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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053348
(43)【公開日】2024-04-15
(54)【発明の名称】入力装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20240408BHJP
   G06F 3/0338 20130101ALI20240408BHJP
【FI】
G06F3/01 514
G06F3/0338 413
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159556
(22)【出願日】2022-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】303046277
【氏名又は名称】旭化成エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】隅 晶彦
(72)【発明者】
【氏名】竹澤 遼
【テーマコード(参考)】
5B087
5E555
【Fターム(参考)】
5B087AA07
5B087AB02
5B087BC06
5E555AA06
5E555BA08
5E555BB08
5E555BE16
5E555BE17
5E555CA13
5E555CA29
5E555CA44
5E555FA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザの指に装着可能な入力装置及び方法を提供する。
【解決手段】システムにおいて、入力装置100は、装着したユーザ20の指の曲げ状態を検出する状態検出部と、状態検出部の検出に応じて、ユーザの操作を受け付ける操作入力部と、を備える。状態検出部は、装着したユーザの指の状態に応じて形状、位置及び傾きの少なくとも一つが変化する第1磁性体部材を有する。操作入力部は、ユーザの操作に応じて形状、位置及び傾きの少なくとも一つが変化する第2磁性体部材と、第1磁性体部材及び前記第2磁性体部材の形状、位置及び傾きの少なくとも一つの変化による磁場変化を検出する磁気センサと、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの指に装着可能な入力装置であって、
装着された前記ユーザの指の曲げ状態を検出する状態検出部と、
前記状態検出部の検出に応じて、前記ユーザの操作を受け付ける操作入力部と、を備える
入力装置。
【請求項2】
前記入力装置は、リング状である
請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記状態検出部は、装着された前記ユーザの指の状態に応じて形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化する第1磁性体部材を有し、
前記操作入力部は、前記ユーザの操作に応じて形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化する第2磁性体部材と、前記第1磁性体部材及び前記第2磁性体部材の形状、位置、及び傾きの少なくとも一つの変化による磁場変化を検出する磁気センサとを有する
請求項1に記載の入力装置。
【請求項4】
前記第1磁性体部材は、前記入力装置の前記ユーザの指に対向する面側に配置され、前記第2磁性体部材は、前記ユーザの指に対向する面とは反対側に配置される
請求項3に記載の入力装置。
【請求項5】
前記磁気センサは、前記第1磁性体部材と前記第2磁性体部材の間に配置される
請求項4に記載の入力装置。
【請求項6】
前記第1磁性体部材及び前記第2磁性体部材は、極性が同一方向になるように配置される
請求項5に記載の入力装置。
【請求項7】
前記第1磁性体部材及び前記第2磁性体部材は、少なくとも一部が弾性を有する
請求項3に記載の入力装置。
【請求項8】
前記第1磁性体部材は、エラストマー内に配置された第1磁石を有し、前記第2磁性体部材は、エラストマー内に配置された第2磁石を有する
請求項7に記載の入力装置。
【請求項9】
前記第1磁性体部材及び前記第2磁性体部材は、それぞれ、磁性エラストマーを有する
請求項7に記載の入力装置。
【請求項10】
前記操作入力部は、前記磁場変化及び前記磁場変化の経過時間の少なくとも一方が閾値を超えると、前記磁場変化に基づいて前記ユーザの操作を受け付ける処理部を有する
請求項3に記載の入力装置。
【請求項11】
前記磁気センサは、3D磁気センサである
請求項3に記載の入力装置。
【請求項12】
前記状態検出部は、前記入力装置が前記ユーザの指から外されたことを検出し、
前記操作入力部は、前記ユーザの指から外されたことを検出したことに基づいて、前記入力装置をオフにする
請求項1に記載の入力装置。
【請求項13】
前記操作入力部が受け付けた前記ユーザの操作を示す操作データを出力する無線通信部を更に備える
