(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067438
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】データ処理装置、データ処理システム、データ処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0481 20220101AFI20240510BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240510BHJP
G06V 30/12 20220101ALI20240510BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06Q50/10
G06V30/12 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022177503
(22)【出願日】2022-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】小林 理恵
(72)【発明者】
【氏名】工藤 心一
(72)【発明者】
【氏名】大場 知悟
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 樹里
【テーマコード(参考)】
5B064
5E555
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5B064FA05
5E555AA22
5E555AA23
5E555AA26
5E555AA76
5E555BA01
5E555BB01
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5E555BC19
5E555BD01
5E555CA48
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5E555DB25
5E555DB41
5E555DC33
5E555DC35
5E555DC75
5E555DD06
5E555DD07
5E555EA07
5E555EA14
5E555EA22
5E555EA24
5E555FA00
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】作業の負荷を軽減させることを目的としている。
【解決手段】外部から取得した取得データに含まれる情報の項目を、項目判別情報を参照して、編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とに判別する項目判別部と、前記取得データを管理するための管理画面を表示させる表示制御部と、を有し、前記管理画面は、前記編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とが異なる表示態様で表示される、データ処理装置である。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から取得した取得データに含まれる情報の項目を、項目判別情報を参照して、編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とに判別する項目判別部と、
前記取得データを管理するための管理画面を表示させる表示制御部と、を有し、
前記管理画面は、前記編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とが異なる表示態様で表示される、データ処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、
前記管理画面において、前記取得データ毎に、前記取得データの内容に対する確認作業の進捗を示す情報を表示させる、請求項1記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記取得データに対して所定の処理を行う処理部を有し、
前記表示制御部は、
前記管理画面において、前記取得データが選択されると、前記取得データと、前記取得データに対して前記所定の処理を行った結果である処理結果データと、を含む確認画面を表示させる、請求項1又は2記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記確認画面は、前記編集が許容される項目に対する入力が可能な状態であり、前記編集が禁止された項目に対する入力が不可能な状態で表示される、請求項3記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記取得データの内容に対する確認作業の進捗を示す情報が、前記確認作業が完了したことを示す場合に、予め決められた出力先に対する前記処理結果データの出力を許可する出力部を有する、請求項4記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記取得データは、画像データを含み、前記所定の処理は、前記画像データに対する文字認識処理を含み、前記処理結果データは、前記画像データに対する前記文字認識処理により抽出されたテキストデータを含む、請求項5記載のデータ処理装置。
【請求項7】
データ処理装置と、前記データ処理装置と通信を行う端末装置とを含むデータ処理システムであって、
前記データ処理装置は、
外部から取得した取得データに含まれる情報の項目を、項目判別情報を参照して、編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とに判別する項目判別部と、
前記取得データを管理するための管理画面を表示させる第一の表示制御部と、を有し、
前記管理画面は、前記編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とが異なる表示態様で表示され、
前記端末装置は、
前記管理画面の表示指示を受け付ける入力受付部と、
前記表示指示に応じて前記管理画面を表示部に表示させる第二の表示制御部と、を有する、データ処理システム。
【請求項8】
データ処理装置によるデータ処理方法であって、前記データ処理装置が、
外部から取得した取得データに含まれる情報の項目を、項目判別情報を参照して、編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とに判別し、
前記取得データを管理するための管理画面を表示させ、
前記管理画面は、前記編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とが異なる表示態様で表示される、データ処理方法。
【請求項9】
外部から取得した取得データに含まれる情報の項目を、項目判別情報を参照して、編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とに判別し、
前記取得データを管理するための管理画面を表示させ、
