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特開2024-87778イメージ処理装置およびイメージ処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087778
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】イメージ処理装置およびイメージ処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 3/403 20240101AFI20240624BHJP
【FI】
G06T3/403
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023197822
(22)【出願日】2023-11-22
(31)【優先権主張番号】10-2022-0178124
(32)【優先日】2022-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】310024033
【氏名又は名称】エスケーハイニックス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SK hynix Inc.
【住所又は居所原語表記】2091, Gyeongchung-daero,Bubal-eub,Icheon-si,Gyeonggi-do,Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ ジュ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ペ ジョン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イ デ ヒョン
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057CA01
5B057CA08
5B057CB01
5B057CB08
5B057CD06
5B057DC16
(57)【要約】
【課題】イメージに含まれたエッジの特性に応じて補間方式を異ならせる。
【解決手段】本開示の実施例によるイメージプロセッサ100は、第1色に対応する第1ピクセルグループ310から第1ピクセルデータ410を取得し、第1ピクセルグループ310の両側に配置され、第1色と区別される第2色に対応する第2及び第3ピクセルグループ320,330からそれぞれ第2及び第3ピクセルデータ420,430を取得する取得部110と、第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域において第1色の差及び第2色の差によって検出されたエッジの種類に応じて互いに異なる方式で、第2ピクセルデータ420または第3ピクセルデータ430のうちのいずれか1つを補間参照データとして決定する決定部120と、決定された補間参照データに基づいて、第1ピクセルデータ410の一部を第2色に対応するように補間する補間部130と、を含むことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1色に対応する第1ピクセルグループから第1ピクセルデータを取得し、前記第1ピクセルグループの両側に配置され、前記第1色と区別される第2色に対応する第2ピクセルグループおよび第3ピクセルグループからそれぞれ第2ピクセルデータおよび第3ピクセルデータを取得する取得部と、
前記第1ピクセルデータに対応するイメージ領域において、前記第1色の差および前記第2色の差によって検出されたエッジ(edge)の種類に応じて互いに異なる方式で前記第2ピクセルデータまたは前記第3ピクセルデータのうちのいずれか1つを補間参照データとして決定する決定部と、
前記決定された補間参照データに基づいて、前記第1ピクセルデータの一部を前記第2色に対応するように補間(interpolation)する補間部と、を含むことを特徴とするイメージプロセッサ。
【請求項2】
前記エッジは、
前記第1色の差は臨界値未満で、前記第2色の差は前記臨界値以上の第1エッジと、
前記第1色の差および前記第2色の差が前記臨界値以上の第2エッジと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージプロセッサ。
【請求項3】
前記決定部は、
前記イメージ領域に前記エッジがあるか否かを判断するエッジ判断部と、
前記イメージ領域に前記エッジがあると判断したことに応答して、前記第1エッジに対応する第1方式または前記第2エッジに対応する第2方式を利用して前記補間参照データを決定する補間参照決定部と、を含むことを特徴とする請求項2に記載のイメージプロセッサ。
【請求項4】
前記エッジ判断部は、
前記第1ピクセルデータ、前記第2ピクセルデータ、および前記第3ピクセルデータに基づいて前記イメージ領域に前記第1エッジがあるか否かを判断する第1エッジ判断部と、
前記イメージ領域に前記第1エッジがないと判断したことに応答して、前記第2エッジがあるか否かを判断する第2エッジ判断部と、を含むことを特徴とする請求項3に記載のイメージプロセッサ。
【請求項5】
前記第1エッジ判断部は、
前記第1ピクセルグループから第1距離以内に配置され、前記第1色に対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータと前記第1ピクセルデータとの間の類似度、および前記第1ピクセルグループから第2距離以内に配置され、前記第2色に対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータ間の類似度に基づいて、前記イメージ領域に前記第1エッジがあるか否かを判断することを特徴とする請求項4に記載のイメージプロセッサ。
【請求項6】
前記補間参照決定部は、
前記第1エッジ判断部で前記イメージ領域に前記第1エッジがあると判断したことに応答して、
前記第1ピクセルグループから第1距離以内に配置され、前記第1色に対応する前記ピクセルグループから取得されたピクセルデータの中で、前記第1ピクセルデータのうち前記一部と最も類似するピクセルグループを識別し、
前記識別された最も類似するピクセルグループが前記第2ピクセルグループと隣接する場合、前記第2ピクセルデータを前記補間参照データとして決定し、
前記識別された最も類似するピクセルグループが前記第3ピクセルグループと隣接する場合、前記第3ピクセルデータを前記補間参照データとして決定する第1補間参照決定部を含むことを特徴とする請求項5に記載のイメージプロセッサ。
【請求項7】
前記決定部は、
前記第1色に対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータに基づいて、前記第2ピクセルグループおよび前記第3ピクセルグループにそれぞれ対応する第1推定されたピクセルデータおよび第2推定されたピクセルデータを取得する推定部を含み、前記第1推定されたピクセルデータおよび前記第2推定されたピクセルデータは、前記第1色に対応することを特徴とする請求項4に記載のイメージプロセッサ。
【請求項8】
前記第2エッジ判断部は、
前記第1ピクセルデータ、前記第1ピクセルグループから第1距離以内に配置され、前記第1色に対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータ、第1推定されたピクセルデータ、または前記第2推定されたピクセルデータのうちの少なくとも一部に含まれた、指定された方向に対するグラジエント(gradient)に基づいて、前記イメージ領域に前記第2エッジがあるか否かを判断することを特徴とする請求項7に記載のイメージプロセッサ。
【請求項9】
前記補間参照決定部は、
前記第2エッジ判断部で前記イメージ領域に前記第2エッジがあると判断したことに応答して、
前記第1ピクセルデータ、前記第1ピクセルグループから第1距離以内に配置され、前記第1色に対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータ、前記第1推定されたピクセルデータ、および前記第2推定されたピクセルデータのうちの少なくとも一部に基づいて、前記イメージ領域上で前記第2エッジの位置を識別し、
前記第2エッジの位置に基づいて前記第2ピクセルデータまたは前記第3ピクセルデータのうちのいずれか1つを補間参照データとして決定する第2補間参照決定部を含むことを特徴とする請求項7に記載のイメージプロセッサ。
【請求項10】
前記補間参照決定部は、
前記エッジ判断部で前記イメージ領域に前記エッジがないと判断したことに応答して、前記第2ピクセルデータおよび前記第3ピクセルデータに基づいて前記第1ピクセルデータの一部を前記第2色に対応するよう補間する第3補間参照決定部を含むことを特徴とする請求項3に記載のイメージプロセッサ。
【請求項11】
前記第1色は、
グリーン(G)色であることを特徴とする請求項1に記載のイメージプロセッサ。
【請求項12】
前記第2色は、
レッド(R)色またはブルー(B)色であることを特徴とする請求項1に記載のイメージプロセッサ。
【請求項13】