請求項1に記載の入力装置。
【請求項14】
前記入力装置は、ポインティングデバイスとして機能する
請求項1に記載の入力装置。
【請求項15】
ユーザの指に装着可能な入力装置により実行される方法であって、
装着された前記ユーザの指の曲げ状態を検出する段階と、
前記指の曲げ状態の検出に応じて、前記ユーザの操作を受け付ける段階と、を備える
方法。
【請求項16】
ユーザに装着可能な入力装置であって、
装着された前記ユーザの状態に応じて形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化する第1磁性体部材と、
前記ユーザの操作に応じて形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化する第2磁性体部材と、
前記第1磁性体部材と前記第2磁性体部材の間に配置され、前記第1磁性体部材及び前記第2磁性体部材の形状、位置、及び傾きの少なくとも一方の変化による磁場変化を検出する磁気センサとを備える
入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「第1のセンサにより取得される検出出力が閾値を超えた場合に、上記第2のセンサにより検出される上記第2の環境変化を入力情報として取得し」(請求項1)と記載されている。特許文献2には、「情報を選択するための多次元空間上での使用者の動きから使用者が選択した情報を正確に認識できる多次元空間上での情報選択方法」(段落4)と記載されている。特許文献3には、「制御部10は、検出部10aによって運転者が握持部を握っていることが検出され、タッチセンサ21に対して特定の入力操作が行われたことが検出された場合に、特定の入力操作に応じて操作対象装置を制御する」(要約)と記載されている。特許文献4には、「筆記具を着脱自在に一体保持するとともに加速度センサを内蔵し別途コンピュータへの文字や図形の入力装置100において、紙に筆跡を残しながらコンピュータに筆跡情報を入力と同時に筆記具の紙や机面へのアップ,ダウン動作の検出を確実にする」(要約)と記載されている。特許文献5には、「片手の指先又は指の一部で挟持して相対的に摺動可能な二枚の板状入力部材を備えると共に、少なくとも該板状入力部材の相対位置又は相対移動に応じて入力情報を形成する情報形成部を備えることを特徴とする情報入力装置100」(請求項1)と記載されている。特許文献6には、「両手の各指にQWERTYキーボードと同様に複数の文字を多重に割り当てておき、各指に取り付けられた動作検出部1が、打鍵動作を検出するとその指に固有の信号を発信し、その信号列を受信した携帯型コンピュータ2が、各信号列に対してそれぞれの信号に対応する指に多重に割り当てられた文字のいずれか1つを対応付けて作成される文字列の中で単語として成立するものを対応付けた辞書を参照し、受信した信号列に対応する単語を候補として表示し、表示された候補の中からユーザ20により選択された単語を入力する」(要約)と記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
特許文献1 特許第6270557号
特許文献2 特表2004-537055号公報
特許文献3 特開2013-075652号公報
特許文献4 特開平8-022367号公報
特許文献5 特開2005-327252号公報
特許文献6 特開2000-222415号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、ユーザの指に装着可能な入力装置を提供する。前記入力装置は、装着された前記ユーザの指の曲げ状態を検出する状態検出部と、前記状態検出部の検出に応じて、前記ユーザの操作を受け付ける操作入力部と、を備える。
【0004】
前記入力装置は、リング状であってよい。
【0005】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記状態検出部は、装着された前記ユーザの指の状態に応じて形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化する第1磁性体部材を有してよい。前記入力装置のいずれかにおいて、前記操作入力部は、前記ユーザの操作に応じて形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化する第2磁性体部材と、前記第1磁性体部材及び前記第2磁性体部材の形状、位置、及び傾きの少なくとも一つの変化による磁場変化を検出する磁気センサとを有してよい。
【0006】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記第1磁性体部材は、前記入力装置の前記ユーザの指に対向する面側に配置され、前記第2磁性体部材は、前記ユーザの指に対向する面とは反対側に配置されてよい。
【0007】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記磁気センサは、前記第1磁性体部材と前記第2磁性体部材の間に配置されてよい。
