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特開2024-59105熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059105
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/22 20060101AFI20240422BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
H01L21/22 501A
H01L21/22 511A
G02F1/1368
【審査請求】有
【請求項の数】25
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023179050
(22)【出願日】2023-10-17
(31)【優先権主張番号】10-2022-0133368
(32)【優先日】2022-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0133369
(32)【優先日】2022-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】316008145
【氏名又は名称】ウォニク アイピーエス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】WONIK IPS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】75,Jinwisandan-ro,Jinwi-myeon,Pyeongtaek-si,Gyeonggi-do,17709,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ジェン ジェユン
(72)【発明者】
【氏名】チェ ドンウク
【テーマコード(参考)】
2H192
【Fターム(参考)】
2H192AA24
2H192CB34
2H192HA82
2H192HA90
(57)【要約】      (修正有)
【課題】熱媒体を供給して温度を調節する熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置を提供する。
【解決手段】内部に基板処理のための処理空間が形成されるプロセスチャンバ10に熱媒体を供給するための熱媒体供給装置であって、互いに区分されるプロセスチャンバの壁体にそれぞれ接続され、熱媒体を供給する複数の熱媒体流路部100と、熱媒体流路部の一部を形成し、熱媒体流路部を介して供給される熱媒体を、独立して加熱する複数の熱媒体加熱部(熱媒体加熱部300)と、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に基板処理のための処理空間が形成されるプロセスチャンバに熱媒体を供給するための熱媒体供給装置であって、
互いに区分される前記プロセスチャンバの壁体にそれぞれ接続され前記熱媒体を供給する複数の熱媒体流路部と、
前記熱媒体流路部の一部を形成し、前記熱媒体流路部を介して供給される前記熱媒体を独立して加熱する複数の熱媒体加熱部と、
を含むことを特徴とする熱媒体供給装置。
【請求項2】
複数の前記熱媒体流路部が分岐して接続され、外部から前記熱媒体を複数の前記熱媒体流路部に伝達する熱媒体供給ラインをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体供給装置。
【請求項3】
前記熱媒体加熱部は、
内部に前記熱媒体が流れる流路が形成される加熱流路部と、前記加熱流路部に設けられ前記熱媒体を加熱するヒータと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体供給装置。
【請求項4】
前記加熱流路部は、
前記流路が長手方向に対して螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の熱媒体供給装置。
【請求項5】
前記加熱流路部は、
前記流路が、前記熱媒体の一端と他端との間で複数回移動を誘導するように形成されていることを特徴とする請求項3に記載の熱媒体供給装置。
【請求項6】
前記加熱流路部は、
一端に前記熱媒体が排出される排出口が形成され、他端に挿入口が形成される第1流路部材と、第1内部流路が形成され、前記挿入口を介して前記第1流路部材内に少なくとも一部が挿入され、外面と前記第1流路部材の内面との間に前記第1内部流路と連通する第2内部流路を形成する第2流路部材と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の熱媒体供給装置。
【請求項7】
前記加熱流路部は、
前記第1流路部材の外面を包むように設けられ、前記第1流路部材の外面との間に前記第2内部流路と連通する第3内部流路を形成するカバー部材を含むことを特徴とする請求項6に記載の熱媒体供給装置。
【請求項8】
前記第2流路部材は、
一端に前記熱媒体を導入するための導入口が形成される第2フランジと、前記第2フランジから他端側に延び、内部に前記第1内部流路が形成され、少なくとも一部が前記第1流路部材内に挿入される第2延長管部を含むことを特徴とする請求項6に記載の熱媒体供給装置。
【請求項9】
前記第1流路部材は、
他端に前記熱媒体が排出される排出口が形成される第1フランジと、前記第1フランジから一端側に延び、一端に前記挿入口が形成され、前記第2流路部材の少なくとも一部が挿入されるための第1延長管部と、を含むことを特徴とする請求項6に記載の熱媒体供給装置。
【請求項10】
前記ヒータは、
前記第1流路部材の外面に複数個設けられることを特徴とする請求項6に記載の熱媒体供給装置。
【請求項11】
前記ヒータは、
前記流路に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の熱媒体供給装置。
【請求項12】
前記熱媒体加熱部は、
前記流路に設けられ、前記熱媒体の流速を減速する流速低減部材をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の熱媒体供給装置。
【請求項13】
前記熱媒体流路部にそれぞれ設けられ、前記熱媒体の流量を独立して調節する流量調節部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体供給装置。
【請求項14】
前記流量調節部は、
前記熱媒体加熱部のプロセスチャンバの反対側に配置され、前記熱媒体を前記熱媒体加熱部側に伝達することを特徴とする請求項13に記載の熱媒体供給装置。
【請求項15】
前記熱媒体加熱部内の前記流路に連通して供給される前記熱媒体をバイパスするバイパスラインをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の熱媒体供給装置。
【請求項16】
内部に基板処理のための処理空間が形成されるプロセスチャンバと、
互いに区分される前記プロセスチャンバの壁体にそれぞれ接続されて熱媒体を供給する複数の熱媒体流路部と、
前記熱媒体流路部のそれぞれに前記熱媒体の流量及び温度の少なくとも一方を調節して互いに独立して供給する熱媒体供給部と、を含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項17】
前記プロセスチャンバの壁体のうち第1壁体に設けられ、前記処理空間にプロセスガスを噴射するガス噴射部と、前記プロセスチャンバの壁体のうち第2壁体に設けられ、前記処理空間を排気するガス排気部と、を含むことを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記熱媒体供給部は、
