(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091219
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】証憑登録システム、証憑登録方法及び証憑登録プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053508
(22)【出願日】2023-03-29
(31)【優先権主張番号】P 2022205812
(32)【優先日】2022-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】矢野 俊輔
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC22
5C062AC34
5C062AE15
5C062AF06
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】ストレージ内に格納されたデータを、証憑電子保存システムに登録する際のユーザの作業負荷を低減させる。
【解決手段】証憑登録システムは、ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報とを取得する第1の取得部と、証憑を保存する証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得する第2の取得部と、前記第1の取得部により取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得部により取得されたユーザの識別情報とが一致する場合に、前記第1の取得部により取得された書誌情報に基づき、前記第1の取得部により取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録するよう制御する制御部とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報とを取得する第1の取得部と、
証憑を保存する証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得する第2の取得部と、
前記第1の取得部により取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得部により取得されたユーザの識別情報とが一致する場合に、前記第1の取得部により取得された書誌情報に基づき、前記第1の取得部により取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録するよう制御する制御部と
を有する証憑登録システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1の取得部により取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得部により取得されたユーザの識別情報とが一致しない場合、前記第1の取得部により取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録しないよう制御する、請求項1に記載の証憑登録システム。
【請求項3】
前記格納先及び前記データは、所定の命名規則により命名されており、前記第1の取得部は、前記監視対象の格納先の名称及び前記監視対象の格納先に格納されたデータのファイル名に基づいて、前記書誌情報を取得する、請求項1に記載の証憑登録システム。
【請求項4】
前記第1の取得部は、前記監視対象の格納先にデータが格納された場合に、前記ストレージの利用に際して入力されたユーザの識別情報を取得する、請求項1に記載の証憑登録システム。
【請求項5】
前記監視対象の格納先にデータが格納されてから所定時間が経過した後に、前記監視対象の格納先に前記データが格納されているか否かを判定するタイマ処理部を更に有し、
前記制御部は、前記第1の取得部により取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得部により取得されたユーザの識別情報とが一致する場合、かつ、前記タイマ処理部により前記データが格納されていると判定された場合に、前記第1の取得部により取得された書誌情報に基づき、前記第1の取得部により取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録するよう制御する、請求項1に記載の証憑登録システム。
【請求項6】
前記第2の取得部は、
前記証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得した場合に、前記ストレージ内に設けられた複数の格納先の中から選択された格納先を、前記監視対象の格納先として、前記ストレージに設定する、請求項1に記載の証憑登録システム。
【請求項7】
前記第2の取得部は、
前記証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得した場合に、前記ストレージにアクセスすることで、前記ストレージ内の格納先の一覧を取得し、取得した前記格納先の一覧の中から選択された格納先を、前記監視対象の格納先として、前記ストレージに設定する、請求項6に記載の証憑登録システム。
【請求項8】
前記データは、取引書類の電子データであり、
前記第1の取得部は、前記書誌情報として、前記監視対象の格納先に格納されたデータのファイル名から、取引先及び取引日を取得する、請求項1に記載の証憑登録システム。
【請求項9】
前記第1の取得部は、前記書誌情報として、前記監視対象の格納先の名称から、事業年度及び証憑種別を取得する、請求項8に記載の証憑登録システム。
【請求項10】
前記第1の取得部は、前記書誌情報として、前記取引書類の電子データから取引金額を取得する、請求項8に記載の証憑登録システム。
【請求項11】
前記ユーザの識別情報は、前記ユーザが前記ストレージを利用するためのアカウント情報である、請求項1に記載の証憑登録システム。
【請求項12】
前記取引書類の電子データは、ファクシミリにて送信された文書データである、請求項8に記載の証憑登録システム。
【請求項13】
前記ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に前記ストレージより送信される通知に基づいて、所定の要求を前記ストレージに送信し、前記所定の要求に応じて前記ストレージから送信される、前記格納されたデータと前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報と、を受信する受信部を有し、
