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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066096
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/642 20060101AFI20240508BHJP
   H01R 13/46 20060101ALN20240508BHJP
【FI】
H01R13/642
H01R13/46 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175389
(22)【出願日】2022-11-01
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和2年度、国立研究開発法人情報通信研究機構「高度通信・放送研究開発委託研究/(研究開発題名)高度自動運転に向けた大容量車載光ネットワーク基盤技術の研究開発(副題)多機能光集積回路を利用した高信頼大容量車載光ネットワークの研究開発」、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】391045897
【氏名又は名称】古河AS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川原 啓輔
(72)【発明者】
【氏名】椎野 雅人
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 正幸
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA20
5E021FB07
5E021FB20
5E021FC06
5E021FC38
5E021HA05
5E021JA20
5E087EE07
5E087MM05
5E087PP06
5E087QQ04
5E087RR26
(57)【要約】
【課題】嵌合力が互いに異なる複数の接続部の端子を備えたコネクタにおいて、接続部の接続不良や破損の可能性を低減すること。
【解決手段】複数の接続部を備えた第1コネクタと、第1コネクタと嵌合可能に構成された、第1コネクタと対になる第2コネクタとを有するコネクタであって、第2コネクタは、第1コネクタにおける複数の接続部とそれぞれ対になり、複数の接続部と接続させるための接続力が少なくとも2通りで異なる複数の対の接続部を備え、第1コネクタの複数の接続部のうちの一部の接続部と、一部の接続部と対になる第2コネクタの一部の対の接続部との接続の完了以後に、第1コネクタの複数の接続部のうちの一部の接続部における接続方向とは異なる方向に接続力が作用される他部の接続部と、他部の接続部と対になる第2コネクタの他部の対の接続部とが接続することが可能なコネクタである。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の接続部を備えた第1コネクタと、前記第1コネクタと嵌合可能に構成された、前記第1コネクタと対になる第2コネクタとを有するコネクタであって、
前記第2コネクタは、前記第1コネクタにおける複数の接続部とそれぞれ対になり、前記複数の接続部と接続させるための接続力が少なくとも2通りで異なる複数の対の接続部を備え、
前記第1コネクタの複数の接続部のうちの一部の接続部と、前記一部の接続部と対になる第2コネクタの一部の対の接続部との接続の完了以後に、前記第1コネクタの前記複数の接続部のうちの前記一部の接続部における接続方向とは異なる方向に接続力が作用される他部の接続部と、前記他部の接続部と対になる前記第2コネクタの他部の対の接続部とが接続するように構成される
コネクタ。
【請求項2】
前記第1コネクタにおける前記一部の接続部に対して、前記接続力として外力が作用されて、前記第2コネクタの前記一部の対の接続部に接続可能に構成される
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記外力が、前記第1コネクタと前記第2コネクタとを係止する接続部材によって作用される
請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記第1コネクタの第1ハウジングと前記第2コネクタの第2ハウジングとが、前記第1コネクタおよび前記第2コネクタの長手方向に沿って直交する面内で前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを相対的に回転させて係止可能に構成され、
前記回転によって、前記第1コネクタの前記複数の接続部のうちの前記一部の接続部における接続方向とは異なる方向に接続力が作用されて、前記他部の接続部と、前記他部の接続部と対になる前記第2コネクタの前記他部の対の接続部とが接続する
請求項2に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記一部の接続部の接続方向と前記他部の接続部の接続方向とが略直交である
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記一部の接続部における接続が開始した時点から終了する時点において、前記他部の接続部において力が作用していない状態である
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記一部の接続部における接続が開始した時点から終了する時点において、前記他部の接続部における接続部分が非接触状態である
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記第1コネクタの前記一部の接続部と、前記一部の接続部と対になる前記第2コネクタの一部の対の接続部との接続と、前記第1コネクタの前記他部の接続部と、前記他部の接続部と対になる前記第2コネクタの他部の対の接続部との接続とが、互いに独立して実行されるように構成される
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記第2コネクタにおける前記他部の対の接続部がハウジングに設けられ、
前記ハウジングに前記第1コネクタの前記他部の接続部を前記第2コネクタにおける前記他部の対の接続部に向けて、前記ハウジングに対して前記接続方向に略直交する方向に案内可能に構成された案内部が設けられている
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記第2コネクタにおける前記他部の対の接続部がハウジングに設けられ、
前記ハウジングに設けられているとともに、前記第1コネクタの前記他部の接続部を前記第2コネクタにおける前記他部の対の接続部に向けて、前記ハウジングに対して前記接続方向に略直交する方向に案内可能に構成された案内部を、前記接続方向に対して平行に移動可能に構成された案内移動部が設けられている
請求項1に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電装品へ電力供給を行う電源ラインと、制御部が電装品と通信を行うための通信ラインとを備えるケーブルが開示されている。このケーブルにおいては、アースライン、通信ライン、および電源ラインが横並びになっており、それぞれのラインに端子が設けられている。これらの端子を制御ボックスへ接続する際には、ケーブルの中心軸の方向と接続方向とが同じ方向となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2017/222074号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術のように、通信ラインを構成する信号線や電源ラインを構成する電力線などの、複数の異なる目的で使用されるケーブルを備えるコネクタにおいては、コネクタに含まれるラインの端子の接続部ごとに嵌合力が異なる場合がある。例えば、電力線の電力端子における接続部の嵌合力は40~80N程度であるのに対し、信号線の光端子の接続部の嵌合力は30N程度である。この場合、嵌合力が異なる一部の端子の接続部と他部の端子の接続部とを同じハウジング内に備えた一方のコネクタと、この一方のコネクタにおける一部の端子と対の一部の端子の接続部、およびこの一方のコネクタの他部の端子と対の他部の端子の接続部を備えた対となる他方のコネクタとを接続させる際に問題が生じる。
