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特開2024-64155映像合成用フレーム生成装置、映像合成装置及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064155
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】映像合成用フレーム生成装置、映像合成装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20240507BHJP
   G06T 15/00 20110101ALI20240507BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20240507BHJP
【FI】
H04N5/232 290
G06T15/00 501
G03B17/18 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022172533
(22)【出願日】2022-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(74)【代理人】
【識別番号】100121119
【弁理士】
【氏名又は名称】花村 泰伸
(72)【発明者】
【氏名】荒井 敦志
【テーマコード(参考)】
2H102
5B080
5C122
【Fターム(参考)】
2H102AA71
5B080BA02
5B080BA04
5B080CA01
5B080DA06
5B080FA02
5B080FA08
5B080FA09
5B080GA00
5C122EA61
5C122FH04
5C122FH18
5C122FK28
5C122FK37
5C122FK41
5C122HA75
5C122HA88
5C122HB01
5C122HB05
5C122HB09
5C122HB10
(57)【要約】
【課題】実世界が撮影されたカメラ映像について、俯瞰的にその方角及び画角を容易に認識可能な情報を生成する。
【解決手段】映像合成用フレーム生成装置2のカメラパラメータ受信部11は、カメラパラメータに含まれるズーム値及びフォーカス値を撮影画角θ及びフォーカス距離fに変換する。カメラパラメータ補間部12は、カメラパラメータのデータレートがカメラ映像のフレームレートに一致するように、カメラパラメータのデータを補間する。座標変換部13は、表示要素毎に、カメラパラメータを用いて、当該表示要素の世界座標値を画像座標値に変換する。合成用フレーム生成部14は、表示要素毎に、当該表示要素のCGを画像座標値の箇所に配置すると共に、カメラの位置を含む地図画像内の撮影領域Sを求め、撮影領域Sを地図画像に表したPinP画像を生成し、PinP画像を所定の画像座標値の箇所に配置し、合成用フレームを生成する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ映像の撮影に関する情報を含むフレームを、前記カメラ映像を合成する際に用いる合成用フレームとして生成する映像合成用フレーム生成装置において、
前記カメラ映像の撮影に関する情報の表示要素毎に、当該表示要素の世界座標値が格納された座標情報記憶部と、
前記カメラ映像を撮影するカメラの位置を含む地図画像が格納された地図画像記憶部と、
前記表示要素毎のCGが格納されたCG記憶部と、
前記カメラのカメラパラメータを受信し、前記カメラパラメータに含まれるズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角及びフォーカス距離とし、前記撮影画角及び前記フォーカス距離を含むカメラパラメータを出力するカメラパラメータ受信部と、
前記カメラパラメータ受信部により出力された前記カメラパラメータのデータレートが前記カメラ映像のフレームレートに合致するように、前記カメラパラメータを補間するカメラパラメータ補間部と、
前記表示要素毎に、前記座標情報記憶部から前記世界座標値を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータに基づいて、前記世界座標値を画像座標値に変換する座標変換部と、
前記地図画像記憶部から前記地図画像を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータからパン角及び前記撮影画角を抽出し、前記パン角及び前記撮影画角に基づいて、前記地図画像における前記カメラの位置を基準とした撮影領域を求め、前記撮影領域を前記地図画像に表したPinP(ピクチャインピクチャ)画像を生成し、
前記表示要素毎に、前記CG記憶部から前記CGを読み出し、前記座標変換部により変換された前記画像座標値の箇所に前記CGを配置し、予め設定された画像座標値の箇所に前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する合成用フレーム生成部と、
を備えたことを特徴とする映像合成用フレーム生成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の映像合成用フレーム生成装置において、
前記カメラパラメータ受信部に代わる新たなカメラパラメータ受信部を備え、さらに、前記ズーム値に対応する撮影画角、及び前記フォーカス値に対応するフォーカス距離が格納された変換情報記憶部を備え、
前記新たなカメラパラメータ受信部は、
前記カメラのカメラパラメータを受信し、前記カメラパラメータからズーム値及びフォーカス値を抽出し、前記変換情報記憶部から、前記ズーム値に対応する前記撮影画角、及び前記フォーカス値に対応する前記フォーカス距離を読み出し、前記撮影画角及び前記フォーカス距離を含むカメラパラメータを出力し、
前記カメラパラメータ補間部は、
前記新たなカメラパラメータ受信部により出力された前記カメラパラメータのデータレートが前記カメラ映像のフレームレートに合致するように、前記カメラパラメータを補間する、ことを特徴とする映像合成用フレーム生成装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の映像合成用フレーム生成装置において、
前記座標変換部は、
前記カメラパラメータから前記パン角、チルト角、ロール角、前記フォーカス距離及びカメラ位置を抽出し、前記パン角をα、前記チルト角をδ、前記ロール角をφ、前記フォーカス距離をf、前記カメラ位置をtw=[twx,twy,twz]、前記世界座標値を(Xw,Yw,Zw)、前記画像座標値を(xi,yi)、横及び縦方向のピクセル数の半値をμ0,ν0として、
前記パン角α、前記チルト角δ及び前記ロール角φを用いて、以下の式:
により姿勢Rを算出し、
前記表示要素毎に、前記フォーカス距離f、前記姿勢R、前記カメラ位置tw及び前記ピクセル数の半値μ0,ν0を用いて、以下の式:
により、前記世界座標値(Xw,Yw,Zw)を前記画像座標値(xi,yi)に変換する、ことを特徴とする映像合成用フレーム生成装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の映像合成用フレーム生成装置において、
前記合成用フレーム生成部は、
前記カメラパラメータから前記パン角及び前記撮影画角を抽出し、前記パン角から前記カメラの向きを求めると共に、前記撮影画角から前記カメラの位置を基準とした前記撮影領域のなす角を求め、前記カメラの向き及び前記撮影領域のなす角から、前記地図画像における前記撮影領域を求める、ことを特徴とする映像合成用フレーム生成装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の映像合成用フレーム生成装置において、
前記CG記憶部には、前記表示要素毎に、当該表示要素の前記撮影画角または前記フォーカス距離に応じた複数のCGが格納されており、
前記合成用フレーム生成部は、
前記カメラパラメータから前記撮影画角または前記フォーカス距離を抽出し、
前記表示要素毎に、前記CG記憶部から、前記撮影画角または前記フォーカス距離に対応する前記CGを読み出し、前記画像座標値の箇所に前記CGを配置し、前記予め設定された箇所に前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する、ことを特徴とする映像合成用フレーム生成装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載の映像合成用フレーム生成装置において、
前記合成用フレーム生成部は、
前記カメラパラメータから前記撮影画角または前記フォーカス距離を抽出し、
前記撮影画角または前記フォーカス距離に基づいて、前記PinP画像の縮尺を変化させ、前記予め設定された箇所に前記縮尺を変化させた前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する、ことを特徴とする映像合成用フレーム生成装置。
【請求項7】
カメラ映像の撮影に関する情報を含むフレームを合成用フレームとして生成し、前記カメラ映像のフレームに前記合成用フレームを合成することで、合成映像を生成する映像合成装置において、
前記カメラ映像の撮影に関する情報の表示要素毎に、当該表示要素の世界座標値が格納された座標情報記憶部と、
前記カメラ映像を撮影するカメラの位置を含む地図画像が格納された地図画像記憶部と、
前記表示要素毎のCGが格納されたCG記憶部と、
前記カメラのカメラパラメータを受信し、前記カメラパラメータに含まれるズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角及びフォーカス距離とし、前記撮影画角及び前記フォーカス距離を含むカメラパラメータを出力するカメラパラメータ受信部と、
