(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087464
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】経口組成物
(51)【国際特許分類】
A23L 33/10 20160101AFI20240624BHJP
A61K 36/899 20060101ALI20240624BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20240624BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20240624BHJP
A61K 47/44 20170101ALI20240624BHJP
A61K 36/06 20060101ALI20240624BHJP
A61K 31/366 20060101ALI20240624BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20240624BHJP
A61K 35/60 20060101ALI20240624BHJP
【FI】
A23L33/10
A61K36/899
A61K9/08
A61K9/48
A61K47/44
A61K36/06 Z
A61K31/366
A61P3/06
A61K35/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022202301
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】000186588
【氏名又は名称】小林製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124431
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 順也
(74)【代理人】
【識別番号】100174160
【弁理士】
【氏名又は名称】水谷 馨也
(74)【代理人】
【識別番号】100175651
【弁理士】
【氏名又は名称】迫田 恭子
(72)【発明者】
【氏名】飯田 悠太
【テーマコード(参考)】
4B018
4C076
4C086
4C087
4C088
【Fターム(参考)】
4B018LE02
4B018LE05
4B018MD11
4B018MD16
4B018MD80
4B018MD91
4B018ME04
4B018ME13
4B018ME14
4C076AA11
4C076AA56
4C076AA94
4C076BB01
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4C076DD41
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4C076FF36
4C086AA01
4C086BA17
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4C086NA03
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4C087NA03
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4C087ZC33
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4C088NA03
4C088NA05
4C088NA12
4C088ZC33
(57)【要約】
【課題】本発明は、紅麹及び/又はその加工物を含む経口組成物においてモナコリンKの減量が抑制できる製剤処方を提供することを目的とする。
【解決手段】紅麹及び/又はその加工物を含む経口組成物に魚油を配合することによって、モナコリンKの減量が抑制される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)紅麹及び/又はその加工物並びに(B)魚油を含有する、経口組成物。
【請求項2】
前記(A)成分1重量部当たり、前記(B)成分が5重量部以上含まれる、請求項1に記載の経口組成物。
【請求項3】
前記(B)成分100重量部当たりのドコサヘキサエン酸換算量が、20~60重量部である、請求項1に記載の経口組成物。
【請求項4】
前記(B)成分が、ドコサヘキサエン酸換算量1重量部当たり、エイコサペンタエン酸換算量を0.02~0.6重量部含む、請求項1に記載の経口組成物。
【請求項5】
前記(A)成分を1~20重量%含む、請求項1に記載の経口組成物。
【請求項6】
液状組成物である、請求項1に記載の経口組成物。
【請求項7】
ソフトカプセルに収容されている、請求項1に記載の経口組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紅麹及び/又はその加工物を含み、モナコリンKの減量が抑制された経口組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
