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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083107
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】発電機器システム
(51)【国際特許分類】
   H02P 9/00 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
H02P9/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197435
(22)【出願日】2022-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】000173809
【氏名又は名称】一般財団法人電力中央研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100101236
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100166914
【弁理士】
【氏名又は名称】山▲崎▼ 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】青木 廉
(72)【発明者】
【氏名】菊間 俊明
【テーマコード(参考)】
5H590
【Fターム(参考)】
5H590AA11
5H590CA12
5H590CC10
5H590CC24
5H590CE01
5H590DD43
5H590EA07
5H590EB14
5H590EB22
5H590FA06
5H590FA08
5H590FB07
5H590GA02
5H590GA04
5H590GA06
5H590HA02
5H590HA04
5H590HA06
5H590HA27
(57)【要約】
【課題】電力系統における需給インバランス発生直後の周波数変化率を抑制し、系統の周波数維持に寄与する。
【解決手段】可変速発電機12において、同期機として振舞わせる同期機モードを開発し、(長周期の)需要変動時以外は可変速発電機を同期機モードとして運転しておくことで、従来の可変速発電機よりも、電力系統1における需給インバランスが発生した直後(例えば、電源脱落が生じた直後)の系統の周波数変化率を抑制する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力系統に接続されて電力を供給する可変速発電機を有し、
前記可変速発電機は、
励磁用変換器の励磁周波数を系統周波数に合わせて変動させる可変速機モードと、励磁周波数を固定して磁極を固定する同期機モードの両方を実現でき、
前記同期機モード、もしくは、前記可変速機モードのいずれかを選択して前記励磁用変換器の励磁周波数を確定する選択制御手段を備えた
ことを特徴とする発電機器システム。
【請求項2】
請求項1に記載の発電機器システムにおいて、
前記可変速機モードは、
第1励磁電圧導出手段及び第1DQ軸周波数導出手段を有し、系統周波数に応じて励磁周波数を変動させ、
前記同期機モードは、
励磁電圧を導出する第2励磁電圧導出手段及び第2DQ軸周波数導出手段を有し、励磁周波数を所定の周波数に固定し、
励磁電圧導出手段については、前記第1励磁電圧導出手段及び前記第2励磁電圧導出手段が直列状態に接続され、
DQ軸周波数導出手段については、前記第1DQ軸周波数導出手段及び前記第2DQ軸周波数導出手段が直列状態に接続され、
前記選択制御手段は、
前記第1励磁電圧導出手段及び前記第1DQ軸周波数導出手段、または、前記第2励磁電圧導出手段及び前記第2DQ軸周波数導出手段により決定される励磁周波数のいずれかを、前記励磁用変換器の励磁周波数とする選択を保持信号のON・OFFにより行い、前記可変速機モード、もしくは、前記同期機モードを切り換え可能である
ことを特徴とする発電機器システム。
【請求項3】
請求項2に記載の発電機器システムにおいて、
前記第1励磁電圧導出手段は、
前記可変速発電機の固定子の端子電圧を指令値に追従させるようにする端子電圧制御機能と、前記可変速発電機の有効電力を指令値に追従させるようにする有効電力制御機能から前記可変速発電機の励磁電流の指令値を決定し、励磁電流を指令値に追従させるように励磁電圧の指令値を第1の指令値として設定する励磁電圧制御機能を有し、
前記第1DQ軸周波数導出手段は、
系統周波数および前記可変速発電機の回転速度に基づいてDQ軸周波数の指令値を設定するDQ軸周波数制御機能を有し、
前記第2励磁電圧導出手段は、
前記可変速発電機の励磁電圧の第1の指令値の絶対値を導出する絶対値導出機能と、位相を導出する位相導出機能を有し、
