(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088612
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】エンドエフェクタ及びエンドエフェクタを含む基材処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240625BHJP
B25J 15/00 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J15/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023211868
(22)【出願日】2023-12-15
(31)【優先権主張番号】63/476,329
(32)【優先日】2022-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100175178
【弁理士】
【氏名又は名称】桑野 敦司
(72)【発明者】
【氏名】岡部 平
【テーマコード(参考)】
3C707
5F131
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707AS24
3C707BS09
3C707HS29
3C707JS02
3C707LT11
3C707LV02
3C707NS13
5F131AA02
5F131AA21
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5F131FA12
5F131FA26
5F131FA32
5F131GA14
(57)【要約】
【課題】エンドエフェクタ及びエンドエフェクタを含む基材処理装置を提供する。
【解決手段】エンドエフェクタが、開示される。例示的なエンドエフェクタは、基材をその上に配置するための基材支持本体と、基材支持本体内に配置される第一の波発生装置のアレイであって、基材の裏面に表面波を発生させるように構成される第一の波発生装置のアレイとを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材を搬送するためのエンドエフェクタであって、
前記基材をその上に配置するための基材支持本体と、
前記基材支持本体内に配置される第一の波発生装置のアレイであって、前記基材の裏面に表面波を発生させるように構成される第一の波発生装置のアレイとを備える、エンドエフェクタ。
【請求項2】
前記基材支持本体が、取付け端と遠位端とを備え、
前記取付け端が、ロボットアームに取付けられ、
第一のフィンガー及び第二のフィンガーが、前記遠位端に配置される、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項3】
前記ロボットアームが、垂直方向、前方及び後方、並びに横方向に移動するように構成される、請求項2に記載のエンドエフェクタ。
【請求項4】
前記第一の波発生装置のアレイが、前記第一のフィンガー上に配置される、請求項2及び3に記載のエンドエフェクタ。
【請求項5】
前記第二のフィンガー上に、第二の波発生装置のアレイを更に備える、請求項2及び3に記載のエンドエフェクタ。
【請求項6】
前記取付け端上に、第三の波発生装置のアレイを更に備える、請求項3に記載のエンドエフェクタ。
【請求項7】
前記波発生装置のアレイが、
表面波を発生させるための複数の圧電素子と、
圧電デバイス上に配置されるスライダであって、前記基材を移動させるように構成されるスライダとを備える、請求項1~5に記載のエンドエフェクタ。
【請求項8】
前記圧電素子にAC電力を印加するように構成される、AC電源を更に備える、請求項7に記載のエンドエフェクタ。
【請求項9】
前記圧電素子の数が、9~100である、請求項7及び8に記載のエンドエフェクタ。
【請求項10】
前記基材支持本体が、Al203を含む、請求項1~9に記載のエンドエフェクタ。
【請求項11】
基材処理装置であって、
基材を処理するための反応チャンバと、
前記反応チャンバに取付けられた基材ハンドリングチャンバと、
前記基材ハンドリングチャンバ内に配置されたバックエンドロボットと、
前記基材を装填し又は取出すためのロードロックチャンバであって、前記ロードロックチャンバが、前記基材ハンドリングチャンバに取付けられた、ロードロックチャンバとを備え、
