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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024078377
(43)【公開日】2024-06-10
(54)【発明の名称】流体紫外光処理装置
(51)【国際特許分類】
   B01J 19/12 20060101AFI20240603BHJP
   C02F 1/32 20230101ALI20240603BHJP
   A61L 9/20 20060101ALI20240603BHJP
   A61L 2/10 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
B01J19/12 C
C02F1/32
A61L9/20
A61L2/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091003
(22)【出願日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】P 2022190639
(32)【優先日】2022-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023063967
(32)【優先日】2023-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】今井 正裕
(72)【発明者】
【氏名】中村 直記
【テーマコード(参考)】
4C058
4C180
4D037
4G075
【Fターム(参考)】
4C058AA20
4C058BB06
4C058KK02
4C058KK12
4C058KK23
4C058KK46
4C058KK50
4C180AA07
4C180DD03
4C180HH19
4C180HH20
4D037AA01
4D037AB03
4D037BA18
4G075AA02
4G075AA37
4G075BB10
4G075CA33
4G075DA02
4G075EB33
4G075FC04
(57)【要約】
【課題】処理効果を高めることができる流体紫外光処理装置を提供する。
【解決手段】流体紫外光処理装置は、流体が第1方向に流れる第1流路と、前記第1流路の下流側に接続され、流体が前記第1方向と反対の第2方向に流れる第2流路と、前記第1流路と前記第2流路との間に位置する第1部材と、前記第1流路および前記第2流路の少なくとも一方に紫外光を照射する光源と、前記第1流路の下流端と、前記第2流路の上流端と、を接続する第1接続部と、を備え、前記第1部材は、前記第1流路と、前記第2流路と、を接続する第1開口を有し、前記第1部材を平面視した場合に、前記第1開口の面積は、前記第1接続部の面積よりも小さい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が第1方向に流れる第1流路と、
前記第1流路の下流側に接続され、流体が前記第1方向と反対の第2方向に流れる第2流路と、
前記第1流路と前記第2流路との間に位置する第1部材と、
前記第1流路および前記第2流路の少なくとも一方に紫外光を照射する光源と、
前記第1流路の下流端と、前記第2流路の上流端と、を接続する第1接続部と、を備え、
前記第1部材は、前記第1流路と、前記第2流路と、を接続する第1開口を有し、
前記第1部材を平面視した場合に、前記第1開口の面積は、前記第1接続部の面積よりも小さい、流体紫外光処理装置。
【請求項2】
前記第1開口は、前記第1部材の前記第1方向における中央部よりも下流側の領域のみに配置される、請求項1に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項3】
前記第1部材は、前記第1開口に近接する領域から前記第2流路側に延出する第1部分を有する、請求項1に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項4】
前記第1部分は、前記第2方向に対して傾斜する面を含む、請求項3に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項5】
前記第2流路の下流側に接続され、流体が前記第2方向と反対の第3方向に流れる第3流路と、
前記第2流路と前記第3流路との間に位置する第2部材と、
前記第2流路の下流端と、前記第3流路の上流端と、を接続する第2接続部と、を有し、
前記第2部材は、前記第2流路と、前記第3流路と、を接続する第2開口を有し、
前記第2部材を平面視した場合に、前記第2開口の面積は、前記第2接続部の断面積よりも小さい、請求項1に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項6】
前記第2開口は、前記第2部材の前記第2方向における中央部よりも下流側の領域のみに配置される、請求項5に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項7】
前記第2部材は、前記第2開口に近接する領域から前記第3流路側に延出する第2部分を有する、請求項5に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項8】
前記第2部分は、前記第3方向に対して傾斜する面を含む、請求項7に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項9】
前記第2開口は、前記第1部材を平面視した場合に、前記第1開口と重ならない位置に配置される、請求項7に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項10】
前記第1部材は、
前記第1部材の前記第1方向における前記第1開口よりも上流側に配置され、前記第1流路と前記第2流路とを接続する第3開口と、
前記第3開口に近接する領域から前記第1流路側に延出する第3部分と、を有する、請求項1または請求項2に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項11】
前記第3部分は、前記第1方向に対して傾斜する面を含む、請求項10に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項12】
前記第1部材は、前記第1流路と前記第2流路とを接続する複数の第4開口をさらに有し、
前記第1開口は、前記第1部材の前記第1方向における中央部よりも下流側の領域のみに複数配置されるとともに、前記複数の第4開口は、前記第1部材の前記第1方向における中央部よりも上流側の領域のみに配置され、
前記第1部材を平面視した場合に、複数の前記第1開口の面積の総和は、前記複数の第4開口の面積の総和よりも大きい、請求項1に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項13】
前記流体の流入部と、前記流体の流出部と、前記流入部と前記流出部とを繋ぐ流路部と、を有し、
前記流路部は、前記流入部から分岐する複数の分岐流路部と、前記複数の分岐流路部の下流側に接続される合流流路部と、を含み、
前記複数の分岐流路部のそれぞれは、前記第1流路と、前記第2流路と、前記第1部材と、を備える、請求項1または請求項2に記載の流体紫外光処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体紫外光処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、発光素子が発する紫外線を、流体が流れる流路内へ照射する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-140001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、処理効果を高めることができる流体紫外光処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、流体紫外光処理装置は、流体が第1方向に流れる第1流路と、前記第1流路の下流側に接続され、流体が前記第1方向と反対の第2方向に流れる第2流路と、前記第1流路と前記第2流路との間に位置する第1部材と、前記第1流路および前記第2流路の少なくとも一方に紫外光を照射する光源と、前記第1流路の下流端と、前記第2流路の上流端と、を接続する第1接続部と、を備え、前記第1部材は、前記第1流路と、前記第2流路と、を接続する第1開口を有し、前記第1部材を平面視した場合に、前記第1開口の面積は、前記第1接続部の面積よりも小さい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、処理効果を高めることができる流体紫外光処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態に係る流体紫外光処理装置の一例を示す模式的斜視図である。
図2図1のII-II線における模式的断面図である。
図3A】第1実施形態に係る光源の第1例を示す模式的斜視図である。
図3B】第1実施形態に係る光源の第2例を示す模式的斜視図である。
図3C】第1実施形態に係る光源の第3例を示す模式的斜視図である。
図4図1の流体紫外光処理装置における第1部材を示す模式的平面図である。
図5図1の流体紫外光処理装置における第2部材を示す模式的平面図である。
図6図1の流体紫外光処理装置における第3部材を示す模式的平面図である。
図7図1の流体紫外光処理装置における第4部材を示す模式的平面図である。
図8】第2実施形態に係る流体紫外光処理装置の一例を示す模式的斜視図である。
図9図8のIX-IX線における模式的断面図である。
図10図8の流体紫外光処理装置における第1部材を示す模式的平面図である。
図11図9における領域Lの拡大図である。
図12図9における領域Mの拡大図である。
図13図8の流体紫外光処理装置における第2部材を示す模式的平面図である。
図14図9における領域Nの拡大図である。
図15図8の流体紫外光処理装置における第3部材を示す模式的平面図である。
図16図8の流体紫外光処理装置における第4部材を示す模式的平面図である。
図17】第3実施形態に係る流体紫外光処理装置における第1部材を示す模式的平面図である。
図18】溝部を含む第1部材の一例を示す模式的平面図である。
図19】実施形態に係る光源のジャッキ機構を示す斜視図である。
図20】実施形態に係る光源のジャッキ機構を示す上面図である。
図21】実施形態に係る光源のジャッキ機構を示す側面図である。
図22】光源が第1光源配置部の第1隔壁に押圧される前の状態を示す図である。
図23】光源が第1光源配置部の第1隔壁に押圧された状態を示す図である。
図24】実施形態に係る流体紫外光処理装置に対するジャッキ機構の配置方法の第1例を示す分解斜視図である。
図25】実施形態に係る流体紫外光処理装置に対するジャッキ機構の配置方法の第2例を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。各図面中、同じ構成には同じ符号を付している。なお、各図面は、実施形態を模式的に示したものであるため、各部材のスケール、間隔若しくは位置関係等が誇張、または部材の一部の図示を省略する場合がある。断面図として、切断面のみを示す端面図を用いる場合がある。
【0009】
各図面において、方向表現として、X軸、Y軸およびZ軸を有する直交座標を用いる。X軸、Y軸およびZ軸は互いに直交する。本明細書では、実施形態に係る流体紫外光処理装置が有する第1部材の法線方向に沿う軸をZ軸とする。該第1部材の法線方向に直交する軸をX軸およびY軸とする。本明細書および特許請求の範囲において、平面視とは、Z軸方向、すなわち実施形態に係る流体紫外光処理装置が有する第1部材の法線方向から、対象を見ることをいう。該第1部材の法線方向は、該第1部材のうち、実施形態に係る流体紫外光処理装置が有する第1流路または第2流路に向かい合う面の法線方向を意味する。
【0010】
[第1実施形態]
<全体構成例>
図1および図2を参照して、第1実施形態に係る流体紫外光処理装置の全体構成について説明する。図1は、本実施形態に係る流体紫外光処理装置1の一例を示す斜視図である。図2は、図1のII-II線における模式的断面図である。図2に示す断面は、X軸およびZ軸に平行であり、且つY軸に直交する断面を示す。
【0011】
流体紫外光処理装置1は、液体や気体等の流体に対して紫外光を照射することで流体を処理する。流体紫外光処理装置1は、例えば、流体紫外光処理装置1内を流れる水に紫外光を照射することで、処理前に比べて処理後の水の中の菌やウイルスの数を減らすことができる。流体紫外光処理装置1の大きさは、例えば、X軸方向の長さが100mm以上1000mm以下、Y軸方向の長さが30mm以上400mm以下、Z軸方向の長さが50mm以上800mm以下である。流体紫外光処理装置1の大きさの一例としては、X軸方向の長さが350mm、Y軸方向の長さが100mm、Z軸方向の長さが220mmである。
