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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066963
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】イメージセンサ及び信号変換方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/78 20230101AFI20240509BHJP
【FI】
H04N25/78
【審査請求】未請求
【請求項の数】34
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003812
(22)【出願日】2023-01-13
(31)【優先権主張番号】10-2022-0144269
(32)【優先日】2022-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】310024033
【氏名又は名称】エスケーハイニックス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SK hynix Inc.
【住所又は居所原語表記】2091, Gyeongchung-daero,Bubal-eub,Icheon-si,Gyeonggi-do,Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 肇
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024CX43
5C024GY39
5C024GY41
5C024HX23
5C024HX29
5C024HX32
5C024HX35
5C024HX40
(57)【要約】
【課題】変換ゲインの変更に対応する画素信号をデジタル信号に変換するイメージセンサを提供する。
【解決手段】アナログ画素信号をデジタル信号に変換する信号変換器は、第1入力端N1を介して変換ゲインが変更される画素信号SIGの入力を受け、第2入力端N2を介して信号変換に用いられるランプ信号RAMPの入力を受け、インバース信号INVに基づいて第1入力端N1と第2入力端N2の極性を変更する演算増幅器と、変換ゲインの変更に対応してインバース信号INVを生成し、インバース信号INVを演算増幅器に伝達する信号管理部と、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1入力端を介して変換ゲインが変更される画素信号の入力を受け、第2入力端を介してランプ信号の入力を受け、インバース信号に基づいて上記第1入力端と上記第2入力端の極性を変更する演算増幅器と、
上記変換ゲインの変更に対応して上記インバース信号を生成し、上記インバース信号を上記演算増幅器に伝達する信号管理部と、を含むことを特徴とする信号変換器。
【請求項2】
上記第1入力端の電圧を貯蔵する第1キャパシタと、
上記第2入力端の電圧を貯蔵する第2キャパシタと、
上記演算増幅器の第1出力端と上記第1入力端の間を接続する第1スイッチと、
上記演算増幅器の第2出力端と上記第2入力端の間を接続する第2スイッチと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の信号変換器。
【請求項3】
上記信号管理部は、
上記第1スイッチを制御するリセット信号を生成し、
上記第1キャパシタは、
上記ランプ信号に対応するオフセット電圧を上記第1スイッチの動作に応じて貯蔵することを特徴とする請求項2に記載の信号変換器。
【請求項4】
上記演算増幅器は、
上記オフセット電圧と上記ランプ信号に基づいて低い変換ゲインに対応する画素信号をデジタル信号に変換することを特徴とする請求項3に記載の信号変換器。
【請求項5】
上記画素信号の強度は、
上記変換ゲインの増加に対応して減少し、
上記第1キャパシタは、
上記画素信号の強度の減少に対応して上記第1入力端の降下した電圧を貯蔵することを特徴とする請求項2に記載の信号変換器。
【請求項6】
上記信号管理部は、
上記変換ゲインの増加に対応して上記インバース信号と上記第2スイッチを制御する降下信号を生成することを特徴とする請求項5に記載の信号変換器。
【請求項7】
上記演算増幅器は、
上記インバース信号に応じて上記第1入力端の降下した電圧と上記第2入力端の電圧を等しく変更し、
上記第2キャパシタは、
上記第2スイッチの動作に応じて上記第1入力端の降下した電圧と等しい上記第2入力端の電圧を貯蔵することを特徴とする請求項6に記載の信号変換器。
【請求項8】
上記演算増幅器は、
上記第2キャパシタの電圧に応じて降下したランプ信号に基づいて高い変換ゲインに対応する画素信号をデジタル信号に変換することを特徴とする請求項7に記載の信号変換器。
【請求項9】
上記演算増幅器は、
上記第1出力端に接続された第1出力トランジスタと上記第2出力端に接続された第2出力トランジスタのゲート端子が接続された第1ノードに出力信号を出力する電流ミラー回路と、
上記インバース信号に基づいて上記出力信号を上記第1出力端または上記第2出力端に伝達するスイッチ回路と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の信号変換器。
【請求項10】
上記演算増幅器は、
上記変換ゲインの増加に対応して、上記第1入力端とゲート端子が接続される第1入力トランジスタとカスケード接続された第1トランジスタ及び上記第2入力端とゲート端子が接続される第2入力トランジスタとカスケード接続された第2トランジスタのゲート端子が接続された第2ノードに提供されるゲート電圧を調整するゲート電圧制御部を含むことを特徴とする請求項9に記載の信号変換器。
【請求項11】
上記ゲート電圧制御部は、
上記インバース信号がハイであることに対応して低い変換ゲインに対応する画素信号が入力されたときに提供されるゲート電圧よりさらに低いゲート電圧を上記第2ノードに提供することを特徴とする請求項10に記載の信号変換器。
【請求項12】
上記スイッチ回路は、
上記インバース信号がハイであることに対応して上記第2出力端に上記出力信号を伝達することを特徴とする請求項9に記載の信号変換器。
【請求項13】
上記演算増幅器は、
上記第2スイッチのクローズ状態に対応して上記第2出力端に上記第1入力端の電圧を出力し、
上記第2入力端の電圧は、
上記第1入力端の電圧と等しく変更されることを特徴とする請求項12に記載の信号変換器。
【請求項14】
上記スイッチ回路は、
上記インバース信号がローであることに対応して上記第1出力端に上記出力信号を伝達することを特徴とする請求項9に記載の信号変換器。
【請求項15】
上記演算増幅器は、
上記第2入力端に入力される上記ランプ信号に対応して上記画素信号をデジタル信号に変換し、上記デジタル信号を上記第1出力端に出力することを特徴とする請求項14に記載の信号変換器。
【請求項16】
上記第2入力端は、
上記ランプ信号を受信する第3キャパシタと接続された第1パスまたは上記ランプ信号を受信する第4キャパシタと接続された第2パスを介して上記ランプ信号の入力を受けることを特徴とする請求項1に記載の信号変換器。
【請求項17】
上記演算増幅器は、
上記変換ゲインに基づいて上記第1パス及び上記第2パスの活性有無を決めることを特徴とする請求項16に記載の信号変換器。
【請求項18】
上記演算増幅器は、
上記画素信号の低い変換ゲインに対応して上記第1パスを活性化させ、上記第2パスを不活性化させることを特徴とする請求項17に記載の信号変換器。
【請求項19】
上記演算増幅器は、
上記画素信号の高い変換ゲインに対応して上記第1パスを不活性化させ、上記第2パスを活性化させることを特徴とする請求項17に記載の信号変換器。
【請求項20】
上記第3キャパシタは、
上記低い変換ゲインに対応する第1オフセット電圧を貯蔵し、
上記演算増幅器は、
上記第1オフセット電圧に基づいて上記低い変換ゲインに対応する画素信号をデジタル信号に変換することを特徴とする請求項18に記載の信号変換器。
【請求項21】
上記第4キャパシタは、
上記高い変換ゲインに対応する第2オフセット電圧を貯蔵し、
上記演算増幅器は、
上記第2オフセット電圧に基づいて上記高い変換ゲインに対応する画素信号をデジタル信号に変換することを特徴とする請求項19に記載の信号変換器。
【請求項22】
上記第2オフセット電圧は、
上記インバース信号に応じて上記第1入力端の降下した電圧に基づいて決められることを特徴とする請求項21に記載の信号変換器。
【請求項23】
第1変換ゲインまたは第2変換ゲインに対応する画素信号を出力する画素と、
信号変換に用いられるランプ信号に基づいて上記画素信号をデジタル信号に変換する信号変換器と、
上記ランプ信号を生成する制御回路を含み、
上記信号変換器は、
第1入力端を介して上記画素信号の入力を受け、第2入力端を介して上記ランプ信号の入力を受け、インバース信号に基づいて上記第1入力端と上記第2入力端の極性を変更し、
