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特開2024-69448コンピュータシステム及びゲームシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069448
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】コンピュータシステム及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20240514BHJP
   A63F 13/54 20140101ALI20240514BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240514BHJP
【FI】
A63F13/69 520
A63F13/54
A63F13/58
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024039575
(22)【出願日】2024-03-14
(62)【分割の表示】P 2020063328の分割
【原出願日】2020-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100166523
【弁理士】
【氏名又は名称】西河 宏晃
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】大地 宏明
(57)【要約】
【課題】キャラクタが対応付けられたゲーム媒体を合成する合成機能を有するゲームにおいて、新たな興趣を追加し、プレーヤのゲーム継続の可能性を高め得る新たな技術を提供すること。
【解決手段】共通キャラクタ10に対応付けられた第1種ゲーム媒体11と第2種ゲーム媒体12と第3種ゲーム媒体13とがある。第1種ゲーム媒体11は、特定組み合わせのゲーム媒体を用いた合成を行うことで得られる。第2種ゲーム媒体12は、合成機能の合成では得られない。第1種ゲーム媒体11と第2種ゲーム媒体12をそれぞれ分解すると、第1の特定素材ゲーム媒体21、第2の特定素材ゲーム媒体22が入手できる。第3種ゲーム媒体13は、特定組み合わせのゲーム媒体と、第1の特定素材ゲーム媒体21または第2の特定素材ゲーム媒体22と、を用いた合成で入手できる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタが対応付けられたゲーム媒体を合成する合成機能と、ゲーム媒体を分解して複数のゲーム媒体とする分解機能と、を有するゲームを制御するコンピュータシステムであって、
所定の共通キャラクタに対応付けられた第1種ゲーム媒体と第2種ゲーム媒体と第3種ゲーム媒体とがあり、
前記第3種ゲーム媒体は、前記ゲームで使用する際に発揮される前記共通キャラクタの能力が、前記第1種ゲーム媒体に比べて高く設定されており、
前記第2種ゲーム媒体は、前記合成機能の合成では得られないゲーム媒体であり、
前記合成機能において、ゲーム媒体の特定組み合わせを用いた合成を行う場合に、前記第1種ゲーム媒体を合成結果として出力させる第1種ゲーム媒体合成出力制御手段と、
前記分解機能において、前記第1種ゲーム媒体の分解を行う場合には第1の特定素材ゲーム媒体を含む複数のゲーム媒体を出力させ、前記第2種ゲーム媒体の分解を行う場合には前記第1の特定素材ゲーム媒体と同じ或いは異なる第2の特定素材ゲーム媒体を含む複数のゲーム媒体を出力させる特定素材分解出力制御手段と、
前記合成機能において、ゲーム媒体の前記特定組み合わせと前記第1の特定素材ゲーム媒体とを用いた合成を行う場合、或いは、ゲーム媒体の前記特定組み合わせと前記第2の特定素材ゲーム媒体とを用いた合成を行う場合に、前記第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる第3種ゲーム媒体合成出力制御手段と、
を備えるコンピュータシステム。
【請求項2】
前記第1種ゲーム媒体には、当該第1種ゲーム媒体に特有の第1種特有パラメータ値が設定され、
前記第2種ゲーム媒体には、当該第2種ゲーム媒体に特有の第2種特有パラメータ値が設定され、
前記第3種ゲーム媒体には、当該第3種ゲーム媒体に特有の第3種特有パラメータ値が設定され、
前記合成機能において、
前記第1種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第1種特有パラメータ値を向上させた新たな第1種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
前記第2種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第2種特有パラメータ値を向上させた新たな第2種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
前記第3種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第3種特有パラメータ値を向上させた新たな第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
を有する、
請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項3】
前記合成機能において、前記第2種ゲーム媒体と前記第3種ゲーム媒体とを用いた合成を行う場合に、前記第2種ゲーム媒体に対応付けられた第2演出および前記第3種ゲーム媒体に対応付けられた第3演出を発動可能な、前記共通キャラクタに対応付けられた第4種ゲーム媒体を合成結果として出力させる第4種ゲーム媒体合成出力制御手段、
を更に備える請求項1又は2に記載のコンピュータシステム。
【請求項4】
ゲームプレイにおいて前記第1種ゲーム媒体が用いられた場合に第1演出を発動させる制御を行う第1演出発動制御手段と、
ゲームプレイにおいて前記第2種ゲーム媒体が用いられた場合に、前記第1演出とは異なる第2演出を発動させる制御を行う第2演出発動制御手段と、
ゲームプレイにおいて前記第3種ゲーム媒体が用いられた場合に、前記第1演出および前記第2演出とは異なる第3演出を発動させる制御の他に、(1)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第1の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第1演出を発動させる制御を、(2)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第2の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第2演出を発動させる制御を、行う第3演出発動制御手段と、
を備える請求項1~3の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項5】
前記第1種ゲーム媒体には、前記第1演出のための第1演出用パラメータ値が設定され、
前記第2種ゲーム媒体には、前記第2演出のための第2演出用パラメータ値が設定され、
前記第3種ゲーム媒体には、前記第3演出のための第3演出用パラメータ値が設定され、
前記合成機能において、
前記第1種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第1演出用パラメータ値を向上させた新たな第1種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
前記第2種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第2演出用パラメータ値を向上させた新たな第2種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
前記第3種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第3演出用パラメータ値を向上させた新たな第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
を有する、
請求項4に記載のコンピュータシステム。
【請求項6】
前記第1~第3演出は、所与の動画の再生制御、所与の音声の出力制御、および、所与のキャラクタモーションの再生制御、のうちの少なくとも1つである、
請求項4又は5に記載のコンピュータシステム。
【請求項7】
前記第1種ゲーム媒体には、当該第1種ゲーム媒体に特有のスキルが設定されていない、或いは、第1種スキルおよび第1種スキルパラメータ値が設定され、
前記第2種ゲーム媒体には、当該第2種ゲーム媒体に特有の第2種スキルおよび第2種スキルパラメータ値が設定され、
前記第3種ゲーム媒体には、当該第3種ゲーム媒体に特有の第3種スキルおよび第3種スキルパラメータ値が設定され、
前記合成機能において、
前記第2種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第2種スキルパラメータ値を向上させた新たな第2種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
前記第3種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第3種スキルパラメータ値を向上させた新たな第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
を有する、
請求項1~6の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項8】
前記第3種ゲーム媒体には、前記共通キャラクタに対応付けられた複数の亜種の第3種ゲーム媒体があり、
前記第3種ゲーム媒体合成出力制御手段は、ゲーム媒体の前記特定組み合わせと、前記第1の特定素材ゲーム媒体または前記第2の特定素材ゲーム媒体と、の他に、合成に組み合わせるゲーム媒体に応じて、前記亜種の第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる、
請求項1~7の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項9】
前記第1種ゲーム媒体には、当該ゲーム媒体の表示態様として、前記共通キャラクタに基づく第1種表示態様が設定され、
前記第2種ゲーム媒体には、当該ゲーム媒体の表示態様として、前記共通キャラクタに基づく第2種表示態様が設定され、
前記第3種ゲーム媒体には、当該ゲーム媒体の表示態様として、前記共通キャラクタに基づく第3種表示態様が設定され、
前記第3種ゲーム媒体の表示態様を、(1)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第1の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第1種表示態様に変更可能とする制御を、(2)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第2の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第2種表示態様に変更可能とする制御を、行う第3種表示態様変更制御手段、
を更に備える請求項1~8の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項10】
各プレーヤが所有するゲーム媒体の情報を管理するプレーヤ情報管理手段、
を更に備える請求項1~9の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のコンピュータシステムであるサーバシステムと、
各プレーヤのプレーヤ端末と、
を具備するゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームの実行を制御するコンピュータシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームに登場するキャラクタやアイテムといったゲーム内で使用する媒体(ゲーム媒体)が多種類用意されていて、ゲーム進行等に応じて適宜、プレーヤに付与されるゲームが知られている。例えば、プレーヤが育成した複数の選手を選抜してチームを編成し、当該チームでプレイするスポーツゲームでは、ゲーム媒体の1つが選手キャラクタとなる。また例えば、プレーヤが強化したアイテムをプレーヤキャラクタに装備させてプレイするRPG(Role Playing Game)では、キャラクタは勿論、当該キャラクタが装備・使用するアイテムがゲーム媒体となる。また例えば、プレーヤがゲーム世界内で開発・強化したロボット兵器で戦うウォーシミュレーションゲームでは、ロボット兵器やその装備品などがゲーム媒体となる。
【0003】
そして、ゲーム媒体の育成・開発・強化には「合成機能」が用いられるケースが多い(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
「合成機能」は、合成実行の材料として設定された複数のゲーム媒体から、合成結果として1つのゲーム媒体(複数体で1つのゲーム媒体を構成する場合も含む。)に置き換える機能である。合成機能を利用することで、合成実行のベースとされたゲーム媒体が育成・強化されることになる。合成によって、元のゲーム媒体とは異なるゲーム媒体になるため、新たなゲーム媒体が生成されるとも言える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-176716号公報
【特許文献2】特開2013-226272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多種多様な種類のゲーム媒体が用意されていて、ゲーム進行等に応じてプレーヤに新たなゲーム媒体が付与されるゲームでは、ゲームの興趣の1つとしてゲーム媒体のコレクション性が大きな意味合いをもってくる。言い換えると、プレーヤにとって、好みのゲームキャラクタや好みのアイテムを入手してプレイすること、すなわちコレクションがゲームプレイを継続するモチベーションになる場合が多い。そして、月極定額制やアイテム課金制を採用しているゲームでは、プレーヤがどれだけゲームを続けてくれるかが重要となる。
【0006】
多種多様な種類のゲーム媒体のなかにプレーヤが好むゲーム媒体が複数あれば、プレーヤはそれら全てが入手できるまでゲームプレイを継続する可能性が高い。しかし、プレーヤが好むゲーム媒体が少ないと短期間でゲームに飽きられてしまう恐れがある。では、プレーヤにより長くゲームを続けてもらうために、単純にプレーヤが好むゲーム媒体の数を増やすという対応策を取れば良いかというとそう簡単ではない。
【0007】
ヒーローの存在を引き立てるためには多数の悪役を用意する必要があるように、少数の人気種(別の見方をすれば多くのプレーヤが望む高レアリティ種)のゲーム媒体を引き立てるためには、それほど人気が出るとは予想されない種類(別の見方をすれば低リアリティ種)のゲーム媒体を多数用意しなければならない。特に、マンガやアニメといった原作を用いたゲームの場合にはその傾向は強い。単純にプレーヤが好むゲーム媒体の数を増やすためには、更に多くの何倍ものそれほど人気が出るとは予想されない種類のゲーム媒体も用意しなければならない。単純計算であるが、1種類のゲーム媒体をゲームに単に登場させるために必要となるゲーム開発上の工数・コストは、人気種でも、それほど人気が出るとは予想されない種類でも、両者の間に大きな差が出るわけでは無い。そのため、単純にプレーヤが好むゲーム媒体の数を増やすという対応策は、その何倍もの工数・コストをかけて、人気が出るとは予想されないゲーム媒体を開発する必要が生じるため、良策とは言えないことになる。
【0008】