【0005】
すなわち、一部の端子の接続部と他部の端子の接続部とを備えた一方のコネクタを、対になる端子を備えたコネクタに接続させる際に、嵌合力が小さい一部の接続部を嵌合させる力を作用させて接続しようとすると、嵌合力が大きい他部の接続部を嵌合させることが困難になって接続不良が生じる可能性がある。反対に、嵌合力が大きい他方の接続部を嵌合させる力を作用させて、一方のコネクタと他方のコネクタとを接続しようとすると、嵌合力が小さい一部の接続部に所定の仕様以上の力が作用されて、嵌合力が小さい一部の接続部が破損する可能性がある。そのため、嵌合力が少なくとも2通りで異なる複数の接続部の端子を備えたコネクタにおいて、端子の接続部の接続不良や破損の可能性を低減できる技術が求められていた。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、嵌合力が少なくとも2通りで異なる複数の端子を備えた一方のコネクタと対となる複数の端子を備えた他方のコネクタとを接続させる際に、接続部の接続不良や破損の可能性を低減できるコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係るコネクタは、複数の接続部を備えた第1コネクタと、前記第1コネクタと嵌合可能に構成された、前記第1コネクタと対になる第2コネクタとを有するコネクタであって、前記第2コネクタは、前記第1コネクタにおける複数の接続部とそれぞれ対になり、前記複数の接続部と接続させるための接続力が少なくとも2通りで異なる複数の対の接続部を備え、前記第1コネクタの複数の接続部のうちの一部の接続部と、前記一部の接続部と対になる第2コネクタの一部の対の接続部との接続の完了以後に、前記第1コネクタの前記複数の接続部のうちの前記一部の接続部における接続方向とは異なる方向に接続力が作用される他部の接続部と、前記他部の接続部と対になる前記第2コネクタの他部の対の接続部とが接続するように構成される。
【0008】
本発明の一態様に係るコネクタは、上記の発明において、前記第1コネクタにおける前記一部の接続部に対して、前記接続力として外力が作用されて、前記第2コネクタの前記一部の対の接続部に接続可能に構成される。
【0009】
本発明の一態様に係るコネクタは、上記の発明において、前記外力が、前記第1コネクタと前記第2コネクタとを係止する接続部材によって作用される。
【0010】
本発明の一態様に係るコネクタは、上記の発明において、前記第1コネクタの第1ハウジングと前記第2コネクタの第2ハウジングとが、前記第1コネクタおよび前記第2コネクタの長手方向に沿って直交する面内で前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを相対的に回転させて係止可能に構成され、前記回転によって、前記第1コネクタの前記複数の接続部のうちの前記一部の接続部における接続方向とは異なる方向に接続力が作用されて、前記他部の接続部と、前記他部の接続部と対になる前記第2コネクタの前記他部の対の接続部とが接続する。
【0011】
本発明の一態様に係るコネクタは、上記の発明において、前記一部の接続部の接続方向と前記他部の接続部の接続方向とが略直交である。
【0012】
本発明の一態様に係るコネクタは、上記の発明において、前記一部の接続部における接続が開始した時点から終了する時点において、前記他部の接続部において力が作用していない状態である。
【0013】
本発明の一態様に係るコネクタは、上記の発明において、前記一部の接続部における接続が開始した時点から終了する時点において、前記他部の接続部における接続部分が非接触状態である。
【0014】
本発明の一態様に係るコネクタは、上記の発明において、前記第1コネクタの前記一部の接続部と、前記一部の接続部と対になる前記第2コネクタの一部の対の接続部との接続と、前記第1コネクタの前記他部の接続部と、前記他部の接続部と対になる前記第2コネクタの他部の対の接続部との接続とが、互いに独立して実行されるように構成される。
【0015】
本発明の一態様に係るコネクタは、上記の発明において、前記第2コネクタにおける前記他部の対の接続部がハウジングに設けられ、前記ハウジングに前記第1コネクタの前記他部の接続部を前記第2コネクタにおける前記他部の対の接続部に向けて、前記ハウジングに対して前記接続方向に略直交する方向に案内可能に構成された案内部が設けられている。
【0016】
本発明の一態様に係るコネクタは、上記の発明において、前記第2コネクタにおける前記他部の対の接続部がハウジングに設けられ、前記ハウジングに設けられているとともに、前記第1コネクタの前記他部の接続部を前記第2コネクタにおける前記他部の対の接続部に向けて、前記ハウジングに対して前記接続方向に略直交する方向に案内可能に構成された案内部を、前記接続方向に対して平行に移動可能に構成された案内移動部が設けられている。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るコネクタによれば、嵌合力が互いに異なる複数の接続部の端子を備えたコネクタにおいて、接続部の接続不良や破損の可能性を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本発明の第1の実施形態によるコネクタの嵌合前の状態を示す平面図である。
図2図2は、本発明の第1の実施形態によるコネクタの一方の接続部の嵌合状態を示す平面図である。
図3図3は、本発明の第1の実施形態によるコネクタの両方の接続部の接続状態を示す平面図である。
図4図4は、本発明の第2の実施形態によるコネクタの嵌合前の状態を示す平面図である。
図5図5は、本発明の第2の実施形態によるコネクタの両方の接続部の接続状態を示す平面図である。
図6図6は、本発明の第3の実施形態によるコネクタの嵌合前の状態を示す平面図である。
図7図7は、本発明の第3の実施形態によるコネクタの両方の接続部の接続状態を示す平面図である。
図8図8は、本発明の第4の実施形態によるコネクタの嵌合前の状態を示す平面図である。
図9図9は、本発明の第4の実施形態によるコネクタの両方の接続部の接続状態を示す平面図である。
図10図10は、本発明の第5の実施形態によるコネクタの嵌合前の状態を示す平面図である。
図11図11は、本発明の第5の実施形態によるコネクタの両方の接続部の接続状態を示す平面図である。
図12図12は、本発明の第6の実施形態によるコネクタの嵌合前の状態を示す平面図である。
図13図13は、本発明の第6の実施形態によるコネクタの、光接続部の嵌合後で接続部の嵌合前の状態を示す平面図である。
図14図14は、本発明の第6の実施形態によるコネクタの両方の接続部の接続状態を示す平面図である。
図15図15は、本発明の第7の実施形態によるコネクタの嵌合前の状態を示す平面図である。
図16図16は、本発明の第7の実施形態によるコネクタの、光接続部の嵌合後で接続部の嵌合前の状態を示す平面図である。
図17図17は、本発明の第7の実施形態によるコネクタの両方の接続部の接続状態を示す平面図である。
図18図18は、本発明の第8の実施形態によるコネクタの嵌合前の状態を示す平面図である。
図19図19は、本発明の第8の実施形態によるコネクタの両方の接続部の接続状態を示す平面図である。
図20図20は、本発明の第9の実施形態によるコネクタの嵌合前の状態を示す平面図である。
図21図21は、本発明の第9の実施形態によるコネクタの両方の接続部の接続状態を示す平面図である。
図22図22は、本発明の第10の実施形態によるコネクタの接続部を示す正面図である。
図23図23は、本発明の第10の実施形態によるコネクタの接続部を示す斜視図である。
図24図24は、本発明の第11の実施形態によるコネクタの接続部を示す正面図である。
