(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075200
(43)【公開日】2024-06-03
(54)【発明の名称】包装用箱
(51)【国際特許分類】
B65D 5/52 20060101AFI20240527BHJP
B65D 5/54 20060101ALI20240527BHJP
B65D 5/66 20060101ALI20240527BHJP
B65D 75/62 20060101ALI20240527BHJP
【FI】
B65D5/52 G
B65D5/54 301J
B65D5/66 301G
B65D75/62 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186466
(22)【出願日】2022-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】000186588
【氏名又は名称】小林製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三村 祐稀
【テーマコード(参考)】
3E060
3E067
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB05
3E060BA06
3E060BA08
3E060BB01
3E060BC02
3E060BC04
3E060CB02
3E060CB19
3E060CE05
3E060CE07
3E060CE13
3E060CE14
3E060CE18
3E060CE19
3E060CE22
3E060CF05
3E060DA16
3E060EA20
3E067AB81
3E067AB83
3E067BA05A
3E067BA06A
3E067BB01A
3E067BB02A
3E067BB14A
3E067BC06A
3E067EA04
3E067EB03
3E067EB11
3E067EB29
3E067EE59
3E067FA01
3E067FC01
(57)【要約】
【課題】物品の説明を記載した書面を別途準備することなく、物品の説明を表示可能であり、物品の説明の表示が内部に収容した物品の影響を受けにくい包装用箱を提供する。
【解決手段】包装用箱100は、箱本体1と、箱本体1から上方に延びるヘッダー10を備え、箱本体1は、一対の第一破断線4が形成された第一側壁20を含み、第一破断線4の間の蓋部25が開くことで物品を取出可能な開口27が形成され、ヘッダー10は、第一側壁20の上方に連なる第一ヘッダー片11と、第一ヘッダー片11に重なり合う第二ヘッダー片12を備え、第一破断線4は第一ヘッダー片11の上縁まで延びており、ヘッダー10は、第一ヘッダー片11の離反部13が蓋部25とともに第一破断線4に沿って引き剥がされて第二ヘッダー片12から離反し、第一ヘッダー片11の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面の少なくとも一方に物品に関する説明6が表示されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収容可能な箱本体と、前記箱本体から上方に延びるヘッダーと、を備え、
前記箱本体は、左右一対の第一破断線が形成された第一側壁を含み、前記第一側壁において前記左右一対の第一破断線の間の蓋部が開くことで前記物品を取出可能な開口を形成するように構成されており、
前記ヘッダーは、前記第一側壁の上方に連なる第一ヘッダー片と、前記第一ヘッダー片に重なり合う第二ヘッダー片と、を備え、
前記左右一対の第一破断線は、前記第一ヘッダー片の上縁又左右の側縁まで延びており、
前記ヘッダーは、前記第一ヘッダー片の少なくとも一部分が前記蓋部とともに前記左右一対の第一破断線に沿って引き剥がされて前記第二ヘッダー片から離反するように構成されており、
前記第一ヘッダー片の内側面及び前記第二ヘッダー片の内側面の少なくとも一方に前記物品に関する説明が表示されている、包装用箱。
【請求項2】
前記第一ヘッダー片の内側面、前記第二ヘッダー片の内側面及び前記蓋部の内側面に前記物品に関する説明が表示されている、請求項1に記載の包装用箱。
【請求項3】
前記箱本体は、前記第一側壁の下縁において前記第一側壁と直交する第二側壁を含み、
前記第二側壁には、前記左右一対の第一破断線と連続して繋がる左右一対の第二破断線が形成されており、
前記箱本体は、前記第二側壁において前記左右一対の第二破断線の間の開封開始部が引き剥がされることで、前記蓋部が開封可能となるように構成されている、請求項1に記載の包装用箱。
【請求項4】
前記箱本体は、前記第二側壁と対向する第三側壁と、前記第一側壁と対向する第四側壁と、を含み、
前記第三側壁の内側面及び前記第四側壁の内側面の少なくとも一方に前記物品に関する説明が表示されている、請求項3に記載の包装用箱。
【請求項5】
前記箱本体は、前記第四側壁の下縁において前記第四側壁と直交する第五側壁を含み、
前記第五側壁の外側面に前記第二側壁の少なくとも一部分が固定されており、
前記第二側壁の前記開封開始部には、差込片が形成されており、
前記第五側壁には、前記開封開始部の前記差込片を差し込み可能な差込孔が形成されている、請求項4に記載の包装用箱。
【請求項6】
前記左右一対の第一破断線がミシン目であり、