紅麹は穀類にモナスカス(Monascus)属の菌株を繁殖させた麹であり、コレステロール低下作用を有する作用等が知られている有用成分であるモナコリンKを生産することが知られている。このため、モナコリンKの作用効果を得ることを目的として、紅麹が配合された経口組成物が販売されている。
【0003】
このような経口組成物においては、有用成分であるモナコリンKをより一層効率的に摂取できるようにするための様々な工夫が提案されている。
【0004】
例えば、モナコリンKの含量が多い紅麹を得る方法として、特許文献1には、麹原料に胚芽を添加し、水分率を30~45%に維持し、製麹後期3日以上の期間培養温度を27°C以下とすることを特徴とする紅麹の製造法が記載されており、特許文献2には、製麹原料として、デンプン中のアミロース含量が15%以下である米を用いて製麹することを特徴とする紅麹の製造法が記載されている。
【0005】
また、安定タイプのL型モナコリンKの比率を増加させることでモナコリンKの保存性を高める方法として、モナスカス属に属する糸状菌を、穀類に植菌することによって製造された紅麹を焙煎加工して焙煎紅麹を製造する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000-106835号公報
【特許文献2】特開2004-267125号公報
【特許文献3】特開2007-267696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
モナコリンKをより一層効率的に摂取できるようにするための方法として、紅麹そのものの製造方法が工夫される一方、紅麹が配合された経口組成物中のモナコリンKの減量を抑制できるような、製剤処方自体の工夫については十分に検討されていない。
【0008】
そこで、本発明の目的は、紅麹及び/又はその加工物を含む経口組成物においてモナコリンKの減量が抑制できる製剤処方を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、鋭意検討を行ったところ、紅麹及び/又はその加工物を含む経口組成物に魚油を配合することによって、モナコリンKの減量が抑制されることを見出した。本発明は、この知見に基づいて完成されたものである。
【0010】
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)紅麹及び/又はその加工物並びに(B)魚油を含有する、経口組成物。
項2. 前記(A)成分1重量部当たり、前記(B)成分が5重量部以上含まれる、項1に記載の経口組成物。
項3. 前記(B)成分100重量部当たりのドコサヘキサエン酸換算量が、20~60重量部である、項1又は2に記載の経口組成物。
項4. 前記(B)成分が、ドコサヘキサエン酸換算量1重量部当たり、エイコサペンタエン酸換算量を0.02~0.6重量部含む、項1~3のいずれかに記載の経口組成物。
項5. 前記(A)成分を1~20重量%含む、項1~4のいずれかに記載の経口組成物。
項6. 液状組成物である、項1~5のいずれかに記載の経口組成物。
項7. ソフトカプセルに収容されている、項1~6のいずれかに記載の経口組成物。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、紅麹及び/又はその加工物を含む経口組成物においてモナコリンKの減量が抑制できる製剤処方が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の経口組成物は、(A)紅麹及び/又はその加工物(以下において、「(A)成分」とも記載する。)並びに(B)魚油(以下において、「(B)成分」とも記載する。)を含有することを特徴とする。以下、本開示の経口組成物について詳述する。なお、本明細書において、2つの数値と「~」とにより示される数値範囲は、当該2つの数値を下限値及び上限値として含むものとする。例えば、2~15重量%との表記は、2重量%以上15重量%以下を意味する。
【0013】
(A)紅麹及び/又はその加工物
本開示の経口組成物は、(A)成分として紅麹及び/又はその加工物を含有する。紅麹は、穀類に紅麹菌を付着させ、発酵させた麹である。
【0014】
本開示で使用される紅麹の製造に使用される紅麹菌は、モナコリンK生産能を有する紅麹菌であればよい。紅麹菌の具体例としては、ベニコウジカビ科(Monascaceae)に属する糸状菌が挙げられ、より具体的には、モナスカス属(Monascus)、及びバシペトスポラ属(BasIpetospora)に属する糸状菌が挙げられ、好ましくはモナスカス属(Monascus)が挙げられる。
【0015】
モナスカス属に属する糸状菌としては、例えば、モナスカス・ピローサス(M. pilosus)、モナスカス・パープレウス(M. purpureus)、モナスカス・プビゲレス(M. pubigerus)、モナスカス・アンカ(M. anka)、モナスカス・セロルベセンス(M. serorubescens)、モナスカス・ルベルス(M. rubellus)、モナスカス・カオリアング(M. kaoliang)、モナスカス・ルビギノサス(M. rubiginosus)、モナスカス・メイジャー(M. major)、モナスカス・ルバー(M. ruber)、モナスカス・パキシイ(M. paxii)、モナスカス・フリギノサス(M. fuliginosus)、モナスカス・ビトレウス(M. vitreus)、モナスカス・バルケリ(M. barkeri)、モナスカス・エスピー(Monascus sp.)、これらの変種又は変異株が挙げられる。本開示で使用される紅麹は、1種の紅麹菌を使用して製造されたものであってもよく、2種以上の紅麹菌を組み合わせて製造されたものであってもよい。これらの紅麹菌の中でも、好ましくはモナスカス・ピローサスが挙げられる。