前記管理画面は、前記編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とが異なる表示態様で表示される、処理をコンピュータに実行させる、データ処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、データ処理システム、データ処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、情報処理装置において、外部から取得したデータを管理するための技術が知られている。コンピュータを利用した文書管理等がその一例である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
データを管理する作業には、ユーザが目視にてデータの内容を確認する作業が含まれる場合がある。この作業では、ユーザが自身でデータの内容の正誤を判断する必要があり、作業に手間がかかる。
【0004】
開示の技術は、上記事情に鑑みて成されたものであり、作業の負荷を軽減させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
開示の技術は、外部から取得した取得データに含まれる情報の項目を、項目判別情報を参照して、編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とに判別する項目判別部と、前記取得データを管理するための管理画面を表示させる表示制御部と、を有し、
前記管理画面は、前記編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とが異なる表示態様で表示される、データ処理装置である。
【発明の効果】
【0006】
作業の負荷を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態のデータ処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】データ処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図6】項目判別データベースの一例を示す図である。
【
図8】データ処理システムの有する各装置の機能構成を説明する図である。
【
図9】データ処理システムの動作を説明する第一のシーケンス図である。
【
図10】データ処理システムの動作を説明する第二のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、図面を参照して、本実施形態について説明する。
図1は、本実施形態のデータ処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0009】
本実施形態のデータ処理システム100は、データ処理装置200、画像形成装置300、端末装置400を有する。本実施形態のデータ処理システム100において、データ処理装置200と、画像形成装置300と、端末装置400とは、ネットワークを介して接続される。
【0010】
データ処理システム100において、データ処理装置200は、例えば、ネットワークを介して基幹システム500と接続される。基幹システム500とは、例えば、本実施形態のデータ処理装置200において処理されたデータを用いて特定の用途と対応した処理を行うシステムである。なお、基幹システム500は、例えば、特定の用途と対応した処理を実行するソフトウェアであってもよい。
【0011】
データ処理システム100において、画像形成装置300は、データ処理装置200に対してデータを提供する提供元となる装置の一例である。
【0012】
本実施形態の画像形成装置300は、スキャン機能、コピー機能、FAX機能等を実現するためのアプリケーションが搭載されており、各機能と対応するアプリケーションを選択することで、これらの機能が実現される。
【0013】
なお、データ処理システム100において、データの提供元となる装置は、画像形成装置300に限定されず、例えば、音声データや動画データを出力する装置であってもよいし、文書データを出力する装置であってもよい。
【0014】
端末装置400は、データ処理装置200が取得したデータを管理するための端末装置である。言い換えれば、端末装置400は、データ処理システム100のユーザによって利用される端末装置であり、主に、データ処理装置200が取得したデータの確認や修正の作業に用いられる。
【0015】
本実施形態におけるデータの管理とは、データに含まれる情報の内容の正誤を確認すること、情報の内容に誤りがあった場合に、誤った情報を修正すること、指定された基幹システム500に対してデータを出力できる状態にすること、等を含む。
【0016】
本実施形態のデータ処理装置200は、画像形成装置300からデータを取得すると、取得したデータに含まれる項目を、確度の高い項目と、それ以外の項目とに判別し、確度の高い項目の編集を禁止し、それ以外の項目の編集を許容する。
【0017】
そして、データ処理装置200は、取得したデータを管理するための管理画面において、編集が禁止された項目(情報)と、編集が許容された項目(情報)とを、異なる表示態様で表示させる。管理画面は、端末装置400に表示されてよい。
【0018】
本実施形態では、これにより、ユーザに対し、編集が禁止された情報と、編集が許容された情報とを把握させることができる。したがって、本実施形態によれば、ユーザは、自身でデータの編集(修正)をすべき項目を容易に判断でき、外部から取得したデータの管理にかかる手間を低減できる。
【0019】
さらに、本実施形態では、データ処理装置200が外部から取得したデータに対して、ユーザによるデータの内容の確認が行われたか否かを示す情報を、端末装置400に表示させる。言い換えれば、データ処理装置200は、外部から取得したデータに対する確認作業の進捗を示す情報を、端末装置400に表示させる。
【0020】
このため、本実施形態によれば、外部から取得したデータに対する確認作業が行われたか否かを容易にユーザに把握させることができる。
【0021】
したがって、例えば、外部から取得したデータが多数存在し、これらのデータの確認作業を複数のユーザで分担して行う場合等に、確認作業の進捗状況を複数のユーザに把握させることができる。
【0022】
本実施形態のデータ処理装置200は、記憶部220と、データ処理部230とを有する。記憶部220は、入力データベース240、分類データベース250、管理用データベース260、項目判別データベース270、出力先データベース280を有する。
【0023】
入力データベース240は、データ処理装置200が外部から取得したデータが格納される。分類データベース250は、データ処理部230が外部から取得したデータの種類を分類する際に、データ処理部230により参照される。
【0024】
管理用データベース260は、データ処理装置200が外部から取得したデータを管理するための管理用データが格納される。管理用データは、外部から取得したデータに対して、所定の処理を実行した結果である処理結果データが含まれる。管理用データの詳細は後述する。
【0025】