前記バックエンドロボットが、請求項1~10に記載のエンドエフェクタを含む、基材処理装置。
【請求項12】
基材を位置付けるための方法であって、
基材を、エンドエフェクタ上に配置された波発生装置のアレイ上に配置することと、
前記波発生装置のアレイによって前記基材に波を印加し、それによって、前記基材の位置を補正することとを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本開示は、概して、エンドエフェクタに関する。より具体的には、本開示の例示的な実施形態は、基材を移送するためのエンドエフェクタ、及びエンドエフェクタを含む基材処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
開示の背景
基材処理装置の工程は、正面開口一体型ポッド(FOUP)から反応チャンバに、基材ハンドリングチャンバ及びロードロックチャンバを介して、ロボットアームを使用して、基材を移送するステップ、又は反応チャンバから別の反応チャンバに、ロボットアームを使用して、基材を移送するステップを含んでもよい。ロボットアームには、基材をそれ上に装填し、1つのチャンバから別のチャンバに基材を運搬するための、エンドエフェクタが提供されてもよい。
【0003】
典型的には、エンドエフェクタは、基材をクランプするための機械的なクランプ機構を有せず、基材の位置決め又は位置合わせ機構(例えば、米国特許出願公開第2012/0325148号、米国特許第7,963,736号、及び米国特許第8,041,450号に開示されており、これらの各開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)によって、基材は、搬送のためにエンドエフェクタ上に配置される。基材は、重力によって生じるエンドエフェクタの表面に対する摩擦によって、運搬されている間、エンドエフェクタ上に留まる。
【0004】
いくつかのパッドを有する、滑止めエンドエフェクタを使用して、基材を保持する。基材を適切に位置決めする、必要性が存在する。
【0005】
このセクションに記載の、問題及び解決策の考察を含む、いずれの考察も、本開示の背景を提供する目的でのみこの開示に含まれており、考察のいずれか又はすべてが、本発明がなされた時点において既知であったこと、又はそれらが他に先行技術を構成することを、認めるものと、考えられるべきではない。
【発明の概要】
【0006】
開示の概要
この概要は、選択された概念を、単純化した形態で紹介するために提供される。これらの概念は、下記の開示の例示の実施形態の、詳細な説明において、更に詳細に記述される。この概要は、特許請求の範囲に記載される主題の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図しておらず、特許請求の範囲に記載される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【0007】
本開示の例示的な実施形態によれば、エンドエフェクタが提供される。基材を搬送するためのエンドエフェクタは、基材をその上に配置するための基材支持本体と、基材支持本体内に配置される第一の波発生装置のアレイであって、基材の裏面に表面波を発生させるように構成される第一の波発生装置のアレイとを備えてもよい。
【0008】
様々な実施形態では、基材支持本体は、取付け端及び遠位端を備えてもよく、取付け端は、ロボットアームに取付けられてもよく、第一のフィンガー及び第二のフィンガーは、遠位端に配置される。
【0009】
様々な実施形態では、ロボットアームは、垂直方向、前方及び後方、並びに横方向に移動するように構成されてもよい。
【0010】
様々な実施形態では、第一の波発生装置のアレイは、第一のフィンガー上に配置されてもよい。
【0011】
様々な実施形態では、エンドエフェクタは、第二のフィンガー上に、第二の波発生装置のアレイを更に備えてもよい。
【0012】
様々な実施形態では、エンドエフェクタは、取付け端上に、第三の波発生装置のアレイを更に備えてもよい。
【0013】
様々な実施形態では、波発生装置のアレイは、表面波を発生させるための複数の圧電素子と、圧電デバイス上に配置されるスライダであって、基材を移動させるように構成されるスライダとを備えてもよい。