【0008】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記第1磁性体部材及び前記第2磁性体部材は、極性が同一方向になるように配置されてよい。
【0009】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記第1磁性体部材及び前記第2磁性体部材は、少なくとも一部が弾性を有してよい。
【0010】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記第1磁性体部材は、エラストマー内に配置された第1磁石を有し、前記第2磁性体部材は、エラストマー内に配置された第2磁石を有してよい。
【0011】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記第1磁性体部材及び前記第2磁性体部材は、それぞれ、磁性エラストマーを有してよい。
【0012】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記操作入力部は、前記磁場変化及び前記磁場変化の経過時間の少なくとも一方が閾値を超えると、前記磁場変化に基づいて前記ユーザの操作を受け付ける処理部を有してよい。
【0013】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記磁気センサは、3D磁気センサであってよい。
【0014】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記状態検出部は、前記入力装置が前記ユーザの指から外されたことを検出し、前記操作入力部は、前記ユーザの指から外されたことを検出したことに基づいて、前記入力装置をオフにしてよい。
【0015】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記操作入力部が受け付けた前記ユーザの操作を示す操作データを出力する無線通信部を更に備えてよい。
【0016】
前記入力装置のいずれかにおいて、前記入力装置は、ポインティングデバイスとして機能してよい。
【0017】
本発明の第2の態様においては、ユーザの指に装着可能な入力装置により実行される方法を提供する。前記方法は、装着された前記ユーザの指の曲げ状態を検出する段階と、前記指の曲げ状態の検出に応じて、前記ユーザの操作を受け付ける段階と、を備える。
【0018】
本発明の第3の態様においては、ユーザに装着可能な入力装置を提供する。前記入力装置は、装着された前記ユーザの状態に応じて形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化する第1磁性体部材と、前記ユーザの操作に応じて形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化する第2磁性体部材と、前記第1磁性体部材と前記第2磁性体部材の間に配置され、前記第1磁性体部材及び前記第2磁性体部材の形状、位置、及び傾きの少なくとも一方の変化による磁場変化を検出する磁気センサとを備える。
【0019】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施形態のシステム10の模式図である。
図2】本実施形態の入力装置100のより詳細な模式図を示す。
図3】本実施形態の入力装置100の構成例を示す。
図4】状態検出部210、操作入力部220、及び本体部200のより詳細な第1の構成例を示す。
図5】入力装置100が装着されたユーザ20の手の4つの状態と、対応する入力装置100の一部の状態とを示す説明図である。
図6】磁気センサ420の磁場変化検出結果の一例を示す。
図7】本実施形態のシステム10における入力装置100の動作フローの一例を示す。
図8】状態検出部210及び操作入力部220のより詳細な第2の構成例を示す。
図9】本実施形態のシステム10の適用例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0022】
図1は、本実施形態のシステム10の模式図である。システム10は、入力装置100と、表示装置110とを備える。システム10において、入力装置100を装着したユーザ20は、入力装置100を介して各種の操作を表示装置110に入力し、当該操作に応じた映像を表示装置110により視聴することができる。
【0023】
入力装置100は、無線で表示装置110に接続されてよい。入力装置100は、ユーザ20に装着可能なウェアラブルコンピュータであってよく、一例として、ユーザ20の指に装着されるポインティングデバイスである。入力装置100は、ユーザ20の操作を示す操作データを表示装置110に出力する。
【0024】
