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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088149
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】単結晶引上装置及び単結晶引上方法
(51)【国際特許分類】
   C30B 29/06 20060101AFI20240625BHJP
   C30B 15/20 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
C30B29/06 502G
C30B15/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203184
(22)【出願日】2022-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】312007423
【氏名又は名称】グローバルウェーハズ・ジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101878
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100187506
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 優子
(72)【発明者】
【氏名】脇坂 宣範
(72)【発明者】
【氏名】成松 真吾
【テーマコード(参考)】
4G077
【Fターム(参考)】
4G077AA02
4G077AB01
4G077BA04
4G077CF10
4G077EB01
4G077EH06
4G077EH08
4G077EJ02
4G077HA12
4G077PB05
4G077PF55
(57)【要約】
【課題】水平磁場を印加し、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を引き上げる単結晶引上装置において、肩部形成以降の有転位化を抑制する。
【解決手段】ルツボ3を回転駆動部により鉛直軸周りに回転させる回転駆動制御部と、シリコン融液Mに対し印加する水平磁場を制御する磁場印加制御部8aと、を備え、前記回転駆動制御部は、単結晶のネック部の形成時に前記ルツボの回転数を第一の回転数で回転させ、単結晶の直胴部の形成開始時に、前記ルツボの回転数を前記第一の回転数よりも小さい第二の回転数とする制御をし、前記磁場印加制御部は、前記単結晶のネック部の形成時に磁場を印加せず、単結晶の肩部の直径が直胴部の3/4以上1未満のときに水平磁場を印加開始し、前記直胴部の形成開始時に0.1テスラ以上の水平磁場を印加するよう制御する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルツボを包囲するヒータからの加熱によりルツボ内にシリコン融液を形成し、前記シリコン融液に対しドーパントを添加するとともに水平磁場を印加し、チョクラルスキー法により前記シリコン融液からシリコン単結晶を引き上げる単結晶引上装置であって、
前記ルツボを回転駆動部により鉛直軸周りに回転させる回転駆動制御部と、
前記シリコン融液に対し印加する水平磁場を制御する磁場印加制御部と、
を備え、
前記回転駆動制御部は、単結晶のネック部の形成時に前記ルツボの回転数を第一の回転数で回転させ、単結晶の直胴部の形成開始時に、前記ルツボの回転数を前記第一の回転数よりも小さい第二の回転数とする制御をし、
前記磁場印加制御部は、前記単結晶のネック部の形成時に磁場を印加せず、単結晶の肩部の直径が直胴部の3/4以上1未満のときに水平磁場を印加開始し、前記直胴部の形成開始時に0.1テスラ以上の水平磁場を印加するよう制御する
ことを特徴とする単結晶引上装置。
【請求項2】
前記回転駆動制御部は、ルツボの回転数を第一の回転数から第二の回転数とする際、徐々に回転数を小さくする制御を行うことを特徴とする請求項1に記載された単結晶引上装置。
【請求項3】
前記回転駆動制御部は、直胴部の形成において、ルツボの回転数を第二の回転数で一定に制御することを特徴とする請求項1に記載された単結晶引上装置。
【請求項4】
前記第一の回転数は、10rpm以上20rpm以下であり、前記第二の回転数は、1rpm以下であることを特徴とする請求項1に記載された単結晶引上装置。
【請求項5】
前記磁場印加制御部は、前記直胴部の形成において0.2テスラ以上0.3テスラ以下の水平磁場を印加するよう制御することを特徴とする請求項1に記載された単結晶引上装置。
【請求項6】
ルツボを包囲するヒータからの加熱によりルツボ内にシリコン融液を形成し、前記シリコン融液に対しドーパントを添加するとともに水平磁場を印加し、チョクラルスキー法により前記シリコン融液からシリコン単結晶を引き上げる単結晶引上方法であって、
