(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085387
(43)【公開日】2024-06-26
(54)【発明の名称】互いに異なるサイズのマイクロレンズを含むイメージセンサ
(51)【国際特許分類】
H04N 25/704 20230101AFI20240619BHJP
H04N 25/702 20230101ALI20240619BHJP
H04N 25/11 20230101ALI20240619BHJP
【FI】
H04N25/704
H04N25/702
H04N25/11
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023197820
(22)【出願日】2023-11-22
(31)【優先権主張番号】10-2022-0174344
(32)【優先日】2022-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】310024033
【氏名又は名称】エスケーハイニックス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SK hynix Inc.
【住所又は居所原語表記】2091, Gyeongchung-daero,Bubal-eub,Icheon-si,Gyeonggi-do,Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シン ミン ソク
(72)【発明者】
【氏名】パク ソン ヒ
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024CY17
5C024EX12
5C024EX43
5C024EX52
5C024GX03
5C024GY31
(57)【要約】
【課題】イメージセンサが撮影するイメージの品質を向上させる。
【解決手段】本開示の実施例によるピクセルアレイ122は、第1色に対応するカラーフィルタをそれぞれ含む2以上のピクセルPXに対応する第1ピクセルグループPG1、および第1色と区別される第2色に対応するカラーフィルタをそれぞれ含む2以上のピクセルPXに対応する第2ピクセルグループPG2を含み、第1ピクセルグループPG1に対応するピクセルのうち第1ピクセル201、および第2ピクセルグループPG2に対応するピクセルのうち第2ピクセル202は、互いに隣接して配置され、第1サイズのマイクロレンズML1を共有することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1色に対応するカラーフィルタをそれぞれ含む2以上のピクセルに対応する第1ピクセルグループと、
前記第1色と区別される第2色に対応するカラーフィルタをそれぞれ含む2以上のピクセルに対応する第2ピクセルグループと、を含み、
前記第1ピクセルグループに対応するピクセルのうち第1ピクセル、および前記第2ピクセルグループに対応するピクセルのうち第2ピクセルは、互いに隣接して配置され、第1サイズのマイクロレンズを共有することを特徴とするピクセルアレイ。
【請求項2】
前記第1サイズのマイクロレンズは、
前記第1ピクセルに含まれた前記カラーフィルタおよび前記第2ピクセルに含まれた前記カラーフィルタをカバーするように配置されることを特徴とする請求項1に記載のピクセルアレイ。
【請求項3】
前記第1ピクセルグループに対応するピクセルのうち第3ピクセルは、
前記第3ピクセルに含まれた前記カラーフィルタをカバーするように配置される第2サイズのマイクロレンズを含むことを特徴とする請求項1に記載のピクセルアレイ。
【請求項4】
前記第2サイズは、
前記第1サイズよりも小さいことを特徴とする請求項3に記載のピクセルアレイ。
【請求項5】
前記第1ピクセルグループは、
3x3に配列された9個のピクセルを含むことを特徴とする請求項1に記載のピクセルアレイ。
【請求項6】
前記第2ピクセルグループは、前記第1ピクセルグループに対して第1方向に位置し、
前記第2色に対応するカラーフィルタをそれぞれ含む2以上のピクセルに対応し、前記第1ピクセルグループに対して前記第1方向の反対方向である第2方向に位置する第3ピクセルグループをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のピクセルアレイ。
【請求項7】
前記第1ピクセルグループに対応するピクセルのうち第4ピクセル、および前記第3ピクセルグループに対応するピクセルのうち第5ピクセルは、
互いに隣接して配置され、
前記第1サイズのマイクロレンズを共有することを特徴とする請求項6に記載のピクセルアレイ。
【請求項8】
前記第2ピクセルグループは、前記第1ピクセルグループに対して第1方向に位置し、
前記第1ピクセルグループに対して前記第1方向に垂直な第3方向に位置する第4ピクセルグループと、
前記第4ピクセルグループに対して前記第1方向に位置する第5ピクセルグループと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のピクセルアレイ。
【請求項9】
前記第4ピクセルグループに含まれる第6ピクセル、および前記第5ピクセルグループに含まれる第7ピクセルは、
前記第1ピクセルおよび前記第2ピクセルと共に2x2に配列され、
前記第1ピクセルおよび前記第2ピクセルと共に前記第1サイズのマイクロレンズを共有することを特徴とする請求項8に記載のピクセルアレイ。
【請求項10】
位相検出ピクセルおよびイメージ検出ピクセルをそれぞれ含むピクセルグループを含み、
前記ピクセルグループのうち第1色に対応するピクセルグループに含まれた第1位相検出ピクセルと第1イメージ検出ピクセルは、それぞれ前記第1色のカラーフィルタを含み、
前記第1位相検出ピクセルそれぞれは、前記第1色と区別される第2色に対応するピクセルグループに含まれ、前記第1位相検出ピクセルそれぞれと互いに隣接する第2位相検出ピクセルと共に第1サイズのマイクロレンズを共有するイメージセンサと、
前記第1色に対応するピクセルグループに含まれた前記第1位相検出ピクセルから取得された位相差データに基づいてAF(auto focus)を制御するイメージプロセッサと、を含むことを特徴とする電子装置。
【請求項11】
前記イメージプロセッサは、
前記第1位相検出ピクセルのうち1つのピクセルグループに含まれた位相検出ピクセルから取得された前記位相差データを利用してAFを制御することを特徴とする請求項10に記載の電子装置。
【請求項12】
前記イメージプロセッサは、
前記第1位相検出ピクセルのうちそれぞれ前記第1色に対応し、互いに異なるピクセルグループに含まれた位相検出ピクセルから取得された前記位相差データを利用してAFを制御することを特徴とする請求項10に記載の電子装置。
【請求項13】
前記位相差データは、前記第1色と関連する位相差データであり、
前記イメージプロセッサは、
前記第2色に対応するピクセルグループに含まれた前記第2位相検出ピクセルから前記第2色と関連する位相差データを取得し、
前記第1色と関連する位相差データおよび前記第2色と関連する位相差データに基づいてAFを制御することを特徴とする請求項10に記載の電子装置。
【請求項14】
前記第1サイズのマイクロレンズは、
前記ピクセルグループに含まれた位相検出ピクセルのうちで、互いに異なるピクセルグループに含まれ、互いに隣接する2個以上の位相検出ピクセルをカバーするように配置されることを特徴とする請求項10に記載の電子装置。
【請求項15】
前記イメージプロセッサは、
前記位相検出ピクセルおよび前記イメージ検出ピクセルから受信されたピクセルデータに基づいてイメージデータを取得することを特徴とする請求項10に記載の電子装置。
【請求項16】
前記イメージプロセッサは、
前記イメージセンサから、前記位相検出ピクセルを介して取得された第1タイプのピクセルデータおよび前記イメージ検出ピクセルを介して取得された第2タイプのピクセルデータを受信し、
前記第1タイプのピクセルデータに基づいて前記位相差データを取得し、
前記第1タイプのピクセルデータおよび前記第2タイプのピクセルデータに基づいて前記イメージデータを取得することを特徴とする請求項15に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに異なるサイズのマイクロレンズを含むイメージセンサを利用してPDAF(phase detection auto focus)を実行する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