表示装置110は、ユーザ20に装着されるウェアラブルコンピュータであってよく、一例として、ユーザ20の頭部に装着されるAR(Augmented Reality)メガネ又はヘッドマウントディスプレイである。表示装置110は、光学透過型又は非透過型のディスプレイを有してよく、入力装置100からの操作データに応じて、表示されるポインタの移動、ポインタによる選択等を表示してよい。また、表示装置110は、ユーザ20に装着されないディスプレイ等の表示装置、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、ワークステーション、サーバコンピュータ、または汎用コンピュータ等のコンピュータであってよく、複数のコンピュータが接続されたコンピュータシステムであってもよい。
【0025】
図2は、本実施形態の入力装置100のより詳細な模式図を示す。入力装置100は、リング状の指輪であってよい。入力装置100は、本体部200と、状態検出部210と、操作入力部220とを備える。
【0026】
本体部200は、一例としてチタン、ステンレス等の金属、又はプラスチック等であってよい。本体部200は、入力装置100の他の構成(一例として状態検出部210及び操作入力部220)を保持してよい。本体部200は、リング状であってよく、リングの穴にユーザ20の指を通すことで、入力装置100が装着される。
【0027】
状態検出部210は、装着されたユーザ20の指の曲げ状態を検出する。状態検出部210は、装着されたユーザ20の指に接触して、又はユーザ20の指に非接触で曲げ状態を検出してよい。状態検出部210の少なくとも一部は、本体部200のユーザ20の指に対向する面側に露出して配置されてよい。状態検出部210の露出した一部は、例えば、直方体又は円筒状であってよい。状態検出部210は、さらに、入力装置100の脱着の検出を行ってもよい。
【0028】
操作入力部220は、状態検出部210の検出に応じて、ユーザ20の操作を受け付ける。操作入力部220の少なくとも一部は、本体部200のユーザ20の指に対向する面とは反対側に露出して配置されてよい。操作入力部220の露出した一部は、例えば、十字キー形状、円筒状、又は直方体等であってよい。
【0029】
図3は、本実施形態の入力装置100の構成例を示す。入力装置100は、状態検出部210と、操作入力部220と、無線通信部300とを備える。状態検出部210、操作入力部220、及び無線通信部300は、金属の本体部200に埋め込まれたプラスチックのモジュール内に配置されてよい。また、状態検出部210、操作入力部220、及び無線通信部300は、指輪の本体部200内に直接配置されてもよい。図3において、入力装置100が装着されているユーザ20の指(一例として人差し指)が伸びている状態310、曲げている状態320、及び曲げている状態で操作を入力している状態330を、XYZ軸とともに示す。
【0030】
状態検出部210は、入力装置100が装着された指について、指の曲げと伸びのいずれの状態であるかを検出する。状態検出部210は、少なくとも一部がユーザ20の指に接触して、又は、全体が本体部200に埋め込まれた状態で、指の曲げと伸びの間で異なる値を検出可能な部材又はセンサ等を有してよい。状態検出部210は、例えば、磁気、圧力、光の状態、大気圧、電流、電圧、及び温度の少なくとも1つが指の曲げと伸びの間で変化する部材又は当該変化を検出可能なセンサを有してよい。状態検出部210は、一例として、磁性体部材又は歪みゲージを有してよい。
【0031】
操作入力部220は、無線通信部300に接続され、状態検出部210が指の曲げを検出していることに応じてユーザ20の操作を受け付けてよい。操作入力部220は、状態検出部210が指の曲げを検出している間のユーザ20の操作を示す操作データを無線通信部300に出力してよい。一方、操作入力部220は、状態検出部210が指の曲げを検出していない場合にはユーザ20の操作を受け付けず、例えば、状態検出部210が指の曲げを検出していない間には、ユーザ20の操作が操作入力部220へ入力された場合でも操作データを無線通信部300に出力しない。操作入力部220は、ユーザの装着されていない指(一例として親指)によって、3軸方向(一例として図3のXYZ軸)でユーザ20の操作を受け付けてよい。操作入力部220は、操作入力部220が露出した面に平行な3軸方向での露出部分の位置、露出部分の変形、及び露出部分に対する圧力の少なくとも1つの変化を、ユーザ20の操作として受け付け可能であってよい。また、操作入力部220は、装着したユーザ20の指の動き(ジェスチャー等)をユーザ20の操作として受け付けてもよい。
【0032】
無線通信部300は、無線で表示装置110に接続され、操作入力部220が受け付けたユーザ20の操作を示す操作データを表示装置110に出力する。無線通信部300は、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信の規格で、表示装置110と操作データの通信を行ってよい。
【0033】
図4は、状態検出部210、操作入力部220、及び本体部200の一部のより詳細な第1の構成例を示す。
【0034】