【0012】
流体紫外光処理装置1は、第1端部10と、第2端部20と、第1端部10と第2端部20との間に位置する中間部50と、を有する。また、流体紫外光処理装置1は、第1光源71と、第2光源72と、を有する。さらに、流体紫外光処理装置1は、排液口120と、排液機構121と、排気口130と、排気機構135と、を有する。図1および図2に示す例では、第1光源71は第1端部10に配置され、第2光源72は第2端部20に配置される。
【0013】
第1端部10、第2端部20および中間部50の材料は、金属であり、例えばステンレス鋼である。第1端部10、第2端部20および中間部50は、互いに別体の部材でもよいし、一体に構成されてもよい。なお、別体の部材とは、2つの部材があると想定したときに、2つの部材それぞれが接して接合していないもの、または2つの部材それぞれが接着部材等を介して接合しているものをいう。
【0014】
図2において、流体の流れを白抜きの矢印で表す。液体や気体等の流体は、流体紫外光処理装置1の外部から第1端部10に流入する。さらに、流体は、第1端部10から中間部50を経て第2端部20に流れ、第2端部20から流体紫外光処理装置1の外部に流出する。
【0015】
第1端部10は、流体の流入部11と、上流側流路部12と、第1光源配置部13と、第1窓部14と、を有する。
【0016】
流入部11は、流体紫外光処理装置1の外部から第1端部10の内部に通じる孔部を含む。流入部11には外部の配管が接続され、その配管から流入部11に流体が流入する。流入部11の流体の流れる方向に直交する断面の形状は、例えば円形である。流入部11は、例えば円形の開口として形成された流入口11aを有する。流入部11の円形の断面形状の中心を通る中心軸C1はX軸方向に平行である。
【0017】
上流側流路部12は、第1端部10の内部で流入部11に接続している。上流側流路部12は、分岐する複数の流路を有している。流入部11から上流側流路部12に流入した流体は、それぞれ分岐した流路に流入する。図2に示す例においては、上流側流路部12は、流入部11から2つに分岐している。例えば、中心軸C1に直交するZ軸方向において互いに逆方向に上流側流路部12は流入部11から分岐している。
【0018】
第1光源配置部13は、第1端部10の内部に第1光源71を配置可能な空間として形成されている。図1に示すように、第1端部10の側面10aには、第1光源配置部13に通じる第1光源開口13aが形成されている。第1光源開口13aを通じて、第1光源71を第1光源配置部13に対して着脱可能となっている。第1光源配置部13は、流体紫外光処理装置1の各流路部から分離された空間であり、第1光源71は流体に晒されず、流体から保護される。例えば、流体が液体である場合、第1光源71に防水構造が不要となる。また、流体紫外光処理装置1に流体を流した状態のまま、第1光源71を着脱して、交換やメンテナンスを行うことができる。なお、第1光源配置部13は、中間部50の内部に配置されていてもよい。この場合、後述する中間部50の第3壁部53または第4壁部54に、第1光源配置部13に通じる第1光源開口13aが形成される。
【0019】
第1光源71は、紫外光を発する。第1光源71が発する紫外光のピーク波長は、例えば、10nm以上400nm以下である。第1光源71は、発光素子を含む。発光素子として、例えば、LED(Light Emitting Diode)またはLD(Laser Diode)を用いることができる。第1光源71は、配線基板等の上に発光素子が載置された発光装置、配線基板等の上に発光素子を含む筐体が載置された発光装置等を用いることができる。第1光源71は、第1面71aと、第1面71aの反対側に位置する第2面71bとを有する。第1面71aは光出射面であり、紫外光は主に第1面71aから出射される。
【0020】
第1光源71の第1面71aに対向して第1窓部14が配置されている。X軸方向において、第1窓部14と第1光源71の第2面71bとの間に第1面71aが位置し、第2面71bと流入部11との間に上流側流路部12の一部が位置する。第1窓部14は、第1光源71が発する光の波長に対して透光性を有する材料からなる。第1窓部14の材料としては、例えば、石英ガラス、ホウ珪酸ガラス、フッ化カルシウムガラス、アルミノホウ珪酸ガラス、オキシナイトライドガラス、カルコゲナイドガラス、およびサファイアからなる群から選択された少なくとも1種からなる無機材料を用いることができる。
【0021】
第2端部20は、流体の流出部15と、第2光源配置部16と、第2窓部17とを有する。
【0022】
流出部15は、第2端部20の内部から流体紫外光処理装置1の外部へと通じる孔部を含む。流出部15には外部の配管が接続される。流体紫外光処理装置1の内部を流れた流体は、流出部15から外部の配管に流出する。流出部15の流体の流れる方向に直交する断面の形状は、例えば円形である。流出部15は、例えば円形の開口として形成された流出口15aを有する。
【0023】
流出部15の円形の断面形状の中心を通る中心軸C2は、流入部11の中心軸C1に一致することが好ましい。これにより、流体紫外光処理装置1を、既存の直線状の配管の途中に容易に接続することができる。
【0024】
第2光源配置部16は、第2端部20の内部に第2光源72を配置可能な空間として形成されている。第2端部20の内部には、複数の第2光源72が配置される。第2端部20の内部に、例えば2つの第2光源72が配置される。したがって、第2端部20の内部に2つの第2光源配置部16が形成されている。2つの第2光源配置部16がZ軸方向において流出部15を挟むように位置している。
【0025】
図1に示すように9、第2端部20の側面20aには、それぞれの第2光源配置部16に通じる第2光源開口16aが形成されている。第2光源開口16aを通じて、第2光源72を第2光源配置部16に対して着脱可能となっている。第2光源配置部16は、流体紫外光処理装置1の各流路部から分離された空間であり、第2光源72は流体に晒されず、流体から保護される。例えば、流体が液体である場合、第2光源72に防水構造が不要となる。また、流体紫外光処理装置1に流体を流した状態のまま、第2光源72を着脱して、交換やメンテナンスを行うことができる。なお、第2光源配置部16は、中間部50の内部に配置されていてもよい。この場合、後述する中間部50の第3壁部53または第4壁部54に、第2光源配置部16に通じる第2光源開口16aが形成される。
【0026】
第2光源72は、紫外光を発する。第2光源72として、第1光源71と同じ光源を用いることができる。第2光源72は、第1光源71と発光ピーク波長が異なるものを用いてもよい。第2光源72も、第1面72aと、第1面72aの反対側に位置する第2面72bとを有する。第1面72aは光出射面であり、紫外光は主に第1面72aから出射される。
【0027】
それぞれの第2光源72の第1面72aに対向して第2窓部17が配置されている。第2窓部17は、第2光源72が発する光の波長に対して透光性を有する材料からなる。第2窓部17は、例えば、石英ガラス、ホウ珪酸ガラス、フッ化カルシウムガラス、アルミノホウ珪酸ガラス、オキシナイトライドガラス、カルコゲナイドガラス、およびサファイアからなる群から選択された少なくとも1種からなる無機材料を用いることができる。第2窓部17は、第1窓部14と同じ材料を用いてもよい。X軸方向において、第2窓部17と第2光源72の第2面72bとの間に第1面72aが位置する。
【0028】
図1に示すように、第2光源72は、例えば、配線基板72dと、配線基板72d上に実装された複数の発光素子72eと、配線基板72dおよび発光素子72eを覆う保持部材72fとを有する。保持部材72fには、配線基板72dと電気的に接続されるコネクタの挿入口72cが形成されている。上述した第1光源71も、第2光源72と同様に構成することができる。第1光源71および第2光源72は、防水構造を有していてもよい。この場合、第1光源配置部13および第2光源配置部16は、流体紫外光処理装置1の流路部100内に配置してもよい。また、第1窓部14および第2窓部17を構成する透光性の部材を省略し、第1光源配置部13および第2光源配置部16から流路部100内に第1光源71および第2光源72からの紫外光が直接照射されるようにしてもよい。
【0029】
第2端部20は、さらに、下流側流路部110を有する。下流側流路部110は、流出部15から、Z軸方向に分岐して、第2光源配置部16に対向する流路部を有する。流出部15を流れる流体の一部は下流側流路部110へと流れ、第2光源72を第2面72b側から冷却することができる。これにより、第2光源72の発光に伴う発熱による発光効率の低下を低減することができる。
【0030】
また、第1端部10の上流側流路部12を流れる流体は、第1光源71を第2面71b側から冷却することができる。これにより、第1光源71の発光に伴う発熱による発光効率の低下を低減することができる。
【0031】
図1に示す例では、中間部50は、中間部50の筐体を構成する4つの壁部(第1壁部51、第2壁部52、第3壁部53および第4壁部54)を有する。第1壁部51と第2壁部52は、Z軸方向において互いに離隔している。第3壁部53と第4壁部54は、Y軸方向において互いに離隔している。
【0032】
さらに、中間部50は、第1壁部51、第2壁部52、第3壁部53および第4壁部54に囲まれた空間内に配置された複数の部材61~64を有する。例えば、4つの部材(第1部材61、第2部材62、第3部材63および第4部材64)が中間部50に配置されている。
【0033】
第1部材61は、第1流路81aと第2流路82aとの間に位置する。第2部材62は、第2流路82aと第3流路90との間に位置する。第3部材63は、第3流路90と第2流路82bとの間に位置する。第4部材64は、第2流路82bと第1流路81bとの間に位置する。
【0034】
第1部材61は、第1流路81aと第2流路82aを区画する。第2部材62は、第2流路82aと第3流路90を区画する。第3部材63は、第3流路90と第2流路82bを区画する。第4部材64は、第2流路82bと第1流路81bを区画する。
【0035】
第1部材61、第2部材62、第3部材63および第4部材64は、X軸方向に延びる長方形の板部材である。平面視において、第1部材61、第2部材62、第3部材63および第4部材64の大きさは、例えば、X軸方向の長さが20mm以上500mm以下、Y軸方向の長さが10mm以上200mm以下である。第1部材61、第2部材62、第3部材63および第4部材64の大きさの一例としては、X軸方向の長さが183mm、Y軸方向の長さが50mmである。本実施形態では、第1部材61は、第1流路81aと、第2流路82aと、を接続する第1開口610を有する。第1開口610は、第1部材61をその厚さ方向であるZ軸方向に貫通する孔である。第2部材62は、第2流路82aと、第3流路90と、を接続する第2開口620を有する。第2開口620は、第2部材62をその厚さ方向であるZ軸方向に貫通する孔である。第3部材63は、第3流路90と、第2流路82bと、を接続する第2開口620を有する。第2開口620は、第3部材63をその厚さ方向であるZ軸方向に貫通する孔である。第4部材64は、第2流路82bと、第1流路81bと、を接続する第1開口610を有する。第1開口610は、第4部材64をその厚さ方向であるZ軸方向に貫通する孔である。平面視において、第1開口610、第2開口620の径は、3mm以上30mm以下である。第1開口610、第2開口620の径の一例としては、10mmである。
【0036】
第1壁部51、第1部材61、第2部材62、第3部材63、第4部材64および第2壁部52は、Z軸方向において互いに離隔している。
【0037】
Z軸方向において、第1部材61は第1壁部51と第2部材62との間に位置し、第2部材62は第1部材61と第3部材63との間に位置し、第3部材63は第2部材62と第4部材64との間に位置し、第4部材64は第3部材63と第2壁部52との間に位置する。
【0038】
第1部材61、第2部材62、第3部材63および第4部材64は、Y軸方向において、第3壁部53と第4壁部54との間に配置されている。第1部材61、第2部材62、第3部材63および第4部材64のY軸方向の両端部がそれぞれ第3壁部53と第4壁部54に支持されている。
【0039】
第1部材61の一端は第1端部10に接続し、第1部材61は第1端部10との接続部から第2端部20に向かって延伸している。第1部材61の他端は、第2端部20から離隔している。
【0040】
第2部材62の一端は第2端部20に接続し、第2部材62は第2端部20との接続部から第1端部10に向かって延伸している。第2部材62の他端は、第1端部10から離隔している。
