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特開2024-69788文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069788
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 40/186 20200101AFI20240515BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20240515BHJP
   G06F 40/279 20200101ALI20240515BHJP
【FI】
G06F40/186
G06Q10/10
G06F40/279
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022179990
(22)【出願日】2022-11-10
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河原 茉莉
【テーマコード(参考)】
5B091
5B109
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5B091AA15
5B091CA01
5B109ND01
5B109SA14
5B109TB03
5B109VC03
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】生成された複数の文書の内訳を解析する場合に、ユーザに手間をかけさせずに内訳を提供させることが可能になる文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】文書管理装置5は、ユーザ端末3が送信した、文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報を含む各種情報に基づいてダッシュボード情報を生成し、ユーザ端末3に対して送信する。ユーザ端末3は、ダッシュボード情報に基づく画面上での各種操作を受け付けS81、第2の選択肢項目情報に対応付けられた関連分析結果を、関連分析結果の詳細を含むダイアログ画面とあわせてダッシュボードに表示させる。
【選択図】図26
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書テンプレートに基づいて文書を生成するための情報を入力するユーザ端末と、前記文書を管理する文書管理装置と、を有する文書管理システムであって、
前記文書管理装置は、
前記ユーザ端末が送信した、前記文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報を取得する取得手段と、
前記文書テンプレートに関連付けられた複数の文書に対し、前記第1の選択肢項目情報に対応する前記複数の文書に係る第1の内訳と、前記第1の内訳に関連する第2の選択肢項目情報に対応する前記複数の文書に係る第2の内訳と、を含む前記複数の文書に係る解析結果画面情報を生成する生成手段と、
生成された前記解析結果画面情報を前記ユーザ端末に対して送信する送信手段と、
を有し、
前記ユーザ端末は、
前記解析結果画面情報を受信する受信手段と、
前記第1の内訳を選択するための第1の選択肢、及び前記第2の内訳を選択するための第2の選択肢、に対する選択を受け付ける受付手段と、
前記解析結果画面情報で示される解析結果画面において、前記第1の選択肢及び前記第2の選択肢に対する選択に応じた画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、
を有する、
ことを特徴とする文書管理システム。
【請求項2】
前記第1の選択肢項目情報は、前記複数の文書に係る第1の内訳として、前記複数の文書の状態、前記状態毎の内容を示す区分、前記文書として報告される事象が発生した場所を含む内訳のうちのいずれかの内訳を表す情報であり、
前記生成手段は、
前記第1の内訳と、前記第1の内訳に関連する内訳を表す前記第2の内訳と、を含む前記解析結果画面情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項3】
前記第1の選択肢項目情報は、更に、前記文書テンプレートに関連付けられた是正依頼、改善報告を含む内訳を表す情報であり、
前記生成手段は、
前記是正依頼、前記改善報告を含む内訳のうちのいずれかの内訳と、前記状態、区分、場所を含む内訳のうちのいずれかの内訳と、前記第2の内訳と、を含む前記解析結果画面情報を生成する、
ことを特徴とする請求項2に記載の文書管理システム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、
前記第2の内訳として、前記第2の選択肢項目に対して選択された前記状態、前記区分、前記場所を含む内訳のうちのいずれかを、前記第1の内訳の近傍に表示させる、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の文書管理システム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、
前記第1の内訳及び前記第2の内訳を、所定のグラフ形式で表示させる、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の文書管理システム。
【請求項6】
前記表示制御手段は、
前記ユーザ端末に対して入力された前記文書テンプレートを構成する項目のうち、所定の項目に対して入力された条件を満たす文書に係る文書一覧画面情報を前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の文書管理システム。
【請求項7】
前記受付手段は、
前記第1の選択肢項目をラジオボタンに対する選択操作、前記第2の選択肢項目を三点リーダーに対する選択操作、により所望の選択肢項目の選択を受け付ける、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の文書管理システム。
【請求項8】
文書テンプレートに基づいて生成された文書を管理する文書管理装置であって、
前記文書を生成するための情報を入力するユーザ端末が送信した、前記文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報を取得する取得手段と、
前記文書テンプレートに関連付けられた複数の文書に対し、前記第1の選択肢項目情報に対応する前記複数の文書に係る第1の内訳と、前記第1の内訳に関連する第2の選択肢項目情報に対応する前記複数の文書に係る第2の内訳と、を含む前記複数の文書に係る解析結果画面情報を生成する生成手段と、
生成された前記解析結果画面情報を前記ユーザ端末に対して送信する送信手段と、
を有する、
ことを特徴とする文書管理装置。
【請求項9】
文書テンプレートに基づいて生成された文書を管理する文書管理装置が実行する文書管理方法であって、
前記文書を生成するための情報を入力するユーザ端末が送信した、前記文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報を取得する取得ステップと、
前記文書テンプレートに関連付けられた複数の文書に対し、前記第1の選択肢項目情報に対応する前記複数の文書に係る第1の内訳と、前記第1の内訳に関連する第2の選択肢項目情報に対応する前記複数の文書に係る第2の内訳と、を含む前記複数の文書に係る解析結果画面情報を生成する生成ステップと、
生成された前記解析結果画面情報を前記ユーザ端末に対して送信する送信ステップと、
を含む処理を実行する、
ことを特徴とする文書管理方法。
【請求項10】
文書テンプレートに基づいて生成された文書を管理する文書管理装置に、
前記文書を生成するための情報を入力するユーザ端末が送信した、前記文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報を取得する取得ステップと、
前記文書テンプレートに関連付けられた複数の文書に対し、前記第1の選択肢項目情報に対応する前記複数の文書に係る第1の内訳と、前記第1の内訳に関連する第2の選択肢項目情報に対応する前記複数の文書に係る第2の内訳と、を含む前記複数の文書に係る解析結果画面情報を生成する生成ステップと、
生成された前記解析結果画面情報を前記ユーザ端末に対して送信する送信ステップと、
を含む処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療、製造、生産等の各種現場において行われた各種作業に関する報告内容を管理する情報管理システムが普及してきている。
【0003】
そのひとつとして、ウィジウィグ(WYSIWYG)方式及びドラッグアンドドロップ(Drag&Drop)方式を用いて、コントロールオブジェクトを配置して画面を構成し、コントロールオブジェクトにデータセットを接続し、各コントロールオブジェクトのイベントにイベント動作を設定することにより、Webページを構成する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、生成された複数の文書の内訳を解析する場合、ユーザの手間がかかるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明は、文書テンプレートに基づいて文書を生成するための情報を入力するユーザ端末と、前記文書を管理する文書管理装置と、を有する文書管理システムであって、前記文書管理装置は、前記ユーザ端末が送信した、前記文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報を取得する取得手段と、前記文書テンプレートに関連付けられた複数の文書に対し、前記第1の選択肢項目情報に対応する前記複数の文書に係る第1の内訳と、前記第1の内訳に関連する第2の選択肢項目情報に対応する前記複数の文書に係る第2の内訳と、を含む前記複数の文書に係る解析結果画面情報を生成する生成手段と、生成された前記解析結果画面情報を前記ユーザ端末に対して送信する送信手段と、を有し、前記ユーザ端末は、前記解析結果画面情報を受信する受信手段と、前記第1の内訳を選択するための第1の選択肢、及び前記第2の内訳を選択するための第2の選択肢、に対する選択を受け付ける受付手段と、前記解析結果画面情報で示される解析結果画面において、前記第1の選択肢及び前記第2の選択肢に対する選択に応じた画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、を有する、ことを特徴とする文書管理システムを提供する。
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように本発明によれば、生成された複数の文書の内訳を解析する場合に、ユーザに手間をかけさせずに内訳を提供させることが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】ユーザ端末のハードウエア構成の一例を示す図である。
図3】文書管理装置及びユーザ管理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図4】情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。
図5】ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図6】業務管理テーブルの一例を示す概念図である。
図7】文書テンプレート管理テーブルの一例を示す概念図である。
図8】文書管理テーブルの一例を示す概念図である。
図9】状態項目管理テーブルの一例を示す概念図である。
図10】区分項目管理テーブルの一例を示す概念図である。
図11】場所項目管理テーブルの一例を示す概念図である。
図12】ユーザ情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図13】ユーザ端末を介したログイン処理の一例を示すシーケンス図である。
図14】ユーザ端末におけるログイン実行時の表示画面の一例を示す図である。
図15】ユーザ端末を介した文書テンプレートの登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図16】ユーザ端末における文書テンプレート新規作成時の表示画面の一例を示す図である。
図17】ユーザ端末における文書テンプレート新規作成時の他の表示画面の一例を示す図である。
図18】ユーザ端末における文書テンプレート新規作成時の他の表示画面の一例を示す図である。
図19】ユーザ端末を介した文書投稿処理の一例を示すシーケンス図である。
図20】ユーザ端末における文書投稿時の表示画面の一例を示す図である。
図21】ユーザ端末を介した登録文書の読出し処理の一例を示すシーケンス図である。
図22】ユーザ端末における登録文書読出し時の表示画面の一例を示す図である。
図23】ユーザ端末における登録文書一覧の表示画面の一例を示す図である。
図24】ユーザ端末におけるダッシュボードの表示画面の一例を示す図である。
図25】ユーザ端末におけるダッシュボードの他の表示画面の一例を示す図である。
図26】ユーザ端末を介したダッシュボード解析及びデータ生成処理の一例を示すシーケンス図である。
図27A】ダッシュボード解析及びデータ生成処理の詳細を示すフローチャートである。
図27B】ダッシュボード解析及びデータ生成処理の詳細を示すフローチャートである。
図28】ユーザ端末におけるダッシュボード切替画面の一例を示す図である。
図29】ユーザ端末におけるダッシュボード切替画面の他の一例を示す図である。
図30】ユーザ端末におけるダッシュボード切替画面の他の一例を示す図である。
図31】ユーザ端末におけるダッシュボード切替画面の他の一例を示す図である。
図32】ユーザ端末におけるダッシュボード切替画面の他の一例を示す図である。
図33】実施形態の変形例に係るフィルタ機能の表示画面の一例を示す図である。
図34】実施形態の変形例に係るフィルタ機能の表示画面の他の一例を示す図である。
図35】実施形態の変形例に係るフィルタ機能の表示画面の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて、発明を実施するための形態について説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する部分があればその説明を省略する。
【0009】
〔第1の実施形態〕
〔情報処理システムの全体構成〕