図25図25は、本発明の第11の実施形態によるコネクタの接続部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
【0020】
以下に説明する実施形態によるコネクタにおいては、複数の接続部を備えた第1コネクタと、第1コネクタと嵌合可能に構成された、第1コネクタと対になる第2コネクタとを有するコネクタであって、第2コネクタは、第1コネクタにおける複数の接続部とそれぞれ対になり、複数の接続部と接続させるための接続力が少なくとも2通りで異なる複数の対の接続部を備え、第1コネクタの複数の接続部のうちの一部の接続部と、一部の接続部と対になる第2コネクタの一部の対の接続部との接続の完了以後、すなわち完了後または完了と同時に、第1コネクタの複数の接続部のうちの一部の接続部における接続方向とは異なる方向に接続力が作用される他部の接続部と、他部の接続部と対になる第2コネクタの他部の対の接続部とが接続することが可能なコネクタである。
【0021】
(第1実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態によるコネクタ10について説明する。図1は、第1の実施形態によるコネクタを示す図である。なお、図面においては、実施形態の説明を簡便にし発明の理解を容易にするために、ハウジング内の各種構成要素については、透過状態で描画している。
【0022】
コネクタ11,12は、例えば車両内に配索されるケーブルなどの電力線31および信号線32を、互いに接続するための互いに対のコネクタである。ここで、一方のコネクタである第1コネクタとしてのコネクタ11は、例えばオス型のコネクタである。他方のコネクタである第2コネクタとしてのコネクタ12は、例えばメス型のコネクタである。コネクタ11はコネクタ12に挿入するように嵌合可能に構成される。
【0023】
メス型のコネクタ12は、例えばバッテリからの電力やECU(Electronic Control Unit)からの信号を車両内の電装品へ供給する電気接続箱などに設けられる。なお、コネクタ11,12は、ケーブル同士の接続に用いてもよい。以下の説明においては、説明の便宜上、コネクタ11,12において長さ方向(図中、x軸方向)でオス型のコネクタ11からメス型のコネクタ12に挿入する側を前方、前方と反対向きを後方とする。また、長さ方向の後方から前方を見て幅方向(図中、y軸方向)の右側を右方、幅方向において右方とは反対向き、すなわち後方から前方を見て幅方向の左側を左方とする。なお、上下方向(図中、z軸方向)で上側を上方、下側を下方とする。
【0024】
コネクタ11は、ハウジング110を備える。ハウジング110は、合成樹脂から構成され、電力線31、信号線32、接続部111aと圧着部111bとを備えた端子111、および光接続部101aを備えた光コネクタ101を収納している。ハウジング110は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)などの合成樹脂から構成される。なお、合成樹脂としてはPBTに限定されず、他の合成樹脂を採用してもよい。
【0025】
電力線31は、例えば車両内のバッテリから供給される電力を車両内の電装品に供給する導体ケーブルなどから構成される。電力線31の導体は、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、銅合金(Cu合金)、錫メッキ線、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)などから構成される。電力線31は例えば、一方が12Vの電源に接続され、他方がグラウンドに接続されている。信号線32は、例えば車両内の電装品とECUとの間で授受される信号を伝送するケーブルであって、ここでは、例えば光ファイバケーブルなどから構成される。電力線31および信号線32はいずれも、コネクタ11,12の外部にまで延伸しているが、図2以降においては延伸した部分の図示を省略する。
【0026】
コネクタ11のハウジング110の内部において、端子111は電力線31の端部に圧着接続されている。図1に示す例では、2本の電力線31のそれぞれの端部が、端子111の圧着部111bによって圧着接続されている。また、接続部111aは、端子111の前方側に凸になるような上面視略U字型に形成され、電力線31と電気的に導通可能に接続されている。なお、接続部111aの形状は必ずしもU字型に限定されず、J字型、I字型、またはP字型などの種々の形状を採用可能である。端子111は、例えば銅合金(Cu合金)などの導体からなり、接続部111aは例えば、端子と接触することによって導通可能な接触型の接続部を構成している。ハウジング110内において2つの端子111および2本の電力線31はそれぞれ、長さ方向に沿った中心線、すなわち光コネクタ102に対して幅方向に略対称になるように配置されている。なお、端子111および電力線31のハウジング110内での配置は、必ずしも互いに対称の位置になるように限定されない。また、端子111は光コネクタ102に対して幅方向(y軸方向)の左右に配置されているが、光コネクタ102の高さ方向(z方向)に沿った上方や下方に端子111を配置することも可能である。
【0027】
光コネクタ101は、ハウジング110内に固定されている。ハウジング110の内部において、信号線32の端部、図1においてはコネクタ12の嵌合側に対向する側(図1中、前方側)に光コネクタ101が取り付けられている。光コネクタ101の先端側には、接続部としての光接続部101aが設けられている。光コネクタ101は、例えばいわゆるMUコネクタである。光コネクタ101は、MUコネクタに限定されず、例えばLCコネクタなどの周知のコネクタであってもよい。光コネクタ101は、信号線の接続部の一例である。
【0028】
コネクタ12は、ハウジング120を備える。ハウジング120は、合成樹脂から構成され、電力線31、信号線32、接続部121aと圧着部121bとを備えた端子121、および光接続部102aを備えた光コネクタ102を収納する。ハウジング120には、コネクタ11との接続側が開口した接続開口部が形成されている。接続開口部は、コネクタ11の先端側が挿入可能な大きさを有する。ハウジング120は、例えばPBTなどの合成樹脂から構成される。なお、合成樹脂としてはPBTに限定されず、他の合成樹脂を採用してもよい。
【0029】
コネクタ12のハウジング120の内部において、端子121は電力線31の端部に圧着接続されている。図1に示す例では、2本の電力線31のそれぞれの端部が、端子121の圧着部121bによって圧着接続されている。また、接続部121aは、端子121に対して対向するコネクタ11側、図1においては端子121の先端側(図1中、後方側)に設けられ、電力線31と電気的に導通可能に接続されている。端子121は、例えばCu合金などの導体からなり、接続部121aは、接続部111aと接触可能な板状の接続部を構成している。
【0030】
ハウジング120の内部において、信号線32の端部、図1においてはコネクタ11との嵌合側に対向する側(図1中、後方側)に光コネクタ102が取り付けられている。光コネクタ102のコネクタ11側には、接続部としての光接続部102aが設けられている。光コネクタ102は、光コネクタ101と接続可能な例えばLCコネクタである。光コネクタ102は、光コネクタ101と接続可能であれば、LCコネクタに限定されない。光コネクタ102は、信号線の接続部の一例である。
【0031】
ここで、本実施形態によるコネクタ11においては、光コネクタ101の先端側の光接続部101aは、コネクタ11とコネクタ12との嵌合の開始において、先に接続されるように構成されている。すなわち、コネクタ11における一対の端子111の接続部111aの幅方向に沿った離間幅は、コネクタ12における一対の端子121の接続部121aの幅方向に沿った離間幅より大きくなるように構成されている。これにより、光コネクタ101,102が接続された段階では、接続部111a,121aは互いに非接触状態になるように構成される。なお、本実施形態においては、コネクタ11,12の嵌合によって、光コネクタ101,102が先に接続される位置であれば、光コネクタ101,102と端子111,121との位置関係は必ずしも上述した位置関係に限定されず、種々の位置に配置することができる。また、光コネクタ101,102が接続された段階で、接続部111a,121aが互いに力が作用されない接触状態であってもよい。
