(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082407
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】液状経口組成物
(51)【国際特許分類】
A23L 33/105 20160101AFI20240613BHJP
A23L 33/15 20160101ALI20240613BHJP
A23L 2/52 20060101ALI20240613BHJP
A23L 2/02 20060101ALI20240613BHJP
A23L 2/385 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
A23L33/105
A23L33/15
A23L2/00 F
A23L2/02 D
A23L2/385
A23L2/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196233
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000186588
【氏名又は名称】小林製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124431
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 順也
(74)【代理人】
【識別番号】100174160
【弁理士】
【氏名又は名称】水谷 馨也
(74)【代理人】
【識別番号】100175651
【弁理士】
【氏名又は名称】迫田 恭子
(72)【発明者】
【氏名】東野 貴大
【テーマコード(参考)】
4B018
4B117
【Fターム(参考)】
4B018LB08
4B018LB10
4B018LE05
4B018MD23
4B018MD48
4B018MD52
4B018MD61
4B018MD64
4B018MD81
4B018ME09
4B018ME11
4B018ME14
4B018MF01
4B018MF02
4B018MF04
4B018MF06
4B117LC04
4B117LG04
4B117LG18
4B117LG24
4B117LP01
4B117LP02
4B117LP17
(57)【要約】
【課題】本発明は、梅果汁濃縮物を含み、粘度が向上した液状経口組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】梅果汁濃縮物を含む液状経口組成物は、ニンジンエキス、エゾウコギエキス、イチョウ葉エキス、セレン酵母、及び/又はビタミンB12類を配合することで、粘度が向上する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)梅果汁濃縮物、並びに(B)ニンジンエキス、エゾウコギエキス、イチョウ葉エキス、セレン酵母、及び/又はビタミンB12類を含む、液状経口組成物。
【請求項2】
前記(A)成分の乾燥重量1重量部当たり、前記(B)成分が乾燥重量で0.005重量部以上含まれる、請求項1に記載の液状経口組成物。
【請求項3】
前記(A)成分の含有量が、乾燥重量で1~15重量%である、請求項1に記載の液状経口組成物。
【請求項4】
前記(B)成分の含有量が、乾燥重量で0.2~30重量%である、請求項1に記載の液状経口組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梅果汁濃縮物を含み、粘度が向上した液状経口組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
梅には人体の健康増進に役立つ成分が豊富に含まれており、様々な形態に加工されて食用に供されてきた。中でも、梅の果汁を煮詰めて濃縮してられる梅エキスには、加熱濃縮過程で果汁成分が変化したムメフラール及び5-ヒドロキシメチル-2-フルフラール等の梅エキス特有の成分が多量に含まれており、血流改善効果、疲労回復効果、ピロリ菌抑制効果、便通改善効果、肝機能強化効果、カルシウムの吸収促進効果等の様々な健康効果があることが知られている。
【0003】
いわゆる梅エキスは、製造過程で水分量20重量%以下になると高粘度の状態になる(特許文献1)ため、梅エキスを用いて加工を行う場合には、水で希釈して粘性を下げる(特許文献2)。
【0004】
一般的に、果物の果汁は濃縮果汁として製造され、飲料に加工される際に適宜希釈される。梅等の果汁飲料に粘性を付与する方法として、ローカストビーンガム、グアガム、キサンタンガム、タマリンドガム及びペクチン等の増粘多糖類が配合される(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-222633号公報
【特許文献2】特開2005-87025号公報
【特許文献3】特開2005-087031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