前記位相導出機能に関しては、保持信号に基づいて入力信号を保持する第1保持回路を有し、前記絶対値導出機能、前記位相導出機能での導出結果に基づき、励磁電圧の指令値を第2の指令値として設定する励磁電圧制御機能を有し、
前記第2DQ軸周波数導出手段は第2保持回路を有し、
前記第2保持回路の保持信号に基づいてDQ軸周波数の指令値を保持するDQ軸周波数制御機能を有する
ことを特徴とする発電機器システム。
【請求項4】
請求項1に記載の発電機器システムにおいて、
前記可変速機モードは、
第1励磁電圧導出手段及び前記第1DQ軸周波数導出手段を有し、系統周波数に応じて励磁周波数を変動させ、
前記同期機モードは、
励磁電圧を導出する第2励磁電圧導出手段及び第2DQ軸周波数導出手段を有し、励磁周波数を所定の周波数に固定し、
励磁電圧導出手段については、前記第1励磁電圧導出手段及び前記第2励磁電圧導出手段が並列状態に接続され、
DQ軸周波数導出手段については、前記第1DQ軸周波数導出手段及び前記第2DQ軸周波数導出手段が並列状態に接続され、
前記選択制御手段は、前記第1励磁電圧導出手段及び前記第1DQ軸周波数導出手段、または、前記第2励磁電圧導出手段及び前記第2DQ軸周波数導出手段により決定される励磁周波数のいずれかを、前記励磁用変換器の励磁周波数とする選択を保持信号のON・OFFにより行い、前記可変速機モード、もしくは、前記同期機モードを切り換え可能である
ことを特徴とする発電機器システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発電機器システムにおいて、
前記可変速発電機は、
基本の運転モードとして前記同期機モードで運用され、前記電力系統の長期の需給変動が生じた際に前記可変速機モードに切り換えて長期の需給変動を吸収するように運用される機能を有し、
前記同期機モードを基本モードとして運転し、前記同期機モードでの運転頻度を高くすることで、前記電力系統における電源脱落等の需給インバランスが生じた際の、需給インバランス発生直後の周波数変化率を抑制するようにした
ことを特徴とする発電機器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超同期セルビウス方式を採用する可変速発電機(例えば、可変速揚水発電機)を有する発電機器システムに関し、電力系統における需給インバランス発生直後の周波数変化率を抑制し、系統の周波数維持に寄与することができるようにしたものである。即ち、需給インバランス発生直後の系統の周波数変化率抑制に資する可変速発電機の制御方式に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、可変速発電機の励磁用変換器では、励磁周波数を系統周波数と可変速発電機の回転子の回転速度の差に調整し、可変速発電機の磁極の回転速度を系統周波数に合わせることができるようにしている(例えば、特許文献1)。特許文献1に示された従来の技術では、可変速発電機の回転子の回転速度を系統周波数とは異なる状態で運転することができ、有効電力を調整することができる。
【0003】
電力系統において需給インバランスが生じた場合、需給インバランス発生直後の周波数の変化率(周波数変化率)が大きくなり、電力系統の周波数安定性が損なわれる虞がある。これを防ぐためには、需給インバランス発生から短時間で有効電力を高速に増減可能な電源(周波数低下時は有効電力を増加させ、周波数上昇時は有効電力を減少させることができる電源)、即ち、系統の周波数変化率を抑制し、短時間で周波数を安定させることができる電源が必要である。
【0004】
磁極が固定されている同期発電機(例えば、火力発電機)では、需給インバランス発生直後の系統の周波数変化率を抑制しやすいが、従来の技術の可変速発電機の場合、同期発電機と比べて抑制効果は限定的であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-199398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、電力系統における需給インバランス発生直後の周波数変化率を抑制し、系統の周波数維持に寄与することができる可変速の発電機器(可変速発電機)を有する発電機器システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の発電機器システムは、電力系統に接続されて電力を供給する可変速発電機を有し、前記可変速発電機は、励磁用変換器の励磁周波数を系統周波数に合わせて変動させる可変速機モードと、励磁周波数を固定して磁極を固定する同期機モードの両方を実現でき、前記同期機モード、もしくは、前記可変速機モードのいずれかを選択して前記励磁用変換器の励磁周波数を確定する選択制御手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項1に係る本発明では、励磁周波数の制御方法を切り換えることで、可変速機モードと同期機モードを切り換えることが可能になっている。基本の運転モードを同期機モードとし、可変速発電機を磁極が固定される同期機モードにより運転することで、電源脱落等(大規模電源脱落等)の需給インバランスが発生した場合に、従来の可変速発電機よりも需給インバランス発生直後の系統の周波数変化率を抑制することができる。
