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特開2024-56039情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056039
(43)【公開日】2024-04-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20240412BHJP
【FI】
G06F16/90 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024034642
(22)【出願日】2024-03-07
(62)【分割の表示】P 2021118460の分割
【原出願日】2021-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】中村 円亮
(57)【要約】
【課題】管理者が回答精度を改善するための編集画面を提示すること。
【解決手段】端末装置から受信した質問に対する回答を送信する情報処理装置であって、前記質問を送信する端末装置が、利用者の端末装置であるか、管理者の端末装置であるかを判別する判別部と、前記質問に含まれる単語を含む回答の検索および前記回答の重み付けの算出を行う検索部と、前記判別部の判別の結果が利用者の端末装置である場合、前記重み付けの所定の閾値に応じた回答を前記利用者の端末装置に送信する通信部と、前記判別部の判別の結果が管理者の端末装置である場合、前記検索部が検索した少なくとも一つ以上の回答を前記管理者の端末装置で編集するための画面情報を生成する生成部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置から受信した質問に対する回答を送信する情報処理装置であって、
前記質問を送信する端末装置が、利用者の端末装置であるか、管理者の端末装置であるかを判別する判別部と、
前記質問に含まれる単語を含む回答の検索および前記回答の重み付けの算出を行う検索部と、
前記判別部の判別の結果が利用者の端末装置である場合、前記重み付けの所定の閾値に応じた回答を前記利用者の端末装置に送信する通信部と、
前記判別部の判別の結果が管理者の端末装置である場合、前記検索部が検索した少なくとも一つ以上の回答を前記管理者の端末装置で編集するための画面情報を生成する生成部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記検索部は、前記質問に含まれる単語を含む回答の検索と検索スコアの算出を行い、
前記通信部は、前記判別部の判別の結果が利用者の端末装置である場合、前記検索スコアが最も高い回答を前記利用者の端末装置に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判別部は、前記端末装置が質問を送信する際に用いるAPI(Application Programming Interface)に基づいて判別を実行する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判別部は、前記端末装置が質問とともに送信する画面識別情報に基づいて判別を実行する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記画面情報は、前記回答のカテゴリ、前記回答に対応する質問、前記回答に対応する質問の別の表現、過去に前記利用者に前記回答を提示した回数、過去に前記利用者から得た前記回答に関する満足度、前記回答の検索スコアのうち、少なくとも一つを含む請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判別部の判別の結果が管理者の端末装置である場合、表示した画面から受け付けた編集の内容を受け付ける請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
端末装置から受信した質問に対する回答を送信する情報処理装置が行う情報処理方法であって、
前記質問を送信する端末装置が、利用者の端末装置であるか、管理者の端末装置であるかを判別する判別ステップと、
前記質問に含まれる単語を含む回答の検索および前記回答の重み付けの算出を行う検索ステップと、
前記判別の結果が利用者の端末装置である場合、前記重み付けの所定の閾値に応じた回答を前記利用者の端末装置に送信する通信ステップと、
前記判別の結果が管理者の端末装置である場合、前記検索により得た少なくとも一つ以上の回答を前記管理者の端末装置で編集するための画面情報を生成する生成ステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項8】
前記検索ステップは、前記質問に含まれる単語を含む回答の検索と検索スコアの算出を行い、
前記通信ステップは、前記判別の結果が利用者の端末装置である場合、前記検索スコアが最も高い回答を前記利用者の端末装置に送信する、
請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記判別ステップは、前記端末装置が質問を送信する際に用いるAPI(Application Programming Interface)に基づいて判別を実行する請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記判別ステップは、前記端末装置が質問とともに送信する画面識別情報に基づいて判別を実行する請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記画面情報は、前記回答のカテゴリ、前記回答に対応する質問、前記回答に対応する質問の別の表現、過去に前記利用者に前記回答を提示した回数、過去に前記利用者から得た前記回答に関する満足度、前記回答の前記検索スコアのうち、少なくとも一つを含む請求項8に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記判別ステップの判別の結果が管理者の端末装置である場合、表示した画面から受け付けた編集の内容を受け付ける請求項11に記載の情報処理方法。