図1は、情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。図1に示されているように、情報処理システム1は、ユーザ端末3、文書管理装置5及びユーザ管理装置7を含む各装置及び端末を有している。また、情報処理システム1は、ユーザ端末3と文書管理装置5とを含む文書管理システム2を有している。更に、情報処理システム1では、ユーザ端末3、文書管理装置5及びユーザ管理装置7は、通信ネットワーク100を介してそれぞれ互いに接続されている。これに加えて、文書管理装置5は、通信ネットワークの内側にファイアウォール(Fire Wall)150を介して接続されている。
【0010】
通信ネットワーク100は、不特定多数の通信が行われる通信ネットワークであり、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)等によって構築されている。なお、通信ネットワーク100には、有線通信だけでなく、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)等の無線通信による通信ネットワークが含まれてもよい。なお、ユーザ端末3及び文書管理装置5は、専用の構内ネットワーク等で互いに接続されていてもよい。
【0011】
<ユーザ端末>
ユーザ端末3は、情報処理システム1を利用するユーザによって利用され、文書テンプレートに基づいて文書を生成するための情報を入力する通信端末である。また、ユーザ端末3は、文書を作成するための文書作成アプリを利用する管理者及び利用者の双方によって使用される通信端末である。また、ユーザ端末3は、一般的なOSなどが搭載された通信を行うための情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現され、情報処理システム1及び文書管理システム2を構築する一つの構成要素である。また、ユーザ端末3は、一般的に利用されている外部サービスを提供する他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリ、並びに、文書を作成するための文書作成アプリを記憶手段にインストールして記憶している。
【0012】
なお、ユーザ端末3は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末(サングラス型、腕時計型等)の通信機能を有する通信端末であってもよい。ユーザ端末3は更に、ブラウザソフトウエア、各種アプリ(自然文検索アプリ等)のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0013】
<文書管理装置>
文書管理装置5は、ユーザ端末3により投稿(送信)された文書を管理する装置である。例えば、文書管理装置5は、管理者向けのWebサイトの機能を有し、文書に含める記載内容(写真画像、テキストなど)を文書テンプレートとして登録する。また、文書管理装置5は、文書の確認、編集、削除を行う。また、文書管理装置5は、API経由でアクセスするサーバ上のモジュール機能を有し、文書管理サービスを提供する。そして、文書管理サービスは、文書テンプレートの登録、更新、削除等を行う。また、文書管理サービスは、文書テンプレートに関連付けれた各種投稿文書の登録、更新、削除を行う。
【0014】
また、文書管理装置5は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、文書管理装置5は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段にインストールして記憶している。
【0015】
なお、文書管理装置5は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC等の単一のコンピュータによって構築されてもよいし、ストレージ等の各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されてもよい。また、文書管理装置5の機能の全てまたは一部は、クラウド環境に存在するサーバコンピュータであってもよいし、オンプレミス環境に存在するサーバコンピュータであってもよい。文書管理装置5は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0016】
また、文書管理装置5は、ユーザ端末3に対してプッシュ通知(送信)によりデータ(情報)を通知(送信)してもよい。その場合、文書管理装置5は、例えば、プッシュ通知サーバの一例であるFCM(Firebase Cloud Messaging)を介してプッシュ通知が行われる。
【0017】
<ユーザ管理装置>
ユーザ管理装置7は、ユーザに係る情報を管理する装置であり、ユーザ端末3が送信した認証情報に基づいてユーザ認証を行う。また、ユーザ管理装置7は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、ユーザ管理装置7は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段にインストールして記憶している。
【0018】
上述したシステム構成に基づき、本実施形態では、生成された複数の文書の内訳を解析する場合に、ユーザに手間をかけさせずに内訳を提供させることを可能にする文書管理システムを提供する。
【0019】
●用語について●
本実施形態において文書とは、帳票(帳表)、帳簿、伝票、各種報告書、各種マニュアルを含む書面の総称である。また、文書は、ユーザ端末3が文書テンプレートに基づいて投稿(送信)した、各種設定のためのテキスト情報及び画像情報を含む。
【0020】
また、本実施形態においてユーザとは、ユーザ端末3を利用する利用者、又は、利用者を管理する管理者をいう。
【0021】
〔ハードウエア構成〕
続いて、図2及び図3を用いて、実施形態に係る情報処理システムを構成する通信端末又は装置のハードウエア構成について説明する。なお、図2及び図3に示されている通信端末又は装置のハードウエア構成は、必要に応じて構成要素が追加又は削除されてもよい。
【0022】
<ユーザ端末のハードウエア構成>
図2はユーザ端末のハードウエア構成の一例を示す図である。図2に示されているように、ユーザ端末3は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310を備えている。ユーザ端末3は更に、ネットワークI/F311、タッチパネル312、ポインティングデバイス313、メディアI/F315、外部機器接続I/F316、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン320を備えている。
【0023】
これらのうち、CPU301は、ユーザ端末3全体の動作を制御する。ROM302は、CPU301の駆動に用いられるプログラム等を記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。EEPROM304は、CPU301の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。ディスプレイ307は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。本実施形態において、ディスプレイ307は、表示手段の一例として機能する。近距離通信I/F308は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標。以下省略)、Wi-Fi(登録商標。以下省略)等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。CMOSセンサ309は、CPU301の制御にしたがって被写体を撮像して画像データ又は動画データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、撮像手段は、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等で構成される撮像手段であってもよい。撮像素子I/F310は、CMOSセンサ309の駆動を制御する回路である。
【0024】
ネットワークI/F311は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。タッチパネル412は、ユーザがディスプレイ307上に配置された所定のボタン、アイコン等に対して押下、クリック又はタップ等の操作をすることで、ユーザ端末3を操作するための入力手段の一種である。ポインティングデバイス313は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。なお、ユーザ端末3は、ポインティングデバイス313に代えて又は加えて、タッチパネル及びキーボードのうち少なくとも一方による入力手段を有するものであってもよい。メディアI/F315は、フラッシュメモリ等の記録メディア314に対するデータの読出し又は書込み(記憶)を制御する。外部機器接続I/F416は、各種の外部機器を接続するためのインターフェイスである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。音入出力I/F317は、CPU301の制御にしたがってマイク318及びスピーカ319との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク318は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ319は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。バスライン320は、CPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0025】
<文書管理装置、ユーザ管理装置のハードウエア構成>
図3は、文書管理装置及びユーザ管理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。図3に示されているように、文書管理装置5は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、HD(Hard Disk)505、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ506、ディスプレイ507、近距離通信I/F508、CMOSセンサ509、撮像素子I/F510を備えている。本実施形態において、ディスプレイ507は、表示手段の一例として機能する。文書管理装置5は更に、ネットワークI/F511、キーボード512、ポインティングデバイス513、メディアI/F515、外部機器接続I/F516、音入出力I/F517、マイク518、スピーカ519及びバスライン520を備えている。これらのハードウエア資源のうち、HD505、HDDコントローラ506、キーボード512を除くハードウエア資源は、ユーザ端末3のCPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310、ネットワークI/F311、ポインティングデバイス313、メディアI/F315、外部機器接続I/F316、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン320の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。
【0026】
ここで、HD505は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ506は、CPU501の制御にしたがってHD505に対する各種データの読出し又は書込みを制御する。ここで、文書管理装置5は、HD505及びHDDコントローラ506に代えて、SSD(Solid State Drive)を搭載したハードウエア構成であってもよい。キーボード512は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。なお、キーボード512に代えて又は加えて、タッチパネル等の入力手段を用いてもよい。
【0027】
ユーザ管理装置7は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU701、ROM702、RAM703、EEPROM704、HD(Hard Disk)705、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ706、ディスプレイ707、近距離通信I/F708、CMOSセンサ709、撮像素子I/F710を備えている。本実施形態において、ディスプレイ707は、表示手段の一例として機能する。ユーザ管理装置7は更に、ネットワークI/F711、キーボード712、ポインティングデバイス713、メディアI/F715、外部機器接続I/F716、音入出力I/F717、マイク718、スピーカ719及びバスライン720を備えている。これらのハードウエア資源は、文書管理装置5のCPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、HD(Hard Disk)505、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ506、ディスプレイ507、近距離通信I/F508、CMOSセンサ509、撮像素子I/F510、ネットワークI/F511、キーボード512、ポインティングデバイス513、メディアI/F515、外部機器接続I/F516、音入出力I/F517、マイク518、スピーカ519及びバスライン520の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。
【0028】
なお、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録、又はネットワークを介してダウンロードを行い流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc(Blu-rayは登録商標。以下省略)、SDカード、USBメモリ等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。例えば、文書管理装置5は、本発明に係るプログラムが実行されることで、本発明に係る文書管理方法を実現する。
【0029】
〔情報処理システムの機能構成〕
次に、図4乃至図12を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。図4は、情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。なお、図4は、図1に示されている通信端末又は装置のうち、後述する処理又は動作に関連するものを示す。
【0030】
<ユーザ端末の機能構成>
