(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065040
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】飼料設計プログラム、飼料設計装置および飼料設計方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20240101AFI20240507BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023181352
(22)【出願日】2023-10-20
(31)【優先権主張番号】P 2022173744
(32)【優先日】2022-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.PYTHON
(71)【出願人】
【識別番号】501203344
【氏名又は名称】国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】西村 和志
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC01
5L050CC01
(57)【要約】
【課題】複数の牛群に分類される多数の搾乳牛を飼育する経営体が、各牛群がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ最小の費用で購入できる飼料の組合せを得ることができるようにする。
【解決手段】飼料設計プログラム(121)は、コンピュータに、牛群に関する牛群条件を複数の牛群について取得するとともに、飼料が含む栄養素および当該飼料の単価を含む飼料条件を複数種類の飼料について取得する取得ステップと、牛群条件に基づいて牛群が必要とする栄養素に関する栄養条件を複数の牛群について算出する第一算出ステップと、複数の牛群の各栄養条件および複数種類の飼料の各飼料条件に基づいて、複数の牛群が必要とする栄養素を充足し、かつ飼料費が最も小さくなる飼料の組合せを算出する第二算出ステップと、を実行させる。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
複数の搾乳牛の集まりである牛群に関する牛群条件を、異なる複数の牛群についてそれぞれ取得するとともに、飼料が含む栄養素および当該飼料の単価を含む飼料条件を、複数種類の飼料についてそれぞれ取得する取得ステップと、
前記牛群条件に基づいて、対応する前記牛群が必要とする栄養素に関する栄養条件を、前記複数の牛群についてそれぞれ算出する第一算出ステップと、
前記複数の牛群の各栄養条件、および前記複数種類の飼料の各飼料条件に基づいて、前記複数の牛群がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ前記複数の牛群を飼育する上で必要となる飼料費が最も小さくなる飼料の種類および量を、飼料の組合せとして算出する第二算出ステップと、
を実行させる飼料設計プログラム。
【請求項2】
前記取得ステップにおいては、前記複数種類の飼料のうち自給飼料を栽培する耕地の耕地面積を取得し、
前記飼料条件は、各飼料の単収を更に含み、
前記第二算出ステップにおいては、前記栄養条件、前記飼料条件、および前記耕地面積に基づいて、自給飼料の栽培面積が前記耕地面積を超えない前記飼料の組合せを算出する、
請求項1に記載の飼料設計プログラム。
【請求項3】
前記取得ステップにおいては、複数種類の前記自給飼料のうち栽培期間が重複する前記自給飼料の競合に関する競合情報を取得し、
前記第二算出ステップにおいては、前記栄養条件、前記飼料条件、前記耕地面積、および前記競合情報に基づいて、競合する各自給飼料の栽培面積の合計が前記耕地面積を超えない前記飼料の組合せを算出する、
請求項2に記載の飼料設計プログラム。
【請求項4】
前記取得ステップにおいては、1年の間に複数回の刈り取りが可能な前記自給飼料の収穫回数に関する回数情報を取得し、
前記第二算出ステップにおいては、前記栄養条件、前記飼料条件、前記耕地面積、前記競合情報、および前記回数情報に基づいて、前記飼料の組合せを算出する、
請求項3に記載の飼料設計プログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、前記搾乳牛と共に飼育する育成牛の頭数と各育成牛が必要とする栄養素に関する第二栄養条件とを含む育成牛情報、および前記搾乳牛と共に飼育する乾乳牛の頭数と各乾乳牛が必要とする栄養素に関する第三栄養条件とを含む乾乳牛情報の少なくとも一方を取得する第二取得ステップを更に実行させ、
前記第二算出ステップにおいては、前記複数の牛群の各栄養条件、前記育成牛情報および前記乾乳牛情報の少なくとも一方、ならびに前記複数種類の飼料の各飼料条件に基づいて、前記複数の牛群、ならびに前記育成牛および前記乾乳牛の少なくとも一方がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ前記複数の牛群、ならびに前記育成牛および前記乾乳牛の少なくとも一方を飼育する上で必要となる飼料費が最も小さくなる飼料の種類および量を、前記飼料の組合せとして算出する、
請求項1に記載の飼料設計プログラム。
【請求項6】
前記第二算出ステップにおいては、
各飼料が含む栄養素および前記複数の牛群の各栄養条件を制約条件とし、各牛群に与える各飼料の量を変数として、飼料費を表す目的関数を設定し、
前記目的関数が最小となる前記飼料の組合せを算出する、
請求項1に記載の飼料設計プログラム。
【請求項7】
前記第二算出ステップにおいては、
複数の前記牛群のうち一の基本牛群へ与える飼料の組合せである第一の組合せを算出し、
前記基本牛群へ与える各飼料の量に、複数の前記牛群のうち他の牛群に応じた給与割合を乗じ、他の牛群に応じた追加量として第二の組合せを算出する、
請求項6に記載の飼料設計プログラム。
【請求項8】
複数の搾乳牛の集まりである牛群に関する牛群条件を、異なる複数の牛群についてそれぞれ取得するとともに、飼料が含む栄養素および当該飼料の単価を含む飼料条件を、複数種類の飼料についてそれぞれ取得する取得部と、
前記牛群条件に基づいて、対応する前記牛群が必要とする栄養素に関する栄養条件を、前記複数の牛群についてそれぞれ算出する第一算出部と、
前記複数の牛群の各栄養条件、および前記複数種類の飼料の各飼料条件に基づいて、前記複数の牛群がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ前記複数の牛群を飼育する上で必要となる飼料費が最も小さくなる飼料の種類および量を、飼料の組合せとして算出する第二算出部と、
を備える飼料設計装置。
【請求項9】
複数の搾乳牛の集まりである牛群に関する牛群条件を、異なる複数の牛群についてそれぞれ受け付ける第一受付ステップと、
飼料が含む栄養素および当該飼料の単価を含む飼料条件を、複数種類の飼料についてそれぞれ受け付ける第二受付ステップと、
前記牛群条件に基づいて、対応する前記牛群が必要とする栄養素に関する栄養条件を、前記複数の牛群についてそれぞれ算出する第一算出ステップと、
