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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024054122
(43)【公開日】2024-04-16
(54)【発明の名称】エッジパージを用いる基材サセプタ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20240409BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20240409BHJP
   H01L 21/31 20060101ALN20240409BHJP
【FI】
H01L21/68 P
C23C16/44 B
H01L21/31 F
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024003562
(22)【出願日】2024-01-12
(62)【分割の表示】P 2020087134の分割
【原出願日】2020-05-19
(31)【優先権主張番号】62/851,414
(32)【優先日】2019-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100118256
【弁理士】
【氏名又は名称】小野寺 隆
(72)【発明者】
【氏名】シング ラジ
(72)【発明者】
【氏名】ダン トッド
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト カール ルイス
(72)【発明者】
【氏名】テルホルスト ハーバート
(72)【発明者】
【氏名】シェロ エリック
(72)【発明者】
【氏名】ゾープ ブシャン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】基材とサセプタとの間の物理的な相互作用に関連するいくつかの品質管理の問題を解決できるワークピースサセプタ提供する。
【解決手段】半導体処理装置において、ワークピースサセプタ本体200は、ワークピースを支持する前面202と、前面の反対側の背面204と、前面の内側部分226上に支持境界を少なくとも部分的に形成するワークピース接触ゾーン210と、サセプタ本体内に配置される複数の軸方向チャネル224と、を備える。ワークピース接触ゾーンは、処理構成において前面上に配置されるワークピースの外側のエッジの半径方向内側方向に配置される。複数の軸方向チャネルの夫々は、前面の外側部分内へ延在する対応する開口部222に接続する。開口部のそれぞれは、サセプタ本体のワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に配置される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークピースサセプタ本体であって、
ワークピースを支持するように構成される前面と、
前記前面の反対側の背面と、
前記前面の内側部分の周りに支持境界を少なくとも部分的に形成するワークピース接触ゾーンであって、前記ワークピース接触ゾーンは処理構成において、前記前面上に配置されるワークピースの外側のエッジの半径方向内側方向に配置されるように構成される、ワークピース接触ゾーンと、
前記サセプタ本体内に配置される一つまたは複数の軸方向チャネルであって、前記軸方向チャネルは前記前面の外側部分内へ延在する一つまたは複数の開口部に連結し、前記開口部のそれぞれは前記サセプタ本体の前記ワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に配置される、一つまたは複数の軸方向チャネルと、を備え、
前記ワークピース接触ゾーンは、前記面の前記外側部分よりも高い高さにあり、前記ワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に、および前記サセプタ本体の前記面と前記ワークピースとの間で軸方向にギャップを形成する、ワークピースサセプタ本体。
【請求項2】
前記ワークピース接触ゾーンは前記前面から延在する周方向リブを備える、請求項1に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項3】
前記ワークピースをさらに備える、請求項1に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項4】
前記開口部から半径方向外側方向に配置されるワークピース保持部分をさらに備え、前記ワークピース保持部分は前記ワークピースの半径方向の移動を防止するように構成される、請求項1に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項5】
前記ワークピース保持部分は、前記ワークピース接触ゾーンよりも高い高さに配置される、請求項4に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項6】
前記軸方向チャネルは、前記ワークピースサセプタ本体および前記背面を通って延在する、請求項1に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項7】
前記前面と前記背面との間に配置され、複数の軸方向チャネルのうちの少なくとも一つから延在して流体連通する複数の半径方向チャネルをさらに備える、請求項1に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項8】
前記背面を支持するように構成されるペデスタルと、
前記ペデスタルを通って延在し、複数の半径方向チャネルのうちの少なくとも一つと流体連通するように構成される少なくとも一つの長手方向パージチャネルと、をさらに備える、請求項7のワークピースサセプタ本体。
【請求項9】
前記前面の前記内側部分内へ延在する一つまたは複数の開口部をさらに備え、前記複数の開口部は真空と流体連通するように構成される、請求項8のワークピースサセプタ本体。
【請求項10】
前記ペデスタルを通って延在し、前記複数の開口部のうちの少なくとも一つと流体連通するように構成される、少なくとも一つの長手方向真空チャネルをさらに備える、請求項9に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項11】
前記前面内へ延在する複数の半径方向溝をさらに備え、前記複数の半径方向溝のそれぞれは、前記複数の開口部のうちの少なくとも一つと流体連通している、請求項10に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項12】
前記複数の半径方向溝と流体連通する周方向溝をさらに備える、請求項11に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項13】
前記周方向溝は前記前面上に内側真空領域を形成し、前記内側真空領域内の前記前面から延在する複数の突出部をさらに備える、請求項12に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項14】
前記複数の半径方向チャネルは複数の半径方向流体チャネルを備え、前記複数の半径方向流体チャネルは、前記前面と前記背面との間に配置される少なくとも一つの半径方向熱電対チャネルをさらに備え、前記半径方向熱電対チャネルは熱電対を受け入れるように構成される、請求項7に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項15】
前記複数の半径方向チャネルは、複数の半径方向流体チャネルを備え、前記前面と前記背面との間に配置される少なくとも一つの半径方向熱電対チャネルをさらに備え、前記ペデスタルを通って延在する少なくとも一つの長手方向熱電対チャネルをさらに備え、前記少なくとも一つの半径方向熱電対チャネルおよび長手方向熱電対チャネルは熱電対を受け入れるように構成される、請求項8に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項16】
ワークピースサセプタをパージする方法であって、前記方法は、
前記ワークピースの外側のエッジがワークピース接触ゾーンから半径方向外側方向に配置されるように、サセプタ本体の前面上のワークピース接触ゾーン上へワークピースを装填することと、
前記サセプタ本体の前記前面が反応チャンバーと流体連通し、前記サセプタ本体の背面が装填チャンバーと流体連通する処理構成にワークピースを配置することと、
前記反応チャンバー内に第1の圧力を提供することと、
前記サセプタ本体内の一つまたは複数のチャネルからギャップへパージガスを第2の圧力で、前記ワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に、およびサセプタプレートの前記前面と前記ワークピースとの間で軸方向に、前記反応チャンバーまで流すことにより、前記ワークピースの前記外側のエッジの裏面をパージすることであって、前記第2の圧力は前記第1の圧力よりも高い、パージすることと、を含む、方法。
【請求項17】