また、プレーヤの立場に立ってみると、多くのプレーヤが望むような人気種ゲーム媒体の希少性は高く設定されているので、結果的に、プレーヤが望むゲーム媒体を入手するまで、プレイ時間やプレイ対価といったリソースを注ぎ込み続けることになる場合が多い。そして、自分が望むゲーム媒体が入手できるまでの間も、ゲーム進行に応じて新たなゲーム媒体(新たにプレーヤが使用可能になるゲーム媒体の意)が付与され続けるが、それほど人気ではない種類の望まないゲーム媒体が付与され続ける可能性が高い。この望まない種類のゲーム媒体は、プレーヤにとっては費やしたリソースの無駄遣いの象徴となりやすく、それが貯まっていくことはゲームを止める判断を促しかねない。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、キャラクタが対応付けられたゲーム媒体を合成する合成機能を有するゲームにおいて、新たな興趣を追加し、プレーヤのゲーム継続の可能性を高め得る新たな技術を提供すること、である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題を解決するための第1の発明は、キャラクタが対応付けられたゲーム媒体を合成する合成機能と、ゲーム媒体を分解して複数のゲーム媒体とする分解機能と、を有するゲームを制御するコンピュータシステムであって、
所定の共通キャラクタに対応付けられた第1種ゲーム媒体と第2種ゲーム媒体と第3種ゲーム媒体とがあり、
前記第3種ゲーム媒体は、前記ゲームで使用する際に発揮される前記共通キャラクタの能力が、前記第1種ゲーム媒体に比べて高く設定されており、
前記第2種ゲーム媒体は、前記合成機能の合成では得られないゲーム媒体であり、
前記合成機能において、ゲーム媒体の特定組み合わせを用いた合成を行う場合に、前記第1種ゲーム媒体を合成結果として出力させる第1種ゲーム媒体合成出力制御手段(例えば、図11のサーバ処理部200s、ゲーム管理部210、合成制御部220、第1種ゲーム媒体合成出力制御部221、図14の合成パターン定義データ550、図19のステップS4~ステップS8)と、
前記分解機能において、前記第1種ゲーム媒体の分解を行う場合には第1の特定素材ゲーム媒体を含む複数のゲーム媒体を出力させ、前記第2種ゲーム媒体の分解を行う場合には前記第1の特定素材ゲーム媒体と同じ或いは異なる第2の特定素材ゲーム媒体を含む複数のゲーム媒体を出力させる特定素材分解出力制御手段(例えば、図11のサーバ処理部200s、ゲーム管理部210、分解制御部230、特定素材分解出力制御部232、図12の分解パターン定義データ570、図20のステップS30~ステップS34)と、
前記合成機能において、ゲーム媒体の前記特定組み合わせと前記第1の特定素材ゲーム媒体とを用いた合成を行う場合、或いは、ゲーム媒体の前記特定組み合わせと前記第2の特定素材ゲーム媒体とを用いた合成を行う場合に、前記第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる第3種ゲーム媒体合成出力制御手段(例えば、図11のサーバ処理部200s、ゲーム管理部210、合成制御部220、第3種ゲーム媒体合成出力制御部223、図14の合成パターン定義データ550、図19のステップS4~ステップS8)と、
を備えるコンピュータシステムである。
【0011】
ここで言う「コンピュータシステム」は、単数のコンピュータは勿論、複数のコンピュータが連携して実現されるものでもよい。
また「ゲーム媒体の合成」は、合成素材とされる複数のゲーム媒体のゲームでの使用権を剥奪して、素材とは同種又は別種のゲーム媒体の使用権を付与することである。プレーヤには、素材が消費され、合成結果が生成されるように見える。
【0012】
「ゲーム媒体の分解」は、合成とは逆に、素材とされる1つのゲーム媒体のゲームでの使用権を剥奪して、素材とは別種の複数のゲーム媒体の使用権を付与することである。
またここで言う「キャラクタ」とは、ゲーム媒体をゲーム画面内で表現される存在を総括しており、ゲーム内容によって、人物・動物・ロボット兵器・道具(アイテムや装備品)・乗り物などとなる。
【0013】
第1の発明では、ゲーム媒体と、ゲームに登場するキャラクタとの関係は、1対1ではないゲームに登場するキャラクタの中には、同じ外観のキャラクタであるにも関わらず、第1種~第3種ゲーム媒体が設定されている特別なキャラクタがある。ゲーム媒体側から見れば、外観的特徴が同じで同種と見なされ得る共通キャラクタが割り当てられているとも言える。つまり、ゲーム媒体の種類とゲーム画面で表現される存在のキャラクタの種類との関係が、1対1のみならず多対1の関係も含まれていることになる。
【0014】
そして、第1種~第3種ゲーム媒体では、それぞれ入手方法が異なっている。
すなわち、第2種ゲーム媒体は合成機能では入手できないが、第1種ゲーム媒体と第3種ゲーム媒体とは合成機能を用いることで入手可能である。しかし、第3種ゲーム媒体を合成するためには、第1種ゲーム媒体を合成するレシピである特定の組合せに加えて、第1種ゲーム媒体を分解機能で分解しないと得られない第1の特定素材ゲーム媒体、または第2種ゲーム媒体を分解しないと得られない第2の特定素材ゲーム媒体を用いる必要がある。特に、第3種ゲーム媒体は、ゲームで使用する際に発揮される共通キャラクタの能力が、第1種ゲーム媒体に比べて高く設定されているため、プレーヤにとっては是非とも入手したいゲーム媒体である。なお、能力の高低は、例えば、パラメータ値やスキルの有無・数によって定めることができる。また、第1の特定素材ゲーム媒体と、第2の特定素材ゲーム媒体とは、同じゲーム媒体であってもよいし、異なるゲーム媒体であってもよい。
【0015】
プレーヤが欲しがる人気キャラクタを、第1種~第3種ゲーム媒体が対応づけられた共通キャラクタとすると、プレーヤには人気キャラクタを完璧に収集するには、合成や分解を利用しながら第1種~第3種ゲーム媒体を集める必要があり、結果としてゲームを長く続ける必要がでてくる。
【0016】
ゲーム媒体に係る製作工数に着目すると、最も工数を要するグラフィック素材は共通またはほぼ共通に使用することができ、入手方法を違えるだけでよいので、第1種~第3種ゲーム媒体が対応づけられる共通キャラクタを設定するとしても、3体のキャラクタを用意するよりは遥かに工数が少なくて済む。
【0017】
また、ゲーム進行に応じて付与される新しいゲーム媒体は、第1種ゲーム媒体や第3種ゲーム媒体の合成素材として消費し続けることができる。従来、プレーヤにとって望まないキャラクタは付与されても使われずに溜まりつづけるだけであったが、第1の発明では、欲しい人気キャラクタを得るための材料になる。よって、この望まない種類のゲーム媒体は、プレーヤにとっては費やしたリソースの無駄遣いの象徴とはならず、それが貯まっていくことがプレーヤにゲームを止める判断を促すきっかけにはならない。
【0018】
従って、第1の発明によれば、キャラクタが対応付けられたゲーム媒体を合成する合成機能と、ゲーム媒体を分解して複数のゲーム媒体とする分解機能と、を有するゲームにおいて、新たな興趣を追加し、プレーヤのゲーム継続の可能性を高めることができる。
【0019】
第2の発明は、前記第1種ゲーム媒体には、当該第1種ゲーム媒体に特有の第1種特有パラメータ値が設定され、前記第2種ゲーム媒体には、当該第2種ゲーム媒体に特有の第2種特有パラメータ値が設定され、前記第3種ゲーム媒体には、当該第3種ゲーム媒体に特有の第3種特有パラメータ値が設定され、前記合成機能において、前記第1種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第1種特有パラメータ値を向上させた新たな第1種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段(例えば、図5の第1種特有パラメータ値31、図11の強化合成制御部225)と、前記第2種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第2種特有パラメータ値を向上させた新たな第2種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段(例えば、図5の第2種特有パラメータ値32、図11の強化合成制御部225)と、前記第3種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第3種特有パラメータ値を向上させた新たな第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段(例えば、図5の第3種特有パラメータ値33、図11の強化合成制御部225)と、を有する、第1の発明のコンピュータシステムである。
【0020】
第2の発明によれば、第1種~第3種ゲーム媒体には、それぞれ第1種~第3種の特有のパラメータ値が設定されている。つまり、プレーヤから見れば、第1種~第3種ゲーム媒体は同じキャラクタであるが、それぞれの特有パラメータ値でなにがしかに違いがある例えば「スペック違い」「性能違い」「異なるバージョン」となる。よって、プレーヤに、共通キャラクタの第1種~第3種ゲーム媒体の全てを収集してみたいと思わせる強い動機付けを醸成することができる。
【0021】
また、第2の発明によれば、同種のゲーム媒体を合成することで、第1種~第3種の特有のパラメータ値を変更し、第1種~第3種ゲーム媒体を成長させることができる。よって、プレーヤが望まないキャラクタの使い道が更に増えることになる。
よって、更なる興趣を付加してプレーヤのゲーム継続の可能性をより一層高めることができる。
【0022】
第3の発明は、前記合成機能において、前記第2種ゲーム媒体と前記第3種ゲーム媒体とを用いた合成を行う場合に、前記第2種ゲーム媒体に対応付けられた第2演出および前記第3種ゲーム媒体に対応付けられた第3演出を発動可能な、前記共通キャラクタに対応付けられた第4種ゲーム媒体を合成結果として出力させる第4種ゲーム媒体合成出力制御手段(例えば、図11の第4種ゲーム媒体合成出力制御部224)、を更に備える第1又は第2の発明のコンピュータシステムである。
【0023】
第3の発明によれば、第1種~第3種ゲーム媒体に加えて、同じ共通キャラクタに対応づけられる第4種ゲーム媒体が追加される。そして、第4種ゲーム媒体は、第2種ゲーム媒体と第3種ゲーム媒体とを素材として合成しないと入手できないように設定されている。従って、プレーヤが共通キャラクタの収集をコンプリートするには、更に時間と手間を要することとなり、長くゲームを続ける必要があることになる。
【0024】
また、第1種~第4種ゲーム媒体をゲームで使用した場合に発動される演出に着目すると、第4種ゲーム媒体は、合成素材とされた第2種ゲーム媒体の第2演出と、第3種ゲーム媒体の第3演出と、を発動可能である。別の言い方をすると、第4種ゲーム媒体は、第2種ゲーム媒体と第3種ゲーム媒体それぞれで発動可能な演出を継承した存在となる。
【0025】
プレーヤにしてみれば、第4種ゲーム媒体は、第2種ゲーム媒体や第3種ゲーム媒体を一体に纏めた上級の共通キャラクタとしてより完璧に近い存在であり、是非とも入手したい存在となる。よって、プレーヤに第4種ゲーム媒体を入手させる強い動機付けとなり、プレーヤに対して長くゲームを続けさせるモチベーションを与えることができる。
【0026】
第4の発明は、ゲームプレイにおいて前記第1種ゲーム媒体が用いられた場合に第1演出を発動させる制御を行う第1演出発動制御手段(例えば、図11の演出発動制御部240、第1演出発動制御部241)と、
ゲームプレイにおいて前記第2種ゲーム媒体が用いられた場合に、前記第1演出とは異なる第2演出を発動させる制御を行う第2演出発動制御手段(例えば、図11の演出発動制御部240、第2演出発動制御部242)と、ゲームプレイにおいて前記第3種ゲーム媒体が用いられた場合に、前記第1演出および前記第2演出とは異なる第3演出を発動させる制御の他に、(1)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第1の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第1演出を発動させる制御を、(2)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第2の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第2演出を発動させる制御を、行う第3演出発動制御手段(例えば、図11の演出発動制御部240、第3演出発動制御部243)と、を備える第1~第3の何れかの発明のコンピュータシステムである。
【0027】
第4の発明によれば、第1種~第3種ゲーム媒体は、発動される演出内容が異なっているため、プレーヤに同じ共通キャラクタの第1種~第3種ゲーム媒体の全てを収集したいと思わせる強い動機付けとなる。
更に、第1の特定素材ゲーム媒体を素材にして合成された第3種ゲーム媒体をゲームで使用したときには、第3演出のみならず第1種ゲーム媒体の第1演出も発動させ得る。また、第2の特定素材ゲーム媒体を素材にして合成された第3種ゲーム媒体をゲームで使用したときには、第3演出のみならず第2種ゲーム媒体の第2演出も発動させ得る。
つまり、第3種ゲーム媒体は、特定素材ゲーム媒体の分解元になったゲーム媒体に係る演出を発動させる権利を合成により継承したことになる。プレーヤにとってみれば、第3種ゲーム媒体は、第1種ゲーム媒体や第2種ゲーム媒体よりも上級の共通キャラクタとしてより完璧に近い存在に見えるので、手間暇掛けてでも第3種ゲーム媒体を入手したいと思わせる強い動機付けとなる。
【0028】
第5の発明は、前記第1種ゲーム媒体には、前記第1演出のための第1演出用パラメータ値が設定され、前記第2種ゲーム媒体には、前記第2演出のための第2演出用パラメータ値が設定され、前記第3種ゲーム媒体には、前記第3演出のための第3演出用パラメータ値が設定され、
前記合成機能において、
前記第1種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第1演出用パラメータ値を向上させた新たな第1種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段(例えば、図5の第1演出用パラメータ値51、図11の演出用パラメータ値向上制御部226)と、
前記第2種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第2演出用パラメータ値を向上させた新たな第2種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段(例えば、図5の第2演出用パラメータ値52、図11の演出用パラメータ値向上制御部226)と、
前記第3種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第3演出用パラメータ値を向上させた新たな第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段(例えば、図5の第3演出用パラメータ値53、図11の演出用パラメータ値向上制御部226)と、
を有する、第4の発明のコンピュータシステムである。
【0029】
また、第6の発明は、前記第1~第3演出が、所与の動画の再生制御、所与の音声の出力制御、および、所与のキャラクタモーションの再生制御、のうちの少なくとも1つである、第4又は第5の発明のコンピュータシステムである。
【0030】
「演出用パラメータ」は、ゲーム中に挿入される演出表示の制御に係るパラメータである。例えば、演出が動画であれば、動画が描くシーンは同じであるが、効果音やBGMの有無や、それらの種類などを指定する値、背景に付加する付加表示の有無、付加表示の種類を指定する値、などが該当する。また例えば、演出がカットイン形式の静止画であれば、カットインするサイズ、カットインするスピード、カットインする際の効果音の有無や種類を示す値、などが該当する。
【0031】
第5又は第6の発明によれば、第1種~第3種ゲーム媒体は、それぞれ同種同士を素材として合成することで、それぞれの演出用パラメータ値を向上できる。つまり、第1種~第3種ゲーム媒体を演出の見せ方に関する成長要素・やりこみ要素を追加して興趣を高め、もってプレーヤに長くゲームを続けたいと思わせる動機付けとすることができる。
【0032】