前記ミシン目を構成する複数の切込みは、一方の端部が前記第一側壁の左右の側縁及び第一ヘッダー片の左右の側縁の方に折れ曲がっている、請求項1から5のいずれか一項に記載の包装用箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、包装用箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば医薬品、医薬部外品、医療機器、化粧品などの物品を収容した包装用箱には、物品に関する説明を記載した書面が同梱されることがある(例えば特許文献1を参照)。また、物品に関する説明を包装用箱に表示することもある。例えば
図7及び
図8に示す形態の包装用箱110(例えば特許文献2を参照)は、天面の一部分を構成する蓋部111が開くことで開口112が形成され、この開口112から内部に収容された物品を取出可能である。この包装用箱110において、
図8に示すように、開いた蓋部111の内側面に物品に関する説明113を表示することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-012026号公報
【特許文献2】特開2007-126194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、物品の説明を記載した書面を作成して包装用箱に同梱すると、その分の製造コストが余計にかかるとともに、製造工程が煩雑になるという問題がある。
【0005】
また、
図8に示すように、包装用箱110の蓋部111の内側面に物品に関する説明113を表示する場合、蓋部111の表示面積は限られているため、物品に関する説明113を十分に表示することができない。また、輸送などの際に物品が包装用箱110内で動いたりガタついたりして蓋部111の内側面が物品により擦られると、表示が摩擦により消えたり見えにくくなったりする。
【0006】
本開示は、上記課題に着目して、物品の説明を記載した書面を別途準備することなく、物品の説明を表示可能であり、物品の説明の表示が内部に収容した物品の影響を受けにくい包装用箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の包装用箱は、上記課題を解決するため、以下の項1に記載の包装用箱を主題とする。
【0008】
項1.物品を収容可能な箱本体と、前記箱本体から上方に延びるヘッダーと、を備え、
前記箱本体は、左右一対の第一破断線が形成された第一側壁を含み、前記第一側壁において前記左右一対の第一破断線の間の蓋部が開くことで前記物品を取出可能な開口を形成するように構成されており、
前記ヘッダーは、前記第一側壁の上方に連なる第一ヘッダー片と、前記第一ヘッダー片に重なり合う第二ヘッダー片と、を備え、
前記左右一対の第一破断線は、前記第一ヘッダー片の上縁又左右の側縁まで延びており、
前記ヘッダーは、前記第一ヘッダー片の少なくとも一部分が前記蓋部とともに前記左右一対の第一破断線に沿って引き剥がされて前記第二ヘッダー片から離反するように構成されており、
前記第一ヘッダー片の内側面及び前記第二ヘッダー片の内側面の少なくとも一方に前記物品に関する説明が表示されている、包装用箱。
【0009】
また、本開示の包装用箱は、上記項1に記載の包装用箱の好ましい態様として、以下の項2に記載の包装用箱を包含する。
【0010】
項2.前記第一ヘッダー片の内側面、前記第二ヘッダー片の内側面及び前記蓋部の内側面に前記物品に関する説明が表示されている、項1に記載の包装用箱。
【0011】
また、本開示の包装用箱は、上記項1及び項2に記載の包装用箱の好ましい態様として、以下の項3に記載の包装用箱を包含する。
【0012】
項3.前記箱本体は、前記第一側壁の下縁において前記第一側壁と直交する第二側壁を含み、
前記第二側壁には、前記左右一対の第一破断線と連続して繋がる左右一対の第二破断線が形成されており、
前記箱本体は、前記第二側壁において前記左右一対の第二破断線の間の開封開始部が引き剥がされることで、前記蓋部が開封可能となるように構成されている、項1又は項2に記載の包装用箱。
【0013】
また、本開示の包装用箱は、上記項3に記載の包装用箱の好ましい態様として、以下の項4に記載の包装用箱を包含する。
【0014】
項4.前記箱本体は、前記第二側壁と対向する第三側壁と、前記第一側壁と対向する第四側壁と、を含み、
前記第三側壁の内側面及び前記第四側壁の内側面の少なくとも一方に前記物品に関する説明が表示されている、項3に記載の包装用箱。
【0015】
また、本開示の包装用箱は、上記項4に記載の包装用箱の好ましい態様として、以下の項5に記載の包装用箱を包含する。
【0016】
項5.前記箱本体は、前記第四側壁の下縁において前記第四側壁と直交する第五側壁を含み、
前記第五側壁の外側面に前記第二側壁の少なくとも一部分が固定されており、
前記第二側壁の前記開封開始部には、差込片が形成されており、
前記第五側壁には、前記開封開始部の前記差込片を差し込み可能な差込孔が形成されている、項4に記載の包装用箱。
【0017】
また、本開示の包装用箱は、上記項1から項5に記載の包装用箱の好ましい態様として、以下の項6に記載の包装用箱を包含する。
【0018】
項6.前記左右一対の第一破断線がミシン目であり、
前記ミシン目を構成する複数の切込みは、一方の端部が前記第一側壁の左右の側縁及び第一ヘッダー片の左右の側縁の方に折れ曲がっている、項1から5のいずれか一項に記載の包装用箱。