【0041】
第3部材63の一端は第2端部20に接続し、第3部材63は第2端部20との接続部から第1端部10に向かって延伸している。第3部材63の他端は、第1端部10から離隔している。
【0042】
第4部材64の一端は第1端部10に接続し、第4部材64は第1端部10との接続部から第2端部20に向かって延伸している。第4部材64の他端は、第2端部20から離隔している。
【0043】
中間部50は、流入部11と流出部15とを繋ぎ、上記各壁部51~54および各部材61~64によって画定される流路部100を有する。流路部100は、複数の分岐流路部80a、80bと、第3流路90と、を有する。複数の分岐流路部80a、80bは、流入部11から分岐する流路部である。第3流路90は、複数の分岐流路部80a、80bの下流側に接続される流路であり、複数の分岐流路部80a、80bが合流する合流流路部に対応する。第3流路90では、流体が第2方向d2と反対の第3方向d3に流れる。図1に示す例では、Z軸方向において、分岐流路部80aと、分岐流路部80bとの間に、第3流路90が位置している。
【0044】
分岐流路部80a、80bの少なくとも1つは、第1流路81a、81bと、第2流路82a、82bと、を有する。図1に示す例では、2つの分岐流路部80a、80bのそれぞれが、第1流路81a、81bと、第2流路82a、82bと、を有する。
【0045】
分岐流路部80aは、第1流路81aと第2流路82aとを有する。第1流路81aは第2流路82aよりも上流側に配置され、第2流路82aは第1流路81aよりも下流側に配置される。上流側とは、流入部11から流出部15へ向かう各流路において、相対的に流入部11に近い側を表し、下流側とは相対的に流出部15に近い側を表す。換言すると、上流側とは、流体が流入部11から流出部15へ流れる各流路において、流体が流入部11から流れる距離が相対的に短くなる側を表し、下流側とは流体が流出部15まで流れる距離が相対的に短くなる側を表す。
【0046】
分岐流路部80bは、第1流路81bと第2流路82bとを有する。第1流路81bは第2流路82bよりも上流側に配置され、第2流路82bは第1流路81bよりも下流側に配置される。
【0047】
分岐流路部80aの第1流路81aは、第1壁部51、第1部材61、第3壁部53および第4壁部54によって画定される。分岐流路部80aの第2流路82aは、第1部材61、第2部材62、第3壁部53および第4壁部54によって画定される。
【0048】
分岐流路部80bの第1流路81bは、第2壁部52、第4部材64、第3壁部53および第4壁部54によって画定される。分岐流路部80bの第2流路82bは、第3部材63、第4部材64、第3壁部53および第4壁部54によって画定される。
【0049】
それぞれの第1流路81a、81bの一端は、第1端部10の内部に形成された上流側流路部12に接続している。第1流路81a、81bは、上流側流路部12との接続部から第1方向d1に向かって延伸している。第1方向d1は、例えば、X軸方向に平行な方向である。流体は、それぞれの第1流路81a、81bを、第1方向d1に流れる。また、第1方向d1は、X軸方向に対して傾斜した方向であってもよい。
【0050】
分岐流路部80aの第1流路81aは、第1部材61と第2端部20との間の空間を通じて第2流路82aと接続し、他方の分岐流路部80bの第1流路81bは、第4部材64と第2端部20との間の空間を通じて第2流路82bと連通している。
【0051】
それぞれの第2流路82a、82bは、第1流路81a、81bと連通する部分から第1方向d1と異なる方向に延伸し、流体はそれぞれの第2流路82a、82bを、第2方向d2に流れる。第2方向d2は、第1方向d1の反対方向である。
【0052】
第1流路81a、81b、第2流路82a、82bおよび第3流路90は、Z軸方向において、互いに隣接して配置される。分岐流路部80aの第1流路81aは、第1部材61を介して分岐流路部80aの第2流路82aと隣接している。分岐流路部80bの第1流路81bは、第4部材64を介して分岐流路部80bの第2流路82bと隣接している。第3流路90は、第2部材62を介して分岐流路部80aの第2流路82aと隣接し、第3部材63を介して分岐流路部80bの第2流路82bと隣接している。Z軸方向において、2つの第1流路81a、81bの間に2つの第2流路82a、82bが位置し、2つの第2流路82a、82bの間に第3流路90が位置する。
【0053】
分岐流路部80aの第2流路82aは、第2部材62と第1端部10との間の空間を通じて第3流路90と接続している。分岐流路部80bの第2流路82bは、第3部材63と第1端部10との間の空間を通じて第3流路90と接続している。第3流路90は、2つの第2流路82a、82bと連通する部分からX軸方向に延伸して流出部15に接続されている。それぞれの第2流路82a、82bを流れた流体は、第3流路90に合流して第3流路90を第3方向d3に流れる。
【0054】
第1接続部18aは、第1流路81aの下流端と、第2流路82aの上流端と、を接続する部分である。第1接続部18aは、例えば、分岐流路部80aにおける第1部材61と第2端部20との間の空間内に位置する。第1接続部18bは、第1流路81bの下流端と、第2流路82bの上流端と、を接続する部分である。第1接続部18bは、例えば、分岐流路部80bにおける第4部材64と第2端部20との間の空間内に位置する。
【0055】
第2接続部19aは、第2流路82aの下流端と、第3流路90の上流端と、を接続する部分である。第2接続部19aは、例えば、分岐流路部80aにおける第2部材62と第1端部10との間の空間内に位置する。第2接続部19bは、第2流路82bの下流端と、第3流路90の上流端と、を接続する部分である。第2接続部19bは、分岐流路部80bにおける第3部材63と第1端部10との間の空間内に位置する。
【0056】
第1開口610は、分岐流路部それぞれにおける第1流路と第2流路を区画する部材に形成され、第1流路と第2流路とを接続する開口である。第2開口620は、分岐流路部における第2流路と合流流路部である第3流路を区画する部材に形成され、第2流路と第3流路とを接続する開口である。分岐流路部が、2つの流路(分岐流路部80aと分岐流路部80b)を有することに限らず、1つまたは3つ以上の流路を有してもよい。この場合には、第1開口610は、1つまたは3つ以上の第1流路と第2流路のそれぞれを区画する部材に形成され、第2開口620は、第2流路と合流流路部である第3流路を区画する部材に形成される。
【0057】
第1光源71は、第3流路90に紫外光を照射可能な位置に配置される。例えば、第1光源71は第1端部10に配置された第1光源配置部13に配置され、第1光源71の第1面71aは第1窓部14を介して、第3流路90における2つの第2流路82a、82bとの合流部に対向する。第1光源71の第1面71aから出射された紫外光は、第2流路82a、82bとの合流部側から第3流路90に照射される。
【0058】
1つの分岐流路部に対して、1つ以上の第2光源72が紫外光を照射可能な位置に配置される。第2光源72は、第1流路81a、81bおよび第2流路82a、82bの少なくとも一方に紫外光を照射する。図2に示す例では、それぞれの第2光源72は、それぞれの分岐流路部80a、80bに紫外光を照射可能な位置に配置される。例えば、第2光源72は第2端部20に配置された第2光源配置部16に配置される。2つの第2光源72の少なくとも1つは、第1流路81a、81bおよび第2流路82a、82bに紫外光を照射可能な位置に配置される。本実施形態では、第2光源72が第2窓部17を介して、分岐流路部80aの第1流路81aと第2流路82aとが連通する部分に対向する位置に配置される。また第2光源72が第2窓部17を介して、分岐流路部80bの第1流路81bと第2流路82bとが連通する部分に対向する位置に配置される。第2光源72の第1面72aから出射された紫外光は、第1流路81aと第2流路82aとの連通部側から、第1流路81aおよび第2流路82aに照射される。第2光源72の第1面72aから出射された紫外光は、第1流路81bと第2流路82bとの連通部側から、第1流路81bおよび第2流路82bに照射される。
【0059】
排液口120は、流体紫外光処理装置1において中間部50の鉛直下方側に位置する第2壁部52に形成された貫通孔である。排液口120は、栓により開閉可能になっている。排液口120の栓が開放された状態では、流体紫外光処理装置1内部の液体は、重力の作用により鉛直下方に流れ、排液口120を通って排出される。排液口120の栓が閉塞された状態では、流体紫外光処理装置1内部の液体は排出されない。なお、排液口120が形成される位置は、第2壁部52内であれば特に制限されない。
【0060】
排液機構121は、排液口120から排出される液体の量を調節可能な機構である。例えば、排液機構121は、排液口120の開閉状態を調節可能な栓を有するドレン装置である。流体紫外光処理装置1のドレン装置における栓の開閉状態が調節されることによって、排液口120を通って排出される液体の量が調節可能となる。排液機構121は必須の構成部ではないが、排液作業の作業性を向上させる観点では、流体紫外光処理装置1は、排液機構121を有することが好ましい。
【0061】
排気口130は、流体紫外光処理装置1において中間部50の鉛直上方側に位置する第1壁部51に形成された貫通孔である。排気口130は、栓により開閉可能になっている。排気口130の栓が開放された状態では、流体紫外光処理装置1内部の液体内の気泡は、浮力の作用により鉛直上方に移動し、排気口130を通って排出される。排気口130の栓が閉塞された状態では、流体紫外光処理装置1内部の液体内の気泡は排出されない。なお、排気口130が形成される位置は、第1壁部51内であれば特に制限されない。
【0062】
排気機構135は、排気口130から排出される気泡の量を調節可能な機構である。例えば、排気機構135は、排気口130の開閉状態を調節可能な栓を有するドレン装置である。流体紫外光処理装置1の栓の開閉状態を調節することによって、排気口130を通って排出される液体の量が調節可能となる。排気機構135は必須の構成部ではないが、排液作業の作業性を向上させる観点では、流体紫外光処理装置1は、排気機構135を有することが好ましい。
【0063】
ここで、流体紫外光処理装置では、例えば、装置内部に液体が収容された状態で一定期間使用されなかったりすると、装置内部にカビや細菌が発生する場合がある。カビや細菌は、流体紫外光処理装置による処理効果を低下させる。したがって、流体紫外光処理装置では、カビや細菌の発生を防止するために、定期的に、或いは使用しない期間に入る前等に、装置内部の液体を排出し、装置内部に液体が残留していない状態である空の状態にすることが好ましい。
【0064】
本実施形態では、流体紫外光処理装置1は、排液口120を鉛直下方に有するため、装置内部の液体を排出して装置内部を空の状態にする際に、排液口120を通じて液体を外部に排出しやすくなる。これにより、流体紫外光処理装置1の内部を空の状態にする際に、装置内部に液体が残留することを低減できるため、装置内部におけるカビや細菌の発生を低減し、流体紫外光処理装置1による処理効果がカビや細菌によって低下することを低減することができる。
【0065】
また、流体紫外光処理装置では、例えば、その処理時に装置内の流路部を流れる液体に気泡が含まれると、気泡の体積分の液体に対して流体紫外光処理装置による処理が施されないことにより、流体紫外光処理装置による処理効率が低下する場合がある。なお、気泡とは、液体内において気体が含まれる泡をいう。
【0066】
本実施形態では、流体紫外光処理装置1は、排気口130を中間部50の鉛直上方に有することにより、装置内部に充填された液体内の気泡を低減できるため、流体紫外光処理装置1による処理効率の低下を低減することができる。
【0067】
<第1光源71および第2光源72の詳細構成例>
上記第1光源71や第2光源72としては、図3Aに示す光源170を用いることもできる。図3Aは、光源170の第1例を示す模式的斜視図である。図1および図2も適宜参照しつつ、光源170の詳細構成について説明する。
【0068】
図3Aに示すように、光源170は、配線基板171と、複数の発光素子とを有する。発光素子は、配線基板171の表面に載置される。平面視において、配線基板171は例えば四角形であり、この四角形における2本の対角線の交点に配線基板171の中心が位置する。配線基板171は、第1領域181と、第2領域182とを有する。第1領域181と第2領域182は、配線基板171の一方向に並ぶように配置されている。配線基板171は、さらに、第3領域183を有することができる。第3領域183は、配線基板171の表面に平行な面内において第1領域181と第2領域182との間に位置する。第3領域183は、配線基板171の中心を含む。第3領域183を配置しない場合は、例えば第1領域181と第2領域182との境界に配線基板171の中心が位置する。第1領域181または第2領域182が配線基板171の中心を含んでいてもよい。