AF(auto focus)とは、イメージ撮影時に焦点を調節する機能であって、コントラストAF(contrast AF)方式と位相差検出AF(phase detection AF、以下PDAF)方式を含む。コントラストAF方式は、レンズを移動させながら撮影されるイメージの中で鮮明度が最も高くなるレンズの位置を探す方式であり、PDAF方式は、レンズを通過する入射光を分離して取得されるそれぞれのデータ、例えば左データと右データとの間の位相差を利用してレンズの位置を決める方式である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
PDAF方式を採用した電子装置は、1x2配列を有する2個のPD(photodiode)が1個のマイクロレンズの下に配置される形態のPDAFパターンを有するイメージセンサを含む。このとき、前記PDAFパターンは、前記1個のマイクロレンズを共有する2個のピクセル(以下、位相検出ピクセル)がホワイトまたはグリーンなど互いに同じ色に対応するカラーフィルタを含むように構成される。前記電子装置は、前記位相検出ピクセルで生成されたピクセルデータを利用してAFを制御する。
【0004】
ただし、イメージセンサが上記のようなPDAFパターンを有するようになると、位相検出ピクセルを含まない場合に比べて、撮影されるイメージの品質が低下する。例えば、一般モード(または、フルモード(full mode))において、電子装置は、前記位相検出ピクセルの位置に対応するピクセルデータを欠陥(defect)として処理したイメージを取得する。したがって、位相検出ピクセルを含まない場合に比べて、欠陥が増加したイメージが撮影される。他の例を挙げると、ビニングモード(binning mode)(または、サムモード(sum mode))において、電子装置は、位相検出ピクセルを除いた残りのピクセル(以下、イメージ検出ピクセル)に対応するピクセルデータのみを合算してイメージを取得する。したがって、位相検出ピクセルを含まない場合に比べて、感度が減少したイメージが撮影される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例によるピクセルアレイは、第1色に対応するカラーフィルタをそれぞれ含む2以上のピクセルに対応する第1ピクセルグループと、前記第1色と区別される第2色に対応するカラーフィルタをそれぞれ含む2以上のピクセルに対応する第2ピクセルグループと、を含み、前記第1ピクセルグループに対応するピクセルのうち第1ピクセル、および前記第2ピクセルグループに対応するピクセルのうち第2ピクセルは、互いに隣接して配置され、第1サイズのマイクロレンズを共有することができる。
【0006】
本開示の実施例による電子装置は、位相検出ピクセルおよびイメージ検出ピクセルをそれぞれ含むピクセルグループを含み、前記ピクセルグループのうち第1色に対応するピクセルグループに含まれた第1位相検出ピクセルと第1イメージ検出ピクセルは、それぞれ前記第1色のカラーフィルタを含み、前記第1位相検出ピクセルそれぞれは、前記第1色と区別される第2色に対応するピクセルグループに含まれ、前記第1位相検出ピクセルそれぞれと互いに隣接する第2位相検出ピクセルと共に第1サイズのマイクロレンズを共有するイメージセンサと、前記第1色に対応するピクセルグループに含まれた前記第1位相検出ピクセルから取得された位相差データに基づいてAF(auto focus)を制御するイメージプロセッサと、を含むことができる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、電子装置は、PDAFパターンを有するイメージセンサを利用してAFを制御しながらも、品質が向上したイメージを撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例による電子装置の構成を概略的に説明するための図である。
【
図2】本発明の実施例によるピクセルアレイの構成を概略的に説明するための図である。
【
図3】本発明の実施例によって1x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイの例を説明するための図である。
【
図4】本発明の実施例によって1x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイの他の例を説明するための図である。
【
図5】本発明の実施例によって1x2に配列されたピクセルおよび2x1に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイの例を説明するための図である。
【
図6】本発明の実施例によって2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイの例を説明するための図である。
【
図7】本発明の実施例によって2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイの他の例を説明するための図である。
【
図8】本発明の実施例によって2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイのさらに他の例を説明するための図である。
【
図9】本発明の実施例によって各ピクセルグループが4x4個のピクセルを含む場合、2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有する例を説明するための図である。
【
図10】本発明の実施例によって各ピクセルグループが4x4個のピクセルを含む場合、2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有する他の例を説明するための図である。
【
図11】本発明の実施例によって各ピクセルグループが4x4個のピクセルを含む場合、2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するさらに他の例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書または出願に開示されている本発明の概念による実施例についての特定の構造上および機能上の説明は、単に本発明の概念による実施例を説明する目的で例示されたものであり、本発明の概念による実施例は様々な形態で実施することができ、本明細書または出願に説明される実施例に限定されるものと解釈されてはならない。
【0010】
以下では、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明の技術的思想を容易に実施できるほど詳細に説明するために、本発明の実施例を添付の図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施例による電子装置の構成を概略的に説明するための図である。
【0012】
図1を参照すると、電子装置100は、レンズ110、レンズドライバ112、イメージセンサ120、およびイメージプロセッサ130を含むことができる。電子装置100は、スマートフォン、カメラ、タブレットなどのように、外部のオブジェクト1に対するイメージを撮影するように構成された装置であり得る。または、電子装置100は、前記装置に含まれる一つの部品、例えばカメラモジュールであることもできる。
【0013】
レンズ110は、電子装置100の外部から受信される入射光を収集できる。例えば、レンズ110は、オブジェクト1から放出または反射される光を収集して、イメージセンサ120に集中させることができる。レンズ110は、単一レンズで構成されても、複数のレンズで構成されてもよい。
【0014】
レンズドライバ112は、イメージプロセッサ130の制御によってレンズ110の位置を調節することができる。例えば、レンズドライバ112は、レンズ110の位置を制御することによって、オブジェクト1に対する焦点を変化させることができ、これによってAF機能を実行することができる。
【0015】
イメージセンサ120は、ピクセルアレイ122、ロードライバ124、および読み出し回路126を含むことができる。
