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特開2024-76912シミュレーション装置、シミュレーション方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076912
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】シミュレーション装置、シミュレーション方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240530BHJP
   G06F 1/28 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
H02J7/00 A
G06F1/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188748
(22)【出願日】2022-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】303046277
【氏名又は名称】旭化成エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】八木 智史
(72)【発明者】
【氏名】小林 誠
【テーマコード(参考)】
5B011
5G503
【Fターム(参考)】
5B011DA06
5B011DA11
5B011DA13
5B011DB05
5B011DC07
5B011GG03
5B011GG06
5B011HH06
5B011HH07
5B011KK01
5G503AA06
5G503BA01
5G503BB01
5G503GD06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電子デバイスが正常に動作するために蓄電デバイスに要求される容量、加えて蓄電デバイスに蓄えられたエネルギーの経時的な変化を容易に判断するシミュレーション装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】シミュレーション装置100は、一連動作に含まれる動作毎に、電子デバイスで消費する消費電流値と動作時間とを受け付ける動作情報受付部と、電子デバイスが、一連動作を開始するときの蓄電デバイスの電圧の大きさを示す給電開始電圧値及び一連動作を停止するときの蓄電デバイスの電圧の大きさを示す給電停止電圧値を受け付ける電圧値受付部と、消費電流値、動作時間、給電開始電圧値及び給電停止電圧値に基づいて、電子デバイスが一連動作を実行するために最低限必要な蓄電デバイスの容量を示す下限容量を導出する容量導出部と、蓄電デバイスの下限容量を示す下限容量情報を生成し、表示部に下限容量情報を表示させる生成部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電デバイスからの直流電圧を直流電圧変換器で昇圧または降圧して蓄電デバイスに充電し、前記蓄電デバイスからの電力で予め定められた一連動作を実行する電子デバイスを駆動させるシステムにおける前記蓄電デバイスの選定を補助するシミュレーション装置であって、
前記一連動作に含まれる動作ごとに、前記電子デバイスで消費する消費電流値と動作時間とを受け付ける動作情報受付部と、
前記電子デバイスが前記一連動作を開始するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す給電開始電圧値と、前記電子デバイスが前記一連動作を停止するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す給電停止電圧値とを受け付ける電圧値受付部と、
前記消費電流値、前記動作時間、前記給電開始電圧値、及び前記給電停止電圧値に基づいて、前記電子デバイスが前記一連動作を実行するために最低限必要な前記蓄電デバイスの容量を示す下限容量を導出する容量導出部と、
前記蓄電デバイスの前記下限容量を示す下限容量情報を生成し、表示部に前記下限容量情報を表示させる生成部と
を備えるシミュレーション装置。
【請求項2】
前記電子デバイスが有する少なくとも1つのデカップリングコンデンサの容量を受け付ける容量受付部をさらに備え、
前記容量導出部は、前記少なくとも1つのデカップリングコンデンサの前記容量にさらに基づいて、前記下限容量を導出する、請求項1に記載のシミュレーション装置。
【請求項3】
前記容量導出部は、デカップリングコンデンサの容量とデカップリングコンデンサに入力される突入電流値との関係を示す情報に従って、前記少なくとも1つのデカップリングコンデンサの前記容量に対応する突入電流値を導出し、前記突入電流値にさらに基づいて、前記下限容量を導出する、請求項2に記載のシミュレーション装置。
【請求項4】
前記電子デバイスが有する少なくとも1つの昇降圧コンバータの出力電圧値と、前記少なくとも1つの昇降圧コンバータの効率とを受け付けるコンバータ情報受付部をさらに備え、
前記容量導出部は、前記少なくとも1つの昇降圧コンバータの前記出力電圧値及び前記効率にさらに基づいて、前記下限容量を導出する、請求項3に記載のシミュレーション装置。
【請求項5】
前記容量導出部は、前記電子デバイスの消費電流値をI、前記少なくとも1つの昇降圧コンバータの出力電圧値をV、前記少なくとも1つの昇降圧コンバータの効率をη、前記一連動作の動作時間をT、前記給電開始電圧値をV、前記給電停止電圧値をV、前記蓄電デバイスの前記下限容量をCとした場合、
=2×(I×V×T/η)/(V -V
で前記下限容量を導出する、請求項4に記載のシミュレーション装置。
【請求項6】
前記生成部は、前記消費電流値、前記動作時間、前記給電開始電圧値、及び前記給電停止電圧値に基づいて、前記蓄電デバイスに蓄積されたエネルギーのうち前記電子デバイスが消費する前記一連動作に含まれる前記動作ごとの割合を示す割合情報を生成し、前記割合情報を前記表示部に表示させる、請求項1に記載のシミュレーション装置。
【請求項7】
前記生成部は、前記消費電流値、前記動作時間、前記給電開始電圧値、及び前記給電停止電圧値に基づいて、前記電子デバイスが前記一連動作を実行する場合の前記蓄電デバイスに蓄えられるエネルギー、前記蓄電デバイスの電圧、または出力電流の時間変化を示す時間変化情報を生成し、表示部に前記時間変化情報を表示させる、請求項1から6の何れか1つに記載のシミュレーション装置。
【請求項8】
前記蓄電デバイスの前記下限容量と比較するための比較容量を受け付ける比較容量受付部をさらに備え、
前記生成部は、前記下限容量及び前記比較容量のそれぞれについて、前記電子デバイスが一連動作を実行する場合の前記蓄電デバイスに蓄えられるエネルギー、前記蓄電デバイスの電圧、または出力電流の時間変化を示す時間変化情報を生成し、前記表示部に前記時間変化情報を表示させる、請求項5に記載のシミュレーション装置。
【請求項9】