【請求項13】
端末装置から受信した質問に対する回答を送信する情報処理装置を有する情報処理システムであって、
前記質問を送信する端末装置が、利用者の端末装置であるか、管理者の端末装置であるかを判別する判別部と、
前記質問に含まれる単語を含む回答の検索および前記回答の重み付けの算出を行う検索部と、
前記判別部の判別の結果が利用者の端末装置である場合、前記重み付けの所定の閾値に応じた回答を前記利用者の端末装置に送信する通信部と、
前記判別部の判別の結果が管理者の端末装置である場合、前記検索部が検索した少なくとも一つ以上の回答を前記管理者の端末装置で編集するための画面情報を生成する生成部と、
を有する情報処理装置と、
前記画面情報を用いて、前記質問の回答に関する情報を編集するための画面を前記管理者の端末装置に表示する表示制御部と、
前記管理者による前記質問の回答に関する情報を編集する操作を受け付ける操作受付部と、
を有する端末装置と、
を有する情報処理システム。
【請求項14】
端末装置から受信した質問に対する回答を送信する情報処理装置に、
前記質問を送信する端末装置が、利用者の端末装置であるか、管理者の端末装置であるかを判別するステップと、
前記質問に含まれる単語を含む回答の検索および前記回答の重み付けの算出を行うステップと、
前記判別の結果が利用者の端末装置である場合、前記重み付けの所定の閾値に応じた回答を前記利用者の端末装置に送信するステップと、
前記判別の結果が管理者の端末装置である場合、前記検索により得た少なくとも一つ以上の回答を前記管理者の端末装置で編集するための画面情報を生成するステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、製品やサービスなどの案内や問合せにおけるコスト削減や運用効率の改善のために、チャットボットを用いたサービスの利用が拡大している。チャットボットを用いたシステムにおいては、質問に対する回答精度を高めることが、より運用効率を向上させるために重要である。特許文献1には、文書データの情報をチャットボットの質問回答データベース(FAQ)に追加するか否かを自動的に判定するためのスコアを算出する技術が公開されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の技術では、管理者が回答精度を改善するための編集画面を提示することができなかった。
【0004】
本発明の実施形態は、上記課題に鑑み、管理者が回答精度を改善するための編集画面を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明は、端末装置から受信した質問に対する回答を送信する情報処理装置であって、前記質問を送信する端末装置が、利用者の端末装置であるか、管理者の端末装置であるかを判別する判別部と、前記質問に含まれる単語を含む回答の検索および前記回答の重み付けの算出を行う検索部と、前記判別部の判別の結果が利用者の端末装置である場合、前記重み付けの所定の閾値に応じた回答を前記利用者の端末装置に送信する通信部と、前記判別部の判別の結果が管理者の端末装置である場合、前記検索部が検索した少なくとも一つ以上の回答を前記管理者の端末装置で編集するための画面情報を生成する生成部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、管理者が回答精度を改善するための編集画面を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システムの概略図の一例を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係るサーバおよび端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る情報処理システムの機能ブロックの構成図の一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る質問回答データベースの一例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る会話履歴データベースの一例を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る会話シナリオデータベースに記憶されるシナリオ情報の一例を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る利用者および管理者が入力した質問に対する回答を提示する処理の一例を示すフローチャート図である。
図8】本発明の実施形態に係る画面識別情報の一例を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係る検索スコアの算出方法の説明に関する図である。
図10】本発明の実施形態に係る利用者の質問に対する回答を提示する処理の一例を示シーケンス図である。
図11】本発明の実施形態に係る利用者からの質問に対する回答を表示する会話画面の一例を示す図である。