【0016】
ピクセルアレイ122は、オブジェクト1からレンズ110を介して入射される光を電気的信号に変換することができる。ピクセルアレイ122は、ロー(row)方向とカラム(column)方向に配列された複数のピクセルを含むことができる。ピクセルアレイ122の具体的な構造については、
図2~
図11を参照して後述する。
【0017】
ロードライバ124は、ピクセルアレイ122に含まれた複数のローのうちから少なくとも1つのローを選択することができる。イメージセンサ120は、ロードライバ124の制御によって、ピクセルアレイ122に含まれた複数のピクセルのうち特定のローに含まれたピクセルを読み出すことができる。
【0018】
読み出し回路126は、ピクセルアレイ122に含まれた複数のピクセルのうちからロードライバ124によって選択されたピクセルを読み出すことができる。読み出し回路126は、ADC(analog-digital converter)を含み、ADCは、前記複数のピクセルから取得されたアナログ信号をデジタル信号に変換することができる。読み出し回路126は、ピクセルアレイ122に含まれたピクセルを読み出し、読み出しデータをデジタル変換して取得されたピクセルデータをイメージプロセッサ130に提供することができる。
【0019】
イメージプロセッサ130は、イメージセンサ120からピクセルデータを受信することができる。イメージプロセッサ130は、前記ピクセルデータを含むイメージデータを取得することができる。イメージプロセッサ130は、イメージセンサ120を介して撮影されたイメージデータを外部(例えば、AP(application processor)、ディスプレイ、メモリ)に出力することができる。
【0020】
イメージプロセッサ130は、イメージセンサ120から受信されたピクセルデータを利用してAF機能を実行することもできる。例えば、イメージプロセッサ130は、ピクセルアレイ122に含まれたピクセルのうち位相検出ピクセル(phase detection pixel)を介して取得された位相差データ(phase difference data)を利用してAFを制御することができる。イメージセンサ120は、位相検出ピクセルを読み出して取得したピクセルデータをイメージプロセッサ130に提供することができ、イメージプロセッサ130は、該当ピクセルデータを加工して位相差データを取得することができる。
【0021】
イメージプロセッサ130は、前記位相差データを利用して、オブジェクト1に焦点が合うようにレンズ110を移動させることができる。例えば、イメージプロセッサ130は、前記位相差データを利用して、オブジェクト1に焦点を合わせるためのオブジェクト1とレンズ110との間の距離を算出することができ、これに基づいて、オブジェクト1に焦点が設定され得るレンズ110の位置を決定することができる。イメージプロセッサ130は、前記決定された位置にレンズ110を移動させるために、レンズドライバ112を制御することができる。
【0022】
以下では、電子装置100が本開示によってPDAF(phase detection auto focus)を実行するためにピクセルアレイ122が有するPDAFパターン、およびイメージプロセッサ130が前記ピクセルアレイ122を介してAFを制御し、イメージデータを取得する方法について説明する。
【0023】
図2は、本発明の実施例によるピクセルアレイの構成を概略的に説明するための図である。
【0024】
図2を参照すると、ピクセルアレイ122は、複数のピクセルPXを含むことができる。
図2において、x方向はロー方向、y方向はカラム方向と理解できる。オブジェクト1から受信される入射光は、-z方向にピクセルアレイ122に入射されることができる。
図2に示されるピクセルPXは、ピクセルアレイ122に含まれたピクセルの一部のみが示されていると理解できる。
【0025】
ピクセルアレイ122は、それぞれ2以上のピクセルPXに対応するピクセルグループPG1、PG2を含むことができる。第1ピクセルグループPG1および第2ピクセルグループPG2は、それぞれ2以上のピクセルPXに対応することができる。例えば、第1ピクセルグループPG1および第2ピクセルグループPG2は、それぞれ2x2に配列された4個のピクセルPXを含むことができる。ただし、
図2では、第1ピクセルグループPG1および第2ピクセルグループPG2がそれぞれ2x2に配列された4個のピクセルPXを含むものとして示されたが、これは一つの例示であって、本開示の権利範囲を限定しない。例えば、第1ピクセルグループPG1および第2ピクセルグループPG2は、それぞれ3x3に配列された9個のピクセルを含むか、4x4に配列された16個のピクセルを含んでもよい。
【0026】
ピクセルアレイ122の構成をz軸に沿って区分すると、ピクセルアレイ122は、光電変換素子PDを含む光電変換領域アレイ210、光電変換領域アレイ210の上段に配置されるカラーフィルタCF1、CF2を含むカラーフィルタアレイ220、および第1サイズのマイクロレンズML1および第2サイズのマイクロレンズML2を含むマイクロレンズアレイ230を含むことができる。
【0027】
光電変換領域アレイ210は、複数の光電変換素子PDを含むことができる。光電変換素子PDは、フォトダイオード(photodiode)、フォトトランジスタ(photo transistor)、フォトゲート(photo gate)、ピンフォトダイオード(pinneed photodiode;PPD)、またはこれらの組み合わせで構成されることができる。以下では、例示的に光電変換素子PDがフォトダイオードであると仮定して説明する。
【0028】
光電変換素子PDは、任意のピクセルPXにそれぞれ含まれるように配置されることができる。光電変換素子PDは、マイクロレンズアレイ230およびカラーフィルタアレイ220を通過した入射光に対応する光電荷を生成することができる。
図1の読み出し回路126は、光電変換素子PDを読み出してピクセルデータを取得することができる。例えば、読み出し回路126は、光電変換素子PDのそれぞれを読み出すか、1つのピクセルグループPG1またはPG2に含まれるピクセルPXのうちの少なくとも一部を加えて(sum)読み出すことができる。
【0029】
1つのピクセルグループに含まれる光電変換素子PDは、FD(floating diffusion)を共有することができる。例えば、第1ピクセルグループPG1に含まれる4個の光電変換素子PDは、1個のFDと連結されることができる。イメージセンサ120は、光電変換素子PDに蓄積された電荷をFDに移動させることができ、FDに移動された電荷量に対応するアナログ信号を取得することができる。一般モードにおいて、イメージセンサ120は、それぞれの光電変換素子PDごとに蓄積された電荷をFDに移動させて、それぞれの光電変換素子PDに対応するピクセルデータを取得することができる。ビニングモードにおいて、イメージセンサ120は、2以上の光電変換素子PDに蓄積された電荷をFDに共に移動させて、ピクセルグループPG1、PG2ごとに対応するピクセルデータを取得することができる。
【0030】
カラーフィルタアレイ220は、入射光を波長に応じて選択的に通過させるカラーフィルタCF1、CF2を含むことができる。例えば、第1色に対応するカラーフィルタCF1は、入射光の中から第1色の光を通過させ、残りの色の光は通過させないことができる。第1色に対応するカラーフィルタCF1は、第1色のカラーフィルタCF1と呼ぶこともできる。
【0031】
カラーフィルタアレイ220は、ピクセルグループPG1、PG2ごとに異なる色に対応するカラーフィルタCF1、CF2を含むことができる。1つのピクセルグループPG1またはPG2は、同じ色に対応するカラーフィルタCF1、CF2を含むことができる。例えば、第1ピクセルグループPG1は、第1色に対応するカラーフィルタCF1を含み、第2ピクセルグループPG2は、第2色に対応するカラーフィルタCF2を含むことができる。本開示において、第1色に対応するカラーフィルタCF1を含む第1ピクセルグループPG1は、第1色に対応する第1ピクセルグループPG1と呼ぶこともできる。
【0032】
