IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 小林製薬株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-物品提供システム 図1
  • 特開-物品提供システム 図2
  • 特開-物品提供システム 図3
  • 特開-物品提供システム 図4
  • 特開-物品提供システム 図5
  • 特開-物品提供システム 図6
  • 特開-物品提供システム 図7
  • 特開-物品提供システム 図8
  • 特開-物品提供システム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082575
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】物品提供システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240613BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196521
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000186588
【氏名又は名称】小林製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平川 宣幸
(72)【発明者】
【氏名】松宮 祥子
(72)【発明者】
【氏名】下仲 総
(72)【発明者】
【氏名】岡田 広大
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB24
5L049BB24
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザにとって特別なイベントの思い出を後日に思い出して快感情を喚起可能な物品提供システムを提供する。
【解決手段】端末装置と、配送システムと、サーバとが、インターネットを介して接続される物品提供システムにおいて、サーバ1は、第一物品の情報を取得する処理を行う第一物品情報取得部40と、第一物品と同一の芳香を有する第二物品の情報を取得する処理を行う第二物品情報取得部45と、第一物品の使用年月日よりも後日でありかつ第二物品をユーザに提供する第二物品提供年月日の情報を設定する処理を行う第二物品提供年月日設定部46と、第二物品を第二物品提供年月日にユーザに提供するための処理を行う第二物品提供部50と、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芳香を有しかつユーザがイベントで用いるために選択した第一物品の情報を取得する処理を行う第一物品情報取得部と、
前記第一物品と同一の芳香を有する第二物品の情報を取得する処理を行う第二物品情報取得部と、
前記第一物品が前記イベントで使用される使用年月日よりも後日でありかつ前記第二物品を前記ユーザに提供する提供年月日を設定する処理を行う第二物品提供年月日設定部と、
前記第二物品を前記提供年月日に前記ユーザに提供するための処理を行う第二物品提供部と、を含む、物品提供システム。
【請求項2】
前記提供年月日よりも前に前記第二物品を提供してよいかの確認を前記ユーザに事前通知する処理を行う事前通知部をさらに含む、請求項1に記載の物品提供システム。
【請求項3】
前記第二物品の配送先住所の情報を取得する処理を行う第二物品配送先住所取得部をさらに含み、
前記第二物品提供部は、前記第二物品を前記配送先住所へ前記提供年月日に配送するための処理を行う、請求項1に記載の物品提供システム。
【請求項4】
前記第二物品は、前記ユーザに嗅覚以外の感覚を刺激可能な物品である、請求項1に記載の物品提供システム。
【請求項5】
前記第二物品に加えて、前記ユーザに嗅覚以外の感覚を刺激可能な物品が提供される、請求項1に記載の物品提供システム。
【請求項6】
前記第二物品提供年月日設定部は、前記ユーザが指定する前記第二物品の提供希望年月日の情報を取得し、前記提供希望年月日を前記提供年月日に設定する処理を行う、請求項1に記載の物品提供システム。
【請求項7】
前記第二物品提供部は、前記第二物品を前記提供年月日以降も決められた日数をあけて前記ユーザに提供するための処理を行う、請求項1に記載の物品提供システム。
【請求項8】
前記第一物品情報取得部により取得された前記第一物品の情報の中の前記芳香に関する情報に基づいて、複数種の前記第二物品の中から前記第一物品と同一の芳香を有する第二物品を前記ユーザに提示する処理を行う第二物品提示部をさらに含み、
前記第二物品提供部は、前記ユーザに選択された前記第二物品を前記提供年月日に前記ユーザに提供するための処理を行う、請求項1に記載の物品提供システム。
【請求項9】
前記第一物品が前記ユーザの結婚式のフラワーシャワーに用いられる造花である、請求項1から8のいずれか一項に記載の物品提供システム。
【請求項10】
前記使用年月日の情報を取得する使用年月日取得部をさらに備え、
前記第二物品提供年月日設定部は、前記使用年月日の1年後の年月日を前記提供年月日に設定する処理を行う、請求項9に記載の物品提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、物品提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば贈答者から受贈者へ商品を贈る際に、受贈者の快感情を効果的に喚起するために、芳香を有する第一物品を提供し、さらに、第一物品と同一の芳香を有しかつ第一物品とは異なる第二物品を提供する商品提供方法が提案されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-107197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の商品提供方法においては、贈答者と受贈者が異なる。これに対して、例えば自分の大事な記念日の素敵な思い出を思い出すための演出で自分自身に商品を贈ることが行われている。しかし、単に自分で商品を選択して自分に送るのでは驚きが少なく、効果的な演出にならない可能性が高い。