発電デバイスからの直流電圧を直流電圧変換器で昇圧または降圧して蓄電デバイスに充電し、前記蓄電デバイスからの電力で予め定められた一連動作を実行する電子デバイスを駆動させるシステムにおける前記蓄電デバイスの選定を補助するシミュレーション方法であって、
前記一連動作に含まれる動作ごとに、前記電子デバイスで消費する消費電流値と動作時間とを受け付ける段階と、
前記電子デバイスが前記一連動作を開始するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す給電開始電圧値と、前記電子デバイスが前記一連動作を停止するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す給電停止電圧値とを受け付ける段階と、
前記消費電流値、前記動作時間、前記給電開始電圧値、及び前記給電停止電圧値に基づいて、前記電子デバイスが前記一連動作を実行するために最低限必要な前記蓄電デバイスの容量を示す下限容量を導出する段階と、
前記蓄電デバイスの前記下限容量を示す下限容量情報を生成し、表示部に前記下限容量情報を表示させる段階と
を備えるシミュレーション方法。
【請求項10】
発電デバイスからの直流電圧を直流電圧変換器で昇圧または降圧して蓄電デバイスに充電し、前記蓄電デバイスからの電力で予め定められた一連動作を実行する電子デバイスを駆動させるシステムにおける前記蓄電デバイスの選定を補助するシミュレーション装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記一連動作に含まれる動作ごとに、前記電子デバイスで消費する消費電流値と動作時間とを受け付ける動作情報受付部と、
前記電子デバイスが前記一連動作を開始するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す給電開始電圧値と、前記電子デバイスが前記一連動作を停止するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す給電停止電圧値とを受け付ける電圧値受付部と、
前記消費電流値、前記動作時間、前記給電開始電圧値、及び前記給電停止電圧値に基づいて、前記電子デバイスが前記一連動作を実行するために最低限必要な前記蓄電デバイスの容量を示す下限容量を導出する容量導出部と、
前記蓄電デバイスの前記下限容量を示す下限容量情報を生成し、表示部に前記下限容量情報を表示させる生成部と
して前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シミュレーション装置、シミュレーション方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光または熱などの環境エネルギーで発電する発電デバイスから入力される僅かな電力を直流電圧変換器で昇圧または降圧して蓄電デバイスに充電した後、蓄電デバイスからの電力で電子デバイスを駆動することで、環境エネルギーを有効に利用するシステムが存在する。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2019-122151号公報
[特許文献2] 特開2019-122152号公報
[特許文献3] 特開2019-122153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のようなシステムを導入するにあたり、電子デバイスが正常に動作するために蓄電デバイスに要求される容量、加えて蓄電デバイスに蓄えられたエネルギーの経時的な変化を容易に判断できることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様に係るシミュレーション装置は、発電デバイスからの直流電圧を直流電圧変換器で昇圧または降圧して蓄電デバイスに充電し、前記蓄電デバイスからの電力で予め定められた一連動作を実行する電子デバイスを駆動させるシステムにおける前記蓄電デバイスの選定を補助するシミュレーション装置である。前記シミュレーション装置は、前記一連動作に含まれる動作ごとに、前記電子デバイスで消費する消費電流値と動作時間とを受け付ける動作情報受付部を備えてよい。前記シミュレーション装置は、前記電子デバイスが前記一連動作を開始するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す開始電圧値と、前記電子デバイスが前記一連動作を停止するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す給電停止電圧値とを受け付ける電圧値受付部を備えてよい。前記シミュレーション装置は、前記消費電流値、前記動作時間、前記開始電圧値、及び前記給電停止電圧値に基づいて、前記電子デバイスが前記一連動作を実行するために最低限必要な前記蓄電デバイスの容量を示す下限容量を導出する容量導出部を備えてよい。前記シミュレーション装置は、前記蓄電デバイスの前記下限容量を示す下限容量情報を生成し、表示部に前記下限容量情報を表示させる生成部を備えてよい。
【0005】
前記シミュレーション装置は、前記電子デバイスが有する少なくとも1つのデカップリングコンデンサの容量を受け付ける容量受付部をさらに備えてよい。前記容量導出部は、前記少なくとも1つのデカップリングコンデンサの前記容量にさらに基づいて、前記下限容量を導出してよい。
【0006】
いずれかの前記シミュレーション装置において、前記容量導出部は、デカップリングコンデンサの容量とデカップリングコンデンサに入力される突入電流値との関係を示す情報に従って、前記少なくとも1つのデカップリングコンデンサの前記容量に対応する突入電流値を導出し、前記突入電流値にさらに基づいて、前記下限容量を導出してよい。
【0007】
いずれかの前記シミュレーション装置は、前記電子デバイスが有する少なくとも1つの昇降圧コンバータの出力電圧値と、前記少なくとも1つの昇降圧コンバータの効率とを受け付けるコンバータ情報受付部をさらに備えてよい。前記容量導出部は、前記少なくとも1つの昇降圧コンバータの前記出力電圧値及び前記効率にさらに基づいて、前記下限容量を導出してよい。
【0008】
いずれかの前記シミュレーション装置において、前記容量導出部は、前記電子デバイスの消費電流値をI、前記少なくとも1つの昇降圧コンバータの出力電圧値をV、前記少なくとも1つの昇降圧コンバータの効率をη、前記一連動作の動作時間をT、前記給電開始電圧値をV、前記給電停止電圧値をV、前記蓄電デバイスの前記下限容量をCとした場合、C=2×(I×V×T/η)/(V -V )で前記下限容量を導出してよい。
【0009】
いずれかの前記シミュレーション装置において、前記生成部は、前記消費電流値、前記動作時間、前記開始電圧値、及び前記給電停止電圧値に基づいて、前記蓄電デバイスに蓄積されたエネルギーのうち前記電子デバイスが消費する前記一連動作に含まれる前記動作ごとの割合を示す割合情報を生成し、前記割合情報を前記表示部に表示させてよい。
【0010】