前記熱媒体供給による前記第1壁体の温度上昇幅が、前記第1壁体を除いた残りの壁体の温度上昇幅より大きくなるように前記熱媒体を供給することを特徴とする請求項17に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記熱媒体供給部は、
前記熱媒体供給による前記第2壁体の温度上昇幅が、前記第2壁体を除いた残りの壁体の温度上昇幅より小さくなるように前記熱媒体を供給することを特徴とする請求項17に記載の基板処理装置。
【請求項20】
前記プロセスチャンバは、六面体であり、
前記熱媒体流路部は、
前記第1壁体及び前記第2壁体にそれぞれ複数個が接続され、前記第1壁体及び前記第2壁体を除いた残りには、それぞれ単数個が接続されていることを特徴とする請求項17に記載の基板処理装置。
【請求項21】
前記熱媒体流路部は、
前記プロセスチャンバの一壁体のうち上側に接続される上部熱媒体流路部と、前記上部熱媒体流路部と同じ壁体のうち下側に接続される下部熱媒体流路部と、を含み、
前記熱媒体供給部は、
前記下部熱媒体流路部を介した前記熱媒体供給による前記プロセスチャンバの壁体上側の温度上昇幅が、前記上部熱媒体流路部を介した前記熱媒体供給による前記プロセスチャンバの壁体下側の温度上昇幅より大きくなるようにそれぞれ前記熱媒体を供給することを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項22】
前記熱媒体供給部は、
前記熱媒体供給による前記プロセスチャンバの上面の温度上昇幅が、前記プロセスチャンバの下面の温度上昇幅より小さくなるように前記熱媒体を供給することを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項23】
前記熱媒体流路部は、
前記熱媒体供給部を介して供給される前記熱媒体を前記プロセスチャンバの壁体に伝達する供給流路と、前記プロセスチャンバの壁体から熱交換が完了した前記熱媒体を前記熱媒体供給部に伝達する排出流路と、を含み、
前記第1壁体及び前記第2壁体に接続される熱媒体流路部を除いた残りの熱媒体流路部は、
前記供給流路が前記第1壁体側に隣接し、前記排出流路が前記第2壁体12側に隣接するように設けられることを特徴とする請求項17に記載の基板処理装置。
【請求項24】
前記熱媒体供給部は、
外部から前記熱媒体が伝達され、前記熱媒体流路部のそれぞれに前記熱媒体を独立して伝達する熱媒体供給ラインと、前記熱媒体流路部から前記熱媒体が伝達され、外部に排出する熱媒体排出ラインと、を含むことを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項25】
前記熱媒体供給部は、
前記プロセスチャンバの内壁温度が、前記処理空間温度より低くなるように前記熱媒体を供給することを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置に関し、より詳細には、熱媒体を供給してプロセスチャンバ本体の温度を調節する熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に基板処理装置は、プロセスチャンバが形成する密閉された処理空間にプロセスガス及び適正温度の雰囲気を利用して基板に対する蒸着、エッチング及び熱処理など基板処理を行う装置をいう。
【0003】
特に、熱処理は、半導体、平板ディスプレイ及び太陽電池製造のためのシリコンウエハやガラスのような基板上に蒸着されている所定の薄膜に対して、結晶化、相変化など薄膜特性改善のために行われる。
【0004】
代表的な熱処理工程としては、AMOLEDのような高品質ディスプレイを製造するために多結晶シリコンを利用したTFTをガラス基板に形成するLTPS(Low Temperature Poly Crystallization Silicon)又はフレキシブル基板を形成するためにポリイミドを基板上に形成して硬化する工程がある。
【0005】
また、前記熱処理工程は、液晶ディスプレイ又は薄膜型結晶質シリコン太陽電池を製造する場合、基板上に蒸着されたアモルファスシリコンをポリシリコンに結晶化させる工程を含むことができる。
【0006】
一方、従来の基板処理装置は、基板処理過程で使用及び発生する各種プロセスガスと副産物が比較的温度が低いプロセスチャンバの内壁面に凝縮して装置を汚染させるという問題があった。
【0007】
このような問題を改善するために、従来の基板処理装置は、プロセスチャンバの内壁面に対する温度を70℃以上に維持するために、プロセスチャンバ内壁面に熱媒体を供給し、より具体的には、プロセスチャンバ、熱媒体供給装置及び熱交換装置を熱媒体が循環するようにすることで、適正温度の熱媒体を持続的にプロセスチャンバに供給した。
【0008】
しかし、従来の基板処理装置は、熱媒体の循環構造により熱媒体に許容可能な温度が制限されるため、プロセスチャンバ内の工程のための最高温度が制限され、一例としてプロセスチャンバ内の処理空間の温度を550℃以上で上昇させることができないという問題があった。
【0009】
より具体的に、ポリイミド硬化工程でプロセスチャンバ内壁に付着した副産物(溶剤)を除去するためには、一程周期でプロセスチャンバ内部温度を550℃以上に加熱する必要があるが、従来の単一の熱交換装置による熱媒体循環構造では、プロセスチャンバ内部温度を550℃以上に加熱する際に熱媒体の過熱でプロセスチャンバの損傷及び変形が発生する可能性があり、プロセスチャンバ内部温度の上昇が制限されるという問題があった。
【0010】
一方、熱交換装置を多数個備え、熱媒体循環構造内でもプロセスチャンバ内部温度を550℃以上に加熱することができるが、多数の熱交換装置によりコストが上昇し、設置面積が過度に増加するという問題があった。
【0011】
また、単一の熱交換装置を介して熱媒体を加熱してプロセスチャンバ側に再供給する構成であるため、プロセスチャンバの各壁体に供給される熱媒体の温度は互いに同じであり、したがって、プロセスチャンバの位置別の温度制御ができないという問題があった。
【0012】
また、従来の基板処理装置は、熱交換装置を必須的に具備しなければならないため、空間活用度が低く、プロセスチャンバ位置別の温度制御のために多数の熱交換器を構築する場合には、空間活用度はさらに低下し、メンテナンス回数及びコストが増加するという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、前記のような問題点を解決するために、プロセスチャンバの壁体位置別の温度調節が可能な熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、前記のような本発明の目的を達成するために創案されたものであり、本発明は、内部に基板処理のための処理空間が形成されるプロセスチャンバに熱媒体を供給するための熱媒体供給装置であって、互いに区分される前記プロセスチャンバの壁体にそれぞれ接続され前記熱媒体を供給する複数の熱媒体流路部と、前記熱媒体流路部の一部を形成し、前記熱媒体流路部を介して供給される前記熱媒体を独立して加熱する複数の熱媒体加熱部と、を含む熱媒体供給装置を開示する。
【0015】
複数の前記熱媒体流路部が分岐して接続され、外部から前記熱媒体を複数の前記熱媒体流路部に伝達する熱媒体供給ラインをさらに含むことができる。
【0016】
前記熱媒体流路部は、前記熱媒体加熱部を介して加熱された前記熱媒体を前記プロセスチャンバ壁体に伝達する供給流路と、前記プロセスチャンバ10の壁体から熱交換が完了した前記熱媒体を排出する排出流路を含むことができる。
【0017】