【0005】
本開示は、上記課題に着目して、自分にとって特別なイベントの思い出を後日に思い出して快感情を喚起可能な物品提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の物品提供システムは、上記課題を解決するため、以下の項1に記載の物品提供システムを主題として包含する。
【0007】
項1.芳香を有しかつユーザがイベントで用いるために選択した第一物品の情報を取得する処理を行う第一物品情報取得部と、
前記第一物品と同一の芳香を有する第二物品の情報を取得する処理を行う第二物品情報取得部と、
前記第一物品が前記イベントで使用される使用年月日よりも後日でありかつ前記第二物品を前記ユーザに提供する提供年月日を設定する処理を行う第二物品提供年月日設定部と、
前記第二物品を前記提供年月日に前記ユーザに提供するための処理を行う第二物品提供部と、を含む、物品提供システム。
【0008】
また、本開示の物品提供システムは、上記項1に記載の物品提供システムの好ましい態様として、以下の項2に記載の物品提供システムを包含する。
【0009】
項2.前記提供年月日よりも前に前記第二物品を提供してよいかの確認を前記ユーザに事前通知する処理を行う事前通知部をさらに含む、項1に記載の物品提供システム。
【0010】
また、本開示の物品提供システムは、上記項1及び項2に記載の物品提供システムの好ましい態様として、以下の項3に記載の物品提供システムを包含する。
【0011】
項3.前記第二物品の配送先住所の情報を取得する処理を行う第二物品配送先住所取得部をさらに含み、
前記第二物品提供部は、前記第二物品を前記配送先住所へ前記提供年月日に配送するための処理を行う、項1又は項2に記載の物品提供システム。
【0012】
また、本開示の物品提供システムは、上記項1から項3に記載の物品提供システムの好ましい態様として、以下の項4に記載の物品提供システムを包含する。
【0013】
項4.前記第二物品は、前記ユーザに嗅覚以外の感覚を刺激可能な物品である、項1から項3のいずれか一項に記載の物品提供システム。
【0014】
また、本開示の物品提供システムは、上記項1から項3に記載の物品提供システムの好ましい態様として、以下の項5に記載の物品提供システムを包含する。
【0015】
項5.前記第二物品に加えて、前記ユーザに嗅覚以外の感覚を刺激可能な物品が提供される、項1から項3のいずれか一項に記載の物品提供システム。
【0016】
また、本開示の物品提供システムは、上記項1から項5に記載の物品提供システムの好ましい態様として、以下の項6に記載の物品提供システムを包含する。
【0017】
項6.前記第二物品提供年月日設定部は、前記ユーザが指定する前記第二物品の提供希望年月日の情報を取得し、前記提供希望年月日を前記提供年月日に設定する処理を行う、項1から項5のいずれか一項に記載の物品提供システム。
【0018】
また、本開示の物品提供システムは、上記項1から項6に記載の物品提供システムの好ましい態様として、以下の項7に記載の物品提供システムを包含する。
【0019】
項7.前記第二物品提供部は、前記第二物品を前記提供年月日以降も決められた日数をあけて前記ユーザに提供するための処理を行う、項1から項6のいずれか一項に記載の物品提供システム。
【0020】
また、本開示の物品提供システムは、上記項1から項7に記載の物品提供システムの好ましい態様として、以下の項8に記載の物品提供システムを包含する。
【0021】
項8.前記第一物品情報取得部により取得された前記第一物品の情報の中の前記芳香に関する情報に基づいて、複数種の前記第二物品の中から前記第一物品と同一の芳香を有する第二物品を前記ユーザに提示する処理を行う第二物品提示部をさらに含み、
前記第二物品提供部は、前記ユーザに選択された前記第二物品を前記提供年月日に前記ユーザに提供するための処理を行う、項1から項7のいずれか一項に記載の物品提供システム。
【0022】
また、本開示の物品提供システムは、上記項1から項8に記載の物品提供システムの好ましい態様として、以下の項9に記載の物品提供システムを包含する。
【0023】
項9.前記第一物品が前記ユーザの結婚式のフラワーシャワーに用いられる造花である、項1から項8のいずれか一項に記載の物品提供システム。
【0024】
また、本開示の物品提供システムは、上記項9に記載の物品提供システムの好ましい態様として、以下の項10に記載の物品提供システムを包含する。
【0025】
項10.前記使用年月日の情報を取得する使用年月日取得部をさらに備え、
前記第二物品提供年月日設定部は、前記使用年月日の1年後の年月日を前記提供年月日に設定する処理を行う、項9に記載の物品提供システム。
【発明の効果】
【0026】
本開示の物品提供システムによれば、ユーザは、自分にとって特別なイベントの思い出を後日に思い出して快感情を喚起できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は物品提供システムの概略構成図である。
図2図2は端末装置の概略構成図である。
図3図3はサーバの概略構成図である。
図4図4は第一物品の一例のフラワーシャワー用の造花の斜視図である。
図5図5は第一物品の他の一例のフラワーシャワー用の造花の斜視図である。
図6図6は第二物品の一例のディフューザーの正面図である。
図7図7は第二物品の他の一例のディフューザーの正面図である。
図8図8は第一物品の使用例を示す図である。
図9図9は第二物品の使用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本開示の物品提供システムの一実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0029】
<物品提供システムの概要>
