(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084697
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】画像処理システム及び画像処理方法
(51)【国際特許分類】
G06T 5/50 20060101AFI20240618BHJP
【FI】
G06T5/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023192110
(22)【出願日】2023-11-10
(31)【優先権主張番号】10-2022-0173798
(32)【優先日】2022-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】310024033
【氏名又は名称】エスケーハイニックス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SK hynix Inc.
【住所又は居所原語表記】2091, Gyeongchung-daero,Bubal-eub,Icheon-si,Gyeonggi-do,Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アン サン ウ
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057CA01
5B057CA08
5B057CA13
5B057CA16
5B057CB01
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CD05
5B057CE08
5B057DB02
5B057DB06
5B057DB09
(57)【要約】
【課題】合成画像を生成する画像処理システムを提供する。
【解決手段】本技術による画像処理システム10は、第1位相差の程度に対応する第1画素と第2位相差の程度に対応する第2画素を含む画素アレイ110を含む画像センサ100と、第1画素の画素値に基づいて第1解像度に対応する第1画像セット510と第2画素の画素値に基づいて第2解像度に対応する第2画像セット520を生成する画像セット管理部210と、第1画像セット510に基づいて第1距離情報を生成し、第2画像セット520に基づいて第2距離情報を生成し、第1距離情報及び第2距離情報に基づいて第1画像セット510と第2画像セット520の合成画像を生成する画像合成部220と、を含んでもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1位相差の程度に対応する第1画素と第2位相差の程度に対応する第2画素を含む画素アレイを含む画像センサと、
前記第1画素の画素値に基づいて第1解像度に対応する第1画像セットと前記第2画素の画素値に基づいて第2解像度に対応する第2画像セットを生成する画像セット管理部と、
前記第1画像セットに基づいて第1深度情報を生成し、前記第2画像セットに基づいて第2深度情報を生成し、前記第1深度情報及び前記第2深度情報に基づいて前記第1画像セットと前記第2画像セットの合成画像を生成する画像合成部と、を含む、画像処理システム。
【請求項2】
前記画像セット管理部は、
前記第1画素の画素値に基づいて前記第1位相差の程度に対応する前記第1画像セットの左側画像と右側画像を生成する、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記第1位相差の程度は、
前記第2位相差の程度より小さく、
前記画像セット管理部は、
前記第2画素の画素値に基づいて前記第2位相差の程度に対応する前記第2画像セットの左側画像と右側画像を生成する、請求項2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記画像セット管理部は、
前記第1解像度と前記第2解像度が等しくなるように前記第2画像セットの解像度をアップスケールする、請求項3に記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記画像合成部は、
前記第1画像セットの左側画像と右側画像の位相差に基づいて前記第1深度情報を生成し、前記第2画像セットの左側画像と右側画像の位相差に基づいて前記第2深度情報を生成する、請求項4に記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記画像合成部は、
前記第1深度情報及び前記第2深度情報に基づいて前記合成画像の画素に対する重み付け値を決め、前記重み付け値に応じて前記第1深度情報と前記第2深度情報が併合された前記合成画像のターゲット深度情報を生成する、請求項5に記載の画像処理システム。
【請求項7】
前記画像合成部は、
前記合成画像の深度が第1範囲であることに対応して前記第1深度情報に対する重み付け値を前記第2深度情報に対する重み付け値より高く決める、請求項6に記載の画像処理システム。
【請求項8】
前記画像合成部は、
前記合成画像の深度が第2範囲であることに対応して前記第2深度情報に対する重み付け値を前記第1深度情報に対する重み付け値より高く決める、請求項7に記載の画像処理システム。
【請求項9】
前記画像合成部は、
前記第1位相差の程度に基づいて前記第1範囲を決め、前記第2位相差の程度に基づいて前記第2範囲を決める、請求項8に記載の画像処理システム。
【請求項10】
前記第1範囲は、
前記第2範囲より前記合成画像の深度がさらに浅い、請求項8に記載の画像処理システム。
【請求項11】
前記画像合成部は、
前記第1位相差の程度によって前記第1画像セットにおいてセンシングされない部分である第1ホールを検出し、前記第2画像セットに基づいて前記第1ホールに対する補間動作を行う、請求項5に記載の画像処理システム。
【請求項12】
前記画像合成部は、
前記第2位相差の程度によって前記第2画像セットにおいてセンシングされない部分である第2ホールを検出し、前記第1画像セットに基づいて前記第2ホールに対する補間動作を行う、請求項11に記載の画像処理システム。
【請求項13】
前記画像合成部は、
前記ターゲット深度情報に基づいて前記合成画像を生成する、請求項6に記載の画像処理システム。