前記複数の牛群の各栄養条件、および前記複数種類の飼料の各飼料条件に基づいて、前記複数の牛群がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ前記複数の牛群を飼育する上で必要となる飼料費が最も小さくなる飼料の種類および量を、飼料の組合せとして算出する第二算出ステップと、
前記飼料の組合せを出力する出力ステップと、
を有する飼料設計方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飼料設計プログラム、飼料設計装置および飼料設計方法に関する。
【背景技術】
【0002】
所与の飼料群について、単価、および含まれる栄養成分がそれぞれ入力されると、単一の牛群について、必要とする栄養素を充足し、かつ経営体が負担する飼料全体の費用が最も小さくなる飼料の組合せを算出する搾乳牛向け最小費用飼料設計ツールが従来知られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】西村和志他,Excel上で簡易に利用できる搾乳牛向け最小費用飼料設計ツール,農研機構九州沖縄農業研究成果情報23号,103-104頁,2008年09月08日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記先行技術は、飼料群の中に自給飼料が複数含まれる場合、作付け割合を事前に固定した上で飼料の組合せを算出しなければならなかった。このため、必ずしも最適な飼料の組合せを算出することができなかった。また、搾乳量や必要とする栄養素等の条件は搾乳牛毎に異なる。このため、最適な飼料の組合せは条件が似通った搾乳牛の集まりである牛群毎に行う必要がある。しかし、上記先行技術は、飼育する複数の搾乳牛を複数の牛群に分けた場合、いずれかの基本牛群についてのみ費用が最小となる飼料の組合せを算出することしかできなかった。既に費用が最小化された飼料の組合せに、他の牛群についての飼料の組合せを単に足し合わせたのでは、必ずしも経営体全体としての飼料費(購入飼料の購入費用と自給飼料の生産コストの合計)を最小化できたことにはならない。
【0005】
本発明の一態様は、複数の牛群に分類される多数の搾乳牛を飼育する経営体が、各牛群がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ最小の費用で購入できる飼料の組合せを得ることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る飼料設計プログラムは、コンピュータに、複数の搾乳牛の集まりである牛群に関する牛群条件を、異なる複数の牛群についてそれぞれ取得するとともに、飼料が含む栄養素および当該飼料の単価を含む飼料条件を、複数種類の飼料についてそれぞれ取得する取得ステップと、前記牛群条件に基づいて、対応する前記牛群が必要とする栄養素に関する栄養条件を、前記複数の牛群についてそれぞれ算出する第一算出ステップと、前記複数の牛群の各栄養条件、および前記複数種類の飼料の各飼料条件に基づいて、前記複数の牛群がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ前記複数の牛群を飼育する上で必要となる飼料費が最も小さくなる飼料の種類および量を、飼料の組合せとして算出する第二算出ステップと、を実行させる。
【0007】
また、本発明の他の態様に係る飼料設計装置は、複数の搾乳牛の集まりである牛群に関する牛群条件を、異なる複数の牛群についてそれぞれ取得するとともに、飼料が含む栄養素および当該飼料の単価を含む飼料条件を、複数種類の飼料についてそれぞれ取得する取得部と、前記牛群条件に基づいて、対応する前記牛群が必要とする栄養素に関する栄養条件を、前記複数の牛群についてそれぞれ算出する第一算出部と、前記複数の牛群の各栄養条件、および前記複数種類の飼料の各飼料条件に基づいて、前記複数の牛群がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ前記複数の牛群を飼育する上で必要となる飼料費が最も小さくなる飼料の種類および量を、飼料の組合せとして算出する第二算出部と、を備える。
【0008】
また、本発明の他の態様に係る飼料設計方法は、複数の搾乳牛の集まりである牛群に関する牛群条件を、異なる複数の牛群についてそれぞれ受け付ける第一受付ステップと、飼料が含む栄養素および当該飼料の単価を含む飼料条件を、複数種類の飼料についてそれぞれ受け付ける第二受付ステップと、前記牛群条件に基づいて、対応する前記牛群が必要とする栄養素に関する栄養条件を、前記複数の牛群についてそれぞれ算出する第一算出ステップと、前記複数の牛群の各栄養条件、および前記複数種類の飼料の各飼料条件に基づいて、前記複数の牛群がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ前記複数の牛群を飼育する上で必要となる飼料費が最も小さくなる飼料の種類および量を、飼料の組合せとして算出する第二算出ステップと、前記飼料の組合せを出力する出力ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、複数の牛群に分類される多数の搾乳牛を飼育する経営体が、各牛群がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ最小の費用で購入できる飼料の組合せを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一の態様の第一実施形態に係る飼料設計装置が一部を構成する飼料設計システムの概要を示すブロック図である。
【
図2】同システムが備える端末装置の機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】同端末装置が表示する操作・出力画面の一例を示す図である。
【
図4】同端末装置が表示する牛群条件入力シートの一例を示す図である。
【
図5】同端末装置が表示する飼料条件入力シートの一例を示す図である。
【
図6】同端末装置が表示する耕地面積入力シートの一例を示す図である。
【
図7】同端末装置が表示する競合情報入力シートの一例を示す図である。
【
図8】同端末装置が表示する回数情報入力シートの一例を示す図である。
【
図9】同実施形態に係る飼料設計装置の機能的構成を示すブロック図である。
【
図10】同飼料設計装置が算出した飼料の組合せの出力方法の一例を示す図である。
【
図11】本発明の一の態様の第二実施形態に係る飼料設計装置の機能的構成を示すブロック図である。
【
図12】本発明の他の態様の実施形態に係る飼料設計方法の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第一実施形態>
まず、本発明の一の態様の第一実施形態について説明する。
【0012】
図1に示したように、本実施形態に係る飼料設計装置1は、端末装置2と共に飼料設計システム100を構成している。飼料設計装置1および端末装置2は、通信ネットワークNを介して互いに接続されている。飼料設計装置1および端末装置2は、外部ライブラリLを呼び出して用いることが可能に構成されている。
【0013】
[端末装置]
