(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076952
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】フルオロヨードアルカンを含む組成物
(51)【国際特許分類】
A62D 1/00 20060101AFI20240530BHJP
A62C 13/62 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
A62D1/00
A62C13/62 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023132997
(22)【出願日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】P 2022187899
(32)【優先日】2022-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023049172
(32)【優先日】2023-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】000003300
【氏名又は名称】東ソー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】岡 祐児
(72)【発明者】
【氏名】川邉 康介
【テーマコード(参考)】
2E191
【Fターム(参考)】
2E191AA01
2E191AA07
2E191AB12
2E191AB13
2E191AB41
(57)【要約】 (修正有)
【課題】従来公知の消火薬剤に比べて、より少量で消火性能が高い消火組成物を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)
(式中、Xは、各々独立して、H、又はFを表し、nは0~5の整数を表す。)で表されるフルオロヨードアルカンと界面活性剤と水を含むことを特徴とする、組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)
【化1】
(式中、Xは、各々独立して、H、又はFを表し、nは0~5の整数を表す。)
で表されるフルオロヨードアルカンと界面活性剤と水を含むことを特徴とする、組成物。
【請求項2】
上記の一般式(1)で表されるフルオロヨードアルカンが、下記一般式(2)
【化2】
(式中、Xは、各々独立して、H、又はFを表し、nは0~5の整数を表す。)
で表されるフルオロヨードアルカンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記の水の含有量が、前記フルオロヨードアルカン 1質量部に対して、1~500質量部である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記の水の含有量が、前記組成物全体を100質量%として、70~98質量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記の界面活性剤の含有量が、前記フルオロヨードアルカン 1質量部に対して、0.5~20質量部である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
請求項1の組成物であって、前記のフルオロヨードアルカンの含有量が、前記組成物を100質量%として、0.1~10質量%である、組成物。
【請求項7】
前記フルオロヨードアルカンが、1,1,1-トリフルオロ-2-ヨードエタン、1,1,1-トリフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1,1-トリフルオロ-4-ヨードブタン、及び1,1-ジフルオロ-2-ヨードエタンからなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記の界面活性剤が、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記の界面活性剤が、1-ノナンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ブチルトリメチルアンモニウムブロミド、トリメチルテトラデシルアンモニウムクロリド、ベンジルセチルジメチルアンモニウムクロリド、ベンジルドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルピリジニウムブロミド、1-ドデシルピリジニウムクロリド、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロミド、リン酸モノドデシルナトリウム、1-オクタンスルホン酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシンナトリウム、N-オレオイルサルコシンナトリウム、ドデシル硫酸リチウム、スルホこはく酸ビス(2-エチルヘキシル)ナトリウム、4-n-オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、1-ウンデカンスルホン酸ナトリウム、1-デカンスルホン酸ナトリウム、1-ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、1-テトラデカンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアラート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレアート、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタートからなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の組成物からなる、消火剤。
【請求項11】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の組成物を火災現場に放水することを特徴とする、消火方法。
【請求項12】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の組成物が充填された容器を備えることを特徴とする、消火用器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フルオロヨードアルカンを含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
水や水系消火薬剤といった消火水溶液は、紙、木材、又は森林等の火災を消火対象とする普通火災(A火災)の消火に使用され、冷却効果や隙間への浸透性により優れた消火性能を有する。ただし、消火対象に放水された消火水溶液は直ちに下方へ流れ落ちてしまうため、火災が完全に鎮火するまで放水を続けなければならず、大量の消火水溶液を必要とする。このため、大きな火災、特に林野火災等では消火水溶液の確保や搬送に大変な作業が強いられることになる。
【0003】
そのため、早く、少ない量で確実に消火できる消火薬剤が求められており、このような消火水溶液として、水に消火塩及び皮膜形成剤を添加した消火水溶液が報告されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の消火水溶液は、非水成分の含有量が多く、そのために環境負荷が高いという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、先の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記に示す発明が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明の一態様は、以下の[1]~[11]を含む。
【0008】
[1]
下記一般式(1)
【0009】
【0010】
(式中、Xは、各々独立して、H、又はFを表し、nは0~5の整数を表す。)
で表されるフルオロヨードアルカンと界面活性剤と水を含むことを特徴とする、組成物。
【0011】
[2]
上記の一般式(1)で表されるフルオロヨードアルカンが、下記一般式(2)
【0012】
【0013】
(式中、Xは、各々独立して、H、又はFを表し、nは0~5の整数を表す。)
で表されるフルオロヨードアルカンである、[1]に記載の組成物。
【0014】
[3]
前記の水の含有量が、前記フルオロヨードアルカン 1質量部に対して、1~500質量部である、[1]又は[2]に記載の組成物。
【0015】
[4]