前記カメラパラメータ受信部により出力された前記カメラパラメータのデータレートが前記カメラ映像のフレームレートに合致するように、前記カメラパラメータを補間するカメラパラメータ補間部と、
前記表示要素毎に、前記座標情報記憶部から前記世界座標値を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータに基づいて、前記世界座標値を画像座標値に変換する座標変換部と、
前記地図画像記憶部から前記地図画像を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータからパン角及び前記撮影画角を抽出し、前記パン角及び前記撮影画角に基づいて、前記地図画像における前記カメラの位置を基準とした撮影領域を求め、前記撮影領域を前記地図画像に表したPinP(ピクチャインピクチャ)画像を生成し、
前記表示要素毎に、前記CG記憶部から前記CGを読み出し、前記座標変換部により変換された前記画像座標値の箇所に前記CGを配置し、予め設定された画像座標値の箇所に前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する合成用フレーム生成部と、
前記カメラ映像のフレームが、前記合成用フレーム生成部により生成された前記合成用フレームに同期するように、前記カメラ映像のフレームを遅延させる映像遅延部と、
前記映像遅延部により遅延させた前記カメラ映像のフレームに、前記合成用フレーム生成部により生成された前記合成用フレームを合成し、前記合成映像を出力するフレーム合成部と、
を備えたことを特徴とする映像合成装置。
【請求項8】
カメラ映像の撮影に関する情報を含むフレームを、前記カメラ映像を合成する際に用いる合成用フレームとして生成する映像合成用フレーム生成装置を構成するコンピュータを、
前記カメラ映像の撮影に関する情報の表示要素毎に、当該表示要素の世界座標値が格納された座標情報記憶部、
前記カメラ映像を撮影するカメラの位置を含む地図画像が格納された地図画像記憶部、
前記表示要素毎のCGが格納されたCG記憶部、
前記カメラのカメラパラメータを受信し、前記カメラパラメータに含まれるズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角及びフォーカス距離とし、前記撮影画角及び前記フォーカス距離を含むカメラパラメータを出力するカメラパラメータ受信部、
前記カメラパラメータ受信部により出力された前記カメラパラメータのデータレートが前記カメラ映像のフレームレートに合致するように、前記カメラパラメータを補間するカメラパラメータ補間部、
前記表示要素毎に、前記座標情報記憶部から前記世界座標値を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータに基づいて、前記世界座標値を画像座標値に変換する座標変換部、及び、
前記地図画像記憶部から前記地図画像を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータからパン角及び前記撮影画角を抽出し、前記パン角及び前記撮影画角に基づいて、前記地図画像における前記カメラの位置を基準とした撮影領域を求め、前記撮影領域を前記地図画像に表したPinP(ピクチャインピクチャ)画像を生成し、
前記表示要素毎に、前記CG記憶部から前記CGを読み出し、前記座標変換部により変換された前記画像座標値の箇所に前記CGを配置し、予め設定された画像座標値の箇所に前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する合成用フレーム生成部として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
カメラ映像の撮影に関する情報を含むフレームを合成用フレームとして生成し、前記カメラ映像のフレームに前記合成用フレームを合成することで、合成映像を生成する映像合成装置を構成するコンピュータを、
前記カメラ映像の撮影に関する情報の表示要素毎に、当該表示要素の世界座標値が格納された座標情報記憶部、
前記カメラ映像を撮影するカメラの位置を含む地図画像が格納された地図画像記憶部、
前記表示要素毎のCGが格納されたCG記憶部、
前記カメラのカメラパラメータを受信し、前記カメラパラメータに含まれるズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角及びフォーカス距離とし、前記撮影画角及び前記フォーカス距離を含むカメラパラメータを出力するカメラパラメータ受信部、
前記カメラパラメータ受信部により出力された前記カメラパラメータのデータレートが前記カメラ映像のフレームレートに合致するように、前記カメラパラメータを補間するカメラパラメータ補間部、
前記表示要素毎に、前記座標情報記憶部から前記世界座標値を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータに基づいて、前記世界座標値を画像座標値に変換する座標変換部、
前記地図画像記憶部から前記地図画像を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータからパン角及び前記撮影画角を抽出し、前記パン角及び前記撮影画角に基づいて、前記地図画像における前記カメラの位置を基準とした撮影領域を求め、前記撮影領域を前記地図画像に表したPinP(ピクチャインピクチャ)画像を生成し、
前記表示要素毎に、前記CG記憶部から前記CGを読み出し、前記座標変換部により変換された前記画像座標値の箇所に前記CGを配置し、予め設定された画像座標値の箇所に前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する合成用フレーム生成部、
前記カメラ映像のフレームが、前記合成用フレーム生成部により生成された前記合成用フレームに同期するように、前記カメラ映像のフレームを遅延させる映像遅延部、及び、
前記映像遅延部により遅延させた前記カメラ映像のフレームに、前記合成用フレーム生成部により生成された前記合成用フレームを合成し、前記合成映像を出力するフレーム合成部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ映像を合成する際に用いるフレームを生成する映像合成用フレーム生成装置、カメラ映像にフレームを合成する映像合成装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラの撮影方向をセンサで検出し、カメラの動きに応じてコンピュータによるバーチャル映像を合成する装置が知られている(例えば特許文献1を参照)。
【0003】
この装置は、カメラにより撮影された実画像に、バーチャルカメラにより撮影されたバーチャル映像を合成する際に、手動操作によるカメラの撮影方向の変化を反映した角度情報に基づいて、両画像の表示位置関係を一定に保持するものである。
【0004】
また、テレビ番組に関する地図情報を、番組映像上に表示するシステムが知られている(例えば特許文献2を参照)。
【0005】
このシステムは、位置情報が埋め込まれた番組に対する視聴者のリモコン操作に従って、位置情報を地図サーバへ送信し、地図サーバから位置情報に関連する地図情報を受信し、地図情報をテレビ画面に表示するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004-227332号公報
【特許文献2】特開2008-295001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の特許文献1の装置は、例えばランドマークを含む撮影中のカメラ映像に、その名称等の画像を合成することで、カメラマン及び視聴者に対し、カメラが撮影している方角の情報を提示することができる。つまり、カメラマン及び視聴者は、カメラ映像に表示されたランドマークの名称等の情報から、カメラの向いている方角を認識することができる。
【0008】
しかしながら、この装置では、カメラ映像が撮影された実世界において、そのカメラ映像が俯瞰的にどの方角をどれだけの画角で撮影しているかを認識することができない。特に、土地勘のないカメラマン及び視聴者にとっては、その方角及び画角の認識は困難である。
【0009】
また、前述の特許文献2のシステムは、番組に埋め込まれた位置情報に関連する地図情報を取得し、番組に関連する地図を視聴者へ提示するものである。
【0010】
しかしながら、このシステムで用いる地図情報は、番組のカメラ画像について、どの方角をどれだけの画角で撮影しているかを示すものではないため、地図情報によって、カメラの撮影領域を提示することはできない。
【0011】
このような映像合成を行う装置においては、実世界を撮影するカメラを操作するカメラマン及びカメラ映像の視聴者に対し、ランドマーク等の名称が付された合成映像に加え、さらに撮影に関する情報をカメラ映像と共に提示することが所望されていた。特に、カメラ映像の撮影場所に関して土地勘のないカメラマン及び視聴者に対しては、さらなる撮影に関する情報を提示することが必要である。
【0012】