第7の発明は、前記第1種ゲーム媒体には、当該第1種ゲーム媒体に特有のスキルが設定されていない、或いは、第1種スキルおよび第1種スキルパラメータ値が設定され、前記第2種ゲーム媒体には、当該第2種ゲーム媒体に特有の第2種スキルおよび第2種スキルパラメータ値が設定され、前記第3種ゲーム媒体には、当該第3種ゲーム媒体に特有の第3種スキルおよび第3種スキルパラメータ値が設定され、
前記合成機能において、
前記第2種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第2種スキルパラメータ値を向上させた新たな第2種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段(例えば、図5の第2種スキルパラメータ値42、図11のスキルパラメータ値向上制御部227)と、
前記第3種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第3種スキルパラメータ値を向上させた新たな第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段(例えば、図5の第3種スキルパラメータ値43、図11のスキルパラメータ値向上制御部227)と、
を有する、第1~第6の何れかの発明のコンピュータシステムである。
【0033】
第7の発明によれば、第1種ゲーム媒体には、第1種ゲーム媒体に特有のスキルが設定されていない、或いは、第1種スキル及びその制御のための第1種スキルパラメータ値が設定され、第2種~第3種ゲーム媒体には、それぞれ第2種~第3種の特有のスキル及びその制御のためのパラメータが設定されている。つまり、プレーヤから見れば、第1種~第3種ゲーム媒体は共通キャラクタでありながら「スペック違い」「性能違い」「異なるバージョン」として見える。よって、プレーヤに、共通キャラクタの第1種~第3種ゲーム媒体全てを収集してみたと思わせる強い動機付けができる。
【0034】
また、第7の発明によれば、同種のゲーム媒体を合成することで、第2種~第3種の特有のスキルのパラメータ値を変更し、第2種~第3種ゲーム媒体を成長させることができる。よって、更なる興趣を付加してプレーヤのゲーム継続の可能性をより一層高めることができる。
【0035】
第8の発明は、前記第3種ゲーム媒体には、前記共通キャラクタに対応付けられた複数の亜種の第3種ゲーム媒体があり、前記第3種ゲーム媒体合成出力制御手段は、ゲーム媒体の前記特定組み合わせと、前記第1の特定素材ゲーム媒体または前記第2の特定素材ゲーム媒体と、の他に、合成に組み合わせるゲーム媒体に応じて、前記亜種の第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる、第1~第7の何れかの発明のコンピュータシステムである。
【0036】
第8の発明によれば、第3種ゲーム媒体には亜種が存在するので、プレーヤが共通キャラクタに係るゲーム媒体の収集をコンプリートすることに時間がかかるようになる。プレーヤにとってみれば、やり込み要素が増えることになる。ゲームとしての興趣がより高まることも相まって、プレーヤに長くゲームを続けさせる動機付けとなる。
【0037】
第9の発明は、前記第1種ゲーム媒体には、当該ゲーム媒体の表示態様として、前記共通キャラクタに基づく第1種表示態様が設定され、前記第2種ゲーム媒体には、当該ゲーム媒体の表示態様として、前記共通キャラクタに基づく第2種表示態様が設定され、前記第3種ゲーム媒体には、当該ゲーム媒体の表示態様として、前記共通キャラクタに基づく第3種表示態様が設定され、前記第3種ゲーム媒体の表示態様を、(1)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第1の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第1種表示態様に変更可能とする制御を、(2)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第2の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第2種表示態様に変更可能とする制御を、行う第3種表示態様変更制御手段(例えば、図11のサーバ処理部200s、ゲーム管理部210、表示態様制御部250、第3種表示態様変更制御部253、図19のステップS8)、を更に備える第1~第8の何れかの発明のコンピュータシステムである。
【0038】
「共通キャラクタに基づく表示態様」とは、プレーヤが見かけ上の特徴から共通キャラクタだと認識できる表示のさせ方である。例えば、共通キャラクタを、異なるアングル/ポーズ/ズームで描いた場合、どれも描かれているものが共通キャラクタであると認識される点においては同じであり、それらは固有の「共通キャラクタに基づく表示態様」に該当する。例えば、共通キャラクタの3Dモデルを仮想カメラで撮影したレンダリング画像で表す場合、3Dモデルに設定するポーズの違い、仮想カメラの撮影アングルや撮影画角の設定といった撮影条件の違いによっても、表示態様の違いが生まれる。
【0039】
第9の発明によれば、第1種~第3種ゲーム媒体には、それぞれ固有の表示態様が用意されており、プレーヤに共通キャラクタに係る全種のゲーム媒体を収集したいと思わせる強い動機付けとなる。
【0040】
また、第1の特定素材ゲーム媒体を素材にして合成された第3種ゲーム媒体をゲームで使用したときには、第3種表示態様と第1種ゲーム媒体の第1表示態様とから適用する表示態様が選択可能になる。また、第2の特定素材ゲーム媒体を素材にして合成された第3種ゲーム媒体をゲームで使用したときには、第3種表示態様と第2種ゲーム媒体の第2表示態様とから適用する表示態様が選択可能になる。
【0041】
つまり、第3種ゲーム媒体は、特定素材ゲーム媒体の分解元になったゲーム媒体に係る表示態様を使用する権利を合成により継承したことになる。プレーヤにとってみれば、第3種ゲーム媒体は、第1種ゲーム媒体や第2種ゲーム媒体よりも上級の共通キャラクタとしてより完璧に近い存在に見えるので、手間暇掛けてでも第3種ゲーム媒体を入手したいと思わせる強い動機付けとなる。
【0042】
第10の発明は、各プレーヤが所有するゲーム媒体の情報を管理するプレーヤ情報管理手段(例えば、図11のサーバ処理部200s、ユーザ管理部202、プレーヤ情報管理部203、図15の所有ゲーム媒体管理データ610、図19のステップS14,ステップS16,ステップS20)、を更に備える請求項1~9の何れか一項に記載のコンピュータシステムである。
【0043】
第10の発明によれば、プレーヤは、自身が所有する(ゲーム内での使用権を有している)ゲーム媒体で合成機能を使ってプレイできる。
【0044】
第11の発明は、第10の発明のコンピュータシステムであるサーバシステムと、各プレーヤのプレーヤ端末と、を具備するゲームシステムである。
【0045】
第11の発明によれば、第1~第10の発明と同様の効果をもたらすゲームシステムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】ゲームシステムの構成例を示す図。
図2】プレーヤ端末の構成例を示す正面図。
図3】ゲームで使用されるゲーム媒体について説明するための図。
図4】共通キャラクタと、雑魚キャラクタとについて説明するための図。
図5】第1種ゲーム媒体~第4種ゲーム媒体に設定されているパラメータ値の種類を示す図。
図6】第1種ゲーム媒体~第4種ゲーム媒体の合成における特有パラメータ値、スキルパラメータ値、演出用パラメータ値の扱いについて説明するための図。
図7】第1種ゲーム媒体~第4種ゲーム媒体の合成における演出用パラメータ値の扱いについて説明するための図。
図8】第3種ゲーム媒体の合成に係る亜種の設定について説明するための図。
図9】第1種ゲーム媒体~第4種ゲーム媒体の合成における表示態様の継承について説明するための図(その1)。
図10】第3種ゲーム媒体における表示態様の扱いについて説明するための図。
図11】第1実施形態におけるサーバシステムの機能構成例を示す機能ブロック図。
図12】第1実施形態におけるサーバ記憶部が記憶するプログラムやデータの例を示す図。
図13】ゲーム媒体定義データのデータ構成例を示す図。
図14】合成パターン定義データのデータ構成例を示す図。
図15】ユーザ管理データのデータ構成例を示す図。
図16】プレイデータのデータ構成例を示す図。
図17】合成制御データのデータ構成例を示す図。
図18】第1実施形態におけるプレーヤ端末の機能構成例を示す機能ブロック図。
図19】合成処理の流れを説明するためのフローチャート。
図20】分解処理の流れを説明するためのフローチャート。
図21】ゲームプレイ処理の流れを説明するためのフローチャート。
図22】第2実施形態におけるプレーヤ端末の機能構成例を示す機能ブロック図。
図23】第2実施形態における端末記憶部が記憶するプログラムやデータの例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、本発明の実施形態の例を説明するが、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限られないことは勿論である。
【0048】
〔第1実施形態〕
図1は、ゲームシステムの構成例を示す図である。
ゲームシステム1000は、ネットワーク9を介して相互にデータ通信が可能に接続されたサーバシステム1100と、プレーヤ端末1500とを含む。
【0049】
ゲームシステム1000は、プレーヤ端末1500を使用するユーザであるプレーヤ2に向けて、オンラインゲームを提供するコンピュータシステムである。勿論、ゲームシステム1000は、その他のサービスの提供を行ってもよい。
【0050】
ネットワーク9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、ネットワーク9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0051】
サーバシステム1100は、例えば本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを有し、本体装置1101に制御基板1150を搭載するコンピュータシステムである。
【0052】
制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。なお、制御基板1150の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
【0053】
そして、サーバシステム1100は、制御基板1150が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、(1)ユーザ登録等に係る情報を管理するユーザ管理機能と、(2)ゲームで利用可能な様々なキャラクタやアイテムなどのゲーム媒体をオンラインでユーザに販売するオンラインショッピング機能と、(3)プレーヤ2がゲームプレイするのに必要なデータを提供してプレーヤ端末1500でのゲームの実行制御を管理するゲーム管理機能と、を実現する。つまり、本実施形態におけるゲームは、一種のクライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現される。
【0054】
なお、図1では、プレーヤ端末1500を1台のみ描いているが、実際のシステム運用においては、同時に複数のプレーヤ端末1500がサーバシステム1100にアクセス可能である。
【0055】
また、サーバシステム1100を、1台のサーバ装置であるかのように描いているが、複数の装置で実現する構成であってもよい。例えば、サーバシステム1100は、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であっても良い。また、サーバシステム1100を構成するハードウェアの設置場所は問わない。離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、ネットワーク9を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であっても良い。
【0056】
図2は、プレーヤ端末1500の構成例を示す正面図である。プレーヤ端末1500は、登録手続を経たユーザが、本実施形態のゲームシステム1000を利用するために使用するコンピュータシステムであって、ネットワーク9を介してサーバシステム1100にアクセスできる電子装置(電子機器)である。プレーヤ端末1500は、ユーザがゲームプレイするための装置である。
【0057】
なお、図2で示すプレーヤ端末1500は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる装置であるが、コンピュータであれば、スマートウォッチ、スマートグラスなどのウェアラブルコンピュータや、携帯型ゲーム装置、タブレット型コンピュータ、パソコン、などでもよい。スマートフォンと、当該スマートフォンに通信接続されたスマートウォッチとの組み合わせといった複数の電子機器が通信可能に接続することで1つの機能を果たす場合にはこれらの複数の電子機器を1つのプレーヤ端末1500とみなすことができる。
【0058】
プレーヤ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、内蔵バッテリー1509と、スピーカ1510と、マイク1512と、カメラ1520と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ゲームシステム1000の利用対価等の支払いが可能なICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置などを設けるとしてもよい。
【0059】
制御基板1550は、(1)CPU1551や、GPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、(2)VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、(3)ネットワーク9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、(4)インターフェース回路1557、などを搭載する。
【0060】
インターフェース回路1557には、(1)タッチパネル1506のドライバ回路、(2)方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、(3)スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、(4)マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、(5)カメラ1520で撮影された画像の画像データを入力する回路、(6)メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、などが含まれている。
【0061】
制御基板1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。制御基板1550の一部又は全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。そして、制御基板1550は、プレーヤ端末としての機能を実現させるためのプログラムや各種データをICメモリ1552に記憶する。
【0062】
なお、本実施形態では、プレーヤ端末1500はプログラムや各種の設定データをサーバシステム1100からダウンロードする構成としているが、別途入手したメモリカード1540などの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
【0063】
次に、ゲーム提供サービスについて説明する。
プレーヤ端末1500でプレイされるゲームは、サーバシステム1100をゲームサーバとするクライアント・サーバシステムで実行されるオンラインゲームである。