【請求項14】
前記画像センサは、
予め定められた数の画素に光信号を伝達する複数のマイクロレンズを含み、
前記複数のマイクロレンズは、
前記第1画素に前記光信号を伝達する第1マイクロレンズ及び前記第2画素に前記光信号を伝達する第2マイクロレンズを含み、
前記第1マイクロレンズは、
前記第1画素の間に前記第1位相差の程度を発生させ、
前記第2マイクロレンズは、
前記第2画素の間に前記第2位相差の程度を発生させる、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項15】
前記第2マイクロレンズは、
予め決められた形状の遮断物を含み、
前記遮断物は、
前記第2画素に伝達される光信号の一部を遮断する、請求項14に記載の画像処理システム。
【請求項16】
前記第1マイクロレンズによって発生する前記第1画素の第1両眼視差が前記第2マイクロレンズによって発生する前記第2画素の第2両眼視差と異なり、
前記第2両眼視差は、
前記第1両眼視差より大きいことを特徴とする、請求項14に記載の画像処理システム。
【請求項17】
前記画素アレイに含まれた画素のうち前記第1マイクロレンズに対応する前記第1画素の比率が前記第2マイクロレンズに対応する前記第2画素の比率より大きいことを特徴とする、請求項14に記載の画像処理システム。
【請求項18】
同じ装置から位相差の程度が異なる画素値を受信する段階と、
前記画素値のうち第1位相差の程度に対応する第1画素値に基づいてメイン画像セットを生成し、前記画素値のうち第2位相差の程度に対応する第2画素値に基づいてサブ画像セットを生成する段階と、
前記メイン画像セットと前記サブ画像セットに基づいてメイン深度情報とサブ深度情報を生成する段階と、
前記メイン深度情報と前記サブ深度情報に基づいて前記メイン画像セットと前記サブ画像セットの合成画像を生成する段階と、を含む、画像処理方法。
【請求項19】
前記メイン画像セットと前記サブ画像セットを生成する段階は、
前記第1画素値に基づいて前記第2位相差の程度より小さい前記第1位相差の程度に対応する前記メイン画像セットの左側画像と右側画像を生成する段階と、
前記第2画素値に基づいて前記第2位相差の程度に対応する前記サブ画像セットの左側画像と右側画像を生成する段階と、を含む、請求項18に記載の画像処理方法。
【請求項20】
前記メイン画像セットと前記サブ画像セットのサイズが等しくなるように前記サブ画像セットのサイズをアップスケールする段階をさらに含む、請求項19に記載の画像処理方法。
【請求項21】
前記メイン深度情報と前記サブ深度情報を生成する段階は、
前記メイン画像セットの左側画像と右側画像の位相差に基づいて前記メイン深度情報を生成する段階と、
前記サブ画像セットの左側画像と右側画像の位相差に基づいて前記サブ深度情報を生成する段階と、を含む、請求項20に記載の画像処理方法。
【請求項22】
前記合成画像を生成する段階は、
前記メイン深度情報及び前記サブ深度情報に基づいて前記合成画像の併合に用いられる重み付け値を決める段階と、
前記重み付け値に基づいて前記メイン深度情報と前記サブ深度情報が併合された前記合成画像のターゲット深度情報を生成する段階と、
前記ターゲット深度情報に基づいて前記合成画像を生成する段階と、を含む、請求項21に記載の画像処理方法。
【請求項23】
前記重み付け値を決める段階は、
前記第1位相差の程度に基づいて前記メイン深度情報に対する重み付け値が前記サブ深度情報に対する重み付け値より高い第1範囲を決める段階と、
前記第2位相差の程度に基づいて前記サブ深度情報に対する重み付け値が前記メイン深度情報に対する重み付け値より高い第2範囲を決める段階と、
前記メイン深度情報に基づいて前記第1範囲に対応する前記重み付け値を決め、前記サブ深度情報に基づいて前記第2範囲に対応する前記重み付け値を決める段階と、を含む、請求項22に記載の画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理システムに関し、より具体的には、本発明は画像処理システム及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、画像センサはCCD(Charge Coupled Device)画像センサと、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)画像センサとに区分することができる。近年、製造費用が安く、電力消耗が少なく、周辺回路との集積が容易なCMOS画像センサが注目を浴びている。
【0003】
スマートフォン、タブレットPC、デジタルカメラなどに含まれた画像センサは外部客体から反射された光を電気的信号に変換することにより、外部客体に関する画像情報を取得することができる。画像信号処理装置は画像センサから取得した電気的信号を変換するか、または画像品質を向上させる動作を行うことができる。
【0004】
画像センサは画素に対応するマイクロレンズを含んでもよい。画像センサは位相検出オートフォーカス機能を実行して画像をセンシングする。位相検出オートフォーカス機能を行うことによって画像センサの位相差の程度が制限されることができる。
【0005】
位相差の程度によって画像センサがセンシングできる画像の深度が制限されることがあり、実際とは異なる画像がセンシングされ得る。画像処理装置は画像の深度情報を補正して画像の品質を向上させることができる。画像処理装置は画像センサの深度制限にもかかわらず、画像処理動作を通じてセンシングされる画像の正確度を向上させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施例は、位相差の程度の異なる画素から受信した画素値を用いて複数の深度情報を取得し、取得した情報を併合した深度情報に応じて合成画像を生成する画像処理システム及び画像処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例による画像処理システムは、第1位相差の程度に対応する第1画素と第2位相差の程度に対応する第2画素を含む画素アレイを含む画像センサと、上記第1画素の画素値に基づいて第1解像度に対応する第1画像セットと上記第2画素の画素値に基づいて第2解像度に対応する第2画像セットを生成する画像セット管理部と、上記第1画像セットに基づいて第1距離情報を生成し、上記第2画像セットに基づいて第2距離情報を生成し、上記第1距離情報及び上記第2距離情報に基づいて上記第1画像セットと上記第2画像セットの合成画像を生成する画像合成部と、を含んでもよい。