項目判別データベース270は、データ処理装置200が外部から取得したデータに含まれる情報の項目を、編集が禁止された項目と、編集が許容された項目とに判別する際に、データ処理部230により参照される。
【0026】
出力先データベース280は、管理用データに含まれる処理結果データの出力先に関する情報が格納される。
【0027】
以下の本実施形態の説明では、画像形成装置300のスキャン機能によりスキャンされた文書の画像データ、及び、画像形成装置300において画像データに付与された画像データの書誌データを、データ処理装置200が外部から取得した取得データの一例とする。言い換えれば、本実施形態の取得データは、画像データと、画像データに自動的に付与される書誌データとを含む。
【0028】
また、以下の本実施形態の説明では、画像データに対する文字認識処理を、データ処理部230が行う所定の処理の一例とする。
【0029】
また、以下の説明では、画像データに対する文字認識処理の結果として抽出されたテキストデータを、処理結果データの一例とする。
【0030】
本実施形態のデータ処理部230は、画像形成装置300のスキャン機能によって読み取られた画像データと、画像データに付与された書誌データとを取得して、入力データベース240に格納する。
【0031】
次に、データ処理部230は、文字認識処理により、取得データに含まれる画像データからテキストデータを抽出し、分類データベース250を参照して、取得データの種類を分類する。そして、データ処理部230は、テキストデータと、分類結果とを管理用データベース260に格納する。言い換えれば、データ処理部230は、取得データの分類結果と、処理結果データとを対応付けて、管理用データベース260に格納する。
【0032】
なお、管理用データベース260に格納されるテキストデータは、例えば、画像形成装置300においてスキャンされた文書が帳票である場合には、帳票に含まれる項目と項目値とが対応付けられたデータとなる。
【0033】
また、データ処理部230は、ユーザにより取得データの内容の確認作業が行われた場合、確認作業が行われた取得データと対応する処理結果データを、出力先データベース280が示す出力先へ出力する。
【0034】
また、データ処理部230は、管理用データベース260に格納された管理用データを端末装置400に表示させる際に、項目判別データベース270を参照して、編集が禁止された項目と、編集が許容された項目とを異なる表示態様で表示させる。
【0035】
なお、
図1の例では、データ処理装置200が、記憶部220内に5つのデータベースを有する構成としたが、これに限定されない。各データベースは、一部がデータ処理装置200の外部装置に設けられていてもよいし、各データベース全てが外部装置に設けられていてもよい。
【0036】
また、
図1の例では、データ処理装置200がデータ処理部230を実現するものとしたが、これに限定されない。データ処理部230は、複数の情報処理装置によって実現されてもよい。
【0037】
また、
図1の例では、データ処理システム100に含まれる画像形成装置300と端末装置400とは、それぞれ1台としているが、データ処理システム100に含まれる画像形成装置300と端末装置400の台数は、任意の数であって良い。
【0038】
また、本実施形態のデータ処理装置200が有する各データベースは、データ処理システム100を利用するテナント毎に設けられていてもよく、端末装置400と画像形成装置300は、例えば、テナント毎に管理されていてもよい。テナントとは、企業等の組織であり、複数のユーザが所属していてよい。
【0039】
次に、
図2を参照して、本実施形態のデータ処理装置200のハードウェア構成について説明する。
図2は、データ処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0040】
図2に示されているように、データ処理装置200は、コンピュータによって構築されており、
図2に示されているように、CPU201、ROM202、RAM203、HD204、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ205、ディスプレイ206、外部機器接続I/F(Interface)208、ネットワークI/F209、バスライン210、キーボード211、ポインティングデバイス212、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ214、メディアI/F216を備えている。
【0041】
これらのうち、CPU201は、データ処理装置200全体の動作を制御する。ROM202は、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HD204は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ205は、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ206は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F208は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F209は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン210は、
図2に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0042】
また、キーボード211は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス212は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ214は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F216は、フラッシュメモリ等の記録メディア215に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0043】
図3は、端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。本実施形態の端末装置400は、CPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、CMOSセンサ405、撮像素子I/F406、加速度・方位センサ407、メディアI/F409、GPS受信部411を備えている。
【0044】
これらのうち、CPU401は、端末装置400全体の動作を制御する演算処理装置である。ROM402は、CPU401やIPL等のCPU401の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。EEPROM404は、CPU401の制御にしたがって、スマートフォン用プログラム等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。ROM402、RAM403、EEPROM404は、端末装置400の記憶装置の一例である。
【0045】
CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ405は、CPU401の制御に従って被写体(主に自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。尚、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像手段であってもよい。
【0046】
撮像素子I/F406は、CMOSセンサ405の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ407は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F409は、フラッシュメモリ等の記録メディア408に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部411は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
【0047】
また、端末装置400は、遠距離通信回路412、遠距離通信回路412のアンテナ412a、CMOSセンサ413、撮像素子I/F414、マイク415、スピーカ416、音入出力I/F417、ディスプレイ418、外部機器接続I/F(Interface)419、近距離通信回路420、近距離通信回路420のアンテナ420a、及びタッチパネル421を備えている。
【0048】
これらのうち、遠距離通信回路412は、通信ネットワークを介して、他の機器と通信する回路である。CMOSセンサ413は、CPU401の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F414は、CMOSセンサ413の駆動を制御する回路である。マイク415は、音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ416は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F417は、CPU401の制御に従ってマイク415及びスピーカ416との間で音信号の入出力を処理する回路である。
【0049】
ディスプレイ418は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。外部機器接続I/F419は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路430は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。タッチパネル421は、利用者がディスプレイ418を押下することで、端末装置400を操作する入力手段の一種である。ディスプレイ418は、端末装置400の有する表示部の一例である。
【0050】
次に、
図4乃至
図7を参照して、本実施形態のデータ処理システム100が有する各データベースについて説明する。
【0051】
図4は、分類の仕方について説明する図である。本実施形態の分類データベース250は、データ処理装置200が外部から取得した取得データの種類を分類する際に参照される分類情報を予め格納する。
分類データベース250は、情報の項目として、分類と、抽出内容とを有し、両者が対応付けられている。以下の説明では、項目「分類」の値と、項目「抽出内容」の値とを含む。
【0052】
項目「分類」の値は、取得データの分類を示す。言い換えれば、項目「分類」の値は、文書の種類を示す。項目「抽出内容」の値は、項目「分類」の値と対応付けられるデータの内容を示す。
【0053】
図4の例では、画像データから抽出されたテキストデータ(処理結果データ)から、文字列「金額」、「宛先」、「支払い納期」等が抽出された場合は、取得データの分類が「請求書」とされる。また、
図4の例では、画像データから抽出されたテキストデータから、文字列「注文金額」、「注文内容」等が抽出された場合は、取得データの分類が「注文書」とされる。
【0054】
次に、
図5を参照して、管理用データベース260について説明する。
図5は、管理用データベースの一例を示す図である。本実施形態の管理用データベース260は、情報の項目として、スキャン日時、ユーザ名、文書分類、ファイル名、ステータス、画像データ格納先、処理結果データ等を含む。
【0055】
管理用データベース260において、項目「スキャン日時」、「ユーザ名」と、その他の項目とは対応付けられている。以下の説明では、管理用データベース260において、項目「スキャン日時」、「ユーザ名」の値と、その他の項目の値とを含む情報が、管理用データである。
【0056】
項目「スキャン日時」の値は、データが画像形成装置300においてスキャンされた日時を示す。言い換えれば、項目「スキャン日時」の値は、取得データが、画像形成装置300において生成された日時を示す。
【0057】
項目「ユーザ名」の値は、画像形成装置300の利用者を識別するための情報である。言い換えれば、項目「ユーザ名」の値は、画像形成装置300においてスキャン機能を利用したユーザの名称を示す。なお、本実施形態では、画像形成装置300の利用者を特定する情報として、ユーザ名を用いているが、画像形成装置300の利用者を特定する情報は、ユーザ名に限定されず、ユーザID等を用いてもよい。
【0058】
本実施形態において、項目「スキャン日時」、「ユーザ名」は、書誌データに含まれる項目であり、画像データを特定する情報である。言い換えれば、項目「スキャン日時」、「ユーザ名」は、取得データを特定する情報であり、処理結果データと取得データとを紐付けるデータと言える。また、本実施形態の管理用データは、取得データに含まれる情報の項目を含むものと言える。
【0059】
項目「分類」の値は、データ処理装置200が取得データの種類を分類した結果を示す。項目「ファイル名」の値は、取得データのファイル名を示す。ファイル名は、画像形成装置300において自動的に生成されてもよいし、データ処理装置200が画像形成装置300から取得データを取得した際に自動的に生成されてもよい。
【0060】
項目「ステータス」の値は、取得データの内容の確認作業の進捗を示す。具体的には、項目「ステータス」の値は、端末装置400のユーザにより、取得データの内容の確認が完了したか否かを示す。
【0061】
本実施形態において、取得データの内容の確認とは、取得データに含まれる画像データと、画像データから抽出されたテキストデータ(処理結果データ)とを、ユーザが目視で照合することを含む。
【0062】
本実施形態では、項目「ステータス」の値が「済」である場合は、取得データの内容の確認が完了した状態を示し、項目「ステータス」の値が「未」である場合は、取得データの内容の確認が行われていない状態を示す。
【0063】
本実施形態において、取得データの内容の確認が完了した状態とは、管理用データベース260に格納された処理結果データを基幹システム500に対して出力することが可能な状態である。
【0064】