図12】本発明の実施形態に係る質問回答データベースを更新する処理の一例を示シーケンス図である。
図13】本発明の実施形態に係る会話履歴一覧画面の一例を示す図である。
図14】本発明の実施形態に係る質問回答検索結果画面の一例を示す図である。
図15】本発明の実施形態に係る質問回答編集画面の一例を示す図である。
図16】本発明の実施形態に係る質問回答追加画面の一例を示す図である。
図17】本発明の実施形態に係る質問回答情報の編集による回答精度の改善効果の説明に関する図である。
図18】本発明の実施形態に係る利用者が用いる端末装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。
【0009】
[第1の実施形態]
<システム概要>
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの概略図の一例を示す図である。情報処理システム5は、チャットボットサービスの利用者用の端末装置4、管理者用の端末装置3、およびチャットボットサービスを提供するサーバ装置1を備える。
【0010】
利用者は、利用者用の端末装置4であるノートPC、スマートフォン、または画像形成装置などさまざまなデバイスのWebブラウザを操作することにより、通信ネットワーク2を介してサーバ装置1にアクセスして、チャットボットサービスを利用する。あるいは、利用者は、端末装置4で動作するチャット機能を有するアプリケーションを用いて、チャットボットサービスを利用することも可能である。
【0011】
管理者は、管理者用の端末装置3のWebブラウザを操作することにより、通信ネットワーク2を介してサーバ装置1にアクセスして、利用者の利用履歴(チャットボットとの会話履歴)の確認や質問回答データベースの確認、変更、および追加などの管理を行う。
【0012】
サーバ装置1は、利用者用の端末装置3、または管理者用の端末装置4と通信し、受信されるメッセージ情報に応答するメッセージ情報を送信する。例えば、サーバ装置1は、利用者の質問に対する回答を提供するサービスや、利用者とのメッセージのやり取り、つまりチャットを提供するサービスなどを提供する。ここで、サーバ装置1は、一台以上の情報処理装置で実現され、通信ネットワーク2を介して、種々の機能をそれぞれ実現する複数の処理のうちの1以上の処理を組み合わせた一連の処理により実現される各種のサービスを提供する。
【0013】
図1に示す情報処理システム5の構成は一例であって、他の構成であっても良い。本実施形態に係る情報処理システム5は、電子データの入力及び出力の少なくとも一方を行う各種機器が含まれ、これらの機器がサーバ装置1により提供される各種サービスを利用する。
【0014】
<ハードウェア構成例>
図2は、本発明の実施形態に係るサーバ装置1および端末装置3、4のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、サーバ装置1および端末装置3、4はコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、HD(Hard Disk)504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0015】
これらのうち、CPU501は、サーバ装置1および端末装置3、4全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、ネットワークN2を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、図2に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0016】
また、キーボード511は、文字、数値、又は各種指示などの入力に使用される複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWドライブ514は、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0017】
<機能について>
図3は、本発明の実施形態に係る情報処理システム5の機能ブロックの構成図の一例を示す図である。各機能ブロックは、例えば、サーバ装置1および端末装置3、4にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU501が実行することで実現される機能又は手段である。
【0018】
サーバ装置1は、制御部10、判別部11、検索部12、生成部13、登録部14、通信部15、および算出部16を有する。
【0019】
制御部10は、利用者の端末装置4を介して利用者と会話をするアプリケーションの制御や、管理者の端末装置3を介して管理者が質問回答情報の編集などの管理操作を行うアプリケーションの制御などを行う。また、制御部10は、サーバ装置1の各機能部に処理実行を制御する。
【0020】
判別部11は、質問文に対する回答の検索要求などをサーバ装置1に送信した送信元が利用者の端末装置4であるか管理者の端末装置3であるかの判別を行う。
【0021】
検索部12は、利用者の端末装置4または管理者の端末装置3から受信した質問文を例えば形態素解析して検索キーワードを取得した後、検索対象テキスト内にある検索キーワードを質問回答データベース70から検索する。また、検索部12は、検索した回答文が、質問文に対する回答として適切であるかを判断するための検索スコアを算出する。検索スコアが予め定めた閾値よりも高い回答文のみを利用者に提示する。ここで、検索スコアは、重み付け、または計数の一例として用いるものである。