単結晶のネック部の形成において、水平磁場を印加せず、前記ルツボの回転数を第一の回転数で回転させる工程と、
単結晶の肩部の形成において、単結晶の肩部の直径が直胴部の3/4以上1未満の間に水平磁場を印加開始する工程と、
単結晶の直胴部の形成において、該直胴部の形成開始までに0.1テスラ以上の水平磁場を印加し、前記ルツボの回転数を前記第一の回転数よりも小さい第二の回転数とする工程と、
を備えることを特徴とする単結晶引上方法。
【請求項7】
単結晶のネック部の形成において前記ルツボの回転数を第一の回転数で回転させる工程から、単結晶の直胴部の形成開始時に前記ルツボの回転数を前記第一の回転数よりも小さい第二の回転数とする工程までの間に、
前記第一の回転数から第二の回転数まで前記ルツボの回転数を徐々に小さくする制御を行うことを特徴とする請求項6に記載された単結晶引上方法。
【請求項8】
単結晶の直胴部の形成において、ルツボの回転数を第二の回転数で一定に制御することを特徴とする請求項6に記載された単結晶引上方法。
【請求項9】
前記第一の回転数は、10rpm以上20rpm以下であり、前記第二の回転数は、1rpm以下であることを特徴とする請求項6に記載された単結晶引方法。
【請求項10】
前記直胴部の形成において0.2テスラ以上0.3テスラ以下の水平磁場を印加するよう制御することを特徴とする請求項6に記載された単結晶引上方法。
【請求項11】
前記シリコン融液に対しドーパントを添加することにより0.5mΩcm以上1.1mΩcm以下のシリコン単結晶を引き上げることを特徴とする請求項6に記載された単結晶引上方法。
【請求項12】
前記ドーパントは赤燐であることを特徴とする請求項6に記載された単結晶引上方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単結晶引上装置及び単結晶引上方法に関し、特にチョクラルスキー法によりシリコン単結晶を引き上げる単結晶引上装置及び単結晶引上方法に関する。
【背景技術】
【0002】
チョクラルスキー法(CZ法)によるシリコン単結晶の育成は、図5に示すようにチャンバ50内に設置した石英ガラスルツボ51に原料であるポリシリコンを充填し、前記石英ガラスルツボ51の周囲に設けられたヒータ52によってポリシリコンを加熱して溶融し、シリコン融液Mとする。
その後、シードチャックに取り付けた種結晶P(シード)をシリコン融液Mに浸漬し、シードチャックおよび石英ルツボ51を同方向または逆方向に回転させる。ここで、種結晶Pをシリコン融液Mに浸漬させる際に、熱ショックにより転位が生じるため、転位がその後の結晶育成へ影響しないようネッキングと呼ばれる絞り工程(ネック部CNを形成する工程)が行われる。
続けて、徐々に結晶径を大きくして肩部C1を育成し、所定の直胴直径まで大きくして直胴部C2の形成に移り、シリコン単結晶Cの引上げ育成が行われる。
【0003】
ところで、高濃度ドーパントを用いたシリコン単結晶の育成においては、組成的過冷却の発生による有転位化を抑制することが必要である。組成的過冷却とは、ドーパントを高濃度に添加したシリコン単結晶を製造する場合に、ドーパントを大量にシリコン融液M内に投入したことにより、シリコン融液Mの凝固点と、シリコン融液Mにドーパントが添加されたドーパント添加融液の凝固点との差である凝固点降下度が非常に大きくなることにより生じる現象である。
【0004】
組成的過冷却の発生を抑制するには、例えば特許文献1に開示されるように、シリコン単結晶とシリコン融液との界面(固液界面)直下の融液縦方向温度勾配GLと、結晶引上げ速度V、融液中のドーパント濃度CLによる式であるGL/V>A・CLの関係を維持する必要がある(Aはドーパント種に応じた係数)。
すなわち、温度勾配GLを大きく、引上げ速度Vを遅くすることが重要である。しかしながら、融液中のドーパント濃度CL自体が大きくなるとGL/Vをより大きくする必要がある。温度勾配GLを大きくする手段として、水平磁場印加によりシリコン融液の対流を抑制することが挙げられる。このため、水平磁場印可は、高濃度のドーパントを使用した場合に発生しやすい組成的過冷却を抑制する有効な手段である。
しかしながら、結晶径を拡径する段階の肩部の形成工程においては、上記関係式GL/V>A・CLを満足していても、肩部での有転位化が頻発するという課題があった。
【0005】
特許文献2には、高濃度のドーパントを用いて低抵抗率のシリコン単結晶を育成するために、不活性ガスであるArガスの整流筒の下端とシリコン融液の液面との間(ギャップ)の距離を調整し、肩部形成における転位発生を抑制するシリコン単結晶の製造方法が開示されている。特許文献2に開示された方法によれば、Arガスにより、揮発したドーパントを結晶から遠ざけ、単結晶に発生する熱応力を低減し、肩部形成における転位発生を抑制するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2017-222551号公報