前記第1の取得部は、前記受信部により受信された、前記格納されたデータと、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報とを取得し、更に、前記格納されたデータに基づいて前記書誌情報を取得する、請求項1に記載の証憑登録システム。
【請求項14】
前記ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に前記ストレージより送られる通知に基づいて、所定の要求を前記ストレージに送信し、前記所定の要求に応じて前記ストレージから送信される、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報と、を受信する受信部を有し、
前記第1の取得部は、前記受信部で受信した、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報と、を取得する、請求項1に記載の証憑登録システム。
【請求項15】
ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報とを取得する第1の取得工程と、
証憑を保存する証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得する第2の取得工程と、
前記第1の取得工程において取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得工程において取得されたユーザの識別情報とが一致する場合に、前記第1の取得工程において取得された書誌情報に基づき、前記第1の取得工程において取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録するよう制御する制御工程と
をコンピュータが実行する証憑登録方法。
【請求項16】
ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報とを取得する第1の取得工程と、
証憑を保存する証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得する第2の取得工程と、
前記第1の取得工程において取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得工程において取得されたユーザの識別情報とが一致する場合に、前記第1の取得工程において取得された書誌情報に基づき、前記第1の取得工程において取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録するよう制御する制御工程と
をコンピュータに実行させるための証憑登録プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、証憑登録システム、証憑登録方法及び証憑登録プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリにて送信された文書データ(以下、FAX文書データと称す)を、仕分け定義表に基づいて、クラウドストレージ内の所定のフォルダに、自動で仕分けして格納するFAX文書転送システムが知られている。当該FAX文書転送システムによれば、FAX文書データを、例えば、送信元のFAX番号ごとに異なるフォルダに仕分けして格納することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方で、電子帳簿保存法の施行に伴い、ペーパーレスファクシミリで受信したFAX文書データのうち、取引書類に関わるFAX文書データについては、改ざんや削除ができないように構成された証憑電子保存システムへの登録が義務付けられている。更に、当該証憑電子保存システムに登録する際には、一定の要件を満たす状態にして(例えば、取引相手、取引日、取引金額等の書誌情報による検索が可能な状態にして)登録することが義務付けられている。
【0004】
しかしながら、クラウドストレージ内に格納されたFAX文書データ等のデータを、一定の要件を満たす状態にして証憑電子保存システムに登録する作業は、ユーザにとって作業負荷が高い。
【0005】
本開示は、ストレージ内に格納されたデータを、証憑電子保存システムに登録する際のユーザの作業負荷を低減させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様によれば、証憑登録システムは、
ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報とを取得する第1の取得部と、
証憑を保存する証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得する第2の取得部と、
前記第1の取得部により取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得部により取得されたユーザの識別情報とが一致する場合に、前記第1の取得部により取得された書誌情報に基づき、前記第1の取得部により取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録するよう制御する制御部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ストレージ内に格納されたデータを、証憑電子保存システムに登録する際のユーザの作業負荷を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】取引書類管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】証憑登録システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】クラウドストレージの機能構成の一例を示す第1の図である。
【
図4】クラウドストレージのログイン画面の一例を示す図である。
【
図5】クラウドストレージの管理画面(設定フェーズ)の一例を示す第1の図である。
【
図6】クラウドストレージの管理画面(設定フェーズ)の一例を示す第2の図である。
【
図7】クラウドストレージの管理画面(登録フェーズ)の一例を示す第1の図である。
【
図8】クラウドストレージの管理画面(登録フェーズ)の一例を示す第2の図である。
【
図9】証憑登録システムの機能構成の一例を示す図である。
【
図10】証憑登録システムのログイン画面の一例を示す図である。
【
図11】証憑登録システムの設定画面の一例を示す図である。
【
図12】登録装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図13】設定フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図14A】登録フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れを示す第1のシーケンス図である。
