(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024061057
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】基板処理方法、半導体装置の製造方法、プログラムおよび基板処理装置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/06 20060101AFI20240425BHJP
C23C 16/455 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
C23C16/06
C23C16/455
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022168735
(22)【出願日】2022-10-21
(71)【出願人】
【識別番号】318009126
【氏名又は名称】株式会社KOKUSAI ELECTRIC
(72)【発明者】
【氏名】栗林 幸永
(72)【発明者】
【氏名】野村 健人
(72)【発明者】
【氏名】加我 友紀直
【テーマコード(参考)】
4K030
【Fターム(参考)】
4K030AA06
4K030AA07
4K030AA08
4K030AA09
4K030AA17
4K030BA01
4K030BA05
4K030BA12
4K030BA18
4K030BA20
4K030CA04
4K030HA01
4K030KA05
4K030KA41
4K030LA15
(57)【要約】
【課題】基板上に形成される金属系膜の膜特性を向上させる。
【解決手段】
(a)第1金属膜と絶縁膜を有する基板に対して、第2金属含有ガスを供給して、第1金属膜の上に、第2金属を含む第1膜を形成する工程と、(b)基板に対して、第2金属含有ガスを供給して、第1膜と絶縁膜上に第2金属を含む第2膜を形成する工程と、を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)第1金属膜と絶縁膜を有する基板に対して、第2金属含有ガスを供給して、前記第1金属膜の上に、前記第2金属を含む第1膜を形成する工程と、
(b)前記基板に対して、前記第2金属含有ガスを供給して、前記第1膜と前記絶縁膜上に前記第2金属を含む第2膜を形成する工程と、
を有する基板処理方法。
【請求項2】
(a)における前記第2金属含有ガスの供給量を、(b)における第2金属含有ガスの供給量よりも多くする
請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項3】
前記第2金属含有ガスの供給量は、供給流量である
請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記第2金属含有ガスの供給量は、供給時間である
請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項5】
前記第2金属含有ガスの供給量は、前記基板が存在する空間の圧力である
請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項6】
(c) (b)の前に、改質ガスを供給する工程と、
を有する
請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項7】
(a)と(b)では、還元ガスが供給され、
前記改質ガスは、前記還元ガスとは異なる化合物である
請求項6に記載の基板処理方法。
【請求項8】
前記改質ガスは、第13族元素、第14族元素、第15元素の少なくとも1つ以上を含む水素化合物である
請求項6に記載の基板処理方法。
【請求項9】
前記改質ガスは、ホウ素、シリコン、リン、の少なくとも1つを含む
請求項6に記載の基板処理方法。
【請求項10】
前記改質ガスは、BH3、B2H6、SiH4、Si2H6、Si3H8、PH3の少なくとも1つを含む
請求項6に記載の基板処理方法。
【請求項11】
前記第1金属と前記第2金属は、W、Ti、Ru、Co、Moの少なくとも1つを含む
請求項1~10に記載の基板処理方法。
【請求項12】
(a)は、
(a1)前記基板に対して、前記第2金属含有ガスを供給する工程と、
(a2)前記基板に対して、第1還元ガスを供給する工程と、
を有する
請求項1~10に記載の基板処理方法。
【請求項13】
(b)は、
(b1)前記基板に対して、前記第2金属含有ガスを供給する工程と、
(b2)前記基板に対して、第2還元ガスを供給する工程と、
を有する
請求項12に記載の基板処理方法。
【請求項14】
(a)第1金属と絶縁膜を有する基板に対して、第2金属含有ガスを供給して、前記第1金属の上に、前記第2金属を含む第1膜を形成する工程と、
(b)前記基板に対して、前記第2金属含有ガスを供給して、前記第1膜と前記絶縁膜上に前記第2金属を含む第2膜を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【請求項15】
(a)第1金属と絶縁膜を有する基板に対して、第2金属含有ガスを供給して、前記第1金属の上に、前記第2金属を含む第1膜を形成させる手順と、
(b)前記基板に対して、前記第2金属含有ガスを供給して、前記第1膜と前記絶縁膜上に前記第2金属を含む第2膜を形成させる手順と、
をコンピュータによって基板処理装置に実行させるプログラム。
【請求項16】
第1金属膜と絶縁膜を有する基板を処理する処理容器と、
前記処理容器内に第2金属含有ガスを供給するガス供給系と、
(a)第1金属膜と絶縁膜を有する基板に対して、第2金属含有ガスを供給して、前記第1金属膜の上に、前記第2金属を含む第1膜を形成する処理と、
(b)前記基板に対して、前記第2金属含有ガスを供給して、前記第1膜と前記絶縁膜上に前記第2金属を含む第2膜を形成する処理と、
を行わせる様に前記ガス供給系を制御することが可能に構成された制御部と、
を有する基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理方法、半導体装置の製造方法、プログラムおよび基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3次元構造を持つNAND型フラッシュメモリやDRAMのワードラインとして例えば低抵抗なタングステン(W)膜が用いられている。また、このW膜と絶縁膜との間にバリア膜として例えば、窒化チタン(TiN)膜が用いられることがある(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-66263号公報
【特許文献2】国際公開第2019/058608号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、3次元構造のNAND型フラッシュメモリの高層化に伴ってエッチングが困難となっているために、ワード線の薄膜化が課題となっている。
この課題を解決するために、上述したようなバリア膜を形成せずに膜特性の良い金属系膜の成膜方法が求められている。
【0005】
本開示は、金属系膜の膜特性を向上させることが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、
(a)第1金属膜と絶縁膜を有する基板に対して、第2金属含有ガスを供給して、第1金属膜の上に、第2金属を含む第1膜を形成する工程と、(b)基板に対して、第2金属含有ガスを供給して、第1膜と絶縁膜上に第2金属を含む第2膜を形成する工程と、を有する技術が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、基板上に形成される金属系膜の膜特性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一実施形態における基板処理装置の縦型処理炉の概略を示す縦断面図である。