前記の水の含有量が、前記組成物全体を100質量%として、70~98質量%である、[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の組成物。
【0016】
[5]
前記の界面活性剤の含有量が、前記フルオロヨードアルカン 1質量部に対して、0.5~20質量部である、[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の組成物。
【0017】
[6]
[1]乃至[5]のいずれか一項に記載の組成物であって、前記のフルオロヨードアルカンの含有量が、前記組成物を100質量%として、0.1~10質量%である、組成物。
【0018】
[7]
前記フルオロヨードアルカンが、1,1,1-トリフルオロ-2-ヨードエタン、1,1,1-トリフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1,1-トリフルオロ-4-ヨードブタン、及び1,1-ジフルオロ-2-ヨードエタンからなる群より選ばれる少なくとも一つである、[1]乃至[6]のいずれか一項に記載の組成物。
【0019】
[8]
前記の界面活性剤が、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一つである、[1]乃至[7]のいずれか一項に記載の組成物。
【0020】
[9]
前記の界面活性剤が、1-ノナンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ブチルトリメチルアンモニウムブロミド、トリメチルテトラデシルアンモニウムクロリド、ベンジルセチルジメチルアンモニウムクロリド、ベンジルドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルピリジニウムブロミド、1-ドデシルピリジニウムクロリド、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロミド、リン酸モノドデシルナトリウム、1-オクタンスルホン酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシンナトリウム、N-オレオイルサルコシンナトリウム、ドデシル硫酸リチウム、スルホこはく酸ビス(2-エチルヘキシル)ナトリウム、4-n-オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、1-ウンデカンスルホン酸ナトリウム、1-デカンスルホン酸ナトリウム、1-ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、1-テトラデカンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアラート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレアート、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタートからなる群より選ばれる少なくとも一つである、[1]乃至[8]のいずれか一項に記載の組成物。
【0021】
[10]
[1]乃至[9]のいずれか一項に記載の組成物からなる、消火剤。
【0022】
[11]
[1]乃至[9]のいずれか一項に記載の組成物を火災現場に放水することを特徴とする、消火方法。
【0023】
[12]
[1]乃至[9]のいずれか一項に記載の組成物が充填された容器を備えることを特徴とする、消火用器具。
【発明の効果】
【0024】
本発明の一態様によれば、従来公知の消火剤に比べて非水成分の含有量が少ない消火剤組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。
【0026】
上記の特許文献1は、水と、消火塩と、皮膜形成剤を含む消火組成物を開示しているが、特許文献1の実施例にあるように、35重量%を超える非水成分含有させることによって、はじめてその発明の効果が現れている。前記消火塩としては、リン酸ナトリウム塩、リン酸アンモニウム塩、リン酸鉄塩、又は硫酸塩等が開示されている。このように特許文献1に開示された消火組成物については、大量の消火塩を含むものであり、森林火災などの消火で使用された場合は、自然環境に大きな環境負荷を与えるという課題がある。
【0027】
本発明者らは、上記課題を解決する組成物を開発した。本発明の組成物は、消火組成物として使用することができ、消火で使用された場合であっても、消火塩類等の非水成分による環境負荷を低く抑えることができるという効果を奏するものである。
【0028】
また、本発明の組成物は、従来公知の消火組成物に比べて、より少量の使用量で火災を消火し得るという特長を示す。
【0029】
なお、本発明の組成物は、様々な種類の火災を消火する消火組成物として使用されてもよい(ただし、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、ウラン及びチタンなどの水反応性金属により引き起こされる火災、所謂D火災は除く)。
【0030】
本発明は、下記一般式(1)
【0031】
【0032】
(式中、Xは、各々独立して、H(水素原子)、又はF(フッ素原子)を表し、nは0~5の整数を表す。)
で表されるフルオロヨードアルカンと界面活性剤と水を含むことを特徴とする、組成物に関する。
【0033】
上記の一般式(1)で表されるフルオロヨードアルカンについては、消火性能が高い点で、下記一般式(2)
【0034】
【0035】
(式中、Xは、各々独立して、H、又はFを表し、nは0~5の整数を表す。)
で表されるフルオロヨードアルカンであることが好ましい。
【0036】
前記の一般式(1)で表されるフルオロヨードアルカンとしては、特に限定するものではないが、例えば、1,1,1-トリフルオロ-2-ヨードエタン、1,1,1-トリフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1,1,2-テトラフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1-ジフルオロ-2-ヨードエタン、1,1-ジフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1,1-トリフルオロ-4-ヨードブタン、1,1,1,2-テトラフルオロ-4-ヨードブタン、又は1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-4-ヨードブタン等を挙げることができる。
【0037】
前記の一般式(2)で表されるフルオロヨードアルカンとしては、特に限定するものではないが、例えば、1,1,1-トリフルオロ-2-ヨードエタン、1,1,1-トリフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1,1,2-テトラフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1,1-トリフルオロ-4-ヨードブタン、1,1,1,2-テトラフルオロ-4-ヨードブタン、又は1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-4-ヨードブタン等を挙げることができる。
【0038】
前記の一般式(1)で表されるフルオロヨードアルカンについては、消火性能が高い点で、1,1,1-トリフルオロ-2-ヨードエタン、1,1,1-トリフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1,1-トリフルオロ-4-ヨードブタン、1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1-ジフルオロ-2-ヨードエタン、及び1,1-ジフルオロ-3-ヨードプロパンからなる群より選ばれる少なくとも一つであることが好ましく、入手が容易な点で、1,1,1-トリフルオロ-2-ヨードエタン、1,1,1-トリフルオロ-3-ヨードプロパン、1,1,1-トリフルオロ-4-ヨードブタン、及び1,1-ジフルオロ-2-ヨードエタンからなる群より選ばれる少なくとも一つであることがより好ましい。
【0039】
なお、前記のフルオロヨードアルカンについては、上述した具体的なフルオロヨードアルカンを単独で用いることもできるし、2種以上の具体的なフルオロヨードアルカンを組み合わせて組成物とすることができる。
【0040】
本発明において、界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、双性イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、又はフッ素系界面活性剤等を挙げることができる。これらのうち、性能が高い点で、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び非イオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