第1色に対応する第1ピクセルグループから第1ピクセルデータを取得し、前記第1ピクセルグループの両側に配置され、前記第1色と区別される第2色に対応する第2ピクセルグループおよび第3ピクセルグループからそれぞれ第2ピクセルデータおよび第3ピクセルデータを取得するステップと、
前記第1ピクセルデータに対応するイメージ領域において、前記第1色の差および前記第2色の差によって検出されたエッジの種類に応じて互いに異なる方式で前記第2ピクセルデータまたは前記第3ピクセルデータのうちのいずれか1つを補間参照データとして決定するステップと、
前記決定された補間参照データに基づいて前記第1ピクセルデータの一部を前記第2色に対応するよう補間するステップと、を含むことを特徴とするイメージ処理方法。
【請求項14】
前記エッジは、
前記第1色の差は臨界値未満で、前記第2色の差は前記臨界値以上の第1エッジと、
前記第1色の差および前記第2色の差が前記臨界値以上の第2エッジと、を含むことを特徴とする請求項13に記載のイメージ処理方法。
【請求項15】
前記補間参照データを決定するステップは、
前記イメージ領域に前記エッジがあるか否かを判断するステップと、
前記イメージ領域に前記エッジがあると判断したことに応答して、前記第1エッジに対応する第1方式または前記第2エッジに対応する第2方式を利用して前記補間参照データを決定するステップと、を含むことを特徴とする請求項14に記載のイメージ処理方法。
【請求項16】
第1色に対応する第1ピクセルグループ、および前記第1ピクセルグループの両側に配置され、前記第1色と区別される第2色に対応する第2ピクセルグループと第3ピクセルグループを含むイメージセンサと、
前記第1ピクセルグループから取得された第1ピクセルデータ、前記第2ピクセルグループから取得された第2ピクセルデータ、および前記第3ピクセルグループから取得された第3ピクセルデータを含むイメージデータを取得する取得部と、
前記イメージデータに基づいて前記第1ピクセルデータに対応するイメージ領域において前記第1色の差および前記第2色の差によって検出されたエッジ(edge)の種類に応じて互いに異なる方式で前記第2ピクセルデータまたは前記第3ピクセルデータのうちのいずれか1つを補間参照データとして決定する決定部と、
前記決定された補間参照データに基づいて前記第1ピクセルデータの一部を前記第2色に対応するよう補間(interpolation)する補間部と、を含むことを特徴とする電子装置。
【請求項17】
前記第1ピクセルグループは、
NxN個のピクセルを含み、前記Nは2以上の自然数であることを特徴とする請求項16に記載の電子装置。
【請求項18】
前記第1ピクセルデータは、
NxN個のピクセル値を含むことを特徴とする請求項16に記載の電子装置。
【請求項19】
前記補間部は、
前記決定された補間参照データに基づいて前記第1ピクセルデータに含まれたNxN個のピクセル値のうち一部のピクセル値を前記第2色に対応するように補間することを特徴とする請求項18に記載の電子装置。
【請求項20】
前記補間部は、
前記イメージデータに含まれた前記第1色に対応するピクセルデータに基づいて、前記第2ピクセルグループに対応し、前記第1色に対応する第1推定されたピクセルデータを取得し、
前記第2ピクセルデータに含まれたNxN個のピクセル値の平均値と前記第1推定されたピクセルデータに含まれたNxN個のピクセル値の平均値との間の比率を計算し、
前記第2ピクセルデータを前記補間参照データとして決定したことに応答して、前記第1ピクセルデータに含まれたNxN個のピクセル値の一部に前記比率をかけて前記補間を実行することを特徴とする請求項19に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージデータをリモザイク(remosaic)処理する装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、高画素イメージセンサに対する要求に応じて、同じ色のカラーフィルタの下に2個以上のピクセルが配置される形態のイメージセンサが開発されている。例えば、それぞれのカラーフィルタごとに1個のピクセルに対応する一般的なベイヤーパターンの場合とは異なり、それぞれのカラーフィルタごとに4x4のピクセルに対応するn-cellパターンのイメージセンサがある。
【0003】
N-cellパターンのイメージセンサからRAWイメージを受信したISP(image signal processor)は、前記RAWイメージをベイヤーパターンなどの一般的なRGBイメージに変換するリモザイク(remosaic)動作を実行する。リモザイクの方式としては、補間(interpolation)が利用されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
N-cellパターンのイメージセンサは、ベイヤーパターンのイメージセンサに比べて、同じ色のカラーフィルタに対応するピクセル間の距離が遠い。したがって、N-cellパターンのイメージセンサが出力するイメージデータ(例えば、RAWイメージ)に対するリモザイク方式として、単純な線形補間は不十分であり得る。
【0005】
本開示は、イメージに含まれたエッジの特性に応じて補間方式を異ならせるイメージ処理装置およびイメージ処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施例によるイメージプロセッサは、第1色に対応する第1ピクセルグループから第1ピクセルデータを取得し、前記第1ピクセルグループの両側に配置され、前記第1色と区別される第2色に対応する第2ピクセルグループおよび第3ピクセルグループからそれぞれ第2ピクセルデータおよび第3ピクセルデータを取得する取得部と、前記第1ピクセルデータに対応するイメージ領域において、前記第1色の差および前記第2色の差によって検出されたエッジ(edge)の種類に応じて互いに異なる方式で前記第2ピクセルデータまたは前記第3ピクセルデータのうちのいずれか1つを補間参照データとして決定する決定部と、前記決定された補間参照データに基づいて、前記第1ピクセルデータの一部を前記第2色に対応するように補間(interpolation)する補間部と、を含むことができる。
【0007】
本開示の実施例によるイメージ処理方法は、第1色に対応する第1ピクセルグループから第1ピクセルデータを取得し、前記第1ピクセルグループの両側に配置され、前記第1色と区別される第2色に対応する第2ピクセルグループおよび第3ピクセルグループからそれぞれ第2ピクセルデータおよび第3ピクセルデータを取得するステップと、前記第1ピクセルデータに対応するイメージ領域において、前記第1色の差および前記第2色の差によって検出されたエッジの種類に応じて、互いに異なる方式で前記第2ピクセルデータまたは前記第3ピクセルデータのうちのいずれか1つを補間参照データとして決定するステップと、前記決定された補間参照データに基づいて前記第1ピクセルデータの一部を前記第2色に対応するように補間するステップと、を含むことができる。
【0008】
本開示の実施例による電子装置は、第1色に対応する第1ピクセルグループ、および前記第1ピクセルグループの両側に配置され、前記第1色と区別される第2色に対応する第2ピクセルグループと第3ピクセルグループを含むイメージセンサと、前記第1ピクセルグループから取得された第1ピクセルデータ、前記第2ピクセルグループから取得された第2ピクセルデータ、および前記第3ピクセルグループから取得された第3ピクセルデータを含むイメージデータを取得する取得部と、前記イメージデータに基づいて前記第1ピクセルデータに対応するイメージ領域において前記第1色の差および前記第2色の差によって検出されたエッジ(edge)の種類に応じて、互いに異なる方式で前記第2ピクセルデータまたは前記第3ピクセルデータのうちのいずれか1つを補間参照データとして決定する決定部と、前記決定された補間参照データに基づいて前記第1ピクセルデータの一部を前記第2色に対応するように補間(interpolation)する補間部と、を含むことができる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、一部の色だけに差があり、他の色は差が少ないエッジに対する補間性能が向上することによって、リモザイク処理されたイメージの品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例によるイメージプロセッサを説明するための図である。
図2】本発明の実施例による電子装置を説明するための図である。
図3】本発明の実施例によるイメージセンサのピクセルアレイを説明するための図である。
図4】本発明の実施例によって第1色に対応する第1ピクセルデータの一部を第2色に対応するように補間する方式を説明するための図である。
図5】本発明の実施例によるイメージプロセッサがピクセルデータに基づいて該当ピクセルグループのグラジエントを計算する方式を説明するための図である。
図6】本発明の実施例によって第1エッジまたは第2エッジにそれぞれ対応する第1方式または第2方式を利用してリモザイク処理する方法を説明するための図である。
