(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089689
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】フォトカプラ封止剤及びフォトカプラ
(51)【国際特許分類】
H01L 23/29 20060101AFI20240627BHJP
C08L 83/06 20060101ALI20240627BHJP
C08K 3/36 20060101ALI20240627BHJP
C08K 5/5415 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
H01L23/30 F
C08L83/06
C08K3/36
C08K5/5415
H01L23/30 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205027
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000002060
【氏名又は名称】信越化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼井 美早紀
(72)【発明者】
【氏名】坂本 隆文
【テーマコード(参考)】
4J002
4M109
【Fターム(参考)】
4J002CP051
4J002DJ017
4J002EX036
4J002EZ018
4J002FD017
4J002FD146
4J002FD158
4J002GP00
4J002GQ01
4M109AA01
4M109EA10
4M109EB02
4M109EB13
4M109GA01
(57)【要約】
【課題】絶縁性、光透過性及び耐変色性に優れる硬化物(シリコーンゴム)を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなるフォトカプラ封止剤の提供。
【解決手段】
(A)分子鎖両末端がオルガノオキシ基を有する加水分解性シリル基で封鎖され、側鎖に芳香族基を有するジオルガノシロキサン単位を一定数有する直鎖状オルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)アルコキシ基等の加水分解性基を1分子中に2個以上有するオルガノシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物:0.1~30質量部、
(C)硬化触媒:0.01~20質量部、及び
(D)シリカ:1~300質量部
を含有し、
光透過率が波長:400nm、厚さ:0.4mmにおいて75%以上である硬化物を与えるものである室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなるフォトカプラ封止剤。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン:100質量部、
【化1】
(式(1)中、Arは独立に芳香族基であり、R
1は独立に炭素数1~10の非置換又はハロゲン置換の脂肪族1価炭化水素基である。nおよびmはそれぞれ1以上の数であり、n/(m+n)が0.02以上であって、nおよびmが付されたシロキサン単位の配列は任意である。Xは独立に酸素原子又は炭素数1~4のアルキレン基であり、R
2は独立に炭素数1~6の置換又は非置換1価炭化水素基であり、aは結合するケイ素原子毎に独立に0又は1である。)
(B)下記一般式(2)で示される加水分解性オルガノシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物:0.1~30質量部、
【化2】
(式(2)中、R
3は独立に炭素数1~12のアルキル基、ビニル基及びフェニル基から選択される一価炭化水素基であり、R
4は独立にアルキル基、アルケニル基又はアシル基であり、bは2~4の整数である。)
(C)硬化触媒:0.01~20質量部、及び
(D)シリカ:1~300質量部
を含有し、
光透過率が波長:400nm、厚さ:0.4mmにおいて75%以上である硬化物を与えるものである室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなるフォトカプラ封止剤。
【請求項2】
150℃で7日間静置後の、光透過率が波長:400nm、厚さ:0.4mmにおいて75%以上である硬化物を与えるものである請求項1に記載のフォトカプラ封止剤。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のフォトカプラ封止剤の硬化物で封止されたフォトカプラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁性、光透過性及び耐変色性に優れる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(室温硬化性シリコーンゴム組成物)からなるフォトカプラ封止剤及び、該フォトカプラ封止剤の硬化物で封止されたフォトカプラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
室温(23℃±10℃)で大気中の湿気により架橋する室温硬化性(RTV)シリコーンゴム組成物は、その取り扱いが容易な上、耐候性や電気特性(電気絶縁性)に優れているため、建材用のシーリング材、電気・電子分野での接着剤など様々な分野で使用されている。特に、脱アルコール型の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、不快臭がなく、金属類を腐食しないことが特徴で、電気・電子分野で好適に使用されている。一般的な室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、分子鎖末端にシラノール基(ケイ素原子に結合した水酸基)やアルコキシシリル基を有するジオルガノポリシロキサン(ベースポリマー)、硬化剤及び硬化触媒を含み、引張り強度等を付与するため、必要に応じて各種フィラーが添加される。特に無色の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物では、引張強度を付与するために補強性無機質充填剤としてシリカが添加される。