そこで、本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、実世界が撮影されたカメラ映像について、俯瞰的にその方角及び画角を容易に認識可能な情報を生成する映像合成用フレーム生成装置、映像合成装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決するために、請求項1の映像合成用フレーム生成装置は、カメラ映像の撮影に関する情報を含むフレームを、前記カメラ映像を合成する際に用いる合成用フレームとして生成する映像合成用フレーム生成装置において、前記カメラ映像の撮影に関する情報の表示要素毎に、当該表示要素の世界座標値が格納された座標情報記憶部と、前記カメラ映像を撮影するカメラの位置を含む地図画像が格納された地図画像記憶部と、前記表示要素毎のCGが格納されたCG記憶部と、前記カメラのカメラパラメータを受信し、前記カメラパラメータに含まれるズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角及びフォーカス距離とし、前記撮影画角及び前記フォーカス距離を含むカメラパラメータを出力するカメラパラメータ受信部と、前記カメラパラメータ受信部により出力された前記カメラパラメータのデータレートが前記カメラ映像のフレームレートに合致するように、前記カメラパラメータを補間するカメラパラメータ補間部と、前記表示要素毎に、前記座標情報記憶部から前記世界座標値を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータに基づいて、前記世界座標値を画像座標値に変換する座標変換部と、前記地図画像記憶部から前記地図画像を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータからパン角及び前記撮影画角を抽出し、前記パン角及び前記撮影画角に基づいて、前記地図画像における前記カメラの位置を基準とした撮影領域を求め、前記撮影領域を前記地図画像に表したPinP(ピクチャインピクチャ)画像を生成し、前記表示要素毎に、前記CG記憶部から前記CGを読み出し、前記座標変換部により変換された前記画像座標値の箇所に前記CGを配置し、予め設定された画像座標値の箇所に前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する合成用フレーム生成部と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、請求項2の映像合成用フレーム生成装置は、請求項1に記載の映像合成用フレーム生成装置において、前記カメラパラメータ受信部に代わる新たなカメラパラメータ受信部を備え、さらに、前記ズーム値に対応する撮影画角、及び前記フォーカス値に対応するフォーカス距離が格納された変換情報記憶部を備え、前記新たなカメラパラメータ受信部が、前記カメラのカメラパラメータを受信し、前記カメラパラメータからズーム値及びフォーカス値を抽出し、前記変換情報記憶部から、前記ズーム値に対応する前記撮影画角、及び前記フォーカス値に対応する前記フォーカス距離を読み出し、前記撮影画角及び前記フォーカス距離を含むカメラパラメータを出力し、前記カメラパラメータ補間部が、前記新たなカメラパラメータ受信部により出力された前記カメラパラメータのデータレートが前記カメラ映像のフレームレートに合致するように、前記カメラパラメータを補間する、ことを特徴とする。
【0015】
また、請求項3の映像合成用フレーム生成装置は、請求項1または2に記載の映像合成用フレーム生成装置において、前記座標変換部が、前記カメラパラメータから前記パン角、チルト角、ロール角、前記フォーカス距離及びカメラ位置を抽出し、前記パン角をα、前記チルト角をδ、前記ロール角をφ、前記フォーカス距離をf、前記カメラ位置をtw=[twx,twy,twz]、前記世界座標値を(Xw,Yw,Zw)、前記画像座標値を(xi,yi)、横及び縦方向のピクセル数の半値をμ0,ν0として、前記パン角α、前記チルト角δ及び前記ロール角φを用いて、以下の式:
により姿勢Rを算出し、前記表示要素毎に、前記フォーカス距離f、前記姿勢R、前記カメラ位置tw及び前記ピクセル数の半値μ0,ν0を用いて、以下の式:
により、前記世界座標値(Xw,Yw,Zw)を前記画像座標値(xi,yi)に変換する、ことを特徴とする。
【0016】
また、請求項4の映像合成用フレーム生成装置は、請求項1または2に記載の映像合成用フレーム生成装置において、前記合成用フレーム生成部が、前記カメラパラメータから前記パン角及び前記撮影画角を抽出し、前記パン角から前記カメラの向きを求めると共に、前記撮影画角から前記カメラの位置を基準とした前記撮影領域のなす角を求め、前記カメラの向き及び前記撮影領域のなす角から、前記地図画像における前記撮影領域を求める、ことを特徴とする。
【0017】
また、請求項5の映像合成用フレーム生成装置は、請求項1または2に記載の映像合成用フレーム生成装置において、前記CG記憶部には、前記表示要素毎に、当該表示要素の前記撮影画角または前記フォーカス距離に応じた複数のCGが格納されており、前記合成用フレーム生成部が、前記カメラパラメータから前記撮影画角または前記フォーカス距離を抽出し、前記表示要素毎に、前記CG記憶部から、前記撮影画角または前記フォーカス距離に対応する前記CGを読み出し、前記画像座標値の箇所に前記CGを配置し、前記予め設定された箇所に前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する、ことを特徴とする。
【0018】
また、請求項6の映像合成用フレーム生成装置は、請求項1または2に記載の映像合成用フレーム生成装置において、前記合成用フレーム生成部が、前記カメラパラメータから前記撮影画角または前記フォーカス距離を抽出し、前記撮影画角または前記フォーカス距離に基づいて、前記PinP画像の縮尺を変化させ、前記予め設定された箇所に前記縮尺を変化させた前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する、ことを特徴とする。
【0019】
さらに、請求項7の映像合成装置は、カメラ映像の撮影に関する情報を含むフレームを合成用フレームとして生成し、前記カメラ映像のフレームに前記合成用フレームを合成することで、合成映像を生成する映像合成装置において、前記カメラ映像の撮影に関する情報の表示要素毎に、当該表示要素の世界座標値が格納された座標情報記憶部と、前記カメラ映像を撮影するカメラの位置を含む地図画像が格納された地図画像記憶部と、前記表示要素毎のCGが格納されたCG記憶部と、前記カメラのカメラパラメータを受信し、前記カメラパラメータに含まれるズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角及びフォーカス距離とし、前記撮影画角及び前記フォーカス距離を含むカメラパラメータを出力するカメラパラメータ受信部と、前記カメラパラメータ受信部により出力された前記カメラパラメータのデータレートが前記カメラ映像のフレームレートに合致するように、前記カメラパラメータを補間するカメラパラメータ補間部と、前記表示要素毎に、前記座標情報記憶部から前記世界座標値を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータに基づいて、前記世界座標値を画像座標値に変換する座標変換部と、前記地図画像記憶部から前記地図画像を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータからパン角及び前記撮影画角を抽出し、前記パン角及び前記撮影画角に基づいて、前記地図画像における前記カメラの位置を基準とした撮影領域を求め、前記撮影領域を前記地図画像に表したPinP(ピクチャインピクチャ)画像を生成し、前記表示要素毎に、前記CG記憶部から前記CGを読み出し、前記座標変換部により変換された前記画像座標値の箇所に前記CGを配置し、予め設定された画像座標値の箇所に前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する合成用フレーム生成部と、前記カメラ映像のフレームが、前記合成用フレーム生成部により生成された前記合成用フレームに同期するように、前記カメラ映像のフレームを遅延させる映像遅延部と、前記映像遅延部により遅延させた前記カメラ映像のフレームに、前記合成用フレーム生成部により生成された前記合成用フレームを合成し、前記合成映像を出力するフレーム合成部と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
さらに、請求項8のプログラムは、カメラ映像の撮影に関する情報を含むフレームを、前記カメラ映像を合成する際に用いる合成用フレームとして生成する映像合成用フレーム生成装置を構成するコンピュータを、前記カメラ映像の撮影に関する情報の表示要素毎に、当該表示要素の世界座標値が格納された座標情報記憶部、前記カメラ映像を撮影するカメラの位置を含む地図画像が格納された地図画像記憶部、前記表示要素毎のCGが格納されたCG記憶部、前記カメラのカメラパラメータを受信し、前記カメラパラメータに含まれるズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角及びフォーカス距離とし、前記撮影画角及び前記フォーカス距離を含むカメラパラメータを出力するカメラパラメータ受信部、前記カメラパラメータ受信部により出力された前記カメラパラメータのデータレートが前記カメラ映像のフレームレートに合致するように、前記カメラパラメータを補間するカメラパラメータ補間部、前記表示要素毎に、前記座標情報記憶部から前記世界座標値を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータに基づいて、前記世界座標値を画像座標値に変換する座標変換部、及び、前記地図画像記憶部から前記地図画像を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータからパン角及び前記撮影画角を抽出し、前記パン角及び前記撮影画角に基づいて、前記地図画像における前記カメラの位置を基準とした撮影領域を求め、前記撮影領域を前記地図画像に表したPinP(ピクチャインピクチャ)画像を生成し、前記表示要素毎に、前記CG記憶部から前記CGを読み出し、前記座標変換部により変換された前記画像座標値の箇所に前記CGを配置し、予め設定された画像座標値の箇所に前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する合成用フレーム生成部として機能させることを特徴とする。