なお、以下の説明では、ユーザによる内容の確認が完了している取得データと紐付けられた処理結果データを、確定処理結果データと呼び、ユーザによる内容の確認が完了していない取得データと紐付けられた処理結果データを未確定処理結果データと呼ぶ場合がある。
【0065】
言い換えれば、ステータスが「済」の処理結果データは、確定処理結果データであり、ステータスが「未」の処理結果データは、未確定処理結果データである。
【0066】
項目「画像データ格納先」の値は、取得データに含まれる画像データの格納先を示す。言い換えれば、項目「画像データ格納先」の値は、画像形成装置300から取得した画像データの格納先を示す。画像データは、入力データベース240に格納されるため、項目「画像データ格納先」の値は、入力データベース240内の記憶領域を特定する値となってよい。
【0067】
項目「処理結果データ」の値は、取得データに含まれる画像データから抽出されたテキストデータを示す。言い換えれば、項目「テキスト」の値は、データ処理部230による処理の結果そのものである。
【0068】
なお、
図5は、管理用データベース260の一例であり、管理用データベース260に格納される情報の項目はこれに限定されない。例えば、管理用データベース260には、
図5に示す項目以外の項目が含まれてもよいし、
図5に示す項目の一部が含まれなくてもよい。
【0069】
次に、
図6を参照して、項目判別データベース270について説明する。
図6は、項目判別データベースの一例を示す図である。
【0070】
本実施形態の項目判別データベース270では、編集禁止項目と、取得データに含まれるデータの項目とが対応付けられている。以下の説明では、項目判別データベース270において対応付けられた情報を、項目判別情報と表現する場合がある。
【0071】
図6の例では、編集禁止項目に、取得データに含まれる項目のうち、スキャン日時とユーザ名とが対応付けられている。
【0072】
本実施形態の編集禁止項目とは、項目の値の確度が高い項目や、上書きを禁止することが望ましい項目であり、例えば、データ処理システム100の管理者等によって予め設定される。
【0073】
図6の例では、編集禁止項目をスキャン日時とユーザ名としたが、これらは一例であり、他の項目が設定されてもよい。
【0074】
本実施形態では、画像形成装置300から取得する取得データを画像データと書誌データとし、データ処理装置200が行われる所定の処理の結果である処理結果データを、文字認識処理の結果であるテキストデータとしている。この場合、テキストデータは取得データに含まれないため、テキストデータに含まれる項目は、編集禁止項目に設定されない。
【0075】
これに対し、画像形成装置300において、帳票画像のスキャンと、帳票画像に対する文字認識処理とが行われるものとし、データ処理装置200で行われる所定の処理を、帳票に含まれる項目と項目値とを対応づける帳票認識処理とした場合を考える。
【0076】
この場合、データ処理装置200が画像形成装置300から取得する取得データは、帳票画像データと、書誌データと、帳票画像から抽出されたテキストデータとなり、データ処理装置200における所定の処理をした処理結果データは、帳票認識の結果となる。
【0077】
したがって、帳票画像から抽出されたテキストデータは、取得データの一部として、編集禁止項目に設定され得る。
【0078】
このように、本実施形態では、編集禁止項目に設定される項目は、データ処理装置200が外部から取得する取得データと、データ処理装置200が行う所定の処理に応じて、自由に設定されてよい。
【0079】
次に、
図7を参照して、出力先データベース280について説明する。
図7は、出力先データベースの一例を示す図である。
【0080】
出力先データベース280は、情報の項目として、分類、出力先を含み、両者は対応付けられている。項目「分類」の値は、取得データの種類を示す。
【0081】
項目「出力先」の値は、確定処理結果データの出力先となる基幹システム500を示す。具体的には、項目「出力先」の値は、基幹システム500を特定するための識別情報等であってもよい。
【0082】
なお、
図7では、出力先は取得データの種類と対応付けられるものとしたが、これに限定されない。出力先は、例えば、テナント毎に決められていてもよいし、テナントに所属するユーザ毎に決められていてもよい。
【0083】
次に、
図8を参照して、本実施形態のデータ処理システム100の有する各装置の機能構成について説明する。
図8は、データ処理システムの有する各装置の機能構成を説明する図である。
【0084】
始めに、データ処理装置200の機能について説明する。本実施形態のデータ処理部230は、入力受付部231、格納制御部232、文字認識部233、分類部234、項目判別部235、表示制御部236、出力部237を有する。
【0085】
入力受付部231は、データ処理装置200に対する各種の入力を受け付ける。具体的には、入力受付部231は、画像形成装置300から送信されるデータの取得や、端末装置400からの各種の要求の受け付けを行う。
【0086】
格納制御部232は、入力受付部231により入力を受け付けた取得データの格納や、取得データに対して後述する各部の処理を行った後のデータの格納を制御する。
【0087】
具体的には、格納制御部232は、例えば、入力受付部231により入力を受け付けた画像データ及び書誌データを、入力データベース240に格納する。
【0088】
文字認識部233は、所定の処理として、入力データベース240に格納された画像データに対する文字認識処理を行い、画像データから処理結果データとなるテキストデータを抽出する。文字認識部233により抽出されたテキストデータは、格納制御部232により、書誌データと対応付けられて、管理用データベース260に格納される。
【0089】
分類部234は、文字認識部233により抽出されたテキストデータと、分類データベース250とを参照し、取得データの種類を分類する。分類した結果は、テキストデータ及び書誌データと対応付けられて、管理用データベース260に格納される。
【0090】
項目判別部235は、端末装置400から、取得データの管理画面の表示要求を受け付けた場合に、項目判別データベース270を参照し、取得データに含まれる情報の項目を、編集が禁止された項目と、編集が許容された項目とに判別する。以下の説明では、編集が禁止された項目を編集禁止項目と呼び、編集が許容された項目を編集許容項目と呼ぶ。
【0091】
表示制御部236は、端末装置400からの要求に応じて、端末装置400の表示を制御する。具体的には、表示制御部236は、取得データを管理するための管理画面を端末装置400に表示させる。本実施形態の管理画面とは、取得データの一覧を示す一覧画面であってもよい。表示制御部236は、端末装置400に管理画面を表示させる際に、項目判別部235により判別された編集禁止項目と、編集許容項目と、の表示態様を異ならせる。
【0092】
また、表示制御部236は、管理画面を表示させる際に、処理結果データの項目「ステータス」の値を、取得データ毎に表示させる。言い換えれば、表示制御部236は、管理画面において、取得データと対応する処理結果データが、確定処理結果データであるか、又は、未確定処理結果データであるかを示す情報を表示させる。