【0014】
様々な実施形態では、エンドエフェクタは、AC電力を圧電素子に印加するように構成された、AC電源を更に備えてもよい。
【0015】
様々な実施形態では、圧電素子の数は、9~100であってもよい。
【0016】
様々な実施形態では、基材支持本体は、Al203を含んでもよい。
【0017】
様々な実施形態では、基材処理装置は、基材を処理するための反応チャンバと、反応チャンバに取付けられた基材ハンドリングチャンバと、基材ハンドリングチャンバ内に配置されたバックエンドロボットと、基材を装填し又は取出すためのロードロックチャンバであって、基材ハンドリングチャンバに取付けられた、ロードロックチャンバとを備えてもよく、バックエンドロボットは、エンドエフェクタを含んでもよい。
【0018】
様々な実施形態では、基材を位置付けるための方法は、基材をエンドエフェクタの波発生装置のアレイ上に配置することと、波発生装置のアレイによって基材に波を印加し、それによって、基材の位置を補正することとを含んでもよい。
【0019】
図面の簡単な説明
本開示の例示的な実施形態のより完全な理解は、以下の例示的な図に関連して考慮される場合、詳細な説明及び特許請求の範囲を参照することによって得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態において使用可能な、デュアルチャンバモジュールを有する、半導体処理装置の概略平面図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態において使用可能な、デュアルアームウエハハンドリングロボットの概略平面図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態による、エンドエフェクタの概略斜視図である。
【
図4a】
図4aは、本発明の実施形態による、波発生装置のアレイの概略斜視図である。
【
図4b】
図4bは、本発明の実施形態による、波発生装置のアレイの概略上面図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態による、波発生装置のアレイの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
当然のことながら、図内の要素は、単純化及び明瞭化のために例示されており、必ずしも実寸に比例して描かれている訳ではない。例えば、図内の要素のうちのいくつかの、寸法は、本開示の例示された実施形態の理解を助けるために、他の要素に対して相対的に誇張されていてもよい。
【0022】
例示的な実施形態の詳細な説明
ある特定の実施形態及び実施例を下記に開示するが、本発明の具体的に開示された実施形態及び/又は使用、並びにその明白な修正及び均等物を超えて本発明が延長することは、当業者によって理解されるであろう。それ故に、開示された本発明の範囲は、以下に記載の特定の開示された実施形態によって限定されるべきではないことが、意図される。
【0023】
本明細書で使用される場合、用語「基材」は、修飾されてもよい、又はデバイス、回路、若しくは膜がその上に形成されてもよい、任意の下地材料(複数可)を含む、任意の下地材料(複数可)を指してもよい。「基材」は、連続的又は非連続的、剛性又は可撓性、中実又は多孔質、及びそれらの組合せであってもよい。基材は、粉末、プレート、又はワークピースなどの、任意の形態であってもよい。プレートの形態の基材は、様々な形状、及びサイズのウエハを含んでもよい。基材は、例えば、ケイ素、シリコンゲルマニウム、酸化ケイ素、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム、及び炭化ケイ素を含む、半導体材料から作製されてもよい。
【0024】
例として、粉末の形態の基材は、医薬品製造のための用途を有してもよい。多孔質基材は、ポリマーを含んでもよい。ワークピースの例としては、医療機器(例えば、ステント及びシリンジ)、宝石類、ツーリング装置、電池製造のための構成要素(例えば、負極、正極、若しくはセパレータ)、又は光起電力セルの構成要素などが含まれてもよい。
【0025】
