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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089806
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】プラズマ処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20240627BHJP
   H05H 1/46 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
H01L21/302 101D
H05H1/46 C
H05H1/46 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205235
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテク
(74)【代理人】
【識別番号】110000062
【氏名又は名称】弁理士法人第一国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 裕暉
(72)【発明者】
【氏名】山岡 正作
(72)【発明者】
【氏名】渡部 拓
【テーマコード(参考)】
2G084
5F004
【Fターム(参考)】
2G084AA02
2G084BB02
2G084BB05
2G084CC15
2G084CC33
2G084DD04
2G084DD20
2G084DD23
2G084DD37
2G084DD38
2G084DD44
2G084DD55
2G084DD62
2G084FF26
2G084FF27
2G084FF28
2G084FF29
2G084FF31
2G084HH12
2G084HH30
2G084HH43
2G084HH52
5F004BB08
5F004BB14
5F004BB22
5F004BB25
5F004BB26
5F004CA04
5F004CA06
(57)【要約】
【課題】本発明では、磁界発生装置の位置を制御することによって処理室内における磁界の最適化を実現することができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のプラズマ処理装置は、真空容器内部に配置された処理室と、前記処理室内に配置され上面に処理対象の半導体ウエハが載置される試料台と、前記処理室上方に配置され前記処理室内にプラズマを形成するための電界を伝播する導波管と、前記真空容器の外部であって前記処理室及び前記導波管の外周を囲んで配置され当該処理室内に磁界を供給するコイルと、前記処理室内の前記試料台の下方で上下方向に移動可能に配置され前記処理室内に磁界を供給する磁界発生器と、前記磁界発生器と通信可能に接続されその上下方向の高さ位置を調節する制御器とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空容器内部に配置された処理室と、
前記処理室内に配置され上面に処理対象の半導体ウエハが載置される試料台と、
前記処理室上方に配置され前記処理室内にプラズマを形成するための電界を伝播する導波管と、
前記真空容器の外部であって前記処理室及び前記導波管の外周を囲んで配置され当該処理室内に磁界を供給するコイルと、
前記処理室内の前記試料台の下方で上下方向に移動可能に配置され前記処理室内に磁界を供給する磁界発生器と、
前記磁界発生器と通信可能に接続されその上下方向の高さ位置を調節する制御器とを備えたプラズマ処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のプラズマ処理装置であって、前記磁界発生器が、前記試料台の下方で連結され上下方向に伸縮可能な駆動部と接続され、前記試料台との間の距離が可変に調節されるプラズマ処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のプラズマ処理装置であって、前記磁界発生器の上方の箇所の前記処理室内に配置され前記磁界の強度を検知するセンサとを備え、前記制御器が前記センサからの出力に基づいて前記磁界発生器の上下方向の高さ位置を調節するプラズマ処理装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載のプラズマ処理装置であって、前記磁界発生器が、円板または円筒形状を有して径方向に異なる強度の磁界を形成する機能を備えたプラズマ処理装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載のプラズマ処理装置であって、前記磁界発生器の上方でこれに接続して配置され当該磁界発生器を加熱するヒータまたは冷却する冷却器を備えた温度調節器を備えたプラズマ処理装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載のプラズマ処理装置であって、前記制御器は、予め得られた前記磁界発生器の発生する磁界の強度または高さ位置と前記コイルとで形成された前記処理室内の磁界の強度との関係を示すデータに基づいて、前記磁界発生器の高さ位置を調節するプラズマ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路素子の生産にプラズマ処理装置が用いられて素子の微細化加工が進展し、素子の性能向上とコスト低減がなされてきた。