端末装置2は、PC、携帯電話、タブレット端末等のコンピュータで構成される。
図2に示したように、端末装置2は、端末側通信部21と、端末側記憶部22と、操作部23と、出力部24と、端末側制御部25と、を備える。
【0014】
〔端末側通信部〕
端末側通信部21は、飼料設計装置1と有線または無線で通信する。本実施形態に係る端末側通信部21は、通信モジュールで構成されている。
【0015】
〔端末側記憶部〕
端末側記憶部22は、端末装置2を動作させるための端末プログラム221を記憶している。また、端末側記憶部22は、出力部24に表示させるための入力フォームのデータ222を記憶している。データ222は、既存のアプリケーションプログラム(例えば表計算ソフト)を加工したものであってもよい。また、本実施形態に係る端末側記憶部22は、ブラウザのアプリケーションプログラム223を記憶している。
【0016】
〔操作部〕
操作部23は、ユーザが操作するキーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル等で構成されている。
【0017】
〔出力部〕
出力部24は、各種情報を出力する。本実施形態に係る出力部24は、表示用デバイス(液晶ディスプレイ等)で構成されている。すなわち、出力部24は、各種情報を表示する。なお、出力部24は、各種情報を印刷するプリンタ、各種情報を他の装置へ送信する通信モジュール、他の装置と接続される端子等で構成されていてもよい。
【0018】
〔端末側制御部〕
端末側制御部25は、表示制御部251と、第一受付部252と、第二受付部253と、第三受付部254と、第四受付部255と、第五受付部256と、端末側送信制御部257と、端末側取得部258と、出力制御部259と、を備える。本実施形態に係る端末側制御部25は、プロセッサで構成されている。このため、各制御ブロック251~259の機能は、端末側記憶部22に記憶されている端末プログラム221を端末側制御部25が実行することにより実現される。
【0019】
(表示制御部)
表示制御部251は、操作・出力画面S1を出力部24に表示させる。本実施形態に係る表示制御部251は、所定の表示開始操作(例えば、ブラウザのアイコンへのタッチまたはクリック等)がなされたことを契機として、飼料設計装置1が生成した操作・出力画面S1のウェブページを表示させる。
図3に示したように、本実施形態に係る表示制御部251が表示させる操作・出力画面S1には、ファイル選択ボタンB1と、計算開始ボタンB2と、が配置されている。ファイル選択ボタンB1が操作されると、表示制御部251は、計算対象の入力フォームを選択するための図示しない選択画面を表示させる。計算開始ボタンB2が操作されると、後述する飼料設計装置1が計算を開始する。また、操作・出力画面S1は、計算結果表示領域Rを有している。計算結果表示領域Rは、飼料設計装置1による計算結果を表示するための領域である。
【0020】
また、表示制御部251は、飼料設計装置1が計算を行うのに必要な各種情報の入力フォームを出力部24に表示させる。本実施形態に係る表示制御部251は、所定の表示開始操作(例えば、入力フォームのアイコンへのタッチまたはクリック等)がなされたことを契機として、入力フォームを表示させる。本実施形態に係る表示制御部251が表示させる入力フォームは、
図4~8に示したような5種類の入力シートS2~S6で構成されている。表示制御部251は、所定の表示切替操作(例えば、入力シートの周縁部に設けられた各シートに対応するタブへのタッチまたはクリック等)がなされると、操作に対応する入力シートS2~S6を表示させる。
【0021】
なお、表示制御部251は、入力シートS2~S6の少なくとも2つが1つに纏められた入力フォームを表示させるよう構成されていてもよい。また、表示制御部251は、入力シートの何れか、または専用の操作用シートに計算開始ボタンB2が設けられた入力フォームを表示させるよう構成されていてもよい。また、表示制御部251は、ボタンB1、B2と、計算結果と、を別画面に分けて表示するよう構成されていてもよい。また、表示制御部251は、計算開始コマンドを入力可能なコマンドプロンプトを出力部24に表示させるよう構成されていてもよい。その場合、表示制御部251は、計算開始ボタンB2を表示させる機能を有していなくてもよい。
【0022】
(第一受付部)
第一受付部252は、第一受付ステップを実行する。第一受付ステップにおいて第一受付部252は、牛群に関する牛群条件の入力を、異なる複数の牛群についてそれぞれ受け付ける。「牛群」は、複数の搾乳牛の集まりである。本実施形態に係る第一受付部252は、
図4に示したような牛群条件入力シートS2を表示制御部251が表示させたことを契機として、牛群条件の入力受付を開始する。牛群条件は、日乳量、乳脂肪、給餌方式、産次数、分娩後日数、体重、および頭数の少なくともいずれかを示す数値である。牛群は、複数の搾乳牛の集まりであって、これらの数値が所定範囲内に収まるように分けられた搾乳牛の集まりである。
【0023】
「日乳量」は、目標とする一日あたりの搾乳量〔L〕である。「乳脂肪」は、搾乳した牛乳に含まれる乳脂肪の割合〔%〕である。給餌方式は、搾乳牛へ給餌する方式が分離方式であるかTMR方式であるかを示す情報である。本実施形態に係る第一受付部252は、分離方式を「1」、TMR方式を「2」として受け付ける。「産次数」は、これまでに出産した回数である。「分娩後日数」は、直近の出産からの経過日数である。「頭数」は、牛群に属する搾乳牛の数である。本実施形態に係る取得部132が取得する「日乳量」、「乳脂肪」、「産次数」、「分娩後日数」および「体重」は、一の牛群に属する複数の搾乳牛のうちの一頭の代表値である。なお、これらの数値は、統計値(平均値、最頻値等)であってもよい。
【0024】
牛群条件入力シートS2は、各行(横方向に並ぶ複数のセル)が各牛群に対応し、各列(縦方向に並ぶ複数のセル)が各牛群条件に対応している。ユーザによる操作部23の選択操作により入力対象のセルが選択され、操作部23への入力操作がなされると、第一受付部252は、選択されたセルに数値を表示させる。なお、第一受付部252は、牛群条件の入力とは別に、環境条件の入力を受け付けるよう構成されていてもよい。環境条件は、搾乳牛の飼育環境に関する条件で、例えば、温度、および湿度の少なくともいずれかを示す数値である。また、第一受付部252は、牛群条件の代わりに、栄養条件の入力を受け付けるよう構成されていてもよい。栄養条件は、牛群が必要とする栄養素に関する条件である。
【0025】
(第二受付部)
第二受付部253は、第二受付ステップを実行する。第二受付ステップにおいて第二受付部253は、飼料条件の入力を、複数種類の飼料についてそれぞれ受け付ける。本実施形態に係る第二受付部253は、
図5に示したような飼料条件入力シートS3を表示制御部251が表示させたことを契機として、飼料条件の入力受付を開始する。飼料条件は、飼料が含む栄養素および当該飼料の単価を含む。また、本実施形態に係る第二受付ステップにおいて入力を受け付ける飼料条件は、各飼料の種別および単収を更に含む。また、本実施形態に係る第二受付ステップにおいて受け付けられる飼料条件は、各飼料の給与上限および給与下限の少なくとも一方を更に含む。これにより、ユーザが所望する飼料については、給与量に制限を加えたり、固定したりすることができる。