上記制御回路は、
画素信号の変換ゲインが上記第1変換ゲインから上記第2変換ゲインに変更されることに対応して上記インバース信号を生成し、上記インバース信号を上記信号変換器に含まれた演算増幅器に伝達することを特徴とするイメージセンサ。
【請求項24】
上記演算増幅器は、
上記第1入力端の電圧を貯蔵する第1キャパシタと、
上記第2入力端の電圧を貯蔵する第2キャパシタと、を含むことを特徴とする請求項23に記載のイメージセンサ。
【請求項25】
上記第1変換ゲインは、
上記第2変換ゲインより小さく、
上記第1キャパシタは、
上記ランプ信号に対応するオフセット電圧を貯蔵し、
上記第2キャパシタは、
上記画素信号に応じて決められるオフセット電圧を貯蔵することを特徴とする請求項24に記載のイメージセンサ。
【請求項26】
上記第2キャパシタは、
上記第1変換ゲインに基づいて決められた第1オフセット電圧を貯蔵し、
上記演算増幅器は、
上記第1オフセット電圧に基づいて上記第1変換ゲインに対応する画素信号をデジタル信号に変換することを特徴とする請求項25に記載のイメージセンサ。
【請求項27】
上記演算増幅器は、
上記インバース信号がハイであることに対応して上記第1入力端を正極に設定し、上記第2入力端を負極に設定し、
上記第1入力端の電圧は、
上記第2変換ゲインに対応する画素信号の受信に対応して降下することを特徴とする請求項25に記載のイメージセンサ。
【請求項28】
上記第2キャパシタは、
上記第1入力端の降下した電圧に基づいて決められた第2オフセット電圧を貯蔵し、
上記演算増幅器は、
上記インバース信号がローであることに対応して上記第1入力端を負極に設定し、上記第2入力端を正極に設定することを特徴とする請求項27に記載のイメージセンサ。
【請求項29】
上記演算増幅器は、
上記第2オフセット電圧に基づいて上記第2変換ゲインに対応する画素信号をデジタル信号に変換することを特徴とする請求項28に記載のイメージセンサ。
【請求項30】
変換ゲインが第1変換ゲインまたは第2変換ゲインに変更される画素信号と信号変換に用いられるランプ信号を受信する段階と、
上記画素信号の変換ゲインに基づいて上記画素信号を受信する第1入力端と上記ランプ信号を受信する第2入力端の極性を設定する段階と、
上記画素信号の変換ゲインに応じて決められるオフセット電圧を上記第2入力端と接続されたキャパシタに貯蔵する段階と、
上記オフセット電圧に基づいて上記画素信号をデジタル信号に変換する段階と、を含むことを特徴とする信号変換方法。
【請求項31】
上記極性を設定する段階は、
上記第1変換ゲインに対応する画素信号の受信に対応して第1論理値を有するインバース信号を生成する段階と、
上記インバース信号に基づいて上記第1入力端を負極に設定し、上記第2入力端を正極に設定する段階と、を含み、
上記第1変換ゲインは、
上記第2変換ゲインより小さいことを特徴とする請求項30に記載の信号変換方法。
【請求項32】
上記オフセット電圧を上記キャパシタに貯蔵する段階は、
上記第1変換ゲインに対応する画素信号に基づいて第1オフセット電圧を決める段階と、
上記第1オフセット電圧を上記キャパシタに貯蔵する段階と、を含むことを特徴とする請求項31に記載の信号変換方法。
【請求項33】
上記極性を設定する段階は、
上記第2変換ゲインに対応する画素信号の受信に対応して第2論理値を有するインバース信号を生成する段階と、
上記インバース信号に基づいて上記第1入力端を正極に設定し、上記第2入力端を正極に設定する段階と、
上記第1変換ゲインは、
上記第2変換ゲインより小さいことを特徴とする請求項30に記載の信号変換方法。
【請求項34】
上記オフセット電圧を上記キャパシタに貯蔵する段階は、
上記第2変換ゲインに対応する画素信号に応じて降下した上記第1入力端の電圧に基づいて第2オフセット電圧を決める段階と、
上記第2オフセット電圧を上記キャパシタに貯蔵する段階と、
上記第1入力端を負極に再設定し、上記第2入力端を負極に再設定する段階と、を含むことを特徴とする請求項33に記載の信号変換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイメージセンサに関し、より具体的にはイメージセンサ及びアナログ-デジタル信号変換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、イメージセンサはCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサと、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサと、に分けられる。近年では製造費用が安くて消費電力が少なく、周辺回路との集積が容易なCMOSイメージセンサが注目を浴びている。
【0003】
イメージセンサは画素から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換することができる。イメージセンサは画素の飽和を防ぐために低い変換ゲインを利用して画素信号をデジタル信号に変換することができる。一方、イメージセンサは低照度状況に対応するために、高い変換ゲインを利用して画素信号をデジタル信号に変換することができる。
【0004】
画素信号を変換するとき、低い変換ゲインと高い変換ゲインのそれぞれに対応するオフセット電圧が互いに異なることがある。画素信号の変換ゲインが変更されても画素信号をデジタル信号に変換可能なイメージセンサを考案する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は、画素信号に対応する変換ゲインの変更に対応して演算増幅器の極性を変更してオフセット電圧を貯蔵するイメージセンサ及び信号変換方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例による信号変換器は、第1入力端を介して変換ゲインが変更される画素信号の入力を受け、第2入力端を介して信号変換に用いられるランプ信号の入力を受け、インバース信号に基づいて上記第1入力端と上記第2入力端の極性を変更する演算増幅器と、上記変換ゲインの変更に対応して上記インバース信号を生成し、上記インバース信号を上記演算増幅器に伝達する信号管理部と、を含んでもよい。
【0007】
本発明の実施例によるイメージセンサは、第1変換ゲインまたは第2変換ゲインに対応する画素信号を出力する画素と、信号変換に用いられるランプ信号に基づいて上記画素信号をデジタル信号に変換する信号変換器と、を含み、上記信号変換器は、第1入力端を介して上記画素信号の入力を受け、第2入力端を介して上記ランプ信号の入力を受け、インバース信号に基づいて上記第1入力端と上記第2入力端の極性を変更する演算増幅器と、画素信号の変換ゲインが上記第1変換ゲインから上記第2変換ゲインに変更されることに対応して上記インバース信号を生成し、上記インバース信号を上記演算増幅器に伝達する信号管理部と、を含んでもよい。
【0008】
本発明の実施例による信号変換方法は、第1変換ゲインまたは第2変換ゲインに対応する画素信号と信号変換に用いられるランプ信号を受信する段階と、上記画素信号の変換ゲインに基づいて上記画素信号を受信する第1入力端と上記ランプ信号を受信する第2入力端の極性を設定する段階と、上記画素信号の変換ゲインに応じて決められるオフセット電圧を上記第2入力端と接続されたキャパシタに貯蔵する段階と、上記オフセット電圧に基づいて上記画素信号をデジタル信号に変換する段階と、を含んでもよい。
【発明の効果】
【0009】
本技術によると、画素信号の変換ゲインに対応するオフセット電圧を貯蔵することにより、1つの信号変換器を利用して低い変換ゲインまたは高い変換ゲインに対応する画素信号をデジタル信号に変換するイメージセンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例によるイメージセンサを説明するための図である。
図2】本発明の実施例による画素を説明するための回路図である。
図3】本発明の実施例による信号変換器を説明するための回路図である。
図4】本発明の実施例による信号変換過程を説明するためのタイミング図である。
図5】本発明の他の実施例による信号変換器を説明するための回路図である。
図6】本発明の他の実施例による信号変換過程を説明するためのタイミング図である。
図7】本発明の実施例による演算増幅器を説明するための回路図である。
図8】本発明の他の実施例による演算増幅器を説明するための回路図である。
図9】本発明の実施例による信号変換方法を説明するためのフローチャートである。
図10】本発明の実施例によるイメージセンサを含む電子装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書または出願に開示されている本発明の概念による実施例に対する特定の構造的または機能的説明は、本発明の概念による実施例を説明する目的でのみ例示されており、本発明の概念による実施例は様々な形態で実施されてもよく、本明細書または出願に説明された実施例に限定されると解釈すべきではない。