【0041】
なお、前記の界面活性剤については、上述した界面活性剤を単独で用いることもできるし、2種以上の界面活性剤を組み合わせて組成物とすることができる。
【0042】
前記のアニオン界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、カルボン酸系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤、硫酸エステル系界面活性剤、又はりん酸系界面活性剤などを挙げることができ、より具体的には、例えば、1-オクタンスルホン酸ナトリウム、4-n-オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシンナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、N-デカノイルサルコシンナトリウム、N-オレオイルサルコシンナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシンナトリウム、リン酸モノドデシルナトリウム、1-ウンデカンスルホン酸ナトリウム、スルホこはく酸ビス(2-エチルヘキシル)ナトリウム、1-ペンタデカンスルホン酸ナトリウム、5-スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム、1-ノナンスルホン酸ナトリウム、1-ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、1-ドデカンスルホン酸ナトリウム、1-テトラデカンスルホン酸ナトリウム、1-デカンスルホン酸ナトリウム、1-オクタデカンスルホン酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸リチウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、又はドデシル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
【0043】
前記のカチオン界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、アンモニウム塩型界面活性剤、又は4級アンモニウム塩型界面活性剤などを挙げることができ、より具体的には、例えば、トリメチルステアリルアンモニウムクロリド、n-オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、n-オクチルアンモニウムブロミド、n-オクチルアンモニウムクロリド、n-オクチルトリメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、トリメチルステアリルアンモニウムブロミド、オクタデシルアミン塩酸塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムテトラフルオロボラート、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルノニルアンモニウムブロミド、ドデシルアミン塩酸塩、ジ-n-アルキルジメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘプタデシルトリメチルアンモニウムブロミド、トリメチルテトラデシルアンモニウムクロリド、ドミフェンブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム硫酸水素塩、キサデシルトリメチルアンモニウムヘキサフルオロホスファート、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロミド、過塩素酸ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ブチルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルアミン臭化水素酸塩、ベンゼトニウムクロリド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ベンジルセチルジメチルアンモニウムクロリド、ベンジルドデシルジメチルアンモニウムブロミド、ベンジルドデシルジメチルアンモニウムクロリド二水和物、ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウムクロリド、1-ヘキサデシル-4-メチルピリジニウムクロリド、ヘキサデシルピリジニウムクロリド一水和物、ヘキサデシルピリジニウムブロミド水和物、1-ドデシルピリジニウムクロリド、又はN-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
【0044】
前記の非イオン界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、Tween40(ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート)、Tween60(ポリオキシエチレンソルビタンモノステアラート)、Tween85(ポリオキシエチレンソルビタントリオレアート)、Tween80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート)、Tween20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート)、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル2000、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコールモノオレイルエーテル、ポリエチレングリコール4000、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリエチレングリコールモノ-4-ノニルフェニルエーテル、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリエチレングリコール2000、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコールモノメチルエーテ4000、モノステアリン、又はモノパルミチン等が挙げられる。
【0045】
前記の双性イオン界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホナート、3-(ドデシルジメチルアンモニオ)プロパン-1-スルホナート、又は3-[ジメチル(オクタデシル)アンモニオ]プロパン-1-スルホナート等が挙げられる。
【0046】
前記の非イオン性界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、エステル型非イオン性界面活性剤、エーテル型非イオン性界面活性剤、又はエステル・エーテル型非イオン性界面活性剤等が挙げられ、より具体的には、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステル、アルキルポリエトキシレート、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールエーテル、又はポリエチレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0047】
前記のフッ素系界面活性剤は、フルオロアルキル基を有する界面活性剤の総称であり、含フッ素アニオン界面活性剤、含フッ素カチオン界面活性剤、含フッ素双性イオン界面活性剤、及び含フッ素非イオン界面活性剤に分類することができる。
【0048】