いずれかの前記シミュレーション装置において、前記生成部は、前記消費電流値、前記動作時間、前記開始電圧値、及び前記給電停止電圧値に基づいて、前記電子デバイスが前記一連動作を実行する場合の前記蓄電デバイスに蓄えられるエネルギー、前記蓄電デバイスの電圧、または出力電流の時間変化を示す時間変化情報を生成し、表示部に前記時間変化情報を表示させてよい。蓄電デバイスは入出力端子が共通のため、入力電圧または出力電圧を区別せずに電圧とする。
【0011】
いずれかの前記シミュレーション装置は、前記蓄電デバイスの前記下限容量と比較するための比較容量を受け付ける比較容量受付部をさらに備えてよい。前記生成部は、前記下限容量及び前記比較容量のそれぞれについて、前記電子デバイスが一連動作を実行する場合の前記蓄電デバイスに蓄えられるエネルギー、前記蓄電デバイスの電圧、または出力電流の時間変化を示す時間変化情報を生成し、前記表示部に前記時間変化情報を表示させてよい。
【0012】
本発明の一態様に係るシミュレーション方法は、発電デバイスからの直流電圧を直流電圧変換器で昇圧または降圧して蓄電デバイスに充電し、前記蓄電デバイスからの電力で予め定められた一連動作を実行する電子デバイスを駆動させるシステムにおける前記蓄電デバイスの選定を補助するシミュレーション方法でよい。前記シミュレーション方法は、前記一連動作に含まれる動作ごとに、前記電子デバイスで消費する消費電流値と動作時間とを受け付ける段階を備えてよい。前記シミュレーション方法は、前記電子デバイスが前記一連動作を開始するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す開始電圧値と、前記電子デバイスが前記一連動作を停止するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す給電停止電圧値とを受け付ける段階を備えてよい。前記シミュレーション方法は、前記消費電流値、前記動作時間、前記開始電圧値、及び前記給電停止電圧値に基づいて、前記電子デバイスが前記一連動作を実行するために最低限必要な前記蓄電デバイスの容量を示す下限容量を導出する段階を備えてよい。前記シミュレーション方法は、前記蓄電デバイスの前記下限容量を示す下限容量情報を生成し、表示部に前記下限容量情報を表示させる段階を備えてよい。
【0013】
本発明の一態様に係るプログラムは、発電デバイスからの直流電圧を直流電圧変換器で昇圧または降圧して蓄電デバイスに充電し、前記蓄電デバイスからの電力で予め定められた一連動作を実行する電子デバイスを駆動させるシステムにおける前記蓄電デバイスの選定を補助するシミュレーション装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムでよい。前記プログラムは、前記一連動作に含まれる動作ごとに、前記電子デバイスで消費する消費電流値と動作時間とを受け付ける動作情報受付部として前記コンピュータを機能させてよい。前記プログラムは、前記電子デバイスが前記一連動作を開始するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す開始電圧値と、前記電子デバイスが前記一連動作を停止するときの前記蓄電デバイスの電圧の大きさを示す給電停止電圧値とを受け付ける電圧値受付部として前記コンピュータを機能させてよい。前記プログラムは、前記消費電流値、前記動作時間、前記開始電圧値、及び前記給電停止電圧値に基づいて、前記電子デバイスが前記一連動作を実行するために最低限必要な前記蓄電デバイスの容量を示す下限容量を導出する容量導出部として前記コンピュータを機能させてよい。前記プログラムは、前記蓄電デバイスの前記下限容量を示す下限容量情報を生成し、表示部に前記下限容量情報を表示させる生成部として前記コンピュータを機能させてよい。
【0014】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】発電デバイスの電力で電子デバイスを駆動させるシステムの一例を示す構成図である。
図2】電子デバイスの機能ブロックの一例を示す図である。
図3】本実施形態に係るシミュレーション装置の機能ブロックの一例を示す図である。
図4】直流電圧変換器から出力される出力電力の時間変化の様子及び直流電圧変換器からの出力電力で蓄電デバイスが充電される場合の蓄電デバイスの電圧の時間変化の様子を示す図である。
図5】シミュレーション装置が蓄電デバイスの下限容量をシミュレーションする手順の一例を示すフローチャートである。
図6】蓄電デバイスへの充電電力値の入力画面の一例を示す図である。
図7】電子デバイスの動作電圧範囲の入力画面の一例を示す図である。
図8】デカップリングコンデンサの総容量の入力画面の一例を示す図である。
図9A】電子デバイスの消費電流及び動作時間、並びに昇降圧コンバータの出力電圧及び効率の入力画面の一例を示す図である。
図9B】電子デバイスの消費電流及び動作時間、並びに昇降圧コンバータの出力電圧及び効率の入力画面の一例を示す図である。
図10】蓄電デバイスの電圧の時間変化の様子を示す図である。
図11】蓄電デバイスの充放電の電力及びエネルギーの時間変化の様子を示す図である。
図12】電子デバイスの一連動作中における蓄電デバイスの電力の時間変化の様子を示す図である。
図13】蓄電デバイスの電圧の時間変化の様子を示す図である。
図14】電子デバイスが一連動作を実行する場合の蓄電デバイスに蓄えられるエネルギーの時間変化を示すグラフの一例を示す図である。
図15】昇降圧コンバータを内蔵しない電子デバイスの機能ブロックの一例を示す図である。
図16】蓄電デバイスの電圧の時間変化の様子を示す図である。
図17】蓄電デバイスの充放電の電力及びエネルギーの時間変化の様子を示す図である。
図18】シミュレーション装置が蓄電デバイスの下限容量をシミュレーションする手順の一例を示すフローチャートである。
図19】電子デバイスの消費電流及び動作時間の入力画面の一例を示す図である。
図20】電子デバイスが一連動作を実行するときの蓄電デバイスの放電電流(すなわちシステムの消費電流と同義)の時間変化の様子を示す図である。
図21】蓄電デバイスに蓄積されたエネルギーのうち電子デバイスが消費する一連動作に含まれる動作ごとの割合を示す割合情報の一例を示す図である。
図22】下限容量及び比較容量のそれぞれについて生成された時間変化情報のグラフの一例を示す図である。
図23】シミュレーション装置が蓄電デバイスの下限容量及び比較容量をシミュレーションする手順の一例を示すフローチャートである。
図24】ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0017】
図1は、発電デバイス10の電力で電子デバイス40を駆動させるシステムの一例を示す構成図である。システムは、発電デバイス10、直流電圧変換器20、蓄電デバイス30、及び電子デバイス40を備える。システムは、エネルギーハーベスティングを利用するシステムである。
【0018】