【0069】
図3Aに示す例においては、第1領域181に複数の筐体172が載置されている。第2領域182に複数の筐体172が載置されている。1つの筐体172は、少なくとも1つの発光素子を含む。また、筐体172は、発光素子上に配置されるレンズを含むこともできる。または、筐体172に収容されない状態の発光素子を第1領域181および第2領域182に配置してもよい。第3領域183には、発光素子が配置されていない。
【0070】
第1領域181、第3領域183、第2領域182が並ぶ方向における第3領域183の幅は、第1部材61、第4部材64の厚みと同じか、それよりも広いことが好ましい。これにより、第1部材61、第4部材64によって反射されて発光素子側に戻る光を低減することができる。
【0071】
光源170は、配線基板171を保持する保持部材173を有することができる。保持部材173は、配線基板171が載置される表面173eと、表面173eと反対側に位置する面とを有する。配線基板171は、例えば、ネジ止め、接着剤等により、保持部材173の表面173eに固定されている。配線基板171における発光素子を含む筐体172が載置された面が光源170の第1面170aであり、保持部材173における表面173eと反対側に位置する面が光源170の第2面170bである。保持部材173は、光源170の第1面170a側に配線基板171の端部を覆う壁部173bを有している。例えば、一対の壁部173bが、平面視において配線基板171を挟むように位置している。
【0072】
光源170は、配線基板171の表面に、発光素子と電気的に接続される配線174を配置することができる。また、配線基板171の表面に、配線174と電気的に接続されるコネクタ175を配置することができる。保持部材173の1つの壁部173bには、コネクタ175を保持部材173から露出させる挿入口173aが配置されている。
【0073】
光源170の第1面170a側にバネ部材176が配置されている。バネ部材176は、例えば金属の板状のバネである。例えば、平面視において、2つのバネ部材176の間に、配線基板171が位置し、保持部材173に固定されている。バネ部材176の数は2つに限らず1以上の任意の数であってもよい。また、バネ部材の形状は図3に示す例の形状に限らず任意の形状であってもよい。
【0074】
光源170は、第1光源として、図2に示す第1光源配置部13に配置することができる。第1光源配置部13に配置された光源170の第1面170aは第1窓部14に対向する。第1面170aから出射する紫外光は、第1窓部14を介して、第3流路90を流れる流体に照射される。
【0075】
光源170は、バネ部材176を自然状態から弾性変形させた状態で第1光源配置部13に配置される。第1面170a側に配置されたバネ部材176は第1窓部14に当接する。バネ部材176と第1窓部14との間にスペーサを挿入し、バネ部材176を第1窓部14にスペーサを介して当接させてもよい。バネ部材176の復元力により、光源170は、上流側流路部12と第1光源配置部13とを隔てる第1隔壁13bに向かって付勢され、第2面170bが第1隔壁13bに押し付けられる。これにより、上流側流路部12を流れる流体による光源170の冷却効率を高くすることができる。
【0076】
また、光源170は、第2光源として、図2に示す第2光源配置部16に配置することができる。第2光源配置部16に配置された光源170の第1面170aは第2窓部17に対向する。第1面170aから出射する紫外光は、第2窓部17を介して、分岐流路部80a、80bを流れる流体に照射される。
【0077】
光源170は、バネ部材176を自然状態から弾性変形させた状態で第2光源配置部16に配置される。第1面170a側に設けられたバネ部材176は第2窓部17に当接する。バネ部材176と第2窓部17との間にスペーサを挿入し、バネ部材176を第2窓部17にスペーサを介して当接させてもよい。バネ部材176の復元力により、光源170は、下流側流路部110と第2光源配置部16とを隔てる第2隔壁16bに向かって付勢され、第2面170bが第2隔壁16bに押し付けられる。これにより、下流側流路部110を流れる流体による光源170の冷却効率を高くすることができる。
【0078】
分岐流路部80aに対向する第2光源配置部16に配置された光源170の第1領域181は第1流路81aに対向し、第1領域181に配置された発光素子は第1流路81aを流れる流体に紫外光を照射する。分岐流路部80aに対向する第2光源配置部16に配置された光源170の第2領域182は第2流路82aに対向し、第2領域182に配置された発光素子は第2流路82aを流れる流体に紫外光を照射する。
【0079】
分岐流路部80bに対向する第2光源配置部16に配置された光源170の第1領域181は第2流路82bに対向し、第1領域181に配置された発光素子は第2流路82bを流れる流体に紫外光を照射する。分岐流路部80bに対向する第2光源配置部16に配置された光源170の第2領域182は第1流路81bに対向し、第2領域182に配置された発光素子は第1流路81bを流れる流体に紫外光を照射する。第1流路81a、81b、第2流路82a、82bのそれぞれの延伸方向に発光素子からの紫外光を照射することができるため、積算照度を大きくすることができる。第1領域181に配置される発光素子と第2領域182に配置される発光素子は、同じ発光素子を用いることができる。第1領域181に配置される発光素子と第2領域182に配置される発光素子は、発光ピーク波長が異なるものを用いてもよい。
【0080】
分岐流路部80aに対向する第2光源配置部16に配置された光源170の第3領域183は、分岐流路部80aの第1流路81aと第2流路82aが連通する部分を介して第1部材61に対向する。第1部材61に対向する第3領域183には発光素子が配置されていない。分岐流路部80bに対向する第2光源配置部16に配置された光源170の第3領域183は、分岐流路部80bの第1流路81bと第2流路82bが連通する部分を介して第4部材64に対向する。第4部材64に対向する第3領域183には発光素子が配置されていない。第1領域181および第2領域182に配置する発光素子からの紫外光によって、各分岐流路部80a、80bを流れる流体の紫外光による積算照度を十分に得ることができるため、第3領域183に発光素子を配置しない構造とすることで、流体に対する紫外光による処理効果を確保しつつ、発光素子の数を減らすことができる。
【0081】
光源170において発光素子を配置しない第3領域183には、図3Aに示すネジ177を配置することができる。このネジ177により、配線基板171における中心を含む領域である第3領域183を保持部材173に対して固定することができる。その他に、例えば配線基板171の四隅がネジにより保持部材173に固定される。配線基板171の中心を含む第3領域183をネジ177で保持部材173に固定することで、配線基板171の中央部が保持部材173から浮くことを防いで配線基板171を保持部材173に密着させることができる。これにより、配線基板171と第1隔壁13bとの間に隙間が生じることを低減して、上流側流路部12を流れる流体による光源170の冷却効率を高くすることができる。また、配線基板171と第2隔壁16bとの間の隙間を低減して、下流側流路部110を流れる流体による光源170の冷却効率を高くすることができる。
【0082】
また、光源170は光反射性部材を有してもよい。図3Bは、光源170の第2例であり、光反射性部材178を有する光源170を示す模式的斜視図である。
【0083】
光反射性部材178は、平面視において、例えば多角形、円形等の形状を有する。図3Bに示す例では、光反射性部材178は、平面視において略矩形枠状の形状を有する。また、光反射性部材178は、配線基板171の表面から所定の高さを有する部材である。光反射性部材178は、平面視において、第1領域181、第2領域182および第3領域183を囲むように配置される。
【0084】
光反射性部材178は、例えば金属材料または樹脂材料等を含んで構成される。金属材料には、アルミニウムに表面処理を施したものや、ステンレス鋼等を使用でき、樹脂材料には、フッ素樹脂等を使用できる。
【0085】
光反射性部材178は、第1領域181および第2領域182に含まれる発光素子からの光を内側面178aによって光反射性部材178の内側に反射することにより、発光素子からの光のうち、光反射性部材178の外側に出る光を低減できる。これにより、光源170の光取り出し効率を高めることができる。
【0086】
光反射性部材178の内側面178aは、光吸収または光散乱等による光損失を低減するために、発光素子から発せられる紫外光に対して高い反射率を有する面であることが好ましい。このような面は、例えば、発光素子から発せられる紫外光に対して60%以上の反射率、好ましくは90%以上の反射率を有する面とすることができる。なお、光反射性部材178に代えて、発光素子から発せられる紫外光に対して光吸収性を有する部材を配置してもよい。
【0087】
また、光源170における発光素子を含む筐体の配置は、図3Aおよび図3Bに示したものに限らない。図3Cは、光源170の第3例を示す模式的斜視図である。図3Cは、光源170における発光素子を含む筐体の配置に関し、図3Aおよび図3Bに示したものとは異なるものを示している。
【0088】
図3Cに示すように、光源170における保持部材173は、図3Aおよび図3Bに示した壁部173bを備える構成ではなく、壁部173bを備えずに平板を有する構成であってもよい。このように、光源170における発光素子を含む筐体の配置は、図3Aおよび図3Bに示したものに限らず、適宜変更可能である。
【0089】
<流体紫外光処理装置1を用いた詳細な流体処理例>
次に、図1図3Bを引き続き参照して、本実施形態に係る流体紫外光処理装置1を用いた流体処理の一例について詳細に説明する。
【0090】
流入部11は、直接または継手部材を介して、外部の上流側の配管に接続される。流出部15は、直接または継手部材を介して、外部の下流側の配管に接続される。外部の上流側の配管を流れてきた流体は流入部11に流入し、上流側流路部12で2つに分岐する。2つに分岐した流体の一部は一方の分岐流路部80aの第1流路81aに流入し、分岐した流体の他の一部は他方の分岐流路部80bの第1流路81bに流入する。
【0091】
第1流路81a、81bに流入した流体は、それぞれの第1流路81a、81bを第1方向d1に流れ、第1流路81a、81bの第2端部20側の端で第2流路82a、82bに流入する。第2流路82a、82bに流入した流体は、それぞれの第2流路82a、82bを第2方向d2に流れる。第1流路81a、81bおよび第2流路82a、82bを流れる流体は、第2光源72から紫外光の照射を受ける。
【0092】
それぞれの第2流路82a、82bを第2方向d2に流れた流体は、第3流路90に合流して流入する。第3流路90に流入した流体は、第3流路90を第3方向d3に流れる。第3流路90を流れる流体は、第1光源71から紫外光の照射を受ける。第3流路90を流れた流体は、流出部15を介して、流出部15に接続された配管へと流出する。
【0093】
本実施形態によれば、流入部11から流体紫外光処理装置1の内部に流入した流体を複数に分岐させ、再び合流させて流出部15から流出させる。そして、それぞれの分岐流路部80a、80bを流れる流体に第2光源72から紫外光を照射し、さらに分岐流路部80a、80bから第3流路90に合流して第3流路90を流れる流体に第1光源71から紫外光を照射する。これにより、流体紫外光処理装置1の内部を流れる流体の紫外光による積算照度を大きくでき、流体に対する紫外光による処理効果を高めることができる。
【0094】
第1流路81a、81bを流体が流れる第1方向d1と、第2流路82a、82bを流体が流れる第2方向d2とが異なる方向にすることで、流路部100の流入部11と流出部15との間のX軸方向における間隔の増大を低減しつつ、分岐流路部80a、80bの流路長を長くすることができる。さらに、第1方向d1と第2方向d2が互いに反対方向になるようにすることで、流路部100のX軸方向およびZ軸方向のサイズの増大を低減しつつ、分岐流路部80a、80bの流路長を長くすることができる。
【0095】
流路部100における各流路部は、流体の流れる方向における断面視において、Z軸方向においてのみ重なって配置されていることが好ましい。このような構成は、例えば流路部100の各流路部を同心円状に重ねて配置した構成に比べて、流体紫外光処理装置1を小型化しやすい。また、各流路部を同心円状に重ねて配置した構成では、各流路部を画定する円環状の部材同士が分離し、部品管理や組み立て性が低下する。各部材61~64は、それらのY軸方向の両端部が中間部50の筐体を構成する第3壁部53と第4壁部54とに支持され、一体構成とすることができる。