【0021】
また、請求項9のプログラムは、カメラ映像の撮影に関する情報を含むフレームを合成用フレームとして生成し、前記カメラ映像のフレームに前記合成用フレームを合成することで、合成映像を生成する映像合成装置を構成するコンピュータを、前記カメラ映像の撮影に関する情報の表示要素毎に、当該表示要素の世界座標値が格納された座標情報記憶部、前記カメラ映像を撮影するカメラの位置を含む地図画像が格納された地図画像記憶部、前記表示要素毎のCGが格納されたCG記憶部、前記カメラのカメラパラメータを受信し、前記カメラパラメータに含まれるズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角及びフォーカス距離とし、前記撮影画角及び前記フォーカス距離を含むカメラパラメータを出力するカメラパラメータ受信部、前記カメラパラメータ受信部により出力された前記カメラパラメータのデータレートが前記カメラ映像のフレームレートに合致するように、前記カメラパラメータを補間するカメラパラメータ補間部、前記表示要素毎に、前記座標情報記憶部から前記世界座標値を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータに基づいて、前記世界座標値を画像座標値に変換する座標変換部、前記地図画像記憶部から前記地図画像を読み出し、前記カメラパラメータ補間部により補間された前記カメラパラメータからパン角及び前記撮影画角を抽出し、前記パン角及び前記撮影画角に基づいて、前記地図画像における前記カメラの位置を基準とした撮影領域を求め、前記撮影領域を前記地図画像に表したPinP(ピクチャインピクチャ)画像を生成し、前記表示要素毎に、前記CG記憶部から前記CGを読み出し、前記座標変換部により変換された前記画像座標値の箇所に前記CGを配置し、予め設定された画像座標値の箇所に前記PinP画像を配置することで、前記合成用フレームを生成する合成用フレーム生成部、前記カメラ映像のフレームが、前記合成用フレーム生成部により生成された前記合成用フレームに同期するように、前記カメラ映像のフレームを遅延させる映像遅延部、及び、前記映像遅延部により遅延させた前記カメラ映像のフレームに、前記合成用フレーム生成部により生成された前記合成用フレームを合成し、前記合成映像を出力するフレーム合成部として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明によれば、実世界が撮影されたカメラ映像について、俯瞰的に撮影の方角及び画角を容易に認識可能な情報を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】実施例1の映像合成システムの全体構成例を示す概略図である。
図2】実施例1の映像合成システムの動作概要を示す模式図である。
図3】実施例1における映像合成用フレーム生成装置の構成例を示すブロック図である。
図4】実施例1における映像合成用フレーム生成装置の処理例を示すフローチャートである。
図5】カメラパラメータ受信部の処理例を示すフローチャートである。
図6】座標変換部の処理例を示すフローチャートである。
図7】座標変換部の処理例を説明する図である。
図8】合成用フレーム生成部の処理例を示すフローチャートである。
図9】合成用フレームの例を示す図である。
図10】PinP画像の例を示す図である。
図11】変換情報記憶部のデータ構成例を示す図である。
図12】座標情報記憶部のデータ構成例を示す図である。
図13】CG記憶部のデータ構成例を示す図である。
図14】CG記憶部の他のデータ構成例を示す図である。
図15】実施例1における映像合成用フレーム生成装置の他の処理例を示すフローチャートである。
図16】実施例1における映像フレーム合成装置の構成例を示すブロック図である。
図17】パン操作が行われる前後の合成映像の例を示す図である。
図18】チルト操作及びズーム操作が行われる前後の合成映像の例を示す図である。
図19】ズーム操作に伴いランドマークの表示が切り替えられる前後の合成映像の例を示す図である。
図20】実施例2の映像合成装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。
〔実施例1〕
まず、実施例1について説明する。図1は、実施例1の映像合成システムの全体構成例を示す概略図であり、図2は、その動作概要を示す模式図である。
【0025】
この映像合成システム1は、映像合成用フレーム生成装置2及び映像フレーム合成装置3を備えて構成される。映像合成システム1は、カメラマンが操作するカメラにより撮影されたカメラ映像を入力すると共に、カメラのパラメータ(カメラパラメータCP)を入力する。そして、映像合成システム1は、方角、ランドマーク等の表示要素毎のCG、及び撮影領域Sを地図画像に表したPinP画像を含む合成用フレームを生成し、カメラ映像のフレームに合成用フレームを合成し、合成映像を実時間で出力する。撮影領域Sは、カメラがどの方角をどれだけの画角で撮影しているかを示す領域である。
【0026】
映像合成用フレーム生成装置2は、カメラパラメータCPを入力し、カメラパラメータCPに基づいて、カメラ映像の撮影に関する情報を含むフレームを、後述する映像フレーム合成装置3にてカメラ映像を合成する際に用いる合成用フレームとして生成し、合成用フレームを映像フレーム合成装置3に出力する。
【0027】
具体的には、映像合成用フレーム生成装置2は、方角、ランドマーク等の表示要素毎の世界座標値を画像座標値(カメラ座標値)に変換する。そして、映像合成用フレーム生成装置2は、カメラの位置を含む地図画像内の撮影領域Sを求め、撮影領域Sを地図画像に表したPinP画像を生成する。世界座標値は、世界座標系における座標値を示し、画像座標値は、画像座標系(カメラ座標系)における座標値を示す。
【0028】
映像合成用フレーム生成装置2は、表示要素毎のCG及びPinP画像を所定の画像座標値の箇所に配置することで合成用フレームを生成し、合成用フレームを映像フレーム合成装置3に出力する。
【0029】
合成用フレームは、図2の下側に示すように、例えば画像座標値の箇所に配置されたランドマークの表示要素「旭川駅」、及び所定の画像座標値の箇所に配置された2つのPinP画像により構成される。
【0030】
図1に戻って、映像フレーム合成装置3は、カメラ映像を入力すると共に、映像合成用フレーム生成装置2から合成用フレームを入力し、カメラ映像を所定時間だけ遅延させ、遅延後のカメラ映像のフレームに合成用フレームを合成し、合成映像を出力する。
【0031】
合成映像(のフレーム)は、図2の右側に示すように、カメラ映像に、ランドマークの表示要素「旭川駅」及び2つのPinP画像からなる合成用フレームが合成された映像である。
【0032】
これにより、カメラマン及び視聴者は、合成映像に含まれるPinP画像から、カメラがどの方角をどれだけの画角で撮影しているかを認識することができ、合成映像に含まれるランドマークの表示要素「旭川駅」の表示から、カメラ映像の方角及び画角を具体的に認識することができる。つまり、図1に示した映像合成システム1を用いることで、実世界が撮影されたカメラ映像について、俯瞰的に撮影の方角及び画角を容易に認識可能な情報を生成することができる。
【0033】
尚、この合成映像には、特定のランドマークのCG(本例では「旭川駅」)が合成されているが、例えば東西南北等の単純な方角の名称を示すCGが合成されるようにしてもよい。合成される表示要素のCGは、映像合成用フレーム生成装置2を操作するユーザにより自由に設定されるものとする。
【0034】
(映像合成用フレーム生成装置2/実施例1)
次に、図1に示した実施例1における映像合成用フレーム生成装置2について詳細に説明する。図3は、実施例1における映像合成用フレーム生成装置2の構成例を示すブロック図であり、図4は、その処理例を示すフローチャートである。
【0035】
この映像合成用フレーム生成装置2は、フレーム処理部10及び記憶部20を備えている。フレーム処理部10は、カメラパラメータ受信部11、カメラパラメータ補間部12、座標変換部13及び合成用フレーム生成部14を備え、記憶部20は、変換情報記憶部21、座標情報記憶部22、CG記憶部23及び地図画像記憶部24を備えている。
【0036】
カメラパラメータ受信部11は、カメラからカメラパラメータCPを受信し、変換情報記憶部21に格納された変換情報を用いて、カメラパラメータCPに含まれるズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角θ及びフォーカス距離fに変換し、撮影画角θ及びフォーカス距離fを含むカメラパラメータCP1を生成する(ステップS401)。
【0037】
尚、カメラパラメータ受信部11は、カメラパラメータCPに含まれるズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角θ及びフォーカス距離fとして、カメラパラメータCP1を生成するようにしてもよい。
【0038】
カメラパラメータ受信部11は、カメラパラメータCP1をカメラパラメータ補間部12に出力する。ここで、カメラパラメータ受信部11が入力するカメラパラメータCPは、パン角α、チルト角δ、ロール角φ、ズーム値、フォーカス値、カメラ位置tw等により構成される。カメラパラメータ受信部11が出力するカメラパラメータCP1は、パン角α、チルト角δ、ロール角φ、撮影画角θ、フォーカス距離f、カメラ位置tw等により構成される。後述するカメラパラメータCP2についてもカメラパラメータCP1と同様である。カメラパラメータ受信部11の処理の詳細については後述する。
