(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086289
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】端子付き電線
(51)【国際特許分類】
H01R 4/18 20060101AFI20240620BHJP
H01R 4/02 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
H01R4/18 A
H01R4/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201342
(22)【出願日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】391045897
【氏名又は名称】古河AS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118784
【弁理士】
【氏名又は名称】桂川 直己
(72)【発明者】
【氏名】山田 拓郎
(72)【発明者】
【氏名】八木 三郎
【テーマコード(参考)】
5E085
【Fターム(参考)】
5E085BB02
5E085BB12
5E085CC03
5E085DD14
5E085FF01
5E085HH06
5E085HH12
5E085HH31
5E085JJ06
(57)【要約】
【課題】電線が圧着端子に強固に接続されており、圧着端子から電線が抜けにくい構造の端子付き電線を提供する。
【解決手段】端子付き電線1は、電線10と、圧着端子20と、を備える。電線10は、素線11と、被覆12と、を備える。素線11は、導電体である。被覆12は、素線11の外周を覆う。素線11の長手方向の端部の露出部11aは、被覆12から露出する。圧着端子20は、第1側壁31と、第2側壁32と、溶接部40と、を備える。第2側壁32は、第1側壁31と一対で設けられ、第1側壁31とともに素線11の露出部11aを圧着する。溶接部40は、圧着後の第1側壁31と第2側壁32を溶接する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線と圧着端子を備える端子付き電線において、
前記電線は、
導電体である素線と、
前記素線の外周を覆う被覆と、
を備え、
前記素線の長手方向の端部は、前記被覆から露出する露出部であり、
前記圧着端子は、
第1側壁と、
前記第1側壁と一対で設けられ、当該第1側壁とともに前記素線の前記露出部を圧着する第2側壁と、
圧着後の前記第1側壁と前記第2側壁を溶接している溶接部と、
を備えることを特徴とする端子付き電線。
【請求項2】
請求項1に記載の端子付き電線であって、
前記溶接部は、前記第1側壁及び前記第2側壁とともに、前記素線を溶接していることを特徴とする端子付き電線。
【請求項3】
請求項1に記載の端子付き電線であって、
前記溶接部は、前記素線の前記露出部の長手方向の先端部を溶接していることを特徴とする端子付き電線。
【請求項4】
請求項2に記載の端子付き電線であって、
前記圧着端子は、前記第1側壁の基部と前記第2側壁の基部にそれぞれ接続される基台部を備え、
前記溶接部は、前記第1側壁及び前記第2側壁とともに、前記基台部を溶接していることを特徴とする端子付き電線。
【請求項5】
請求項1に記載の端子付き電線であって、
前記圧着端子は、前記電線の前記被覆を圧着する被覆圧着部を備えることを特徴とする端子付き電線。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、電線の素線が端子に圧着された端子付き電線に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の端子付き電線は、一対の導体加締片を備える。一対の導体加締片は、電線の導体を包み込むように内側に折り曲げられて加締められる。これにより、圧着端子に電線の導体が圧着される。また、一方の導体加締片には、下方(導体側)を向くように屈曲させた屈曲部が形成されている。屈曲部を形成することにより、加締め後に一対の導体加締片が開きにくくなる。
【0003】
特許文献2の端子付き電線は、一対のバレル片を備える。一対のバレル片は、電線の素線を包み込むように内側に折り曲げられる。折曲げ後において、一対のバレル片の先端同士の間にはスリットが形成される。特許文献2では、このスリットを介して素線にレーザ光を照射して、素線を溶融させてバレル片に固着させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-182954号公報
【特許文献2】特開2022-21359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の端子付き電線では、一方の導体加締片が電線に突き刺さるため、導体加締片の開きが生じにくい。しかし、導体加締片を電線に突き刺すことで、一部の電線を傷付けて断線させてしまう可能性がある。その結果、強い力が電線に掛かった場合に、電線が端子から抜ける可能性がある。
【0006】