【0032】
(コネクタの接続方法)
次に、以上のように構成されたコネクタ11,12を接続する接続方法について説明する。図2および図3は、第1の実施形態によるコネクタの接続方法を説明するための図である。
【0033】
図2に示すように、コネクタ11,12を互いに相対的に接近させ、コネクタ11のハウジング110の先端側を、コネクタ12のハウジング120の先端側の内部に嵌入させる。その後、コネクタ11,12を互いに近づけて嵌合させ、光コネクタ101,102を互いに接触させて接続させる。
【0034】
光コネクタ101,102が接続された状態は、端子111,121は互いに接触していない非接触状態である。すなわち、光コネクタ101,102の嵌合および接続の開始時においては、端子111,121は互いに接触しておらず、電気的接続が完了していない状態である。
【0035】
その後、図3に示すように、一対の接続部111aに対して、接続部121aに接触させる方向に外力を作用させる。外力は、例えば、コネクタ11,12の係止を行う、例えばロック機構を構成する接続部材によって作用させることが可能である。本実施形態においては、端子111の特に接続部111aに対して、コネクタ11,12の嵌合方向に対して、略直交する方向である幅方向に沿った内側向きに、所定の方法によって外力を作用させる。端子111に対して光コネクタ101,102に近づける向きに外力が作用されると、電力線31および端子111が幅方向に沿って接続部121aに近づく側にスライドして、端子111の接続部111aと端子121の接続部121aとが接触する。これにより、接続部111a,121aが互いに接続されて、端子111,121が電気的に接続される。また、ハウジング110がハウジング120に嵌入されて従来公知の所定のロック機構によってロックされる。以上により、コネクタ11,12の嵌合が実行される。
【0036】
以上説明した第1の実施形態によれば、光コネクタ101,102が嵌合した後、端子111の接続部111aに対して、光コネクタ101,102の嵌合方向に略直交する方向で光コネクタ101,102に近づける向きに、外力を作用させることによって、接続部111aと接続部121aとを接続させることができるので、光コネクタ101,102の嵌合時に、その嵌合力より大きな力を作用させる必要がないため、コネクタ11,12の接続において、光コネクタ101,102を損傷させることを抑制することが可能となる。
【0037】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態によるコネクタについて説明する。図4は、第2の実施形態によるコネクタ10Aを示す図である。図4に示すように、第2の実施形態によるコネクタ10Aは、第1の実施形態によるコネクタ10と同様に構成される。コネクタ10Aにおいては、コネクタ11における電力線31がハウジング110に固定され、端子111に外力が作用されると、端子111は電力線31に対して屈曲可能に構成される。その他の構成は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0038】
(コネクタの接続方法)
次に、以上のように構成されたコネクタ11,12を接続する接続方法について説明する。図5は、第2の実施形態によるコネクタの接続方法を説明するための図である。
【0039】
図5に示すように、コネクタ11,12を互いに相対的に接近させて、コネクタ11のハウジング110の先端側を、コネクタ12のハウジング120の先端側の内部に嵌入させる。その後、コネクタ11,12を互いに嵌合させつつ近づけ、さらにコネクタ11をコネクタ12に嵌入させた状態で光コネクタ101,102を互いに接触させて接続させる。この場合、コネクタ11,12を互いに嵌合させる力は、光コネクタ101,102の相互を接続可能な嵌合力となる。なお、光コネクタ101,102の相互が接続する際の嵌合力は、端子111、121を接続させるのに必要な嵌合力より小さな力である。
【0040】
光コネクタ101,102が接続された状態は、端子111,121は互いに接触していない非接触状態である。すなわち、光コネクタ101,102の嵌合および接続の開始時においては、端子111,121は互いに接触しておらず、電気的接続が完了していない状態である。
【0041】
その後、一対の接続部111aに対して、接続部121aに接触させる方向、すなわち、コネクタ11,12の嵌合方向に対して、略直交する方向である幅方向に沿った内側向きに、所定の方法によって外力を作用させる。外力は、例えば、コネクタ11,12の係止を行う、ロック機構を構成する接続部材によって作用させることが可能である。端子111に対して光コネクタ101,102に近づける向きに外力が作用されると、端子111が電力線31との接続部分から屈曲して、接続部111aの先端側が幅方向に沿って接続部121aに近づく側に折り曲げられ、接続部111aと接続部121aとが接触する。これにより、接続部111a,121aが互いに接続されて、端子111,121が電気的に接続される。また、ハウジング110がハウジング120に嵌入されて従来公知の所定のロック機構によってロックされる。以上により、コネクタ11,12の嵌合が実行される。
【0042】
以上説明した第2の実施形態によれば、光コネクタ101,102を嵌合させた後に、端子111,121を接続させているにより、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0043】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態によるコネクタについて説明する。図6は、第3の実施形態によるコネクタ10Bを示す図である。図6に示すように、第3の実施形態によるコネクタ12においては、ハウジング120の嵌合側から長さ方向の前方に向かって幅方向に短縮されたテーパ状に案内部125が設けられている。案内部125は、コネクタ11,12の嵌合時に、コネクタ11の端子111の接続部111aを接続部121aに接触するまで案内可能に構成される。なお、案内部125は、長さ方向の前方に向けて接続部121aに近づく内側向きにテーパ状に構成されているが、接続部111aを接続部121aに接近可能な形状であれば、案内部125の形状として、種々の形状を採用できる。その他の構成は、第1および第2の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0044】
(コネクタの接続方法)
次に、以上のように構成されたコネクタ11,12を接続する接続方法について説明する。図7は、第3の実施形態によるコネクタの接続方法を説明するための図である。
【0045】
図7に示すように、まず、コネクタ11,12を互いに相対的に接近させ、コネクタ11のハウジング110の先端側を、コネクタ12のハウジング120の先端側の内部に嵌入させる。その後、コネクタ11,12を互いに嵌合させつつ近づけ、さらにコネクタ11をコネクタ12に嵌入させた状態で光コネクタ101,102を互いに接触させて接続させる。この場合、コネクタ11,12を互いに嵌合させる力は、光コネクタ101,102の相互を接続可能な嵌合力となる。
【0046】
光コネクタ101,102の接続とともに、端子111の接続部111aが案内部125の内壁面に沿って案内される。すなわち、コネクタ11,12の嵌合時において、案内部125により一対の接続部111aに対して、接続部121aに向かうように屈曲させて接触させる方向である、コネクタ11,12の嵌合方向に対して略直交する方向の幅方向に沿った内側向きに抗力が作用される。これにより、端子111が電力線31との接続部分から屈曲して、接続部111aの先端側が幅方向に沿って接続部121aに近づく側に折り曲げられる。これにより、接続部111aと接続部121aとが接触されて、端子111,121が互いに電気的に接続される。また、ハウジング110がハウジング120に嵌入されて従来公知の所定のロック機構によってロックされる。以上により、コネクタ11,12の嵌合が実行される。