【特許文献2】特許第5262346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、水平磁場を印加してシリコン単結晶を育成する場合には、特許文献2に開示された方法によっても、肩部形成において有転位化が発生するという課題があった。
この課題について、本願出願人が鋭意研究した結果、肩部形成における有転位の発生は、水平磁場印加によるシリコン融液の対流抑制やルツボ回転の低速化が大きく関係していることを知見した。
【0008】
即ち、直胴部での組成的過冷却を抑制する有効な手段と同様に、ネック部形成時においても水平磁場を印加するとシリコン融液の対流が抑制される。さらに、ルツボ回転が低速の状態で、直径が小さいネック部の結晶を引きあげると、固液界面が引上方向に釣り上げられ、固液界面形状が上向きの凸形状となりやすい。ここで、ネック部形成時において発生した転位は、結晶成長方向に延びる傾向があり、転位がネック部中心に集まるために、消滅させることが難しい。その結果、水平磁場印加条件においては、ネック部中心において垂直方向に延びる転位が残り、肩部形成以降で有転位化が起きやすいということがわかった。
また、ルツボ回転が低速化されると、シリコン融液の撹拌が抑制され、固液界面直下の温度変動が大きくなる。このとき、ネック部や肩部形成初期段階のように結晶径が小さい場合には、温度変動の影響を受け、転位が発生しやすいということがわかった。
【0009】
本発明は、上記事情のもとになされたものであり、本発明は、低抵抗のシリコン単結晶を製造するために、高濃度のドーパントを添加し、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を引き上げる単結晶引上装置において、肩部形成以降の有転位化を抑制することのできる単結晶引上装置及び単結晶引上方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するためになされた、本発明に係る単結晶引上装置は、ルツボを包囲するヒータからの加熱によりルツボ内にシリコン融液を形成し、前記シリコン融液に対しドーパントを添加するとともに水平磁場を印加し、チョクラルスキー法により前記シリコン融液からシリコン単結晶を引き上げる単結晶引上装置であって、前記ルツボを回転駆動部により鉛直軸周りに回転させる回転駆動制御部と、前記シリコン融液に対し印加する水平磁場を制御する磁場印加制御部と、を備え、前記回転駆動制御部は、単結晶のネック部の形成時に前記ルツボの回転数を第一の回転数で回転させ、単結晶の直胴部の形成開始時に、前記ルツボの回転数を前記第一の回転数よりも小さい第二の回転数とする制御をし、前記磁場印加制御部は、前記単結晶のネック部の形成時に磁場を印加せず、単結晶の肩部の直径が直胴部の3/4以上1未満のときに水平磁場を印加開始し、前記直胴部の形成開始時に0.1テスラ以上の水平磁場を印加するよう制御することに特徴を有する。
【0011】
なお、前記回転駆動制御部は、ルツボの回転数を第一の回転数から第二の回転数とする際、徐々に回転数を小さくする制御を行うことが望ましい。
また、前記回転駆動制御部は、直胴部の形成において、ルツボの回転数を第二の回転数で一定に制御することが望ましい。
また、前記第一の回転数は、10rpm以上20rpm以下であり、前記第二の回転数は、1rpm以下であることが望ましい。
また、前記磁場印加制御部は、前記直胴部の形成において0.2テスラ以上0.3テスラ以下の水平磁場を印加するよう制御することが望ましい。
【0012】
このように構成された単結晶引上装置によれば、ネック部の形成において、ルツボ回転を高速とすることにより、固液界面形状を下凸形状とすることができる。その結果、熱ショックによりネック部に発生した転位はネック部外周側に形成され、ネック部形成工程内において、転位を消滅させることができる。また、水平磁場は印加しないため、固液界面下の対流を促進し、ルツボ回転を高速とすることにより、シリコン融液の温度を安定化し、大きな温度変動に起因する転位の発生を防止することができる。
また、肩部の形成において、肩部の直径が小さいうちは、ネック部形成時と同様にルツボ回転を高速にしてシリコン融液の温度を安定化させるため、固液界面下の大きな温度変動を抑え、有転位の発生を防ぐことができる。
さらに直胴部の形成開始時、水平磁場の印加によりシリコン融液の対流を抑制して温度勾配を大きくし、ルツボ回転を低速化する。これにより、直胴部の形成工程において、組成的過冷却に起因する有転位の発生を抑制することができる。
【0013】