【0026】
「栄養素(成分)」は、DM(乾物)、TDN(可消化養分総量)、CP(粗蛋白質)、NDF(中性デタージェント繊維)、EE(粗脂肪)の少なくともいずれかを示す数値を含む。これらの数値は、例えば日本標準飼料成分表を参照することにより容易に入力することができる。「種別」は、飼料が粗飼料であるか濃厚飼料であるかを示す情報である。本実施形態に係る第二受付部253は、粗飼料を「1」、濃厚飼料を「0」として受け付ける。「単価」は、単位重量の飼料を得るのに必要な金額〔円/kg〕である。飼料が購入飼料である場合、単価は、市場での流通価格となる。一方、飼料が自給飼料である場合、単価は、予め算出しておいた、単位重量の飼料を栽培するのに要する生産コストとなる。生産コストは、資材費、および賃借料等の生産に要する現金支出額の他、自家労賃、および機械償却費の少なくとも一方を含んでいてもよい。「単収」は、自給飼料の単位面積当たりの収穫量〔kg〕である。本実施形態に係る第二受付部253は、購入飼料の単収を「1」として受け付ける。
【0027】
飼料条件入力シートS3は、各行が各飼料に対応し、各列が各飼料条件に対応している。
図5の飼料条件入力シートS3に示されている、最後に数字が付された飼料名は、1年間に複数回の刈り取りが可能な自給飼料のものである。ユーザによる操作部23の選択操作により入力対象のセルが選択され、操作部23への入力操作がなされると、第二受付部253は、選択されたセルに数値を表示させる。なお、第二受付部253は、ユーザによる操作部23の追加・除外操作により、飼料条件入力シートS3において飼料条件の入力を受け付ける対象の飼料の追加または除外を行うよう構成されていてもよい。
【0028】
(第三受付部)
第三受付部254は、第三受付ステップを実行する。第三受付ステップにおいて第三受付部254は、耕地面積の入力を受け付ける。耕地面積は、複数種類の飼料のうち自給飼料を栽培する耕地の面積〔a〕である。本実施形態に係る第三受付部254は、
図6に示したような耕地面積入力シートS4を表示制御部251が表示させたことを契機として、耕地面積の入力受付を開始する。ここで、操作部23への入力操作がなされると、第三受付部254は、所定のセルに数値を表示させる。なお、第三受付部254は、
図6に示したように、耕地面積の他に、NDF下限、粗脂肪上限、粗飼料上限、および粗飼料下限の少なくともいずれかの入力を受け付けるよう構成されていてもよい。
【0029】
また、第三受付部254は、
図6に示したように、耕地面積の他に、育成牛情報、および乾乳牛情報の少なくとも一方の入力を受け付けるよう構成されていてもよい。育成牛情報は、搾乳牛と共に飼育する育成牛の頭数と、第二栄養条件と、を含む。育成牛は、離乳してから初めて妊娠するまでの期間の牛である。第二栄養条件は、各育成牛が必要とする栄養素に関する条件である。乾乳牛情報は、搾乳牛と共に飼育する乾乳牛の頭数と、第三栄養条件とを含む。乾乳牛は、搾乳を終えてから分娩までの期間の牛である。第三栄養条件は、各乾乳牛が必要とする栄養素に関する条件である。
【0030】
育成牛および乾乳牛が必要とする栄養素は、搾乳牛が必要とする栄養素と同様に、DM(乾物)、TDN(可消化養分総量)、CP(粗蛋白質)、NDF(中性デタージェント繊維)、EE(粗脂肪)の少なくともいずれかを示す数値を含む。一方、第二栄養条件および第三栄養条件は、搾乳牛の栄養条件程の精度は必要ないため、ユーザによる大まかな数値とすることができる。以下、複数の育成牛の集まりを第二牛群、複数の乾乳牛の集まりを第三牛群と称することがある。
【0031】
(第四受付部)
第四受付部255は、第四受付ステップを実行する。第四受付ステップにおいて第四受付部255は、競合情報の入力を受け付ける。本実施形態に係る第四受付部255は、
図7に示したような競合情報入力シートS5を表示制御部251が表示させたことを契機として、競合情報の入力受付を開始する。競合情報は、複数種類の自給飼料のうち栽培期間が重複する自給飼料の競合に関する情報である。本実施形態に係る第四受付部255は、栽培する場合を「1」、栽培しない場合を「0」として受け付ける。
【0032】
競合情報入力シートS5には、
図7(a)に示したような、栽培期間が年に1回の地域(例えば、北海道)用のものと、
図7(b)に示したような、栽培期間が年に2回の地域(例えば、都府県)用のものと、がある。
【0033】
栽培期間が年に1回の地域用の競合情報入力シートS5は、入力欄が1行となっている。行中の各セルは、各自給飼料に対応している。ユーザによる操作部23の選択操作により入力対象のセルが選択され、操作部23への入力操作がなされると、第四受付部255は、選択されたセルに数値(1または0)を表示させる。複数の「1」が入力された場合、同じ期間に同じ耕地において複数の自給飼料が栽培されることになる。すなわち、これらの自給飼料は競合関係にある。
【0034】
一方、栽培期間が年に2回の地域用の競合情報入力シートS5は、入力欄が2行となっている。1行目は夏作(表作)用、2行目は冬作(裏作)用である。各列は、各自給飼料に対応している。ユーザによる操作部23の選択操作により入力対象のセルが選択され、操作部23への入力操作がなされると、第四受付部255は、選択されたセルに数値(1または0)を表示させる。同一の行に複数の「1」が入力された場合、同じ期間に同じ耕地において複数の自給飼料が栽培されることになる。すなわち、これらの自給飼料は競合関係にある。一方、複数の「1」が入力されても、これらが異なる行に入力されている場合、複数の自給飼料が、同じ耕地ではあるが異なる期間に栽培されることになる。すなわち、これらの自給飼料は競合関係にはない。
【0035】
(第五受付部)
第五受付部256は、第五受付ステップを実行する。第五受付ステップにおいて第五受付部256は、回数情報の入力を受け付ける。本実施形態に係る第五受付部256は、
図8に示したような回数情報入力シートS6を表示制御部251が表示させたことを契機として、回数情報の入力受付を開始する。回数情報は、1年の間に複数回の刈り取りが可能な自給飼料の収穫回数に関する情報である。回数情報入力シートS6は、入力欄が2列となっている。1列目(左側の列)は刈り取り回1回目の自給飼料に対応し、2列目(右側の列)は2回目以降の自給飼料に対応している。ユーザによる操作部23の選択操作により入力対象のセルが選択され、操作部23への入力操作がなされると、第五受付部256は、選択されたセルに自給飼料名および刈り取り回を表示させる。なお、第五受付部256は、2回目以降の刈り取りの際の自給飼料の栽培面積(刈取面積)が、1回目のときと等しいものとして回数情報を設定する。
【0036】
牧草の多回刈では、刈取順・時期により栄養素や単収が異なる。このため、飼料の設計においては、刈り取り回に応じた栄養素・単収を考慮し、刈り取り面積の整合性を保つことが必要となる。本実施形態に係る端末装置2は、上記第五受付部256が回数情報の入力を受け付けることにより、飼料条件の設定の際に(第二受付ステップにおいて)、複数回の刈り取りが可能な自給飼料について、刈取回数順に応じた栄養素、単収、単価(