【0022】
生成部13は、管理者の端末装置3に表示する会話履歴一覧画面などの画面情報や利用者の端末装置3に表示する画面情報を生成する。
【0023】
登録部14は、質問回答情報や会話履歴などの情報を質問回答データベース70や会話履歴データベース80に記憶(保存、格納)する。
【0024】
通信部15は、通信ネットワーク2を介して、端末装置3の通信部32や端末装置4の通信部42と情報の送受信を行う。
【0025】
管理者の端末装置3は、表示制御部30、操作受付部31、および通信部32を有する。
【0026】
表示制御部30は、受信した画面情報などを端末装置3の画面に表示する。操作受付部31は、管理者による文字入力やボタンの押下などの操作を受け付ける。通信部32は、通信ネットワーク2を介して、サーバ装置1の通信部15と情報の送受信を行う。
【0027】
利用者の端末装置4は、表示制御部40、操作受付部41、および通信部42を有する。
【0028】
表示制御部40は、受信した画面情報などを端末装置4の画面に表示する。操作受付部41は、利用者による文字入力やボタンの押下などの操作を受け付ける。通信部42は、通信ネットワーク2を介して、サーバ装置1の通信部15と情報の送受信を行う。
【0029】
図4は、本発明の実施形態に係る質問回答データベースの一例を示す図である。図4に示す質問回答データベース70は、質問ID71、更新日時72、カテゴリ73、質問文74、質問の別表現75、および回答文76の項目を有する。質問IDは、記号や番号により質問を一意に特定する識別情報としてのIDである。IDはIdentificationの略である。更新日時72は、質問IDで特定される質問回答情報を追加または更新した日時である。カテゴリ73は、質問回答情報の種類を示す情報である。質問文74は、質問IDで特定される質問回答情報における質問の内容である。質問の別表現75は、質問文74と同じ意味の質問を別の表現で示したものであり、利用者の質問の表現が質問文74と異なる場合であっても、より適切な回答を提示するために用いられる。回答文76は、質問IDで特定される質問回答情報における回答の内容である。
【0030】
図5は、本発明の実施形態に係る会話履歴データベースの一例を示す図である。図5に示す会話履歴データベース80は、会話ID81、会話日時82、カテゴリ73、質問ID71、質問文74、および回答文76の項目を有する。会話ID81は、記号や番号により会話を一意に特定するIDである。会話日時81は、会話を会話履歴データベース80に記録した日時である。カテゴリ73、質問ID71、質問文74、および回答文76は、図4で示した質問回答データベース70の項目と同じである。
【0031】
<シナリオ情報の詳細>
図6に示されるシナリオ情報の詳細を説明する。図6は、本発明の実施形態に係る会話シナリオデータベース90に記憶されるシナリオ情報の一例を示す図である。サーバ装置1の制御部10は、利用者の端末装置4を介して利用者と会話をする場合、図6に示すシナリオ情報に従って会話アプリケーションを制御する。制御部10の指示に基づいて、その他の各機能部が処理を実行するが、ここでは、会話シナリオデータベース90に記憶されるシナリオ情報を説明することを目的とするため、各機能部が実行する処理の説明は省略する。
【0032】
ステップS50:制御部10は、質問の検索方法の選択メニューを端末装置4に表示させる。例えば、選択メニューは、「全てのカテゴリから検索」、「カテゴリを選んで検索」及び「よくある質問から選択」の3つの選択肢を含むが、4つ以上の選択肢又は2つ以下の選択肢であってもよい。
【0033】
ステップS51:「全てのカテゴリから検索」が選択された場合、制御部10は、利用者に質問の入力を促す「質問を入力して下さい」というメッセージを端末装置4に表示させる。
【0034】
ステップS52:制御部10は、利用者が入力した質問に対応する回答を質問回答データベース70から検索する。
【0035】
ステップS53:検索した結果、質問に対応する回答がある場合、制御部10は、その回答を端末装置4に表示させた後、ステップS50に処理を遷移する。
【0036】
ステップS54:検索した結果、質問に対応する回答が無い場合は、制御部10は、利用者に条件を変更して再度、検索実行を促すためのメッセージを端末装置4に表示させる。
例えば、「該当する回答が見つかりませんでした。検索方法やキーワードを変えて、再度実行して下さい。」のようなメッセージを用いる。その後、ステップS50に処理を遷移する。
【0037】
ステップS55:「カテゴリを指定して検索」が選択された場合、制御部10は、利用者にカテゴリの指定を促す「カテゴリを指定して下さい」というメッセージを端末装置4に表示させる。
【0038】
ステップS56:次に、制御部10は、利用者に質問の入力を促す「質問を入力して下さい」というメッセージを端末装置4に表示させる。
【0039】
ステップS57:制御部10は、利用者が指定したカテゴリにおける利用者が入力した質問に対応する回答を質問回答データベース70から検索する。
【0040】
ステップS58:検索した結果、質問に対応する回答が有り場合は、制御部10は、その回答を端末装置4に表示させる。その後、ステップS50に処理を遷移する。
【0041】
ステップS59:検索した結果、質問に対応する回答が無し場合は、制御部10は、利用者に条件を変更して再度、検索実行を促すためのメッセージを端末装置4に表示させる。