【発明の効果】
【0019】
本開示によれば、物品の説明を記載した書面を別途準備することなく、物品の説明を表示可能であり、物品の説明の表示が内部に収容した物品の影響を受けにくい包装用箱を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】(A)(B)ともに本開示の一実施形態に係る包装用箱の斜視図である。
【
図2】本開示の一実施形態に係る包装用箱の(A)背面図(B)底面図である。
【
図3】本開示の一実施形態に係る包装用箱の縦断面図である。
【
図4】本開示の一実施形態に係る包装用箱の開封状態の斜視図である。
【
図5】本開示の一実施形態に係る包装用箱の再封止状態の底面図である。
【
図6】本開示の一実施形態に係る包装用箱の展開図である。
【
図8】従来技術の包装用箱の開封状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の包装用箱は、例えば医薬品、医薬部外品、医療機器、化粧品などの物品を内部に収容して該物品を搬送、陳列するためのものである。以下、本開示の包装用箱の一実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0022】
<包装用箱の全体構成>
図1から
図4に示すように、包装用箱100は、物品を収容可能な箱本体1と、箱本体1から突き出るヘッダー10と、を備える。なお、本開示では、箱本体1からヘッダー10が突き出る方向を上方向とする。つまり、
図1(A)における斜め右上方向を上方向とし、その反対の斜め左下方向を下方向とする。また、ヘッダー10の主面と直交する方向を前後方向とする。つまり、
図1(A)における斜め左上方向を前方向とし、その反対の斜め右下方向を後ろ方向とする。また、上下方向及び前後方向に直交する方向を左右方向とする。つまり、
図1(A)における上方向を右方向とし、その反対の下方向を左方向とする。
【0023】
箱本体1の形状は、例えば六面体であり、本実施形態では直方体である。箱本体1は、筒状の胴部2と、胴部2において左右に延びる軸方向の両端の開口を塞ぐ一対の閉鎖部3と、を備える。胴部2は、軸方向に直交する断面が四角形の角筒状を呈し、前側の正面、正面に対向する後ろ側の背面、正面及び背面に直交する上側の天面、及び、正面及び背面に直交しかつ天面に対向する下側の底面を有する。胴部2の背面側においてヘッダー10が箱本体1から上方に延びている。
【0024】
ヘッダー10は、例えば展示や陳列の際に包装用箱1をフックに吊り下げるための小孔が形成されたり、包装用箱1内に収容する物品に関する説明の中でも特に物品の宣伝・広告のための表示がされる部分である。ヘッダー10は、互いに重なり合う第一ヘッダー片11及び第二ヘッダー片12を備える。第一ヘッダー片11及び第二ヘッダー片12は薄板状であり、ヘッダー10は、第一ヘッダー片11及び第二ヘッダー片12が重ね合わされていることで強度が増されている。
【0025】
第一ヘッダー片11は、胴部2の背面を構成する第一側壁20の上方に連なる。第一ヘッダー片11と第一側壁20は、同じ一枚の板材で構成されており、該板材の下部が第一側壁20をなし、該板材の上部が第一ヘッダー片11をなしている。
【0026】
胴部2の第一側壁20には、左右一対の第一破断線4が形成されている。胴部2の底面を構成する第二側壁21には、左右一対の第二破断線5が形成されている。第二側壁21は、第一側壁20の下縁に連接されており、第一側壁20と概ね直交している。第二破断線5は第一破断線4と連続して繋がっている。第二側壁21において左右一対の第二破断線5の間の部分は開封開始部26である。また、第一側壁20において左右一対の第一破断線4の間の部分は蓋部25である。開封開始部26を左右一対の第二破断線5に沿って引き剥がして第二側壁21の他の部分から分断すると、蓋部25が開封可能となる。そして、蓋部25を左右一対の第一破断線4に沿って引き剥がして第一側壁20の他の部分から分断すると、
図4に示すように、蓋部25が開いて箱本体1に中身の物品を取出可能な開口27が形成される。これにより、箱本体1内から物品を取り出すことができる。
【0027】
次に、本実施形態の包装用箱100を構成する箱本体1及びヘッダー10、並びに、包装用箱100を形成するためのブランクシート101(
図6に示す)について、詳細に説明する。
【0028】
<箱本体>
図1から
図4に示すように、箱本体1の胴部2は、背面を構成する第一側壁20と、底面を構成する第二側壁21と、天面を構成する第三側壁22と、正面を構成する第四側壁23と、底面を構成する第五側壁24と、を備える。各側壁20-24は薄板状であり、各側壁20-23は矩形状、本実施形態では長方形状を呈し、第五側壁24は台形状を呈する。第一側壁20及び第四側壁23は、概ね同じ大きさである。第二側壁21及び第三側壁22は、概ね同じ大きさである。第五側壁24は、第二側壁21よりも大きさが小さい。
【0029】
第二側壁21は、第一側壁20の下縁に連接されている。第三側壁22は第二側壁21と対向している。第四側壁23は第一側壁20と対向している。第四側壁23の上縁に第三側壁22が連接されており、第三側壁22は第四側壁23と概ね直交している。第五側壁24は、第四側壁23の下縁に連接されており、第四側壁23と概ね直交している。第五側壁24は、第二側壁21の内側に重ね合わされており、第五側壁24の外側面に第二側壁21の少なくとも一部分が接着剤、粘着剤、両面テープなどを用いて固定されている。なお、各側壁20-24において内側とは箱本体1の内部空間側を指し、外側とはその反対側を指す。