次に、図4を用いて、ユーザ端末3の機能構成について説明する。図4に示されているように、ユーザ端末3は、送受信部31、操作受付部32、取得部33、表示制御部34、判断部35、起動部36、生成部37及び記憶読出部39を有する。これら各機能部は、図2に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つからRAM303に展開されたユーザ端末3用のプログラムに従ったCPU301からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、ユーザ端末3は、図2に示されているROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つにより構築される記憶部3000を有している。更に、記憶部3000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、文書テンプレートに基づいて文書を生成するための情報を入力させる文書作成アプリ等がインストールされ記憶されている。
【0031】
<<ユーザ端末の各機能構成>>
次に、ユーザ端末3の各機能構成について詳細に説明する。図4に示されているユーザ端末3の送受信部31は、主に、ネットワークI/F311及び近距離通信I/F308に対するCPU301の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して文書管理装置5との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。また、送受信部31は、ユーザ端末3で入力された文書を生成するための各種情報を文書管理装置5に対して送信する。送受信部31は更に、文書管理装置5が送信した、所定の業務に係るダッシュボード(解析結果画面の一例)を表す解析結果画面情報を受信する。本実施形態において送受信部31は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0032】
操作受付部32は、主に、ディスプレイ307及びポインティングデバイス313のうち少なくとも一方が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU301が処理することによって実現される。なお、操作受付部32は、ディスプレイ307及びポインティングデバイス313に代えて、キーボード等の入力手段が受け付けた各種操作により生成された信号が用いられてもよい。また、操作受付部32は、テンプレートに関連付けられた複数の文書に係る第1の内訳を選択するための第1の選択肢、及び第1の内訳に関連する第2の内訳を選択するための第2の選択肢に対する選択を受け付ける。なお、複数の文書は、複数の文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報に対応する文書である。操作受付部32は更に、第1の選択肢項目をラジオボタンに対する選択操作、第2の選択肢項目を三点リーダーに対する選択操作、により所望の選択肢項目の選択を受け付ける。本実施形態において操作受付部32は、受付手段の一例として機能する。
【0033】
取得部33は、主に、CPU301の処理によって実現され、送受信部31によって受信された各種情報を取得する。本実施形態において取得部33は、取得手段の一例として機能する。
【0034】
表示制御部34は、主に、ディスプレイ307に対するCPU301の処理によって実現され、ユーザ端末3における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。表示制御部34は、解析結果画面情報で示されるダッシュボード(解析結果画面の一例)おいて、第1の選択肢及び第2の選択肢に対する選択に応じた画面を、ディスプレイ307に表示させる。また、表示制御部34は、第2の内訳として、第2の選択肢項目に対して選択された状態、区分、場所を含む内訳のうちのいずれかを、例えば、ダイアログ画面として第1の内訳の近傍にポップアップ表示させる。また、表示制御部34は、第1の内訳及び第2の内訳を、所定のグラフ形式で表示させる。また、表示制御部34は、ユーザ端末3に対して入力された文書テンプレートを構成する項目のうち、所定の項目に対して入力された条件を満たす文書に係る文書一覧画面情報をディスプレイ307に表示させる。なお、本実施形態では、表示制御部34に代えて、又は加えて、文書管理装置5の表示制御部54が、解析結果画面情報で示される解析結果画面において、第1の選択肢及び第2の選択肢に対する選択に応じた画面をディスプレイ307(表示手段の一例)に表示させる機能を有していてもよい。また、表示制御部34は、例えば、ブラウザを用いて、HTML等により生成された表示画面を、ディスプレイ307に表示させる。本実施形態において表示制御部34は、表示制御手段の一例として機能する。
【0035】
判断部35は、主に、CPU301の処理によって実現され、ユーザ端末3における各種判断を行う。本実施形態において判断部35は、判断手段の一例として機能する。
【0036】
起動部36は、主に、CPU301の処理によって実現され、ユーザ端末3における各種アプリ等の起動を行う。本実施形態において起動部36は、起動手段の一例として機能する。
【0037】
生成部37は、主に、CPU301の処理によって実現され、ユーザ端末3における文書作成画面を含む各画面の画面データ(画面情報)を生成する。本実施形態において生成部37は、生成手段の一例として機能する。
【0038】
記憶読出部39は、主に、ROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つに対するCPU301の処理によって実現され、記憶部3000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部3000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部39は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0039】
<文書管理装置の機能構成>
次に、図4を用いて、文書管理装置5の機能構成について説明する。図4に示されているように、文書管理装置5は、送受信部51、取得処理部52、算出解析部53、表示制御部54、判断部55、認証設定部56、選択生成部57、登録実行部58及び記憶読出部59を有する。これら各機能部は、図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM502、EEPROM504、HD505及び記録メディア514のうち少なくとも一つからRAM503に展開された文書管理装置5用のプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、文書管理装置5は、図3に示されているROM502、EEPROM504、HD505及び記録メディア514のうち少なくとも一つにより構築される記憶部5000を有している。更に、記憶部5000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ等がインストールされ記憶されている。
【0040】
<<文書管理装置の各機能構成>>
次に、文書管理装置5の各機能構成について詳細に説明する。図4に示されている文書管理装置5の送受信部51は、主に、ネットワークI/F511及び近距離通信I/F508に対するCPU501の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。また、送受信部51は、後述する選択生成部57によって生成された解析結果画面情報を、ユーザ端末3に対して送信する。ここで、解析結果画面情報には、例えば、安全衛生巡視に係る安全衛生巡視画面情報が含まれる。本実施形態において送受信部51は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0041】
取得処理部52は、主に、CPU501の処理によって実現され、例えば、ユーザ端末3が送信(投稿)した投稿文書(ファイル)を取得する。また、取得処理部52は、ユーザ端末3が送信した、文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報を取得する。本実施形態において取得処理部52は、取得手段の一例として機能する。
【0042】
算出解析部53は、主に、CPU501の処理によって実現され、文書管理装置5における複数の文書の内訳を算出し、解析する。本実施形態において算出解析部53は、算出手段の一例、処理手段の一例として機能する。
【0043】
表示制御部54は、主に、ディスプレイ507又はユーザ端末3のディスプレイ307に対するCPU501の処理によって実現され、文書管理装置5又はユーザ端末3に対する各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。また、表示制御部54は、例えば、ブラウザを用いて、HTML等により生成された表示画面を、文書管理装置5のディスプレイ507又はユーザ端末3のディスプレイ307に表示させる。なお、表示制御部54は、上述したユーザ端末3の表示制御部34と同様の機能を有していてもよい。その場合、ユーザ端末3のディスプレイ307に対する表示制御は、通信ネットワーク100を介して文書管理装置5が行うことになる。本実施形態において表示制御部54は、表示制御手段の一例として機能する。
【0044】
判断部55は、主にCPU501の処理によって実現され、文書管理装置5全体の判断処理を行う。本実施形態において判断部55は、判断手段の一例として機能する。
【0045】
認証設定部56は、主に、CPU501の処理によって実現される。認証設定部56は、ユーザ端末3が送信した認証要求に対するユーザ管理装置7への認証要求処理、及び各種設定を行なう。本実施形態において認証設定部56は、認証設定手段の一例として機能する。
【0046】
選択生成部57は、主に、CPU501の処理によって実現され、文書管理装置5における各種情報を選択し、画面データを含む各種データを生成する。また、選択生成部57は、文書テンプレートに関連付けられた複数の文書に対し、第1の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第1の内訳と、第1の内訳に関連する第2の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第2の内訳と、を含む複数の文書に係る解析結果画面情報を生成する。また、選択生成部57は、第1の内訳と、第1の内訳に関連する内訳を表す第2の内訳と、を含む解析結果画面情報を生成する。また、選択生成部57は、是正依頼、改善報告を含む内訳のうちのいずれかの内訳と、状態、区分、場所を含む内訳のうちのいずれかの内訳と、第2の内訳と、を含む解析結果画面情報を生成する。本実施形態において選択生成部57は、生成手段の一例として機能する。
【0047】
登録実行部58は、主に、CPU501の処理によって実現され、文書管理装置5で管理する各種データテーブルにおける情報の登録を含む各種処理を行う。本実施形態において登録実行部58は、登録手段の一例、実行手段の一例として機能する。
【0048】
記憶読出部59は、主に、ROM502、EEPROM504、HD505及び記録メディア514のうち少なくとも一つに対するCPU501の処理によって実現され、記憶部5000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部5000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部59は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0049】
●ログイン情報管理テーブル●
図5は、ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図5に示されているようなログイン情報管理テーブルによって構成されたログイン情報管理DB5001が構築されている。ログイン情報管理テーブルでは、セッションIDごとに、端末ID、参加した文書管理装置のIPアドレス、ユーザID(電子メールアドレス)、パスワード及びユーザ名が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、セッションIDは、ユーザ端末3との通信において付与される識別情報であり、例えば、「SE0001」、「SE0002」等である。端末IDは、ユーザ端末3を識別する識別情報であり、例えば、「TL0001」、「TL0002」等である。参加した文書管理装置のIPアドレスは、ユーザ端末3に係るログイン処理に参加した文書管理装置5のIPアドレスを示す。ユーザIDは、ユーザを識別するための識別する情報であり、例えば、ユーザ端末3を利用するユーザのメールアドレスである。ユーザIDは、例えば、ユーザによって文書管理装置5を介したユーザ管理装置7に対する認証が成功すると、文書管理装置5によって、入力されたユーザIDが正しいものであると見なされる。パスワードは、文書管理システム2を含む情報処理システム1を利用する際のログイン時のユーザIDと関連付けられた識別情報であり、初回の起動時(ログイン時)等にユーザが設定する。ユーザ名は、ユーザIDに対応付けられたユーザの名前である。なお本実施形態では、以降「ID」と記載した場合、「識別情報」としての意味を含めるものとする。
【0050】
本実施形態においてログイン情報管理テーブル(ログイン情報管理DB5001)は、ログイン情報管理手段の一例として機能する。
【0051】
●業務管理テーブル●
図6は、業務管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図6に示されているような業務管理テーブルによって構成された業務管理DB5002が構築されている。業務管理テーブルでは、業務IDごとに、業務番号及び業務名が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、業務IDは、文書テンプレートにおいて入力される業務名に関連付けられた識別情報であり、例えば、「DT0001」、「DT0002」等である。業務番号は、文書テンプレートにおいて入力される業務名を区別するために付与される番号である。また、本実施形態では、業務名として、例えば、是正依頼、改善報告等の名称が用いられる。
【0052】
本実施形態において業務管理テーブル(業務管理DB5002)は、業務管理手段の一例として機能する。
【0053】
●文書テンプレート管理テーブル●