前記ワークピースを前記ワークピース接触ゾーン上に装填することは、前記ワークピース接触ゾーンから半径方向外側方向に配置されるワークピース保持部分の半径方向内側方向に前記ワークピースを装填することを含み、前記ワークピース保持部分は前記ワークピースの半径方向の移動を防止するように構成される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ワークピースの前記外側のエッジの前記裏面をパージすることは、前記サセプタ本体内に配置される一つまたは複数の軸方向チャネルを通してパージガスを流すことを含み、前記軸方向チャネルは前記ワークピースサセプタ本体および前記裏面を通って延在する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記パージガスは不活性ガスおよび反応性ガスを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記不活性ガスはアルゴンを含み、前記反応性ガスは水素を含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、SUBSTRATE SUSCEPTOR USING EDGE PURGINGと題する2019年5月22日出願の米国仮特許出願第62/851414号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本出願とともに提出された出願データシートにおいて外国または国内における優先権主張が特定される全ての出願は、米国特許法施行規則(37 CFR)1.57の下で参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概ね半導体処理に関し、より具体的には処理チャンバー内で半導体基材を支持するためのサセプタに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
半導体製造プロセスは、通常は、制御されたプロセス条件下でサセプタ上の反応チャンバー内に支持される基材を用いて行われる。多くのプロセスでは、半導体基材(例えば、ウェーハ)は反応チャンバー内で加熱される。基材とサセプタとの間の物理的な相互作用に関連するいくつかの品質管理の問題は、処理中に発生する可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの実施形態では、ワークピースサセプタが提供される。ワークピースサセプタ本体は、ワークピースを支持するように構成される前面と、前面の反対側の背面とを備える。ワークピースサセプタはまた、前面の内側部分の周りに支持境界を少なくとも部分的に形成するワークピース接触ゾーンを備えることができる。ワークピース接触ゾーンは、処理構成において前面上に配置されるワークピースの外側のエッジの半径方向内側方向に配置されるように構成されることができる。ワークピースサセプタはまた、サセプタ本体内に配置される一つまたは複数の軸方向チャネルを備える。軸方向チャネルは、前面の外側部分に延在する一つまたは複数の開口部に連結する。開口部のそれぞれは、サセプタ本体のワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に配置されている。ワークピース接触ゾーンは、面の外側部分よりも高い高さにあり、ワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に、およびサセプタ本体の面とワークピースとの間で軸方向にギャップを形成する。
【0005】
いくつかの実施形態では、ワークピースサセプタをパージする方法が提供される。方法は、ワークピースの外側のエッジがワークピース接触ゾーンから半径方向外側方向に配置されるように、サセプタ本体の前面上のワークピース接触ゾーン上へワークピースを装填することを含む。方法は、サセプタ本体の前面が反応チャンバーと流体連通するように、およびサセプタ本体の裏面が装填チャンバーと流体連通するように、処理構成にワークピースを配置することをさらに含む。方法は、反応チャンバー内に第1の圧力を提供することと、サセプタ本体内の一つまたは複数のチャネルからギャップへパージガスを第2の圧力で、ワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に、およびサセプタプレートの前面とワークピースとの間で軸方向に、反応チャンバーまで流すことにより、ワークピースの外側のエッジの裏面をパージすることと、を含む。第2の圧力は第1の圧力よりも高い。
【図面の簡単な説明】
【0006】
上記、ならびに本発明の概念の追加の目的、特徴、および利点は、添付の図面を参照して、本発明の実施形態の以下の例示的および非限定的な詳細な説明によってよりよく理解される。図面では、特に明記しない限り、類似の参照番号が類似の要素に使用される。
【0007】
図1】一実施形態による、装填位置にあるワークピース支持体を備える半導体処理装置の断面概略図である。
図2】一実施形態による、ワークピース支持体が処理位置に示される図1の装置の概略図である。
図3】背面と前面を支持するペデスタルを備える例示的なサセプタ本体である。
図4A】サセプタ本体の一部の概略断面側面図である。
図4B】ペデスタルを備える例示的なサセプタ本体の斜視断面図である。
図4C】本体の前面を本体の背面に連結する軸方向パージチャネルを備える例示的なサセプタ本体である。
図5】例示的なサセプタ本体の断面図である。
図6】例示的なサセプタ本体の断面の斜視図である。
図7】前面と背面との間で区分された例示的なサセプタ本体の水平断面図である。
図8】ワークピースサセプタをパージする例示的な方法である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
いくつかの実施形態および実施例を以下に開示するが、本発明は、本発明の具体的に開示される実施形態および/または用途ならびにその明白な修正および等価物を超えて拡張されることが当業者によって理解される。したがって、本明細書に開示される本発明の範囲は、以下に記載される具体的に開示される実施形態によって限定されるべきではないことが意図される。
【0009】
基材の準備と処理には、精密な製造技術と装置が必要とされる場合がある。さらに、それらの処理には、メンテナンスおよびクリーニングが必要になる場合がある。本明細書では、基材処理の清浄度および品質を改善するための様々な実施形態が説明される。
【0010】
様々なタイプの実質的に平坦なワークピース、例えば基材(例えば、半導体ウェーハを含むウェーハ)は、一般的に、処理装置内のサセプタアセンブリ上で処理される。サセプタアセンブリはサセプタを備えることができ、サセプタは、様々な硬質材料(例えば、セラミック、グラファイト)を所望の形状に機械加工し、および必要に応じてコーティング(例えば、炭化ケイ素(SiC))を施すことによって形成されることができる。サセプタは、様々な形状のワークピースを支持するために様々な形状で形成されることができるが、多くは円形である。
【0011】
上記のように、特に基材の処理中の反応物質とサセプタとの間の相互作用に関連して、処理中にいくつかの品質管理の問題が発生する可能性がある。これらの問題には、例えば、基材上の裏面堆積、サセプタアセンブリおよび/もしくは処理装置の様々な部品または領域への望ましくない堆積が含まれることができる。このような品質管理の問題は、基材および半導体デバイスの全体的な品質ならびに生産を低下させ、歩留まりの低下とコストの増加をもたらす可能性がある。
【0012】
裏面堆積は、プロセスガスが基材とサセプタとの間の空間内に流れ込み、基材の裏面上に堆積する場合に発生する。プロセスガスの流れが基材とサセプタとの間で制御されないため、ランダムな堆積が基材の裏面で発生する可能性がある。上記の問題に加えて、このランダムな堆積は裏面の厚みのムラを引き起こし、それが表面の局所的な場所の平坦性に影響を与え、最終的にデバイスの均一性の問題を引き起こす可能性がある。
【0013】
典型的なプロセスでは、反応性ガスが加熱されたウェーハ上を通過し、ウェーハ上で反応物質の薄層の化学気相堆積(CVD)を引き起こす。順次処理により、複数の層が集積回路になる。他の例示的なプロセスには、スパッタ堆積、フォトリソグラフィ、ドライエッチング、プラズマ処理、および高温アニーリングが含まれる。これらのプロセスの多くは高温を必要とし、同じまたは同様の反応チャンバーで実行されることができる。反応性ガスは、金属塩化物(例えば、塩化チタン、四塩化チタンなど)、他の金属化合物(例えば、モリブデン、タングステンなど)、シリコンベースのガス(例えば、シラン、ジシラン、トリシランなど)、酸化ガス(例えば、H2O、O2、O3など)、および/または任意の他の好適な反応性ガスを含む。様々な膜、例えば金属系(例えば、チタン、モリブデン、タングステンなど)の膜、シリコン系の膜、および/または他の膜を調製することができる。膜は、酸化物層を備えることができる。いくつかの実施形態では、反応性ガスは、上記のガス(またはそれらの組み合わせ)のいずれかと他のガス、例えば水素との混合物を含むことができる。いくつかの実施形態では、二つ以上の反応性ガスを適用することができる。例えば、水素を除く第1の反応性ガス(例えば、モリブデンガス)を使用することができ、および/または第2の反応性ガスは水素との混合物(例えば、水素を加えたモリブデンガス)を含むことができる。第2の反応性ガスは、第1の反応性ガスの後に基材上を通過することができる。