ゲーム進行に係る情報、及びゲーム画面の表示に係る情報は、サーバシステム1100にて生成され、適宜プレーヤ端末1500へ提供される。プレーヤ端末1500は、操作入力兼ゲーム画面表示のための端末として機能する。すなわち、プレーヤ端末1500は、サーバシステム1100から提供された情報に基づいて、ゲーム画面を表示し、操作入力情報を逐一サーバシステム1100へ送信する。サーバシステム1100は、プレーヤ端末1500から送信された操作入力情報に基づいて、ゲームを進行させる。
【0064】
図3は、ゲームで使用されるゲーム媒体について説明するための図である。
プレーヤ2は、所有する(ゲームでの使用権を有する)ゲーム媒体3の中から好みのゲーム媒体3を選択し、プレーヤキャラクタ4として使用してゲームプレイする。ゲーム媒体3のゲームにおける位置付けはゲームの内容に応じて適宜設定可能である。例えば、人物、アイテム、建物、乗り物、仮想の育成対象動物、道具、武器、防具、などとすることができる。
【0065】
本実施形態のゲームは、プレーヤ2がプレーヤキャラクタ(プレーヤがゲーム内で操作可能なキャラクタ)としてロボット兵器を使用し、コンピュータ制御の対戦相手と対戦するウォーシミュレーションゲームである。故に、ゲーム媒体3のゲーム内に登場するキャラクタとしての外観は、ロボット兵器やロボット兵器に合体することのできる補助装備、などとされる。そして、ゲーム媒体3は、ゲームプレイ内ではアクションを伴った3Dモデルとして扱われ、プレイ以外(例えば、所有管理やゲームに使用するゲーム媒体の選択など)の場面ではそれぞれ1枚のカードのように取り扱われる。
【0066】
ゲームには、ゲーム媒体3の合成機能と、ゲーム媒体3の分解機能とが、予め用意されている。
【0067】
「合成機能」は、合成素材とされる複数のゲーム媒体3のゲームでの使用権をプレーヤから剥奪して、素材とは同種又は別種のゲーム媒体3の使用権をプレーヤに付与することである。プレーヤ2には、素材のゲーム媒体3が消費され、合成結果とされる新しいゲーム媒体3が生成されたように見える。
【0068】
具体的には、合成素材とされる複数のゲーム媒体3が異種の場合、合成結果として素材とは別種のゲーム媒体3が付与される。図3の例ではゲーム媒体3aとゲーム媒体3bとが素材とされ、ゲーム媒体3cが合成結果となった例を示している。また、複数のゲーム媒体3が同種の場合、合成結果として素材と同種のゲーム媒体3が付与されるが、合成結果のゲーム媒体3は、その能力パラメータ値が、素材とされた同種のゲーム媒体のそれより向上するように設定される。いわゆる「強化合成」が行われる。本実施形態では、素材とするゲーム媒体の種類の組み合わせから、どの種類のゲーム媒体が合成結果として得られるかは、予め決められていることとする。
【0069】
「分解機能」は、合成機能とは逆に、合成素材とされる1つのゲーム媒体3のゲームでの使用権をプレーヤから剥奪して、素材とは別種の複数のゲーム媒体3の使用権を付与することである。プレーヤ2には、素材のゲーム媒体3が分解され、合成結果とされる複数の別種のゲーム媒体3が生成されたように見える。本実施形態では、どの種類のゲーム媒体3を分解すると、どの種類のゲーム媒体が幾つに分解されるかが予め決められていることとする。図3の例では、合成の例とは可逆的な分解の例を示しているが、不可逆的な分解(分解されることで得られたゲーム媒体を組み合わせて合成したとしても、分解前のゲーム媒体の種類は得られない)としてもよい。
【0070】
また、図4に示すように、ゲーム媒体3は、人気キャラクタである共通キャラクタ10と、雑魚キャラクタ5と、に区分できる。
【0071】
共通キャラクタ10は、プレーヤ2がプレーヤキャラクタとして使ってみたくなる、相対的に強くて格好の良いキャラクタである。ゲーム内容が、マンガやアニメを原作とする場合、原作中の主人公キャラクタや準主人公キャラクタに相当する。ロボット兵器であれば、性能に優れた特別機である。
【0072】
雑魚キャラクタ5は、共通キャラクタ10と比べて相対的に弱いキャラクタであって、普通はプレーヤ2がプレーヤキャラクタとして使ってみたいとは思わないキャラクタである。マンガやアニメを原作とする場合、原作中の主人公キャラクタや準主人公キャラクタの周囲にいるエキストラ、モブキャラクタであり、ロボット兵器であれば、凡庸な性能の量産機である。
【0073】
共通キャラクタ10は、雑魚キャラクタ5よりもレアリティが高くなるように数が調整される。具体的には、ゲーム進行に応じて新たなゲーム媒体3を付与する場合、雑魚キャラクタ5が付与される確率が、共通キャラクタ10のそれよりも高くなるように制御される。つまり、ゲームをプレイしていると、プレーヤ2の手元には、共通キャラクタ10よりも多くの雑魚キャラクタ5が集まってくる。図4の例では、共通キャラクタ10は1種類のみを示しているが、実際には複数種類の共通キャラクタ10を用意してもよい。
【0074】
また、雑魚キャラクタ5の1種類は、ゲーム媒体3の1種類と1対1で対応づけられているが、共通キャラクタ10の1種類は、第1種ゲーム媒体11と、第2種ゲーム媒体12と、第3種ゲーム媒体13と、第4種ゲーム媒体14と、の4種類に対応づけられている。そして、第1種ゲーム媒体11~第4種ゲーム媒体14は、それぞれゲームで使用したときのプレーヤキャラクタとしての能力が、多くの種類の能力では共通しているが、一部の能力で異なるように設定されている(詳細後述)。
【0075】
つまり、共通キャラクタ10については、キャラクタの種類とゲーム媒体の種類とが1対多で対応づけられている。逆の見方をすると、第1種ゲーム媒体11~第4種ゲーム媒体14は、サーバシステム1100の内部処理上は異なる種類のゲーム媒体であるが、ゲーム画面上には同じ外観的特徴を有し同種と見なされる共通のキャラクタが割り当てられている。
【0076】
ここで言う「同じ外観的特徴を有し同種と見なされる」とは、キャラクタ種類の識別において同種の識別結果となり得ることを意味している。例えば、同じキャラクタを異なるアングル/ポーズ/ズームで描いた場合、その形状や配色等の外観的特徴から同じキャラクタが描かれていると認識され、どれも描かれているものが共通キャラクタであると認識されるのと同じである。
【0077】
そして、第1種ゲーム媒体11と、第2種ゲーム媒体12と、第3種ゲーム媒体13と、第4種ゲーム媒体14とは、それぞれ入手方法が異なっている。
【0078】
先ず、第2種ゲーム媒体12は合成機能では入手できない。例えば、ゲームシステム1000の運用者が主催する現実世界或いはゲーム世界内での所与のイベントの参加者への配付、雑誌などの他メディアとのコラボレーション景品としての配付、などで限定的に入手できる。特に、本実施形態では、第2種ゲーム媒体12の表示態様を、第1種ゲーム媒体11および第3種ゲーム媒体13とは異なる特別な表示態様であることにし、第2種ゲーム媒体12を使用した場合の共通キャラクタに係る演出を、第1種ゲーム媒体11および第3種ゲーム媒体13を使用した場合とは異なる特別な演出とする。こうすることで、第2種ゲーム媒体12を入手したいというプレーヤ2の欲求を高めることができる。
【0079】
第1種ゲーム媒体と第3種ゲーム媒体と第4種ゲーム媒体14とは合成機能を用いることで入手可能である。
【0080】
第1種ゲーム媒体11は、合成機能において、ゲーム媒体10の「特定組み合わせ」を用いた合成を行う場合に、合成結果として入手できる。「特定組み合わせ」は、第1種ゲーム媒体11を合成結果として入手するためのレシピであり、その組み合わせは適宜設定可能である。図4の例の特定組み合わせは、「雑魚キャラクタ5であるゲーム媒体3a+雑魚キャラクタ5であるゲーム媒体3c」である。特定組み合わせに、雑魚キャラクタ5を含ませる数を多く設定すると、ゲーム進行に応じてプレーヤ2にどんどん付与されて溜まりがちになる雑魚キャラクタ5の消費先となるので好適である。
【0081】
第3種ゲーム媒体13は、(1)合成機能において、第1種ゲーム媒体11を合成結果として入手できるレシピである特定組み合わせと、第1種ゲーム媒体11を分解機能で分解しないと得られない第1の特定素材ゲーム媒体21とを用いた合成を行う場合、或いは、(2)特定組み合わせと第2種ゲーム媒体12を分解機能で分解しないと得られない第2の特定素材ゲーム媒体22とを用いた合成を行う場合に、合成結果として入手できる。
【0082】
なお、特定素材ゲーム媒体は、図4のように2種類とは限らず、3種類以上設定してもよい。第1の特定素材ゲーム媒体21と第2の特定素材ゲーム媒体22とは、異なるゲーム媒体であるとして説明するが、同じゲーム媒体であってもよいのは勿論である。また、第1の特定素材ゲーム媒体21や第2の特定素材ゲーム媒体22の入手方法を第1種ゲーム媒体11や第2種ゲーム媒体12の分解に限らず、ゲームプレイに応じて付与される、或いはオンラインショッピングで購入できる、合成できる、など他の入手方法も併用できる構成としてもよい。
【0083】
第4種ゲーム媒体14は、合成機能において、第2種ゲーム媒体12と第3種ゲーム媒体13とを用いた合成を行うことで、合成結果として入手できる。
【0084】
つまり、多くのプレーヤ2が欲しがると予想される人気キャラクタを共通キャラクタ10とすると次のような作用効果が生まれる。すなわち、プレーヤ2には自分の好きな共通キャラクタ10に係るゲーム媒体3を完璧に収集するためには、合成や分解を行いながら第1種ゲーム媒体11~第4種ゲーム媒体14を集める必要があり、結果としてゲームを長く続ける必要がでてくる。
【0085】
また、ゲーム媒体3に係るデータの製作工数に着目すると、最も工数を要するのはゲーム画面内でゲーム媒体3に対応するキャラクタを見せるためのグラフィック素材やモーション素材の製作である。共通キャラクタ10では、そのグラフィック素材やモーション素材の全て或いは多くを共用できるので、ゲーム媒体3とキャラクタとを1対1に対応づけて用意するよりも、遥かに少ない工数で、プレーヤ2の収集対象を増やすことができることになる。
【0086】
また、共通キャラクタ10は、合成機能や分解機能、ゲーム画面内での表示態様の制御において雑魚キャラクタ5とは異なる扱いを受ける。
【0087】
先ず、分解機能での共通キャラクタ10の扱いについて述べる。
第1種ゲーム媒体11を分解すると、第1の特定素材ゲーム媒体21を含む複数のゲーム媒体が分解結果となる。また、第2種ゲーム媒体12の分解を行うと、第2の特定素材ゲーム媒体22を含む複数のゲーム媒体が分解結果として得られる。
【0088】
図4では、第1の特定素材ゲーム媒体21及び第2の特定素材ゲーム媒体22は、雑魚キャラクタ5に分類されるゲーム媒体3d,3fとしてもよいが、共通キャラクタ10の第1種ゲーム媒体11~第4種ゲーム媒体14とは異なる第5種ゲーム媒体としてもよい。
【0089】
次に、合成機能での共通キャラクタ10の扱いについて述べる。
先ず前提として、図5に示すように、第1種ゲーム媒体11には、当該第1種ゲーム媒体に特有の第1種特有パラメータ値31が設定され、第2種ゲーム媒体12には、当該第2種ゲーム媒体に特有の第2種特有パラメータ値32が設定され、第3種ゲーム媒体13には、当該第3種ゲーム媒体に特有の第3種特有パラメータ値33が設定され、第4種ゲーム媒体14には、当該第4種ゲーム媒体に特有の第4種特有パラメータ値34が設定されている。また、第3種特有パラメータ値33は、第1種特有パラメータ値31に比べて能力・効果の高い値とする。こうすることで、第1種ゲーム媒体11よりも、或いは、第1種ゲーム媒体11に加えて、第3種ゲーム媒体13を入手したいというプレーヤ2の欲求を高めることができる。なお、第1種特有パラメータ値31と第2種特有パラメータ値32とは異なる値とするが、同じ値であってもよい。
【0090】
また、第1種ゲーム媒体11には、当該第1種ゲーム媒体に特有の第1種スキルおよび第1種スキルパラメータ値41が設定され、第2種ゲーム媒体12には、当該第2種ゲーム媒体に特有の第2種スキルおよび第2種スキルパラメータ値42が設定されている。また、第3種ゲーム媒体13には、当該第3種ゲーム媒体に特有の第3種スキルおよび第3種スキルパラメータ値43が設定され、第4種ゲーム媒体14には、当該第4種ゲーム媒体に特有の第4種スキルおよび第4種スキルパラメータ値44が設定されている。また、第3種ゲーム媒体13の第3種スキルは、第1種ゲーム媒体11の第1種スキルに比べて強力・効果の高いスキルとする。また、第1種スキルおよび第1種スキルパラメータ値41と、第2種スキルおよび第2種スキルパラメータ値42とは異なることとするが、同じとしてもよい。こうすることで、第1種ゲーム媒体11よりも、或いは、第1種ゲーム媒体11に加えて、第3種ゲーム媒体13を入手したいというプレーヤ2の欲求を高めることができる。また、第1種ゲーム媒体11には、当該第1種ゲーム媒体に特有の第1種スキルを設定せず、第1種スキルパラメータ値41を設定しないこととしてもよい。
【0091】
「特有パラメータ値」は、当該種類のゲーム媒体に特有の能力に関するパラメータ値を含む。具体的には、例えば、装備している武器の使い方、より具体的には、単発射撃/3点バースト射撃/フルオート射撃などの設定値、などを特有パラメータ値とすることができる。また、対応する共通キャラクタ10をゲーム画面で表示させる制御において、特有の表示のさせ方をするためのパラメータ値も該当する。具体的には、例えば、モーション中の仮装カメラの撮影アングルや撮影画角の設定値などを、特有パラメータ値とすることができる。なお、特有パラメータ値は、実質的な「設定無し」を意味する所定値(例えば「0」やNULL)を設定することができる。勿論、単純に当該ゲーム媒体を使用したときの攻撃力・防御力・移動力などの能力パラメータ値としてもよい。装備品の種類を示す値としてもよい。
【0092】
「スキル」は、共通キャラクタ10に共通に備わっている能力以外の付加的特殊能力を意味し、共通キャラクタ10には複数種類のスキルが用意されている。スキルパラメータ値は、付加されている種類のスキルの作用効果の度合を示す。
【0093】
そして、図6に示すように、合成機能において、第1種ゲーム媒体11(11a、11b:ゲーム媒体3としてはそれぞれ個別に扱われる。)同士を用いた合成を行うことで、合成結果として、第1種特有パラメータ値31の値を、素材とされた第1種ゲーム媒体11(11a、11b)のそれよりも向上させた新たな第1種ゲーム媒体11cが合成結果とされる。図6の例では、第1種ゲーム媒体11cの第1種特有パラメータ値31を第1種ゲーム媒体11(11a、11b)のそれらの単純合算とした例を示しているが、向上のさせ方は単純合算に限らない。
【0094】
同様にして、第2種ゲーム媒体12同士を用いた合成を行うことで、合成結果として、第2種特有パラメータ値32を、素材とされた第2種ゲーム媒体12のそれよりも向上させた新たな第2種ゲーム媒体12が合成結果とされる。また同様にして、第3種ゲーム媒体13同士を用いた合成を行うことで、合成結果として、第3種特有パラメータ値33を、素材とされた第3種ゲーム媒体13のそれよりも向上させた新たな第3種ゲーム媒体13が合成結果とされる。勿論、第4種ゲーム媒体14についても同様である。
【0095】
また、合成機能において、第1種ゲーム媒体11同士を用いた合成を行う場合にのみ、第1種スキルパラメータ値41を向上させた新たな第1種ゲーム媒体11を合成結果として得ることができる。同様に、第2種ゲーム媒体12同士を用いた合成を行う場合にのみ、第2種スキルパラメータ値42を向上させた新たな第2種ゲーム媒体12を合成結果として得ることができる。また同様にして、第3種ゲーム媒体13同士を用いた合成を行う場合にのみ、第3種スキルパラメータ値43を向上させた新たな第3種ゲーム媒体13を合成結果として入手できる。勿論、第4種ゲーム媒体14の第4種スキルパラメータ値44についても同様である。
【0096】