【
図14B】登録フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れを示す第2のシーケンス図である。
【
図15】取引書類管理システムの処理の具体例を示す図である。
【
図16】証憑電子保存システムに登録されたFAX文書データの登録例を示す図である。
【
図17】クラウドストレージの機能構成の一例を示す第2の図である。
【
図18】クラウドストレージの機能構成の一例を示す第3の図である。
【
図19】証憑登録システムの機能構成の他の一例を示す図である。
【
図20】登録フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れを示す第3のシーケンス図である。
【
図21】タイマ処理の流れを示すフローチャートである。
【
図22】登録フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れを示す第4のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0010】
[第1の実施形態]
<取引書類管理システムのシステム構成>
はじめに、第1の実施形態に係る証憑登録システムを備える取引書類管理システムのシステム構成について説明する。
図1は、取引書類管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
図1に示すように、取引書類管理システム100は、FAX文書格納システム10に対応して設けられる。
【0011】
FAX文書格納システム10は、ペーパーレスファクシミリでFAX文書データ(電子データ)を受信し、受信したFAX文書データを、クラウドストレージ150に仕分けして格納する処理を行うシステムである。一方、第1の実施形態に係る取引書類管理システム100は、クラウドストレージ150に仕分けして格納されたFAX文書データのうち、取引書類に関わるFAX文書データを、証憑電子保存システム180に登録する処理を行うシステムである。なお、
図1に示すように、クラウドストレージ150は、FAX文書格納システム10と取引書類管理システム100の両方に跨って設けられる。
【0012】
以下、
図1の説明を行うにあたっては、まず、FAX文書格納システム10について説明を行い、続いて、取引書類管理システム100について説明を行うこととする。
【0013】
(1)FAX文書格納システム
図1に示すように、FAX文書格納システム10は、画像形成装置120と、FAX文書転送システム140と、クラウドストレージ150とを備える。
【0014】
画像形成装置120は、スキャン、プリント、コピー、FAX等の画像形成機能を実現する装置である。画像形成装置120は、単体で画像形成機能を実現するほかに、FAX文書転送システム140から提供される各種機能を利用するWebクライアントとしても機能する。
【0015】
また、画像形成装置120は、ファクシミリ110から電話回線網130を介してFAX文書データを受信する。電話回線網130は、主にFAX回線またはインターネットを指すが、その他のネットワークであってもよい。また、画像形成装置120は、受信したFAX文書データを、画像形成装置120内の記憶領域に記憶するとともに、ネットワーク190を介してFAX文書転送システム140に送信する。なお、画像形成装置120は、FAX文書データをFAX文書転送システム140に送信する送信アプリを備える。
【0016】
FAX文書転送システム140は、1つまたは複数の画像形成装置120のそれぞれとネットワーク190を介して通信可能に接続される。FAX文書転送システム140は、例えば、基盤機能として、クラウドストレージ150等の外部サービスと連携するための外部連携機能を有する。また、FAX文書転送システム140は、例えば、画像形成装置120からの要求を受け付けて各機能を実行するためのAPI等を有し、各機能を実行することで画像形成装置120にWebサービスを提供するWebサーバとして機能する。
【0017】
また、FAX文書転送システム140は、上述のWebサービスとして、種々のWebアプリケーションプログラム(以下、Webアプリとする)に規定された処理を実行する。Webアプリは、WebサーバとしてのFAX文書転送システム140が、Webクライアントである画像形成装置120に提供する機能を規定したアプリケーションプログラムである。
【0018】
また、FAX文書転送システム140は、Webアプリの1つとして、コンポーネントと呼ばれる単位から構成される処理の流れを規定したワークフローを実行するWebアプリである、ワークフローアプリも有している。FAX文書転送システム140の場合、ワークフローアプリの一つとして、受信したFAX文書データを指定された記憶領域に転送するデータ転送アプリ、例えば、FAX文書データ転送アプリを有する。
【0019】
FAX文書転送システム140は、FAX文書データ転送アプリに規定された処理を実行することで、画像形成装置120から受信したFAX文書データを、ネットワーク190を介してクラウドストレージ150に転送する。
【0020】
具体的には、FAX文書転送システム140は、仕分け定義表141を参照することで、FAX文書データの送信元のFAX番号に基づく送信元名称(会社名)を特定する。また、FAX文書転送システム140は、特定した送信元名称のフォルダ名が付されたクラウドストレージ150内のフォルダに、FAX文書データを仕分けして格納する。
【0021】
ここで、FAX文書転送システム140は、FAX文書データを格納する際、FAX文書データに対して、所定の命名規則に従ったファイル名を付す。なお、FAX文書データに付されるファイル名には、少なくとも、FAX文書データの送信元名称(会社名)と、FAX文書データの受信日時とが含まれる。
【0022】
ネットワーク190は、通信ネットワークの一例であって主にインターネットを指すが、無線通信でも有線通信でもよい。また、インターネットに限らず、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、VPN(Virtual Private Network)等であってもよい。
【0023】
クラウドストレージ150は、Web上でユーザが利用できる記憶領域であり、クラウドストレージアプリを備える(クラウドストレージプログラムがインストールされている)。クラウドストレージ150は、アカウントごとの契約によって規定された容量の記憶領域を、対応するアカウントを有するユーザに提供する。例えば、FAX文書転送システム140が提供するWebサービスを利用するユーザは、契約によって規定された容量の記憶領域を、FAX文書データの格納先として用いることができる。