【0014】
ウェーハは、高品質の堆積を促進するために、様々な温度で処理される場合がある。温度制御は、物質移動領域より低い温度、例えばシランを使用するシリコンCVDの場合、約500℃~900℃で特に有益である。この動的領域では、温度がウェーハの表面全体で均一でない場合、堆積される膜厚は不均一になる。しかし、特定のシナリオでは、より低い温度が使用される場合がある。
【0015】
ウェーハの直径も処理に影響する。近年、大口径ウェーハの枚葉式処理は、バッチ処理で達成できるよりもプロセス制御の精度を高めたいという要望を含む様々な理由でより広く使用されるようになった。ウェーハはシリコンで作られ、最も一般的には約150mm(約6インチ)または約200mm(約8インチ)の直径を有し、約0.725mmの厚さを有する。最近では、直径が約300mm(約12インチ)で厚さが約0.775mmの、より大きなシリコンウェーハが使用されている。これは、枚葉式処理の利点をさらに効率的に利用するためである。将来的にはさらに大きなウェーハが予想される。典型的な枚葉式サセプタはポケットまたはくぼみを備え、ウェーハは処理中にその中に置かれる。多くの場合、くぼみはウェーハを非常に密接に受け入れるように成形される。
【0016】
上記の問題のいくつかに対処するために、サセプタアセンブリまたは処理装置は、パージチャネル設計を備えることができる。述べたように、これらの改善により、基材(例えば、ウェーハ)の裏面、サセプタアセンブリの面、または他の望ましくない領域と接触することから生じる反応チャンバー内の反応物質を減らすことができる。反応物質が不注意で処理装置またはサセプタアセンブリの特定の領域と接触する場合、対応する領域を洗浄する必要がある場合がある。これにより、基材の処理に追加の労力がかかるだけでなく、将来のウェーハ処理の品質も低下する可能性がある。
【0017】
ここで図を参照する。
【0018】
図1は、反応チャンバー101および装填チャンバー102を備える半導体処理装置100の実施形態を概略的に例示する。反応チャンバー101および装填チャンバー102を共に、例えば、マルチモジュール「クラスター」ツールに実装される処理モジュールと見なすことができる。例示の実施形態では、以下により詳細に説明するが、反応チャンバー101は装填チャンバー102の上方に配置され、それらは、ベースプレート107および可動ペデスタルまたはワークピース支持体109によって分離される。
【0019】
いくつかの実施形態では、反応チャンバー101は、正確な縮尺率で描かれていない概略図とは異なり、装填チャンバー102より実質的に小さくてもよい。ここに示すように、枚葉式モジュールの場合、反応チャンバー101は約0.25リットル~3リットルの容積を有することができる。いくつかの実施形態では、反応チャンバー101は、約1リットル未満の容積を有することができる。いくつかの実施形態では、反応チャンバー101は、長さが約900mm、幅が600mm、高さが5mmであってよい。いくつかの実施形態では、装填チャンバー102は約30リットル~約50リットルの容積を有することができる。いくつかの実施形態では、装填チャンバー102は約40リットルの容量を有することができる。いくつかの実施形態では、装填チャンバー102は、反応チャンバー101の容積の約35~45倍の容積を有することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、反応チャンバー101は、一つまたは複数の入口103(一つが示されている)および一つまたは複数の出口104(一つが示されている)を備えることができる。処理中、ガス、例えば反応物質およびパージガスは、反応チャンバー入口103を通って反応チャンバー101に流入することができ、ガス、例えば過剰な反応物質、反応物質副生成物、およびパージガスは、反応チャンバー出口104を通って反応チャンバー101から流出することができる。いくつかの実施形態では、装填チャンバー102は、一つまたは複数の入口105(一つが示されている)および一つまたは複数の出口106(一つが示されている)を備えることができる。動作中、ガス、例えばパージガスは、装填チャンバー入口105を通って装填チャンバー102内に流入することができ、ガス、例えば過剰な反応物質、反応物質副生成物、およびパージガスは、装填チャンバー出口106を通って装填チャンバー102から流出することができる。示す構成、例えば、入口103、105および出口104、106の位置は、単なる概略であり、例えば反応チャンバー101で実行されるプロセス、ガスの所望の流路等に基づいて調整されることができる。パージガスは、単一のパージガスまたはパージガスの混合物を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、パージガスは一つまたは複数の不活性ガス、例えば一つまたは複数の希ガス(例えば、ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノンなど)から本質的になることができる。パージガスは、いかなる反応性ガスも含まない一つまたは複数の不活性ガスを含むことができる。別の実施形態では、パージガスは、例えば、一つまたは複数の不活性ガスおよび一つまたは複数の他の非不活性ガスを含むことができる。パージガスは、反応性ガス、例えば水素と混合された不活性ガスを含むことができる。パージガスは、例えば、水素とアルゴンとの混合物を含むことができる。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の不活性ガスから本質的になる(すなわち、いかなる反応性ガスも含まない)第1のパージガスを第1のパージ工程で使用することができ、一つまたは複数の反応性ガスと混合された一つまたは複数の不活性ガスの混合物を含む第2のパージガスを、2番目のパージ工程で使用することができる。いくつかの実施形態では、この第2のパージ工程は、この第1のパージ工程に連続的に続く。一つまたは複数の反応性ガスを含む一つまたは複数の不活性ガスを含むパージ工程を用いると、基材全体にわたる反応物質の分布を改善するのに役立つことができる。例えば、送達システム(例えば、シャワー)は、一般的に反応物質を基材の中心近くに集中させることができる。第2のパージ工程の間、不活性ガスと反応性ガスとの混合物は、反応物のより良い分布を、例えば基材のエッジの近くで提供することができる。
【0021】
例示の実施形態では、反応チャンバー101は、開口部108を備えるベースプレート107を備える。ベースプレート107の内側のエッジは、開口部108を画定する。いくつかの実施形態では、ベースプレート107はチタンを含むことができる。例示の実施形態では、反応チャンバー入口103は、反応チャンバー出口104とほぼ反対側に設置されているため、反応チャンバー入口103から反応チャンバー出口104に流れる反応性ガスは、ワークピースWの面とほぼ平行に、したがって可動支持体の上面に平行に移動する。このような反応器は、「クロスフロー」または水平層流反応器と呼ばれることもある。いくつかの実施形態では、装置100は、原子層堆積(ALD)反応器であってもよく、反応物質のパルスを別々に提供するために制御システム113によって制御される弁を備える。いくつかの実施形態では、装置100は、制御システム113によって互いに独立して制御される二つ以上の弁を備え、反応チャンバー101と装填チャンバー102との間の相対圧力および/または流れの方向を調整することができる。いくつかの実施形態では、反応チャンバー入口103は、望ましいパターンでガスを分配するような分配システムを備えることができる。いくつかの実施形態では、反応チャンバー101の高さが反応チャンバー出口104の近くで減少するように、反応チャンバー101は反応チャンバー出口104の近くで先細になり、それにより反応チャンバー出口104を通る空気流を制限する。装置100は、蒸着(例えば、化学気相堆積、もしくはCVD、および/または原子層蒸着、もしくはALD)反応器に関して本明細書で説明されることができるが、装置100は、代わりにドライエッチャー、アッシャー、ラピッドサーマルアニーラーなどを含む他の半導体処理ツールを備えることができるが、これらに限定されない。
【0022】
装置100は、駆動機構110の動作によって装填位置と処理位置との間で移動するように構成される可動支持体109をさらに備える。図1は、一実施形態による、装填位置にある支持体109を示す。支持体109は、ワークピース(半導体ワークピースW、図2を参照)、例えばシリコンウェーハを保持するように構成されることができる。ワークピースWを、様々な方法、例えばロボットのエンドエフェクタを用いて支持体109に装填および取り出すことができる。支持体109は、パドルまたはフォークを用いるワークピースWの装填および取り出しを支援するために、リフトピン111および/または切り欠きを備えることができる。支持体109は装填後にワークピースWを定位置に保持する真空システムを備えてもよく、または重力のみによってワークピースWに対応するサイズおよび形状のポケットにワークピースWを保持してもよい。装置100は、ワークピースWを支持体109に装填し、そこから取り出すための一つまたは複数のゲート弁112(一つが示されている)をさらに備えることができる。ゲート弁112は、例えば、搬送チャンバー、ロードロック、処理チャンバー、クリーンルームなどへのアクセスを可能にすることができる。
