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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024086594
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】発光モジュール
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240620BHJP
   H05B 45/40 20200101ALI20240620BHJP
   H05B 47/10 20200101ALI20240620BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20240620BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240620BHJP
【FI】
F21S2/00 482
H05B45/40
H05B47/10
H05B45/10
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023191969
(22)【出願日】2023-11-10
(31)【優先権主張番号】P 2022201164
(32)【優先日】2022-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】村上 祐一郎
(72)【発明者】
【氏名】清水 強生
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 功行
(72)【発明者】
【氏名】山内 繁晴
(72)【発明者】
【氏名】田中 智毅
【テーマコード(参考)】
3K244
3K273
【Fターム(参考)】
3K244BA03
3K244BA08
3K244BA48
3K244CA02
3K244DA01
3K244DA14
3K244DA16
3K244DA19
3K244HA01
3K273AA08
3K273BA05
3K273CA02
3K273CA09
3K273CA14
3K273FA03
3K273FA04
3K273FA08
3K273FA14
3K273HA13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】被照射領域内における照度ムラを低減可能な発光モジュールを提供する。
【解決手段】発光モジュール100は、第1方向Aと、前記第1方向に直交する第2方向Bとに沿って並び、格子点上に配置された複数の光源10を有し、前記複数の光源は、前記第1方向に沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する複数の第1光源11と、前記第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を発する複数の第2光源12と、前記第2ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1以上の第3光源13と、が直列に接続され、前記複数の光源において、前記第1光源の数は、前記第2光源の数よりも多く、前記複数の光源において、前記第2光源の数は、前記第3光源の数よりも多く、前記第3光源の単位電力当たりの出力は、前記第2光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第2光源の単位電力当たりの出力は、前記第1光源の単位電力当たりの出力よりも高い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面視において、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とに沿って並び、格子点上に配置された複数の光源を有し、
前記複数の光源は、前記第1方向に沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する複数の第1光源と、前記第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を発する複数の第2光源と、前記第2ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1以上の第3光源と、が直列接続された光源列を複数含み、
前記複数の光源において、前記第1光源の数は、前記第2光源の数よりも多く、
前記複数の光源において、前記第2光源の数は、前記第3光源の数よりも多く、
前記第3光源の単位電力当たりの出力は、前記第2光源の単位電力当たりの出力よりも高く、
前記第2光源の単位電力当たりの出力は、前記第1光源の単位電力当たりの出力よりも高く、
前記第1方向および前記第2方向において、前記第3光源に隣接する位置に、前記第1光源又は前記第2光源が配置されている、発光モジュール。
【請求項2】
前記第1方向および前記第2方向において、前記第3光源に隣接する位置に、前記第1光源が配置される、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記第1方向および前記第2方向において、前記第2光源に隣接する位置に、前記第1光源が配置される、請求項2に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記第3光源は、上面視において、前記複数の光源により形成される格子の2つの対角線どちらかの上に位置する、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記2つの対角線は、第1対角線および第2対角線を有し、
前記第3光源は、前記第1対角線の上に位置し、
前記第1光源および前記第2光源は、それぞれ前記第1対角線に平行な方向に沿って配置され、
複数の前記第1光源のうちの少なくとも一部は、前記第1方向と平行な方向および前記第2方向と平行な方向の少なくとも一方において、前記第2光源と前記第3光源との間に位置している、請求項4に記載の発光モジュール。
【請求項6】
1つの前記光源列に含まれる前記第1光源、前記第2光源および前記第3光源それぞれの数の比は、複数の前記光源列ごとにおいて同じである、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記第1ピーク波長と前記第2ピーク波長との差は、前記第2ピーク波長と前記第3ピーク波長との差よりも小さい、請求項1または請求項2に記載の発光モジュール。
【請求項8】
前記複数の光源は、前記第2ピーク波長よりも長く前記第3ピーク波長よりも短い第4ピーク波長の光を発する複数の第4光源をさらに含み、
1つの前記光源列には、前記第4光源がさらに直列接続され、
前記第4光源の単位電力当たりの出力は、前記第2光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第3光源の単位電力当たりの出力よりも低く、
前記第2光源は、前記第1対角線に平行な方向に沿った複数の仮想線上に配置され、