【0003】
これらのシリコーンオイル成分(ベースポリマーである液状のジオルガノポリシロキサン成分及び可撓性付与剤としての無官能ジオルガノポリシロキサン成分等)は、一般的に側鎖にメチル基を持つシリコーンオイルであるため、これにシリカを混合すると、屈折率の違いから、混合物の光透過性は低下し、無色の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物であっても半透明である。
【0004】
また、脱アルコール型の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の保存安定性を得る方法として、ベースポリマーとして予め分子鎖両末端がアルコキシシリル化されたオルガノポリシロキサンを使用する方法、末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンを出発原料として、特定のアミノ基含有シランを末端封鎖触媒に使用し、製造工程中で末端封鎖する方法が知られている(特許文献1、2)。しかし、これら特許文献1、2では硬化したゴムの耐変色性については記載されておらず、無色、特に無色透明室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物において、ゴムの耐変色性は重要である。
【0005】
一方、物理的な接触なしに光を介して動作が可能な素子に関するオプトエレクトロニクスの分野において、互いに絶縁されたLED等の発光素子と受光素子から構成され、発光素子が入力された電気信号を光に変換し、受光素子がその光を再び電気信号へと戻して出力側回路に伝達するフォトカプラ(フォトアイソレータ)は、近年、益々その重要性を増しているが、フォトカプラを外部環境からの負荷や影響などから保護するための封止剤には、透明性、絶縁性のみならず、高温環境下での優れた耐変色性が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特公平7-39547号公報
【特許文献2】特開2013-241533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は、従来の室温硬化性(RTV)シリコーンゴム組成物では達成できなかった、絶縁性、光透過性及び耐変色性に優れる硬化物(シリコーンゴム)を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなるフォトカプラ封止剤及び該封止剤の硬化物で封止されたフォトカプラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を行った結果、分子の側鎖(即ち、主鎖を構成するジオルガノシロキサン繰り返し単位中のケイ素原子に結合した1価置換基)として芳香族基を有し、且つ分子鎖両末端がシルアルキレン基を介して又は介さずに加水分解性シリル基で封鎖されたオルガノポリシロキサンを主剤(ベースポリマー)とした室温硬化性(RTV)シリコーンゴム組成物及びその硬化物をフォトカプラの封止剤として適用することによって、上記目的を達成することができることを見出し、本発明をなすに至った。
【0009】
即ち、本発明は、下記の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなるフォトカプラ封止剤及び該封止剤の硬化物(シリコーンゴム硬化物)で封止されたフォトカプラを提供するものである。
[1]
(A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン:100質量部、
【化1】
(式(1)中、Arは独立に芳香族基であり、R
1は独立に炭素数1~10の非置換又はハロゲン置換の脂肪族1価炭化水素基である。nおよびmはそれぞれ1以上の数であり、n/(m+n)が0.02以上であって、nおよびmが付されたシロキサン単位の配列は任意である。Xは独立に酸素原子又は炭素数1~4のアルキレン基であり、R
2は独立に炭素数1~6の置換又は非置換1価炭化水素基であり、aは結合するケイ素原子毎に独立に0又は1である。)
(B)下記一般式(2)で示される加水分解性オルガノシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物:0.1~30質量部、
【化2】
(式(2)中、R
3は独立に炭素数1~12のアルキル基、ビニル基及びフェニル基から選択される一価炭化水素基であり、R
4は独立にアルキル基、アルケニル基又はアシル基であり、bは2~4の整数である。)
(C)硬化触媒:0.01~20質量部、及び
(D)シリカ:1~300質量部
を含有し、
光透過率が波長:400nm、厚さ:0.4mmにおいて75%以上である硬化物を与えるものである室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなるフォトカプラ封止剤。
[2]
150℃で7日間静置後の、光透過率が波長:400nm、厚さ:0.4mmにおいて75%以上である硬化物を与えるものである[1]に記載のフォトカプラ封止剤。
[3]
[1]又は[2]に記載のフォトカプラ封止剤の硬化物で封止されたフォトカプラ。
【発明の効果】
【0010】