【0096】
各分岐流路部80a、80bは、それぞれ2つの流路(第1流路81a、81bと第2流路82a、82b)を有することに限らず、1つまたは3つ以上の流路を有してもよい。各分岐流路部80a、80bが有する流路の数が多くなると各分岐流路部80a、80bの流路長が長くなり、各分岐流路部80a、80bを流れる流体の紫外光による積算照度を大きくできる。各分岐流路部80a、80bが有する流路部の数が少なくなると、流体紫外光処理装置1の内部を流れる流体の圧力損失を低減できる。
【0097】
各分岐流路部80a、80bがそれぞれ複数の流路を有する場合、第2光源72は、各分岐流路部80a、80bが有する複数の流路のうちの少なくとも1つの流路に紫外光を照射することで、各分岐流路部80a、80bを流れる流体に対して紫外光による処理を行うことができる。各分岐流路部80a、80bが有する複数の流路の2以上またはすべての流路に第2光源72が紫外光を照射するようにすることで、分岐流路部80a、80bを流れる流体に対する紫外光による処理効果をより高めることができる。
【0098】
流路部100に渦や乱流が発生すると流体の圧力損失をまねきやすい。このため、流体の圧力損失を低減したい場合には、それぞれの分岐流路部80a、80bから第3流路90に流入する流体の流速差や流量差を小さくすることが好ましい。
【0099】
例えば、第1流路81a、81bの流体の流れる第1方向d1に直交する方向における断面形状は矩形である。第2流路82a、82bの流体の流れる第2方向d2に直交する方向における断面形状は矩形である。第3流路90の流体の流れる第3方向d3に直交する方向における断面形状は矩形である。
【0100】
また、第1流路81aの流体の流れる第1方向d1に直交する方向における断面積、第1流路81bの流体の流れる第1方向d1に直交する方向における断面積、第2流路82aの流体の流れる第2方向d2に直交する方向における断面積および第2流路82bの流体の流れる第2方向d2に直交する方向における断面積は同じである。したがって、分岐流路部80aの流体の流れる方向に直交する方向における断面積と、分岐流路部80bの流体の流れる方向に直交する方向における断面積とが同じである。
【0101】
また、分岐流路部80aの上流側の一端80a1から下流側の他端80a2までの長さと、分岐流路部80bの上流側の一端80b1から下流側の他端80b2までの長さとが同じである。
【0102】
したがって、本実施形態によれば、それぞれの分岐流路部80a、80bから第3流路90に流入する流体の流速差や流量差を小さくすることができる。これにより、流体の流速差や流量差により流路部100に渦や乱流が発生することによる流体の圧力損失を低減できる。
【0103】
また、分岐流路部80aの第1流路81aの流体の流れる方向に直交する断面の面積は、流入部11の流体の流れる方向に直交する断面の面積以上である。例えば、第1流路81aの流体の流れる方向に直交する断面の面積は、流入部11の流体の流れる方向に直交する断面の面積と同じである。分岐流路部80bの第1流路81bの流体の流れる方向に直交する断面の面積は、流入部11の流体の流れる方向に直交する断面の面積以上である。例えば、第1流路81bの流体の流れる方向に直交する断面の面積は、流入部11の流体の流れる方向に直交する断面の面積と同じである。これにより、流入部11から分岐してそれぞれの第1流路81a、81bに流入した流体の流速を、流入部11を流れる流体の流速の1/2以下の流速にすることができる。第1流路81a、81bを流れる流体の流速を低下させることで、第1流路81a、81bを流れる流体に対する第2光源72からの紫外光による積算照度を大きくすることができ、第1流路81a、81bを流れる流体に対する紫外光による処理効果を高めることができる。
【0104】
また、分岐流路部80aの第2流路82aの流体の流れる方向に直交する断面の面積は、流入部11の流体の流れる方向に直交する断面の面積以上である。例えば、第2流路82aの流体の流れる方向に直交する断面の面積は、流入部11の流体の流れる方向に直交する断面の面積と同じである。分岐流路部80bの第2流路82bの流体の流れる方向に直交する断面の面積は、流入部11の流体の流れる方向に直交する断面の面積以上である。例えば、第2流路82bの流体の流れる方向に直交する断面の面積は、流入部11の流体の流れる方向に直交する断面の面積と同じである。これにより、流入部11から分岐してそれぞれの第1流路81a、81bに流入し、さらに第2流路82a、82bを流れる流体の流速を、流入部11を流れる流体の流速の1/2以下の流速にすることができる。第2流路82a、82bを流れる流体の流速を低下させることで、第2流路82a、82bを流れる流体に対する第2光源72からの紫外光による積算照度を大きくすることができ、第2流路82a、82bを流れる流体に対する紫外光による処理効果を高めることができる。
【0105】
第3流路90には、2つの分岐流路部80a、80bのそれぞれの第2流路82a、82bからの流体が合流して流入する。そのため、第3流路90を流れる流体の流速を低下させるために、第3流路90の流体の流れる方向に直交する断面の面積を、第2流路82a、82bの流体の流れる方向に直交する断面の面積よりも大きくすることが好ましい。これにより、第3流路90を流れる流体に対する第1光源71からの紫外光による積算照度を大きくすることができ、第3流路90を流れる流体に対する紫外光による処理効果を高めることができる。
【0106】
例えば、第3流路90の流体の流れる方向に直交する断面の面積は、第2流路82aの流体の流れる方向に直交する断面の面積と、第2流路82bの流体の流れる方向に直交する断面の面積とを合計した面積である。したがって、それぞれの第2流路82a、82bを流れる流体の流速と、第3流路90を流れるに流体の流速とをほぼ同じにできる。流速を一定にする、または流速の変化を小さくすることで、渦や乱流が発生することによる流体の圧力損失を低減できる。
【0107】
第3流路90は、分岐流路部80a、80bの間に配置されることに限らない。例えば、図2において2つの分岐流路部80a、80bをZ軸方向において第3流路90の第1壁部51側(図2における上側)または第2壁部52側(図2における下側)に配置してもよい。例えば、第3流路90の第1壁部51側または第2壁部52側において、2つの分岐流路部80a、80bをY軸方向に隣接するように配置してもよい。
【0108】
<部材61~64の詳細構成と、その主な作用効果>
(第1部材61)
図4は、流体紫外光処理装置1における第1部材61の一例を示す模式的平面図である。図4は、平面視において、流体紫外光処理装置1の内部に位置する第1部材61および第1接続部18aを透視して示している。
【0109】
図4に示した例では、第1部材61は、複数の第1開口610を有する。本実施形態では、第1開口610は、第1部材61の第1方向d1における中央部M1よりも下流側の領域のみに配置される。したがって、第1部材61の第1方向d1における中央部M1よりも上流側には、第1開口610は配置されない。
【0110】
また、第1部材61を第1流路81a側から平面視した場合に、複数の第1開口610それぞれの面積は、第1接続部18aの面積よりも小さい。平面視における1つの第1開口610の面積は、図4においてドットハッチングで示した1つの領域の面積を意味する。平面視における第1接続部18aの面積は、図4において斜線ハッチングで示した領域の面積を意味する。第1部材61を第1流路81a側から平面視した場合に、1つの第1開口610の面積は、第1接続部18aの面積よりも小さい。
【0111】
図4に示した例では、複数の第1開口610は、平面視における形状が略円形であるものと、平面視における形状が略半円形であるものと、を含む。また、平面視において、複数の第1開口610は千鳥状に配置されている。なお、千鳥状の配置とは、複数の対象が縦または横に揃って配置されず、上下左右へ交互にずらしながら配置されることをいう。
【0112】
第1開口610の個数に制限はなく、第1部材61は、少なくとも1つの第1開口610を有してもよい。また、少なくとも1つの第1開口610の第1部材61上での配置、隣接する第1開口610同士の間隔等も流体紫外光処理装置1の使用用途等に応じて適宜変更可能である。平面視における第1開口610の形状は、略円形または略半円形に限らず、略矩形、略楕円形、略多角形等であってもよい。略矩形には、平面視において、第1方向d1と直交する方向を長手とする略長方形が含まれる。また、複数の第1開口610の中に、平面視における形状が異なる第1開口610が混在していてもよい。
【0113】
本実施形態では、第1部材61が第1開口610を有するため、例えば第1部材61を介して第1流路81aの下方に位置する第2流路82a内に気泡が存在する場合に、該気泡が第1開口610を通って第1流路81a内に移動した後、排気口130を通って装置の外部に排出されやすくなる。これにより、第1流路81aおよび第2流路82aの内部に気泡が溜まることを低減できるため、気泡による処理効率の低下を低減し、処理効果を高めることができる。
【0114】
また、本実施形態では、第1部材61が第1開口610を有するため、カビや細菌の発生を防止するために、定期的に、或いは使用しない期間に入る前等に、装置内を空の状態にする際に、流体が第1開口610を通って排出されやすくなる。これにより、装置内に残った流体に基づく装置内部のカビや細菌の発生を低減できるため、カビや細菌によって処理効果が低下することを低減し、流体紫外光処理装置1による処理効果を高めることができる。
【0115】
さらに、本実施形態では、第1部材61が第1開口610を有するため、例えば第1流路81aを流れる流体の一部が第1開口610を通って第2流路82a内に流れる。これにより、第2流路82aにおける流れを平滑化でき、第1部材61が第1開口610を有していない場合と比較して、流路内を流れる流体の速度の偏りを低減することができる。これにより、流体に紫外光が照射される時間が長くなるため、積算照度を大きくし、流体紫外光処理装置1による処理効果を高めることができる。
【0116】
また、本実施形態では、第1部材61を第1流路81a側から平面視した場合に、第1開口610の面積は第1接続部18aの面積よりも小さい。そのため、流体が第1流路81aから主に第1接続部18aを通って第2流路82aに流れ、第1開口610の存在により流体の流れが乱れることを低減できる。これにより、流体の流れを乱すことなく、上記の処理効果を高める効果を得ることができる。
【0117】
また、例えば、第1部材61の第1方向d1における中央部M1よりも上流側に第1開口610があると、該上流側において第1流路81aから第2流路82aに第1開口610を通って流れる流体が多くなる。中央部M1よりも上流側に配置した第1開口610を通って流れた流体は流れる距離が短かいことで、光源170から紫外光を照射される時間が短くなるため、該流体への積算照度が減少して処理効果が低下する。本実施形態では、第1部材61の第1方向d1における中央部M1よりも下流側の領域のみに第1開口610を配置するため、第1流路81aにおける流体の流れる距離が短くなることを低減できる。これにより、積算照度の減少を低減し、流体紫外光処理装置1による処理効果を高めることができる。
【0118】
また、本実施形態では、流体紫外光処理装置1は、複数の分岐流路部80a、80bを有することにより、多くの流体に対して処理を実行できるとともに、複数の分岐流路部80a、80bのそれぞれにおいて、処理効果を高めることができる流体紫外光処理装置1を提供することができる。
【0119】
(第2部材62)
図5は、図1の流体紫外光処理装置1における第2部材62の一例を示す模式的平面図である。図5は、平面視において、流体紫外光処理装置1の内部に位置する第2部材62および第2接続部19aを透視して示している。
【0120】
図5に示した例では、第2部材62は、複数の第2開口620を有する。本実施形態では、第2開口620は、第2部材62の第2方向d2における中央部M2よりも下流側の領域のみに配置されている。したがって、第2部材62の第2方向d2における中央部M1よりも上流側には、第2開口620は配置されない。
【0121】
また、第2部材62を第2流路82a側から平面視した場合に、複数の第2開口620それぞれの面積は、第2接続部19aの面積よりも小さい。平面視における1つの第2開口620の面積は、図5においてドットハッチングで示した1つの領域の面積を意味する。平面視における第2接続部19aの面積は、図5において斜線ハッチングで示した領域の面積を意味する。第2部材62を第2流路82a側から平面視した場合に、1つの第2開口620の面積は、第2接続部19aの面積よりも小さい。