図7】本発明の実施例によってイメージ領域に第1エッジまたは第2エッジがあるか判断する方法を説明するための図である。
図8】本発明の実施例による第1エッジの例を説明するための図である。
図9】本発明の実施例によってイメージ領域に第1エッジがあるか判断するために、第1ピクセルデータと周辺ピクセルデータとの類似度を識別する方法を説明するための図である。
図10】本発明の実施例によって第1ピクセルデータと周辺ピクセルデータとが類似する場合、イメージ領域に第1エッジがあるか判断する方法を説明するための図である。
図11】本発明の実施例によってイメージ領域に第1エッジがある場合、補間参照データを決定する方法を説明するための図である。
図12】本発明の実施例によってイメージ領域に第2エッジがあるか判断する方法を説明するための図である。
図13】本発明の実施例によってイメージ領域に第2エッジがあるか判断するための方法を説明するための図である。
図14】本発明の実施例によってイメージ領域に第2エッジがある場合、補間参照データを決定する方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書または出願に開示されている本発明の概念による実施例についての特定の構造上および機能上の説明は、単に本発明の概念による実施例を説明する目的で例示されたものであり、本発明の概念による実施例は様々な形態で実施することができ、本明細書または出願に説明される実施例に限定されるものと解釈されてはならない。
【0012】
以下では、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明の技術的思想を容易に実施できるほど詳細に説明するために、本発明の実施例を添付の図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施例によるイメージプロセッサを説明するための図である。
【0014】
図1を参照すると、イメージプロセッサ100は、取得部110、決定部120、および補間部130を含むことができる。本開示において、イメージプロセッサ100は、イメージ処理装置と呼ぶことができる。
【0015】
取得部110は、第1色に対応する第1ピクセルグループから第1ピクセルデータを取得することができ、第1ピクセルグループの両側に配置され、第1色と区別される第2色に対応する第2ピクセルグループおよび第3ピクセルグループからそれぞれ第2ピクセルデータおよび第3ピクセルデータを取得することができる。第1ピクセルグループ、第2ピクセルグループ、および第3ピクセルグループについては、図3を参照して後述する。
【0016】
決定部120は、第1ピクセルデータに対応するイメージ領域において、第1色の差および第2色の差によって検出されたエッジ(edge)の種類に応じて互いに異なる方式で、第2ピクセルデータまたは第3ピクセルデータのうちのいずれか1つを補間参照データとして決定することができる。補間参照データの決定については、図2および図7図14を参照して後述する。
【0017】
補間部130は、前記決定された補間参照データに基づいて、前記第1ピクセルデータの一部を前記第2色に対応するように補間(interpolation)できる。補間部130については、図4を参照して後述する。
【0018】
図2は、本発明の実施例による電子装置を説明するための図である。
【0019】
図2を参照すると、電子装置10は、イメージセンサ200およびイメージプロセッサ100を含むことができる。例えば、電子装置10は、デジタルカメラ、モバイル装置、スマートフォン、タブレットPC、PDA(personal digital assistant)、EDA(enterprise digital assistant)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、PMP(portable multimedia player)、モバイルインターネット装置(mobile internet device(MID))、PC(Personal Computer)、ウェアラブルデバイス(wearable device)、自動車、或いは様々な目的のカメラを含む装置に該当することができる。または、図2の電子装置10は、他の電子装置内に実装される部品やモジュール(例えば、カメラモジュール)に該当することもできる。また、図2に示すイメージセンサ200およびイメージプロセッサ100の構成は、イメージングシステムに含まれると理解できる。
【0020】
イメージセンサ200は、CCD(charge coupled device)イメージセンサまたはCMOS(complementary metal oxide semiconductor)イメージセンサとして具現されることができる。イメージセンサ200は、レンズを介して入射された被写体の光情報を電気的信号に変換し、イメージプロセッサ100に提供することができる。イメージセンサ200は、複数のピクセルを介して取得したイメージデータをイメージプロセッサ100に伝送することができる。
【0021】
図2を参照すると、イメージセンサ200は、ピクセルアレイ210を含むことができる。ピクセルアレイ210は、ロー(row)方向とカラム(column)方向に配列された複数のピクセルを含むことができる。ピクセルアレイ210の構造については、図3を参照して後述する。
【0022】
ピクセルアレイ210は、カラーフィルタアレイ211を含むことができる。カラーフィルタアレイ211は、各ピクセルに入射される光の特定波長(例えば、レッド、グリーン、ブルー)のみを通過させるカラーフィルタを含むことができる。カラーフィルタアレイ211によって、各ピクセルから取得されたピクセルデータは、特定波長の光の強度に対応することができる。ピクセルアレイ210に含まれた複数のピクセルそれぞれは、カラーフィルタの種類に応じてレッドピクセルR、ブルーピクセルBまたはグリーンピクセルGと呼ぶことができる。
【0023】
ピクセルアレイ210は、カラーフィルタアレイ211の下部に形成された複数の光電変換素子(photoelectric conversion element)を含む光電変換層213を含むことができる。光電変換層213は、それぞれのピクセルに対応する光電変換素子を含むことができる。例えば、光電変換素子は、フォトダイオード(photo diode)、フォトトランジスタ(photo transistor)、フォトゲート(photogate)、またはピンフォトダイオード(pinneed photo diode)のうちの少なくとも1つであり得る。
【0024】
イメージプロセッサ100は、イメージセンサ200から受信されたイメージデータに対してイメージ処理を実行することができる。例えば、イメージプロセッサ100は、前記イメージデータに対して補間、EIS(Electronic Image Stabilization)、色調補正、画質補正、またはサイズ調整のうちの少なくとも1つを実行することができる。イメージプロセッサ100は、前記イメージ処理を介して品質の改善されたイメージデータを取得することができる。
【0025】
図2を参照すると、イメージプロセッサ100は、受信部112、推定部114、決定部120、および補間部130を含むことができる。決定部120は、第1エッジ判断部121、第2エッジ判断部122、第1補間参照決定部123、第2補間参照決定部124、および第3補間参照決定部125を含むことができる。
【0026】
受信部112は、イメージセンサ200からイメージデータを受信することができる。例えば、受信部112は、第1色に対応する第1ピクセルグループから第1ピクセルデータを取得することができ、第1ピクセルグループの両側に配置され、第1色と区別される第2色に対応する第2ピクセルグループと第3ピクセルグループからそれぞれ第2ピクセルデータおよび第3ピクセルデータを取得することができる。第1ピクセルデータ、第2ピクセルデータ、および第3ピクセルデータについては、図4を参照して後述する。
【0027】
推定部114は、イメージデータに含まれた第1色に対応するピクセルデータに基づいて、第2ピクセルグループおよび第3ピクセルグループにそれぞれ対応する第1推定されたピクセルデータおよび第2推定されたピクセルデータを取得することができる。第1推定されたピクセルデータ、および第2推定されたピクセルデータについては、図4を参照して後述する。
【0028】
受信部112および推定部114は、図1の取得部110に含まれる構成であると理解できる。
【0029】
決定部120は、前記イメージデータに基づいて、イメージ領域から検出されたエッジの種類に応じて互いに異なる方式で補間参照データを決定することができる。エッジ判断部(例えば、第1エッジ判断部121、第2エッジ判断部122)は、イメージデータに基づいて、特定のイメージ領域にエッジがあるか否かを判断することができる。補間参照決定部(例えば、第1補間参照決定部123、第2補間参照決定部124)は、前記イメージ領域にエッジがある場合、第1エッジに対応する第1方式または第2エッジに対応する第2方式を利用して補間参照データを決定することができる。また、第3補間参照決定部125は、前記イメージ領域にエッジがない場合に、指定された方式を利用して補間参照データを決定することができる。決定部120の詳細な動作については、図7図14を参照して後述する。
