IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ユニ・チャーム株式会社の特許一覧

特開2024-907情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
<>
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図1
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図2
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図3
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図4
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図5
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図6
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000907
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 80/00 20180101AFI20231226BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20231226BHJP
【FI】
G16H80/00
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022099890
(22)【出願日】2022-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宇都 祥太
(72)【発明者】
【氏名】坂口 智
【テーマコード(参考)】
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L049CC17
5L099AA15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】育児に関する相談内容に応じた適切な回答者から回答を得る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置10において、受付部41は、助産師に対する育児に関する相談内容を相談者から受け付ける。抽出部42は、受付部41により受け付けられた相談内容に関連する情報に基づいて、助産師の中から、当該相談内容に対する回答を行う回答者を抽出する。提供部43は、抽出部42により抽出された回答者に対し、相談内容を提供する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
助産師に対する育児に関する相談内容を相談者から受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた相談内容に関連する情報に基づいて、助産師の中から、当該相談内容に対する回答を行う回答者を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された回答者に対し、前記相談内容を提供する提供部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記抽出部は、
前記相談者に関する相談者情報に基づいて、前記回答者を抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記抽出部は、
前記相談者の居住地が属するエリアとは異なる他のエリアに所在する前記回答者を抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記抽出部は、
前記相談内容が示す対象であって、前記相談者が育児を行う対象に関する情報に基づいて、前記回答者を抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記抽出部は、
助産師に関する助産師情報に基づいて、前記回答者を抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記抽出部は、
助産師に関する助産師情報と、前記相談内容が属するカテゴリとに基づいて、前記回答者を抽出する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記回答者による前記相談内容に対する回答を、前記回答者の評価に応じた態様で前記相談者に通知する第1通知部
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1通知部は、
評価が所定の条件を満たす前記回答者の回答を、他の回答よりも優先的に通知する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1通知部は、
評価が所定の条件を満たす前記回答者の回答に対して、所定のコンテンツを付与した状態で通知する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記相談者とは異なる他の相談者から受け付けられた相談内容であって、前記相談者に関する相談者情報に関連する相談内容に関する情報を、前記相談者に通知する第2通知部
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記回答者による前記相談内容に対する回答と、前記回答者に関する回答者情報とを、他の助産師に提示する提示部
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記受付部は、
前記相談者に所定の質問を提供し、当該質問に対する回答に基づく前記相談内容を受け付ける
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
助産師に対する育児に関する相談内容を相談者から受け付ける受付工程と、
前記受付工程により受け付けられた相談内容に関連する情報に基づいて、助産師の中から、当該相談内容に対する回答を行う回答者を抽出する抽出工程と、