【
図3】本開示の一実施形態における基板処理装置のコントローラの概略構成図であり、コントローラの制御系をブロック図で示す図である。
【
図4】本開示の一実施形態における基板処理工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、
図1~4を参照しながら説明する。なお、以下の説明において用いられる図面は、いずれも模式的なものであり、図面に示される、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。また、複数の図面の相互間においても、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は必ずしも一致していない。
【0010】
(1)基板処理装置の構成
基板処理装置10は、加熱手段(加熱機構、加熱系)としてのヒータ207が設けられた処理炉202を備える。ヒータ207は円筒形状であり、保持板としてのヒータベース(図示せず)に支持されることにより垂直に据え付けられている。
【0011】
ヒータ207の内側には、ヒータ207と同心円状に反応管(反応容器、処理容器)を構成するアウタチューブ203が配設されている。アウタチューブ203は、例えば石英(SiO2)、炭化シリコン(SiC)などの耐熱性材料で構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。アウタチューブ203の下方には、アウタチューブ203と同心円状に、マニホールド(インレットフランジ)209が配設されている。マニホールド209は、例えばステンレス(SUS)などの金属で構成され、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド209の上端部と、アウタチューブ203との間には、シール部材としてのOリング220aが設けられている。マニホールド209がヒータベースに支持されることにより、アウタチューブ203は垂直に据え付けられた状態となる。
【0012】
アウタチューブ203の内側には、反応容器を構成するインナチューブ204が配設されている。インナチューブ204は、例えば石英、SiCなどの耐熱性材料で構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。主に、アウタチューブ203と、インナチューブ204と、マニホールド209とにより処理容器(反応容器)が構成されている。処理容器の筒中空部(インナチューブ204の内側)には処理室201が形成されている。
【0013】
処理室201は、基板としてのウエハ200を、支持具としてのボート217によって水平姿勢で鉛直方向に多段に配列した状態で収容可能に構成されている。
【0014】
処理室201内には、ノズル410,420,430がマニホールド209の側壁及びインナチューブ204を貫通するように設けられている。ノズル410,420,430には、ガス供給管310,320,330が、それぞれ接続されている。ただし、本実施形態の処理炉202は上述の形態に限定されない。
【0015】
ガス供給管310,320,330には上流側から順に流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)312,322,332がそれぞれ設けられている。また、ガス供給管310,320,330には、開閉弁であるバルブ314,324,334がそれぞれ設けられている。ガス供給管310,320,330のバルブ314,324,334の下流側には、不活性ガスを供給するガス供給管510,520,530がそれぞれ接続されている。ガス供給管510,520,530には、上流側から順に、流量制御器(流量制御部)であるMFC512,522,532及び開閉弁であるバルブ514,524,534がそれぞれ設けられている。
【0016】
ガス供給管310,320,330の先端部にはノズル410,420,430がそれぞれ連結接続されている。ノズル410,420,430は、L字型のノズルとして構成されており、その水平部はマニホールド209の側壁及びインナチューブ204を貫通するように設けられている。ノズル410,420,430の垂直部は、インナチューブ204の径方向外向きに突出し、かつ鉛直方向に延在するように形成されているチャンネル形状(溝形状)の予備室201aの内部に設けられており、予備室201a内にてインナチューブ204の内壁に沿って上方(ウエハ200の配列方向上方)に向かって設けられている。
【0017】
ノズル410,420,430は、処理室201の下部領域から処理室201の上部領域まで延在するように設けられており、ウエハ200と対向する位置にそれぞれ複数のガス供給孔410a,420a,430aが設けられている。これにより、ノズル410,420,430のガス供給孔410a,420a,430aからそれぞれウエハ200に処理ガスを供給する。このガス供給孔410a,420a,430aは、インナチューブ204の下部から上部にわたって複数設けられ、それぞれ同一の開口面積を有し、さらに同一の開口ピッチで設けられている。ただし、ガス供給孔410a,420a,430aは上述の形態に限定されない。例えば、インナチューブ204の下部から上部に向かって開口面積を徐々に大きくしてもよい。これにより、ガス供給孔410a,420a,430aから供給されるガスの流量をより均一化することが可能となる。
【0018】
ノズル410,420,430のガス供給孔410a,420a,430aは、後述するボート217の下部から上部までの高さの位置に複数設けられている。そのため、ノズル410,420,430のガス供給孔410a,420a,430aから処理室201内に供給された処理ガスは、ボート217の下部から上部までに収容されたウエハ200の全域に供給される。ノズル410,420,430は、処理室201の下部領域から上部領域まで延在するように設けられていればよいが、ボート217の天井付近まで延在するように設けられていることが好ましい。
【0019】
ガス供給管310からは、処理ガスとして、金属元素を含む原料ガス(金属含有ガス、第2金属含有ガスとも呼ぶ)が、MFC312、バルブ314、ノズル410を介して処理室201内に供給される。
【0020】
ガス供給管320からは、処理ガスとして、還元ガスが、MFC322、バルブ324、ノズル420を介して処理室201内に供給される。
【0021】
ガス供給管330からは、処理ガスとして、改質ガスが、MFC332、バルブ334、ノズル430を介して処理室201内に供給される。
【0022】
ガス供給管510,520,530からは、不活性ガスとして、例えばアルゴン(Ar)ガスが、それぞれMFC512,522,532、バルブ514,524,534、ノズル410,420,430を介して処理室201内に供給される。以下、不活性ガスとしてArガスを用いる例について説明するが、不活性ガスとしては、Arガス以外に、例えば、ヘリウム(He)ガス、ネオン(Ne)ガス、キセノン(Xe)ガス等の希ガスを用いてもよい。
【0023】
主に、ガス供給管310から原料ガスを流す場合、主に、ガス供給管310、MFC312、バルブ314により原料ガス供給系が構成されるが、ノズル410を原料ガス供給系に含めて考えてもよい。原料ガス供給系を金属含有ガス供給系(第2金属含有ガス供給系)と称することもできる。また、ガス供給管320から還元ガスを流す場合、主に、ガス供給管320、MFC322、バルブ324により還元ガス供給系が構成されるが、ノズル420を還元ガス供給系に含めて考えてもよい。また、ガス供給管330か改質ガスを流す場合、主に、ガス供給管330、MFC332、バルブ334により改質ガス供給系が構成されるが、ノズル430を改質ガス供給系に含めて考えてもよい。また、金属含有ガス供給系と還元ガス供給系と改質ガス供給系を処理ガス供給系と称することもできる。また、ノズル410,420,430を処理ガス供給系に含めて考えてもよい。また、主に、ガス供給管510,520,530、MFC512,522,532、バルブ514,524,534により不活性ガス供給系が構成される。