【0023】
制御システム113はまた、駆動機構110を制御するように構成またはプログラムされる。いくつかの実施形態では、駆動機構110は、支持体109に垂直運動をさせるピストンまたはエレベータを備えることができる。したがって、駆動機構110は、支持体109、およびしたがって支持体109上に配置されるワークピースWを、反応器閉鎖操作中に処理位置に、そして反応器開放操作中に装填位置に移動させるように構成される。駆動機構110は、支持体109上に配置されるワークピースWを回転させるように構成されることもできる。
【0024】
図2は、一実施形態による、支持体109が処理位置に示されている装置100を概略的に示す。支持体109は、処理位置にある場合ベースプレート107と係合し、反応チャンバー101の内部を装填チャンバー102から効果的に隔離または分離する。このような分離は、反応チャンバー101と装填チャンバー102との間の汚染を低減することができる。いくつかの実施形態では、係合は、ベースプレート107と支持体109との間に硬質金属間シールを形成することを含むことができる。いくつかの実施形態では、係合は、ベースプレート107と支持体109との間にソフトシールを形成するために、いずれかの部分に柔軟な材料、例えばOリングの圧縮を含むことができる。いくつかの実施形態では、係合は、完全なシールにならないように、支持体109とベースプレート107との間のギャップを維持することを含むことができる。係合が支持体109とベースプレート107との間にギャップを維持することを含む場合でも、装置100が処理位置にある場合、支持体は、反応チャンバー101と装填チャンバー102との間の流体連通に対して実質的なバリアを形成することによって、装填チャンバー102から反応チャンバー101をさらに効果的に分離することができる。
【0025】
図3は例示的なサセプタ本体200を示す。図1および2に例示する支持体109は、サセプタ本体200を備えることができる。サセプタ本体200は、背面204および前面202を備えることができる。サセプタ本体200は、背面204および前面202を支持するペデスタル218を備えることができる。前面202は、背面204の反対側であることができる。前面202は、全体的に実質的に平坦であることができ、ここに記載のように、いくつかの形体が前面202内へまたは前面202から延在する。前面202は、ワークピース、例えば基材(例えば、ウェーハ)を支持するように構成されることができる。前面202および/または背面204は、一つまたは複数の形状、例えば、円、楕円、矩形などを形成することができる。図3に示すように、前面202は実質的に円形であることができる。したがって、用語「周方向」または関連する用語が全体を通して使用される。しかし、本明細書に記載の概念は、他の形状にも同様に適用されることができる。
【0026】
本体200は、一つまたは複数の開口部222を備えることができる。開口部222は、前面202の外側部分220内へ延在することができる。ここにさらに記載のように、開口部222は、前面202で支持されるワークピースにエッジパージを提供することができる。開口部222は、サセプタ本体200内に、例えば少なくとも部分的に前面202と背面204との間に配置される一つまたは複数の軸方向チャネル(例えば、図4A~4Cに示すチャネル252)と流体連通することができる。いくつかの実施形態では、本体は、円周方向に延在する軸方向チャネルを備えることができる。例えば、周方向に延在する軸方向チャネル224は、前面202内へ延在することができる。ここに示すように、開口部222は、周方向に延在する軸方向チャネル224と連通することができる。ここに示すように、周方向に延在する軸方向チャネルは、完全な円周に延在してリング形状のチャネルを形成することができる。
【0027】
パージ開口部222は、そこを通る流量を制御するために、固定または可変の断面積を有するように構成されることができる。例えば、パージ開口部222は、調節可能な流量を提供するために対応する流量制御弁、例えばニードル弁を備えることができる。いくつかの実施形態では、開口部222は、(例えば、所定の直径に対応する)所望の断面積および/または所望の量の固定オリフィスを備え、いくつかのプロセス条件下で所望の量のエッジパージ流量を提供することができる。例えば、サセプタ本体200は、約15~36のパージ開口部222を有することができ、いくつかの実施形態では18を有する。パージ開口部222のそれぞれは、約0.5mm~2mmの範囲の直径を有することができ、いくつかの実施形態では、直径は約1.85mmである。
【0028】
サセプタ本体200は、ワークピース接触ゾーン210を備えることができる。ワークピース接触ゾーン210は、前面202の内側部分226の周りに少なくとも部分的に支持境界を形成することができる。いくつかの実施形態では、ワークピース接触ゾーン210とその上に保持される基材との間の界面にシールを形成して、前面202の外側部分220と内側部分226との間の流れを防止することができる。ワークピース接触ゾーン210は、前面202上に配置されるワークピースの外側のエッジの半径方向内側方向に配置されるように構成されることができる。ワークピースが前面202上に配置される場合、ワークピース接触ゾーン210は、前面202の外側部分220よりも高い高さにあり、ワークピース接触ゾーン210の半径方向外側方向に、およびサセプタ本体200の前面202とワークピースとの間で軸方向にギャップ(図示せず)を形成することができる。ワークピース接触ゾーン210は、前面202から延在する周方向リブを備えることができる。開口部222のそれぞれは、ワークピース接触ゾーン210の半径方向外側方向に配置されることができる。ワークピース接触ゾーン210は、約1.5mm~約3mmの範囲の厚さ(すなわち、半径方向幅)を有することができ、いくつかの実施形態では、厚さは約2mmである。円形である実施形態では、ワークピース接触ゾーン210は、約286mm~約292mmの範囲の直径を有するほぼ環状の支持リングを形成することができ、いくつかの実施形態(例えば、300mmのワークピースを保持するように構成される実施形態)では直径は約288mmである。いくつかの実施形態では、ワークピースの外側のエッジからワークピース接触ゾーン210までの半径方向距離は約10mm~約12mmの範囲であってもよく、いくつかの実施形態では約12mmである。
【0029】
サセプタ本体は、ワークピース保持部分214を備えることができる。ワークピース保持部分214は、半径方向内側方向に面する周方向リムを備えることができる。ワークピース保持部分214は、一つまたは複数の開口部222から半径方向外側方向に配置されてもよく、ワークピースの半径方向の移動を防止するように構成されることができる。これにより、ワークピースの損傷を防止し、ワークピースのより高品質な堆積を促進することができる。ワークピース保持部分214は、ワークピース接触ゾーン210よりも高い高さまで延在して、ワークピース接触ゾーン上に支持されるワークピースを保持することができる。サセプタ本体200は、ワークピース保持部分214の半径方向外側方向に面する周方向エッジを備えることができる。いくつかの実施形態では、ワークピース保持部分214は、前面202の上約0.8mm~約1mmの範囲の高さを有することができ、いくつかの実施形態では、高さは約0.9mmである。
【0030】
サセプタ本体200は、前面202の内側部分226内に内側真空領域を備えることができる。真空領域は、開口部222、軸方向チャネル(例えば、周方向パージチャネル224)、および/またはワークピース接触ゾーン210の半径方向内側方向にあることができる。内側真空領域は、前面202内へ延在する一つまたは複数の真空溝を備えることができる。例えば、周方向溝236は、前面202内へ延在して、外側真空境界を形成することができる。一つまたは複数の半径方向真空溝が前面202内へ延在することができる。内側真空領域は、一つまたは複数の半径方向真空溝246によって一つまたは複数の部分に分割されることができる。半径方向真空溝246は、2、3、4、5、6、またはそれ以上の内部真空領域部分を形成することができる。サセプタ本体200は、前面202の内側真空領域内へ延在する一つまたは複数の真空開口部244を備えることができる。真空開口部244は、真空と流体連通することができる。ワークピースが前面202上にある場合、真空は、真空開口部244を介して適用され、半径方向真空溝246、周方向溝236、および/または内側真空領域の他の領域に沿ってワークピースに負圧を適用することができる。サセプタ本体200は、内側真空領域内にエンボス加工されたおよび/または隆起した形体、例えば図3に示す隆起形体232を備えることができる。隆起形体232は、ワークピースと前面202の一部(例えば、内側真空領域)との間に小さな分離を設けることができる。この分離により、適用される真空の機能性と有効性を向上させることができる。隆起形体232は、サセプタ本体200へのワークピースの付着を低減するのに役立つことができ、および/またはワークピースの裏面との直接の接触を減らすことができ、そしてこれにより汚染またはワークピースの損傷の可能性を減らすことができる。隆起形体232はまた、ワークピース206への熱伝導の均一性を改善することができる。