【0008】
本発明の実施例による画像処理方法は、同じ装置から位相差の程度が異なる画素値を受信する段階と、上記画素値のうち第1位相差の程度に対応する第1画素値に基づいてメイン画像セットを生成し、上記画素値のうち第2位相差の程度に対応する第2画素値に基づいてサブ画像セットを生成する段階と、上記メイン画像セットと上記サブ画像セットに基づいてメイン深度情報とサブ深度情報を生成する段階と、上記メイン深度情報と上記サブ深度情報に基づいて上記メイン画像セットと上記サブ画像セットの合成画像を生成する段階と、を含んでもよい。
【発明の効果】
【0009】
本技術によると、画像センサの深度測定能力を向上させることができる画像処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施例による画像処理システムを説明するための図である。
【
図2】一般的な画像センサとマイクロレンズを説明するための図である。
【
図3】本発明の実施例による画素アレイとマイクロレンズを説明するための図である。
【
図4】本発明の実施例による位相差の程度が異なるマイクロレンズを説明するための図である。
【
図5】本発明の実施例による画像セットを説明するための図である。
【
図6】本発明の実施例による合成画像を生成する画像処理装置を示す図である。
【
図7】本発明の実施例による深度情報を併合する方法を説明するための図である。
【
図8】本発明の実施例による合成画像を生成する方法を説明するための図である。
【
図9】本発明の実施例による画像セットを生成する方法を説明するための図である。
【
図10】本発明の実施例による合成画像の深度情報を生成する方法を説明するための図である。
【
図11】本発明の実施例による画像処理システムを含む電子装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書または出願に開示されている本発明の概念による実施例に対する特定の構造的ないし機能的説明は、本発明の概念による実施例を説明する目的でのみ例示されており、本発明の概念による実施例は様々な形態で実施されてもよく、本明細書または出願に説明された実施例に限定されると解釈されてはならない。
【0012】
以下において、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明の技術的思想を容易に実施できる程度に詳細に説明するために、本発明の実施例を添付の図面を参照して説明する。
【0013】
図1は本発明の実施例による画像処理システムを説明するための図である。
【0014】
図1を参照すると、画像処理システム10は画像センサ100と、画像処理装置200と、を含んでもよい。
【0015】
一実施例による画像処理システム10は画像データを取得し、取得した画像データを処理することができる。画像処理システム10は画像処理動作が行われた出力画像を保存したり、表示したり、または外部装置に出力することができる。一実施例による画像処理システム10はホストの要求に応じてホストに出力画像を出力することができる。画像処理システム10は画像データに基づいて画像処理動作を行うことにより、画像センシングの正確度を向上させることができる。
【0016】
画像センサ100は外部から受信した光に基づいて画像データを生成することができる。画像センサ100は画素を含む画素アレイ110を含んでもよい。画素は画素値を生成することができる。画素値のそれぞれは明るさ情報と位相情報を含んでもよい。
【0017】
本発明の実施例では、画素アレイ110に含まれる画素の位相差の程度は互いに異なってもよい。画素の位相差の程度によって画像の深度情報が変わってもよい。例えば、位相差の程度が大きいほど、画像で表現できる深度の範囲が大きくてもよい。画素の位相差の程度は画素値に影響を与えられる。画像センサ100は互いに異なる位相差の程度に応じて生成される画素値を画像処理装置200に伝達することができる。
【0018】
画像センサ100はマイクロレンズを含んでもよい。マイクロレンズに応じて画像センサ100に含まれた画素間の両眼視差が変わってもよい。画像センサ100は両眼視差の異なる画素を含むことができる。画像センサ100は両眼視差の異なる画素に対応する画素値を生成し、生成した画素値は画像処理装置200に伝送されることができる。
【0019】
画像処理装置200は画像センサ100から受信する画素値を処理することができる。ここで、処理はEIS(Electronic Image Stabilization)、補間、色調補正、画質補正、サイズ調整などであってもよい。
【0020】
本発明の実施例において、画像処理装置200は画像セット管理部210と画像合成部220を含んでもよい。画像処理装置200は画素値に基づいてセンシングした画像の深度情報を算出することができる。
【0021】
画像セット管理部210は画素値に基づいて解像度の異なる画像セットを生成することができる。画像セットのそれぞれは左側画像と右側画像を含んでもよい。画像セット管理部210は画像セットのうち解像度の低い画像セットの解像度をアップスケールして画像セットの解像度を等しく変更することができる。
【0022】
画像合成部220は画像セットの深度情報を生成し、生成した深度情報に基づいて合成画像を生成することができる。画像合成部220は画像セットに含まれた左側画像と右側画像の間の位相差に基づいて深度情報を生成することができる。画像合成部220は画像合成動作を通じてセンシングされた画像の正確度を向上させることができる。
【0023】
図2は一般的な画像センサとマイクロレンズを説明するための図である。
【0024】
図2を参照すると、画素の上にマイクロレンズが位置してもよい。1つのマイクロレンズは複数の画素に対応することができる。
図2では4つの画素が1つのマイクロレンズを共有すると仮定することができる。
【0025】