【0093】
出力部237は、端末装置400からの要求に応じて、確定処理結果データを基幹システム500へ出力する。言い換えれば、出力部237は、取得データの内容に対する確認作業が完了している処理結果データについてのみ、出力先への出力を許可する。
【0094】
次に、端末装置400の機能について説明する。本実施形態の端末装置400は、入力受付部440と、表示制御部450と、通信部460とを有する。
【0095】
入力受付部440は、端末装置400に対する各種の情報の入力を受け付ける。具体的には、入力受付部440は、端末装置400のユーザの操作による入力を受け付ける。表示制御部450は、端末装置400における表示を制御する。表示制御部450は、例えば、ブラウザ等により実現されてもよいし、データ処理システム100を利用するためのアプリケーション等により実現されてもよい。通信部460は、端末装置400と他の各装置との間で情報の送受信を行う。
【0096】
次に、
図9及び
図10を参照して、本実施形態のデータ処理システム100の動作について説明する。
図9は、データ処理システムの動作を説明する第一のシーケンス図である。
【0097】
図9では、データ処理装置200において、管理用データベース260に管理用データが格納されるまでの処理を示す。
【0098】
本実施形態のデータ処理システム100において、画像形成装置300は、文書をスキャンし(ステップS901)、画像データと書誌データとをデータ処理装置200へ送信する(ステップS902)。
【0099】
データ処理装置200は、データ処理部230の入力受付部231により、画像データと書誌データとを取得すると、格納制御部232により、画像データと書誌データとを入力データベース240に格納する(ステップS903)。
【0100】
続いて、データ処理装置200は、文字認識部233により、取得した画像データに対して文字認識処理を行い、テキストデータを抽出する(ステップS904)。
【0101】
続いて、分類部234により、ステップS903で抽出されたテキストデータと、分類データベース250に格納された分類情報とを参照し、取得データを分類し、分類結果を保持する(ステップS905)。
【0102】
続いて、データ処理装置200は、格納制御部232により、文字認識処理の結果であるテキストデータと、書誌データと、分類結果とを含むデータを、管理用データとして管理用データベース260に格納する(ステップS906)。
【0103】
このとき、格納制御部232は、処理結果データに含まれる項目「ステータス」の値を、「未」とする。
【0104】
本実施形態では、以上のようにして、処理結果データが格納される。
【0105】
図10は、データ処理システムの動作を説明する第二のシーケンス図である。
図10では、データ処理装置200の管理用データベース260に格納された処理結果データが、確定処理結果データとされるまでの動作を示している。
【0106】
本実施形態のデータ処理システム100において、端末装置400は、入力受付部440により、取得データの管理画面の表示を指示する操作を受け付ける(ステップS1001)。続いて、端末装置400は、通信部460により、管理画面の表示要求をデータ処理装置200へ送信する(ステップS1002)。
【0107】
データ処理装置200は、入力受付部231により、管理画面の表示要求を受け付けると、表示制御部236により、管理用データベース260に格納された管理用データの一覧を取得する(ステップS1003)。
【0108】
続いて、データ処理装置200は、項目判別部235により、項目判別データベース270を参照し、取得データに含まれる項目のうちの編集禁止項目と、編集許容項目とを判別する(ステップS1004)。
【0109】
続いて、データ処理装置200は、表示制御部236により、端末装置400に対し、管理画面の表示指示を送信する(ステップS1005)。このとき、表示制御部236は、管理画面において、編集禁止項目と編集許容項目との表示態様を異ならせるように、端末装置400に表示指示を送信する。管理画面の詳細は後述する。
【0110】
端末装置400は、表示指示を受け付けて、表示制御部450により、編集禁止項目と編集許容項目との表示態様を異ならせた管理画面を、端末装置400の表示部であるディスプレイ418に表示させる(ステップS1006)。
【0111】
続いて、端末装置400は、内容に確認作業を行う取得データを選択する操作を受け付けると(ステップS1007)、データ処理装置200に対し、選択された取得データの確認画面の表示要求を送信する(ステップS1008)。
【0112】
データ処理装置200は、確認画面の表示要求を受け付けて、表示制御部236により、選択された取得データと対応付けられた処理結果データを取得し(ステップS1009)、確認画面の表示指示を端末装置400に送信する(ステップS1010)。なお、この確認画面では、編集許容項目に対する入力のみか許容される。確認画面の詳細は後述する。
【0113】
端末装置400は、この表示指示を受け付けて、表示制御部450により、選択された取得データの確認画面をディスプレイ418に表示させる(ステップS1011)。
【0114】
続いて、端末装置400は、編集許容項目に対する編集操作を受け付け(ステップS1012)、編集の完了を指示する操作を受け付けると、データ処理装置200に対し、編集後の処理結果データを送信する(ステップS1013)。
【0115】
データ処理装置200は、編集後の処理結果データを受信すると、格納制御部232により、管理用データベース260へ上書きし、処理結果データを更新する(ステップS1014)。
【0116】
また、端末装置400では、編集が終了すると、確認画面の表示を終えて、管理画面を表示させる(ステップS1015)。
【0117】
続いて、端末装置400は、内容の確認が行われた取得データのステータスを「未」から「済」に変更する操作を受け付けると(ステップS1016)、データ処理装置200に対して、ステータスの変更要求を送信する(ステップS1017)。
【0118】
続いて、端末装置400は、管理画面を更新し、ステータスを示す情報の表示態様を変更させる(ステップS1018)。
データ処理装置200は、変更要求を受け付けて、格納制御部232により、管理用データベース260に格納された管理用データのうち、ステータスの変更が要求された管理用データに含まれる項目「ステータス」の値を、「未」から「済」に更新する(ステップS1019)。
【0119】
次に、
図11乃至
図13を参照し、本実施形態の端末装置400における表示例について説明する。
【0120】
図11は、端末装置の表示例を示す第一の図である。
図11に示す画面111は、
図20のステップS1006で端末装置400に表示される管理画面の一例である。
【0121】
画面111は、表示領域112、113、114、操作ボタン115を含む。表示領域112は、取得データの種類の一覧が表示される。表示領域113は、管理用データベース260を検索するための検索条件の入力が表示される。表示領域114は、管理用データの一覧が表示される。操作ボタン115は、確定処理結果データを出力先へ出力するための操作ボタンである。