物品提供システムは、芳香を有する第一物品をユーザに提供し、例えば結婚式等のイベントで第一物品が用いられた後、第一物品と同一の芳香を有する第二物品をイベントから所定の日数経過した後にユーザに提供するシステムである。
【0030】
物品提供システムは、ユーザがイベントにおいて第一物品から知覚する芳香と同一の芳香を、イベントの後日に第二物品によってユーザに知覚させる。これにより、物品提供システムは、ユーザにイベントでの素敵な思い出を思い出させて、ユーザの快感情を喚起できる。
【0031】
<イベントの説明>
イベントは、ユーザにとって素敵な思い出となる行事、催し等であれば特に限定されない。イベントは、例えば、結婚式、誕生日、お祝い、パーティ、出産、入学、卒業、入社、定年、引越、及び還暦等を挙げることができる。
【0032】
<第一物品の説明>
第一物品は、イベントで用いられる。第一物品は、イベントで用いられるものであれば特に限定されない。第一物品は、例えば、流通している商品であってもよいし、サンプル品であってもよいし、オーダーメイド品であってもよい。第一物品は、例えば、イベントの会場内に設置されるもの、会場内に飾られるもの、イベントでユーザが自ら使用するもの、イベントでユーザのために使用されるもの、イベントの参加者、及び招待客に配られるもの等を挙げることができる。
【0033】
第一物品は、芳香を有する。第一物品は、好ましくはユーザにより決められたユーザの好みに合う芳香を有する。ユーザは、イベントにおいて第一物品が有する芳香を嗅覚的に知覚できる。そのため、ユーザは、第一物品が有する芳香を知覚しつつ、イベントで素敵な思い出を作る。
【0034】
第一物品は、本来的に芳香を有するものであってもよいし、一種又は複数種の芳香成分が付与されたものであってもよい。本来的に芳香を有する第一物品は、例えば、生花及びハーブ等の芳香を有する植物を挙げることができる。芳香成分が付与された第一物品は、例えば、香料が混合されたもの、香料を含浸させたもの、香料が付着されたもの、香料に含まれる芳香成分を発散可能なディフューザー、及び香炉等を挙げることができる。香料は、調合香料及び天然香料のいずれであってもよく、複数種の香料の組み合わせであってもよい。
【0035】
<第二物品の説明>
第二物品は、イベントの後日にユーザに提供される。第二物品は、第一物品の芳香と同一の芳香を有する。ユーザは、イベントの後、第二物品を使用することで、第二物品が有する第一物品の芳香と同一の芳香を嗅覚的に知覚できる。ユーザは、第二物品の使用により、イベントの際に知覚した芳香と同一の芳香を知覚する。これにより、イベント時の記憶が呼び起こされることで、ユーザは、イベントにおける素敵な思い出を思い出し、快感情が喚起される。快感情は、例えば、喜び、感動、楽しさ、幸せ、嬉しさ、及び懐かしさ(ノスタルジー)等を挙げることができる。
【0036】
ここで、第二物品の芳香が第一物品の芳香と同一であるとは、第二物品の芳香を構成する芳香成分が、第一物品の芳香を構成する芳香成分と同一であることだけでなく、芳香成分は異なるものの、第一物品の芳香と同等の芳香を呈する芳香成分であることを包む。すなわち、ユーザが第一物品の芳香と第二物品の芳香を同一の芳香と知覚し得るものであればよく、第一物品の芳香と第二物品の芳香で必ずしも芳香成分が同一である必要はない。
【0037】
第一物品の芳香と第二物品の芳香が同一である例として、第一物品の芳香と第二物品の芳香が主分類(メインノート)において同じ香調で表現される芳香であることを挙げることができる。
【0038】
香調とは、香りの種類を表す分類であり、複数の主分類(メインノート)と、主分類をさらに分ける複数の副分類(サブノート)で構成される。主分類(メインノート)としては、例えば、フローラル、シトラス、フルーティー、グリーン、ハーバル、ミント、ウッディー、スパイシー、バルサム、モッシー、スイート、アニマル、ムスキー、アンバー、レザー、パウダリー、アニス、メディシナル、マリン、ワキシー、タバコ、アルデヒド、アロマティック、オリエンタル、シプレ、及びフゼア等を挙げることができる。副分類(サブノート)としては、例えばフローラルにおいては、ローズ、ジャスミン、ミュゲ、ライラック、ヒヤシンス、チュベローズ、オレンジフラワー、イランイラン、カーネーション、スイセン、及びバイオレット等を挙げることができる。
【0039】
第二物品の種類は特に限定されない。第二物品は、例えば、香水、ディフューザー、及び香炉等のように、第二物品自体を使用することで芳香を発してもよい。あるいは、第二物品は、例えば、洗剤、柔軟剤、及び入浴剤等のように、第二物品の使用対象物に芳香を付与してもよい。上述した芳香を発する第二物品と芳香を付与する第二物品を二つ以上組み合わせてもよい。
【0040】
第二物品をユーザに提供するタイミングは、ユーザが第一物品をイベントで使用した日よりも後であれば特に限定されない。ユーザがイベントでの記憶を忘れる頃にその記憶を呼び起こせるように第二物品をユーザに提供するとの観点からは、第二物品の提供年月日は、第一物品の使用年月日から好ましくは30日後、より好ましくは3か月後、より好ましくは半年後、より好ましくは1年後である。これにより、第二物品の提供により、ユーザの快感情を効果的に喚起できる。第二物品が有する芳香、つまりは第一物品が有する芳香はユーザが決めたユーザの好みに合う芳香である。そのため、イベントから第二物品の提供まで間隔が長く空いたとしても、第二物品の芳香を知覚することでユーザがイベントでの記憶を呼び起こす可能性は十分に高い。
【0041】
第二物品は、ユーザの嗅覚を刺激するだけではなく、その他の感覚を刺激可能な物品であることが好ましい。第二物品がユーザに芳香を知覚させつつ、嗅覚以外の感覚を刺激することで、ユーザの快感情を効果的に喚起できる。嗅覚以外の感覚は、例えば、視覚、聴覚、味覚、及び触覚を挙げることができ、視覚、聴覚、味覚、及び触覚のうちの二つ以上組み合わせてもよい。
【0042】
第二物品をユーザに提供する際には、ユーザに嗅覚以外の感覚を刺激可能な物品を第二物品に加えてユーザに提供してもよい。嗅覚以外の感覚を刺激可能な物品は、例えば、イベントで使用した物品、イベントにおける写真、イベントで流れた音楽、及びイベント関係者からユーザに対するメッセージ等を挙げることができる。