前記第4光源は、前記第1対角線に平行な方向に沿って配置され、前記第2対角線に平行な方向において、前記第2光源間に位置している、請求項5に記載の発光モジュール。
【請求項9】
前記第1光源は、前記第1対角線に平行な方向に沿った複数の仮想線上に配置され、
前記第2対角線に平行な方向において、前記第2光源と前記第4光源との間に位置する前記第1光源の数は、前記第2光源と前記第3光源との間に位置する前記第1光源の数よりも少ない、請求項8に記載の発光モジュール。
【請求項10】
上面視において、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とに沿って並んで配置された複数の光源を有し、
前記複数の光源は、前記第1方向に沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する複数の第1光源と、前記第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を発する複数の第2光源と、前記第2ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1以上の第3光源と、が直列接続された光源列を複数含み、
前記複数の光源において、前記第1光源の数は、前記第2光源の数よりも多く、
前記複数の光源において、前記第2光源の数は、前記第3光源の数よりも多く、
前記第3光源の単位電力当たりの出力は、前記第2光源の単位電力当たりの出力よりも高く、
前記第2光源の単位電力当たりの出力は、前記第1光源の単位電力当たりの出力よりも高く、
前記第1方向および前記第2方向において、前記第3光源に隣接する位置に、前記第1光源又は前記第2光源が配置されており、
前記第2方向に並んで配置された前記複数の光源のうちの一部の前記光源は、上面視において、前記第1方向における位置が揃うように配置されている、発光モジュール。
【請求項11】
前記第2方向に並んで配置された前記複数の光源のうちの他の一部の前記光源は、上面視において、前記第1方向における位置が揃うように配置された前記一部の光源に対して、前記第1方向にずれた位置に配置されている、請求項10に記載の発光モジュール。
【請求項12】
前記複数の光源が配置される配線基板を有し、
前記配線基板は、前記複数の光源が配置される配置領域を含み、
前記配置領域は、上面視において外形が前記第1方向と平行な辺と前記第2方向と平行な辺からなり、前記複数の光源の全てを包含する最小の矩形からなり、
前記第3光源は、前記配置領域の対角線上に位置する、請求項10に記載の発光モジュール。
【請求項13】
上面視において、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とに沿って並んで配置された複数の光源を有し、
前記複数の光源は、前記第1方向に沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する複数の第1光源と、前記第1ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1以上の第3光源と、が直列接続された光源列を複数含み、
前記複数の光源において、前記第1光源の数は、前記第3光源の数よりも多く、
前記第3光源の単位電力当たりの出力は、前記第1光源の単位電力当たりの出力よりも高く、
前記第1方向および前記第2方向において、前記第3光源に隣接する位置に、前記第1光源が配置されている、発光モジュール。
【請求項14】
前記第2方向に並んで配置された前記複数の光源のうちの一部の前記光源は、上面視において、前記第1方向における位置が揃うように配置されている、請求項13に記載の発光モジュール。
【請求項15】
前記第2方向に並んで配置された前記複数の光源のうちの他の一部の前記光源は、上面視において、前記第1方向における位置が揃うように配置された前記一部の光源に対して、前記第1方向にずれた位置に配置されている、請求項14に記載の発光モジュール。
【請求項16】
前記複数の光源のそれぞれは、上面視において、前記第1方向と前記第2方向とに沿った格子点上に配置されている、請求項13に記載の発光モジュール。
【請求項17】
前記複数の光源が配置される配線基板を有し、
前記配線基板は、前記複数の光源が配置される配置領域を含み、
前記配置領域は、上面視において外形が前記第1方向と平行な辺と前記第2方向と平行な辺からなり、前記複数の光源の全てを包含する最小の矩形からなり、
前記第3光源は、前記配置領域の対角線上に位置する、請求項14に記載の発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の波長の光を発する発光装置を含み、各発光装置からの光を対象に照射する発光モジュールが知られている。
【0003】
また、特許文献1には、紫外光LEDチップまたは紫色LEDチップと青色LEDチップとを複数個直並列接続した際に、発光ムラの発生を防止するために、3個の紫外光LEDチップと3個の青色LEDチップとが直列接続されたLEDストリングを4個並列接続し、LEDストリング毎に紫外光LEDチップの個数と、青色LEDチップの個数とを同一にした構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-092373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発光モジュールは、被照射領域内における照度ムラを低減することが要求される。
【0006】
本開示に係る実施形態は、被照射領域内における照度ムラを低減可能な発光モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態に係る発光モジュールは、上面視において、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とに沿って並び、格子点上に配置された複数の光源を有し、前記複数の光源は、前記第1方向に沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する複数の第1光源と、前記第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を発する複数の第2光源と、前記第2ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1以上の第3光源と、が直列接続された光源列を複数含み、前記複数の光源において、前記第1光源の数は、前記第2光源の数よりも多く、前記複数の光源において、前記第2光源の数は、前記第3光源の数よりも多く、前記第3光源の単位電力当たりの出力は、前記第2光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第2光源の単位電力当たりの出力は、前記第1光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第1方向および前記第2方向において、前記第3光源に隣接する位置に、前記第1光源又は前記第2光源が配置されている。
【0008】