【0016】
本開示で使用される紅麹の原料として使用される穀類の種類については、可食性があり、紅麹菌による発酵が可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、白米や玄米等の米類;小麦、大麦、ライ麦、燕麦等の麦類、大豆(白大豆、黒大豆、青大豆等)、これらの脱脂大豆、これらの胚軸等の豆類等が挙げられる。本開示で使用される紅麹は、1種の穀類を使用して製造されたものであってもよく、2種以上の穀類を組み合わせて製造されたものであってもよい。これらの穀類の中でも、好ましくは米類、より好ましくは白米が挙げられる。
【0017】
紅麹は、紅麹菌及び穀類を用いて、慣用の方法によって製造することができる。具体的には、蒸煮(炊き上げ、蒸し上げ)された穀類に紅麹菌を接種し、20~40℃程度の好気的条件で静置培養することによって紅麹を製造することができる。また、原料として使用される穀類は、必要に応じて、蒸煮前又は蒸煮後に細切又は粉砕処理に供していてもよい。
【0018】
本開示では、発酵後の紅麹をそのまま使用してもよいし、任意の加工を経た加工物(紅麹の加工物)として使用してもよい。
【0019】
紅麹の加工物を得るための加工の方法としては、紅麹由来のモナコリンKが加工物に含まれることを限度として特に限定されず、加熱、乾燥、破砕、粉砕、磨砕、及び/又は抽出等が挙げられる。紅麹の加工物の具体例としては、乾燥紅麹、乾燥紅麹の粉末物、乾燥紅麹の細粒物、紅麹のペースト;並びに、紅麹エキスの乾燥物及び紅麹エキスの濃縮エキス等が挙げられる。これらの紅麹の加工物の中でも、好ましくは乾燥紅麹、乾燥紅麹の粉末、乾燥紅麹の細粒、紅麹のペースト、より好ましくは乾燥紅麹の粉末、乾燥紅麹の細粒、更に好ましくは乾燥紅麹の粉末が挙げられる。また、紅麹の加工物に含まれる紅麹菌及び酵素は、生菌又は活性を維持した状態であってもよく、また、加熱処理等により失活されていてもよい。
【0020】
紅麹及び/又はその加工物に含まれるモナコリンKの含有量については特に限定されないが、紅麹及び/又はその加工物の総量100重量部(乾燥重量)当たりのモナコリンKの含有比率として、例えば0.5~5重量部、好ましくは1~4重量部、より好ましくは1.5~3重量部が挙げられる。
【0021】
紅麹の加工物は、商業的に入手したものを使用することもできる。例えば、乾燥米紅麹の粉末物は、商品名「V.紅麹3P-D」、「V.紅麹3P-D20」(いずれも小林バリューサポート株式会社製)として販売されており、本開示ではこれらの市販品を使用することができる。
【0022】
本開示の経口組成物に含まれる(A)成分の含有量については特に限定されないが、例えば1~20重量%、好ましくは3~15重量%、さらに好ましくは5~10重量%が挙げられる。
【0023】
(B)魚油
本開示の経口組成物は、(B)成分として魚油を含有する。魚油は、(A)成分中のモナコリンKの減量を抑制する。
【0024】
魚油は、魚から採取され、脂肪酸成分としてドコサヘキサエン酸及びエイコサペンタエン酸を含む脂肪油であればよく、由来となる魚の種類及び脂肪酸組成は特に限定されない。
【0025】
魚油の由来となる魚の具体的な種類としては、例えば、マグロ、カツオ、イワシ、サバ、サンマ、アジ、タラ等が挙げられる。本開示においては、1種の魚由来の魚油を単独で用いてもよいし、複数種の魚由来の魚油を組み合わせて用いてもよい。
【0026】
魚油の脂肪酸組成については、例えば、魚油100重量部当たりのドコサヘキサエン酸換算量(グリセリドを構成するドコサヘキサエン酸を遊離脂肪酸として換算した量、及び遊離脂肪酸として存在するドコサヘキサエン酸の総量をいう。)として、例えば20~60重量部が挙げられ、モナコリンKの減量抑制効果をより一層高める観点から、好ましくは30~55重量部、より好ましくは40~50重量部が挙げられる。
【0027】
魚油の脂肪酸組成については、ドコサヘキサエン酸換算量1重量部当たりのエイコサペンタエン酸換算量(グリセリドを構成するエイコサペンタエン酸を遊離脂肪酸として換算した量、及び遊離脂肪酸として存在するエイコサペンタエン酸の総量をいう。)として、例えば0.02~0.6重量部が挙げられ、モナコリンKの減量抑制効果をより一層高める観点から、好ましくは0.03~0.5重量部、より好ましくは0.04~0.3重量部、さらに好ましくは0.06~0.2重量部、一層好ましくは0.08~0.14重量部が挙げられる。
【0028】