【0024】
これにより、FAX文書転送システム140から転送されたFAX文書データは、クラウドストレージ150内の契約によって規定された容量の記憶領域において、自動で仕分けして格納されることになる。
【0025】
(2)取引書類管理システム
図1に示すように、取引書類管理システム100は、クラウドストレージ150と、登録装置160と、証憑登録システム170と、証憑電子保存システム180とを備える。このうち、クラウドストレージ150については、FAX文書格納システム10を説明する際に説明済みであるため、ここでは説明を省略する。
【0026】
登録装置160は、クラウドストレージ150に仕分けして格納されたFAX文書データを、証憑電子保存システム180に登録するにあたり、ユーザが使用する端末である。
【0027】
具体的には、登録装置160は、設定フェーズにおいては、クラウドストレージ150において仕分けして格納されたFAX文書データを、証憑電子保存システム180に登録するための各種設定を、ユーザの操作に基づいて行う。設定フェーズでの登録装置160による各種設定は、クラウドストレージ150及び証憑登録システム170に対して行われる。
【0028】
また、登録装置160は、登録フェーズにおいては、クラウドストレージ150に仕分けして格納されたFAX文書データを、証憑電子保存システム180に登録するための各種処理を、ユーザの操作に基づいて行う。登録フェーズでの登録装置160による各種処理は、クラウドストレージ150に対して行われる。
【0029】
なお、登録装置160は、Webブラウザを有しており、ユーザは、当該Webブラウザを介して、クラウドストレージ150または証憑登録システム170に対してアクセスすることで、FAX文書データを登録するための操作を行う。ただし、ユーザは、Webブラウザ以外の専用のソフトウェアを介して、クラウドストレージ150または証憑登録システム170にアクセスしてもよい。
【0030】
証憑登録システム170は、証憑登録アプリを備える(証憑登録プログラムがインストールされている)。証憑登録システム170は、クラウドストレージ150に仕分けして格納されたFAX文書データのうち、ユーザに登録指示されたFAX文書データであって、取引書類に関わるFAX文書データが、証憑電子保存システム180に登録されるよう制御する。なお、証憑登録システム170では、証憑電子保存システム180に登録されるFAX文書データが、一定の要件を満たす状態で証憑電子保存システムに登録されるよう制御する。
【0031】
具体的には、証憑登録システム170は、クラウドストレージ150から送信される情報(登録情報と称す)に基づいて、事業年度や証憑種別、取引相手、取引日、取引金額等の書誌情報を取得する。また、証憑登録システム170は、ユーザに登録指示されたFAX文書データを、取得した書誌情報と対応付けて、証憑情報として、証憑電子保存システム180に送信する。
【0032】
証憑電子保存システム180は、証憑登録システム170から送信されるFAX文書データを、書誌情報に基づいて登録する。これにより、証憑電子保存システム180は、書誌情報に含まれる、事業年度や証憑種別、取引相手、取引日、取引金額等による検索が可能な状態で、FAX文書データを登録することができる。
【0033】
<各装置のハードウェア構成>
次に、取引書類管理システム100を構成する各装置(クラウドストレージ150、登録装置160、証憑登録システム170、証憑電子保存システム180)のハードウェア構成について説明する。なお、クラウドストレージ150、登録装置160、証憑登録システム170、証憑電子保存システム180は、互いに同様のハードウェア構成を有するため、ここでは、代表して、証憑登録システム170のハードウェア構成について説明する。
【0034】
図2は、証憑登録システムのハードウェア構成の一例を示す図である。証憑登録システム170は、コンピュータによって構築されており、
図2に示すように、CPU201、ROM202、RAM203、HD204、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ205、ディスプレイ206、外部機器接続I/F(Interface)208、ネットワークI/F209、データバス210、キーボード211、ポインティングデバイス212、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ214、メディアI/F216を備える。
【0035】
これらのうち、CPU201は、証憑登録システム170全体の動作を制御する。ROM202は、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HD204は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ205は、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ206は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F208は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F209は、ネットワーク190を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。データバス210は、
図2に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0036】
また、キーボード211は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス212は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ214は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F216は、フラッシュメモリ等の記録メディア215に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0037】
<クラウドストレージの機能構成>
次に、取引書類管理システム100を構成する各装置のうち、クラウドストレージ150の機能構成について説明する。
図3は、クラウドストレージの機能構成の一例を示す図である。上述したように、クラウドストレージ150には、クラウドストレージプログラム(クラウドストレージアプリともいう)がインストールされている。そして、当該プログラムが実行されることで、クラウドストレージ150は、格納制御部310、認証部320、データ登録部330、監視部340として機能する。