本開示の実施形態に係る発光モジュールは、上面視において、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とに沿って並んで配置された複数の光源を有し、前記複数の光源は、前記第1方向に沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する複数の第1光源と、前記第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を発する複数の第2光源と、前記第2ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1以上の第3光源と、が直列接続された光源列を複数含み、前記複数の光源において、前記第1光源の数は、前記第2光源の数よりも多く、前記複数の光源において、前記第2光源の数は、前記第3光源の数よりも多く、前記第3光源の単位電力当たりの出力は、前記第2光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第2光源の単位電力当たりの出力は、前記第1光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第1方向および前記第2方向において、前記第3光源に隣接する位置に、前記第1光源又は前記第2光源が配置されており、前記第2方向に並んで配置された前記複数の光源のうちの一部の前記光源は、上面視において、前記第1方向における位置が揃うように配置されている。
【0009】
本開示の実施形態に係る発光モジュールは、上面視において、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とに沿って並んで配置された複数の光源を有し、前記複数の光源は、前記第1方向に沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する複数の第1光源と、前記第1ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1以上の第3光源と、が直列接続された光源列を複数含み、前記複数の光源において、前記第1光源の数は、前記第3光源の数よりも多く、前記第3光源の単位電力当たりの出力は、前記第1光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第1方向および前記第2方向において、前記第3光源に隣接する位置に、前記第1光源が配置されている。
【発明の効果】
【0010】
本開示の実施形態によれば、被照射領域内における照度ムラを低減可能な発光モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係る発光モジュールの構成例を示す模式的上面図である。
図2】第1実施形態に係る発光モジュールの回路構成例を示す図である。
図3】第2実施形態に係る発光モジュールの構成例を示す模式的上面図である。
図4】第2実施形態に係る発光モジュールの回路構成例を示す図である。
図5】第3実施形態に係る発光モジュールの構成例を示す模式的上面図である。
図6】第3実施形態に係る発光モジュールの回路構成例を示す図である。
図7】第4実施形態に係る発光モジュールの構成例を示す模式的上面図である。
図8】第4実施形態に係る発光モジュールの回路構成例を示す図である。
図9】第5実施形態に係る発光モジュールの構成例を示す模式的上面図である。
図10図9における領域Xの拡大図である。
図11】第6実施形態に係る発光モジュールの構成例を示す模式的上面図である。
図12】第6実施形態に係る発光モジュールの回路構成例を示す図である。
図13】第7実施形態に係る発光モジュールの構成例を示す模式的上面図である。
図14図13における領域XIVの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の実施形態に係る発光モジュールについて図面を参照しながら詳細に説明する。但し、以下に示す形態は、本実施形態の技術思想を具現化するための発光モジュールを例示するものであって、以下に限定するものではない。また、実施形態に記載されている構成部の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本開示の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさ、位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。また、以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており詳細説明を適宜省略する。
【0013】
[第1実施形態]
図1および図2を参照して、第1実施形態に係る発光モジュールの構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る発光モジュール100の構成の一例を示す模式的上面図である。図2は、発光モジュール100の回路構成の一例を示す図である。
【0014】
本実施形態では、発光モジュール100は、上面視において、第1方向Aと、第1方向Aに直交する第2方向Bとに沿って並び、格子点上に配置された36個の光源10を有する。
【0015】
図1および図2に示すように、36個の光源10は、18個の第1光源11と、12個の第2光源12と、6個の第3光源13と、を含む。本実施形態では、36個の光源10において、第1光源11の数は、第2光源12の数よりも多い。また36個の光源10において、第2光源12の数は、第3光源13の数よりも多い。第1光源11は、第1ピーク波長の光を発する。第2光源12は、第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を発する。第3光源13は、第2ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する。
【0016】
図1に示す例では、第1光源11はハッチングなし、第2光源12はドットハッチング、第3光源13は黒塗りにより、それぞれ表示されている。なお、光源10の個数は36個に限らず、複数であれば、発光モジュール100の使用用途等に応じて適宜変更可能である。第1光源11、第2光源12および第3光源13それぞれの個数も、第1光源11の数が第2光源12の数よりも多く、第2光源12の数が第3光源13の数よりも多いという条件下で適宜変更可能である。
【0017】
36個の光源10は、光源列20を6つ含む。6つの光源列20は、光源列21~光源列26を含む。光源列21~光源列26は、アノード側電極(プラス側電極)40とカソード側電極(マイナス側電極)50との間に並列接続されている。光源列20では、第1方向Aに沿って配置された、3つの第1光源11と、2つの第2光源12と、1つの第3光源13と、が直列接続されている。
【0018】