本開示の経口組成物において、(B)成分の含有量については、モナコリンKの低減効果の求められる程度に応じて適宜設定すればよいが、(A)成分1重量部当たりの(B)成分の含有量として、例えば5重量部以上が挙げられ、モナコリンKの減量抑制効果をより一層高める観点から、好ましくは7重量部以上、より好ましくは9重量部以上、さらに好ましくは10重量部以上が挙げられる。(A)成分1重量部当たりの(B)成分の含有量は、その上限においても特に限定されないが、例えば30重量部以下、好ましくは20重量部以下、より好ましくは15重量部以下が挙げられる。
【0029】
本開示の経口組成物における(B)成分の具体的な含有量としては、例えば30~99重量%、好ましくは50~97重量%、より好ましくは70~95重量%、さらに好ましくは75~93重量%が挙げられる。
【0030】
その他の成分
本開示の経口組成物は、上記(A)成分及び(B)成分の他に、必要に応じて他の栄養成分及び/又は薬理成分を含有していてもよいし、含有していなくてもよい。このような栄養成分及び薬理成分としては、食品及び/又は医薬品において使用可能なものであれば特に制限されないが、例えば、ビタミン、ミネラル、糖質、脂肪酸、香料、調味剤、植物エキス等が挙げられる。これらの成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの成分の含有量については、使用する栄養成分及び/又は薬理成分の種類並びに経口組成物の用途等に応じて適宜設定される。
【0031】
更に、本開示の経口組成物は、所望の製剤形態に調製するために、必要に応じて基剤及び/又は添加剤等を含有していてもよいし、含有していなくてもよい。このような基剤及び添加剤としては、食品及び/又は医薬品に使用可能なものであれば特に制限されないが、例えば、油性基剤(例えば、植物油、上記(B)成分以外の動物油、炭化水素等)、ゲル化剤、界面活性剤、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤等が挙げられる。これらの成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの成分の含有量については、使用する基剤及び/又は添加剤の種類並びに経口組成物の用途等に応じて適宜設定される。
【0032】
製剤形態・製品分類
本開示の経口組成物の製剤形態については特に限定されず、液状、半固形状(ゲル状、ペースト状)、固体状のいずれであってもよい。これらの剤型の中でも、好ましくは液状が挙げられる。また、本開示の経口組成物は、カプセル内に収容されていてもよい。当該カプセルは、ソフトカプセル及びハードカプセルのいずれであってもよいが、好ましくはソフトカプセルである。
【0033】
本開示の経口組成物の製品分類については特に限定されず、飲食品(特別用途食品及び保健機能食品(栄養機能食品、機能性表示食品、特定保健用食品等)、並びに、一般食品(栄養補助食品、健康補助食品、栄養強化食品、栄養調整食品、サプリメント等)を含む)及び内服用医薬品(内服用の医薬部外品を含む)のいずれであってもよい。
【0034】
用途
本開示の経口組成物は、(A)成分及び/又は(B)成分の公知の作用効果を利用する用途に用いることができる。本開示の経口組成物の用途の例としては、LDLコレステロールなどの悪玉コレステロールを低下させる用途、及び/又は血中中性脂肪を低減する用途が挙げられる。
【実施例0035】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0036】
試験例1
表1に示す各成分を表示の組成となるように混合して液状の経口組成物を調製した。表1に示す紅麹は、モナスカス・ピローサスで白米を発酵させた紅麹の乾燥粉末物であって、加熱処理により紅麹菌及び酵素は失活した状態になっており、その100重量部中にモナコリンKを2重量部含む。表1に示す魚油は、その100重量部中、ドコサヘキサエン酸を46重量部含み、ドコサヘキサエン酸1重量部当たり、エイコサペンタエン酸を0.09重量部含む。
【0037】
得られた液状の経口組成物(各々、紅麹0.8g相当量)を、60℃の環境下で7日間保存した。保存前後におけるモナコリンKをHPLCにより測定した。各々の液状の経口組成物における保存前におけるモナコリンKの量を100%とした場合の、保存後におけるモナコリンKの量(%)について小数点第一位を四捨五入し、「モナコリンK残存率」として導出した。結果を表1に示す。
【0038】
【0039】
表1に示す通り、紅麹を含む経口組成物に油を含ませたところ、いずれもモナコリンKの残存率の向上が認められたが、特に、魚油を含ませた場合(実施例1)にモナコリンKの残存率が顕著に向上した。
【0040】
試験例2
表2に示す各成分を表示の組成となるように混合して液状の経口組成物を調製し、試験例1と同じ方法でモナコリンK残存率を得た。表2に示す魚油1~4それぞれの、ドコサヘキサエン酸(DHA)1重量部当たりのエイコサペンタエン酸(EPA)の重量比率は、表2の訳注に示す通りである。
【0041】
【0042】
表2に示す通り、ドコサヘキサエン酸とエイコサペンタエン酸との比率が異なる魚油でも、モナコリンKの残存率の向上が認められた。また、魚油1~魚油4で対比すると、ドコサヘキサエン酸1重量部当たりのエイコサペンタエン酸の比率が小さくなるほど、モナコリンKの残存率の向上効果が高くなる傾向が認められた。