このように、第1種ゲーム媒体11・第2種ゲーム媒体12・第3種ゲーム媒体13に、当該種に応じた特有パラメータ値やスキル種類別のスキルパラメータ値を設定することで、プレーヤ2から見れば、第1種ゲーム媒体11~第4種ゲーム媒体14は同じ共通キャラクタ10であるが、実際にゲームで使ってみるとそれぞれの特有パラメータ値でなにがしかに違いがある「スペック違い」「スキル違い」「性能違い」「異なるバージョン」となる。そして、第1種ゲーム媒体11~第4種ゲーム媒体14については、同種を合成することで、素材のゲーム媒体の特有パラメータ値やスキルパラメータ値を、合成前よりも向上させるいわゆる「強化合成」ができることになる。
【0097】
また、本実施形態では、ゲーム画面に挿入される演出を挿入できる。
図5に示すように、演出に係り、第1種ゲーム媒体11には、第1演出のための第1演出用パラメータ値51が設定されており、第2種ゲーム媒体12には、第2演出のための第2演出用パラメータ値52が設定され、第3種ゲーム媒体13には、第3演出のための第3演出用パラメータ値53が設定され、第4種ゲーム媒体14には、第4演出のための第4演出用パラメータ値54が設定されている。
【0098】
第1演出、第2演出、第3演出、第4演出は、それぞれ所与の動画の再生制御、所与の音声の出力制御、カットインされる静止画、および、所与のキャラクタモーションの再生制御、のうちの少なくとも1つであって、それぞれ演出の内容が異なっている。
【0099】
「演出用パラメータ値」は、ゲーム中に挿入される演出の種類や、当該演出の実行制御に係る設定パラメータ値である。
例えば、演出の種類が動画や音声であれば、設定パラメータ値は、動画が描くシーン(演出の内容)や、音声中の台詞は同じであるが、効果音やBGMの有無や、それらの種類などを指定する値、背景に付加する付加表示の有無、付加表示の種類を指定する値、などが該当する。
【0100】
また例えば、演出の種類がカットイン形式の静止画であれば、設定パラメータ値は、どの種類のカットインを使うのか、カットインするサイズ、カットインするスピード、カットインする際の効果音の有無や種類を示す値、などが該当する。
また例えば、演出の種類がモーションの再生であれば、設定パラメータ値は、再生速度や、モーションを撮影する仮想カメラの撮影距離や撮影画角、仮想カメラ自身の動きなどを示す値とすることができる。
【0101】
そして、図6に示すように、合成機能において、第1種ゲーム媒体11同士を用いた合成を行う場合にのみ、第1演出用パラメータ値51(51a,51b,51c)を、素材とされた第1種ゲーム媒体11のそれよりも向上させた新たな第1種ゲーム媒体11を合成結果として得ることができる。同様に、第2種ゲーム媒体12同士を用いた合成を行う場合にのみ、第2演出用パラメータ値52を、素材とされた第2種ゲーム媒体12のそれよりも向上させた新たな第2種ゲーム媒体12を合成結果として得ることができる。また同様に、第3種ゲーム媒体13同士を用いた合成を行う場合にのみ、第3演出用パラメータ値53を、素材とされた第3種ゲーム媒体13のそれよりも向上させた新たな第3種ゲーム媒体13を合成結果として得ることができる。勿論、第4種ゲーム媒体14についても同様である。
【0102】
第1種ゲーム媒体11~第3種ゲーム媒体13については、それぞれ同種同士を素材として合成することで、それぞれの演出用パラメータ値を、素材のそれよりも向上できる。つまり、第1種ゲーム媒体11~第3種ゲーム媒体13の演出の見せ方に関する成長要素・やりこみ要素を追加して興趣を高めることができる。
【0103】
また、図7に示すように、合成機能に係り、第2種ゲーム媒体12と第3種ゲーム媒体13とを用いた合成を行う場合に、第2種ゲーム媒体12に対応付けられた第2演出および第3種ゲーム媒体13に対応付けられた第3演出を発動可能な第4種ゲーム媒体14を合成結果とする。
【0104】
すなわち、合成結果の第4種ゲーム媒体14は、第4演出用パラメータ値54に加えて、第2演出用パラメータ値52と第3演出用パラメータ値53とを有しており、第4種ゲーム媒体14は、合成素材とされた第2種ゲーム媒体12の第2演出と、第3種ゲーム媒体13の第3演出と、を発動可能である。別の言い方をすると、第4種ゲーム媒体14は、第2種ゲーム媒体12と第3種ゲーム媒体13とのそれぞれで発動可能な演出を継承した存在となる。プレーヤにしてみれば、第4種ゲーム媒体14は、第2種ゲーム媒体12体や第3種ゲーム媒体13を一体に纏めた存在であり、共通キャラクタ10としてより完璧に近い存在であり、是非とも入手したい存在となる。
【0105】
また、図8に示すように、合成機能に係り、第3種ゲーム媒体13を更に細かい違い(スペックやスキル等の違い)をつけて細分化できる。
すなわち、ゲーム媒体3の特定組み合わせ28と、第1の特定素材ゲーム媒体21または第2の特定素材ゲーム媒体22と、の他に、合成に組み合わせるゲーム媒体(追加素材29)に応じて、共通キャラクタ10に対応付けられた複数の亜種のうち、何れかの亜種の第3種ゲーム媒体13(13a,13b,13c)を合成結果として入手できる。
【0106】
第3種ゲーム媒体13を亜種に細分化することで、プレーヤ2が共通キャラクタ10に係るゲーム媒体3の収集をコンプリートするに至る道筋がより複雑になる。プレーヤ2にとってみれば、やり込み要素が増えることになり、ゲームとしての興趣がより高まることも相まって、プレーヤにより長くゲームを続ける動機付けとなる。勿論、亜種の数は、図8に示す3つに限らず、適宜設定可能である。また、第1の特定素材ゲーム媒体21または第2の特定素材ゲーム媒体22と、の他に、合成に組み合わせるゲーム媒体(追加素材29)の構成は図8の例に限らず適宜設定可能である。
【0107】
次に、ゲーム画面内での表示態様の制御に係る共通キャラクタ10の扱いについて述べる。
図5に示すように、第1種ゲーム媒体11には、当該ゲーム媒体の表示態様として、共通キャラクタ10に基づく第1種表示態様61が設定され、第2種ゲーム媒体12には、当該ゲーム媒体の表示態様として、共通キャラクタ10に基づく第2種表示態様62が設定され、第3種ゲーム媒体13には、当該ゲーム媒体の表示態様として、共通キャラクタ10に基づく第3種表示態様63が設定され、第4種ゲーム媒体14には、当該ゲーム媒体の表示態様として、共通キャラクタ10に基づく第4種表示態様64が設定されている。
【0108】
「共通キャラクタに基づく表示態様」とは、プレーヤが見かけ上の特徴から共通キャラクタだと認識できる表示のさせ方である。例えば、共通キャラクタのイラストを、異なるアングル/ポーズ/ズームで描いた場合、どれも描かれているものが共通キャラクタであると認識される点においては同じであり、それらは別種の「共通キャラクタに基づく表示態様」に該当する。例えば、共通キャラクタの3Dモデルを仮想カメラで撮影したレンダリング画像で表す場合、3Dモデルに設定するポーズの違い、仮想カメラの撮影アングルや撮影画角の設定といった撮影条件の違いによっても、表示態様の種類違いが生まれる。
【0109】
そして、第1種表示態様61~第4種表示態様64は、内容が異なっている。また、共通キャラクタ10に係る第1種ゲーム媒体11~第4種ゲーム媒体14のうち少なくとも1つの種類について、複数種類用意される場合には、それぞれのゲーム媒体で表示態様の内容を違えることができる。すなわち、第1種ゲーム媒体11が2種類用意されている場合、それぞれに異なる内容の第1種表示態様61が設定されているとしてもよい。
【0110】
そして、合成機能において、第1種ゲーム媒体11~第4種ゲーム媒体14については、合成結果とされるゲーム媒体の表示態様には、素材とされたゲーム媒体またはその由来のゲーム媒体の表示態様が継承される。
【0111】
具体的には、例えば図9は、異なる2つの第1種ゲーム媒体11a、11bを合成素材として、新たな第1種ゲーム媒体11cが合成されるケースにおける表示態様の継承を例示している。
【0112】
図9(1)のように、一方の素材である第1種ゲーム媒体11aには第1種表示態様61a(バージョンa)が設定され、他方の素材である第1種ゲーム媒体11bには第1種表示態様61aとは内容が異なる第1種表示態様61b(バージョンb)が設定されている。そして、合成結果である第1種ゲーム媒体11cには、第1種表示態様61aと第1種表示態様61bのどちらとも異なる第1種表示態様61c(バージョンc)がそもそも設定されているが、両素材の第1種表示態様61aと第1種表示態様61bとが、追加設定される。つまり、合成結果のゲーム媒体に、素材とされたゲーム媒体の表示態様が継承されたことになる。
【0113】
更にこの合成結果の第1種ゲーム媒体11cと別の第1種ゲーム媒体11dとを合成して得られる第1種ゲーム媒体11eは、第1種ゲーム媒体11cに設定されていた3つの表示態様(第1種表示態様61a、第1種表示態様61b、第1種表示態様61c、)と、第1種ゲーム媒体11eの第1種表示態様61dとを継承するので、そもそも設定されている第1種表示態様61eと合わせて合計5つの異なる第1種表示態様61を有することになる。
【0114】
なお、第2種ゲーム媒体12同士の合成、第3種ゲーム媒体13同士の合成、第4種ゲーム媒体14同士の合成においても同様である。
【0115】
また、例えば図10は、第3種ゲーム媒体13の合成における継承の例を示している。すなわち、図10(1)のように、合成の素材に第1種ゲーム媒体11に由来する第1の特定素材ゲーム媒体21が含まれる場合、合成結果である第3種ゲーム媒体13b(13)には、そもそも設定されている第3種表示態様63に、第1種表示態様61が付加設定される。また、図10(2)のように、合成の素材に第2種ゲーム媒体12に由来する第2の特定素材ゲーム媒体22が含まれる場合、合成結果である第3種ゲーム媒体13c(13)には、そもそも設定されている第3種表示態様63に、第2種表示態様62が付加設定される。
【0116】
言い換えると、第3種ゲーム媒体13の表示態様を、(1)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に第1の特定素材ゲーム媒体21が用いられたときには、第1種表示態様61に変更可能、(2)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に第2の特定素材ゲーム媒体22が用いられたときには第2種表示態様62に変更可能、とすることができる。
【0117】
そして、図9及び図10のように合成された結果、1つのゲーム媒体に複数の表示態様が設定されている場合、当該ゲーム媒体にどの表示態様を適用するかは、プレーヤ2が自由に切り替え・選択できる。
【0118】
この様に、共通キャラクタ10については、合成に係り、表示態様の設定が、素材から合成結果へ継承されることで、共通キャラクタ10について用意された全ての表示態様を、1つのゲーム媒体に付加した究極の表示態様の選択権を有するゲーム媒体をつくることが可能となる。この究極のゲーム媒体は、共通キャラクタ10に関する全ての種類違い/バージョン違いを集めたいプレーヤ2とっては、やりがいのあるやり込み要素と映るので、プレーヤに長くゲームを続けて貰えることとなる。
【0119】
次に、こうした共通キャラクタ10に係る仕様を実現するための機能構成について説明する。図11は、サーバシステム1100の機能構成例を示す機能ブロック図である。サーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、音出力部390sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
【0120】
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。図1のキーボード1106がこれに該当する。
【0121】
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU、ASIC、FPGA等の演算回路となるプロセッサの他、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、プレーヤ端末1500などから受信したデータ、等に基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。
【0122】
そして、サーバ処理部200sは、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部206と、ゲーム管理部210と、計時部280sと、音生成部290sと、画像生成部292sと、通信制御部294sとを含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
【0123】
ユーザ管理部202は、ユーザ登録手続きに係る処理及びユーザアカウントに紐付けられる各種情報の記憶管理を行う。具体的には、ユーザ管理部202は、(1)登録ユーザへの固有のユーザアカウントの付与、(2)ユーザアカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理、を行う。また、ユーザ管理部202は、プレーヤ情報管理部203を有し、(3)ユーザが所有するゲーム媒体(キャラクタやアイテムなど)の情報を管理する。
【0124】
オンラインショッピング管理部206は、オンラインショッピングに関する制御を担う。公知のオンラインショッピング技術を適宜利用して実現できる。本実施形態では、ユーザは、オンラインショッピングによって、ゲーム媒体3を購入することができる。勿論、オンラインショッピングにおける販売対象は、これら以外にも適宜設定可能である。
【0125】
ゲーム管理部210は、ゲームの進行制御などを行う。そして、ゲーム管理部210は、合成制御部220と、分解制御部230と、演出発動制御部240と、表示態様制御部250と、を含む。
【0126】
合成制御部220は、ゲーム媒体3の合成機能に係る各種処理を実行する。具体的には、合成制御部220は、第1種ゲーム媒体合成出力制御部221と、第3種ゲーム媒体合成出力制御部223と、第4種ゲーム媒体合成出力制御部224と、強化合成制御部225と、演出用パラメータ値向上制御部226と、スキルパラメータ値向上制御部227と、を有する。
【0127】
第1種ゲーム媒体合成出力制御部221は、所与の特定組み合わせのゲーム媒体3を素材として用いて合成を行う場合に、第1種ゲーム媒体11を合成結果として出力させる(図4参照)。
【0128】
第3種ゲーム媒体合成出力制御部223は、所与の特定組み合わせのゲーム媒体3と第1の特定素材ゲーム媒体21とを素材として用いた合成を行う場合、或いは、所与の特定組み合わせのゲーム媒体と第2の特定素材ゲーム媒体22とを用いた合成を行う場合に、第3種ゲーム媒体13を合成結果として出力させる(図4参照)。
【0129】
また、第3種ゲーム媒体合成出力制御部223は、所与の特定組み合わせのゲーム媒体3と、第1の特定素材ゲーム媒体21または前記第2の特定素材ゲーム媒体22と、を素材とする他に、合成に組み合わせるゲーム媒体(追加素材29)に応じて、複数の亜種のうち何れかの亜種の第3種ゲーム媒体13を合成結果として出力させる(図8参照)。
【0130】
第4種ゲーム媒体合成出力制御部224は、第2種ゲーム媒体12と第3種ゲーム媒体13とを用いた合成を行う場合に、第2種ゲーム媒体12に対応付けられた第2演出および第3種ゲーム媒体に対応付けられた第3演出を発動可能な、当該第2種ゲーム媒体12と当該第3種ゲーム媒体13との共通キャラクタ10に対応付けられた第4種ゲーム媒体14を合成結果として出力させる(図7参照)。
【0131】
強化合成制御部225は、いわゆる「強化合成」を実現する制御を行う(図6参照)。すなわち、強化合成制御部225は、(1)第1種ゲーム媒体11同士を用いた合成を行う場合にのみ、第1種特有パラメータ値31を向上させた新たな第1種ゲーム媒体11を合成結果として出力させる制御と、(2)第2種ゲーム媒体12同士を用いた合成を行う場合にのみ、第2種特有パラメータ値32を向上させた新たな第2種ゲーム媒体12を合成結果として出力させる制御と、(3)第3種ゲーム媒体13同士を用いた合成を行う場合にのみ、第3種特有パラメータ値33を向上させた新たな第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる制御とを行う。
【0132】