従来は素子の二次元的な微細化により、1枚の被処理基板より製造できる素子数が増加して素子1個あたりの製造コストが下がると同時に、配線長短縮などによって性能の向上も実現されてきた。しかし、二次元的な微細化の限界が近づいているといわれており、実際に、新材料や三次元的な素子構造の適用などの新たな対応を迫られている。これらの構造変更により、製造の難易度は増し、製造コストの増大が深刻な問題となっている。
【0003】
製造途中の半導体集積回路素子中のパターンに非対称な傾きが見られると、歩留まりの悪化が生じる。これは、半導体エッチング加工において、ウエハ面内のどの位置でも加工寸法や形状に差異がないことが強く要求されているためであり、面内の均一性は装置性能の重要な指標のひとつとなっている。このような歩留まりの悪化は、近年の半導体集積回路素子の微細化や立体化、構造の複雑化によるアスペクト比の高まりの動向のなかにおいて、今後も発生が見込まれる。
【0004】
真空容器内部の処理室内にプラズマを発生させて半導体ウエハ等の板状の試料を処理するプラズマ処理装置においては、プラズマを形成するために電界とともに静磁界をプラズマ処理室に供給する技術が広く用いられている。これは、静磁界によりプラズマの損失を抑制することができるほか、プラズマ分布の制御も可能となる利点があるためである。
【0005】
プラズマ発生用電磁波のプラズマ中の波長は静磁界により調整でき、磁界を発生させるコイルや永久磁石を用いて静磁界の調整をし、プラズマを効率よく発生させるものが従来から知られている。このような技術の例としては、特開平11-87328号公報(特許文献1)に開示のものが知られている。
本従来技術では、コイルによって形成された静磁場の調整のため、試料台の下部に電磁コイルを配置したものであって、試料台の下部かつプラズマ生成容器下方の処理室の周囲にも電磁コイルが配置されている構成が開示されている。
例えば、本従来技術では、載置台4が設けられた真空室2の外に、載置台4上の半導体ウエハWの中心軸を囲むように、上下に第1の電磁コイル3及び第2の電磁コイル5を配置し、ウエハW表面における磁場の水平成分Brがほぼ零(30ガウス以内)となるように、また磁場の垂直成分Bzの最大値と最小値との差が30ガウス以内となるように電磁コイル3、5の相対位置、コイル径及び励磁電流などを設定する、ことが開示されている。
【0006】
さらに、このようなプラズマ処理装置の従来技術の別の例としては、特開平5-226303号公報(特許文献2)に開示のものが知られている。本従来技術では、処理室の外周部に複数の永久磁石からなる交互多極リングが配設され、処理室壁面とプラズマの接触面積の調整を行う構成が開示されている。
例えば、特許文献2では、有磁場マイクロ波プラズマ・エッチング装置の処理チャンバ4の内壁面にS(イオウ)カバー13を設け、外周側には複数の永久磁石14からなる交互多極磁場リングを配設する。このリングの内側ではマルチカスプ磁場が形成され、ECRプラズマPの壁面方向への拡散が抑制される。永久磁石14を位置Eに置けばECRプラズマPとSカバー13との接触面積が減少するのでS供給量が減り、位置Fに置けばS供給量が増大する。S2 F2 /S2 Cl2 混合ガスを用い、オーバーエッチング時に上記接触面積を大とすれば、高異方性加工が可能となる、ことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11-87328号公報
【特許文献2】特開平5-226303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の従来技術において、試料台外周部でのコイルの設置による磁場補正を行うことを考えると次の課題が生じる。試料台の外周部において磁界発生装置の位置を移動させると、磁界発生装置の高さ毎に処理室の排気特性が変化してしまう。また、磁界発生装置の位置の自動制御を行わないと、プロセス条件毎の作業前の要変更という装置稼働率の低下という課題も生じる。