図7は、文書テンプレート管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図7に示されているような文書テンプレート管理テーブルによって構成された文書テンプレート管理DB5003が構築されている。文書テンプレート管理テーブルでは、業務ID及び業務名の少なくとも一方をタブとしたそれぞれのタブごとに、文書テンプレートID、文書テンプレート名、作成者名、更新者名、項目名が関連付けられて記憶、管理されている。項目名には、文書テンプレートを構成する詳細項目として、写真、選択肢、テキスト、ユーザ、日時、時刻、QRコード、マスターデータが含まれる。なお、上述した詳細項目はこれらに限らない。
【0054】
これらのうち、文書テンプレートIDは、文書テンプレートを識別する識別情報であり、例えば、「TM0001」、「TM0002」等である。文書テンプレート名は、文書テンプレートの名称である。作成者名及び更新者名は、文書テンプレートを作成及び更新した人物の名称であり、更新日時は、文書テンプレートが更新された日時である。上述した項目名に含まれる詳細項目のうち、選択肢には、後述する文書の状態、区分、場所が含まれる。
【0055】
本実施形態において文書テンプレート管理テーブル(文書テンプレート管理DB5003)は、文書テンプレート管理手段の一例として機能する。
【0056】
●文書管理テーブル●
図8は、文書管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図8に示されているような文書管理テーブルによって構成された文書管理DB5004が構築されている。文書管理テーブルでは、上述した文書テンプレート管理DB5003で管理されている文書テンプレート名毎に生成された複数の文書の、項目名で管理される各詳細項目が管理される。具体的には、文書テンプレートID「TM0001」、文書テンプレート名「安全衛生巡視」ごとに生成された複数の文書の、各写真、各選択肢、各テキスト等の詳細項目が管理される。これらの複数の文書の詳細項目は、後述するユーザにより文書投稿処理において追加、記憶される。
【0057】
本実施形態において文書管理テーブル(文書管理DB5004)は、文書管理手段の一例として機能する。
【0058】
●状態項目管理テーブル●
図9は、状態項目管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図9に示されているような状態項目管理テーブルによって構成された状態項目管理DB5005が構築されている。状態項目管理テーブルでは、文書テンプレートIDをタブとしたそれぞれのタブごとに、選択項目名、内訳、数、関連分析の各項目が関連付けられて記憶、管理されている。
【0059】
これらのうち、選択項目名は、上述した文書管理DB5004の選択肢の詳細項目で管理されている内容である。具体的には、選択項目名は、投稿文書に関する「状態」である。この選択項目名は、後述するダッシュボードにおけるラジオボタンで選択される項目名の一例である。内訳は、文書テンプレートに基づいて生成された複数の文書の内訳であり、例えば、「未着手」、「対応中」、「対応完了」である。但し、内訳はこれらに限らない。数は、それぞれの内訳の数を表す。関連分析の項目は、文書管理DB5004(図8参照)の選択肢の詳細項目の中から選択された選択項目名の「状態」に関連する選択項目名を表す選択肢である。関連分析の項目は、例えば、「区分」に対応する「区分内訳」及び「場所」に対応する「場所内訳」である。なお、「区分内訳」の数及び「場所内訳」の数も、「状態」の内訳に対応する数と同様に、それぞれ対応付けて管理される。状態項目管理テーブルでは、例えば、「状態」の内訳「未着手」の数が118であるが、これは、対応する「区分内訳」を表す「指摘」、「グッドポイント」、「アドバイス」の数の合計と一致する。これは「対応中」、「対応完了」の数についても同様である。状態項目管理テーブルでは更に、例えば、「状態」の内訳「未着手」の数が118であるが、これは、対応する「場所内訳」を表す「B棟4F」、「A棟4F」、「B棟1F」等を含むすべての場所の数の合計と一致する。これは、「対応中」及び「対応完了」の数についても同様である。上述した関連分析で管理されるそれぞれの項目は、後述するダッシュボードにおける縦の三点リーダーで選択される各項目名の一例である。
【0060】
本実施形態において状態項目管理テーブル(状態項目管理DB5005)は、状態項目管理手段の一例として機能する。
【0061】
●区分項目管理テーブル●
図10は、区分項目管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図10に示されているような区分項目管理テーブルによって構成された区分項目管理DB5006が構築されている。区分項目管理テーブルでは、文書テンプレートIDをタブとしたそれぞれのタブごとに、選択項目名、内訳、数、関連分析の各項目が関連付けられて記憶、管理されている。
【0062】
これらのうち、選択項目名は、上述した文書管理DB5004の選択肢の詳細項目で管理されている内容である。具体的には、選択項目名は、投稿文書に関する「区分」である。この選択項目名は、後述するダッシュボードにおけるラジオボタンで選択される項目名の一例である。内訳は、文書テンプレートに基づいて生成された複数の文書の内訳であり、例えば、「指摘」、「グッドポイント」、「アドバイス」である。但し、内訳はこれらに限らない。数は、それぞれの内訳の数を表す。関連分析の項目は、文書管理DB5004(図8参照)の選択肢の詳細項目の中から選択された選択項目名の「区分」に関連する選択項目名を表す選択肢である。関連分析の項目は、例えば、「状態」に対応する「状態内訳」及び「場所」に対応する「場所内訳」である。なお、「状態内訳」の数及び「場所内訳」の数も、「区分」の内訳に対応する数と同様に、それぞれ対応付けて管理される。区分項目管理テーブルでは、例えば、「区分」の内訳「指摘」の数が130であるが、これは、対応する「状態内訳」を表す「未着手」、「対応中」、「対応完了」の数の合計と一致する。これは「グッドポイント」、「アドバイス」の数についても同様である。区分項目管理テーブルでは更に、例えば、「区分」の内訳「指摘」の数が130であるが、これは、対応する「場所内訳」を表す「B棟4F」、「A棟4F」、「B棟1F」等を含むすべての場所の数の合計と一致する。これは、「グッドポイント」及び「アドバイス」の数についても同様である。上述した関連分析で管理されるそれぞれの項目は、後述するダッシュボードにおける縦の三点リーダーで選択される各項目名の一例である。
【0063】
本実施形態において区分項目管理テーブル(区分項目管理DB5006)は、区分項目管理手段の一例として機能する。
【0064】
●場所項目管理テーブル●
図11は、場所項目管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図11に示されているような場所項目管理テーブルによって構成された場所項目管理DB5007が構築されている。場所項目管理テーブルでは、文書テンプレートIDをタブとしたそれぞれのタブごとに、選択項目名、内訳、数、関連分析の各項目が関連付けられて記憶、管理されている。
【0065】
これらのうち、選択項目名は、上述した文書管理DB5004の選択肢の詳細項目で管理されている内容である。具体的には、選択項目名は、投稿文書に関する「場所」である。この選択項目名は、後述するダッシュボードにおけるラジオボタンで選択される項目名の一例である。内訳は、文書テンプレートに基づいて生成された複数の文書の内訳であり、例えば、「B棟4F」、「A棟4F」、「B棟1F」等である。但し、内訳はこれらに限らない。数は、それぞれの内訳の数を表す。関連分析の項目は、文書管理DB5004(図8参照)の選択肢の詳細項目の中から選択された選択項目名の「状態」に関連する選択項目名を表す選択肢である。関連分析の項目は、例えば、「状態」に対応する「状態内訳」及び「区分」に対応する「区分内訳」である。なお、「状態内訳」の数及び「区分内訳」の数も、「場所」の内訳に対応する数と同様に、それぞれ対応付けて管理される。場所項目管理テーブルでは、例えば、「場所」の内訳「B棟4F」の数が53であるが、これは、対応する「状態内訳」を表す「未着手」、「対応中」、「対応完了」の数の合計と一致する。これは「A棟4F」、「B棟1F」等の数についても同様である。場所項目管理テーブルでは更に、例えば、「B棟4F」の内訳の数が53であるが、これは、対応する「区分内訳」を表す「指摘」、「グッドポイント」、「アドバイス」の数の合計と一致する。これは、「A棟4F」「B棟1F」等の数についても同様である。上述した関連分析で管理されるそれぞれの項目は、後述するダッシュボードにおける縦の三点リーダーで選択される各項目名の一例である。
【0066】
本実施形態において場所項目管理テーブル(場所項目管理DB5007)は、場所項目管理手段の一例として機能する。
【0067】
なお、上述した業務管理DB5002(図6参照)、文書テンプレート管理DB5003(図7参照)、文書管理DB5004(図8参照)、状態項目管理DB5005(図9参照)、区分項目管理DB5006(図10参照)、及び場所項目管理DB5007(図11参照)は、それぞれ所定のフォーマットを有するデータ構造で定義され、管理されるようにしてもよい。
【0068】
<ユーザ管理装置の機能構成>
図4に戻り、ユーザ管理装置の機能構成について説明する。図4に示されているように、ユーザ管理装置7は、送受信部71、取得部73、認証管理部76及び記憶読出部79を有する。これら各機能部は、図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM702、EEPROM704、HD705及び記録メディア714のうち少なくとも一つからRAM703に展開されたユーザ管理装置7用プログラムに従ったCPU701からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、ユーザ管理装置7は、図3に示されているROM702、EEPROM704、HD705及び記録メディア714のうち少なくとも一つにより構築される記憶部7000を有している。更に、記憶部7000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、認証を行うための認証アプリ、ブラウザアプリ等がインストールされ記憶されている。
【0069】
<<ユーザ管理装置の各機能構成>>
次に、ユーザ管理装置7の各機能構成について詳細に説明する。図4に示されているユーザ管理装置7の送受信部71は、主に、ネットワークI/F711及び近距離通信I/F708に対するCPU701の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において送受信部71は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0070】
取得部73は、主に、CPU701の処理によって実現され、文書管理装置5が送信したユーザID、パスワード、契約情報等を取得する。本実施形態において取得部73は、取得手段の一例として機能する。
【0071】
認証管理部76は、主に、CPU701の処理によって実現され、ユーザ端末3が送信したユーザID、パスワード等の認証情報に対する認証処理を行う。また、認証管理部76は、ユーザが所属するテナント等の契約に係る契約管理を行う。本実施形態において認証管理部76は、認証管理手段の一例として機能する。
【0072】
記憶読出部79は、主に、ROM702、EEPROM704、HD705及び記録メディア714のうち少なくとも一つに対するCPU701の処理によって実現され、記憶部7000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部7000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部79は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0073】
●ユーザ情報管理テーブル●
図12は、ユーザ情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部7000には、図12に示されているようなユーザ情報管理テーブルによって構成されたユーザ情報管理DB7001が構築されている。ユーザ情報管理テーブルでは、ユーザID(電子メールアドレス)ごとに、パスワード及びユーザ名が関連付けられて記憶、管理されている。なお、ユーザ情報管理テーブルで管理される各項目は、ログイン情報管理テーブルで管理されるユーザID、パスワード及びユーザ名と同様のため説明を省略する。
【0074】
本実施形態においてユーザ情報管理テーブル(ユーザ情報管理DB7001)は、ユーザ情報管理手段の一例として機能する。
【0075】
〔実施形態の処理又は動作〕
次に、図13乃至図32を用いて、第1の実施形態に係る情報処理システムにおける各処理又は動作を説明する。
【0076】
<ユーザによるログイン処理>
まず、情報処理システム1を利用するユーザによるログイン処理について説明する。図13は、ユーザ端末を介したログイン処理の一例を示すシーケンス図である。図13に示されているように、情報処理システム1を利用するユーザは、ユーザ端末3を用いて文書作成アプリ又は所定のURLをアクセスすることによりWebブラウザを起動する。これにより、ユーザ端末3の操作受付部32は、文書作成アプリ又はWebブラウザの起動を受付(ステップS11)、起動部36は、文書作成アプリ又はWebブラウザを起動する(ステップS12)。具体的には、ユーザ端末3の操作受付部32は、ユーザ端末3のディスプレイ307に表示された文書作成アプリの起動操作又はWebブラウザの起動操作を受け付ける。これにより、ユーザ端末3は、文書作成アプリ又はWebブラウザを起動する。Webブラウザを起動する場合は、ユーザ端末3は、送受信部31を介してディスプレイ307に表示された所定のURLで示される文書管理Webサイトにアクセスする。
【0077】
次に、表示制御部34は、図14に示すようなディスプレイ307にログイン画面を表示させる(ステップS13)。
【0078】
続いて、操作受付部32は、ユーザによるログイン操作を受け付ける(ステップS14)。具体的には、操作受付部32は、ディスプレイ307に表示されたログイン画面に対してユーザが操作したログイン操作(ユーザID及びパスワードの入力)を受け付ける。
【0079】
●画面表示例●