【0030】
第二側壁21の左右方向の中央位置には、第二側壁21の後縁側に向けて凸に湾曲する切込み線28Aが形成されている。切込み線28Aは第二側壁21を厚み方向に貫通しており、切込み線28で囲まれた領域に差込片29が形成されている。
【0031】
第五側壁24の左右方向の中央位置には、左右方向に延びる切込み線28Bが形成されている。切込み線28Bは第五側壁24を厚み方向に貫通しており、差込片29を挿入可能な差込孔を構成している。
【0032】
箱本体1の一対の閉鎖部3は、胴部2の左右方向の両端に位置し、箱本体1の左右の側面を構成する。それぞれの閉鎖部3は、第一フラップ30、第二フラップ31、第三フラップ32及び第四フラップ33を備える。各フラップ30-33は薄板状であり、概ね矩形状を呈する。各フラップ30-33の厚みは、胴部2の各側壁20-24の厚みと概ね同じである。
【0033】
第一フラップ30は、胴部2の第三側壁22の左右の側縁に連接されており、第三側壁22と概ね直交している。第二フラップ31は、胴部2の第二側壁21の左右の側縁に連接されており、第二側壁21と概ね直交している。第一フラップ30及び第二フラップ31は、概ね同じ大きさである。第一フラップ30及び第二フラップ31の前後方向の長さは、第二側壁21及び第三側壁22の前後方向の長さ(胴部2の奥行き)よりも小さい。第一フラップ30及び第二フラップ31の上下方向の長さは、第四側壁23の上下方向の長さ(胴部2の高さ)の半分程度であり、第一フラップ30の先端と第二フラップ31の先端は間隔をあけて対向している。
【0034】
第三フラップ32は、胴部2の第四側壁23の左右の側縁に連接されており、第四側壁23と概ね直交している。第四フラップ33は、胴部2の第一側壁20の左右の側縁に連接されており、第一側壁20と概ね直交している。第三フラップ32の上下方向の長さは、第四側壁23の上下方向の長さ(胴部2の高さ)よりも小さい。第三フラップ32の前後方向の長さは、第二側壁21及び第三側壁22の前後方向の長さ(胴部2の奥行き)よりも短い。第四フラップ33の大きさは、第三フラップ32の大きさよりも大きい。第四フラップ33の上下方向の長さは、第四側壁23の上下方向の長さ(胴部2の高さ)とほぼ同じである。第四フラップ33の前後方向の長さは、第二側壁21及び第三側壁22の前後方向の長さ(胴部2の奥行き)とほぼ同じである。
【0035】
第一フラップ30及び第二フラップ31の外側に第三フラップ32が重ね合わされ、第三フラップ32の外側に第四フラップ33が重ね合わされている。第三フラップ32の第四フラップ33の少なくとも一部分が接着剤、粘着剤、両面テープなどを用いて固定されることで、胴部2の左右方向の両端の開口が塞がれる。
【0036】
なお、閉鎖部3は、本実施形態では四枚のフラップ30-33で構成されているが、閉鎖部3の構成は、特には限定されない。胴部2の両端を閉じることができれば、フラップの数、形状は特に限定されない。
【0037】
<ヘッダー>
図1から
図4に示すように、ヘッダー10の各ヘッダー片11,12は薄板状であり、矩形状、本実施形態では長方形状を呈する。第一ヘッダー片11及び第二ヘッダー片12は、概ね同じ大きさである。各ヘッダー片11,12の厚みは、胴部2の各側壁20-24の厚みと概ね同じである。
【0038】
第一ヘッダー片11は、胴部2の第一側壁20の上方に延設されている。つまり、第一側壁20が上方に延びるような形で第一側壁20の上方に第一ヘッダー片11が面一に連なっており、第一側壁20及び第一ヘッダー片11は外側面同士並びに内側面同士が同一平面となるように一続きで並んでいる。そのため、本実施形態では、第一側壁20及び第一ヘッダー片11の間に明確な境界は存在せず、両者の間は段差、凸凹がなく平らである。なお、第一側壁20及び第一ヘッダー片11の間には折り目又は破断線などが設けられていてもよく、両者の間に明確な境界が存在するような形で第一側壁20の上方に第一ヘッダー片11が連なっていてもよい。
【0039】
第一ヘッダー片11の左右方向の長さは、第一側壁20の左右方向の長さと概ね同じである。なお、第一ヘッダー片11の左右方向の長さは、例えば上方に向かうに連れて狭くなる又は広くなっていてもよい。
【0040】
第二ヘッダー片12は、第一ヘッダー片11の上縁に連接されている。第二ヘッダー片12は、第一ヘッダー片11の上縁で第一ヘッダー片11に対して折り返されることで第一ヘッダー片11と重ね合わされている。第二ヘッダー片12は第一ヘッダー片11に単に重ね合わされているだけであり、本実施形態では、接着剤、粘着剤、両面テープなどを用いて第一ヘッダー片11の内側面に固定されていない。
【0041】
第二ヘッダー片12の下縁には、胴部2の第三側壁22が連接されており、第二ヘッダー片12は第三側壁22と概ね直交している。
【0042】
<第一破断線>
図1、
図2及び
図4に示すように、左右一対の第一破断線4は、胴部2の第一側壁20及びヘッダー10の第一ヘッダー片11に形成されている。第一破断線4は、外力を加えることで破断する線である。第一破断線4は、例えばミシン目、半切れ線(ハーフカット線)などで構成することができ、本実施形態ではミシン目で構成されている。
