IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社リコーの特許一覧

<>
  • 特開-シート搬送装置及び画像形成装置 図1
  • 特開-シート搬送装置及び画像形成装置 図2
  • 特開-シート搬送装置及び画像形成装置 図3
  • 特開-シート搬送装置及び画像形成装置 図4
  • 特開-シート搬送装置及び画像形成装置 図5
  • 特開-シート搬送装置及び画像形成装置 図6
  • 特開-シート搬送装置及び画像形成装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078267
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】シート搬送装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/66 20060101AFI20240603BHJP
   B65H 3/48 20060101ALI20240603BHJP
   B65H 3/12 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
B65H3/66
B65H3/48 310Z
B65H3/12 310Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190704
(22)【出願日】2022-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
(72)【発明者】
【氏名】小原 啓
【テーマコード(参考)】
3F343
【Fターム(参考)】
3F343FA02
3F343FB01
3F343FC04
3F343GA01
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA01
3F343JB05
3F343JB27
3F343JD28
3F343KB03
3F343LB08
3F343LC06
(57)【要約】
【課題】シート搬送装置の搬送負荷を従来に比して小さくできるシート搬送装置を提供する。
【解決手段】シートを積載するシート積載部5と、シートにエアを吹き付けるエア吹き付け手段30と、シート積載部上の最上位シートに対向する上面規制部材1と、を備えたシート搬送装置において、上面規制部材1は、シート搬送方向で互いに間隔を置いた複数箇所で最上位シートに接触する。ガイド部材としは、シート搬送方向で前記シート積載部との距離が変化するように波打った形状の線状部材を用いることができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを積載するシート積載部と、
前記シートにエアを吹き付けるエア吹き付け手段と、
前記シート積載部上の最上位シートに対向するガイド部材と、を備えたシート搬送装置において、
前記ガイド部材は、シート搬送方向で互いに間隔を置いた複数箇所で前記最上位シートに接触することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシート搬送装置において、
前記ガイド部材は、シート搬送方向で前記シート積載部との距離が変化するように波打った形状の線状部材であることを特徴とするシート搬送装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシート搬送装置において、
前記ガイド部材を、シート搬送方向と直交する方向で互いに間隔を置いて複数配置したことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項4】
請求項1に記載のシート搬送装置において、
前記エア吹き付け手段からのエアーで浮上した前記最上位シートを吸着して搬送する吸着搬送手段を設け、
前記ガイド部材の前記最上位シートと接触する複数箇所の高さを、前記吸着搬送手段の吸着搬送高さ以上に設定したことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項5】
請求項1に記載のシート搬送装置において、
前記エア吹き付け手段からのエアーで浮上した前記最上位シートを吸着して搬送する吸着搬送手段と、
シート搬送方向における前記吸着搬送手段と前記ガイド部材との間に配置され、前記最上位シートへの対向面を有する面ガイド部材とを設けたことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項6】