図5の飼料条件入力シートS3は同一の自給飼料については同一の単価を設定した場合を例示している)を設定することができるようになる。
【0037】
(端末側送信制御部)
端末側送信制御部257は、送信ステップを実行する。送信ステップにおいて端末側送信制御部257は、
図2に示したように、入力を受け付けた牛群条件および飼料条件を、飼料設計装置1へ送信するよう端末側通信部21を制御する。上述したように、本実施形態に係る端末側制御部25は、耕地面積、競合情報および回数情報の少なくともいずれかの入力を受け付ける。このため、本実施形態に係る端末側送信制御部257は、耕地面積、競合情報および回数情報の少なくともいずれかも飼料設計装置1へ送信するよう端末側通信部21を制御する。本実施形態に係る端末側送信制御部257は、各入力シートS2~S6に各種条件および各種情報が入力された状態で、操作・出力画面S1に設けられた計算開始ボタンB2がタッチ、クリック等されたことを契機として、上記制御を開始する。
【0038】
(端末側取得部)
端末側取得部258は、取得ステップを実行する。取得ステップにおいて端末側取得部258は、飼料設計装置1によって最適な飼料の組合せを取得する。なお、飼料設計装置1による計算の詳細については後述する。
【0039】
(出力制御部)
出力制御部259は、出力ステップを実行する。出力ステップにおいて出力制御部259は、端末側取得部258が取得した最適な飼料の組合せを出力部24に出力させる。上述したように、本実施形態に係る出力部24は表示用デバイスで構成されている。このため、出力制御部259は、最適な飼料の組合せを出力部24に表示させる。なお、表示の詳細については後述する。
【0040】
[飼料設計装置]
飼料設計装置1は、サーバ等のコンピュータで構成される。
図9に示したように、飼料設計装置1は、設計側通信部11と、設計側記憶部12と、設計側制御部13と、を備えている。
【0041】
〔設計側通信部〕
設計側通信部11は、端末装置2と有線または無線で通信する。本実施形態に係る設計側通信部11は、通信モジュールで構成されている。
【0042】
〔設計側記憶部〕
設計側記憶部12は、飼料設計プログラム121を記憶している。この飼料設計プログラム121は、設計側制御部13を動作させるためのものである。本実施形態に係る飼料設計プログラム121は、プログラミング言語「Python」を用いて作成されている。なお、飼料設計プログラム121は、他のプログラミング言語を用いて作成されたものであってもよい。また、本実施形態に係る設計側記憶部12は、参照データ122を記憶している。参照データ122には、例えば、日本飼養標準・乳牛2006年版、またはNRC飼養標準等が含まれる。本実施形態に係る設計側記憶部12は、半導体メモリ、ハードディスク等で構成されている。
【0043】
〔設計側制御部〕
設計側制御部13は、生成部131と、取得部132と、第一算出部133と、第二取得部134と、第二算出部135と、を備える。本実施形態に係る設計側制御部13は、プロセッサで構成されている。このため、各制御ブロック131~135の機能は、設計側記憶部12に記憶されている飼料設計プログラム121を設計側制御部13が実行することにより実現される。
【0044】
(生成部)
生成部131は、操作・出力画面S1のウェブページのデータを生成し、それを端末装置2へ送信する。ウェブページのデータを受信した端末装置2は、出力部24に操作・出力画面S1を表示する。
【0045】
(取得部)
取得部132は、取得ステップを実行する。取得ステップにおいて取得部132は、牛群条件を、異なる複数の牛群についてそれぞれ取得するとともに、飼料条件を、複数種類の飼料についてそれぞれ取得する。上述したように、上記端末装置2は、牛群条件および飼料条件と共に、耕地面積、競合情報、および回数情報の少なくともいずれかの入力を受け付ける。このため、本実施形態に係る取得ステップにおいて取得部132は、牛群条件および飼料条件と共に、耕地面積、競合情報および回数情報の少なくともいずれかを更に取得する。本実施形態に係る取得部132は、端末装置2に所定の計算開始操作(例えば、計算開始ボタンB2へのタッチまたはクリック、コマンドプロンプトへの計算開始コマンドの入力等)がなされたことを契機として牛群条件等を取得する。また、本実施形態に係る取得部132は、設計側通信部11が受信した牛群条件および飼料条件の他、耕地面積、競合情報および回数情報の少なくともいずれかを取得する。
【0046】
上述したように、本実施形態に係る飼料設計プログラム121は、プログラミング言語「Python」を用いて作成されている。Pythonには、様々な外部ライブラリが提供されている。このため、本実施形態に係る取得部132は、牛群条件を取得する際に、外部ライブラリ「Openpyxl」を呼び出し(インポートし)、呼び出した「Openpyxl」を用いて各入力シートS2~S6の内容を読み込むよう構成されている。次に、取得部132は、読み込んだ各入力シートS2~S6の内容をデータ形式に変換する。本実施形態に係る取得部132は、外部ライブラリ「Pandas」を呼び出し、呼び出した「Pandas」を用いて変換するよう構成されている。なお、取得部132は、各入力シートS2~S6の読み込み、およびデータ形式への変換の少なくとも一方を、外部ライブラリ以外の手段を用いて行うよう構成されていてもよい。また、飼料設計装置1が、ユーザが操作可能な操作部を備える場合、取得部132は、ユーザが操作部に入力操作を行うことにより直接入力された牛群条件等を取得するよう構成されていてもよい。
【0047】
(第一算出部)
第一算出部133は、第一算出ステップを実行する。第一算出ステップにおいて第一算出部133は、牛群条件に基づいて、対応する牛群が必要とする栄養素に関する栄養条件を、複数の牛群についてそれぞれ算出する。本実施形態に係る第一算出部133は、設計側記憶部12に記憶されている参照データ122を参照して栄養条件を算出する。なお、上記端末装置2が環境情報の入力を受け付けるよう構成されている場合、第一算出部133は、複数の牛群の各牛群条件および環境条件に基づいて、栄養条件を算出するよう構成されていてもよい。また、算出部133は、第二栄養条件および第三栄養条件の少なくとも一方を算出するよう構成されていてもよい。また、上記端末装置2が栄養条件の入力を直接受け付けるよう構成されている場合、設計側制御部13は、この第一算出部133を備えていなくてもよい。
【0048】
(第二取得部)
第二取得部134は、第二取得ステップを実行する。第二取得ステップにおいて第二取得部134は、育成牛情報、および乾乳牛情報の少なくとも一方を取得する。本実施形態に係る第二取得部134は、育成牛情報、および乾乳牛情報の少なくとも一方を取得する際に、外部ライブラリ「Openpyxl」を呼び出し(インポートし)、呼び出した「Openpyxl」を用いて耕地面積入力シートS4の中から育成牛情報、および乾乳牛情報の少なくとも一方を読み込むよう構成されている。次に、第二取得部134は、読み込んだ育成牛情報、および乾乳牛情報の少なくとも一方をデータ形式に変換する。本実施形態に係る第二取得部134は、外部ライブラリ「Pandas」を呼び出し、呼び出した「Pandas」を用いて変換するよう構成されている。