【0030】
補間部130は、前記決定された補間参照データに基づいて、前記イメージデータの一部を他の色で補間することができる。補間部130の詳細な動作については、図4を参照して後述する。
【0031】
図3は、本発明の実施例によるイメージセンサのピクセルアレイを説明するための図である。
【0032】
図3を参照すると、イメージセンサ200のピクセルアレイ210は、複数のピクセルを含むことができる。本開示のピクセルアレイ210は、カラーフィルタアレイ211に含まれたカラーフィルタごとに2以上のピクセルが対応するn-cellパターンを有することができる。図3を参照すると、ピクセルアレイ210は、それぞれのカラーフィルタに対応するNxN個(ただし、Nは2以上の自然数)のピクセルを含むピクセルグループを含むことができる。例えば、ピクセルアレイ210は、第1色(例えば、G)に対応する4x4個のピクセルを含む第1ピクセルグループ310を含むことができる。また、ピクセルアレイ210は、第2色(例えば、R)に対応する4x4個のピクセルをそれぞれ含む第2ピクセルグループ320と第3ピクセルグループ330を含むことができる。第2ピクセルグループ320と第3ピクセルグループ330は、第1ピクセルグループ310の両側に配置されたピクセルグループであり得る。
【0033】
イメージセンサ200は、R色、G色、およびB色に対応するカラーフィルタを含むカラーフィルタアレイ211を含むことができる。本開示において、第1色は、G色を表すことができ、第2色は、R色またはB色を表すことができる。また、本開示において、特定の色(例えば、R、G、B)に対応するピクセルまたは特定の色のピクセルとは、該当色に対応するカラーフィルタを通過した入射光に基づいてピクセル値を取得するピクセルであり得る。例えば、G色に対応するピクセル(または、G色のピクセル)は、入射光の中からG色に対応する光の強度に対するピクセル値を取得することができる。
【0034】
イメージセンサ200は、複数のピクセルを介してピクセル値を取得することができる。また、イメージセンサ200は、ピクセルグループを介してピクセルデータを取得することができる。前記ピクセルデータは、NXN個のピクセル値を含むと理解できる。例えば、イメージセンサ200は、第1色(例えば、G色)に対応する第1ピクセルグループ310を介して第1ピクセルデータを取得することができ、第2色(例えば、R色)に対応する第2ピクセルグループ320を介して第2ピクセルデータを取得することができ、第2色に対応する第3ピクセルグループ330を介して第3ピクセルデータを取得することができる。前記第1ピクセルデータは、第1色に対応するNXN個のピクセル値を含むことができ、前記第2ピクセルデータと前記第3ピクセルデータは、それぞれ第2色に対応するNXN個のピクセル値を含むことができる。
【0035】
イメージセンサ200は、複数のピクセルを介して取得したイメージデータをイメージプロセッサ100に提供することができる。例えば、イメージセンサ200は、第1ピクセルグループ310から取得された第1ピクセルデータ、第2ピクセルグループ320から取得された第2ピクセルデータ、および第3ピクセルグループ330から取得された第3ピクセルデータを含むイメージデータを出力することができる。イメージプロセッサ100の受信部112は、イメージセンサ200から前記イメージデータを受信することができる。
【0036】
本開示では、ピクセルアレイ210に含まれたピクセルグループ(例えば、第1ピクセルグループ310、第2ピクセルグループ320、第3ピクセルグループ330)に4x4個のピクセルが含まれるとして図示されるか、説明されるが、これは説明の便宜のためのものであり、本開示の権利範囲を限定しない。例えば、各ピクセルグループごとに2x2個のピクセルを含む場合にも、本開示の実施例は適用できる。
【0037】
また、本開示では、主に第2色がR色であることを基準に説明されるが、これは説明の便宜のためのものであり、第2色がB色である場合にも、本開示の実施例は適用できる。
【0038】
図4は、本発明の実施例によって第1色に対応する第1ピクセルデータの一部を第2色に対応するように補間する方式を説明するための図である。
【0039】
図4を参照すると、イメージデータ400は、図3と関連して説明されたイメージデータであり得る。イメージセンサ200は、第1ピクセルグループ310を介して取得された第1ピクセルデータ410、第2ピクセルグループ320を介して取得された第2ピクセルデータ420、および第3ピクセルグループ330を介して取得された第3ピクセルデータ430を含むイメージデータ400を取得することができる。イメージプロセッサ100(例えば、取得部110)は、イメージセンサ200からイメージデータ400を取得することができる。
【0040】
本開示では、説明の便宜のために、第1ピクセルデータ410はG、第2ピクセルデータ420はR、第3ピクセルデータ430はRと呼ぶことができる。Gは、補間対象になるピクセルデータを指すことができる。R、Rは、Gのうちの一部のピクセル値をR色で補間するにあたり、補間参照データ(または、補間参照データの候補)に該当するピクセルデータを指すことができる。
【0041】
イメージプロセッサ100(例えば、受信部112)は、イメージセンサ200からイメージデータ400を受信することができる。イメージプロセッサ100(例えば、推定部114)は、イメージデータ400に含まれた第1色Gに対応するピクセルデータに基づいて、第2ピクセルグループ320および第3ピクセルグループ330にそれぞれ対応する第1推定されたピクセルデータ425および第2推定されたピクセルデータ435を取得することができる。第1推定されたピクセルデータ425はpG、第2推定されたピクセルデータ435はpGと呼ぶことができる。前記pGはpseudo greenの略であり、G色に対応するピクセル値を利用して、G色ではない色(R、B)のピクセルに対応するように推定されたデータを意味することができる。
【0042】
例えば、イメージプロセッサ100(例えば、推定部114)は、一般的なpolynomial fittingを利用してpGを計算することができる。推定部114は、G色のピクセル値のうちピクセル値450を中心に、水平方向のピクセル値4個と垂直方向のピクセル値4個を利用して、pGの一部に該当するピクセル値450を計算することができる。推定部114は、前記水平方向のピクセル値4個と垂直方向のピクセル値4個を利用して、各方向の明るさ変化曲線を求め、前記求められた明るさ変化曲線を利用してピクセル値450を取得することができる。
【0043】
推定部114は、第2ピクセルグループ320や第3ピクセルグループ330以外にも、Gではない他の色(R、B)のピクセルグループに対応するpGを取得することができる。例えば、推定部114は、受信部112を介してイメージデータ400を受信した後、イメージデータ400の全領域に対してG値を推定することができる。これにより、推定部114は、イメージデータ400と同じ解像度を有するGプレーン(plane)を取得することができる。前記Gプレーンは、G色のピクセルから取得されたGデータおよびこれを利用して推定されたpGデータを含むことができる。
【0044】
図4を参照すると、イメージプロセッサ100(例えば、補間部130)は、第2ピクセルデータ420、第3ピクセルデータ430、第1推定されたピクセルデータ425、および第2推定されたピクセルデータ435に基づいて、第1ピクセルデータ410の一部のピクセル値419を補間することができる。イメージプロセッサ100(例えば、補間部130)は、第2ピクセルデータ420と第1推定されたピクセルデータ425との比率(R/pG)、および第3ピクセルデータ430と第2推定されたピクセルデータ435との比率(R/pG)を利用して、第1ピクセルデータ410の一部のピクセル値419を補間することができる。例えば、補間部130は、第2ピクセルデータ420に含まれたNxN個のピクセル値の平均値と、第1推定されたピクセルデータ425に含まれたNxN個のピクセル値の平均値との間の比率、すなわちR/pGを利用することができる。また、イメージプロセッサ100(例えば、補間部130)は、第3ピクセルデータ430に含まれたNxN個のピクセル値の平均値と、第2推定されたピクセルデータ435に含まれたNxN個のピクセル値の平均値との間の比率、すなわちR/pGを利用することもできる。
【0045】