連続基材は、堆積工程が生じるプロセスチャンバの境界を越えて、延在してもよい。一部の工程では、連続基材は、工程が基材の端部に達するまで継続されるように、プロセスチャンバを通して移動してもよい。連続基材は、任意の適切な形態で、連続基材の製造及び出力を可能にするために、連続基材供給システムから供給されてもよい。
【0026】
連続基材の非限定的な例としては、シート、不織布膜、ロール、箔、ウェブ、可撓性材料、連続フィラメント又は繊維(例えば、セラミック繊維、若しくはポリマー繊維)の束が含まれてもよい。連続基材はまた、非連続基材がその上へと取付けられる、担体、又はシートを備えてもよい。
【0027】
本明細書に提示された例示は、任意の特定の材料、構造、又は装置の実際の外観であることを意味せず、本開示の実施形態を記述するために使用される、単に理想化された表現にすぎない。
【0028】
示された、かつ記載された特定の実装は、本発明の及び最良の形態の例示であり、態様及び実装の範囲を、いかなる方法でも、他に限定することを意図していない。実際に、簡潔のために、従来の製造、接続、調製、及びシステムの他の機能的態様を詳細に記述していない場合がある。更に、様々な図に示された接続線は、様々な要素間の、例示的な機能的関係、及び/又は物理的連結を表すことが意図される。多くの代替的又は追加的な機能的関係又は物理的接続が、実際のシステムにおいて存在してもよく、及び/又はいくつかの実施形態では存在しなくてもよい。
【0029】
数多くの変形が可能であるため、本明細書に記載の構成、及び/又は手法は本質的に例示的であること、並びにこれらの特定の実施形態又は実施例は、限定的な意味で考慮されるべきではないことが、理解されるべきである。本明細書に記載の特定のルーチン又は方法は、任意の数の処理方策のうちの1つ以上を、代表してもよい。それ故に、例示された様々な動作は、例示される順序で実施されてもよく、他の順序で実施されてもよく、又は一部の事例では省略されてもよい。
【0030】
本開示の主題は、本明細書に開示の様々な工程、システム、及び構成、並びに他の特徴、機能、動作、及び/又は特性の、すべての新規かつ自明でない組合わせ及び部分的組合わせだけでなく、そのありとあらゆる均等物も含む。
【0031】
図1は、本発明のいくつかの実施形態での、デュアルチャンバモジュールを有する、基材処理装置の概略平面図である。基材処理装置は、4つのデュアルチャンバモジュール、1a、1b、1c、1d(2つの反応チャンバ2が、各々設けられている)と、ロードロックチャンバ5と、バックエンドロボット3が設けられた基材ハンドリングチャンバ4とを備えてもよく、望ましくは、以下に記載されるシーケンスを実行するようにプログラムされた制御装置と併せて、これらは、本発明のいくつの実施形態において使用されてもよい。
【0032】
この実施形態では、基材処理装置は、(i)各々が、(左(L)と右(R)に)並んで配置され、それらの前部が一列に整列した、2つの反応チャンバ2を有する、4つのデュアルチャンバモジュール1a~1dと、(ii)2つのバックエンドロボット3(基材ハンドリングロボット)を含む基材ハンドリングチャンバ4であって、各々が、各ユニットの2つの反応チャンバに同時にアクセス可能な、少なくとも2つのエンドエフェクタを有し、当該基材ハンドリングチャンバ4が、4つのチャンバモジュール1a~1dに各々対応しかつそれらに取付けられた4つの辺、及びロードロックチャンバ5のための1つの追加的な辺を有する、多角形形状を有し、すべての辺が同一平面上に配置されている、基材ハンドリングチャンバ4と、(iii)2つの基材の装填又は取出しを同時に行うためのロードロック5であって、ロードロックチャンバ5が、基材ハンドリングチャンバ4の1つの追加的な辺に取付けられており、各バックエンドロボット3が、ロードロックチャンバ5にアクセス可能である、ロードロック5とを備えてもよい。
【0033】
各チャンバ2の内部及びロードロックチャンバ5の内部は、ゲートバルブ9によって、基材ハンドリングチャンバ4の内部から隔離されてもよい。更に、自動ウエハセンタリング(AWC)センサ、10a、10bは、各チャンバ2と基材ハンドリングチャンバ4との間で、ゲートバルブ9の近傍に配置されて、例えば、少なくともバックエンドロボット3の所定の位置に対する、基材の偏心を決定してもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、制御装置(図示せず)は、例えば、基材搬送のシーケンスを実行するようにプログラムされた、ソフトウェアを保存してもよい。