【0049】
(第二算出部)
第二算出部135は、第二算出ステップを実行する。第二算出ステップにおいて第二算出部135は、複数の牛群の各栄養条件、および複数種類の飼料の各飼料条件に基づいて、最適な飼料の組合せを算出する。具体的には、第二算出部135は、複数の牛群がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ複数の牛群を飼育する上で必要となる飼料費(購入飼料の購入費用と自給飼料の生産コストの合計)が最も小さくなる適切な飼料の種類および量を、最適な飼料の組合せとして算出する。本実施形態に係る第二算出部135は、複数の牛群の各栄養条件、育成牛情報および乾乳牛情報の少なくとも一方、ならびに複数種類の飼料の各飼料条件に基づいて、複数の牛群、ならびに第二牛群および第三牛群の少なくとも一方がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ複数の牛群、ならびに第二牛群および第三牛群の少なくとも一方を飼育する上で必要となる飼料費が最も小さくなる飼料の種類および量を、飼料の組合せとして算出する。本実施形態に係る第二算出部135は、外部ライブラリ「Pyomo」、および外部ライブラリ「Ipopt」を用いて最適な飼料の組合せを算出する。
【0050】
本実施形態に係る第二算出ステップにおいて第二算出部135は、まず、各飼料が含む栄養素および複数の牛群の各栄養条件を制約条件とし、各牛群に与える各飼料の量を変数として、飼料費を表す目的関数を設定する。上述したように、上記取得部132は、牛群条件および飼料条件と共に、耕地面積および競合条件の少なくともいずれかを取得する。このため、第二算出部135は、耕地面積および競合条件の少なくともいずれかも制約条件とする。人間が理解できる形式で表現される目的関数は、例えば下記数1のように定式化される。第二算出部135は、外部ライブラリ「Pyomo」を呼び出し、呼び出した「Pyomo」を用いて、下記のように定式化された目的関数および制約条件を、外部ライブラリ「Ipopt」が読み込める形式に変換する。
【0051】
【数1】
i:牛群(第二牛群、第三牛群を含む)の番号
Hi:番号iの牛群に属する搾乳牛、育成牛または乾乳牛の頭数
xij:番号iの牛群における1日1頭当たりの飼料jの給与量
pj:飼料jの単価
【0052】
次に、第二算出部135は、制約条件の下での目的関数が最小となる最適な飼料の組合せを、外部ライブラリ「Ipopt」を呼び出し、呼び出した「Ipopt」用いて算出する。
【0053】
このように、最適な飼料の組合せの算出に目的関数を用いることにより、最適な飼料の組合せを正確かつ容易に算出することができる。
【0054】
なお、目的関数は、例えば下記数2のように定式化されるものであってもよい。この場合、第二算出部135は、まず、数2を用いて第一の組合せ(基本設計x01・・x0j)を算出する。第一の組合せは、搾乳牛の複数の牛群のうち一の基本牛群(番号0)へ与える飼料の組合せである。次に、第二算出部135は、第二の組合せを算出する。第二の組合せ(x11・・x1j)は、搾乳牛の他の牛群(番号1)へ与える追加飼料の組合せである。基本牛群へ与える各飼料の量(x0j)に、複数の牛群のうち他の牛群に応じた給与割合α1を乗じ、他の牛群に応じた追加量x1jを加えたものが他の牛群に与える飼料の組み合わせとなる。牛群が3つ以上ある場合は、第三の飼料の組合せ(x21・・x2j)・・第h+1の組合せ(xh1・・xhj)を同様に算出する。育成牛と乾乳牛の飼料の組合せは、それぞれ算出される。
【0055】
【数2】
i:牛群(搾乳牛)の番号
y,z:育成牛、乾乳牛の牛群番号
Hi:番号iの牛群に属する搾乳牛
Hy,Hz:育成牛、乾乳牛の頭数
αi:番号iの牛群についての第一の組合せ(基本設計x0j)の給与割合(ただし、α0は0で固定)
x0j:番号0の牛群における1日1頭当たりの飼料jの給与量(基本設計)
xij(ただしi≠0):番号iの牛群における基本設計×αiへの1日1頭当たりの飼料jの追加給与量
xyj,xzj:育成牛、乾乳牛への1日1頭当たりの飼料jの給与量
pj:飼料jの単価
【0056】
複数の牛群を飼育する経営体では、まず一の牛群に与える飼料を調合し、当該飼料を一の牛群に与えた後、残った飼料の配合に変更を加えて次の牛群に与えることが一般的である。このため、上記数2のような目的関数を用いて各牛群の飼料の組合せを算出するようにすれば、一の牛群に飼料を与えた後、残った飼料の配合に、他の牛群用の飼料を追加量分足し合わせることにより、他の牛群に与える飼料の調合を容易に行うことができる。
【0057】
また、上述したように、第二算出部135は、耕地面積を目的関数の制約条件とする。このため、本実施形態に係る算出ステップにおいて第二算出部135は、栄養条件、飼料条件、および耕地条件に基づいて、最適な飼料の組合せであって、自給飼料の栽培面積が耕地の面積を超えない飼料の組合せを算出する。このように、最適な飼料の組合せを算出する際に耕地の面積を考慮することで、取得した面積の耕地で実現可能な飼料の組合せを算出することができる。すなわち、算出される最適な飼料の組合せに、今ある耕地では栽培しきれない量の自給飼料が含まれるといった問題が生じなくなる。
【0058】
また、上述したように、第二算出部135は、競合情報を目的関数の制約条件とする。このため、第二算出ステップにおいて第二算出部135は、栄養条件、飼料条件、耕地面積、および競合情報に基づいて、競合する各自給飼料の栽培面積の合計が耕地面積を超えない飼料の組合せを算出する。このように、本実施形態に係る算出ステップにおいて第二算出部135は、自給飼料の競合を考慮することで、栽培期間が重複する自給飼料については、栽培領域を分けることを前提とした飼料の組合せを算出することができる。すなわち、算出される最適な飼料の組合せに、複数種類の自給飼料を、同一耕地で同時に栽培しなければ得られないような量の自給飼料が含まれるといった問題が生じなくなる。
【0059】
また、上述したように、上記端末装置2は、回数情報が入力されることにより、飼料条件の入力を受け付ける際、複数回の刈り取りが可能な自給飼料について、刈り取り回に応じた栄養素、単収、単価が設定される。そして、上記取得部132は、刈り取り回に応じた栄養素、単収、単価が設定された飼料条件を取得する。このため、本実施形態に係る算出ステップにおいて上記第二算出部135は、栄養条件、飼料条件、耕地面積、競合情報、および回数情報に基づいて、飼料の組合せを算出する。このように、刈り取り回数ごとに異なる栄養素、単収、単価を考慮することにより、複数回の刈り取りが可能な自給飼料を栽培可能な地域における最適な飼料の組合せを算出することができる。
【0060】
(生成部その2)
生成部131は、第二算出部135が算出した最適な飼料の組合せが計算結果標示領域Rに示された操作・出力画面S1のウェブページのデータを生成し、それを端末装置2へ送信する。