前記熱媒体加熱部は、内部に前記熱媒体が流れる流路が形成される加熱流路部と、前記加熱流路部に設けられ、前記熱媒体を加熱するヒータと、を含むことができる。
【0018】
前記加熱流路部は、前記流路が長手方向に対して螺旋状に形成されてもよい。
【0019】
前記加熱流路部は、前記流路が、前記熱媒体の一端と他端との間で複数回移動を誘導するように形成されてもよい。
【0020】
前記加熱流路部は、一端に前記熱媒体が排出される排出口が形成され、他端に挿入口が形成される第1流路部材と、第1内部流路が形成され、前記挿入口を介して前記第1流路部材内に少なくとも一部が挿入され、外面と前記第1流路部材の内面との間に前記第1内部流路と連通する第2内部流路を形成する第2流路部材と、を含むことができる。
【0021】
前記加熱流路部は、前記第1流路部材の外面を包むように設けられ、前記第1流路部材の外面との間に前記第2内部流路と連通する第3内部流路を形成するカバー部材を含むことができる。
【0022】
前記第2流路部材は、一端に前記熱媒体を導入するための導入口が形成される第2フランジと、前記第2フランジから他端側に延び、内部に前記第1内部流路が形成され、少なくとも一部が前記第1流路部材内に挿入される第2延長管部を含むことができる。
【0023】
前記第2延長管部522は、他端側の外周面に前記第1内部流路と前記第2内部流路を連通するために形成される複数の第1連通孔が形成されてもよい。
【0024】
前記第1流路部材は、他端に前記熱媒体が排出される排出口が形成される第1フランジと、前記第1フランジから一端側に延び、一端に前記挿入口が形成され、前記第2流路部材の少なくとも一部が挿入されるための第1延長管部と、を含むことができる。
【0025】
前記第1延長管部は、他端側の外周面に前記排出口と連通するために形成される複数の第2連通孔が形成されてもよい。
【0026】
前記ヒータは、前記第1流路部材の外面に複数個設けられてもよい。
【0027】
前記ヒータは、前記流路に設けられてもよい。
【0028】
前記熱媒体加熱部は、前記流路に設けられ、前記熱媒体の流速を減速する流速低減部材をさらに含むことができる。
【0029】
前記ヒータは、前記流速低減部材に設けられてもよい。
【0030】
前記熱媒体加熱部は、前記加熱流路部に設けられ、前記流路の温度を測定する温度センサをさらに含むことができる。
【0031】
前記熱媒体流路部にそれぞれ設けられ、前記熱媒体の流量を独立して調節する流量調節部をさらに含むことができる。
【0032】
前記流量調節部は、前記熱媒体加熱部のプロセスチャンバの反対側に配置され、前記熱媒体を前記熱媒体加熱部側に伝達することができる。
【0033】
前記熱媒体加熱部内の前記流路に連通して供給される前記熱媒体をバイパスするバイパスラインをさらに含むことができる。
【0034】
前記バイパスラインは、複数の前記熱媒体加熱部にそれぞれ接続され、流量調節バルブが形成される複数の分岐バイパスラインと、複数の前記分岐バイパスラインが接続されるメインバイパスラインと、を含むことができる。
【0035】
また、本発明は、内部に基板処理のための処理空間が形成されるプロセスチャンバと、互いに区分される前記プロセスチャンバの壁体にそれぞれ接続されて熱媒体を供給する熱媒体流路部と、を含む基板処理装置を開示する。
【0036】
前記プロセスチャンバの一面に設けられ、前記処理空間にプロセスガスを噴射するガス噴射部と、前記プロセスチャンバの他面に設けられ、前記処理空間を排気するガス排気部と、を含むことができる。
【0037】
本発明は、前記のような目的を達成するために創案されたものであり、本発明は、内部に基板処理のための処理空間が形成されるプロセスチャンバと、互いに区分される前記プロセスチャンバの壁体にそれぞれ接続されて熱媒体を供給する複数の熱媒体流路部と、前記熱媒体流路部のそれぞれに前記熱媒体の流量及び温度の少なくとも一方を調節して互いに独立して供給する熱媒体供給部と、を含む基板処理装置を開示する。
【0038】
前記プロセスチャンバの壁体のうち第1壁体に設けられ、前記処理空間にプロセスガスを噴射するガス噴射部を含むことができる。
【0039】
前記プロセスチャンバの壁体のうち第2壁体に設けられ、前記処理空間を排気するガス排気部をさらに含むことができる。
【0040】
前記第1壁体と前記第2壁体は互いに対向していてもよい。
【0041】
前記熱媒体供給部は、前記熱媒体供給による前記第1壁体の温度上昇幅が、前記第1壁体を除いた残りの壁体の温度上昇幅より大きくなるように前記熱媒体を供給することができる。
【0042】
前記熱媒体供給部は、前記プロセスチャンバ10の壁体のうち前記第1壁体に、残りよりも高い温度の前記熱媒体を供給することができる。
【0043】
前記熱媒体供給部は、前記熱媒体供給による前記第2壁体の温度上昇幅が、前記第2壁体を除いた残りの壁体の温度上昇幅より小さくなるように前記熱媒体を供給することができる。
【0044】
前記熱媒体供給部は、前記プロセスチャンバ10の壁体のうち前記第2壁体に、残りよりも低い温度の前記熱媒体を供給することができる。
【0045】
前記熱媒体供給部は、前記熱媒体を前記プロセスチャンバ10の壁体のうち前記第1壁体に、残りよりも単位時間当たり大きな流量で供給することができる。
【0046】
前記プロセスチャンバは、六面体であり、前記熱媒体流路部は、前記第1壁体及び前記第2壁体にそれぞれ複数個が接続され、前記第1壁体及び前記第2壁体を除いた残りにはそれぞれ単数個が接続されてもよい。
【0047】
前記熱媒体流路部は、前記プロセスチャンバの一壁体のうち上側に接続される上部熱媒体流路部と、前記上部熱媒体流路部と同じ壁体のうち下側に接続される下部熱媒体流路部と、を含み、前記熱媒体供給部は、前記下部熱媒体流路部を介した前記熱媒体供給による前記プロセスチャンバの壁体上側の温度上昇幅が、前記上部熱媒体流路部を介した前記熱媒体供給による前記プロセスチャンバの壁体下側の温度上昇幅より大きくなるようにそれぞれ前記熱媒体を供給することができる。
【0048】
前記プロセスチャンバは、六面体であり、前記処理空間に基板を導入及び搬出するための開口部と、前記開口部を開閉する開閉ドアを含む前面部と、前記前面部に対向する面に形成される背面部を含むことができる。
【0049】
前記前面部は、前記開閉ドア内に前記熱媒体が流れる加熱流路が形成され、対応する前記熱媒体流路部が前記開閉ドアに接続されてもよい。
【0050】
前記熱媒体供給部は、前記熱媒体供給による前記プロセスチャンバの上面の温度上昇幅が、前記プロセスチャンバの下面の温度上昇幅より小さくなるように前記熱媒体を供給するこができる。
【0051】
前記熱媒体流路部は、前記熱媒体供給部を介して供給される前記熱媒体を前記プロセスチャンバの壁体に伝達する供給流路と、前記プロセスチャンバの壁体から熱交換が完了した前記熱媒体を前記熱媒体供給部に伝達する排出流路と、を含むことができる。
【0052】
前記第1壁体及び前記第2壁体に接続される熱媒体流路部を除いた残りの熱媒体流路部は、前記供給流路が前記第1壁体側に隣接し、前記排出流路が前記第2壁体12側に隣接するように設けられてもよい。
【0053】
前記熱媒体供給部は、外部から前記熱媒体が伝達され、前記熱媒体流路部のそれぞれに前記熱媒体を独立して伝達する熱媒体供給ラインと、前記熱媒体流路部から前記熱媒体が伝達され、外部に排出する熱媒体排出ラインと、を含むことができる。
【0054】
前記熱媒体供給部は、前記プロセスチャンバの内壁温度が、前記処理空間温度より低くなるように前記熱媒体を供給することができる。
【0055】
前記熱媒体供給部は、前記プロセスチャンバの内壁温度が、60℃以上300℃未満に維持するように前記熱媒体を供給することができる。
【0056】