【0043】
左右一対の第一破断線4は、左右方向に間隔をあけて概ね平行となるように上下方向に直線状に延びており、第一側壁20の下縁から第一ヘッダー片11の上縁まで達する。これにより、第一側壁20において左右一対の第一破断線4の間の蓋部25と、第一ヘッダー片11において左右一対の第一破断線4の間の離反部13をまとめて引き剥がすことができる。
【0044】
図4に示すように、蓋部25を左右一対の第一破断線4に沿って第一側壁20の他の部分から分断すると、蓋部25が開いて開口27が形成され、開口27を通して箱本体1に収容された物品が取出可能となる。また、離反部13を左右一対の第一破断線4に沿って第一ヘッダー片11の他の部分から分断すると、離反部13が第二ヘッダー片12から離反して離反部13の内側面が露出可能となる。
【0045】
図1及び
図2に示すように、第一破断線4を構成するミシン目は、複数の切込み40を第一破断線4が延びる方向に間隔をあけて並べることで形成されている。ミシン目の各切込み40は、点状でも線状でもよく、本実施形態では、線状である。また、ミシン目の各切込み40は、直線状の他、例えば一方の端部が折れ曲がったくの字状、あるいは、一方の端部がV字に広がった矢形状など、種々の形状であってよい。本実施形態では、ミシン目の各切込み40は、くの字状である。
【0046】
くの字状の切込み40は、第一破断線4が延びる方向に延びる第一部分41と、第一部分41から折れ曲がる第二部分42と、を備える。各切込み40の第一部分41は、直線状に並ぶ。各切込み40の第二部分42は、第一破断線4が延びる方向に対して左右どちらの方向に折れ曲がっていてもよいが、本実施形態では、第一側壁20の左右の側縁及び第一ヘッダー片11の左右の側縁の方に折れ曲がっている。つまり、左側の第一破断線4は、第一側壁20の左側の側縁及び第一ヘッダー片11の左側の側縁の方に折れ曲がっており、右側の第一破断線4は、第一側壁20の右側の側縁及び第一ヘッダー片11の右側の側縁の方に折れ曲がっている。
【0047】
これにより、
図4に示すように、第一側壁20の蓋部25及び第一ヘッダー片11の離反部13を引き剥がした際に生じる複数の棘状の突起14が蓋部25及び離反部13側に形成される。各切込み40の第二部分42が、本実施形態とは反対側に曲がっている場合、つまりは
図8に示す従来技術の包装用箱110の場合、複数の棘状の突起114は開口112の左右の縁側に残る。そのため、開口112から包装用箱110に収容された物品を取り出す際に突起114に手が当たって痛みなどを感じさせるおそれがある。これに対して、
図4に示す本実施形態のように、複数の棘状の突起14が蓋部25及び離反部13側に形成されると、開口27から箱本体1に収容された物品を取り出す際に突起14に手が当たらないため、痛みなどを感じさせることがなく有効である。
【0048】
左右一対の第一破断線4は、本実施形態のような形状に限定されない。左右一対の第一破断線4は、例えば、第一側壁20の下縁から第一ヘッダー片11の上縁に向かって次第に両者の間の間隔が拡がるように傾斜しながら上下方向に延びていてもよい。あるいは、左右一対の第一破断線4は、例えば、第一側壁20においては第一側壁20の下縁から概ね平行となるように上下方向に直線状に延び、第一ヘッダー片11においては第一ヘッダー片11の上縁に向かって次第に両者の間の間隔が拡がるように傾斜しながら上下方向に延びていてもよく、左右一対の第一破断線4の終端は第一ヘッダー片11の上縁に至ってもよいし、第一ヘッダー片11の左右の側縁に至ってもよい。あるいは、左右一対の第一破断線4は、例えば、第一側壁20においては第一側壁20の下縁から概ね平行となるように上下方向に直線状に延び、第一ヘッダー片11においては90°折れ曲がって第一ヘッダー片11の左右の側縁に向かって左右方向に延びていてもよい。
【0049】
<第二破断線>
図1、
図2及び
図4に示すように、左右一対の第二破断線5は、胴部2の第二側壁21に形成されている。第二破断線5は、第一破断線4と同様、外力を加えることで破断する線である。第二破断線5は、例えばミシン目、半切れ線(ハーフカット線)で構成することができ、本実施形態ではミシン目で構成されている。
【0050】
左右一対の第二破断線5は、左右方向に間隔をあけて前後方向に延びており、第二側壁21の前縁から後縁まで達する。左右一対の第二破断線5は、第二側壁21の後縁において第一側壁20の下縁まで達する左右一対の第一破断線4と繋がっている。これにより、第二側壁21において左右一対の第二破断線5の間の開封開始部26を引き剥がすことができる。
【0051】
開封開始部26を左右一対の第二破断線5に沿って第二側壁21の他の部分から分断すると、その後に蓋部25が開封可能となる。
【0052】
左右一対の第二破断線5は、第二側壁21の前縁から後縁の途中までは概ね平行に前後方向に延びており、途中から後縁までは後縁に向かって次第に両者の間の間隔が拡がるように傾斜しながら前後方向に延びている。これにより、開封開始部26に横幅の狭いつまみ部分が形成され、開封開始部26を容易に引き剥がすことができる。開封開始部26の左右方向の中央位置には、第二側壁21の後縁側に向けて凸に湾曲する切込み線28が形成されている。切込み線28は第二側壁21を厚み方向に貫通しており、切込み線28で囲まれた領域に差込片29が形成されている。
【0053】