図1に示すように、制御装置はまた、(1)各反応チャンバの状態のチェックをしてもよく、(2)AWCセンサ、10a、10bを含む感知システムを使用して、各反応チャンバ内で基材を位置決めしてもよく、(3)各モジュールのために、ガスボックス及び電気ボックスを制御してもよく、(4)FOUP8及びロードロックチャンバ5内に格納された、基材の分配状態に基づいて、装置フロントエンドモジュール6内で、フロントエンドロボット7を制御してもよく、(5)バックエンドロボット3を制御してもよく、及び/又は(6)ゲートバルブ9を制御してもよい。
【0035】
本明細書の他の箇所に記載された堆積工程、及び反応器洗浄工程を実行させるように、プログラムされたか又は他の方法で構成された、1つ以上の制御装置(複数可)を装置が含むことを、当業者は理解し得る。当業者に理解されるように、制御装置(複数可)は、様々な電源、加熱システム、ポンプ、ロボット、及びガス流制御装置又は反応器のバルブと、連通してもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、装置は、1つよりも多い(例えば、2、3、4、5、6、又は7つの)、任意の数のチャンバモジュール及び反応チャンバを有してもよい。
図1では、装置は、8つの反応チャンバを有するが、その装置は、10個以上を有してもよい。いくつかの実施形態では、モジュールの反応チャンバは、プラズマ励起CVD反応器及び熱CVD反応器などの、CVD反応器、プラズマ励起ALD反応器及び熱ALD反応器などの、ALD反応器、エッチング反応器、並びにUV硬化反応器を含む、ウエハを処理又は処置するための、任意の適切な反応器であってもよい。典型的には、反応チャンバは、ウエハ上に薄膜又は層を堆積させるための、プラズマ反応器である。いくつかの実施形態では、すべてのモジュールは、取出し/装填を順次的かつ定期的に時間調節し、それによって、生産性又はスループットを増加させることができるように、ウエハを処置するための同一の能力を有する、同じタイプのものであってもよい。いくつかの実施形態では、モジュールは、異なる能力(例えば、異なる処置)を有してもよいが、しかしそれらのハンドリング時間は、実質的に同一である。
【0037】
図2は、本発明の実施形態において使用可能な、デュアルアーム基材ハンドリングロボットの概略平面図である。エンドエフェクタ60は、ロボットアーム20に取付けられるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、このタイプのデュアルアーム基材ハンドリングロボットは、好ましくは、
図1に図示される装置において使用されてもよい。一方、反応チャンバの数が4つ以下である場合、例えば、シングルアームウエハハンドリングロボットを使用してもよい。
図2に示すように、ロボットアーム20は、フォーク形状部分22a、中間部分22b、及び底部部分22cからなってもよい。フォーク形状部分22aは、その上にある基材を支持するための、エンドエフェクタ60に接続されてもよい。フォーク形状部分22a及び中間部分22bは、関節部23aを介して接続されてもよく、中間部分22b及び底部部分22cは、関節部23bを介して接続されてもよく、底部部分22cは、関節部23cを介してアクチュエータ24に接続されてもよい。
【0038】
図3は、本発明の実施形態による、エンドエフェクタの概略斜視図である。エンドエフェクタ60は、その上に基材Sを配置するための基材支持本体61と、基材支持本体61内に配置された少なくとも1つの波発生装置70a~70dのアレイとを備えてもよい。波発生装置70a~70dのアレイは、基材Sの裏面に表面波を発生させるように構成されてもよい。
【0039】
基材支持本体61は、取付け端63及び遠位端64を備えてもよい。基材支持本体は、Al203を含んでもよい。取付け端63は、ロボットアーム20に取付けられてもよい。ロボットアーム20は、垂直方向、前方及び後方、並びに横方向に移動するように構成されてもよい。
【0040】
第一のフィンガー65a及び第二のフィンガー65bは、遠位端64に配置されてもよい。第一の波発生装置のアレイ70aは、第一のフィンガー65a上に配置されてもよい。
【0041】