【0009】
一方で、平常時の需給変動(長周期)を吸収する場合、可変速機モードに切り換え、発電機の有効電力や回転速度を所定の値に変更することで、従来の可変速発電機と同様に平常時の需給変動を吸収することができる。
【0010】
このため、電力系統における需給インバランス発生直後の周波数変化率を抑制し、かつ、平常時の需給変動を吸収することが可能になるため、系統の周波数維持に寄与することが可能になる。
【0011】
そして、請求項2に係る本発明の発電機器システムは、請求項1に記載の発電機器システムにおいて、
前記可変速機モードは、
第1励磁電圧導出手段(21)及び第1DQ軸周波数導出手段(29)を有し、系統周波数に応じて励磁周波数を変動させ、
前記同期機モードは、
励磁電圧を導出する第2励磁電圧導出手段(22)及び前記第2DQ軸周波数導出手段(35)を有し、励磁周波数を所定の周波数に固定し、
励磁電圧導出手段については、前記第1励磁電圧導出手段(21)及び前記第2励磁電圧導出手段(22)が直列状態に接続され、
DQ軸周波数導出手段については、前記第1DQ軸周波数導出手段(29)及び前記第2DQ軸周波数導出手段(35)が直列状態に接続され、
前記選択制御手段は、
前記第1励磁電圧導出手段(21)及び前記第1DQ軸周波数導出手段(29)、または、前記第2励磁電圧導出手段(22)及び前記第2DQ軸周波数導出手段(35)により決定される前記励磁周波数のいずれかを、前記励磁用変換器の励磁周波数とする選択を保持信号のON・OFFにより行い、前記可変速機モード(保持信号OFF時)、もしくは、前記同期機モード(保持信号ON時)を切り換え可能であることを特徴とする。
【0012】
請求項2に係る本発明では、励磁電圧導出手段とDQ軸周波数導出手段が、それぞれが直列状態に接続された回路を構築し、選択制御手段(保持信号のON・OFF)によって、系統周波数に応じて励磁周波数を変動させるための可変速機モード(保持信号OFF時)、励磁周波数を所定の周波数に固定するための同期機モード(保持信号ON時)を選択し、励磁用変換器の励磁周波数を決定する。
【0013】
また、請求項3に係る本発明の発電機器システムは、
請求項2に記載の発電機器システムにおいて、
前記第1励磁電圧導出手段(21)は、
前記可変速発電機の固定子の端子電圧を指令値に追従させるようにする端子電圧制御機能と、前記可変速発電機の有効電力を指令値に追従させるようにする有効電力制御機能から前記可変速発電機の励磁電流の指令値を決定し、励磁電流を指令値に追従させるように励磁電圧の指令値を第1の指令値として設定する励磁電圧制御機能を有し、
前記第1DQ軸周波数導出手段(29)は、
系統周波数および前記可変速発電機の回転速度に基づいてDQ軸周波数の指令値を設定するDQ軸周波数制御機能を有し、
前記第2励磁電圧導出手段(22)は、
前記可変速発電機の励磁電圧の第1の指令値の絶対値を導出する絶対値導出機能と、位相を導出する位相導出機能を有し、
前記位相導出機能に関しては、保持信号に基づいて入力信号を保持する第1保持回路を有し、前記絶対値導出機能、前記位相導出機能での導出結果に基づき、励磁電圧の指令値を第2の指令値として設定する励磁電圧制御機能を有し、
前記第2DQ軸周波数導出手段(35)は第2保持回路を有し、
前記第2保持回路の保持信号に基づいてDQ軸周波数の指令値を保持するDQ軸周波数制御機能を有することを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る本発明では、選択制御手段による選択は保持信号のON・OFFにより行い、保持信号OFFの場合は、第1励磁電圧導出手段(21)および第1DQ軸周波数導出手段(29)により決定される励磁周波数が選択され、発電機が可変速機モードとして運転される。保持信号ONの場合は、第1保持回路および第2保持回路の出力が保持され、第2励磁電圧導出手段(22)及び第2DQ軸周波数導出手段(第2保持回路35)により決定される励磁周波数が選択されて、発電機が同期機モードとして運転される。
【0015】
また、請求項4に係る本発明の発電機器システムは、
請求項1に記載の発電機器システムにおいて、
前記可変速機モードは、
第1励磁電圧導出手段(21)及び前記第1DQ軸周波数導出手段(29)を有し、系統周波数に応じて励磁周波数を変動させ、
前記同期機モードは、
励磁電圧を導出する第2励磁電圧導出手段(22)及び第2DQ軸周波数導出手段(35)を有し、励磁周波数を所定の周波数に固定し、