【0024】
本実施形態におけるガス供給の方法は、インナチューブ204の内壁と、複数枚のウエハ200の端部とで定義される円環状の縦長の空間内の予備室201a内に配置したノズル410,420,430を経由してガスを搬送している。そして、ノズル410,420,430のウエハと対向する位置に設けられた複数のガス供給孔410a,420a,430aからインナチューブ204内にガスを噴出させている。より詳細には、ノズル410のガス供給孔410a、ノズル420のガス供給孔420a、ノズル430のガス供給孔430aにより、ウエハ200の表面と平行方向に向かって原料ガス等を噴出させている。
【0025】
排気孔(排気口)204aは、インナチューブ204の側壁であってノズル410,420,430に対向した位置に形成された貫通孔であり、例えば、鉛直方向に細長く開設されたスリット状の貫通孔である。ノズル410,420,430のガス供給孔410a,420a,430aから処理室201内に供給され、ウエハ200の表面上を流れたガスは、排気孔204aを介してインナチューブ204とアウタチューブ203との間に形成された隙間(排気路206内)に流れる。そして、排気路206内へと流れたガスは、排気管231内に流れ、処理炉202外へと排出される。
【0026】
排気孔204aは、複数のウエハ200と対向する位置に設けられており、ガス供給孔410a,420a,430aから処理室201内のウエハ200の近傍に供給されたガスは、水平方向に向かって流れた後、排気孔204aを介して排気路206内へと流れる。排気孔204aはスリット状の貫通孔として構成される場合に限らず、複数個の孔により構成されていてもよい。
【0027】
マニホールド209には、処理室201内の雰囲気を排気する排気管231が設けられている。排気管231には、上流側から順に、処理室201内の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245、APC(Auto Pressure Controller)バルブ243、真空排気装置としての真空ポンプ246が接続されている。APCバルブ243は、真空ポンプ246を作動させた状態で弁を開閉することで、処理室201内の真空排気及び真空排気停止を行うことができ、更に、真空ポンプ246を作動させた状態で弁開度を調節することで、処理室201内の圧力を調整することができる。主に、排気孔204a、排気路206、排気管231、APCバルブ243及び圧力センサ245により、排気系が構成される。真空ポンプ246を排気系に含めて考えてもよい。
【0028】
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、マニホールド209の下端に鉛直方向下側から当接されるように構成されている。シールキャップ219は、例えばSUS等の金属で構成され、円盤状に形成されている。シールキャップ219の上面には、マニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220bが設けられている。シールキャップ219における処理室201の反対側には、ウエハ200を収容するボート217を回転させる回転機構267が設置されている。回転機構267の回転軸255は、シールキャップ219を貫通してボート217に接続されている。回転機構267は、ボート217を回転させることでウエハ200を回転させるように構成されている。シールキャップ219は、アウタチューブ203の外部に垂直に設置された昇降機構としてのボートエレベータ115によって鉛直方向に昇降されるように構成されている。ボートエレベータ115は、シールキャップ219を昇降させることで、ボート217を処理室201内外に搬入及び搬出することが可能なように構成されている。ボートエレベータ115は、ボート217及びボート217に収容されたウエハ200を、処理室201内外に搬送する搬送装置(搬送機構、搬送系)として構成されている。
【0029】
ボート217は、複数枚、例えば25~200枚のウエハ200を、水平姿勢で、かつ、互いに中心を揃えた状態で鉛直方向に間隔を空けて配列させるように構成されている。ボート217は、例えば石英やSiC等の耐熱性材料で構成される。ボート217の下部には、例えば石英やSiC等の耐熱性材料で構成されるダミー基板218が水平姿勢で多段に支持されている。この構成により、ヒータ207からの熱がシールキャップ219側に伝わりにくくなっている。ただし、本実施形態は上述の形態に限定されない。例えば、ボート217の下部にダミー基板218を設けずに、石英やSiC等の耐熱性材料で構成される筒状の部材として構成された断熱筒を設けてもよい。
【0030】
図2に示すように、インナチューブ204内には温度検出器としての温度センサ263が設置されており、温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ207への通電量を調整することで、処理室201内の温度が所望の温度分布となるように構成されている。温度センサ263は、ノズル410,420,430と同様にL字型に構成されており、インナチューブ204の内壁に沿って設けられている。
【0031】
図3に示すように、制御部(制御手段)であるコントローラ121は、CPU(Central Processing Unit)121a、RAM(Random Access Memory)121b、記憶装置121c、I/Oポート121dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM121b、記憶装置121c、I/Oポート121dは、内部バスを介して、CPU121aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ121には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置122が接続されている。
【0032】
記憶装置121cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。記憶装置121c内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラム、後述する半導体装置の製造方法(基板処理方法)の手順や条件などが記載されたプロセスレシピなどが、読み出し可能に格納されている。プロセスレシピは、後述する半導体装置の製造方法(基板処理方法)における各工程(各ステップ)をコントローラ121に実行させ、所定の結果を得ることができるように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピ、制御プログラム等を総称して、単に、プログラムともいう。本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、プロセスレシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、プロセスレシピ及び制御プログラムの組み合わせを含む場合がある。RAM121bは、CPU121aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