図10に示したように、本実施形態に係る生成部131が生成する操作・出力画面S1のウェブページは、第一の組合せ(基本牛群へ与える飼料の組合せ)、および第二の組合せ(他の牛群へ与える飼料の追加量)を計算結果表示領域Rに示すものとなっている。また、操作・出力画面S1のウェブページは、第一の組合せおよび第二の組合せの他、牛群毎の一日一頭当たりの飼料費と、総飼料費と、自給飼料毎の栽培面積と、給与割合と、を計算結果表示領域Rに示すものとなっている。ウェブページのデータを受信した上記端末装置2は、最適な飼料の組合せが計算結果標示領域Rに示された操作・出力画面S1を出力部24に表示する。なお、表示制御部251が操作・出力画面S1を出力部24に表示させる必要がない場合(例えば、計算開始ボタンB2が設けられた入力フォーム、または計算開始コマンドを入力可能なコマンドプロンプトを出力部24に表示させる場合であって、計算結果を入力フォーム、コマンドプロンプト、テキスト等で表示する場合)、設計側制御部13は、生成部131を備えていなくてもよい。
【0061】
〔飼料設計装置の変形例〕
なお、端末装置2は、飼料設計装置1が備える第一算出部133および第二算出部135の機能(関数)の少なくとも一方を呼び出すことができるように構成されていてもよい。そして、端末装置2は、呼び出した制御ブロック133、135の機能を用い、各入力シートS2~S6へ入力された各種情報のうち、呼び出した制御ブロックに対応する情報を参照して演算を行うよう構成されていてもよい。このようにすれば、ユーザは、各入力シートS2~S6へ入力するだけで必要な解を得ることができる。
【0062】
〔飼料設計装置(飼料設計プログラム)の作用効果〕
以上説明してきた飼料設計装置1(飼料設計プログラム121)によれば、複数種類の自給飼料の作付け割合は、計算の結果によって決まることになる。このため、割合を事前に固定することなく、最適な飼料の組合せを算出することができる。
また、飼料設計装置1(飼料設計プログラム121)によれば、一の牛群についてではなく、複数の牛群を飼育する際の飼料費が最も小さくなる飼料の組合せを算出するため、経営体全体としての飼料費の最小化を図ることができる。すなわち、飼料設計装置1(飼料設計プログラム121)によれば、複数の牛群に分類される多数の搾乳牛を飼育する経営体が、各牛群がそれぞれ必要とする栄養素を充足し、かつ最小の費用で購入できる飼料の組合せを得ることができる。
【0063】
<第二実施形態>
次に、本発明の一の態様の第二実施形態について説明する。
【0064】
上記第一実施形態に係る飼料設計装置1は、主に最適な飼料の組合せの計算を行い、牛群条件等の入力受付および計算結果の出力を端末装置2に行わせるよう構成されていた。これに対し、本実施形態に係る飼料設計装置3は、計算だけでなく、牛群条件等の入力受付、および最適な飼料の組合せの出力も自ら行うよう構成されている。
【0065】
飼料設計装置3は、PC、携帯電話、タブレット端末等のコンピュータで構成される。
図11に示したように、飼料設計装置3は、通信部31と、記憶部32と、操作部33と、出力部34と、制御部35と、を備える。
【0066】
〔通信部〕
通信部31は、上記端末装置2の端末側通信部21と同様に構成されている。
【0067】
〔記憶部〕
記憶部32は、飼料設計プログラム321を記憶している。また、本実施形態に係る記憶部32は、出力部24に表示させるための入力フォームのデータ322を記憶している。入力フォームのデータ322は、上記端末装置2が記憶しているデータ222と同様である。本実施形態に係る記憶部32は、記憶内容を除き、上記端末装置2の端末側記憶部22と同様に構成されている。
【0068】
〔操作部〕
操作部33は、上記端末装置2の操作部23と同様に構成されている。
【0069】
〔出力部〕
出力部34は、上記端末装置2の出力部24と同様に構成されている。
【0070】
〔制御部〕
制御部35は、表示制御部351と、第一受付部352と、第二受付部353と、第三受付部354と、第四受付部355と、第五受付部356と、取得部357と、第一算出部358と、第二取得部359と、第二算出部360と、を備える。本実施形態に係る制御部35は、プロセッサで構成されている。このため、各制御ブロック351~359の機能は、記憶部32に記憶されている飼料設計プログラム321を制御部35が実行することにより実現される。
【0071】
(表示制御部)
表示制御部351は、飼料設計装置3が計算を行うのに必要な各種情報の入力フォームを出力部34に表示させる。また、本実施形態に係る表示制御部351は、計算開始コマンドを入力可能なコマンドプロンプトを出力部34へ表示させる。なお、表示制御部351は、計算開始ボタンB2が設けられた入力フォームを表示させるよう構成されていてもよい。
【0072】
(受付部)
第一受付部352、第二受付部353、第三受付部354、第四受付部355および第五受付部356は、上記端末装置2の第一受付部252、第二受付部253、第三受付部254、第四受付部255および第五受付部256と同様に構成されている。
【0073】
(取得部)
取得部357および第二取得部359は、受付部352~356が入力を受け付けたものを取得する点を除き、上記飼料設計装置1の取得部132および第二取得部134と同様に構成されている。
【0074】
(算出部)
第一算出部358および第二算出部360は、上記飼料設計装置1の第一算出部133および第二算出部135と同様に構成されている。
【0075】
(表示制御部その2)
本実施形態に係る表示制御部351は、第二算出部360が算出した最適な飼料の組合せを出力部34に表示させる。本実施形態に係る表示制御部351は、最適な飼料の組合せを、コマンドプロンプトにおける、計算開始コマンドが入力された行よりも下の領域に表示させる。なお、表示制御部351は、最適な飼料の組合せを、コマンドプロンプトに表示するのではなく、テキスト等で表示させるよう構成されていてもよい。
【0076】
[第一・第二実施形態その他]
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記第一実施形態に係る飼料設計装置1は、操作・出力画面S1のウェブページだけでなく、入力フォームのウェブページを生成し、端末装置2へ送信するよう構成されていてもよい。このようにすれば、端末装置2に入力フォームのデータを持たせることなく、各種条件等の入力や計算結果の表示をウェブ上で行うことができる。
【0077】
また、上記第一実施形態に係る飼料設計装置1は、ソルバーを有しているものであれば、どのようなものであってもよい。このため、飼料設計装置1は、管理者(例えば飼料設計プログラム121の配布元等)によって管理されるものであってもよいし、端末装置2のユーザによって管理されるものであってもよい。
【0078】
また、上記飼料設計プログラム121、321は、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記飼料設計プログラム121、321は、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0079】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0080】