例えば、「該当する回答が見つかりませんでした。検索方法やキーワードを変えて、再度実行して下さい。」のようなメッセージを用いる。その後、ステップS50に処理を遷移する。
【0042】
ステップS60:「よくある質問から選択」が選択された場合、制御部10は、過去に質問された回数が多い質問を端末装置4に表示させる。
【0043】
ステップS61:制御部10は、利用者が選択した質問の回答を端末装置4に表示させる。その後、ステップS50に処理を遷移する。
【0044】
<質問に対する回答の検索結果を提示する処理>
図7は、本発明の実施形態に係る利用者および管理者が入力した質問に対する回答を提示する処理の一例を示すフローチャート図である。以下、各ステップの処理について説明する。
【0045】
ステップS100:サーバ装置1の判別部11は、質問文に対する回答の検索要求をサーバ装置1に送信した送信元が、利用者の端末装置4であるか、管理者の端末装置3であるかを判別する。判別は次の2種類の方法(第1の判別方法と第2の判別方法)により行うことが可能である。
【0046】
第1の判別方法では、検索要求を実行するAPI(Application Programming Interface)に関して、利用者の端末装置4と管理者の端末装置3向けにそれぞれ異なるAPIを用意する。これにより、サーバ装置1は、実行されたAPIの種類によって、利用者の端末装置4からの要求であるか、管理者の端末装置3からの要求であるかを判別することが可能である。
【0047】
第2の判別方法では、利用者の端末装置4および管理者の端末装置3がサーバ装置1に送信する要求メッセージに要求を実行した際の画面を特定するための画面識別情報を含める。図8は、本発明の実施形態に係る画面識別情報の一例を示す図である。図8に示すように、画面種別200に示される利用者画面と管理者画面の2種類の画面を判別するための情報として、利用者および管理者が操作する画面名201に対して画面識別情報202を設定する。利用者の端末装置4および管理者の端末装置3は、サーバ装置1に送信する要求メッセージに画面識別情報202を含める。これにより、サーバ装置1は、受信した要求メッセージに含まれる画面識別情報202を確認することで、要求元が利用者の端末装置4からの要求であるか、管理者の端末装置3からの要求であるかを判別することが可能である。
【0048】
図7に戻って説明する。
【0049】
ステップS101:サーバ装置1の検索部12は、利用者の端末装置4または管理者の端末装置3から受信した質問文を形態素解析した結果から、助詞などの品詞を除いた単語を検索キーワードとして取得する。
【0050】
ステップS102:サーバ装置1の検索部12は、質問回答データベース70における質問文74、質問の別表現75、および回答文76を形態素分析して得た単語の集合を質問ID71ごとに検索対象テキストとして取得する。あるいは、予め形態素分析して質問回答データベース70に格納した検索対象テキストを用いるようにしてもよい。
【0051】
ステップS103:サーバ装置1の検索部12は、検索対象テキスト内にある検索キーワードを検索する。
【0052】
ステップS104:サーバ装置1の制御部10は、検索対象テキスト内に検索キーワードが一つでも存在するならばステップS105に処理を遷移させ、存在しないならば、ステップS110に処理を遷移させる。
【0053】
ステップS105:サーバ装置1の検索部12は、質問ID71ごとに検索キーワードが含まれる検索対象テキストの検索スコアを算出する。検索スコアの算出方法は後述する。
【0054】
ステップS106:サーバ装置1の制御部10は、ステップS100で判別部11が判別した検索要求の要求元が、利用者の端末装置4であればステップS107に処理を遷移させ、管理者の端末装置3であればステップS109に処理を遷移させる。
【0055】
ステップS107:サーバ装置1の制御部10は、ステップS105で算出した検索スコアの内、予め定めた閾値以上の検索スコアである検索対象テキストがあるならばステップS108に処理を遷移させ、無いならばステップS110に処理を遷移させる。すなわち、利用者への回答は、予め定めた閾値よりも高い検索スコアの回答に限定し、予め定めた閾値よりも低い検索スコアの回答は利用者に提示させないように選別する。
【0056】
ステップS108:サーバ装置1の通信部15は、検索スコアが最も高い検索対象テキストに対応する質問ID71の回答文76を利用者の端末装置4の通信部42に送信する。端末装置4の表示制御部40は、サーバ装置1から受信した回答文76を端末装置4の画面に表示する。
【0057】
ステップS109:サーバ装置1の通信部15は、検出対象テキスト内に検索キーワードがある全ての質問ID71の回答文76とともに、付加情報としてカテゴリ73、質問文74、質問の別表現75、満足度、回答数、検索スコアなどを管理者の端末装置3の通信部33に送信する。端末装置3の表示制御部30は、検索スコアの高い順に、所定件数の受信した回答文76と付加情報を端末装置3の画面に表示する。管理者に提示する回答は、内容を改善する回答を含めて表示する目的があるため、閾値による選別は行わない。ただし、表示件数が多すぎると管理上不便であるため、表示する回答を検索スコアの高い上位から指定した件数に限定するようにしてもよい。ここで、満足度は、回答文76に対して利用者が回答した満足度を集計した値であり、例えば、利用者が回答文76に対して満足か不満足かを回答した結果に対して、満足と回答した利用者の割合(%)とする。すなわち、満足と回答した利用者がA人、不満足と回答した利用者がB人であるとすれば、満足度は、{A/(A+B)}×100(%)となる。回答数は、回答文76が利用者に提示された回数である。また、サーバ装置1は、検索スコアが高い順に回答文76と付加情報を並べた画面情報を端末装置3に送信して、端末装置3は受信した画面情報をそのまま表示するようにしてもよい。このとき、検索スコアは付加情報に含めなくてもよい。あるいは、サーバ装置1は、付加情報に検索スコアを含めて端末装置3に送信し、端末装置3が検索スコアの高い順に回答文76と付加情報を並び替えて表示するようにしてもよい。