本発明の組成物における界面活性剤については、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一つであることが好ましく、スルホン酸系界面活性剤、アンモニウム塩型界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一つであることがより好ましく、1-ノナンスルホン酸ナトリウムブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニウムブロミド、トリメチルテトラデシルアンモニウムクロリド、ベンジルセチルジメチルアンモニウムクロリド、ベンジルドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルピリジニウムブロミド、1-ドデシルピリジニウムクロリド、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロミド、リン酸モノドデシルナトリウム、1-オクタンスルホン酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシンナトリウム、N-オレオイルサルコシンナトリウム、ドデシル硫酸リチウム、スルホこはく酸ビス(2-エチルヘキシル)ナトリウム、4-n-オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、1-ウンデカンスルホン酸ナトリウム、1-デカンスルホン酸ナトリウム、1-ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、1-テトラデカンスルホン酸ナトリウム、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタートからなる群より選ばれる少なくとも一つであることがより好ましい。
【0049】
なお、本発明の組成物における界面活性剤については、その使用量を極めて低く抑えつつ、前記組成物が高い消化能力を発揮できるという点で、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤を含有するものであることが好ましく、スルホン酸系界面活性剤、アンモニウム塩型界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤を含有するものであることがより好ましい。
【0050】
前記のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤としては、その使用量を少なくすることによって環境負荷を低減できるという点で、1-ノナンスルホン酸ナトリウム、リン酸モノドデシルナトリウム、1-オクタンスルホン酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシンナトリウム、N-オレイルサルコシンナトリウム、ドデシル硫酸リチウム、スルホこはく酸ビス(2-エチルヘキシル)ナトリウム、4-n-オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、1-ウンデカスルホン酸ナトリウム、1-ヘキサデカスルホン酸ナトリウム、及び1-テトラデカスルホン酸ナトリウムからなる群より選ばれるアニオン界面活性剤、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ブチルトリメチルアンモニウムブロミド、トリメチルテトラデシルアンモニウムクロリド、ベンジルセチルジメチルアンモニウムクロリド、ベンジルドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルピリジニウムブロミド、1-ドデシルピリジニウムクロリド、及びヘキシルトリメチルアンモニウムブロミドからなる群より選ばれるカチオン界面活性剤、並びにポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタートからなる非イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤であることが好ましい。
【0051】
前記のスルホン酸系界面活性剤、アンモニウム塩型界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤としては、その使用量を少なくすることによって環境負荷を低減できるという点で、1-ノナンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタートを含有するものであることがより好ましい。
【0052】
本発明において、水については、特に限定するものではないが、例えば、淡水、海水、雨水、純水、市水、工業用水、又は排水などが挙げられる。
【0053】
本発明の組成物において、水の含有量については、特に限定するものではないが、前記フルオロヨードアルカンを1質量部として、1~1000質量部であることが好ましく、5~500質量部であることがより好ましく、10~100質量部出ることがより好ましい。
【0054】
本発明の組成物における水の含有量については、本発明の組成物の全量を100質量%として、50~99質量%であることが好ましく、70~98質量%であることがより好ましく、80~98質量%であることがより好ましい。
【0055】
本発明において、前記の一般式(1)で表されるフルオロヨードアルカンの含有量については、特に限定するものではないが、本発明の組成物全量を100質量%として、0.1~50質量%であることが好ましく、0.1~40質量%であることがより好ましく、0.3~30質量%であることがより好ましく、0.4~20質量%であることがより好ましく、0.5~10質量%であることがより好ましく、0.5~5質量%であることがより好ましく、0.5~3質量%であることがより好ましい。
【0056】
本発明において、界面活性剤の含有量については、特に限定するものではないが、本発明の組成物全量を100質量%として、0.1~50質量%であることが好ましく、0.5~40質量%であることがより好ましく、1~20質量%であることがより好ましく、1~10質量%であることがより好ましく、1~8質量%であることがより好ましい。
【0057】
なお、本発明の組成物における界面活性剤が、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤である場合、又はスルホン酸系界面活性剤、アンモニウム塩型界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤を含有するものである場合、当該界面活性剤の含有量については、特に限定するものではないが、本発明の組成物全量を100質量%として、0.1~8質量%であることが好ましく、0.2~5質量%であることがより好ましく、0.5~3質量%であることがより好ましい。
【0058】
本発明の組成物における界面活性剤の含有量については、前記フルオロヨードアルカン 1質量部に対して、0.5~20質量部であることが好ましく、0.5~15質量部であることがより好ましく、0.5~10質量部であることがより好ましい。
【0059】
なお、本発明の組成物における界面活性剤が、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤である場合、又はスルホン酸系界面活性剤、アンモニウム塩型界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤を含有するものである場合、当該界面活性剤の含有量については、特に限定するものではないが、前記フルオロヨードアルカン 1質量部に対して、0.5~10質量部であることが好ましく、0.5~7質量部であることがより好ましく、0.5~5質量部であることがより好ましい。
【0060】
上記のフルオロヨードアルカンと水は相溶しない。この為、上記のフルオロヨードアルカンと水を単純混合すると二層分離する。ここで、本発明の組成物とすることによって、前記のフルオロヨードアルカンは、水中に完全に(均一に)溶解するか、又は安定な均一分散状態を形成することができるようになる。
【0061】
本発明の組成物には、前記のフルオロヨードアルカン、界面活性剤、及び水以外に、通常、消火剤用組成物に用いられている消火剤用成分を含有していてもよい。
【0062】
前記の消火剤用成分としては、例えば、グリセリンなどの多価アルコール、パルミチン酸、及びミリスチン酸等の高級脂肪酸、又はそれらの誘導体、ラウリルアルコール、及びセチルアルコール等の高級アルコール、又はその誘導体、クエン酸、酒石酸、及び乳酸等の有機酸、又はその誘導体、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、及びアルギン酸ナトリウム等の水溶性高分子、コハク酸、グルコン酸、炭酸塩、及び炭酸水素酸塩等のpH調整剤、L-グルタミン酸二酢酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、リンゴ酸塩、グルコン酸塩、及びフィチン酸塩等のキレート剤、ペクチン、及びキサンタンガム等の増粘剤、エチレングリコール、不凍タンパク質等の不凍成分、苛性塩、及びアンモニア等の塩基、塩酸、硫酸、及び硝酸等の鉱酸、メタノール、及びエタノール等の低級アルコール、泡消火剤、並びに不燃性液体等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0063】