請求項5に記載のシート搬送装置において、
前記ガイド部材の前記最上位シートと接触する複数箇所の高さを、前記面ガイド部材の前記対向面の高さよりも低く設定したことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項7】
請求項6に記載のシート搬送装置において、
前記ガイド部材の前記最上位シートと接触する複数箇所の高さを、前記吸着搬送手段の吸着搬送高さ以上に設定したことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項8】
請求項1に記載のシート搬送装置において、
前記ガイド部材は、基材の少なくとも前記最上位シートとの対向面側に前記基材よりもシートとの摩擦係数が小さくなる表面層を設けたことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか一に記載のシート搬送装置と、シートに画像を形成する画像形成部とを一体又は別体に備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート搬送装置及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、シートを積載するシート積載部と、シートにエアを吹き付けるエア吹き付け手段と、シート積載部上の最上位シートに対向するガイド部材と、を備えたシート搬送装置が知られている。
例えば、特許文献1には、エア吹き付け手段でシート積載部の複数のシートにエアを吹き付けて最上位シートを他のシートから分離し、この分離された最上位シートを搬送するシート搬送装置が開示されている。このシート搬送装置では、分離された最上位シートの面に搬送方向の上流域から下流側の所定の領域に亘って接触して、このシートをガイドする線状のガイド部材が設けられている。このガイド部材は、シート搬送方向に直交する方向で互いに間隔を置いて複数配置されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
シート搬送装置では搬送負荷を小さくしたいという要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決するために、本発明は、シートを積載するシート積載部と、前記シートにエアを吹き付けるエア吹き付け手段と、前記シート積載部上の最上位シートに対向するガイド部材と、を備えたシート搬送装置において、前記ガイド部材は、シート搬送方向で互いに間隔を置いた複数箇所で前記最上位シートに接触することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、シート搬送装置の搬送負荷を従来に比して小さくできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態に係る画像形成システム全体の概略構成図。
図2】給紙装置の給紙トレイの概略構成図。
図3】給紙トレイ右側面図。
図4】給紙トレイが給紙装置の本体から引き出された状態を示す斜視図。
図5】本実施形態にかかる上面規制部材の形状の説明図。
図6】変形例に係る給紙トレイの説明図。
図7】ガイド部材の変形例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明を画像形成システムにおける給送手段を備えたシート積載装置である給紙装置に適用した実施形態について説明する。図1は実施形態に係る画像形成システム全体の概略構成を示す正面図である。画像形成システム200は、給紙装置210、前処理液塗布装置220、インクジェットプリンタ230、乾燥装置240、排紙装置250を備える。
【0008】
給紙装置210は、カット紙等の記録媒体としてのシート8を、シート8の搬送経路下流に配置の前処理液塗布装置220に供給する。前処理液塗布装置220は、印刷用のインクジェットインクの滲みや裏写りを抑える前処理液を、シート8に塗布する。前処理液塗布装置220は反転パスを備え、両面印刷を行う場合、シート8の表側に前処理液を塗布した後、シート8を反転させ裏側にも前処理液を塗布できる構造となっている。
【0009】