【0058】
ステップS110:サーバ装置1の通信部15は、提示する回答がないため、例えば、「該当する回答が見つかりませんでした。検索方法やキーワードを変えて、再度実行して下さい。」のようなメッセージを端末装置3または端末装置4に送信する。
【0059】
<検索スコアの算出方法>
図9は、本発明の実施形態に係る検索スコアの算出方法の説明に関する図である。まず、図7のステップS101で取得した検索キーワードが、「セミナー」「日時」であるとする。また、ステップS102で取得する検索対象テキストは、質問回答データベース70における質問文74、質問の別表現75、および回答文76であり、検索キーワードが含まれる検索対象テキストに対応する質問IDは「0105」と「0110」であるとする。検索スコアの計算式は、検索対象テキストに含まれる検索キーワードの数をC、検索対象に含まれる全てのキーワード数(全キーワード数)をDとすると、検索スコア=C/Dで表すことができる。質問IDが「0105」の検索対象テキストに関して、全キーワード数=100、検出対象テキストに含まれる検索キーワード数=5であることから、検索スコア=0.05(5/100)となる。また、質問IDが「0110」の検索対象テキストに関して、全キーワード数=200、検出対象テキストに含まれる検索キーワード数=2であることから、検索スコア=0.01(2/200)となる。
【0060】
従って、ステップS107における検索スコア閾値が0.03であるとすると、ステップS108において、検索スコアが閾値よりも高く、且つ検索スコアが最も高い質問IDが「0105」の回答文76が利用者の端末装置4の画面に表示される。また、ステップS109における所定件数が10件であるとすると、管理者の端末装置3の画面には、最初に質問IDが「0105」の回答文76と付加情報が表示され、続いて質問IDが「0110」の回答文76と付加情報が表示される。
【0061】
<利用者に回答を提示する処理>
図10は、本発明の実施形態に係る利用者の質問に対する回答を提示する処理の一例を示シーケンス図である。以下、各ステップの処理について説明する。
【0062】
ステップS120:端末装置4の操作受付部41は、利用者による質問文の入力を受け付ける。
【0063】
ステップS121:端末装置4の通信部42は、質問文をサーバ装置1の通信部15に送信する。
【0064】
ステップS122:サーバ装置1の判別部11は、受信した質問文が利用者から受信したものであることを判別する。ここで、判別は、図7のステップS100で示したように行う。
【0065】
ステップS123:サーバ装置1の検索部12は、受信した質問文に対する回答文を検索する。ここで、検索は、図7のステップS101~103で示したように行う。
【0066】
ステップS124:サーバ装置1の通信部15は、検索した回答文を端末装置4の通信部42に送信する。
【0067】
ステップS125:端末装置4の表示制御部40は、端末装置4の画面に回答文を表示する。
【0068】
ステップS126:サーバ装置1の登録部14は、会話履歴を会話履歴データベース80に記憶する。
【0069】
図11は、本発明の実施形態に係る利用者からの質問に対する回答を表示する会話画面一例を示す図である。図11に示す利用者の端末装置4の画面に表示される会話画面210において、サーバ装置1が送信したメッセージ211の後に、利用者による質問文212である「ウェビナー」が表示されている。図10のステップS123における検索の結果、質問に対する回答文が無い場合は、回答文213に示す回答が見つからなかったことを通知するメッセージが表示される。一方、質問に対する回答文がある場合、回答文214に示すメッセージが表示される。
【0070】
<質問回答データベースを更新する処理>
図12は、本発明の実施形態に係る質問回答データベースを更新する処理の一例を示シーケンス図である。図12で示す処理において、サーバ装置1は、回答精度を改善するために管理者が質問回答情報を編集または追加するための編集画面を端末装置3に送信する。以下、各ステップの処理について説明する。
【0071】
ステップS130:端末装置3の操作受付部31は、管理者による会話履歴一覧画面の要求操作を受け付ける。
【0072】
ステップS131:端末装置3の通信部32は、会話履歴一覧画面の要求メッセージをサーバ装置1の通信部15に送信する。
【0073】
ステップS132:サーバ装置1の生成部13は、会話履歴データベース80の情報に基づいて、会話履歴一覧画面の画面情報を生成する。
【0074】
ステップS133:サーバ装置1の通信部15は、会話履歴一覧画面の画面情報を端末装置3の通信部32に送信する。
【0075】