ここで、ユーザ端末3における表示画面例について説明する。図14は、ユーザ端末におけるログイン実行時の表示画面の一例を示す図である。図14に示されているように、ユーザ端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によって可視化サービスの管理サイトで管理されるログイン画面3011が表示される。この可視化サービスは、文書作成アプリ又は文書作成のためのWebブラウザにより提供されるサービスであり、管理サイトは、特定のURLで与えられる管理者用のサイトである。ログイン画面3011には、メールアドレス、パスワードをそれぞれ入力する入力領域と、ログインを行うためのログインボタンが表示される。これにより、ユーザは、自身のユーザIDとしての電子メールアドレス、及び所定のパスワードを入力した後、ログインボタン(アイコン)を操作することにより、文書作成アプリを利用することができる。なお、本実施形態において「ボタン」と記載した場合は、ディスプレイ上に表示された「アイコン」を含むものとする。
【0080】
図13に戻り、送受信部31は、文書管理装置5に対してログイン要求を送信する(ステップS15)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、ユーザ端末3が送信したログイン要求を受信する。このとき、ログイン要求には、ユーザID(電子メールアドレス)、パスワード及びユーザ端末3と文書管理装置5との通信を行うために確立されたセッションのセッションIDが含まれる。
【0081】
次に、文書管理装置5の記憶読出部59は、ステップS15で受信したユーザID(電子メールアドレス)を検索キーとしてログイン情報管理DB5001(図5参照)を検索することにより、対応するログイン情報を読み出す(ステップS16)。具体的には、記憶読出部59は、ステップS12で受信したユーザIDに対応する電子メールアドレスとパスワードとを、ログイン情報管理DB5001から読み出す。
【0082】
続いて、送受信部51は、ユーザ管理装置7に対して認証要求を送信する(ステップS17)。これにより、ユーザ管理装置7の送受信部71は、文書管理装置5が送信した認証要求を受信し、取得部73は、受信した認証要求を取得する。このとき、認証要求には、ステップS16でログイン情報管理DB5001(図5参照)から読み出された電子メールアドレス及びパスワードが含まれる。
【0083】
次に、ユーザ管理装置7の認証管理部76は、ログイン認証を実行する(ステップS18)。具体的には、認証管理部76は、ステップS14で受信した認証要求に含まれるユーザID(電子メールアドレス)及びパスワードを検索キーとしてユーザ情報管理DB7001(図12参照)を検索することにより、対応するユーザID及びパスワードを読み出して一致するかを判断する。これにより、ユーザ端末3が送信したログイン情報に対する認証が成功すると、入力されたユーザID及びパスワードは正しいものであると見なされ、認証管理部76は、対応するユーザ名によってログイン処理が行われたことを認識する。
【0084】
次に、送受信部71は、ステップS17で受信した認証要求に対する認証応答を文書管理装置5に対して送信する(ステップS19)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、ユーザ管理装置7が送信した認証応答を受信する。このとき、認証応答には、認証結果(例えば、認証OK)を示す情報が含まれる。
【0085】
次に、文書管理装置5の送受信部51は、ユーザ端末に対して、ステップS15で受信したログイン要求に対する応答としてのログイン応答を送信する(ステップS20)。これにより、ユーザ端末3の送受信部31は、文書管理装置5が送信したログイン応答を受信する。このとき、ログイン応答には、ログイン認証結果(例えば、ログイン認証OK)を示す情報及びセッションIDが含まれる。
【0086】
次に、ユーザ端末3の登録実行部38は、ログイン情報の登録を行う(ステップS21)。具体的には、登録実行部38は、ステップS15-ステップS20で送受信されたログイン情報として、ユーザID、パスワードを含むユーザに係る各種情報を記憶部3000の所定領域に記憶、登録する。なお、情報処理システム1の構成によっては、文書管理装置5にログイン情報管理DB5001を持たず、ユーザがログイン処理を行う度に、毎回ログイン認証の処理を実行するようなシステム構成にしてもよい。
【0087】
なお、上述したステップS11-S21までの処理は、文書作成アプリ又は文書作成用のWebブラウザを起動した際の初回の処理に限られてもよい。そのため、ユーザ端末3は、以降に説明する他の装置との通信において、上述した手順によるログイン認証処理、セッション確立のための処理等が成功し、互いに通信可能な状態となっていることを前提としてもよい。
【0088】
本実施形態に係る情報処理システムでは、例えば、上述したステップS15及びS20の処理が実行される場合、ユーザ端末3と文書管理装置5との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、ユーザ端末3と文書管理装置5との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、ユーザ端末3と文書管理装置5との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0089】
また、本実施形態に係る情報処理システムでは、例えば、上述したステップS17及びS19の処理が実行される場合、文書管理装置5とユーザ管理装置7との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、文書管理装置5とユーザ管理装置7との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、文書管理装置5とユーザ管理装置7との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0090】
<文書テンプレートの登録処理>
次に、文書テンプレートの登録処理について説明する。図15は、ユーザ端末を介した文書テンプレートの登録処理の一例を示すシーケンス図である。まず、ユーザ端末3の表示制御部34は、ディスプレイ307に文書テンプレート管理画面を表示させる(ステップS31)。
【0091】
●画面表示例●
ここで、ここで、ユーザ端末3における表示画面例について説明する。図16は、ユーザ端末における文書テンプレート新規作成時の表示画面の一例を示す図である。図16に示されているように、ユーザ端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によって文書テンプレート管理画面3111が表示される。文書テンプレート管理画面3111には、各管理項目を選択可能な管理項目選択領域3112と、文書テンプレート管理の項目に対応する既存の文書テンプレート一覧表示領域が表示される。既存の文書テンプレート一覧表示領域には、文書テンプレート名、作成者、更新者及び更新日時が、文書テンプレート名に対応付けられて表示される。文書テンプレート管理画面3111には更に、表示制御部34によって新規作成ボタンが表示される。ユーザは、新規作成ボタンを操作することにより、独自の文書テンプレートを作成することができる。
【0092】
図15に戻り、ユーザ端末3の操作受付部32は、ユーザによる新規作成ボタンの入力を受け付けた後(ステップS32)、各種項目の入力を受け付ける(ステップS33)。
【0093】
●画面表示例●
図17は、ユーザ端末における文書テンプレート新規作成時の他の表示画面の一例を示す図である。図17に示されているように、文書テンプレート管理画面3111では、ユーザによって新規作成ボタンが操作された後、表示制御部34によって文書テンプレートを新たに作成するための文書テンプレート作成領域、及び業務追加ボタン等が表示される。これにより、ユーザは、所望の文書テンプレート名を入力した後、文書テンプレート名に対応する業務を追加するための各種操作を行うことができる。
【0094】
●画面表示例●
図18は、ユーザ端末における文書テンプレート新規作成時の他の表示画面の一例を示す図である。図18に示されているように、文書テンプレート管理画面3111では、ユーザによって業務追加ボタンが操作された後、表示制御部34によって所望の文書テンプレートの項目を新たに作成するための項目追加ボタン、及び項目追加ボタンによって追加される各種項目ボタン等が表示される。各種項目ボタンには、例えば、「選択肢」ボタンが含まれ、ユーザが文書テンプレートに選択肢項目を設定することにより、文書管理装置5により、設定した選択肢項目を抽出し、項目別のダッシュボード、縦の三点リーダーへの項目の配置が行われる。このような入力画面により、ユーザは、所望の項目を追加するための各種操作を行うことができる。図18に示した例では、業務1の設定における業務名として「是正依頼」、追加された項目として「選択肢」が選択された状態が示されている。なお、ユーザは業務2の設定を行うことも可能である。この業務2は、例えば、業務1の是正依頼に関連付けて作成される改善報告の文書テンプレートである。
【0095】
なお、追加される項目としては、「ユーザ」、「マスターデータ」等の項目が含まれてもよい。
【0096】
図15に再び戻り、ユーザ端末3の送受信部31は、文書管理装置5に対して文書テンプレート登録要求を送信する(ステップS34)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、ユーザ端末3が送信した文書テンプレート登録要求を受信し、取得処理部52は、受信した文書テンプレート登録要求を取得する。このとき、文書テンプレート登録要求には、図17の文書テンプレート作成領域に入力された文書テンプレート名、業務名、及び各種項目ボタンに対して入力された追加項目名が含まれる。また、追加項目名には、後述する文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報が含まれる。
【0097】
次に、登録実行部58は、文書テンプレートを登録する(ステップS35)。具体的には、登録実行部58は、ステップS34で受信した文書テンプレート名、業務名(例えば、「是正依頼」)を業務管理DB5002(図6参照)の対応する業務名に、各種項目ボタンに対して入力された追加項目名を文書テンプレート管理DB5003(図7参照)の対応する項目名で示される項目にそれぞれ登録する。登録実行部58は更に、文書テンプレートの登録操作において入力された各種情報を、記憶部5000の所定領域に設けられた文書テンプレートに登録する。
【0098】
次に、送受信部51は、ステップS34で受信した文書テンプレート登録要求に対する応答として、ユーザ端末3に対して文書テンプレート登録応答を送信する(ステップS36)。これにより、ユーザ端末3の送受信部31は、文書管理装置5が送信した文書テンプレート登録応答を受信する。このとき、文書テンプレート登録応答には、文書テンプレートの登録が完了した旨の情報(例えば、所定のメッセージ、登録完了フラグ等)が含まれる。このとき、文書テンプレート登録応答には、文書テンプレートの登録要求に対する応答を示す情報が含まれていれば、その内容は問わない。
【0099】
次に、ユーザ端末3の表示制御部34は、文書テンプレート登録完了画面をディスプレイ307に表示させる(ステップS37)。このときの文書テンプレート登録完了画面で表示される内容は、文書テンプレート登録が完了した旨が示されればその表示形態は問わない。なお、文書テンプレートの登録は、管理者のみならず利用者でもよく、ユーザごとに自由に登録することが可能である。
【0100】
<文書投稿処理>
次に、ユーザによる文書投稿処理について説明する。図19は、ユーザ端末を介した文書投稿処理の一例を示すシーケンス図である。まず、情報処理システム1を利用するユーザは、スマートフォン等のユーザ端末3を用いて文書作成アプリを起動する。このときユーザは、文書作成アプリに代えてWebブラウザを起動してもよい。これにより、ユーザ端末3の操作受付部32は、ユーザによる文書作成アプリの起動操作(又はWebブラウザの起動操作)を受け付ける(ステップS41)。具体的には、ユーザ端末3の操作受付部32は、ユーザ端末3のディスプレイ307に表示された文書作成アプリの起動操作(又はWebブラウザの起動操作)を受け付ける。これにより、ユーザ端末3は、文書作成アプリ(又はWebブラウザ)を起動する(ステップS42)。なお、ユーザによるログイン処理については、図13で説明したステップS13,S14のログイン処理と同様であるため説明を省略する。
【0101】
続いて、ユーザ端末3の表示制御部34は、ディスプレイ307に文書の投稿画面を表示させる(ステップS51)。
【0102】
●画面表示例●
ここで、ユーザ端末3における表示画面例について説明する。図20は、ユーザ端末における文書投稿時の表示画面の一例を示す図である。なお、図20に示したユーザ端末3は、スマートフォンが利用された場合を例示している。図20に示されているように、ユーザ端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によって文書投稿画面3211が表示される。文書投稿画面3211では、文書テンプレート登録時に各種入力した選択項目(選択肢)、ユーザ、マスターデータを含む項目に対する入力領域が含まれる。これにより、スマートフォンを利用する各ユーザは、それぞれの入力領域に対して所望の情報を入力することにより、所望の文書を文書管理装置5に投稿することができる。このとき、ユーザは、写真データを投稿希望した場合は、スマートフォンに備え付けられたカメラを用いて撮影対象を撮影し、投稿する文書に撮影画像を含めて投稿することも可能である。
【0103】
図19に戻り、操作受付部32は、投稿画面への入力を受け付ける(ステップS52)。具体的には、操作受付部32は、図20で示した文書投稿画面3211における各操作又は入力を受け付ける。
【0104】
次に、送受信部31は、文書管理装置5に対して文書投稿要求(登録要求)を送信する(ステップS53)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、ユーザ端末3が送信した文書投稿要求(登録要求)を受信する。このとき、文書投稿要求(登録要求)には、ユーザが投稿するために入力した文書テンプレート名、入力された各種情報が含まれる。
【0105】
次に、文書管理装置5の登録実行部58は、文書を登録する(ステップS54)。具体的には、登録実行部58は記憶読出部59を介して、ステップS53で受信した文書テンプレート名、入力された各種情報を、文書管理DB5004(図8参照)の対応する項目に記憶させる。また、登録実行部58は、記憶読出部59を介して、文書管理テーブルに対して登録された内容を文書テンプレートに対応する文書として記憶部5000の所定領域に登録する。
【0106】
