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  • 特開-基材処理装置用のチャンバライナー 図1
  • 特開-基材処理装置用のチャンバライナー 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068183
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】基材処理装置用のチャンバライナー
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20240510BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20240510BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/302 101G
C23C16/44 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023188592
(22)【出願日】2023-11-02
(31)【優先権主張番号】63/423,145
(32)【優先日】2022-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】菊地 良幸
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 博次
(72)【発明者】
【氏名】アレクセイ レミノフ
(72)【発明者】
【氏名】相田 弘栄
(72)【発明者】
【氏名】薛 霊駿
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
4K030CA04
4K030CA12
4K030EA04
4K030FA01
4K030GA02
4K030GA12
4K030HA01
4K030KA11
4K030KA41
4K030KA46
4K030KA47
4K030LA15
5F004BB13
5F004BB28
5F004BB29
5F045AA06
5F045AA08
5F045AA15
5F045DP03
5F045DQ17
5F045EB09
5F045EC05
5F045EF05
5F045EH05
5F045EN04
(57)【要約】
【課題】基材処理装置を提供する。
【解決手段】基材処理装置が提供されている。基材処理装置は、第一の側壁と、第一の側壁の反対側に配置された第二の側壁と、第一の側壁および第二の側壁に接続された底部壁とを備えるチャンバ壁が設けられた反応チャンバと、ゲート弁によって閉鎖されるように構成された第一の側壁内に配置されたゲート弁トンネルと、上部プレートおよびシャフトが設けられた基材支持体であって、基材支持体が反応チャンバ内に配置されていて、かつ上部プレート上で基材を支持するように構成されていて、基材支持体がプロセス位置と移送位置の間で垂直に移動可能であるように構成されている、基材支持体と、基材支持体の周囲に配置された、かつ基材支持体とともに移動するように構成されたライナーであって、基材支持体がプロセス位置にある時にライナーの外壁がゲート弁トンネルを覆うように構成されている、ライナーとを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材処理装置であって、
第一の側壁と、前記第一の側壁の反対側に配置された第二の側壁と、前記第一の側壁および前記第二の側壁に接続された底部壁とを備えるチャンバ壁が設けられた反応チャンバと、
ゲート弁によって閉鎖されるように構成された前記第一の側壁内に配置されたゲート弁トンネルと、
上部プレートおよびシャフトが設けられた基材支持体であって、前記基材支持体が反応チャンバ内に配置されていて、かつ前記上部プレート上で基材を支持するように構成されていて、前記基材支持体がプロセス位置と移送位置の間で垂直に移動可能であるように構成されている、基材支持体と、
前記基材支持体の周囲に配置された、かつ前記基材支持体とともに移動するように構成されたライナーであって、前記基材支持体が前記プロセス位置にある時に前記ライナーの外壁が前記ゲート弁トンネルを覆うように構成されている、ライナーと、を備える基材処理装置。
【請求項2】
前記ライナーの上部が、前記上部プレートの上部と実質的に整列する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ライナーが、セラミック材料またはセラミック被覆材料のうちの少なくとも一つを含む、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ゲート弁を介して前記反応チャンバに接続された基材移送チャンバと、