複数の画素が同じレンズに対応する場合、画素の間には位相差が生じ得る。画像処理装置は位相差を用いて同じマイクロレンズに対応する画素に対する位相情報を生成することができる。生成した位相情報を用いて画像センサは位相検出オートフォーカス動作を行うことができる。画像センサが位相検出オートフォーカス動作を行うことができる位相差が制限されることができる。
【0026】
図2に示すマイクロレンズの特徴は全て同じであるため、画像センサは位相差の程度が同じ画素値を画像処理装置に伝達することができる。画像処理装置は受信した画素値に基づいて左側画像と右側画像をそれぞれ1つずつ生成することができる。
【0027】
画像処理装置は左側画像と右側画像の位相差に基づいて深度情報を算出することができる。
図2に示す画像センサの位相差の程度は制限されるため、画像センサがセンシングできる画像の深度の範囲が制限されることができる。センシングできる深度の範囲から外れると、画像センシングの正確度が低くなり得る。
【0028】
図3は本発明の実施例による画素アレイとマイクロレンズを説明するための図である。
【0029】
図3を参照すると、マイクロレンズの一部のマイクロレンズの位相差の程度が変わる場合310、320、330が示されている。
図3に示すマイクロレンズの配列パターンは一例に過ぎず、位相差の程度が変わる場合は多様であってもよい。
【0030】
本発明の実施例において、画素アレイは第1位相差の程度に対応する第1画素と、第2位相差の程度に対応する第2画素と、を含んでもよい。第1位相差の程度は第2位相差の程度より小さくてもよい。第1位相差の程度は画像センサが位相検出オートフォーカス機能を行うことができる位相差の程度であってもよい。
【0031】
本発明の実施例における画像センサは、第1位相差の程度に対応する第1画素値と、第2位相差の程度に対応する第2画素値と、を生成することができる。生成した第1画素値と第2画素値は画像処理装置に伝送されることができる。
【0032】
マイクロレンズの一部は予め決められた形状の遮断物を含んでもよい310。遮断物はマイクロレンズを通過する光信号の一部を遮断することができる。マイクロレンズの一部を遮断311する遮断物はメタルシールドであってもよい。遮断物の種類は多様であってもよい。
【0033】
本発明の実施例における遮断物はマイクロレンズと画素との間に位置することができる。遮断物はマイクロレンズを通過した光信号の一部を遮断することができる。例えば、
図2のマイクロレンズの一部のマイクロレンズに遮断物が含まれてもよい。
【0034】
本発明の他の実施例における遮断物はマイクロレンズより上部に位置することができる。遮断物はマイクロレンズに入射する光信号の一部を遮断することができる。例えば、
図2のマイクロレンズの一部のマイクロレンズの上部に遮断物が位置することができる。
【0035】
マイクロレンズの一部は隣接する2つの画素とペア320となってもよい。隣接する2つの画素がペアとなったマイクロレンズ321に対応する位相差の程度は、異なる数の画素がペアとなったマイクロレンズに対応する位相差の程度と異なってもよい。ペアとなった数が異なるマイクロレンズの配列は多様であってもよい。
【0036】
マイクロレンズの一部はレンズ特性が異なってもよい330。本発明の実施例では、
図2のマイクロレンズの一部が除去され、レンズ特性の異なるマイクロレンズ331に置き換えられてもよい。レンズ特性が異なると、ペアとなった画素の数が同じであっても位相差の程度が異なることができる。具体的に、レンズの厚さ、焦点距離などが異なることができる。
【0037】
画像センサは予め定められた数の画素に光信号を伝達する複数のマイクロレンズを含むことができる。複数のマイクロレンズは第1画素に光信号を伝達する第1マイクロレンズと、第2画素に光信号を伝達する第2マイクロレンズと、を含んでもよい。第1マイクロレンズは第1画素の間に第1位相差の程度を発生させることができる。同様に、第2マイクロレンズは第2画素の間に第2位相差の程度を発生させることができる。
【0038】
本発明の実施例において、第2マイクロレンズは遮断物311を含むか、隣接する2つの画素とペアとなったマイクロレンズ321であるか、またはレンズ特性の異なるマイクロレンズ331であってもよい。第1マイクロレンズは4つの画素とペアとなるマイクロレンズであってもよい。
【0039】
本発明の実施例では、画素アレイに含まれた画素のうち第1画素の比率が第2画素の比率より大きくてもよい。即ち、第2画素は第1画素に比べて相対的に少なくてもよい。第1画素値に基づいて生成される画像は第2画素値に基づいて生成される画像に比べて解像度または画像のサイズが大きくてもよい。
【0040】
本発明の他の実施例では、第1マイクロレンズによって発生する第1画素の第1両眼視差は第2マイクロレンズによって発生する第2画素の第2両眼視差と異なってもよい。第2両眼視差は第1両眼視差より大きくてもよい。画像センサは両眼視差が異なる画素を含んでもよい。画像センサは両眼視差が異なる画素に対応する画素値を生成し、生成した画素値は画像処理装置に伝送されることができる。
【0041】
図4は本発明の実施例による位相差の程度が異なるマイクロレンズを説明するための図である。
【0042】
図4を参照すると、両眼視差(x-x’)を考慮してオブジェクトXをセンシングする場合が示されている。原点O、O’はセンシング位置x、x’より後ろにあることができる。焦点距離fは原点O、O’とセンシング位置x、x’との距離であり、原点O、O’の間の距離はベースラインBであってもよい。
【0043】
画像センサが位相検出オートフォーカス機能を実行するためには両眼視差(x-x’)、焦点距離f、またはベースラインBが制限されることができる。本発明の実施例では、位相検出オートフォーカス機能を実行しながらセンシングすることができる深度範囲を増加させることができる。画素に対応するマイクロレンズの一部の位相差の程度が変更されてもよい。
【0044】
具体的に、マイクロレンズの一部は予め決められた形状の遮断物を含む310場合、ベースラインBが変更されてもよい。ベースラインBを変更することにより、より遠くにあるオブジェクトを検出することができる。マイクロレンズの一部が隣接するマイクロレンズとペア320となる場合及びレンズ特性の異なるマイクロレンズに置き換えられる330場合は、焦点距離fが変更されてもよい。