【0031】
リフトピンが本体200を通って延在することができる、ならびにワークピース(例えば、ウェーハ)を前面202に配置するおよび/またはそこから取り外すことができる、一つまたは複数のリフトピン穴228を備えることができる。リフトピン穴228は、周方向溝236の半径方向内側方向にまたはそこから半径方向外側方向に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、三つのリフトピン穴228があるが、別の数も可能である。
【0032】
図4Aは、図3に関して上述したサセプタ本体200の一部の概略断面側面図を示す。例えば、図4Aは、前面202と背面204との間でサセプタ本体200内に配置される軸方向パージチャネル252および開口部222を示す。いくつかの実施形態では、軸方向パージチャネル252のそれぞれは、周方向パージチャネル224(図3)を介して流体連通していてもよい。
【0033】
ワークピース206は、前面202のワークピース接触ゾーン210と接触して示される。ここに示すように、ワークピース接触ゾーン210は、面202の外側部分220よりも高い高さにあることができる。一部の設計では、ワークピース206と前面202との間に、ワークピース接触ゾーン210の半径方向外側方向に流体ギャップ270を形成することができる。示される実施形態によれば、パージ流体は、ワークピース206の裏面に沿ったギャップ270内で、およびワークピース206の外側のエッジの周りで、軸方向パージチャネル252および開口部222を通って流れることができる。この構成により、ワークピース206の前面で堆積に使用されるガスが、ワークピース206のエッジまたは裏面に材料を堆積させるのを低減または防止することができる。いくつかの実施形態では、パージは、周方向パージチャネル、例えば図3に示すチャネル224を通って流れることができる。いくつかの実施形態では、流体ギャップ270は約0.1mm~約0.18mmの範囲とすることができ、いくつかの実施形態では、流体ギャップ270は約0.15mmである。
【0034】
図4Aはまた、図3に関して上述したように、ワークピース保持部分214がワークピース接触ゾーン210よりも高い高さに配置される実施形態の別の詳細を示す。
【0035】
図4Bはペデスタル218を備える例示的なサセプタ本体200の斜視断面図を示す。ペデスタル218を用いて、例えば背面204へ取り付けることによって支持することにより、サセプタ本体200を支持することができる。ペデスタル218は、追加的または代替的に、その中に一つまたは複数のチャネルを備えることができる。例えば、一つまたは複数のペデスタルパージチャネル260は、ペデスタル218内に配置されることができる。一つまたは複数のペデスタルパージチャネル260は、ペデスタル218を通って長手方向に延在することができ、複数の開口部222のうちの少なくとも一つと流体連通するように構成されることができる。例えば、サセプタ本体202は、ここの別の箇所に記載のように、二つの軸方向パージチャネル252を備えることができる。サセプタ本体200は、前面202と背面204との間に配置される一つまたは複数の半径方向パージチャネル248を備えることができる。一つまたは複数の半径方向パージチャネル248は、軸方向パージチャネル252の少なくとも一つから延在し、および/またはそれと流体連通することができ、ならびに軸方向チャネル252と長手方向ペデスタルチャネル260との間で流体連通させることができる。いくつかの実施形態では、周方向パージチャネル256として示される周方向溝は、半径方向チャネル248および軸方向チャネル252と流体連通する(例えば、それらの間で流体連通させる)ことができる。いくつかの実施形態では、ペデスタルパージチャネル260は約3mm~約5mmの範囲の直径を有することができ、いくつかの実施形態では約4mmである。半径方向パージチャネル248は、約2mm~約4mmの範囲の直径を有することができ、いくつかの実施形態では約3mmである。
【0036】
図4Cは、前面202を背面204と連結する軸方向パージチャネル252を備える例示的なサセプタ本体200を示す。詳細図に最もよく示すように、いくつかの実施形態では、軸方向パージチャネル252は、前面202からそして前面202を通って背面204へ、そして背面204を通って、本体200を完全に貫通することができる。また、図3に関して上述したように、サセプタ本体200はリフトピン穴228を備えることができる。ここに示すように、ペデスタル218は、他の形体、例えばリフト機構、流体素子、および/または他の形体へ安全に取り付けるための固定アセンブリに取り付けられるか、またはそれを備えることができる。
【0037】
図5は例示的なサセプタ本体200の断面図を示す。いくつかの実施形態では、図5に示す図は図4Cに示す図とは異なる(例えば、直交する)平面に沿った断面図であり、上で説明され図3に示す多くの類似の真空形体を示す。ここに示すように、サセプタ本体200は、一つまたは複数の半径方向真空溝246と流体連通している一つまたは複数のペデスタル真空チャネル266を備えることができる。周方向溝236も示される。ペデスタル真空チャネル266は、ペデスタル218のエッジの近くで半径方向に配置されてもよい。ペデスタル真空チャネル266は、(長手方向真空チャネルを形成するために)長手方向であってもよく、ペデスタル218を通って延在してもよい。いくつかの実施形態では、真空チャネル266は、真空開口部244のうちの一つまたは複数と流体連通するように構成される。追加的にまたは代替的に、ペデスタル真空チャネル266は、複数の半径方向真空溝246のうちの少なくとも一つと流体連通していてもよい。半径方向真空溝246は、真空開口部244および/または周方向溝236と流体連通していてもよい。いくつかの実施形態では、真空穴244は、約43mm~約52mmの範囲の互いからの分離距離を有することができ、いくつかの実施形態では、約51.5mmである。
【0038】
図6は例示的なサセプタ本体200の断面の斜視図を示す。この断面は、図4Aおよび4Bに示される断面とは異なる平面に沿っていてもよい。ここに示すように、周方向パージチャネル256は、サセプタ本体200全体にわたって配置されることができる。周方向パージチャネル256のこの配置は、サセプタ本体200全体への(例えば、前面202と背面204との間での)全てのパージガスのより大きなアクセスおよび侵入を可能にすることができる。
【0039】
熱電対チャネル、例えば半径方向熱電対チャネル262も示される。ここで熱電対チャネルは、中に延在する熱電対を備えるように構成されることができる。サセプタ本体200は、熱電対チャネル262内に少なくとも部分的に配置される熱電対を備えることができる。サセプタ本体200は、一つまたは複数の半径方向熱電対チャネル262を備えることができる。半径方向熱電対チャネル262は、前面202と背面204との間に配置されてもよい。
【0040】
ペデスタル218は、熱電対を受け入れるように構成される、長手方向に延在する長手方向熱電対チャネル264を備えることができる。長手方向熱電対チャネル264は、熱電対チャネル262と流体連通していてもよい。熱電対は、熱電対チャネル262を通って半径方向に延在する様々な点で温度を測定するように構成されることができる。このような長い熱電対チャネル262は、サセプタ本体200の大部分にわたってより正確な温度情報へのアクセスを可能にし、および/または必要に応じて堆積プロセスへの修正を可能にすることができる。
【0041】
図7は前面202と背面204との間の例示的なサセプタ本体200の水平断面図である。ここに示すように、サセプタ本体200は、複数の半径方向パージチャネル248を備えることができる。半径方向パージチャネル248は、ここに示すように、対応するペデスタルパージチャネル260と流体連通することができる。半径方向パージチャネル248の一つまたは複数のグループは、対応するペデスタルパージチャネル260に関連付けられることができる。グループ内の半径方向パージチャネル248のそれぞれは、互いに半径方向にオフセットされてもよい。追加的にまたは代替的に、グループ間の半径方向パージチャネル248は、互いにオフセットされてもよい。例えば、半径方向のオフセット(例えば、グループ内、グループ間)は、約5度~140度であってもよい。例えば、半径方向のオフセットは、約50度~70度であってもよい。いくつかの実施形態では、半径方向オフセットは、同じグループ内の隣接する半径方向パージチャネル248間でほぼ等しくてもよい。追加的または代替的に、オフセットは、全ての隣接する半径方向パージチャネル248間でほぼ等しくてもよい。ここに示すように、熱電対チャネル262は、半径方向パージチャネル248のうちの一つまたは複数とほぼ同じ平面に配置されてもよい。
【0042】