そこで、本発明では、磁界発生装置の位置を制御することによって処理室内における磁界の最適化を実現することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明のプラズマ処理装置は、真空容器内部に配置された処理室と、前記処理室内に配置され上面に処理対象の半導体ウエハが載置される試料台と、前記処理室上方に配置され前記処理室内にプラズマを形成するための電界を伝播する導波管と、前記真空容器の外部であって前記処理室及び前記導波管の外周を囲んで配置され当該処理室内に磁界を供給するコイルと、前記処理室内の前記試料台の下方で上下方向に移動可能に配置され前記処理室内に磁界を供給する磁界発生器と、前記磁界発生器と通信可能に接続されその上下方向の高さ位置を調節する制御器とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、磁界発生装置の位置を制御することによって処理室内における磁界の最適化を実現することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施をするための形態における説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の実施の形態に係るプラズマ処理装置の構成を模式的に示す断面図である。
図2図2は、図1に示すプラズマ処理装置の試料台及び磁界発生ユニットの構成を模式的に示す断面図である。
図3図3は、磁界発生装置の導入前後における磁力線形状の比較を表した図である。
図4図4は、サセプタリング周辺の詳細を示す概略図である。
図5図5は、磁界発生装置の高さ変位量情報と磁気センサの磁界方向変位量情報から得られる、各ECR面高さにおける磁界制御用のデータべ-スの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
また、図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
【0013】
本開示において、「上部」は、図に示された物を載置した場合に、鉛直方向とは反対の方向にある物の部分を意味する。また、「下部」は、図に示された物を載置した場合に、鉛直方向と同じ方向にある物の部分を意味する。
「上方」は、図に示された物を載置した場合に、鉛直方向とは反対の方向にある物の周囲を囲む空間を意味する。また、「下方」は、図に示された物を載置した場合に、鉛直方向と同じ方向にある物の周囲を囲む空間を意味する。
「上面」は、図に示された物を載置した場合に、鉛直方向とは反対の方向にある物の面であって、鉛直方向を垂直方向とする物の面を意味する。また、「下面」は、図に示された物を載置した場合に、鉛直方向と同じ方向にある物の面であって、鉛直方向を垂直方向とする物の面を意味する。
「高さ」は、図に示された物を載置した場合に、鉛直方向における物の位置を意味する。
「側壁」とは、円筒形状を有する物のうち、物体の内部と外部を隔てる境界部分を意味する。
「外周」とは、円筒形所を有する物の外側を囲む空間を意味する。
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図1図5を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るプラズマ処理装置の構成を模式的に示す断面図である。特に、図1は、プラズマを形成するための電界としてマイクロ波の電界を用いて、上記マイクロ波の電界と磁界とのECR(Electron Cyclotron Resonance)を生起してプラズマを形成し、上記プラズマを用いて半導体ウエハなどの基板状の試料をエッチング処理するプラズマ処理装置を示している。
【0015】
(プラズマ処理装置)
図1に示すプラズマ処理装置(プラズマエッチング装置)100について説明する。図1においては、実線は電力の伝送路を示し、破線は情報の経路を示す。接地112、直流電源126、高周波フィルタ125は、実線で結ばれている。接地112、高周波電源(第1の高周波電源)124、整合器129、電極基材108は、実線で結ばれている。接地112、高周波電源(第2の高周波電源)127、整合器128、負荷インピーダンス可変ボックス130、導体リング(第2の電極)131は、実線で結ばれている。また、コントローラ170は、電界発生用電源106、磁場発生コイル107、高周波電源(第1の高周波電源)124、高周波フィルタ125、直流電源126、高周波電源(第2の高周波電源)127、整合器128及び129、負荷インピーダンス可変ボックス130それぞれと破線で結ばれている。コントローラ170は、これらの構成要素の状態を示す情報を取得し、また、これらの構成要素に対してプラズマ処理を行うための動作を指示する。
【0016】
プラズマ処理装置100は、プラズマが形成される処理室104を内部に配置した真空容器101を有している。真空容器101は、上部に開口部を有した円筒形状をしており、その上部にマイクロ波を導入するための誘電体窓103(例えば石英製)が蓋部材として配置され、内部と外部とが気密に区画された処理室104が形成されている。
【0017】
また、真空容器101の下部には真空排気口110が配置され、真空容器101の下方に配置されて接続された真空排気装置(図示省略)と連通されている。さらに、真空容器101の上部の誘電体窓103の下方には、処理室104の天井面を構成するシャワープレート102が設けられている。シャワープレート102は、中央部に配置された複数のガス導入孔102aを有しており、この複数のガス導入孔102aを通してエッチング処理用のガスが処理室104に導入される。シャワープレート102は、例えば石英などの誘電体製の円板である。