前記の不燃性液体としては、特に限定するものではないが、例えば、ヒドロフルオロカーボン、フルオロエーテルが挙げられる。
【0064】
前記のヒドロフルオロカーボンとしては、特に限定するものではないが、例えば、ヘキサデカフルオロ(1,3-ジメチルシクロヘキサン)、フルオロシクロヘキサン、フルオロシクロペンタン、又は1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン等が挙げられる。
【0065】
前記のフルオロエーテルとしては、特に限定するものではないが、例えば、メチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、フルオロメチル1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルエーテル、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエチルメチルエーテル、エチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルメチルエーテル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、又は1-クロロ-2,2,2-トリフルオロエチルジフルオロメチルエーテル等が挙げられる。
【0066】
本発明の組成物は、消火剤として使用することができ、本発明の組成物からなる消火剤については、従来の消火剤や水に比べ消火性能が優れている。
【0067】
消火性能としては、例えば、鎮火するまでに要した時間や消火液の使用量を基に、それぞれ消火速度や消火効率(消火液削減の程度)として評価できる。
【0068】
特に消火速度の向上は、救助活動に関わる被災者や消防士などの安全、更には延焼など被害の拡大防止に密接に関係するため最も重要である。また、消火効率の向上によって、例えば、より小型の機材で対応可能となり、火災現場への必要機材の運搬効率の向上に繋がる。更には、火災現場での人員の削減や、各種装備を着けた消防士の作業の負荷軽減に繋がるため、消防活動自体の効率が飛躍的に向上する。このように、消火速度や消火効率の向上は、人命救助や被害の最小化へ大きく貢献できる。
【0069】
本発明の組成物を消火剤として使用する場合、前記組成物を火災現場に放水することが好ましい。消火剤として使用する方法としては、より詳細には、例えば、前記組成物を消火器に充填して散布する方法、貯蔵容器、若しくはタンクなどに充填した前記組成物をポンプ圧送により放射する方法、前記組成物を噴霧器に充填して散布する方法、ヘリコプターや航空機等で上空より前記組成物を散布する方法、又は熱溶融性、若しくは熱破損性の樹脂容器に前記組成物を充填した消火弾を容器ごと直接火災現場へ投入する方法等が挙げられる。尚、前記組成物を消火器やポンプ圧送などで放射する際、先端のノズルに泡発生用ノズルなどを取り付け、前記組成物を泡状にして使用しても良い。この場合、放射される組成物は泡状となるため、より効果的に消火できる。
【0070】
本発明の消火用器具は、前記の組成物が充填された容器を備えることが好ましい。
【0071】
本発明の消火用器具としては、特に限定するものではないが、例えば、前記の組成物が充填されたタンクとノズル等を備える消火器、又は前記の組成物が充填されたタンクとポンプと筒先等を備える消防設備等を挙げることができる。
【0072】
本発明の組成物については、従来公知の消火システム用の消火剤として使用することもできる。前記の消火システムとしては、例えば、消火剤を充填した消火器と、この消火器に連絡する放射又は散布手段とから構成される消火システム、又は消火剤を貯蔵した容器と、この容器に連絡する放射又は散布手段と、前記容器から放射又は散布手段に向けて消火剤を圧送するための加圧手段とから構成される消火システム等が挙げられる。これら消火システムについては、航空機又はヘリコプター等に備えられていてもよい。
【0073】
なお、航空機又はヘリコプターを利用して消火する方法の一例として、前記の熱破損性の樹脂容器に前記組成物を充填した消火弾を航空機又はヘリコプターから直接火元に投下する方法を挙げることができる。
【0074】
本発明の組成物は、優れたラジカルトラップ効果が期待されるため、A火災(普通火災)のみならず、B火災(油火災)の消火にも高い効果が期待される。また、本発明組成物を噴霧放射することによって、C火災(電気火災)への適用が可能であり、優れた消火効果が期待される。
【実施例0075】
以下、本発明を実施例によって具体的に記述する。しかし、これらによって本発明は限定して解釈されるものではない。
【0076】
[消火性評価(消火実験)]
本発明組成物の消火性を評価するにあたり、以下の手法を用いて評価を行った。
【0077】
A4サイズのPPC用紙10枚重ねた状態のものに着火し、火炎が安定した後(着火から20秒後)に、蓄圧式噴霧器を用いて本発明組成物を噴霧した。鎮火を確認した後に溶液の噴霧を終了した。噴霧開始から噴霧終了までに使用した本発明組成物量と消火時間を記録し、本発明組成物の消火性を比較した。
【0078】
[消火性評価(消火実験(2))]
本発明組成物の消火性を評価するにあたり、以下の手法を用いて評価を行った。
【0079】
A4サイズのPPC用紙10枚重ねた状態のものに着火し、火炎が安定した後(着火から60秒後)に、蓄圧式噴霧器を用いて本発明組成物を噴霧した。鎮火を確認した後に溶液の噴霧を終了した。噴霧開始から噴霧終了までに使用した本発明組成物量と消火時間を記録し、本発明組成物の消火性を比較した。
【0080】
[消火性評価(本試験)]
本発明の組成物の消火性を評価するにあたり、消防法の規定に基づく消火器の技術上の規格を定める省令に従い、普通火災の性能評価に用いられる第1模型(通称;A-2模型)を使い、消火性を評価した。第1模型は、架台の上に木材(30mm×35mm×900mmの角材)144本を6本-(-6本-5本-5本-6本-)6-6本と井桁に配列したものであり、第1模型の下部には着火時に使用するガソリン3Lを入れる燃焼なべを設置する。消火は、燃焼なべ中のガソリンに点火した後3分後に開始した。消火には、噴霧器(株式会社工進 ガーデンスプレーヤーMS-252)を用いての本発明組成物を噴霧した。鎮火を確認した後に本発明組成物の噴霧を終了した。噴霧開始から噴霧終了までに使用した本発明組成物量と消火時間を記録し、消火剤として用いた本発明組成物の消火性を比較した。
【0081】
実施例1-1
水 178g、界面活性剤として1-ノナンスルホン酸ナトリウム 20g、及びトリフルオロヨードアルカンとして1,1,1-トリフルオロ-3-ヨードプロパン(以下、「TFIP」と記載する。) 2gを混合し、組成物(組成物1)を作製した。作製した組成物1は、均一な水溶液状であった。その後、組成物1の[消火性評価(消火実験)]を行った。その結果、109g使用して46秒後に鎮火を確認した。
【0082】
実施例1-2
実施例1-1において、TFIPのかわりに1,1,1-トリフルオロ-2-ヨードエタン(以下、「TFIE」と記載する。)を用いた以外においては実施例1-1と同様の操作を実施し、組成物(組成物2)を作製した。作製した組成物2は、均一な水溶液状であった。その後、組成物2の[消火性評価(消火実験)]を行った。その結果、200g使用して50秒後に鎮火を確認した。
【0083】
実施例1-3
水 178g、界面活性剤として1-オクタンスルホン酸ナトリウム 20g、及びトリフルオロヨードアルカンとしてTFIE 2gを混合し、組成物(組成物3)を作製した。作製した組成物3は、均一な水溶液状であった。その後、組成物3の[消火性評価(消火実験)]を行った。その結果、122g使用して58秒後に鎮火を確認した。
【0084】
実施例1-4
水 156g、界面活性剤として1-ノナンスルホン酸ナトリウム 40g、及びトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 4gを混合し、組成物(組成物4)を作製した。作製した組成物5は、均一な分散液状であった。その後、組成物4の[消火性評価(消火実験)]を行った。その結果、104g使用して47秒後に鎮火を確認した。
【0085】
実施例1-5
実施例1-4において、TFIPのかわりにTFIEを用いた以外においては実施例1-4と同様の操作を実施し、組成物(組成物5)を作製した。作製した組成物5は均一な水溶液状であった。その後、組成物5の[消火性評価(消火実験)]を行った。その結果、89g使用して38秒後に鎮火を確認した。
【0086】
実施例1-6
