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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074265
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】半導体機器用のシステム及び装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20240523BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20240523BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20240523BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20240523BHJP
【FI】
H01L21/31 B
H01L21/68 N
H01L21/31 C
H01L21/302 101G
C23C16/44 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023194401
(22)【出願日】2023-11-15
(31)【優先権主張番号】63/426,448
(32)【優先日】2022-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アンキト・キムティー
(72)【発明者】
【氏名】スダンシュ・ビヤニ
(72)【発明者】
【氏名】カイル・フォンデュルリア
(72)【発明者】
【氏名】ヨンス・リー
(72)【発明者】
【氏名】シュバム・ガーグ
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
5F131
【Fターム(参考)】
4K030EA06
4K030GA02
4K030KA04
4K030KA23
4K030KA45
4K030KA46
4K030LA12
4K030LA15
5F004BB18
5F004BB22
5F004BB23
5F004BB26
5F004BB28
5F004BB29
5F004BD04
5F045AA08
5F045AC15
5F045AC16
5F045BB15
5F045DP03
5F045DQ14
5F045EB03
5F045EB10
5F045EC05
5F045EF05
5F045EF13
5F045EK07
5F045EM05
5F045EM09
5F131AA02
5F131AA03
5F131AA32
5F131AA33
5F131BA04
5F131BA19
5F131CA17
5F131EA03
5F131EB81
(57)【要約】
【課題】半導体機器用のシステム及び装置を提供する。
【解決手段】本技術の様々な実施形態は、反応チャンバの上部チャンバを反応チャンバの下部チャンバから隔離するための特徴を提供してもよい。一事例では、サセプタは、スペーサープレートと嵌合するように構成された、外縁に沿った溝を有する。封止部は、溝内に配置される。別の事例では、サセプタ上に置かれる流れ制御リングは、スペーサープレートと嵌合するように構成された、外縁に沿った溝を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応チャンバであって、
底面と前記底面から上方に延在する水平に配向された側壁とによって画定される内部空間を有する、下部チャンバと、
前記底面とは反対側にあって前記側壁と直接接触する蓋であって、開口部を備える、蓋と、
スペーサープレートであって、
前記蓋に接続された第一の端部と、
前記蓋の前記開口部に向かって延在する第二の端部であって、水平に配向された区画と前記水平に配向された区画から下向きに延在する隆起とを備える、第二の端部と、を備える、スペーサープレートと、
サセプタであって、
発熱体を備える一次領域と、
前記一次領域から離れて延在する外縁であって、前記隆起と嵌合するようにサイズ設定された溝を備える、外縁と、を備える、サセプタと、
前記溝内に位置付けられた封止部と、を備える、反応チャンバ。
【請求項2】
前記スペーサープレートが、非導電性材料から形成される締結具で前記蓋に接続される、請求項1に記載の反応チャンバ。
【請求項3】
前記スペーサープレートと前記蓋との間に配置される、電気絶縁体を更に備える、請求項1に記載の反応チャンバ。
【請求項4】
前記封止部が、金属材料から形成されたeリングを備える、請求項1に記載の反応チャンバ。
【請求項5】