励磁電圧導出手段については、前記第1励磁電圧導出手段(21)及び前記第2励磁電圧導出手段(22)が並列状態に接続され、
DQ軸周波数導出手段については、前記第1DQ軸周波数導出手段(29)及び前記第2DQ軸周波数導出手段(35)が並列状態に接続され、
前記選択制御手段は、前記第1励磁電圧導出手段(21)及び前記第1DQ軸周波数導出手段(29)、または、前記第2励磁電圧導出手段(22)及び前記第2DQ軸周波数導出手段(第2保持回路35)により決定される励磁周波数のいずれかを、前記励磁用変換器の励磁周波数とする選択を保持信号のON・OFFにより行い、前記可変速機モード(保持信号OFF時)、もしくは、前記同期機モード(保持信号ON時)を切り換え可能であることを特徴とする。
【0016】
請求項4に係る本発明では、励磁電圧導出手段とDQ軸周波数導出手段が、それぞれが並列状態に接続された回路を構築し、選択制御手段(保持信号のON・OFF)によって、系統周波数に応じて励磁周波数を変動させるための可変速機モード(保持信号OFF時)、励磁周波数を所定の周波数に固定するための同期機モード(保持信号ON時)を選択し、励磁用変換器の励磁周波数を決定する。
【0017】
また、請求項5に係る本発明の発電機器システムは、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発電機器システムにおいて、
前記可変速発電機は、
基本の運転モードとして前記同期機モードで運用され、前記電力系統の長期の需給変動が生じた際に前記可変速機モードに切り換えて長期の需給変動を吸収するように運用される機能を有し、
前記同期機モードを基本モードとして運転し、前記同期機モードでの運転頻度を高くすることで、前記電力系統における電源脱落等の需給インバランスが生じた際の、需給インバランス発生直後の周波数変化率を抑制するようにしたことを特徴とする。
【0018】
即ち、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発電機器システムにおいて、前記可変速発電機は、基本の運転モードとして前記同期機モードで運用され、前記電力系統の長期の需給変動が生じた際に前記可変速機モードに切り換えて長期の需給変動を吸収するように運用される機能を有し、前記電力系統における電源脱落等の需給インバランスが生じた際に、前記同期機モードでの運転の頻度が高くなっているようにしたことを特徴とする。
【0019】
請求項5に係る本発明では、可変速発電機の運転は同期機モードでの振る舞いがベースとされ、同期機モードでの運転の頻度を高くする。一方で、電力系統の長期の需給変動が生じた時には可変速機モードで運転し、長期の需給変動を吸収する。これにより、電源脱落等(大規模電源脱落等)の需給インバランスが発生した場合には、同期機モードにより一般的な(従来の)可変速発電機よりも需給インバランス発生直後の系統の周波数変化率を抑制することが可能となり、電力系統の長期の需給変動が生じた際には可変速機モードにより一般的な(従来の)可変速発電機と同様に長期の需給変動を吸収することができる。このため、電力系統における需給インバランス発生直後の周波数変化率を抑制し、かつ、常時の需要変動を吸収することが可能となり、系統の周波数維持に寄与することが可能になる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の発電機器システムは、可変速発電機を有する発電機器システムにおいて、電力系統における需給インバランス発生直後の周波数変化率を抑制し、系統の周波数維持に寄与することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施例に係る発電機器システムの全体構成を説明する概略図である。
図2】励磁用変換器の回路構成図である。
図3】運転モードのタイムチャートである。
図4】有効電力の経時変化を説明するグラフである。
図5】系統周波数の経時変化を説明するグラフである。
図6】他の実施例に係る励磁用変換器の回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の発電機器システムにおける発電機は、励磁用変換器の励磁周波数を系統周波数に合わせて変動させる可変速機モードと、励磁周波数を固定して磁極を固定する同期機モードとを有している。
【0023】
そして、常時の需給変動(長周期)を吸収する場合を除き、同期機モードとして運転する。
【0024】
基本の運転モードを同期機モードとし、可変速発電機を磁極が固定される同期機モードとして運転することで、電力系統における電源脱落等(大規模電源脱落等)の需給インバランスが発生した場合に、一般的な(従来の)可変速発電機よりも需給インバランス発生直後の系統の周波数変化率を抑制することができる。このため、需給インバランスが発生した直後の発電機器システム11の周波数安定化効果を高めることができる。