【0038】
格納制御部310は、FAX文書転送システム140から転送されたFAX文書データを受信し、受信したFAX文書データを、データ格納部350に仕分けして格納する。
【0039】
認証部320は、設定フェーズにおいては、登録装置160からのアクセスに応じてログイン画面(クラウドストレージログイン画面)を提供する。また、認証部320は、クラウドストレージログイン画面を提供したことに応じて登録装置160よりアカウント情報(ユーザの識別情報の一例)が送信された場合に、これを受信し、認証処理を行う。また、認証部320は、認証処理の結果、認証に成功した場合に、アカウント情報(クラウドストレージ150用のアカウント情報)を、データ登録部330に通知する。
【0040】
また、認証部320は、登録フェーズにおいては、登録装置160からのアクセスに応じてログイン画面(クラウドストレージログイン画面)を提供する。また、認証部320は、クラウドストレージログイン画面を提供したことに応じて登録装置160よりアカウント情報が送信された場合に、これを受信し、認証処理を行う。また、認証部320は、認証処理の結果、認証に成功した場合に、アカウント情報(クラウドストレージ150用のアカウント情報)を、データ登録部330に通知する。
【0041】
データ登録部330は、設定フェーズにおいては、認証部320よりアカウント情報が通知されると、データ格納部350を参照し、データ格納部350に格納されている各FAX文書データ及び各FAX文書データが仕分けして格納された各フォルダを特定する。また、データ登録部330は、特定した各FAX文書データ及び各フォルダを表示するための管理画面であって、新たに登録用フォルダ(監視対象の格納先)を生成するための管理画面(クラウドストレージ管理画面)を登録装置160に提供する。また、データ登録部330は、クラウドストレージ管理画面を登録装置160に提供したことに応じて、登録用フォルダの生成指示が送信された場合に、これを受信し、データ格納部350に、新たに、登録用フォルダを生成する。
【0042】
また、データ登録部330は、登録フェーズにおいては、認証部320よりアカウント情報が通知されると、データ格納部350を参照する。これにより、データ登録部330は、データ格納部350に格納されている各FAX文書データ、各FAX文書データが仕分けして格納されたフォルダ、及び、設定フェーズにおいて生成された登録用フォルダを特定する。
【0043】
また、データ登録部330は、特定した各FAX文書データ、各フォルダ、登録用フォルダを表示するための管理画面(クラウドストレージ管理画面)を、登録装置160に提供する。当該クラウドストレージ管理画面は、各FAX文書データの中から、登録指示されたFAX文書データを登録用フォルダに移動するための管理画面である。
【0044】
また、データ登録部330は、クラウドストレージ管理画面を登録装置160に提供したことに応じて、FAX文書データの登録指示が送信された場合に、これを受信し、登録指示されたFAX文書データを、登録指示された登録用フォルダに移動させる。また、データ登録部330は、当該登録指示を入力したユーザのアカウント情報(つまり、登録フェーズにおいて認証部320から通知されたアカウント情報)を監視部340に通知する。
【0045】
監視部340は、設定フェーズにおいては、証憑登録システム170からのアクセストークンに応じて、データ格納部350を参照し、データ格納部350内のフォルダの一覧を証憑登録システム170に送信する。また、監視部340は、フォルダの一覧を送信したことに応じて、証憑登録システム170から、ホットフォルダを設定するための通知設定を受信し、ホットフォルダを設定する。
【0046】
また、監視部340は、登録フェーズにおいては、設定したホットフォルダを監視し、ホットフォルダ内のいずれかの登録用フォルダに、新たに、FAX文書データが移動(格納)されたか否かを判定する。新たに、FAX文書データが移動されたと判定した場合、監視部340は、新たに、FAX文書データが移動されたと判定された登録用フォルダについての通知を、証憑登録システム170に送信する。また、証憑登録システム170に登録用フォルダについての通知を送信したことに応じて、証憑登録システム170より、当該登録用フォルダへのアクセスを受けると、監視部340は、当該登録用フォルダに新たに移動されたFAX文書データを読み出す。更に、監視部340は、
・読み出したFAX文書データ、
・当該登録用フォルダのフォルダ名、
・データ登録部330より通知されたアカウント情報(FAX文書データの登録指示を入力したユーザのアカウント情報)、
を、登録情報として、証憑登録システム170に送信する。
【0047】
<クラウドストレージのログイン画面の具体例>
次に、設定フェーズ及び登録フェーズにおいて、クラウドストレージ150の認証部320により登録装置160に提供されるログイン画面の具体例について説明する。
図4は、クラウドストレージのログイン画面の一例を示す図である。
【0048】
図4に示すように、クラウドストレージログイン画面400は、メールアドレス入力欄410と、パスワード入力欄420とを有する。また、クラウドストレージログイン画面400は、承認ボタン430を有する。
【0049】
設定フェーズ及び登録フェーズにおいて、ユーザは、クラウドストレージログイン画面400に対して、クラウドストレージ150の利用に際して予め登録された、
・メールアドレスと、
・パスワードと、
をメールアドレス入力欄410及びパスワード入力欄420にそれぞれ入力し、承認ボタン430を押圧する。これにより、当該アカウント情報(クラウドストレージ150用のアカウント情報)がクラウドストレージ150に送信され、クラウドストレージ150では、認証部320にて認証処理が行われる。
【0050】
<クラウドストレージの管理画面(設定フェーズ)の具体例>
次に、設定フェーズにおいて、クラウドストレージ150のデータ登録部330により登録装置160に提供される管理画面(クラウドストレージ管理画面)の具体例について説明する。
図5及び
図6は、クラウドストレージの管理画面(設定フェーズ)の一例を示す第1及び第2の図である。
【0051】
図5に示すように、クラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)500は、
・FAX文書転送システム140により各FAX文書データが仕分けして格納されたフォルダ及び各FAX文書データを表示する領域510と、
・登録用フォルダを表示する領域520と、
を有する。
【0052】
図5の例は、領域510には、各FAX文書データが仕分けして格納されたフォルダとして、フォルダ名="株式会社AA"、"株式会社BB"、"株式会社CC"の各フォルダが含まれることを示している。