カラーフィルタCF1、CF2は、各ピクセルPXごとに個別に製作されても、各ピクセルグループPG1、PG2ごとに製作されてもよい。例えば、第1ピクセルグループPG1は、ピクセルPXの数に対応する4個のカラーフィルタCF1を含んでも、4個のピクセルPXをカバー可能なサイズの1個のカラーフィルタCF1を含んでもよい。以下では、説明の便宜上、各ピクセルPXごとに1つのカラーフィルタCF1またはCF2を含むことを前提に説明する。
【0033】
カラーフィルタアレイ220に含まれたカラーフィルタCF1、CF2は、様々な色パターンを有することができる。例えば、第1色のカラーフィルタCF1はR(red)色に対応し、第2色のカラーフィルタCF2はG(green)色に対応できる。他の例を挙げると、第1色のカラーフィルタCF1はG色に対応し、第2色のカラーフィルタCF2はB(blue)色に対応できる。本開示では、カラーフィルタアレイ220の色パターンがRGGBパターンであることを前提に説明しているが、これは一つの例示であって、本開示の権利範囲を限定しない。例えば、カラーフィルタアレイ220の色パターンは、CMYパターンまたはRGBWパターンであってもよい。
【0034】
マイクロレンズアレイ230は、第1サイズのマイクロレンズML1と第2サイズのマイクロレンズML2を含むことができる。マイクロレンズアレイ230は、イメージセンサ120に入射する入射光の経路を調節することができる。マイクロレンズML1、ML2は、ピクセルアレイ122に入射する入射光をそれぞれ対応するカラーフィルタCF1、CF2および光電変換素子PDに集光することができる。
【0035】
第1ピクセルグループPG1に対応するピクセルのうち第1ピクセル201、および第2ピクセルグループPG2に対応するピクセルのうち第2ピクセル202は、互いに隣接して配置され、第1サイズのマイクロレンズML1を共有することができる。1つのマイクロレンズを2以上のピクセルが共有するということは、ロー方向および/またはカラム方向に隣接するピクセルPXが1つのマイクロレンズの一部をそれぞれ含むことを意味することができる。例えば、第1ピクセル201と第2ピクセル202は、第1サイズのマイクロレンズML1の一部をそれぞれ含むことができる。
【0036】
また、第1ピクセルグループPG1に対応するピクセルのうち第1ピクセル201を除いたピクセルPX(例えば、第3ピクセル203)、および第2ピクセルグループPG2に対応するピクセルのうち第2ピクセル202を除いたピクセルPXは、第2サイズのマイクロレンズML2を含むことができる。
【0037】
第1サイズのマイクロレンズML1は、第1ピクセル201に含まれたカラーフィルタCF1と第2ピクセル202に含まれたカラーフィルタCF2をカバーするように配置されることができる。第2サイズのマイクロレンズML2は、第3ピクセル203に含まれたカラーフィルタCF1をカバーするように配置されることができる。前記第2サイズのマイクロレンズML2は、前記第1サイズのマイクロレンズML1よりも小さくてもよい。例えば、z軸方向からピクセルアレイ122を見ると仮定すると、第1サイズのマイクロレンズML1の面積は、第2サイズのマイクロレンズML2に比べて約2倍であり得る。ただし、
図2では、第1サイズのマイクロレンズML1が2個のピクセルPXをカバーするとして示されたが、第1サイズのマイクロレンズML1は、4個のピクセルPXをカバーするように構成されてもよい。第1サイズのマイクロレンズML1が4個のピクセルPXをカバーするように構成される実施例については、
図6以下を参照して後述する。
【0038】
本開示において、第1サイズのマイクロレンズML1を共有するピクセル(例えば、第1ピクセル201、第2ピクセル202)は、位相検出ピクセル(phase detection pixel)と呼ぶことができ、位相検出ピクセル以外のピクセル(例えば、第3ピクセル203)は、イメージ検出ピクセル(image detection pixel)と呼ぶことができる。したがって、第1ピクセル201と第2ピクセル202が第1サイズのマイクロレンズML1を共有するということは、第1色のカラーフィルタCF1を含む第1位相検出ピクセルおよび第2色のカラーフィルタCF2を含む第2位相検出ピクセルが、第1サイズのマイクロレンズML1を共有すると呼ぶこともできる。
【0039】
本開示によれば、電子装置100は、
図2に示された構造を有するピクセルアレイ122を利用してAFを制御することができ、イメージデータを取得することができる。イメージプロセッサ130は、イメージセンサ120から受信されたピクセルデータを利用してPDAFを実行することができ、従来に比べて品質の向上したイメージデータを取得することもできる。
【0040】
イメージプロセッサ130は、位相検出ピクセル(例えば、第1ピクセル201、第2ピクセル202)から取得された位相差データに基づいてAFを制御することができる。例えば、イメージセンサ120は、位相検出ピクセルを読み出して第1タイプのピクセルデータを取得することができ、第1タイプのピクセルデータをイメージプロセッサ130に提供することができる。イメージプロセッサ130は、イメージセンサ120から第1タイプのピクセルデータを受信することができ、第1タイプのピクセルデータに基づいて位相差データを取得することができる。本開示において、第1タイプのピクセルデータとは、位相検出ピクセルから生成されたピクセルデータを表すことができる。
【0041】
イメージプロセッサ130がAFを制御する動作についてより詳細に説明すると、以下の通りである。イメージプロセッサ130は、位相検出ピクセルのうち第1サイズのマイクロレンズML1を基準に、第1側(例えば、左側)に位置するピクセル(例えば、第1ピクセル201)から生成されるピクセルデータを演算して、オブジェクト1に対する第1位相データを生成することができる。同様に、イメージプロセッサ130は、位相検出ピクセルのうち第1サイズのマイクロレンズML1を基準に、第2側(例えば、右側)に位置するピクセル(例えば、第2ピクセル202)から生成されるピクセルデータを演算して、オブジェクト1に対する第2位相データを生成することができる。このとき、レンズ110とオブジェクト1との間の距離が正焦点位置(in-focus position)でない場合には、前記第1位相データと前記第2位相データとの間に位相差(phase difference)が発生し得る。したがって、イメージプロセッサ130は、前記第1位相データと前記第2位相データとの間の位相差が減少する方向にレンズ110を移動させることができる。
【0042】
ただし、本開示によれば、1つ(single)の第1サイズのマイクロレンズML1を共有する2以上のピクセルは、互いに異なる色のカラーフィルタを含むことができる。例えば、第1ピクセル201と第2ピクセル202に含まれたカラーフィルタは、それぞれ第1色と第2色に対応することができる。本開示では、互いに異なる色に対応する位相検出ピクセルが1つの第1サイズのマイクロレンズML1を共有するように配列されることによって、ピクセルアレイ122上に位相検出ピクセルが均一(uniform)に配置されたイメージセンサ120を製作することができる。
【0043】
したがって、イメージプロセッサ130は、位相検出ピクセルのうちから同じ色のカラーフィルタを含む位相検出ピクセルを介して取得されたピクセルデータを利用してAFを制御することができる。例えば、イメージプロセッサ130は、第1色のカラーフィルタCF1を含む第1位相検出ピクセル(例えば、第1ピクセル201)から取得された、第1色と関連する位相差データを利用してAFを制御することができる。また、イメージプロセッサ130は、第2色のカラーフィルタCF2を含む第2位相検出ピクセル(例えば、第2ピクセル202)から取得された、第2色と関連する位相差データを利用してAFを制御することができる。イメージプロセッサ130がAFを制御するために利用する位相検出ピクセルについては、
図3でより詳細に後述する。
【0044】