いわゆる梅エキスに関して、それ自体が持つ粘性の制御のために、水の量を調整することが一般的に行われている。一方で、梅エキスの濃度がある程度低い液体組成物の場合において、粘度を向上させるための製剤処方については検討されていない。また、一般的に果汁飲料の粘度を向上させるために増粘多糖類を用いられるが、昨今の健康志向の高まりに鑑みると、添加物の配合に依存しないことが望まれる。また、粘度を向上させるために、増粘多糖類のような添加物に依存することなく他の有用成分を用いることができれば、複合的な効果も得られるため望ましいと考えられる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、梅果汁濃縮物を含み、粘度が向上した液状経口組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、鋭意検討を行ったところ、梅果汁濃縮物(いわゆる梅エキス)を含む液体経口組成物に、ニンジンエキス、エゾウコギエキス、イチョウ葉エキス、セレン酵母、及び/又はビタミンB12類を配合することで、粘度が向上することを見出した。本発明は、この知見に基づいて完成されたものである。
【0009】
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)梅果汁濃縮物、並びに(B)ニンジンエキス、エゾウコギエキス、イチョウ葉エキス、セレン酵母、及び/又はビタミンB12類を含む、液状経口組成物。
項2. 前記(A)成分の乾燥重量1重量部当たり、前記(B)成分が乾燥重量で0.005重量部以上含まれる、項1に記載の液状経口組成物。
項3. 前記(A)成分の含有量が、乾燥重量で1~15重量%である、項1又は2に記載の液状経口組成物。
項4. 前記(B)成分の含有量が、乾燥重量で0.2~30重量%である、項1~3のいずれかに記載の液状経口組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、梅果汁濃縮物を含み、粘度が向上した液状経口組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の液状経口組成物は、(A)梅果汁濃縮物(以下において、「(A)成分」といも記載する。)、並びに(B)ニンジンエキス、エゾウコギエキス、イチョウ葉エキス、セレン酵母、及び/又はビタミンB12類(以下において、「所定の成分」又は「(B)成分」といも記載する。)を含有することを特徴とする。以下、本開示の液状経口組成物について詳述する。なお、本明細書において、2つの数値と「~」とにより示される数値範囲は、当該2つの数値を下限値及び上限値として含むものとする。例えば、2~15重量%との表記は、2重量%以上15重量%以下を意味する。
【0012】
(A)梅果汁濃縮物
本開示の液状経口組成物は、(A)成分として梅果汁濃縮物を含有する。
【0013】
本開示で用いられる(A)成分は、一般的に梅エキス又は梅肉エキスと称されるものであり、具体的には、梅の果汁を少なくとも黒色のペースト状(飴状)に煮詰めることによって得られるものである。
【0014】
本開示の液状経口組成物において、(A)成分の含有量については特に限定されないが、(A)成分の乾燥重量で、例えば1~15重量%、好ましくは2~12重量%、より好ましくは3~10重量%、3.5~8重量%、又は4~6重量%が挙げられる。
(B)所定の成分
本開示の液状経口組成物は、(B)成分として、ニンジンエキス、エゾウコギエキス、イチョウ葉エキス、セレン酵母、及び/又はビタミンBを含む。これら所定の成分は、(A)成分を含む液状経口組成物の粘度を向上させる。
【0015】
ニンジンエキスは、オタネニンジン(高麗人参)(Panax ginseng)の全草又は根(好ましくは根)を抽出処理することにより得られる公知の成分である。
【0016】
エゾウコギエキスは、シベリアニンジン(Eleutherococcus senticosus)の全草又は根(好ましくは根)を抽出処理することにより得られる公知の成分である。
【0017】
イチョウ葉エキスは、イチョウの葉(Ginkgo biloba.L.)を抽出処理することにより得られる公知の成分である。
【0018】
上記エキスの抽出原料として使用されるオタネニンジン、シベリアニンジン、イチョウの葉は、そのままの生の状態であってもよいが、必要に応じて、粉砕、切断、蒸熱、揉捻、乾燥、焙煎等の前処理に供されていてもよい。
【0019】
抽出処理については、植物抽出物の製造に使用される一般的な抽出手法であればよく、例えば、溶媒抽出処理、超臨界抽出処理、水蒸気蒸留処理等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは溶媒抽出処理が挙げられる。
【0020】
溶媒抽出処理に使用される抽出溶媒としては、水、炭素数1~4の低級アルコール(メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール等)、これらの混合液等が挙げられる。これらの抽出溶媒の中でも、好ましくは、水、低級アルコール、及びこれらの混合液、より好ましくは水、エタノール、及び含水エタノールが挙げられる。含水エタノールにおけるエタノール含有量としては、例えば30~90容量%、好ましくは50~90容量%、より好ましくは60~80容量%が挙げられる。特に好ましくは、ニンジンエキスの抽出溶媒としては含水エタノール(より好ましくは60~80容量%)が挙げられ、エゾウコギエキスの抽出溶媒としては水が挙げられ、イチョウ葉エキスの抽出溶媒としては含水エタノールが挙げられる。