インクジェットプリンタ230は、前処理液塗布装置220において前処理液を塗布したシート8の表側にインク滴を吐出して所望の画像を形成する。乾燥装置240は、ドライヤを備え、インクジェットプリンタ230により形成したシート8の表側の画像を乾燥させる。シート8の表裏に印刷する場合、シート8は乾燥装置240からインクジェットプリンタ230へ戻るパスにより反転させる。そして、インクジェットプリンタ230で表裏を反転したシート8の表側(反転前の裏側)にインク滴を吐出して所望の画像を形成し、乾燥装置240でシート8の表側(反転前の裏側)の画像を乾燥させる。その後、シート8は排紙装置250に排出する。
【0010】
図2は給紙装置210の給紙トレイ100の概略構成図である。図2は正面図であり図中右から左にシートを給送する。図2(a)はシート8の束の量が比較的多い状態、図2(b)はシート8の束の量が減少した状態を示す。給紙トレイ100には、モータ40により上下方向に移動可能な昇降テーブル5が配置され、昇降テーブル5にシート8を積載する構造となっている。昇降テーブル5は、シート8の底面を支持する底面支持部材51と先端部の底面を支持する先端底面支持部材52を有している。モータ40により上下方向に稼働し、センサからの信号に基づくモータ制御によりシート8の上面が規定の位置になるよう制御されている。この制御により、シート8の積載上面を一定に維持する。
【0011】
シート8の長手方向下流側は前側板11に突き当てる形で積み上げられ、シート8の長手方向上流側はエンドフェンス4を押し当ててセットされる。エンドフェンス4は回転ヒンジ17を介しガイドレール16と連結しており、ガイドレール16はガイドフレーム2に固定されている。エンドフェンス4はシート8の長手方向に移動可能となっており、シート8のシート搬送方向上流側に突き当てた状態で固定される構造になっている。昇降テーブル5には、エンドフェンス4が貫通し得るエンドフェンス逃げ部53が形成されている(図4参照)。エンドフェンス4の移動量は、給紙トレイ100に搭載されるシート8サイズに対応しており、移動範囲が設定されている。
【0012】
印刷動作に入ると、前側板11に取り付けられたエアーノズル30よりエアーが吹き出し、シート8が浮上して上流側は吸引搬送手段としてのピックアップベルト6付近まで舞い上がる。ピックアップベルト6には複数の穴が開けられており、ファンにより複数開けられた孔にエアーが吸引される仕組みになっている。エアーノズル30より吹き出したエアーにより浮上したシート8のうち最上位シートは、ピックアップベルト6に吸引され、ピックアップベルト6の移動にともなってガイド板7の方向に排出される。ピックアップベルト6は上筐体18に保持されている。
【0013】
エアーノズル30からのエアーにより、シート8の搬送方向における下流側から上流側にかけて浮上するシート8が、エアーにより浮上しすぎる場合、シート8の折れやしわの原因となる。折れやしわを防止するため、ガイドフレーム2にはガイド部材としてシート8のシート搬送方向に延在する線状の上面規制部材1が複数取り付けられている。具体的には、シート搬送方向に直交するシート幅方向で互いに異なる箇所に複数取り付けられている。図2乃至図4に図示の上面規制部材1は線状部材からなるという基本構造を示すのみであり、本実施形態は上面規制部材1の形状に特徴があり、具体的な形状については後に詳述する。
【0014】
昇降テーブル5上のシート束の積載上面先端にエアーノズル30からエアーを吹き付けて浮上させた最上位のシートにつきピックアップベルト6でシート先端を吸着して吸着搬送するに当たり、浮上させた最上位のシートの上面を上面規制部材1に当接させて姿勢を維持する。
【0015】
図3は給紙トレイ100右側面図であり、同図の左右方向が、装置の前後方向であり、シートの幅方向である。図3(a)は大サイズ幅のシートの束がセットされた状態、図3(b)は小サイズ幅のシートの束がセットされた状態を示す。図4は、給紙トレイ100が給紙装置210の本体から引き出された状態を示す斜視図である。図4中の白抜きの矢印Xは、シート束のセット方向を示す。
【0016】
図3において、給紙トレイ100は、底板10に取り付けられた前側板13と後側板12で箱形状の構造体の中に、図2で示した昇降テーブル5やエンドフェンス4が入る構造になっている。ガイドフレーム2は後側板12に回転ヒンジ15を介して取り付けられており、回転ヒンジ15を中心に回動する構造になっている(図4参照)。ガイドフレーム2に取り付けられている複数の上面規制部材1が取り付けられており、シート8の幅に合わせて任意の位置に固定されている。
【0017】