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなるフォトカプラ封止剤は、分子の側鎖(即ち、主鎖を構成するジオルガノシロキサン繰り返し単位中のケイ素原子に結合した1価置換基)として芳香族基を有し、且つ分子鎖両末端がシルアルキレン基を介して又は介さずに加水分解性シリル基で封鎖されたオルガノポリシロキサンを主剤(ベースポリマー)として含有する。これにより本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなるフォトカプラ封止剤は、充填剤として所定量のシリカフィラーを含有していても光透過性に優れ、波長:400nm、厚さ:0.4mmにおいて75%以上の光透過率を有する硬化物(シリコーンゴム硬化物)を与えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明について詳しく説明する。
[(A)成分]
本発明のフォトカプラ封止剤として使用する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の(A)成分は、下記一般式(1)で示される、分子鎖両末端がオルガノオキシ基(R
2O)を有する加水分解性シリル基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであり、該室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物において主剤(ベースポリマー)として作用するものである。該オルガノポリシロキサンは室温(23℃±10℃)において液状であることが好ましい。
【化3】
(式(1)中、Arは独立に芳香族基であり、R
1は独立に炭素数1~10の非置換又はハロゲン置換の脂肪族1価炭化水素基である。nおよびmはそれぞれ1以上の数であり、n/(m+n)が0.02以上であって、nおよびmが付されたシロキサン単位の配列は任意である。Xは独立に酸素原子又は炭素数1~4のアルキレン基であり、R
2は独立に炭素数1~6の置換又は非置換1価炭化水素基であり、aは結合するケイ素原子毎に独立に0又は1である。)
【0012】
式(1)中、Arで表される芳香族基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基及びフラニル基等のヘテロ原子(O、S、N)を有する芳香族基が挙げられ、更に該芳香族基はハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)等の置換基を有してもよい。Arは好ましくは非置換の芳香族炭化水素基であり、特に好ましくはフェニル基である。
【0013】
式(1)中、R1は炭素数1~10の非置換又はハロゲン置換の脂肪族一価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基等のアルケニル基;及びこれらの基の水素原子が部分的にハロゲン原子で置換された基、例えば3,3,3-トリフルオロプロピル基等である。これらの中では、特にメチル基、エチル基等の低級アルキル基が好ましい。式(1)中の複数のR1は同一の基であっても異種の基であってもよい。
【0014】
また、式(1)中のm、nはそれぞれ1以上の数であり、特にジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が25~500,000mPa・sの範囲、好ましくは500~100,000mPa・sの範囲となる数であることが好ましい。なお、本発明において、粘度は、例えば、回転粘度計(例えば、BL型、BH型、BS型、コーンプレート型、レオメータ等)により測定することができる(以下、同じ)。
なお、上記式(1)中において、2官能性のジオルガノシロキサン単位((R1)2SiO2/2)の繰り返し数(又は重合度)を示すmの値は、1以上の数であるが、通常は、10~1,000の数、好ましくは25~600の数、より好ましくは50~500の数である。なお、本発明において、重合度は、例えば、トルエン等を展開溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算の数平均重合度(又は数平均分子量)等として求めることができる。
また、上記式(1)中において、ケイ素原子に結合した1価置換基として2個の芳香族基を持つジオルガノシロキサン単位((Ar2SiO2/2)の繰り返し数(又は重合度)を示すnの値は、1以上の数であるが、通常は、5~800の数、好ましくは6~100の数、より好ましくは7~50程度の数である。
また、上記式(1)中において、n/(m+n)は0.02以上(通常、0.02~0.9)であり、好ましくは0.03~0.6、より好ましくは0.03~0.3である。
【0015】
また、式(1)中のR2は炭素数1~6の一価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基等のアルケニル基;フェニル基等が挙げられるが、特にメチル基が好ましい。
【0016】
式(1)中のXは炭素数2~4のアルキレン基又は酸素原子であり、アルキレン基としては、エチレン基(-CH2CH2-)、プロピレン基(トリメチレン基;-CH2CH2CH2-、メチルエチレン基;-CH(CH3)CH2-)、テトラメチレン基(-CH2CH2CH2CH2-)等が挙げられる。Xとしては、エチレン基(-CH2CH2-)、トリメチレン基(-CH2CH2CH2-)、酸素原子が好ましい。
【0017】
式(1)中のaは結合するケイ素原子毎に独立に0又は1であり、特に0が好ましい。
【0018】