水 178g、界面活性剤としてテトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 20g、及びトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 2gを混合し、組成物(組成物6)を作製した。作製した組成物6は均一な水溶液状であった。その後、組成物6の[消火性評価(消火実験)]を行った。その結果、85g使用して31秒後に鎮火を確認した。
【0087】
実施例1-7
実施例1-6において、TFIPのかわりにTFIEを用いた以外においては実施例1-6と同様の操作を実施し、組成物(組成物7)を作製した。作製した組成物7は均一な水溶液状であった。その後、組成物7の[消火性評価(消火実験)]を行った。その結果、96g使用して35秒後に鎮火を確認した。
【0088】
実施例1-8
水 178g、界面活性剤としてポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 20g、及びトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 2gを、混合し、組成物(組成物8)を作製した。作製した組成物8は均一な水溶液状であった。その後、組成物8の[消火性評価(消火実験)]を行った。その結果、123g使用して47秒後に鎮火を確認した。
【0089】
実施例1-9
実施例1-8において、TFIPのかわりにTFIEを用いた以外においては実施例1-8と同様の操作を実施し、組成物(組成物9)を作製した。作製した組成物9は均一な水溶液状であった。その後、組成物9の[消火性評価(消火実験)]を行った。その結果、122g使用して40秒後に鎮火を確認した。
【0090】
比較例1-1
水 200gを用いて、[消火性評価(消火実験)]を行った。その結果、200g使用して105秒後に鎮火を確認した。
【0091】
これまでの結果を表1にまとめた。
【0092】
【0093】
実施例2-1
水 29.1kg(組成物全体の97質量%)、界面活性剤として1-ノナンスルホン酸ナトリウム 0.3kg(組成物全体の1質量%)、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.15kg(組成物全体の0.5質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 0.15kg(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 0.3kg(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物10)を作製した。作製した組成物10は均一な水溶液状であった。その後、組成物10の[消火性評価(本試験)]を行った。その結果、18kg使用して12分後に鎮火を確認した。
【0094】
比較例2-1
水を用いて、本試験を行った。その結果、35kg使用して22分後に鎮火を確認した。
【0095】
比較例2-2
水 39.2kg(組成物全体の98質量%)に、リン酸二水素アンモニウム 0.4kg(組成物全体の1質量%)、及び硫酸アンモニウム 0.4kg(組成物全体の1質量%)を混合させた水溶液を作製した。作成した水溶液は均一な水溶液状であった。その後、前記水溶液の[消火性評価(本試験)]を行った。その結果、35kg使用して20分後に鎮火を確認した。
【0096】
実施例3-1
水 145.5g(組成物全体の97質量%)、界面活性剤として1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5g(組成物全体の1質量%)、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(前記の組成物10と同じ組成)を作製した。作製した組成物10は均一な水溶液状であった。その後、組成物10の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して142秒後に鎮火を確認した。
【0097】
実施例3-2
実施例3-1において、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75gのかわりにブチルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75gを用いた以外においては実施例3-1と同様の操作を実施し、組成物(組成物11)を作製した。作製した組成物11は、均一な水溶液状であった。その後、組成物11の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して291秒後に鎮火を確認した。
【0098】
実施例3-3
実施例3-1において、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75gのかわりにトリメチルテトラデシルアンモニウムクロリド 0.75gを用いた以外においては実施例3-1と同様の操作を実施し、組成物(組成物12)を作製した。作製した組成物12は、均一な水溶液状であった。その後、組成物12の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して222秒後に鎮火を確認した。
【0099】
実施例3-4
実施例3-1において、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75gのかわりにベンジルセチルジメチルアンモニウムクロリド 0.75gを用いた以外においては実施例3-1と同様の操作を実施し、組成物(組成物13)を作製した。作製した組成物13は、均一な水溶液状であった。その後、組成物13の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して246秒後に鎮火を確認した。
【0100】
実施例3-5
実施例3-1において、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75gのかわりにベンジルドデシルジメチルアンモニウムクロリド 0.75gを用いた以外においては実施例3-1と同様の操作を実施し、組成物(組成物14)を作製した。作製した組成物14は、均一な水溶液状であった。その後、組成物14の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して199秒後に鎮火を確認した。
【0101】
実施例3-6
実施例3-1において、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75gのかわりにヘキサデシルピリジニウムブロミド 0.75gを用いた以外においては実施例3-1と同様の操作を実施し、組成物(組成物15)を作製した。作製した組成物15は、均一な水溶液状であった。その後、組成物15の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して280秒後に鎮火を確認した。
【0102】
実施例3-7
実施例3-1において、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75gのかわりに1-ドデシルピリジニウムクロリド 0.75gを用いた以外においては実施例3-1と同様の操作を実施し、組成物(組成物16)を作製した。作製した組成物16は、均一な水溶液状であった。その後、組成物16の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して262秒後に鎮火を確認した。
【0103】
実施例3-8
実施例3-1において、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75gのかわりにヘキシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75gを用いた以外においては実施例3-1と同様の操作を実施し、組成物(組成物17)を作製した。作製した組成物17は、均一な水溶液状であった。その後、組成物17の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して321秒後に鎮火を確認した。
【0104】
実施例3-9
水 145.5g(組成物全体の97質量%)、界面活性剤として1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5g(組成物全体の1質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 1.5g(組成物全体の1質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物18)を作製した。作製した組成物18は均一な乳白色水溶液であった。その後、組成物18の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して159秒後に鎮火を確認した。