【0012】
以下において、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明の技術的思想を容易に実施できるほど詳細に説明するために、本発明の実施例を添付の図面を参照して説明する。
【0013】
図1は本発明の実施例によるイメージセンサを説明するための図である。
【0014】
図1を参照すると、イメージセンサ100は画素アレイ110、制御回路120、及び信号変換器130を含んでもよい。
【0015】
画素アレイ110は入射光に含まれた情報を出力するための複数の画素を含んでもよい。具体的には、複数の画素のそれぞれは入射光に応じて生成された光電荷を蓄積し、蓄積された光電荷に相応する画素信号を生成することができる。生成される画素信号はアナログタイプの画素信号であってもよい。
【0016】
制御回路120はイメージセンサ100を制御する制御信号を生成することができる。制御回路120は生成された制御信号を出力してイメージセンサ100に含まれた画素アレイ110及び信号変換器130の動作を制御することができる。制御回路120は信号変換に用いられるランプ信号を生成し、ランプ信号を信号変換器130に伝達することができる。
【0017】
信号変換器130はアナログタイプの画素信号をデジタルタイプの画素値に変換することができる。デジタルタイプの画素値は様々なパターンで出力されることができる。信号変換器130は制御回路120から出力された制御信号に応答して画素アレイ110から出力された信号のそれぞれに対してCDS(correlated double sampling)を行い、CDSされた信号のそれぞれをアナログ-デジタル変換してデジタル信号のそれぞれを出力することができる。
【0018】
本発明の実施例では、信号変換器130は演算増幅器、カウンタ、及び信号管理部を含んでもよい。演算増幅器は画素信号とランプ信号とを比較した比較信号を生成することができる。カウンタは演算増幅器から受信した比較信号とクロック信号に基づいて画素信号をデジタル信号に変換した変換値を生成することができる。例えば、カウンタは、比較信号がハイ値を保持する時間またはロー値を保持する時間の間受信したクロックの数をカウントすることができる。カウンタはカウントしたクロックの数に応じて生成されたデジタル信号を出力することができる。信号管理部はアナログ信号をデジタル信号に変換するのに用いられる制御信号を生成することができる。
【0019】
信号変換器130は画素の電荷量に対応するデジタル信号を出力することができる。以下において、信号変換器130の出力は、カウンタが演算増幅器の出力信号をカウントして生成されたデジタル信号を意味することができる。
【0020】
図2は本発明の実施例による画素を説明するための回路図である。
【0021】
図2を参照すると、画素アレイに含まれる画素が示されている。画素は入射する光の光量に応じて変換ゲインを変更することができる。画素は変換ゲインを変更して画素の飽和を防ぐことができる。
【0022】
図2を参照すると、画素は光検知器PD、複数のモストランジスタ、及び複数のキャパシタを含んでもよい。動作電圧Vddが画素に印加されることができる。複数のモストランジスタは伝送トランジスタM1、リセットトランジスタM2、選択トランジスタM3、変更トランジスタM4、及び入力トランジスタM5を含むことができる。複数のキャパシタは、入力トランジスタM5のゲートと接続されたフローティングディフュージョンノードに伝達された電荷を貯蔵する第1ストレージキャパシタCA1と第2ストレージキャパシタCA2を含んでもよい。
【0023】
光検知器PDは光電変換機能を行うことができる。光検知器PDの一側の端子は接地と接続されてもよい。光検知器PDは外部から光(light)を受信し、受信した光に基づいて光電荷(photo charge)を生成することができる。本発明の実施例において、光検知器PDはフォトダイオード(photo diode)、フォトトランジスタ(photo transistor)、フォトゲート(photogate)、またはピン留めフォトダイオード(pinned photo diode)であってもよい。
【0024】
伝送トランジスタM1は伝送信号TXに対応して光検知器PDで生成された光電荷をフローティングディフュージョンノードに伝達することができる。伝達された光電荷は第1ストレージキャパシタCA1と第2ストレージキャパシタCA2に貯蔵されることができる。
【0025】
リセットトランジスタM2はリセット信号RXに対応してフローティングディフュージョンノードに蓄積された光電荷をリセットすることができる。リセットトランジスタM2は固定電圧を印加して第1ストレージキャパシタCA1と第2ストレージキャパシタCA2をリセットすることができる。
【0026】
選択トランジスタM3は選択信号SXに対応して出力信号SIGを出力することができる。出力信号SIGは入力トランジスタM5のゲート電圧であってもよい。入力トランジスタM5のゲート電圧はフローティングディフュージョンノードに応じて決められてもよい。本発明の実施例において、選択トランジスタM3の一端は入力トランジスタM5の一端に接続され、選択トランジスタM3の他端は電流源に接続されてもよい。
【0027】
変更トランジスタM4は変更信号DCGに対応してフローティングディフュージョンノードに接続されるキャパシタのキャパシタンス値を変更することができる。変更トランジスタM4はスイッチにより動作することができる。変更トランジスタM4によって第1ストレージキャパシタCA1と第2ストレージキャパシタCA2がともにフローティングディフュージョンノードに接続されると、キャパシタンス値が増加することができる。キャパシタンス値が増加することによって画素の変換ゲインは減少することができる。このときの変換ゲインを低い変換ゲインということができる。
【0028】
画素は入射する光の光量が大きいことに対応して低い変換ゲインを選択することができる。入射する光の光量が大きいほど、光検知器PDで生成される光電荷が多くなることができる。光電荷を第1ストレージキャパシタCA1と第2ストレージキャパシタCA2に貯蔵することができるため、画素の飽和を防ぐことができる。
【0029】
変更トランジスタM4がオープンになると、第2ストレージキャパシタCA2とフローティングディフュージョンノードとの接続が切断され、光電荷は第1ストレージキャパシタCA1にのみ貯蔵されることができる。入射する光量が低いことに対応してキャパシタンス値が減少することができる。キャパシタンス値が低いときの変換ゲインを高い変換ゲインということができる。高い変換ゲインによって入射する光量の低い環境である低照度環境でも出力信号SIGはノイズに比べて高い電圧を保持することができる。
【0030】
本発明の実施例では、画素の出力信号SIGは高い変換ゲインまたは低い変換ゲインに対応することができる。高い変換ゲインで画素が飽和する場合、変更トランジスタM4は第2ストレージキャパシタCA2をフローティングディフュージョンノードに接続することによって画素の飽和を防ぐることができる。
【0031】
本発明の実施例では、複数のトランジスタに印加される制御信号は制御回路で生成されることができる。制御回路で生成された制御信号は信号管理部に伝達されることができる。
【0032】
図3は本発明の実施例による信号変換器を説明するための回路図である。
【0033】
図3を参照すると、信号変換器130は画素信号とランプ信号を受信し、画素信号をデジタル信号に変換して出力することができる。信号変換器130は演算増幅器、カウンタ、キャパシタ、及びスイッチを含んでもよい。
【0034】
演算増幅器は第1入力端N1と第2入力端N2を介して入力された信号を比較して第1出力端OUT1または第2出力端OUT2を介して出力することができる。カウンタは演算増幅器の第1出力端OUT1から受信した信号をデジタル信号に変換することができる。信号変換器130はアナログタイプの画素の出力信号SIGをデジタル信号に変換して出力することができる。信号変換器130の出力はDOUTを介して出力されることができる。
【0035】
本発明の実施例において、第1入力端N1は第1出力端OUT1と第1スイッチS1を介して接続されてもよい。第1出力端OUT1は画素信号がデジタル信号に変更された画素値を出力することができる。第1入力端N1は第1キャパシタC1を介して画素信号SIGを受信することができる。第1入力端N1は第4スイッチS4を介して固定電圧VCと接続されてもよい。本発明の実施例における固定電圧VCはランプ信号RAMPと同じであってもよい。
【0036】
第2入力端N2は第2出力端OUT2と第2スイッチS2を介して接続されてもよい。第2入力端N2は第2キャパシタC2を介してランプ信号を受信することができる。第2入力端N2は第3スイッチS3を介して定電圧VAの印加を受けることができる。
【0037】
演算増幅器は第1入力端N1を介して変換ゲインが変更される画素信号SIGの入力を受けてもよい。演算増幅器は第2入力端N2を介して信号変換に用いられるランプ信号RAMPの入力を受けてもよい。演算増幅器はインバース信号INVに基づいて第1入力端N1と第2入力端N2の極性を変えることができる。