前記ゲート弁トンネルを介して前記反応チャンバと前記基材移送チャンバの間で前記基材を移送するための前記基材移送チャンバ内に配置された基材移送ロボットと、をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記反応チャンバ内に配置されたガス供給ユニットをさらに備え、前記ガス供給ユニットが前記基材にガスを供給するように構成されている、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記ガス供給ユニットが、前記基材にガスを供給するための複数の穴が設けられたシャワーヘッドを備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記シャワーヘッドが、前記基材支持体に面するように構成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記シャワーヘッドに電気的に連結された高周波電源をさらに備え、前記基材支持体が電気的に接地されている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記基材処理装置が、プラズマCVD装置を備える、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項10】
基材を処理する方法であって、
ゲート弁チャネルを通して反応チャンバ内で基材支持体上に基材を定置することと、
前記ゲート弁チャネルを覆うためにライナーを用いて前記基材支持体をプロセス位置に移動させることであって、前記ライナーが前記基材支持体と同時に移動するように、前記基材支持体が前記ライナーに接続されている、移動させることと、
RF電力を印加することによって、前記反応チャンバ内にプラズマを生成することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、基材処理装置と、特に、チャンバライナーに関連し、これは反応チャンバ内の表面全域でより均一な膜堆積を容易にする。
【背景技術】
【0002】
集積回路は、化学蒸着(CVD)、原子層堆積(ALD)、プラズマ増強CVD(PECVD)、プラズマ増強ALD(PEALD)を含む様々な技法によって堆積された多層の材料を備える。そのため、半導体基板上の材料の堆積は、集積回路を製造するプロセスにおいて重要な工程である。
【0003】
基材の表面上で均一な処理を行うことは重要であるが、処理の結果はしばしば様々な理由(例えば温度分布、ゲート弁方向、および/または電界強度の不均一性)のため、異なる。基材上の均一性の継続的な改善が望ましい。
【0004】
この節に記載のすべての説明(問題および解決策の説明を含む)は、本開示の背景を提供する目的でのみこの開示に含まれていて、本発明がなされた時点で説明のいずれかまたはすべてが公知であったこと、もしくはそれらが先行技術を構成していることを認めたものと解釈されるべきではない。
【発明の概要】
【0005】
この「発明の概要」は、選択された概念を、単純化した形態で紹介するために提供されている。これらの概念は、以下の本開示の例示的な実施形態の「発明を実施するための形態」において、さらに詳細に説明される。この発明の概要は、特許請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図していなく、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【0006】
本開示の例示的な実施形態によると、基材処理装置が提供されている。基材処理装置は、第一の側壁と、第一の側壁の反対側に配置された第二の側壁と、第一の側壁および第二の側壁に接続された底部壁とを備えるチャンバ壁が設けられた反応チャンバと、ゲート弁によって閉鎖されるように構成された第一の側壁内に配置されたゲート弁トンネルと、上部プレートおよびシャフトが設けられた基材支持体であって、基材支持体が反応チャンバ内に配置されていて、かつ上部プレート上で基材を支持するように構成されていて、基材支持体がプロセス位置と移送位置の間で垂直に移動可能であるように構成されている、基材支持体と、基材支持体の周囲に配置された、かつ基材支持体とともに移動するように構成されたライナーであって、基材支持体がプロセス位置にある時にライナーの外壁がゲート弁トンネルを覆うように構成されている、ライナーとを備える。
【0007】
様々な実施形態において、ライナーの上部は、上部プレートの上部と実質的に整列してもよい。
【0008】
様々な実施形態において、ライナーは、セラミック材料またはセラミック被覆材料のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0009】
様々な実施形態において、装置は、ゲート弁を介して反応チャンバに接続された基材移送チャンバと、ゲート弁トンネルを介して反応チャンバと基材移送チャンバの間で基材を移送するための基材移送チャンバ内に配置された基材移送ロボットとをさらに備えてもよい。