図8は、処理装置、例えば装置100、およびいくつかの実施形態ではコントローラ、例えば図2-2を参照して説明したコントローラ113を使用して、図3~7を参照して説明されたサセプタ本体200を備えるサセプタの実施形態などのワークピースサセプタをパージする例示的な方法300を示す。方法300は、ブロック304に示すように、ワークピースの外側のエッジがワークピース接触ゾーンから半径方向外側方向に配置されるように、サセプタ本体の前面上のワークピース接触ゾーン上へワークピースを装填することを含むことができる。方法300は、ブロック308に示すように、サセプタ本体の前面が反応チャンバーと流体連通するように、処理構成にワークピースを配置することを含むことができる。位置決めは、サセプタ本体の背面を、それが装填チャンバーと流体連通するように位置決めすることを含むことができる。ブロック312に示すように、方法300は、反応チャンバー内に第1の圧力を提供することを含むことができる。ブロック316で、方法300は、サセプタ内の複数のチャネルから第2の圧力でパージガスを流すことにより、ワークピースの外側のエッジの裏側をパージすることを含むことができる。パージガスを、ギャップへ、ワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に、およびサセプタプレートの前面とワークピースとの間で軸方向に、反応チャンバーまで通すことができる。いくつかの実施形態では、第2の圧力は第1の圧力よりも高い。いくつかの実施形態では、第2の圧力は、装填チャンバー内の第1の圧力よりも高くなるように構成される。
【0043】
いくつかの実施形態では、ワークピース接触ゾーンは、前面から延在する周方向リブを備える。いくつかの実施形態では、ワークピースをワークピース接触ゾーン上へ装填することは、ワークピース接触ゾーンから半径方向外側方向に配置されるワークピース保持部分の半径方向内側方向にワークピースを装填することを含むことができる。ワークピース保持部分は、ここに開示されるような、ワークピースの半径方向の動きを防止するように構成されることができる。ワークピースの外側のエッジの裏側をパージすることは、サセプタ本体内に配置される複数の軸方向チャネルを通ってパージガスを流すことを含むことができる。軸方向チャネルは、ワークピースのサセプタ本体およびサセプタ本体の背面を通って延在することができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、ワークピースの外側のエッジの裏側をパージすることは、前面の外側部分内へ延在する複数の開口部を通してパージガスを流すことを含み、開口部のそれぞれはサセプタ本体のワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に配置される。開口部のもう一つは、複数の軸方向チャネルの対応するチャネルと流体連通して配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ワークピースの外側のエッジの裏側をパージすることは、前面と背面との間に配置される複数の半径方向チャネルを通してパージガスを流すことを含むことができる。半径方向チャネルは、複数の軸方向チャネルのうちの少なくとも一つから延在し、および/またはそれらと流体連通することができる。
【0045】
方法300は、前面の内側部分内へ延在する複数の開口部を介してワークピースの裏面に真空を適用することを含むことができる。ワークピースの裏面に真空を適用することは、背面を支持するように構成されるペデスタルを通って延在する少なくとも一つの長手方向真空チャネルに真空を適用することを含むことができる。少なくとも一つの長手方向真空チャネルは、複数の開口部のうちの少なくとも一つと流体連通していてもよい。方法300の一つまたは複数の態様の特徴は、図1~7に関して上に開示されたサセプタ本体200の機能および特徴を含むことができる。
【実施例0046】
以下に様々な実施例を示す。
【0047】
第1の実施例では、ワークピースサセプタ本体は、ワークピースを支持するように構成される前面と、前面の反対側の背面と、前面の内側部分の周りに支持境界を少なくとも部分的に形成するワークピース接触ゾーンであって、ワークピース接触ゾーンは処理構成において、前面上に配置されるワークピースの外側のエッジの半径方向内側方向に配置されるように構成される、ワークピース接触ゾーンと、サセプタ本体内に配置される一つまたは複数の軸方向チャネルであって、軸方向チャネルは前面の外側部分内へ延在する一つまたは複数の開口部に連結し、開口部のそれぞれはサセプタ本体のワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に配置される、一つまたは複数の軸方向チャネルと、を備え、ワークピース接触ゾーンは、面の外側部分よりも高い高さにあり、ワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に、およびサセプタ本体の面とワークピースとの間で軸方向にギャップを形成する。
【0048】
第2の実施例は、ワークピース接触ゾーンは前面から延在する周方向リブを備える、実施例1に記載のワークピースサセプタ本体である。
【0049】
第3の実施例は、ワークピースをさらに備える、実施例1~2のいずれかに記載のワークピースサセプタ本体である。
【0050】
第4の実施例は、開口部から半径方向外側方向に配置されるワークピース保持部分をさらに備え、ワークピース保持部分はワークピースの半径方向の移動を防止するように構成される、実施例1~3のいずれかに記載のワークピースサセプタ本体である。
【0051】
第5の実施例は、ワークピース保持部分は、ワークピース接触ゾーンよりも高い高さに配置される、実施例4に記載のワークピースサセプタ本体である。
【0052】
第6の実施例は、軸方向チャネルは、ワークピースサセプタ本体および背面を通って延在する、実施例1~5のいずれかに記載のワークピースサセプタ本体である。
【0053】
第7の実施例は、前面と背面との間に配置され、複数の軸方向チャネルのうちの少なくとも一つから延在して流体連通する複数の半径方向チャネルをさらに備える、実施例1~6のいずれかに記載のワークピースサセプタ本体である。
【0054】
第8の実施例は、背面を支持するように構成されるペデスタルと、ペデスタルを通って延在し、複数の半径方向チャネルのうちの少なくとも一つと流体連通するように構成される少なくとも一つの長手方向パージチャネルと、をさらに備える、実施例7に記載のワークピースサセプタ本体である。
【0055】
第9の実施例は、前面の内側部分内へ延在する一つまたは複数の開口部をさらに備え、複数の開口部は真空と流体連通するように構成される、実施例8に記載のワークピースサセプタ本体である。
【0056】
第10の実施例は、ペデスタルを通って延在し、複数の開口部のうちの少なくとも一つと流体連通するように構成される、少なくとも一つの長手方向真空チャネルをさらに備える、実施例9に記載のワークピースサセプタ本体である。
【0057】
第11の実施例は、前面内へ延在する複数の半径方向溝をさらに備え、複数の半径方向溝のそれぞれは、複数の開口部のうちの少なくとも一つと流体連通している、実施例10に記載のワークピースサセプタ本体である。
【0058】
第12の実施例は、複数の半径方向溝と流体連通する周方向溝をさらに備える、実施例11に記載のワークピースサセプタ本体である。
【0059】
第13の実施例は、周方向溝は前面上に内側真空領域を形成し、内側真空領域内の前面から延在する複数の突出部をさらに備える、実施例12に記載のワークピースサセプタ本体である。
【0060】
第14の実施例は、複数の半径方向チャネルは複数の半径方向流体チャネルを備え、複数の半径方向流体チャネルは、前面と背面との間に配置される少なくとも一つの半径方向熱電対チャネルをさらに備え、半径方向熱電対チャネルは熱電対を受け入れるように構成される、実施例7~13のいずれかに記載のワークピースサセプタ本体である。
【0061】
第15の実施例は、複数の半径方向チャネルは、複数の半径方向流体チャネルを備え、前面と背面との間に配置される少なくとも一つの半径方向熱電対チャネルをさらに備え、ペデスタルを通って延在する少なくとも一つの長手方向熱電対チャネルをさらに備え、少なくとも一つの半径方向熱電対チャネルおよび長手方向熱電対チャネルは熱電対を受け入れるように構成される、実施例8~13のいずれかに記載のワークピースサセプタ本体である。
【0062】
第16の実施例では、ワークピースサセプタをパージする方法は、ワークピースの外側のエッジがワークピース接触ゾーンから半径方向外側方向に配置されるように、サセプタ本体の前面上のワークピース接触ゾーン上へワークピースを装填することと、サセプタ本体の前面が反応チャンバーと流体連通し、サセプタ本体の背面が装填チャンバーと流体連通する処理構成にワークピースを配置することと、反応チャンバー内に第1の圧力を提供することと、サセプタ本体内の一つまたは複数のチャネルからギャップへパージガスを第2の圧力で、ワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に、およびサセプタプレートの前面とワークピースとの間で軸方向に、反応チャンバーまで流すことにより、ワークピースの外側のエッジの裏面をパージすることであって、第2の圧力は第1の圧力よりも高い、パージすることと、を含む。