前記封止部が、前記スペーサープレートの前記隆起に接触する、請求項1に記載の反応チャンバ。
【請求項6】
前記溝及び前記隆起が、相補的な形状を有する、請求項1に記載の反応チャンバ。
【請求項7】
反応チャンバであって、
底面と前記底面から上方に延在する水平に配向された側壁とによって画定される内部空間を有する、下部チャンバと、
スペーサープレートであって、
前記下部チャンバに接続された第一の端部と、
蓋の開口部に向かって延在する第二の端部であって、水平に配向された区画と前記水平に配向された区画から下向きに延在する隆起とを備える、第二の端部と、を備える、スペーサープレートと、
サセプタであって、
発熱体を備えかつ第一の高さを有する一次領域と、
前記一次領域から離れて水平に延在する外縁であって、前記第一の高さよりも小さい第二の高さを有する、外縁と、を備える、サセプタと、
前記外縁上に位置付けられ、上向き面を備える、流れ制御リングと、
前記流れ制御リング上に位置付けられた封止部と、を備える、反応チャンバ。
【請求項8】
前記流れ制御リングが、前記上向き面内に溝を備える、請求項7に記載の反応チャンバ。
【請求項9】
前記溝が、前記隆起と嵌合するようにサイズ設定される、請求項8に記載の反応チャンバ。
【請求項10】
前記溝及び前記隆起が、相補的な形状を有する、請求項8に記載の反応チャンバ。
【請求項11】
前記封止部が、前記溝内に配置される、請求項8に記載の反応チャンバ。
【請求項12】
前記スペーサープレートが、ガスを流すように構成されたスルーホールを備える、請求項7に記載の反応チャンバ。
【請求項13】
前記封止部が、前記スペーサープレートの前記隆起に接触する、請求項7に記載の反応チャンバ。
【請求項14】
反応チャンバであって、
底面と前記底面から上方に延在する水平に配向された側壁とによって画定される内部空間を有する、下部チャンバと、
前記底面とは反対側にあって前記側壁と直接接触する蓋であって、開口部を備える、蓋と、
スペーサープレートであって、
前記蓋に接続された第一の端部と、
前記蓋の前記開口部に向かって延在する第二の端部であって、水平に配向された区画と前記水平に配向された区画から下向きに延在する第一の隆起とを備える、第二の端部と、を備える、スペーサープレートと、
サセプタであって、
発熱体を備えかつ第一の高さを有する一次領域と、
前記一次領域から離れて延在する、前記第一の高さよりも小さい第二の高さを有する外縁と、を備える、サセプタと、
前記第一の隆起と前記外縁との間に配置されるeリング封止部と、を備える、反応チャンバ。
【請求項15】
前記外縁上に位置付けられ、上向き面を備える、流れ制御リングを更に備える、請求項14に記載の反応チャンバ。
【請求項16】
上向き面が、前記第一の隆起と嵌合するようにサイズ設定された溝を備える、請求項15に記載の反応チャンバ。
【請求項17】
前記サセプタが、前記外縁から上向きに延在する第二の隆起を更に備え、溝が、前記一次領域の垂直側壁及び前記第二の隆起によって形成される、請求項14に記載の反応チャンバ。
【請求項18】
前記溝及び前記第一の隆起が、相補的な形状を有する、請求項17に記載の反応チャンバ。
【請求項19】
前記スペーサープレートが、非導電性材料から形成される締結具で前記蓋に接続される、請求項14に記載の反応チャンバ。
【請求項20】
前記スペーサープレートと前記蓋との間に配置される、電気絶縁体を更に備える、請求項14に記載の反応チャンバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、半導体機器用の装置に関する。より具体的には、本開示は、半導体デバイスの製作中に使用される、反応チャンバ内の封止特徴に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセス中に使用される機器は、反応チャンバ内のウエハを支持するための、サセプタヒーターを提供してもよい。反応チャンバは、上部チャンバ及び下部チャンバを有してもよい。ウエハの処理中、下部チャンバ内に化学物質が進入すること及び/又は堆積が生じることを防止するために、下部チャンバを上部チャンバから隔離することが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【0003】
本技術の様々な実施形態は、反応チャンバの上部チャンバを反応チャンバの下部チャンバから隔離するための特徴を提供してもよい。一事例では、サセプタは、スペーサープレートと嵌合するように構成された、外縁に沿った溝を有する。封止部は、溝内に配置される。別の事例では、サセプタ上に置かれる流れ制御リングは、スペーサープレートと嵌合するように構成された、外縁に沿った溝を有する。