【0010】
様々な実施形態において、装置は、反応チャンバ内に配置されたガス供給ユニットをさらに備えてもよく、ガス供給ユニットは基材にガスを供給するように構成されている。
【0011】
様々な実施形態において、ガス供給ユニットは、基材にガスを供給するための複数の穴が設けられたシャワーヘッドを備えてもよい。
【0012】
様々な実施形態において、シャワーヘッドは基材支持体に面するように構成されてもよい。
【0013】
様々な実施形態において、装置は、シャワーヘッドに電気的に連結された高周波電源をさらに備えてもよく、基材支持体は電気的に接地されている。
【0014】
様々な実施形態において、基材処理装置は、プラズマCVD装置を含んでもよい。
【0015】
様々な実施形態において、基材を処理する方法は、ゲート弁チャネルを通して反応チャンバ内で基材支持体上に基材を定置することと、ゲート弁チャネルを覆うためにライナーを用いて基材支持体をプロセス位置に移動させることであって、ライナーが基材支持体と同時に移動するように、基材支持体がライナーに接続されている、移動させることと、RF電力を印加することによって反応チャンバ内にプラズマを生成することとを含む。
【0016】
これらの実施形態および他の実施形態は、添付の図面を参照する特定の実施形態の以下の「発明を実施するための形態」から当業者に容易に明らかになることになり、本発明は開示されたいかなる特定の実施形態にも限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示の例示的な実施形態のより完全な理解は、以下の例示的な図に関連して考慮される場合、「発明を実施するための形態」および「特許請求の範囲」を参照することによって得ることができる。
【0018】
図1図1は、基材を処理するための装置の概略図である。
図2図2は、例示的な反応チャンバの概略図である。
【0019】
当然のことながら、図内の要素は単純化および明瞭化のために図示されていて、必ずしも原寸に比例して描かれていない。例えば、図内の要素のうちの一部の寸法は、本開示の例示された実施形態の理解の向上を助けるために他の要素と相対的に誇張されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ある特定の実施形態および実施例を以下に開示するが、本発明の具体的に開示された実施形態および/または使用、ならびにその明白な修正および均等物を超えて本発明が延長することは、当業者によって理解されるであろう。それ故に、開示された本発明の範囲は、以下に記載の特定の開示された実施形態によって限定されるべきではないことが意図されている。
【0021】
本明細書で使用される「基材」という用語は、修正されうる、またはデバイス、回路、もしくは膜が形成されうる任意の下地材料(複数可)を含む、任意の下地材料(複数可)を指す場合がある。「基材」は、連続的または非連続的、剛直または可撓性、中実または多孔質、およびそれらの組み合わせであってもよい。基材は、粉末、プレート、またはワークピースなどの任意の形態であってもよい。プレートの形態の基材は、様々な形状およびサイズのウエハを含んでもよい。基材は、例えばケイ素、シリコンゲルマニウム、酸化ケイ素、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム、および炭化ケイ素を含む半導体材料から作製されてもよい。
【0022】
例として、粉末の形態の基材は、医薬品製造のための用途を有する場合がある。多孔質基材はポリマーを含んでもよい。ワークピースの例としては、医療機器(例えば、ステントおよびシリンジ)、宝石類、ツーリングデバイス、バッテリ製造のための構成要素(例えば、アノード、カソード、またはセパレータ)、または光起電力セルの構成要素などが挙げられてもよい。
【0023】
連続基材は、堆積プロセスが生じるプロセスチャンバの境界を越えて延在してもよい。一部のプロセスにおいて、基材の端に達するまでプロセスが継続するように、連続基材はプロセスチャンバを通して移動してもよい。連続基材は、任意の適切な形態で連続基材の製造および生産を可能にするために、連続基材供給システムから供給されてもよい。
【0024】
連続基材の非限定的な例としては、シート、不織布膜、ロール、箔、ウェブ、可撓性材料、連続フィラメントの束、または繊維(例えば、セラミック繊維またはポリマー繊維)が挙げられてもよい。連続基材はまた、非連続基材が取り付けられる担体またはシートを含んでもよい。
【0025】
本明細書に提示された図は、任意の特定の材料、構造、またはデバイスの実際の姿であることを意味せず、本開示の実施形態を記述するために使用されている、単に理想化された表現にすぎない。