前記熱媒体供給部は、前記処理空間温度が250℃以下のとき、前記熱媒体の流量及び温度を上昇させて前記プロセスチャンバの内壁温度を調節し、前記処理空間温度が250℃を超えると、前記熱媒体の流量を上昇させて温度を下降させて前記プロセスチャンバの内壁温度を調節することができる。
【発明の効果】
【0057】
本発明による熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置は、プロセスチャンバの特定位置別の内壁面に供給される熱媒体の温度を制御することにより、内壁面の均一な温度維持が可能であり、プロセスチャンバ内壁面での各種プロセスガス及び副産物の凝縮を防止できるという利点がある。
【0058】
特に、本発明による熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置は、多数の熱交換装置なしでプロセスチャンバの各内壁面に対する温度制御が可能であり、フットプリントの減少及び空間活用度を増加させつつ、プロセスチャンバ各内壁面間の温度差を補償できるという利点がある。
【0059】
また、本発明による熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置は、従来の熱交換装置を除去することで構成を簡略化し、空間活用度を高め、メンテナンス費用及び回数を減らすことができるという利点がある。
【0060】
特に、本発明による熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置は、従来の熱交換装置除去とともに熱媒体循環構造から単純供給及び排出方式に変換して、基板処理のための最高温度制限なしに550℃以上の温度でも基板処理ができるという利点がある。
【0061】
また、本発明による熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置は、加熱されて供給される熱媒体の熱交換時間を増大させ、熱交換効率を高め、比較的少ないエネルギーで熱媒体加熱ができるという利点がある。
【0062】
さらに、本発明による熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置は、加熱が完了した熱媒体の供給前に、バイパスを介して供給直前の熱媒体に対する流量を精密に調節できるとう利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0063】
図1】本発明による基板処理装置を示す斜視図である。
図2図1による基板処理装置のうち、熱媒体供給部とプロセスチャンバと間の接続関係を概略的に示す図である。
図3図1による基板処理装置のうち、熱媒体供給装置の様子を示す図である。
図4図3による基板処理装置のうち、熱媒体加熱部の構成を示す分解斜視図である。
図5図3による基板処理装置のうち、熱媒体加熱部のヒータが除去された状態の内部の様子を示す断面図である。
図6図3による基板処理装置のうち、熱媒体加熱部の横断面を示す断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0064】
以下、本発明による熱媒体供給装置及びそれを含む基板処理装置について添付の図面を参照して説明すると以下の通りである。
【0065】
本発明による基板処理装置は、図1に示すように、内部に基板処理のための処理空間が形成されるプロセスチャンバ10と、互いに区分される前記プロセスチャンバ10の壁体にそれぞれ接続されて熱媒体を供給する複数の熱媒体流路部100と、前記熱媒体流路部100のそれぞれに前記熱媒体の流量及び温度の少なくとも一方を調節して独立して供給する熱媒体供給部200とを含む。
【0066】
また、本発明による基板処理装置は、前記プロセスチャンバ10の壁体のうち、第1壁体11に設けられ、前記処理空間でプロセスガスを噴射するガス噴射部20を含むことができる。
【0067】
さらに、本発明による基板処理装置は、前記プロセスチャンバ10の壁体のうち、第2壁体12に設けられて前記処理空間を排気するガス排気部30をさらに含むことができる。
【0068】
また、本発明による基板処理装置は、後記する熱媒体供給装置50が配置され、プロセスチャンバ10を支持するための支持フレーム40をさらに含むことができる。
【0069】
ここで、壁体は、プロセスチャンバ10の内部の密閉された処理空間を形成するために設けられる構造物を意味し、下面及び上面を含む意味であってもよい。
【0070】
また、本発明によるプロセスガスは、基板処理のための工程で使用されるガスを総称し、より具体的には、基板処理を行うための処理ガス及び工程過程中に発生しうる各種ヒューム(fume)とヒュームを通じて発生する各種副産物を排出するためのパージガスなどを通称することができる。
【0071】
本発明による処理対象者基板1は、LED、LCDなどの表示装置に使用する基板、半導体基板、太陽電池基板などのすべての基板を含むことができる。
【0072】
一方、本発明による基板処理装置の基板処理工程は、蒸着工程、エッチング工程、熱処理工程などを含む意味で理解することができ、特に基板1の不純物を除去する工程などを含むことができる。
【0073】
また、前記熱媒体は、プロセスチャンバ10の壁体に形成される加熱流路に沿って移動することにより、処理空間及びプロセスチャンバ10の内壁体と熱交換を行い、プロセスチャンバ10の内壁体の温度を調節する流体であり、冷却水(PCW)を使用することができる。
【0074】
一方、他の例として、前記熱媒体は、クリーンドライエア(CDA)であり、窒素又はアルゴンのような非活性ガスが利用することができることは勿論である。
【0075】
前記プロセスチャンバ10は、内部に基板処理のための処理空間が形成される構成であり、様々な構成が可能である。
【0076】
すなわち、前記プロセスチャンバ10は、前方に基板1が導入及び排出される開口部19が形成され、内部に基板1が処理される処理空間を形成する構成であり、様々な構成が可能である。
【0077】
例えば、前記プロセスチャンバ10は、内部に処理空間を形成するチャンバ本体と、チャンバ本体に形成される開口部19を開閉する開閉ドア18とを含むことができる。
【0078】
前記チャンバ本体は、内部に処理空間を形成し、前方に基板1が導入及び排出されるための開口部19が形成される構成であり、開閉ドア18を介して開放又は閉鎖され、基板1が内部に導入及び搬出されることができる。
【0079】
一方、前記チャンバ本体は、複数の基板1処理のために垂直方向に長さを有して形成されてもよく、六面体であり、前方側に基板1が導入及び搬出される開口部19が形成されてもよい。
【0080】
より具体的に、前記チャンバ本体は、図1及び図2に示すように、前方側の前面に多数の基板1が上下方向に導入及び搬出されるように開口部19が形成されてもよく、他の例として、多数の基板1が上下方向に互いに離隔してそれぞれ導入及び搬出されることに対応して上下方向に多数のスロット(未図示)が形成される構成であってもよい。
【0081】
一方、前記プロセスチャンバ10は、処理空間での基板処理に応じて各種プロセスガス及び副産物が比較的温度が低い内壁側で凝縮する現象を防止するために、壁体に後記する熱媒体供給部200を介して供給される熱媒体を通じて適正温度を維持することができる。
【0082】
より具体的に、前記プロセスチャンバ10は、壁体の温度が70℃以上を維持するように、壁体内部に熱媒体が流れる流路が形成され、熱媒体供給部200を介して供給される熱媒体が流れるようにすることができる。
【0083】
一例として、前記プロセスチャンバ10は、六面体であり、処理空間に基板を導入及び搬出するための開口部19と開口部19を開閉する開閉ドア18を含む前面部13と、前面部13に対向する面に形成される背面部を含むことができる。