【0025】
以下、図面に基づいて本発明の一実施例に係る発電機器システムの具体例を説明する。
【0026】
図1には本発明の一実施例に係る発電機器システムの全体を概念的に説明する概略構成、図2には励磁用変換手段の制御状況を具体的に説明する回路構成を示してある。また、図3には運転モードのタイムチャートを示してあり、図3(a)は電力系統の長期の需給変動(長周期)の経時変化、図3(b)は発電機に対する有効電力指令値の経時変化、図3(c)は発電機の実際の有効電力値の経時変化、図3(d)は発電機の回転速度の経時変化である。
【0027】
また、図4には、電源脱落等(大規模電源脱落等)の需給インバランスが生じた際における可変速発電の有効電力の経時変化、図5には系統周波数(電力系統の周波数)の経時変化を示してある。
【0028】
図1に基づいて発電機器システムの全体の構成を説明する。
【0029】
図に示すように、電力系統1には、例えば、風力発電設備2、太陽光発電設備3、火力発電設備4が接続されている。そして、電力系統1には、本発明の実施例に係る発電機器システム11が接続されている。電力系統1の需要に対し、風力発電設備2、太陽光発電設備3、火力発電設備4、発電機器システム11からの電力が供給されるようになっている。
【0030】
発電機器システム11は、二重給電誘導機である可変速発電機12を有し、可変速発電機12は、一次巻線が電力系統1に接続されている。可変速発電機12の二次巻線には、例えば、スリップリングを介して励磁用変換器13によって二次電流が供給される。励磁用変換器13が二次電流を供給することで、可変速発電機12は電力系統1の周波数に同期した運転を行うことができる。
【0031】
励磁用変換器13は、可変速発電機12に対する励磁周波数を系統周波数に合わせて変動させる可変速機モード(手段14)と、励磁周波数を固定させる同期機モード(手段15)とを有している。そして、同期機モード、もしくは、可変速機モードのいずれかを選択して可変速発電機12の励磁周波数を選択する選択制御手段16(後述する保持信号出力手段の出力信号をON・OFFに切換える手段)を備えている。
【0032】
選択制御手段16は、同期機モード、もしくは、可変速機モードのいずれかを切り換える手段であるので、可変速機モード(手段14)を有する可変速発電機12で、同期機モードを基本とした運転をすることができる。また、電力系統1の長期の需給変動(長周期)により、可変速発電機12の有効電力や回転速度を変更したい時には、可変速機モードに切り換えることができる。
【0033】
可変速発電機12は、励磁周波数を固定して磁極を固定する同期機モードが基本のモードとなるようにしているので、電力系統1における電源脱落等(大規模電源脱落等)の需給インバランスが発生した際(例えば、火力発電設備4や風力発電設備2の電源脱落が生じた際)には、需給インバランス発生直後の系統の周波数変化率が抑制される。
【0034】
このため、電力系統1における需給インバランス発生直後の発電機器システム11の周波数変化率を抑制し、電力系統1の周波数維持に寄与することが可能になる。
【0035】
図2に基づいて励磁用変換器13の制御状況を具体的に説明する。
【0036】
可変速機モード(手段14)は励磁用変換器13の励磁周波数を電力系統1の周波数に合わせて変動させる第1励磁電圧導出手段21および第1DQ軸周波数導出手段29を有している。これらは、電力系統1の周波数(系統周波数)に応じて励磁周波数を変動させる。また、同期機モードの手段15は、励磁用変換器13の励磁周波数を固定して磁極を固定する第2励磁電圧導出手段22及び第2DQ軸周波数導出手段(後述する第2保持回路35)を有している。これらは、励磁周波数を所定の周波数に固定する。
【0037】
選択制御手段16は、第1励磁電圧導出手段21及び第1DQ軸周波数導出手段29で導出された励磁周波数、第2励磁電圧導出手段22及び第2DQ軸周波数導出手段(第2保持回路35)で導出された励磁周波数のいずれかを可変速発電機12に対する励磁周波数とする回路を有している。
【0038】
そして、第1励磁電圧導出手段21及び第1DQ軸周波数導出手段29の出力、第2励磁電圧導出手段22及び第2DQ軸周波数導出手段(第2保持回路35)の出力のいずれかを座標変換機能25の入力信号とする選択を行い、可変速発電機12の運転を、可変速機モード、もしくは、同期機モードとする選択手段(保持信号出力手段23)を有している。
【0039】
保持信号出力手段23からの信号がOFF状態の場合、第2励磁電圧導出手段22及び第2DQ軸周波数導出手段(第2保持回路35)の出力は、第1励磁電圧導出手段21及び第1DQ軸周波数導出手段29の出力と等しくなるため、座標変換機能25の入力信号は第1励磁電圧導出手段21及び第1DQ軸周波数導出手段29の出力となる。