イメージプロセッサ100(例えば、補間部130)は、Gの一部のピクセル値419にR/pGをかけることで、R色に対応するように補間されたピクセル値490を取得することができる。このとき、イメージプロセッサ100(例えば、補間部130)は、補間参照データがどれであるかに応じて補間対象のピクセル値419にR/pGをかけて、補間されたピクセル値490を求めるか、R/pGをかけて、補間されたピクセル値490を求めるか、またはR/pGとR/pGを共に利用して、補間されたピクセル値490を求めることができる。例えば、補間部130は、補間対象のピクセル値419に対応する補間参照データが第2ピクセルデータ420であると決定した場合、ピクセル値419にR/pGをかけて、補間されたピクセル値490を取得することができる。他の例を挙げると、補間部130は、補間対象のピクセル値419に対応する補間参照データが第3ピクセルデータ430であると決定した場合、ピクセル値419にR/pGをかけて、補間されたピクセル値490を取得することができる。さらに他の例を挙げると、補間部130は、補間対象のピクセル値419に対応する補間参照データが第2ピクセルデータ420と第3ピクセルデータ430であると決定した場合、比率に応じてR/pGとR/pGに基づいて演算された別途の比率R/pGをピクセル値419にかけて、補間されたピクセル値490を取得することもできる。
【0046】
すなわち、本開示によるイメージプロセッサ100は、決定部120を介して予め指定された方式を利用して補間参照データを決定することができ、補間部130を介して前記決定された補間参照データに基づいて、補間対象のピクセル値419を補間することができる。したがって、補間部130で第1ピクセルデータ410の一部を第2色R、Bで補間するためには、決定部120を介して補間参照データを決定する動作が先行されなければならない。以下では、G色のピクセルデータの一部をRやB色で補間する際に、決定部120で補間参照データを決定する方法、特に撮影される場面に含まれたエッジ(edge)付近で補間参照データを決定する方法について説明する。
【0047】
図5は、本発明の実施例によるイメージプロセッサが、ピクセルデータに基づいて該当ピクセルグループのグラジエントを計算する方式を説明するための図である。
【0048】
イメージプロセッサ100(例えば、決定部120)は、各ピクセルグループごとに方向別グラジエント(gradient)を計算することができる。例えば、決定部120は、各ピクセルグループから取得されたピクセルデータに基づいて、水平方向(horizontal)、垂直方向(vertical)、右上向き対角線方向(diagonal)、および左上向き対角線方向のグラジエントを計算することができる。その例として、図5では、第1ピクセルデータ410に含まれた水平方向のグラジエントGhorを計算する方法について説明する。
【0049】
イメージプロセッサ100(例えば、決定部120)は、グラジエントを求めたい方向(例えば、水平方向)に1~N-1ピクセルの距離にあるピクセルとの明るさの差に基づいて、グラジエントを計算することができる。例えば、各ピクセルグループが4x4個のピクセルを含む場合、イメージプロセッサ100は、1ピクセルの距離にあるピクセル間の明るさの差の平均値であるGhor,1、2ピクセルの距離にあるピクセル間の明るさの差の平均値であるGhor,2、3ピクセルの距離にあるピクセル間の明るさの差の平均値であるGhor,3を計算することができる。このとき、1ピクセルの距離とは、特定のピクセルに直に隣接するピクセルとの距離を表すことができる。イメージプロセッサ100(例えば、決定部120)は、Ghor,1、Ghor,2、およびGhor,3の平均値をGhorであると決定することができる。すなわち、Ghor=(Ghor,1+Ghor,2+Ghor,3)/3という数式によって、第1ピクセルデータ410に含まれた水平方向のグラジエントGhorが計算されることができる。
【0050】
図6は、本発明の実施例によって第1エッジまたは第2エッジにそれぞれ対応する第1方式または第2方式を利用してリモザイク処理する方法を説明するための図である。図6で説明する方法は、電子装置10または電子装置10に含まれたイメージプロセッサ100が実行するとして理解できる。
【0051】
ステップS610において、取得部110は、第1色に対応する第1ピクセルグループ310から第1ピクセルデータ410を取得し、第1ピクセルグループ310の両側に配置され、第2色に対応する第2ピクセルグループ320および第3ピクセルグループ330からそれぞれ第2ピクセルデータ420および第3ピクセルデータ430を取得することができる。例えば、イメージセンサ200は、ピクセルアレイ210を介してイメージデータ400を取得することができ、イメージプロセッサ100は、取得部110を介してイメージセンサ200からイメージデータ400を取得することができる。
【0052】
ステップS620において、決定部120は、第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域において、第1色の差および第2色の差によって検出されたエッジの種類に応じて互いに異なる方式で第2ピクセルデータ420または第3ピクセルデータ430のうちのいずれか1つを補間参照データとして決定することができる。
【0053】
イメージプロセッサ100(例えば、第1エッジ判断部121、第2エッジ判断部122)は、イメージデータ400に基づいて第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域にエッジ(edge)があるか否かを判断することができる。エッジ判断部(例えば、第1エッジ判断部121、第2エッジ判断部122)は、イメージセンサ200を介して撮影された場面のうち、第1ピクセルグループ310に対応する領域にエッジが存在するか否かを判断することができる。前記エッジには、第1エッジおよび第2エッジが含まれることができる。第1エッジは、第1エッジを基準に、第1色Gの差は臨界値未満で、第2色RまたはBの差は臨界値以上のエッジであり得る。第2エッジは、第2エッジを基準に、第1色Gの差および第2色R、Bの差が臨界値以上のエッジであり得る。第1エッジまたは第2エッジが含まれているか判断する具体的な方法については、図7等を参照して後述する。
【0054】
イメージプロセッサ100(例えば、第1補間参照決定部123、第2補間参照決定部124)は、イメージ領域にエッジがあると判断したことに応答して、第1エッジに対応する第1方式または第2エッジに対応する第2方式を利用して、第2ピクセルデータ420または第3ピクセルデータ430のうちのいずれか1つを補間参照データとして決定することができる。第1方式および第2方式についての詳細な説明は、図7等を参照して後述する。
【0055】
イメージプロセッサ100(例えば、第1補間参照決定部123、第2補間参照決定部124)は、イメージ領域にエッジがある場合、第2ピクセルデータ420と第3ピクセルデータ430を全て利用して補間せず、どちらか一方のみを利用して補間することができる。特定のイメージ領域にエッジがある場合、撮影される場面では、該当エッジを基準に両方が互いに異なる色と明るさを有することができる。したがって、エッジがある領域において、互いに異なる色と明るさを有する両方のピクセルデータを全て利用して補間すると、リモザイクの性能が低下され得る。本開示のイメージプロセッサ100(例えば、第1補間参照決定部123、第2補間参照決定部124)は、エッジがある場合に、補間対象のピクセル値419がエッジを基準にどちらに属するかを判断することによって、第2ピクセルデータ420または第3ピクセルデータ430のうちのいずれか1つだけを補間参照データとして決定することができる。
【0056】
ステップS630において、イメージプロセッサ100(例えば、補間部130)は、前記決定された補間参照データに基づいて、第1ピクセルデータ410の一部を第2色R、Bに対応するように補間することができる。G色に対応する第1ピクセルデータ410の一部のピクセル値を第2色R、Bに対応するように補間する方法としては、図4で説明された方法を利用できる。
【0057】
図6を参照すると、本開示のイメージプロセッサ100(例えば、決定部120)は、補間対象になるピクセルデータG領域に第1エッジがあるか、または第2エッジがあるか否かによって、互いに異なる方式で補間参照データを決定することができる。すなわち、電子装置10は、イメージに含まれたエッジを検出するだけでなく、該当エッジの特性まで判断することができる。したがって、本開示によるイメージプロセッサ100が補間参照データを決定する正確度を従来に比べて向上させることができる。特に、本開示によれば、一部の色(RまたはB)にのみ差があり、その他の色には差が少ない境界でも補間性能を向上させることができる。したがって、本開示によって取得されたリモザイクイメージの品質が向上することができる。図7では、図6で説明されたイメージ処理方法をより具体的に説明する。
【0058】
図7は、本発明の実施例によってイメージ領域に第1エッジまたは第2エッジがあるか判断する方法を説明するための図である。図7で説明される方法は、電子装置10または電子装置10に含まれたイメージプロセッサ100が実行すると理解できる。
【0059】
ステップS710において、イメージプロセッサ100(例えば、受信部112)は、第1ピクセルグループ310から取得された第1ピクセルデータ410、第2ピクセルグループ320から取得された第2ピクセルデータ420、および第3ピクセルグループ330から取得された第3ピクセルデータ430を含むイメージデータ400を取得することができる。ステップS710は、図6のステップS610に対応できる。