イメージプロセッサ130は、位相検出ピクセル(例えば、第1ピクセル201、第2ピクセル202)およびイメージ検出ピクセル(例えば、第3ピクセル203)から受信されたピクセルデータに基づいてイメージデータを取得することができる。例えば、イメージセンサ120は、位相検出ピクセルを読み出して第1タイプのピクセルデータを取得することができ、イメージ検出ピクセルを読み出して第2タイプのピクセルデータを取得することができる。イメージセンサ120は、第1タイプのピクセルデータおよび第2タイプのピクセルデータをイメージプロセッサ130に提供することができる。イメージプロセッサ130は、第1タイプのピクセルデータおよび第2タイプのピクセルデータを共に利用してイメージデータを取得することができる。例えば、イメージプロセッサ130は、第1タイプのピクセルデータおよび第2タイプのピクセルデータを含むイメージデータを生成することができる。本開示において、第2タイプのピクセルデータとは、イメージ検出ピクセルから生成されたピクセルデータを表すことができる。
【0045】
本開示によれば、第2タイプのピクセルデータだけでなく、第1タイプのピクセルデータを共に利用してイメージデータを取得するので、従来に比べてイメージデータの品質が向上することができる。例えば、従来のPDAFパターンは、1つのマイクロレンズを共有する位相検出ピクセルが同じ色(例えば、W(white))のカラーフィルタを含むように構成された。この場合、位相検出ピクセル同士が同じ色のカラーフィルタを含むことになると、撮影されるイメージの品質が低下する。例えば、一般モード(または、フルモード(full mode))において、電子装置は、前記位相検出ピクセルの位置に対応するピクセルデータを欠陥(defect)として処理したイメージを取得した。また、ビニングモード(binning mode)(または、サムモード(sum mode))において、電子装置は、位相検出ピクセルを除いた残りのピクセル、すなわちイメージ検出ピクセルに対応するピクセルデータのみを合算(例えば、7 sumデータ、8 sumデータ)して、イメージを取得した。
【0046】
しかしながら、従来のPDAFパターンと本開示によるPDAFパターンを比較すると、本開示では、位相検出ピクセルも特定色に対応するカラーフィルタ(例えば、CF1、CF2)をそれぞれ含むことができる。例えば、第1サイズのマイクロレンズML1は、位相検出ピクセルのうち互いに異なるピクセルグループに含まれ、互いに隣接する2個以上の位相検出ピクセル(例えば、第1ピクセルグループPG1に含まれる第1ピクセル201と第2ピクセルグループPG2に含まれる第2ピクセル202)をカバーするように配置されることができる。したがって、イメージプロセッサ130は、位相検出ピクセルから取得されたピクセルデータ(または、第1タイプのピクセルデータ)もイメージデータ生成に利用できる。
【0047】
したがって、一般モードにおいて、位相検出ピクセルのピクセルデータを欠陥として処理したものと比較すると、電子装置100は、欠陥が減少したイメージデータを取得することができる。また、ビニングモードにおいて、イメージ検出ピクセルのピクセルデータのみを利用してイメージデータを取得したものと比較すると、電子装置100は、イメージ検出ピクセルから生成されたピクセルデータと位相検出ピクセルから生成されたピクセルデータを共に含む(例えば、9 sumデータ)イメージデータを取得することができる。したがって、本開示によれば、PDAFパターンを有するイメージセンサ120を利用してAFを制御しながらも、従来に比べて品質が向上したイメージを撮影することができる。
【0048】
図3~
図11では、本開示によるイメージセンサ120が有するPDAFパターンの様々な実施例および該当PDAFパターンを利用してAFを制御し、イメージデータを取得する方法について羅列する。
図3~
図11では、ピクセルアレイ122を+z方向から見た様子のうち、ピクセルPXおよび第1サイズのマイクロレンズML1を示し、第2サイズのマイクロレンズML2の図示は省略されていると理解できる。
【0049】
図3は、本発明の実施例によって1x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイの例を説明するための図である。
図3の第1ピクセルグループ310は
図2の第1ピクセルグループPG1、
図3の第2ピクセルグループ320は
図2の第2ピクセルグループPG2、
図3の第1ピクセル311は
図2の第1ピクセル201、
図3の第2ピクセル322は
図2の第2ピクセル202、
図3の第3ピクセル313は
図2の第3ピクセル203、
図3の第1サイズのマイクロレンズ301、303、305は
図2の第1サイズのマイクロレンズML1にそれぞれに対応することができる。
【0050】
図3を参照すると、ピクセルアレイ122は、それぞれ3x3に配列された9個のピクセルに対応するピクセルグループを含むことができる。例えば、第1ピクセルグループ310は、B色に対応するカラーフィルタをそれぞれ含む9個のピクセルを含むことができ、第2ピクセルグループ320は、G色に対応するカラーフィルタをそれぞれ含む9個のピクセルを含むことができる。
【0051】
第1ピクセルグループ310に対応するピクセルのうち第1ピクセル311および第2ピクセルグループ320に対応するピクセルのうち第2ピクセル322は、互いに隣接するピクセルであることができる。例えば、第1ピクセル311と第2ピクセル322は、ロー方向に互いに隣接する2個のピクセルであることができる。
【0052】
第1ピクセル311および第2ピクセル322は、第1サイズのマイクロレンズ301を共有することができる。例えば、第1ピクセル311は、第1サイズのマイクロレンズ301の一部を含み、第2ピクセル322も第1サイズのマイクロレンズ301の他の一部を含むことができる。第1サイズのマイクロレンズ301を共有する第1ピクセル311と第2ピクセル322は、位相検出ピクセルと呼ぶことができる。第1ピクセル311と第2ピクセル322以外にも、
図3で第1サイズのマイクロレンズを共有するピクセルは、位相検出ピクセルと呼ぶことができる。
【0053】
図3では図示を省略しているが、第1ピクセルグループ310に含まれたピクセルのうち第3ピクセル313は、第2サイズのマイクロレンズ(例えば、
図2のML2)を含むことができる。
図3に示されたピクセルのうち第1サイズのマイクロレンズを共有するものと示されていないピクセルは、第2サイズのマイクロレンズを含むものとして理解できる。第2サイズのマイクロレンズを含むピクセル(例えば、第3ピクセル313)は、イメージ検出ピクセルと呼ぶことができる。
【0054】
図3において、第2ピクセルグループ320が第1ピクセルグループ310の第1方向(例えば、右側、+x方向)に位置するとすると、ピクセルアレイ122は、G色に対応するカラーフィルタを含む9個のピクセルに対応し、第1ピクセルグループ310に対して第1方向の反対方向である第2方向(例えば、左側、-x方向)に位置する第3ピクセルグループ330をさらに含むことができる。
【0055】
第1ピクセルグループ310に対応するピクセルのうち第4ピクセル314および第3ピクセルグループ330に対応するピクセルのうち第5ピクセル335は、互いに隣接して配置され、第1サイズのマイクロレンズ303を共有することができる。
【0056】
本開示によるイメージプロセッサ130は、イメージ検出ピクセルだけでなく、位相検出ピクセルを共に利用してイメージデータを取得することができる。
図2で説明されたように、従来のPDAFパターンによれば、位相検出ピクセルのピクセルデータはイメージデータに含まれにくかったが、本開示のイメージプロセッサ130は、位相検出ピクセルのピクセルデータを含むイメージデータを取得することができる。
【0057】
一般モード(または、フルモード)において、イメージセンサ120は、ピクセルアレイ122に含まれたそれぞれのピクセルを読み出して取得されたピクセルデータをイメージプロセッサ130に提供することができる。例えば、イメージセンサ120は、第1ピクセルグループ310に含まれた9個のピクセルをそれぞれ読み出すことができ、それぞれのピクセルに対応するピクセルデータをイメージプロセッサ130に提供することができる。イメージプロセッサ130は、イメージセンサ120から受信したピクセルデータのうち第1ピクセル311のピクセルデータであるLデータと第4ピクセル314のピクセルデータであるRデータに基づいてAFを制御することができる。また、イメージプロセッサ130は、9個のピクセルにそれぞれ対応するピクセルデータをすべて含むイメージデータを取得することができる。ただし、位相検出ピクセルの場合、マイクロレンズの形状がイメージ検出ピクセルと異なることから感度が変わり得るので、イメージプロセッサ130は、予め記憶された補正値を利用して位相検出ピクセルのピクセルデータを補正することができる。イメージプロセッサ130は、イメージ検出ピクセルのピクセルデータ、および位相検出ピクセルのピクセルデータを補正したデータに基づいてイメージデータを取得することができる。