【0033】
I/Oポート121dは、上述のMFC312,322,332,512,522,532、バルブ314,324,334,514,524,534、圧力センサ245、APCバルブ243、真空ポンプ246、ヒータ207、温度センサ263、回転機構267、ボートエレベータ115等に接続されている。
【0034】
CPU121aは、記憶装置121cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置122からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置121cからレシピ等を読み出すように構成されている。CPU121aは、読み出したレシピの内容に沿うように、MFC312,322,332,512,522,532による各種ガスの流量調整動作、バルブ314,324,334,514,524,534の開閉動作、APCバルブ243の開閉動作及びAPCバルブ243による圧力センサ245に基づく圧力調整動作、温度センサ263に基づくヒータ207の温度調整動作、真空ポンプ246の起動及び停止、回転機構267によるボート217の回転及び回転速度調節動作、ボートエレベータ115によるボート217の昇降動作、ボート217へのウエハ200の収容動作等を制御することが可能なように構成されている。
【0035】
コントローラ121は、外部記憶装置(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CDやDVD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリやメモリカード等の半導体メモリ)123に格納された上述のプログラムを、コンピュータにインストールすることにより構成することができる。記憶装置121cや外部記憶装置123は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成されている。以下、これらを総称して、単に、記録媒体ともいう。本明細書において記録媒体は、記憶装置121c単体のみを含む場合、外部記憶装置123単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。コンピュータへのプログラムの提供は、外部記憶装置123を用いず、インターネットや専用回線等の通信手段を用いて行ってもよい。
【0036】
(2)基板処理工程
半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、ウエハ200上に、例えば3DNANDのコントロールゲート電極として用いられる第2金属を含有する膜(第2金属含有膜とも呼ぶ)を形成する工程の一例について、
図4を用いて説明する。第2金属含有膜を形成する工程は、上述した基板処理装置10の処理炉202を用いて実行される。以下の説明において、基板処理装置10を構成する各部の動作はコントローラ121により制御される。
【0037】
本実施形態による基板処理工程(半導体装置の製造工程)では、
(a)第1金属膜と絶縁膜を有するウエハ200に対して、第2金属含有ガスを供給して、前記第1金属膜の上に、前記第2金属を含む第1膜を形成する工程と、
(b)ウエハ200に対して、前記第2金属含有ガスを供給して、前記第1膜と前記絶縁膜上に前記第2金属を含む第2膜を形成する工程と、
を行い、ウエハ200の上に、第2金属を含む第1膜と第2膜とを形成する。
【0038】
本明細書において「ウエハ」という言葉を用いた場合は、「ウエハそのもの」を意味する場合や、「ウエハとその表面に形成された所定の層や膜等との積層体」を意味する場合がある。本明細書において「ウエハの表面」という言葉を用いた場合は、「ウエハそのものの表面」を意味する場合や、「ウエハ上に形成された所定の層や膜等の表面」を意味する場合がある。本明細書において「基板」という言葉を用いた場合も、「ウエハ」という言葉を用いた場合と同義である。
【0039】
(ウエハ搬入)
複数枚のウエハ200がボート217に装填(ウエハチャージ)されると、
図1に示されているように、複数枚のウエハ200を支持したボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて、処理室201内に搬入(ボートロード)され、処理容器に収容される。この状態で、シールキャップ219はOリング220を介してアウタチューブ203の下端開口を閉塞した状態となる。
【0040】
ここで、ウエハ200は、第1金属膜と、絶縁膜を有する。
【0041】
絶縁膜としては、第13族元素、第14族元素、第3族元素、等、の少なくとも1つの元素を含む酸化膜、窒化膜、酸窒化膜、炭酸化膜、炭酸窒化膜、等がある。例えば、酸化アルミニウム(AlO)膜、酸化シリコン(SiO)膜、酸化チタニウム(TiO)膜、酸化ジルコニウム(ZrO)膜、酸化ハフニウム(HfO)膜、窒化シリコン(SiN)膜、酸窒化シリコン(SiON)膜、炭酸化シリコン(SiOC)膜、炭酸窒化シリコン(SiOCN)膜、等がある。また、これらの材料の複合膜であっても良いし、これら材料の積層膜であっても良い。なお、ここに記したSiN、SiON、SiON、SiOCNのSiは、他の第13族元素、第14族元素、第3族元素、等に置き換えた膜であっても良い。
【0042】
なお、ウエハ200が有する第1金属膜と絶縁膜は、同じ水平面上に形成されている場合や、異なる面に形成されている場合がある。異なる面とは、例えば、ウエハ200に複数の凹部が形成されている場合であって、凹部の奥面に第1金属膜が形成され、凹部の側壁が絶縁膜で形成されている様な構成である。
【0043】
第1金属と、第2金属としては、例えば、タングステン(W)、チタニウム(Ti)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)の少なくとも1つを含む金属である。第1金属と第2金属は同じ元素を主元素とする金属単体や、化合物であっても良い。また、第1金属と第2金属は異なる元素を主元素とする金属単体や、化合物であっても良い。第2金属含有ガスは、この第2金属と、少なくとも1つ以上のハロゲン元素を含む。ハロゲン元素は、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)である。第2金属含有ガスの具体例としては、例えば、六フッ化タングステン(WF6)ガス、六塩化タングステン(WCl6)ガス、三塩化モリブデン(MoCl3)ガス五塩化モリブデン(MoCl5)ガス、Moと酸素(O)とClを含む例えば二酸化二塩化モリブデン(MoO2Cl2)ガス、四塩化酸化モリブデン(MoOCl4)、六フッ化ルテニウム(RuF6)ガス、等がある。
【0044】
この様なハロゲン元素を含む化合物(本開示では、単にハロゲン化物と呼ぶ)を用いる成膜では、ハロゲン化物自体や、ハロゲン化物を用いることにより生じる反応副生成物が、ウエハ200上に形成される第2金属含有層をエッチング(除去)する反応が生じ得る。このエッチング反応の発生量は、例えば、処理対象となるウエハ200の構成、基板処理工程のガス供給シーケンス、種々の処理条件、等により、調整(制御)することができる。
【0045】
ウエハ200の構成は、例えば、ウエハ200の表面に存在する膜の種類、ウエハ200の表面に存在する構造体である。例えば、膜の種類においては、金属系膜上より、絶縁膜上の方が、エッチング反応が生じ易い。即ち、第2金属含有層の形成中における第2金属含有層の除去反応は、絶縁膜上の方が生じやすい。
【0046】