【0004】
一態様によれば、反応チャンバは、下部チャンバであって、底面と底面から上方に延在する水平に配向された側壁とによって画定される内部空間を有する、下部チャンバと、底面とは反対側にあって側壁と直接接触する蓋であって、開口部を備える、蓋と、スペーサープレートであって、蓋に接続された第一の端部と、蓋の開口部に向かって延在する第二の端部であって、水平に配向された区画と水平に配向された区画から下向きに延在する隆起とを備える、第二の端部と、を備える、スペーサープレートと、サセプタであって、発熱体を備える一次領域と、一次領域から離れて延在する外縁であって、隆起と嵌合するようにサイズ設定された溝を備える、外縁と、を備える、サセプタと、溝内に位置付けられた封止部と、を備える。
【0005】
上記の反応チャンバの一実施形態では、スペーサープレートは、非導電性材料から形成された締結具で、蓋に接続される。
【0006】
上記の反応チャンバの一実施形態では、反応チャンバは、スペーサープレートと蓋との間に配置される電気絶縁体を、更に備える。
【0007】
上記の反応チャンバの一実施形態では、封止部は、金属材料から形成されたeリングを備える。
【0008】
上記の反応チャンバの一実施形態では、封止部は、スペーサープレートの隆起に接触する。
【0009】
上記の反応チャンバの一実施形態では、溝及び隆起は、相補的な形状を有する。
【0010】
別の態様によれば、反応チャンバは、下部チャンバであって、底面と底面から上方に延在する水平に配向された側壁によって画定される内部空間を有する、下部チャンバと、底面とは反対側にあって側壁と直接接触する蓋であって、開口部を備える、蓋と、スペーサープレートであって、蓋に接続された第一の端部と、蓋の開口部に向かって延在する第二の端部であって、水平に配向された区画と水平に配向された区画から下向きに延在する隆起とを備える、第二の端部と、を備える、スペーサープレートと、サセプタであって、発熱体を備え第一の高さを有する一次領域と、一次領域から水平に離れて延在する外縁であって、第一の高さより小さい第二の高さを有する、外縁と、を備える、サセプタと、外縁上に位置付けられ、上向き面を備える、流れ制御リングと、流れ制御リング上に位置付けられた封止部と、を備える。
【0011】
上記の反応チャンバの一実施形態では、流れ制御リングは、上向き面内に溝を備える。
【0012】
上記の反応チャンバの一実施形態では、溝は、隆起と嵌合するようにサイズ設定される。
【0013】
上記の反応チャンバの一実施形態では、溝及び隆起は、相補的な形状を有する。
【0014】
上記の反応チャンバの一実施形態では、封止部は、溝内に配置される。
【0015】
上記の反応チャンバの一実施形態では、封止部は、金属材料から形成されたeリングを備える。
【0016】
上記の反応チャンバの一実施形態では、封止部は、スペーサープレートの隆起に接触する。
【0017】
更に別の態様では、反応チャンバは、下部チャンバであって、底面と底面から上方に延在する水平に配向された側壁とによって画定される内部空間を有する、下部チャンバと、底面とは反対側にあって側壁と直接接触する蓋であって、開口部を備える、蓋と、スペーサープレートであって、蓋に接続された第一の端部と、蓋の開口部に向かって延在する第二の端部であって、水平に配向された区画と水平に配向された区画から下向きに延在する第一の隆起とを備える、第二の端部と、を備える、スペーサープレートと、サセプタであって、発熱体を備え第一の高さを有する一次領域と、一次領域から離れて延在する、第一の高さよりも小さい第二の高さを有する外縁と、を備える、サセプタと、第一の隆起と外縁との間に配置されるeリング封止部と、を備える。
【0018】
上記の反応チャンバの一実施形態では、反応チャンバは、外縁上に位置付けられ、上向き面を備える、流れ制御リングを更に備える。
【0019】
上記の反応チャンバの一実施形態では、上向き面は、第一の隆起と嵌合するようにサイズ設定された溝を備える。
【0020】
上記の反応チャンバの一実施形態では、サセプタは、外縁から上向きに延在する第二の隆起を更に備え、溝は、一次領域の垂直側壁及び第二の隆起によって形成される。
【0021】
上記の反応チャンバの一実施形態では、溝及び第一の隆起は、相補的な形状を有する。
【0022】
上記の反応チャンバの一実施形態では、スペーサープレートは、非導電性材料から形成された締結具で、蓋に接続される。
【0023】
スペーサープレートと蓋との間に配置される、電気絶縁体を更に備える、請求項14に記載の反応チャンバ。
【0024】