前記抽出工程により抽出された回答者に対し、前記相談内容を提供する提供工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項14】
助産師に対する育児に関する相談内容を相談者から受け付ける受付手順と、
前記受付手順により受け付けられた相談内容に関連する情報に基づいて、助産師の中から、当該相談内容に対する回答を行う回答者を抽出する抽出手順と、
前記抽出手順により抽出された回答者に対し、前記相談内容を提供する提供手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、育児を支援するサービスを提供するための技術が知られている。このような技術の一例として、各利用者の出産に関連する日を記憶し、各利用者の端末から育児相談ジャンルを指定して相談内容を送信するためのウェブページであって、利用者の端末から取得した識別情報から利用者の出産に関連する日を取得し、この取得した出産に関連する日から利用者の胎児または子供の発育段階を算出し、この算出した発育段階に応じた育児相談ジャンルのみを選択可能とした選択メニューを設け、育児相談ジャンルの指定をこの選択メニューの中から選択することにより指定可能としたウェブページを提供する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-47073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、育児に関する相談内容に応じた適切な回答者から回答を得られるとは限らない。
【0005】
例えば、上述の従来技術では、発育段階に応じた育児相談ジャンルを指定して相談内容を送信しているに過ぎず、育児に関する相談内容に応じた適切な回答者から回答を得られるとは限らない
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、育児に関する相談内容に応じた適切な回答者から回答を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、助産師に対する育児に関する相談内容を相談者から受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けられた相談内容に関連する情報に基づいて、助産師の中から、当該相談内容に対する回答を行う回答者を抽出する抽出部と、前記抽出部により抽出された回答者に対し、前記相談内容を提供する提供部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、育児に関する相談内容に応じた適切な回答者から回答を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る相談者情報データベース31の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る相談対象情報データベース32の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る助産師情報データベース33の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る情報処理装置10が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0011】
態様1は、助産師に対する育児に関する相談内容を相談者から受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けられた相談内容に関連する情報に基づいて、助産師の中から、当該相談内容に対する回答を行う回答者を抽出する抽出部と、前記抽出部により抽出された回答者に対し、前記相談内容を提供する提供部とを有することを特徴とする。
【0012】
ここで、育児に関する相談の大半は非医療領域の不安やトラブルであり、産婦人科医よりも助産師に相談したほうが適切な場合が多い。しかしながら、病院の助産師は業務範囲・業務量が多く、一人当たりに対応できる時間が限られているため、利用者(相談者)がリアルタイムな相談や、十分に時間を確保した相談をすることが難しいことがある。
【0013】
また、相談者は、育児に関する相談を、産婦人科医には相談しづらく、助産師の方が相談しやすい場合がある。また、産婦人科医に対して相談する場合、診察時間が短時間に限られていることがあり、他の患者を診察する必要がある医者に短時間で漠然とした育児に対する不安を相談するというのは、利用者が相談をためらうといったことがある。
【0014】
なお、従来、利用者の出産に関連する日を記憶し、発育段階に応じた育児相談ジャンルを選択可能とした選択メニューを設けたウェブページを提供する技術が知られている。しかしながら、このような技術では、相談内容に応じた適切な回答者から回答を得られないといった問題点があった。
【0015】
そこで、このような態様1によれば、例えば、相談内容に関連する情報に基づいて、助産師の中から、相談内容に対する回答を行う適切な回答者を抽出し、抽出された回答者に対して相談内容を提供することにより、育児に関する相談内容に応じた適切な回答者から回答を得ることができる。また、態様1によれば、助産師に対する相談内容を受け付けることができるため、相談者が育児に対する悩みを相談しやすくすることができる。
【0016】
また、態様2は、態様1において、前記相談者に関する相談者情報に基づいて、前記回答者を抽出する。
【0017】
このような態様2によれば、例えば、相談者の性別や、年齢、過去の相談の履歴などの情報に応じた適切な回答者を抽出することができるため、育児に関する相談内容に応じた適切な回答者から回答を得ることができる。
【0018】
また、態様3は、態様1または2において、前記相談者の居住地が属するエリアとは異なる他のエリアに所在する前記回答者を抽出する。
【0019】
ここで、従来、相談者は、自身の悩みが周囲に伝わるのが怖いため、助産師や医者も含めて自身の居住地の人には相談しづらいという知見がある。そこで、このような態様3によれば、例えば、相談者の居住地とは異なる他のエリアの回答者に対し相談内容を提供することができるため、相談者の悩みが周囲に伝わることを防ぎ、相談者が育児に対する悩みを相談しやすくすることができる。