【0058】
第1ビニングモードにおいて、イメージセンサ120は、一般モードに比べてピクセルアレイ122を読み出す回数を減少させることができる。例えば、イメージセンサ120は、第1ピクセルグループ310をリセット(reset)した後にresetデータを読み出し、第1ピクセル311に生成された電荷に対応するLデータを読み出し、Lデータに第4ピクセル314に生成された電荷を追加したL+Rデータを読み出し、残りの7個のピクセルに生成された電荷を追加した9 sumデータを読み出すことができる。イメージセンサ120は、resetデータ、Lデータ、L+Rデータ、および9 sumデータをイメージプロセッサ130に提供することができる。イメージプロセッサ130は、(Lデータ)-(resetデータ)、(L+Rデータ)-(Lデータ)-(resetデータ)を利用してAFを制御することができ、(9 sumデータ)-(resetデータ)を利用してイメージデータを取得することができる。このとき、resetデータを引く動作は、CDS(correlated double sampling)であって、イメージセンサ120の読み出し回路126で実行されるか、イメージプロセッサ130で実行されることができる。
【0059】
第2ビニングモードにおいて、イメージセンサ120は、第1ビニングモードに比べてピクセルアレイ122を読み出す回数をさらに減少させ、フレームレート(frame rate)を高めることもできる。イメージセンサ120は、ピクセルアレイ122のローごとにLデータまたはRデータのうちのいずれか1つを読み出すことができる。例えば、イメージセンサ120は、第1ローのピクセルグループからresetデータ、Lデータ、および9 sumデータを読み出し、第2ローのピクセルグループからresetデータ、Rデータ、および9 sumデータを読み出すことができる。この場合、イメージプロセッサ130は、(Lデータ)-(resetデータ)、および(Rデータ)-(resetデータ)を利用してAFを制御することができ、(9 sumデータ)-(resetデータ)を利用してイメージデータを取得することができる。
【0060】
本開示によるイメージプロセッサ130は、同じ色(例えば、R、G、またはB)に対応する位相検出ピクセルから取得された位相差データに基づいてAFを制御することができる。前記位相差データは、イメージプロセッサ130がLデータとRデータに基づいて算出した位相差を表すことができる。イメージプロセッサ130は、1つのピクセルグループに含まれた位相検出ピクセルから取得された位相差データを利用してAFを制御するか、同じ色に対応するが、互いに異なるピクセルグループに含まれた位相検出ピクセルから取得された位相差データを利用してAFを制御することができる。
【0061】
一般モードまたは第1ビニングモードにおいて、イメージプロセッサ130は、いずれか1つのピクセルグループに含まれた2以上の位相検出ピクセルを利用してAFを制御することができる。例えば、イメージプロセッサ130は、第1ピクセル311と第2ピクセル322に基づいてAFを制御するのではなく、第1ピクセル311と第4ピクセル314に基づいてAFを制御することができる。第1ピクセル311と第1サイズのマイクロレンズ301を共有するピクセルは第2ピクセル322であるが、第1ピクセル311に含まれたカラーフィルタと第2ピクセル322に含まれたカラーフィルタは、互いに異なる色に対応して、位相差を算出しにくいことがある。したがって、イメージプロセッサ130が第1ピクセル311と第2ピクセル322を利用してAFを制御するのは難しいことがある。したがって、イメージプロセッサ130は、第1ピクセル311のLデータと第2ピクセル322のRデータとの間の位相差ではなく、第1ピクセル311のLデータと第4ピクセル314のRデータとの間の位相差を利用してAFを制御することができる。イメージプロセッサ130は、第1色に対応する第1ピクセルグループ310に含まれたピクセルのうちで、第1サイズのマイクロレンズ301を基準に左側に配置された第1ピクセル311のピクセルデータであるLデータ、および第1サイズのマイクロレンズ303を基準に右側に配置された第4ピクセル314のピクセルデータであるRデータを利用してAFを制御することができる。
【0062】
第2ビニングモードにおいて、イメージプロセッサ130は、同じ色に対応するが、互いに異なるピクセルグループに含まれた位相検出ピクセルを利用してAFを制御することもできる。第2ビニングモードにおいては、ローに応じてLデータまたはRデータのうちのいずれか1つのみを読み出すことができるので、イメージプロセッサ130は、互いに異なるピクセルグループに含まれた位相検出ピクセルを利用してAFを制御することができる。例えば、第2ピクセルグループ320と第4ピクセルグループ340はG色にそれぞれ対応するが、互いに異なるピクセルグループであり得る。イメージプロセッサ130は、第2ピクセルグループ320に含まれた第2ピクセル322、および第4ピクセルグループ340に含まれた第6ピクセル346を利用してAFを制御することができる。イメージプロセッサ130は、第1サイズのマイクロレンズ305を基準に左側に配置された第6ピクセル346のピクセルデータであるLデータ、および第1サイズのマイクロレンズ301を基準に右側に配置された第2ピクセル322のピクセルデータであるRデータを利用してAFを制御することができる。
【0063】
すなわち、イメージプロセッサ130は、位相検出ピクセルが1つのマイクロレンズを共有するか否か、または位相検出ピクセルが1つのピクセルグループに含まれるか否かに関わらず、同じ色のカラーフィルタを含む位相検出ピクセルを利用してAFを制御することができる。また、イメージプロセッサ130は、第1色のカラーフィルタを含む位相検出ピクセルから取得した位相差データ(第1色と関連する位相差データ)、および第2色のカラーフィルタを含む位相検出ピクセルから取得した位相差データ(第2色と関連する位相差データ)を共に利用してAFを制御することもできる。
【0064】
図4は、本発明の実施例によって1x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイの他の例を説明するための図である。
【0065】
図4と
図3を比較すると、第1サイズのマイクロレンズが配列された位置以外は、
図3と共通であり得る。したがって、
図4では、
図3との相違点を主に説明し、
図3と共通する構成については簡単に説明するか、説明を省略することができる。
【0066】
図3および
図4において、第1ピクセルグループ310および第1サイズのマイクロレンズ301,303が配列された位置を比較すると、
図3では、第1サイズのマイクロレンズ301,303が互いに同じロー(例えば、3個のローのうち2番目のロー)に配列されたが、
図4では、第1サイズのマイクロレンズ301,303が互いに異なるロー(例えば、3個のローのうち3番目のローと1番目のロー)に配列されることができる。すなわち、
図3では、第1ピクセルグループ310に含まれた位相検出ピクセルが同じローに含まれたが、
図4では、第1ピクセルグループ310に含まれた位相検出ピクセルが互いに異なるローに含まれることができる。
【0067】
ピクセルアレイ122に第1サイズのマイクロレンズが
図3のように配列される場合だけでなく、
図4のように配列される場合にも、ピクセルアレイ122には、位相検出ピクセルが均一に配置されることができる。
【0068】
また、
図4の場合には、第1ピクセルグループ310内で位相検出ピクセルが互いに異なるローに位置するので、イメージプロセッサ130は、より安定したイメージデータを取得することができる。例えば、
図4の場合、
図3とは異なり、第1ピクセルグループ310の1番目のローと3番目のローにイメージ検出ピクセルが2個ずつ位置することができる。したがって、1つのピクセルグループ内で特定のローにイメージ検出ピクセルが1個だけ位置する場合、該当イメージ検出ピクセルに欠陥が発生すると、撮影されるイメージの品質が低下することになるが、