【0018】
また、真空容器101の外側の上方にはプラズマ116を生成するための電界及び磁界を形成する電界・磁界形成部160が配置されている。電界・磁界形成部160は、以下の構成を含む。すなわち、導波管105は、処理室104の上方であり誘電体窓103の上方に配置され、かつ処理室104内にプラズマ116を生成するための電界を伝送(伝播)する。さらに、電界発生用電源106は、導波管105を伝送する電界を発生させる。上記電界は所定の周波数を持ち、その値は特に限定されない。本実施の形態では2.45GHzのマイクロ波が使用される。
【0019】
磁場発生コイル107は、真空容器101の外部であって処理室104及び導波管105の外周を囲んで配置され、処理室104内に磁界を供給する。磁場発生コイル107は、真空容器101の処理室104から導波管105の下端部付近までを囲むように配置され、磁界を形成する。
【0020】
上述の構成によって、プラズマが生成する過程を説明すると、まず、電界発生用電源106から発振されたマイクロ波の電界は、導波管105の内部を伝播して誘電体窓103及びシャワープレート102を透過して処理室104に上方から供給される。さらに、磁場発生コイル107によって生成され、処理室104内に供給された磁界との相互作用によりECRを生起する。そして、シャワープレート102のガス導入孔102aを介して処理室104内に導入された処理用のガスの原子または分子を励起、解離させることにより、処理室104内に高密度のプラズマ116が生成される。なお、処理室104内においてECRが発生する領域をECR面という。ECR面は、磁力線に垂直な平面である等磁界面であり、平面状や下方に凸形状を取りうる。処理対象である半導体ウエハに対してECR面を所定の位置関係が成立するように形成することによって、プラズマ処理を効率的に行うことが可能になる。
【0021】
また、処理室104の下部であり、かつプラズマ116が形成される空間の下方には、試料台を構成するウエハ載置用電極(第1の電極)120が設けられている。なお、ウエハ載置用電極(以下、「試料台」ともいう。)120は、処理室104内に配置され、試料(処理対象)である半導体ウエハ(以降、単にウエハとも言う)109が載置される載置面120aを備えている。試料台120は、電極基材108と誘電体膜140を含む。試料台120は、その載置面120aが、シャワープレート102または誘電体窓103に対向するように配置されている。試料台120は、後述する図2に示すように、その上面が、載置面120aを構成する誘電体膜140で被覆されている。誘電体膜140の内部には、図1に示す高周波フィルタ125を介して直流電源126と接続された静電吸着用の複数の導電体膜(静電吸着用電極)111が配置されている。ここで、導電体膜111は、半導体ウエハ吸着用の静電気力を発生させるための、直流電力が供給される膜状の静電吸着用電極として機能する。その際、導電体膜111は、複数の膜状の電極の一方と他方とが異なる極性が付与される双極であってもよく、または同じ極性が付与される単極でもよいが、本実施の形態では単極として示されている。
【0022】
また、高周波電源(第1の高周波電源)124と整合器129が配置されており、これら高周波電源124や整合器129は、試料台120の内部に配置された導電体製の円形または円筒形状を有した電極基材108と接続されている。なお、高周波電源124は、接地112に接続されている。そして、電極基材108に高周波電源124からの所定の周波数の高周波電力(第1の高周波電力)が供給され、ウエハ109の処理中に、試料台120の上面上に吸着されて保持されたウエハ109の上方にバイアス電位が形成される。言い換えると、上記試料台120は、プラズマ116が形成されている間に高周波電源124から高周波電力(第1の高周波電力)が供給されるウエハ載置用電極(第1の電極)120として機能する。
【0023】
電極基材108の内部には、伝達される熱を除去してウエハ載置用電極120を冷却するために、電極基材108またはウエハ載置用電極120の上下方向の中心軸周りに螺旋状または同心状に多重に冷媒流路152が配置されている。この冷媒流路152には、電極基材108を冷却する冷却用の冷媒が流れる。
【0024】
さらに、試料台120の上部の外周側には、載置面120aとほぼ平行な面であり載置面120aよりも径方向に向かって広がる形状を有する凹み部120dが形成されている。試料台120の載置面120aより高さが低く形成された凹み部120dのリング状の面には、石英あるいはアルミナなどのセラミクスといった誘電体製のリング状部材であるサセプタリング113が配置されている。サセプタリング113が凹み部120dに載せられた状態で、サセプタリング113の上面は試料台120の載置面120aより高くなるように寸法がとられている。なお、サセプタリング113は、試料台120の載置面120aの外周部に配置されており、かつ試料台120の表面を覆っている。具体的には、サセプタリング113は、凹み部120dの面及び凹み部120dの面から上方に延びる試料台120の円筒形の側壁面、ならびに凹み部120dの面から下方に延びる試料台120の円筒形の側壁面を覆うように構成されている。