【0020】
また、態様4は、態様1から3において、前記相談内容が示す対象であって、前記相談者が育児を行う対象に関する情報に基づいて、前記回答者を抽出する。
【0021】
このような態様4によれば、例えば、相談内容が示す対象(子供)の性別や、月齢、第何子かなどの情報に応じた適切な回答者を抽出することができるため、育児に関する相談内容に応じた適切な回答者から回答を得ることができる。
【0022】
また、態様5は、態様1から4において、助産師に関する助産師情報に基づいて、前記回答者を抽出する。
【0023】
このような態様5によれば、例えば、助産師の性別や、年齢、居住地、過去の相談内容に対する回答の履歴、育児の得意分野、相談者からの評価などに応じて、適切な回答者を抽出することができるため、適切な回答者から回答を得ることができる。
【0024】
また、態様6は、態様5において、助産師に関する助産師情報と、前記相談内容が属するカテゴリとに基づいて、前記回答者を抽出する。
【0025】
このような態様6によれば、例えば、相談内容が属するカテゴリに関して、過去に数多く回答を行った助産師や、当該カテゴリに関する相談を得意分野とする助産師を回答者として抽出することができるため、適切な回答者から回答を得ることができる。
【0026】
また、態様7は、態様1から6において、前記回答者による前記相談内容に対する回答を、前記回答者の評価に応じた態様で前記相談者に通知する。
【0027】
このような態様7によれば、例えば、相談者からの評価が低い回答者からの回答を、他の回答よりも優先度を下げて通知、若しくは、非表示とすることができるため、適切な回答を相談者に通知することができる。
【0028】
また、態様8は、態様7において、評価が所定の条件を満たす前記回答者の回答を、他の回答よりも優先的に通知する。
【0029】
このような態様8によれば、例えば、相談者からの評価が高い回答者からの回答を、他の回答よりも優先度を上げて通知することができるため、適切な回答を相談者に通知することができる。また、例えば、助産院を開業したての助産師のように、顧客を獲得できていない助産師は、回答の質を向上させることにより、自身の回答を優先的に表示させることで相談者の目に触れるようになるため、顧客を誘引することができる。
【0030】
また、態様9は、態様7または8において、評価が所定の条件を満たす前記回答者の回答に対して、所定のコンテンツを付与した状態で通知する。
【0031】
このような態様9によれば、例えば、相談者からの評価が高い回答者からの回答に対しバッチ等のコンテンツを付与して通知することができるため、適切な回答を強調して相談者に通知することができる。
【0032】
また、態様10は、態様1から9において、前記相談者とは異なる他の相談者から受け付けられた相談内容であって、前記相談者に関する相談者情報に関連する相談内容に関する情報を、前記相談者に通知する。
【0033】
このような態様10によれば、例えば、自身で相談することに対し心理的障壁がある相談者に対し、同様の悩みを抱える他の相談者の相談内容に対する回答を通知することができるため、自身で相談することができない相談者の悩みを解決することができる。
【0034】
また、態様11は、態様1から10において、前記回答者による前記相談内容に対する回答と、前記回答者に関する回答者情報とを、他の助産師に提示する。
【0035】
ここで、個人で開業した助産師は、病院に所属している助産師とは異なり、助産師同士のコミュニティに属することができず、子供の育児に対する知識のアップデータが難しい場合がある。これに対し、このような態様11によれば、回答者が行った回答に関する情報や、回答者に関する情報(例えば、性別や、年齢、所在地、SNSアカウント)を他の助産師に提示することができるため、コミュニティに属していない助産師の知識をアップデートすることができるとともに、助産師のコミュニティ(例えば、SNSにおけるコミュニティや、地元の助産師同士のコミュニティ)に属するきっかけを与えることができる。
【0036】
また、態様12は、態様1から11において、前記相談者に所定の質問を提供し、当該質問に対する回答に基づく前記相談内容を受け付ける。
【0037】
ここで、相談者が、育児に対して漠然とした不安を抱えてはいるものの、不安の原因となる悩みを特定できず、何を相談すればよいのかわからないといった状態となる場合がある。これに対し、このような態様11によれば、相談者に対し、悩みを特定するための質問を提供し、悩みの解像度を徐々に上げたうえで相談内容を受け付け、適切な回答者からの回答を提供することができるため、相談者の漠然とした悩みを解決することができる。
【0038】
以下に、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0039】
[実施形態]
〔1.情報処理の一例について〕
図1を用いて、本実施形態の情報処理装置等により実現される情報処理を説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。図1に示す情報処理システム1は、本願に係る情報処理装置の一例である情報処理装置10と、相談者端末100と、助産師端末200とを含む。情報処理装置10、相談者端末100及び助産師端末200は、ネットワークN(例えば、図2参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ここで、ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図1に示した情報処理システム1には、複数台の情報処理装置10、複数台の相談者端末100及び複数台の助産師端末200が含まれていてもよい。
【0040】
情報処理装置10は、後述する情報処理を制御する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。図1の例において、情報処理装置10は、子供の育児を行う利用者(相談者)、若しくは、子供を妊娠している相談者にQ&Aサービスを提供する。例えば、情報処理装置10は、育児に関する相談内容を相談者から受け付けたり、相談内容に対する回答を助産師から受け付けたり、相談内容に対する回答を閲覧したりすることを可能にするユーザインタフェース(例えば、Q&Aページ)を提供する。