本技術のより完全な理解は、以下の例示的な図に関連して考慮される場合、詳細な説明を参照することによって得られてもよい。以下の図において、同様の参照番号は、図全体を通して同様の要素及び工程を指す。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、本技術の例示的な実施形態による、システムの断面図を、代表的に図示する。
図2図2は、本技術の例示的な実施形態による、代替的なシステムの断面図を、代表的に図示する。
図3図3は、本技術の例示的な実施形態による、システムの一部分の断面図である。
図4図4は、本技術の代替的な実施形態による、システムの一部分の断面図である。
図5図5は、図3の実施形態の上面図である。
図6図6は、図4の実施形態の上面図である。
図7図7は、本技術の実施形態による、システムの一部分の断面図である。
図8図8は、本技術の実施形態による、システムの一部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本技術は、機能ブロックの構成要素及び様々な処理工程に関して、記述されてもよい。こうした機能ブロックは、特定された機能を実施するように、かつ様々な結果を達成するように構成された、任意の数の構成要素によって実現されてもよい。例えば、本技術は、様々なシャワーヘッド、サセプタ台座、及び蓋を採用してもよい。更に、本技術は、特定の用途に適した、任意の数の材料を採用してもよい。
【0027】
図1を参照すると、例示的なシステム100は、ウエハ115などの基材を処理するための反応チャンバ105を備えてもよい。反応チャンバ105は、下部チャンバ112及びシャワーヘッド110を備えてもよい。下部チャンバ112は、水平に配向された底面145と、水平に配向された底面145から上向きに延在する垂直に配向された側壁140とを備えてもよい。様々な実施形態では、下部チャンバ120は、アルミニウムなどの金属から形成されてもよい。
【0028】
反応チャンバ105は、下部内部空間102及び上部内部空間104を備える、内部空間を備えてもよい。下部内部空間103は、下部チャンバ112(例えば、垂直に配向された側壁140と、水平に配向された底面140)と、サセプタ130とによって、画定されてもよい。上部内部空間104は、サセプタ130とシャワーヘッド110との間の空間によって、画定されてもよい。
【0029】
システム100は、様々な前駆体をシャワーヘッド110を介して反応チャンバ105に送達するための入口180を、更に備えてもよい。
【0030】
シャワーヘッド110は、入口180からウエハ115に向かって前駆体を流すように構成された、複数のスルーホール150を備えてもよい。シャワーヘッド110は、下部チャンバ112の側壁140に隣接して位置付けられ、かつそれによって支持されてもよい。
【0031】
システム100は、反応チャンバ100の内部空間102内に配置された、かつウエハ115を支持するように構成された、サセプタ130を更に備えてもよい。サセプタ130は、台座135によって支持されてもよい。様々な実施形態では、サセプタ130は、z軸(Z)に沿って上下に、例えば、第一の位置から第二の位置へ、移動するように構成されてもよい。
【0032】
様々な実施形態では、サセプタ130は、セラミック(アルミナ、AlOx)、又は金属(例えば、ステンレス鋼、ハステロイなど)から形成されてもよい。サセプタ130は、水平に配向されている、かつシャワーヘッド110の直下に位置付けられている、頂面を備えてもよい。ウエハ115(又は他の基材)は、処理中、サセプタ130の頂面上に置かれてもよい。一部の実施形態では、サセプタ130は、その中に埋め込まれた複数の電極(図示せず)を備え、静電チャック機能を提供する電界を生成してもよい。
【0033】
サセプタ130は、処理中、ウエハ115を任意の望ましい温度へ加熱するように構成された、発熱体(図示せず)を備えてもよい。発熱体は、任意の適切な発熱体を含んでもよく、任意の所望の形状又はパターンで配置されてもよい。様々な実施形態では、サセプタ130は、スルーホール(図示せず)を更に備えてもよく、リフトピン(図示せず)がその中に配置されてもよい。
【0034】