第二破断線5を構成するミシン目は、複数の切込み50を第一破断線5が延びる方向に間隔をあけて並べることで形成されている。ミシン目の各切込み50は、点状でも線状でもよく、本実施形態では、線状である。また、ミシン目の各切込み50は、直線状の他、例えば一方の端部が折れ曲がったくの字状、あるいは、一方の端部がV字に広がった矢形状など、種々の形状であってよい。本実施形態では、ミシン目の各切込み50は、第一破断線4と同様に、くの字状であり、ここでは詳細な説明は省略する。
【0054】
左右一対の第二破断線5は、本実施形態のような形状に限定されない。左右一対の第二破断線5は、例えば、概ね平行となるように前後方向に直線状に延びていてもよい。あるいは、左右一対の第二破断線5は、例えば、第二側壁21の前縁から後縁に向かって次第に両者の間の間隔が拡がるように傾斜しながら前後方向に延びていてもよい。
【0055】
<物品に関する説明>
【0056】
図4に示すように、箱本体1の内側面及びヘッダー10の内側面に、収容する物品に関する説明6が例えば印刷などにより表示される。物品に関する説明6は、例えば、商品名、商品の効能・効果、商品の用途・用量、用例のイメージ写真・図、商品の成分・分量、商品の特徴・アピールポイント、商品の使用方法、商品の使用上・取扱い上の注意表記、製造元・販売元の情報、商品の広告・宣伝ないしはデザイン性向上のための図形・文字・記号・ロゴマーク・絵などを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0057】
物品に関する説明6は、箱本体1の内側面のうち、蓋部25を開いて箱本体1を開封した際にユーザが視認しやすい胴部2の第四側壁23の内側面、第三側壁22の内側面及び第一側壁20の内側面に表示されている。本実施形態では、箱本体1の内側面に加えて、箱本体1の開封により第一ヘッダー片11の離反部13が第二ヘッダー片12から離反する際に露出する離反部13の内側面、及び、第二ヘッダー片12の内側面にも物品に関する説明6が表示されている。
【0058】
このように、本実施形態では、ヘッダー10が第一ヘッダー片11及び第二ヘッダー片12で構成され、箱本体1の開封時に第一ヘッダー片11の離反部13が第二ヘッダー片12から離反するように構成されているため、第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面を物品に関する説明6を表示する領域として利用することができる。その結果、物品に関する説明6を記載する書面を別途、包装用箱100内に収容する必要がなく、コストを低減できるとともに、製造工程を簡素化することができる。
【0059】
また、第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面を物品に関する説明6を表示する領域として利用することができるため、表示面積が増え、物品に関する説明6を十分に表示することができる。
【0060】
また、箱本体1が開封される前までは、第一ヘッダー片11及び第二ヘッダー片12は重ね合わされており、第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面は露出していない。そのため、輸送などの際に箱本体1に収容された物品が動いたりガタついたりしても、第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面に表示された物品に関する説明6は物品と接触することがなく、物品との摩擦により表示が消えたり見えにくくなることがない。よって、例えば、商品の使用方法、商品の使用上・取扱い上の注意表記などの重要な説明を第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面に表示することが有効である。
【0061】
なお、箱本体1の内側面及びヘッダー10の内側面において、物品に関する説明6を表示する領域は、本実施形態で説明した領域に限定されない。例えば、第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面のいずれか一方に物品に関する説明6が表示されていてもよい。胴部2についても、第一側壁20の内側面、第三側壁22の内側面、第四側壁23の内側面及び第五側壁24の少なくとも一つに物品に関する説明6が表示されていてもよい。
【0062】
<ブランクシート>
上述の包装用箱100は、
図6に示す一枚のブランクシート101により組み立てることができる。なお、ブランクシート101の形状は、あくまでも一例であり、
図6に示す形状に限定されない。ブランクシート101は、例えば厚紙、段ボール紙などの各種公知の紙材、あるいは樹脂材を用いて形成することができるが、ブランクシート100の素材は上述した材料に限定されない。
【0063】
ブランクシート101では、第二側壁21を構成する板材、第一側壁20及び第一ヘッダー片11を構成する板材、第二ヘッダー片12を構成する板材、第三側壁22を構成する板材、第四側壁23を構成する板材、並びに、第五側壁24を構成する板材が、この順でそれぞれ隣接する板材同士の間に折り目L1-L5を介して連結されている。
【0064】