【0039】
カメラパラメータ補間部12は、カメラパラメータ受信部11からカメラパラメータCP1を入力する。そして、カメラパラメータ補間部12は、カメラ映像のフレームレートに対し、カメラパラメータCP1を構成するデータ列のデータレート(カメラにおいてカメラパラメータCPが更新されるレート)が不足している場合、カメラパラメータCP1のデータレートがカメラ映像のフレームレートに一致するように、カメラパラメータCP1のデータを補間することで、その値が滑らかに変化するカメラパラメータCP2を生成する(ステップS402)。カメラパラメータ補間部12は、カメラパラメータCP2を座標変換部13に出力する。
【0040】
補間手法はユーザにより予め設定され、かつ選択できるものとする。その基本的な手法は、カメラパラメータCP1のデータ列を入力した後、次のデータ列を入力するまでの間、同じ値を保持し続ける0次ホールドにより行う。また、より滑らかに補間する場合は、入力されたデータ列の区間毎に、異なる低次の多項式を用いて近似するスプライン補間を行う。
【0041】
また、通常使用される3次スプライン補間は、補間対象の区間において、3次関数の係数をaj,bj,cj、対象区間の始点のデータをdjとすると、以下の式で表される。
【数1】
【0042】
無限区間において実時間で逐次に3次スプライン補間を行う場合、制御点を滑らかにつなぐ境界条件に加え、補間対象の前後区間における影響定数及び前後区間数を決定することにより係数aj,bj,cjを求めることができ、補間が行われる。その他、LSTM(Long Short Term Memory)等の深層学習により、時系列データの予測を行う学習済み推論モデルを使用するようにしてもよい。
【0043】
座標変換部13は、カメラパラメータ補間部12からカメラパラメータCP2を入力する。そして、座標変換部13は、方角、ランドマーク等の表示要素毎に、カメラパラメータCP2を用いて、座標情報記憶部22に格納された世界座標値を画像座標値に変換する(ステップS403)。
【0044】
座標変換部13は、表示要素毎の画像座標値及びカメラパラメータCP2を合成用フレーム生成部14に出力する。座標変換部13の処理の詳細については後述する。
【0045】
合成用フレーム生成部14は、座標変換部13から、表示要素毎の画像座標値及びカメラパラメータCP2を入力する。そして、合成用フレーム生成部14は、表示要素毎に、CG記憶部23に格納された当該表示要素のCGを、入力した画像座標値の箇所に配置する。また、合成用フレーム生成部14は、地図画像記憶部24に格納された地図画像及びカメラパラメータCP2を用いて、地図画像内のカメラの位置を基準とした撮影領域Sを求め、撮影領域Sを地図画像に表したPinP画像を生成し、PinP画像を所定の画像座標値の箇所に配置する。
【0046】
合成用フレーム生成部14は、表示要素毎のCG及び撮影領域Sを地図画像に表したPinP画像を含む合成用フレームを生成し、合成用フレームを映像フレーム合成装置3へ出力する(ステップS404)。合成用フレーム生成部14の処理の詳細については後述する。
【0047】
映像合成用フレーム生成装置2は、当該映像合成用フレーム生成装置2による処理が完了したか否かを判定する(ステップS405)。映像合成用フレーム生成装置2は、ステップS405において、当該処理が完了していないと判定した場合(ステップS405:N)、ステップS401へ移行し、次のカメラパラメータCPを受信する等の前述のステップS401~S404の処理を継続する。一方、映像合成用フレーム生成装置2は、当該処理が完了したと判定した場合(ステップS405:Y)、当該処理を終了する。
【0048】
(カメラパラメータ受信部11)
次に、図3に示したカメラパラメータ受信部11の処理の詳細について説明する。図5は、カメラパラメータ受信部11の処理例を示すフローチャートであり、図4に示したステップS401に対応している。
【0049】
カメラパラメータ受信部11は、カメラからカメラパラメータCPを受信し(ステップS501)、カメラパラメータCPからズーム値及びフォーカス値を抽出する(ステップS502)。
【0050】
カメラパラメータ受信部11は、変換情報記憶部21から、ズーム値に対応する撮影画角θを読み出すと共に(ステップS503)、フォーカス値に対応するフォーカス距離fを読み出す(ステップS504)。
【0051】
図11は、変換情報記憶部21のデータ構成例を示す図である。変換情報記憶部21には、ズーム値及び当該ズーム値に対応する撮影画角θが組となって、複数の組のデータが格納されている。また、変換情報記憶部21には、フォーカス値及び当該フォーカス値に対応するフォーカス距離fが組となって、複数の組のデータが格納されている。これらのデータは予め設定され、ユーザにより変更することができる。
【0052】
これにより、ズーム値及びフォーカス値が、それぞれ撮影画角θ及びフォーカス距離fに変換される。
【0053】
図5に戻って、カメラパラメータ受信部11は、ズーム値及びフォーカス値の代わりに撮影画角θ及びフォーカス距離fを含むカメラパラメータCP1、すなわちパン角α、チルト角δ、ロール角φ、撮影画角θ、フォーカス距離f及びカメラ位置twを含むカメラパラメータCP1を生成する(ステップS505)。そして、カメラパラメータ受信部11は、カメラパラメータCP1をカメラパラメータ補間部12に出力する(ステップS506)。
【0054】
これにより、カメラパラメータCPに含まれるズーム値及びフォーカス値が、それぞれズームレンズの画角及びフォーカスの合う距離を直接示す値でない場合、変換情報記憶部21に格納された予め設定された変換情報を用いて、撮影画角θ及びフォーカス距離fに変換される。この場合、カメラの位置が変化しないで固定の場合は、既知の固定のカメラパラメータCPが入力され、既知の固定のカメラパラメータCP1が出力されることとなる。
【0055】
尚、カメラパラメータ受信部11は、カメラパラメータCPに含まれるズーム値及びフォーカス値が、それぞれズームレンズの画角及びフォーカスの合う距離を直接示す値である場合、ズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角θ及びフォーカス距離fとして、カメラパラメータCP1を生成する。
【0056】
(座標変換部13)
次に、図3に示した座標変換部13の処理の詳細について説明する。図6は、座標変換部13の処理例を示すフローチャートであり、図4に示したステップS403に対応している。
【0057】
座標変換部13は、カメラパラメータ補間部12からカメラパラメータCP2を入力する(ステップS601)。そして、座標変換部13は、座標情報記憶部22から、表示要素毎の世界座標値を読み出す(ステップS602)。
【0058】
図12は、座標情報記憶部22のデータ構成例を示す図である。座標情報記憶部22には、表示要素の識別子である表示要素ID、表示要素の名称、及び当該表示要素の世界座標系の位置を示す世界座標値(Xw,Yw,Zw)が組となって、複数の組のデータが格納されている。これらの表示要素は、カメラが撮影可能な領域内に存在するランドマーク等の要素である。
【0059】
例えば、表示要素ID=1に対応して、ランドマークの表示要素の名称「旭川駅」及びその世界座標値(Xw1,Yw1,Zw1)が格納されている。これらのデータは予め設定され、ユーザにより変更することができる。
【0060】
図6に戻って、座標変換部13は、後述するステップS603~S605において、表示要素毎に、カメラパラメータCP2を用いて当該表示要素の世界座標値(Xw,Yw,Zw)を画像座標値(xi,yi)に変換する。ここで、世界座標値(Xw,Yw,Zw)を画像座標値(xi,yi)に変換するためには、世界座標系及び画像座標系を定義する必要がある。
【0061】
図7は、座標変換部13の処理例を説明する図である。(1)は、座標を経度、緯度及び標高で表した世界測地系を示し、(2)は、座標を世界座標値(Xw,Yw,Zw)で表した世界座標系を示し、(3)は、座標を画像座標値(xi,yi)で表した画像座標系を示している。
【0062】
例えば、世界座標系は、カメラの視点の位置を原点にとり、原点を経線の東回り方向を+X軸、緯線の北回り方向を+Y軸、地平面に対して垂直かつ上向きの軸を+Z軸とし、X,Y,Zの順に右手系をなすように定義する。
【0063】
また、カメラ座標系を定義する。すなわち、カメラ座標系は、光軸方向を+z軸とし、カメラ座標系の原点が世界座標系の原点と一致し、かつ各軸の回転がない場合、カメラ座標系+x軸と世界座標系+X軸、カメラ座標系+y軸 と世界座標系-Z軸、カメラ座標系+z軸と世界座標系+Y軸が一致する関係にあり、x,y,zの順に右手系をなすように定義する。
【0064】
そうすると、図7に示すように、例えばランドマークの表示要素「旭川駅」の位置を、×印を〇で囲んだマークで示した場合、(1)の世界測地系における中央部の当該マークの位置に「旭川駅」があり、これに対応する(2)の世界座標系における世界座標値は(Xw1,Yw1,Zw1)となり、(3)の画像座標系における画像座標値は(xi1,yi1)となる。
【0065】
このランドマークの表示要素「旭川駅」については、座標変換部13により、世界座標値(Xw1,Yw1,Zw1)が画像座標値(xi1,yi1)に変換される。
【0066】
図6に戻って、座標変換部13は、ステップS602の後、カメラパラメータCP2から、パン角α、チルト角δ、ロール角φ、撮影画角θ及びフォーカス距離f及びカメラ位置twを抽出する(ステップS603)。
【0067】