【0047】
以上説明した第3の実施形態によれば、光コネクタ101,102を嵌合させるとともに、案内部125によって接続部111aが接続部121aに近づく向きに案内されて屈曲され、接続部111a,121aが接触して端子111,121が電気的に接続されることにより、第1および第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0048】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態によるコネクタ10Cについて説明する。図8は、第4の実施形態によるコネクタ10Cを示す図である。図8に示すように、第4の実施形態によるコネクタ12においては、第3の実施形態と異なり、一対の端子121の接続部121aは、その離間距離がハウジング120の幅方向に沿って、コネクタ11における接続部111aの幅方向の離間距離よりも大きくなるように配置されている。換言すると、コネクタ11,12を嵌合可能な配置とした場合に、コネクタ10Cの幅方向に沿って、ハウジング120内の端子121の接続部121aは、ハウジング110内の端子111の接続部111aの外側になるように配置されている。すなわち、コネクタ11,12を嵌合可能な配置とした場合、コネクタ10Cの幅方向に沿って、ハウジング110内の端子111の接続部111aは、ハウジング120内の端子121の接続部121aの内側になるように配置されている。
【0049】
また、コネクタ12において、ハウジング120の嵌合側から長さ方向の前方に向かって幅方向に拡大されたテーパ状に案内部127が設けられている。案内部127は、コネクタ11,12の嵌合時に、コネクタ11の端子111の接続部111aを接続部121aに接触するまで案内可能に構成される。なお、案内部127は、長さ方向の前方に向けて接続部121aに近づく外側向きにテーパ状に構成されているが、接続部111aを接続部121aに接近可能な形状であれば、案内部127の形状として、種々の形状を採用できる。その他の構成は、第3の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0050】
(コネクタの接続方法)
次に、以上のように構成されたコネクタ11,12を接続する接続方法について説明する。図9は、第4の実施形態によるコネクタの接続方法を説明するための図である。
【0051】
図9に示すように、まず、コネクタ11,12を互いに相対的に接近させ、コネクタ11のハウジング110の先端側を、コネクタ12のハウジング120の先端側の内部に嵌入させる。その後、コネクタ11,12を互いに嵌合させつつ近づけ、さらにコネクタ11をコネクタ12に嵌入させた状態で光コネクタ101,102を互いに接触させて接続させる。この場合、コネクタ11,12を互いに嵌合させる力は、光コネクタ101,102の相互を接続可能な嵌合力となる。
【0052】
光コネクタ101,102の接続とともに、端子111の接続部111aが案内部127の外壁面に沿って案内される。すなわち、コネクタ11,12の嵌合時において案内部127により一対の接続部111aに対して、接続部121aに向かうように屈曲させて接触させる方向である、コネクタ11,12の嵌合方向に対して略直交する方向の幅方向に沿った外側向きに抗力が作用される。これにより、端子111が電力線31との接続部分から外向きに屈曲して、接続部111aの先端側が幅方向に沿って接続部121aに近づく側に折り曲げられる。これにより、接続部111aと接続部121aとが接触されて、端子111,121が互いに電気的に接続される。また、ハウジング110がハウジング120に嵌入されて従来公知の所定のロック機構によってロックされる。以上により、コネクタ11,12の嵌合が実行される。
【0053】
以上説明した第4の実施形態によれば、光コネクタ101,102を嵌合させるとともに、案内部127によって接続部111aが拡げられて、外側に設けられた接続部121aに近づく向きに案内されて屈曲され、接続部111a,121aが互いに接触して端子111,121が電気的に接続されることにより、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態によるコネクタ10Dについて説明する。図10は、第5の実施形態によるコネクタ10Dを示す図である。図10に示すように、第5の実施形態によるコネクタ12においては、第4の実施形態と同様に、一対の端子121の接続部121aは、その離間距離がハウジング120の幅方向に沿って、コネクタ11における接続部111aの幅方向の離間距離よりも大きくなるように配置されている。換言すると、コネクタ11,12を嵌合可能な配置とした場合に、コネクタ10Dの幅方向に沿って、ハウジング120内の端子121の接続部121aは、ハウジング110内の端子111の接続部111aの外側になるように配置されている。すなわち、コネクタ11,12を嵌合可能な配置とした場合、コネクタ10Dの幅方向に沿って、ハウジング110内の端子111の接続部111aは、ハウジング120内の端子121の接続部121aの内側になるように配置されている。また、案内部は設けられていない。その他の構成は、第3の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0055】
(コネクタの接続方法)
次に、以上のように構成されたコネクタ11,12を接続する接続方法について説明する。図11は、第5の実施形態によるコネクタの接続方法を説明するための図である。
【0056】
図11に示すように、コネクタ11,12を互いに相対的に接近させ、コネクタ11のハウジング110の先端側を、コネクタ12のハウジング120の先端側の内部に嵌入させる。その後、コネクタ11,12を互いに近づけて嵌合させ、光コネクタ101,102を互いに接触させて接続させる。光コネクタ101,102が接続された状態は、端子111,121は互いに接触していない非接触状態である。すなわち、光コネクタ101,102の嵌合および接続の開始時においては、端子111,121は互いに接触しておらず、電気的接続が完了していない状態である。
【0057】
その後、一対の接続部111aに対して、接続部121aに接触させる方向、すなわち、コネクタ11,12の嵌合方向に対して、略直交する方向である幅方向に沿った外側向きに、所定の方法によって外力を作用させる。外力は、例えば、コネクタ11,12の係止を行う、ロック機構を構成する接続部材によって作用させることが可能である。端子111に対して光コネクタ101,102に近づける向きに外力が作用されると、端子111が電力線31との接続部分から屈曲して、接続部111aの先端側が幅方向に沿って接続部121aに近づく側に折り曲げられ、接続部111aと接続部121aとが接触する。これにより、接続部111a,121aが互いに接続されて、端子111,121が電気的に接続される。なお、電力線31を固定せずに、端子111に対して光コネクタ101,102に近づける外向きに外力を作用させると、電力線31および端子111が幅方向に沿って接続部121aに近づく側にスライドするように構成してもよい。また、ハウジング110がハウジング120に嵌入されて従来公知の所定のロック機構によってロックされる。以上により、コネクタ11,12の嵌合が実行される。
【0058】