【0041】
なお、情報処理装置10は、Q&Aサービスに係るウェブサイトを提供するウェブサーバとしての機能を有していてもよい。また、情報処理装置10は、相談者端末100及び助産師端末200にインストールされたQ&Aサービスに関するアプリケーションに表示する情報を、相談者端末100及び助産師端末200に配信する装置であってもよい。また、情報処理装置10は、アプリケーションのデータそのものを配信するサーバであってもよい。
【0042】
相談者端末100は、子供の育児を行う相談者、若しくは、子供を妊娠している相談者によって利用される情報処理装置である。相談者端末100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、相談者端末100は、情報処理装置10等によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例において、相談者端末100は、相談者によって利用されるスマートフォンである場合を示す。
【0043】
助産師端末200は、相談者から受け付けられた相談内容に対する回答を行う助産師によって利用される情報処理装置である。助産師端末200は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。また、助産師端末200は、情報処理装置10等によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例において、助産師端末200は、助産師によって利用されるスマートフォンである場合を示す。
【0044】
以下、図1を用いて、情報処理装置10により実現される情報処理について説明する。なお、以下の説明では、相談者端末100が、相談者ID「UID#1」により識別される相談者(相談者U1)により利用されるものとする。また、以下の説明では、相談者端末100を相談者U1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、相談者U1を相談者端末100と読み替えることもできる。
【0045】
また、以下の説明では、助産師端末200を利用する助産師に応じて、助産師端末200-1~200-N(Nは任意の自然数)として説明する。例えば、助産師端末200-1は、助産師ID「MID#1」により識別される助産師(助産師M1)により使用される助産師端末200である。また、以下では、助産師端末200-1~200-Nについて、特に区別なく説明する場合には、助産師端末200と記載する。また、以下の説明では、助産師端末200を助産師と同一視する場合がある。すなわち、以下では、助産師を助産師端末200と読み替えることもできる。
【0046】
また、以下の説明では、情報処理装置10が、相談者に関する相談者情報を自装置の記憶部で管理しているものとする。例えば、情報処理装置10は、相談者を識別する識別情報(相談者ID)や、性別、年齢、居住地、相談内容の投稿履歴などといった情報を含む相談者情報を記憶する。
【0047】
また、以下の説明では、情報処理装置10が、相談者が育児を行う子供、若しくは、相談者のお腹の中にいる胎児(すなわち、相談対象)に関する相談対象情報を自装置の記憶部で管理しているものとする。例えば、情報処理装置10は、相談対象を識別する識別情報(相談対象ID)や、性別、月齢(相談対象が胎児である場合は妊娠期間)などといった情報を含む相談対象情報を記憶する。
【0048】
また、以下の説明では、情報処理装置10が、助産師に関する助産師情報を自装置の記憶部で管理しているものとする。例えば、情報処理装置10は、助産師を識別する識別情報(助産師ID)や、性別、年齢、所在地(例えば、居住地や勤務先の所在地)、SNSアカウント、相談内容に対する回答履歴、助産師自身が登録した育児に関する得意分野(例えば、「授乳」や、「入浴」などの育児のカテゴリを示す情報)、相談者からの評価を示す評価情報などといった情報を含む助産師情報を記憶する。
【0049】
まず、情報処理装置10は、育児に関する相談内容を相談者U1から受け付ける(ステップS1)。例えば、情報処理装置10は、相談者U1が育児を行う乳幼児を相談対象とする相談内容#1を受け付ける。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、「授乳の際にどのように抱っこをすればいいかわからない」といったテキスト情報を、相談内容#1として相談者U1から受け付ける。
【0050】
続いて、情報処理装置10は、相談内容#1に対する回答を行う回答者を、助産師の中から抽出する(ステップS2)。例えば、情報処理装置10は、相談内容#1が属するカテゴリ(例えば、相談内容#1が示すテキスト情報をクラスタリングした結果)と、自装置の記憶部で管理する助産師情報とに基づいて、相談内容#1に対する回答を行う者として適切な助産師を回答者として抽出する。ここで、図1の例において、相談内容#1が属するカテゴリが「授乳」であるものとする。このような場合、情報処理装置10は、相談者U1が居住するエリアとは異なるエリアに所在する助産師のうち、カテゴリ「授乳」に属する相談内容に関して所定の回数以上の回答を行った助産師、若しくは、カテゴリ「授乳」を得意分野として登録した助産師を、回答者として抽出する。
【0051】
続いて、情報処理装置10は、回答者に相談内容を提供する(ステップS3)。ここで、図1の例において、情報処理装置10が、回答者として助産師M1~M3を抽出したものとする。このような場合、情報処理装置10は、助産師M1~M3の各々に対し、相談内容#1を提供する。
【0052】
続いて、情報処理装置10は、相談内容#1に対する回答を助産師M1~M3から受け付ける(ステップS4)。例えば、情報処理装置10は、相談内容#1に対する回答を示すテキスト情報や、動画像(例えば、授乳の際の抱っこの仕方を説明する動画や、静止画像)などの情報を受け付ける。
【0053】