【0043】
<物品提供システムの説明>
図1に示すように、物品提供システム100は、端末装置10と、端末装置10とインターネットを介して接続されるサーバ1と、を備える。
【0044】
端末装置10は、ユーザのイベントで用いられる第一物品及びイベント後にユーザが提供を受ける第二物品を注文するために、ユーザ又はユーザの代わりとなる人が操作してサーバ1と通信するための機器である。
【0045】
ユーザの代わりとなる人とは、例えばイベントをユーザと一緒に行う人がいる場合は、イベントを一緒に行う人である。例えばイベントが結婚式でユーザが新郎である場合は、新婦が該当し得る。また、イベントをユーザに代わって取り仕切る人がいる場合は、イベントを取り仕切る人である。例えばイベントが結婚式である場合は、ウエディングプランナー、結婚式会場を運営するホテル又は会社の担当者が該当し得る。ユーザの代わりとなる人は法人であってもよい。例えば、ユーザの代わりになる人に対してユーザが電子メール又はファクシミリ等によって注文書を送付し、ユーザの代わりになる人が注文書に基づき端末装置10を操作してもよい。
【0046】
端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット型携帯端末、パーソナルコンピュータ等である。端末装置10は、図2に示すように、入力部11と、表示部12と、通信部13と、記憶部14と、制御部15と、を備える。
【0047】
入力部11は、例えばタッチパネル等であり、端末装置10に様々な情報を入力するために使用される。表示部12は、例えば液晶ディスプレイ等であり、制御部15の制御の下、様々な情報を表示する。通信部13は、通信インタフェースを備え、制御部15の制御の下、インターネットを介して、サーバ1とデータ通信を行う。記憶部14は、例えば、フラッシュメモリであり、端末装置10が動作するために必要なプログラム、及び各種のデータを記憶する。制御部15は、CPU、ROM、及びRAM等を備え、CPUが、RAMをワークメモリとして用い、ROM又は記憶部14に記憶されている各種プログラムを適宜実行することにより、端末装置10の全体を制御する。
【0048】
次に、サーバ1は、第一物品及び第二物品を提供する会社又は個人が運営管理するウェブサーバである。サーバ1は、図3に示すように、通信部2と、記憶部3と、制御部4と、を備える。
【0049】
通信部2は、通信インタフェースを備える。通信部2は、制御部4の制御の下、インターネットを介して端末装置10と通信する。
【0050】
記憶部3は、ハードディスクドライブ等から構成され、サーバ1が動作するために必要なプログラム及び各種のデータを記憶する。記憶部3は、例えば、ユーザデータベース30、第一物品データベース31、第二物品データベース32、及び注文データベース33を備える。
【0051】
ユーザデータベース30には、ユーザに関する情報が格納される。ユーザデータベース30には、例えば、ユーザの氏名、連絡先(メールアドレス、電話番号等)、及び住所等の情報がユーザ毎に設定された識別番号に紐づけられて格納される。
【0052】
第一物品データベース31には、物品提供システム100で取り扱う第一物品の情報が格納される。第一物品データベース31には、例えば、第一物品の物品に関する情報(例えば、商品名、商品画像、価格等)と、芳香に関する情報とが第一物品毎に設定された商品コードに紐づけられて格納される。ここで、第一物品の芳香に関する情報は、例えば香調、芳香成分、芳香成分量、及び該芳香成分と類似する芳香を呈する他の芳香成分等の情報を挙げることができる。
【0053】
第二物品データベース32には、物品提供システム100で取り扱う第二物品の情報が格納される。第二物品データベース32には、例えば、第二物品の物品に関する情報(例えば、商品名、商品画像、価格等)と、芳香に関する情報とが第二物品毎に設定された商品コードに紐づけられて格納される。ここで、第二物品の芳香に関する情報は、例えば香調、芳香成分、芳香成分量、及び該芳香成分と類似する芳香を呈する他の芳香成分等の情報を挙げることができる。
【0054】
注文データベース33には、端末装置10から受け付けた物品の注文内容に関する情報が格納される。注文データベース33には、例えば、注文を行ったユーザの識別番号、注文された第一物品の情報、第一物品が使用される使用年月日、第一物品の配送先住所、注文された第二物品の情報、第二物品をユーザに提供する提供年月日、第二物品の配送先住所、及びユーザに対する事前通知の連絡先等の情報が格納される。
【0055】
制御部4は、CPU、ROM、及びRAM等を備える。CPUが、RAMをワークメモリとして用い、ROM又は記憶部3に記憶されている各種プログラムを適宜実行することにより、サーバ1の各部を制御する。また、制御部4は、機能的な構成として、第一物品情報取得部40、使用年月日取得部41、第一物品配送先住所取得部42、第一物品提供部43、第二物品提示部44、第二物品情報取得部45、第二物品提供年月日設定部46、第二物品配送先住所取得部47、ユーザ連絡先取得部48、事前通知部49、及び第二物品提供部50を備える。
【0056】
第一物品情報取得部40は、ユーザが端末装置10を用いて注文した第一物品の情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。例えば、端末装置10にはサーバ1から第一物品をユーザが注文するための画面データが送信される。第一物品情報取得部40は、端末装置10の表示部12に表示された第一物品の注文画面からユーザが入力部11を操作して注文した第一物品の情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。
【0057】