状態検出部210は、第1磁性体部材400を有する。第1磁性体部材400は、装着されたユーザ20の指の状態に応じて形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化する。第1磁性体部材400は、少なくとも一部が弾性を有し、当該弾性を有する部分の形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化してよい。第1磁性体部材400は、ユーザ20の指に対向する面側に露出して配置され、露出した部分又は当該露出した部分を覆うカバー材が、装着された指に接触してよい。第1磁性体部材400は、指の第1磁性体部材400に対する圧力で形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化してよい。第1磁性体部材400は、円筒状又は直方体等であってよい。
【0035】
第1磁性体部材400は、例えば、第1エラストマー402と、当該第1エラストマー402内に配置された第1磁石404とを有してよい。第1エラストマー402は、特に限定されず、シリコンゴム等の熱硬化性エラストマーや、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性エラストマーであってよい。第1磁石404は、装着された指に向かう側に2つの極の一方が配置されてよい。第1磁石404は、X軸方向において、中心位置が、第1エラストマー402の中心位置に一致するように配置されてよい。第1磁石404は、Z軸方向において、中心位置が、第1エラストマー402の中心位置より第1磁性体部材400の露出面側になるように配置されてよい。
【0036】
操作入力部220は、第2磁性体部材410と、磁気センサ420と、処理部430とを有する。第2磁性体部材410は、ユーザ20の操作に応じて形状、位置、及び傾きの少なくとも一方が変化してよい。第2磁性体部材410は、極性が第1磁性体部材400と同一方向になるように配置されてよい。第2磁性体部材410は、少なくとも一部が弾性を有し、当該弾性を有する部分の形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化してよい。第2磁性体部材410は、ユーザ20の指に対向する面とは反対側に一部露出して配置され、露出した部分又は当該露出した部分を覆うカバー材を、ユーザ20が操作することにより、形状、位置、及び傾きの少なくとも一つが変化してよい。第2磁性体部材410は、十字キー形状、円筒状、又は直方体等であってよい。
【0037】
第2磁性体部材410は、例えば、第2エラストマー412と、当該第2エラストマー412内に配置された第2磁石414とを有してよい。第2エラストマー412は、特に限定されず、シリコンゴム等の熱硬化性エラストマーや、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性エラストマーであってよい。第2磁石414は、装着された指に向かう側に2つの極の一方が配置されてよい。第2磁石414は、極性が第1磁石404と同一方向になるように配置されてよい。図4においては、一例として、第1磁石404と第2磁石414は、Z軸方向で上側がN極となっている。第2磁性体部材410は、第1磁性体部材400と同じ構成及び材質であってよいし、又は異なる構成及び材質であってもよい。
【0038】
磁気センサ420は、一例として、3D(3軸)磁気センサである。ここで、3D磁気センサは、3軸方向の磁場をセンシング可能なセンサである。3D磁気センサは、一例として、単一の集積回路(IC)で構成される。磁気センサ420は、処理部430に接続され、第1磁性体部材400及び第2磁性体部材410の形状、位置、及び傾きの少なくとも一つの変化による磁場変化を検出する。磁気センサ420は、第1磁性体部材400と第2磁性体部材410の間に配置されてよい。例えば、磁気センサ420は、第1磁性体部材400の第1磁石404の下面と第2磁性体部材410の第2磁石414の上面との中間地点に配置されてよい。磁気センサ420は、プリント基板422上に形成され、配置されてよい。磁気センサ420は、検出される磁束密度(以下、検出値とも呼ぶ)を示すデータを処理部430に出力してよい。磁気センサ420は、例えば、XYZ軸のそれぞれの検出値を示すデータを出力してよい。
【0039】
処理部430は、プロセッサ等であってよい。処理部430は、無線通信部300に接続され、磁気センサ420が検出した磁場変化及び磁場変化の経過時間の少なくとも一方が閾値を超えると、磁場変化に基づいてユーザ20の操作を受け付ける。処理部430は、磁気センサ420が検出する磁場変化に対応する指の状態、及び入力された操作を決定し、決定した操作を示す操作データを無線通信部300に出力してよい。処理部430は、本体部200内において、磁気センサ420と同じプリント基板422上に配置されてもよい。
【0040】
図5は、入力装置100が装着されたユーザ20の手の4つの状態500,510,520,及び530と、それぞれ対応する入力装置100の一部の状態とを示す説明図である。