続いて、情報処理装置10は、助産師M1~M3から受け付けた回答を相談者U1に通知する(ステップS5)。例えば、情報処理装置10は、Q&Aサービスに係るウェブサイトにおいて、相談内容#1に対する回答を閲覧可能に表示することにより、相談者U1に回答を通知する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、助産師M1~M3から受け付けた各回答を、相談者からの助産師M1~M3の評価情報に応じた態様で表示する。より具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、助産師M1~M3からの回答のうち、相談者からの評価が所定の条件を満たす回答者(例えば、評価が所定の閾値以上である回答者)からの回答を、他の回答者からの回答よりも優先的に表示する。また、助産師M1~M3に、相談者からの評価に基づく順位が10位以内である助産師が存在する場合、情報処理装置10は、当該助産師による回答に対し、所定のコンテンツ(例えば、順位を示すバッチ等)を付与して表示する。また、助産師M1~M3に、相談者からの評価が所定の閾値以下である助産師が存在する場合、情報処理装置10は、当該助産師の回答を他の回答者の回答よりも優先度を下げて表示、若しくは、当該助産師の回答を非表示とする。
【0054】
なお、相談者U1は、情報処理装置10が提供する通話用のアプリケーションや、他のサーバ装置等により提供される通話用のアプリケーション(例えば、Zoom(登録商標)など)を介して、助産師M1~M3からの回答を受けてもよい。
【0055】
続いて、情報処理装置10は、回答者(助産師M1~M3)に対する評価を相談者U1から受け付ける(ステップS6)。例えば、情報処理装置10は、助産師M1~M3に対する評価や、助産師M1~M3からの回答により、相談内容#1が示す問題が解決したか否かを示す情報を受け付ける。
【0056】
続いて、情報処理装置10は、相談者U1に対する評価を助産師M1~M3から受け付ける(ステップS7)。なお、情報処理装置10は、ステップS6及びS7の処理を任意の順で実行させてよい。例えば、情報処理装置10は、相談者U1に対する評価を助産師M1~M3から受け付けた後に、助産師M1~M3に対する評価を相談者U1から受け付けてもよい。
【0057】
続いて、情報処理装置10は、相談内容#1に対する助産師M1~M3の回答と、回答者(助産師M1~M3)に関する情報(助産師情報)とを、各助産師に提示する(ステップS8)。例えば、情報処理装置10は、Q&Aサービスにおける助産師向けのウェブサイトにおいて、相談内容#1や、相談内容#1に対する助産師M1~M3の回答、助産師M1~M3からの回答により相談内容#1が示す問題が解決したか否か、助産師M1~M3に対する相談者U1の評価、助産師M1~M3に関する助産師情報の一部(例えば、性別や、年齢、所在地、勤務先、SNSアカウントなど)などの情報を提示する。
【0058】
なお、情報処理装置10は、Q&Aサービスにおいて、助産師同士でのメッセージ等の送受信を可能としてもよい。
【0059】
以上のように、実施形態に係る情報処理装置10は、助産師に対する相談内容を受け付け、相談内容に応じた適切な助産師を回答者として抽出し、抽出した回答者からの回答を相談者に通知する。これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、育児に関する相談内容に応じた適切な回答者から回答を得ることができる。
【0060】
〔2.その他の処理例〕
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置10は、様々な情報を用いて様々な処理を行ってもよい。この点について、以下例示を列挙する。
【0061】
〔2-1.相談者に対する質問について〕
図1の例では、情報処理装置10が、育児に関する相談内容#1を相談者U1から受け付ける例を示しが、情報処理装置10は、相談者U1から相談内容を受け付ける前に、所定の質問を提供してもよい。例えば、情報処理装置10は、インターネットボット(Internet Bot)やチャットボット(Chat Bot)と称される自動対話機能を用いて、相談者U1との対話サービスを提供し、対話の内容に基づいて、育児に関する相談者U1の悩みを、相談者U1に対して出力してもよい。そして、情報処理装置10は、出力された情報に基づいて相談者U1が入力した相談内容を受け付ける。
【0062】
〔2-2.Q&Aサービスについて〕
図1の例に示すQ&Aサービスにおいて、回答者は、所定のメーカー(例えば、情報処理装置10を管理するメーカー)から提供される、育児に使用する物品(不織布製品等)を用いて、相談内容に対する回答を行ってもよい。例えば、「おむつの履かせ方がわからない」といった相談内容が受け付けられた場合、回答者は、上記メーカーから提供される不織布製品の紹介を含む情報や、当該不織布製品を用いて、おむつの履かせ方を実演する情報(動画像)を、相談内容に対する回答として情報処理装置10に送信してもよい。そして、回答を通知された相談者が、所定の電子商取引サービスや、回答者を介して上記メーカーの不織布製品を購入した場合、情報処理装置10は、回答者に対し所定のインセンティブを設定してもよい。
【0063】
また、情報処理装置10は、回答者から受け付けた回答とともに、上記メーカーから提供される不織布製品に関するクーポンや、回答者が使用した不織布製品の販売ページへのリンクを含む情報を、相談者に通知してもよい。
【0064】
従来、助産師が提案した商品を、相談者が購買する傾向があるといった知見がある。したがって、情報処理装置10は、Q&Aサービスを上記の構成とすることにより、相談者に不織布製品の購買を促進させることができる。また、情報処理装置10は、相談者からの相談内容が示す、不織布製品の問題点に関する情報を蓄積することができるため、不織布製品の問題点を改善した商品の開発を促進することができる。
【0065】
〔2-3.他の相談者への回答の通知について〕
図1の例において、情報処理装置10は、相談内容#1に対する助産師M1~M3の回答を、相談者U1以外の他の相談者に対して通知してもよい。例えば、情報処理装置10は、Q&Aサービスにおいて、相談内容#1に対する助産師M1~M3の回答を、相談者U1以外の他の相談者が閲覧可能に表示してもよい。また、情報処理装置10は、相談者U1が育児を行う乳幼児と、性別や月齢、第何子かといった情報が対応する乳幼児の育児を行う他の相談者に対し、相談内容#1に対する助産師M1~M3の回答を通知してもよい。また、情報処理装置10は、Q&Aサービスにおけるコンテンツ(例えば、相談内容及び回答)の閲覧履歴が相談者U1に類似(例えば、閲覧したコンテンツが所定の数一致)する相談者に対し、相談内容#1に対する助産師M1~M3の回答を通知してもよい。