発電デバイス10は、太陽光発電素子、熱発電素子などの環境エネルギーを利用して発電するデバイスである。直流電圧変換器20は、DCDCコンバータであり、発電デバイス10からの直流電圧を昇圧または降圧して、蓄電デバイス30を充電する。直流電圧変換器20は、蓄電デバイス30からの電力を電子デバイス40に出力するか否かを切り替えるスイッチを有する。直流電圧変換器20は、蓄電デバイス30の充電容量が予め定められた充電容量に達するとスイッチを切り替えて、蓄電デバイス30からの電力で電子デバイス40を駆動させる。システムは、蓄電デバイス30の充電と、蓄電デバイス30の放電とを繰り返す。このシステムによれば、発電デバイス10で発電された僅かな電力を一旦蓄電デバイス30に充電した後、蓄電デバイス30から電子デバイス40に電力を供給する。これにより、発電デバイス10での発電量より大きな消費電力の電子デバイス40を駆動させることができる。よって、環境エネルギーをより有効に活用することができる。
【0019】
図2は、電子デバイス40の機能ブロックの一例を示す。電子デバイス40は、デカップリングコンデンサ41A及び41B、昇降圧コンバータ42A及び42B、MCU43、センサ44A及び44B、並びに送信機45を備える。図2に示す電子デバイス40が備える回路は、一例であり、電子デバイス40が備える回路は、電子デバイス40が実行する動作によって適宜変更されてよい。
【0020】
デカップリングコンデンサ41A及び41Bは、蓄電デバイス30と昇降圧コンバータ42A及び42Bとを電気的に接続する電源ラインに乗るノイズを除去する。昇降圧コンバータ42Aは、蓄電デバイス30からの電力を昇圧または降圧して、MCU43、センサ44A及び44Bに電力を供給する。昇降圧コンバータ42Bは、蓄電デバイス30の電力を昇圧または降圧して、送信機45に電力を供給する。
【0021】
電子デバイス40は、センサ44A及び44Bで検出された検出結果を示す信号を送信機45を介して外部に定期的に送信する。すなわち、電子デバイス40は、蓄電デバイス30からの電力で昇降圧コンバータ42A及びB、MCU43、センサ44A及び44B、並びに送信機45を駆動して、予め定められた一連動作を繰り返し実行する。電子デバイス40は、予め定められた一連動作を周期的に実行してもよい。
【0022】
このようなシステムを設計するにあたり、電子デバイス40が一連動作を実行するのに最低限必要な蓄電デバイス30の容量を容易に判断できず、適切な蓄電デバイス30を選択することが難しく、環境エネルギーの有効活用が最適に行えない可能性がある。
【0023】
そこで、本実施形態では、適切な蓄電デバイス30の選択を容易にできるシミュレーションを実現できるシミュレーション装置を提供する。
【0024】
図3は、本実施形態に係るシミュレーション装置100の機能ブロックの一例を示す。シミュレーション装置100は、充電電力受付部102、電圧値受付部104、容量受付部106、動作情報受付部108、コンバータ情報受付部110、容量導出部112、生成部114、比較容量受付部116、記憶部120、及び表示部130を備える。
【0025】
シミュレーション装置100は、発電デバイス10からの直流電圧を直流電圧変換器20で昇圧または降圧して蓄電デバイス30に充電し、蓄電デバイス30からの電力で予め定められた一連動作を実行する電子デバイス40を駆動させるシステムにおける蓄電デバイス30の選定を補助する。
【0026】
図4は、直流電圧変換器20から出力される出力電力の時間変化の様子及び直流電圧変換器20からの出力電力で蓄電デバイス30が充電される場合の蓄電デバイス30の電圧の時間変化の様子を示す図である。直流電圧変換器20は、一定の出力電力で蓄電デバイス30を充電する。蓄電デバイス30の電圧が電源電圧上限値VDETHに達すると、蓄電デバイス30から電子デバイス40に電力が供給され、電子デバイス40が一連動作の実行を開始する(t1)。すなわち、電源電圧上限値VDETHは、電子デバイス40が一連動作を開始するときの蓄電デバイス30の電圧の大きさを示す給電開始電圧値に相当する。一方、蓄電デバイス30の電圧が電源電圧下限値VDETLに達すると、蓄電デバイス30から電子デバイス40への電力の供給を一旦停止する(t3)。すなわち、電源電圧下限値VDETLは、電子デバイス40が一連動作を停止するときの蓄電デバイス30の電圧の大きさを示す給電停止電圧値に相当する。
【0027】
再度、蓄電デバイス30の電圧が電源電圧上限値VDETHに達すると、蓄電デバイス30から電子デバイス40に電力が再び供給され、電子デバイス40が一連動作の実行を再開する。そして、蓄電デバイス30の電圧が電源電圧下限値VDETLに達すると、蓄電デバイス30から電子デバイス40への電力の供給を再び一旦停止する(t4)。
【0028】
蓄電デバイス30の電圧が電源電圧上限値VDETHから電源電圧下限値VDETLに達するまでの間に、電子デバイス40が一連動作を完了させるためには、蓄電デバイス30の容量として最低限必要な下限容量がある。この下限容量は、電子デバイス40が一連動作の間に消費する消費電力、及び一連動作を実行するのに要する動作時間の長さに依存する。しかし、電子デバイス40の種類、一連動作の種類によって、消費電力及び動作時間は異なり、蓄電デバイス30の容量の下限容量を容易に判断することは難しい。
【0029】
そこで、シミュレーション装置100は、電子デバイス40の一連動作における消費電力及び動作時間に基づいて下限容量を導出する。
【0030】
シミュレーション装置100は、蓄電デバイス30の下限容量を導出するための各種パラメータの入力をユーザから受け付けるために、充電電力受付部102、電圧値受付部104、容量受付部106、動作情報受付部108、及びコンバータ情報受付部110を備える。
【0031】
充電電力受付部102は、蓄電デバイス30を充電すべく直流電圧変換器20から蓄電デバイス30に出力される充電電力値を受け付ける。電圧値受付部104は、電子デバイス40の動作可能電圧範囲を示す電源電圧上限値VDETH及び電源電圧下限値VDETLを受け付ける。容量受付部106は、電子デバイス40に入力される突入電流値を導出するために用いるデカップリングコンデンサ41A及び41Bの容量を受け付ける。
【0032】
動作情報受付部108は、一連動作に含まれる動作ごとに、電子デバイス40で消費する消費電流値と動作時間とを受け付ける。動作情報受付部108は、一連動作に含まれる動作を担う回路ごとに、電子デバイス40で消費する消費電流値と動作時間とを受け付けてよい。コンバータ情報受付部110は、昇降圧コンバータ42A及び42Bの出力電圧、及び効率を受け付ける。
【0033】
容量導出部112は、電子デバイス40が一連動作を実行するために最低限必要な蓄電デバイス30の容量を示す下限容量を導出する。容量導出部112は、電子デバイス40の一連動作の消費電流値及び動作時間、給電開始電圧値(VDETH)、並びに給電停止電圧値(VDETL)に基づいて、蓄電デバイス30の下限容量を導出する。
【0034】
