU20が情報処理プログラム30を実行することによって、図8に示すデータ記録処理が実行される。図8に示すデータ記録処理は、例えば、ユーザにより実行開始の指示が入力装置24を介して入力された場合、又は所定数以上のデータが記憶領域32に格納された場合等に実行される。
【0031】
図8のステップS10で、制御部42は、合計値TVが使用可能テープドライブの数以下であるか否かを判定する。この判定が肯定判定となった場合、処理はステップS12に移行する。ステップS12で、生成部40は、前述したように、複数の記録対象データを用いてパリティデータを生成する。ステップS14で、制御部42は、前述したように、複数の記録対象データ及びステップS12で生成されたパリティデータのうちの2つ以上を磁気テープTに並列に記録する制御を行う。ステップS14の処理が終了すると、データ記録処理が終了する。
【0032】
一方、ステップS10の判定が否定判定となった場合、処理はステップS16に移行する。ステップS16で、制御部42は、前述したように、複数の記録対象データを磁気テープTに記録する制御を行う。ステップS18で、制御部42は、記憶領域32の空き容量が閾値未満であるか否かを判定する。この判定が肯定判定となった場合、処理はステップS20に移行する。
【0033】
ステップS20で、制御部42は、ステップS16で磁気テープTに記録された複数の記録対象データを記憶領域32から削除する。ステップS22で、制御部42は、記憶領域32の空き容量が閾値以上になるまで待機する。記憶領域32の空き容量が閾値以上になると、ステップS22の判定が肯定判定となり、処理はステップS24に移行する。ステップS24で、制御部42は、ステップS16で磁気テープTに記録された複数の記録対象データを読み取る制御を行い、読み取った複数の記録対象データを記憶領域32に格納する。ステップS24の処理が終了すると、処理はステップS26に移行する。また、ステップS18の判定が否定判定となった場合、ステップS20~ステップS24の処理は実行されずに処理はステップS26に移行する。
【0034】
ステップS26で、生成部40は、記憶領域32に格納された複数の記録対象データを用いてパリティデータを生成する。ステップS28で、制御部42は、ステップS26で生成されたパリティデータを磁気テープTに記録する制御を行う。ステップS28の処理が終了すると、データ記録処理が終了する。
【0035】
以上説明したように、本実施形態によれば、合計値TVが使用可能テープドライブの数を超える場合、パリティデータの生成及び磁気テープTへの記録が記録対象データの磁気テープTへの記録後に行われる。従って、磁気テープTの入れ替えの発生頻度が低減する結果、記録対象データ及びパリティデータを磁気テープTに記録する際の所要時間を短縮することができる。
【0036】
なお、上記実施形態において、磁気テープTへの記録対象のデータとして、文書データ及び画像データ等のユーザが保存対象とするデータと、そのデータに関するメタデータとを含むオブジェクトを適用してもよい。このオブジェクトを取り扱うストレージシステムは、オブジェクトストレージシステムと称される。この形態例におけるメタデータには、例えば、オブジェクトキー等のオブジェクトの識別情報、オブジェクト名、データのサイズ、及びタイムスタンプ等の属性情報が含まれる。
【0037】
また、上記実施形態において、例えば、生成部40及び制御部42といった各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
【0038】
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
【0039】
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System on Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
【0040】
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
【0041】
また、上記実施形態では、情報処理プログラム30が記憶部22に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。情報処理プログラム30は、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、情報処理プログラム30は、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【符号の説明】
【0042】
10 情報処理システム
12 情報処理装置
14 テープライブラリ
18 テープドライブ
20 CPU
21 メモリ
22 記憶部
23 ディスプレイ
24 入力装置
25 ネットワークI/F
26 外部I/F
27 バス
30 情報処理プログラム
32 記憶領域
40 生成部
42 制御部
T 磁気テープ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8