【0122】
また、本実施形態では、第2開口620は、第1部材61を第1流路81a側から平面視した場合に、第1開口610と重ならない位置に配置されている。具体的には、第1開口610は、図4で示したように、第1部材61の第1方向d1における中央部M1よりも下流側に配置されている。一方、第2開口620は、図5に示すように、第2部材62の第2方向d2における中央部M2よりも下流側に配置されている。第2開口620は、第1開口610に対し、X軸方向における反対側に配置されているため、第1部材61を第1流路81a側から平面視した場合に、第1開口610と重ならない。
【0123】
図5に示した例では、複数の第2開口620は、平面視における形状が略円形であるものと、平面視における形状が略半円形であるものと、を含む。また、平面視において、複数の第2開口620は千鳥状に配置されている。
【0124】
第2開口620の個数に制限はなく、第2部材62は、少なくとも1つの第1開口610を有してもよい。また、少なくとも1つの第2開口620の第2部材62上での配置、隣接する第2開口620同士の間隔等も、流体紫外光処理装置1の使用用途等に応じて適宜変更可能である。平面視における第2開口620の形状は、略円形または略半円形に限らず、略矩形、略楕円形、略多角形等であってもよい。略矩形には、平面視において、第1方向d1と直交する方向を長手とする略長方形が含まれる。また、複数の第2開口620の中に、平面視における形状が異なる第2開口620が混在していてもよい。
【0125】
本実施形態では、第2部材62が第2開口620を有するため、例えば第2部材62を介して第2流路82aの下方に位置する第3流路90内に気泡が存在する場合に、該気泡が第2開口620を通って第2流路82a内に移動する。さらに該気泡が第2流路82aから第1開口610を通って第1流路81aに移動した後、排気口130を通って装置の外部に排出されやすくなる。これにより、第2流路82aおよび第3流路90の内部に気泡が溜まることを低減できるため、気泡による処理効率の低下を低減し、流体紫外光処理装置1による処理効果を高めることができる。
【0126】
また、本実施形態では、第2部材62が第2開口620を有するため、カビや細菌の発生を防止するにあたって装置内を空の状態にする際に、流体が第2開口620を通って排出されやすくなる。これにより装置内に残った流体に基づく装置内部のカビや細菌の発生を低減できるため、カビや細菌による処理効果の低下を低減し、流体紫外光処理装置1による処理効果を高めることができる。
【0127】
さらに、本実施形態では、第2部材62が第2開口620を有するため、例えば第2流路82aを流れる流体の一部が第2開口620を通って第3流路90内に流れる。これにより、第3流路90における流れを平滑化でき、第2部材62が第2開口620を有していない場合と比較して、流路内を流れる流体の速度の偏りを低減することができる。これにより、流体紫外光処理装置1による処理効果を高めることができる。
【0128】
また、本実施形態では、第2部材62を第2流路82a側から平面視した場合に、第2開口620の面積は第2接続部19aの面積よりも小さい。そのため、流体が第2流路82aから主に第2接続部19aを通って第3流路90内に流れ、第2開口620の存在により流体の流れが乱れることを低減できる。これにより、流体の流れを乱すことなく、上記の処理効果を高める効果を得ることができる。
【0129】
また、例えば、第2部材62の第2方向d2における中央部M2よりも上流側に第2開口620があると、該上流側において第2流路82aから第3流路90に第2開口620を通って流れる流体が多くなる。中央部M2よりも上流側に配置した第2開口620を通って流れた流体は流れる距離が短かいことで、光源170から紫外光を照射される時間が短くなるため、該流体への積算照度が減少して処理効果が低下する。本実施形態では、第2部材62の第2方向d2における中央部M2よりも下流側の領域のみに第2開口620を配置することで、第2流路82aにおける流体の流れる距離が短くなることを低減できる。これにより、積算照度の減少を低減し、流体紫外光処理装置1による処理効果を高めることができる。
【0130】
また、本実施形態では、第2開口620は、第1部材61を第1流路81a側から平面視した場合に、第1開口610と重ならない位置に配置されているため、平面視において第1開口610と第2開口620とを離隔させることができる。これにより、第1開口610から第2開口620へ最短経路で流れる流体に紫外光を照射する場合と比較して、照射される紫外光の積算照度を大きくすることができるため、流体紫外光処理装置1処理効果を高めることができる。
【0131】
(第3部材63、第4部材64)
図6は、流体紫外光処理装置1における第3部材63の一例を示す模式的平面図である。図6は、平面視において、流体紫外光処理装置1の内部に位置する第3部材63および第2接続部19bを透視して示している。図7は、流体紫外光処理装置1における第4部材64の一例を示す模式的平面図である。図7は、平面視において、流体紫外光処理装置1の内部に位置する第4部材64および第1接続部18bを透視して示している。
【0132】
第3部材63の構成は、第3部材63を第2流路82b側から平面視した場合に、第2開口620の面積が第2接続部19bの面積よりも小さい点を除き、第2部材62の構成とほぼ同じである。第3部材63の作用効果は、第2部材62の作用効果とほぼ同じである。第4部材64の構成は、第4部材64を第1流路81b側から平面視した場合に、第1開口610の面積が第1接続部18bの面積よりも小さい点を除き、第1部材61の構成とほぼ同じである。第4部材64の作用効果は、第1部材61の作用効果とほぼ同じである。したがって、ここでは第3部材63および第4部材64についての重複する説明を省略する。
【0133】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る流体紫外光処理装置について説明する。なお、既に説明した実施形態および変形例と同一の名称、符号については、同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。この点は以降に示す実施形態においても同様とする。
【0134】
本実施形態では、第1部材が、第1部分と、第3開口と、第3部分と、を有し、第2部材が、第2部分を有する点が、第1実施形態と主に異なる。
【0135】
図8は、本実施形態に係る流体紫外光処理装置1Aの一例を示す模式的斜視図である。図9は、図8のIX-IX線における模式的断面図である。
【0136】
図8および図9に示すように、流体紫外光処理装置1Aは、第1部材61Aと、第2部材62Aと、第3部材63Aと、第4部材64Aと、を有する。
【0137】
第1部材61Aは、第1流路81aと第2流路82aとを接続する第1開口610Aと、第1開口610Aに近接する領域から第2流路82a側に延出する第1部分611Aと、を有する。また第1部材61Aは、第1部材61Aの第1方向d1における第1開口610Aよりも上流側に配置され、第1流路81aと第2流路82aとを接続する第3開口612Aと、第3開口612Aに近接する領域から第1流路81a側に延出する第3部分613Aと、を有する。第1開口610Aおよび第3開口612Aは、それぞれ第1部材61Aをその厚さ方向に貫通する孔である。
【0138】
第2部材62Aは、第2流路82aと第3流路90とを接続する第2開口620Aと、第2開口620Aに近接する領域から第3流路90側に延出する第2部分621Aと、を有する。第2開口620Aは、第2部材62Aをその厚さ方向に貫通する孔である。
【0139】
第3部材63Aは、第2流路82bと第3流路90とを接続する第2開口620Aと、第2開口620Aに近接する領域から第3流路90側に延出する第2部分621Aと、を有する。第2開口620Aは、第3部材63Aをその厚さ方向に貫通する孔である。
【0140】
第4部材64Aは、第1流路81bと第2流路82bとを接続する第1開口610Aと、第1開口610Aに近接する領域から第2流路82a側に延出する第1部分611Aと、を有する。また第4部材64Aは、第4部材64Aの第1方向d1における第1開口610Aよりも上流側に配置され、第1流路81bと第2流路82bとを接続する第3開口612Aと、第3開口612Aに近接する領域から第1流路81b側に延出する第3部分613Aと、を有する。第1開口610Aおよび第3開口612Aは、それぞれ第4部材64Aをその厚さ方向に貫通する孔である。
【0141】
<部材61A~64Aの詳細構成と、その主な作用効果>
(第1部材61A)
図10図12を参照して、第1部材61Aの詳細構成を説明する。図10は、流体紫外光処理装置1Aにおける第1部材61Aの一例を示す模式的平面図である。図10は、平面視において、流体紫外光処理装置1Aの内部に位置する第1部材61Aおよび第1接続部18aを透視して示している。図11は、図9における領域Lの拡大図である。図12は、図9における領域Mの拡大図である。
【0142】
図10に示すように、第1部材61Aは、3個の第1開口610Aを有する。また第1部材61Aは、第3部分613Aが配置されている各領域において、第3部分613Aの下方(第2流路82a側)に配置された第3開口612Aを有する。第1部材61Aは、6個の第3開口612Aと、6個の第3部分613Aとを有する。なお、図10では、第3部分613Aと第3開口612Aとが重なっているため、第3開口612Aの符号を括弧書きにし、第3部分613Aの符号に併記している。
【0143】
第1開口610Aおよび第3開口612Aの平面視における形状は、第1方向d1および第2方向d2と直交する方向を長手とする略長方形である。3個の第1開口610Aと6個の第3開口612Aは、第1方向d1における第1部材61Aのほぼ全体にわたって並んで配置されている。第1部材61Aを平面視した場合に、3個の第1開口610Aのそれぞれの面積は、第1接続部18aの面積よりも小さい。
【0144】
第1開口610Aおよび第3開口612Aそれぞれの個数に制限はなく、第1部材61Aは、少なくとも1つの第1開口610と、少なくとも1つの第3開口612Aと、を有してもよい。また、少なくとも1つの第1開口610Aおよび少なくとも1つの第3開口612Aの第1部材61A上での配置、隣接する第1開口610A同士の間隔、隣接する第3開口612A同士の間隔等も、流体紫外光処理装置1Aの使用用途等に応じて適宜変更可能である。平面視における第1開口610Aおよび第3開口612Aの形状は、略長方形に限らず、略円形、略正方形、略楕円形、略多角形等であってもよい。また、複数の第1開口610Aまたは複数の第3開口612Aの中に、平面視における形状が異なる第1開口610Aまたは第3開口612Aが混在していてもよい。
【0145】
第1部分611Aは、平面視において第1開口610Aと重なるように配置される。図10に示した例では、第1部分611Aは、第1方向d1における下流側の3個の第1開口610Aの下方(第2流路82a側)に配置されている。第1部分611Aは、第1開口610Aに近接する領域から第2流路82a側に延出する。図11に示した例では、第1部分611Aは、第1開口610Aの第2方向d2における下流側の領域から第2方向d2と反対方向に延出している。第1開口610Aの長手方向と直交する第1部分611Aの断面形状は、第2方向d2と反対方向に向かうにつれて第1開口610Aとの距離が大きくなるように湾曲し、第2流路82a側に凸となる湾曲形状である。
【0146】
第1部分611Aは、第2方向d2に対して傾斜する面614Aを含む。面614Aは、第1部分611Aの形状に応じて、曲率を有する面である。但し、第1開口610Aの長手方向と直交する第1部分611Aの断面形状は、湾曲形状に限らず任意の形状であってもよい。また面614Aは、曲率をほぼ有さない平面であってもよい。第1部材61Aは、第1部分611Aを平板状とすることもできる。
【0147】
第3部分613Aは、平面視において第3開口612Aと重なるように配置される。図10に示した例では、第3部分613Aは、第1方向d1における上流側の6個の第3開口612Aの上方(第1流路81a側)に配置されている。第3部分613Aは、第3開口612Aに近接する領域から第1流路81a側に延出する。図12に示した例では、第3部分613Aは、第3開口612Aの第1方向d1における上流側の領域から第1方向に延出している。第3開口612Aの長手方向と直交する第3部分613Aの断面形状は、第1方向に向かうにつれて第3開口612Aから離れるように傾斜し、第1流路81a側に凸となる湾曲形状である。
【0148】