【0040】
保持信号出力手段23からの信号をON状態にすることにより、可変速発電機12の運転が同期機モードとされ、保持信号出力手段23からの信号をOFF状態にすることにより、可変速発電機12の運転が可変速機モードにされる。
【0041】
励磁用変換器13は、第1励磁電圧導出手段21及び第2励磁電圧導出手段22が直列状態に接続され、DQ軸周波数導出手段についても第1DQ軸周波数導出手段29及び第2DQ軸周波数導出手段(第2保持回路35)が直列に接続された回路で構築され、保持信号出力手段23から出力される信号のON・OFFにより第1励磁電圧導出手段21及び第1DQ軸周波数導出手段29、もしくは、第2励磁電圧導出手段22及び第2DQ軸周波数導出手段(第2保持回路35)により励磁周波数が計算され、可変速発電機12に対する励磁周波数が決定される(可変速機モード、同期機モードが選択される)。
【0042】
第1励磁電圧導出手段21及び第1DQ軸周波数導出手段29、第2励磁電圧導出手段22及び第2DQ軸周波数導出手段(第2保持回路35)を具体的に説明する。
【0043】
第1励磁電圧導出手段21は、可変速発電機12の固定子の端子電圧(実値)を指令値に追従させるようにする端子電圧制御機能26を有している。端子電圧制御機能26は、可変速発電機12の端子電圧が一定状態になるように制御するもので、端子電圧制御機能26では、可変速発電機12の固定子の端子電圧を指令値に追従させるように、D軸励磁電流指令値が決定される。
【0044】
また、第1励磁電圧導出手段21は、可変速発電機12の有効電力(実値)を指令値に追従させるようにする有効電力制御機能27を有している。有効電力制御機能27は、可変速発電機12の有効電力が一定になるように制御するもので、有効電力制御機能27では、可変速発電機12の有効電力を指令値に追従させるようにQ軸励磁電流指令値が決定される。
【0045】
端子電圧制御機能26で決定されたD軸励磁電流指令値、及び、有効電力制御機能27で決定されたQ軸励磁電流指令値は、励磁電圧制御機能28に送られる。励磁電圧制御機能28は、可変速発電機12のD軸励磁電流値、Q軸励磁電流値をD軸励磁電流指令値、Q軸励磁電流指令値に追従させるようにD軸励磁指令電圧値(指令値1:D軸指令値1)、及び、Q軸励磁指令電圧値(指令値1:Q軸指令値1)が設定される。
【0046】
また、第1DQ軸周波数導出手段29は、電力系統の系統周波数、可変速発電機12の回転速度に基づいてDQ軸周波数を設定するDQ軸周波数制御機能を有している。第1DQ軸周波数導出手段29(DQ軸周波数制御機能)では、電力系統の系統周波数と可変速発電機12の回転速度(回転数)に基づいてDQ軸周波数(系統周波数-回転数)が演算される。
【0047】
第1励磁電圧導出手段21及び第1DQ軸周波数導出手段29で求められたD軸指令値1、Q軸指令値1、及び、DQ軸周波数は、同期機モードの手段15に送られる。
【0048】
同期機モードの手段15の第2励磁電圧導出手段22は、可変速発電機12の励磁電圧の絶対値を導出する絶対値導出機能31を有し、絶対値導出機能31には、D軸指令値1、Q軸指令値1、及び、可変速発電機12の端子電圧の指令値が入力される。絶対値導出機能31では、D軸指令値1、Q軸指令値1、及び、可変速発電機12の端子電圧の指令値に基づいて励磁電圧の絶対値(指令値)が設定される。
【0049】
そして、絶対値導出機能31には、保持信号出力手段23からの信号(ON・OFF)が入力され、保持信号出力手段23の出力信号がOFFの場合(可変速機モードの場合)、D軸指令値1、Q軸指令値1により励磁電圧の絶対値(指令値)が求められる。保持信号出力手段23の出力信号がONの場合(同期機モードの場合)、可変速発電機12の端子電圧を指令値に追従させるように励磁電圧の絶対値(指令値)が決定される。
【0050】
また、第2励磁電圧導出手段22は、可変速発電機12の励磁電圧位相を導出する位相導出機能32を有し、位相導出機能32には、D軸指令値1、Q軸指令値1が入力される。位相導出機能32ではD軸指令値1、Q軸指令値1に基づいて励磁電圧位相の指令値(指令値)が設定される。
【0051】
位相導出機能32で設定された励磁電圧位相の指令値は、第1保持回路33に送られ、第1保持回路33には、保持信号出力手段23からの信号(ON・OFF)が入力される。第1保持回路33では、保持信号出力手段23の出力信号がOFFの場合(可変速機モードの場合)、第1保持回路33の入力である励磁電圧位相の指令値を出力するが、保持信号出力手段23の出力信号がONの場合(同期機モードの場合)、第1保持回路33の入力である励磁電圧位相の指令値が保持される。
【0052】