【0063】
第17の実施例は、ワークピース接触ゾーンは前面から延在する周方向リブを備える、実施例16に記載の方法である。
【0064】
第18の実施例は、ワークピースをワークピース接触ゾーン上に装填することは、ワークピース接触ゾーンから半径方向外側方向に配置されるワークピース保持部分の半径方向内側方向にワークピースを装填することを含み、ワークピース保持部分はワークピースの半径方向の移動を防止するように構成される、実施例16~17のいずれかに記載の方法である。
【0065】
第19の実施例は、ワークピースの外側のエッジの裏面をパージすることは、サセプタ本体内に配置される一つまたは複数の軸方向チャネルを通してパージガスを流すことを含み、軸方向チャネルはワークピースサセプタ本体および裏面を通って延在する、実施例16~18のいずれかに記載の方法である。
【0066】
第20の実施例は、ワークピースの外側のエッジの裏側をパージすることは、前面の外側部分内へ延在する一つまたは複数の開口部を通してパージガスを流すことをさらに含み、開口部のそれぞれはサセプタ本体のワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に配置され、開口部のそれぞれは一つまたは複数の軸方向チャネルのうちの少なくとも一つと流体連通して配置される、実施例19に記載の方法である。
【0067】
第21の実施例は、ワークピースの外側のエッジの裏側をパージすることは、前面と背面との間に配置される複数の半径方向チャネルを通してパージガスを流すことをさらに含み、半径方向チャネルは一つまたは複数の軸方向チャネルのうちの少なくとも一つから延在し、それらと流体連通する、実施例20に記載の方法である。
【0068】
第22の実施例は、前面の内側部分内へ延在する一つまたは複数の開口部を介してワークピースの裏面に真空を適用することをさらに含む、実施例21に記載の方法である。
【0069】
第23の実施例は、ワークピースの裏面に真空を適用することは、背面を支持するように構成されるペデスタルを通って延在する少なくとも一つの長手方向の真空チャネルに真空を適用することを含み、少なくとも一つの長手方向真空チャネルは一つまたは複数の開口部のうちの少なくとも一つと流体連通している、実施例22に記載の方法である。
【0070】
第24の実施例は、パージガスは不活性ガスおよび反応性ガスを含む、実施例16~23のいずれかに記載の方法である。
【0071】
第25の実施例は、不活性ガスはアルゴンを含み、反応性ガスは水素を含む、実施例24に記載の方法である。
【0072】
第26の実施例は、パージすることは、不活性ガスから本質的になる第1のパージガスを含む第1のパージ工程と、不活性ガスおよび反応性ガスを含む第2のパージガスを含む第2のパージ工程と、を含む、実施例16~23のいずれかに記載の方法である。
【0073】
第27の実施例は、第2のパージ工程は第1のパージ工程に連続的に続く、実施例26に記載の方法である。
【0074】
その他の考慮事項
本態様および実施形態は、機能ブロック構成要素および様々な処理工程に関して説明されることができる。このような機能ブロックは、指定された機能を実行し様々な結果を達成するように構成される様々なハードウェアまたはソフトウェア構成要素によって実現されることができる。例えば、本態様は、様々な機能を実行することができる様々なセンサー、検出器、流量制御装置、ヒーターなどを使用することができる。さらに、本態様および実施形態は任意の数の処理方法と共に実施されることができ、記載の装置およびシステムは様々な処理方法を使用することができ、記載の装置およびシステムは本発明の用途の単なる実施例である。
【0075】
用語「例示的」は、本明細書では、「例、事例、または実例としての役割を果たす」ことを意味するために使用される。本明細書で「例示的」として記載の任意の態様または実施形態は、他の態様または実施形態よりも好ましいまたは有利であると必ずしも解釈されるべきではない。新規のシステム、装置、および方法の様々な態様は、添付の図面を参照して以下でより詳細に説明される。しかし、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本開示全体にわたって提示されるいかなる特定の構造にも機能にも限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に詳細に伝えるように提供される。記載の他の側面とは独立して適用されているか、それと組み合わせて適用されているかにかかわらず、本明細書の教示に基づいて、当業者は、本開示の範囲が、ここに開示される新規のシステム、装置、および方法の任意の態様を網羅するように意図されていることを理解すべきである。例えば、本明細書に記載されている様々な態様を用いて、装置を実装することができ、または方法を実施することができる。さらに、本開示の範囲は、本明細書に記載された本開示の様々な態様に加えてまたはそれ以外の、他の構造、機能、または構造および機能を用いて実施されるこのような装置または方法を網羅することを意図する。本明細書で開示される任意の態様は、特許請求の範囲の一つまたは複数の要素によって具体化されることができることは言うまでもない。
【0076】
また、用語が文章『本明細書で使用する用語「___」は、これにより・・・と定義される』、または同様な文章を用いて本特許で明確に定義されない限り、その用語の意味を、その明白なまたは通常の意味を超えて、明確にまたは暗示的に、のいずれでも制限する意図はなく、およびこのような用語は、(特許請求の範囲の用語以外の)本特許の任意の節で行われる任意の記述に基づいて範囲が限定されると解釈されるべきではないことは言うまでもない。本特許の最後の特許請求の範囲に記載される用語が、本特許で単一の意味と一致する方法で参照されている限り、これは、読者を混乱させないために明確にするためにのみ行われ、このようなクレーム用語は、暗示またはその他によってその単一の意味に限定されることを意図するものではない。
【0077】
条件付き用語、例えば「できる(can)」、「できるであろう(could)」、「してもよい(might)」、「できる(may)」は、特に記載のない限り、または使用されている文脈内で理解されていない限り、特定の実施形態は特定の特徴、要素および/または工程を含むが、他の実施形態は含まないことを伝えることを一般的に意図していることが理解されよう。したがって、このような条件付き言語は、特徴、要素、および/もしくは工程が一つもしくは複数の実施形態になんらかの形で必要とされること、または一つもしくは複数の実施形態は、ユーザーの入力もしくは指示の有無にかかわらず、これらの特徴、要素および/もしくは工程が任意の特定の実施形態に含まれるか実行されるかを決定するためのロジックを必ず含むことを示唆することを一般的に意図していない。
【0078】
接続語、例えば語句「X、Y、およびZのうちの少なくとも一つ」は、特に記載のない限り、そうでなければアイテム、用語などがX、Y、またはZのいずれかであることを伝えるために一般的に使用される文脈で理解される。したがって、このような接続語は、特定の実施形態がXのうちの少なくとも一つ、Yのうちの少なくとも一つ、およびZのうちの少なくとも一つの存在を必要とすることを示唆することを一般に意図するものではない。
【0079】
本明細書で使用される度合いの用語、例えば本明細書で使用する用語「およそ」、「約」、「一般的に」および「実質的に」は、依然として所望の機能を実施する、または所望の結果を達成する、記載された値、量、もしくは特性に近い値、量、もしくは特性を表す。例えば、用語「およそ」、「約」、「一般的に」、および「実質的に」は、所望の機能または所望の結果に応じて、記載の量の10%未満以内、5%未満以内、1%未満以内、0.1%未満以内、および0.01%未満以内の量を指す場合がある。
【0080】
特定の実施形態を記載したが、これらの実施形態は例として提示したにすぎず、本開示の範囲を限定することを意図していない。実際、本明細書に記載されている新規の方法およびシステムは、様々な他の形態で具体化されることができる。さらに、本明細書に記載のシステムおよび方法における様々な省略、置換、および変更は、本開示の趣旨から逸脱することなく行われることができる。添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物は、本開示の範囲および趣旨に含まれるような形態または修正を網羅することを意図する。
【0081】
特定の態様、実施形態、または実施例に関連して記載の特徴、材料、特性、またはグループは、それと矛盾しなければ、この節または本明細書の他の場所に記載の他の任意の態様、実施形態、または実施例に適用可能であると理解されるべきである。(添付の特許請求の範囲、要約、および図面を含む)本明細書に開示されている全ての特徴、および/またはそのように開示されている任意の方法またはプロセスの全ての工程は、このような特徴および/または工程のうちの少なくともいくつかが相互に排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせることができる。保護は、全ての前述の実施形態の詳細に限定されることはない。保護は、本明細書に開示される特徴(添付の特許請求の範囲、要約、および図面を含む)の新規のもの、もしくは新規の組み合わせ、またはそのように開示される任意の方法もしくはプロセスの工程の、任意の新規のものもしくは任意の新規の組み合わせにまで及ぶ。