【0105】
実施例3-10
実施例3-1において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりにリン酸モノドデシルナトリウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-1と同様の操作を実施し、組成物(組成物19)を作製した。作製した組成物19は、均一な乳白色水溶液であった。その後、組成物19の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して104秒後に鎮火を確認した。
【0106】
実施例3-11
実施例3-9において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりにリン酸モノドデシルナトリウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-9と同様の操作を実施し、組成物(組成物20)を作製した。作製した組成物20は、均一な乳白色水溶液であった。その後、組成物20の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して119秒後に鎮火を確認した。
【0107】
実施例3-12
実施例3-9において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりに1-オクタンスルホン酸ナトリウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-9と同様の操作を実施し、組成物(組成物21)を作製した。作製した組成物21は、均一な乳白色水溶液であった。その後、組成物21の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して241秒後に鎮火を確認した。
【0108】
実施例3-13
実施例3-9において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりにN-ラウロイルサルコシンナトリウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-9と同様の操作を実施し、組成物(組成物22)を作製した。作製した組成物22は、均一な乳白色水溶液であった。その後、組成物22の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して186秒後に鎮火を確認した。
【0109】
実施例3-14
実施例3-9において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりにN-オレオイルサルコシンナトリウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-9と同様の操作を実施し、組成物(組成物23)を作製した。作製した組成物23は、均一な乳白色水溶液であった。その後、組成物23の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して210秒後に鎮火を確認した。
【0110】
実施例3-15
実施例3-9において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりにドデシル硫酸リチウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-9と同様の操作を実施し、組成物(組成物24)を作製した。作製した組成物24は、均一な水溶液状であった。その後、組成物24の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して201秒後に鎮火を確認した。
【0111】
実施例3-16
実施例3-9において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりにスルホこはく酸ビス(2-エチルヘキシル)ナトリウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-9と同様の操作を実施し、組成物(組成物25)を作製した。作製した組成物25は、均一な水溶液状であった。その後、組成物25の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して196秒後に鎮火を確認した。
【0112】
実施例3-17
実施例3-9において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりに4-n-オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-9と同様の操作を実施し、組成物(組成物26)を作製した。作製した組成物26は、均一な水溶液状であった。その後、組成物26の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して232秒後に鎮火を確認した。
【0113】
実施例3-18
実施例3-9において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりに1-ウンデカンスルホン酸ナトリウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-9と同様の操作を実施し、組成物(組成物27)を作製した。作製した組成物27は、均一な水溶液状であった。その後、組成物27の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して242秒後に鎮火を確認した。
【0114】
実施例3-19
実施例3-9において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりに1-デカンスルホン酸ナトリウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-9と同様の操作を実施し、組成物(組成物28)を作製した。作製した組成物28は、均一な水溶液状であった。その後、組成物28の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して187秒後に鎮火を確認した。
【0115】
実施例3-20
実施例3-9において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりに1-ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-9と同様の操作を実施し、組成物(組成物29)を作製した。作製した組成物29は、均一な水溶液状であった。その後、組成物29の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して183秒後に鎮火を確認した。
【0116】
実施例3-21
実施例3-9において、1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5gのかわりに1-テトラデカンスルホン酸ナトリウム 1.5gを用いた以外においては実施例3-9と同様の操作を実施し、組成物(組成物30)を作製した。作製した組成物30は、均一な水溶液状であった。その後、組成物30の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して137秒後に鎮火を確認した。
【0117】
実施例3-22
水 146.1g(組成物全体の97.4質量%)、界面活性剤として1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5g(組成物全体の1質量%)、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.15g(組成物全体の0.1質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物31)を作製した。作製した組成物31は均一な水溶液状であった。その後、組成物31の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して208秒後に鎮火を確認した。
【0118】
実施例3-23