また、第二側壁21を構成する板材の両側に第二フラップ31を構成する板材が間に折り目L6を介して連結され、第一側壁20及び第一ヘッダー片11を構成する板材の第一側壁20に当たる部分の両側に第四フラップ33を構成する板材が間に折り目L7を介して連結され、第三側壁22を構成する板材の両側に第一フラップ30を構成する板材が間に折り目L8を介して連結され、第四側壁23を構成する板材の両側に第三フラップ32を構成する板材が間に折り目L9を介して連結されている。
【0065】
各折り目L1-L9は、公知の数々の種類の中から、それぞれの位置に適した折り曲げやすさなどを有するものを選択することができる。
【0066】
次に、ブランクシート101を用いて包装用箱100を組み立てる手順について説明する。まず、ブランクシート101を折り目L2において山折りで180度折り曲げ、折り目L3において谷折りで90度折り曲げて、第一側壁20及び第一ヘッダー片11を構成する板材及び第二ヘッダー片12を構成する板材の内側面(物品に関する記載6がある面)同士を重ねる。そして、ブランクシート101を折り目L4において山折りで90度折り曲げ、折り目L5において山折りで90度折り曲げて、第四側壁23を構成する板材を第一側壁20及び第一ヘッダー片11を構成する板材に対向させ、第五側壁24を構成する板材を第三側壁22を構成する板材に対向させる。そして、ブランクシート101を折り目L1において山折りで90度折り曲げて、第二側壁21を構成する板材を第五側壁24を構成する板材の外側に重ねて接着剤などを用いて固定する。そして、ブランクシート101を折り目L6及び折り目L8において山折りで90度折り曲げ、折り目L9において山折りで90度折り曲げて、第一フラップ30を構成する板材及び第二フラップ31を構成する板材の外側に第三フラップ32を構成する板材を重ねる。最後に、ブランクシート101を折り目L7において山折りで90度折り曲げて、第四フラップ33を構成する板材を第三フラップ32を構成する板材の外側に重ねて接着剤などを用いて固定する。これにより、包装用箱100が組み立てられる。
【0067】
<包装用箱の使用方法>
次に、組み立てられた包装用箱1の開封方法について説明する。まず、第二側壁21の開封開始部26における横幅の狭いつまみ部分をつまんで、開封開始部26を左右一対の第二破断線5に沿って引き剥がす。そして、開封開始部26のつまみ部分をつまんだまま、第一側壁20の蓋部25を左右一対の第一破断線4に沿って引き剥がすことで蓋部25を開き、開口27を形成し、さらに、そのまま第一ヘッダー片11の離反部13を左右一対の第一破断線4に沿って引き剥がすことで離反部13を第二ヘッダー片12から離反させる。これにより、
図4に示すように、開口27から箱本体1内にある物品(図示省略)を取出可能となる。
【0068】
このとき、箱本体1の胴部2の内側面が蓋部25の内側面を含めて概ね露出するとともに、第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面も露出して、これらに表示されている物品に関する説明6が視認可能となる。
【0069】
開封した包装用箱1を再封する場合は、開封開始部26のつまみ部分をつまんで蓋部25を閉じて開口27を閉鎖するとともに、離反部13を第二ヘッダー片12に重ね合わせる。そして、開封開始部26のつまみ部分をつまんだまま、開封開始部26を第五側壁24に重ね合わせ、その際に、開封開始部26の差込片29を第五側壁24の差込孔(切込み28B)に差し込む。これにより、開封開始部26が第五側壁24に固定され、蓋部25が開くのが規制される。その後、必要に応じて、開封開始部26の差込片29を第五側壁24の差込孔(切込み28B)から抜き取ると、蓋部25を開いて物品を取り出すことができる。
【0070】
<包装用箱の作用・効果>
以上説明したように、本実施形態の包装用箱100は、物品を収容可能な箱本体1と、箱本体1から上方に延びるヘッダー10と、を備え、箱本体1は、左右一対の第一破断線4が形成された第一側壁20を含み、第一側壁20において左右一対の第一破断線4の間の蓋部25が開くことで物品を取出可能な開口27を形成するように構成されている。また、ヘッダ10ーは、第一側壁20の上方に連なる第一ヘッダー片11と、第一ヘッダー片11に重なり合う第二ヘッダー片12と、を備え、左右一対の第一破断線4は、第一ヘッダー片11の上縁又左右の側縁まで延びており、ヘッダー10は、第一ヘッダー片11の少なくとも一部分(離反部13)が蓋部25とともに左右一対の第一破断線4に沿って引き剥がされて第二ヘッダー片12から離反するように構成されている。
【0071】
本実施形態の包装用箱100では、上述した構成により、箱本体1の開封時に第一側壁20の蓋部25とともに第一ヘッダー片11の離反部13が引き剥がされて、離反部13が第二ヘッダー片12から離反する。そのため、本実施形態の包装用箱100によれば、離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面を物品に関する説明6を表示する領域として利用することができる。その結果、物品に関する説明6を記載する書面を別途、包装用箱100内に収容する必要がなく、その分の製造コストを低減できるとともに、製造工程を簡素化することができる。
【0072】
加えて、本実施形態の包装用箱100によれば、第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面を物品に関する説明6を表示する領域として利用することができる。そのため、物品に関する説明6の表示面積が増え、物品に関する説明6を十分に表示することができる。