使用年月日取得部41は、ユーザが端末装置10を用いて入力した第一物品が使用される使用年月日の情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。例えば、端末装置10にはサーバ1から第一物品をユーザが使用する年月日の入力を要求する画面データが送信される。使用年月日取得部41は、端末装置10の表示部12に表示された入力画面からユーザが入力部11を操作して入力した第一物品の使用年月日の情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。
【0058】
第一物品配送先住所取得部42は、ユーザが端末装置10を用いて入力したユーザが指定する第一物品の配送先住所の情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。例えば、端末装置10にはサーバ1から第一物品の提供場所を確認するための配送先住所の入力を要求する画面データが送信される。第一物品配送先住所取得部42は、端末装置10の表示部12に表示された所定の入力画面からユーザが入力部11を操作して入力した第一物品の配送先住所の情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。第一物品の配送先住所としては、例えば、ユーザの自宅の住所、及びイベントが行われる会場の住所等を挙げることができる。
【0059】
第二物品情報取得部45は、ユーザが端末装置10を用いて注文した第二物品の情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。例えば、端末装置10にはサーバ1から第二物品をユーザが注文するための画面データが送信される。第二物品情報取得部45は、端末装置10の表示部12に表示された第二物品の注文画面からユーザが入力部11を操作して注文した第二物品の情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。
【0060】
ユーザが端末装置10から第二物品の注文を行う際には、以下の通りにしてもよい。例えば、第二物品提示部44が記憶部3の第一物品データベース31から、注文された第一物品についての芳香に関する情報を抽出する。第二物品提示部44が抽出した芳香に関する情報に基づき、第二物品データベース32から、第一物品と同じ芳香に関する情報を有する第二物品を抽出する処理を行う。そして、第二物品提示部45は、抽出された第二物品の情報を端末装置10の表示部12に提示する処理を行う。ユーザは、第二物品提示部44により提示された第二物品の中から、第二物品を注文する。
【0061】
第二物品提供年月日設定部46は、第二物品をユーザに提供する提供年月日を設定する処理を行う。一例として、ユーザが端末装置10を用いて入力したユーザが指定する第二物品の提供希望年月日の情報を取得して、ユーザが指定する提供希望年月日を第二物品の提供年月日に設定する処理を行う。そして、第二物品提供年月日設定部46は、第二物品の提供年月日を注文データベース33に記憶する処理を行う。例えば、端末装置10にはサーバ1から第二物品をユーザに提供する年月日の入力を要求する画面データが送信される。第二物品提供年月日設定部46は、端末装置10の表示部12に表示された所定の入力画面からユーザが入力部11を操作して入力した第二物品の提供希望年月日の情報を取得し、第二物品の提供希望年月日を提供年月日として注文データベース33に記憶する処理を行う。
【0062】
第二物品配送先住所取得部48は、ユーザが端末装置10を用いて入力したユーザが指定する第二物品の配送先住所の情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。例えば、端末装置10にはサーバ1から第二物品の提供場所を確認するための配送先住所の入力を要求する画面データが送信される。第二物品配送先住所取得部48は、端末装置10の表示部12に表示された所定の入力画面からユーザが入力部11を操作して入力した第二物品の配送先住所の情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。第二物品の配送先住所としては、例えば、ユーザの自宅の住所、及びユーザが指定する住所等を挙げることができる。
【0063】
ユーザ連絡先取得部48は、ユーザが端末装置10を用いて入力した第二物品の提供前のユーザに対する事前通知の連絡先に関する情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。本実施形態の物品提供システム100は、第二物品を提供する前にユーザに対して予定通りに第二物品の提供を希望するかを確認するための事前通知を行うように構成されている。そのため、端末装置10にはサーバ1から上述した事前通知を行う際の連絡先の入力を要求する画面データが送信される。ユーザ連絡先取得部48は、端末装置10の表示部12に表示された所定の入力画面からユーザが入力部11を操作して入力した事前通知の連絡先に関する情報を取得して注文データベース33に記憶する処理を行う。ユーザの連絡先としては、例えば、事前通知を受け取る人のメールアドレス等を挙げることができる。事前通知を受け取る人は、ユーザであってもよいし、ユーザが指定する人(例えばイベントをユーザと一緒に行った人、夫婦、恋人等)であってもよい。
【0064】
第一物品提供部43は、ユーザから注文を受けた第一物品をユーザに提供するための処理を行う。例えば、宅配業者に対して第一物品をユーザが指定する配送先住所に配送するための手配を行う。具体的には、第一物品提供部43は、ユーザにより指定された第一物品配送先住所への第一物品の配送を依頼する通知を配送システム20(図1に示す)にインターネットを介して送信する処理を行う。配送システム20は、例えば、宅配業者等の管理システムである。
【0065】
事前通知部49は、ユーザから注文を受けた第二物品を、予定通り、第二物品配送先住所へ第二物品提供年月日に提供してもよいかを確認する処理を行う。例えば、事前通知部50は、第二物品提供年月日よりも以前に、第二物品配送先住所に第二物品を配送する旨のメールをユーザに指定されたメールアドレスにインターネットを介して送信する処理を行う。