第2金属含有層を形成する際の条件としては、例えば、ガス供給シーケンス、ウエハ200の温度、第2金属含有ガスの供給量がある。ウエハ200の温度を高くし、第2金属含有ガスの反応性を高めることにより、エッチング反応を生じ易くすることができる。また、ウエハ200の温度を第2金属含有ガスの分解反応が生じ得る温度に設定することも有効である。また、条件としての、第2金属含有ガスの供給量を増加させることにより、エッチング反応を生じ易くすることができる。ここで、供給量とは、第2金属含有ガスの供給流量、供給時間、処理室201内の圧力の少なくとも1つを意味する。また、これらを組み合わせて、第2金属含有ガスの供給量を増加させる様にしても良い。例えば、供給流量と供給時間の積を調整することにより、供給量を増加させることができる。また、供給流量と供給時間の積を調整とは、供給流量と供給時間の少なくとも1つを増加させることにより、供給量を増加させることができる。
【0047】
なお、エッチング反応の量を低減させる、もしくはエッチング反応の量よりも、成膜反応の量が多くなる様な方法としては、例えば、これらの逆の制御や、ウエハ200の表面状態を改質する方法がある。
【0048】
ウエハ200の表面状態を改質する方法としては、例えば、ウエハ200の表面に第2金属含有ガスの吸着を促進又は吸着を阻害する改質ガスを、ウエハ200に供給する方法がある。この様な改質ガスをウエハ200に供給することにより、ウエハ200に改質ガスの少なくとも1部を吸着させることができる。吸着した改質ガスの少なくとも1部と、第2金属含有ガスとの結合のし易さを調整することにより、エッチング反応の量を調整(制御)することができる。これらの第2金属含有層(第2金属含有膜)の形成量(成膜量)とエッチング量を制御する例について後述する。
【0049】
ここで、第2金属含有層の形成量とエッチング量の調整は、特に、ウエハ200に次の様な構造体が形成されている場合に有効である。ウエハ200に形成されている構造体としては、例えば、複数の凹部が形成されており、凹部の最奥面に第1金属膜が露出し、凹部の側壁面に絶縁膜が露出している、という構造がある。
【0050】
なお、ハロゲン化物を用いることにより生じる反応副生成物とは、例えば、以下の少なくとも1つを含む。基板処理工程のガス供給シーケンスや、種々の条件により、生じる反応副生成物が変わり得る。
A)ハロゲン化物が分解することにより生じるハロゲン。このような生成は、例えば、ハロゲン化物を供給する際のウエハ200の温度が分解する温度になっている場合や、処理室201内やウエハ200の表面に、ハロゲン化物を分解させるガスが存在する場合に、生じる。
B)ハロゲン化物が、ウエハ200の表面に接触した際に生じるハロゲン。このような生成は、例えば、ハロゲン化物がウエハ200の表面に接触した際に、ハロゲン化物に含まれるハロゲンが脱離して、生じる。
C)ハロゲン化物と、反応ガス(還元ガス)との反応により生じるハロゲン。この様な生成は、ウエハ200の表面に吸着したハロゲン化物に反応ガスが供給された際に、ハロゲン化物と反応ガスとが反応して生じる。また、処理室201内での気相中で、ハロゲン化物と反応ガスとが反応して生じることもある。
【0051】
(圧力調整および温度調整)
処理室201内、すなわち、ウエハ200が存在する空間が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ246によって真空排気される。この際、処理室201内の圧力は、圧力センサ245で測定され、この測定された圧力情報に基づき、APCバルブ243がフィードバック制御される(圧力調整)。真空ポンプ246は、少なくともウエハ200に対する処理が完了するまでの間は常時作動させた状態を維持する。また、処理室201内が所望の温度となるようにヒータ207によって加熱される。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ207への通電量がフィードバック制御される(温度調整)。ヒータ207による処理室201内の加熱は、少なくともウエハ200に対する処理が完了するまでの間は継続して行われる。
【0052】
[第1層(第1膜)の形成工程]
[第2金属含有ガス供給、ステップS11]
バルブ314を開き、ガス供給管310内に原料ガスである第2金属含有ガスを流す。第2金属含有ガスは、MFC312により流量調整され、ノズル410のガス供給孔410aから処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このとき、ウエハ200に対して第2金属含有ガスが供給される。このとき同時にバルブ514を開き、ガス供給管510内にArガス等の不活性ガスを流す。ガス供給管510内を流れたArガスは、MFC512により流量調整され、第2金属含有ガスと一緒に処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このとき、ノズル420内への第2金属含有ガスの侵入を防止するために、バルブ524を開き、ガス供給管520内にArガスを流しても良い。Arガスは、ガス供給管320、ノズル420を介して処理室201内に供給され、排気管231から排気される。
【0053】
このときAPCバルブ243を調整して、処理室201内の圧力を、例えば1~3990Paの範囲内の圧力であって、例えば1000Paとする。MFC312で制御する第2金属含有ガスの供給流量は、例えば0.1~3.0slm、好ましくは0.4~2.5slmの範囲内の流量とする。MFC512,522で制御するArガスの供給流量は、それぞれ例えば0.1~20slmの範囲内の流量とする。第2金属含有ガスをウエハ200に対して供給する時間は、例えば1~60秒、好ましくは1~10秒とする。ウエハ200の温度は、300~700℃の温度とする。好ましくは、500~700℃である。なお、本開示における「1~3990Pa」のような数値範囲の表記は、下限値および上限値がその範囲に含まれることを意味する。よって、例えば、「1~3990Pa」とは「1Pa以上3990Pa以下」を意味する。他の数値範囲についても同様である。
【0054】
このとき処理室201内に流しているガスは第2金属含有ガスとArガスのみである。第2金属含有ガスの供給により、ウエハ200上に第2金属含有層が形成される。
【0055】
ここで、第2金属含有ガスの供給量を、後述のステップS21よりも多くすることで、ウエハ200が有する第1金属膜上に、優先的に第1の第2金属含有層を形成することができる。ここで、第2金属含有ガスの供給量とは、第2金属含有ガスの供給流量、第2金属含有ガスの供給時間、ウエハ200が存在する空間としての処理室201内の圧力の少なくとも1つ以上を意味する。これらの少なくとも1つ以上を後述のステップS21の時とよりも多くする。また、これらの組み合わせで、第2金属含有ガスの供給量を調整しても良い。
【0056】
また、第1層(第1膜)の形成工程におけるウエハ200の温度(ウエハ200が存在する空間としての処理室201内の温度)を第2層(第2膜)の形成工程におけるウエハ200の温度よりも高くすることにより、第1金属膜上に、優先的に第1の第2金属含有層を形成することを促進できる。
【0057】
(残留ガス除去、ステップS12)
第2金属含有ガスの供給を開始してから所定時間経過後であって例えば1~60秒後に、ガス供給管310のバルブ314を閉じて、第2金属含有ガスの供給を停止する。このとき排気管231のAPCバルブ243は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくは第1の第2金属含有層形成に寄与した後の第2金属含有ガスを処理室201内から排除する。すなわち、処理室201内をパージする。このときバルブ514,524は開いたままとして、Arガスの処理室201内への供給を維持する。Arガスはパージガスとして作用し、処理室201内に残留する未反応もしくは第1の第2金属含有層形成に寄与した後の第2金属含有ガスを処理室201内から排除する効果を高めることができる。