【0084】
また、前記プロセスチャンバ10は、前面部13と背面部とともに側面を構成する第1壁体11及び第2壁体12をさらに含むことができ、このとき、第1壁体11は、前方を基準にして左側面、第2壁体12は右側面であってもよい。
【0085】
また、前記プロセスチャンバ10は、密閉された処理空間を形成するように、上面14及び下面が形成されてもよく、これにより、六面体として設けられてもよい。
【0086】
このとき、前記プロセスチャンバ10は、前述のように前面部13、背面部、第1壁体11、第2壁体12、上面14及び下面の内部にそれぞれ独立して熱媒体が流れる加熱流路が形成され、これにより、適正水準の温度を維持して内面に各種副産物、有機物及びプロセスガスが凝縮する現象を防止することができる。
【0087】
前記前面部13は、開口部19と開閉ドア18を介して形成することができ、開閉ドア18内に熱媒体が流れる加熱流路が形成され、対応する熱媒体流路部100が開閉ドア18に接続することができる。
【0088】
また、前記背面部は、前面部13に対向し、メンテナンスなどのために処理空間に接近可能となるように背面開口部(未図示)及び背面ドア(未図示)を形成することができ、このとき、加熱流路も前記前面部13と同様に背面ドアに形成され、熱媒体流路部100が背面ドアに接続することができる。
【0089】
前記ガス噴射部20は、プロセスチャンバ10の壁体の第1壁体11に設けられ、処理空間でプロセスガスを噴射する構成であり、様々な構成が可能である。
【0090】
すなわち、前記ガス噴射部20は、処理空間と外部のガス供給装置が互いに連通するようにチャンバ本体の第1壁体11に設けられ、ガス供給装置から供給されたプロセスガスを処理空間に噴射することができる。
【0091】
例えば、前記ガス噴射部20は、プロセスチャンバ10の側面で処理空間と連通するように設けられる複数のノズルと、複数のノズルに共通に接続されるメイン配管21と、メイン配管21に接続される接続配管22を含むことができる。
【0092】
前記ガス排気部30は、プロセスチャンバ10の壁体のうち第2壁体12にもうけられ処理空間を排気する構成であり、様々な構成が可能である。
【0093】
すなわち、ガス排気部30は、処理空間と外部のガス排気装置、つまり排気ポンプが互いに連通するようにチャンバ本体の第2壁体、すなわち第1壁体11と対向する面に設けられ、処理空間内のプロセスガス及び各種副産物などを排気することができる。
【0094】
例えば、前記ガス排気部30は、プロセスチャンバ10の第2壁体で処理空間と連通するように設けられる複数のポートと、複数のポートに共通に接続されるメイン排気配管31と、メイン排気配管31に接続される接続排気配管32を含むことができる。
【0095】
前記支持フレーム40は、熱媒体供給装置50が配置され、プロセスチャンバ10を支持する構成であり、様々な構成が可能である。
【0096】
すなわち、前記支持フレーム40は、プロセスチャンバ10を支持する構成であり、プロセスチャンバ10の下部に空間を形成し、後記する熱媒体供給装置50を配置することができる。
【0097】
一方、本発明による基板処理装置は、前述したように、プロセスチャンバ10の各位置にガス噴射部20、ガス排気部30及び開閉ドア18などの各種構成が配置されるところ、プロセスチャンバ10の壁体の各位置に応じて熱媒体の温度及び流量を独立して調節する必要性がある。
【0098】
より具体的に、比較的低温のプロセスガスが持続的に供給されるガス噴射部20が設けられた第1壁体11は、他の位置と比較して温度が低く、ガス排気部30が設けられる第2壁体12は、比較的高い温度で形成することができる。
【0099】
さらに、比較的低い温度のプロセスガスは、処理空間内でプロセスチャンバ10の下面側に移動し、比較的高い温度のプロセスガスは、処理空間内でプロセスチャンバ10の上面14側に移動するところ、上面14は、比較的温度が高く、下面は比較的温度が低く形成されてもよい。
【0100】
したがって、プロセスチャンバ10の各位置に応じて個別に熱媒体の温度及び流量を調節する必要性がある。
【0101】
このために、前記熱媒体流路部100は、互いに区分されるプロセスチャンバ10の壁体にそれぞれ接続され熱媒体を供給する構成であってもよい。
【0102】
すなわち、前記熱媒体流路部100は、後記する熱媒体供給部200を介して供給される熱媒体をプロセスチャンバ10に供給し、プロセスチャンバ10から熱交換が完了した熱媒体を熱媒体供給部200側に排出する構成であってもよい。
【0103】
例えば、前記熱媒体流路部100は、熱媒体供給部200を介して供給される熱媒体をプロセスチャンバ10の壁体に伝達する供給流路110と、プロセスチャンバ10の壁体から熱交換が完了した熱媒体を熱媒体供給部200に伝達する排出流路120を含むことができる。
【0104】
すなわち、前記供給流路110は、熱媒体供給部200とプロセスチャンバ10との間に接続され熱媒体を供給する構成であってもよく、プロセスチャンバ10に互いに区分される壁体にそれぞれ設けられ、複数個が設けられてもよい。
【0105】
また、前記排出流路120は、プロセスチャンバ10の壁体から熱交換が完了した熱媒体を熱媒体供給部200に排出する構成であり、供給流路110のようにプロセスチャンバ10に互いに区分される壁体にそれぞれ設けられ、複数個が設けられてもよい。
【0106】
すなわち、前記熱媒体流路部100は、六面体のプロセスチャンバ10を 例示する際に、各壁体に対応して少なくとも6個が設けられてもよく、比較的温度が高いか又は低く、温度制御の必要性の高いガス噴射部20が設けられる第1壁体11とガス排気部30が設けられる第2壁体12は、複数個が設けられてもよい。
【0107】
すなわち、前記熱媒体流路部100は、図2に示すように、第1壁体11及び第2壁体12にそれぞれ複数個が接続され、第1壁体11及び第2壁体12を除いた残りにはそれぞれ単数個が接続されてもよく、六面体のプロセスチャンバ10に対して第1壁体11と第2壁体12は、それぞれ2個の熱媒体流路部100が設けられ、残りは1個の熱媒体流路部100が設けられ、合計8個の熱媒体流路部100が設けられてもよい。
【0108】
一方、前記第1壁体11は、比較的温度が低く、前記第2壁体12は、比較的温度が高いため、第1壁体11及び第2壁体12と隣接した前面部13、背面部、上面14及び下面もそれらの影響を受ける可能性があり、これにより、適切な温度補償が必要となる場合がある。
【0109】
このために、前記第1壁体11及び前記第2壁体12に接続される熱媒体流路部100を除いた残りの熱媒体流路部100が比較的温度が低い第1壁体11に隣接する位置には熱交換が行われる前に熱媒体が供給される供給流路110が配置され、比較的温度が高い第2壁体12に隣接する位置には熱交換が一定以上行われた熱媒体が排出される排出流路120を配置することができる。
【0110】
すなわち、前記第1壁体11及び前記第2壁体12に接続される熱媒体流路部100を除いた残りの熱媒体流路部100は、供給流路110が第1壁体11側に隣接し、排出流路120が第2壁体12側に隣接するように設けられてもよい。
【0111】
前記熱媒体供給部200は、熱媒体流路部100のそれぞれに熱媒体の流量及び温度の少なくとも一方を調節して独立して供給する構成であり、様々な構成が可能である。
【0112】
すなわち、前記熱媒体供給部200は、前述したプロセスチャンバ10の壁体の各位置での独立した熱媒体温度制御の必要性から熱媒体の流量及び温度の少なくとも一方を調節して複数の熱媒体流路部100のそれぞれに独立して供給する構成であってもよい。
【0113】