以上説明した第5の実施形態によれば、光コネクタ101,102が嵌合した後、端子111の接続部111aに対して、光コネクタ101,102の嵌合方向に略直交する方向で光コネクタ101,102から遠ざける向きに外力を作用させて、接続部111aと接続部121aとを接続できるので、第1および第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0059】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態によるコネクタについて説明する。図12は、第6の実施形態によるコネクタ10Eを示す図である。図6に示すように、第6の実施形態によるコネクタ12においては、第3の実施形態と同様の案内部125と、案内部125を長さ方向、すなわち接続方向に移動可能に構成された、例えばレール状の案内移動部122とが設けられている。案内部125は、案内移動部122によって移動されることにより、コネクタ11,12の嵌合時に、コネクタ11の端子111の接続部111aを接続部121aに接触するまで案内可能に構成される。なお、案内部125の形状は、長さ方向の前方に向けて接続部121aに近づく内側向きにテーパ状に構成されているが、接続部111aを接続部121aに接近可能な形状であれば、種々の形状を採用できる。その他の構成は、第3の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0060】
(コネクタの接続方法)
次に、以上のように構成されたコネクタ11,12を接続する接続方法について説明する。図13および図14は、第6の実施形態によるコネクタの接続方法を説明するための図である。
【0061】
図13に示すように、まず、コネクタ11,12を互いに相対的に接近させ、コネクタ11のハウジング110の先端側を、コネクタ12のハウジング120の先端側の内部に嵌入させる。その後、コネクタ11,12を互いに嵌合させつつ近づけ、さらにコネクタ11をコネクタ12に嵌入させた状態で光コネクタ101,102を互いに接触させて接続させる。この場合、コネクタ11,12を互いに嵌合させる力は、光コネクタ101,102の相互を接続可能な嵌合力となる。光コネクタ101,102が接続された状態は、端子111,121は互いに接触していない非接触状態である。すなわち、一部の接続部としての光コネクタ101、102の接続時においては、他部の接続部としての接続部111a,121aは互いに接触していない。この場合、端子111,121および接続部111a,121aにはいずれも力が作用していない状態である。なお、端子111,112が互いに接触していても、互いに力が作用していない場合もあり、必ずしも非接触状態に限定されない。
【0062】
次に、図14に示すように、光コネクタ101,102の接続の完了後に、案内部125を案内移動部122に沿って接続部111aに近接させるように移動させる。案内部125の内壁面が接続部111aに接すると、案内部125の移動に伴って、接続部111aは案内部125の内壁面に沿って案内され、接続部121aに近づいて接続される。すなわち、案内部125の移動によって一対の接続部111aはそれぞれ、一対の接続部121aに向かうように屈曲させて接触される。換言すると、それぞれの接続部111aに対して、コネクタ11,12の嵌合方向に対して略直交する方向の幅方向に沿った内側向きに抗力が作用される。これにより、端子111が電力線31との接続部分から屈曲して、接続部111aの先端側が幅方向に沿って接続部121aに近づく側に折り曲げられる。その後、接続部111aと接続部121aとが接触されて、端子111,121が互いに電気的に接続される。また、ハウジング110がハウジング120に嵌入されて従来公知の所定のロック機構によってロックされる。以上により、コネクタ11,12の嵌合が実行される。
【0063】
以上説明した第6の実施形態によれば、光コネクタ101,102の嵌合において、案内部125を長さ方向に移動させて、案内部125によって接続部111aが接続部121aに近づく向きに押圧されて屈曲し、接続部111a,121aが互いに接触して端子111,121が電気的に接続されるので、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0064】
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態によるコネクタ10Fについて説明する。図15は、第7の実施形態によるコネクタ10Fを示す図である。図15に示すように、第7の実施形態によるコネクタ12においては、第6の実施形態と異なり、一対の端子121の接続部121aは、その離間距離がハウジング120の幅方向に沿って、コネクタ11における接続部111aの幅方向の離間距離よりも大きくなるように配置されている。換言すると、コネクタ11,12を嵌合可能な配置とした場合に、コネクタ10Cの幅方向に沿って、ハウジング120内の端子121の接続部121aは、ハウジング110内の端子111の接続部111aの外側になるように配置されている。すなわち、コネクタ11,12を嵌合可能な配置とした場合、コネクタ10Fの幅方向に沿って、ハウジング110内の端子111の接続部111aは、ハウジング120内の端子121の接続部121aの内側になるように配置されている。
【0065】
また、コネクタ12においては、第4の実施形態と同様の案内部127と、案内部127を長さ方向に移動可能に構成された、例えばレール状の案内移動部123とが設けられている。案内部127は、案内移動部123によって移動されることにより、コネクタ11,12の嵌合時に、コネクタ11の端子111の接続部111aを接続部121aに接触するまで案内可能に構成される。なお、案内部127の形状は、長さ方向の前方に向けて接続部121aに近づく外側向きにテーパ状に構成されているが、接続部111aを接続部121aに接近可能な形状であれば、案内部127の形状として、種々の形状を採用できる。その他の構成は、第4および第5の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0066】
(コネクタの接続方法)
次に、以上のように構成されたコネクタ11,12を接続する接続方法について説明する。図16および図17は、第7の実施形態によるコネクタの接続方法を説明するための図である。
【0067】
図16に示すように、まず、コネクタ11,12を互いに相対的に接近させ、コネクタ11のハウジング110の先端側を、コネクタ12のハウジング120の先端側の内部に嵌入させる。その後、コネクタ11,12を互いに嵌合させつつ近づけ、さらにコネクタ11をコネクタ12に嵌入させた状態で光コネクタ101,102を互いに接触させて接続させる。この場合、コネクタ11,12を互いに嵌合させる力は、光コネクタ101,102の相互を接続可能な嵌合力となる。光コネクタ101,102が接続された状態は、端子111,121は互いに接触していない非接触状態である。すなわち、一部の接続部としての光コネクタ101、102の接続時においては、他部の接続部としての接続部111a,121aは互いに接触していない。この場合、端子111,112および接続部111a,121aにはいずれも力が作用していない状態である。なお、端子111,112が互いに接触していても、互いに力が作用していない場合もあり、必ずしも非接触状態に限定されない。
【0068】
次に、図17に示すように、光コネクタ101,102の接続の完了後に、案内部127を案内移動部123に沿って接続部111aに近接させるように移動させる。案内部127の外壁面が接続部111aに接すると、案内部127の移動に伴って、接続部111aは案内部127の外壁面に沿って案内され、接続部121aに近づいて接続される。すなわち、案内部127の移動によって一対の接続部111aはそれぞれ、一対の接続部121aに向かうように屈曲させて接触される。換言すると、それぞれの接続部111aに対して、コネクタ11,12の嵌合方向に対して略直交する方向の幅方向に沿った外側向きに抗力が作用される。これにより、端子111が電力線31との接続部分から屈曲して、接続部111aの先端側が幅方向に沿って接続部121aに近づく側に折り曲げられる。その後、接続部111aと接続部121aとが接触されて、端子111,121が互いに電気的に接続される。また、ハウジング110がハウジング120に嵌入されて従来公知の所定のロック機構によってロックされる。以上により、コネクタ11,12の嵌合が実行される。
【0069】