水 146.1g(組成物全体の97.4質量%)、界面活性剤として1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5g(組成物全体の1質量%)、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 0.15g(組成物全体の0.1質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物32)を作製した。作製した組成物32は均一な水溶液状であった。その後、組成物32の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して210秒後に鎮火を確認した。
【0119】
実施例3-24
水 146.7g(組成物全体の97.8質量%)、界面活性剤として1-ノナンスルホン酸ナトリウム 0.30g(組成物全体の0.2質量%)、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物33)を作製した。作製した組成物33は均一な水溶液状であった。その後、組成物33の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して269秒後に鎮火を確認した。
【0120】
実施例3-25
水 145.5g(組成物全体の97質量%)、界面活性剤として1-ノナンスルホン酸ナトリウム 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 1.5g(組成物全体の1.0質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物34)を作製した。作製した組成物34は均一な水溶液状であった。その後、組成物34の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して201秒後に鎮火を確認した。
【0121】
実施例3-26
水 144g(組成物全体の96質量%)、界面活性剤として1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5g(組成物全体の1質量%)、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 3.0g(組成物全体の2質量%)を混合し、組成物(組成物35)を作製した。作製した組成物35は均一な水溶液状であった。その後、組成物35の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して103秒後に鎮火を確認した。
【0122】
実施例3-27
水 145.5g(組成物全体の97質量%)、界面活性剤として1-ノナンスルホン酸ナトリウム 1.5g(組成物全体の1質量%)、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIE 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物36)を作製した。作製した組成物36は均一な水溶液状であった。その後、組成物36の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して155秒後に鎮火を確認した。
実施例3-28
水 145.5g(組成物全体の97質量%)、界面活性剤としてリン酸モノドデシル
ナトリウム 2.25g(組成物全体の1.5質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物37)を作製した。作製した組成物37は均一な水溶液状であった。その後、組成物37の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して136秒後に鎮火を確認した。
実施例3-29
水 145.5g(組成物全体の97質量%)、界面活性剤としてリン酸モノドデシル
ナトリウム 2.25g(組成物全体の1.5質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート(Tween60) 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物38)を作製した。作製した組成物38は均一な水溶液状であった。その後、組成物38の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して223秒後に鎮火を確認した。
実施例3-30
水 145.5g(組成物全体の97質量%)、界面活性剤としてリン酸モノドデシル
ナトリウム 2.25g(組成物全体の1.5質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノステアラート(Tween80) 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物39)を作製した。作製した組成物39は均一な水溶液状であった。その後、組成物39の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して139秒後に鎮火を確認した。
実施例3-31
水 145.5g(組成物全体の97質量%)、界面活性剤としてリン酸モノドデシル
ナトリウム 2.25g(組成物全体の1.5質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタントリオレアート(Tween85) 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物40)を作製した。作製した組成物40は均一な水溶液状であった。その後、組成物40の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して120秒後に鎮火を確認した。
実施例3-32
水 145.5g(組成物全体の97質量%)、界面活性剤としてリン酸モノドデシル
ナトリウム 2.25g(組成物全体の1.5質量%)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート(Tween40) 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにジフルオロヨードアルカンとして1,1-ジフルオロ-2-ヨードエタン(以下、「DFIE」と記載する。) 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物41)を作製した。作製した組成物41は均一な水溶液状であった。その後、組成物41の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して92秒後に鎮火を確認した。
実施例3-33
水 145.5g(組成物全体の97質量%)、界面活性剤としてリン酸モノドデシル
ナトリウム 2.25g(組成物全体の1.5質量%)、及びオクタエチレングリコールモノドデシルエーテル 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとしてTFIP 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物42)を作製した。作製した組成物42は均一な水溶液状であった。その後、組成物42の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して130秒後に鎮火を確認した。
実施例3-34
水 145.5g(組成物全体の97質量%)、界面活性剤としてリン酸モノドデシル
ナトリウム 2.25g(組成物全体の1.5質量%)、及びオクタエチレングリコールモノドデシルエーテル 0.75g(組成物全体の0.5質量%)、並びにトリフルオロヨードアルカンとして1,1,1-トリフルオロ-4-ヨードブタン(以下、「TFIB」と記載する。) 1.5g(組成物全体の1質量%)を混合し、組成物(組成物43)を作製した。作製した組成物43は均一な水溶液状であった。その後、組成物43の[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して154秒後に鎮火を確認した。
【0123】
比較例3-1
水 150gを用いて、[消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して462秒後に鎮火を確認した。
【0124】
比較例3-2
特許文献1(特表2022-508910)に開示された組成物12を用いて、消火性評価(消火実験(2))]を行った。その結果、150g使用して308秒後に鎮火を確認した。
【0125】
これまでの結果を表2~5にまとめた。
【0126】
【0127】
【0128】
【0129】