【0066】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、図2を用いて、情報処理装置10の構成について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。図2に示すように、情報処理装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0067】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、相談者端末100、助産師端末200等との間で情報の送受信を行う。
【0068】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図2に示すように、記憶部30は、相談者情報データベース31と、相談対象情報データベース32と、助産師情報データベース33とを有する。
【0069】
(相談者情報データベース31について)
相談者情報データベース31は、子供の育児を行う利用者(相談者)、若しくは、子供を妊娠している相談者に関する情報を記憶する。ここで、図3を用いて、相談者情報データベース31が記憶する情報の一例を説明する。図3は、実施形態に係る相談者情報データベース31の一例を示す図である。図3の例において、相談者情報データベース31は、「相談者ID」、「相談対象ID」、「性別」、「年齢」、「居住地」、「投稿履歴」、「評価情報」、「入力情報」といった項目を有する。
【0070】
「相談者ID」は、相談者を識別するため識別情報を示す。「相談対象ID」は、相談対象(相談者の子供)を識別するため識別情報を示す。「性別」は、相談者の性別を示す。「年齢」は、相談者の年齢を示す。「居住地」は、相談者の居住地を示す。「投稿履歴」は、Q&Aサービスにおける相談者の相談内容の投稿履歴を示す。「評価情報」は、Q&Aサービスにおける助産師からの相談者の評価を示す。「入力情報」は、助産師が相談者や相談対象に関して入力した情報を示し、例えば、カルテ等の情報が格納される。
【0071】
すなわち、図3では、相談者ID「UID#1」により識別される相談者の子供が、相談対象ID「BID#1」により識別され、相談者の性別が「女性」、年齢が「28」、居住地が「居住地#1」、投稿履歴が「投稿履歴#1」、評価情報が「評価情報#1」、入力情報が「入力情報#1」である例を示す。
【0072】
(相談対象情報データベース32について)
相談対象情報データベース32は、相談対象に関する情報を記憶する。ここで、図4を用いて、相談対象情報データベース32が記憶する情報の一例を説明する。図4は、実施形態に係る相談対象情報データベース32の一例を示す図である。図4の例において、相談対象情報データベース32は、「相談対象ID」、「性別」、「月齢」、「第何子」といった項目を有する。
【0073】
「相談対象ID」、相談対象を識別するため識別情報を示す。「性別」は、相談対象の性別を示す。「月齢」は、相談対象の月齢を示す。「第何子」は、相談者にとって相談対象が第何子かを示す。
【0074】
すなわち、図4では、相談対象ID「BID#1」により識別される相談対象の性別が「女性」、月齢が「6か月」、相談者にとって相談対象が「第一子」である例を示す。
【0075】
なお、相談対象が胎児である場合、相談対象情報データベース32は、「月齢」の項目に替えて、相談対象の妊娠期間を示す項目「妊娠期間」を有してもよい。
【0076】
(助産師情報データベース33について)
助産師情報データベース33は、助産師に関する情報を記憶する。ここで、図5を用いて、助産師情報データベース33が記憶する情報の一例を説明する。図5は、実施形態に係る助産師情報データベース33の一例を示す図である。図5の例において、助産師情報データベース33は、「助産師ID」、「性別」、「年齢」、「所属情報」、「所在地」、「SNSアカウント」、「回答履歴」、「得意分野」、「評価情報」といった項目を有する。
【0077】
「助産師ID」は、助産師を識別するため識別情報を示す。「性別」は、助産師の性別を示す。「年齢」は、助産師の年齢を示す。「所属情報」は、助産師の所属に関する情報を示し、例えば、助産師自身が助産所を開業しているか、病院に勤務しているかを示す情報や、勤務している病院を示す情報が格納される。「所在地」は、助産師の居住地や、助産師が勤務している病院の所在地などを示す。「SNSアカウント」は、助産師が利用しているSNSにおけるアカウントに関する情報を示す。「回答履歴」は、Q&Aサービスにおける助産師の回答の履歴を示す。「得意分野」は、助産師自身が登録した育児に関する得意分野を示す。「評価情報」は、Q&Aサービスにおける相談者からの助産師の評価を示す。
【0078】
すなわち、図5では、助産師ID「MID#1」により識別される助産師の性別が「女性」、年齢が「35」、所属情報が「所属情報#1」、所在地が「所在地#1」、SNSアカウントが「アカウント#1」、回答履歴が「回答履歴#1」、得意分野が「得意分野#1」、「評価情報#11」である例を示す。
【0079】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、図2に示すように、受付部41と、抽出部42と、提供部43と、通知部44と、提示部45とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0080】
(受付部41について)
受付部41は、助産師に対する育児に関する相談内容を相談者から受け付ける。例えば、図1の例において、受付部41は、相談者U1が育児を行う乳幼児を相談対象とする相談内容#1を受け付ける。
【0081】
また、受付部41は、相談者に所定の質問を提供し、当該質問に対する回答に基づく相談内容を受け付けてもよい。例えば、図1の例において、受付部41は、インターネットボットやチャットボットと称される自動対話機能を用いて、相談者U1との対話サービスを提供し、対話の内容に基づいて、育児に関する相談者U1の悩みを、相談者U1に対して出力する。そして、受付部41は、出力された情報に基づいて相談者U1が入力した相談内容を受け付ける。