以上説明した第7の実施形態によれば、光コネクタ101,102の嵌合において、案内部127を長さ方向に移動させて、案内部125によって接続部111aが接続部121aに近づく向きに押圧されて屈曲し、接続部111a,121aが互いに接触して端子111,121が電気的に接続されるので、第4、第5、および第6の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0070】
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態によるコネクタ10Gについて説明する。図18は、第8の実施形態によるコネクタ10Gを示す図である。図18に示すように、第8の実施形態において、コネクタ11における端子111は、例えば所定のレール状の案内移動部124に沿って移動可能に構成される。なお、端子111を別体のスライド部(図示せず)に固定して案内移動部124に沿って移動可能に構成してもよい。スライド部を設けた場合、端子111の側方部分に突起部や係止孔から構成されるロック機構を設けてもよい。突起部が係止孔に嵌入された状態のロック機構は、端子111に対して所定の作用力以上の力を作用させることによって解除可能に構成されている。端子111に対して所定値以上の作用力を作用させると、端子111は案内移動部124の方向(長さ方向)に沿って移動する。
【0071】
コネクタ12においては、コネクタ11,12の嵌合状態において、接続部111aを接続部121aに接触するまで案内可能に構成された案内部125が設けられている。なお、案内部125は、長さ方向の前方に向けて接続部121aに近づく内側向きにテーパ状に構成されているが、接続部111aを接続部121aに接近可能な形状であれば、案内部125の形状として、種々の形状を採用できる。その他の構成は、第1~第3の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0072】
(コネクタの接続方法)
次に、以上のように構成されたコネクタ11,12を接続する接続方法について説明する。図19は、第8の実施形態によるコネクタの接続方法を説明するための図である。
【0073】
図19に示すように、まず、コネクタ11,12を互いに相対的に接近させ、コネクタ11のハウジング110の先端側を、コネクタ12のハウジング120の先端側の内部に嵌入させる。その後、コネクタ11,12を互いに嵌合させつつ近づけ、さらにコネクタ11をコネクタ12に嵌入させた状態で光コネクタ101,102を互いに接触させて接続させる。この場合、コネクタ11,12を互いに嵌合させる力は、光コネクタ101,102の相互を接続可能な嵌合力となる。
【0074】
光コネクタ101,102の接続の完了以後に、端子111を案内移動部124に沿って長さ方向の前方に向けて移動させる。これにより、一対の端子111の接続部111aがそれぞれ、案内部125の内壁面に沿って案内される。すなわち、端子111を案内移動部124に沿って移動させると、コネクタ11,12の嵌合方向に対して略直交する方向の幅方向に沿った内側向きに抗力が作用される。換言すると、一対の接続部111aに対して、接続部121aに向かうように屈曲させて接触させる方向に力が作用される。これにより、端子111が電力線31との接続部分から屈曲して、接続部111aの先端側が幅方向に沿って接続部121aに近づく側に折り曲げられる。接続部111aと接続部121aとが接触されると、端子111,121が互いに電気的に接続される。また、ハウジング110がハウジング120に嵌入されて従来公知の所定のロック機構によってロックされる。以上により、コネクタ11,12の嵌合が実行される。
【0075】
以上説明した第8の実施形態によれば、光コネクタ101,102を嵌合以後に、一対の端子111を案内移動部124に沿って前方に移動させると、案内部125によって接続部111aが接続部121aに近づく向きに案内されて屈曲され、接続部111a,121aが接触して端子111,121が電気的に接続されることにより、第1~第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0076】
(第9の実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態によるコネクタ10Hについて説明する。図20は、第9の実施形態によるコネクタ10Hを示す図である。図20に示すように、第9の実施形態によるコネクタ12においては、第7の実施形態と同様に、一対の端子121の接続部121aは、その離間距離がハウジング120の幅方向に沿って、コネクタ11における接続部111aの幅方向の離間距離よりも大きくなるように配置されている。換言すると、コネクタ11,12を嵌合可能な配置とした場合に、コネクタ10Hの幅方向に沿って、ハウジング120内の端子121の接続部121aは、ハウジング110内の端子111の接続部111aの外側になるように配置されている。すなわち、コネクタ11,12を嵌合可能な配置とした場合、コネクタ10Hの幅方向に沿って、ハウジング110内の端子111の接続部111aは、ハウジング120内の端子121の接続部121aの内側になるように配置されている。
【0077】
また、コネクタ11における端子111は、例えば所定のレール状の案内移動部124に沿って移動可能に構成される。なお、端子111を別体のスライド部(図示せず)に固定して案内移動部124に沿って移動可能に構成してもよい。スライド部を設けた場合、端子111の側方部分に突起部や係止孔から構成されるロック機構を設けてもよい。突起部が係止孔に嵌入された状態のロック機構は、端子111に対して所定の作用力以上の力を作用させることによって解除可能に構成されている。端子111に対して所定値以上の作用力を作用させると、端子111は案内移動部124の方向(長さ方向)に沿って移動する。
【0078】
コネクタ12においては、コネクタ11,12の嵌合状態において、接続部111aを接続部121aに接触するまで案内可能に構成された案内部127が設けられている。案内部127は、ハウジング120の嵌合側から長さ方向の前方に向かって幅方向に拡大されたテーパ状に構成されている。換言すると、案内部127は、接続部121aに近づく外側向きにテーパ状に構成されている。なお、案内部127は、接続部111aを接続部121aに接近可能な形状であれば、案内部127の形状として、種々の形状を採用できる。その他の構成は、第4、第5、および第7の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0079】
(コネクタの接続方法)
次に、以上のように構成されたコネクタ11,12を接続する接続方法について説明する。図21は、第9の実施形態によるコネクタの接続方法を説明するための図である。
【0080】
図21に示すように、まず、コネクタ11,12を互いに相対的に接近させ、コネクタ11のハウジング110の先端側を、コネクタ12のハウジング120の先端側の内部に嵌入させる。その後、コネクタ11,12を互いに嵌合させつつ近づけ、さらにコネクタ11をコネクタ12に嵌入させた状態で光コネクタ101,102を互いに接触させて接続させる。この場合、コネクタ11,12を互いに嵌合させる力は、光コネクタ101,102の相互を接続可能な嵌合力となる。
【0081】
光コネクタ101,102の接続の完了以後に、端子111を案内移動部124に沿って長さ方向の前方に向けて移動させる。これにより、一対の端子111の接続部111aがそれぞれ、案内部127の外壁面に沿って案内される。すなわち、端子111を案内移動部124に沿って移動させると、コネクタ11,12の嵌合方向に対して略直交する方向の幅方向に沿った外側向きに抗力が作用される。換言すると、一対の接続部111aに対して、接続部121aに向かうように屈曲させて接触させる方向に力が作用される。これにより、端子111が電力線31との接続部分から屈曲して、接続部111aの先端側が幅方向に沿って接続部121aに近づく側に折り曲げられる。接続部111aと接続部121aとが接触されると、端子111,121が互いに電気的に接続される。また、ハウジング110がハウジング120に嵌入されて従来公知の所定のロック機構によってロックされる。以上により、コネクタ11,12の嵌合が実行される。