【0066】
第二物品提供部50は、ユーザから注文を受けた第二物品をユーザに提供するための処理を行う。例えば、宅配業者に対して第二物品をユーザが指定する配送先住所に配送するための手配を行う。具体的には、第二物品提供部50は、ユーザにより指定された第二物品配送先住所への第二物品の配送を依頼する通知を配送システム20(図1に示す)にインターネットを介して送信する処理を行う。
【0067】
<物品提供システムによる物品提供方法の説明>
次に、上述した物品提供システム100による物品提供方法について説明する。以下の説明では、イベントは結婚式であり、ユーザは新郎又は新婦である。また、第一物品は、図4及び図5に示すようなフラワーシャワー用の造花5である。造花5は、例えば、香料を含む溶液が噴霧されることで、芳香を有する。造花5は、香料を含む溶液に浸漬して香料を含浸させることで、芳香を有してもよい。また、第二物品は、図6及び図7に示すようなディフューザー6である。ディフューザー6は、フラワーシャワー用の造花5と同じ芳香を有する香料を含む芳香液を容器内に収容し、芳香成分を大気に発散させることで芳香を発する。
【0068】
まず、ユーザは端末装置10を用いてサーバ1にアクセスし、入力部11を操作して、イベント(結婚式)で使用する第一物品として例えばフラワーシャワー用の造花5を選択して注文する。第一物品は、異なる芳香を有する複数種の中からユーザが好みの芳香を有するものを選択して注文できるようにすることが好ましい。
【0069】
サーバ1の制御部4は、注文された第一物品の情報を取得し、記憶部3の注文データベース33に、注文を行ったユーザの識別番号に紐づけて、取得した第一物品の情報を記憶する処理を行う。
【0070】
次に、ユーザは端末装置10の入力部11を操作して、ユーザが第一物品をイベント(結婚式)で使用する年月日を入力する。
【0071】
サーバ1の制御部4は、入力された第一物品の使用年月日の情報を取得し、記憶部3の注文データベース33に、取得した第一物品の使用年月日の情報を記憶する処理を行う。
【0072】
次に、ユーザは端末装置10の入力部11を操作して、ユーザが指定する第一物品の受け取り場所として第一物品の配送先住所を入力する。
【0073】
サーバ1の制御部4は、入力された第一物品の配送先住所の情報を取得し、記憶部3の注文データベース33に、取得した第一物品の配送先住所の情報を記憶する処理を行う。
【0074】
次に、ユーザは端末装置10の入力部11を操作して、イベント(結婚式)後に提供を受ける第二物品として例えばディフューザー50を選択して注文する。この際、サーバ1の制御部4は、記憶部3の第一物品データベース31から、注文された第一物品についての芳香に関する情報を抽出する。制御部4は、抽出された芳香に関する情報に基づき、第二物品データベース32から第一物品と同じ芳香に関する情報を有する第二物品を抽出する。そして、サーバ1の制御部4は、抽出された第二物品を端末装置10の表示部12に提示し、提示された第二物品の中からユーザが注文できるようにすることが好ましい。
【0075】
サーバ1の制御部4は、注文された第二物品の情報を取得し、記憶部3の注文データベース33に、取得した第二物品の情報を記憶する処理を行う。
【0076】
次に、ユーザは端末装置10の入力部11を操作して、ユーザが指定する第二物品の受け取り時期として第二物品の提供希望年月日を入力する。
【0077】
サーバ1の制御部4は、入力された第二物品の提供希望年月日の情報を取得し、第二物品の提供希望年月日を提供年月日に設定する処理を行う。そして、サーバ1の制御部4は、記憶部3の注文データベース33に、設定した第二物品の提供年月日の情報を記憶する処理を行う。
【0078】
次に、ユーザは端末装置10の入力部11を操作して、ユーザが指定する第二物品の受け取り場所として第二物品の配送先住所を入力する。
【0079】
サーバ1の制御部4は、入力された第二物品の配送先住所の情報を取得し、記憶部3の注文データベース33に、取得した第二物品の配送先住所の情報を記憶する処理を行う。
【0080】
次に、ユーザは、サーバ1からの、第二物品の提供前にユーザへ事前通知を行う際の連絡先に関する入力要求に対して、端末装置10の入力部11を操作して、事前通知の連絡先として例えば受取人のメールアドレスを入力する。
【0081】
サーバ1の制御部4は、入力された事前通知の連絡先の情報を取得し、記憶部3の注文データベース33に、取得した事前通知の連絡先の情報を記憶する処理を行う。
【0082】
以上で、ユーザによる第一物品及び第二物品の注文が完了する。
【0083】
その後、サーバ1の制御部4は、第一物品をユーザに提供するための処理を行う。例えば、サーバ1の制御部4は、配送年月日を記憶部3の注文データベース33に記憶された第一物品の使用年月日よりも前の日で適宜設定する処理を行う。そして、注文データベース33から第一物品の配送先住所を取得し、この配送先住所へ第一物品の配送を依頼する通知を宅配業者の配送システム20にインターネットを介して送信する処理を行う。
【0084】
第一物品を受け取ったユーザは、イベントにおいて第一物品を使用する。例えば図8に示すように、結婚式で行われるフラワーシャワーにおいて、参加者及び招待客が芳香を有する造花5を新郎及び新婦に振りかけて、新郎及び新婦を祝福する。このとき、新郎及び新婦は、空中にひらひらと舞う造花5から発せられる芳香を嗅覚で感じとることができる。祝福のムードに溢れる結婚式において、ユーザである新郎及び新婦は、第一物品である造花5が有する芳香を知覚しつつ、幸福感を感じ、喜び、感動、楽しさ、幸せ、及び嬉しさ等の快感情が喚起される。このように、第一物品は、イベントで使用されることにより、ユーザに芳香を知覚させつつ、ユーザの快感情を喚起できる。
【0085】