36個の光源10のそれぞれは、発光素子を含む。発光素子には、例えばLED(Light Emitting Diode)を使用できる。光源10には、例えば、紫外光を発するLEDを用いることができる。第1光源11の第1ピーク波長は、例えば250nm以上300nm以下である。第1ピーク波長は、例えば280nmである。第2光源12の第2ピーク波長は、例えば300nm以上350nm以下である。第2ピーク波長は、例えば308nmである。第3光源13の第3ピーク波長は、例えば350nm以上400nm以下である。第3ピーク波長は、例えば365nmである。但し、第1光源11、第2光源12および第3光源13のそれぞれが発する光のピーク波長は、上記のものに限定されず、発光モジュールの使用用途等に応じて適宜変更できる。
【0019】
36個の光源10は、配線基板等の上に配置される。配線基板は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の絶縁性の高い合成樹脂材料とガラス繊維、紙等の基材との複合基板(ガラスエポキシ基板、紙フェノール基板等)、セラミックス材料(窒化アルミニウム等)の矩形平板材等によって構成されていてもよい。
【0020】
本実施形態では、第3光源13の単位電力当たりの出力は、第2光源12の単位電力当たりの出力よりも高い。第2光源12の単位電力当たりの出力は、第1光源11の単位電力当たりの出力よりも高い。第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、第3光源13に隣接する位置に、第1光源11又は第2光源12が配置されている。
【0021】
本実施形態では、1つの光源列20に含まれる第1光源11、第2光源12および第3光源13それぞれの数の比は、複数の光源列20ごとにおいて同じであってもよい。図1および図2に示す例では、1つの光源列20に含まれる第1光源11、第2光源12および第3光源13それぞれの数の比は、第1光源11が3、第2光源12が2、第3光源13が1である。この比は、光源列21~光源列26のいずれにおいても同じである。
【0022】
本実施形態では、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、第3光源13に隣接する位置に、第1光源11が配置されてもよい。また、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、第2光源12に隣接する位置に、第1光源11が配置されてもよい。
【0023】
<発光モジュール100の主な作用効果>
印刷、露光等の用途において、対象物を硬化させるために対象物に紫外光等の光を、対象物を移動させながら照射する発光モジュールが知られている。このような発光モジュールとして、従来使用されてきた水銀ランプよりも小型で消費電力が低いLEDを用いるものが検討されている。複数のピーク波長の光を発する水銀ランプをLEDに置き換えるためには、それぞれが異なるピーク波長の光を発することができる複数のLEDを用いて発光モジュールを構成することが好ましい。しかしながら、該複数のLEDを用いると、複数のLEDごとでのピーク波長に応じた発光効率の差等により、被照射領域内に照度ムラが生じる場合がある。このため、発光モジュールでは、第1方向Aまたは第2方向Bに沿って対象物を移動させながら光を照射するときに、被照射領域内における照度ムラを低減することが要求される。なお、被照射領域とは、発光モジュールにより光が照射される領域をいう。
【0024】
本実施形態では、上面視において、第1方向Aと第2方向Bとに沿って並び、格子点上に配置された36個の光源10(複数の光源)を有する。36個の光源10は、第1方向Aに沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する3つの第1光源11(複数の第1光源)と、第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を発する2つの第2光源12(複数の第2光源)と、第2ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1つの第3光源13(1以上の第3光源)と、が直列接続された光源列20を6つ(複数)含む。36個の光源において、第1光源11の数は、第2光源12の数よりも多い。36個の光源において、第2光源12の数は、第3光源13の数よりも多い。第3光源13の単位電力当たりの出力は、第2光源12の単位電力当たりの出力よりも高い。第2光源12の単位電力当たりの出力は、第1光源11の単位電力当たりの出力よりも高い。第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、第3光源13に隣接する位置に、第1光源11又は第2光源12が配置されている。例えば、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、第3光源13に隣接する位置に、第1光源11が配置される。あるいは、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、第2光源12に隣接する位置に、第1光源11が配置される。
【0025】
本実施形態では、単位電力当たりの出力が第2光源12よりも低い第1光源11の数を第2光源12の数よりも多くし、また、単位電力当たりの出力が第3光源13よりも低い第2光源12の数を第3光源13の数よりも多くしている。これにより、第1ピーク波長の光、第2ピーク波長の光および第3ピーク波長の光それぞれの照度を相互に近づけることができる。また、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、第3光源13に隣接する位置に第1光源11又は第2光源12を配置することで、第1光源11および第2光源12よりも少ない数の第3光源13であっても、第3光源13からの第3ピーク波長の光が広い範囲に照射されやすくなる。また、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、単位電力当たりの出力が高い第3光源13が隣接して配置しないことで発光モジュールにおける出力の偏りを低減しやすい。これらにより、本実施形態では、被照射領域内における照度ムラを低減可能な発光モジュールを提供することができる。
【0026】
本実施形態では、図1に示すように、第3光源13は、上面視において、複数の光源10により形成される格子の2つの対角線60のどちらかの上に位置してもよい。出力が高い第3光源13を対角方向に配置することにより、第1光源11および第2光源12よりも少ない数であっても発光モジュール100における所望の出力を確保できる。これにより、本実施形態では、被照射領域内における各波長の照度ムラを低減することができる。
【0027】
本実施形態では、2つの対角線60は、第1対角線61および第2対角線62を有し、第3光源13は、第1対角線61の上に位置し、第1光源11および第2光源12は、それぞれ第1対角線61に平行な方向に沿って配置されてもよい。また18個の第1光源11のうちの少なくとも一部は、第1方向Aと平行な方向および第2方向Bと平行な方向の少なくとも一方において、第2光源12と第3光源13との間に位置してもよい。図1に示した例では、18個の第1光源11のうち、第3光源13に隣接する第1光源11は、第1方向Aと平行な方向および第2方向Bと平行な方向の少なくとも一方において、第2光源12と第3光源13との間に位置している。この構成により、第2光源12よりも出力が低い第1光源11を多く配置できるため、本実施形態では、被照射領域内における各波長の照度ムラを低減することができる。