容量導出部112は、デカップリングコンデンサ41A及び41Bの容量にさらに基づいて、下限容量を導出してよい。容量導出部112は、デカップリングコンデンサ41A及び41Bの容量とデカップリングコンデンサ41A及び41Bの容量に入力される突入電流値との関係を示す情報に従って、デカップリングコンデンサ41A及び41Bの容量に対応する突入電流値を導出し、突入電流値にさらに基づいて、蓄電デバイス30の下限容量を導出してよい。
【0035】
記憶部120は、容量導出部112が蓄電デバイス30の下限容量を導出するために必要な各種情報を記憶する。記憶部120は、電子デバイス40に入力される突入電流値を導出するために必要な値として、直流電圧変換器20が備える蓄電デバイス30の電力を電子デバイス40に供給するか否かを切り替えるスイッチの抵抗値を記憶する。
【0036】
容量導出部112は、昇降圧コンバータ42A及び42Bの出力電圧値と、昇降圧コンバータ42A及び42Bの効率とにさらに基づいて、下限容量を導出してよい。
【0037】
生成部114は、蓄電デバイス30の下限容量を示す下限容量情報を生成し、表示部130に下限容量情報を表示させる。
【0038】
生成部114は、消費電流値、動作時間、給電開始電圧値、及び給電停止電圧値に基づいて、電子デバイス40が一連動作を実行する場合の蓄電デバイス30に蓄えられるエネルギー、蓄電デバイス30の電圧、または出力電流の時間変化を示す時間変化情報を生成し、表示部130に時間変化情報を表示させてよい。なお、蓄電デバイス30は入出力端子が共通のため、入力電圧または出力電圧を区別せずに電圧とする。
【0039】
比較容量受付部116は、蓄電デバイス30の下限容量と比較するための比較容量を受け付ける。生成部114は、下限容量及び比較容量のそれぞれについて、電子デバイス40が一連動作を実行する場合の蓄電デバイス30に蓄えられるエネルギー、蓄電デバイス30の電圧、または出力電流の時間変化を示す時間変化情報を生成し、表示部130に時間変化情報を表示させてよい。
【0040】
図5は、シミュレーション装置100が蓄電デバイス30の下限容量をシミュレーションする手順の一例を示すフローチャートである。
【0041】
シミュレーション装置100は、ユーザから入力情報1として、蓄電デバイス30の充電電力、電子デバイス40の電源電圧上限値及び電源電圧下限値の入力を受け付ける(S100)。より具体的には、充電電力受付部102が、図6に示すような入力画面を介して、直流電圧変換器20から蓄電デバイス30に出力される充電電力値の入力を受け付ける。さらに、電圧値受付部104が、図7に示すような入力画面を介して、電子デバイス40の電源電圧上限値VDETH及び電源電圧下限値VDETLの入力を受け付ける。
【0042】
シミュレーション装置100は、ユーザから入力情報2として、電子デバイス40のデカップリングコンデンサ41A及び41Bの容量、電子デバイス40の消費電流値及び動作時間、並びに昇降圧コンバータ42A及び42Bの出力電圧及び効率の入力を受け付ける(S102)。
【0043】
より具体的には、容量受付部106は、図8に示すような入力画面を介して、デカップリングコンデンサ41A及び41Bの総容量の入力を受け付ける。動作情報受付部108は、図9A及び図9Bに示すような入力画面を介して、電子デバイス40の消費電流値及び動作時間の入力を受け付ける。動作情報受付部108は、電子デバイス40が一連動作に含まれる各動作についての消費電流値及び動作時間の入力を受け付ける。動作情報受付部108は、昇降圧コンバータ42A及び42Bのそれぞれについて関係する動作の消費電流値及び動作時間の入力を受け付ける。コンバータ情報受付部110は、図9A及び図9Bに示すような入力画面を介して、昇降圧コンバータ42A及び42Bの出力電圧及び効率の入力を受け付ける。
【0044】
生成部114は、入力情報3として、シミュレーション結果として表示部130に表示させるグラフの表示形式(エネルギー、電圧、または電流)の入力を受け付ける(S104)。生成部114が、蓄電デバイス30の電気的な出力特性の時間変化を示す情報を生成する場合に、蓄電デバイス30の出力の時間変化として、エネルギー、電圧、または電流のいずれかの時間変化を示す情報を表示部130に表示させるかをユーザに選択させるべく、入力情報3をユーザから受け付ける。
【0045】
容量導出部112は、入力情報1及び入力情報2に基づいて、突入電流値を導出する(S106)。蓄電デバイス30の電圧がVDETHに達すると直流電圧変換器20のスイッチが導通状態となり、電子デバイス40への給電が開始され、デカップリングコンデンサ41A及び41Bの電圧が0VからVDETHに達するまで瞬時的に大電流が流れる。
【0046】
直流電圧変換器20のスイッチは、蓄電デバイス30から電子デバイス40への電力を供給するか否かを切り替えるスイッチである。ここで、突入電流は、蓄電デバイス30から電子デバイス40への給電が開始された直後に、電源を安定化させるためのデカップリングコンデンサ41A及び41Bに瞬間的に流れる比較的な大きな電流のことをいう。
【0047】
微小時間ΔTにデカップリングコンデンサ41A及び41Bに流れる突入電流値Iは、VDETHをV、ΔT秒後のデカップリングコンデンサの電圧をV、直流電圧変換器20のスイッチの抵抗値をRとした場合、次式(1)で定義できる。
=(V-V)/R・・・(1)
【0048】
さらに、ΔT秒後のデカップリングコンデンサの電圧Vは、デカップリングコンデンサの容量をCとした場合、次式(2)で定義できる。
=I×ΔT/C・・・(2)
【0049】
そこで、容量導出部112は、式(1)及び式(2)を満たすIを導出することで、突入電流値Iを導出する。
【0050】
図10は、蓄電デバイス30の電圧の時間変化を示す。ここで、蓄電デバイス30とデカップリングコンデンサ41A及び41Bとの間の内部抵抗をRCIN、デカップリングコンデンサ41A及び41Bを流れる電流をIとする(x=0,1,2...)。この時、容量導出部112は、電流Iを次式に従って導出してよい。
【数1】
電流I並びに蓄電デバイス30の電圧は時間経過とともに減少し、デカップリングコンデンサ41A及び41Bの電圧は増加していく。その後、蓄電デバイス30の電圧とデカップリングコンデンサ41A及び41Bの電圧が一致すると、デカップリングコンデンサ41A及び41Bに流れる電流は、0μAとなる。
【0051】
続いて、容量導出部112は、電子デバイス40の一連動作における消費エネルギーEを次式(3)で導出する。
=I×V×T/η・・・(3)
ここで、電子デバイス40の消費電流値をI、昇降圧コンバータの出力電圧をV、動作時間をT、昇降圧コンバータの効率をηとする。
【0052】
電子デバイス40が複数の昇降圧コンバータを備える場合、容量導出部112は、それぞれの昇降圧コンバータについて、消費エネルギーを導出し、それぞれの昇降圧コンバータの消費エネルギーを合計することで、電子デバイス40の一連動作における消費エネルギーを導出する。
【0053】
昇降圧コンバータ42A及び42Bの効率は、蓄電デバイス30の電圧に依存するが、本実施形態では、効率は変化しないとみなす。
【0054】
さらに、容量導出部112は、入力情報1及び入力情報2に基づいて蓄電デバイス30の下限容量を導出する(S108)。