特許文献2の端子付き電線では、バレル片と素線は溶接に接続されているが、一対のバレル片同士は接続されていない。その結果、強い力が電線に掛かった場合に、バレル片の開きが発生して、電線が端子から抜ける可能性がある。
【0007】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、電線が端子に強固に接続されており、端子から電線が抜けにくい構造の端子付き電線を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0009】
本発明の観点によれば、以下の構成の端子付き電線が提供される。即ち、端子付き電線は、電線と圧着端子を備える。前記電線は、素線と、被覆と、を備える。前記素線は、導電体である。前記被覆は、前記素線の外周を覆う。前記素線の長手方向の端部は、前記被覆から露出する露出部である。前記圧着端子は、第1側壁と、第2側壁と、溶接部と、を備える。前記第2側壁は、前記第1側壁と一対で設けられ、当該第1側壁とともに前記素線の前記露出部を圧着する。前記溶接部は、圧着後の前記第1側壁と前記第2側壁を溶接している。
【0010】
これにより、第1側壁と第2側壁が溶接されるため、第1側壁と第2側壁の離間に起因する圧着の緩みを抑制できるので、電線を圧着端子に強固に接続することができる。その結果、電線に長手方向の力が掛かった場合でも、電線が圧着端子から抜けにくい。
【0011】
前記の端子付き電線においては、前記溶接部は、前記第1側壁及び前記第2側壁とともに、前記素線を溶接していることが好ましい。
【0012】
これにより、素線が第1側壁及び第2側壁に溶接により接続されるので、電線を圧着端子に一層強固に接続することができる。
【0013】
前記の端子付き電線においては、前記溶接部は、前記素線の前記露出部の長手方向の先端部を溶接していることが好ましい。
【0014】
これにより、素線の先端部が抜止めとして機能するため、電線が圧着端子から一層抜けにくい。
【0015】
前記の端子付き電線においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記圧着端子は、前記第1側壁の基部と前記第2側壁の基部にそれぞれ接続される基台部を備える。前記溶接部は、前記第1側壁及び前記第2側壁とともに、前記基台部を溶接している。
【0016】
これにより、第1側壁、第2側壁、素線、及び基台部がまとめて溶接されるので、電線を圧着端子に一層強固に接続することができる。
【0017】
前記の端子付き電線においては、前記圧着端子は、前記電線の前記被覆を圧着する被覆圧着部を備えることが好ましい。
【0018】
これにより、素線だけでなく被覆も圧着されるため、電線を圧着端子に一層強固に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施形態に係る端子付き電線を製造する工程を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。初めに、
図1から
図3を参照して、端子付き電線1について説明する。
【0021】
図2に示すように、端子付き電線1は、電線10と、圧着端子20と、を備える。
【0022】
電線10は、複数の素線11と、被覆12と、から構成されている。複数の素線11は、導電性を有する細線である。素線11は、例えば、アルミニウム製(アルミニウム合金製を含む)、又は、銅製(銅合金製を含む)である。被覆12は、樹脂等の絶縁性を有する素材から構成されている。被覆12は、複数の素線11の外周をまとめて覆う。
【0023】
素線11の長手方向の端部は、被覆12に覆われておらず露出している。この露出している部分を以下では露出部11aと称する。また、露出部11aの長手方向の先端及びその近傍を先端部11bと称する。先端部11bは、例えば、後述の圧着後に素線圧着部22から飛び出した部分と定義することもできる。
【0024】
圧着端子20は、金属製であり、導電性を有する。圧着端子20は、例えば、板材に打抜き加工及び折曲げ加工が行われることにより製造される。圧着端子20は、例えば銅製又は銅合金製であるが、それら以外の金属から構成されていてもよい。圧着端子20は、電線10の素線11に電気的及び機械的に接続されるとともに、別の端子に電気的及び機械的に接続される。これにより、電線10と別の端子とが電気的に接続される。
【0025】
図1及び
図2に示すように、圧着端子20は、被覆圧着部21と、素線圧着部22と、端子部23と、を備える。なお、以下の説明では、
図2に示すように、他の端子に接続される側(端子部23が位置する側)を先端側と称し、その反対側を基端側と称する。
【0026】
被覆圧着部21は、電線10の被覆12を圧着する部分である。被覆圧着部21は、対向するように隙間を空けて一対で設けられた2つの壁部を有する。電線10を圧着端子20に接続する際は、初めに、
図1に示すように、被覆圧着部21の2つの壁部の隙間に電線10の被覆12を配置する。次に、工具を用いて被覆圧着部21を閉じるように(即ち、2つの壁部同士を近づけるように)作業を行う。これにより、
図2に示すように、電線10の被覆12が被覆圧着部21に圧着される。なお、被覆圧着部21は必須の構成要素ではなく省略することもできる。
【0027】