【0028】
本実施形態では、1つの光源列20に含まれる第1光源11、第2光源12および第3光源13それぞれの数の比は、6つ光源列20(複数の光源列)ごとにおいて同じであってもよい。この構成により、本実施形態では、6つの光源列20ごとの駆動電圧をほぼ同じにできるため、被照射領域内における照度ムラを低減することができる。
【0029】
本実施形態では、第1ピーク波長と第2ピーク波長との差は、第2ピーク波長と第3ピーク波長との差よりも小さくてもよい。この構成により、本実施形態では、発光強度が大きい光を対角方向の長い距離にわたって照射できるため、被照射領域内における照度ムラを低減することができる。
【0030】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る発光モジュールについて説明する。なお、既に説明した実施形態および変形例と同一の名称、符号については、同一もしくは同質の部材又は構成部を示しており、詳細説明を適宜省略する。この点は、以降に示す他の実施形態においても同様とする。
【0031】
本実施形態では、第3光源が、上面視において、複数の光源により形成される格子の2つの対角線のどちらの上にも位置していない点が第1実施形態と主に異なる。
【0032】
図3は、第2実施形態に係る発光モジュール100aの構成の一例を示す模式的上面図である。図4は、発光モジュール100aの回路構成の一例を示す図である。
【0033】
発光モジュール100aは、6つの光源列20aを有する点が第1実施形態に係る発光モジュール100と異なる。6つの光源列20aは、光源列21a~光源列26aを含む。本実施形態では、光源列21a~光源列26aのそれぞれに含まれる第3光源13は、上面視において、36個の光源10により形成される格子の2つの対角線60のうち第2対角線62上には位置していない。
【0034】
また、本実施形態では、2つの対角線60は、第1対角線61および第2対角線62を有する。6個の第3光源13のうちの一部は、第1対角線61の上に位置している。図3では、2個の第3光源13が第1対角線61上に位置している。第1対角線61に平行な方向において、第1光源11と第2光源12とは、交互に配置されていない。また18個の第1光源11のそれぞれは、第2方向Bと平行な方向において、第2光源12と第3光源13との間に位置していない。18個の第1光源11のそれぞれは、第2方向Bと平行な方向において、第2光源12間または第3光源13間に位置している。
【0035】
上記の発光モジュール100aにおいても、第1方向Aに沿って対象物を移動させながら光を照射するときに、発光モジュール100とほぼ同じ作用効果を得ることができる。換言すると、第3光源13が第1対角線61および第2対角線62のどちらかの上に必ずしも位置していない構成であっても、発光モジュール100とほぼ同じ作用効果を得ることができる。
【0036】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る発光モジュールについて説明する。本実施形態では、発光モジュールに含まれる光源の個数が第1実施形態と主に異なる。
【0037】
図5は、第3実施形態に係る発光モジュール100bの構成の一例を示す模式的上面図である。図6は、発光モジュール100bの回路構成の一例を示す図である。
【0038】
図5および図6に示すように、発光モジュール100bは、上面視において、第1方向Aと第2方向Bとに沿って並び、格子点上に配置された100個の光源10を有する点が、第1実施形態に係る発光モジュール100と異なる。また発光モジュール100bは、光源列21b~光源列30bを含む10個の光源列20bを有する点が発光モジュール100と異なる。
【0039】
本実施形態では、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、複数の第1光源11が、第2光源12間または第2光源12と第3光源13との間に配置されている。この構成により、第2光源12よりも出力が低い第1光源11を多く配置できるため、本実施形態では、被照射領域内における各波長の照度ムラをより低減することができる。
【0040】
上記の発光モジュール100bにおいても、上述した発光モジュール100とほぼ同じ作用効果を得ることができる。換言すると、光源10の個数を適宜変更しても、発光モジュール100とほぼ同じ作用効果を得ることができる。
【0041】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る発光モジュールについて説明する。本実施形態では、複数の光源が、第2ピーク波長よりも長く第3ピーク波長よりも短い第4ピーク波長の光を発する複数の第4光源を含む点が、第1実施形態と主に異なる。
【0042】
図7は、第4実施形態に係る発光モジュール100cの構成の一例を示す模式的上面図である。図8は、発光モジュール100cの回路構成の一例を示す図である。
【0043】
図7および図8に示すように、発光モジュール100cは、上面視において、第1方向Aと第2方向Bとに沿って並び、格子点上に配置された100個の光源10cを有する点が、第1実施形態に係る発光モジュール100と異なる。また発光モジュール100cは、光源列21c~光源列30cを含む10個の光源列20cを有する点が発光モジュール100と異なる。
【0044】
第3光源13は、上面視において、100の光源により形成される格子の2つの対角線60どちらかの上に位置する。2つの対角線60は、第1対角線61および第2対角線62を有する。第3光源13は、第1対角線61の上に位置する。第1光源11および第2光源12は、それぞれ第1対角線61に平行な方向に沿って配置される。第1光源11は、第2対角線62に平行な方向において、第2光源12と第3光源13との間に位置している。
【0045】
本実施形態では、100個の光源10cは、第2ピーク波長よりも長く第3ピーク波長よりも短い第4ピーク波長の光を発する10個の第4光源14を含む点が、光源10と異なる。図7に示す例では、第4光源14はクロスハッチングにより表示されている。1つの光源列20cには、第1光源11、第2光源12、第3光源13および第4光源14が直列接続される。第4光源14の単位電力当たりの出力は、第2光源12の単位電力当たりの出力よりも高く、第3光源13の単位電力当たりの出力よりも低い。第2光源12は、第1対角線61に平行な方向に沿った4つの仮想線70上に配置される。第4光源14は、第1対角線61に平行な方向に沿って配置され、第2対角線62に平行な方向において、第2光源12間に位置している。この構成により、多くのピーク波長を含ませつつ比較的出力の低い第2光源12の出力を維持できる。この結果、本実施形態では、発光波長の多様性を上げつつ、被照射領域内における各波長の照度ムラを低減することができる。
【0046】