演出用パラメータ値向上制御部226は、所与の条件を満たす合成を実行する際に、演出用パラメータ値を向上させた新たなゲーム媒体を合成結果として出力する(図6参照)。
すなわち、演出用パラメータ値向上制御部226は、(1)第1種ゲーム媒体11同士を用いた合成を行う場合にのみ、第1演出用パラメータ値51を向上させた新たな第1種ゲーム媒体11を合成結果として出力させる制御と、(2)第2種ゲーム媒体12同士を用いた合成を行う場合にのみ、第2演出用パラメータ値52を向上させた新たな第2種ゲーム媒体12を合成結果として出力させる制御と、(3)第3種ゲーム媒体13同士を用いた合成を行う場合にのみ、第3演出用パラメータ値53を向上させた新たな第3種ゲーム媒体13を合成結果として出力させる制御を行う。
【0133】
スキルパラメータ値向上制御部227は、所与の条件を満たす合成を実行する際に、スキルパラメータ値を向上させた新たなゲーム媒体を合成結果として出力する(図6参照)。
すなわち、スキルパラメータ値向上制御部227は、(1)第1種ゲーム媒体11同士を用いた合成を行う場合にのみ、第1種スキルパラメータ値41を向上させた新たな第1種ゲーム媒体を合成結果として出力させる制御、(2)第2種ゲーム媒体12同士を用いた合成を行う場合にのみ、第2種スキルパラメータ値42を向上させた新たな第2種ゲーム媒体12を合成結果として出力させる制御、(3)第3種ゲーム媒体13同士を用いた合成を行う場合にのみ、第3種スキルパラメータ値43を向上させた新たな第3種ゲーム媒体13を合成結果として出力させる制御、を行う。
【0134】
分解制御部230は、ゲーム媒体3の合成機能に係る各種処理を実行する。
具体的には、分解制御部230は、特定素材分解出力制御部232、を有する。
【0135】
特定素材分解出力制御部232は、第1種ゲーム媒体11の分解を行う場合には第1の特定素材ゲーム媒体21を含む複数のゲーム媒体を出力させ、第2種ゲーム媒体12の分解を行う場合には第2の特定素材ゲーム媒体22を含む複数のゲーム媒体を出力させる(図4参照)。
【0136】
演出発動制御部240は、ゲームプレイにおいて使用されたゲーム媒体に応じた演出の発動に係る各種制御を行う。具体的には、演出発動制御部240は、第1演出発動制御部241と、第2演出発動制御部242と、第3演出発動制御部243と、を有する。
【0137】
第1演出発動制御部241は、ゲームプレイにおいて第1種ゲーム媒体11が用いられた場合に第1演出を発動させる制御を行う。第2演出発動制御部242は、ゲームプレイにおいて第2種ゲーム媒体12が用いられた場合に、第1演出とは異なる第2演出を発動させる制御を行う。第3演出発動制御部243は、ゲームプレイにおいて第3種ゲーム媒体13が用いられた場合に、第1演出および第2演出とは異なる第3演出を発動させる制御の他に、(1)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に第1の特定素材ゲーム媒体21が用いられたときには第1演出を発動させる制御を、(2)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に第2の特定素材ゲーム媒体22が用いられたときには第2演出を発動させる制御を、行う(図7参照)。
【0138】
表示態様制御部250は、ゲーム媒体の表示態様の設定および表示態様の実現に係る各種制御を行う。
具体的には、表示態様制御部250は、表示態様継承制御部251と、第3種表示態様変更制御部253と、適用表示態様設定部254と、を有する。
【0139】
表示態様継承制御部251は、合成結果とされるゲーム媒体の表示態様の設定に、素材とされたゲーム媒体の表示態様の設定を継承する制御を行う。
すなわち、合成素材として複数の同種のゲーム媒体が用いられる場合に、合成結果のゲーム媒体の表示態様の設定に、当該複数の同種のゲーム媒体の表示態様の設定の少なくとも1つを追加する制御を行う(図9参照)。
【0140】
第3種表示態様変更制御部253は、第3種ゲーム媒体13の表示態様を、(1)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に第1の特定素材ゲーム媒体21が用いられたときには第1種表示態様に変更可能とする制御を、(2)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に第2の特定素材ゲーム媒体22が用いられたときには第2種表示態様に変更可能とする制御を、行う(図10参照)。つまり、第3種表示態様変更制御部253は、合成素材の由来のゲーム媒体に基づく、合成素材から合成結果への表示態様に関する設定の由来継承を実現する。
【0141】
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
【0142】
音生成部290sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理や、ゲーム等に係る操作音や効果音、BGM、音声通話、などの音声データを生成或いはデコードする。そして、システム管理に関する音声信号は音出力部390sへ出力する。
【0143】
音出力部390sは、音声信号を放音する。図1の例では本体装置やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
【0144】
画像生成部292sは、画像表示部392sに表示させる画像を生成し、その画像信号の出力を行う。サーバシステム1100のシステム管理に関する画面やゲームに係る各種画面(又はそれらをプレーヤ端末1500で表示させるためのデータ)などを生成する機能の一部がこれに該当する。
【0145】
画像表示部392sは、フラットパネルディスプレイや、ヘッドマウントディスプレイ、プロジェクターなど、画像を表示させる装置で実現される。図1の例では、タッチパネル1108がこれに該当する。
【0146】
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0147】
通信部394sは、ネットワーク9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の例では通信装置1153が該当する。
【0148】
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。図1の例では本体装置が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
【0149】
図12は、サーバ記憶部500sが記憶するプログラムやデータの例を示す図である。本実施形態におけるサーバ記憶部500sは、サーバプログラム501と、配信用クライアントプログラム503と、ゲーム初期設定データ510と、を記憶する。
また、サーバ記憶部500sは、逐次生成・管理されるデータとして、ユーザ管理データ600と、プレイデータ700と、現在日時800と、を記憶する。サーバ記憶部500sは、その他のプログラムやデータ(例えばタイマーや、カウンタ、各種フラグなど)も適宜記憶する。
【0150】
サーバプログラム501は、サーバ処理部200sが読み出して実行することで、ユーザ管理部202、オンラインショッピング管理部206、ゲーム管理部210としての機能を実現させるためのプログラムである。
配信用クライアントプログラム503は、プレーヤ端末1500へ提供されるクライアントプログラムのオリジナルである。
【0151】
ゲーム初期設定データ510は、ゲームの実行制御に必要な各種初期設定データを含む。
具体的には、ゲーム初期設定データ510は、ゲーム媒体定義データ520と、合成パターン定義データ550と、分解パターン定義データ570と、演出定義データ580と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0152】
ゲーム媒体定義データ520は、ゲーム媒体(本実施形態ではロボット兵器キャラクタ)の種類毎に用意され、当該ゲーム媒体の初期状態を定義する各種データを格納する。具体的には、例えば図13に示すように、ゲーム媒体定義データ520は、固有のゲーム媒体種類521と、ゲーム内呼称523と、種別525と、初期スペック情報530と、
初期表示態様データ538と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0153】
ゲーム内呼称523は、当該ゲーム媒体のゲーム世界内における呼称である。ロボット兵器の呼び名である。
【0154】
種別525は、当該ゲーム媒体が、共通キャラクタ10の第1種ゲーム媒体11・第2種ゲーム媒体12・第3種ゲーム媒体13・第4種ゲーム媒体14の何れか、または雑魚キャラクタ5であるかを示す。
【0155】
初期スペック情報530は、当該ゲーム媒体の能力等に関する各種初期設定値である。具体的には、初期スペック情報530は、初期特有パラメータ値533と、初期状態から獲得していたと見なされるスキル種類である初期スキル種類534と、初期スキル種類534の示すスキルに係る初期のスキルパラメータ値である初期スキルパラメータ値535と、初期演出用パラメータ値536と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0156】
初期スキル種類534および初期スキルパラメータ値535は、2つで1セットとして運用される。当初より複数のスキルを有して設定のゲーム媒体では、初期スキル種類534および初期スキルパラメータ値535のセットが複数用意される。
【0157】
初期表示態様データ538は、当該ゲーム媒体に当初より設定されているオリジナルの表示態様を定義するデータであって、固有の表示態様IDと、表示態様を実現するための表示態様データ(例えば、キャラクタを描いたイラストデータ、キャラクタモデルに適用するテクスチャデータ、など)と、を対応付けて格納する。
【0158】
図12に戻って、合成パターン定義データ550は、合成機能における合成パターン毎に用意され、当該パターンの内容を定義する各種データを格納する。例えば図14に示すように、合成パターン定義データ550は、固有の合成パターンID551と、特定組み合わせ28を示す特定組み合わせ定義データ552と、特定素材媒体定義データ553と、追加素材29の組み合わせを示す追加素材定義データ554と、合成結果ゲーム媒体種類555と、特有パラメータ値変更内容データ556と、スキルパラメータ値変更内容データ557と、演出用パラメータ値変更内容データ558と、表示態様設定変更内容データ559と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0159】
特定組み合わせ定義データ552・特定素材媒体定義データ553・追加素材定義データ554の3つで、当該定義データの合成パターンにおける合成素材の組み合わせが定義される。
【0160】
特定素材媒体定義データ553は、第1の特定素材ゲーム媒体21・第2の特定素材ゲーム媒体22・設定なし、の何れかが設定される。追加素材定義データ554は、設定なし、とすることもできる。
【0161】
特有パラメータ値変更内容データ556は、合成結果ゲーム媒体種類555の示すゲーム媒体の初期特有パラメータ値533(図13参照)を、どのように変更するかを指定する。例えば、「合成素材の同種パラメータ値の合算」「合成素材の同種パラメータ値の最大値に置換」「合成素材の同種パラメータ値の最小値に置換」「指定値に置換」など適宜設定可能である。パラメータ値の計算式を設定することも可能である。
【0162】
同様に、スキルパラメータ値変更内容データ557は、合成結果ゲーム媒体種類555の示すゲーム媒体の初期スキルパラメータ値535(図13参照)を、どのように変更するかを指定する。演出用パラメータ値変更内容データ558は、合成結果ゲーム媒体種類555の示すゲーム媒体の初期演出用パラメータ値536(図13参照)を、どのように変更するかを指定する。
【0163】
表示態様設定変更内容データ559は、合成結果のゲーム媒体の表示態様の初期表示態様データ538(図13参照)をどのように変更するかを指定する。例えば、表示態様設定変更内容データ559は、合成にともない表示態様を追加する(表示態様を継承させる)場合は、どのゲーム媒体の初期表示態様を追加するかを示すゲーム媒体種類521(図13参照)を格納する。或いは、追加する表示態様データそのものを格納する。合成にともない表示態様を削除する場合は、削除対象をどのように選択するかを既定する。或いは、削除される表示態様データを示す情報を格納する。
【0164】
図12に戻って、分解パターン定義データ570は、ゲーム媒体の分解(図3参照)のパターン毎に用意され、当該パターンの内容を記述する各種データを格納する。分解パターン定義データ570は、分解対象ゲーム媒体種類と、分解結果ゲーム媒体種類リストと、を対応付けて格納する。
【0165】
演出定義データ580は、演出の内容別に用意される。演出定義データ580は、演出用パラメータ値要件581と、ゲーム進行基因発動要件584と、演出を発動・実現するためのデータである演出発動用データ585と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0166】
演出用パラメータ値要件581は、第1演出用パラメータ値51~第4演出用パラメータ値54(図5参照)について満たすべき条件を記述している。具体的には、演出種類条件582と、設定パラメータ値条件583との組み合わせで記述される。
【0167】
ゲーム進行基因発動要件584は、どのようなゲーム進行状況についての条件を記述している。
そして、演出用パラメータ値要件581とゲーム進行基因発動要件584との両方が満たされると、演出発動用データ585に従って演出が発動される。
【0168】
ユーザ管理データ600は、所定の登録手続をしたユーザ毎に用意され、当該ユーザに係る各種データを格納する。ユーザ管理データ600は、例えば図15に示すように、固有のユーザアカウント601と、セーブデータ603と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0169】
セーブデータ603は、当該ユーザがプレーヤとしてプレイしたゲームに係る保存データであって、所有ゲーム媒体管理データ610を含む。所有ゲーム媒体管理データ610は、当該ユーザ(プレーヤ)が所有するゲーム媒体毎に用意され、当該ゲーム媒体に係る各種情報を格納する。
【0170】
具体的には、所有ゲーム媒体管理データ610は、固有のゲーム媒体ID611と、ゲーム媒体種類613と、スペック情報620と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0171】
スペック情報620は、セーブ時点における当該ゲーム媒体の能力等に係る各種パラメータ値の記録であって、特有パラメータ値621と、スキル種類622と、スキルパラメータ値623と、オリジナル演出用パラメータ値624と、継承演出用パラメータ値625と、オリジナル表示態様データ626と、継承表示形態データ627と、適用表示態様ID628と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0172】
スキル種類622とスキルパラメータ値623は2つで1セットを構成する。
当該ゲーム媒体に、初期状態からスキルが設定されている場合は、初期スキル種類534及び初期スキルパラメータ値535(図13参照)からコピーされる。ゲーム進行に応じて、新たにスキルを獲得したならば、当該スキルの分のセットが追加される。
【0173】
オリジナル演出用パラメータ値624は、当該ゲーム媒体の初期演出用パラメータ値536(図13参照)のコピーである。
継承演出用パラメータ値625は、当該ゲーム媒体が、合成機能により演出の継承を受けると(図7参照)、合成素材とされるゲーム媒体の初期演出用パラメータ値536がコピーされて追加される。
【0174】
オリジナル表示態様データ626は、当該ゲーム媒体の初期表示態様データ538(図13参照)のコピーである。