また、前記課題を解決するためになされた、本発明に係る単結晶引上方法は、ルツボを包囲するヒータからの加熱によりルツボ内にシリコン融液を形成し、前記シリコン融液に対しドーパントを添加するとともに水平磁場を印加し、チョクラルスキー法により前記シリコン融液からシリコン単結晶を引き上げる単結晶引上方法であって、単結晶のネック部の形成において、水平磁場を印加せず、前記ルツボの回転数を第一の回転数で回転させる工程と、単結晶の肩部の形成において、単結晶の肩部の直径が直胴部の3/4以上1未満の間に水平磁場を印加開始する工程と、単結晶の直胴部の形成において、該直胴部の形成開始までに0.1テスラ以上の水平磁場を印加し、前記ルツボの回転数を前記第一の回転数よりも小さい第二の回転数とする工程と、を備えることに特徴を有する。
【0014】
なお、単結晶のネック部の形成において前記ルツボの回転数を第一の回転数で回転させる工程から、単結晶の直胴部の形成開始時に前記ルツボの回転数を前記第一の回転数よりも小さい第二の回転数とする工程までの間に、前記第一の回転数から第二の回転数まで前記ルツボの回転数を徐々に小さくする制御を行うことが望ましい。
また、単結晶の直胴部の形成において、ルツボの回転数を第二の回転数で一定に制御することが望ましい。
また、前記第一の回転数は、10rpm以上20rpm以下であり、前記第二の回転数は、1rpm以下であることが望ましい。
また、前記直胴部の形成において0.2テスラ以上0.3テスラ以下の水平磁場を印加するよう制御することが望ましい。
また、前記シリコン融液に対しドーパントを添加することにより0.5mΩcm以上1.1mΩcm以下のシリコン単結晶を引き上げることが望ましい。
また、前記ドーパントは赤燐であることが望ましい。
【0015】
このように構成された単結晶引上方法によれば、ネック部の形成において、ルツボ回転を高速とすることにより、固液界面形状を下凸形状とすることができる。その結果、熱ショックによりネック部に発生した転位はネック部外周側に形成され、ネック部形成工程内において、転位を消滅させることができる。
また、水平磁場は印加しないため、固液界面下の対流を促進し、ルツボ回転を高速とすることにより、シリコン融液の温度を安定化し、大きな温度変動に起因する転位の発生を防止することができる。
また、肩部の形成において、肩部の直径が小さいうちは、ネック部形成時と同様にルツボ回転を高速にしてシリコン融液の温度を安定化させるため、固液界面下の大きな温度変動を抑え、有転位の発生を防ぐことができる。
さらに直胴部の形成開始時、水平磁場の印加によりシリコン融液の対流を抑制して温度勾配を大きくし、ルツボ回転を低速化する。これにより、直胴部の形成工程において、組成的過冷却に起因する有転位の発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0016】
低抵抗のシリコン単結晶を製造するために、高濃度のドーパントを添加し、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を引き上げる単結晶引上装置において、肩部形成以降の有転位化を抑制することのできる単結晶引上装置及び単結晶引上方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明に係る単結晶引上装置の一例を示す断面図である。
図2図2は、本発明の単結晶引上方法の実施形態の流れを示すフローである。
図3図3は、本発明の単結晶引上方法の磁場印加制御の一例を示すグラフである。
図4図4は、本発明の単結晶引上方法のルツボ回転制御の一例を示すグラフである。
図5図5は、従来の単結晶引上装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る単結晶引上装置及び単結晶引上方法の実施の形態について図面を用いながら説明する。ただし、本発明の一例として本実施形態を説明するものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】
図1は、本発明に係る単結晶引上装置の一例を示す断面図である。この単結晶引上装置1は、円筒形状のメインチャンバ10aの上にプルチャンバ10bを重ねて形成された炉体10を備え、この炉体10内に鉛直軸回りに回転可能、且つ昇降可能に設けられたカーボンルツボ(或いは黒鉛ルツボ)2と、カーボンルツボ2によって保持された石英ガラスルツボ3(以下、単にルツボ3と称する)とを具備している。このルツボ3は、カーボンルツボ2の回転とともに鉛直軸回りに回転可能となされている。
【0020】
また、カーボンルツボ2の下方には、このカーボンルツボ2を鉛直軸回りに回転させる回転モータなどの回転駆動部14と、カーボンルツボ2を昇降移動させる昇降駆動部15とが設けられている。
尚、回転駆動部14には回転駆動制御部14aが接続され、昇降駆動部15には昇降駆動制御部15aが接続されている。
【0021】