【0038】
図3には示されていないが、信号変換器130は演算増幅器とスイッチに印加される制御信号を生成する信号管理部を含んでもよい。本発明の実施例における信号管理部は画素信号SIGの変換ゲインの変更に対応してインバース信号INVを生成することができる。信号管理部はインバース信号INVを演算増幅器に伝達することができる。信号管理部は制御回路から画素信号SIGの変換ゲインが低い変換ゲインであるか、または高い変換ゲインであるかを示す信号を受信することができる。信号管理部は制御回路から受信した信号に基づいてインバース信号INVとスイッチに印加される制御信号を生成することができる。
【0039】
本発明の他の実施例では、演算増幅器とスイッチに印加される制御信号は制御回路によって生成されてもよい。制御回路は画素アレイで生成される画素信号SIGの変換ゲインの変更に対応してインバース信号INVを生成することができる。制御回路は生成したインバース信号INVを演算増幅器に伝達することができる。
【0040】
本発明の実施例における演算増幅器はインバース信号INVがローであることに対応して第1入力端N1を負極に設定し、第2入力端N2を正極に設定することができる。演算増幅器はインバース信号INVがローであることに対応して第1出力端OUT1に信号を出力することができる。
【0041】
逆に、演算増幅器はインバース信号INVがハイであることに対応して第1入力端N1を正極に設定し、第2入力端N2を負極に設定してもよい。演算増幅器はインバース信号INVがハイであることに対応して第2出力端OUT2に信号を出力することができる。
【0042】
本発明の実施例において、第4スイッチS4は常にオープン状態を保持することができる。第1キャパシタC1は第1入力端N1の電圧を貯蔵することができる。第2キャパシタC2は第2入力端N2の電圧を貯蔵することができる。信号管理部は第1スイッチS1と第3スイッチS3を動作させるリセット信号を生成することができる。第1スイッチS1と第3スイッチS3がクローズ状態であれば、第1キャパシタC1はランプ信号RAMPに対応するオフセット電圧を貯蔵することができる。
【0043】
本発明の実施例では、画素信号SIGの変換ゲインが変更されることができる。画素信号SIGの変換ゲインが低い変換ゲインから高い変換ゲインに変更されると、画素信号SIGの電圧は低くなることができる。第1入力端N1の電圧は画素信号SIGの電圧に応じて降下することができる。第1入力端N1の電圧が変わるにもかかわらず、第2入力端N2と第2キャパシタC2の電圧が同一に保持されることができる。これにより、画素信号SIGをデジタル信号に変換する信号変換器130の精度が減少することがある。これを防止するために、画素信号SIGの変換ゲインに応じて第2キャパシタC2の電圧を変更する必要がある。
【0044】
信号管理部は画素信号SIGの変換ゲインの増加に対応してインバース信号INVと第2スイッチS2を制御する降下信号を生成することができる。信号管理部は画素信号SIGの変換ゲインが低い変換ゲインから高い変換ゲインに変わることに対応して、インバース信号INVをハイに変更し、第2スイッチを動作させることができる。
【0045】
演算増幅器はインバース信号INVがハイであることに対応して第1入力端N1と第2入力端N2の極性を変更し、第2出力端OUT2に信号を出力することができる。演算増幅器の出力は第2スイッチS2を介して第2入力端N2にフィードバックされることができる。このとき、演算増幅器の出力は第1入力端N1の電圧と同じであってもよい。第2キャパシタC2はフィードバックされる演算増幅器の出力を貯蔵することができる。第2キャパシタC2は第1入力端N1の降下した電圧を貯蔵することができる。
【0046】
信号管理部は第2入力端N2の電圧が第1入力端N1の電圧と等しくなることに対応して第2スイッチS2をオープンさせることができる。信号管理部は第2スイッチS2がオープンされ一定時間が経過すると、インバース信号INVをローに変更することができる。インバース信号INVがローになると、演算増幅器は第1入力端N1と第2入力端N2の極性を再変更することができる。演算増幅器はインバース信号INVがローのときだけカウンタに信号を出力することができる。信号変換器130はインバース信号INVがローのときだけ画素信号SIGをデジタル信号に変換した画素値を出力することができる。
【0047】
図4は本発明の実施例による信号変換過程を説明するためのタイミング図である。
【0048】
図4を参照すると、演算増幅器はランプ信号に基づいて画素信号をデジタル信号に変換することができる。図4図3の信号変換器130に印加される制御信号、画素信号SIG、ランプ信号RAMP、第1入力端N1の電圧及び第2入力端N2の電圧を示すことができる。図4では、t1時点の前に演算増幅器がリセットされたと仮定することができる。第1キャパシタC1はランプ信号RAMPに対応するオフセット電圧を貯蔵することができる。
【0049】
t1時点の前から変更信号DCGがハイであるため、画素信号SIGの変換ゲインは低い変換ゲインであることができる。インバース信号INVがローであるため、第1入力端N1は負極であり、第2入力端N2は正極であることができる。
【0050】
第1入力端N1の電圧は画素信号SIGと第1キャパシタC1に貯蔵された電圧に応じて決められてもよい。同様に、第2入力端N2の電圧はランプ信号RAMPと第2キャパシタC2に貯蔵された電圧に応じて決められてもよい。
【0051】
ランプ信号RAMPはt1時点からt2時点の間で第1ランプ波形となることができる。第1ランプ波形は画素信号SIGのリセット信号に対応するランプ波形であることができる。カウンタは演算増幅器の出力に基づいてt1時点からt2時点の間時間を量子化することによって、低い変換ゲインに対応する画素信号SIGを第1変換値に変換することができる。第1変換値は低い変換ゲインのリセット信号が変換されたデジタル信号であってもよい。信号変換器130は第1ランプ波形に基づいて画素信号SIGを第1変換値に変換することができる。
【0052】
ランプ信号RAMPはt2時点からt6時点まで初期レベルを保持することができる。変換信号DCGはt3時点でローに変更されることができる。画素信号SIGは変換信号DCGがローであるt3時点からt13時点まで高い変換ゲインに対応するアナログ信号であってもよい。画素の変換ゲインに対応するキャパシタンス値はt3時点で減少することができる。キャパシタンス値が減少することによって画素信号の電圧が低くなる電圧降下が発生し得る。第1入力端N1の電圧も画素信号SIGの電圧が低くなることによって降下し得る。第3スイッチS3はt3時点までクローズ状態を保持することができる。第3スイッチS3の動作に応じてt3時点まで第2入力端N2にはランプ信号RAMPが印加されることができる。第2キャパシタC2は第2入力端N2の電圧を貯蔵することができる。
【0053】
画素信号SIGの変換ゲインはt3時点で増加して画素信号SIGの電圧は低くなるが、ランプ信号RAMPは変換ゲインに応じて変更しないため、高い変換ゲインに対応する画素信号SIGをデジタル信号に変換するとき、精度が減少することがある。本発明の実施例において、演算増幅器は第1入力端N1と第2入力端N2の極性を変更することによって、変換ゲインの変更に応じて第2キャパシタC2に貯蔵される電圧を変更することができる。
【0054】
インバース信号INVはt4時点からt6時点までハイ値を保持し、第2スイッチS2はt4時点からt5時点までクローズ状態を保持することができる。演算増幅器はインバース信号INVがハイであることに対応して第1入力端N1の極性を正極に設定し、第2入力端N2の極性を負極に設定することができる。演算増幅器は第2スイッチS2の動作に応じて、t4時点からt5時点まで第1入力端N1を介して画素信号SIGの入力を受け、出力信号を第2入力端N2にフィードバックすることができる。第2キャパシタC2は第2入力端N2の電圧を貯蔵することができる。第2キャパシタC2は変換ゲインの変更に応じて降下した第1入力端N1の電圧を貯蔵することができる。第1入力端N1と第2入力端N2の電圧はt5時点以降から同じであってもよい。
【0055】
ランプ信号RAMPはt7時点からt8時点の間で第1ランプ波形となることができる。第1ランプ波形は画素信号SIGのリセット信号に対応するランプ波形であることができる。カウンタは演算増幅器の出力に基づいてt7時点からt8時点の間時間を量子化することによって、高い変換ゲインに対応する画素信号SIGを第2変換値に変換することができる。第2変換値は高い変換ゲインのリセット信号が変換されたデジタル信号であってもよい。信号変換器130は第1ランプ波形に基づいて画素信号SIGを第2変換値に変換することができる。
【0056】