なお、(A)成分の上記一般式(1)で示される分子鎖両末端が加水分解性シリル基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンは、通常、分子鎖両末端がシラノール基(ケイ素原子に結合した水酸基)で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンと加水分解性オルガノシランとの加水分解・縮合反応により、分子鎖両末端のシラノール基を加水分解性シリル基で封鎖するか(X=酸素原子の場合)、あるいは、分子鎖両末端がアルケニルジオルガノシリル基で封鎖された両末端アルケニル基含有直鎖状ジオルガノポリシロキサンと加水分解性オルガノハイドロジェンシランとのヒドロシリル化付加反応により、分子鎖両末端のアルケニル基を加水分解性シリル基置換アルキル基で封鎖する(X=アルキレン基の場合)などの方法によって調製することができるものであるが、本発明に使用する組成物の製造過程の途中(in-situ)で両末端シラノール基封鎖又は両末端アルケニル基封鎖ジオルガノポリシロキサンの末端封鎖反応を行うことによって上記一般式(1)で示される両末端加水分解性シリル基封鎖直鎖状ジオルガノポリシロキサンとしたものをベースポリマーとして組成物を調製したとしても、本発明のフォトカプラ封止剤としての高温環境下での耐変色性の作用効果を発現することはできない。
従って(A)成分は、後述する(B)~(D)成分と混合して組成物を製造する以前に、予め、上記末端封鎖反応を行って一般式(1)で示される分子鎖両末端が加水分解性シリル基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンとして予め調製されたものであることが必要である。
(A)成分は、1種単独でも2種以上を併用してもよい。
【0019】
[(B)成分]
(B)成分は、本発明のフォトカプラ封止剤として使用する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物において硬化剤(架橋剤)として作用するものであり、下記一般式(2)で示される、ケイ素原子に結合した加水分解性基として、アルコキシ基、アルケニルオキシ基及び/又はアシルオキシ基を1分子中に2個以上(2個以上、好ましくは3個又は4個)有し、かつケイ素原子に結合した残余の基を有する場合には該残余の基が炭素数1~12のアルキル基、ビニル基及びフェニル基から選択される一価炭化水素基である加水分解性オルガノシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物(即ち、該加水分解性オルガノシラン化合物を部分的に加水分解・縮合して得られる、分子中に残存加水分解性基を平均2個以上、好ましくは3個以上有するオルガノシロキサンオリゴマー)である。
【化4】
(式(2)中、R
3は独立に炭素数1~12のアルキル基(好ましくは炭素数1~10のアルキル基)、ビニル基及びフェニル基から選択される一価炭化水素基であり、R
4は独立にアルキル基、アルケニル基又はアシル基であり、bは2~4の整数である。)
【0020】
式(2)中のR3における炭素数1~12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられるが、これらのうち炭素数1~10のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、デシル基がより好ましい。
【0021】
式(2)中のOR4、即ち(B)成分の加水分解性オルガノシラン化合物及びその部分加水分解物が有する加水分解性基はアルコキシ基、アルケニルオキシ基又はアシルオキシ基であり、該アルコキシ基、アルケニルオキシ基又はアシルオキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基等の炭素数1~4のアルコキシ基、ビニルオキシ基、アリルオキシ基、プロペニルオキシ基、イソプロペニルオキシ基等の炭素数2~4のアルケニルオキシ基、アセトキシ基、プロピオノキシ基等の炭素数2~4のアシルオキシ基などが挙げられ、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
【0022】
式(2)中のbは2~4の整数であり、好ましくは3又は4、より好ましくは3である。
【0023】
なお、(B)成分は、一般式(2)において加水分解性基OR4以外にケイ素原子に結合する残余の基R3を有する場合には、該残余の基R3が、例えば酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含有する官能性基を含まない非置換の一価炭化水素基である点において、通常、接着性付与剤等として配合されるいわゆるシランカップリング剤などのカーボンファンクショナル加水分解性オルガノシラン化合物(CFシラン化合物)とは明確に区別されるものである。
【0024】
(B)成分の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のアルコキシシラン、メチルトリイソプロペニルオキシシラン、ジメチルジイソプロペニルオキシシラン、ビニルトリイソプロペニルオキシシラン、フェニルトリイソプロペニルオキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、メチルトリプロピオノキシシラン、デシルトリアセトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラプロピオノキシシラン等のアセトキシシラン、並びにこれらのシランの部分加水分解縮合物が挙げられる。
(B)成分は、1種単独でも2種以上を併用してもよい。
【0025】
(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.1~30質量部、好ましくは0.5~20質量部、特に好ましくは1~15質量部の範囲である。該配合量が0.1質量部未満では、十分な架橋性(硬化性)が得られず、目的とするゴム弾性を有する硬化物(シリコーンゴム)を与える組成物が得難い。また該配合量が30質量部を超えると、得られる硬化物(シリコーンゴム)は機械特性が低下し易い。