また単結晶引上装置1は、ルツボ3に装填された半導体原料(原料ポリシリコン)を加熱溶融してシリコン融液Mとするための抵抗加熱式または高周波誘導加熱方式によるサイドヒータ4、及びボトムヒータ5を備えている。図示するようにサイドヒータ4は、ルツボ3の側方からルツボ3を包囲するように配置され、ボトムヒータ5は、ルツボ3の下方に配置されている。サイドヒータ4は、サイドヒータ制御部4aによって加熱のための出力制御がなされ、ボトムヒータ5は、ボトムヒータ制御部5aによって加熱のための出力制御がなされる。
【0022】
また、この単結晶引上装置1においては、炉体2の外側に磁場印加用電磁コイル8が設置される。この磁場印加用電磁コイル8に所定の電流が印加されると、ルツボ3内のシリコン溶融液Mに対し所定強度の水平磁場が印加されるようになっている。磁場印加用電磁コイル8には、その動作制御を行う電磁コイル制御部8a(磁場印加制御部)が接続されている。
【0023】
即ち、本実施形態においては、溶融液M内に水平磁場を印加して単結晶を育成するMCZ法(Magnetic field applied CZ法)が実施され、それによりシリコン溶融液Mの対流を制御し、単結晶化の安定を図るようになされる。
【0024】
また、単結晶引上装置1は、ワイヤ6を巻き上げ、育成される単結晶Cを引き上げる引き上げ機構9を備えている。引き上げ機構9が有するワイヤ6の先端には、種結晶Pが取り付けられている。引き上げ機構9には、その回転駆動の制御を行う回転駆動制御部9aが接続されている。
【0025】
また、ルツボ3内に形成されるシリコン融液Mの上方には、単結晶Cの周囲を包囲する輻射シールド7が配置されている。この輻射シールド7は、上部と下部が開口形成され、育成中の単結晶Cに対するサイドヒータ4やシリコン融液M等からの余計な輻射熱を遮蔽すると共に、炉内のガス流を整流するものである。
【0026】
また、単結晶引上装置1は、育成中の単結晶の直径を測定するためのCCDカメラ等の光学式の直径測定センサ(直径測定装置)16を備える。メインチャンバ10aの上面部には、観測用の小窓10a1が設けられており、この小窓10a1の外側から固液界面における結晶端(破線矢印で示す位置)の位置変化を検出するようになされている。
【0027】
また、この単結晶引上装置1は、記憶装置11aと演算制御装置11bとを有するコントローラ11を備え、サイドヒータ制御部4a、ボトムヒータ制御部5a、電磁コイル制御部8a、回転駆動制御部14a、昇降駆動制御部15a、回転駆動制御部9a、直径測定センサ16は、それぞれ演算制御装置11bに接続されている。
【0028】
このように構成された単結晶引上装置1において、例えば、直径200mmの単結晶Cを育成する場合、次のように引き上げが行われる。
即ち、最初にルツボ3に原料ポリシリコン(例えば150kg)を装填し、コントローラ11の記憶装置11aに記憶されたプログラムに基づき結晶育成工程が開始される。
【0029】
先ず、炉体10内が所定の雰囲気(主にアルゴンガスなどの不活性ガス)となされる。例えば、炉内圧65torr、アルゴンガス流量90リットル/分の炉内雰囲気が形成される。
そして、ルツボ3が高速の回転速度(第一の回転数として10rpm以上20rpm以下)、例えば15rpmで所定方向に回転動作された状態で(図2のステップS1)、ルツボ3内に装填された原料ポリシリコンが、サイドヒータ4とボトムヒータ5とによる加熱によって溶融され、シリコン融液Mとされる(図2のステップS2)。また、0.5mΩcm以上1.1mΩcm以下の低抵抗のシリコン単結晶を育成するために、シリコン融液Mにドーパントとして赤燐が1000g添加される。
なお、第一の回転数として10rpm以上20rpm以下とするのは、以下の理由による。即ち、ルツボ3の第一の回転数が10rpmより小さいと、シリコン融液Mの温度変動が大きくなる虞があり、第一の回転数が10rpmより大きいと、シリコン融液Mの液面振動が発生する虞があるためである。
【0030】
シリコン融液Mが形成されると、サイドヒータ4及びボトムヒータ5への初期供給電力や、引き上げ速度などをパラメータとして引き上げ条件が調整され、種結晶Pが軸回りに所定の回転速度で回転開始される。回転方向はルツボ3の回転方向とは逆方向になされる。
【0031】
続いて、ワイヤ6が降ろされて種結晶Pがシリコン融液Mに接触され(図2のステップS3)、種結晶Pの先端部を溶解した後、ネッキングが行われ、ネック部P1が形成される(図2のステップS4)。
ここで、水平磁場は未だ印加されていないため、シリコン融液Mの対流が抑制されていない状態である。そのため、ネック部形成工程において、固液界面下の対流が促進され、固液界面直下の拡散境界層のドーパント濃度を必要以上に上げることなく、ルツボ回転数が15rpmと高速であるため、固液界面形状を安定して下凸形状とすることができる。これにより、熱ショックによりネック部において発生した転位はネック部外周側に形成され、ネック部形成工程内において、転位を消滅させることができる。