【0025】
このようなプラズマ処理装置100に対して、真空容器101の側壁に連結された真空搬送容器の内部にあり、かつ、処理室104と同様の圧力まで減圧された真空搬送室内において、処理前のウエハ109が、真空搬送室内に配置されたウエハ搬送用のロボットのアーム先端上に載せられる。そして、真空搬送室と処理室104との間を連通する通路であるゲートが真空搬送室内に配置されたバルブの動作により開放され、上記処理前のウエハ109は、上記ロボットのアーム先端上に載せられた状態で処理室104内に搬送される。さらに、処理室104内の試料台120の載置面の上方まで搬送されたウエハ109は、試料台120に設けられたリフトピンの上下の移動により上記リフトピン上に受け渡される。続いて、ウエハ109は、載置面120a上に載せられた後、直流電源126から印加される直流電力により形成された静電気力によって試料台120の載置面120aに吸着されて保持される。
【0026】
この状態で、エッチング処理用のガスは、マスフローコントローラ(図示省略)によりその流量または速度が調節されて誘電体窓103と石英製のシャワープレート102の間の空間に導入され、この空間内で拡散した後、シャワープレート102のガス導入孔102aを通して処理室104に導入される。その後、真空排気装置の動作により、真空排気口110を通して処理室104内のガスや粒子が排気される。シャワープレート102のガス導入孔102aからのガスの供給量と真空排気口110からの排気量とのバランスに応じて、処理室104内がウエハ109の処理に適した範囲内の所定の圧力値に調整される。
【0027】
また、ウエハ109が吸着保持されている間、ウエハ109とウエハ載置用電極120の載置面120aである誘電体膜140の上面との間のすき間には、誘電体膜140の上面の開口(図示省略)からHe(ヘリウム)ガスなどの熱伝達性を有したガスが供給される。これにより、ウエハ109とウエハ載置用電極120との間の熱伝達が促進される。
なお、所定の範囲内の温度に調節された冷媒を試料台120の電極基材108内に配置された冷媒流路152内に通流して循環させることで、試料台120または電極基材108の温度はウエハ109が載置される前に予め調節されている。熱容量の大きな試料台120または電極基材108との間で熱伝達がされることで、処理前にウエハ109の温度はこれらの温度に近接するように調節され、処理の開始後もウエハ109からの熱が伝達されてウエハ109の温度が調節される。
【0028】
この状態で、処理室104内にマイクロ波の電界と磁界とが供給されて、エッチング処理用のガスを用いてプラズマ116が生成される。プラズマ116が形成されると、電極基材108に高周波電源124から高周波(RF)バイアス電力が供給され、ウエハ109の上方にバイアス電位が形成される。ウエハ109の電位とプラズマ116の電位との間の電位差に応じて、プラズマ116内のイオンなどの荷電粒子がウエハ109の上面に誘引される。さらに、上記荷電粒子が、ウエハ109の上面に予め配置されたマスク及び処理対象の膜層を含む膜構造の表面と衝突してエッチング処理が行われる。エッチング処理中は、処理室104内に導入されたエッチング処理用のガスや処理中に発生した反応生成物の粒子が真空排気口110から排気される。
【0029】
そして、本実施の形態のプラズマ処理装置100では、プラズマ処理中に、上記試料台120に設けられかつ弾性を有する導電部材を備えた後述する給電コネクタ161を介して、高周波電源(第2の高周波電源)127から上記試料台120の外周部の上部に配置された導体リング(第2の電極)131に第2の高周波電力を供給する。
【0030】
本実施の形態の試料台120では、高周波電源(第2の高周波電源)127から発生した高周波電力である交流電圧は、負荷の整合器128と負荷インピーダンス可変ボックス130を介してサセプタリング113内に配置された導電体製の導体リング(第2の電極)131に導入される。この構成により、好適なインピーダンスの値に調節された負荷インピーダンス可変ボックス130と、サセプタリング113の上部に配置された相対的に高いインピーダンス部分との組み合わせによって、高周波電源127から電極基材108を通じウエハ109の外周縁部に至るまでの間の高周波電力に対するインピーダンスの値が相対的に低くなる。これにより、ウエハ109の外周側部分及び外周縁部に高周波電力を効果的に供給し、外周側部分または外周縁部での電界の集中を緩和してプラズマ中のイオンなどの荷電粒子を所望の方向でウエハ109に誘引することができる。高周波電源127は、接地112に接続されている。なお、本実施の形態での高周波電源127の周波数は、好ましくは高周波電源124の周波数と同じかまたは高周波電源124の周波数の定数倍の値に設定される。