【0122】
表示領域114では、管理用データに含まれる項目のうち、取得データの項目であって、且つ、項目判別部235により編集禁止項目に判別された項目の表示態様が、編集許容項目に判別された項目の表示態様と異なる。
【0123】
具体的には、
図11の例では、管理用データに含まれる項目のうち、取得データの項目である「スキャン日時」と「ユーザ名」が編集禁止項目に判別されており、その他の項目は編集許容項目に判別されている。
【0124】
そのため、表示領域114において、項目「スキャン日時」、「ユーザ名」の値が表示される領域116aと、それ以外の項目の値が表示される領域116bとで、表示態様が異なる。具体的には、領域116aと領域116bとでは、背景色が異なっていてもよいし、文字のフォントを異ならせてもよい。
【0125】
また、表示領域114では、管理用データ毎に、確認画面を表示させるための操作ボタンと、ステータスを示す表示欄と対応付けられている。
【0126】
具体的には、例えば、
図11では、管理用データ117と、操作ボタン117a及び表示欄117bとが対応付けられて表示されている。
【0127】
操作ボタン117aは、管理用データ117と対応する取得データの内容を確認する確認画面を表示させるための操作ボタンである。
【0128】
管理用データ117と対応する取得データとは、項目「スキャン日時」の値「2022/9/1 14:46:06」と、項目「ユーザ名」の値「AAA」で特定される取得データである。
【0129】
表示欄117bは、管理用データ117と対応する取得データの内容に対する確認作業の進捗を示す。
図11の例では、表示欄117bに「未」と表示されているため、管理用データ117と対応する取得データの内容に対する確認作業が行われておらず、この取得データと対応する処理結果データは未確定処理結果データであることがわかる。
【0130】
本実施形態のデータ処理装置200は、画面111において、操作ボタン117aが操作されると、管理用データ117と対応する取得データが選択されたものとして、この取得データの確認画面を表示させる。
【0131】
図12は、端末装置の表示例を示す第二の図である。
図12に示す画面121は、
図10のステップS1011において端末装置400に表示される確認画面の一例である。
【0132】
画面121では、新たなウィンドウとして、確認画面122が表示されている。確認画面122は、表示領域123、124、125、126と、操作ボタン127、128、129とを含む。
【0133】
表示領域123は、取得データに含まれる画像データが表示される。表示領域124は、取得データに含まれる書誌データの一部が表示される。具体的には、表示領域124には、項目「ユーザ名」と項目値「AAA」が表示されている。
【0134】
表示領域125は、取得データの分類結果が表示される。表示領域126は、画像データから抽出されたテキストデータ(処理結果データ)が表示される。
【0135】
操作ボタン127は、表示領域123に表示さるた画像データを端末装置400にダウンロードさせるための操作ボタンである。操作ボタン128は、編集内容を管理用データベース260に反映させるための操作ボタンであり、操作ボタン129は、確認画面122の表示を終了し、画面111を表示させるための操作ボタンである。
【0136】
ここで、
図12の例では、書誌データに含まれる項目「ユーザ名」は編集禁止項目とされている。このため、確認画面122では、表示領域124は、入力(編集)が不可能な状態で表示される。
【0137】
また、
図12の例では、その他の項目は編集許容項目とされている。したがって、確認画面122では、表示領域125、126は、各表示領域内の入力欄に対して入力(編集)が可能な状態で表示されている。
【0138】
データ処理装置200は、確認画面122において、操作ボタン128が操作されると、確認画面122で入力された内容に管理用データを更新する。
【0139】
例えば、確認画面122において、表示領域124に表示された分類結果が編集された場合には、データ処理装置200は、管理用データにおける項目「分類」の値を更新する。
【0140】
また、確認画面122は、操作ボタン129が操作されると、表示を終了し、画面111に戻る。
【0141】
図13は、端末装置の表示例を示す第三の図である。
図13に示す画面111Aは、
図10のステップS1018において端末装置400に表示される管理画面の一例である。
【0142】
画面111Aでは、管理用データ117と対応する表示欄117Aに「済」と表示されている。したがって、管理用データ117は、取得データに対する内容の確認作業が完了し、処理結果データを出力先へ出力できる状態であることがわかる。
【0143】
本実施形態のデータ処理装置200は、この状態において、操作ボタン115が操作されると、管理用データ117に含まれるテキストデータを出力先データベース280において特定される基幹システム500へ出力してもよい。
【0144】
このように、本実施形態では、データ処理装置200が取得したデータを管理するための管理画面において、取得データに含まれる項目のうち、情報の確度が高いとされる情報または上書きされることが好ましくない情報を、項目値の編集が禁止された編集禁止項目とする。また、本実施形態では、管理画面において、項目値の編集が許容された編集許容項目とする。そして、本実施形態では、管理画面において、編集禁止項目と編集許容項目との表示態様を異ならせる。
【0145】
本実施形態によれば、このように表示させることで、ユーザに対し、ユーザが自身で項目値の正誤を判断すべき項目の種類や項目数を把握させることができる。言い換えれば、本実施形態によれば、ユーザに対し、ユーザが自身で項目値の正誤を判断する必要がない項目を把握させることができる。したがって、本実施形態によれば、取得データの管理おけるデータの確認作業にかかる負荷を低減させることができる。
【0146】
さらに、本実施形態では、取得データの内容の確認作業が完了しているか否かをユーザに把握させることができる。このため、本実施形態では、例えば、複数人で確認作業を分担する際に、複数のユーザによる確認作業が重複することを防止できる。
【0147】
さらに、本実施形態では、取得データの内容に対する確認作業が完了している処理結果データについてのみ、出力先への出力が許可されるため、確認作業が行われていないデータが出力されることを防止できる。
【0148】
<変形例1>
変形例1では、取得データとして、データ処理装置200が音声データを取得するものとする。この場合、取得データをデータ処理装置200に提供する提供元となる装置は、音声データを取得する装置であればよい。
【0149】
変形例1では、データ処理装置200は、取得データとして、音声データと、音声データが録音された日時を示すデータとを取得してもよい。また、データ処理装置200が行う所定の処理は、音声認識処理であってもよく、音声認識結果を処理結果データとしてもよい。
【0150】
<変形例2>