昇降テーブル5の左右には、サイドフェンス33a、33bが取り付けられており、セットしたシート8に合わせてサイドフェンス33a、33bの位置を移動させる構造になっている。サイドフェンス33a、33bは左右のサイドフェンス33a、33bから構成されており、連結部35により左右のサイドフェンス33a、33bが連動して移動する。昇降テーブル5には、サイドフェンス33a、33bが貫通し得るサイドフェンス逃げ部54が形成されている(図4参照)。
【0018】
昇降テーブル5に載置された複数の底面支持部材51は、シート8の幅に合わせて着脱可能であり、幅方向に摺動できるよう構成されている。図3(a)に示すように、大サイズ幅のシートの束がセットされるときは、各サイドフェンス逃げ部54にそれぞれ3個の底面支持部材51を取り付ける。図3(b)に示すように、小サイズ幅のシートの束がセットされるときは、各サイドフェンス逃げ部54にそれぞれ1個の底面支持部材51を取り付ける。
【0019】
サイドフェンス33a、33bにはエアーノズル31、32が左右それぞれに複数備えられており、印刷動作に入るとエアーノズル31、32からエアーが吹き出す仕組みになっている。このため、印刷動作ではシート8の上部数枚が全体的に浮上し、浮上したシート8は上面規制部材1により規制され一定の高さに保持される。
【0020】
図5は本実施形態にかかる上面規制部材1の形状の説明図である。図5(a)は正面図であり、図5(b)はガイドフレーム2を開いた状態を示す図4と同様の斜視図である。本実施形態の上面規制部材1は、図5(a)に白抜きの矢印Aで示すシート搬送方向で、互いに間隔を置いた複数箇所でシート束から浮上した最上位のシート8に接触する形状をしている。図示の上面規制部材1は、シート搬送方向でシート積載部としての昇降テーブル5との距離が変化するように波打った形状の線状部材である。
【0021】
図示の例では、用紙搬送方向Aに沿って上流側から下流側の全域にわたって波形に形成され、浮上用紙と点接触する形状となっている。これにより、浮上したシートとの接触面積を小さくするでき、線状に連続して接触する場合に比して接触抵抗を低減し搬送負荷を軽減できる。線状部材としては断面円形の丸棒状の部材が好適であるが、これ以外の断面形状のものも用いることができる。シート搬送方向で、互いに間隔を置いた複数箇所でシート束から浮上した最上位のシート8に接触する形状であれば、波形でなくてもよく、また、線状部材以外の部材で構成してもよい。
【0022】
図5(a)に示すように、上面規制部材1は、浮上したシートとの接触面がピックアップベルト6によるシート搬送面70と同じ高さ、またはより上方の高さになる位置に配置することが好ましい。これによれば、吸着搬送時の姿勢を維持しやすくなる。
【0023】
図6は変形例に係る給紙トレイ100の説明図である。図6(a)は正面図あり、図6(b)は平面図である。この例では、シート搬送方向における前記吸着搬送手段と前記ガイド部材との間に配置され、最上位シートへの対向面を有する面ガイド部材80を設けた。対向面は、次の作用を奏するのに十分な広さである。好ましくは、シート搬送方向に60mm以上、シートに直行する幅方向に積載用紙幅+80mm以上の面である。たとえば、製品に積載される用紙の最大幅が585mmである場合、シート搬送方向に60mm以上、シートに直交する幅方向に670mmである。
【0024】
この面ガイド部材84により、シートの上面を面接触で規制できるとともに、ピックアップベルト6の上流側の近傍で浮上エアーが逃げてしまうのを抑制できる。この面ガイド部材80と上面規制部材1の位置関係は、面ガイド部材84が上面規制部材1よりも高い位置で規制するように配置する。これにより、上面規制部材1で規制されつつ浮上した最上位のシートの上面が、少なくともピックアップベルト6で吸着搬送されはじめた以降は、面ガイド部材80に触れないようにする。以上の構成により、浮上した最上位のシートの上面と面ガイド部材80や上面規制部材1との接触抵抗を最小限に抑えることができる。
【0025】
図7は上面規制部材1の変形例の説明図である。上面規制部材1は、基材の少なくともシートとの対向面側に基材よりもシートとの摩擦係数が小さくなる表面層を設けた。たとえば、テフロン(登録商標)の塗装などの表面処理により摺動性を持たせた。
【0026】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば図1の画像形成装置としての画像形成システム200は、シート搬送装置としての給紙装置210と画像形成部としのインクジェットプリンタ230とが別体であるが、両者が一体の画像形成装置にも適用できる。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0027】