伝送信号TXはt9時点からt10時点の間ハイであることができる。伝送信号TXがハイであることに対応して、光検知器で発生した光電荷がストレージキャパシタに伝送されることができる。ストレージキャパシタに貯蔵された光電荷に応じて画素信号SIGと第1入力端N1の電圧が減少することができる。
【0057】
ランプ信号RAMPはt11時点からt12時点の間で第2ランプ波形となることができる。第2ランプ波形は画素信号SIGのノーマル信号に対応するランプ波形であることができる。第2ランプ波形の大きさは第1ランプ波形の大きさより大きくてもよい。カウンタは演算増幅器の出力に基づいてt11時点からt12時点の間時間を量子化することによって、高い変換ゲインに対応する画素信号SIGを第3変換値に変換することができる。第3変換値は高い変換ゲインのノーマル信号が変換されたデジタル信号であってもよい。信号変換器130は第2ランプ波形に基づいて画素信号SIGを第3変換値に変換することができる。高い変換ゲインに対応する画素値は第3変換値から第2変換値を差し引いて生成されることができる。
【0058】
変換信号DCGはt13時点以降ハイであることができる。変換信号DCGに応じて画素信号SIGの変換ゲインは低い変換ゲインに変更されることができる。伝送信号TXはt13時点からt14時点の間ハイであることができる。伝送信号TXがハイであることに対応して、光検知器で発生した光電荷がストレージキャパシタに伝送されることができる。ストレージキャパシタのキャパシタンス値が増加するため、画素信号SIGと第1入力端N1の電圧は増加することができる。
【0059】
第3スイッチS3はt13時点以降クローズ状態を保持することができる。第3スイッチS3の動作に応じて第2入力端N2にランプ信号RAMPが印加されることができる。第2キャパシタC2は第2入力端N2の電圧を貯蔵することができる。第2キャパシタC2に貯蔵された電圧は高い変換ゲインに応じて降下した電圧ではない低い変換ゲインに応じて回復された電圧であってもよい。
【0060】
ランプ信号RAMPはt15時点からt16時点の間で第2ランプ波形となることができる。第2ランプ波形は画素信号SIGのノーマル信号に対応するランプ波形であることができる。カウンタは演算増幅器の出力に基づいてt15時点からt16時点の間時間を量子化することによって、低い変換ゲインに対応する画素信号SIGを第4変換値に変換することができる。第4変換値は低い変換ゲインのノーマル信号が変換されたデジタル信号であってもよい。信号変換器130は第2ランプ波形に基づいて画素信号SIGを第4変換値に変換することができる。低い変換ゲインに対応する画素値は第4変換値から第1変換値を差し引いて生成されることができる。
【0061】
図5は本発明の他の実施例による信号変換器を説明するための回路図である。
【0062】
図5を参照すると、信号変換器130は画素信号をランプ信号と比較してデジタル信号に変換することができる。信号変換器130は演算増幅器と、演算増幅器の入力端の電圧を貯蔵するキャパシタと、演算増幅器の入力端に印加される信号を調整するスイッチと、カウンタと、を含んでもよい。カウンタは演算増幅器の第1出力端OUT1から受信した信号をデジタル信号に変換することができる。信号変換器130はアナログタイプの画素の出力信号SIGをデジタル信号に変換して出力することができる。信号変換器130の出力はDOUTを介して出力されることができる。
【0063】
演算増幅器は第1入力端N1と第2入力端N2を介して入力された信号を比較して第1出力端OUT1または第2出力端OUT2を介して出力することができる。本発明の実施例では、第1入力端N1は第1出力端OUT1と第1スイッチS1を介して接続されてもよい。第1スイッチS1がクローズ状態であれば、第1出力端OUT1の出力信号が第1入力端N1にフィードバックされることができる。第1スイッチS1がオープン状態であれば、第1出力端は画素信号がデジタル信号に変更された画素値を出力することができる。第1入力端N1は第1キャパシタC1を介して画素信号SIGを受信することができる。第1キャパシタC1は第1入力端N1の電圧を貯蔵することができる。
【0064】
第2入力端N2は、ランプ信号RAMPを受信する第3キャパシタC21と接続された第1パスまたはランプ信号RAMPを受信する第4キャパシタC22と接続された第2パスと接続されてもよい。演算増幅器は変更信号DCGを制御回路から受信することができる。演算増幅器は変更信号DCGに基づいて第1パス及び第2パスの活性有無を決めることができる。本発明の実施例では、変更信号DCGが低い変換ゲインを示すと、第1パスが活性化され、第2パスは不活性化されることができる。逆に、変更信号DCGが高い変換ゲインを示すと、第2パスが活性化され、第1パスが不活性化されることができる。
【0065】
第2入力端N2は第1臨時ノードN21を介して第1パスと接続されてもよい。第2入力端N2は第2臨時ノードN22を介して第1パスと接続されてもよい。第1パスと第2パスは相補的な関係であり、第1パスと第2パスは同時に活性化できない。
【0066】
定電圧VAは第3スイッチS3を介して第1臨時ノードN21に印加されてもよい。第1パスが活性化状態で、第3スイッチS3がクローズ状態であれば、定電圧VAが第2入力端N2に印加されることができる。本発明の実施例では、定電圧VAは演算増幅器のリセット電圧であってもよい。演算増幅器のリセット電圧はランプ信号RAMPに対応するオフセット電圧であってもよい。第3キャパシタC21は第1臨時ノードN21の電圧を貯蔵することができる。本発明の実施例において、第3キャパシタC21は低い変換ゲインに対応する第1オフセット電圧を貯蔵することができる。
【0067】
第2臨時ノードN22は第2スイッチS2を介して第2出力端OUT2と接続されてもよい。第2パスが活性化状態で、第2スイッチS2がクローズ状態であれば、第2出力端OUT2の電圧が第2入力端N2に印加されることができる。第4キャパシタC22は第2臨時ノードN22の電圧を貯蔵することができる。本発明の実施例において、第4キャパシタC22は高い変換ゲインに対応する第2オフセット電圧を貯蔵することができる。
【0068】
演算増幅器はインバース信号INVに基づいて第1入力端N1と第2入力端N2の極性を変更することができる。演算増幅器の極性変更及びインバース信号INVと信号変換器130に含まれるスイッチを制御する制御信号に対する説明は図3の演算増幅器の説明に対応することができる。
【0069】
図6は本発明の他の実施例による信号変換過程を説明するためのタイミング図である。
【0070】
図6を参照すると、信号変換器130はランプ信号に基づいて画素信号をデジタル信号に変換することができる。図6図5の信号変換器130に印加される制御信号、画素信号SIG、及びランプ信号RAMPを示すことができる。図6ではt1時点の前に演算増幅器がリセットされたと仮定することができる。第1キャパシタC1はランプ信号RAMPに対応するオフセット電圧を貯蔵することができる。
【0071】
図6において、第1期間P1はt1時点からt3時点までの期間であり、第3期間P3はt13時点からt17時点までの期間であることができる。第1期間P1と第3期間P3は変更信号DCGがハイの期間であることができる。第1期間P1と第3期間P3の間に第1パスが活性化され、第2パスは不活性化されることができる。第2期間P2はt3時点からt13時点までの期間であることができる。第2期間P2は変更信号DCGがローの期間であることができる。第2期間P2の間に第2パスが活性化され、第1パスは不活性化されることができる。
【0072】
t1時点の前から変更信号DCGがハイであるため、画素信号SIGの変換ゲインは低い変換ゲインであることができる。インバース信号INVがローであるため、第1入力端N1は負極であり、第2入力端N2は正極であることができる。
【0073】
第1入力端N1の電圧は画素信号SIGと第1キャパシタC1に貯蔵された電圧に応じて決められてもよい。第1期間P1の間に第1パスのみが活性化されるため、第1臨時ノードN21の電圧が第2入力端N2に印加されることができる。
【0074】
ランプ信号RAMPはt1時点からt2時点の間で第1ランプ波形となることができる。第1ランプ波形は画素信号SIGのリセット信号に対応するランプ波形であることができる。カウンタは演算増幅器の出力に基づいてt1時点からt2時点の間時間を量子化することによって、低い変換ゲインに対応する画素信号SIGを第1変換値に変換することができる。第1変換値は低い変換ゲインのリセット信号が変換されたデジタル信号であってもよい。信号変換器130は第1ランプ波形に基づいて画素信号SIGを第1変換値に変換することができる。
【0075】
ランプ信号RAMPはt2時点からt6時点まで初期レベルを保持することができる。変換信号DCGがt3時点でローに変更されるため、第1パスは不活性化され、第2パスが活性化されることができる。第2パスが活性化されるため、第2臨時ノードN22の電圧が第2入力端N2に印加されることができる。
【0076】