図5に示すように、各FAX文書データが仕分けして格納されるフォルダには、フォルダ名として、FAX文書データの送信元名称(会社名)が付されている。
【0053】
なお、
図5の例は、フォルダ名="株式会社AA"のフォルダに、ファイル名="株式会社AA_20220909.pdf"のFAX文書データが仕分けして格納された様子を示している。また、
図5の例は、フォルダ名="株式会社BB"のフォルダに、ファイル名="株式会社BB_20220912.pdf"のFAX文書データが仕分けして格納された様子を示している。更に、
図5の例は、フォルダ名="株式会社CC"のフォルダに、ファイル名="株式会社CC_20220916.pdf"のFAX文書データが仕分けして格納された様子を示している。
【0054】
図5に示すように、各フォルダに仕分けして格納された各FAX文書データのファイル名は、FAX文書データの送信元名称(会社名)とFAX文書データの受信日時と、両者の間に配されたアンダーバーとにより構成される。
【0055】
また、
図5の例は、領域520には、監視部340により設定された監視対象のフォルダであるホットフォルダとして、フォルダ名="起点"のフォルダが含まれることを示している。設定フェーズにおいて生成される登録用フォルダは、ホットフォルダ(フォルダ名="起点"の監視対象のフォルダ)内に生成される。
【0056】
なお、領域520において生成される登録用フォルダには、命名規則521に従ったフォルダ名が付されるものとする。
図5の例では、命名規則521として、プレフィクス文字="#"が規定されている。また、
図5の例では、命名規則521として、フォルダ名には、"事業年度"と"証憑種別"とが含まれることが規定されている。
図5の例に示すように、"証憑種別"には、複数種類の証憑があり、例えば、"注文書(受)"、"見積書(受)"、"納品書(受)"、"請求書(受)"等が含まれる。
【0057】
図6に、命名規則521に従って命名されたフォルダ名が付された登録用フォルダが生成された様子を示す。
図6の例は、クラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)600の領域520において、フォルダ名="起点"の監視対象のフォルダ内に、ファイル名="#2022#注文書(受)"の登録用フォルダが生成されたことを示している。
【0058】
<クラウドストレージの管理画面(登録フェーズ)の具体例>
次に、登録フェーズにおいて、クラウドストレージ150のデータ登録部330により登録装置160に提供される管理画面(クラウドストレージ管理画面)の具体例について説明する。
図7及び
図8は、クラウドストレージの管理画面(登録フェーズ)の一例を示す第1及び第2の図である。
【0059】
図7に示すように、クラウドストレージ管理画面(登録フェーズ)700は、クラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)600同様、領域510と領域520とを有する。加えて、クラウドストレージ管理画面(登録フェーズ)700は、領域510内のFAX文書データを、領域520内の登録用フォルダに移動できるように構成されている。
図7の例は、
・領域510のフォルダ(フォルダ名="株式会社AA")に格納されたFAX文書データ(ファイル名="株式会社AA_20220909.pdf)を、
・領域520の登録用フォルダ(フォルダ名="#2022#注文書(受)")に、
移動させた様子を示している。
【0060】
なお、
図7の例においても、クラウドストレージ管理画面(登録フェーズ)700の領域520において、フォルダ名="起点"のフォルダに、ホットフォルダが設定されているものとする。
【0061】
これにより、監視部340では、ホットフォルダ内の登録用フォルダに新たに移動されたFAX文書データとして、ファイル名="株式会社AA_20220909.pdf"のFAX文書データを読み出す。また、監視部340では、当該FAX文書データが新たに移動された登録用フォルダ(フォルダ名="#2022#注文書(受)")のフォルダ名を取得する。更に、監視部340では、当該FAX文書データを、登録用フォルダ(フォルダ名="#2022#注文書(受)")に移動したユーザのアカウント情報を取得する。
【0062】
具体的には、
図8のクラウドストレージ管理画面(登録フェーズ)800に示すように、監視部340では、
・ファイル名="株式会社AA_20220909.pdf"のFAX文書データ(符号803)を読み出す。
・フォルダ名="#2022#注文書(受)"(符号802)を取得する。
・アカウント情報="αα"(符号801)を取得する。
【0063】
<証憑登録システムの機能構成>
次に、取引書類管理システム100を構成する各装置のうち、証憑登録システム170の機能構成について説明する。
図9は、証憑登録システム170の機能構成の一例を示す図である。上述したように、証憑登録システム170には、証憑登録プログラム(証憑登録アプリともいう)がインストールされており、当該プログラムが実行されることで、証憑登録システム170は、認証部910、設定部920として機能する。また、証憑登録システム170は、登録情報取得部930、書誌情報取得部940、登録者判定部950、証憑情報送信部960として機能する。
【0064】
認証部910は、設定フェーズにおいて、登録装置160からのアクセスに応じてログイン画面(証憑登録システムログイン画面)を提供する。また、認証部910は、ログイン画面を提供したことに応じて登録装置160よりアカウント情報が送信された場合に、これを受信し、認証処理を行う。また、認証部910は、認証処理の結果、認証に成功した場合に、アカウント情報(証憑登録システム170用のアカウント情報)を、設定部920に通知する。
【0065】
設定部920は第2の取得部の一例である。設定部920は、設定フェーズにおいて、認証部910よりアカウント情報が通知されると、設定画面(証憑登録システム設定画面)を登録装置160に提供する。また、設定部920は、証憑登録システム設定画面を登録装置160に提供したことに応じて、証憑電子保存システム180の利用に際して設定されるアカウント情報の設定指示が送信された場合に、これを受信する。このとき設定部920が受信するアカウント情報は、クラウドストレージ150用のアカウント情報である。
【0066】
また、設定部920は、当該アカウント情報を登録者判定部950に通知するとともに、当該アカウント情報に基づいて、クラウドストレージ150よりアクセストークンの発行を受ける。また、設定部920は、クラウドストレージ150に対して、アクセストークンを利用してアクセスし、クラウドストレージ150のデータ格納部350内のフォルダ一覧を取得する。
【0067】