例えば、前記熱媒体供給部200は、ガス噴射部20が設けられて低温のプロセスガスが供給されるにつれて、比較的温度が低い第1壁体11に対する温度補償のために熱媒体供給による第1壁体11の温度上昇幅が第1壁体11を除いた残りの壁体の温度上昇幅より大きくなるように熱媒体を供給することができる。
【0114】
このために、前記熱媒体供給部200は、プロセスチャンバ10の壁体のうち第1壁体11に残りより高い温度の熱媒体を供給することができ、より具体的に、第1壁体11に対応する熱媒体流路部100の排出流路120を介して排出される熱媒体の温度が60℃を維持するように設定し、残りの熱媒体の温度を60℃より低い温度を維持するように設定することができる。
【0115】
また、前記熱媒体供給部200は、ガス排気部30が設けられ、処理空間の温度に応じて加熱された高温のプロセスガスが排気されるにつれて、比較的温度が高い第2壁体12に対する温度補償のために熱媒体供給による第2壁体12の温度上昇幅が、第2壁体12を除いた残りの壁体の温度上昇幅より小さくなるように熱媒体を供給することができる。
【0116】
特に、前記熱媒体供給部200は、第2壁体12に第1壁体11より低い温度の熱媒体を供給することができ、より具体的に、第2壁体12に対応する熱媒体流路部100の排出流路120を介して排出される熱媒体の温度が50℃を維持するように設定し、残りの熱媒体の温度を50℃より高い温度を維持するように設定することができる。
【0117】
一方、前記熱媒体供給部200は、プロセスチャンバ10の壁体と熱交換総量を増加させるように熱媒体をプロセスチャンバ10の壁体のうち第1壁体11に残りより単位時間当たり大きな流量で供給することができる。
【0118】
例えば、前記熱媒体供給部200は、第1壁体11に接続される複数の熱媒体流路部100を介して残りの壁体に供給される熱媒体の単位時間当たりの流量より大きな流量で熱媒体を供給することができる。
【0119】
また、他の例として、前記熱媒体供給部200は、比較的高い温度のプロセスガスが上面14側に隣接し、比較的低い温度のプロセスガスが下面側に隣接する処理空間を考慮して、熱媒体供給によるプロセスチャンバ10の上面14の温度上昇幅が、プロセスチャンバ10の下面の温度上昇幅より小さくなるように熱媒体を供給することができる。
【0120】
例えば、前記熱媒体供給部200は、プロセスチャンバ10の上面14より下面に高い温度の熱媒体を供給することができる。
【0121】
また、前記熱媒体供給部200は、熱媒体をプロセスチャンバ10の上面14より下面に単位時間当たり大きな流量で供給することができる。
【0122】
一方、他の例として、プロセスチャンバ10の一壁体上に複数の熱媒体流路部100、すなわち供給流路110が接続され、それぞれ独立して熱媒体を供給することができる。
【0123】
すなわち、前記プロセスチャンバ10の一壁体のうち上側に上部熱媒体流路部が接続されて熱媒体を供給し、同一壁体に対して下側に下部熱媒体流路部が接続されて熱媒体を供給することができる。
【0124】
このとき、上部熱媒体流路部を介して供給される熱媒体は、プロセスチャンバ10の一壁体のうち上側に形成される加熱流路を移動することができ、下部熱媒体流路部を介して供給される熱媒体は、プロセスチャンバ10と同じ壁体のうち下側に形成される加熱流路を移動することができる。
【0125】
この場合、処理空間内に高温のプロセスガスが上側に位置し、比較的低温のプロセスガスが下側に位置するにつれて、互いに異なる温度補償が必要となる場合がある。
【0126】
そのために、前記熱媒体供給部200は、下部熱媒体流路部を介した熱媒体供給によるプロセスチャンバ10の壁体の上側の温度上昇幅が、上部熱媒体流路部を介した熱媒体供給によるプロセスチャンバ10の壁体の下側の温度上昇幅より大きくなるようにそれぞれ熱媒体を供給することができる。
【0127】
より具体的に、前記熱媒体供給部200は、下部熱媒体流路部に供給される熱媒体の温度を上部熱媒体流路部に供給される熱媒体の温度より高い温度に熱媒体をそれぞれ供給することができ、必要に応じて異なる流量に調節して供給することができる。
【0128】
また、前記熱媒体供給部200は、プロセスチャンバ10の内壁温度が60℃以上300℃未満に維持されるように熱媒体の流量及び温度の少なくとも一方を調節して供給することができる。
【0129】
これにより、前記プロセスチャンバ10の内壁温度は、60℃以上300℃未満の範囲内に維持することができ、プロセスチャンバ10の内壁の各種副産物凝縮を防止しながらも、プロセスチャンバ10の壁体の変形を防止することができる。
【0130】
この場合、前記熱媒体供給部200は、プロセスチャンバ10の内壁温度が処理空間温度より低くなるように熱媒体を供給してプロセスチャンバ10の内壁温度を調節することができる。
【0131】
より具体的に、プロセスチャンバ10の内壁温度が60℃未満の場合、プロセスガス及び副産物が内壁に凝縮して多量のパーティクルが発生する問題があり、プロセスチャンバ10の内壁温度が300℃を超えると、プロセスチャンバ10の壁体、すなわち壁体の変形が発生する問題があるところ、プロセスチャンバ10の内壁温度は、60℃以上300℃未満の範囲内に維持する必要がある。
【0132】
また、前記熱媒体供給部200は、処理空間温度が250℃以下のとき、熱媒体の流量及び温度を上昇させてプロセスチャンバ10の内壁温度を調節し、処理空間温度が250℃を超えると、熱媒体の流量を上昇させて温度を下げ、プロセスチャンバ10の内壁温度を調節することができる。
【0133】
より具体的に、熱媒体の温度を増加させるために後記する熱媒体加熱部300のパワーが調節され、このとき、パワーは低いほど有利であるため、処理空間の温度が250℃を超えてプロセスチャンバ10の内壁が比較的高い温度に維持することができるところ、処理空間の温度を利用してパワーを下げて熱媒体の温度は下降させ、流量を増加させてプロセスチャンバ10の内壁温度を調節することができる。
【0134】
このとき、パワーを上げて熱媒体の温度を流量と共に上昇させ、プロセスチャンバ10の内壁温度を調節することができることは勿論である。
【0135】
一方、処理空間の温度が250℃以下の場合、プロセスチャンバ10の内壁が比較的低い温度であるため、熱媒体を加熱するためのパワーを上げ、流量も一緒に増加させてプロセスチャンバ10の内壁温度を調節することができる。
【0136】
一方、前記熱媒体供給部200は、供給する熱媒体を循環して再供給する方式ではなく、外部から熱媒体を供給して排出する方式であり、例えば、外部から熱媒体が伝達され、熱媒体流路部100のそれぞれに熱媒体を独立して伝達する熱媒体供給ライン210と、熱媒体流路部100から熱媒体が伝達され、外部に排出する熱媒体排出ライン220を含むことができる。
【0137】
すなわち、前記熱媒体供給部200は、外部の熱媒体供給源を通じて熱媒体が伝達され、各熱媒体流路部100に適正流量及び適正温度で加熱して独立して供給することができ、そのために外部から熱媒体が伝達される熱媒体供給ライン210と熱媒体流路部100の各排出流路120に接続され、熱媒体を外部に排出する熱媒体排出ライン220を含むことができる。
【0138】
また、このとき、前記熱媒体供給ライン210と熱媒体排出ライン220は、それぞれ、複数の供給流路110と複数の排出流路120が分岐するように接続されてもよい。
【0139】
以下、前述した基板処理装置に熱媒体を供給するための熱媒体供給装置について添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0140】
一方、以下では、前述した構成と同一の構成については重複説明を省略し、したがって、前述した内容を同様に適用することができる。
【0141】