【0082】
さらに、別個の実施形態に関連して本開示に記載されている特定の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて実施されることができる。逆に、単一の実施形態に関連して記載の様々な特徴も、複数の実施形態で別々に、または任意の好適な部分的組み合わせで実施されることができる。さらに、特徴は特定の組み合わせで機能するものとして上に記載されるが、特許請求される組み合わせからの一つまたは複数の特徴は、場合により組み合わせから削除されることができ、組み合わせは、部分的組み合わせまたは部分的組み合わせの変形として特許請求されてもよい。
【0083】
さらに、操作は特定の順序で図面に描かれてもよい、または特定の順序で本明細書に記載されることができるが、このような操作は、望ましい結果を達成するために、示される特定の順序もしくは順次に実行される必要もなく、全ての操作が実行される必要もない。図示または記載されていない他の操作は、例示的な方法およびプロセスに組み込まれることができる。例えば、一つまたは複数の追加の操作は、記載される操作のいずれかの前、後、同時、または間に実行されることができる。さらに、他の実施形態では、操作を組み替えるまたは並べ替えることができる。当業者は、いくつかの実施形態では、図示および/または開示されたプロセスで行われる実際の工程は、図に示される工程と異なる場合があることを理解するであろう。実施形態に応じて、上記の工程のうちのいくつかは削除されてもよく、他の工程が追加されてもよい。さらに、上に開示された特定の実施形態の特徴および属性は、追加の実施形態を形成するために異なる方法で組み合わされてもよく、それらの全ては本開示の範囲内に含まれる。また、上記の実施形態における様々なシステム構成要素の分離は、全ての実施形態においてこのような分離を必要としていると理解されるべきではない。そして、記載の構成要素およびシステムは、一般的に、単一の製品に一緒に統合されるか、または複数の製品にパッケージされることができることを理解されたい。例えば、本明細書に記載されるエネルギー貯蔵システムの構成要素のいずれかは、別個に提供されるか、または一緒に統合され(例えば、一緒にパッケージングされるか、または一緒に取り付けられ)、エネルギー貯蔵システムを形成することができる。
【0084】
この開示の目的のために、いくつかの態様、利点、および新規の特徴が本明細書に記載されている。必ずしも全てのこのような利点が任意の特定の実施形態に従って達成されるとは限らない。したがって、例えば、当業者は、本開示が、本明細書で教示または示唆されることができる他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示される一つの利点または一群の利点を達成する方法で具体化または実行されることができることを認識するであろう。
【0085】
本明細書で提供される見出しがある場合、便宜上のものであり、必ずしも本明細書で開示のデバイスおよび方法の範囲または意味に影響を与えない。
【0086】
本開示の範囲は、この節または本明細書の他の場所において好ましい実施形態の特定の開示によって限定されることを意図していない、およびこの節もしくは本明細書の他の場所で提示される、または将来提示される特許請求の範囲によって定義されることができる。特許請求の範囲の用語は、特許請求の範囲で使用される用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書にまたは出願手続き中に記載された実施例に限定されず、その実施例は非限定的であると解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-02-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークピースサセプタ本体であって、
ワークピースを支持するように構成される前面と、
前記前面の反対側の背面と、
前記前面の内側部分の周りに支持境界を少なくとも部分的に形成するワークピース接触ゾーンであって、前記ワークピース接触ゾーンは処理構成において、前記前面上に配置されるワークピースの外側のエッジの半径方向内側方向に配置されるように構成される、ワークピース接触ゾーンと、
前記サセプタ本体内に配置される一つまたは複数の軸方向チャネルであって、前記軸方向チャネルは前記前面の外側部分内へ延在する一つまたは複数の開口部に連結し、前記開口部のそれぞれは前記サセプタ本体の前記ワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に配置され、前記ワークピースサセプタ本体および前記背面を通って延在する、一つまたは複数の軸方向チャネルと、
前記一つまたは複数の開口部のそれぞれから半径方向外側方向にあるワークピース保持部分であって、周方向リングをこえた前記ワークピースの半径方向の移動を防止するように構成される周方向リングを備える、ワークピース保持部分と、を備え、
前記ワークピース接触ゾーンは、前記面の前記外側部分よりも高い高さにあり、前記ワークピース接触ゾーンの半径方向外側方向に、および前記サセプタ本体の前記面と前記ワークピースとの間で軸方向にギャップを形成する、ワークピースサセプタ本体。
【請求項2】
前記ワークピース接触ゾーンは前記前面から延在する周方向リブを備える、請求項1に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項3】
前記ワークピースをさらに備える、請求項1に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項4】
前記開口部から半径方向外側方向に配置されるワークピース保持部分をさらに備え、前記ワークピース保持部分は前記ワークピースの半径方向の移動を防止するように構成される、請求項1に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項5】
前記ワークピース保持部分は、前記ワークピース接触ゾーンよりも高い高さに配置される、請求項4に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項6】
前記前面と前記背面との間に配置され、複数の軸方向チャネルのうちの少なくとも一つから延在して流体連通する複数の半径方向チャネルをさらに備える、請求項1に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項7】
前記背面を支持するように構成されるペデスタルと、
前記ペデスタルを通って延在し、複数の半径方向チャネルのうちの少なくとも一つと流体連通するように構成される少なくとも一つの長手方向パージチャネルと、をさらに備える、請求項のワークピースサセプタ本体。
【請求項8】
前記前面の前記内側部分内へ延在する一つまたは複数の開口部をさらに備え、前記複数の開口部は真空と流体連通するように構成される、請求項のワークピースサセプタ本体。
【請求項9】
前記ペデスタルを通って延在し、前記複数の開口部のうちの少なくとも一つと流体連通するように構成される、少なくとも一つの長手方向真空チャネルをさらに備える、請求項に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項10】
前記前面内へ延在する複数の半径方向溝をさらに備え、前記複数の半径方向溝のそれぞれは、前記複数の開口部のうちの少なくとも一つと流体連通している、請求項に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項11】
前記複数の半径方向溝と流体連通する周方向溝をさらに備える、請求項10に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項12】
前記周方向溝は前記前面上に内側真空領域を形成し、前記内側真空領域内の前記前面から延在する複数の突出部をさらに備える、請求項11に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項13】
前記複数の半径方向チャネルは複数の半径方向流体チャネルを備え、前記複数の半径方向流体チャネルは、前記前面と前記背面との間に配置される少なくとも一つの半径方向熱電対チャネルをさらに備え、前記半径方向熱電対チャネルは熱電対を受け入れるように構成される、請求項に記載のワークピースサセプタ本体。
【請求項14】
前記複数の半径方向チャネルは、複数の半径方向流体チャネルを備え、前記前面と前記背面との間に配置される少なくとも一つの半径方向熱電対チャネルをさらに備え、前記ペデスタルを通って延在する少なくとも一つの長手方向熱電対チャネルをさらに備え、前記少なくとも一つの半径方向熱電対チャネルおよび長手方向熱電対チャネルは熱電対を受け入れるように構成される、請求項に記載のワークピースサセプタ本体。
【外国語明細書】