【0041】
装着されたユーザ20の人差し指が伸びている状態500では、指に接触している第1磁性体部材400はほぼ圧力を受けておらず、大きな変形は生じていない。この場合に、入力装置100は操作データを出力しない。
【0042】
装着されたユーザ20の人差し指が曲がっている状態510では、指に接触している第1磁性体部材400は、圧力を受けて、圧縮されている。この場合に、入力装置100の操作入力部220は、操作を受け付け可能となるが、入力装置100は、操作入力部220に対して操作されていないため、操作データを出力しない。
【0043】
装着されたユーザ20の人差し指が曲がっており、第2磁性体部材410の中央部分にZ軸方向に親指で圧力が加えられている状態520では、第1磁性体部材400及び第2磁性体部材410は、圧力を受けて、Z軸方向に全体が圧縮されている。この場合に、入力装置100の操作入力部220は、Z軸方向でのプッシュ又は選択等の操作を受け付けて、無線通信部300は、当該操作を示す操作データを表示装置110に出力する。
【0044】
装着されたユーザ20の人差し指が曲がっており、第2磁性体部材410の端部にZ軸方向に親指で圧力が加えられている状態530では、第1磁性体部材400は、圧力を受けて、全体が圧縮され、第2磁性体部材410は、Z軸方向に圧力を受けた端部が圧縮されて上面が傾いている。この場合に、入力装置100の操作入力部220は、XY平面でのポインタの移動等の操作を受け付けて、無線通信部300は、当該操作を示す操作データを表示装置110に出力する。
【0045】
図6は、本実施形態の磁気センサ420の磁場変化検出結果の一例を示す。図6は、3D磁気センサ420のXYZ軸それぞれの磁束密度B,B,Bと、XYZ軸の合計の磁束密度BSUMとを示す。図6において、縦軸は磁束密度(mT)を示し、横軸はデータ数を示す。図6において、データ上に、入力装置100が出力するXY平面でのポインタの移動方向を丸の中に矢印で示し、矢印がない丸は、プッシュ操作を示す。図6における磁束密度(mT)は、磁気センサ420の処理されていないデータから、装着した指が伸びている状態における磁束密度を引いた値を検出値として示す。
【0046】
タイミング600において、合計の磁束密度BSUMが増加し予め定められた閾値より大きくなると、入力装置100は、装着したユーザ20の指が曲がったことを検出し、その後の磁束密度B,B,Bの変動に応じた操作を操作入力部220が出力する。例えば、操作入力部220は、X軸方向の磁束密度Bの変動が他の操作時よりも相対的に大きくなるとX軸方向の操作を出力してよい。操作入力部220は、合計の磁束密度BSUMが予め定められた閾値より大きくなると、プッシュ操作を出力してよい。タイミング610において、磁束密度BSUMが減少し予め定められた閾値より小さくなると、入力装置100は、ユーザ20の指が伸びたことを検出し、操作入力部220は操作データを出力しない。
【0047】
図7は、本実施形態のシステム10における入力装置100の動作フローの一例を示す。ステップS10において、ユーザ20は入力装置100の電源をオンにする。
【0048】
ステップS20において、無線通信部300は、電源オンされると自動で、又は、ユーザ20が入力装置100のペアリングボタンを押すことで、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信の規格で、表示装置110とペアリング処理を行い、表示装置110と通信可能な状態となる。
【0049】
ステップS30において、入力装置100は、感度調整等の初期設定を行う。入力装置100は、自動で初期設定のプログラムを実行してよい。例えば、入力装置100は、表示装置110にユーザ20に対する複数の動作の指示を表示させ、各動作を決定するための閾値等を設定し、保存してよい。一例として、入力装置100は、装着した指を曲げる動作指示を表示装置110に表示させた後の予め定められた期間(例えば数秒)に磁気センサ420が検出した、磁束密度の平均値、最大/最小磁束密度、又は最大/最小磁束密度の予め定められた割合(最大磁束密度の80%)を指の曲げ状態を決定するための閾値として設定して、処理部430に保存してよい。同様に、入力装置100は、装着した指を曲げて、複数の操作を入力する動作指示を表示装置110に表示させ、各操作に対応する複数の閾値を設定、保存してよい。入力装置100は、例えば、3軸方向磁束密度のうちXY軸方向磁束密度及び3軸方向磁束密度の合計について、それぞれ設定された複数の閾値を設定、保存してよい。XY軸方向磁束密度の閾値は、各軸について、プラス方向に対応する閾値とマイナス方向に対応する閾値が設定されてよい。また、操作に関する磁束密度(例えば磁束密度BSUM)の閾値は、指の曲げ状態に関する磁束密度(例えば磁束密度BSUM)の閾値より大きくてよい。
【0050】