本実施形態では、第1光源11は、第1対角線61に平行な方向に沿った12個の仮想線80上に配置されてもよい。また、第2対角線62に平行な方向において、第2光源12と第4光源14との間に位置する第1光源11の数は、第2光源12と第3光源13との間に位置する第1光源11の数よりも少なくてもよい。この構成により、出力の低い第1光源11を多く配置できるため、本実施形態では、発光波長の多様性を上げつつ、被照射領域内における各波長の照度ムラを低減することができる。
【0047】
[第5実施形態]
次に、図9および図10を参照して、第5実施形態に係る発光モジュールについて説明する。図9は、第5実施形態に係る発光モジュール100dの構成の一例を示す模式的上面図である。図10は、図9における領域Xの拡大図である。
【0048】
図9および図10に示すように、本実施形態では、発光モジュール100dが備える複数の光源10は、上面視において、第1方向Aと第2方向Bとに沿って並んで配置されている。また、第2方向Bに並んで配置された複数の光源10のうちの一部の光源10は、上面視において、第1方向Aにおける位置が揃うように配置されている。また、他の一部の光源10は、上面視において、第1方向Aにおける位置が揃うように配置された上記一部の光源10に対して、第1方向Aにずれた位置に配置されている。これらの点が第1実施形態と主に異なる。
【0049】
図9に示す例では、発光モジュール100dは、複数の光源10が配置される配線基板110を有する。複数の光源10は、256個の光源10を含む。256個の光源10は、第1光源11と、第2光源12と、第3光源13と、を含む。なお、複数の光源10の個数は適宜変更可能である。配線基板110は、7つの固定部120と、4つのコネクタ130と、4つの配線孔140と、を含む。また、配線基板110は、上面視において矩形の形状を有し、複数の光源10が配置される配置領域150を含む。配置領域150は、上面視において、外形が第1方向Aと平行な辺と第2方向Bと平行な辺からなり、複数の光源10の全てを包含する最小の矩形である。
【0050】
7つの固定部120は、配線基板110を配線基板110以外の部材に固定するために用いられる。図9に示す例では、7つの固定部120は、固定部121~固定部127を含む。7つの固定部120のそれぞれは、ネジ孔とネジ部材とを含む。ネジ孔は、配線基板110において、7つの固定部120のそれぞれに対応する位置に形成されている。7つのネジ孔に対応して配置される7つのネジ部材により、配線基板110以外の部材に配線基板110を固定することができる。
【0051】
4つのコネクタ130のそれぞれには、配線が接続される。これらの配線は、配線基板110に配置された複数の光源10のそれぞれを発光駆動させるための駆動回路と、配線基板110と、を電気的に接続する。駆動回路は、これらの配線を通して複数の光源10のそれぞれに駆動電流を印加することができる。配線孔140は、コネクタ130に接続される配線が通る孔である。
【0052】
ここで、配線基板110において、固定部120、コネクタ130および配線孔140等が配置される位置によっては、複数の光源10の全てを第1方向Aおよび第2方向Bに沿った格子点上に配置できない場合がある。図9に示す例では、第1方向Aに沿って並ぶ複数の光源10により構成された複数の光源列21~光源列36のうち、光源列21~22の近傍には固定部123が配置され、光源列28~29の近傍には固定部124が配置され、光源列35~36の近傍には固定部125が配置されている。配線基板110をヒートシンク等の別の部材に固定する場合に配線基板110の中央部分を確実に固定させるため、固定部123および固定部125は、後述する配置領域150の外側に配置される4つの固定部121、122、126、127に対して、第2方向Bにおける位置が配線基板110の中心側にずれて配置されている。光源列21~22、光源列28~29及び光源列35~36のそれぞれに含まれる光源10は、固定部123~固定部125と干渉しないように、光源列23~27及び光源列30~34の格子点に対してずれて配置されている。
【0053】
別の観点において、図10に示す例では、第2方向Bに並んで配置された複数の光源10のうち、領域G内に配置された一部の光源10は、上面視において、第1方向Aにおける位置が揃うように配置されている。一方、第2方向Bに並んで配置された複数の光源10のうち、領域G以外の領域に配置された他の光源10は、固定部123及び固定部124と干渉しないように、上面視において、上記一部の光源10に対して、第1方向Aにずれた位置に配置されている。
【0054】
以上のように、本実施形態では、第2方向Bに並んで配置された複数の光源10のうちの一部の光源10が、上面視において、第1方向Aにおける位置が揃うように配置されている。また、他の光源10は、上面視において、第1方向Aにおける位置が揃うように配置された上記一部の光源10に対して、第1方向Aにずれた位置に配置されている。これにより、配線基板110において、第2方向Bに並んで配置された複数の光源10のうちの他の光源10を、固定部120、コネクタ130および配線孔140等の光源10以外の部材と干渉しないように配置できる。
【0055】
なお、図10に示す例では、固定部123の直径は、領域G内に配置された隣接する光源10同士の間隔に対して、1.0倍以上3.0倍以下である。また、領域G内に配置された光源10に対する領域G以外の領域に配置された光源10の第1方向Aのずれの大きさは、光源10の幅に対して100%以下である。発光モジュール100dにおいて、1つの光源列20に含まれる光源10の数は、光源列21~光源列36のいずれにおいても同じである。発光モジュール100dでは、第2方向Bに並んで配置された複数の光源10のうち、一部の光源10を、上面視において、第1方向Aにおける位置が揃うように配置できれば、他の光源10同士は、第1方向Aにおける位置が揃うように配置する必要はない。また、第2方向Bに並んで配置された複数の光源10のうちの他の光源10は、第1方向A及び第2方向Bとは異なる方向にずれて配置されてもよい。また、他の光源10は、それぞれ同じ方向にずれて配置されてもよいし、少なくとも一部の光源10が異なる方向にずれて配置されてもよい。
【0056】
また、図9に示す例では、第3光源13は、上面視において矩形の形状を有する配置領域150の対角線151上に位置する。出力が高い第3光源13を第1光源11および第2光源12よりも少ない数で配置し、さらに配置領域150の対角線151上に配置することにより、発光モジュール100dにおける出力の偏りを低減しやすい。これにより、発光モジュール100dでは、被照射領域内における照度ムラを低減することができる。
【0057】
[第6実施形態]
次に、図11および図12を参照して、第6実施形態に係る発光モジュールについて説明する。図11は、第6実施形態に係る発光モジュール100eの構成の一例を示す模式的上面図である。図12は、発光モジュール100eの回路構成の一例を示す図である。
【0058】
本実施形態に係る発光モジュール100eは、第2光源12を有さない点が第1実施形態と主に異なる。
【0059】