登録実行部58は更に、記憶読出部59を介して、登録した文書のうちの「選択肢」の項目で管理されている各内容(「状態」、「区分」、「場所」等)を登録する。具体的には、登録実行部58は、ユーザによって所定の文書テンプレート名に対して入力、投稿された「状態」、「区分」、「場所」に関する各種情報を、状態項目管理DB5005(図9参照)、区分項目管理DB5006(図10参照)、及び場所項目管理DB5007(図11参照)の対応する項目にそれぞれ登録する。より具体的には、投稿された文書の「状態」が「未着手」であり、それに対して「指摘」に相当する文書であった場合、登録実行部58は算出解析部53とともに、状態項目管理DB5005(図9参照)の対応する項目を更新する。更新される内容は、関連分析の「区分内訳」で管理されている「指摘」の内訳に対応する数の項目であり、登録実行部58は、この項目にプラス1の処理(加算処理)を実行する。このとき、投稿された場所に係る情報があれば、「場所内訳」に対応する数の項目についても同様にプラス1の処理(加算処理)を実行する。以下同様に、算出解析部53は、投稿された文書に含まれる情報に基づいて、上述した各項目管理テーブルの対応する各数の項目に対してプラス1の処理(加算処理)を実行し、これを、現在日時を含む所定の時期まで繰り返す。
【0107】
なお、算出解析部53により解析される手法は、例えば、投稿文書に含まれる特定のテキスト情報、文書タイトル、撮影画像の特徴等に基づく機械学習を利用した解析手法が用いられてもよい。
【0108】
次に、送受信部51は、ステップS53で受信した文書投稿要求(登録要求)に対する応答として、ユーザ端末3に対して文書投稿応答(登録応答)を送信する(ステップS55)。これにより、ユーザ端末3の送受信部31は、文書管理装置5が送信した文書投稿応答(登録応答)を受信する。このとき、文書投稿応答(登録応答)には、文書投稿に対する応答を示す情報が含まれていれば、その内容は問わない。
【0109】
次に、ユーザ端末3の表示制御部34は、文書登録完了画面をディスプレイ307に表示させる(ステップS56)。このときの文書登録完了画面で表示される内容は、文書登録が完了した旨が示されれば、その表示形態は問わない。
【0110】
<投稿文書の読出処理>
続いて、投稿文書の読出処理について説明する。図21は、ユーザ端末を介した登録文書の読出し処理の一例を示すシーケンス図である。なお、ユーザ端末3におけるステップS61及びS62は、上述したステップS41及びS42の処理と同様のため、説明を省略する。
【0111】
次に、ユーザ端末3の表示制御部34は、ディスプレイ307に文書管理画面を表示させる(ステップS71)。
【0112】
●画面表示例●
図22は、ユーザ端末における登録文書読出時の表示画面の一例を示す図である。図22に示されているように、ユーザ端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によって可視化サービスのユーザサイトで管理される文書管理画面3311が表示される。なお、ユーザサイトは、上述した管理サイトとは異なるURLで与えられるWebサイトである。文書管理画面3311には、文書管理又は承認待ち文書等の項目を選択可能な文書項目選択領域3312と、文書管理項目に対応する、投稿された文書一覧表示領域が表示される。文書一覧表示領域には、文書テンプレート名、文書テンプレート作成者、及び文書テンプレート更新者が、文書テンプレート名に対応付けられて表示される。ユーザは、所望の検索キーワードを入力することにより、文書テンプレート名に関連付けられて投稿された文書を検索することができる。
【0113】
図21に戻り、ユーザ端末3の操作受付部32は、文書選択の操作を受け付ける(ステップS72)。具体的には、操作受付部32は、以下に示す文書管理画面におけるユーザの操作を受け付ける。
【0114】
続いて、操作受付部32は、ダッシュボード表示ボタンの操作を受け付ける(ステップS73)。
【0115】
●画面表示例●
図23は、ユーザ端末における登録文書一覧の表示画面の一例を示す図である。図23に示されているように、文書管理画面3311には、文書を選択するための検索キーワードによって入力された内容に対応する投稿文書の一覧(ここでは「安全衛生巡視」に係る投稿文書)が表示される。この投稿文書の一覧は、上述した各ユーザによって投稿された文書の一覧である。また、文書管理画面3311では、表示制御部34によって表示ボタン3361が表示される。この表示ボタン3361が操作されることにより、文書管理装置5によって解析された解析結果として、表示制御部34により所望の文書に係るダッシュボードが表示される。本実施形態に係るダッシュボードの表示処理の詳細については、後述する。
【0116】
続いて、送受信部31は、文書管理装置5に対してダッシュボード表示要求を送信する(ステップS74)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、ユーザ端末3が送信したダッシュボード表示要求を受信する。このとき、ダッシュボード表示要求には、表示ボタン情報、検索した文書の文書テンプレート名が含まれる。
【0117】
次に、文書管理装置5の記憶読出部59は、登録文書を読み出す(ステップS75)。具体的には、記憶読出部59は、ステップS74で受信したダッシュボード表示要求に含まれる業務名(是正依頼、改善報告等)を検索キーとして業務管理DB5002(図6参照)を検索することにより、対応する業務IDを読み出す。また、記憶読出部59は、読み出した業務ID及びダッシュボード表示要求に含まれる文書テンプレート名を検索キーとして文書管理DB5004(図8参照)を検索することにより、対応する文書に係る情報をすべて読み出す。記憶読出部59は、更に、対応するすべての文書を記憶部5000の所定領域から読み出す。
【0118】
次に、選択生成部57は、ダッシュボード情報を生成する(ステップS76)。具体的には、選択生成部57は、ステップS75で読み出された登録文書に係る各種情報に基づいて、ダッシュボード情報を生成する。より具体的には、選択生成部57は、文書テンプレートに関連付けられた複数の文書に対し、第1の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第1の内訳と、第1の選択肢項目情報に関連する第2の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第2の内訳と、を含む複数の文書に係るダッシュボード情報(解析結果画面情報の一例)を生成する。
【0119】
次に、送受信部51は、ステップS74で受信したダッシュボード表示要求に対する応答として、ユーザ端末3に対して、ダッシュボード表示応答を送信する(ステップS77)。これにより、ユーザ端末3の送受信部31は、文書管理装置5が送信したダッシュボード表示応答を受信する。このとき、ダッシュボード表示応答には、ダッシュボード表示要求に対する応答を示す情報が含まれていれば、その内容は問わない。
【0120】
次に、ユーザ端末3の表示制御部34は、ディスプレイ307に登録文書のダッシュボードを表示させる(ステップS78)。
【0121】
●画面表示例●
図24は、ユーザ端末におけるダッシュボードの表示画面の一例を示す図である。図24に示されているように、文書管理画面3311には、ステップS76で生成されたダッシュボード3321(ダイアログ)がポップアップ表示される。ダッシュボード3321では、業務別ダッシュボードに表示された「是正依頼」に関連する文書の解析結果として、投稿件数(日数)、投稿者、是正依頼から改善報告にかかった平均日数(区分別)、改善報告における「状態」別の未投稿率の各解析結果が棒グラフ、又は円グラフによって表示される。ここで、業務別ダッシュボードにおける「是正依頼」及び「改善報告」、並びに、項目別ダッシュボードにおける「状態」、「区分」及び「場所」の各選択項目に係る情報は、第1の選択肢項目情報の一例である。なお、第1の選択肢項目情報では、「状態」に代えて「巡視種別」の選択項目があってもよい。
【0122】
●画面表示例●
図25は、ユーザ端末におけるダッシュボードの他の表示画面の一例を示す図である。図25に示されているように、文書管理画面3311には、ステップS76で生成されたダッシュボード3321(ダイアログ)がポップアップ表示される。ダッシュボード3321では、表示制御部34によって、項目別ダッシュボードの選択肢において「状態」のラジオボタンが選択された状態が表示されている。なお、関連分析(区分)の棒グラフを表示する枠内には、表示制御部34によって、縦の三点リーダー又はトリプルコロン(以下、単に縦の三点リーダーという)が表示される。ユーザは、縦の三点リーダーに対する操作を行うことにより、後述する解析結果の詳細を把握することが可能になる。
【0123】
ここで、ダッシュボード閲覧に関して、文書管理装置5で管理される文書テンプレートごとの投稿内容の概要を説明する。まず、業務別ダッシュボードの具体例として、
・業務ごとの投稿文書数の遷移(日時、週次、月次)
・業務ごとの文書投稿者の割合
・1目の業務から2番目の業務までの平均投稿時間
・・全投稿の平均投稿時間
・・選択肢の項目ごとの平均投稿時間
・2番目の業務の投稿割合
・・1番目の業務の全投稿に対する投稿割合
・・1番目の業務内の選択肢の項目ごとの平均投稿時間
がある。
【0124】
次に、項目別ダッシュボードの具体例として、
・選択肢の項目ごとの投稿割合
・選択肢の項目ごとの投稿数の推移(日時、週次、月次)
・選択肢の項目間の関連分析
・・x軸を選択肢Aの項目、y軸を選択肢Bの項目ごとの投稿数とした積み上げ棒グラフ
・・y軸に設定する選択肢のUI(User Interface)上での切替え
がある。
【0125】
<ダッシュボードの解析及びデータ生成処理>
次に、ダッシュボードの解析及びデータ生成処理について説明する。図26は、ユーザ端末を介したダッシュボード解析及びデータ生成処理の一例を示すシーケンス図である。まず、ユーザ端末3の操作受付部32は、ダッシュボード上での各種操作を受け付ける(ステップS81)。具体的には、操作受付部32は、ダッシュボード上においてユーザによって行われた各種操作を受け付ける。より具体的には、操作受付部32は、例えば、解析後のダッシュボードに表示された三点リーダーに対するユーザのマウスオーバー操作、及びマウスオーバー操作により表示された項目に対する選択操作を受け付ける。ここで、マウスオーバー操作により表示された項目に係る情報(項目別ダッシュボードのラジオボタンで選択された項目に関連する項目に係る情報は、第2の選択肢項目情報の一例である。
【0126】
次に送受信部31は、文書管理装置5に対して、解析後ダッシュボード表示要求を送信する(ステップS82)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、ユーザ端末3が送信した解析後ダッシュボード表示要求を受信する。このとき、解析後ダッシュボード表示要求には、ダッシュボードにおいてユーザが各種ボタンに対して操作した各種ボタン情報(「是正依頼」、「改善報告」、「状態」、「区分」、「場所」等)が含まれる。
【0127】
次に、文書管理装置5は、ダッシュボード解析データ生成処理を実行する(ステップS83)。
【0128】
<<ダッシュボード解析データ生成処理の詳細>>
図27A及び図27Bは、ダッシュボード解析及びデータ生成処理の詳細を示すフローチャートである。図27A及び図27Bに示すように、文書管理装置5の取得処理部52は、操作されたボタン情報を取得する(ステップS83-1)。具体的には取得処理部52は、ステップS82で受信した各種ボタン情報に含まれる「是正依頼」、「改善報告」、「状態」、「区分」、「場所」等の情報を取得する。
【0129】
次に、判断部55は、ラジオボタンが「状態」かを判断する(ステップS83-2)。
【0130】
ラジオボタンが「状態」の場合(ステップS83-2:YES)、判断部55は更に、三点リーダーの選択は「区分」かを判断する(ステップS83-3)。具体的には、判断部55は、項目別ダッシュボードのラジオボタンで選択された項目に関連する項目を選択可能な三点リーダーに対して選択された項目について、「区分」であるかを判断する。
【0131】
三点リーダーの選択が「区分」である場合(ステップS83-3:YES)、算出解析部53は、「区分」の内訳を解析する(ステップS83-4)。具体的には、算出解析部53は、文書管理DB5004(図8参照)及び区分項目管理DB5006(図10参照)に対し、選択項目名が「区分」で管理されている項目の数及び内容を解析する。
【0132】
ステップS83-4の処理後(丸A)、選択生成部57は、「状態」に関連付けられた「区分」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「区分」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成してこのフローを抜ける(ステップS83-5)。具体的には、選択生成部57は、「状態」に関連付けられた「区分」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「区分」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成し、記憶読出部59を介して記憶部5000の所定領域に記憶させる。
【0133】
他方、三点リーダーの選択が「区分」でない場合(ステップS83-3:NO)、判断部55は更に、三点リーダーの選択は「場所」かを判断する(ステップS83-6)。具体的には、判断部55は、項目別ダッシュボードのラジオボタンで選択された項目に関連する項目を選択可能な三点リーダーに対して選択された項目について、「区分」であるかを判断する。
【0134】
三点リーダーの選択が「場所」でない場合(ステップS83-6:NO)、判断部55は、ステップS83-1の処理に戻る。
【0135】
三点リーダーの選択が「場所」である場合(ステップS83-6:YES)、算出解析部53は、「場所」の内訳を解析する(ステップS83-7)。具体的には、算出解析部53は、文書管理DB5004(図8参照)及び場所項目管理DB5007(図11参照)に対し、選択項目名が「場所」で管理されている項目の数及び内容を解析する。
【0136】
ステップS83-7の処理後(丸B)、選択生成部57は、「状態」に関連付けられた「場所」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「場所」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成してこのフローを抜ける(ステップS83-8)。具体的には、選択生成部57は、「状態」に関連付けられた「場所」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「場所」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成し、記憶読出部59を介して記憶部5000の所定領域に記憶させる。