ステップS134:端末装置3の表示制御部30は、会話履歴一覧画面を端末装置3の画面に表示する。図13は、本発明の実施形態に係る会話履歴一覧画面の一例を示す図である。図13に示す会話履歴一覧画面220には、期間指定ボタン221およびカテゴリ指定ボタン222が表示されている。管理者は、期間指定ボタン221を押下することにより、表示する会話履歴の期間を指定することが可能であり、カテゴリ指定ボタン222を押下することにより、表示する会話履歴のカテゴリを指定することが可能である。また、会話履歴一覧画面220には、各会話履歴における項目として、日時223、カテゴリ224、チャットID225、チャットボットの回答226、質問者の入力227、評価228が表示されている。さらに、管理者は、各会話履歴に表示されている検索要求ボタン229を押下することにより、質問者の入力227に記載されている質問文に対する回答の検索要求を行うことが可能である。
【0076】
図12に戻って説明する。
【0077】
ステップS135:端末装置3の操作受付部31は、管理者による改善する会話履歴の選択操作を受け付ける。この操作は、図13に示した検索要求ボタン229を押下することにより実行可能である。
【0078】
ステップS136:端末装置3の通信部32は、選択された会話履歴に対する質問回答検索結果画面を要求するメッセージをサーバ装置1の通信部15に送信する。
【0079】
ステップS137:サーバ装置1の検索部12は、選択された会話履歴における質問文に対する回答文を検索する。ここで、検索は、図7のステップS101~103で示したように行う。
【0080】
ステップS138:サーバ装置1の生成部13は、検索された回答文を含む質問回答情報を表示するための質問回答検索結果画面の画面情報を生成する。
【0081】
ステップS139:サーバ装置1の通信部15は、質問回答検索結果画面の画面情報を端末装置3の通信部32に送信する。
【0082】
ステップS140:端末装置3の表示制御部30は、質問回答検索結果画面を端末装置3の画面に表示する。図14は、本発明の実施形態に係る質問回答検索結果画面の一例を示す図である。図14に示す質問回答検索結果画面230には、ステップS135で検索の実行を要求した会話履歴に対応する会話画面231、回答文の検索結果画面232が表示されている。回答文の検索結果画面232には、2件の検索結果235が表示されており、各々の検索結果235には、付加情報としてカテゴリ236、回答数237、満足度238、回答文239が表示されている。また、各々の検索結果235には、質問回答情報の編集を開始するための編集実行ボタン240が表示されている。さらに、管理者は、入力欄233に修正した質問文を入力することにより、再度、質問回答の検索を実行することが可能である。また、管理者は、質問回答追加ボタン234を押下することにより、新規に質問回答を追加するための入力画面を表示させることが可能である。
【0083】
図12に戻って説明する。
【0084】
ステップS141:管理者は、必要に応じて、選択した会話履歴の質問文を修正する。端末装置3の操作受付部31は、管理者により修正された質問文による質問回答検索結果画面の要求操作を受け付ける。
【0085】
ステップS142:端末装置3の通信部32は、修正された質問文による質問回答検索結果画面を要求するメッセージをサーバ装置1の通信部15に送信する。
【0086】
ステップS143:サーバ装置1の検索部12は、修正された質問文に対する回答文を検索する。ここで、検索は、図7のステップS101~103で示したように行う。
【0087】
ステップS144:サーバ装置1の生成部13は、検索された回答文を含む質問回答情報を表示するための質問回答検索結果画面の画面情報を生成する。
【0088】
ステップS145:サーバ装置1の通信部15は、質問回答検索結果画面の画面情報を端末装置3の通信部32に送信する。
【0089】
ステップS146:端末装置3の表示制御部30は、修正した質問文による図14で示した質問回答検索結果画面230を端末装置3の画面に表示する。
【0090】
ステップS147:質問回答の内容を更新する場合、管理者は、図14に示した質問回答検索結果画面230において、編集する質問回答に対応する編集実行ボタン240を押下する。端末装置3の操作受付部31は、管理者による編集実行ボタン240の押下操作を受け付ける。
【0091】
ステップS148:端末装置3の表示制御部30は、選択された質問回答を編集するための質問回答編集画面を端末装置3の画面に表示する。ここで、表示する質問回答の情報は、ステップS145で受信した質問回答検索結果画面の画面情報に含まれているため、端末装置3は表示するために必要な情報をサーバ装置1に要求する必要はない。図15は、本発明の実施形態に係る質問回答編集画面の一例を示す図である。図15に示す質問回答編集画面250には、カテゴリ選択ボタン251、質問入力欄252、回答入力欄253、質問の別表現入力欄254、保存ボタン255が表示されている。管理者は、カテゴリ選択ボタン251によりカテゴリを変更でき、質問入力欄252および回答入力欄253に入力されている質問および回答を編集することができる。また、管理者は、質問の別表現入力欄254に入力されている質問の別表現を編集が可能であり、新規に質問の別表現の追加、および既存の質問の別表現の削除も可能である。これらの編集操作を行った後、管理者は、保存ボタン255を押下することにより、編集した質問回答の内容を保存することが可能である。ここで、編集により追記された箇所は、回答入力欄253における下線部で示す2箇所の「(ウェビナー)」と、質問の別表現入力欄254に追記された「ウェビナーの情報は?」である。
【0092】
図12に戻って説明する。
【0093】
ステップS149:端末装置3の操作受付部31は、管理者による質問回答の編集操作を受け付ける。
【0094】