また、第3部分613Aは、第1方向d1に対して傾斜する面615Aを含む。面615Aは、第3部分613Aの形状に応じて、曲率を有する面である。但し、第3開口612Aの長手方向と直交する第1部分611Aの断面形状は、湾曲形状に限らず任意の形状であってもよい。また面615Aは、曲率をほぼ有さない平面であってもよい。第1部材61Aは、第3部分613Aを平板状とすることもできる。
【0149】
本実施形態では、第1部材61Aが第1部分611Aを有するため、第2流路82aから第1流路81aへ流れる流体の量よりも、第1流路81aから第2流路82aへ流れる流体の量が多くなる。これにより、接続部における第1流路81aから第2流路82aへの流れに対する影響を少なくしつつ、第2流路82a内における流体の流れが平滑化される。この結果、流体に紫外光が照射される時間が長くなるため、流体に対する積算照度を大きくし、流体紫外光処理装置1Aによる処理効果を高めることができる。
【0150】
また、本実施形態では、第1部分611Aが第2方向d2に対して傾斜する面614Aを含むため、第2流路82aから第1流路81aへ流れる流体の量と、第1流路81aから第2流路82aへ流れる流体の量と、の差を、第1部分611Aが傾斜する面614Aを含まない場合と比較して、大きくすることができる。これにより、第2流路82a内における流体の流れの平滑化効果が大きくなるため、上記と同様に、流体に対する積算照度を大きくし、流体紫外光処理装置1Aによる処理効果を高めることができる。
【0151】
また、本実施形態では、第1部材61Aが第3部分613Aを有するため、第1流路81aから第3開口612Aを通って第2流路82aへ流れる流体の量を少なくすることができる。これにより、第1流路81aを流れる流体に対する積算照度を大きくし、流体紫外光処理装置1Aによる処理効果を高めることができる。また、本実施形態では、第1部材61Aが第3部分613Aを有するため、カビや細菌の発生を防止するにあたって装置内を空の状態にする際に、流体が第3開口612Aを通って排出されやすくなる。これにより、排出されずに装置内に残った流体に基づく装置内部のカビや細菌の発生を低減し、カビや細菌による処理効果の低下を低減して、流体紫外光処理装置1Aによる処理効果を高めることができる。
【0152】
(第2部材62A)
図13および図14を参照して、第2部材62Aの詳細構成を説明する。図13は、流体紫外光処理装置1Aにおける第2部材62Aの一例を示す模式的平面図である。図13は、平面視において、流体紫外光処理装置1Aの内部に位置する第2部材62Aおよび第2接続部19aを透視して示している。図14は、図9における領域Nの拡大図である。
【0153】
図13に示すように、第2部材62Aは、3個の第2開口620Aを有する。第2開口620Aは、第2部材62Aをその厚さ方向に貫通する孔である。第2開口620Aの平面視における形状は、第1方向d1および第2方向d2と直交する方向を長手とする略長方形である。3個の第2開口620Aは、第2部材62Aの第2方向d2における中央部M2Aよりも下流側において並んで配置されている。第2部材62Aを平面視した場合に、3個の第2開口620Aのそれぞれの面積は、第2接続部19aの面積よりも小さい。
【0154】
第2開口620Aの個数に制限はなく、第2部材62Aは、少なくとも1つの第2開口620を有してもよい。また、少なくとも1つの第2開口620Aの第2部材62A上での配置、隣接する第2開口620A同士の間隔等も、流体紫外光処理装置1Aの使用用途等に応じて適宜変更可能である。平面視における第2開口620Aの形状は、略長方形に限らず、略円形、略正方形、略楕円形、略多角形等であってもよい。また、複数の第2開口620Aの中に、平面視における形状が異なる第2開口620Aが混在していてもよい。
【0155】
第2部分621Aは、平面視において第2開口620Aと重なるように配置される。図13に示した例では、第2部分621Aは、第1方向d2における下流側の3個の第2開口620Aの下方(第3流路90側)に配置されている。第2部分621Aは、第2開口620Aに近接する領域から第3流路90側に延出する。図14に示した例では、第2部分621Aは、第2開口620Aの第3方向d3における下流側の領域から延出している。第2開口620Aの長手方向と直交する第2部分621Aの断面形状は、第3方向d3の下流側にアーチ形状を有する半アーチ型である。
【0156】
第2部分621Aは、第3方向d3に対して傾斜する面624Aを含む。面624Aは、第2部分621Aの形状に応じて、曲率を有する面である。但し、第2開口620Aの長手方向と直交する第2部分621Aの断面形状は、湾曲形状に限らず任意の形状であってもよい。また面624Aは、曲率をほぼ有さない平面であってもよい。第2部材62Aは、第2部分621Aを平板状とするルーバー構造を有するということもできる。
【0157】
本実施形態では、第2部材62Aが第2部分621Aを有するため、第3流路90から第2流路82aへ流れる流体の量よりも、第2流路82aから第3流路90へ流れる流体の量が多くなる。これにより、第2流路82aから第3流路90への流れが安定化するため、第3流路90内における流体の流れが平滑化され、第3流路90内を速い速度で流れる流体の量を減らすことができる。この結果、流体に紫外光が照射される時間が長くなるため、流体に対する積算照度を大きくし、流体紫外光処理装置1Aによる処理効果を高めることができる。
【0158】
また、本実施形態では、第2部分621Aが第3方向d3に対して傾斜する面624Aを含むため、第3流路90から第2流路82aへ流れる流体の量と、第2流路82aから第3流路90へ流れる流体の量と、の差を、第2部分621Aが傾斜する面624Aを含まない場合と比較して、大きくすることができる。これにより、第3流路90内における流体の流れの平滑化効果が大きくなるため、上記と同様に、流体に対する積算照度を大きくし、流体紫外光処理装置1Aによる処理効果を高めることができる。
【0159】
(第3部材63A、第4部材64A)
図15は、流体紫外光処理装置1Aにおける第3部材63Aの一例を示す模式的平面図である。図15は、平面視において、流体紫外光処理装置1Aの内部に位置する第3部材63Aおよび第2接続部19bを透視して示している。図16は、流体紫外光処理装置1Aにおける第4部材64Aの一例を示す模式的平面図である。図16は、平面視において、流体紫外光処理装置1Aの内部に位置する第4部材64Aおよび第1接続部18bを透視して示している。
【0160】
第3部材63Aの構成および作用効果は、第2部材62Aの構成および作用効果とほぼ同じであり、第4部材64Aの構成および作用効果は、第1部材61Aの構成および作用効果とほぼ同じである。そのため、ここでは第3部材63Aおよび第4部材64Aについての重複する説明を省略する。
【0161】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る流体紫外光処理装置について説明する。本実施形態では、第1部材は、第1流路と第2流路とを接続する複数の第4開口をさらに有し、第1開口は、第1部材の第1方向における中央部よりも下流側の領域のみに複数配置されるとともに、複数の第4開口は、第1部材の第1方向における中央部よりも上流側の領域のみに配置される点が、上述した実施形態と異なる。
【0162】
図17は、本実施形態に係る流体紫外光処理装置1Bにおける第1部材61Bを示す模式的平面図である。流体紫外光処理装置1Bは、第1実施形態に係る流体紫外光処理装置1において、第1部材61に代えて第1部材61Bを有する点以外は、流体紫外光処理装置1と同じ構成を有する。図17は、平面視において、流体紫外光処理装置1Bの内部に位置する第1部材61Bおよび第1接続部18aを透視して示している。以下、図1および図2も適宜参照して説明する。
【0163】
図17に示すように、流体紫外光処理装置1Bが有する第1部材61Bは、12個の第1開口610Bと、12個の第4開口616Bと、を有する。第1開口610Bおよび第4開口616Bは、それぞれ第1流路81aと第2流路82aとを接続する。第1開口610Bおよび第4開口616Bは、それぞれ第1部材61Bをその厚さ方向に貫通する孔である。第1開口610Bおよび第4開口616Bそれぞれの平面視における形状は、略円形である。但し、第1開口610Bおよび第4開口616Bそれぞれの平面視における形状は、略矩形、略楕円形、略多角形等であってもよい。略矩形には、平面視において、第1方向d1と直交する方向を長手とする略長方形が含まれる。
【0164】
12個の第1開口610Bは、第1部材61Bの第1方向d1における中央部M1Bよりも下流側の領域のみに配置される。したがって、第1部材61Bの第1方向d1における中央部M1Bよりも上流側には、第1開口610Bは配置されない。12個の第4開口616Bは、第1部材61Bの第1方向d1における中央部M1Bよりも上流側の領域のみに配置される。したがって、第1部材61Bの第1方向d1における中央部M1Bよりも下流側には、第4開口616Bは配置されない。
【0165】
12個の第1開口610Bは、それぞれ同じ形状を有する。また12個の第4開口616Bは、それぞれ同じ形状を有する。第1部材61Bを第1流路81a側から平面視した場合に、1つ当たりの第1開口610Bの面積は、1つ当たりの第4開口616Bの面積よりも大きい。したがって、12個の第1開口610Bの面積の総和は、12個の第4開口616Bの面積の総和よりも大きい。
【0166】
第1開口610Bおよび第4開口616Bそれぞれの個数、隣接する第1開口610B同士の間隔、隣接する第4開口616B同士の間隔等は、流体紫外光処理装置1Bの使用用途等に応じて適宜変更可能である。第1開口610Bの配置は、第1部材61Bの第1方向d1における中央部M1Bよりも下流側の領域内において、適宜変更可能である。第4開口616Bの配置は、第1部材61Bの第1方向d1における中央部M1Bよりも上流側の領域内において、適宜変更可能である。
【0167】
本実施形態では、上記構成により、第1部材61Bの第1方向d1における中央部M1Bよりも下流側において第1開口610Bを通って第1流路81aから第2流路82aに流れる流体の量が、第1部材61Bの第1方向d1における中央部M1Bよりも上流側において第4開口616Bを通って第1流路81aから第2流路82aに近道して流れる流体の量よりも多くなる。これにより、積算照度を大きくして処理された流体の量が多くなるため、流体紫外光処理装置1Bによる処理効果を高めることができる。
【0168】
[その他の好適な実施形態]
(第1例)
実施形態に係る流体紫外光処理装置は、第1部材61、第2部材62、第3部材63および第4部材64の少なくとも1つに溝部を含んでもよい。図18は、上記溝部を含む第1部材61の一例を示す模式的平面図である。図18は、平面視において、流体紫外光処理装置1の内部に位置する第1部材61および第1接続部18aを透視して示している。第1部材61および第1接続部18aは、X軸に沿う方向において第1端部10と第2端部20の間に位置し、Y軸に沿う方向において第3壁部53と第4壁部54の間に位置している。
【0169】
図18に示すように、第1部材61は、第1部材61における第2端部20が位置する側の端部に3つの溝部630を含む。3つの溝部630のそれぞれは、平面視において略矩形の形状を有する。3つの溝部630は、Y軸に沿う方向に略等間隔に並んで配置されている。実施形態に係る流体紫外光処理装置では、第1部材61に溝部630を含むことにより、流体紫外光処理装置内を流れる流体を平滑化しやすくなる。
【0170】
溝部630の数は3つに限らず1以上の任意の数であってもよい。平面視における溝部630の形状は、略矩形に限らず任意の形状であってもよい。第1部材61が複数の溝部630を含む場合には、複数の溝部630は必ずしも等間隔に並んで設けられなくてもよい。また複数の溝部630ごとに、平面視における形状が異なっていてもよい。
【0171】
第1部材61は、溝部630の他に、第1開口610、第1開口610A、第2開口620、第2開口620A等を含んでもよい。実施形態に係る流体紫外光処理装置は、第1部材61、第2部材62、第3部材63および第4部材64の少なくとも1つに、溝部630を含んでもよい。
【0172】
(第2例)
実施形態に係る流体紫外光処理装置は、流体紫外光処理装置の姿勢を90度回転させて設置する場合にも対応できるように、排液口120および排気口130の少なくとも一方を第3壁部53または第4壁部54のどちらか一方に備えてもよい。なお、流体紫外光処理装置の姿勢を90度回転させて設置する場合とは、例えば、第3壁部53または第4壁部54のどちらか一方が鉛直下方を向くように、流体紫外光処理装置を設置する場合をいう。
【0173】
(第3例)