【0026】
示された、かつ記述された特定の実装は、本発明およびその最良の形態の例示であり、態様および実施の範囲をいかなるやり方でも、別の方法で限定することを意図していない。実際に、簡潔のために、従来の製造、関連、調製、およびシステムの他の機能的態様を詳細に記述していない場合がある。さらに、様々な図に示された接続線は、様々な要素間の例示的な機能的関係および/または物理的連結を表すことが意図されている。多くの代替的もしくは追加的な機能的関係、または物理的接続が実際のシステムにおいて存在してもよく、また/または一部の実施形態では存在しなくてもよい。
【0027】
数多くの変形が可能であるため、本明細書に記載の構成および/または手法は本質的に例示的であること、およびこれらの特定の実施形態または実施例は限定的な意味で熟考されるべきではないことが理解されるべきである。本明細書に記載の特定のルーチンまたは方法は、任意の数のプロセッシング方策のうちの一つ以上を代表する場合がある。それ故に、例示された様々な動作は、例示された順序で実施されてもよく、または他の順序で実施されてもよく、または場合によっては省略されてもよい。
【0028】
本開示の主題は、本明細書で開示された様々なプロセス、システム、および構成、ならびに他の特徴、機能、動作および/または特性のすべての新規かつ非自明の組み合わせおよび部分的な組み合わせ、ならびにその任意のおよびすべての均等物を含む。
【0029】
本明細書で使用する「原子層堆積」(ALD)という用語は、堆積サイクル(好ましくは複数の連続堆積サイクル)がプロセスチャンバ内で行われる蒸着プロセスを指す場合がある。典型的に、各サイクル中に前駆体は、堆積表面(例えば基材表面または以前に堆積された下地表面(以前のALDサイクルからの材料など))に化学吸着され、追加の前駆体と容易に反応しない(すなわち自己制御反応)単分子層または準単分子層を形成する。その後、必要に応じて、化学吸着した前駆体を堆積表面上で所望の材料に変換するのに使用するために、次に反応物質(例えば別の前駆体または反応ガス)をプロセスチャンバの中に導入しうる。典型的に、この反応物質は前駆体とさらに反応することができる。さらに、各サイクル中にパージ工程も利用して、化学吸着された前駆体の変換後に、過剰な前駆体をプロセスチャンバから除去する、および/または過剰な反応物質や反応副生成物をプロセスチャンバから除去しうる。さらに、本明細書で使用される「原子層堆積」という用語はまた、「化学蒸着原子層堆積」、「原子層エピタキシー」(ALE)、分子線エピタキシー(MBE)、ガス供給源MBE、または有機金属MBE、ならびに前駆体組成物(複数可)、反応性ガス、およびパージ(例えば不活性キャリア)ガスの交互パルスで実施される場合の化学ビームエピタキシーなどの関連する用語によって示されるプロセスを含むことを意味する。
【0030】
本明細書で使用する「化学蒸着」(CVD)という用語は、基材を一つ以上の揮発性前駆体に曝し、この前駆体が基材表面上で反応および/または分解して所望の堆積物を生成する、任意のプロセスを指す場合がある。
【0031】
本明細書で使用される用語「膜」および「薄膜」は、本明細書に開示された方法によって堆積された任意の連続的または非連続的な構造体および材料を指すことができる。「膜」および「薄膜」としては例えば、2D材料、ナノロッド、ナノチューブもしくはナノ粒子、またはさらには部分的もしくは完全な分子層、または部分的もしくは完全な原子層、または原子および/または分子のクラスタを挙げることができる。「膜」および「薄膜」は、ピンホールを有する材料または層を含みうるが、依然として少なくとも部分的に連続している。
【0032】
ALDやCVDなどに使用される反応器装置は、基材表面上の材料の堆積およびエッチングを含む様々な用途に使用されうる。図1は、本発明の一実施形態における基材処理装置の概略平面図である。基材処理装置は、(i)それぞれが二つの反応チャンバを有する、4つのプロセスモジュール1a、1b、1c、1dと、(ii)二つのバックエンドロボット3(基材ハンドリングロボット)を含む基材ハンドリングチャンバ(SHC)4と、(iii)二つの基材を同時に装填するまたは取り外すためのロードロックチャンバ(LLC)5とを備えてもよく、ロードロックチャンバ5は、基材ハンドリングチャンバ4の一つの追加的な側面に取り付けられていて、それぞれのバックエンドロボット3はロードロックチャンバ5にアクセス可能であるように構成されている。バックエンドロボット3の各々は、各ユニットの二つの反応チャンバに同時にアクセス可能な少なくとも二つのエンドエフェクタを有し、上記基材ハンドリングチャンバ4は、4つのプロセスモジュール1a、1b、1c、1dにそれぞれ対応する、かつそれらに取り付けられている4つの側面と、ロードロックチャンバ4のための一つの追加的な側面(すべての側面は同一面上に配置されている)とを有する多角形形状を有する。それぞれのプロセスモジュール1a、1b、1c、1dの内部、およびロードロックチャンバ5の内部は、ゲート弁9によって基材ハンドリングチャンバ4の内部から隔離されてもよい。