結婚式で使用される第一物品としては、フラワーシャワー用の造花5の他、例えば、会場内に飾られる装花、会場内に設置されるアロマキャンドル、ディフューザー若しくは香炉、会場内に設置される装飾品、及び招待客に配られる招待状等を挙げることができる。装花は、結婚式を華やかに演出しつつ、生花本来の芳香を会場内に充満させる。アロマキャンドル、ディフューザー、及び香炉は、香料に含まれる芳香成分を会場内に充満させる。装飾品及び招待状は芳香成分が付与されていることで、芳香成分を会場内に充満させる。第一物品は、装花、アロマキャンドル、ディフューザー、香炉、装飾品、及び招待状等のうちの二つ以上組み合わせて使用することもできる。
【0086】
イベントの終了後、サーバ1の制御部4は、第二物品の提供年月日よりも所定の日数前に、第二物品を提供してよいかの確認をユーザに事前通知する処理を行う。例えば、サーバ1の制御部4は、記憶部3の注文データベース33から事前通知先のメールアドレスを取得し、ユーザに対して第二物品配送先住所に第二物品を配送することを事前確認するメールを送信する処理を行う。
【0087】
イベント後、第二物品の提供前までの間にユーザの状況が変わっており、例えばユーザにとってはイベントでの思い出を思い出させる第二物品の提供が不要となっている可能性がある。その場合には、サーバ1の制御部4は、例えば、第二物品の提供のキャンセルを受け付ける処理、又は他の物品への変更を受け付ける処理等を行うことができる。あるいは、第二物品の配送先住所が変わっている場合には、サーバ1の制御部4は、例えば、第二物品の配送先住所の変更を受け付ける処理等を行うことができる。
【0088】
事前通知後、サーバ1の制御部4は、第二物品をユーザに提供するための処理を行う。例えば、サーバ1の制御部4は、配送年月日を記憶部3の注文データベース33に記憶された第二物品の提供年月日に設定する処理を行う。そして、注文データベース33から第二物品の配送先住所を取得し、この配送先住所へ第二物品の配送を依頼する通知を宅配業者の配送システム20にインターネットを介して送信する処理を行う。
【0089】
第二物品を受け取ったユーザは、例えば自宅において第二物品を使用する。例えば図9に示すように、自宅のリビング等にディフューザー6を置いて、部屋全体に芳香を行き渡らせる。これにより、ユーザは、ディフューザー6からの芳香を嗅覚で感じ取ることができる。ディフューザー6からの芳香は、結婚式の例えばフラワーシャワーでユーザが造花5から感じ取った芳香と同一である。そのため、ユーザは、結婚式の時と同じ芳香を知覚することで結婚式の時の記憶が呼び起こされ、結婚式における素敵な思い出を思い出す。その結果、ユーザは、例えば、喜び、感動、楽しさ、幸せ、及び嬉しさ等の快感情が喚起される。このようにユーザの快感情が喚起されると、ユーザは、提供された第二物品(ディフューザー6)に対して良い印象を持つ。そのため、第二物品(ディフューザー6)の継続使用及び購入意欲が向上する可能性が高まる。
【0090】
ディフューザー6の容器内には、芳香液に加えて例えば一つ又は複数の造花7が収容されていることが好ましい。造花7は、ユーザの結婚式のフラワーシャワーで用いられた第一物品の造花5と見た目が同じである。あるいは、造花7は、第一物品の造花5と見た目が類似する。ユーザはディフューザー6内の造花7を見ることで結婚式のフラワーシャワーを思い出し、視覚的な刺激を受ける。
【0091】
このように、第二物品であるディフューザー6に造花7が付加されていることで、ディフューザー6は、ユーザに対して芳香による聴覚的な刺激に加えて聴覚以外の視覚的な刺激を付与できる。これにより、ユーザの快感情を効果的に喚起できる。
【0092】
ディフューザー6に付加される物品として、造花7の代わりに又は造花7に加えて、例えば、結婚式における写真又はユーザに対するメッセージ等を印刷したラベルを容器の表面に貼り付けてもよい。その他、味覚的又は触覚的な刺激をユーザに付与できる物品がディフューザー6に付加されていてもよい。
【0093】
あるいは、物品提供システム100は、ディフューザー6に加えて、視覚的、聴覚的、味覚的、又は触覚的な刺激をユーザに付与できる物品を、ユーザに提供してもよい。当該物品は、例えば、結婚式における写真、ユーザに対するメッセージカード若しくはオルゴール付きメッセージカード、及び結婚式で出された小菓子等を挙げることができる。
【0094】
<物品提供システムによる作用、効果>
以上に説明した物品提供システム100は、芳香を有しかつユーザがイベントで用いるために選択した第一物品の情報を取得する処理を行う第一物品情報取得部40と、第一物品と同一の芳香を有する第二物品の情報を取得する処理を行う第二物品情報取得部45と、第一物品が使用された使用年月日よりも後日でありかつ第二物品をユーザに提供する提供年月日を設定する処理を行う第二物品提供年月日設定部46と、第二物品の提供年月日にユーザに第二物品を提供するための処理を行う第二物品提供部50と、を含むことを特徴としている。これにより、物品提供システム100は、ユーザがイベントにおいて第一物品から知覚する芳香と同一の芳香を、イベントの後日に提供される第二物品によってユーザに知覚させることができる。そのため、物品提供システム100によれば、イベントから所定の日数が経過して例えばユーザがイベントでの記憶を忘れかけている頃に、ユーザにイベントでの素敵な思い出を思い出させることができるので、ユーザの快感情を喚起できる。
【0095】
また、物品提供システム100は、第二物品の提供年月日よりも前に第二物品を提供してよいかの確認をユーザに事前通知する処理を行う事前通知部49をさらに含むことを特徴としている。これにより、イベントの後、第二物品の提供前までの間にユーザの状況が変わっており、ユーザが第二物品の提供を不要と考えている場合に、物品提供システム100は、ユーザに不要な第二物品の提供をすることなく、ユーザに対して適切な対応を行うことができる。
【0096】
また、物品提供システム100は、第二物品の配送先住所の情報を取得する処理を行う第二物品配送先住所取得部47をさらに含み、第二物品提供部50は、第二物品を第二物品の配送先住所へ第二物品の提供年月日に配送するための処理を行うことを特徴としている。これにより、ユーザは第二物品を自ら取りに行くことなく第二物品の提供を受けることができる。さらに、第二物品がユーザの元に突然に送られてくるので、物品提供システム100は、ユーザに驚きを与えることができ、ユーザの快感情を効果的に喚起できる。