様々な実施形態では、サセプタ130は、丸く(例えば、図6及び図7に図示されるように)、一次領域155、例えば、ウエハ115を支持するために使用される領域を有し、及び一次領域155の外縁に沿った二次領域160を有する。一次領域155は、円形であってもよく、二次領域160は、一次領域155から延在し、かつ一次領域155と同心であってもよい。換言すれば、二次領域160は、一次領域155を取り囲んでもよい。様々な実施形態では、発熱体は、一次領域155内に配置されてもよい。一次領域155は、第一の高さH1を有してもよく、二次領域160は、第二の高さH2を有してもよく、第一の高さH1は、第二の高さH2よりも大きい。様々な実施形態では、第一の高さH1は、10mm~30mmの範囲であってもよく、第二の高さH2は、3mm~8mmの範囲であってもよい。更に、一部の実施形態では、第二の領域160は、二次領域160から上向きに延在する第一の隆起360(すなわち、リップ)、及び一次領域155の垂直側壁365によって形成される、第一の溝350を備えてもよい。
【0035】
システム100は、上部内部空間104からの下部内部空間102の隔離を容易にするための、スペーサープレート125を更に備えてもよい。様々な実施形態では、スペーサープレート125は、下部チャンバ112とシャワーヘッド110との間に配置されてもよく、反応チャンバ105の内部空間内に内向きに延在してもよい。様々な実施形態では、スペーサープレート125は、サセプタ130を囲んでもよく、又は他の方法で取り囲んでもよい(例えば、図6及び図7に図示されるように)。
【0036】
図2を参照すると、システム100は、第一の反応チャンバ105(a)及び第二の反応チャンバ105(b)などの、複数の反応チャンバを備えてもよい。本事例では、反応チャンバ105(a)、105(b)は、互いに隣接してもよく、下部チャンバ112及び下部内部空間102を共有してもよい。下部チャンバ112は、アルミニウム元素又は任意の金属合金などの、金属材料から形成されてもよい。第一の反応チャンバ105(a)は、第一のサセプタ130(a)、第一のシャワーヘッド110(a)、第一のスペーサープレート125(a)、及び第一の上部内部空間104(a)を備えてもよい。同様に、第二の反応チャンバ105(a)は、第二のサセプタ130(b)、第二のシャワーヘッド110(b)、第二のスペーサープレート125(b)、及び第二の上部内部空間104(b)を備えてもよい。第一の上部内部空間104(a)は、第二の上部内部空間104(b)から隔離される。
【0037】
本事例では、システム100は、第一及び第二のスペーサープレート125(a)、125(b)並びに第一及び第二のシャワーヘッド110(a)、110(b)を支持するための蓋120を更に備えてもよい。様々な実施形態では、蓋120は、下部チャンバ112の側壁が蓋120を支持するように、下部チャンバ112に直接隣接してもよい。蓋120は、第一のサセプタ130(a)が、下部内部空間102の第一の位置から上部内部空間104の第二の位置へと移動することを可能にする、第一の開口部を有してもよい。更に、蓋120は、第二のサセプタ130(b)が、下部内部空間102の第一の位置から上部内部空間104の第二の位置へと移動することを可能にする、第二の開口部を有してもよい。様々な実施形態では、蓋120は、アルミニウムから形成されてもよく、下部チャンバ112に物理的に取り付けられてもよく、又は(例えば、ボルト又はねじによって)固定されてもよい。しかしながら、他の事例では、蓋120は、物理的に取り付けられることなく、下部112の上に置かれてもよい。
【0038】
サセプタ130(a)、130(b)は、図2では第二の位置に図示されており、そこではサセプタ130及びスペーサープレート125は、下部内部空間102を上部内部空間104から分離及び隔離するように整列されていることに、留意すべきである。サセプタ130が第一の位置にある時、サセプタ130は、更に下部内部空間102内へ位置付けられている。
【0039】
様々な実施形態では、サセプタ130(a)、130(b)は、互いに独立して移動することができる。例えば、一方のサセプタは第一の位置にあってもよく、他方のサセプタは第二の位置にある。
【0040】
様々な実施形態では、かつ図1図4を参照すると、スペーサープレート125は、第一の端部300及び第二の端部300を備えてもよい。第一の端部300及び第二の端部305は、傾斜区画320及び水平に配向された区画315を有する、アーム310によって分離されてもよい。傾斜区画320は、第一の端部300から延在し、水平に配向された区画315が続いてもよい。スペーサープレート125は、第二の端部305から下向きに延在する、第二の隆起325(すなわち、リップ)を更に備えてもよい。例えば、第二の隆起325は、水平に配向された区画315から下向きに延在してもよい。第二の隆起325は、スペーサープレート125の第二の端部305の全周に沿って延在してもよい。
【0041】