継承表示形態データ627は、当該ゲーム媒体が、表示態様の継承を受けると合成素材とされるゲーム媒体の初期表示態様データ538がコピーされ追加される。また、第3種ゲーム媒体13については、合成素材の由来のゲーム媒体の初期演出用パラメータ値536のコピーが、新たな継承演出用パラメータ値625として追加される(図10参照)。
【0175】
適用表示態様ID628は、オリジナル表示態様データ626と、継承表示形態データ627のうち、どの表示態様を当該ゲーム媒体に適用するかを示す。プレーヤ2による当該ゲーム媒体に適用する表示形態の選択操作の結果である。
【0176】
所有ゲーム媒体管理データ610は、プレーヤ2に新たなゲーム媒体3が付与されると追加される。合成機能において、合成素材とされたゲーム媒体3の当該管理データは、合成実行とともに削除され、合成結果のゲーム媒体3の当該管理データが追加される。分解機能において、分解元とされるゲーム媒体3の当該管理データは、分解実行とともに削除され、分解結果のゲーム媒体3の当該管理データが追加される。
【0177】
図12に戻って、プレイデータ700は、ゲームプレイ毎に作成され、当該プレイを進行制御するための各種データを格納する。1つのプレイデータ700は、例えば図16に示すように、プレーヤであるユーザを示すプレーヤアカウント701と、合成制御データ703と、分解制御データ730と、プレイ成績732と、ゲーム進行制御データ740と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0178】
合成制御データ703は、合成機能の制御に係る各種データを格納する。
合成制御データ703は、例えば図17に示すように、合成素材とされるゲーム媒体3のリストである合成素材ゲーム媒体IDリスト711と、合成結果ゲーム媒体データ713とを含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0179】
そして、合成結果ゲーム媒体データ713は、ゲーム媒体種類715と、スペック情報720とを含む。スペック情報720は、特有パラメータ値721と、スキル種類722と、スキルパラメータ値723と、オリジナル演出用パラメータ値724と、継承演出用パラメータ値725と、オリジナル表示態様データ726と、継承表示形態データ727と、適用表示態様ID728と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0180】
図16に戻って、分解制御データ730は、分解機能の制御に係る各種データを格納する。例えば、分解元とするゲーム媒体IDなどを格納する。
【0181】
ゲーム進行制御データ740は、最新のゲーム進行状況を記述する各種データを格納する。例えば、ゲーム進行制御データ740は、仮想空間に配置されたゲーム空間を構成する各背景オブジェクトの位置や動作制御情報、仮想カメラの制御情報、プレーヤキャラクタ4や敵NPCなどのゲーム空間内における位置情報や動作制御情報、ゲーム経過時間、プレイしているゲームステージ種類、などを含む。また、ゲーム進行制御データ740は、使用ゲーム媒体管理データ750を含む。
【0182】
使用ゲーム媒体管理データ750は、ゲームプレイで使用されるゲーム媒体毎に用意され、当該ゲーム媒体の最新状態を記述する各種データを格納する。例えば、使用ゲーム媒体管理データ750は、固有のゲーム媒体ID751と、ゲーム媒体種類752と、スペック情報760と、を含む。
【0183】
具体的には、スペック情報760は、特有パラメータ値761と、スキル種類762と、スキルパラメータ値763と、オリジナル演出用パラメータ値764と、継承演出用パラメータ値765と、オリジナル表示態様データ766と、継承表示形態データ767と、適用表示態様ID768と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0184】
使用ゲーム媒体管理データ750は、ゲーム開始時に所有ゲーム媒体管理データ610(図15参照)からコピーされ、ゲーム進行や合成機能や分解機能の実行に応じて適宜変更され、ゲーム終了の状態が、所有ゲーム媒体管理データ610にコピーされ保存される。
【0185】
図18は、プレーヤ端末1500の機能構成例を示す機能ブロック図である。プレーヤ端末1500は、操作入力部100と、端末処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、端末記憶部500と、を備える。
【0186】
操作入力部100は、ユーザによってなされた各種の操作入力に応じた操作入力信号を端末処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール、などによって実現できる。図2の方向入力キー1502や、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506、などがこれに該当する。
【0187】
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や端末記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、プレーヤ端末1500の動作を制御する。図2の制御基板1550がこれに該当する。
【0188】
そして、本実施形態における端末処理部200は、プレーヤ端末演算部260と、計時部280と、音生成部290と、画像生成部292と、通信制御部294と、を有する。
【0189】
プレーヤ端末演算部260は、プレーヤ端末1500をサーバシステム1100と通信するクライアント装置として機能させる制御を行う。具体的には、プレーヤ端末演算部260は、操作信号送信制御部261と、画像表示制御部262と、を含む。
【0190】
操作信号送信制御部261は、操作入力部100へなされた操作に応じて、各種データやリクエストをサーバシステム1100へ送信するための処理を実行する。
【0191】
画像表示制御部262は、サーバシステム1100から受信した各種データ等に基づいてゲーム画面や各種の操作画面等を表示するための制御を行う。
【0192】
計時部280は、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
【0193】
音生成部290は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、楽曲や効果音、各種操作音の音信号を生成し、音出力部390に出力する。
【0194】
音出力部390は、音生成部290から入力される音信号に基づいて音出力(放音)する装置によって実現される。図2のスピーカ1510がこれに該当する。
【0195】
画像生成部292は、画像表示制御部262の処理結果に基づいて、画像の生成・画像の合成、画像表示部392にそれらを表示させる画像信号の出力、などを行う。図2の例では、制御基板1550に搭載されるGPU(Graphics Processing Unit)、グラフィックコントローラがこれに該当する。
【0196】
画像表示部392は、フラットパネルディスプレイや、ヘッドマウントディスプレイ、プロジェクターなど、画像を表示させる装置で実現される。図2の例では、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0197】
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0198】
通信部394は、ネットワーク9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図2の例では無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0199】
なお、本実施形態では、ゲーム画面や各種の画面の画像をサーバシステム1100にて生成する構成とするが、プレーヤ端末1500で生成する構成も可能である。その場合、画像表示制御部262は、例えば3DCGを生成するための仮想3次元空間に配置されたオブジェクトの制御などを行い、画像生成部292が3DCGをレンダリングし、ゲーム画面を生成するための各種制御を実行することになる。
【0200】
端末記憶部500は、端末処理部200に所与の機能を実現させるためのプログラムや、各種データ等を記憶する。また、端末処理部200の作業領域として用いられ、端末処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図2の例では、制御基板1550が搭載するICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。オンラインストレージを利用する構成も可能である。
【0201】
具体的には、端末記憶部500は、端末処理部200をプレーヤ端末演算部260として機能させるためのクライアントプログラム502と、操作入力データ690と、現在日時800と、を記録する。勿論、これら以外のデータも適宜記憶できる。
【0202】
次に、ゲームシステム1000の動作について説明する。
図19は、サーバシステム1100で実行される合成処理の流れを説明するためのフローチャートである。当該処理は、ゲームプレイ開始前、ゲーム終了後などの任意のタイミングで、所定の合成開始操作の入力を検出すると実行される。
【0203】
サーバシステム1100は、先ず合成素材とするゲーム媒体の選択を受け付けて、合成素材ゲーム媒体IDリスト711(図17参照)に設定する(ステップS4)。
【0204】
次いで、サーバシステム1100は、合成結果のゲーム媒体の種類を決定する(ステップS6)。具体的には、サーバシステム1100は、合成パターン定義データ550(図14参照)の中から、特定組み合わせ定義データ552と特定素材媒体定義データ553と追加素材定義データ554との3つが、ステップS4で受け付けた合成素材に適合する定義データを検索し、その合成結果ゲーム媒体種類555を、合成結果ゲーム媒体データ713のゲーム媒体種類715に設定する。
【0205】
次いで、サーバシステム1100は、合成結果のゲーム媒体のスペックを設定する(ステップS8)。具体的には、合成結果ゲーム媒体データ713のスペック情報720に、ゲーム媒体種類715に対応するゲーム媒体定義データ520(図13参照)から初期スペック情報530をコピーする。そして、ステップS6で検索された合成素材に適合する合成パターン定義データ550(図14参照)の、特有パラメータ値変更内容データ556・スキルパラメータ値変更内容データ557・演出用パラメータ値変更内容データ558・表示態様設定変更内容データ559の各データに従って、スペック情報720の設定を初期設定のそれから変更する。これにより、図6図10で例示された内容が合成機能において適用された、合成結果のゲーム媒体が用意されたことになる。
【0206】
次に、サーバシステム1100は、プレーヤ2による合成実行の承認/中止の選択入力を受け付ける(ステップS10)。この際、準備した合成結果の情報の一部又は全部を開示して、今回の合成内容をプレーヤ2に確認させるとしてもよい。
【0207】
そして、合成実行を承認する操作入力を検出したならば(ステップS12のYES)、サーバシステム1100は、プレーヤ2のユーザ管理データ600に、合成結果であるゲーム媒体の所有ゲーム媒体管理データ610(図15参照)を追加し(ステップS14)、合成素材とされたゲーム媒体の所有ゲーム媒体管理データ610から削除する(ステップS16)。そして、サーバシステム1100は、プレーヤ端末1500にて合成完了をプレーヤ2に通知させる(ステップS18)。
【0208】
次いで、サーバシステム1100は、合成結果のゲーム媒体に、継承表示態様データ627(図15参照)がある場合に、それらをプレーヤ2に提示し、当該ゲーム媒体に適用する表示態様の選択操作を受け付け、適用表示態様ID628(図15参照)を設定する(ステップS20)。そして、サーバシステム1100は、合成処理を終了する。
【0209】
図20は、サーバシステム1100で実行される分解処理の流れを説明するためのフローチャートである。当該処理は、ゲームプレイ開始前、ゲーム終了後などの任意のタイミングで、所定の分解開始操作の入力を検出すると実行される。
【0210】
サーバシステム1100は、分解元とされるゲーム媒体の選択入力を受け付ける(ステップS30)。例えば、サーバシステム1100は、プレーヤ端末1500にてプレーヤ2がその時点で所有する全てのゲーム媒体を一覧表示させるとともに、その何れかの指定・選択操作を受け付ける。なお、一覧表示においては、各ゲーム媒体の表示態様は、適用表示態様ID632の示す表示態様が適用され、そのスペックについて簡易表示(例えば、スペックの種類に応じたアイコン、スペックのレベルを示す星印やバーグラフなど)が添付表示される。
【0211】
次に、サーバシステム1100は、分解パターン定義データ570(図12参照)を参照して、分解結果として付与されるゲーム媒体を決定する(ステップS32)。
【0212】
次いで、サーバシステム1100は、プレーヤ2による分解実行の承認/中止の選択入力を受け付ける(ステップS34)。この際、ステップS32で決定した分解結果となるゲーム媒体の一部又は全部の情報を開示して、分解を行った場合の予定結果をプレーヤ2に確認させるとしてもよい。
【0213】
そして、分解実行を承認する操作入力を検出したならば(ステップS36のYES)、サーバシステム1100は、分解元のゲーム媒体の所有ゲーム媒体管理データ610を抹消し(ステップS38)、分解結果のゲーム媒体の新たな所有ゲーム媒体管理データ610を追加する(ステップS40)。
【0214】
次いで、サーバシステム1100は、分解完了をプレーヤ端末1500にて通知させ(ステップS42)、分解処理を終了する。
【0215】
図21は、ゲームプレイ処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理は、プレーヤ端末1500にて所定のプレイ開始操作入力が検出されると実行される。
同処理において、サーバシステム1100は、先ずセーブデータ603を参照して(ステップS50)、プレーヤキャラクタ4(図3参照)としてプレイで使用するゲーム媒体の選択を受け付ける(ステップS52)。例えば、サーバシステム1100は、プレーヤ端末1500にて所有する全てのゲーム媒体を一覧表示させるとともに、その何れかの指定・選択操作を受け付ける。なお、一覧表示においては、各ゲーム媒体の表示態様は、適用表示態様ID768の示す表示態様が適用され、それぞれのスペックについて簡易表示が添付表示される。
【0216】
使用するゲーム媒体が選択されたならば、サーバシステム1100は、ゲーム進行制御を開始する(ステップS54)。ゲーム画面で表示されるプレーヤキャラクタ4には、適用表示態様ID768の示す表示態様が適用され、それぞれのスペックについて簡易表示が添付表示される。
【0217】
ゲーム進行中に、サーバシステム1100は、プレーヤキャラクタ4に係る演出発動タイミングの到来を監視している。
具体的には、プレーヤキャラクタ4のオリジナル演出用パラメータ値764と継承演出用パラメータ値765(図16参照)の示す演出定義データ580(図12参照)を参照し、その演出用パラメータ値要件581と、ゲーム進行基因発動要件584との両方が満たされているかを判定し、肯定の場合に当該演出の演出発動タイミングが到来したと判定する。
【0218】
そして、演出発動タイミングが到来したと判定した場合(ステップS56のYES)、すなわち、サーバシステム1100は、該当する演出の発動制御を実行する(ステップS58)。
【0219】
ステップS56とステップS58は、ゲームが終了するまで繰り返される。
ゲームが終了したならば(ステップS60のYES)、サーバシステム1100は、プレイ成績に応じて、ゲーム媒体3を新たにプレーヤ2へ付与し(ステップS62)、セーブデータ603を更新して(ステップS64)、ゲームプレイ処理を終了する。
【0220】
なお、ゲームプレイ中でも、合成機能を利用可能な構成とする場合には、ゲームプレイ処理内に、合成開始操作を検出する判定ステップを設け、当該ステップで肯定判定の場合に、サーバシステム1100が合成処理(図19参照)を実行すればよい。