【0055】
容量導出部112は、蓄電デバイス30の下限容量Cを次式(4)で導出する。
=2×E/(V -V )・・・(4)
【0056】
生成部114は、蓄電デバイス30の充電エネルギーと放電エネルギーとの差分を導出することで、電子デバイス40が一連動作を実行している間における蓄電デバイス30に蓄えられるエネルギーの時間変化を導出する(S110)。
【0057】
生成部114は、図11に示すように、蓄電デバイス30の充電電力と、電子デバイス40の消費電力(蓄電デバイス30の放電電力)と、微小時間ΔTとから、微小時間ΔT後の蓄電デバイス30の充電エネルギーと放電エネルギーとの差ΔEnergyを導出する。生成部114は、電子デバイス40の一連動作の間の差ΔEnergyの導出を繰り返すことで、電子デバイス40の一連動作の間における蓄電デバイス30のエネルギーの時間変化を導出してよい。
【0058】
生成部114は、図12に示すように、電子デバイス40の一連動作に含まれる動作ごとの放電電力の時間変化を示すグラフ(A)を生成したり、電子デバイス40の一連動作中における蓄電デバイス30の充電電力の時間変化を示すグラフ(B)を生成したりしてよい。
【0059】
生成部114は、入力情報1及び入力情報2に基づいて、蓄電デバイス30の放電時間を導出する(S112)。生成部114は、電子デバイス40の一連動作の各動作の時間を合計することで蓄電デバイス30の放電時間を導出してよい。
【0060】
図13は、蓄電デバイス30の電圧の時間変化の様子を示す図である。生成部114は、直流電圧変換器20からの充電電力Wと蓄電デバイス30の容量Cとから、次式(5)により、蓄電デバイス30の電圧が0VからVDETHまで昇圧または降圧されるまでの充電時間TC1を導出してよい。
C1=1/2×C×V /W・・・(5)
【0061】
また、電子デバイス40の一連動作が完了した時点での、蓄電デバイス30の電圧は、VDETLであるので、生成部114は、次式(6)より、蓄電デバイス30の電圧がVDETLVからVDETHまで昇圧または降圧されるまでの充電時間TC2を導出してよい。
C2=1/2×C×(V -V )/W・・・(6)
【0062】
以上のそれぞれの導出結果に基づいて、生成部114は、電子デバイス40が一連動作を実行する場合の蓄電デバイス30に蓄えられるエネルギー、蓄電デバイス30の電圧、または出力電流の時間変化を示す時間変化情報及び下限容量情報を生成し、表示部130に時間変化情報及び下限容量情報を表示させる(S114)。
【0063】
生成部114は、例えば、図14に示すような電子デバイス40が一連動作を実行する場合の蓄電デバイス30に蓄えられるエネルギーの時間変化を示すグラフを生成して、表示部130に表示させてよい。生成部114は、グラフに、蓄電デバイス30の下限容量(基準)を合わせて示すグラフを生成してよい。
【0064】
生成部114は、次式(7)により、蓄電デバイス30の電圧Vを導出できる。
=√(2×E×C)・・・(7)
【0065】
よって、生成部114は、以上のそれぞれの導出結果に基づいて、電子デバイス40が一連動作を実行する場合の蓄電デバイス30の電圧の時間変化を示す時間変化情報を生成し、表示部130に時間変化情報を表示させてもよい。
【0066】
また、生成部114は、次式(8)により、蓄電デバイス30の出力電流Iを導出できる。
=(W-W)/V・・・(8)
ここで、電子デバイス40の充電電力をW、電子デバイス40の放電電力をW、蓄電デバイスの電圧をVとする。
【0067】
よって、生成部114は、以上のそれぞれの導出結果に基づいて、電子デバイス40が一連動作を実行する場合の蓄電デバイス30の出力電流の時間変化を示す時間変化情報を生成し、表示部130に時間変化情報を表示させてもよい。
【0068】
なお、容量導出部112が上記で導出する蓄電デバイス30の下限容量は、蓄電デバイス30のDCバイアス特性及び漏れ電流を無視した理想的な容量であり、蓄電デバイス30の実効容量は、この下限容量より低い値になる可能性がある。
【0069】
そこで、容量導出部112は、容量比[%]、及びDCバイアス特性[%]をユーザから受け付けて、下限容量C×(容量比[%]/100)/(DCバイアス特性[%]/100)を演算することで、下限容量の実効値を導出してもよい。
【0070】
また、生成部114は、直流電圧変換器20の自己消費電流値及び漏れ電流値をユーザから受け付けて、直流電圧変換器20の充電電流値から自己消費電流値及び漏れ電流値を減算することで、直流電圧変換器20の充電電流値の実効値を導出してもよい。
【0071】
図15は、昇降圧コンバータを内蔵しない電子デバイス40の機能ブロックの一例を示す。
【0072】
MCU43、センサ44A及び44B、並びに送信機45のそれぞれの電源ラインにデカップリングコンデンサ41A、41B、42C、及び42Dのそれぞれが接続されている。
【0073】
MCU43、センサ44A及び44B、並びに送信機45には、蓄電デバイス30からの電圧が印加される。図16に示すように、蓄電デバイス30の電圧は、一定ではなく、変化する。したがって、昇降圧コンバータを内蔵しない電子デバイス40の場合には、電子デバイス40の消費電力を電流と電圧との積では導出することは難しい。
【0074】
そこで、電子デバイス40への給電開始直後において電子デバイス40に印加される電圧は、VDETHで既知であることに着目する。そして、生成部114は、図17に示すように、電子デバイス40への給電開始直後の電流と電圧VDETHとの積を微小時間ΔTで時間積分して、蓄電デバイス30の消費エネルギーを導出し、蓄電デバイス30の消費エネルギーと蓄電デバイス30の充電エネルギーとの差分を、微小時間ΔTにおける蓄電デバイス30のエネルギーの変化量ΔEnergyとして導出する。さらに、生成部114は、蓄電デバイス30の電圧の変化量ΔVを次式(9)により導出する。
ΔV=√(2×ΔEnergy/C)・・・(9)
【0075】
生成部114は、電子デバイス40の一連動作が完了するまで上記の手順を繰り返すことで、電子デバイス40の一連動作中における蓄電デバイス30に蓄えられるエネルギーの時間変化を導出できる。
【0076】
図18は、シミュレーション装置100が蓄電デバイス30の下限容量をシミュレーションする手順の一例を示すフローチャートである。図18は、電子デバイス40が昇降圧コンバータを内蔵していない場合の手順を示す。
【0077】
シミュレーション装置100は、ユーザから入力情報1として、蓄電デバイス30の充電電力、電子デバイス40の電源電圧上限値及び電源電圧下限値の入力を受け付ける(S200)。より具体的には、充電電力受付部102が、図6に示すような入力画面を介して、直流電圧変換器20から蓄電デバイス30に出力される充電電力値の入力を受け付ける。さらに、電圧値受付部104が、図7に示すような入力画面を介して、電子デバイス40の電源電圧上限値VDETH及び電源電圧下限値VDETLの入力を受け付ける。
【0078】