【0058】
(第1還元ガス供給、ステップS13)
処理室201内の残留ガスを除去した後、バルブ324を開き、ガス供給管320内に、第1還元ガスを流す。第1還元ガスは、MFC322により流量調整され、ノズル420のガス供給孔420aから処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このときウエハ200に対して、第1還元ガスが供給される。このとき同時にバルブ524を開き、ガス供給管520内にArガスを流す。ガス供給管520内を流れたArガスは、MFC522により流量調整される。Arガスは第1還元ガスと一緒に処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このとき、ノズル410内への第1還元ガスの侵入を防止するために、バルブ514を開き、ガス供給管510内にArガスを流す。Arガスは、ガス供給管310、ノズル410を介して処理室201内に供給され、排気管231から排気される。
【0059】
このときAPCバルブ243を調整して、処理室201内の圧力を、例えば1~13000Paの範囲内の圧力であって、例えば10000Paとする。MFC322で制御する第1還元ガスの供給流量は、例えば1~50slm、好ましくは15~30slmの範囲内の流量とする。MFC512,522で制御するArガスの供給流量は、それぞれ例えば0.1~30slmの範囲内の流量とする。このとき第1還元ガスをウエハ200に対して供給する時間は、第1の時間である5分以上30分以下の範囲内の時間であって、例えば20分とする。第1還元ガスをウエハ200に対して供給する時間を5分以上とすることによりウエハ200に吸着した第2金属含有ガスを還元することができ、30分以下とすることによりスループットを向上させ、生産性を確保することができる。
【0060】
このとき処理室201内に流しているガスは、第1還元ガスとArガスのみである。第1還元ガスは、ステップS11で形成された第1の第2金属含有層の少なくとも一部と置換反応する。そして、第1金属膜上に優先的に第1膜としての第2金属層(第2金属膜)が形成される。
【0061】
ここで、第1還元ガスとしては、例えば水素(H)で構成されるガスである。好ましくは、水素単体で構成されるガスである。具体的には、水素(H2)ガス、重水素(D2)を用いることができる。
【0062】
(残留ガス除去、ステップS14)
第2金属層を形成した後、バルブ324を閉じて、第1還元ガスの供給を停止する。
そして、上述したステップS12と同様の処理手順により、処理室201内に残留する未反応もしくは第2金属層の形成に寄与した後の第1還元ガスや反応副生成物を処理室201内から排除する。すなわち、処理室201内をパージする。
【0063】
(所定回数実施)
上記したステップS11~ステップS14を順に行うサイクルを所定回数(X回、Xは1または2以上の整数)行うことにより、第1金属膜の上に優先的に所定の厚さの第1膜(第2金属膜)を形成する。上述のサイクルは、複数回繰り返すのが好ましい。
【0064】
なお、ウエハ200に上述の様な構造体が形成されている場合には、凹部の奥面から第1膜が形成されていくこととなる。
【0065】
[改質層の形成工程]
第1膜の形成工程と、第2膜の形成工程との間で、改質層の形成工程を行っても良い。
第1膜の形成工程の条件と、第2膜の形成工程の条件とを異ならせることのみで、第1膜の形成形態と、第2膜の形成形態とを異ならせることも可能であるが、改質層の形成工程を行うことにより、更に容易に、第1膜の形成形態と、第2膜の形成形態を異ならせることができる。なお、改質層の形成工程を行う場合には、第1膜の形成工程の条件と、第2膜の形成工程の条件は大きく異ならせなくてもよい。例えば、第1膜の形成工程のウエハ200の温度設定と、第2膜の形成工程のウエハ200の温度設定とを異ならせること無く、基板処理を行う条件がある。
【0066】
改質層の形成工程の例について説明する。
【0067】
(改質ガスの供給、ステップS31)
バルブ334を開き、ガス供給管330内に改質ガスを流す。改質ガスは、MFC332により、流量調整され、ノズル430のガス供給孔430aから処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このとき、ウエハ200に対して改質ガスが供給される。このとき同時にバルブ534を開き、ガス供給管530内にArガス等の不活性ガスを流しても良い。ガス供給管530内を流れたArガスは、MFC532により流量調整され、改質ガスと一緒に処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このとき、ノズル410,420内へ改質ガスの侵入を防止するために、バルブ514,524を開き、ガス供給管510,520内にArガスを流しても良い。Arガスは、ガス供給管310,320ノズル410,420を介して処理室201内に供給され、排気管231から排気される。
【0068】
このときAPCバルブ243を調整して、処理室201内の圧力を、例えば、1~3990Paの範囲内の圧力であって、例えば、1000Paとする。MFC332で制御する改質ガスの供給量は、例えば、0.01~5.0slmの範囲内の流量とする。改質ガスをウエハ200に対して供給する時間は、例えば1~600秒の範囲内の時間とする。
【0069】
このとき処理室201内に流しているガスは、改質ガスのみ、または、改質ガスと不活性ガスとなる。改質ガスの供給により、ウエハ200上に、改質ガスの吸着層(第3層)が形成される。
【0070】
ここで、改質ガスは、例えば、第13族元素、第14族元素、第15族元素の少なくとも1つを含むガスである。これらの元素としては、例えば、ホウ素(B)、シリコン(Si)、リン(P)がある。更に好ましくは、改質ガスは、水素化合物である。第13族元素を含む水素化合物としては、例えば、モノボラン(BH3)、ジボラン(B2H6)、等の水素化ホウ素がある。第14族元素を含む水素化合物としては、モノシラン(SiH4)、ジシラン(Si2H6)、トリシラン(Si3H8)、等の水素化シリコンがある。第15族元素を含む水素化合物としては、ホスフィン(PH3)、ジホスフィン(P2H4)、等の水素化リンが有る。なお、第15族元素を含む改質ガスとしては、水素化物以外に、トリメチルホスフィン((CH3)3P)ガス、トリエチルホスフィン((C2H5)3P)ガス、トリノルマルプロピルホスフィン((n-C3H7)3P)ガス、トリイソプロピルホスフィン((i-C3H7)3P)ガス、トリノルマルブチルホスフィン((n-C4H9)3P)ガス、トリイソブチルホスフィン((i-C4H9)3P)ガス、トリターシャリーブチルホスフィン((t-C4H9)3P)ガス、ターシャリーブチルホスフィン(t-C4H9PH2)ガス等のアルキルホスフィン系ガスや、アミノホスフィン(NH2PH2)ガス、トリス(ジメチルアミノ)ホスフィン([(CH3)2N)]3P)ガス、ビス(ジメチルアミノ)ホスフィン(PH[N(CH3)2]2)ガス、ビス(ジメチルアミノ)クロロホスフィン([(CH3)2N]2PCl)ガス等のアミノホスフィン系ガスや、ビス(ジメチルアミノ)メチルホスフィン(CH3P[N(CH3)2]2)ガス、ジメチルアミノジメチルホスフィン((CH3)2PN(CH3)2)ガス、ジエチルアミノジエチルホスフィン((C2H5)2PN(C2H5)2)ガス等のホスフィナスアミド系ガス、等を用いることができる場合がある。
【0071】