入力装置100は、初期設定において、工場出荷時等に予め設定されている閾値を用いてもよい。この場合、入力装置100は、初期設定において、既に保存されている閾値を読み出す、又は初期設定により当該予め設定されている閾値を調整してよい。
【0051】
ステップS40において、状態検出部210は、入力装置100がユーザ20の指から外されているかを検出する。入力装置100の処理部430は、電源ONの後、予め定められた期間に状態検出部210が指が曲げ状態であることを検出しない場合、入力装置100がユーザ20の指から外されていると決定してよい。また、入力装置100の処理部430は、磁気センサ420の検出値が、装着に関する閾値より低い場合、又は磁気センサ420の検出値が当該閾値より低い期間が予め定められた期間を超えた場合に、入力装置100がユーザ20の指から外されていると決定してよい。予め定められた期間は、それぞれ、入力装置100の工場出荷時に又はユーザ入力で入力装置100に設定されてよい。装着に関する閾値は、曲げ状態に関する閾値より小さくてよく、ステップS30の初期設定で設定されてよい。
【0052】
入力装置100は、入力装置100がユーザ20の指から外されていると決定するとステップS50に移行する。入力装置100は、入力装置100がユーザ20の指に装着されていると決定するとステップS60に移行する。
【0053】
ステップS50において、操作入力部220の処理部430は、ステップS60において磁気センサ420の検出値から入力装置100がユーザ20の指から外されていると決定すると、入力装置100をオフにしてよい。処理部430は、入力装置100の電源をオフにする又は入力装置100をスリープ状態に入らせてよい。
【0054】
ステップS60において、状態検出部210は、初期設定で設定された閾値を用いて、装着された指の曲げ状態を検出する。ユーザ20が指を曲げることに応じて、第1磁性体部材400は図5の状態のように圧縮されて第1磁石404が磁気センサ420に近づいて、磁気センサ420で検出する磁束密度が変化する。処理部430は、初期設定後、指の曲げ状態に対応する閾値を検出値(一例として図6のBsum)が超えると操作入力部220を介した操作を受け付けるために、ステップS70に移行する(図7におけるYes)。また、処理部430は、指の曲げ状態に対応する閾値を検出値が超える期間が閾値期間(一例として、2秒)を超えると、操作を受け付けるために、ステップS70に移行してもよい(図7におけるYes)。当該閾値期間は、入力装置100の工場出荷時に又はユーザ入力で入力装置100に設定されてよい。
【0055】
一方、処理部430は、指の曲げ状態に対応する閾値を検出値が超えない間に、操作入力部220に操作が入力された場合でも操作データを出力しない(図7におけるNo)。また、処理部430は、指の曲げ状態に対応する閾値を検出値が超える期間が閾値期間を超えるまでは、操作入力部220に操作が入力された場合でも操作データを出力しなくてもよい(図7におけるNo)。
【0056】
ステップS70において、操作入力部220は、ユーザ20から操作を受け付ける。操作入力部220は、指の曲げ状態に対応する閾値を検出値が超えている間、又は指の曲げ状態に対応する閾値を検出値が超えた後予め定められた期間、受け付けた操作を示す操作データを無線通信部300に出力する。予め定められた期間は、入力装置100の工場出荷時に又はユーザ入力で入力装置100に設定されてよい。
【0057】
一例として、処理部430は、X軸方向の磁束密度Bがプラスの閾値を超えており、合計の磁束密度BSUMが閾値を超えていない場合には、X軸のプラスの方向への操作(例えば、X軸のプラスの方向へのポインタの移動)を示す操作データを出力してよい。また、処理部430は、合計の磁束密度BSUMが閾値を超えている場合には、プッシュ操作(例えば、ポインタによる選択)を示す操作データを出力してよい。また、処理部430は、合計の磁束密度BSUMが閾値を超えておらず、X軸方向とY軸方向の磁束密度がそれぞれ閾値を超えた場合には、X軸方向とY軸方向の磁束密度の閾値を超えた分の割合に応じた斜め方向へのポインタの移動を示す操作データを出力してもよい。また、処理部430は、X軸方向又はY軸方向の磁束密度の閾値を超えた分の割合に応じたポインタの移動速度を示す操作データを更に出力してもよい。無線通信部300は、処理部430からの操作データを表示装置110に送信する。
【0058】
本実施形態の入力装置100により、ユーザ20が意図しない間に操作入力部220に対して操作が入力された場合でも、操作データを出力しないため、ポインタの移動等に関するユーザ20の操作性が向上する。また、ユーザ20は、装着した指を曲げるのみで、入力装置100を入力受付状態と入力拒否状態との間で容易に移行させることができる。
【0059】
上記の実施形態において、処理部430は、Z軸方向の操作(プッシュ)に関して3軸方向磁束密度の合計BSUMを用いて操作の決定を行ったが、これに限定されず、処理部430は、Z軸方向の磁束密度Bのみを用いてZ軸方向の操作(プッシュ)を検出してもよい。