シミュレーション装置100は、ユーザから入力情報2として、電子デバイス40のデカップリングコンデンサ41A及び41Bの容量、並びに電子デバイス40の消費電流及び動作時間の入力を受け付ける(S202)。
【0079】
より具体的には、容量受付部106は、図8に示すような入力画面を介して、デカップリングコンデンサ41A及び41Bの総容量の入力を受け付ける。動作情報受付部108は、図19に示すような入力画面を介して、電子デバイス40の消費電流及び動作時間の入力を受け付ける。動作情報受付部108は、電子デバイス40が一連動作に含まれる各動作についての消費電流値及び動作時間の入力を受け付ける。
【0080】
生成部114は、入力情報3として、シミュレーション結果として表示部130に表示させるグラフの表示形式(エネルギー、電圧、または電流)の入力を受け付ける(S204)。生成部114が、蓄電デバイス30の電気的な電圧特性の時間変化を示す情報を生成する場合に、蓄電デバイス30の時間変化として、エネルギー、電圧、または電流のいずれかの時間変化を示す情報を表示部130に表示させるかをユーザに選択させるべく、入力情報3をユーザから受け付ける。
【0081】
容量導出部112は、入力情報1及び入力情報2に基づいて、突入電流値を導出する(S206)。容量導出部112は、式(1)及び式(2)に従って、突入電流値を導出してよい。容量導出部112は、入力情報1及び入力情報2に基づいて、蓄電デバイス30の下限容量を導出する(S208)。容量導出部112は、電子デバイス40の一連動作の各動作の消費電流値と動作時間との積を合計して、電子デバイス40の一連動作に必要な電荷量Qを導出する。すなわち、容量導出部112は、図20に示すような枠内の面積A3を導出することで、電荷量Qを導出する。そして、容量導出部112は、次式(10)から、下限容量Cを導出する。
=Q(V-V)・・・(10)
【0082】
生成部114は、入力情報1及び入力情報2に基づいて蓄電デバイス30のエネルギー変化量ΔEnergyを導出する(S210)。さらに、生成部114は、入力情報1及び入力情報2に基づいて、蓄電デバイス30の放電時間を導出する。
【0083】
以上のそれぞれの導出結果に基づいて、生成部114は、電子デバイス40が一連動作を実行する場合の蓄電デバイス30に蓄えられるエネルギー、蓄電デバイス30の電圧、または出力電流の時間変化を示す時間変化情報及び下限容量情報を生成し、表示部130に時間変化情報及び下限容量情報を表示させる(S214)。
【0084】
生成部114は、さらに、図21に示すように、電子デバイス40の一連動作の消費電流値及び動作時間、給電開始電圧値(VDETH)、並びに給電停止電圧値(VDETL)に基づいて、蓄電デバイス30に蓄積されたエネルギーのうち電子デバイス40が消費する一連動作に含まれる動作ごとの割合を示す割合情報を生成し、割合情報を表示部130に表示させてもよい。これにより、電子デバイス40が備えるそれぞれの電子部品によるそれぞれの動作によるエネルギーの消費割合を容易に把握できる。
【0085】
以上、シミュレーション装置100が、電子デバイス40が一連動作を完了させるために蓄電デバイス30が最低限必要な下限容量を提示する例について説明した。
【0086】
蓄電デバイス30の容量を変えた場合の蓄電デバイス30のエネルギー、電圧、または出力電流の時間変化を把握することができれば、蓄電デバイス30の容量の選択がさらに容易になる。
【0087】
そこで、比較容量受付部116は、蓄電デバイス30の下限容量と比較するための比較容量を受け付ける。生成部114は、下限容量及び比較容量のそれぞれについて、電子デバイス40が一連動作を実行する場合の蓄電デバイス30に蓄えられるー、蓄電デバイス30の電圧、または出力電流の時間変化を示す時間変化情報を生成し、表示部130に時間変化情報を表示させてよい。生成部114は、時間変化情報に加えて、下限容量及び比較容量を示す情報を表示部130に表示させてよい。
【0088】
図22は、下限容量及び比較容量のそれぞれについて生成された時間変化情報のグラフの一例を示す。蓄電デバイス30の容量が増加すれば、蓄電デバイス30の充電時間は増加するが、蓄電デバイス30の電圧がVDETHからVDETLに達するまでに電子デバイス40が実行できる一連動作の回数を増やすことができる。例えば、電子デバイス40が通信を行う場合には、通信試行回数を1回から3回に増加させることができ、通信の成功率を3倍に向上させることができる。したがって、電子デバイス40の一連動作を連続して実行した回数に応じて比較容量を調整することで、蓄電デバイス30の容量を適切に選択できる。
【0089】
図23は、シミュレーション装置100が蓄電デバイス30の下限容量及び比較容量をシミュレーションする手順の一例を示すフローチャートである。
【0090】
シミュレーション装置100は、ユーザから入力情報1として、蓄電デバイス30の充電電力、電子デバイス40の電源電圧上限値及び電源電圧下限値の入力を受け付ける(S300)。より具体的には、充電電力受付部102が、図6に示すような入力画面を介して、直流電圧変換器20から蓄電デバイス30に出力される充電電力値の入力を受け付ける。さらに、電圧値受付部104が、図7に示すような入力画面を介して、電子デバイス40の電源電圧上限値VDETH及び電源電圧下限値VDETLの入力を受け付ける。
【0091】
シミュレーション装置100は、ユーザから入力情報2として、電子デバイス40のデカップリングコンデンサ41A及び41Bの容量、電子デバイス40の消費電流及び動作時間、並びに昇降圧コンバータ42A及び42Bの出力電圧及び効率の入力を受け付ける(S302)。
【0092】
より具体的には、容量受付部106は、図8に示すような入力画面を介して、デカップリングコンデンサ41A及び41Bの総容量の入力を受け付ける。動作情報受付部108は、図9A及び図9Bに示すような入力画面を介して、電子デバイス40の消費電流及び動作時間の入力を受け付ける。動作情報受付部108は、電子デバイス40が一連動作に含まれる各動作についての消費電流値及び動作時間の入力を受け付ける。動作情報受付部108は、昇降圧コンバータ42A及び42Bのそれぞれについて関係する動作の消費電流値及び動作時間の入力を受け付ける。コンバータ情報受付部110は、図9A及び図9Bに示すような入力画面を介して、昇降圧コンバータ42A及び42Bの出力電圧及び効率の入力を受け付ける。
【0093】
比較容量受付部116は、入力情報3として、蓄電デバイス30の比較対象の容量の入力を受け付ける(S304)。容量導出部112が蓄電デバイス30の下限容量を先に導出して、表示部130に表示させた後、比較容量受付部116は、蓄電デバイス30の比較対象の容量の入力を受け付けてもよい。
【0094】
生成部114は、入力情報4として、シミュレーション結果として表示部130に表示させるグラフの表示形式(エネルギー、電圧、または電流)の入力を受け付ける(S306)。
【0095】