改質ガスは、好ましくは、Pと水素(H)を含むガスが用いられる。このようなガスをウエハ200に供給することで、ウエハ200の表面に少なくともPを含む改質層を形成する。好ましくは、改質層は、PとHを含む層である。さらに好ましくは、改質層は、第15族元素含有材料の分子や、第15族元素含有材料の分子が一部分解した状態の物を含む層である。例えば、第15族元素含有材料として、PH3を用いた場合に形成される第1層は、P,H,PHxを含み得る。ここでXは、3以下の整数であり、PHxは、例えば、PH、PH2、PH3の少なくとも1つ以上である。なお、このような物質を含む改質層を形成するため、処理室201内の温度は、第15族元素含有材料の一部が分解可能な温度することが好ましい。例えば、第15族元素含有材料として、PH3を用いた場合、処理室201内の温度は、300℃~650℃の範囲の温度とする。
【0072】
(残留ガス除去、ステップS32)
改質ガスの供給を開始してから所定時間経過後に、ガス供給管330のバルブ334を閉じて、改質ガスの供給を停止する。このとき排気管231のAPCバルブ243は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくは改質層の形成に寄与した後の改質ガスを処理室201内から排除する。すなわち、処理室201内の雰囲気を排気する。処理室201内の圧力を下げることにより、ガス供給管330やノズル430内に残留する改質ガスを排気することができる。ガス供給管330やノズル430内に残留する改質ガスを排気することで、次の第2膜の形成工程で、ガス供給管330やノズル430内に残留した改質ガスが処理室201内に供給されることを抑制できる。なお、このときバルブ514,524,534は開いたままとして、Arガスの処理室201内への供給を維持してもよい。Arガスは各ノズルへのガス進入抑制ガスとして作用する他、パージガスとして作用させることができる。パージガスとしてArガスを供給する場合、処理室201内に残留する未反応もしくは改質層の形成に寄与した後の改質ガスを処理室201内から排除する効果を高めることができる。
【0073】
[第2層(第2膜)の形成工程]
(第2金属含有ガス供給、ステップS21)
バルブ314を開き、ガス供給管310内に原料ガスである第2金属含有ガスを流す。なお、第2膜形成工程で用いられる第2金属含有ガスは、上述の第1膜形成工程で用いられた第2金属含有ガスと同じガスであっても良いし、異なる種類の第2金属含有ガスであっても良い。ここでは、第1膜形成工程で用いた第2金属含有ガスと同じガスが用いられることを例に説明する。第2金属含有ガスは、MFC312により流量調整され、ノズル410のガス供給孔410aから処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このとき、ウエハ200に対して第2金属含有ガスが供給される。このとき同時にバルブ514を開き、ガス供給管510内にArガス等の不活性ガスを流す。ガス供給管510内を流れたArガスは、MFC512により流量調整され、第2金属含有ガスと一緒に処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このとき、ノズル420内への第2金属含有ガスの侵入を防止するために、バルブ524を開き、ガス供給管520内にArガスを流す。Arガスは、ガス供給管320、ノズル420を介して処理室201内に供給され、排気管231から排気される。
【0074】
このときAPCバルブ243を調整して、処理室201内の圧力を、例えば1~3990Paの範囲内の圧力であって、例えば1000Paとする。MFC312で制御する第2金属含有ガスの供給量は、第1膜の形成工程の時よりも少ない供給量とする。ここで、供給量の調整は、例えば、供給流量で行われる。第2金属含有ガスの供給流量は、例えば0.1~1.0slm、好ましくは0.1~0.3slmの範囲内の流量とする。この様に、ステップS11で供給する流量よりも小さくすることが好ましい。MFC512,522で制御するArガスの供給流量は、それぞれ例えば0.1~20slmの範囲内の流量とする。第2金属含有ガスをウエハ200に対して供給する時間は、例えば1~60秒、好ましくは5~20秒とする。ウエハ200の温度は、300~700℃の温度とする。好ましくは、300~600℃である。ここで、第2金属含有層は、第1膜と絶縁膜のそれぞれに形成させる場合に、第2金属含有ガスの供給量は、第1膜の形成工程の時よりも少なくすることが好ましい。すなわち、第2金属含有ガスの供給流量、供給時間、処理室201内の圧力、等の少なくとも1つ以上を、ステップS11の時よりも少なくする。第1膜の形成工程の後に、改質層の形成が行われている場合には、第2金属含有ガスの供給量は、第1膜の形成工程と同様であっても良い。
【0075】
また、第2層(第2膜)の形成工程におけるウエハ200の温度(処理室201内の温度)を第1層(第1膜)の形成工程におけるウエハ200の温度よりも低くすることにより、第1膜の上と絶縁膜の上の両方に、第2膜を形成することを促進できる。
【0076】
このとき処理室201内に流しているガスは第2金属含有ガスとArガスのみである。第2金属含有ガスの供給により、ウエハ200上に第2の第2金属含有層が形成される。ここで、ウエハ200に第1膜と絶縁膜とが露出している場合には、第2の第2金属含有層は、第1膜の上と、絶縁膜の上、のそれぞれに形成される。
【0077】
第1膜の形成工程の後に、改質層の形成工程が行われている場合には、第1膜の上と絶縁膜の上に形成された改質層と第2金属含有ガスとが反応し、第2金属を含む分子が第1膜の上と絶縁膜の上に堆積する。また、改質層と第2金属含有ガスとが反応し、改質層に含まれる元素や分子が改質層から脱離する。この脱離の過程で、第2の第2金属含有層中に、改質層を構成する元素や分子を取り込むことができる。
【0078】
(残留ガス除去、ステップS22)
第2の第2金属含有層を形成した後、バルブ314を閉じて、第2金属含有ガスの供給を停止する。そして、上述したステップS12と同様の処理手順により、処理室201内に残留する未反応もしくは第2の第2金属含有層形成に寄与した後の第2金属含有ガスや反応副生成物を処理室201内から排除する。すなわち、処理室201内をパージする。
【0079】
(第2還元ガス供給、ステップS23)
処理室201内の残留ガスを除去した後、バルブ324を開き、ガス供給管320内に、第2還元ガスを流す。第2還元ガスは、MFC322により流量調整され、ノズル420のガス供給孔420aから処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このときウエハ200に対して、第2還元ガスが供給される。このとき同時にバルブ524を開き、ガス供給管520内にArガスを流す。ガス供給管520内を流れたArガスは、MFC522により流量調整される。Arガスは第2還元ガスと一緒に処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このとき、ノズル410内への第2還元ガスの侵入を防止するために、バルブ514を開き、ガス供給管510内にArガスを流す。Arガスは、ガス供給管310、ノズル410を介して処理室201内に供給され、排気管231から排気される。なお、第2還元ガスは、第1還元ガスと同じ種類のガスを用いても良いし、異なる種類の還元ガスを用いる様に構成しても良い。
【0080】
このときAPCバルブ243を調整して、処理室201内の圧力を、例えば1~13000Paの範囲内の圧力であって、例えば10000Paとする。MFC322で制御する還元ガスの供給流量は、例えば1~50slm、好ましくは15~30slmの範囲内の流量とする。MFC512,522で制御するArガスの供給流量は、それぞれ例えば0.1~30slmの範囲内の流量とする。
【0081】