図4のように、1つのピクセルグループ内で1つのロー当たりイメージ検出ピクセルが2個以上位置する場合には、イメージ検出ピクセルに欠陥が発生しても、撮影されるイメージの品質が低下するレベルが比較的に減少することができる。
【0069】
図5は、本発明の実施例によって1x2に配列されたピクセルおよび2x1に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイの例を説明するための図である。
図5の第1ピクセルグループ510は
図2の第1ピクセルグループPG1、
図5の第2ピクセルグループ520は
図2の第2ピクセルグループPG2、および
図5の第1サイズのマイクロレンズ501、503は
図2の第1サイズのマイクロレンズML1にそれぞれ対応することができる。
【0070】
図5を
図3と比較すると、第1サイズのマイクロレンズが追加されたこと以外は、
図3と共通することができる。したがって、
図5では、
図3との相違点を主に説明し、
図3と共通する構成については簡単に説明するか、説明を省略することができる。
【0071】
図5のピクセルアレイ122を
図3と比較すると、ピクセルアレイ122は、ロー方向に隣接する2個のピクセルが共有する第1サイズのマイクロレンズ501以外に、カラム方向に隣接する2個のピクセルが共有する第1サイズのマイクロレンズ503をさらに含むことができる。例えば、第1ピクセルグループ510に含まれた9個のピクセルのうち2番目のロー3番目のカラムに位置するピクセル、および第2ピクセルグループ520に含まれた9個のピクセルのうち2番目のロー1番目のカラムに位置するピクセルは、左右に隣接し、第1サイズのマイクロレンズ501を共有することができる。また、第1ピクセルグループ510に含まれた9個のピクセルのうち3番目のロー2番目のカラムに位置するピクセル、および第3ピクセルグループ530に含まれた9個のピクセルのうち1番目のロー2番目のカラムに位置するピクセルは、上下に隣接し、第1サイズのマイクロレンズ503を共有することができる。
【0072】
ピクセルアレイ122が
図5に示されたPDAFパターンを有する場合、
図3や
図4のPDAFパターンに比べて、電子装置100のPDAF制御性能が向上することができる。イメージプロセッサ130は、ロー方向に隣接する位相検出ピクセルを利用して左右方向の位相差を検出することができ、カラム方向に隣接する位相検出ピクセルを利用して上下方向の位相差を検出することができる。したがって、左右方向または上下方向のうちのいずれか1つの方向の位相差を利用してAFを制御する場合に比べ、左右方向および上下方向の位相差を共に利用してAFを制御すると、AF性能が向上することができる。
【0073】
第1ビニングモードにおいて、イメージセンサ120は、第1ピクセルグループ510からresetデータ、Lデータ、L+Rデータ、L+R+Tデータ、L+R+T+Bデータ、および9 sumデータを取得することができ、これをイメージプロセッサ130に提供することができる。イメージプロセッサ130は、(Lデータ)-(resetデータ)、(L+Rデータ)-(Lデータ)-(resetデータ)、(L+R+Tデータ)-(L+Rデータ)-(resetデータ)、および (L+R+T+Bデータ)-(L+R+T データ)-(resetデータ)を利用してAFを制御することができ、(9 sumデータ)-(resetデータ)を利用してイメージデータを取得することができる。
【0074】
第2ビニングモードにおいて、イメージセンサ120は、ピクセルアレイ122のローごとにLデータ、Rデータ、Tデータ、またはBデータのうちのいずれか1つを読み出すことができる。例えば、イメージセンサ120は、第1ローのピクセルグループ(例えば、第1ピクセルグループ510、第2ピクセルグループ520)からresetデータ、Lデータ、および9 sumデータを読み出し、第2ローのピクセルグループ(例えば、第3ピクセルグループ530)からresetデータ、Rデータ、および9 sumデータを読み出し、第3ローのピクセルグループからresetデータ、Tデータ、および9 sumデータを読み出し、第4ローのピクセルグループからresetデータ、Bデータ、および9 sumデータを読み出すことができる。この場合、イメージプロセッサ130は、(Lデータ)-(resetデータ)、(Rデータ)-(resetデータ)、(Tデータ)-(resetデータ)、および(Bデータ)-(resetデータ)を利用してAFを制御することができ、(9 sumデータ)-(resetデータ)を利用してイメージデータを取得することができる。
【0075】
本開示において、特定のローのピクセルとは、ピクセルを基準に何番目のローに含まれるかを表すことができる。また、本開示において、特定のローのピクセルグループとは、ピクセルグループを基準に何番目のローに含まれるかを表すことができる。例えば、
図5において、第1ローのピクセルグループは、第1ローのピクセル、第2ローのピクセル、および第3ローのピクセルを含むことができる。
【0076】
図6は、本発明の実施例によって2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイの例を説明するための図である。
図6のピクセルグループ610、620、630、640は、
図2のピクセルグループPG1、PG2に対応し、
図6の第1サイズのマイクロレンズ601は、
図2の第1サイズのマイクロレンズML1に対応することができる。
【0077】
図6を
図3と比較すると、2個の位相検出ピクセルが第1サイズのマイクロレンズ301を共有する代わりに、4個の位相検出ピクセルが第1サイズのマイクロレンズ601を共有することができる。
図6でも同様に、
図3との相違点を主に説明し、
図3と共通する構成については簡単に説明したり、説明を省略することができる。
【0078】
図6を参照すると、ピクセルアレイ122は、第1ピクセルグループ610、第1ピクセルグループ610の+x方向に位置する第2ピクセルグループ620、第1ピクセルグループ610の+y方向に位置する第3ピクセルグループ630、および第3ピクセルグループ630の+x方向に位置する第4ピクセルグループ640を含むことができる。また、第1ピクセルグループ610の3番目のロー3番目のカラムに位置するピクセル、第2ピクセルグループ620の3番目のロー1番目のカラムに位置するピクセル、第3ピクセルグループ630の1番目のロー3番目のカラムに位置するピクセル、および第4ピクセルグループ640の1番目のロー1番目のカラムに位置するピクセルは、互いに2x2に配列されたピクセルであり、前記4個のピクセルは、第1サイズのマイクロレンズ601を共有することができる。すなわち、ピクセルアレイ122は、2x2に配列された4個の位相検出ピクセルが共有する第1サイズのマイクロレンズ601を含むことができる。
【0079】
ピクセルアレイ122が
図6に示されたPDAFパターンを有する場合にも、
図3や
図4のPDAFパターンに比べて電子装置100のPDAF制御性能が向上することができる。イメージプロセッサ130は、位相検出ピクセルから取得されるピクセルデータを利用して、左右方向の位相差、上下方向の位相差、および斜線方向の位相差をすべて検出することができる。したがって、イメージプロセッサ130は、左右方向、上下方向、および斜線方向の位相差を共に利用してAFを制御することができる。
【0080】
第1ビニングモードにおいて、イメージセンサ120は、第1ピクセルグループ610からresetデータ、LTデータ、LT+LBデータ、LT+LB+RTデータ、LT+LB+RT+RBデータ、および9 sumデータを取得することができ、これをイメージプロセッサ130に提供することができる。イメージプロセッサ130は、イメージセンサ120から受信したデータに基づいてLTデータ、LBデータ、RTデータ、およびRBデータを算出することができ、これを利用してAFを制御することができる。また、イメージプロセッサ130は、(9 sumデータ)-(resetデータ)を利用してイメージデータを取得することができる。
【0081】