【0033】
一部の実施形態において、コントローラ(図示せず)は、例えば基材移送のシーケンスを実行するようにプログラムされたソフトウェアを格納してもよい。コントローラはまた、各プロセスチャンバのステータスをチェックしてもよく、感知システムを使用して各チャンバおよび冷却状態6に基材を位置付けてもよく、各モジュールに対してガスボックスおよび電気ボックスを制御してもよく、FOUP8およびロードロックチャンバ5内に格納された基材の分配状態に基づいて機器フロントエンドモジュール(EFEM)内のフロントエンドロボット7を制御してもよく、バックエンドロボット3を制御してもよく、ゲート弁9を制御してもよい。
【0034】
当業者は、本装置が、本明細書の他の箇所に記載の堆積処理および反応器クリーニング処理を実行させるようにプログラムされた、または他の方法で構成された一つ以上のコントローラを含むことを理解しうる。当業者に理解されることになる通り、コントローラ(複数可)は、様々な電源、加熱システム、ポンプ、ロボット類、ガス流コントローラ、または弁と通信してもよい。
【0035】
図1において、装置は8個の反応チャンバを有するものとして図示されているが、9個以上を有してもよい。一部の実施形態において、すべてのモジュールは、取り外し/装填が一定の間隔で逐次的に行われることができるように、基材を処理する同一の能力を有してもよく、それによって生産性またはスループットを増大させる。一部の実施形態において、モジュールは、異なる能力(例えば、異なる処置)を有してもよいが、それらの取り扱い時間は実質的に同一であってもよい。
【0036】
図2は、例示的な反応チャンバの概略図である。基材処理装置は、第一の側壁21と、第一の側壁21の反対側に配置された第二の側壁22と、第一の側壁21および第二の側壁22に接続された底部壁23とを備えるチャンバ壁が設けられた反応チャンバ20を含む。ゲート弁トンネル24は、第一の側壁21内に配置されていて、ゲート弁9によって閉鎖されるように構成されている。基材移送ロボット3は、ゲート弁9が開いている時に、ゲート弁トンネル24を通して、反応チャンバ20と基材移送チャンバ4の間で基材70を移送してもよい。
【0037】
基材処理装置は、上部プレート31とシャフト32とが設けられた基材支持体30をさらに含む。基材支持体30は反応チャンバ20内に配置されていて、かつ基材70を上部プレート31上で支持するように構成されている。基材支持体30は、プロセス位置と移送位置の間で垂直に移動可能であるように構成されてもよい。
【0038】
基材処理装置は、基材支持体30の周囲の周りに配置されたライナー40をさらに含む。基材支持体30は、ライナー40が基材支持体30と同時に移動するように、ライナー40に接続されてもよい。ライナー40の外壁は、基材支持体がプロセス位置にある時にゲート弁トンネル24を覆うように構成されてもよい。従って、プロセス領域は、非対称領域から分離されていて、処理領域内のガス流、温度、プラズマ均一性を高める。
【0039】
ライナー40の上部は、上部プレート31の上部と実質的に整列してもよい。従って、ライナー上に粒子が生成される場合でも、粒子は基材70上に落下しない場合がある。ライナー4は、セラミック材料またはセラミック被覆材料のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0040】
基材処理装置は、反応チャンバ20内に配置されたガス供給ユニット50をさらに備えてもよい。ガス供給ユニット50は、基材70にガスを供給するように構成されてもよい。ガス供給ユニット50は、基材にガスを供給するための複数の穴が設けられたシャワーヘッド52を備えてもよい。シャワーヘッド52は、基材支持体30に面するように構成されてもよい。
【0041】
基材処理装置は、プラズマCVD装置を含んでもよい。基材処理装置は、シャワーヘッド52に電気的に連結された高周波電源(図示せず)をさらに備えてもよい。基材支持体30は電気的に接地されてもよい。
【0042】
上述の本開示の例示的な実施形態は、本発明の実施形態の単なる実施例であるため、本発明の範囲を限定しない。任意の均等な実施形態は、本発明の範囲内にあることが意図されている。実際に、記載の要素の代替的な有用な組み合わせなど、本明細書に示された、かつ記載されたものに加えて、本開示の様々な修正は、記載内容から当業者に明らかになる場合がある。こうした修正および実施形態も、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図されている。
図1
図2
【外国語明細書】