【0097】
また、物品提供システム100は、第二物品がユーザに嗅覚以外の感覚を刺激可能な物品であることを特徴としている。これにより、物品提供システム100は、第二物品の提供によりユーザに対して芳香による聴覚的な刺激に加えて聴覚以外の視覚的な刺激を付与できる。そのため、物品提供システム100は、ユーザの快感情を効果的に喚起できる。
【0098】
また、物品提供システム100は、第二物品提供年月日設定部46がユーザにより指定された第二物品の提供希望年月日の情報を取得し、ユーザが指定する提供希望年月日を第二物品の提供年月日に設定する処理を行うことを特徴としている。これにより、ユーザは、自身にとって記念日等になる特別な日に第二物品の提供を受けることができる。そのため、物品提供システム100は、ユーザの快感情を効果的に喚起できる。
【0099】
また、物品提供システム100は、第一物品情報取得部40により取得された第一物品の情報の中の芳香に関する情報に基づいて、複数種の第二物品の中から第一の物品と同一の芳香を有する第二の物品をユーザに提示する処理を行う第二物品提示部44をさらに含み、第二物品提供部50は、ユーザに選択された第二物品を第二物品の提供年月日にユーザに提供するための処理を行うことを特徴としている。これにより、ユーザは、第二物品を選択する際に、第一物品と同一の芳香を有する第二物品を容易に選択できる。
【0100】
また、物品提供システム100は、第一物品がユーザの結婚式のフラワーシャワーに用いられる造花であることを特徴としている。フラワーシャワーは結婚式の中でも印象的な場面であるため、ユーザは第二物品の芳香を知覚することで結婚式のフラワーシャワーを思い浮かべる。そのため、ユーザに結婚式の思い出を鮮明に思い出させることができる。
【0101】
<変形例>
以上、本開示の物品提供システムの一実施形態について説明したが、本開示の物品提供システムは上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変形ができる。例えば、以下の変形ができる。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
【0102】
上記実施形態の物品提供システム100においては、サーバ1の制御部4(事前通知部49)は、第二物品の提供年月日よりも前にユーザに事前通知する処理を行っている。一変形例として、サーバ1の制御部4は、事前通知を行うことなく、第二物品をユーザに提供する処理を行うようにしてもよい。この変形例では、ユーザが第二物品の提供を忘れていると、不意に第二物品がユーザに提供されることになる。そのため、変形例の物品提供システム100は、事前通知部49を備えていないことで、第二物品の提供によってユーザに驚きを与えることができ、ユーザの快感情を効果的に喚起できる。
【0103】
上記実施形態の物品提供システム100においては、サーバ1の制御部4(第二物品提供年月日設定部46)は、ユーザが指定した第二物品の提供希望年月日を提供年月日に設定している。一変形例として、サーバ1の制御部4(第二物品提供年月日設定部46)は、第二物品の提供年月日をユーザに指定させることなく、第一物品の使用年月日から予め設定した日数後の年月日を自動的に第二物品の提供年月日に設定する処理を行う。そして、サーバ1の制御部4(第二物品提供年月日設定部46)は、設定した第二物品の提供年月日の情報を記憶部3の注文データベース33に記憶する処理を行うようにしてもよい。例えば、イベントが結婚式である場合、制御部4(第二物品提供年月日設定部46)は、例えば第一物品を使用する結婚式の日から1年後の結婚記念日を第二物品の提供年月日として自動的に設定することができる。
【0104】
これにより、変形例の物品提供システム100によれば、ユーザは結婚記念日に第二物品の提供を受けて結婚式の思い出を思い出すので、ユーザの快感情を効果的に喚起できる。
【0105】
上記実施形態の物品提供システム100においては、サーバ1の制御部4は、第二物品をユーザに提供するにあたってユーザに事前通知した後、ユーザの指定する住所に配送する処理を行っている。一変形例として、サーバ1の制御部4は、ユーザの指定する住所に第二物品を配送するのではなく、ユーザに対して所定の場所において第二物品の提供の準備ができていることを通知する処理を行ってもよい。この場合、ユーザが所定の場所に第二物品を受け取りに行く。所定の場所は、例えばユーザが結婚式等のイベントを行ったイベント会場とすることができる。例えば結婚式等の会場では、結婚式の後日(例えば1年後の記念日)にユーザに対して食事や宿泊のサービスを行っている場合がある。ユーザがこれらのサービスを利用するためにイベント会場を訪れた際に、ユーザに第二物品を渡すことにより、第二物品をユーザに提供してもよい。
【0106】
上記実施形態の物品提供システム100において、サーバ1の制御部4(第二物品提供部50)は、第二物品を第二物品の提供年月日以降も決められた日数をあけてユーザに提供する処理を行うようにしてもよい。つまり、例えばユーザの要望に応じて、第二物品を定期的にユーザに対して配送する等して提供できる。これにより、ユーザは、自分にとって大事なイベントでの素敵な思い出を定期的に思い出すことができる。例えばイベントが結婚式である場合は、毎年の結婚記念日にユーザが第二物品の提供を受けられるようにすることができる。
【符号の説明】
【0107】
1 サーバ
3 サーバの記憶部
4 サーバの制御部
5 フラワーシャワー用の造花(第一物品)
6 ディフューザー(第二物品)
10 端末装置
40 第一物品情報取得部
44 第二物品提示部
45 第二物品情報取得部
46 第二物品提供年月日設定部
47 第二物品配送先住所取得部
49 事前通知部
50 第二物品提供部
100 物品提供システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9