また、設定部920は、取得したフォルダ一覧を含めた証憑登録システム設定画面を登録装置160に提供したことに応じて、登録装置160よりホットフォルダの設定指示が送信された場合に、これを受信する。更に設定部920は、設定指示されたホットフォルダを設定するための通知設定を、クラウドストレージ150に送信する。これにより、クラウドストレージ150には、設定指示されたホットフォルダが設定される。
【0068】
登録情報取得部930は受信部の一例である。登録情報取得部930は、登録フェーズにおいて、クラウドストレージ150から、新たにFAX文書データが移動された登録用フォルダについての通知を受信すると、クラウドストレージ150にアクセスすることで、登録情報の送信を要求する。
【0069】
また、登録情報取得部930は、登録情報の送信を要求したことに応じて、クラウドストレージ150から、登録情報(登録用フォルダに新たに移動したFAX文書データ、登録用フォルダのフォルダ名、アカウント情報)が送信された場合に、これを受信する。更に、登録情報取得部930は、受信した登録情報を、書誌情報取得部940に通知する。
【0070】
書誌情報取得部940は第1の取得部の一例であり、登録情報取得部930より通知された登録情報を解析することで、書誌情報を取得する。具体的には、書誌情報取得部940は、登録情報に含まれるFAX文書データのファイル名から、FAX文書データの送信元名称(つまり、取引相手の会社名)と、FAX文書データを受信した受信日時(つまり、取引日)とを特定し、書誌情報として取得する。
【0071】
また、書誌情報取得部940は、登録情報に含まれるFAX文書データを解析することで、書誌情報を取得する。具体的には、書誌情報取得部940は、FAX文書データから取引金額を抽出し、書誌情報として取得する。
【0072】
また、書誌情報取得部940は、登録情報に含まれる登録用フォルダのフォルダ名を解析することで、書誌情報を取得する。具体的には、書誌情報取得部940は、登録情報に含まれる登録用フォルダのフォルダ名から、事業年度及び証憑種別を特定し、書誌情報として取得する。
【0073】
更に、書誌情報取得部940は、
・登録情報取得部930より通知されたFAX文書データ、
・取得した書誌情報(事業年度、証憑種別、取引相手、取引日、取引金額)、
・登録情報取得部930より通知されたアカウント情報、
を登録者判定部950に通知する。
【0074】
登録者判定部950は、設定部920より通知されたアカウント情報(クラウドストレージ150用のアカウント情報)と、書誌情報取得部940より通知されたアカウント情報とを対比し、両者が一致しているか否かを判定する。両者が一致していると判定した場合、登録者判定部950は、FAX文書データと、書誌情報とを、証憑情報送信部960に通知する。一方、両者が一致していないと判定した場合、登録者判定部950は、登録装置160にエラー情報を送信する。
【0075】
証憑情報送信部960は、登録者判定部950よりFAX文書データ及び書誌情報が通知された場合に、証憑情報として、証憑電子保存システム180に送信する。つまり、証憑情報送信部960では、FAX文書データを書誌情報に基づき証憑電子保存システム180に登録するよう制御する。
【0076】
この結果、証憑電子保存システム180では、FAX文書データを、改ざんや削除ができない状態にし、かつ、事業年度や証憑種別、取引相手、取引日、取引金額等の書誌情報による検索が可能な状態にして登録することができる。
【0077】
<証憑登録システムのログイン画面の具体例>
次に、設定フェーズにおいて、証憑登録システム170の認証部910により登録装置160に提供される証憑登録システムログイン画面の具体例について説明する。
図10は、証憑登録システムのログイン画面の一例を示す図である。
【0078】
図10に示すように、証憑登録システムログイン画面1000は、メールアドレス入力欄1010と、パスワード入力欄1020とを有する。また、証憑登録システムログイン画面1000は、承認ボタン1030を有する。
【0079】
設定フェーズにおいて、ユーザは、証憑登録システムログイン画面1000に対して、ユーザは、証憑登録システム170の利用に際して予め登録された、
・メールアドレスと、
・パスワードと、
をメールアドレス入力欄1010及びパスワード入力欄1020にそれぞれ入力し、承認ボタン1030を押圧する。これにより、当該アカウント情報(証憑登録システム170用のアカウント情報)が証憑登録システム170に送信され、証憑登録システム170では、認証部910にて認証処理が行われる。
【0080】
<証憑登録システムの設定画面の具体例>
次に、設定フェーズにおいて、証憑登録システム170の設定部920により登録装置160に提供される設定画面(証憑登録システム設定画面)の具体例について説明する。
図11は、証憑登録システムの設定画面の一例を示す図である。
【0081】
図11に示すように、証憑登録システム設定画面1100は、設定指示を入力するための領域1110と、入力された設定指示を破棄するためのキャンセルボタン1120と、入力された設定指示を保存、送信するための保存ボタン1130とを有する。
【0082】
設定指示を入力するための領域1110には、更に、クラウドストレージ150用のアカウント情報を入力するための入力欄1111と、ホットフォルダのフォルダ名を入力するための入力欄1113とを備える。
【0083】
なお、符号1112は、クラウドストレージ150用のアカウント情報を用いて、クラウドストレージ150にログインするためのクラウドストレージログイン画面を示している。入力欄1111には、符号1112に示すクラウドストレージログイン画面において入力されるアカウント情報が入力される。
図11の例は、入力欄1111に、クラウドストレージ150用のアカウント情報="αα"が入力された様子を示している。
【0084】
入力欄1111に、クラウドストレージ150用のアカウント情報が入力されたことに応じて、当該アカウント情報の設定指示が証憑登録システム170に送信される。これにより、領域1110には、符号1114に示すフォルダ一覧(クラウドストレージ150のデータ格納部350内のフォルダ一覧)が表示される。
【0085】
符号1114に示すフォルダ一覧が表示されると、ユーザは、当該フォルダ一覧の中から、ホットフォルダとして設定するフォルダを選択し、選択したフォルダのフォルダ名を入力欄1113に入力する。
図11の例は、入力欄1113に、フォルダ名="起点"のフォルダがホットフォルダとして選択され、入力された様子を示している。
【0086】
入力欄1113に、ホットフォルダのフォルダ名が入力され、保存ボタン1130が押圧されると、入力欄1113に入力されたフォルダ名のフォルダをホットフォルダとする、ホットフォルダの設定指示が証憑登録システム170に送信される。