様々な実施形態では、第一の端部300は、ねじ340又は他の好適なハードウェアなどの締結具を用いて、(例えば、図3に図示されるように)蓋120に直接取り付けられてもよい。あるいは、蓋120は、省略されてもよく、スペーサープレート125は、任意の適切な締結具を用いて、下部チャンバ112に直接取り付けられてもよく(例えば、図1に図示するように)、又は物理的な取り付けなしに下部チャンバ112上に置かれてもよい。
【0042】
図3を参照すると、様々な実施形態では、スペーサープレート125及びサセプタ130は、サセプタ103が第二の位置にある時に、上部内部空間104を下部内部空間102から隔離するための封止部を形成するように構成されてもよい。例示的な実施形態では、スペーサープレート125は、サセプタ130と嵌合する。例えば、第二の隆起325は、サセプタ130の第一の溝350内に適合するようにサイズ設定されてもよい。換言すれば、第一の溝350及び第二の隆起325は、相補的な形状を有してもよい。第一の溝350は、4mm~12mmの範囲の幅Wを有してもよい。したがって、第二の隆起325の幅は、第一の溝350の幅Wよりもわずかに小さくてもよい。
【0043】
更に、システム100は、第二の隆起325と外縁160との間に位置付けられた、封止部材335を更に備えてもよい。特に、封止部材335は、第一の溝350内に配置されてもよい。封止部材335は、eリングシールなどの金属(すなわち、金属材料の)封止部、又は柔軟性、高温能力、及び低圧縮負荷を有する、任意の他の適切な金属封止部であってもよい。
【0044】
図4を参照すると、様々な実施形態では、システム100は、サセプタ130上に配置された、流れ制御リング400を更に備えてもよい。例えば、流れ制御リング400は、サセプタ130の外縁160の頂面410と同一平面上にあってもよい。流れ制御リング400は、流れ制御リング400の上向き面に配置された、第二の溝405を備えてもよい。例示的な実施形態では、第二の溝405は、スペーサープレート125の第二の隆起325と整列してもよく、かつ嵌合する(又は、他の方法で内部に適合する)形状となっていてもよい。換言すれば、第二の溝405及び第二の隆起325は、相補的な形状を有してもよい。第二の溝405は、4mm~12mmの範囲の幅Wを有してもよい。したがって、第二の隆起325の幅は、第二の溝405の幅Wよりもわずかに小さくてもよい(例えば、1~2mm小さくてもよい)。本実施形態では、流れ制御リング400は、サセプタ130をスペーサープレート125から電気的に隔離してもよい。したがって、流れ制御リング400は、石英、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、雲母系プラスチックなどの、電気絶縁特性を有する材料から形成されてもよい。
【0045】
様々な実施形態では、かつ図8を参照すると、スペーサープレート125は、不活性ガス(例えば、アルゴン又は窒素)などのガスを流すように構成される、スルーホール800を備えてもよい。例えば、スルーホール800は、スペーサープレート125の全長を通って、直線的かつ水平に延在してもよい。あるいは、スルーホール800は、スペーサープレート125の一部分を通って延在してもよく、角度又は曲線を含んでもよい。スルーホール800の第一の端部は、ガスライン(図示せず)に連結されて、不活性ガスを送達してもよい。スルーホール800の第一の端部は、反応チャンバ105の外部上にあってもよく、第二の端部(第一の端部の反対側)は、反応チャンバ105の内部上にあってもよい。第二の端部は、封止部材335、スペーサープレート125、及び第二の溝405の近くに及び/又はそれらに向かって不活性ガスの流れを提供する場所に配置されてもよい。
【0046】
更に、本事例では、流れ制御リング400は、「S」字形状を含んでもよい。例えば、流れ制御リング400は、上向きに延在する垂直区画と、サセプタ130の頂面と重なる突出部805とを備えてもよい。更に、スルーホール800の第二の端部を含むスペーサープレート125の表面は、ギャップ810によって、流れ制御リング400から離間してもよい。ギャップ810は、0.5mm~5mmの範囲であってもよい。
【0047】
様々な実施形態では、システム100は、蓋120(又は、下部チャンバ112)とスペーサープレート125との間に配置される、第一の絶縁体345を更に備えてもよく、蓋120又は下部チャンバ112を、スペーサープレート125及び/又はサセプタ130から電気的に隔離してもよい(例えば、図3に示すように)。例えば、第一の絶縁体345は、スペーサープレート125の第一の端部300と、蓋120又は下部チャンバ112との間に配置されてもよい。蓋120及び流れ制御リング400が省略される、他の実施形態では、第一の絶縁体345は、スペーサープレート125と下部チャンバ112との間に配置されて、サセプタ130を下部チャンバ112から電気的に隔離してもよい。第一の絶縁体345は、石英、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、雲母系プラスチック、セラミックなどの、電気的隔離に適した任意の材料を含んでもよい。