【0031】
(試料台及び磁界発生ユニット)
次に図2を用いて、本実施の形態に係る試料台120の構成を詳細に説明する。図2は、図1に示すプラズマ処理装置100の試料台120及び磁界発生ユニット115の構成を模式的に示す断面図である。
【0032】
図2は、試料台120の下方に配置された磁界発生ユニット115を示す概略図である。磁界発生ユニット115は、処理室104内の試料台120の下方で上下方向に移動可能に配置され処理室104内に磁界を供給する。試料台120の下方に、アルミニウムやステンレスなどの非磁性材料が用いられ、内径を磁界発生ユニット115の外径以上、外径を試料台120の外径以下とする円筒隔壁114が配置されている。円筒隔壁114は上面と側面を有し、下方には開口部を有する円筒形状を有する。この際、円筒隔壁114と底蓋121は、Oリング等のシール部材を間に挟んで上下方向に押し付けられて接続される。このように接続された状態でネジなどにて締結され、これらの部材は、処理室104と試料台120内部との真空隔壁を構成し、円筒隔壁114の内部と外部の雰囲気との間を気密に区画する。この円筒隔壁114の設置により、後述する磁界発生ユニット115の昇降高さによる、試料台120外周部や真空排気装置での排気特性の変化が生じず、磁界発生ユニット115の任意の高さにおいて一定のプロセス条件を提供できる。なお、磁界発生ユニット115は試料台120の下方に配置された構成としているが、構成はこれに限定されない。磁界発生ユニット115が試料台120の内部に含まれる構成としてもよい。
【0033】
磁界発生ユニット115は、磁界発生装置202並びに冷却板201を有する。磁界発生装置202の温度の均一化のため、磁界発生装置202は、冷却板201と密着または近接された構成となっている。この磁界発生装置202は、磁場発生コイル107によって発生する磁力線の水平成分であるBr成分を、ウエハ109直上にて打ち消すように補正できる磁力線を発生させる機能を備える。
【0034】
また、磁界発生ユニット115は、円板または円筒形状を有して径方向に異なる強度の磁界を形成する機能を備える。磁界発生ユニット115に含まれる磁界発生装置202の形状は、永久磁石の場合、真空容器101を囲むように円形に配置された磁場発生コイル107によって発生する磁力線を補正するようにするために、同様に円形状であり、ウエハ109の直径と同等かわずかに小さい円盤状又はトーラス状の形状となっている。また、磁界の方向としてウエハ109に垂直な方向(すなわち、本実施の形態においては鉛直方向と同じ方向)に着磁されており、アルミニウムなどの常磁性材料が用いられた磁界発生装置カバー203で覆われた構造をしている。当該磁界発生装置202は、1個以上のコイルを用いてもよく、複数の磁力強度や着磁方向を持つ永久磁石などの磁性片を組み合わせて作製されたものでもよい。
【0035】
コントローラ170は磁界発生ユニット115と通信可能に接続しており、磁界発生ユニット115との上下方向の高さ位置を調整する。また、磁界発生ユニット115は、試料台120の下方において連結され、上下方向に伸縮可能な上下駆動装置117と接続され、試料台120と磁界発生ユニット115との間の距離が可変に調整される。詳しく説明すると、この上下駆動装置117は、超音波モーターのような磁界の影響を受けない機器で構成されており、試料台120中心軸と同軸に配置された上で、1本以上の支持梁204によって支持されている。この上下駆動装置117のモーターの設置位置は、試料台120の中心軸に設置する以外に、試料台120外周部に設置してもよく、そうした場合、磁界発生装置202からの磁界印加の影響が軽減されるため、電磁モーター等も使用してもよい。また、この支持梁204の両端は試料台120下部外周部に接続されることで固定され、その中心部に上下駆動装置117が設置されている。この上下駆動装置117は、磁界発生ユニット115の高さ検出を行う位置センサ206とともにコントローラ170によって制御される。位置センサ206は磁界発生ユニット115の高さ方向変位量を取得し、コントローラ170へ送信する。コントローラ170は磁界発生ユニット115と通信可能に接続され、フィードバック制御をすることによって、上下駆動装置117の上下方向の高さ位置を調整する制御を行うものとする。この上下駆動装置117の可動範囲は、最大のECR面高さにてウエハ109外周部直上の磁界が垂直となる高さから、最低のECR面高さにて同様の条件となる高さまでの範囲である。
【0036】