座標変換部13は、y軸の回転角をパン角α[rad]、x軸の回転角をチルト角δ[rad]、z軸の回転角をロール角φ[rad]として、以下の式により、パン角α、チルト角δ及びロール角φを用いて、姿勢Rを算出する(ステップS604)。
【数2】
【0068】
ここで、世界座標系におけるカメラ座標系の原点の位置(カメラの視点位置)であるカメラ位置twが以下の式で表されるものとする。
【数3】
【0069】
座標変換部13は、以下の式により、表示要素毎に、フォーカス距離f、姿勢R及びカメラ位置twを用いて、世界座標値(Xw,Yw,Zw)を画像座標値(xi,yi)に変換する(ステップS605)。
【数4】
画像座標系は、画像左上を原点として水平右方向を+x軸、 垂直下方向を+y軸とし、横・縦方向のピクセル数の半値をμ0,ν0とし、フォーカス距離fはピクセル単位の値とする。このように、座標変換部13により、フォーカス距離f、姿勢R、カメラ位置tw及び世界座標値(Xw,Yw,Zw)から画像座標値(xi,yi)が算出される。
【0070】
座標変換部13は、表示要素毎の画像座標値(xi,yi)及びカメラパラメータCP2を合成用フレーム生成部14に出力する(ステップS606)。
【0071】
これにより、座標情報記憶部22に格納された表示要素毎の世界座標値(Xw,Yw,Zw)が、画像座標値(xi,yi)に変換される。
【0072】
(合成用フレーム生成部14)
次に、図3に示した合成用フレーム生成部14の処理について詳細に説明する。図8は、合成用フレーム生成部14の処理例を示すフローチャートであり、図4に示したステップS404に対応している。
【0073】
合成用フレーム生成部14は、座標変換部13から、表示要素毎の画像座標値及びカメラパラメータCP2を入力する(ステップS801)。そして、合成用フレーム生成部14は、CG記憶部23から、表示要素毎のCGを読み出す(ステップS802)。
【0074】
図13は、CG記憶部23のデータ構成例を示す図である。CG記憶部23には、表示要素の識別子である表示要素ID、及び当該表示要素のCGが組となって、複数の組のデータが格納されている。
【0075】
例えば、表示要素ID=1に対応して、ランドマークの表示要素の名称「旭川駅」(図12を参照)をグラフィック化したCGが格納されている。これらのデータは予め設定され、ユーザにより変更することができる。
【0076】
図8に戻って、合成用フレーム生成部14は、地図画像記憶部24から、地図画像を読み出す(ステップS803)。地図画像は、例えばカメラの位置を中央に配置した地図の画像である。
【0077】
合成用フレーム生成部14は、カメラパラメータCP2から、パン角α及び撮影画角θを抽出する(ステップS804)。そして、合成用フレーム生成部14は、パン角αからカメラの向きα1を求め、撮影画角θから、カメラの位置を基準とした撮影領域Sの2辺のなす角θ1を求める(後述する図9の右側を参照)(ステップS805)。
【0078】
合成用フレーム生成部14は、地図画像内のカメラの位置、カメラの向きα1及び撮影領域Sのなす角θ1から地図画像内の撮影領域Sを求め、撮影領域Sを地図画像内に配置することで、PinP画像を生成する(ステップS806)。地図画像内のカメラの位置は予め設定されているため(例えば地図画像内の中央位置に設定されているため)、カメラの向きα1及びなす角θ1から、地図画像において撮影領域Sを特定することができる。
【0079】
ここで、PinP画像は、カメラの視点位置から投影される撮影領域Sを地図画像に表した画像である。撮影領域Sは 3次元的にはカメラの姿勢及びセンサ形状及び画角によって変化する四角錘となるが、地図上に示す場合は、四角錘を2次元の地図に透視投影または平行投影したものでもよいし、レンズの水平画角から計算される三角形としてもよい。
【0080】
地図画像の地図がメルカトル図法等の3次元の球体モデルを投影した図法でない場合、図法による歪みを撮影領域Sに反映するようにしてもよい。撮影領域Sの表示方法は、その内部をユーザにより予め設定される色でアルファブレンディングしてもよいし、その境界となる線を示してもよい。
【0081】
撮影領域Sにおけるカメラの位置(視点位置)は、PinP画像内の地図の中心部としてもよいし、任意の位置に設定してもよく、撮影方向を示すカメラのアイコン画像を重ねて表示してもよい。また、PinP画像において、後述するステップS807のように、方角、ランドマーク等の表示要素の画像座標値の位置に、そのCGを表示してもよい。
【0082】
合成用フレーム生成部14は、ステップS801にて入力した表示要素毎の画像座標値の箇所に、ステップS802にて読み出したそれぞれのCGを配置すると共に、ステップS806にて生成したPinP画像を、予め設定された画像座標値の箇所に配置することで、合成用フレームを生成する(ステップS807)。合成用フレームにPinP画像を配置するか否かは、ユーザにより予め設定されるものとする。
【0083】
図9は、合成用フレームの例を示す図である。この合成用フレームには、ランドマークの表示要素「旭川駅」のCGが、画像座標値(xi1,yi1)の箇所に配置され、撮影領域Sを地図画像に表した縮尺の異なる2つのPinP画像が、予め設定された画像座標値の箇所に配置されている。
【0084】
この例では、撮影領域Sの頂点位置にカメラが設置されており、このカメラの位置を基準に、カメラの向き(光軸)α1の点線(図9の右側を参照)を中央にした2辺のなす角θ1により、撮影領域Sが設定されている。
【0085】
尚、この例は、縮尺の異なる2つのPinP画像が配置されているが、1つのPinP画像が配置されるようにしてもよいし、縮尺の異なる3つ以上のPinP画像が配置されるようにしてもよい。また、合成用フレーム内のPinP画像のサイズ及び位置は、ユーザにより自由に設定され、変更することができる。
【0086】
図10は、PinP画像の例を示す図であり、縮尺を自由に変化させた場合の例を示している。PinP画像を生成する際に用いる地図画像は、例えばユーザにより予め設定された縮尺に応じて拡大または縮小する。そして、図10に示すように、撮影領域Sを、拡大または縮小後の地図画像に表したPinP画像が生成される。予め設定された縮尺は、ユーザにより変更することができる。
【0087】
つまり、合成用フレーム生成部14は、図8のステップS803にて地図画像記憶部24から読み出した地図画像を、予め設定された縮尺に応じて拡大または縮小し(または、地図画像記憶部24から予め設定された縮尺の地図画像を読み出し)、その縮尺の地図画像を、ステップS806にてPinP画像を生成する際に用いる。
【0088】
尚、地図画像の縮尺は、カメラパラメータCP2に含まれる撮影画角θまたはフォーカス距離fに基づいて変化させるようにしてもよい。例えば合成用フレーム生成部14は、カメラパラメータCP2から抽出した撮影画角θのしきい値判定により、撮影画角θが小さいほど小縮尺となるような縮尺を設定し、撮影画角θが大きいほど大縮尺となるような縮尺を設定する。また、合成用フレーム生成部14は、カメラパラメータCP2から抽出したフォーカス距離fのしきい値判定により、フォーカス距離fが長いほど小縮尺となるような縮尺を設定し、フォーカス距離fが短いほど大縮尺となるような縮尺を設定する。
【0089】
図8に戻って、合成用フレーム生成部14は、ステップS807の後、合成用フレームを映像フレーム合成装置3へ出力する(ステップS808)。
【0090】
これにより、表示要素毎の画像座標値、カメラパラメータCP2、CG記憶部23に格納された表示要素毎のCG及び地図画像記憶部24に格納された地図画像を用いて、表示要素毎のCG及び撮影領域Sを地図画像に表したPinP画像が所定の画像座標値の箇所に配置され、合成用フレームが生成される。
【0091】
このように、図3に示した映像合成用フレーム生成装置2は、カメラ映像のフレームに同期した合成用フレームを毎フレーム連続で生成することで、カメラのパン、チルトまたはズーム等の動きに応じて、表示要素毎のCG及びPinP画像内の撮影領域Sが追従する合成用フレームを生成することができる。
【0092】
この場合の映像合成用フレーム生成装置2の処理は、カメラパラメータ受信部11によるステップS401、カメラパラメータ補間部12によるステップS402、座標変換部13によるステップS403及び合成用フレーム生成部14によるステップS404の各処理を直列に行うものである。
【0093】
つまり、映像合成用フレーム生成装置2は、カメラパラメータCPを入力してから、補間処理にてカメラ映像のフレームレートに同期するカメラパラメータCP2を増やし、フレーム毎の合成用フレームを生成するまでの図4に示したステップS401~S404の処理を、無限ループで実行し、合成用フレームを出力し続ける。言い換えると、映像合成用フレーム生成装置2は、入力するカメラパラメータCPに対応するカメラパラメータCP2毎、すなわちカメラ映像のフレーム毎に処理を直列的に行う。これに対し、映像合成用フレーム生成装置2は、図4に示した直列処理の代わりに、並列処理を行うようにしてもよい。
【0094】
図15は、実施例1における映像合成用フレーム生成装置2の他の処理例を示すフローチャートであり、図4に示した直列処理に代わる並列処理の例を示している。図15に示すステップS1501~S1505は、それぞれ図4に示したステップS401~S405に対応している。
【0095】
映像合成用フレーム生成装置2は、ステップS1501~S1505のそれぞれの処理を並列的に行うと共に、当該ステップの処理を、前段のステップの処理が完了すると直ちに行う。つまり、映像合成用フレーム生成装置2のカメラパラメータ受信部11から合成用フレーム生成部14までの各構成部は、並列に処理を実行すると共に、当該処理を完了してデータを出力した後、前段の構成部等からデータを入力して当該処理を引き続き行う。