容量導出部112は、入力情報1及び入力情報2に基づいて、下限容量及び比較容量のそれぞれについて突入電流値を導出する(S308)。容量導出部112は、式(3)に従って、下限容量及び比較容量のそれぞれについて突入電流値を導出してよい。
【0096】
続いて、容量導出部112は、入力情報1、入力情報2、及び入力情報3に基づいて、下限容量及び比較容量のそれぞれについて、電子デバイス40の一連動作における消費エネルギーEを式(4)に従って導出する(S310)。
【0097】
生成部114は、下限容量及び比較容量のそれぞれについて、蓄電デバイス30の充電エネルギーと放電エネルギーとの差分を導出することで、電子デバイス40が一連動作を実行している間における蓄電デバイス30に蓄えられるエネルギーの時間変化を導出する(S312)。
【0098】
さらに生成部114は、下限容量及び比較容量のそれぞれについて、入力情報1及び入力情報2に基づいて、蓄電デバイス30の放電時間を導出する(S314)。
【0099】
以上のそれぞれの導出結果に基づいて、生成部114は、下限容量及び比較容量のそれぞれについて、電子デバイス40が一連動作を実行する場合の蓄電デバイス30に蓄えられるエネルギー、蓄電デバイス30の電圧、または出力電流の時間変化を示す時間変化情報及び下限容量及び比較容量情報を生成し、表示部130に時間変化情報及び下限容量及び比較容量情報を表示させる(S316)。また、比較容量情報から比較容量における各デバイスの推奨動作時間を導出し、図20のように表示部130に表示させても良い。
【0100】
以上、本実施形態に係るシミュレーション装置100によれば、電子デバイス40が一連動作を実行するのに最低限必要な蓄電デバイス30の容量を容易に判断でき、適切な蓄電デバイス30を選択しやすくなり、環境エネルギーの有効活用が最適に行うことができる。
【0101】
図24は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化してよいコンピュータ1200の一例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーションまたは当該装置の1または複数の「部」として機能させることができる。または、当該プログラムは、コンピュータ1200に当該オペレーションまたは当該1または複数の「部」を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつかまたは全てに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0102】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、及びRAM1214を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、入力/出力ユニットを含み、それらは入力/出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。コンピュータ1200はまた、ROM1230を含む。CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
【0103】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブが、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納してよい。ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/またはコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。プログラムが、CD-ROM、USBメモリまたはICカードのようなコンピュータ可読記録媒体またはネットワークを介して提供される。プログラムは、コンピュータ可読記録媒体の例でもあるRAM1214、またはROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーションまたは処理を実現することによって構成されてよい。
【0104】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、またはUSBメモリのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0105】
また、CPU1212は、USBメモリ等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0106】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0107】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上またはコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0108】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM(登録商標))、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0109】
コンピュータ可読命令は、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードの何れかを含んでよい。ソースコードまたはオブジェクトコードは、従来の手続型プログラミング言語を含む。従来の手続型プログラミング言語は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語でよい。コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。プロセッサまたはプログラマブル回路は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0110】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0111】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0112】
10 発電デバイス
20 直流電圧変換器
30 蓄電デバイス
40 電子デバイス
41A,41B デカップリングコンデンサ
42A,42B 昇降圧コンバータ
44A,44B センサ
45 送信機
100 シミュレーション装置
102 充電電力受付部
104 電圧値受付部
106 容量受付部
108 動作情報受付部
110 コンバータ情報受付部
112 容量導出部
114 生成部
116 比較容量受付部
120 記憶部
130 表示部
1200 コンピュータ
1210 ホストコントローラ
1212 CPU
1214 RAM
1220 入力/出力コントローラ
1222 通信インタフェース
1230 ROM
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