絶対値導出機能31で求められた励磁電圧の絶対値(指令値)、第1保持回路33で求められた励磁電圧位相(指令値)は、励磁電圧導出機能であるDQ成分導出機能34に入力される。DQ成分導出機能34では、絶対値導出機能31で求められた励磁電圧の絶対値、及び、第1保持回路33で求められた励磁電圧位相に基づいて、励磁電圧の第2の指令値であるD軸指令値2、Q軸指令値2が設定される。
【0053】
尚、保持信号出力手段23の出力信号がOFFの場合、D軸指令値2およびQ軸指令値2の値は、D軸指令値1およびQ軸指令値1と等しくなり、第1励磁電圧導出手段と第2励磁電圧導出手段の出力が等しくなる。
【0054】
一方、第1DQ軸周波数導出手段29(DQ軸周波数制御機能)で演算されたDQ軸周波数は第2保持回路35(第2DQ軸周波数導出手段:確定回路)に送られ、第2保持回路35には、保持信号出力手段23からの信号(ON・OFF)が入力される。第2保持回路35では、保持信号出力手段23の出力信号がOFFの場合(可変速機モードの場合)、第2保持回路35の入力であるDQ軸周波数を出力し、保持信号出力手段23の出力信号がONの場合(同期機モードの場合)、第2保持回路35の入力であるDQ軸周波数が保持される。
【0055】
DQ成分導出機能34で設定されたD軸指令値2、Q軸指令値2、及び、第2保持回路35で保持されたDQ軸周波数の指令値は座標変換機能25に送られ、座標変換機能25では、D軸指令値2、Q軸指令値2、及び、DQ軸周波数の指令値に基づいて可変速発電機12の励磁電圧が生成される。即ち、可変速発電機12の三相(a相、b相、c相)の励磁電圧が生成される。
【0056】
上記構成の励磁用変換器13の回路では、保持信号出力手段23のON・OFFにより(選択手段により)、第1の指令値であるD軸指令値1、Q軸指令値1及びDQ軸周波数に基づいて可変速発電機12の励磁電圧が生成される可変速機モードと(保持信号出力手段23の出力信号がOFFの場合、第2励磁電圧導出手段および第2DQ軸周波数導出手段の出力は、第1励磁電圧導出手段および第1DQ軸周波数導出手段の出力と等しくなる)、D軸指令値2、Q軸指令値2及び第2保持回路35(第2DQ軸周波数導出手段)の出力に基づいて、可変速発電機12の励磁電圧が生成される同期機モードとが切り換えられる。
【0057】
前述したように、可変速発電機12で、保持信号出力手段23のON・OFFにより(選択手段により)、同期機モードと可変速機モードが選択されるようになっている。そして、本実施例では、保持信号出力手段23の出力信号をONにして、可変速発電機12を同期機として振舞わせる同期機モードを基本のモードとしている。
【0058】
電力系統1(図1参照)の需給変動(長周期)により、可変速発電機12の有効電力や回転速度を変更したい時にだけ、保持信号出力手段23の出力信号をOFFにして可変速機モードに切り換える。
【0059】
図3に基づいて保持信号出力手段23のON・OFFの状態と、運転の状況との経時変化を説明する。
【0060】
図に示すように、時刻T1までの間、時刻T2から時刻T3までの間、時刻T4以降は保持信号出力手段23の出力信号をONにして、可変速発電機12を同期機モードとして振舞わせている。
【0061】
時刻T1で、図3(a)に示すように電力系統1の需要(長周期)が増加した場合、保持信号出力手段23の出力信号がOFFにされて可変速発電機12の運転が可変速機モードに切り換えられる。図3(b)に示すように、時刻T1で可変速発電機12に対する有効電力指令値が増加され、図3(c)に示すように、時刻T1で可変速発電機12の実際の有効電力が変化を開始する。そして、図3(d)に示すように、時刻T2では可変速発電機12の有効電力及び回転速度が所定の値に達する。
【0062】
時刻T1から短時間で可変速発電機12の回転速度が所定の回転速度に達し、可変速発電機12の回転速度及び有効電力が所定の値に達した時刻T2で、保持信号出力手段23の出力信号がONにされ、可変速発電機12が同期機モードとして振舞う運転に切り換わる。時刻T2から時刻T3までの長い時間では保持信号出力手段23の出力信号がONに維持され、可変速発電機12が同期機モードとして振舞う状態が継続される。
【0063】
同期機モードが長期にわたり継続され、時刻T3で、電力系統1の需要(長周期)が再び増加した場合(減少した場合もある)、時刻T3で保持信号出力手段23の出力信号がOFFにされて可変速発電機12の運転が可変速機モードに切り換えられ、有効電力指令値が増加されて実際の有効電力値が高くなり、可変速発電機12の回転速度が所定の回転速度に達する。可変速発電機12の回転速度及び有効電力が所定値に達した後、保持信号出力手段23の出力信号がONにされ、可変速発電機12は同期機モードとして振舞う状態が継続される。
【0064】
このため、可変速発電機12は同期機モードでの振る舞いが基本とされ、需給変動(長周期)が生じた時(時刻T1、T3)には変動に応じて可変速機モードで運転し、要求された有効電力及び回転速度になった時には(需給変動が吸収された時には)すぐに同期機モードに切り換えて同期機の振る舞いで運転が行われるようになっている。