【0021】
溶媒抽出処理は、抽出溶媒中に植物原料を浸漬又は還流させて行えばよい。抽出処理後に固液分離により固形物を除去することにより、植物の抽出液が得られる。得られた抽出液は、そのままエキスとして使用してもよいが、必要に応じて、一部又は全ての溶媒を除去して濃縮エキス又は乾燥エキスとして使用してもよい。乾燥処理は、例えば、スプレードライ、減圧濃縮乾燥、凍結乾燥等によって行うことができる。
【0022】
セレン酵母は、高濃度のセレン含有有機化合物を含む酵母であり、セレン含有有機化合物の供給源として公知の成分である。
【0023】
セレン酵母は、セレンを含有する無機塩を添加した培地中で酵母を培養し、これにより、当該無機化合物を取り込ませ、セレンを含有する有機化合物を生成させることで得ることができる。
【0024】
酵母の種類としては、具体的には、Saccharomyces属微生物が挙げられ、より具体的には、Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces boulardii sequela、Saccharomycestorula等が挙げられる。本開示において、セレン酵母は、これらの酵母のうち1種を単独で使用して得られたものでもよく、また2種以上を組み合わせて使用して得られたものでもよい。これらの酵母の中でも、粘度向上効果をより一層高める観点から、好ましくはSaccharomyces cerevisiaeが挙げられる。
【0025】
培地に添加するセレンを含有する無機塩としては、亜セレン酸ナトリウム及び/又はセレン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0026】
セレンを含有する有機化合物としては、セレノ化されたアミノ酸が挙げられ、より具体的には、セレノメチオニン、セレノシステイン、セレノシスチン、及び/又はセレノエチオニン等が挙げられる。セレン酵母は、好ましくは、主成分としてセレノメチオニンを含む。
【0027】
セレン酵母に含まれるセレン含有物質の量として特に限定されず、セレン元素の量として、例えば1000~3500μg/gが挙げられ、粘度向上効果をより一層高める観点から、好ましくは1500~3000μg/gが挙げられ、より好ましくは1800~2500μg/g、さらに好ましくは2000~2400μg/gが挙げられる。
【0028】
ビタミンB12類は、ビタミンB12(シアノコバラミン)、その誘導体、及びそれらの塩である。本開示で使用されるビタミンB12類の種類については、飲食品又は医薬品等の製品に配合可能であることを限度として特に制限されない。例えば、ビタミンB12の誘導体としては、メチルコバラミン、ヒドロキソコバラミン、アデノシルコバラミン、アクアコバラミン等が挙げられる。また、ビタミンB12及びその誘導体の塩としては、例えば、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酪酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等のカルボン酸塩;メタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、トシル酸塩等の有機スルホン酸塩;塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩等が挙げられる。
【0029】
これらのビタミンB12類は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのビタミンB12類の中でも、粘度向上効果をより一層高める観点から、好ましくはシアノコバラミンが挙げられる。
【0030】
本開示の液状経口組成物において、(B)成分として、ニンジンエキス、エゾウコギエキス、イチョウ葉エキス、セレン酵母、及びビタミンB12類の中から1種を選択して単独で使用してもよく、また、これらの中から2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、粘度向上効果をより一層高める観点から、好ましくはニンジンエキス、エゾウコギエキス、セレン酵母が挙げられ、より好ましくはセレン酵母が挙げられる。
【0031】
本開示の液状経口組成物において、(B)成分の含有量については、粘度向上効果の求められる程度に応じて適宜設定すればよいが、(A)成分の乾燥重量(総量)1重量部当たりの(B)成分の乾燥重量として、例えば0.005重量部以上が挙げられ、粘度向上効果をより一層高める観点から、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.1重量部以上、さらに好ましくは0.5重量部以上、一層好ましくは0.8重量部以上、より一層好ましくは1重量部以上が挙げられる。(A)成分の乾燥重量(総量)1重量部当たりの(B)成分の乾燥重量は、その上限においても特に限定されるものではないが、例えば3重量部以下、好ましくは2重量部以下、より好ましくは1.5重量部以下が挙げられる。
【0032】
本開示の液状経口組成物における(B)成分の具体的な含有量としては、各成分についての上記含有量に応じて定まるが、乾燥重量で、例えば0.2~30重量%、好ましくは1~20重量%、より好ましくは3~15重量%、さらに好ましくは4~12重量%、4.5~8重量%、又は4.5~6重量%が挙げられる。