本発明による熱媒体供給装置は、図3に示すように、互いに区分される前記プロセスチャンバ10の壁体にそれぞれ接続され前記熱媒体を供給する複数の熱媒体流路部100と、前記熱媒体流路部100の一部を形成し、前記熱媒体流路部100を介して供給される前記熱媒体を独立して加熱する複数の熱媒体加熱部300とを含む。
【0142】
また、本発明による熱媒体供給装置は、熱媒体流路部100にそれぞれ設けられ、熱媒体の流量を独立して調節する流量調節部400をさらに含むことができる。
【0143】
また、本発明による熱媒体供給装置は、熱媒体加熱部300内の流路Sに連通して供給される熱媒体をバイパスするバイパスライン600をさらに含むことができる。
【0144】
前記熱媒体流路部100は、互いに区分されるプロセスチャンバ10の壁体にそれぞれ接続されて熱媒体を供給する構成であり、各壁体に対応して複数個で設けられ得る。
【0145】
前記熱媒体加熱部300は、熱媒体流路部100の一部を形成し、熱媒体流路部100を介して供給される熱媒体を独立して加熱する構成であり、様々な構成が可能である。
【0146】
このとき、前記熱媒体加熱部300は、熱媒体流路部100の一部を形成する構成であるところ、複数の熱媒体流路部100に対応して複数個設けられてもよい。
【0147】
例えば、前記熱媒体加熱部300は、内部に熱媒体が流れる流路Sが形成される加熱流路部500と、加熱流路部500に設けられ、熱媒体を加熱するヒータ310を含むことができる。
【0148】
また、前記熱媒体加熱部300は、流路Sに設けられ、熱媒体の流速を減速する流速低減部材320をさらに含むことができる。
【0149】
また、前記熱媒体加熱部300は、流路Sに対する温度を測定するための温度センサ330をさらに含むことができる。
【0150】
前記加熱流路部500は、内部に熱媒体が流れる流路Sが形成される構成であり、様々な構成が可能である。
【0151】
すなわち、前記加熱流路部500は、熱媒体流路部100を介して形成される熱媒体伝達経路の一部を形成するように内部に流路Sが形成することができ、熱媒体の移動を誘導してヒータ310による熱が熱媒体に伝達することができる。
【0152】
このとき、前記加熱流路部500は、ヒータ310による熱媒体への熱伝達時間及び熱交換面積を増加するように、流路Sを熱媒体加熱部300直線長さより長く形成することができる。
【0153】
例えば、前記加熱流路部500は、流路Sが長手方向に対して螺旋状に形成することができ、他の例として、流路Sが熱媒体の一端と他端との間で複数回移動を誘導するように形成することができる。
【0154】
一例として、前記加熱流路部500は、図4に示すように、互いに結合して内部に流路Sの一部を形成する第1流路部材510及び第2流路部材520と、第1流路部材510外面を包むように設けられ、第1流路部材510外面と間に流路Sの残りの一部を形成するカバー部材530を含むことができる。
【0155】
前記第1流路部材510は、内部に第2流路部材520が挿入され、第2流路部材520との間に第2内部流路S2を形成する構成であり、様々な構成が可能である。
【0156】
すなわち、前記第1流路部材510は、後記する第2流路部材520の少なくとも一部が挿入され、第2流路部材520との間に第2内部流路S2を形成する構成であり、他端に熱媒体が排出される排出口511aが形成され、一端に第2流路部材520が挿入されるための挿入口512aが形成されてもよい。
【0157】
例えば、前記第1流路部材510は、他端に熱媒体が排出される排出口511aが形成される第1フランジ511と、第1フランジ511から一端側に延び、一端に挿入口512aが形成され、第2流路部材520の少なくとも一部が挿入されるための第1延長管部512を含むことができる。
【0158】
前記第1フランジ511は、他端に熱媒体が排出される排出口511aが形成され、前述した熱媒体流路部100と接続される構成であってもよい。
【0159】
このとき、前記排出口511aは、第1フランジ511と接続される熱媒体流路部100と連通するように形成することができ、後記する第2連通孔512bと連通してカバー部530と第1流路部材510との間に形成される第3内部流路S3と連通することができる。
【0160】
このとき、前記排出口511aは、図5に示すように、第1延長管部512が第1フランジ511と遮断されるにつれて、第1延長管部512のうち第2流路部材520が挿入されて形成される第2内部流路S2及び第1内部流路S1とは直接連通されずに分離することができる。
【0161】
前記第1延長管部512は、第1フランジ511から一端側に延び、一端に挿入口512aが形成され、後記する第2流路部材520の第2延長管部522の少なくとも一部が挿入される構成であってもよい。
【0162】
このとき、前記第1延長管部512は、第2流路部材520の少なくとも一部が挿入されるにつれて、第2流路部材520との間に第2内部流路S2を形成することができ、このとき、第2内部流路S2は、後記する第1内部流路S1及び第3内部流路S3と連通することができ、熱媒体の流路Sの総長さを増加させ、熱媒体の熱交換接触面積及び時間を増加させることができる。
【0163】
このとき、前記第1延長管部512は、他端側の外周面、すなわち、第1フランジ511に隣接する位置の外周面に排出口511aと連通するために形成される複数の第2連通孔512bが形成されてもよく、これにより、後記する第3内部流路S3と排出口511aを連通して流路Sを通過した熱媒体が排出口511aを介して熱媒体流路部100に移動するように誘導することができる。
【0164】
一方、前記第1延長管部512は、内部が第1フランジ511に形成される排出口511aと分離して形成されるところ、第2流路部材520を介して第1内部流路S1を経て移動する熱媒体が排出口511a側にすぐに移動することができなく、第2内部流路S2及び第3内部流路S3を経て排出口511aに移動するように誘導することができる。
【0165】
前記第2流路部材520は、少なくとも一部が第1流路部材520に挿入されて内部に第1内部流路S1を形成する構成であり、様々な構成が可能である。
【0166】
すなわち、前記第2流路部材520は、第1内部流路S1が形成され、挿入口512aを介して第1流路部材510内に少なくとも一部が挿入され、外面と第1流路部材510の内面との間に第1内部流路S1と連通する第2内部流路S2を形成する構成であってもよい。
【0167】
例えば、前記第2流路部材520は、一端に熱媒体を導入するための導入口521aが形成される第2フランジ521と、第2フランジ521から他端側に延び、内部に第1内部流路S1が形成され、少なくとも一部が第1流路部材510内に挿入される第2延長管部522を含むことができる。
【0168】
前記第2フランジ521は、一端に熱媒体を導入するための導入口521aが形成される構成であり、熱媒体流路部100と接続され、導入口521aを介して熱媒体を流路Sに導入することができる。
【0169】
前記第2延長管部522は、第2フランジ521から第1流路部材510側に延びて形成され、内部に導入口521aと連通する第1内部流路S1が形成され熱媒体が移動する構成であってもよい。
【0170】
このとき、前記第2延長管部522は、少なくとも一部が第1延長管部512内部に挿入口512aを介して挿入することができ、これにより第1延長管部510との間に第2内部流路S2を形成することができる。
【0171】
したがって、導入口521aを介して導入された熱媒体が第1内部流路S1に沿って移動し、後記する第1連通孔522aを経て第2内部流路S2に沿って移動することができる。
【0172】