【0082】
(抽出部42について)
抽出部42は、受付部41により受け付けられた相談内容に関連する情報に基づいて、助産師の中から、当該相談内容に対する回答を行う回答者を抽出する。例えば、抽出部42は、相談者情報データベース31、相談対象情報データベース32、助産師情報データベース33を参照し、相談内容に対する回答を行う回答者を抽出する。
【0083】
また、抽出部42は、相談者に関する相談者情報に基づいて、回答者を抽出してもよい。例えば、図1を例にして説明すると、抽出部42は、相談者情報が相談者U1と類似する他の相談者に対し、相談内容に対する回答を所定の回数以上行った回答者や、当該回答の評価が所定の閾値以上である回答者を抽出する。具体的な例を挙げると、抽出部42は、相談者U1及び他の相談者の相談者情報を多次元量(ベクトル)に変換し、相談者U1の相談者情報に基づく多次元量と類似する多次元量に対応する他の相談者に対し、相談内容に対する回答を所定の回数以上行った回答者や、当該回答の評価が所定の閾値以上である回答者を抽出する。
【0084】
また、抽出部42は、相談者の居住地が属するエリアとは異なる他のエリアに所在する回答者を抽出してもよい。例えば、図1の例において、抽出部42は、相談者U1が居住するエリアとは異なるエリアに所在する助産師の中から、回答者を抽出する。
【0085】
なお、抽出部42は、相談者により指定されたエリアに所在する回答者を抽出してもよい。
【0086】
また、抽出部42は、相談内容が示す対象であって、相談者が育児を行う対象に関する情報に基づいて、回答者を抽出してもよい。例えば、図1を例にして説明すると、抽出部42は、相談対象情報が、相談者U1が育児を行う乳幼児と類似する他の相談対象に関して、相談内容に対する回答を所定の回数以上行った回答者や、当該回答の評価が所定の閾値以上である回答者を抽出する。
【0087】
また、抽出部42は、助産師に関する助産師情報に基づいて、回答者を抽出してもよい。例えば、抽出部42は、助産師情報が示す情報が、相談者の相談者情報が示す情報と類似する助産師を、回答者として抽出する。具体的な例を挙げると、抽出部42は、属性情報(デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性)が相談者と類似する回答者を抽出する。
【0088】
また、抽出部42は、助産師に関する助産師情報と、相談内容が属するカテゴリとに基づいて、回答者を抽出してもよい。例えば、図1の例において、抽出部42は、相談内容#1のカテゴリ「授乳」に属する相談内容に関して所定の回数以上の回答を行った助産師、若しくは、カテゴリ「授乳」を得意分野として登録した助産師を、回答者として抽出する。
【0089】
(提供部43について)
提供部43は、抽出部42により抽出された回答者に対し、相談内容を提供する。例えば、図1の例において、提供部43は、回答者として抽出された助産師M1~M3の各々に対し、相談内容#1を提供する。
【0090】
(通知部44について)
通知部44は、回答者による相談内容に対する回答を、回答者の評価に応じた態様で相談者に通知する。例えば、図1の例において、通知部44は、助産師情報データベース33を参照し、Q&Aサービスに係るウェブサイトにおいて、助産師M1~M3から受け付けた各回答を、相談者からの助産師M1~M3の評価情報に応じた態様で表示することにより、相談者U1に回答を通知する。
【0091】
また、通知部44は、評価が所定の条件を満たす回答者の回答を、他の回答よりも優先的に通知してもよい。例えば、図1の例において、通知部44は、助産師M1~M3からの回答のうち、相談者からの評価が所定の条件を満たす回答者からの回答を、他の回答者からの回答よりも優先的に表示する。
【0092】
また、通知部44は、評価が所定の条件を満たす回答者の回答に対して、所定のコンテンツを付与した状態で通知してもよい。例えば、図1の例において、助産師M1~M3に、相談者からの評価に基づく順位が10位以内である助産師が存在する場合、通知部44は、当該助産師による回答に対し、所定のコンテンツ(例えば、順位を示すバッチ等)を付与して表示する。
【0093】
また、通知部44は、相談者とは異なる他の相談者から受け付けられた相談内容であって、相談者に関する相談者情報に関連する相談内容に関する情報を、相談者に通知してもよい。例えば、図1の例において、通知部44は、相談者U1が育児を行う乳幼児と、性別や月齢、第何子かといった情報が対応する乳幼児の育児を行う他の相談者に対し、相談内容#1に対する助産師M1~M3の回答を通知する。
【0094】
(提示部45について)
提示部45は、回答者による相談内容に対する回答と、回答者に関する回答者情報とを、他の助産師に提示する。例えば、図1の例において、提示部45は、Q&Aサービスにおける助産師向けのウェブサイトにおいて、相談内容#1や、相談内容#1に対する助産師M1~M3の回答、助産師M1~M3からの回答により相談内容#1が示す問題が解決したか否か、助産師M1~M3に対する相談者U1の評価、助産師M1~M3に関する助産師情報の一部などの情報を提示する。
【0095】
〔4.情報処理手順〕
次に、図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置10が実行する情報処理の手順について説明する。図6は、実施形態に係る情報処理装置10が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0096】
図5に示すように、情報処理装置10は、相談内容を相談者から受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。相談内容を相談者から受け付けていない場合(ステップS101;No)、情報処理装置10は、相談内容を相談者から受け付けるまで待機する。
【0097】
一方、相談内容を相談者から受け付けた場合(ステップS101;Yes)、情報処理装置10は、相談内容に関連する情報に基づいて、助産師の中から、当該相談内容に対する回答を行う回答者を抽出する(ステップS102)。続いて、情報処理装置10は、抽出された回答者に対し、相談内容を提供し(ステップS103)、処理を終了する。