また、水平磁場が未印加のためシリコン融液Mの対流が抑制されず、ルツボ回転数が15rpmと高速であるため、シリコン融液Mが撹拌され、シリコン融液Mの温度が安定した状態となされている。そのため大きな熱変動が発生することがなく、熱変動に起因する有転位発生を防止することができる。
【0032】
次いで、結晶径が徐々に拡径される肩部C1が形成開始される(図2のステップS5)。また、肩部C1が形成開始されると、図4のグラフ(縦軸はルツボ回転数(rpm)、横軸は結晶径(mm))に示すように結晶径が大きくなるにつれ、ルツボ回転数を15rpmから低下開始する(図2のステップS6)。
ここで、ルツボ回転数は、肩部C1において直径が小さいうちは、ネック部と同様に高速回転としてシリコン融液Mの温度を安定化させるのが好ましく、それにより大きな温度変動を抑え、有転位の発生を防ぐことができる。
【0033】
肩部C1の直径が直胴部C2の3/4、この例では150mmに達すると(図2のステップS7)、図3のグラフ(縦軸は磁界強度(テスラ)、横軸は結晶径(mm))に示すように、磁場印加用電磁コイル8に所定の電流が流され、対流抑制のために溶融液M内に水平磁場が印加開始される(図2のステップS8)。
また、図3のグラフに示すように、肩部C1の直径が直胴部C2の直径である200mmに達するまでに、水平磁場の磁界が0.1テスラ(1000Gauss)以上(好ましくは0.2テスラ(2000Gauss)以上0.3テスラ(3000Gauss)以下)、この例では0.2テスラ(2000Gauss)に設定される(図2のステップS9)。
また、図4に示すように肩部C1の直径が直胴部C2の直径である200mmに達するまでに、ルツボ回転数が1rpm以下(第二の回転数)まで小さくされる(図2のステップS10)。
【0034】
このようにして、肩部C1の直径が直胴部C2の直径に達すると、コントローラ11は、昇降駆動制御部15aにより昇降駆動部15を駆動制御し、引上げ速度を例えば0.55mm/minに一定とし、製品部分となる直胴部C2を形成する工程に移行する(図2のステップS11)。
この直胴部C2の形成においては、水平磁場が0.2テスラ(2000Gauss)の磁場で印加され、ルツボ回転数が1rpm(第一の回転数より小さな第二の回転数)と低速化される。
即ち、水平磁場の印加によりシリコン融液の対流を抑制し、温度勾配GLを大きくするができる。また、ルツボ回転数が小さいため、シリコン融液の撹拌を抑制し、温度勾配GLの低下を抑制することができる。その結果、直胴部C2の形成工程において、組成的過冷却に起因する有転位の発生が抑制される。なお、この直胴部C2の引上げにおいて、水平磁場の印加状態で、ルツボ3の第二の回転数を1rpm以下とするのは、1rpm以下であればシリコン融液Mの温度が安定し、1rpmを越えるとシリコン融液Mの温度が不安定となる虞があるためである。
【0035】
所定の長さまで直胴部C2が形成されると、最終のテール部工程に移行する(図2のステップS12)。このテール部工程においては、結晶下端とシリコン融液Mとの接触面積が徐々に小さくなり、単結晶Cとシリコン融液Mとが切り離され、シリコン単結晶が製造される。
【0036】
以上のように、本発明に係る実施の形態によれば、ネック部の形成において、ルツボ回転を高速とすることにより、固液界面形状を下凸形状とすることができる。その結果、熱ショックによりネック部に発生した転位はネック部外周側に形成され、ネック部形成工程内において、転位を消滅させることができる。また、水平磁場は印加しないため、固液界面下の対流を促進し、ルツボ回転を高速とすることにより、シリコン融液の温度を安定化し、大きな温度変動に起因する転位の発生を防止することができる。
また、肩部C1の形成において、ルツボ回転数を徐々に低下させるが、肩部C1の直径が小さいうちは、ネック部形成時と同様にルツボ回転を高速にしてシリコン融液Mの温度を安定化させる。これにより固液界面下の大きな温度変動を抑え、有転位の発生を防ぐことができる。
さらに直胴部C2の形成開始時、水平磁場の印加によりシリコン融液の対流を抑制して温度勾配GLを大きくし、ルツボ回転を低速化する。これにより、直胴部C2の形成工程において、組成的過冷却に起因する有転位の発生を抑制することができる。
【実施例0037】
本発明に係る単結晶引上装置及び単結晶引上方法について、実施例に基づきさらに説明する。
【0038】
(実験1)
実験1では、図1に示した単結晶引上装置を用いて、低抵抗率のシリコン単結晶を引き上げる際、ネック部形成は無磁場状態で行い、その後に水平磁場を印加するタイミングについて条件を変えて検証した。
【0039】
(実施例1)