第2ビニングモードにおいて、イメージセンサ120は、ピクセルアレイ122のローごとに読み出す位相検出ピクセルの組み合わせを異ならせることができる。例えば、イメージセンサ120は、第1ローのピクセルグループからresetデータ、LT+LBデータ、および9 sumデータを読み出し、第2のローのピクセルグループからresetデータ、RT+RBデータ、および9 sumデータを読み出し、第3ローのピクセルグループからresetデータ、LT+RTデータ、および9 sumデータを読み出し、第4ローのピクセルグループからresetデータ、LB+RBデータ、および9 sumデータを読み出すことができる。この場合、イメージプロセッサ130は、LT+LBデータ、RT+RBデータ、LT+RTデータ、およびLB+RBデータを利用してAFを制御することができ、(9 sumデータ)-(resetデータ)を利用して、イメージデータを取得することができる。
【0082】
図7は、本発明の実施例によって2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイの他の例を説明するための図である。
【0083】
図7と
図6を比較すると、第1サイズのマイクロレンズの一部が除外されたこと以外は、
図6と共通することができる。したがって、
図7では、
図6との相違点を主に説明し、
図6と共通する構成については簡単に説明するか、説明を省略することができる。
【0084】
図6および
図7を参照すると、ピクセルアレイ122は、4個のピクセルグループがあう頂点ごとに配置された第1サイズのマイクロレンズを含むこともでき、前記頂点の一部にのみ配置された第1サイズのマイクロレンズを含むこともできる。例えば、
図6のPDAFパターンでは、各ピクセルグループの頂点ごとに第1サイズのマイクロレンズが配置されることができ、
図7のPDAFパターンでは、各ピクセルグループの頂点4個のうち2個にのみ第1サイズのマイクロレンズが配置されることができる。
図7によれば、ピクセルアレイ122に含まれたピクセルグループには、それぞれ位相検出ピクセルが2個ずつ含まれることができる。
図7のピクセルアレイ122に含まれた第1サイズのマイクロレンズの数は、
図6に比べて約1/2倍であることができる。また、
図7のピクセルアレイ122に含まれた位相検出ピクセルの数は、
図6に比べて約1/2倍であることができる。
【0085】
図8は、本発明の実施例によって2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するピクセルアレイのさらに他の例を説明するための図である。
【0086】
図8では、ピクセルアレイ122に含まれる第1サイズのマイクロレンズが配列され得るさらに他の例を示す。ピクセルアレイ122は、ピクセルグループの頂点の一部に対応するように配置された第1サイズのマイクロレンズを含むことができる。例えば、ピクセルアレイ122は、参照番号810や参照番号820のように、各ピクセルグループの頂点4個のうち1個にのみ配置された第1サイズのマイクロレンズを含むことができる。参照番号810および参照番号820によれば、ピクセルアレイ122に含まれたピクセルグループには、それぞれ位相検出ピクセルが1個ずつ含まれることができる。
【0087】
図6~
図8に示されたPDAFパターン以外にも、第1サイズのマイクロレンズがピクセルグループの頂点領域のうちの少なくとも一部に配置される様々な実施例が可能である。
【0088】
図9は、本発明の実施例によって各ピクセルグループが4x4個のピクセルを含む場合、2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有する例を説明するための図である。
図9と関連して、
図3~
図8と共通する構成については説明を省略するか、簡単に説明することができる。
【0089】
図9を参照すると、ピクセルアレイ122に含まれたそれぞれのピクセルグループは、4x4に配列された16個のピクセルを含むことができる。
【0090】
第1ビニングモードにおいて、イメージセンサ120は、特定のピクセルグループからresetデータ、LTデータ、LT+LBデータ、LT+LB+RTデータ、LT+LB+RT+RBデータ、および16 sumデータを取得することができ、これをイメージプロセッサ130に提供することができる。イメージプロセッサ130は、イメージセンサ120から受信したデータに基づいてLTデータ、LBデータ、RTデータ、およびRBデータを算出することができ、これを利用してAFを制御することができる。また、イメージプロセッサ130は、(16 sumデータ)-(resetデータ)を利用してイメージデータを取得することができる。
【0091】
第2ビニングモードにおいて、イメージセンサ120は、ピクセルアレイ122のローごとに読み出す位相検出ピクセルの組み合わせを異ならせることができる。例えば、イメージセンサ120は、第1ローのピクセルグループからresetデータ、LT+LBデータ、および16 sumデータを読み出し、第2ローのピクセルグループからresetデータ、RT+RBデータ、および16 sumデータを読み出し、第3ローのピクセルグループからresetデータ、LT+RTデータ、および16 sumデータを読み出し、第4ローのピクセルグループからresetデータ、LB+RBデータ、および16 sumデータを読み出すことができる。この場合、イメージプロセッサ130は、LT+LBデータ、RT+RBデータ、LT+RTデータ、およびLB+RBデータを利用してAFを制御することができ、(16 sumデータ)-(resetデータ)を利用してイメージデータを取得することができる。
【0092】
図10は、本発明の実施例によって各ピクセルグループが4x4個のピクセルを含む場合、2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有する他の例を説明するための図である。
図10と関連して、
図3~
図9と共通する構成については説明を省略したり、簡単に説明することができる。
【0093】
図9および
図10を参照すると、ピクセルアレイ122は、4個のピクセルグループがあう頂点ごとに配置された第1サイズのマイクロレンズを含むこともでき、前記頂点の一部にのみ配置された第1サイズのマイクロレンズを含むこともできる。例えば、
図9のPDAFパターンでは、各ピクセルグループの頂点ごとに第1サイズのマイクロレンズが配置されることができ、
図10のPDAFパターンでは、各ピクセルグループの頂点4個のうち2個にのみ第1サイズのマイクロレンズが配置されることができる。
図10によれば、ピクセルアレイ122に含まれたピクセルグループには、それぞれ位相検出ピクセルが2個ずつ含まれることができる。
【0094】
図11は、本発明の実施例によって各ピクセルグループが4x4個のピクセルを含む場合、2x2に配列されたピクセルがマイクロレンズを共有するさらに他の例を説明するための図である。
図11と関連して、
図3~
図10と共通する構成については説明を省略したり、簡単に説明することができる。
【0095】
図11では、ピクセルアレイ122に含まれる第1サイズのマイクロレンズが配列されることができるさらに他の例を示す。ピクセルアレイ122は、ピクセルグループの頂点の一部に対応するように配置された第1サイズのマイクロレンズを含むことができる。例えば、ピクセルアレイ122は、参照番号1110や参照番号1120のように、各ピクセルグループの頂点4個のうち1個にのみ配置された第1サイズのマイクロレンズを含むことができる。参照番号1110および参照番号1120によれば、ピクセルアレイ122に含まれたピクセルグループには、それぞれ位相検出ピクセルが1個ずつ含まれることができる。
【0096】
図9~
図11に示されたPDAFパターン以外にも、第1サイズのマイクロレンズがピクセルグループの頂点領域のうちの少なくとも一部に配置される様々な実施例が可能である。また、本開示による技術的思想は、5x5またはそれ以上のピクセルにそれぞれ対応するピクセルグループが含まれたピクセルアレイ122、或いは2x3、2x4など様々な形態に配列されたピクセルにそれぞれ対応するピクセルグループが含まれたピクセルアレイ122に対しても適用できる。
【符号の説明】
【0097】
1 オブジェクト
100 電子装置
110 レンズ
112 レンズドライバ
120 イメージセンサ
122 ピクセルアレイ
124 ロードライバ
126 読み出し回路
130 イメージプロセッサ