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知
能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
【0081】
<飼料設計方法>
次に、本発明の他の態様の実施形態に係る飼料設計方法について説明する。
【0082】
図12に示したように、飼料設計方法は、第一受付ステップA1と、第二受付ステップA2と、第一送信ステップA3と、第一取得ステップB1と、第一算出ステップB2と、第二算出ステップB3と、第二送信ステップB4と、第二取得ステップA4と、出力ステップA5と、を有する。
【0083】
(第一受付ステップ)
第一受付ステップA1では、複数の搾乳牛の集まりである牛群に関する牛群条件の入力を、異なる複数の牛群についてそれぞれ受け付ける。本実施形態に係る第一受付ステップA1は、上記端末装置2を用いて行うことができる。なお、第一受付ステップA1は、上記飼料設計装置1を用いて行ってもよいし、他の装置(例えばソルバーを有するサーバであって、ユーザが管理するサーバ等)を用いて行ってもよい。
【0084】
(第二受付ステップ)
第二受付ステップA2では、飼料が含む栄養素および当該飼料の単価を含む飼料条件の入力を、複数種類の飼料についてそれぞれ受け付ける。本実施形態に係る第二受付ステップA2は、上記端末装置2を用いて行うことができる。なお、第二受付ステップA2は、上記飼料設計装置1を用いて行ってもよいし、他の装置を用いて行ってもよい。また、第二受付ステップA2は、第一受付ステップA1よりも後に行ってもよいし、前に行ってもよいし、第一受付ステップA1と同時に行ってもよい。
【0085】
(第一送信ステップ)
牛群条件および飼料条件の入力を受け付けた後は、第一送信ステップA3へ移る。第一送信ステップA3では、入力を受け付けた牛群条件および飼料条件を、飼料設計装置1へ送信する。本実施形態に係る第一送信ステップA3は、上記端末装置2を用いて行うことができる。なお、第一送信ステップA3は、他の装置を用いて行ってもよい。また、第一送信ステップは、牛群条件の入力を受け付けた後と飼料条件の入力を受け付けた後とに分けて行ってもよい。また、端末装置2が後述する第一算出ステップB2、第二算出ステップB3を行う場合、この第一送信ステップA3を行わなくてもよい。
【0086】
(第一取得ステップ)
第一取得ステップB1では、牛群条件を、異なる複数の牛群についてそれぞれ取得するとともに、飼料条件を、複数種類の飼料についてそれぞれ取得する。本実施形態に係る第一取得ステップB1は、例えば、上記飼料設計装置1が、上記端末装置2から牛群条件および飼料条件を受信することにより行うことができる。なお、第一取得ステップB1は、他の装置が行ってもよいし、上記飼料設計装置1が、自身に備えられた操作部を介して牛群条件および飼料条件の入力を受け付けることにより行ってもよい。この場合、上記第一受付ステップA1、第二受付ステップA2および第一送信ステップA3を行わなくてもよい。また、端末装置2が後述する第一算出ステップB2、第二算出ステップB3を行う場合、この第一取得ステップB1を行わなくてもよい。
【0087】
(第一算出ステップ)
第一算出ステップB2では、牛群条件に基づいて、対応する牛群が必要とする栄養素に関する栄養条件を、複数の牛群についてそれぞれ算出する。本実施形態に係る第一算出ステップB2は、例えば、上記飼料設計装置1を用いて行うことができる。なお、第一算出ステップB2は、上記端末装置2を用いて行ってもよいし、他の装置を用いて行ってもよい。
【0088】
(第二算出ステップ)
栄養条件を算出した後は、第二算出ステップB3へ移る。第二算出ステップB3では、複数の牛群の各栄養条件、および数種類の飼料の各飼料条件に基づいて、最適な飼料の組合せを算出する。本実施形態に係る第二算出ステップB3は、上記飼料設計装置1を用いて行うことができる。なお、第二算出ステップB3は、上記端末装置2を用いて行ってもよいし、他の装置を用いて行ってもよい。
【0089】
(第二送信ステップ)
第二送信ステップB4では、算出した最適な飼料の組合せを、端末装置2へ送信する。本実施形態に係る第二送信ステップB4は、上記飼料設計装置1を用いて行うことができる。なお、端末装置2が第一算出ステップB2、第二算出ステップB3を行う場合、または飼料設計装置1が自ら最適な飼料の組合せを出力する場合、この第二送信ステップB4を行わなくてもよい。
【0090】
(第二取得ステップ)
第二取得ステップA4では、前記飼料設計装置から最適な飼料の組合せを取得する。本実施形態に係る第二取得ステップA4は、上記端末装置2を用いて行うことができる。なお、端末装置2が上記第一算出ステップB2、第二算出ステップB3を行う場合、または上記第二送信ステップB4を行わない場合、この第二取得ステップA4を行わなくてもよい。
【0091】
(出力ステップ)
出力ステップA5では、最適な飼料の組合せを出力する。本実施形態に係る第二取得ステップA4は、上記端末装置2を用いて行うことができる。なお、出力ステップA5は、上記飼料設計装置1を用いて行ってもよいし、他の装置を用いて行ってもよい。なお、上記第二取得ステップA4を行わない場合、この出力ステップA5を行わなくてもよい。
【0092】
〔飼料設計方法の作用効果〕
以上説明してきた飼料設計方法によれば、複数種類の自給飼料の作付け割合は、計算の結果によって決まることになる。このため、割合を事前に固定することなく、最適な飼料の組合せを算出することができる。
また、飼料設計方法によれば、一の牛群についてではなく、複数の牛群を飼育する際の飼料費が最も小さくなる飼料の組合せを算出するため、経営体全体としての飼料費の最小化を図ることができる。
【0093】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0094】
100 飼料設計システム
1 飼料設計装置
11 設計側通信部
12 設計側記憶部
121飼料設計プログラム
122 参照データ
13 設計側制御部
131 生成部
132 取得部
133 第一算出部
134 第二取得部
135 第二算出部
2 端末装置
21 端末側通信部
22 端末側記憶部
221 端末プログラム
222 入力フォームのデータ
223 ブラウザのアプリケーションプログラム
23 操作部
24 出力部
S1 操作・出力画面
B1 ファイル選択ボタン
B2 計算開始ボタン
S2 牛群条件入力シート
S3 飼料条件入力シート
S4 耕地面積入力シート
S5 競合情報入力シート
S6 回数情報入力シート
25 端末側制御部
251 表示制御部
252 第一受付部
253 第二受付部
254 第三受付部
255 第四受付部
256 第五受付部
257 端末側送信制御部
258 端末側取得部
259 出力制御部
3 飼料設計装置
31 通信部
32 記憶部
321 飼料設計プログラム
322 入力フォームのデータ
33 操作部
34 出力部
35 制御部
351 表示制御部
352 第一受付部
353 第二受付部
354 第三受付部
355 第四受付部
356 第五受付部
357 取得部
358 第一算出部
359 第二取得部
360 第二算出部