図3A~3Cに示した光源170は、バネ部材176に代えて、ジャッキ機構により、図2に示した上流側流路部12と第1光源配置部13とを隔てる第1隔壁13bに第2面170bが押し付けられてもよい。
【0174】
図19~23は、光源170のジャッキ機構190を示す図である。図19は斜視図である。図20は上面図である。図21は側面図である。図22は、光源170が第1光源配置部13の第1隔壁13bに押圧される前の状態を示す断面図である。図23は、光源170が第1隔壁13bに押圧された状態を示す断面図である。
【0175】
図19図20に示すように、光源170の第1面170a側にジャッキ機構190が配置されている。例えば、平面視において、2つのジャッキ機構190の間に、配線基板171が位置し、保持部材173に固定されている。ジャッキ機構190は、上面191aを含む支持部材191と、ネジ部材192と、補助バネ部材193と、を有する。
【0176】
支持部材191は、例えば樹脂材料または金属材料等から構成される。支持部材191は、ネジ部材192に結合している。図21に示すように、支持部材191は、ネジ部材192の回転により、上面191aの法線方向に上面191aが移動可能である。図21に示す移動量Δhは、ネジ部材192の回転による支持部材191の上面191aの移動量を示している。なお、移動量Δhを示す破線の指示線は、支持部材191の上面191aが下がった状態(支持部材191を第2面170b側に移動させた状態)の上面191aの位置を表している。移動量Δhを示す実線の指示線は、支持部材191の上面191aが上がった状態(支持部材191を第2面170bと反対側に移動させた状態)の上面191aの位置を表している。移動量Δhは、例えば1mmである。補助バネ部材193は、ネジ部材192のネジ頭部側への付勢力を支持部材191に付与する。
【0177】
図22に示すように、光源170は、上面191aの法線方向において、上面191aが下がった状態、すなわち第1光源配置部13において上面191aに向き合う第1窓部14と、上面191aと、の間に隙間がある状態で、第1光源配置部13に配置し得る。本実施形態では、上面191aが下がった状態で光源170を第1光源配置部13に配置することで、光源170の配置が簡単になる。光源170が第1光源配置部13に配置された後、作業者がネジ部材192を回転させると、上面191aが第1窓部14の方向に移動し、上面191aが第1窓部14に当接する。上面191aが第1窓部14に当接した状態でさらにネジ部材192が回転されると、第2面170bが第1隔壁13bに押し付けられる。これにより、本実施形態では、上流側流路部12を流れる流体による光源170の冷却効率を高くすることができる。
【0178】
光源170は、第2光源配置部16に配置されてもよい。光源170は、第2光源配置部16において上面191aに向き合う第2窓部17と、上面191aと、の間に隙間がある状態で、第2光源配置部16に配置し得る。本実施形態では、上面191aが下がった状態で光源170を第2光源配置部16に配置することで、光源170の配置が簡単になる。光源170が第2光源配置部16に配置された後、作業者がネジ部材192を回転させると、上面191aが第2窓部17の方向に移動して、上面191aが第2窓部17に当接する。上面191aが第2窓部17に当接した状態でさらにネジ部材192が回転されると、第2面170bが第2隔壁16bに押し付けられる。これにより、本実施形態では、下流側流路部110を流れる流体による光源170の冷却効率を高くすることができる。
【0179】
一方、図19~20に示したように、本例では、発光素子を含む複数の筐体172は、発光素子から光が出射される方向から視て略矩形状に配置されるとともに、矩形の各辺の外側に筐体172が1つずつ配置されている。なお、筐体172は、上記矩形の各辺の外側に2つ以上配置されてもよい。実施形態に係る流体紫外光処理装置において、流体が流れる方向に交差する方向における流路の断面形状が略円形である場合には、発光素子を含む複数の筐体172は、図19~20に示したように配置されることが好ましい。実施形態に係る流体紫外光処理装置は、流路内の流体に発光素子からの光を効率的に照射することができる。
【0180】
但し、複数の筐体172の配置は、流路の形状等に応じて適宜変更可能である。例えば、流路の上記断面形状が略円形である場合に、複数の筐体172は、発光素子から光が出射される方向から視て同心円状に配置されてもよい。
【0181】
図24~25は、実施形態に係る流体紫外光処理装置1に対するジャッキ機構190の配置方法を示す分解斜視図である。図25は、第1光源配置部13と第1窓部14とを一部断面にして示している。図24は配置方法の第1例、図25は配置方法の第2例である。なお、図24~25は、流体紫外光処理装置1の第1窓部14周辺の構成のみを抜粋して表示している。図24~25に示す例では、ジャッキ機構190は、光源170と一体の部材ではなく、別体の部材として流体紫外光処理装置1に配置されている。
【0182】
図24に示す例では、まず光源170が流体紫外光処理装置1の第1光源配置部13に挿入され、その後、ジャッキ機構190が第1光源配置部13に挿入される。ジャッキ機構190は、上面191aが下がった状態で第1光源配置部13に挿入される。ジャッキ機構190が第1光源配置部13に挿入された後、ネジ部材192を回転させることで、第2面170bが第1隔壁13bに押し付けられる。一方、図25に示す例では、ジャッキ機構190が第1光源配置部13に固定されている。光源170は、第1光源配置部13に配置されたジャッキ機構190と第1隔壁13bとの間に挿入される。ジャッキ機構190は、図1に示した側面10aに設けられた第1光源開口13aを通して第1光源配置部13に挿入される構成に限らず、側面10aの反対側に設けられた開口を通して第1光源配置部13に挿入される構成であってもよい。また、ジャッキ機構190は、第1窓部14側に上面191aを当接させる構成に限らず、第1光源配置部13における第1窓部14の反対側の面に上面191aを当接させる構成であってもよい。第1光源配置部13における第1窓部14の反対側の面は、保持部材173の表面173eや光源170の第1面170a等である。
【0183】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例および修正例に想到し得るものであり、それら変更例および修正例についても本発明の範囲に属するものである。
【0184】
例えば、上述した各実施形態では、第3流路90を通った流体が、流出部15および下流側流路部110のそれぞれに流れる構成を例示したが、第3流路90を通った流体の全てが下流側流路部110に流れる構成にしてもよい。例えば、第3流路90を通った流体が流出部15および下流側流路部110のそれぞれに流れる構成にすると、下流側流路部110における鉛直上方側または鉛直下方側の各端部付近まで流体が到達しない場合がある。流体が到達しなかった領域では第2光源72の冷却効果が十分に得られなくなる。第3流路90を通った流体の全てが下流側流路部110に流れるようにすることにより、下流側流路部110における鉛直上方側または鉛直下方側の各端部付近まで流体を到達させることができる。これにより、第2光源72の冷却効果を適切に得ることができる。
【0185】
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<項1> 流体が第1方向に流れる第1流路と、前記第1流路の下流側に接続され、流体が前記第1方向と反対の第2方向に流れる第2流路と、前記第1流路と前記第2流路との間に位置する第1部材と、前記第1流路および前記第2流路の少なくとも一方に紫外光を照射する光源と、前記第1流路の下流端と、前記第2流路の上流端と、を接続する第1接続部と、を備え、前記第1部材は、前記第1流路と、前記第2流路と、を接続する第1開口を有し、前記第1部材を平面視した場合に、前記第1開口の面積は、前記第1接続部の面積よりも小さい、流体紫外光処理装置である。
<項2> 前記第1開口は、前記第1部材の前記第1方向における中央部よりも下流側の領域のみに配置される、前記<項1>に記載の流体紫外光処理装置である。
<項3> 前記第1部材は、前記第1開口に近接する領域から前記第2流路側に延出する第1部分を有する、前記<項1>または前記<項2>に記載の流体紫外光処理装置である。
<項4> 前記第1部分は、前記第2方向に対して傾斜する面を含む、前記<項3>に記載の流体紫外光処理装置である。
<項5> 前記第2流路の下流側に接続され、流体が前記第2方向と反対の第3方向に流れる第3流路と、前記第2流路と前記第3流路との間に位置する第2部材と、前記第2流路の下流端と、前記第3流路の上流端と、を接続する第2接続部と、を有し、前記第2部材は、前記第2流路と、前記第3流路と、を接続する第2開口を有し、前記第2部材を平面視した場合に、前記第2開口の面積は、前記第2接続部の断面積よりも小さい、前記<項1>から前記<項4>のいずれか1つに記載の流体紫外光処理装置である。
<項6> 前記第2開口は、前記第2部材の前記第2方向における中央部よりも下流側の領域のみに配置される、前記<項5>に記載の流体紫外光処理装置である。
<項7> 前記第2部材は、前記第2開口に近接する領域から前記第3流路側に延出する第2部分を有する、前記<項5>に記載の流体紫外光処理装置である。
<項8> 前記第2部分は、前記第3方向に対して傾斜する面を含む、前記<項7>に記載の流体紫外光処理装置である。
<項9> 前記第2開口は、前記第1部材を平面視した場合に、前記第1開口と重ならない位置に配置される、前記<項7>に記載の流体紫外光処理装置である。
<項10> 前記第1部材は、前記第1部材の前記第1方向における前記第1開口よりも上流側に配置され、前記第1流路と前記第2流路とを接続する第3開口と、前記第3開口に近接する領域から前記第1流路側に延出する第3部分と、を有する、前記<項1>から前記<項9>のいずれか1つに記載の流体紫外光処理装置である。
<項11> 前記第3部分は、前記第1方向に対して傾斜する面を含む、前記<項10>に記載の流体紫外光処理装置である。
<項12> 前記第1部材は、前記第1流路と前記第2流路とを接続する複数の第4開口をさらに有し、前記第1開口は、前記第1部材の前記第1方向における中央部よりも下流側の領域のみに複数配置されるとともに、前記複数の第4開口は、前記第1部材の前記第1方向における中央部よりも上流側の領域のみに配置され、前記第1部材を平面視した場合に、複数の前記第1開口の面積の総和は、前記複数の第4開口の面積の総和よりも大きい、前記<項1>に記載の流体紫外光処理装置である。
<項13> 前記流体の流入部と、前記流体の流出部と、前記流入部と前記流出部とを繋ぐ流路部と、を有し、前記流路部は、前記流入部から分岐する複数の分岐流路部と、前記複数の分岐流路部の下流側に接続される合流流路部と、を含み、前記複数の分岐流路部のそれぞれは、前記第1流路と、前記第2流路と、前記第1部材と、を備える、前記<項1>から前記<項12>のいずれか1つに記載の流体紫外光処理装置である。
【符号の説明】
【0186】
1、1A、1B 流体紫外光処理装置
10 第1端部
11 流入部
13 第1光源配置部
14 第1窓部
15 流出部
16 第2光源配置部
18a、18b 第1接続部
19a、19b 第2接続部
20 第2端部
50 中間部
51 第1壁部
52 第2壁部
53 第3壁部
54 第4壁部
61、61A 第1部材
62、62A 第2部材
63、63A 第3部材
64、64A 第4部材
71 第1光源
72 第2光源
80a、80b 分岐流路部
81a、81b 第1流路
82a、82b 第2流路
90 第3流路
100 流路部
120 排液口
121 排液機構
130 排気口
135 排気機構
170 光源
171 配線基板
172 発光素子を含む筐体
173 保持部材
174 配線
176 バネ部材
181 第1領域
182 第2領域
183 第3領域
190 ジャッキ機構
191 支持部材
191a 上面
192 ネジ部材
193 補助バネ部材
610、610A 第1開口
620、620A 第2開口
630 溝部
611A 第1部分
612A 第3開口
613A 第3部分
621A 第2部分
614A、615A、624A 面
616B 第4開口
d1 第1方向
d2 第2方向
d3 第3方向
M1、M1B、M2、M2A、M3、M4 中央部
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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図13
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図15
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図24
図25