【0048】
様々な実施形態では、かつ図7を参照すると、システム100は、スペーサープレート125とシャワーヘッド110との間に配置された、第二の絶縁体700を更に備えてもよい。第二の絶縁体700は、石英、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、雲母系プラスチック、セラミックなどの、電気的隔離に適した任意の材料を含んでもよい。
【0049】
動作中、サセプタ130がz方向に沿って上方に移動すると、封止部材335は、スペーサープレート125と流れ制御リング400又はサセプタ130との間で圧縮される。封止部材335は、スペーサープレート125及び相補的な形状の流れ制御リング400又はサセプタ130の幾何学的形状と組み合わされ、スペーサープレート125と流れ制御400又はサセプタ130との間に封止部が形成され、それによって、下部内部空間102を上部内部空間104から隔離する。
【0050】
前述の説明において、本技術は特定の例示的な実施形態を参照して説明されている。示された、かつ記述された特定の実装は、本技術及びその最良の形態の例示であり、本技術の範囲をいかなるやり方でも、他の方法で限定することを意図していない。実際、簡潔のために、方法及びシステムの従来の製造、関連、調製、及び他の機能的態様を詳細に記述していない場合がある。更に、様々な図に示された接続線は、様々な要素間の例示的な機能的関係及び/又は工程を表すことが意図されている。多くの代替的又は追加的な機能的関係又は物理的接続が、実際のシステムにおいて存在してもよい。
【0051】
本技術については、具体的な例示的な実施形態を参照して説明してきた。しかしながら、本技術の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更がなされてもよい。説明及び図は、制限的な態様というよりは例示的な態様としてみなされるべきであり、そのような修正はすべて、本技術の範囲内に含まれることが意図されている。したがって、本技術の範囲は、上述の特定の実施例のみによってではなく、記載された一般的な実施形態及びその法的等価物によって決定されるべきである。例えば、任意の方法又はプロセスの実施形態に記載された工程は、別段の明示的な指定がない限り、任意の順序で実行されてもよく、特定の実施例に提示された明示的な順序に限定されない。更に、任意の装置の実施形態に記載された構成要素及び/又は要素は、本技術と実質的に同じ結果を生成するために、様々な順列で組み立てられてもよく、又は他の方法で動作可能に構成されてもよく、したがって特定の実施例に記載された特定の構成に限定されない。
【0052】
利益、他の利点、及び問題に対する解決策が、特定の実施形態に関して上述されている。任意の利益、利点、問題に対する解決策、又は任意の特定の利益、利点、若しくは解決策を生じさせる場合がある、若しくはより顕著にならせる場合がある任意の要素は、しかしながら、重要な、必要とされる、又は必須の特徴又は構成要素であると解釈されるべきではない。
【0053】
「含む、備える(comprises)」、「含んでいる、備える(comprising)」という用語、又はその任意の変形語は、要素の列記を含むプロセス、方法、物品、組成物、又は装置が、記載されたそれら要素のみを含むのではなく、明示的に列記されていない、又はそのようなプロセス、方法、物品、組成物、若しくは装置に固有の他の要素も含んでもよいように、非限定的包含を指すことが意図されている。本技術の実践において使用される上述の構造、配置、用途、割合、要素、材料、又は構成要素の他の組み合わせ及び/又は修正は、具体的に記載されていないものに加えて、それらの一般原理から逸脱することなく、様々であってもよく、又は他の方法で特定の環境、製造仕様、設計パラメータ、若しくは他の動作要件に具体的に適合されてもよい。
【0054】
本技術については、例示的な実施形態を参照して上述されている。しかしながら、本技術の範囲から逸脱することなく、その例示的な実施形態に変更及び修正がなされてもよい。これら及び他の変更又は修正は、以下の特許請求の範囲で表される通り、本技術の範囲内に含まれることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】