画素信号SIGは変換信号DCGがローである第2期間P2の間高い変換ゲインに対応するアナログ信号であってもよい。画素の変換ゲインに対応するキャパシタンス値はt3時点で減少することができる。キャパシタンス値が減少することによって画素信号の電圧が低くなる電圧降下が発生することがある。第1入力端N1の電圧も画素信号SIGの電圧が低くなるにつれて降下することができる。第1キャパシタC1は第1入力端N1の降下した電圧を貯蔵することができる。
【0077】
インバース信号INVはt4時点からt6時点までハイ値を保持し、第2スイッチS2はt4時点からt5時点までクローズ状態を保持することができる。演算増幅器はインバース信号INVがハイであることに対応して第1入力端N1の極性を正極に設定し、第2入力端N2の極性を負極に設定することができる。演算増幅器は第2スイッチS2の動作に応じて、t4時点からt5時点まで第1入力端N1を介して画素信号SIGの入力を受け、出力信号を第2入力端N2にフィードバックすることができる。第4キャパシタC22は第2入力端N2の電圧を貯蔵することができる。第4キャパシタC22は変換ゲインの変更に応じて降下した第1入力端N1の電圧を貯蔵することができる。
【0078】
本発明の実施例では、第3キャパシタC21は定電圧VAに対応する第1オフセット電圧を貯蔵し、第3キャパシタC21に貯蔵された第1オフセット電圧は低い変換ゲインに対応する画素信号SIGをデジタル信号に変換するのに用いられるランプ信号RAMPの電位を調整するときに用いられてもよい。第4キャパシタC22は変換ゲインの増加に応じて降下した画素信号SIGの電圧に対応する第2オフセット電圧を貯蔵し、第2オフセット電圧は高い変換ゲインに対応する画素信号SIGをデジタル信号に変換するのに用いられるランプ信号RAMPの電位を調整するときに用いられてもよい。演算増幅器は画素信号SIGの変換ゲインに応じて第2入力端N2に接続されたパスの活性化有無を決めることができる。
【0079】
ランプ信号RAMPはt7時点からt8時点の間で第1ランプ波形となることができる。第1ランプ波形は画素信号SIGのリセット信号に対応するランプ波形であることができる。カウンタは演算増幅器の出力に基づいてt7時点からt8時点の間時間を量子化することによって、高い変換ゲインに対応する画素信号SIGを第2変換値に変換することができる。第2変換値は高い変換ゲインのリセット信号が変換されたデジタル信号であってもよい。信号変換器130は第1ランプ波形に基づいて画素信号SIGを第2変換値に変換することができる。
【0080】
伝送信号TXはt9時点からt10時点の間ハイであることができる。伝送信号TXがハイであることに対応して、光検知器で発生した光電荷がストレージキャパシタに伝送されることができる。ストレージキャパシタに貯蔵された光電荷に応じて画素信号SIGと第1入力端N1の電圧が減少することができる。
【0081】
ランプ信号RAMPはt11時点からt12時点の間で第2ランプ波形となることができる。第2ランプ波形は画素信号SIGのノーマル信号に対応するランプ波形であることができる。第2ランプ波形の大きさは第1ランプ波形の大きさより大きくてもよい。カウンタは演算増幅器の出力に基づいてt11時点からt12時点の間時間を量子化することによって、高い変換ゲインに対応する画素信号SIGを第3変換値に変換することができる。第3変換値は高い変換ゲインのノーマル信号が変換されたデジタル信号であってもよい。信号変換器130は第2ランプ波形に基づいて画素信号SIGを第3変換値に変換することができる。高い変換ゲインに対応する画素値は第3変換値から第2変換値を差し引いて生成されることができる。
【0082】
変換信号DCGはt13時点以降にハイであることができる。変換信号DCGがt13時点でハイに変更されるため、第2パスは不活性化され、第1パスが再び活性化されることができる。第1パスが活性化されるため、第1臨時ノードN21の電圧が第2入力端N2に印加されることができる。本発明の実施例では、第2入力端N2に印加される電圧は第3キャパシタC21に貯蔵された電圧とランプ信号RAMPの電圧に基づいて決められてもよい。
【0083】
変換信号DCGに応じて画素信号SIGの変換ゲインは低い変換ゲインに変更されることができる。伝送信号TXはt13時点からt14時点の間ハイであることができる。伝送信号TXがハイであることに対応して、光検知器で発生した光電荷がストレージキャパシタに伝送されることができる。ストレージキャパシタのキャパシタンス値が増加するため、画素信号SIGと第1入力端N1の電圧は増加することができる。
【0084】
ランプ信号RAMPはt15時点からt16時点の間で第2ランプ波形となることができる。第2ランプ波形は画素信号SIGのノーマル信号に対応するランプ波形であることができる。カウンタは演算増幅器の出力に基づいてt15時点からt16時点の間時間を量子化することによって、低い変換ゲインに対応する画素信号SIGを第4変換値に変換することができる。第4変換値は低い変換ゲインのノーマル信号が変換されたデジタル信号であってもよい。信号変換器130は第2ランプ波形に基づいて画素信号SIGを第4変換値に変換することができる。低い変換ゲインに対応する画素値は第4変換値から第1変換値を差し引いて生成されることができる。
【0085】
図7は本発明の実施例による演算増幅器を説明するための回路図である。
【0086】
図7を参照すると、演算増幅器は出力端と接続された電流ミラー回路と、インバース信号INVに基づいて出力信号を出力端のうち1つに伝達するスイッチ回路と、を含んでもよい。出力信号が出力される出力端に応じて演算増幅器の入力端の極性が変わることができる。本発明の実施例では、VDD電圧とVSS電圧が演算増幅器に印加されることができる。VDD電圧は定電圧であり、VSS電圧は接地電圧であってもよい。VSS電圧は第3トランジスタTR3を介して印加されてもよい。第3トランジスタTR3はゲート端子に印加されるVB電圧に基づいて動作されてもよい。
【0087】
演算増幅器は複数のトランジスタを含んでもよい。演算増幅器は2つの入力トランジスタTI1、TI2を含んでもよい。第1入力トランジスタTI1のゲート端子は演算増幅器の第1入力端N1と接続されてもよい。第1入力トランジスタTI1は第1トランジスタTR1とカスケード接続されてもよい。第1トランジスタTR1は演算増幅器の第1出力端OUT1と接続されてもよい。第1出力端OUT1は第1トランジスタTR1、電流ミラー回路及びスイッチ回路と第1出力ノードO1を共有することができる。
【0088】
第2入力トランジスタTI2のゲート端子は演算増幅器の第2入力端N2と接続されてもよい。第2入力トランジスタTI2は第2トランジスタTR2とカスケード接続されてもよい。第2トランジスタTR2は演算増幅器の第2出力端OUT2と接続されてもよい。第2出力端OUT2は第2トランジスタTR2、電流ミラー回路及びスイッチ回路と第2出力ノードO2を共有することができる。
【0089】
電流ミラー回路は2つの出力トランジスタTO1、TO2を含んでもよい。2つの出力トランジスタTO1、TO2はPMOSトランジスタであってもよい。第1出力トランジスタTO1の一端は第1出力端OUT1と接続され、第1出力トランジスタTO1の他端は第2出力トランジスタTO2の一端に接続されることができる。第1出力トランジスタTO1と第2出力トランジスタTO2が接続されたノードにVDD電圧が印加されることができる。第1出力トランジスタTO1のゲート端子は第2出力トランジスタTO2のゲート端子と接続されることができる。第1出力トランジスタTO1と第2出力トランジスタTO2のゲート端子は第1ノードIOを共有して接続されてもよい。電流ミラー回路は第1ノードIOに出力信号を出力することができる。
【0090】
スイッチ回路は2つのスイッチを含んでもよい。スイッチ回路に含まれたスイッチの動作は相反することができる。具体的には、1つのスイッチがクローズ状態であれば、他の1つのスイッチはオープン状態であってもよい。スイッチはインバース信号INVと逆インバース信号nINVに応じて動作することができる。逆インバース信号nINVはインバース信号INVとは異なる論理値を有することができる。例えば、インバース信号INVがハイであれば、逆インバース信号nINVはローであってもよい。
【0091】
スイッチ回路は第1ノードIOを介して印加される出力信号を第1出力ノードO1または第2出力ノードO2に伝達することができる。スイッチ回路はインバース信号INVがローのとき、第1出力ノードO1に出力信号を伝達し、演算増幅器は第1出力端OUT1を介して出力信号を出力することができる。このとき、演算増幅器の第1入力端N1の極性は負極であり、第2入力端N2の極性は正極であってもよい。
【0092】
電流ミラー回路はスイッチ回路と接続されることができる。インバース信号INVが印加されるスイッチは第1ノードIOを介して逆インバース信号nINVが印加されるスイッチと接続されることができる。インバース信号INVが印加されるスイッチは第1出力トランジスタTO1、第1トランジスタTR1、及び第1出力端OUT1と接続されてもよい。逆インバース信号nINVが印加されるスイッチは第2出力トランジスタTO2、第2トランジスタTR2、及び第2出力端OUT2と接続されてもよい。