【0026】
[(C)成分]
(C)成分は、本発明のフォトカプラ封止剤として使用する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物において、(A)成分中の分子鎖両末端の加水分解性シリル基と(B)成分の加水分解性オルガノシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物との加水分解・縮合反応による架橋・硬化を促進するための硬化剤(架橋剤)として作用する硬化触媒であり、この硬化触媒としては(C-1)非金属系有機触媒及び/又は(C-2)金属系触媒が挙げられる。
【0027】
(C-1)非金属系有機触媒は特に制限されないが、縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物の硬化促進剤として公知のものを使用することができる。例えば、N,N,N’,N’,N’’,N’’-ヘキサメチル-N’’’-(トリメチルシリルメチル)-ホスホリミディックトリアミド等のホスファゼン含有化合物;ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物又はその塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン;N,N,N’,N’-テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、N,N,N’,N’-テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、N,N,N’,N’-テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシラン及びシロキサン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-(β-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を含有するシラン及びシロキサン等が挙げられる。また、非金属系有機触媒は1種単独でも2種以上を併用してもよい。
【0028】
(C-2)金属系触媒は特に制限されないが、縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物の硬化触媒として公知のものを使用することができる。例えば、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオクトエート、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジネオデカノエート、ジ-n-ブチル-ジメトキシスズ等のアルキルスズエステル化合物;テトライソプロポキシチタン、テトラ-n-ブトキシチタン、テトラキス(2-エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物;ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛-2-エチルオクトエート;アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムセカンダリーブチレートなどのアルコレートアルミニウム化合物;アルミニウムアルキルアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート等のアルミニウムキレート化合物;ネオデカン酸ビスマス(III)、2-エチルヘキサン酸ビスマス(III)、クエン酸ビスマス(III)、オクチル酸ビスマス、鉄-2-エチルヘキソエート、コバルト-2-エチルヘキソエート、マンガン-2-エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルト等の有機金属化合物;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、シュウ酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩が挙げられる。金属系触媒は、1種単独でも2種以上を併用してもよい。
【0029】
(C)成分の硬化触媒の配合量はいわゆる触媒量でよく、具体的は(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01~20質量部であり、0.05~10質量部が好ましく、更に0.05~5質量部が好ましい。(C)成分の配合量が0.01質量部未満であると良好な硬化性を得ることができないため、硬化速度が遅くなる不具合を生じる。20質量部を超えると、組成物の硬化速度が速すぎるため、組成物塗布後の作業できる時間が短くなったり、得られるゴムの機械特性が低下したりするおそれがある。
【0030】
[(D)成分]
(D)成分は、本発明のフォトカプラ封止剤として使用する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物において、該室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を硬化して得られるシリコーンゴム硬化物の機械的強度等の物性を向上させる無機質充填剤としてのシリカであり、例えば、粉砕シリカ、溶融シリカ、煙霧質シリカ(ヒュームドシリカ)、湿式シリカ(沈降シリカ)、結晶性シリカ(石英微粉末)などが挙げられ、単独で使用してもよく、また2種類以上を組み合わせてもよい。これらのシリカは、表面処理されていなくても、公知の処理剤で表面処理されていてもよい。これらの中では、煙霧質シリカ、湿式シリカが特に好ましい。
【0031】