ステップS150:端末装置3の通信部32は、質問回答情報の更新を要求するメッセージをサーバ装置1の通信部15に送信する。
【0095】
ステップS151:サーバ装置1の登録部14は、更新された質問回答情報を質問回答データベース70に記憶する。
【0096】
ステップS152:新規の質問回答を追加する場合、管理者は、図14に示した質問回答検索結果画面230において、質問回答追加ボタン234を押下する。端末装置3の操作受付部31は、管理者による質問回答追加ボタン234の押下操作を受け付ける。
【0097】
ステップS153:端末装置3の表示制御部30は、質問回答を追加するための質問回答追加画面を端末装置3の画面に表示する。図16は、本発明の実施形態に係る質問回答追加画面の一例を示す図である。図16に示す質問回答追加画面260には、カテゴリ選択ボタン261、質問入力欄262、回答入力欄263、質問の別表現入力欄264、追加ボタン265が表示されている。管理者は、カテゴリ選択ボタン261によりカテゴリを変更でき、質問入力欄262および回答入力欄263に質問および回答を入力することができる。また、管理者は、質問の別表現入力欄264に質問の別表現を追加できる。これらの入力操作を行った後、管理者は、追加ボタン265を押下することにより、入力した質問回答の内容を追加することが可能である。
【0098】
図12に戻って説明する。
【0099】
ステップS154:端末装置3の操作受付部31は、図16に示した質問回答検索結果画面230において、管理者による質問回答の入力操作および保存ボタン245の押下操作を受け付ける。
【0100】
ステップS155:端末装置3の通信部32は、質問回答情報の追加を要求するメッセージをサーバ装置1の通信部15に送信する。
【0101】
ステップS156:サーバ装置1の登録部14は、追加された質問回答情報を質問回答データベース70に記憶する。
【0102】
<質問回答情報の編集による回答精度の改善効果>
図17は、本発明の実施形態に係る質問回答情報の編集による回答精度の改善効果の説明に関する図である。図12で示した処理による質問回答情報の編集前は、質問ID「0105」の回答は、全キーワード数=100、検索対象テキストに含まれる検索キーワード数=2、検索スコア=0.02(2/100)である。ここで、検索スコアの閾値=0.03であり、検索スコアが閾値を下回るため、質問ID「0105」の回答は利用者に提示されない。しかし、図9で示したように、検索キーワードが「セミナー」、「日時」の場合は検索スコアが0.05であり、閾値(0.03)を上回ることから、回答が利用者に提示される。ここで、「(オンライン)セミナー」と「ウェビナー」はほぼ同じ意味であることから、検索キーワードが「ウェビナー」、「日時」であっても同様に回答が利用者に提示されるべきである。したがって、図12に示した質問回答情報の編集により、「セミナー」と「ウェビナー」が同時に使用されるように「ウェビナー」を3箇所(回答に2箇所、質問の別表現に1箇所)追記した。この結果、図17に示すように、編集後は、全キーワード数=103、検索対象テキストに含まれる検索キーワード数=5、検索スコア=0.049(4/103)となり、検索スコアが閾値(0.03)を上回ることから、回答が利用者に提示されるように改善された。
【0103】
また、管理者の端末装置3に表示される質問回答検索結果には、検索スコアが閾値を下回る回答であっても表示される。これは、管理者が改善の必要がある編集の対象となる回答を探し出して、その回答を指定する操作を容易にする効果がある。例えば、検索キーワードが「ウェビナー」の場合、質問ID「0105」の回答は、検索スコアが閾値を下回るため利用者には提示されないが、管理者の質問回答検索結果画面230(図14)には表示される。
【0104】
図18は、本発明の実施形態に係る利用者が用いる端末装置の一例を示す図である。図18に示すように、利用者は、様々な装置においてブラウザやディスプレイを介して、本発明の実施形態におけるチャットボットサービスを利用できる。
【0105】
以上、本発明を実施するための幾つかの形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0106】
例えば、図3の機能ブロックの構成図の一例は、情報処理システム5による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。情報処理システム5の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0107】
また、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0108】
また、記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、情報処理システム5は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【符号の説明】
【0109】
1 サーバ装置
2 通信ネットワーク
3、4 端末装置
5 情報処理システム
10 制御部
11 判別部
12 検索部
13 生成部
14 登録部
15、32、42 通信部
30、40 表示制御部
31、41 操作受付部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0110】
【特許文献1】特開2019―036210号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18