素線圧着部22は、電線10の素線11を圧着する部分である。素線圧着部22は、被覆圧着部21の先端側に形成されている。素線圧着部22は、第1側壁31と、第2側壁32と、基台部33と、を備える。第1側壁31及び第2側壁32は、対向するように隙間を空けて一対で設けられる。第1側壁31の基部(先端の反対側の端部)と、第2側壁32の基部と、は基台部33に接続される。言い換えれば、第1側壁31及び第2側壁32は、基台部33から立設する。
【0028】
電線10を圧着端子20に接続する際は、初めに、
図1に示すように、第1側壁31と第2側壁32の隙間に電線10の素線11(詳細には露出部11a、本段落において以下同じ)を配置する。次に、圧着自動機又は工具等を用いて素線圧着部22を閉じるように(即ち、第1側壁31の先端と第2側壁32の先端を近づけるように)作業を行う。具体的には、第1側壁31と第2側壁32がそれぞれ円弧状(湾曲状)となるように折り曲げられる。このとき、第1側壁31の先端と第2側壁32の先端が素線11同士の間隙に入り込みながら圧着される。これにより、
図2に示すように、電線10の素線11が素線圧着部22に圧着される。
【0029】
また、素線11を圧着することにより、素線11が圧縮される。本実施形態では、圧着前の複数の素線11の断面積の合計を100とした場合、圧着後の複数の素線11の断面積の合計は60以上80以下である。なお、圧着後の複数の素線11の断面積の合計が60未満の場合は素線11が破断する可能性が高くなるため通常は好ましくない。また、圧着後の複数の素線11の断面積の合計が80を超える場合は、電気接続の信頼性が低下する。従って、上述した範囲内となるように素線11が圧着(圧縮)されることが好ましい。
【0030】
本実施形態では、素線11の圧着後において、第1側壁31の先端及びその近傍と、第2側壁32の先端及びその近傍と、が接触する。以下では、第1側壁31のうち第2側壁32に接触する部分を第1接触部31aと称し、第2側壁32のうち第1側壁31に接触する部分を第2接触部32aと称する。なお、第1側壁31と第2側壁32は線接触であってもよいし、面接触であってもよい。
【0031】
端子部23は、別の端子に電気的及び機械的に接続される。
図1等では端子部23の詳細な形状は示されていないが、端子部23は、例えば、平板状であってもよいし、スタッドボルト、ボックス形状、又は、孔が形成された形状であってもよい。
【0032】
本実施形態の圧着端子20では、電線10を圧着した後においても、素線圧着部22の第1側壁31と第2側壁32は係合されておらず、かつ、溶接等の金属的な接続もされていない。そのため、この状態では、電線10を介して素線圧着部22に強い力が掛かった場合、第1側壁31と第2側壁32が離間して素線圧着部22の圧着が緩み、圧着力が低減する可能性がある。その結果、圧着端子20から電線10が抜ける可能性がある。また、例えば1本の素線11の断面積が40mm2以上である場合は、電線10の抜けが発生し易いため、特に対策が望まれる。
【0033】
本実施形態では、電線10と圧着端子20を強固に接続するために、素線11及び被覆12の圧着後に、更にレーザ溶接を行う。具体的には、
図3に示すように、第1側壁31と第2側壁32の接触箇所(第1接触部31aと第2接触部32aが存在する部分)に沿って(即ち、電線長手方向に沿って)レーザ溶接機100を移動させながらレーザを照射し、溶接を行う。レーザ溶接機100は、基端側から先端側に移動させてもよいし、先端側から基端側に移動させてもよい。これにより、第1側壁31と第2側壁32が溶融した後に一体的になって固化する。溶融して固化した部分を溶接部40と称する。
【0034】
溶接部40を形成することにより、電線10を圧着端子20に強固に接続できる。即ち、電線10を介して素線圧着部22に強い力が掛かったとしても、第1側壁31と第2側壁32が溶接部40を介して接続されているため、第1側壁31と第2側壁32が離間しない。そのため、素線11の圧着力が低下しにくいので圧着端子20から電線10が抜けにくい。
【0035】
次に、
図3から
図5を参照して、溶接部40が形成される範囲について説明する。なお、
図4では、溶接部40が形成される範囲を明確にするために、溶接部40が形成される前の第1側壁31等の位置を鎖線で示している。
【0036】
少なくとも第1側壁31と第2側壁32が溶接部40を介して接続されていれば、上述した効果を発揮できる。また、第1側壁31及び第2側壁32の長手方向の広範囲(例えば半分以上)に溶接部40が形成されることが好ましく、第1側壁31及び第2側壁32の長手方向の全体に溶接部40が形成されることが更に好ましい。また、第1接触部31a及び第2接触部32aの接触箇所同士を全て包含するように溶接部40が形成されることが好ましい。また、
図4に示すように、第1接触部31a及び第2接触部32aよりも高い位置まで溶接部40が形成されることが好ましい。なお、上述した溶接部40の範囲は、溶接部40を形成することが好ましい範囲であり、本発明の必須条件ではない。
【0037】
本実施形態では、