(D)成分のシリカの比表面積(BET法)は、通常、50~300m2/gが好ましく、50~250m2/gがより好ましく、50~200m2/gが特に好ましい。比表面積が50m2/g未満の場合、ゴム強度やゴム弾性を有する硬化物が得難い場合がある。また300m2/gを超えると、組成物の粘度が著しく上昇して作業性に劣るため室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製するのが困難となる場合がある。
【0032】
(D)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して1~300質量部、好ましくは5~80質量部、特に好ましくは10~40質量部である。該配合量が1質量部未満では、ゴム強度やゴム弾性を有する硬化物が得難い場合がある。また該配合量が300質量部を超えると、前記(A)成分との混練が困難となり、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製するのが難しい場合がある。
【0033】
[その他の成分]
また、本発明には上記成分以外の任意成分として、本発明のフォトカプラ封止剤として使用する組成物に接着性が必要な場合、必要に応じて接着促進剤を配合してもよい。接着促進剤としては、公知のシランカップリング剤が好適に使用される。
【0034】
シランカップリング剤としては、加水分解性基として、アルコキシシリル基又はアルケノキシシリル基を有するシラン化合物が挙げられ、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリイソプロペノキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシランなどが例示される。
【0035】
シランカップリング剤を配合する場合、その配合量は、(A)成分100質量部当たり、通常、0.1~20質量部、好ましくは0.1~10質量部、特に好ましくは0.1~5質量部である。該配合量が0.1質量部未満では十分な接着性が得られない場合があり、該配合量が20質量部を超えると良好な機械特性が得られなかったり、また価格的に不利となる場合がある。
【0036】
また上記成分以外に、本発明のフォトカプラ封止剤として使用する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物には、任意成分として、必要に応じて公知の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。例えば、チキソトロピー向上剤としてのポリエーテル、可塑剤としての非反応性フェニルシリコーンオイル、架橋密度向上剤としてのトリフェニルシロキシ((C6H5)3SiO1/2)単位とSiO2単位とからなる3次元網状ポリシロキサン等が挙げられる。
【0037】
更に、必要に応じて、ブリードオイルとしての非反応性フェニルシリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、トルエン、キシレン、溶剤揮発油、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、低沸点イソパラフィン等の溶剤も、本発明の目的を損なわない範囲で添加してよい。
【0038】
本発明のフォトカプラ封止剤として使用する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、例えば、上記(A)~(D)成分、及び必要に応じてその他の任意成分を、プラネタリミキサー、品川ミキサー等の公知の混合機を用いて湿気を遮断した状態(乾燥雰囲気中や減圧下)で常法に準じて均一に混合することにより調製することができる。
また、本発明のフォトカプラ封止剤として使用する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、25℃における粘度が50~100,000mPa・s、特に500~100,000mPa・s程度であることが好ましい。
【0039】
本発明のフォトカプラ封止剤として使用する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、例えば室温(23℃±10℃)で大気中に放置することにより大気中の湿気(水分)により加水分解・縮合反応が進行して架橋・硬化するが、その成形方法、硬化条件などは、組成物の種類に応じた公知の方法、条件を採用することができ、例えば、23℃/50%RHの条件下で大気中に数時間~数日間(例えば、6時間~7日間)程度静置することにより硬化させることができる。
【0040】
本発明のフォトカプラ封止剤として使用する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物(厚さ:0.4mm)の波長:400nmにおける光透過率は75%以上である。また、本発明のフォトカプラ封止剤として使用する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物(厚さ:0.4mm)を150℃で7日間静置後の波長:400nmにおける光透過率は75%以上である。
本発明のフォトカプラ封止剤として使用する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、光透過性(透明性)、絶縁性のみならず、高温環境下での耐変色性に優れることから、フォトカプラ用の封止剤として好適に使用し得る。
【実施例0041】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、下記例において、粘度は25℃において回転粘度計により測定した値である。
【0042】
[実施例1]