【0093】
第1トランジスタTR1と第2トランジスタTR2のゲート端子は第2ノードVGを介して互いに接続されることができる。演算増幅器は第1トランジスタTR1と第2トランジスタTR2に印加されるゲート電圧を調整するゲート電圧制御部を含んでもよい。ゲート電圧制御部は第2ノードVGに印加される電圧を制御することができる。
【0094】
ゲート電圧制御部は第2ノードVGに印加される第1トランジスタTR1と第2トランジスタTR2のゲート電圧を調整して演算増幅器の入出力電圧の許容範囲を変更することができる。演算増幅器の入出力電圧が許容範囲から外れると、演算増幅器は動作しない可能性がある。
【0095】
演算増幅器の入力電圧の動作最大値と演算増幅器の出力電圧の動作最小値は、第1トランジスタTR1と第2トランジスタTR2のゲート電圧に応じて決められてもよい。インバース信号INVに応じて演算増幅器の入力端子の極性が変更され、演算増幅器の出力端子が変更され得るため、演算増幅器の正常的な動作のために入出力電圧の許容範囲が調整されることができる。
【0096】
ゲート電圧制御部は、インバース信号INVがハイであることに対応して低い変換ゲインに対応する画素信号が入力されるときに提供されるゲート電圧よりさらに低いゲート電圧が第2ノードVGに印加されるように制御することができる。ゲート電圧制御部は、画素信号の変換ゲインが低い変換ゲインから高い変換ゲインに変化されたときに発生する電圧降下によって第1入力端N1の電圧が低くなり、インバース信号INVによって第1入力端N1と第2入力端N2の極性が変更されても、演算増幅器の入出力電圧が動作許容範囲に含まれるように第2ノードVGに印加される第1トランジスタTR1と第2トランジスタTR2のゲート電圧を制御することができる。
【0097】
本発明の実施例では、第2ノードVGに印加される第1トランジスタTR1と第2トランジスタTR2のゲート電圧は演算増幅器に含まれたトランジスタの電圧及び画素信号の変換ゲインの変更によって発生した電圧降下のために減少した電圧サイズに基づいて決められてもよい。
【0098】
図8は本発明の他の実施例による演算増幅器を説明するための回路図である。
【0099】
図8を参照すると、変更信号DCGによって第2入力端N2の第1パスまたは第2パスの活性化有無が決められる演算増幅器が示されている。図8の演算増幅器の構成のうち、変更信号DCGによって第2入力端N2の第1パスまたは第2パスの活性化有無が決められる構成を除いた構成は図7の演算増幅器と同じであってもよい。
【0100】
演算増幅器は第2入力トランジスタTI2と第3入力トランジスタTI3を含んでもよい。第2入力トランジスタTI2は変更信号DCGが印加されるスイッチとカスケード接続されてもよい。第2入力トランジスタTI2のゲート端子は第1臨時ノードN21と接続されてもよい。第3入力トランジスタTI3は逆変更信号nDCGが印加されるスイッチとカスケード接続されてもよい。第3入力トランジスタTI3のゲート端子は第2臨時ノードN22と接続されてもよい。
【0101】
変更信号DCGと逆変更信号nDCGは互いに異なる論理値を有することができる。例えば、変更信号DCGがハイであれば、逆変更信号nDCGはローであることができる。変更信号DCGがハイのとき、第2入力トランジスタTI2が含まれた第1パスが活性化され、第3入力トランジスタTI3が含まれた第2パスが不活性化されることができる。
【0102】
図9は本発明の実施例による信号変換方法を説明するためのフローチャートである。
【0103】
図9を参照すると、イメージセンサに含まれた信号変換器は、アナログタイプの画素信号をデジタルタイプの画素値に変換することができる。信号変換器に含まれた演算増幅器は信号変換に用いられるランプ信号に基づいて画素信号をデジタル信号に変換することができる。演算増幅器は画素信号の変換ゲインに応じてランプ信号のオフセット電圧を変更することにより、変換ゲインの変更にもかかわらず画素信号をデジタル信号に変換することができる。
【0104】
段階S910では、信号変換器は画素信号とランプ信号を受信することができる。画素で生成される画素信号はアナログ-デジタル変換に関する変換ゲインが変更されることができる。画素信号の変換ゲインはイメージセンサに入射する光が低照度であるか否かによって変わってもよい。本発明の実施例において、画素は第1変換ゲインまたは第2変換ゲインに対応する画素信号を生成することができる。第1変換ゲインは第2変換ゲインより小さくてもよい。第1変換ゲインは低い変換ゲインであり、第2変換ゲインは高い変換ゲインであってもよい。
【0105】
本発明の実施例では、画素に入射する光の強度が弱い場合、高い変換ゲインに対応する画素信号が出力されることができる。画素信号は演算増幅器の第1入力端に印加されることができる。演算増幅器の第2入力端にはランプ信号が印加されてもよい。
【0106】
段階S920では、演算増幅器に含まれた信号管理部は受信した画素信号の変換ゲインを判断することができる。本発明の実施例において、信号管理部は受信した画素信号の変換ゲインが第1変換ゲインであるか否かを決めることができる。受信した画素信号の変換ゲインが第1変換ゲインである場合、段階S931が行われ、受信した画素信号の変換ゲインが第1変換ゲインでない場合は段階S941が行われることができる。画素信号の変換ゲインに応じて後に生成されるインバース信号の論理値とオフセットキャパシタに貯蔵されるオフセット電圧が変わってもよい。段階S920において信号管理部が受信した画素信号の変換ゲインが第1変換ゲインであるか否かを判断するのは、本発明の一実施例に過ぎず、これに限定されない。例えば、信号管理部は受信した画素信号の変換ゲインが第2変換ゲインであるか否かを判断し、判断結果に応じて段階S931または段階S941が行われてもよい。
【0107】
段階S931では、信号管理部は第1変換ゲインに対応する画素信号の受信に対応して第1論理値を有するインバース信号を生成することができる。一方、段階S941における信号管理部は第2変換ゲインに対応して第2論理値を有するインバース信号を生成することができる。本発明の実施例では、第1論理値はハイであり、第2論理値はローであってもよい。インバース信号は演算増幅器に伝達されることができる。
【0108】
段階S933では、演算増幅器は第1論理値を有するインバース信号に基づいて演算増幅器の入力端の極性を決めることができる。本発明の実施例では、演算増幅器は第1論理値を有するインバース信号の受信に対応して第1入力端の極性を負極に設定し、第2入力端の極性を正極に設定することができる。
【0109】
一方、段階S943では、演算増幅器は第2論理値を有するインバース信号に基づいて演算増幅器の入力端の極性を決めることができる。演算増幅器は第2論理値を有するインバース信号の受信に対応して第1入力端の極性を正極に設定し、第2入力端の極性を負極に変更することができる。
【0110】
演算増幅器の入力端の極性に応じて演算増幅器の出力端のうち有効な出力を出力する出力端が変更されることができる。演算増幅器は第1論理値を有するインバース信号の受信に対応して第1出力端を介して画素値を出力することができる。本発明の実施例では、演算増幅器が第2論理値を有するインバース信号を受信することに対応して演算増幅器の第2出力端が活性化されることができる。演算増幅器の第2出力端は第2入力端に接続されるだけで、カウンタと接続されなくてもよい。演算増幅器は第2論理値を有するインバース信号の受信に対応してカウンタに画素値を出力しなくてもよい。
【0111】
段階S935では、信号変換器は画素信号の変換ゲインに応じて決められるオフセット電圧を演算増幅器の第2入力端と接続されたオフセットキャパシタに貯蔵することができる。本発明の実施例において、信号変換器は第1変換ゲインに対応する画素信号に基づいて第1オフセット電圧を決めることができる。信号変換器は第1オフセット電圧をオフセットキャパシタに貯蔵することができる。
【0112】
一方、段階S945では、信号変換器は第1変換ゲインが第2変換ゲインに変更されることに対応して、第2変換ゲインに対応する画素信号に応じて降下した第1入力端の電圧に基づいて第2オフセット電圧を決めることができる。信号変換器は第2オフセット電圧をオフセットキャパシタに貯蔵することができる。
【0113】
信号変換器は第2オフセット電圧をオフセットキャパシタに貯蔵した後、演算増幅器の極性を再び変更することができる。信号変換器は第1入力端を負極に再設定し、第2入力端を負極に再設定することができる。
【0114】
段階S950では、信号変換器はアナログタイプの画素信号をデジタル信号に変換することができる。信号変換器はオフセットキャパシタに貯蔵されたオフセット電圧に基づいて画素信号をデジタル信号に変換することができる。信号変換器は第2入力端にランプ波形が印加されることに対応して時間を量子化して画素信号をデジタル信号に変換することができる。本発明の実施例では、第2入力端に印加されるランプ波形の中心電圧がオフセット電圧に応じて変わることができる。