図11に示す例では、発光モジュール100eは、上面視において、第1方向Aと、第1方向Aに直交する第2方向Bとに沿って並んで配置された複数の光源10として144個の光源10を有する。複数の光源10は、第1方向Aに沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する複数の第1光源11と、第1ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1以上の第3光源13と、が直列接続された光源列20eを複数含む。複数の光源10において、第1光源11の数は、第3光源13の数よりも多く、第3光源13の単位電力当たりの出力は、第1光源11の単位電力当たりの出力よりも高く、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、第3光源13に隣接する位置に、第1光源11が配置されている。
【0060】
図11および図12に示す例では、144個の光源10は、光源列20eを12個含む。図12に示す例では、12個の光源列20eは、光源列21e~光源列32eを含む。光源列21e~光源列32eは、アノード側電極(プラス側電極)40とカソード側電極(マイナス側電極)50との間に並列接続されている。光源列20eでは、第1方向Aに沿って配置された、5つの第1光源11と、1つの第3光源13と、が直列接続されている。
【0061】
発光モジュール100eでは、単位電力当たりの出力が第3光源13よりも低い第1光源11の数を第3光源13の数よりも多くしている。これにより、第1ピーク波長の光および第3ピーク波長の光それぞれの照度を相互に近づけることができる。また、発光モジュール100eは、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、第3光源13に隣接する位置に第1光源11を配置している。すなわち、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて、単位電力当たりの出力が高い第3光源13が隣接して配置されないことで発光モジュール100eの上面視における各波長の照度の分布の偏りを低減しやすい。これにより、本実施形態では、被照射領域内における照度ムラを低減可能な発光モジュール100eを提供することができる。
【0062】
また、発光モジュール100eでは、複数の光源10のそれぞれを、上面視において、第1方向Aと第2方向Bとに沿った格子点上に配置することができる。これにより、被照射領域内における照度ムラを低減することができる。
【0063】
[第7実施形態]
次に、図13および図14を参照して、第7実施形態に係る発光モジュールについて説明する。図13は、第7実施形態に係る発光モジュール100fの構成の一例を示す模式的上面図である。図14は、図13における領域XIVの拡大図である。
【0064】
本実施形態に係る発光モジュール100fは、第2光源12を有さない点が第5実施形態と主に異なる。
【0065】
図13および図14に示すように、本実施形態では、発光モジュール100fが備える複数の光源10は、上面視において、第1方向Aと第2方向Bとに沿って並んで配置されている。第2方向Bに並んで配置された複数の光源10のうちの一部の光源10は、上面視において、第1方向Aにおける位置が揃うように配置されている。
【0066】
本実施形態では、第2方向Bに並んで配置された複数の光源10のうちの一部の光源10が、上面視において、第1方向Aにおける位置が揃うように配置されている。また、他の光源10は、上面視において、第1方向Aにおける位置が揃うように配置された上記一部の光源10に対して、第1方向Aにずれた位置に配置されている。これにより、配線基板110において、第2方向Bに並んで配置された複数の光源10のうちの他の光源10を、固定部120、コネクタ130および配線孔140等の光源10以外の部材と干渉しないように配置できる。この結果、本実施形態では、配線基板110において、固定部120、コネクタ130および配線孔140等の光源10以外の部材と干渉しないように、複数の光源10を配置することができる。
【0067】
また、図13に示す例では、第3光源13は、上面視において矩形の形状を有する配置領域150の対角線151上に位置する。出力が高い第3光源13を第1光源11よりも少ない数で配置し、さらに配置領域150の対角線151上に配置することにより、発光モジュール100fにおける出力の偏りを低減しやすい。これにより、発光モジュール100fでは、被照射領域内における各波長の照度ムラを低減することができる。
【0068】
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形および置換を加えることができる。
【0069】
実施形態の説明で用いた序数、数量等の数字は、全て本開示の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本開示は例示された数字に制限されない。また、構成要素間の接続関係は、本開示の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の機能を実現する接続関係をこれに限定するものではない。
【0070】
本開示の発光モジュールは、被照射領域内において照度ムラが低減された光を照射できるので、対象物を硬化させるために、対象物に紫外光等の光を照射する印刷、露光等の用途において好適に利用できる。但し、本開示の発光モジュールは、これら用途に限定されるものではない。
【0071】
本開示の態様は、例えば、以下のとおりである。
<項1> 上面視において、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とに沿って並び、格子点上に配置された複数の光源を有し、前記複数の光源は、前記第1方向に沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する複数の第1光源と、前記第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を発する複数の第2光源と、前記第2ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1以上の第3光源と、が直列接続された光源列を複数含み、前記複数の光源において、前記第1光源の数は、前記第2光源の数よりも多く、前記複数の光源において、前記第2光源の数は、前記第3光源の数よりも多く、前記第3光源の単位電力当たりの出力は、前記第2光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第2光源の単位電力当たりの出力は、前記第1光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第1方向および前記第2方向において、前記第3光源に隣接する位置に、前記第1光源又は前記第2光源が配置されている、発光モジュールである。
<項2> 前記第1方向および前記第2方向において、前記第3光源に隣接する位置に、前記第1光源が配置される、前記<項1>に記載の発光モジュールである。