一方、前記第2延長管部522は、図5に示すように、第1流路部材510側の終端が閉鎖された閉じられた構造で適用することができ、他の例として、開放構造であると同時に第1延長管部512内部に接触して閉鎖され得、この場合、第1内部流路S1と第2内部流路S2を連通するために他端側の外周面に複数の第1連通孔522aを形成することができる。
【0173】
また、他の例として、前記第2延長管部522は、第1連通孔522aが省略され、第1流路部材510側の終端が開放された構造であり、第1延長管部512の内部で開放状態を維持することにより、第2内部流路S2と第1内部流路S1とが互いに連通するようにすることができる。
【0174】
前記カバー部材530は、第1流路部材510外面を包むように設けられ、第1流路部材510の外面との間に第2内部流路S2と連通する第3内部流路S3を形成する構成であり、様々な構成が可能である。
【0175】
すなわち、前記カバー部材530は、第1フランジ511及び第2フランジ521の間に第1流路部材510の外面を包むように設けられ、第1流路部材510の外面と間に第3内部流路S3を形成する構成であってもよい。
【0176】
このとき、前記第3内部流路S3は、図5に示すように、第1延長管部512の終端が第2フランジ521と一定間隔離隔して位置することにより、第2内部流路S2と連通することができ、他の例として、第1延長管部512の第2フランジ521側の終端外周面に別の第3連通孔を形成することもできる。
【0177】
一方、前述した加熱流路部500を通じた熱媒体の移動を説明すると、以下通りである。
【0178】
前記加熱流路部500は、図4及び図5に示すように、導入口521aを介して熱媒体が導入された状態で、第2延長管部522内部に形成される第1内部流路S1に沿って第1流路部材510側に移動後、第1連通孔522aを経て第2内部流路S2に沿って第2流路部材520側に移動後、第1延長管部512の終端と第2フランジ521との間の隙間を介して第3内部流路S3に移動することができる。
【0179】
第3内部流路S3に沿って再度第1流路部材510側に移動し、第2連通孔512bを経て排出口511aを介して加熱流路部500から排出することができ、この過程で後記するヒータ310との熱交換により加熱することができる。
【0180】
前記ヒータ310は、加熱流路部500に設けられ、熱媒体を加熱する構成であり、様々な構成が可能である。
【0181】
例えば、前記ヒータ310は、第1流路部材510の外面に複数個設けられてもよく、より具体的には、加熱流路部500長手方向に長さを有して第1流路部材510外面とカバー部材530との間に、第3内部流路S3に複数個設けられてもよい。
【0182】
すなわち、前記ヒータ310は、流路Sに設けられ、熱媒体に露出するように設けられてもよく、これにより、熱媒体が第1内部流路S1及び第2内部流路S2を移動するときに間接的に熱交換を行い、第3内部流路S3を移動するときに直接的に熱交換をおこなうことができる。
【0183】
一方、前記ヒータ310は、第3内部流路S3で後記する流速低減部材320に設けられてもよい。
【0184】
前記流速低減部材320は、流路Sに設けられ熱媒体の流速を減速する構成であり、特に、流路Sに設けられ熱媒体との物理的干渉を通じて熱媒体の流速を減少させ、ヒータ310との熱交換時間を増加させて熱効率を高めることができる。
【0185】
より具体的に、前記流速低減部材320は、第1延長管部512の外周面に沿って半径方向に突出して形成される第1流速低減部材321と、第2延長管部522の外周面に沿って半径方向に突出して形成される第2流速低減部材322を含むことができる。
【0186】
前記第1流速低減部材321は、第1延長管部512の外周面に沿って半径方向に突出して形成される構成であり、第1延長管部512の長手方向に沿って間隔を置いて複数個設けられてもよい。
【0187】
このとき、複数の第1流速低減部材321は、同じ間隔で配置されるか、異なる間隔で配置されてもよいことは勿論である。
【0188】
一方、前記第1流速低減部材321は、第1延長管部512の半径方向に突出して形成される構成であり、前述したヒータ310が載置できるように対応する溝が形成されてもよい。
【0189】
前記第2流速低減部材322は、第2延長管部522の外周面に沿って半径方向で突出して形成される構成であり、第2延長管部522の長手方向に沿って間隔を置いて複数個設けられてもよい。
【0190】
このとき、複数の第2流速低減部材322は、同じ間隔で配置されるか、異なる間隔で配置されてもよい。図6に示すように、第1延長管部512の内周面に隣接する位置まで形成され、熱媒体の通過面積を最小化し、これにより、熱媒体の流速を低くすることができる。
【0191】
前記温度センサ330は、流路Sに対する温度を測定するための構成であり、様々な構成が可能である。
【0192】
このとき、前記温度センサ330は、カバー部材530の外周面から貫通して設けられ、内部流路S3に対する温度を測定することができ、これにより、熱媒体の精密な温度制御を行うための熱媒体供給温度を測定することができる。
【0193】
前記流量調節部400は、熱媒体流路部100にそれぞれ設けられ、熱媒体の流量を独立して調節する構成であり、様々な構成が可能である。
【0194】
例えば、前記流量調節部400は、前述した熱媒体供給ライン210から分岐して形成される熱媒体流路部100のそれぞれに設けられ、熱媒体流路部100を開放又は遮断することによって熱媒体を供給及び遮断することができ、さらに開放程度を調節することによって熱媒体の供給流量を調節することができる。
【0195】
このとき、前記流量調節部400は、前記プロセスチャンバ10を基準に前記熱媒体加熱部300の後端、すなわち、熱媒体加熱部300のプロセスチャンバ10の反対側に配置され、熱媒体加熱部300側に流量が調節された熱媒体を伝達することができる。
【0196】
これにより、前記流量調節部400は、加熱された熱媒体の露出を防止することによって損傷を最小化し、耐久性を向上させることができる。
【0197】
前記バイパスライン600は、熱媒体加熱部300内の流路Sに連通して供給される熱媒体をバイパスする構成であり、様々な構成が可能である。
【0198】
例えば、前記バイパスライン600は、複数の熱媒体加熱部300にそれぞれ接続され、遮断バルブ及び流量調節バルブが形成される複数の分岐バイパスライン610と、複数の分岐バイパスライン610が接続されるメインバイパスライン620とを含むことができる。
【0199】
すなわち、前記バイパスライン600は、熱媒体加熱部300、特にカバー部材530に接続され、第3内部流路S3と連通するように分岐バイパスライン610が形成されてもよく、複数の分岐バイパスライン610が接続されるメインバイパスライン620を含み、分岐バイパスライン610を介してバイパスされて伝達される熱媒体を排出することができる。
【0200】
一方、前記分岐バイパスライン610は、別の遮断バルブ又は流量調節バルブが設けられ、熱媒体のバイパスの有無及びバイパス流量を調節することができ、これにより、熱媒体流路部100に伝達される熱媒体の精密な流量調節を行うことができる。
【0201】
以上は、本発明によって実施することができる好ましい実施例の一部について説明したものに過ぎず、周知のように本発明の範囲は、前記の実施例に限定して解釈されるべきではなく、前述した本発明の技術的思想とその根幹をなす技術思想はすべて本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0202】
100 熱媒体流路部
300 熱媒体加熱部
400 流量制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6