【0060】
ステップS720において、イメージプロセッサ100(例えば、推定部114)は、イメージデータ400に含まれた第1色Gに対応するピクセルデータに基づいて、第2ピクセルグループ320および第3ピクセルグループ330にそれぞれ対応し、第1色Gに対応する第1推定されたピクセルデータ425および第2推定されたピクセルデータ435を取得することができる。pGデータを取得する方法としては、図4で説明された方法を利用できる。
【0061】
ステップS730において、イメージプロセッサ100(例えば、第1エッジ判断部121)は、イメージデータ400に基づいて、第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域に第1エッジがあるか否かを判断することができる。例えば、第1エッジとは、第1エッジを基準に、R色の差のみが存在するか、B色の差のみが存在するエッジであり得る。すなわち、本開示において、G色とB色の差はないか、または無視できるほど小さく、R色の差は一定レベル以上の境界線を第1エッジと呼ぶことができる。また、G色とR色の差はないか、または無視できるほど小さく、B色の差は一定レベル以上の境界線も第1エッジと呼ぶことができる。第1エッジの例については、図8を参照して後述する。また、第1エッジが存在するか否かを判断する具体的な方法の例は、図9および図10を参照して後述する。
【0062】
ステップS740において、第1エッジ判断部121で前記イメージ領域に第1エッジがあると判断したことに応答して、イメージプロセッサ100(例えば、第1補間参照決定部123)は、第1エッジに対応する第1方式を利用して第2ピクセルデータ420または第3ピクセルデータ430のうちのいずれか1つを補間参照データとして決定することができる。第1方式の具体的な例は、図11を参照して後述する。
【0063】
ステップS750において、イメージプロセッサ100(例えば、第2エッジ判断部122)は、前記イメージ領域に第1エッジがないと判断したことに応答して、前記イメージ領域に第2エッジがあるか否かを判断することができる。例えば、第2エッジとは、第2エッジを基準に、R、G、B色の全てに一定レベル以上の差があるエッジであり得る。第2エッジが存在するか否かを判断する具体的な方法の例は、図12および図13を参照して後述する。
【0064】
ステップS760において、第2エッジ判断部122で前記イメージ領域に第2エッジがあると判断したことに応答して、イメージプロセッサ100(例えば、第2補間参照決定部124)は、第2エッジに対応する第2方式を利用して、第2ピクセルデータ420または第3ピクセルデータ430のうちのいずれか1つを補間参照データとして決定することができる。第2方式の具体的な例は、図14を参照して後述する。
【0065】
ステップS770において、イメージプロセッサ100(例えば、第3補間参照決定部125)は、前記イメージ領域に第2エッジがないと判断したことに応答して、第2ピクセルデータ420および第3ピクセルデータ430を補間参照データとして決定することができる。ステップS730とステップS750において、前記イメージ領域に第1エッジと第2エッジのいずれもないと判断された場合、前記イメージ領域はエッジを含まない領域であり得る。したがって、第3補間参照決定部125は、第2ピクセルデータ420と第3ピクセルデータ430を共に参照して補間を実行することができる。
【0066】
ステップS780において、イメージプロセッサ100(例えば、補間部130)は、決定された補間参照データに基づいて、第1ピクセルデータ410の一部を第2色R、Bに対応するように補間することができる。ステップS780は、図6のステップS630に対応できる。
【0067】
図8は、本発明の実施例による第1エッジの例を説明するための図である。
【0068】
参照番号810は、第1エッジ801の例を示す。第1エッジ801は、第1エッジ801を基準に、第1色Gの差は臨界値未満で、第2色Rの差は臨界値以上のエッジであり得る。
【0069】
例えば、参照番号810において、第1エッジ801を基準に左領域の場合、R値は50、G値は127、B値は190であり、第1エッジ801を基準に右領域の場合、R値は180、G値は129、B値は189であり得る。参照番号810によれば、第1エッジ801を基準にR値の差は130で、一定レベル以上の差があるが、G値の差は2、B値の差は1で、一定レベル未満の差だけがあり得る。参照番号810の場合のように、エッジを基準にR色の差は一定レベル以上であり、G色とB色の差はないか、または非常に小さい場合、該当エッジは第1エッジ801に該当することができる。
【0070】
参照番号810では、エッジを基準にR色の差は大きく、G色とB色の差は小さい第1エッジ801を説明したが、B色の差は大きく、R色とG色の差は小さい場合にも第1エッジに該当することができる。すなわち、本開示の第1エッジは、第1エッジを基準にRの差やBの差は有意義であるが、残りの2色の差は大きくない場合のエッジを意味することができる。ただし、説明の便宜のために、図8に示された第1エッジ801は、第1エッジ801を基準にR色の差が臨界値以上で、G色とB色の差は臨界値未満の場合を前提に説明する。
【0071】
エッジを基準にR、G、Bの差がいずれも一定レベル以上の場合(例えば、第2エッジ)に比べ、第1エッジ801は、第1エッジ801を基準にG色とB色の差が非常に小さいので、従来のリモザイク方式では、電子装置が第1エッジ801の存在または位置を識別しにくかった。
【0072】
例えば、参照番号820の場合には、第1エッジ801がR色に対応するピクセルデータ領域を通るので、イメージプロセッサ100(例えば、第1エッジ判断部121)は、第2ピクセルデータ420と第3ピクセルデータ430に基づいて第1エッジ801の位置を識別することができる。しかしながら、参照番号830の場合には、第1エッジ801がR色に対応するピクセルデータ領域を通らなく、G色とB色に対応するピクセルデータ領域だけを通るので、従来の方式では第1エッジ801の位置を識別しにくい場合があった。第1エッジ801の正確な位置を識別できないと、G色のピクセル値に対する補間の正確度が減少する可能性がある。
【0073】
ただし、本開示では、図9および図10で説明される方法を利用して、参照番号820だけでなく、参照番号830の状況でも第1エッジ801の存在および位置を識別することができ、図11で説明される方法を利用して第1エッジ801周辺の補間性能を向上させることができる。
【0074】
図9は、本発明の実施例によってイメージ領域に第1エッジがあるか判断するために、第1ピクセルデータと周辺ピクセルデータとの類似度を識別する方法を説明するための図である。
【0075】
図9を参照すると、イメージプロセッサ100がイメージセンサ200から取得したイメージデータ400は、第1ピクセルデータ410(G)および第1ピクセルグループ310から第1距離以内に配置され、第1色Gに対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータG、G、G、Gを含むことができる。
【0076】
イメージプロセッサ100(例えば、第1エッジ判断部121)は、第1ピクセルデータ410(G)と第1ピクセルグループ310から第1距離以内に配置され、第1色Gに対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータ G、G、G、Gとの間の類似度を識別することができる。イメージプロセッサ100(例えば、第1エッジ判断部121)は、Gと G(または、 G、G、G)との間の平均明るさの差またはグラジエント方向の差に基づいて前記類似度を識別することができる。
【0077】
例えば、第1エッジ判断部121は、G(または、G、G、G)に含まれたピクセル値の明るさの平均値とGに含まれたピクセル値の明るさの平均値との間の差が臨界値未満であるか否かを識別することができる。他の例を挙げると、第1エッジ判断部121は、G(または、G、G、G)に基づいて計算された4方向のグラジエントのうち最も大きいグラジエント(以下、代表グラジエント)の方向がGに基づいて計算された代表グラジエントの方向と一致するか否かを識別することができる。
【0078】
イメージプロセッサ100(例えば、第1エッジ判断部121)は、G(または、G、G、G)に含まれたピクセル値の明るさの平均値とGに含まれたピクセル値の明るさの平均値との間の差が臨界値未満であり、G(または、G、G、G)に基づいて計算された代表グラジエントの方向がGに基づいて計算された代表グラジエントの方向と一致する場合、G(または、G、G、G)がGと類似すると判断できる。
【0079】
イメージプロセッサ100(例えば、第1エッジ判断部121)は、G、G、G、およびGが全てGと類似すると判断される場合、図10に従って、第1エッジ801が存在するか否かを判断することができる。
【0080】