【0115】
信号変換器は第1変換ゲインに対応する画素信号のリセットレベルに対してアナログ-デジタル信号変換を行い、第1変換値を算出することができる。信号変換器は変換ゲインが第2変換ゲインに変更された画素信号のリセットレベルに対してアナログ-デジタル信号変換を行い、第2変換値を算出することができる。画素は伝送信号に応じてノーマル画素信号を出力することができる。信号変換器は第2変換ゲインに対応するノーマル画素信号に対する信号変換を行い、第3変換値を算出することができる。信号変換器は変換ゲインが第1変換ゲインに変更されたノーマル画素に対する信号変換を行い、第4変換値を算出することができる。信号変換器は第4変換値から第1変換値を差し引いて第1変換ゲインに対応する画素値を算出することができる。信号変換器は第3変換値から第2変換値を差し引いて第2変換ゲインに対応する画素値を算出することができる。
【0116】
アナログタイプの画素信号をデジタルタイプの画素値に変換する方法の説明は、図4及び図6の説明に対応することができる。
【0117】
図10は本発明の実施例によるイメージセンサを含む電子装置を示すブロック図である。
【0118】
図10を参照すると、電子装置2000は、イメージセンサ2010、プロセッサ2020、記憶装置(STORAGE DEVICE)2030、メモリ装置(MEMORY DEVICE)2040、入力装置2050及び出力装置2060を含んでもよい。図10には示されていないが、電子装置2000はビデオカード、サウンドカード、メモリカード、USB装置などと通信するか、または他の電子機器と通信できるポート(port)をさらに含んでもよい。
【0119】
イメージセンサ2010は入射光に相応するイメージデータを生成することができる。イメージデータはプロセッサ2020に伝達されて処理されてもよい。イメージセンサ2010はレンズを介して入力された(またはキャプチャされた(captured))オブジェクトに対するイメージデータを生成することができる。レンズは光学系を形成する少なくとも1つのレンズを含んでもよい。
【0120】
イメージセンサ2010は複数の画素を含んでもよい。画素は低い変換ゲインまたは高い変換ゲインに対応する画素信号を出力することができる。画素が出力する画素信号はアナログ信号であってもよい。イメージセンサ2010はインバース信号に基づいて入力端の極性を変更する演算増幅器を含んでもよい。演算増幅器は信号変換に用いられるランプ信号と画素信号とを比較した比較信号を出力することができる。イメージセンサ2010に含まれたカウンタは演算増幅器の出力に基づいて画素信号をデジタル信号に変換することができる。イメージセンサ2010は画素信号の変換ゲインが変更されるとインバース信号を生成する信号管理部を含んでもよい。演算増幅器は画素信号の変換ゲインに応じて決められるオフセット電圧を演算増幅器の入力端と接続されたキャパシタに貯蔵することができる。
【0121】
出力装置2060はイメージデータを表示することができる。記憶装置2030はイメージデータを貯蔵することができる。プロセッサ2020はイメージセンサ2010、出力装置2060、及び記憶装置2030の動作を制御することができる。
【0122】
プロセッサ2020はイメージセンサ2010から受信する画素データを処理する演算を行い、処理されたイメージデータを出力するイメージ処理装置であってもよい。ここで、処理はEIS(Electronic Image Stabilization)、補間、色調補正、画質補正、サイズ調整などであってもよい。
【0123】
プロセッサ2020はイメージセンサ2010とは独立したチップで具現されてもよい。例えば、プロセッサ2020はマルチチップパッケージ(multi-chip package)で具現されることができる。本発明の他の実施例では、プロセッサ2020はイメージセンサ2010の一部として含まれて1つのチップで具現されてもよい。
【0124】
プロセッサ2020は電子装置2000の動作を実行し、制御することができる。本発明の実施例によると、プロセッサ2020は、マイクロプロセッサ(microprocessor)、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、またはアプリケーションプロセッサ(application processor、AP)であってもよい。プロセッサ2020はアドレスバス(address bus)、制御バス(control bus)及びデータバス(data bus)を介して記憶装置2030、メモリ装置2040、入力装置2050及び出力装置2060に接続されて通信を行うことができる。
【0125】
記憶装置2030はフラッシュメモリ装置(flash memory device)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive;SSD)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive;HDD)、シーディーロム(CD-ROM)、及びあらゆる形態の不揮発性メモリ装置などを含んでもよい。
【0126】
メモリ装置2040は電子装置2000の動作に必要なデータを貯蔵することができる。例えば、メモリ装置2040は動的ランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory;DRAM)、静的ランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory;SRAM)などの揮発性メモリ装置と、イーピーロム(Erasable Programmable Read-Only Memory)、イーイーピーロム(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory;EEPROM)及びフラッシュメモリ装置などの不揮発性メモリ装置と、を含んでもよい。プロセッサ2020はメモリ装置2040に貯蔵された命令語セットを実行してイメージセンサ2010及び出力装置2060を制御することができる。
【0127】
入力装置2050はキーボード、キーパッド、マウスなどの入力手段を含み、出力装置2060はプリンター、ディスプレイなどの出力手段を含んでもよい。
【0128】
イメージセンサ2010は様々な形態のパッケージで具現されてもよい。例えば、イメージセンサ2010の少なくとも一部の構成は、PoP(Package on Package)、Ball grid arrays(BGAs)、Chip scale packages(CSPs)、Plastic Leaded Chip Carrier(PLCC)、Plastic Dual In-Line Package(PDIP)、Die in Waffle Pack、Die in Wafer Form、Chip On Board(COB)、Ceramic Dual In-Line Package(CERDIP)、Plastic Metric Quad Flat Pack(MQFP)、Thin Quad Flat Pack(TQFP)、Small Outline Integrated Circuit(SOIC)、Shrink Small Outline Package(SSOP)、Thin Small Outline Package(TSOP)、System In Package(SIP)、Multi Chip Package(MCP)、Wafer-level Fabricated Package(WFP)、Wafer-Level Processed Stack Package(WSP)などのパッケージを利用して具現されてもよい。
【0129】
一方、電子装置2000はイメージセンサ2010を利用する全てのコンピューティングシステムと解釈してもよい。電子装置2000はパッケージングされたモジュール、部品などの形態で具現されてもよい。例えば、電子装置2000はデジタルカメラ、モバイル機器、スマートフォン(smart phone)、PC(Personal Computer)、タブレットPC(tablet personal computer)、ノート型パソコン(notebook)、PDA(personal digital assistant)、EDA(enterprise digital assistant)、PMP(portable multimedia player)、ウェアラブルデバイス(wearable device)、ブラックボックス、ロボット、自律走行車両などで具現されてもよい。
【0130】
本発明の範囲は上記した詳細な説明よりは添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0131】
100 イメージセンサ
110 画素アレイ
120 制御回路
130 信号変換器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10