【0137】
ステップS83-2において、ラジオボタンが「状態」でない場合(ステップS83-2:NO)、判断部55は、ラジオボタンが「区分」かを判断する(ステップS83-9)。
【0138】
ラジオボタンが「区分」の場合(ステップS83-9:YES)、判断部55は更に、三点リーダーの選択は「状態」かを判断する(ステップS83-10)。具体的には、判断部55は、項目別ダッシュボードのラジオボタンで選択された項目に関連する項目を選択可能な三点リーダーに対して選択された項目について、「状態」であるかを判断する。
【0139】
三点リーダーの選択が「状態」である場合(ステップS83-10:YES)、算出解析部53は、「状態」の内訳を解析する(ステップS83-11)。具体的には、算出解析部53は、文書管理DB5004(図8参照)及び状態項目管理DB5005(図9参照)に対し、選択項目名が「状態」で管理されている項目の数及び内容を解析する。
【0140】
ステップS83-11の処理後(丸C)、選択生成部57は、「区分」に関連付けられた「状態」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「状態」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成してこのフローを抜ける(ステップS83-12)。具体的には、選択生成部57は、「区分」に関連付けられた「状態」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「状態」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成し、記憶読出部59を介して記憶部5000の所定領域に記憶させる。
【0141】
他方、三点リーダーの選択が「状態」でない場合(ステップS83-10:NO)、判断部55は更に、三点リーダーの選択は「場所」かを判断する(ステップS83-13)。具体的には、判断部55は、項目別ダッシュボードのラジオボタンで選択された項目に関連する項目を選択可能な三点リーダーに対して選択された項目について、「場所」であるかを判断する。
【0142】
三点リーダーの選択が「場所」でない場合(ステップS83-13:NO)、判断部55は、ステップS83-1の処理に戻る。
【0143】
三点リーダーの選択が「場所」である場合(ステップS83-13:YES)、算出解析部53は、「場所」の内訳を解析する(ステップS83-14)。具体的には、算出解析部53は、文書管理DB5004(図8参照)及び場所項目管理DB5007(図11参照)に対し、選択項目名が「場所」で管理されている項目の数及び内容を解析する。
【0144】
ステップS83-14の処理後(丸D)、選択生成部57は、「区分」に関連付けられた「場所」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「場所」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成してこのフローを抜ける(ステップS83-15)。具体的には、選択生成部57は、「区分」に関連付けられた「場所」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「場所」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成し、記憶読出部59を介して記憶部5000の所定領域に記憶させる。
【0145】
ステップS83-9において、ラジオボタンが「区分」でない場合(ステップS83-9:NO)、判断部55は、ラジオボタンが「場所」かを判断する(ステップS83-16)。
【0146】
ラジオボタンが「場所」の場合(ステップS83-16:YES)、判断部55は更に、三点リーダーの選択は「状態」かを判断する(ステップS83-17)。具体的には、判断部55は、項目別ダッシュボードのラジオボタンで選択された項目に関連する項目を選択可能な三点リーダーに対して選択された項目について、「状態」であるかを判断する。
【0147】
三点リーダーの選択が「状態」である場合(ステップS83-17:YES)、算出解析部53は、「状態」の内訳を解析する(ステップS83-18)。具体的には、算出解析部53は、文書管理DB5004(図8参照)及び状態項目管理DB5005(図9参照)に対し、選択項目名が「状態」で管理されている項目の数及び内容を解析する。
【0148】
ステップS83-18の処理後(丸E)、選択生成部57は、「場所」に関連付けられた「状態」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「状態」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成してこのフローを抜ける(ステップS83-19)。具体的には、選択生成部57は、「場所」に関連付けられた「状態」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「状態」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成し、記憶読出部59を介して記憶部5000の所定領域に記憶させる。
【0149】
他方、三点リーダーの選択が「状態」でない場合(ステップS83-17:NO)、判断部55は更に、三点リーダーの選択は「区分」かを判断する(ステップS83-20)。具体的には、判断部55は、項目別ダッシュボードのラジオボタンで選択された項目に関連する項目を選択可能な三点リーダーに対して選択された項目について、「区分」であるかを判断する。
【0150】
三点リーダーの選択が「区分」でない場合(ステップS83-20:NO)、判断部55は、ステップS83-1の処理に戻る。
【0151】
三点リーダーの選択が「区分」である場合(ステップS83-20:YES)、算出解析部53は、「区分」の内訳を解析する(ステップS83-21)。具体的には、算出解析部53は、文書管理DB5004(図8参照)及び区分項目管理DB5006(図10参照)に対し、選択項目名が「区分」で管理されている項目の数及び内容を解析する。
【0152】
ステップS83-21の処理後(丸F)、選択生成部57は、「場所」に関連付けられた「区分」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「区分」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成してこのフローを抜ける(ステップS83-22)。具体的には、選択生成部57は、「場所」に関連付けられた「区分」の内訳を含む画面データ(画面情報)と、その「区分」に係るポップアップ画面データ(ダイアログ情報)と、を生成し、記憶読出部59を介して記憶部5000の所定領域に記憶させる。
【0153】
ステップS83-16において、ラジオボタンが「場所」でない場合(ステップS83-16:NO)、登録実行部58は、他のボタンに対する処理を実行してこのフローを抜ける(ステップS83-23)。
【0154】
このように、ダッシュボード解析及びデータ生成処理では、文書管理装置5は、選択肢項目に含まれる各項目のうちユーザによりラジオボタン及び三点リーダーで選択された所定の項目と、所定の項目に関連する他の項目と、をトグルさせて投稿文書に対する解析処理を行なう。その後、文書管理装置5は、解析結果に基づいてダッシュボードに表示させる情報を生成する。なお、本実施形態において、ダッシュボード解析及びデータ生成処理の詳細は、上述したフローチャートに限らない。また、選択肢の項目についても、上述した項目に限らない。
【0155】
図26に戻り、送受信部51は、ステップS82で受信した解析後ダッシュボード表示要求に対する応答として、解析後ダッシュボード表示応答を送信する(ステップS84)。これにより、ユーザ端末3の送受信部31は、文書管理装置5が送信した解析後ダッシュボード表示応答を受信する。このとき、解析後ダッシュボード表示応答には、解析結果画面情報が含まれる。
【0156】
次に、ユーザ端末3の表示制御部34は、ディスプレイ307に、解析後のダッシュボードを表示させる(ステップS85)。
【0157】
続いて、表示制御部34は、詳細データのポップアップ表示を行う(ステップS86)。具体的には、表示制御部34は、ステップS86で操作受付部32が受け付けた第2の選択肢項目情報に対応付けられた関連分析結果を、ダッシュボード3321に表示されている関連分析結果に代えて表示させる。続いて、表示制御部34は、第2の選択肢項目情報に対応付けられた関連分析結果に対してユーザによるマウスオーバー操作が検出された場合に、マウスオーバー操作が検出された結果に対応するダイアログ画面を、マウスオーバー操作が検出された結果の近傍にポップアップ表示させる。
【0158】
情報処理システム1を構築する文書管理システム2は、以上のステップS81乃至S87までの処理を、現在日時で与えられる最新結果を含む結果に対して繰り返し実行する(ループ処理を実行する)。
【0159】
●画面表示例●
図28は、ダッシュボード表示における解析結果切替画面の一例を示す図である。図28に示されているように、文書管理画面3311には、ステップS76で生成されたダッシュボード3321(ダイアログ)がポップアップ表示される。ダッシュボード3321では、表示制御部34によって、項目別ダッシュボードの選択肢で選択された「状態」に関連する「区分」の関連分析(区分)における棒グラフ上に、詳細な解析結果がポップアップ表示される。ここで、項目別ダッシュボードの選択肢で選択された「状態」は、第1の選択肢項目情報の一例であり、「状態」に関連する「区分」及び「場所」の各選択肢は、第2の選択肢項目情報の一例である。図28の場合、ポップアップ表示される情報は、関連分析(区分)を表す「対応中」、「対応完了」、「未着手」のうち、「対応完了」の項目に対してマウスオーバー操作がされた場合に表示される。ここでは、表示制御部34は、「対応完了」の項目の詳細を表す「指摘」、「アドバイス」及び「グッドポイント」として投稿されたそれぞれの数を各項目に対応させたポップアップ画面(ダイアログ)を、マウスオーバー操作がされた項目(「対応完了」)の近傍に表示させる。これにより、ユーザは、安全衛生巡視に係る投稿文書の「状態」に関する詳細に加えて、「状態」に関連付けられた他の項目(「区分」)に関する詳細についても、同一の画面(ダイアログ)で一度に把握することが可能になる。
【0160】
●画面表示例●
図29は、ダッシュボード表示における解析結果切替画面の他の一例を示す図である。図29では、安全衛生巡視について、項目別ダッシュボードの選択肢で選択された「状態」に係る円グラフと、「状態」に関連する「区分」の関連分析(状態)に係る棒グラフとを含む画面が、表示制御部34によってポップアップ表示される。ユーザが関連分析(区分)の棒グラフを表示する枠内に表示された縦の三点リーダーを操作して「場所」を選択した状態が示されている。このとき、関連分析(区分)の結果は、三点リーダーで選択された「場所」に関する詳細、すなわち、安全衛生巡視に係る投稿文書の「場所」に関する詳細情報が含まれる。
【0161】
●画面表示例●
図30は、ダッシュボード表示における解析結果切替画面の他の一例を示す図である。図30では、図29における縦の三点リーダーで選択された「場所」に関する詳細が含まれた状態で、「対応中」の棒グラフに対してマウスオーバー操作をした場合が表示されている。この場合、「対応中」の文書に関する場所(例えば、「対応中」の文書が投稿された場所)の一覧が、表示制御部34によって「対応中」の棒グラフの近傍にポップアップ表示される。これにより、ユーザは、安全衛生巡視に係る投稿文書の「状態」に関する詳細に加えて、「状態」に関連付けられた他の項目(「場所」)に関する詳細についても、同一の画面(ダイアログ)で一度に把握することが可能になる。
【0162】
●画面表示例●
図31は、ダッシュボード表示における解析結果切替画面の他の一例を示す図である。図31では、安全衛生巡視について、項目別ダッシュボードの選択肢で選択された「区分」に係る円グラフと、「区分」に関連する「状態」の関連分析(状態)における棒グラフとを含む画面が、表示制御部34によってポップアップ表示される。これにより、ユーザは、安全衛生巡視に係る投稿文書の「区分」に関する詳細に加えて、「状態」に関連付けられた他の項目(「場所」)に関する詳細についても、同一の画面(ダイアログ)で一度に把握することが可能になる。
【0163】
●画面表示例●
図32は、ダッシュボード表示における解析結果切替画面の他の一例を示す図である。図32では、安全衛生巡視について、項目別ダッシュボードの選択肢で選択された「場所」に係る円グラフと、「場所」に関連する「状態」の関連分析(状態)における棒グラフとを含む画面が、表示制御部34によってポップアップ表示される。これにより、ユーザは、安全衛生巡視に係る投稿文書の「場所」に関する詳細に加えて、「状態」に関連付けられた他の項目(「場所」)に関する詳細についても、同一の画面(ダイアログ)で一度に把握することが可能になる。
【0164】
なお、図28乃至図32に示した各表示画面例は、ステップS83の処理において文書管理装置5が、文書管理テーブル、状態項目管理テーブル、区分項目管理テーブル及び場所項目管理テーブルで管理されているそれぞれの内訳とその内訳に対応する数を解析して所定のグラフ形式に変換して表示されたものである。なお、各内訳に対する数が0(ゼロ)である場合は、これまでに説明したダイアログに表示される棒グラフには反映されない。
【0165】
本実施形態に係る文書管理システムは、以上のステップS81乃至S87までの処理を、現在日時で与えられる最新結果を含む結果に対して繰り返し実行する(ループ処理を実行する)。
【0166】
〔第1の実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、文書管理システム2における文書管理装置5は、ユーザ端末3が送信した、文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報を含む各種情報に基づいてダッシュボード情報を生成し(ステップS76)、ユーザ端末3に対して送信する(ステップS77)。ユーザ端末3は、ダッシュボード情報に基づく画面上での各種操作を受け付け(ステップS81)、第2の選択肢項目情報に対応付けられた関連分析結果を、関連分析結果の詳細を含むダイアログ画面とあわせてダッシュボード3321に表示させる(ステップS85,86)。これにより、生成された複数の文書の内訳を解析する場合に、ユーザに手間をかけさせずに内訳を提供させることが可能になるという効果を奏する。