<項3> 前記第1方向および前記第2方向において、前記第2光源に隣接する位置に、前記第1光源が配置される、前記<項1>または前記<項2>に記載の発光モジュールである。
<項4> 前記第3光源は、上面視において、前記複数の光源により形成される格子の2つの対角線どちらかの上に位置する、前記<項1>から前記<項3>のいずれか1つに記載の発光モジュールである。
<項5> 前記2つの対角線は、第1対角線および第2対角線を有し、前記第3光源は、前記第1対角線の上に位置し、前記第1光源および前記第2光源は、それぞれ前記第1対角線に平行な方向に沿って配置され、複数の前記第1光源のうちの少なくとも一部は、前記第1方向と平行な方向および前記第2方向と平行な方向の少なくとも一方において、前記第2光源と前記第3光源との間に位置している、前記<項4>に記載の発光モジュールである。
<項6> 1つの前記光源列に含まれる前記第1光源、前記第2光源および前記第3光源それぞれの数の比は、複数の前記光源列ごとにおいて同じである、前記<項1>から前記<項5>のいずれか1つに記載の発光モジュールである。
<項7> 前記第1ピーク波長と前記第2ピーク波長との差は、前記第2ピーク波長と前記第3ピーク波長との差よりも小さい、前記<項1>から<項6>のいずれか1つに記載の発光モジュールである。
<項8> 前記複数の光源は、前記第2ピーク波長よりも長く前記第3ピーク波長よりも短い第4ピーク波長の光を発する複数の第4光源をさらに含み、1つの前記光源列には、前記第4光源がさらに直列接続され、前記第4光源の単位電力当たりの出力は、前記第2光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第3光源の単位電力当たりの出力よりも低く、前記第2光源は、前記第1対角線に平行な方向に沿った複数の仮想線上に配置され、前記第4光源は、前記第1対角線に平行な方向に沿って配置され、前記第2対角線に平行な方向において、前記第2光源間に位置している、前記<項5>に記載の発光モジュールである。
<項9> 前記第1光源は、前記第1対角線に平行な方向に沿った複数の仮想線上に配置され、前記第2対角線に平行な方向において、前記第2光源と前記第4光源との間に位置する前記第1光源の数は、前記第2光源と前記第3光源との間に位置する前記第1光源の数よりも少ない、前記<項8>に記載の発光モジュールである。
<項10> 上面視において、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とに沿って並んで配置された複数の光源を有し、前記複数の光源は、前記第1方向に沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する複数の第1光源と、前記第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を発する複数の第2光源と、前記第2ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1以上の第3光源と、が直列接続された光源列を複数含み、前記複数の光源において、前記第1光源の数は、前記第2光源の数よりも多く、前記複数の光源において、前記第2光源の数は、前記第3光源の数よりも多く、前記第3光源の単位電力当たりの出力は、前記第2光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第2光源の単位電力当たりの出力は、前記第1光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第1方向および前記第2方向において、前記第3光源に隣接する位置に、前記第1光源又は前記第2光源が配置されており、前記第2方向に並んで配置された前記複数の光源のうちの一部の前記光源は、上面視において、前記第1方向における位置が揃うように配置されている、発光モジュールである。
<項11> 前記第2方向に並んで配置された前記複数の光源のうちの他の一部の前記光源は、上面視において、前記第1方向における位置が揃うように配置された前記一部の光源に対して、前記第1方向にずれた位置に配置されている、前記<項10>に記載の発光モジュールである。
<項12> 前記複数の光源が配置される配線基板を有し、前記配線基板は、前記複数の光源が配置される配置領域を含み、前記配置領域は、上面視において外形が前記第1方向と平行な辺と前記第2方向と平行な辺からなり、前記複数の光源の全てを包含する最小の矩形からなり、前記第3光源は、前記配置領域の対角線上に位置する、前記<項10>に記載の発光モジュールである。
<項13> 上面視において、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とに沿って並んで配置された複数の光源を有し、前記複数の光源は、前記第1方向に沿って配置された、第1ピーク波長の光を発する複数の第1光源と、前記第1ピーク波長よりも長い第3ピーク波長の光を発する1以上の第3光源と、が直列接続された光源列を複数含み、前記複数の光源において、前記第1光源の数は、前記第3光源の数よりも多く、前記第3光源の単位電力当たりの出力は、前記第1光源の単位電力当たりの出力よりも高く、前記第1方向および前記第2方向において、前記第3光源に隣接する位置に、前記第1光源が配置されている、発光モジュールである。
<項14> 前記第2方向に並んで配置された前記複数の光源のうちの一部の前記光源は、上面視において、前記第1方向における位置が揃うように配置されている、前記<項13>に記載の発光モジュールである。
<項15> 前記第2方向に並んで配置された前記複数の光源のうちの他の一部の前記光源は、上面視において、前記第1方向における位置が揃うように配置された前記一部の光源に対して、前記第1方向にずれた位置に配置されている、前記<項14>に記載の発光モジュールである。
<項16> 前記複数の光源のそれぞれは、上面視において、前記第1方向と第2方向とに沿った格子点上に配置されている、前記<項13>に記載の発光モジュールである。
<項17> 前記複数の光源が配置される配線基板を有し、前記配線基板は、前記複数の光源が配置される配置領域を含み、前記配置領域は、上面視において外形が前記第1方向と平行な辺と前記第2方向と平行な辺からなり、前記複数の光源の全てを包含する最小の矩形からなり、前記第3光源は、前記配置領域の対角線上に位置する、前記<項14>に記載の発光モジュールである。
【符号の説明】
【0072】
10 光源
11 第1光源
12 第2光源
13 第3光源
14 第4光源
20、21~26 光源列
20a、21a~26a 光源列
20b、21b~30b 光源列
20c、21c~30c 光源列
40 アノード側電極
50 カソード側電極
60 対角線
61 第1対角線
62 第2対角線
70 仮想線
80 仮想線
100、100a、100b、100c 発光モジュール
110 配線基板
120、121~127 固定部
130 コネクタ
140 配線孔
150 配置領域
151 対角線
G 領域
図1
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