【0082】
以上説明した第9の実施形態によれば、光コネクタ101,102を嵌合させた以後に、案内部127によって接続部111aが拡げられて、外側に設けられた接続部121aに近づく向きに案内されて屈曲され、接続部111a,121aが互いに接触して端子111,121が電気的に接続されることにより、第4および第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0083】
(第10の実施形態)
次に、本発明の第10の実施形態によるコネクタ10Iについて説明する。図22および図23はそれぞれ、第10の実施形態によるコネクタ10Iを示す正面図および斜視図である。
【0084】
図22および図23に示すように、第10の実施形態によるコネクタ10Iは、第1コネクタとしての例えばオス型でプラグ状のコネクタ11Aと、第2コネクタとしての例えばメス型でコンセント状のコネクタ12Aとから構成される。
【0085】
コネクタ11Aは、第1ハウジングとしての正面視略円形状のハウジング110Aの内側に、一部の接続部としての光コネクタ101が、光接続部101a側を露出端部として嵌入されて設けられている。ハウジング110Aと光コネクタ101とは、コネクタ11Aの長手方向に対して直交する面内の回転、すなわち少なくとも接続後の固定のための回転時において、ハウジング110Aが回転する一方で光コネクタ101は回転しないように構成されているが、必ずしも限定されない。コネクタ11Aは、電力線31(図示せず)と接続された導電性の突出した凸型の端子111Aを備える。
【0086】
コネクタ12Aは、第2ハウジングとしての正面視略円形状のハウジング120Aの内側に、一部の対の接続部としての光コネクタ102が、光接続部102a側を露出端部として嵌入されて設けられている。ハウジング120Aと光コネクタ102とは、コネクタ12Aの長手方向に対して直交する面内の回転、すなわち少なくとも接続後の固定のための回転時において、ハウジング120Aが回転する一方で光コネクタ102は回転しないように構成されているが、必ずしも限定されない。コネクタ12Aは、電力線31(図示せず)と接続され、端子111Aを挿入可能な雌型の端子112Aを備える。
【0087】
(コネクタの接続方法)
コネクタ10Iは、ハウジング110A,120Aがコネクタ11A,12Aの長手方向に対して直交する面内で、端子111Aを端子112Aに嵌入させた後に、ハウジング110A,120Aを互いに相対的に回転させて、係止可能に構成される。この場合、光コネクタ101,102は回転せずに接続された状態を維持するのが好ましいが、光コネクタ101,102も併せて回転するように構成してもよい。ハウジング110A,120Aの相対的な回転によって、コネクタ11Aの端子111Aと、コネクタ12Aの端子112Aとが、光コネクタ101,102の接続方向とは異なる方向、ここでは回転方向に接続力が作用される。これにより、端子111Aと端子112Aとが電気的に接続される。その他の構成は、第1~第3の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0088】
第10の実施形態においては、オス型でプラグ状のコネクタ11Aと、メス型でコンセント状のコネクタ12Aとから構成され、ハウジング110A,120Aの相対的な回転によって、端子111A,112Aが、光コネクタ101,102の接続方向とは異なる回転方向に接続力が作用されて電気的に接続されることにより、第1~第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0089】
(第11の実施形態)
次に、本発明の第11の実施形態によるコネクタ10Jについて説明する。図24および図25はそれぞれ、第11の実施形態によるコネクタ10Jを示す正面図および斜視図である。
【0090】
図24および図25に示すように、第11の実施形態によるコネクタ10Jは、第1コネクタとしての例えばオス型でプラグ状のコネクタ11Bと、第2コネクタとしての例えばメス型でコンセント状のコネクタ12Bとから構成される。
【0091】
コネクタ11Bは、第1ハウジングとしての正面視略矩形状のハウジング110Bの内側に、一部の接続部としての光コネクタ101が、光接続部101a側を露出端部として嵌入されて設けられている。ハウジング110Bと光コネクタ101とは、コネクタ11Bの長手方向に対して直交する面内の回転、すなわち少なくとも接続後の固定のための回転時において、ハウジング110Bが回転する一方で光コネクタ101は回転しないように構成されているが、必ずしも限定されない。コネクタ11Bは、電力線31(図示せず)と接続された導電性の突出した凸型の端子111Bを備える。コネクタ12Bは、第2ハウジングとしての正面視略矩形状のハウジング120Bの内側に、一部の対の接続部としての光コネクタ102が、光接続部102a側を露出端部として嵌入されて設けられている。ハウジング120Bと光コネクタ102とは、コネクタ12Bの長手方向に対して直交する面内の回転、すなわち少なくとも接続後の固定のための回転時において、ハウジング120Bが回転する一方で光コネクタ102は回転しないように構成されているが、必ずしも限定されない。コネクタ12Bは、電力線31(図示せず)と接続され、端子111Bを挿入可能な雌型の端子112Bを備える。その他の構成は第10の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0092】
第11の実施形態によれば、第10の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0093】
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。上述した各構成要素やそれぞれの実施形態を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた数値や材料はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値や材料を用いてもよく、本発明は、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述および図面により限定されることはない。
【0094】
例えば、光コネクタ101,102がそれぞれ、一部の接続部および一部の対の接続部である場合、端子111,121の接続部111a,121aがそれぞれ、他部の接続部および他部の対の接続部となり、接続部111a,121aが一部の接続部および一部の対の接続部であれば、光コネクタ101,102が他部の対の接続部となる。また、上述した実施形態においては、信号線の接続部の一例として、光コネクタ101,102を挙げたが、光コネクタ以外のコネクタであってもよく、例えば信号線が電気ケーブルの場合には、電気通信コネクタなどを採用することも可能である。
【0095】
また、コネクタ11が第1コネクタである場合には、コネクタ12が第2コネクタとなり、コネクタ12が第1コネクタである場合には、コネクタ11が第2コネクタとなる。
【符号の説明】
【0096】
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H,10I,10J,11,11A,11B,12,12A,12B コネクタ
31 電力線
32 信号線
101,102 光コネクタ
101a,102a 光接続部
110,120 ハウジング
111,121 端子
111a,121a 接続部
111b,121b 圧着部
122,123,124 案内移動部
125,127 案内部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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