【0033】
その他の成分
本開示の液状経口組成物は、上記(A)成分及び(B)成分の他に、必要に応じて他の栄養成分及び/又は薬理成分を含有していてもよいし、含有していなくてもよい。このような栄養成分及び薬理成分としては、食品及び/又は医薬品において使用可能なものであれば特に制限されないが、例えば、ビタミン(上記(B)成分以外)、ミネラル(上記(B)成分以外)、糖質、脂肪酸、香料、調味剤、植物エキス(上記(B)成分以外)等が挙げられる。これらの成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの成分の含有量については、使用する栄養成分及び/又は薬理成分の種類並びに液状経口組成物の用途等に応じて適宜設定される。
【0034】
更に、本開示の液状経口組成物は、所望の製剤形態に調製するために、必要に応じて基剤及び/又は添加剤等を含有していてもよいし、含有していなくてもよい。このような基剤及び添加剤としては、食品及び/又は医薬品に使用可能なものであれば特に制限されないが、例えば、水性基剤(例えば、水、炭素数2~4の1価アルコール)、油性基剤(例えば、油脂、炭化水素等)、多価アルコール、ゲル化剤(キサンタンガム、ペクチン、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビアガム、タマリンドガム、カラギーナン、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロース、寒天等)、界面活性剤等が挙げられる。これらの成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの成分の含有量については、使用する基剤及び/又は添加剤の種類並びに経口組成物の用途等に応じて適宜設定される。
【0035】
本開示の液状経口組成物は、ゲル化剤を用いなくとも粘度を向上できるため、好ましい形態において、ゲル化剤を実質的に含まない。油性基剤、ゲル化剤及び/又は界面活性剤を実質的に含まないとは、本開示の経口組成物の飲用時における、油性基剤、ゲル化剤、界面活性剤の各々の含有量が0.5重量%以下(好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは0.05重量%以下、最も好ましくは0重量%)であることをいう。
【0036】
製剤形態・製品分類
本開示の液状経口組成物は、非乳化組成物及び乳化組成物のいずれであってもよいが、好ましくは非乳化組成物である。
【0037】
本開示の液状経口組成物の製品分類については特に限定されず、飲食品(特別用途食品及び保健機能食品(栄養機能食品、機能性表示食品、特定保健用食品等)、並びに、一般食品(栄養補助食品、健康補助食品、栄養強化食品、栄養調整食品、サプリメント等)を含む)及び内服用医薬品(内服用の医薬部外品を含む)のいずれであってもよい。
【0038】
本開示の液状経口組成物のより具体的な製品分類としては非濃縮飲料(希釈せずに飲用する形態の飲料)、及び濃縮飲料(水で希釈して飲用する形態の飲料)が挙げられる。
【0039】
用途
本開示の液状経口組成物は、(A)成分及び/又は(B)成分の公知の作用効果を利用する用途に用いることができる。本開示の液状経口組成物の用途の例としては、栄養補給、血糖値低下、性腺ホルモン分泌促進、強心、自律神経調整、不眠症改善、冷え症改善、血流改善、更年期障害改善、月経前症候群改善、疲労回復、抗酸化、認知能力向上、ピロリ菌抑制、便通改善、肝機能強化及び/又はカルシウムの吸収促進等の用途が挙げられる。
【実施例0040】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0041】
試験例1
(A)成分及び/又は(B)成分を、表1~3に示す組成となるように混合して液状経口組成物を調製した。(A)成分として用いた梅果汁濃縮物は、梅の果汁を黒色のペースト状になるまで煮詰めた、いわゆる梅エキスと称されるものである。(B)成分として用いた高麗人参エキス(ニンジンエキス)は、高麗人参の根部を70容量%エタノール水で抽出し乾燥したものであり、シベリア人参エキス(エゾウコギエキス)は、シベリア人参の根部を熱水抽出し乾燥したものであり、イチョウ葉エキスは、粉砕した乾燥葉を含水エタノールで抽出し乾燥したものであり、セレン酵母は、セレン元素含量2200μg/gの不活性Saccharomyces cerevisiaeであり、ビタミンB12はシアノコバラミンである。
【0042】
液状経口組成物を、30gをガラス瓶(30×65、マルエム製 スクリュー管No.6)に充てんした。粘度計(Brookfield社製DV-II+、スピンドル:ULADAPTER、SPプログラム:S00、測定時のトルク19~25%)を用い、25℃での粘度を測定した。結果を表1~3に示す。
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
表1~3に示す通り、(B)成分は、いずれも単独では粘度を向上させる効果は十分ではなかったが、(A)成分液状経口組成物に配合することで、液状経口組成物の粘度を効果的に向上させることが判った。