同様に、ゲームプレイ中でも、分解機能を利用可能な構成とする場合には、ゲームプレイ処理内に、分解開始操作を検出する判定ステップを設け、当該ステップで肯定判定の場合に、サーバシステム1100が分解処理(図20参照)を実行すればよい。
【0221】
以上、本実施形態によれば、ゲームシステム1000は、キャラクタが対応付けられたゲーム媒体を合成する合成機能と、ゲーム媒体を分解して複数のゲーム媒体とする分解機能と、を有するゲームにおいて、新たな興趣を追加し、プレーヤのゲーム継続の可能性を高めることができる。
【0222】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態と第1実施形態とを比較すると、第1実施形態ではゲーム管理の各機能をサーバシステム1100にて実現しているが、第2実施形態ではゲーム管理をプレーヤ端末1500にて実現している点が異なる。なお、以降では、主に第1実施形態との差異について述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については、第1実施形態と同じ符号を付与して重複する説明は省略する。
【0223】
図22は、本実施形態におけるプレーヤ端末1500Bの機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態のプレーヤ端末1500Bは、第1実施形態のプレーヤ端末演算部260に代えてゲーム管理部210を有する。
【0224】
本実施形態の端末記憶部500は、図23に示すように、ゲームプログラム506と、ゲーム初期設定データ510と、当該プレーヤ端末1500を所有するプレーヤ2のユーザ管理データ600と、プレイデータ700と、現在日時800と、を記憶する。
【0225】
ゲームプログラム506は、クライアントプログラム502に代えて記憶される。当該プログラムを実行することで、端末処理部200は、ゲーム管理部210として機能する。
【0226】
ゲーム初期設定データ510は、予めサーバシステム1100からダウンロードして記憶されるとしても良いし、参照が必要になる都度に、サーバシステム1100に適宜参照リクエストして必要なデータを取得するとしてもよい。
【0227】
同様に、ユーザ管理データ600も、第1実施形態のようにサーバシステム1100にて管理することとし、必要に応じてユーザ管理データ600に含まれるデータの読み書きをプレーヤ端末1500からサーバシステム1100へリクエストするとしてもよい。
【0228】
本実施形態のプレーヤ端末1500Bにおける処理の流れは、第1実施形態におけるサーバシステム1100における処理の流れと同様である。すなわち、第1実施形態におけるサーバシステム1100における処理の流れにおける処理実行主体を、プレーヤ端末1500Bに読み代えればよい。
【0229】
そして、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0230】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0231】
例えば、第1実施形態ではサーバシステム1100がゲーム管理部210の機能を有する例を示し、第2実施形態ではプレーヤ端末1500Bがゲーム管理部210の機能を有する例を示したが、その中間的構成も可能である。すなわち、第1実施形態をベースとして、ゲーム管理部210の一部の機能をプレーヤ端末1500で実行する構成とすることができる。逆に、第2実施形態をベースとするならば、ゲーム管理部210Bの一部の機能をサーバシステム1100で実行する構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0232】
2…プレーヤ
3…ゲーム媒体
10…共通キャラクタ
11…第1種ゲーム媒体
12…第2種ゲーム媒体
13…第3種ゲーム媒体
14…第4種ゲーム媒体
21…第1の特定素材ゲーム媒体
22…第2の特定素材ゲーム媒体
28…特定組み合わせ
31…第1種特有パラメータ値
32…第2種特有パラメータ値
33…第3種特有パラメータ値
41…第1種スキルパラメータ値
42…第2種スキルパラメータ値
43…第3種スキルパラメータ値
51…第1演出用パラメータ値
52…第2演出用パラメータ値
53…第3演出用パラメータ値
61…第1種表示態様
62…第2種表示態様
63…第3種表示態様
200s…サーバ処理部
210…ゲーム管理部
220…合成制御部
221…第1種ゲーム媒体合成出力制御部
223…第3種ゲーム媒体合成出力制御部
224…第4種ゲーム媒体合成出力制御部
225…強化合成制御部
226…演出用パラメータ値向上制御部
227…スキルパラメータ値向上制御部
230…分解制御部
232…特定素材分解出力制御部
240…演出発動制御部
241…第1演出発動制御部
242…第2演出発動制御部
243…第3演出発動制御部
250…表示態様制御部
253…第3種表示態様変更制御部
500s…サーバ記憶部
501…サーバプログラム
510…ゲーム初期設定データ
520…ゲーム媒体定義データ
550…合成パターン定義データ
552…特定組み合わせ定義データ
553…特定素材媒体定義データ
554…追加素材定義データ
555…合成結果ゲーム媒体種類
556…特有パラメータ値変更内容データ
557…スキルパラメータ値変更内容データ
558…演出用パラメータ値変更内容データ
559…表示態様設定変更内容データ
570…分解パターン定義データ
580…演出定義データ
600…ユーザ管理データ
610…所有ゲーム媒体管理データ
621…特有パラメータ値
623…スキルパラメータ値
700…プレイデータ
703…合成制御データ
721…特有パラメータ値
723…スキルパラメータ値
730…分解制御データ
740…ゲーム進行制御データ
750…使用ゲーム媒体管理データ
761…特有パラメータ値
763…スキルパラメータ値
1000…ゲームシステム
1100…サーバシステム
1500…プレーヤ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2024-04-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームに登場するキャラクタが対応付けられたゲーム媒体を合成する合成機能と、ゲーム媒体を分解して複数のゲーム媒体とする分解機能と、を有する前記ゲームを制御するコンピュータシステムであって、
前記ゲームに登場するキャラクタが共通する所定の共通キャラクタに対応付けられた第1種ゲーム媒体と第2種ゲーム媒体と第3種ゲーム媒体とがあり、
前記第3種ゲーム媒体は、前記ゲームで使用する際に発揮される前記共通キャラクタの能力が、前記第1種ゲーム媒体に比べて高く設定されており、
前記第2種ゲーム媒体は、現実世界或いは前記ゲームのゲーム世界での配付によって入手可能なゲーム媒体であり、
前記合成機能において、ゲーム媒体の特定組み合わせを用いた合成を行う場合に、前記第1種ゲーム媒体を合成結果として出力させる第1種ゲーム媒体合成出力制御手段と、
前記分解機能において、前記第1種ゲーム媒体の分解を行う場合には第1の特定素材ゲーム媒体を含む複数のゲーム媒体を出力させ、前記第2種ゲーム媒体の分解を行う場合には前記第1の特定素材ゲーム媒体と同じ或いは異なる第2の特定素材ゲーム媒体を含む複数のゲーム媒体を出力させる特定素材分解出力制御手段と、
前記合成機能において、ゲーム媒体の前記特定組み合わせと、前記第1の特定素材ゲーム媒体および前記第2の特定素材ゲーム媒体のどちらかを用いた合成を行う場合に、前記第1の特定素材ゲーム媒体および前記第2の特定素材ゲーム媒体のどちらを用いる場合も同じ前記第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる第3種ゲーム媒体合成出力制御手段と、
を備えるコンピュータシステム。
【請求項2】
前記特定素材分解出力制御手段は、
前記第1種ゲーム媒体の分解を行う場合に、前記第1種ゲーム媒体を分解しないと得られないゲーム媒体を前記第1の特定素材ゲーム媒体として含む複数のゲーム媒体を出力させ、
前記第2種ゲーム媒体の分解を行う場合に、前記第2種ゲーム媒体を分解しないと得られないゲーム媒体を前記第2の特定素材ゲーム媒体として含む複数のゲーム媒体を出力させる、
請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項3】
前記第1種ゲーム媒体には、当該第1種ゲーム媒体に特有の第1種特有パラメータ値が設定され、
前記第2種ゲーム媒体には、当該第2種ゲーム媒体に特有の第2種特有パラメータ値が設定され、
前記第3種ゲーム媒体には、当該第3種ゲーム媒体に特有の第3種特有パラメータ値が設定され、
前記合成機能において、
前記第1種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第1種特有パラメータ値を向上させた新たな第1種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
前記第2種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第2種特有パラメータ値を向上させた新たな第2種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
前記第3種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第3種特有パラメータ値を向上させた新たな第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
を有する、
請求項1又は2に記載のコンピュータシステム。
【請求項4】
前記合成機能において、前記第2種ゲーム媒体と前記第3種ゲーム媒体とを用いた合成を行う場合に、前記第2種ゲーム媒体に対応付けられた第2演出および前記第3種ゲーム媒体に対応付けられた第3演出を発動可能な、前記共通キャラクタに対応付けられた第4種ゲーム媒体を合成結果として出力させる第4種ゲーム媒体合成出力制御手段、
を更に備える請求項1~3の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項5】
ゲームプレイにおいて前記第1種ゲーム媒体が用いられた場合に第1演出を発動させる制御を行う第1演出発動制御手段と、
ゲームプレイにおいて前記第2種ゲーム媒体が用いられた場合に、前記第1演出とは異なる第2演出を発動させる制御を行う第2演出発動制御手段と、
ゲームプレイにおいて前記第3種ゲーム媒体が用いられた場合に、前記第1演出および前記第2演出とは異なる第3演出を発動させる制御の他に、(1)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第1の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第1演出を発動させる制御を、(2)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第2の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第2演出を発動させる制御を、行う第3演出発動制御手段と、
を備える請求項1~の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項6】
前記第1種ゲーム媒体には、前記第1演出のための第1演出用パラメータ値が設定され、
前記第2種ゲーム媒体には、前記第2演出のための第2演出用パラメータ値が設定され、
前記第3種ゲーム媒体には、前記第3演出のための第3演出用パラメータ値が設定され、
前記合成機能において、
前記第1種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第1演出用パラメータ値を向上させた新たな第1種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
前記第2種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第2演出用パラメータ値を向上させた新たな第2種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
前記第3種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第3演出用パラメータ値を向上させた新たな第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
を有する、
請求項に記載のコンピュータシステム。
【請求項7】
前記第1~第3演出は、所与の動画の再生制御、所与の音声の出力制御、および、所与のキャラクタモーションの再生制御、のうちの少なくとも1つである、
請求項又はに記載のコンピュータシステム。
【請求項8】
前記第1種ゲーム媒体には、当該第1種ゲーム媒体に特有のスキルが設定されていない、或いは、第1種スキルおよび第1種スキルパラメータ値が設定され、
前記第2種ゲーム媒体には、当該第2種ゲーム媒体に特有の第2種スキルおよび第2種スキルパラメータ値が設定され、
前記第3種ゲーム媒体には、当該第3種ゲーム媒体に特有の第3種スキルおよび第3種スキルパラメータ値が設定され、
前記合成機能において、
前記第2種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第2種スキルパラメータ値を向上させた新たな第2種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
前記第3種ゲーム媒体同士を用いた合成を行う場合にのみ、前記第3種スキルパラメータ値を向上させた新たな第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる手段と、
を有する、
請求項1~の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項9】
前記第3種ゲーム媒体には、前記共通キャラクタに対応付けられた複数の亜種の第3種ゲーム媒体があり、
前記第3種ゲーム媒体合成出力制御手段は、ゲーム媒体の前記特定組み合わせと、前記第1の特定素材ゲーム媒体または前記第2の特定素材ゲーム媒体と、の他に、合成に組み合わせるゲーム媒体に応じて、前記亜種の第3種ゲーム媒体を合成結果として出力させる、
請求項1~の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項10】
前記第1種ゲーム媒体には、当該ゲーム媒体の表示態様として、前記共通キャラクタに基づく第1種表示態様が設定され、
前記第2種ゲーム媒体には、当該ゲーム媒体の表示態様として、前記共通キャラクタに基づく第2種表示態様が設定され、
前記第3種ゲーム媒体には、当該ゲーム媒体の表示態様として、前記共通キャラクタに基づく第3種表示態様が設定され、
前記第3種ゲーム媒体の表示態様を、(1)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第1の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第1種表示態様に変更可能とする制御を、(2)当該第3種ゲーム媒体の合成素材に前記第2の特定素材ゲーム媒体が用いられたときには前記第2種表示態様に変更可能とする制御を、行う第3種表示態様変更制御手段、
を更に備える請求項1~の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項11】
各プレーヤが所有するゲーム媒体の情報を管理するプレーヤ情報管理手段、
を更に備える請求項1~10の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項12】
請求項11に記載のコンピュータシステムであるサーバシステムと、
各プレーヤのプレーヤ端末と、
を具備するゲームシステム。