このとき処理室201内に流しているガスは、第2還元ガスとArガスのみである。第2還元ガスは、ステップS21でウエハ200上に形成された第2の第2金属含有層の少なくとも一部と置換反応する。そして、ウエハ200上に第2膜としての第2金属層が形成される。
【0082】
(残留ガス除去、ステップS24)
第2金属層を形成した後、バルブ324を閉じて、第2還元ガスの供給を停止する。
そして、上述したステップS14と同様の処理手順により、処理室201内に残留する未反応もしくは第2金属層の形成に寄与した後の第2還元ガスや反応副生成物を処理室201内から排除する。すなわち、処理室201内をパージする。
【0083】
(所定回数実施)
上記したステップS21~ステップS24を順に行うサイクルを所定回数(Y回、Yは1または2以上の整数)行うことにより、第1膜が形成されたウエハ200上に、所定の厚さの第2膜を形成する。上述のサイクルは、複数回繰り返すのが好ましい。
【0084】
なお、ウエハ200が第1金属膜と絶縁膜を有する場合に、第2膜は、第1膜上及び絶縁膜上に形成される。即ち、第1膜とは異なり、ウエハ200の全体に第2膜が形成されることになる。
【0085】
(アフターパージおよび大気圧復帰)
ガス供給管510,520のそれぞれからArガスを処理室201内へ供給し、排気管231から排気する。Arガスはパージガスとして作用し、これにより処理室201内が不活性ガスでパージされ、処理室201内に残留するガスや反応副生成物が処理室201内から除去される(アフターパージ)。その後、処理室201内の雰囲気が不活性ガスに置換され(不活性ガス置換)、処理室201内の圧力が常圧に復帰される(大気圧復帰)。
【0086】
(ウエハ搬出)
その後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降されて、アウタチューブ203の下端が開口される。そして、処理済ウエハ200がボート217に支持された状態でアウタチューブ203の下端からアウタチューブ203の外部に搬出(ボートアンロード)される。その後、処理済のウエハ200は、ボート217より取り出される(ウエハディスチャージ)。
【0087】
(3)本実施形態による効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を得ることができる。
(a)特性の異なる第2金属含有膜を積層することができる。
(b)ウエハ200に凹凸が形成され、凹部の奥面に金属膜が露出し、凹部の側面に絶縁膜が露出している場合に、ウエハ200の奥面から、第2金属含有膜を形成することができる。即ち、凹部内を均一に第2金属含有膜で埋めることができる。また、凹部の奥面から、第2金属含有膜を埋めることにより、凸部(凹部の側壁)が倒れることを抑制できる。即ち、ウエハ200に形成されたパターンが倒れることを抑制することができる。
(c)第1膜の形成工程における第2金属含有ガスの供給量を、第2膜の形成工程における第2金属含有ガスの供給量よりも多くすることにより、第1膜の形成工程において、凹部の底面(第1金属膜)側での膜の形成量をエッチング量よりも多くし、凹部の側壁(絶縁膜)側での膜の形成量をエッチング量よりも少なくすることができる。即ち、第1金属膜上に優先的に第1膜を形成することができる。言い換えると、第1金属膜上に選択的に第1膜を形成することができる。また、第1膜形成の選択性を向上させることができる。
(d)第1膜の形成工程におけるウエハ200の温度を、第2膜の形成工程におけるウエハ200の温度よりも高くすることにより、第1膜の形成工程において、凹部の底面(第1金属膜)側での膜の形成量をエッチング量よりも多くし、凹部の側壁(絶縁膜)側での膜の形成量をエッチング量よりも少なくすることができる。即ち、第1金属膜上に優先的に第1膜を形成することができる。言い換えると、第1金属膜上に選択的に第1膜を形成することができる。また、第1膜形成の選択性を向上させることができる。
(e)第1膜の形成工程の後に、改質層の形成工程を行うことにより、第2膜の形成工程において、各部のエッチング量よりも膜の形成量を多くすることができる。即ち、改質層の形成工程の後の第2膜の形成工程では、ウエハ200上に均一に第2膜を形成することが可能となる。言い換えると、第2膜の形成の選択性を低下させることができる。具体的には、改質ガスとして、PH3ガスを用いることにより、改質層として、PHxを含む層が形成される。このPHxとハロゲン化物とは化学反応が起こり易く、ウエハ200の上には、第2金属を含む層が形成され、改質層から、Pを含む分子が脱離する。Pを含む分子は例えば、塩化ホスホリル(POCl3)がある。このような反応が生じるため、第2金属含有膜の成膜速度を向上させることができる。即ち、成膜速度がエッチング速度を上回った状態とすることができる。なお、この化学反応により、第2金属含有膜中に改質層に含まれていた元素(例えばP)が取り込まれる改質層に含まれていた元素が第2金属含有膜中に拡散するとも言う)。
【0088】
(4)他の実施形態
上述の態様では、一度に複数枚の基板を処理するバッチ式の基板処理装置を用いて膜を形成する例について説明した。本開示は上述の態様に限定されず、例えば、一度に1枚または数枚の基板を処理する枚葉式の基板処理装置を用いて膜を形成する場合にも、好適に適用することができる。また、上述の態様では、ホットウォール型の処理炉を有する基板処理装置を用いて膜を形成する例について説明した。本開示は上述の態様に限定されず、コールドウォール型の処理炉を有する基板処理装置を用いて膜を形成する場合にも、好適に適用することができる。
【0089】
これらの基板処理装置を用いる場合においても、上述の態様や変形例と同様な処理手順、処理条件にて各処理を行うことができ、上述の態様や変形例と同様の効果が得られる。
【0090】
これらの各種薄膜の形成に用いられるプロセスレシピ(処理手順や処理条件等が記載されたプログラム)は、基板処理の内容(形成する薄膜の膜種、組成比、膜質、膜厚、処理手順、処理条件等)に応じて、それぞれ個別に用意する(複数用意する)ことが好ましい。そして、基板処理を開始する際、基板処理の内容に応じて、複数のプロセスレシピの中から、適正なプロセスレシピを適宜選択することが好ましい。具体的には、基板処理の内容に応じて個別に用意された複数のプロセスレシピを、電気通信回線や当該プロセスレシピを記録した記録媒体(外部記憶装置123)を介して、基板処理装置が備える記憶装置121c内に予め格納(インストール)しておくことが好ましい。そして、基板処理を開始する際、基板処理装置が備えるCPU121aが、記憶装置121c内に格納された複数のプロセスレシピの中から、基板処理の内容に応じて、適正なプロセスレシピを適宜選択することが好ましい。このように構成することで、1台の基板処理装置で様々な膜種、組成比、膜質、膜厚の薄膜を汎用的に、かつ、再現性よく形成できるようになる。また、オペレータの操作負担(処理手順や処理条件等の入力負担等)を低減でき、操作ミスを回避しつつ、基板処理を迅速に開始できるようになる。
【0091】
また、本開示は、例えば、既存の基板処理装置のプロセスレシピを変更することでも実現できる。プロセスレシピを変更する場合は、本開示に係るプロセスレシピを電気通信回線や当該プロセスレシピを記録した記録媒体を介して既存の基板処理装置にインストールしたり、また、既存の基板処理装置の入出力装置を操作し、そのプロセスレシピ自体を本開示に係るプロセスレシピに変更したりすることも可能である。
【0092】
以上、本開示の実施形態を具体的に説明した。しかしながら、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0093】
10・・・基板処理装置、121・・・コントローラ、200・・・ウエハ(基板)、201・・・処理室