【0065】
可変速発電機12の運転は、同期機モードでの振る舞いが基本とされている。
【0066】
可変速発電機12の運転は、同期機モードでの振る舞いが基本とされているため、電力系統における電源脱落等(大規模電源脱落等)の需給インバランスが発生した際、例えば、風力発電設備2(図1参照)や火力発電設備4(図1参照)の電源脱落が生じた時は、可変速発電機12は磁極が固定された同期機モードで運転されている可能性が高い。このため、電源脱落等(大規模電源脱落等)の需給インバランスが発生した直後に、系統の周波数が急激に低下することを抑制することができる。
【0067】
即ち、電力系統1における電源脱落等(大規模電源脱落等)の需給インバランスが発生した時刻t1、時刻t2、時刻t3、時刻t4では、可変速発電機12は、磁極が固定された同期機モードでの振る舞いにより運転されている。
【0068】
このため、図4に示すように、電源脱落等(大規模電源脱落等)の需給インバランスが発生した直後である、時刻t1、時刻t2、時刻t3、時刻t4の直後は可変速発電機12の有効電力が従来制御(図4中点線)に比べて大きくなり(図4中実線)、図5に示すように、系統の周波数は従来制御(図5中点線)に対して周波数変化が緩和される(図5中実線)。
【0069】
従って、電源脱落等(大規模電源脱落等)の需給インバランス発生直後の周波数変化率が抑制され、電力系統の周波数維持に寄与することが可能になる。
【0070】
図6に基づいて励磁用変換器の他の実施例を説明する。
【0071】
図6には他の実施例に係る励磁用変換器の回路構成を示してある。尚、図2に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0072】
図6に示した励磁用変換器51の制御は、第1励磁電圧導出手段21及び第2励磁電圧導出手段22が並列状態に接続される。DQ軸周波数導出手段についても、第1DQ軸周波数導出手段29(DQ軸周波数制御機能)及び第2DQ軸周波数導出手段(第2保持回路35)が並列状態に接続される。そして、可変速機モードの手段14、同期機モードの手段15のそれぞれに、座標変換機能25が備えられている。
【0073】
可変速機モードの手段14の座標変換機能25では、D軸指令値1、Q軸指令値1及びDQ軸周波数が入力され、同期機モードの手段15の座標変換機能25では、D軸指令値2、Q軸指令値2及び第2保持回路35(第2DQ軸周波数導出手段)の出力が入力される。いずれの座標変換機能25の出力は切換え回路52に送られる。
【0074】
切換え回路52には保持信号出力手段23の出力信号が送られ、保持信号出力手段23の出力信号がONの場合、同期機モードの手段15の座標変換機能25で導出された三相(a相、b相、c相)の励磁電圧が可変速発電機12に送られるように切り換えられ、保持信号出力手段23の出力信号がOFFの場合、可変速機モードの手段14の座標変換機能25で導出された三相(a相、b相、c相)の励磁電圧が可変速発電機12に送られるように切り換えられる。
【0075】
これにより、図2で示した回路と同様に、保持信号出力手段23の出力信号がONの場合、同期機モードにより可変速発電機12の運転が実施され、保持信号出力手段23の出力信号がOFFの場合、可変速機モードにより可変速発電機12の運転が実施される。
【0076】
上述した発電機器システムは、可変速発電機12を有する発電機器システムにおいて、電源脱落等(大規模電源脱落等)の需給インバランス発生直後の周波数変化率を抑制し、系統の周波数維持に寄与することが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、超同期セルビウス方式を採用する可変速発電機(例えば、可変速揚水発電機)を有する発電機器システムの産業分野で利用することができる。
【符号の説明】
【0078】
1 電力系統
2 風力発電設備
3 太陽光発電設備
4 火力発電設備
11 発電機器システム
12 可変速発電機
13、51 励磁用変換器
14 可変速機モードの手段(可変速機モードの制御方法)
15 同期機モードの手段(同期機モードの制御方法)
16 選択制御手段
21 第1励磁電圧導出手段
22 第2励磁電圧導出手段
23 保持信号出力手段
25 座標変換機能
26 端子電圧制御機能
27 有効電力制御機能
28 励磁電圧制御機能
29 第1DQ軸周波数導出手段(DQ軸周波数導出機能)
31 絶対値導出機能
32 位相導出機能
33 第1保持回路
34 DQ成分導出機能
35 第2保持回路(第2DQ軸周波数導出手段)
52 切換え回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6