変形例2では、取得データとして、データ処理装置200が文書データを取得するものとする。この場合、取得データをデータ処理装置200に提供する提供元となる装置は、文書データを取得する装置であればよい。具体的には、例えば、提供元となる装置は、画像形成装置300であってもよい。この場合、画像形成装置300は、画像形成装置300に対して印刷指示と共に送信された文書データを、データ処理装置200に対して出力してもよい。
【0151】
また、提供元となる装置は、FAX装置等であってもよい。この場合、FAX装置は、受信した文書データをデータ処理装置200に対して出力してもよい。また、FAX装置は、FAX番号や電話番号等を文書データの書誌データとしてもよい。
さらに、提供元となる装置は、電子メールの送受信を行う一般的なコンピュータであってもよい。この場合、コンピュータは、受信した電子メールを文書データとして、データ処理装置200に対して出力してもよい。また、コンピュータは、電子メールの送信者のメールアドレス、受信者のメールアドレス等を、文書データの書誌データとしてもよい。
【0152】
変形例2では、データ処理装置200が行う所定の処理は、例えば、外部から取得した文書データを画像データに変換する処理等であってもよい。
なお、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0153】
また、各実施形態に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。
【0154】
ある実施形態では、データ処理装置200は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、データ処理装置200は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0155】
さらに、データ処理装置200は、開示された処理ステップ、を様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、データ処理装置200によって実行され得る。同様に、所定のユニットの機能は、データ処理装置200によって実行することができる。また、データ処理装置200の各要素は、1つのサーバ装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【0156】
なお、取得データの提供元となる装置は、通信機能を備えた装置であれば、画像形成装置に限られない。取得データの提供元となる装置は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0157】
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 外部から取得した取得データに含まれる情報の項目を、項目判別情報を参照して、編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とに判別する項目判別部と、
前記取得データを管理するための管理画面において、前記編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とを異なる表示態様で表示させる表示制御部と、を有するデータ処理装置。
<2> 前記表示制御部は、
前記管理画面において、前記取得データ毎に、前記取得データの内容に対する確認作業の進捗を示す情報を表示させる、付記1記載のデータ処理装置。
<3> 前記取得データに対して所定の処理を行う処理部を有し、
前記表示制御部は、
前記管理画面において、前記取得データが選択されると、前記取得データと、前記取得データに対して前記所定の処理を行った結果である処理結果データと、を含む確認画面を表示させる、付記1又は2記載のデータ処理装置。
<4> 前記確認画面は、前記編集が許容される項目に対する入力が可能な状態であり、前記編集が禁止された項目に対する入力が不可能な状態で表示される、付記3記載のデータ処理装置。
<5> 前記取得データの内容に対する確認作業の進捗を示す情報が、前記確認作業が完了したことを示す場合に、予め決められた出力先に対する前記処理結果データの出力を許可する出力部を有する、付記3又は4記載のデータ処理装置。
<6> 前記取得データは、画像データを含み、前記所定の処理は、前記画像データに対する文字認識処理を含み、前記処理結果データは、前記画像データに対する前記文字認識処理により抽出されたテキストデータを含む、付記3乃至5の何れか一項に記載のデータ処理装置。
<7> データ処理装置と、前記データ処理装置と通信を行う端末装置とを含むデータ処理システムであって、
前記データ処理装置は、
外部から取得した取得データに含まれる情報の項目を、項目判別情報を参照して、編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とに判別する項目判別部と、
前記取得データを管理するための管理画面を表示させる第一の表示制御部と、を有し、
前記管理画面は、前記編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とが異なる表示態様で表示され、
前記端末装置は、
前記管理画面の表示指示を受け付ける入力受付部と、
前記表示指示に応じて前記管理画面を表示部に表示させる第二の表示制御部と、を有する、データ処理システム。
<8> データ処理装置によるデータ処理方法であって、前記データ処理装置が、
外部から取得した取得データに含まれる情報の項目を、項目判別情報を参照して、編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とに判別し、
前記取得データを管理するための管理画面を表示させ、
前記管理画面は、前記編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とが異なる表示態様で表示される、データ処理方法。
<9> 外部から取得した取得データに含まれる情報の項目を、項目判別情報を参照して、編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とに判別し、
前記取得データを管理するための管理画面を表示させ、
前記管理画面は、前記編集が禁止された項目と、前記編集が許容される項目とが異なる表示態様で表示される、処理をコンピュータに実行させる、データ処理プログラム。
【0158】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0159】
100 データ処理システム
200 データ処理装置
220 記憶部
230 データ処理部
231 入力受付部
232 格納制御部
233 文字認識部
234 分類部
235 項目判別部
236 表示制御部
237 出力部
240 入力データベース
250 分類データベース
260 管理用データベース
270 項目判別データベース
280 出力先データベース
300 画像形成装置
400 端末装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0160】