実施例1では、赤燐をドープした抵抗率1.3mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。図3図4に示すように、ネック部形成時から無磁場で開始し、磁場印加開始のタイミングは肩部直径150mm(直胴部直径の3/4)の時点とし、ルツボの回転数の低下タイミングは肩部直径50mmからとし、回転数15rpmから直胴部到達時に1rpmとなるように制御した。その後、直胴部では0.3テスラ(3000Gauss)の水平磁場を印加し、引き上げたシリコン単結晶における転位の有無を検査した。引上げ試行数は3回とした。
(実施例2)
実施例2では、赤燐をドープした抵抗率1.2mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は実施例1と同じである。
(実施例3)
実施例3では、赤燐をドープした抵抗率1.1mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は実施例1と同じである。
【0040】
(実施例4)
実施例4では、赤燐をドープした抵抗率1.0mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は実施例1と同じである。
(実施例5)
実施例5では、赤燐をドープした抵抗率0.9mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は実施例1と同じである。
【0041】
(比較例1)
比較例1では、赤燐をドープした抵抗率1.3mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。ネック部形成時から無磁場で開始し、磁場印加開始のタイミングは肩部直径50mmの時点とし、回転数15rpmから直胴部到達時に1rpmとなるように制御した。その後、直胴部では0.3テスラ(3000Gauss)の水平磁場を印加し、引き上げたシリコン単結晶における転位の有無を検査した。引上げ試行数は3回とした。
(比較例2)
比較例2では、赤燐をドープした抵抗率1.2mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例1と同じである。
(比較例3)
比較例3では、赤燐をドープした抵抗率1.1mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例1と同じである。
【0042】
(比較例4)
比較例4では、赤燐をドープした抵抗率1.0mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例1と同じである。
(比較例5)
比較例5では、赤燐をドープした抵抗率0.9mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例1と同じである。
【0043】
(比較例6)
比較例6では、赤燐をドープした抵抗率1.3mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。ネック部形成時から無磁場で開始し、磁場印加開始のタイミングは肩部直径100mmの時点とし、回転数15rpmから直胴部到達時に1rpmとなるように制御した。その後、直胴部では0.3テスラ(3000Gauss)の水平磁場を印加し、引き上げたシリコン単結晶における転位の有無を検査した。引上げ試行数は3回とした。
(比較例7)
比較例7では、赤燐をドープした抵抗率1.2mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例6と同じである。
(比較例8)
比較例8では、赤燐をドープした抵抗率1.1mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例6と同じである。
【0044】
(比較例9)
比較例9では、赤燐をドープした抵抗率1.0mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例6と同じである。
(比較例10)
比較例10では、赤燐をドープした抵抗率0.9mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例6と同じである。
【0045】
(比較例11)
比較例11では、赤燐をドープした抵抗率1.3mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。ネック部形成時から無磁場で開始し、磁場印加開始のタイミングは直胴部長0mmの時点とし、回転数15rpmから直胴部到達時に1rpmとなるように制御した。その後、直胴部では0.3テスラ(3000Gauss)の水平磁場を印加し、引き上げたシリコン単結晶における転位の有無を検査した。引上げ試行数は3回とした。
(比較例12)
比較例12では、赤燐をドープした抵抗率1.2mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例11と同じである。