【0045】
本発明の実施例では、焦点距離fとベースラインBが増加することができる。焦点距離fとベースラインBが増加するほど、より深いところに対するセンシング正確度が向上することができる。マイクロレンズにおいて遮断物の広さを増加するかまたは焦点距離fがより長いマイクロレンズを使用して画像の深いところに対するセンシング正確度を向上させることができる。
【0046】
両眼視差(x-x’)に対する焦点距離fとベースラインBとの関係は既に公開された内容であり、本明細書では詳細な説明を省略することができる。
【0047】
図5は本発明の実施例による画像セットを説明するための図である。
【0048】
図5を参照すると、画像セット管理部は画素値に基づいて画像セットを生成することができる。画像セット管理部は左側画像と右側画像を含む画像セットを生成し、生成した画像セットのサイズを変更することができる。
【0049】
画像セット管理部は位相差の程度が異なる画素値に基づいて異なる画像セットを生成することができる。画像セット管理部は第1位相差の程度に対応する第1画素値に基づいて第1画像セット510を生成してもよい。画像セット管理部は第2位相差の程度に対応する第2画素値に基づいて第2画像セット520を生成してもよい。
【0050】
第1画像セット510は左側画像と右側画像を含むことができる。左側画像のオブジェクトは右側に偏り、右側画像のオブジェクトは左側に偏ることができる。
【0051】
第1画像セット510は第1位相差の程度に対応する画像の深度が浅い部分を敏感に表すことができる。画像センサから一定距離以内に位置するオブジェクトが敏感にセンシングされることができる。第1位相差の程度に対応する画像の深度から外れると、センシングの正確度が減少することができる。
【0052】
画像セット管理部は第2画素の画素値に基づいて第2位相差の程度に対応する第2画像セット520の左側画像と右側画像を生成することができる。このとき、第1位相差の程度は第2位相差の程度より小さくてもよい。第2画像セット520は第2位相差の程度に対応する画像の深度が深い部分を敏感に表すことができる。第2画像セット520は位相検出オートフォーカス機能によって制限される位相差の程度に関わらずセンシングできる深度範囲が広くてもよい。
【0053】
第1画像セット510に対応する画素の数が第2画像セット520に対応する画素の数より多いため、第1画像セット510のサイズが第2画像セット520より大きい。同様に、第1画像セット510の第1解像度は第2画像セット520の第2解像度より高くてもよい。
【0054】
本発明の実施例では、第1画像セット510のサイズが第2画像セット520のサイズと異なってもよい。画像センサに含まれた画素の位相差の程度が異なる画素の比率によって第2画像セット520の解像度または画像のサイズが変わってもよい。
【0055】
画像セット管理部は第2画像セットのサイズを第1画像セットのサイズと等しくなるようにアップスケールすることができる。例えば、第1画像セットの右側画像のサイズと第2画像セットの右側画像のサイズが等しくなるように調整され、第1画像セットの左側画像のサイズと第2画像セットの左側画像のサイズが等しくなるように調整されることができる。
【0056】
画像セット管理部は第2画像セットの第2解像度が第1解像度と等しくなるようにアップスケールすることができる。画像補間動作によりアップスケールが行われてもよい。アップスケールと関わる画像補間動作は既知の技術に該当するため、本明細書では詳細な説明を省略することができる。
【0057】
図6は本発明の実施例による合成画像を生成する画像処理装置を示す図である。
【0058】
図6を参照すると、画像処理装置200が画素データを受信し、画像処理動作により深度の正確度が向上した合成画像を生成することができる。画素データは第1位相差の程度に対応する第1画素値と、第2位相差の程度に対応する第2画素値と、を含んでもよい。
【0059】
画像セット管理部210は第1画素値に基づいて第1画像セットを生成し、第2画素値に基づいて第2画像セットを生成することができる。第1画像セットは位相差の程度が第2画像セットより小さくてもよい。第1画像セットの解像度は第2画像セットの解像度より大きくてもよい。
【0060】
画像セット管理部210はスケーリングを通じて第1画像セットと第2画像セットの解像度または画像のサイズが等しくなるように合わせることができる。画像セット管理部210は第2画像セットの解像度または画像のサイズをアップスケールすることができる。
【0061】
画像合成部220は第1画像セットとアップスケールされた第2画像セットとを用いて、位相差の程度によってセンシングされていない部分に対する補間動作を行うことができる。位相差の程度が異なることに対応して、第1画像セットと第2画像セットは異なる部分があり得る。
【0062】
本発明の実施例では、画像合成部220は第1位相差の程度によって第1画像セットにおいてセンシングされない部分である第1ホールを検出し、第2画像セットに基づいて第1ホールに対する補間動作を行うことができる。同様に、画像合成部220は第2位相差の程度によって第2画像セットにおいてセンシングされない部分である第2ホールを検出し、第1画像セットに基づいて第2ホールに対する補間動作を行うことができる。
【0063】
第1ホール及び第2ホールを検出し、第1ホール及び第2ホールに対する補間動作を行う過程は省略されてもよい。また、第1ホールと第2ホールに対する補間動作は既知の技術であり、本明細書では詳細な説明を省略することができる。
【0064】
画像合成部220は第1画像セットと第2画像セットを合成した合成画像を生成することができる。画像合成部220は第1画像セットに基づいて第1深度情報を生成し、第2画像セットに基づいて第2深度情報を生成することができる。本発明の実施例において、画像合成部220は深度マップを生成することができる。
【0065】
画像合成部220は第1画像セットの左側画像と右側画像の位相差に基づいて第1深度情報を生成することができる。画像合成部220は第2画像セットの左側画像と右側画像の位相差に基づいて第2深度情報を生成することができる。