イメージプロセッサ100(例えば、第1エッジ判断部121)は、G、G、G、またはGのうちの少なくとも1つがGと類似しないと判断される場合、第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域に第1エッジ801がないと判断することができる。G、G、G、またはGのうちの少なくとも1つがGと類似しないと判断される場合、図7のステップS730において「いいえ」に該当するので、イメージプロセッサ100(例えば、第2エッジ判断部122)は、ステップS750に従って、前記イメージ領域に第2エッジがあるか否かを判断することができる。
【0081】
図10は、本発明の実施例によって第1ピクセルデータと周辺ピクセルデータとが類似する場合、イメージ領域に第1エッジがあるか判断する方法を説明するための図である。
【0082】
イメージプロセッサ100(例えば、第1エッジ判断部121)は、図9で説明されたように、第1ピクセルデータ410(G)と、第1ピクセルグループ310から第1距離以内に配置され、第1色Gに対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータG、G、G、Gとが類似すると判断した場合、図10で説明される方法によって、第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域に第1エッジ801、1001があるか判断することができる。
【0083】
図10の参照番号1010を参照すると、第1エッジ判断部121は、第1ピクセルグループ310から第2距離以内に配置され、第2色Rに対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータR、R、R、R、R、R間の類似度を識別することができる。
【0084】
例えば、第1エッジ判断部121は、R、R、R、R間の類似度を識別することができる。第1エッジ判断部121は、RとRとの間の明るさの差と、RとRとの間の明るさの差は臨界値以上であり、RとRとの間の明るさの差と、RとRとの間の明るさの差は臨界値未満であると判断される場合、第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域に垂直方向の第1エッジ801があると判断することができる。
【0085】
第1エッジ判断部121は、R、R、R、R間の類似度を識別した結果、前記イメージ領域に第1エッジ801があると判断されない場合、R、R、R、R間の類似度を識別することができる。第1エッジ判断部121は、RとRとの間の明るさの差と、RとRとの間の明るさの差は臨界値以上であり、RとRとの間の明るさの差と、RとRとの間の明るさの差は臨界値未満であると判断される場合、第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域に垂直方向の第1エッジ801があると判断することができる。
【0086】
図10の参照番号1020を参照すると、第1エッジ判断部121は、第1ピクセルグループ310から第2距離以内に配置され、第2色Bに対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータB、B、B、B、B、B間の類似度を識別することができる。参照番号1020の第1エッジ1001は、第1エッジ801とは異なり、B色の差は臨界値以上で、R色とG色の差は臨界値未満であるエッジであり得る。
【0087】
例えば、第1エッジ判断部121は、B、B、B、B間の類似度を識別することができる。第1エッジ判断部121は、BとBとの間の明るさの差と、BとBとの間の明るさの差は臨界値以上であり、BとBとの間の明るさの差と、BとBとの間の明るさの差は臨界値未満であると判断される場合、第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域に水平方向の第1エッジ1001があると判断することができる。
【0088】
第1エッジ判断部121は、B、B、B、B間の類似度を識別した結果、前記イメージ領域に第1エッジ1001があると判断されない場合、B、B、B、B間の類似度を識別することができる。第1エッジ判断部121は、BとBとの間の明るさの差と、BとBとの間の明るさの差は臨界値以上であり、BとBとの間の明るさの差と、BとBとの間の明るさの差は臨界値未満であると判断される場合、第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域に水平方向の第1エッジ1001があると判断することができる。
【0089】
第1エッジ判断部121は、第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域に第1エッジ801、1001があるか否かを判断するために、R~R、R~R、B~B、B~B間の類似度をそれぞれ判断することができる。第1エッジ判断部121は、前記類似度に基づいて、前記イメージ領域に垂直方向の第1エッジ801または水平方向の第1エッジ1001があると判断できる。イメージプロセッサ100は、第1エッジ判断部121を介して前記イメージ領域に第1エッジ801、1001があると判断したことに応答して、図11で説明される第1方式によってリモザイクを実行することができる。第1エッジ判断部121が前記類似度に基づいて前記イメージ領域に第1エッジ801、1001がないと判断する場合には、図7のステップS730において「いいえ」に該当するので、イメージプロセッサ100(例えば、第2エッジ判断部122)は、ステップS750に従って、前記イメージ領域に第2エッジがあるか否かを判断することができる。
【0090】
図11は、本発明の実施例によってイメージ領域に第1エッジがある場合、補間参照データを決定する方法を説明するための図である。
【0091】
図11では、第1エッジ判断部121が第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域に第1エッジ801、1001があると判断した場合、第1補間参照決定部123が第1方式に従って第2ピクセルデータ420または第3ピクセルデータ430のうちのいずれか1つを補間参照データとして決定する方法を説明する。このとき、説明の便宜のため、R色の差が臨界値以上で、G色とB色の差は臨界値未満の第1エッジ801を基準に補間参照データの決定方法を説明するが、第1エッジ1001に対しても該当方法を適用できる。
【0092】
第1補間参照決定部123は、第1ピクセルグループ310から前記第1距離以内に配置され、第1色Gに対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータG、G、G、Gの中で、第1ピクセルデータ410のうち一部のピクセル値1101と最も類似するピクセルグループを識別することができる。第1補間参照決定部123は、前記識別された最も類似するピクセルグループが第2ピクセルグループ320と隣接する場合、第2ピクセルデータ420(R)を補間参照データとして決定し、前記識別された最も類似するピクセルグループが第3ピクセルグループ330と隣接する場合、第3ピクセルデータ430(R)を補間参照データとして決定することができる。
【0093】
例えば、第1エッジ判断部121が、R、R、R、R間の類似度に基づいてイメージ領域に第1エッジ801があると判断した場合、第1補間参照決定部123は、Gの平均明るさとGの平均明るさのうちピクセル値1101とより類似するものを選択することができる。第1補間参照決定部123がピクセル値1101とGの平均値がより類似すると判断した場合、第2ピクセルデータ420(R)を補間参照データとして決定することができる。第1補間参照決定部123がピクセル値1101とGの平均値がより類似すると判断した場合には、第3ピクセルデータ430(R)を補間参照データとして決定することができる。
【0094】
他の例を挙げると、第1エッジ判断部121が、R、R、R、R間の類似度に基づいてイメージ領域に第1エッジ801があると判断した場合、第1補間参照決定部123は、Gの平均明るさとGの平均明るさのうちピクセル値1101とより類似するものを選択することができる。第1補間参照決定部123がピクセル値1101とGの平均値がより類似すると判断した場合、第2ピクセルデータ420(R)を補間参照データとして決定することができる。第1補間参照決定部123がピクセル値1101とGの平均値がより類似すると判断した場合には、第3ピクセルデータ430(R)を補間参照データとして決定することができる。
【0095】
図12は、本発明の実施例によってイメージ領域に第2エッジがあるか判断する方法を説明するための図である。図13は、本発明の実施例によってイメージ領域に第2エッジがあるか判断するための方法を説明するための図である。
【0096】
イメージプロセッサ100(例えば、第2エッジ判断部122)は、第1ピクセルデータ410に対応するイメージ領域に第1エッジ801、1001がないと判断したことに応答して、前記イメージ領域に第2エッジがあるか否かを判断することができる。図12および図13では、第2エッジ判断部122がイメージデータ400に基づいて前記イメージ領域に第2エッジがあるか判断する方法を説明する。
【0097】