温調機構153aおよび153bは、磁界発生ユニット115の上方で磁界発生ユニット115に接続して配置され磁界発生ユニット115を加熱するヒータまたは冷却する冷却器を有する。以下に詳しく説明する。冷却板201の内部には中心部と外周部にそれぞれ温調機構153が試料台120の中心軸に対し同心円状に一周するような配置となっており、中心部と外周部で出力制御が独立した機構であるため、冷却板201の中心部と外周部で異なる温度設定を行うことが可能である。図においては、中心部に温調機構153bが配置され、外周部に温調機構153aが配置される。また、温調機構153aおよび153bは、磁界発生ユニット115の上方に配置され、磁界発生ユニット115に隣接して接続されている。この温調機構153は、冷却機構(冷却器)と加熱機構(ヒータ)が各1セット以上備わっており、各機構の数量は互いに一致しなくてもよい。具体的には、加熱機構はシーズヒータや電熱線などのヒータを用いることができ、冷却機構は液体冷却用の流路を設け該当の流路に冷媒を流すなどの形式を用いることができる。また、加熱機構は独立して別々の直流電源211及び212に接続され、異なる電流値を印加するなどして、各々異なる温度への加熱が可能であり、冷却機構については中心部と外周部で異なる温度や種類の冷媒を流すほか、流路を接続するなどして共通の冷媒を使用してもよい。
【0037】
これら冷却機構と加熱機構の組み合わせの一例として、磁界発生装置202に面する向きに加熱機構207a、207b、反対側に冷却機構208a、208bが配置されている。このような構成を採用することによって、応答性の良い温度制御を提供でき、電極の仕様に依存せずに磁界発生装置202の温度を一定にすることができる。
【0038】
上記の冷却板201は、磁界発生装置カバー203と熱的に接続された別部品として構成されているが、磁界発生装置カバー203と一体化させ、磁界発生装置カバー203の中に冷却機構208a、208bと加熱機構207a、207bを含んだ形状でも良い。また、磁界発生装置202及び磁界発生装置カバー203に、冷却機構208a、208bと加熱機構207a、207bを含むものが複数個からなる形態でも良い。
【0039】
(磁力線形状)
図3は、磁界発生装置202の導入前後における磁力線形状の比較を表した図である。図3Aは磁界発生装置202の導入前である磁界発生装置202なしの場合の磁場発生コイル107のみの磁力線形状、図3Bは磁界発生装置202のみの磁力線形状、図3Cは磁場発生コイル107の磁力線と磁界発生装置202の磁力線を合算させた際の磁力線形状、をそれぞれ模式的に表したものである。
【0040】
処理室104外周部の磁場発生コイル107のみでは、試料台120上のウエハ109に対し発生される磁界B1の磁力線形状は、図3Aに示されるようにウエハ109に近づくにつれて磁力線がウエハ109の径方向に拡がるように伸びる、いわば末広がりの形状となっている。これによりイオンが末広がりの磁力線に沿って移動し、ウエハ109において斜め形状のパターンであるチルティングの形成に繋がってしまう。
これに対して、図3Bに示されるように、磁界発生装置202により発生された磁界B2は、磁界発生ユニット115に集まるように磁力線が形成される。磁界B2は、ウエハ109直上での磁場発生コイル107による磁界B1の水平成分であるBr成分を打ち消すように構成されている。磁界発生装置202の導入により磁界に補正がかかり、図3Cに示されるように試料台120のウエハ109直上では垂直に延びる磁力線形状となっている。これは、図3Bに示される磁界発生装置202により発生された磁界B2によって、磁場発生コイル107によって発生する磁界B1の水平成分であるBr成分の打消しが生じ、ほぼ零となったためである。
【0041】
(ECR面の高さ変更に対する制御)
ここで、磁場発生コイル107の印加電流値の制御により、ECR面の高さ変更が行われた際、追随するように磁界発生装置202の高さ位置を変更することで、所定のECR面高さでの磁界の垂直化が達成される。以下、図4及び5を参照して、ECR面の高さ変更に対する制御を説明する。
【0042】
図4は、サセプタリング113周辺の詳細を示す概略図である。試料台120の外周部に設置されているサセプタリング113は、磁界方向を測定する磁気センサ205を備える。磁気センサ205は、磁界発生装置202の上方の箇所の処理室104内に配置され磁界の強度を検知する。磁気センサ205は、コントローラ170に接続されたアナライザボックス401に接続される。例えば、磁気センサ205はTMR(Tunnel Magneto Resistance:トンネル磁気抵抗)素子を用い、時間変化に対する電圧値変化を磁界方向変化として扱い取得する。磁気センサ205は、磁気抵抗効果を用い、時間変化に従って変化する磁界方向を、抵抗値変化、つまり定常電流印加時の電圧値変化として取得する。このようなデータはアナライザボックス401を介して、コントローラ170へ送られる。磁気センサ205の設置位置は、ウエハ109の高さと同じか同程度の高さに設置するのが望ましい。また、図においてはサセプタリング113の内部に設置される構成を示すが、構成はこれに限定されず、サセプタリング113下部に設置される構成でもよく、試料台120と同軸円周上に設置される構成でもよい。また、1以上の位置に設置される構成でもよい。
【0043】