【0098】
〔5.変形例〕
上述した情報処理装置10は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。
【0099】
〔5-1.Q&Aサービスについて〕
受付部41は、Q&Aサービスにおける相談者の種別に応じて、相談内容を受け付けてもよい。例えば、相談者の種別が「無料会員」である場合、相談内容の受け付けを不可とし、他の相談者の相談内容と、相談内容に対する回答とを閲覧可能としてもよい。また、相談者の種別が「有料会員」である場合、受付部41は、会費に応じた数の相談内容を相談者から受け付けてもよい。
【0100】
また、相談者に対する、助産師からの評価が所定の閾値以下である場合、受付部41は、当該相談者から相談内容の受け付けを不可としてもよい。
【0101】
また、通話用のアプリケーションを介して回答者からの回答を受ける場合、情報処理装置10は、通話時間に応じた料金を相談者に設定してもよい。また、情報処理装置10は、料金のうち所定の割合の金額を仲介の手数料として回答者に対し課金してもよい。
【0102】
〔5-2.回答者の抽出について〕
上述の実施形態において、抽出部42が、相談内容に関連する情報に基づいて、助産師の中から回答者を抽出する例を示したが、抽出部42の機能はこのような例に限定されない。例えば、抽出部42は、相談者により指定された助産師を回答者として抽出してもよい。また、抽出部42は、相談者からの評価が所定の閾値以上である助産師や、属性情報が類似する助産師などを抽出し、抽出した助産師を回答者として選択することを提案する旨の情報を提供してもよい。
【0103】
また、抽出部42は、助産師の中から、過去の回答の内容が類似する複数の助産師(例えば、形態素解析等により類似度が所定の閾値以上と判定された助産師)を、回答者として抽出してもよい。このような回答者を抽出することにより、複数の回答者から、それぞれ異なる回答が行われ、相談者が混乱するといった事態を防ぐことができる。
【0104】
なお、通知部44は、各回答者から送信された回答のうち、類似度が所定の閾値以下である回答を相談者に通知しなくともよい。
【0105】
〔5-3.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0106】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0107】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0108】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に情報処理装置10や、相談者端末100、助産師端末200は、例えば図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、キャッシュ1040、メモリ1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続される。
【0109】
演算装置1030は、キャッシュ1040やメモリ1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。キャッシュ1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するキャッシュである。また、メモリ1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現されるメモリである。
【0110】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現されてよい。一方、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0111】
例えば、入力装置1020は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置により実現されてもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体により実現されてもよい。
【0112】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する機能を有する。
【0113】
ここで、演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行うこととなる。例えば、演算装置1030は、入力装置1020やメモリ1050からプログラムをキャッシュ1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。例えば、コンピュータ1000が情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、キャッシュ1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現することとなる。
【0114】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明した。しかしながら、これらは例示であり、本願の実施形態は、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、所謂当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で実施することが可能である。また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。
【符号の説明】
【0115】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
20 通信部
30 記憶部
31 相談者情報データベース
32 相談対象情報データベース
33 助産師情報データベース
40 制御部
41 受付部
42 抽出部
43 提供部
44 通知部
45 提示部
100 相談者端末
200 助産師端末


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7