分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、側鎖にフェニル基とメチル基を有した、25℃における粘度が20Pa・sのポリシロキサン(一般式(1)において、R1=R2=メチル基、X=O、a=0、m=約200、n=約20、Ar=フェニル基に相当する、以下同じ)を82質量部と、煙霧質シリカ(BET比表面積115m2/g、信越化学工業(株)製)10質量部を30分混合した後、メチルトリメトキシシラン8質量を加えて常圧下15分攪拌した後、ジオクチル錫ジラウレート0.1質量部を加え、常圧下5分攪拌した後、減圧条件下15分混合して組成物1を得た。
【0043】
[実施例2]
実施例1に記載の煙霧質シリカ(BET比表面積115m2/g、信越化学工業(株)製)10質量部に代えて、煙霧質シリカ(BET比表面積130m2/g、信越化学工業(株)製)10質量部を用いること以外は、実施例1と同様にして組成物2を得た。
【0044】
[実施例3]
実施例1に記載の煙霧質シリカ(BET比表面積115m2/g、信越化学工業(株)製)10質量部に代えて、煙霧質シリカ(BET比表面積230m2/g、信越化学工業(株)製)10質量部を用いること以外は、実施例1と同様にして組成物3を得た。
【0045】
[実施例4]
実施例1に記載の煙霧質シリカ(BET比表面積115m2/g、信越化学工業(株)製)10質量部を20質量部に代えること以外は、実施例1と同様にして組成物4を得た。
【0046】
[実施例5]
実施例1に記載のポリシロキサンを、分子鎖両末端がトリメトキシシリルエチル基で封鎖され、側鎖にフェニル基とメチル基を有した、25℃における粘度が5Pa・sのポリシロキサン(一般式(1)において、R1=R2=メチル基、X=C2H4、a=0、m=約370、n=約20、Ar=フェニル基に相当する、以下同じ)に代えること以外は、実施例1と同様にして組成物5を得た。
【0047】
[実施例6]
実施例1に記載のポリシロキサンを、分子鎖両末端がトリメトキシシリルエチル基で封鎖され、側鎖にフェニル基とメチル基を有した、25℃における粘度が4Pa・sのポリシロキサン(一般式(1)において、R1=R2=メチル基、X=C2H4、a=0、m=約70、n=約30、Ar=フェニル基に相当する、以下同じ)に代えること以外は、実施例1と同様にして組成物6を得た。
【0048】
[実施例7]
実施例1に記載のポリシロキサンを、分子鎖両末端がトリメトキシシリルエチル基で封鎖され、側鎖にフェニル基とメチル基を有した、25℃における粘度が1Pa・sのポリシロキサン(一般式(1)において、R1=R2=メチル基、X=C2H4、a=0、m=約220、n=約7、Ar=フェニル基に相当する、以下同じ)に代えること以外は、実施例1と同様にして組成物7を得た。
【0049】
[実施例8]
実施例1に記載の煙霧質シリカ(BET比表面積115m2/g、信越化学工業(株)製)10質量部に代えて、煙霧質シリカ(BET比表面積200m2/g、日本アエロジル(株)製)30質量部を用いること以外は、実施例1と同様にして組成物8を得た。
【0050】
[比較例1]
分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、側鎖にフェニル基とメチル基を有した、25℃における粘度が20Pa・sのポリシロキサン(一般式(1)において、R1=R2=メチル基、X=O、a=0、m=約200、n=約20、Ar=フェニル基に相当する、以下同じ)に代えて、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が20Pa・sのポリシロキサン(一般式(1)において、R1=R2=メチル基、X=O、a=0、n=0、m=約610に相当する、以下同じ)を用いること以外は、実施例1と同様にして組成物9を得た。
【0051】
[比較例2]
分子鎖両末端がシラノール基であり、側鎖にフェニル基とメチル基を有した、下記式(3)で示される25℃における粘度が20Pa・sの分子鎖両末端シラノール基封鎖ポリシロキサンを82質量部、煙霧質シリカ(BET比表面積115m
2/g、信越化学工業(株)製)10質量部、メチルトリメトキシシラン4質量部と、末端封鎖触媒(縮合触媒)として下記式(4)で示されるアミノ基含有シラン1質量部を常圧下にて60分混合し、次いで、減圧下にて30分混合することによって、組成物の調製途中において、分子鎖両末端シラノール基封鎖ポリシロキサン中の末端シラノール基をメチルジメトキシシリル基で封鎖した。その後、メチルトリメトキシシラン8質量を加えて常圧下15分攪拌した後、ジオクチル錫ジラウレート0.1質量部を加え、常圧下5分攪拌した後、減圧条件下15分混合して組成物10を得た。
【化5】
【0052】
[比較例3]
比較例1に記載の煙霧質シリカ(BET比表面積115m2/g、信越化学工業(株)製)10質量部に代えて、煙霧質シリカ(BET比表面積130m2/g、信越化学工業(株)製)10質量部を用いること以外は、比較例1と同様にして組成物11を得た。
【0053】
調製した組成物1~11を用いて、以下の特性を測定した。
【0054】
[光透過性]
調製した組成物1~11について、23℃/50%RHの環境下に7日間暴露して硬化させ、厚さ0.4mmのシリコーンゴムシート(シリコーンゴム硬化物)を作製し、該シリコーンゴムシートについて、光透過率(波長:400nm)(%)を測定した(初期)。さらに、シリコーンゴムシートを150℃の環境下に7日間静置して暴露し、同様に高温劣化後の光透過率を測定した(150℃7日後)。得られた結果を表1に示す。
【0055】
【0056】
実施例1~8と比較例1~3との比較により、本発明の封止剤に係る室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物から得られる硬化物は、シリコーンゴムが本来有する絶縁性に加えて、初期光透過性(透明性)のみならず、高温環境下での耐変色性にも優れていることから、フォトカプラの封止剤として好適に適用できることが確認された。