【0073】
加えて、本実施形態の包装用箱100では、箱本体1が開封される前までは、第一ヘッダー片11及び第二ヘッダー片12は重ね合わされており、第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面は露出していない。そのため、本実施形態の包装用箱100によれば、輸送などの際に箱本体1に収容された物品が動いたりガタついたりしても、第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面に表示された物品に関する説明6は物品と接触することがなく、物品との摩擦により表示が消えたり見えにくくなることがない。よって、例えば、商品の使用方法、商品の使用上・取扱い上の注意表記などの重要な説明を第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面に表示することで、重要な説明をユーザに確実に視認させることができる。また、第一ヘッダー片11の離反部13の内側面及び第二ヘッダー片12の内側面は、開いた蓋部25の内側面の下方に並んで配置されるため、ユーザにとって見やすい位置に物品に関する説明6を表示できる。
【0074】
加えて、本実施形態の包装用箱100は、従来からあるヘッダー付き包装用箱と比較して、その形状を何ら大きく変えておらず、ブランクシート101の使用量、ブランクシート101の組み立て工程における手間及び煩雑さなどが大きく増えていない。そのため、本実施形態の包装用箱100によれば、従来からあるヘッダー付き包装用箱と同様に安定した生産を行うことができる。
【0075】
加えて、本実施形態の包装用箱100は、従来からあるヘッダー付き包装用箱と比較して、その形状を何ら大きく変えておらず、ブランクシート101の使用量、ブランクシート101の組み立て工程における手間及び煩雑さなどが大きく増えていない。そのため、本実施形態の包装用箱100によれば、従来からあるヘッダー付き包装用箱と同様に安定した生産を行うことができる。
【0076】
加えて、本実施形態の包装用箱100によれば、第二側壁21が開封開始部26を含んでおり、第二側壁21から開封を開始して第一側壁20の蓋部25を開くので、開封しやすく、開封した後に箱が大きく変形しない。そのため、再封もしやすい。
【0077】
加えて、本実施形態の包装用箱100によれば、左右一対の第一破断線4がミシン目であり、ミシン目を構成する複数の切込み40は、一方の端部である第二部分42が第一側壁20の左右の側縁及び第一ヘッダー片11の左右の側縁の方に折れ曲がっている。そのため、本実施形態の包装用箱100によれば、
図4に示すように、第一側壁20の蓋部25及び第一ヘッダー片11の離反部13を引き剥がした際に生じる複数の棘状の突起14が蓋部25及び離反部13側に形成される。よって、開口27から箱本体1に収容された物品を取り出す際に突起14に手が当たらないため、ユーザに痛みなどを感じさせることがない。
【0078】
<変形例>
以上、本開示の包装用箱の一実施形態について説明したが、本開示の包装用箱は上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変形が可能である。例えば、以下の変形が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
【0079】
上述した実施形態では、第二側壁21に第二破断線5を形成して第二側壁21の開封開始部26から開封を開始して第一側壁20の蓋部25を開くように構成している。これに対して、一変形例は、第二側壁21に第二破断線5を形成せず、第一側壁20の蓋部25から開封を開始して蓋部25を開くように構成することができる。
【0080】
上述した実施形態では、閉鎖部3は四枚のフラップ30-33で構成されているが、閉鎖部3の構成は、特には限定されず、箱本体1の胴部2の両端を閉じることができれば、フラップの数、形状は特には限定されない。
【0081】
上述した実施形態では、第二ヘッダー片12を第一ヘッダー片11の上縁に連接し、第二ヘッダー片12を第一ヘッダー片11の方に折り返すことで第一ヘッダー片11及び第二ヘッダー片12を重ね合わせるように構成している。これに対して、一変形例は、第二ヘッダー片12を第一ヘッダー片11の上縁に連接することなく、第一ヘッダー片11を第二ヘッダー片12に離反部13以外の部分で貼り合わせることで第一ヘッダー片11及び第二ヘッダー片12を重ね合わせるように構成することができる。
【0082】
上述した実施形態では、箱本体1の胴部2は背面、天面、正面及び底面で筒状をなし、左右の側面が閉鎖部3となるように構成している。これに対して、一変形例は、箱本体1の胴部2は背面、左右の側面及び正面で筒状をなし、天面及び底面が胴部2の両端の開口を閉じる閉鎖部となるように構成することができる。
【符号の説明】
【0083】
1 箱本体
4 第一破断線
5 第二破断線
6 物品に関する説明
10 ヘッダー
11 第一ヘッダー片
12 第二ヘッダー片
20 箱本体の第一側壁
21 箱本体の第二側壁
22 箱本体の第三側壁
23 箱本体の第四側壁
24 箱本体の第五側壁
25 蓋部
26 開封開始部
27 開口
28B 切込み(差込孔)
29 差込片
40 第一破断線の切込み
42 第一破断線の切込みの一方の端部(第二部分)