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
シート8を積載する昇降テーブル5などのシート積載部と、シートにエアを吹き付けるエアーノズル30などのエア吹き付け手段と、シート積載部上の最上位シートに対向する上面規制部材1などのガイド部材と、を備えたシート搬送装置において、ガイド部材は、シート搬送方向で互いに間隔を置いた複数箇所で最上位シートに接触することを特徴とする。これによれば、シート搬送方向で連続的に接触するような形状のガイド部材に比べ、シートとの接触抵抗を軽減し、搬送負荷を抑制できる。
【0028】
(態様2)
(態様1)に記載のシート搬送装置において、ガイド部材は、シート搬送方向で前記シート積載部との距離が変化するように波打った形状の線状部材である。これよれば、線状部材を波打った形状にするという簡易な構成で搬送負荷を抑制できる。
【0029】
(態様3)
(態様2)に記載のシート搬送装置において、ガイド部材を、シート搬送方向と直交する方向で互いに間隔を置いて複数配置したことを特徴とする。これによれば、シートの上面規制を搬送負荷を抑制しながら良好に行うことができる。
【0030】
(態様4)
(態様1)に記載のシート搬送装置において、エア吹き付け手段からのエアーで浮上した最上位シートを吸着して搬送するピックアップベルト6などの吸着搬送手段を設け、ガイド部材の最上位シートと接触する複数箇所の高さを、吸着搬送手段の吸着搬送高さ以上に設定したことを特徴とする。これによれば、吸着搬送時の姿勢を維持しやすくなる。
【0031】
(態様5)
(態様1)に記載のシート搬送装置において、エア吹き付け手段からのエアーで浮上した最上位シートを吸着して搬送するピックアップベルト6などの吸着搬送手段と、シート搬送方向における吸着搬送手段とガイド部材との間に配置され、最上位シートへの対向面を有する面ガイド部材とを設けたことを特徴とする。これによれば、ピックアップベルト6の上流側の近傍で浮上エアーが逃げてしまうのを抑制できる。
【0032】
(態様6)
(態様5)に記載のシート搬送装置において、ガイド部材の最上位シートと接触する複数箇所の高さを、前記面ガイド部材の前記対向面の高さよりも低く設定したことを特徴とする。これによれば、吸着搬送時の姿勢を維持しやすくなる。
【0033】
(態様7)
(態様6)に記載のシート搬送装置において、ガイド部材の最上位シートと接触する複数箇所の高さを、吸着搬送手段の吸着搬送高さ以上に設定したことを特徴とする。これによれば、吸着搬送時の姿勢を維持しやすくなり、かつ、接触抵抗を最小限に抑えることができる。
【0034】
(態様8)
(態様1)に記載のシート搬送装置において、ガイド部材は、基材の少なくとも前記最上位シートとの対向面側に前記基材よりもシートとの摩擦係数が小さくなる表面層を設けた。これによれば、接触抵抗を抑えつつ、基材の選択の幅が広がる。
【0035】
(態様9)
シート搬送装置と、シートに画像を形成する画像形成部とを一体又は別体に備えた画像形成装置であって、シート搬送装置として態様1乃至8の何れか一に記載のシート搬送装置を用いる。これによれば、シート搬送方向で連続的に接触するような形状のガイド部材に比べ、シートとの接触抵抗を軽減し、搬送負荷を抑制できる。
【符号の説明】
【0036】
1 :上面規制部材
2 :ガイドフレーム
4 :エンドフェンス
5 :昇降テーブル
6 :ピックアップベルト
7 :ガイド板
8 :シート
10 :底板
11 :前側板
12 :後側板
13 :前側板
15 :回転ヒンジ
16 :ガイドレール
17 :回転ヒンジ
18 :上筐体
30 :エアーノズル
31 :エアーノズル
32 :エアーノズル
33a :サイドフェンス
33b :サイドフェンス
35 :連結部
40 :モータ
51 :底面支持部材
52 :先端底面支持部材
53 :エンドフェンス逃げ部
54 :サイドフェンス逃げ部
70 :シート搬送面
80 :面ガイド部材
84 :面ガイド部材
100 :給紙トレイ
200 :画像形成システム
210 :給紙装置
220 :前処理液塗布装置
230 :インクジェットプリンタ
240 :乾燥装置
250 :排紙装置
A :用紙搬送方向
【先行技術文献】
【特許文献】
【0037】
【特許文献1】特開2020-66532号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7