エンドエフェクタ60は、第二のフィンガー65b上に、第二の波発生装置のアレイ70bを更に備えてもよい。エンドエフェクタ60は、取付け端63上に、第三の波発生装置のアレイ70cを更に含んでもよい。更に、エンドエフェクタ60は、取付け端63上に、第四の波発生装置のアレイ70dを更に含んでもよい。
【0042】
図4aは、本発明の実施形態による、波発生装置のアレイの概略斜視図である。
図4bは、本発明の実施形態による、波発生装置のアレイの概略上面図である。
【0043】
波発生装置70a~70dのアレイは、表面波を発生させるための複数の圧電素子72と、圧電デバイス72上に配置されたスライダ75とを備えてもよい。圧電素子72の数は、9~100の間の範囲であってもよい。スライダ75は、基材を移動させるように構成されてもよい。
【0044】
図5は、本発明の実施形態による、波発生装置のアレイの概略断面図である。エンドエフェクタは、AC電源77を更に備えてもよい。AC電源77は、AC電力を圧電素子72に印加し、それによって、スライダ75を移動させるように構成されてもよい。スライダの表面運動は、基材Sの位置を補正してもよい。
【0045】
これらの実施形態は単に本発明の実施形態の実施例にすぎないため、上述の本開示の例示的な実施形態は、本発明の範囲を限定しない。任意の均等な実施形態は、本発明の範囲内にあることが意図される。実際に、記述される要素の代替的な有用な組合せなどの、本明細書に示されかつ記述されるものに加えて、本開示の様々な修正は、当業者には記述から明らかになってもよい。こうした修正及び実施形態も、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材を搬送するためのエンドエフェクタであって、
前記基材をその上に配置するための基材支持本体と、
前記基材支持本体内に配置される第一の波発生装置のアレイであって、前記基材の裏面に表面波を発生させるように構成される第一の波発生装置のアレイとを備える、エンドエフェクタ。
【請求項2】
前記基材支持本体が、取付け端と遠位端とを備え、
前記取付け端が、ロボットアームに取付けられ、
第一のフィンガー及び第二のフィンガーが、前記遠位端に配置される、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項3】
前記ロボットアームが、垂直方向、前方及び後方、並びに横方向に移動するように構成される、請求項2に記載のエンドエフェクタ。
【請求項4】
前記第一の波発生装置のアレイが、前記第一のフィンガー上に配置される、請求項2又は3に記載のエンドエフェクタ。
【請求項5】
前記第二のフィンガー上に、第二の波発生装置のアレイを更に備える、請求項2又は3に記載のエンドエフェクタ。
【請求項6】
前記取付け端上に、第三の波発生装置のアレイを更に備える、請求項3に記載のエンドエフェクタ。
【請求項7】
前記第一の波発生装置のアレイが、
表面波を発生させるための複数の圧電素子と、
圧電デバイス上に配置されるスライダであって、前記基材を移動させるように構成されるスライダとを備える、請求項1、2、3、6のいずれか1項に記載のエンドエフェクタ。
【請求項8】
前記圧電素子にAC電力を印加するように構成される、AC電源を更に備える、請求項7に記載のエンドエフェクタ。
【請求項9】
前記圧電素子の数が、9~100である、請求項7に記載のエンドエフェクタ。
【請求項10】
前記基材支持本体が、Al203を含む、請求項1、2、3、6のいずれか1項に記載のエンドエフェクタ。
【請求項11】
基材処理装置であって、
基材を処理するための反応チャンバと、
前記反応チャンバに取付けられた基材ハンドリングチャンバと、
前記基材ハンドリングチャンバ内に配置されたバックエンドロボットと、
前記基材を装填し又は取出すためのロードロックチャンバであって、前記ロードロックチャンバが、前記基材ハンドリングチャンバに取付けられた、ロードロックチャンバとを備え、
前記バックエンドロボットが、請求項1に記載のエンドエフェクタを含む、基材処理装置。
【請求項12】
基材を位置付けるための方法であって、
基材を、エンドエフェクタ上に配置された波発生装置のアレイ上に配置することと、
前記波発生装置のアレイによって前記基材に波を印加し、それによって、前記基材の位置を補正することとを含む、方法。
【外国語明細書】