【0060】
図8は、状態検出部210及び操作入力部220のより詳細な第2の構成例を示す。第2の構成例は、第1の構成例と同様であってよく、ただし、第1磁性体部材400及び第2磁性体部材410が異なる。以下、異なる点を主に述べる。
【0061】
第1磁性体部材400は、シリコンやゴムなどの柔軟素材に、微小な磁性粒子を含有させた磁性エラストマー800を有してよい。磁性エラストマー800は、材質が第1の構成例と同様であってよい。
【0062】
第2磁性体部材410は、磁性エラストマー810を有してよい。磁性エラストマー810は、材質が第1の構成例と同様であってよい。第2磁性体部材410は、第1の構成例と同様に、Z軸方向で第1磁性体部材400と極性が同一方向となるように配置されてよい。
【0063】
第1磁性体部材400及び第2磁性体部材410は、全体が弾性を有する磁性エラストマーであるため、ユーザ20の操作及び指の曲げ等によって変形等が生じ、当該変形に応じた磁場変化を磁気センサ420で検出することができる。
【0064】
上記の実施形態では、状態検出部210及び操作入力部220が共通する1つの磁気センサ420を用いた例を示したが、これに限定されず、状態検出部210及び操作入力部220は、それぞれが磁気センサを有してもよく、また、それぞれが別の検出メカニズムを用いてもよい。状態検出部210は、メカニカルスイッチ、タッチセンサ、圧力センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、またはこれらセンサの組み合わせで指の曲げ状態を検出してよい。操作入力部220は、メカニカルスイッチ、タッチセンサ、圧力センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、又はこれらの組み合わせでユーザ20の操作を検出してよい。
【0065】
図9は、本実施形態のシステム10の適用例の説明図である。適用例では、ユーザ20の両手の指に入力装置120、130が装着され、ゲームにおいて、表示装置110の表示画面900、910に表示された剣をユーザ20が入力装置120、130で操作する。入力装置120、130は、それぞれ入力装置100と同様であってよい。
【0066】
表示画面900において、入力装置120、130が装着された両手の指を曲げて、2刀を入力装置120、130でそれぞれ操作可能となっている。入力装置120、130は、指の曲げ状態を検出していることを示す操作データを表示装置110に出力してよい。表示装置110は当該操作データに応じて2刀を表示する。
【0067】
表示画面910において、入力装置130が装着された片方の手の指を曲げて、1刀を一方の入力装置130で操作可能となっている。入力装置130のみが、指の曲げ状態を検出していることを示す操作データを表示装置110に出力してよい。表示装置110は当該操作データに応じて入力装置130に対応する1刀を表示する。このように、入力装置120、130は、それぞれ、装着された指の曲げ及び伸びの2つの異なる状態を表示装置110への出力とすることができる。
【0068】
上記の実施形態では、入力装置100が指に装着される例を示したが、これに限定されず、入力装置100は、ユーザ20の頭部、腕、足、胸部、又は腹部等に装着されるウェアラブルデバイスであってもよい。また、上記の実施形態では、入力装置100が指の曲げ状態を検出する例を示したが、これに限定されず、状態検出部210は、ユーザの他の状態を検出してよい。例えば、入力装置100は、入力装置100の装着状態を状態検出部210で検出して、ユーザ20に入力装置100が装着されていると検出した場合に操作入力部220がユーザ20の操作を受け付けてもよい。
【0069】
処理部430は、本体部200に必ずしも実装されていなくてもよく、システム10において、表示装置110に実装されてもよい。この場合、システム10において、磁気センサ420から取得した生データを無線通信部300から表示装置110に送信し、表示装置110に実装された処理部430で生データを演算し、ユーザ20の操作を認識してよい。
【0070】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0071】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0072】
10 システム
20 ユーザ
100 入力装置
110 表示装置
120 入力装置
130 入力装置
200 本体部
210 状態検出部
220 操作入力部
300 無線通信部
400 第1磁性体部材
402 第1エラストマー
404 第1磁石
410 第2磁性体部材
412 第2エラストマー
414 第2磁石
420 磁気センサ
430 処理部
500,510,520,530 状態
800 エラストマー
810 エラストマー
900 表示画面
910 表示画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9