サセプタリング113には、このように1個または複数の磁気センサ205を試料台120外周部の任意の場所に設置するため、磁気センサ205の形状に合わせた任意の形状の溝が試料台120の凹み部120dとの接地面に対応するようにリング状に備えられている。このような形状の溝を形成することで、磁気センサ205の設置位置を任意に調整できる。サセプタリング113は、セラミックや石英などの絶縁性材料で用いられる。TMR素子等の磁気センサ205とアナライザボックス401を繋ぐための、試料台120には給電孔403が設けられている。給電孔403は、サセプタリング113の溝部分の直下に、試料台120の中心軸を中心とする同心円状の箇所に1以上形成されており、絶縁ボス402を備えることで給電孔403での放電を防ぐ構造となっている。
【0044】
図5は、磁界発生装置202の高さ変位量情報と磁気センサ205の磁界方向変位量情報から得られる、各ECR面高さにおける磁界制御用のデータベースDbの一例を示す図である。種々のプロセス毎に設定される各ECR面高さでの、磁界発生装置202の高さを制御するにあたり、各ECR面内での各取得電圧値のそれぞれの値と磁界発生装置202の高さの対応表に相当するデータベースをあらかじめ構築しておくことが望ましい。
【0045】
既定の各ECR面高さになるように磁場発生コイル107を制御したのちに、位置センサ206にて取得された磁界発生装置202の高さ及び、磁気センサ205にて取得された電圧値変化から、あるECR面高さにて任意の磁界方向への変更に必要な磁界発生装置高さの制御量を求めることができる。以上より、あらゆるECR面高さのプロセス条件での磁界状態の最適化の両立を実現させることができる。
なお、ECR面の高さH1に対して、ECR面内での取得電圧値V11と磁界発生装置202の高さL11が対応付けられており、さらに加えて、ECR面の取得電圧値V12と磁界発生装置202の高さL12が対応づけられている。これは、ひとつのECR面高さに対して、取得電圧値および磁界発生装置高さの対応が複数あることを示している。たとえば、共通のECR面高さであっても、プロセスに含まれる処理毎に取得電圧値および磁界発生装置高さを設定することが可能である。
【0046】
コントローラ170は、予め得られた磁界発生ユニット115の発生する磁界の強度または高さ位置と磁場発生コイル107とで形成された処理室104内の磁界の強度との関係を示すデータに基づいて、磁界発生ユニット115の高さ位置を調節する。実施手順として、まず磁場発生コイル107を既定のECR面高さになるように制御し、それに合わせて磁界発生装置202(磁界発生ユニット115)の高さ位置を制御し、磁気センサ205にて取得された電圧値が最大となる位置に設定する。この時の、各ECR面高さにおける各磁界発生装置202の高さ位置と磁気センサ205にて取得された電圧値を取得し、データベースを作成する。以上の手順をプロセス実施前に行い、実際のプロセス実施中に磁界発生装置202の高さ位置を自動制御する。例えば、コントローラ170は、磁気センサ205からの出力に基づいて磁界発生ユニット115の上下方向の高さ位置を調節する。
【0047】
(作用・効果)
上述のように、試料台120外周部の磁気センサ205から検出された電圧値及び磁界発生装置202の高さに基づいてデータベースを作成し、磁界発生装置202の位置を制御することによって、同一の磁界発生装置による異なるプロセス条件に応じた磁界制御を可能とする。これにより、各プロセス条件におけるECR面高さに適した磁界調節が可能になる。また、試料台120から磁界発生装置202への入熱が生じる際には、温調機構153aおよび153bを用いた磁界発生装置202の温度制御を導入することで、磁界発生装置202の温度を一定にし、加えて磁界発生装置の温調による磁力制御を可能とする。
このように、本発明によれば、磁界発生装置の位置を制御することによって処理室内における磁界の最適化を実現することができる。
【符号の説明】
【0048】
100…プラズマ処理装置、101…真空容器、102…シャワープレート、103…誘電体窓、104…処理室、105…導波管、106…電界・磁界形成部、107…磁場発生コイル、108…電極基材、109…ウエハ、110…真空排気口、111…導電体膜、112…接地、113…サセプタリング、114…円筒隔壁、115…磁界発生ユニット、116…プラズマ、117…上下駆動装置、120…ウエハ載置用電極(試料台)、121…底蓋、124…高周波電源(第1の高周波電源)、125…高周波フィルタ、126…直流電源、127…高周波電源(第2の高周波電源)、128、129…整合器、130…負荷インピーダンス可変ボックス、131…導体リング(第2の電極)、152…冷媒流路、153…温調機構、201…冷却板、202…磁界発生装置、203…磁界発生装置カバー、204…支持梁、205…磁気センサ、206…位置センサ、207、207a、207b…加熱機構、208、208a、208b…冷却機構、211、212…直流電源、401…アナライザボックス、402…絶縁ボス、403…給電孔
図1
図2
図3
図4
図5