【0167】
本実施形態によれば、更に、文書に対する解析(分析)のための工数削減、並びに、ユーザに対するデータの可視化及び解析(分析)の容易化の実現も可能になるという効果を奏する。
【0168】
〔第1の実施形態の変形例〕
続いて、第1の実施形態の変形例について説明する。変形例では、第1の実施形態で説明したシステム構成、ハードウエア構成、機能構成及び各データテーブルを共有可能であるため、これらの説明を省略する。変形例における具体的な機能は、文書の投稿一覧からフィルタ機能を使用するものであり、以下、その機能について説明する。
【0169】
●画面表示例●
図33は、実施形態の変形例に係るフィルタ機能の表示画面の一例を示す図である。図33に示されているように、文書管理画面3311では、文書テンプレート名の近傍にフィルタ機能領域が与えられている。ユーザがこのフィルタ機能領域の「全体から検索」の項目のプルダウンキーを操作することにより、表示制御部34によって、図示されているような各項目の一覧がポップアップ表示される。これにより、ユーザは、ポップアップ表示された各項目から所望の項目(例えば、「是正依頼・投稿時刻」)を選択することで、後述する画面に遷移することができる。
【0170】
●画面表示例●
図34は、実施形態の変形例に係るフィルタ機能の表示画面の他の一例を示す図である。図34は、図33で、ユーザが選択した所望の項目(例えば、「是正依頼・投稿時刻」)を入力するためのダッシュボードである。この状態でユーザが所望の期間の日時を入力することにより、表示制御部34は、「安全衛生巡視」に関連する投稿文書に対して、入力された期間の日時でフィルタされた文書の一覧を文書管理画面3311に表示させる。このフィルタした文書にあわせてユーザがダッシュボードボタンを操作すると、表示制御部34は、入力された期間のみの解析結果をダッシュボードに表示させる。これにより、ユーザは、所望の期間に絞り込んだ文書に係る分析結果を把握することが可能になる。具体的には、「2022/10/4 - 2022/10/21」の期間における是正依頼に関する投稿文書をフィルタ(抽出)することになる。なお、文書管理画面3311に表示される文書一覧における「承認状態」、「是正依頼・投稿時刻」、「是正依頼・投稿者」、「報告画像」、「状態」、「区分」等の項目名は、文書テンプレート管理DB5003(図7参照)で管理されている項目名に一致する。更に、この状態でユーザが「+」ボタンを操作することにより、文書管理装置5は、後述する複数のフィルタ機能を行うことができる。
【0171】
●画面表示例●
図35は、実施形態の変形例に係るフィルタ機能の表示画面の他の一例を示す図である。図35では、図34において「+」ボタンが操作されたことにより、「是正依頼・投稿時刻」のフィルタ機能に加えて、他の項目をフィルタ設定することが可能になっている例を示している。つまり、文書管理装置5は、複数のフィルタ機能を設定することが可能である。但し、フィルタ機能の項目によっては、中身が0(ゼロ)になる。その場合は、解析結果のグラフは生成されない。
【0172】
以上説明したとおり、変形例では、文書管理装置5は、ユーザによって指定されたフィルタの内容に基づいて、文書管理DB5004(図8参照)、状態項目管理DB5005(図9参照)、区分項目管理DB5006(図10参照)、場所項目管理DB5007(図11参照)で管理されている情報をフィルタして解析を行い、その結果をユーザ端末3のディスプレイ307にダッシュボードとして表示させる。
【0173】
〔実施形態の変形例の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、文書管理システム2における文書管理装置5は、ユーザが指定したフィルタ機能に係る内容に基づいて投稿文書をフィルタする。これにより、第1の実施形態に係る効果に加えて、特定の期間、内容等に絞り込んだ解析結果をユーザに提供することが可能になるという効果を奏する。
【0174】
〔実施形態の補足〕
上述した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウエアによって各機能を実行するようプログラミングされたデバイスを含むものとする。このデバイスとは、例えば、プロセッサ、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU(Graphics Processing Unit)、及び従来の回路モジュール等をいう。
【0175】
また、上述した実施形態において、文書管理システム2は、各種判断を機械学習(人工知能:AIを利用した学習)により実行するようにシステムを構築してもよい。例えば、文書管理装置5は、上述したステップS54における文書の登録処理において、投稿文書に含まれる特定のテキスト情報、文書タイトル、撮影画像の特徴等に基づいて機械学習を利用した解析手法を用いてもよい。
【0176】
これまで本発明の一実施形態に係る文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラムについて説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態の追加、変更又は削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【0177】
■まとめ■
本発明に係る態様は、例えば、以下のとおりである。
【0178】
<第1態様>
第1態様としての文書管理システム2(文書管理システムの一例。以下省略)は、文書テンプレートに基づいて文書を生成するための情報を入力するユーザ端末3(ユーザ端末の一例。以下省略)と、文書を管理する文書管理装置5(文書管理装置の一例。以下省略)と、を有し、文書管理装置5は、ユーザ端末3が送信した、文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報(「状態」、「区分」、「場所」等。以下省略)を取得する取得処理部52(取得手段の一例。以下省略)と、文書テンプレートに関連付けられた複数の文書に対し、第1の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第1の内訳と、第1の内訳に関連する第2の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第2の内訳と、を含む複数の文書に係るダッシュボード情報(解析結果画面情報の一例。以下省略)を生成する選択生成部57(生成手段の一例。以下省略)と、生成されたダッシュボード情報をユーザ端末3に対して送信する送受信部51(送信手段の一例。以下省略)と、を有し、ユーザ端末3は、ダッシュボード情報を受信する送受信部31(受信手段の一例。以下省略)と、第1の内訳を選択するための第1の選択肢、及び第2の内訳を選択するための第2の選択肢、に対する選択を受け付ける操作受付部32(受付手段の一例。以下省略)と、ダッシュボード情報で示されるダッシュボード(解析結果画面の一例。以下省略)において、第1の選択肢及び第2の選択肢に対する選択に応じた画面をディスプレイ307(表示手段の一例。以下省略)に表示させる表示制御部34(表示制御手段の一例。以下省略)と、を有する。
【0179】
第1態様によれば、生成された複数の文書の内訳を解析する場合に、ユーザに手間をかけさせずに内訳を提供させることが可能になる。
【0180】
<第2態様>
第2態様としての文書管理システム2は、第1態様において、第1の選択肢項目情報は、複数の文書に係る第1の内訳として、複数の文書の状態、状態毎の内容を示す区分、文書として報告される事象が発生した場所を含む内訳のうちのいずれかの内訳を表す情報であり、選択生成部57は、第1の内訳と、第1の内訳に関連する第2の内訳と、を含むダッシュボード情報を生成する。
【0181】
第2態様によれば、第1態様による効果に加えて、より具体的な内訳をユーザに提供することが可能になる。
【0182】
<第3態様>
第3態様としての文書管理システム2は、第2態様において、第1の選択肢項目情報は、更に、文書テンプレートに関連付けられた是正依頼、改善報告を含む内訳を表す情報であり、選択生成部57は、是正依頼、改善報告を含む内訳のうちのいずれかの内訳と、状態、区分、場所を含む内訳のうちのいずれかの内訳と、第2の内訳と、を含むダッシュボード情報を生成する。
【0183】
第3態様によれば、第2態様による効果に加えて、更に具体的な内訳をユーザに提供することが可能になる。
【0184】
<第4態様>
第4態様としての文書管理システム2は、第2態様又は第3態様において、表示制御部34は、第2の内訳として、第2の選択肢項目に対して選択された状態、区分、場所を含む内訳のうちのいずれかを、第1の内訳の近傍に表示させる。
【0185】
第4態様によれば、第2態様又は第3態様による効果に加えて、ユーザに対して、一度に一つの画面で所望の解析結果(内訳)を提供することが可能になる。
【0186】
<第5態様>
第5態様としての文書管理システム2は、第1態様乃至第4態様のいずれかにおいて、表示制御部34は、第1の内訳及び第2の内訳を、所定のグラフ形式で表示させる。
【0187】
第5態様によれば、第1態様による効果に加えて、より直感的な解析結果(内訳)を提供することが可能になる。
【0188】
<第6態様>
第6態様としての文書管理システム2は、第1態様乃至第5態様のいずれかにおいて、表示制御部34は、ユーザ端末3に対して入力された文書テンプレートを構成する項目のうち、所定の項目に対して入力された条件を満たす文書に係る文書一覧画面情報をディスプレイ307に表示させる。
【0189】
第6態様によれば、第1態様乃至第5態様において、ユーザが必要とする条件に関する情報を選別して提供することが可能になる。
【0190】
<第7態様>
第7態様としての文書管理システム2は、第1態様乃至第6態様のいずれかにおいて、操作受付部32は、第1の選択肢項目をラジオボタンに対する選択操作、第2の選択肢項目を三点リーダーに対する選択操作により所望の選択肢項目の選択を受け付ける。
【0191】
第7態様によれば、第1態様乃至第6態様において、ユーザに対してより直感的なUIを提供することが可能になる。
【0192】
<第8態様>
第8態様としての文書テンプレートに基づいて生成された文書を管理する文書管理装置5は、文書を生成するための情報を入力するユーザ端末3が送信した、文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報(「状態」、「区分」、「場所」等。以下省略)を取得する取得処理部52(取得手段の一例。以下省略)と、文書テンプレートに関連付けられた複数の文書に対し、第1の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第1の内訳と、第1の内訳に関連する第2の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第2の内訳と、を含む複数の文書に係るダッシュボード情報(解析結果画面情報の一例。以下省略)を生成する選択生成部57(生成手段の一例。以下省略)と、生成されたダッシュボード情報をユーザ端末3に対して送信する送受信部51(送信手段の一例。以下省略)と、を有する。
【0193】
第8態様によれば、第1態様と同様に、生成された複数の文書の内訳を解析する場合に、ユーザに手間をかけさせずに内訳を提供させることが可能になる。
【0194】
<第9態様>
第9態様としての文書テンプレートに基づいて生成された文書を管理する文書管理装置5が実行する文書管理方法は、文書を生成するための情報を入力するユーザ端末3が送信した、文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報(「状態」、「区分」、「場所」等。以下省略)を取得する取得ステップと、文書テンプレートに関連付けられた複数の文書に対し、第1の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第1の内訳と、第1の内訳に関連する第2の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第2の内訳と、を含む複数の文書に係るダッシュボード情報(解析結果画面情報の一例。以下省略)を生成する生成ステップと、生成されたダッシュボード情報をユーザ端末3に対して送信する送信ステップと、を含む処理を実行する。
【0195】
第9態様によれば、第1態様と同様に、生成された複数の文書の内訳を解析する場合に、ユーザに手間をかけさせずに内訳を提供させることが可能になる。
【0196】
<第10態様>
第10態様としてのプログラムは、文書テンプレートに基づいて生成された文書を管理する文書管理装置5に、文書を生成するための情報を入力するユーザ端末3が送信した、文書の内訳を選択するための第1の選択肢項目を表す第1の選択肢項目情報(「状態」、「区分」、「場所」等。以下省略)を取得する取得ステップと、文書テンプレートに関連付けられた複数の文書に対し、第1の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第1の内訳と、第1の内訳に関連する第2の選択肢項目情報に対応する複数の文書に係る第2の内訳と、を含む複数の文書に係るダッシュボード情報(解析結果画面情報の一例。以下省略)を生成する生成ステップと、生成されたダッシュボード情報をユーザ端末3に対して送信する送信ステップと、を含む処理を実行させる。
【0197】
第10態様によれば、第1態様と同様に、生成された複数の文書の内訳を解析する場合に、ユーザに手間をかけさせずに内訳を提供させることが可能になる。
【符号の説明】
【0198】
1 情報処理システム
2 文書管理システム
3 ユーザ端末
5 文書管理装置
7 ユーザ管理装置
31 送受信部(受信手段の一例、送信手段の一例)
32 操作受付部(受付手段の一例)
34 表示制御部(表示制御手段の一例)
51 送受信部(受信手段の一例、送信手段の一例)
52 取得処理部(取得手段の一例)
57 選択生成部(生成手段の一例)
307 ディスプレイ(表示手段の一例)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0199】
【特許文献1】特開2020-017277号公報
図1
図2
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図5
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