【0066】
画像合成部220は第1深度情報及び第2深度情報に基づいて合成画像のターゲット深度情報を生成することができる。画像合成部220は第1深度情報及び第2深度情報に基づいて合成画像の画素に対する重み付け値を決めることができる。画像合成部220は重み付け値に応じて第1深度情報及び第2深度情報が併合した合成画像のターゲット深度情報を生成することができる。
【0067】
画像合成部220は位相差の程度に応じて深度情報の範囲を決めることができる。画像合成部220は第1位相差の程度に基づいて第1範囲を、第2位相差の程度に基づいて第2範囲を決めることができる。第1範囲は第2範囲より合成画像の深度が浅くてもよい。
【0068】
本発明の実施例において、深度情報に対する重み付け値は合成画像の深度に応じて変わってもい。具体的に、画像合成部220は合成画像の深度が第1範囲であることに対応して、第1深度情報に対する重み付け値を第2深度情報に対する重み付け値より高く決めることができる。同様に、画像合成部220は合成画像の深度が第2範囲であることに対応して、第2深度情報に対する重み付け値を第1深度情報に対する重み付け値より高く決めることができる。
【0069】
図7は本発明の実施例による深度情報を併合する方法を説明するための図である。
【0070】
図7は
図6の構成と合わせて説明することができる。
図7を参照すると、画像合成部220は第1画像セット710と第2画像セット720に基づいて深度情報を生成し、重み付け合算を通じてターゲット深度情報750を算出することができる。画像に含まれた図形はオブジェクトを示すことができる。画像に含まれた図形のうち点線と斜線で示された図形は深度情報の正確度が低い図形を示すことができる。画像に含まれた図形のうち色付けした図形は深度情報の正確度が高い図形を示すことができる。
【0071】
第1画像セット710の解像度はアップスケールされた第2画像セット720の解像度と同じであると仮定することができる。第1画像セット710のサイズと第2画像セット720のサイズは同じであってもよい。
【0072】
画像合成部220は第1画像セット710の左側画像と右側画像に基づいて第1深度情報730を生成することができる。第1画像セット710において、深度が第1範囲に該当する楕円形のオブジェクトは色付けした図形で表示され、深度が第2範囲に該当する長方形のオブジェクトは点線と斜線で表示されてもよい。第1深度情報730に含まれる楕円形のオブジェクトの深度に対する正確度は長方形のオブジェクトの深度に対する正確度より高くてもよい。本発明の実施例において、第1深度情報730は第1範囲に含まれるオブジェクトに対してセンシングの正確度が高いことができる。
【0073】
画像合成部220は第2画像セット720の左側画像と右側画像に基づいて第2深度情報740を生成することができる。第2画像セット720において、深度が第2範囲に該当する長方形のオブジェクトは色付けした図形で表示され、深度が第1範囲に該当する楕円形のオブジェクトは点線と斜線で表示されてもよい。第2深度情報740は第2範囲に含まれるオブジェクトに対して高い正確度を有することができる。
【0074】
本発明の実施例では、第1深度情報730と第2深度情報740は相補的関係であってもよい。画像合成部220は第1深度情報730と第2深度情報740の重み付け併合によってターゲット深度情報750を算出することができる。画像合成部220は合成画像の深度が第1範囲であることに対応して第1深度情報730に対する重み付け値を高く決め、合成画像の深度が第2範囲であることに対応して第2深度情報740の重み付け値を高く決めることができる。
【0075】
本発明の実施例において、深度情報を重み付け合算する数式は以下の通りである。
【0076】
Depth=depth1*WGT+depth2*(1-WGT)
【0077】
ここで、Depthはターゲット深度情報、depth1は第1深度情報、depth2は第2深度情報、WGTは重み付け値であってもよい。上の数式はターゲット深度情報を算出する一実施例に過ぎず、複数の深度情報を重み付け合算する方式は様々であってもよい。
【0078】
ターゲット深度情報750において、第1深度情報だけでは正確に示すことのできない第2範囲に含まれるオブジェクトの深度の正確性が向上することができる。例えば、第1深度情報730において楕円形のオブジェクトに対して高い重み付け値が与えられ、第2深度情報740において長方形のオブジェクトに高い重み付け値が与えられることができる。重み付け合算が行われると、1つの位相差の程度に対応する画像センサより正確性の高い深度情報が生成されることができる。
【0079】
図8は本発明の実施例による合成画像を生成する方法を説明するための図である。
【0080】
図8は
図6の構成と合わせて説明することができる。
図8を参照すると、画像処理装置200は位相差の程度が異なる画素値を用いて複数の深度情報を生成し、複数の深度情報を重み付け合算して合成画像を生成することができる。本発明の実施例では、同じ画像センサを利用して複数の画像セットを生成することができる。同じ画像センサで複数の画像セット及び複数の深度情報が生成されるため、画像の合成の際に画像整列の正確度が向上することができる。
【0081】
段階S810において、画像セット管理部210は位相差の程度が異なる画素値を受信することができる。画像セット管理部210は同じ画像センサから画素値を受信することができる。画素値は第1位相差の程度に対応する第1画素値と、第2位相差の程度に対応する第2画素値と、を含んでもよい。
【0082】
段階S820において、画像セット管理部210は画素値に基づいて画像セットを生成することができる。画像セット管理部210は第1画素値に基づいてメイン画像セットを生成し、第2画素値に基づいてサブ画像セットを生成することができる。本発明の実施例では、メイン画像セットの解像度はサブ画像セットの解像度より高くてもよい。
【0083】
段階S830において、画像合成部220はメイン画像セットとサブ画像セットに基づいてメイン深度情報とサブ深度情報を生成することができる。メイン画像セットは第1位相差の程度に応じて決まった第1範囲において深度の正確度が高いことができる。サブ画像セットは第2位相差の程度に応じて決まった第2範囲において深度の正確度が高いことができる。