【0096】
(映像フレーム合成装置3/実施例1)
次に、図1に示した実施例1における映像フレーム合成装置3について詳細に説明する。図16は、実施例1における映像フレーム合成装置3の構成例を示すブロック図である。この映像フレーム合成装置3は、映像遅延部30及びフレーム合成部31を備えている。
【0097】
映像遅延部30は、カメラ映像を入力し、カメラ映像のフレームが後述するフレーム合成部31において合成用フレームに同期するように、予め設定された遅延量だけカメラ映像を遅延させ、遅延後のカメラ映像をフレーム合成部31に出力する。これにより、カメラ映像のフレームのタイミングが、映像合成用フレーム生成装置2により生成された合成用フレームのタイミングに合致するように、カメラ映像の遅延量が調整される。
【0098】
ある時刻において同期したカメラ映像のフレームとカメラパラメータCPがそれぞれ映像フレーム合成装置3及び映像合成用フレーム生成装置2に入力された場合、映像合成用フレーム生成装置2に備えたカメラパラメータ補間部12において未来のカメラパラメータCP2をサンプリングする必要があるときは、入力時刻を未来として扱う分、カメラ映像のフレームにはサンプリング量に応じた遅延量が発生する。
【0099】
このため、映像遅延部30により、この遅延量も含めた図3に示したフレーム処理部10の処理によって決定される合成用フレームの遅延量に応じて、カメラ映像が遅延することとなる。
【0100】
遅延量は、ユーザにより自由に設定することができ、遅延量を0としてもよい。例えばユーザは、図3に示したフレーム処理部10によりカメラパラメータCPが入力されてから合成用フレームが出力されるまでの間の処理時間を計測し、この処理時間を遅延量として設定する。
【0101】
フレーム合成部31は、映像遅延部30から遅延後のカメラ映像を入力すると共に、映像合成用フレーム生成装置2から合成用フレームを入力する。前述のとおり、フレーム合成部31が入力する遅延後のカメラ映像のフレームと合成用フレームとは同期しており、遅延後のカメラ映像のフレームのタイミングが合成用フレームのタイミングに合致している。
【0102】
フレーム合成部31は、遅延後のカメラ映像のフレームに合成用フレームを合成することで、例えば図2に示した合成映像を生成し、合成映像を出力する。
【0103】
(カメラ操作前後の合成映像の例)
次に、図1に示した映像合成システム1において、カメラマンがカメラを操作することでカメラパラメータCPが変更された場合の、映像フレーム合成装置3により出力される合成映像の例について説明する。後述する図17図19に示す合成映像の例は、後述する実施例2についても適用がある。
【0104】
図17は、パン操作が行われる前後の合成映像の例を示す図である。左側の図は、パン操作が行われる前の合成映像を示し、右側の図は、ランドマークの表示要素「旭川駅」に対して左方向へパン操作が行われた後の合成映像を示している。
【0105】
図17から、左方向のパン操作により、合成映像内に配置されたランドマークの表示要素「旭川駅」のCGの位置が、合成映像内で左から右へ移動していることがわかる。
【0106】
また、左方向のパン操作により、合成映像の右下に配置された2つのPinP画像内の撮影領域Sの向き(カメラの向きα1(図9を参照))が、PinP画像内で左下方向から下方向へ移動していることがわかる。
【0107】
このように、カメラのパン操作に対して、ランドマークの表示要素「旭川駅」のCG及びPinP画像内の撮影領域Sを追従させることができる。
【0108】
図18は、チルト操作及びズーム操作が行われる前後の合成映像の例を示す図である。左側の図は、チルト操作及びズーム操作が行われる前の合成映像を示し、右側の図は、ランドマークの表示要素「十勝岳」に対してチルト操作及びズーム操作が行われた後の合成映像を示している。
【0109】
図18から、チルト操作及びズーム操作により、合成映像内に表示されたランドマークの表示要素「旭川空港」のCG及び「十勝岳」のCGが、「十勝岳」のCGのみとなり、「十勝岳」の映像が拡大して表示されていることがわかる。
【0110】
また、チルト操作及びズーム操作により、合成映像の右下に配置された2つのPinP画像内の撮影領域Sの向き(カメラの向きα1)は変化しないことがわかる。また、ズーム操作により、合成映像の右下に配置された2つのPinP画像内の撮影領域Sの幅(なす角θ1(図9を参照))が狭く(なす角θ1が小さく)なっていることがわかる。
【0111】
このように、カメラのチルト操作及びズーム操作に対して、ランドマークの表示要素「旭川空港」のCG及び「十勝岳」のCG、並びにPinP画像内の撮影領域Sを追従させることができる。
【0112】
図19は、ズーム操作に伴いランドマークの表示が切り替えられる前後の合成映像の例を示す図である。左側の図は、ズーム操作が行われる前の合成映像を示し、右側の図は、ズーム操作が行われた後の合成映像を示している。
【0113】
図19から、ズーム操作により、合成映像内に表示されたランドマークの表示要素「旭山」のCGが、「旭山動物園」のCGに切り替えられていることがわかる。
【0114】
また、ズーム操作により、合成映像の右下に配置された2つのPinP画像内の撮影領域Sの向き(カメラの向きα1)は変化しないことがわかる。また、ズーム操作により、合成映像の右下に配置された2つのPinP画像内の撮影領域Sの幅(なす角θ1)が狭く(なす角θ1が小さく)なっていることがわかる。
【0115】
このように、カメラのズーム操作に対して、ランドマークの表示要素「旭山」のCG及び「旭山動物園」のCG、並びにPinP画像内の撮影領域Sを追従させることができる。また、以下に説明する処理により、カメラのズーム操作に応じて、表示要素のCGを変化させることができる。
【0116】
図14は、図3に示したCG記憶部23の他のデータ構成例を示す図であり、図19に示した合成映像の例のように、ズーム操作に伴いランドマークの表示を切り替える場合に適用がある。
【0117】
このCG記憶部23には、撮影画角θが予め設定されたしきい値θa以上である場合(θ≧θa)の表示要素ID及び当該表示要素のCGが組となって、複数の組のデータが格納されている。また、撮影画角θがしきい値θaよりも小さい場合(θ<θa)の表示要素ID及び当該表示要素のCGが組となって、複数の組のデータが格納されている。
【0118】
例えば、撮影画角θがしきい値θa以上である場合(θ≧θa)の表示要素ID=nに対応して、ランドマークの表示要素の名称「旭山」をグラフィック化したCGが格納されている。また、撮影画角θがしきい値θaよりも小さい場合(θ<θa)の表示要素ID=nに対応して、ランドマークの表示要素の名称「旭山動物園」をグラフィック化したCGが格納されている。これらのデータは予め設定され、ユーザにより変更することができる。
【0119】
この場合、図3に示した合成用フレーム生成部14は、図8に示したステップS802において、カメラパラメータCP2から撮影画角θを抽出し、撮影画角θが予め設定されたしきい値θa以上であるか、または撮影画角θがしきい値θaよりも小さいかを判定する。
【0120】
合成用フレーム生成部14は、撮影画角θがしきい値θa以上であると判定した場合、図14に示したCG記憶部23から、撮影画角θがしきい値θa以上である場合(θ≧θa)の表示要素のCGを読み出す。一方、合成用フレーム生成部14は、撮影画角θがしきい値θaよりも小さいと判定した場合、図14に示したCG記憶部23から、撮影画角θがしきい値θaよりも小さい場合(θ<θa)の表示要素のCGを読み出す。
【0121】
合成用フレーム生成部14は、表示要素毎の画像座標値の箇所に、CG記憶部23から読み出したそれぞれのCGを配置する等して、合成用フレームを生成する。図14及び図19の例では、表示要素ID=nについて、撮影画角θがしきい値θa以上である場合(θ≧θa)に、図19の左側に示したように、表示要素「旭山」のCGが配置された合成映像が生成される。そして、カメラのズーム操作により、撮影画角θがしきい値θaよりも小さくなった場合(θ<θa)、図19の右側に示したように、表示要素「旭山動物園」のCGが配置された合成映像が生成される。
【0122】
これにより、カメラのズーム操作に対して、撮影画角θに対応した表示要素のCGを含む合成用フレームが生成され、結果として、撮影画角θに対応した表示要素のCGを含む合成画像が生成される。
【0123】
つまり、表示要素のCGは、カメラパラメータCP2に含まれる撮影画角θに応じて変化することとなる。例えば、カメラ映像がズームしてランドマークの表示要素が拡大表示された場合、ランドマークの概要を示すCG(例えばズーム操作前の表示要素「十勝岳連峰」)からランドマークの詳細を示すCG(例えばズーム操作後の表示要素「美瑛岳」、「十勝岳」、「富良野岳」)に切り替えて表示される。
【0124】
尚、図14の例は、しきい値が1つの場合を示しているが、複数のしきい値により区別された表示要素ID及び当該表示要素のCGがCG記憶部23に格納されるようにしてもよい。
【0125】
また、前述の例では、合成用フレームに含まれる表示要素のCGを、カメラパラメータCP2に含まれる撮影画角θに応じて変化させるようにした。つまり、図14に示した撮影画角θの例では、CG記憶部23から、撮影画角θが大きいほど、ランドマークの概要を示すCGが読み出され、撮影画角θが小さいほど、ランドマークの詳細を示すCGが読み出される。
【0126】
これに対し、表示要素のCGを、カメラパラメータCP2に含まれるフォーカス距離fに応じて変化させるようにしてもよい。この場合、CG記憶部23から、フォーカス距離fが短いほど、ランドマークの概要を示すCG(図14の左側に示したCG)が読み出され、フォーカス距離fが長いほど、ランドマークの詳細を示すCG(図14の右側に示したCG)が読み出される。