(比較例13)
比較例13では、赤燐をドープした抵抗率1.1mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例11と同じである。
【0046】
(比較例14)
比較例14では、赤燐をドープした抵抗率1.0mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例11と同じである。
(比較例15)
比較例15では、赤燐をドープした抵抗率0.9mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例11と同じである。
【0047】
(比較例16)
比較例16では、赤燐をドープした抵抗率1.3mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。ネック部形成時から無磁場で開始し、磁場印加開始のタイミングは直胴部長0mmの時点とし、回転数15rpmから直胴部到達時に1rpmとなるように制御した。その後、直胴部では0.3テスラ(3000Gauss)の水平磁場を印加し、引き上げたシリコン単結晶における転位の有無を検査した。引上げ試行数は3回とした。
(比較例17)
比較例17では、赤燐をドープした抵抗率1.2mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例16と同じである。
(比較例18)
比較例18では、赤燐をドープした抵抗率1.1mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例16と同じである。
【0048】
(比較例19)
比較例19では、赤燐をドープした抵抗率1.0mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例16と同じである。
(比較例20)
比較例20では、赤燐をドープした抵抗率0.9mΩcmの直径200mmのシリコン単結晶を育成した。その他の条件は比較例16と同じである。
【0049】
実施例1~5、比較例6~20の結果を表1に示す。なお、表1の評価欄において、3回の引上げ試行中3本全てが無転位は○、3本中1,2本が有転位のものが△、3本中3本が有転位は×とした。
【0050】
【表1】
【0051】
表1に示すように、本発明による条件となる、磁場印加を直径の3/4にあたる肩部直径150mmから開始した引上げ(実施例1~5)では、抵抗率によらず、いずれも無転位で結晶育成することができた。なお、表1には記載しないが、磁場印加を直径の3/4にあたる肩部直径150mmから開始した引上げであっても、直胴部の形成開始時に磁界強度が0.03テスラ(300Gauss)、0.05テスラ(500Gauss)、0.09テスラ(900Gauss)、0.095テスラ(950Gauss)、といった0.1テスラ(1000Gauss)未満にした場合、3本中1乃至3本で有転位化が発生した。具体的には磁界強度0.03テスラ(300Gauss)、及び0.05テスラ(500Gauss)では3本中3本で有転位化した。また、磁界強度0.09テスラ(900Gauss)、及び0.095テスラ(950Gauss)では、3本中1本のみで有転位化が発生した。一方、直胴部の形成開始時に磁界強度を0.1テスラ(1000Gauss)とした場合には、3本中3本とも無転位で結晶育成することができ、直胴部の形成開始時に0.1テスラ(1000Gauss)以上の水平磁場を印加することが望ましいことを確認した。
また、表1に記載しないが、実施例5の場合よりも低い抵抗率0.5mΩcmの直胴部を引き上げた場合(その他の条件は実施例1と同じ)、3本中3本で無転位であった。このため、本発明の単結晶引上装置によれば、0.5mΩcm以上1.1mΩcm以下といった低抵抗のシリコン単結晶を無転位で引き上げることができることを確認した。
【0052】
それに対し磁場印加を肩部直径100mm以下で行った条件(比較例1~10)では、抵抗率の水準によらず結晶は有転位化した。一方、磁場印加を直胴部の到達後に行った引上げ(比較例11~20)では、抵抗率の低い条件で有転位化した。
また、ルツボ回転数低下のタイミングを直胴部到達時や到達後にした場合には、有転位化しやすいことも確認した。
また、本発明のドーパントとしては赤燐が望ましいものの、砒素やアンチモンにも適用可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 単結晶引上装置
3 石英ガラスルツボ
4 サイドヒータ
5 ボトムヒータ
6 ワイヤ
7 輻射シールド
8a 電磁コイル制御部(磁場印加制御部)
14 回転駆動部
14a 回転駆動制御部
C シリコン単結晶
M シリコン融液
C1 肩部
C2 直胴部
CN ネック部
図1
図2
図3
図4
図5