【0084】
段階S840において、画像合成部220はメイン深度情報とサブ深度情報を重み付け合算して合成画像のターゲット深度情報を生成することができる。画像合成部220はターゲット深度情報に基づいて合成画像を生成することができる。画像合成部220はセンシング画像をターゲット深度情報に応じて補正することができる。合成画像の深度の正確度は1つの位相差の程度に対応する画像センサの出力画像の深度の正確度より高いことができる。
【0085】
図9は本発明の実施例による画像セットを生成する方法を説明するための図である。
【0086】
図9は
図6の構成と合わせて説明することができる。
図9を参照すると、画像セット管理部210はメイン画像セットとサブ画像セットを生成することができる。画像セット管理部210は画素アレイに含まれた第1画素と第2画素の比率差を考慮してメイン画像とサブ画像のサイズが等しくなるようにスケールすることができる。画像を合成する前に画像のサイズと画像の整列が行われることができる。
【0087】
段階S910において、画像セット管理部210は第1画素値に基づいてメイン画像セットを生成することができる。メイン画像セットは第2位相差の程度より小さい第1位相差の程度に対応する左側画像と右側画像を含むことができる。
【0088】
画像セット管理部210は第2画素値に対するデッド画素訂正動作を行うことができる。デッド画素訂正動作が円滑に行われるためには第2画素の比率が予め定められた値より小さいことができる。デッド画素訂正動作は既に公開されている技術であるため、本明細書では詳細に説明しなくてもよい。
【0089】
段階S920において、画像セット管理部210は第2画素値に基づいてサブ画像セットを生成することができる。メイン画像セットと同様に、サブ画像セットも第2位相差の程度に対応する左側画像と右側画像を含むことができる。第2画素の数は第1画素の数に比べて少ないため、サブ画像セットのサイズはメイン画像セットのサイズより小さいことができる。
【0090】
段階S930において、画像セット管理部210はサブ画像セットのサイズをメイン画像セットのサイズと等しくなるようにアップスケールすることができる。画像セット管理部210が生成した画像セットを画像合成部が合成して合成画像を生成することができる。画像セット管理部210は画像を合成する前に画像セットのサイズを合わせて整列することができる。
【0091】
図10は本発明の実施例による合成画像の深度情報を生成する方法を説明するための図である。
【0092】
図10は
図6の構成と合わせて説明することができる。
図10を参照すると、画像合成部220は生成された画像セットに基づいて複数の深度情報を生成することができる。画像合成部220は複数の深度情報を重み付け合算してターゲット深度情報を算出することができる。ターゲット深度情報は位相差の程度の異なる深度情報が含まれるため、深度情報の正確度が高いことができる。
【0093】
段階S1010において、画像合成部220はメイン画像セットの左側画像と右側画像の位相差に基づいてメイン深度情報を生成することができる。
【0094】
段階S1020において、画像合成部220はサブ画像セットの左側画像と右側画像の位相差に基づいてサブ深度情報を生成することができる。メイン深度情報とサブ深度情報は深度情報の正確度が高い範囲が異なってもよい。
【0095】
段階S1030において、画像合成部220はメイン深度情報及びサブ深度情報に基づいて合成画像の併合に用いられる重み付け値を決めることができる。
【0096】
画像合成部220は第1位相差の程度に基づいてメイン深度情報に対する重み付け値がサブ深度情報に対する重み付け値より高い第1範囲を決めることができる。画像合成部220は第2位相差の程度に基づいてサブ深度情報に対する重み付け値がメイン深度情報に対する重み付け値より高い第2範囲を決めることができる。
【0097】
画像合成部220はメイン深度情報に基づいて第1範囲に対応する重み付け値を決めることができる。画像合成部220はサブ深度情報に基づいて第2範囲に対応する重み付け値を決めることができる。
【0098】
段階S1040において、画像合成部220は重み付け値に基づいてメイン深度情報とサブ深度情報が併合された合成画像のターゲット深度情報を生成することができる。
【0099】
画像合成部220はターゲット深度情報に基づいて合成画像を生成することができる。画像合成部220はセンシング画像をターゲット深度情報に応じて補正することができる。
【0100】
図11は本発明の実施例による画像処理システムを含む電子装置を示すブロック図である。
【0101】
図11を参照すると、電子装置2000は、画像センサ2010、プロセッサ2020、記憶装置(STORAGE DEVICE)2030、メモリ装置(MEMORY DEVICE)2040、入力装置2050及び出力装置2060を含んでもよい。
図11には示されていないが、電子装置2000はビデオカード、メモリカード、USBデバイスなどと通信するか、または他の電子機器と通信できるポート(port)をさらに含んでもよい。
【0102】
画像センサ2010は入射光に相応する画像データを生成することができる。出力装置2060は画像データを表示することができる。記憶装置2030は画像データを記憶することができる。プロセッサ2020は画像センサ2010、記憶装置2030、及び出力装置2060の動作を制御することができる。
【0103】
本発明の実施例では、画像センサ2010は画素に対応するマイクロレンズを含んでもよい。画素の位相差の程度はマイクロレンズに応じて異なってもよい。画像センサ2010は位相差の程度が異なる画素値を生成することができる。
【0104】
プロセッサ2020は特定の計算またはタスク(task)を実行することができる。プロセッサ2020は電子装置2000の動作を実行及び制御することができる。本発明の実施例によると、プロセッサ2020はマイクロプロセッサ(microprocessor)、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)またはアプリケーションプロセッサ(application processor、AP)であってもよい。