図4に示すように、第1側壁31、第2側壁32、基台部33及び素線11を含む範囲に溶接部40が形成される。第1側壁31及び第2側壁32に加え、更に基台部33を含む範囲に一体的に溶接部40が形成されることにより、第1側壁31と第2側壁32が一層強固に接続されるので、第1側壁31と第2側壁32の離間が一層発生しにくい。第1側壁31及び第2側壁32に加え、更に素線11を含む範囲に一体的に溶接部40が形成されることにより、第1側壁31と第2側壁32が一層強固に素線11に接続されるので、電線10の抜けが一層発生しにくい。
図4に示す溶接部40は一例であり、
図5に示すように、基台部33を含む範囲に溶接部40が形成されなくてもよい。また、素線11を含む範囲に溶接部40が形成されなくてもよい。
【0038】
溶接部40を形成する範囲は、レーザ溶接機100のレーザの出力及び照射時間に依存する。そのため、目的とする溶接部40の範囲を定め、それに応じたレーザの出力及び照射時間を採用することにより、目的とする範囲に溶接部40を形成できる。
【0039】
図3に示すように、本実施形態では、素線11の先端部11bにも溶接部40が形成される。本実施形態では、第1側壁31及び第2側壁32を接続する溶接部40と連続するように、素線11の先端部11bに溶接部40が形成される。なお、第1側壁31及び第2側壁32を接続する溶接部40と、素線11の先端部11bに形成される溶接部40と、が離間していてもよい。
【0040】
素線11の先端部11bに溶接部40を形成することにより、電線10に引っ張り力が掛かった場合において、素線11の先端部11bに形成された溶接部40が素線圧着部22に引っ掛かるため、電線10が圧着端子20から抜ける際の抵抗力となる。つまり、素線11の先端部11bに形成された溶接部40は抜止めとして機能する。なお、素線11の先端部11bの全体に溶接部40を形成してもよいし、素線11の先端部11bの一部のみに溶接部40を形成してもよい。
【0041】
以上に説明したように、端子付き電線1は、電線10と、圧着端子20と、を備える。電線10は、素線11と、被覆12と、を備える。素線11は、導電体である。被覆12は、素線11の外周を覆う。素線11の長手方向の端部の露出部11aは、被覆12から露出する。圧着端子20は、第1側壁31と、第2側壁32と、溶接部40と、を備える。第2側壁32は、第1側壁31と一対で設けられ、第1側壁31とともに素線11の露出部11aを圧着する。溶接部40は、圧着後の第1側壁31と第2側壁32を溶接する。
【0042】
これにより、第1側壁31と第2側壁32が溶接されるため、第1側壁31と第2側壁32の離間に起因する圧着の緩みを抑制できるので、電線10を圧着端子20に強固に接続することができる。その結果、電線10に長手方向の力が掛かった場合でも、電線10が圧着端子20から抜けにくい。
【0043】
本実施形態の端子付き電線1において、溶接部40は、第1側壁31及び第2側壁32とともに、素線11を溶接している。
【0044】
これにより、素線11が第1側壁31及び第2側壁32に溶接により接続されるので、電線10を圧着端子20に一層強固に接続することができる。
【0045】
本実施形態の端子付き電線1において、溶接部40は、素線11の露出部11aの長手方向の先端部11bを溶接している。
【0046】
これにより、素線11の先端部11bが抜止めとして機能するため、電線が圧着端子20から一層抜けにくい。
【0047】
本実施形態の端子付き電線1において、圧着端子20は、第1側壁31の基部と第2側壁32の基部にそれぞれ接続される基台部33を備える。溶接部40は、第1側壁31及び第2側壁32とともに、基台部33を溶接している。
【0048】
これにより、第1側壁31、第2側壁32、素線11、及び基台部33がまとめて溶接されるので、電線10を圧着端子20に一層強固に接続することができる。
【0049】
本実施形態の端子付き電線1において、圧着端子20は、電線10の被覆12を圧着する被覆圧着部21を備える。
【0050】
これにより、素線11だけでなく被覆12も圧着されるため、電線10を圧着端子20に一層強固に接続することができる。
【0051】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
【0052】
上記実施形態では、第1側壁31と第2側壁32の端面同士を突き合わせるようにした状態でレーザ溶接が行われる。これに代えて、第1側壁31と第2側壁32を重ね合わせた状態でレーザ溶接が行われてもよい。あるいは、なお、第1側壁31と第2側壁32が非接触の状態でレーザ溶接が行われてもよい。この場合は、溶接部40を介して、第1側壁31と第2側壁32が接続される。
【0053】
上記実施形態の素線圧着部22は、第1側壁31が略円筒形となるように、かつ、第2側壁32が略円筒形となるように圧着が行われる。素線圧着部22の構成はこれに限られず、例えば、第1側壁31と第2側壁32で1つの円筒形となるように圧着が行われてもよい。
【0054】
上記実施形態では、レーザ溶接機100を用いて、溶接を行ったが、同種の溶接が可能であればレーザ溶接以外を採用してもよい。
【符号の説明】
【0055】
1 端子付き電線
10 電線
11 素線
12 被覆
20 圧着端子
21 被覆圧着部
22 素線圧着部
23 端子部
31 第1側壁
32 第2側壁