【0127】
以上のように、実施例1の映像合成システム1によれば、映像合成用フレーム生成装置2のカメラパラメータ受信部11は、カメラからカメラパラメータCPを受信し、変換情報記憶部21に格納された変換情報を用いて、カメラパラメータCPに含まれるズーム値及びフォーカス値をそれぞれ撮影画角θ及びフォーカス距離fに変換し、撮影画角θ及びフォーカス距離fを含むカメラパラメータCP1を生成する。
【0128】
カメラパラメータ補間部12は、カメラパラメータCP1のデータレートがカメラ映像のフレームレートに一致するように、カメラパラメータCP1のデータを補間することで、カメラパラメータCP2を生成する。
【0129】
座標変換部13は、表示要素毎に、カメラパラメータCP2及び座標情報記憶部22に格納された当該表示要素の世界座標値を用いて、世界座標値を画像座標値に変換する。
【0130】
合成用フレーム生成部14は、表示要素毎に、CG記憶部23に格納された当該表示要素のCGを画像座標値の箇所に配置すると共に、地図画像記憶部24に格納された地図画像を用いて、カメラの位置を含む地図画像内の撮影領域Sを求め、撮影領域Sを地図画像に表したPinP画像を生成し、PinP画像を所定の画像座標値の箇所に配置する。そして、合成用フレーム生成部14は、表示要素毎のCG及び撮影領域Sを地図画像に表したPinP画像を含む合成用フレームを生成する。
【0131】
これにより、カメラ映像のフレームに同期した合成用フレームが毎フレーム連続で生成される。つまり、カメラのパン、チルトまたはズーム等の動きに応じて、表示要素毎のCG及びPinP画像内の撮影領域Sが追従する合成用フレームが生成される。
【0132】
また、映像フレーム合成装置3の映像遅延部30は、カメラ映像のフレームが映像合成用フレーム生成装置2により生成された合成用フレームに同期するように、予め設定された遅延量だけカメラ映像を遅延させる。
【0133】
フレーム合成部31は、遅延後のカメラ映像のフレームに合成用フレームを合成することで、合成映像を生成する。
【0134】
これにより、カメラ映像のフレームに同期した合成映像が毎フレーム連続で生成される。つまり、カメラのパン、チルトまたはズーム等の動きに応じて、表示要素毎のCG及びPinP画像内の撮影領域Sが追従する合成映像が生成される。
【0135】
したがって、実世界が撮影されたカメラ映像について、俯瞰的にその方角及び画角を容易に認識可能な情報を生成することができる。
【0136】
このように、実世界が撮影されたカメラ映像において、方角、ランドマーク等の表示要素毎のCGと共に、PinP画像における地図画像上の撮影領域Sを、カメラの動きに追従させ、実時間で同時に提示することができる。この提示を受けたカメラマン及び視聴者は、現時点で撮影中の映像がどの方角をどれだけの画角で撮影しているのかを、容易に認識することができる。特に、土地勘のないカメラマン及び視聴者に対して有用である。
【0137】
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。図20は、実施例2の映像合成装置の構成を示すブロック図である。
【0138】
この映像合成装置4は、フレーム処理部10、記憶部20、映像遅延部30及びフレーム合成部31を備えている。フレーム処理部10は、カメラパラメータ受信部11、カメラパラメータ補間部12、座標変換部13及び合成用フレーム生成部14を備え、記憶部20は、変換情報記憶部21、座標情報記憶部22、CG記憶部23及び地図画像記憶部24を備えている。
【0139】
映像合成装置4は、カメラにより撮影されたカメラ映像を入力すると共に、カメラパラメータCPを入力する。そして、映像合成装置4は、表示要素毎のCG、及び撮影領域Sを地図画像に表したPinP画像を含む合成用フレームを生成し、カメラ映像のフレームに合成用フレームを合成し、合成映像を実時間で出力する。
【0140】
図1に示した実施例1の映像合成システム1(図3に示した映像合成用フレーム生成装置2及び図16に示した映像フレーム合成装置3)と、実施例2の映像合成装置4とを比較すると、両映像合成システム1及び映像合成装置4は、同じ構成部を備えている。つまり、映像合成装置4は、図1に示した実施例1の映像合成システム1を構成する映像合成用フレーム生成装置2及び映像フレーム合成装置3を、1つの装置として構成したものである。
【0141】
映像合成装置4に備えたフレーム処理部10(カメラパラメータ受信部11、カメラパラメータ補間部12、座標変換部13及び合成用フレーム生成部14)、記憶部20(変換情報記憶部21、座標情報記憶部22、CG記憶部23及び地図画像記憶部24)、映像遅延部30及びフレーム合成部31の処理は、実施例1と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0142】
以上のように、実施例2の映像合成装置4によれば、実施例1の映像合成システム1と同様の効果を奏する。つまり、カメラのパン、チルトまたはズーム等の動きに応じて、表示要素毎のCG及びPinP画像内の撮影領域Sが追従する合成映像が、毎フレーム連続で生成される。
【0143】
したがって、実世界が撮影されたカメラ映像について、俯瞰的にその方角及び画角を容易に認識可能な情報を生成することができる。
【0144】
以上、実施例1,2を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施例1,2に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
【0145】
例えばカメラのロール角φは、カメラパラメータCP,CP1,CP2に含まれるようにしたが、カメラマンがカメラをロールしない場合は、ロール角φを固定角として扱うようにしてもよい。つまり、座標変換部13は、図6に示したステップS603において、カメラパラメータCP2からロール角φを抽出することなく、ステップS604において、予め設定されたロール角φを用いて姿勢Rを算出する。
【0146】
また、例えば合成用フレーム生成部14は、図8に示したステップS802において、CG記憶部23から例えば方角またはランドマークの表示要素のCGを読み出し、ステップS807において、画像座標値の箇所にCGを配置する等により、合成用フレームを生成するようにした。
【0147】
これに対し、合成用フレーム生成部14は、CG記憶部23から、対象物までの距離の表示要素のCGを読み出すようにしてもよい。この場合、CG記憶部23には、その表示要素IDに対応して実際の距離をグラフィック化したCGが格納されている。合成用フレーム生成部14は、CG記憶部23から距離の表示要素のCGを読み出し、画像座標値の箇所にCGを配置する等により、合成用フレームを生成する。この場合、合成用フレーム生成部14は、読み出した距離の表示要素のCGに対し、当該距離に応じた色を付与し、合成用フレームを生成するようにしてもよい。これにより、カメラマン及び視聴者は、CGの色に応じて、対象物までの距離を容易に把握することができる。
【0148】
尚、本発明の実施例1の映像合成用フレーム生成装置2及び映像フレーム合成装置3、並びに実施例2の映像合成装置4のハードウェア構成としては、通常のコンピュータを使用することができる。映像合成用フレーム生成装置2、映像フレーム合成装置3及び映像合成装置4は、CPU、RAM等の揮発性の記憶媒体、ROM等の不揮発性の記憶媒体、及びインターフェース等を備えたコンピュータによって構成される。
【0149】
映像合成用フレーム生成装置2に備えたフレーム処理部10(カメラパラメータ受信部11、カメラパラメータ補間部12、座標変換部13及び合成用フレーム生成部14)及び記憶部20(変換情報記憶部21、座標情報記憶部22、CG記憶部23及び地図画像記憶部24)の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現される。
【0150】
また、映像フレーム合成装置3に備えた映像遅延部30及びフレーム合成部31の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現される。
【0151】
また、映像合成装置4に備えたフレーム処理部10、記憶部20、映像遅延部30及びフレーム合成部31の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現される。
【0152】
これらのプログラムは、前記記憶媒体に格納されており、CPUに読み出されて実行される。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して頒布することもでき、ネットワークを介して送受信することもできる。
【符号の説明】
【0153】
1 映像合成システム
2 映像合成用フレーム生成装置
3 映像フレーム合成装置
4 映像合成装置
10 フレーム処理部
11 カメラパラメータ受信部
12 カメラパラメータ補間部
13 座標変換部
14 合成用フレーム生成部
20 記憶部
21 変換情報記憶部
22 座標情報記憶部
23 CG記憶部
24 地図画像記憶部
30 映像遅延部
31 フレーム合成部
CP,CP1,CP2 カメラパラメータ
S 撮影領域
α パン角
δ チルト角
φ ロール角
θ 撮影画角
f フォーカス距離
w カメラ位置
R 姿勢
μ0,ν0 横・縦方向のピクセル数の半値
(Xw,Yw,Zw) 世界座標値
(xi,yi) 画像座標値
α1 カメラの向き
θ1 なす角
θa しきい値
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20