第2エッジ判断部122は、第1ピクセルデータG、第1ピクセルグループ310から第1距離以内に配置され、第1色Gに対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータG、G、G、G、第1推定されたピクセルデータpGL、または第2推定されたピクセルデータpGのうちの少なくとも一部に含まれた、指定された方向に対するグラジエント(gradient)に基づいて、前記イメージ領域に前記第2エッジがあるか否かを判断することができる。
【0098】
図5で説明されたように、イメージプロセッサ100は、各ピクセルグループごとに方向別グラジエント(gradient)を計算することができる。例えば、イメージプロセッサ100は、各ピクセルグループから取得されたピクセルデータ(例えば、G、G、G、G、G)または各ピクセルグループに対応するように推定されたピクセルデータ(例えば、pG、pGL、pGU、pGD)に基づいて、水平方向(horizontal)、垂直方向(vertical)、右上向き対角線方向(diagonal)、および左上向き対角線方向のグラジエントを取得することができる。
【0099】
第2エッジ判断部122は、各ピクセルグループに対応するピクセルデータに基づいて、Gに対応するイメージ領域に第2エッジが存在するか否かおよび第2エッジが存在する場合に、第2エッジの方向と位置を識別することができる。
【0100】
例えば、参照番号1210を参照すると、イメージプロセッサ100は、G、pGU、およびpGに基づいてそれぞれのピクセルデータに含まれた水平方向のグラジエントを計算することができる。図13を併せて参照すると、イメージプロセッサ100は、pGの水平方向グラジエントGhor_1、Gの水平方向グラジエントGhor_2、およびpGの水平方向グラジエントGhor_3を取得することができる。イメージプロセッサ100は、Ghor_1、Ghor_2、およびGhor_3の平均値であるGhorを取得することができる。
【0101】
参照番号1220を参照すると、イメージプロセッサ100は、G、pG、およびpGに基づいてそれぞれのピクセルデータに含まれた垂直方向のグラジエントを計算することができる。イメージプロセッサ100は、Ghorの場合と同様に、G、pG、およびpGでそれぞれ計算されたGver_1、Gver_2、およびGver_3を取得することができ、Gver_1、Gver_2、およびGver_3の平均値であるGverを取得することができる。
【0102】
参照番号1230を参照すると、イメージプロセッサ100は、G、G、およびGに基づいてそれぞれのピクセルデータに含まれた右上向き対角線方向のグラジエントを計算することができる。イメージプロセッサ100は、Ghorの場合と同様に、G、G、およびGでそれぞれ計算されたGdia1_1、Gdia1_2、およびGdia1_3を取得することができ、Gdia1_1、Gdia1_2、およびGdia1_3の平均値であるGdia1を取得することができる。
【0103】
参照番号1240を参照すると、イメージプロセッサ100は、G、G、およびGに基づいてそれぞれのピクセルデータに含まれた左上向き対角線方向のグラジエントを計算することができる。イメージプロセッサ100は、Ghorの場合と同様に、G、G、およびGでそれぞれ計算されたGdia2_1、Gdia2_2、およびGdia2_3を取得することができ、Gdia2_1、Gdia2_2、および Gdia2_3の平均値であるGdia2を取得することができる。
【0104】
第2エッジ判断部122は、Ghor、Gver、Gdia1、およびGdia2に基づいて、第1ピクセルデータGに対応するイメージ領域に第2エッジがあるか判断できる。例えば、Ghor、Gver、Gdia1、およびGdia2のうちで最大グラジエントをGmax、最小グラジエントをGminとすると、「(Gmax-Gmin)/GMin≧臨界値」という数式を満たす場合、第2エッジ判断部122は、前記イメージ領域に第2エッジがあると判断できる。
【0105】
第2エッジ判断部122は、「(Gmax-Gmin)/Gmin≧臨界値」という数式が満たされ、前記イメージ領域に第2エッジがあると判断した場合、Gmaxの垂直方向が第2エッジの方向であると判断できる。例えば、図12の参照番号1210のようにGhorがGmaxである場合、第2エッジ判断部122は、前記イメージ領域に垂直方向の第2エッジがあると判断できる。他の例を挙げると、図12の参照番号1220のようにGverがGmaxである場合、第2エッジ判断部122は、前記イメージ領域に水平方向の第2エッジがあると判断できる。別の例を挙げると、図12の参照番号1230のようにGdia1がGmaxである場合、第2エッジ判断部122は、前記イメージ領域に左上向き対角線方向の第2エッジがあると判断できる。さらに他の例を挙げると、図12の参照番号1240のようにGdia2がGmaxである場合、第2エッジ判断部122は、前記イメージ領域に右上向き対角線方向の第2エッジがあると判断できる。
【0106】
イメージプロセッサ100(例えば、第2補間参照決定部124)は、第1ピクセルデータGに対応するイメージ領域に第2エッジがあると判断したことに応答して、第2エッジに対応する第2方式を利用して補間参照データを決定することができる。第2補間参照決定部124が第2方式を利用して補間参照データを決定する方法については、図14で説明される。
【0107】
第2エッジ判断部122が第1ピクセルデータGに対応するイメージ領域に第2エッジがないと判断した場合、前記イメージ領域は境界線が含まれた領域ではないので、イメージプロセッサ100(例えば、第3補間参照決定部125)は、図7のステップS770のように、第2ピクセルデータ420および第3ピクセルデータ430を共に補間参照データとして決定することができる。
【0108】
図14は、本発明の実施例によってイメージ領域に第2エッジがある場合、補間参照データを決定する方法を説明するための図である。
【0109】
図14では、第2エッジ判断部122が第1ピクセルデータGに対応するイメージ領域に第2エッジがあると判断したことに応答して、第2補間参照決定部124が第2方式を利用して補間参照データを決定する方法を説明する。図14では、参照番号1410に示された位置に第2エッジ1401がある場合、イメージプロセッサ100が第2エッジ1401の位置を識別し、それに応じて補間参照データを決定する方法を説明する。
【0110】
参照番号1420を参照すると、第2補間参照決定部124は、第1ピクセルデータG、第1ピクセルグループ310から第1距離以内に配置され、第1色Gに対応するピクセルグループから取得されたピクセルデータG、G、G、G、および推定されたピクセルデータpG、pG、pG、pGのうちの少なくとも一部に基づいて、前記イメージ領域上で第2エッジ1401の位置を識別することができる。例えば、第2補間参照決定部124は、第1ピクセルデータGを中心とする8x8個のピクセル値に基づいて第2エッジ1401の位置を識別することができる。
【0111】
第2補間参照決定部124は、G、G、G、G、G、pG、pG、pG、pGのうちの少なくとも一部のピクセル値に基づいて映像二進化(binarization)を実行することができる。例えば、第2補間参照決定部124は、otsuアルゴリズムに従う映像二進化を実行することができる。
【0112】
参照番号1430を参照すると、第2補間参照決定部124は、映像二進化に従って二進化境界線を取得することができ、前記二進化境界線が第2エッジ1401であると判断できる。第2補間参照決定部124は、映像二進化に従って前記8x8個のG値(またはpG値)を二領域に区分することができる。区分された二領域は、それぞれアルファ領域とベータ領域と呼ぶことができる。
【0113】
参照番号1440を参照すると、第2補間参照決定部124は、第1ピクセルデータGのうち補間対象のピクセル値がアルファ領域に属するか、ベータ領域に属するかによって、第2ピクセルデータRまたは第3ピクセルデータRを補間参照データとして決定することができる。例えば、第2補間参照決定部124は、補間対象のピクセル値1441と1442はアルファ領域に含まれるので、ピクセル値1441と1442の補間参照データが第2ピクセルデータRであると決定できる。また、第2補間参照決定部124は、補間対象のピクセル値1443と1444はベータ領域に含まれるので、ピクセル値1443と1444の補間参照データが第3ピクセルデータRであると決定できる。参照番号1450は、前記決定された補間参照データに基づいて補間対象のピクセル値1441、1442、1443、1444がそれぞれR色に対応するように補間された様子であることができる。
【0114】
ただし、図8図14で説明された内容は、第1エッジと第2エッジを検出する方法の一例に該当するか、エッジの特性によって補間参照データを決定する第1方式および第2方式の一例に該当し、その他にも第1エッジと第2エッジを区分して互いに異なる方式によってリモザイクを実行する様々なイメージ処理方法が利用されることができる。
【符号の説明】
【0115】
100 イメージプロセッサ
110 取得部
120 決定部
130 補間部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14