【0105】
プロセッサ2020は画像センサ2010とは独立したチップで具現されてもよい。例えば、プロセッサ2020はマルチチップパッケージ(multi-chip package)で具現されることができる。本発明の他の実施例では、プロセッサ2020は画像センサ2010の一部として含まれて1つのチップで具現されてもよい。
【0106】
プロセッサ2020はアドレスバス(address bus)、制御バス(control bus)及びデータバス(data bus)を介して記憶装置2030、メモリ装置2040、入力装置2050及び出力装置2060に接続されて通信を行うことができる。本発明の実施例によると、プロセッサ2020は周辺構成要素相互接続(Peripheral Component Interconnect;PCI)バスなどの拡張バスに接続されてもよい。
【0107】
本発明の実施例では、プロセッサ2020は位相差の程度が異なる画素値に基づいて位相差の程度が異なる画像セットを生成することができる。プロセッサ2020は画像セットに基づいて複数の深度情報を生成し、複数の深度情報を重み付け合算して合成画像の深度情報を生成することができる。プロセッサ2020は合成画像の深度情報に基づいて画像センサ2010のセンシング結果を補正することができる。位相差の程度が異なる画素値に基づいて生成した深度情報は位相差の程度が等しい画素値に基づいて生成した深度情報に比べて精巧であることができる。
【0108】
記憶装置2030はフラッシュメモリデバイス(flash memory device)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive;SSD)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive;HDD)、シーディーロム(CD-ROM)及びあらゆる形態の不揮発性メモリ装置などを含んでもよい。
【0109】
メモリ装置2040は電子装置2000の動作に必要なデータを記憶することができる。例えば、メモリ装置2040は動的ランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory;DRAM)、静的ランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory;SRAM)などの揮発性メモリ装置及びイーピーロム(Erasable Programmable Read-Only Memory;EPROM)、イーイーピーロム(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory;EEPROM)及びフラッシュメモリデバイス(flash memory device)などの不揮発性メモリ装置を含んでもよい。プロセッサ2020はメモリ装置2040に記憶された命令語セットを実行して画像センサ2010及び出力装置2060を制御することができる。
【0110】
入力装置2050はキーボード、キーパッド、マウスなどの入力手段などを含んでもよい。出力装置2060はプリンタ、ディスプレイなどの出力手段を含んでもよい。
【0111】
画像センサ2010は様々な形態のパッケージで具現されることができる。例えば、画像センサ2010の少なくとも一部の構成はPoP(Package on Package)、Ball grid arrays(BGAs)、Chip scale packages(CSPs)、Plastic Leaded Chip Carrier(PLCC)、Plastic Dual In-Line Package(PDIP)、Die in Waffle Pack、Die in Wafer Form、Chip On Board(COB)、Ceramic Dual In-Line Package(CERDIP)、Plastic Metric Quad Flat Pack(MQFP)、Thin Quad Flat Pack(TQFP)、Small Outline Integrated Circuit(SOIC)、Shrink Small Outline Package(SSOP)、Thin Small Outline Package(TSOP)、System In Package(SIP)、Multi Chip Package(MCP)、Wafer-level Fabricated Package(WFP)、Wafer-Level Processed Stack Package(WSP)などのパッケージを用いて具現されてもよい。
【0112】
実施例によって、画像センサ2010はプロセッサ2020と共に1つのチップに集積されてもよく、異なるチップにそれぞれ集積されてもよい。
【0113】
一方、電子装置2000は画像センサ2010を利用する全てのコンピューティングシステムと解釈することができる。電子装置2000はパッケージ化されたモジュール、部品などの形態で具現されてもよい。例えば、電子装置2000はデジタルカメラ、モバイル機器、スマートフォン(smart phone)、PC(Personal Computer)、タブレットPC(tablet personal computer)、ノートパソコン(notebook)、PDA(personal digital assistant)、EDA(enterprise digital assistant)、PMP(portable multimedia player)、ウェアラブルデバイス(wearable device)、ブラックボックス、ロボット、自律走行車両などで具現されてもよい。
【0114】
本発明の範囲は上記の詳細な説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導出される全ての変更または変形された形態は本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0115】
10 画像処理システム
100 画像センサ
110 画素アレイ
200 画像処理装置
210 画像セット管理部
220 画像合成部