【0087】
<登録装置の機能構成>
次に、取引書類管理システム100を構成する各装置のうち、登録装置160の機能構成について説明する。
図12は、登録装置の機能構成の一例を示す図である。上述したように、登録装置160は、Webブラウザ1210、1220を有し、Webブラウザ1210、1220が実行されることで、登録装置160は、通信部1211、1221として機能する。また、登録装置160は、ユーザインタフェース部1212、1222として機能する。
【0088】
通信部1211は、クラウドストレージ150と通信し、設定フェーズ及び登録フェーズにおいて、クラウドストレージ150よりログイン画面(クラウドストレージログイン画面400)を受信し、ユーザインタフェース部1212に通知する。また、通信部1211は、クラウドストレージログイン画面400を通知したことに応じてユーザインタフェース部1212より、クラウドストレージ150用のアカウント情報が通知された場合に、当該アカウント情報を、クラウドストレージ150に送信する。
【0089】
また、通信部1211は、当該アカウント情報を送信したことに応じてクラウドストレージ150より管理画面(クラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)600)を受信し、ユーザインタフェース部1212に通知する。また、通信部1211は、クラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)500を通知したことに応じて、ユーザインタフェース部1212より登録用フォルダの生成指示が通知された場合に、当該生成指示をクラウドストレージ150に送信する。更に、通信部1211は、クラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)600を通知したことに応じてユーザインタフェース部1212よりFAX文書データの登録指示が通知された場合に、クラウドストレージ150にFAX文書データの登録指示を送信する。
【0090】
同様に、通信部1221は、証憑登録システム170と通信し、設定フェーズにおいて、証憑登録システム170よりログイン画面(証憑登録システムログイン画面1000)を受信し、ユーザインタフェース部1222に通知する。また、通信部1221は、証憑登録システムログイン画面1000を通知したことに応じてユーザインタフェース部1222より証憑登録システム170用のアカウント情報が通知された場合に、当該アカウント情報を、証憑登録システム170に送信する。
【0091】
また、通信部1221は、当該アカウント情報を送信したことに応じて証憑登録システム170より設定画面(証憑登録システム設定画面1100)を受信し、ユーザインタフェース部1212に通知する。また、通信部1221は、証憑登録システム設定画面1100を通知したことに応じてユーザインタフェース部1222よりアカウント情報の設定指示が通知された場合に、当該設定指示を証憑登録システム170に送信する。
【0092】
また、通信部1221は、当該設定指示を送信したことに応じて、証憑登録システム170より、フォルダ一覧を含めた設定画面(証憑登録システム設定画面1100)を受信し、ユーザインタフェース部1212に通知する。また、通信部1221は、フォルダ一覧を含む証憑登録システム設定画面1100を通知したことに応じてユーザインタフェース部1222より、ホットフォルダの設定指示が通知された場合に、当該ホットフォルダの設定指示を証憑登録システム170に送信する。
【0093】
<設定フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れ>
次に、取引書類管理システム100による設定フェーズにおける処理の流れについて説明する。
図13は、設定フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
【0094】
ステップS1301において、登録装置160は、クラウドストレージ150にアクセスする。
【0095】
ステップS1302において、クラウドストレージ150は、登録装置160にクラウドストレージログイン画面400を送信する。
【0096】
ステップS1303において、登録装置160は、受信したクラウドストレージログイン画面400において、クラウドストレージ150用のアカウント情報の入力を受け付ける。
【0097】
ステップS1304において、登録装置160は、アカウント情報をクラウドストレージ150に送信する。
【0098】
ステップS1305において、クラウドストレージ150は、受信したアカウント情報に基づいて認証処理を行い、認証に成功した場合に、ステップS1306に進む。
【0099】
ステップS1306において、クラウドストレージ150は、登録装置160にクラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)500を送信する。
【0100】
ステップS1307において、登録装置160は、受信したクラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)500において、登録用フォルダのフォルダ名の入力を受け付ける。
【0101】
ステップS1308において、登録装置160は、登録用フォルダの生成指示をクラウドストレージ150に送信する。
【0102】
ステップS1309において、クラウドストレージ150は、登録用フォルダを生成する。これにより、登録装置160には、生成した登録用フォルダを含めたクラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)600が表示される。
【0103】
ステップS1310において、登録装置160は、証憑登録システム170にアクセスする。
【0104】
ステップS1311において、証憑登録システム170は、登録装置160に証憑登録システムログイン画面1000を送信する。
【0105】
ステップS1312において、登録装置160は、受信した証憑登録システムログイン画面1000において、証憑登録システム170用のアカウント情報の入力を受け付ける。
【0106】
ステップS1313において、登録装置160は、アカウント情報を証憑登録システム170に送信する。
【0107】
ステップS1314において、証憑登録システム170は、受信したアカウント情報に基づいて認証処理を行い、認証に成功した場合に、ステップS1315に進む。
【0108】
ステップS1315において、証憑登録システム170は、登録装置160に証憑登録システム設定画面1100を送信する。
【0109】
ステップS1316において、登録装置160は、受信した証憑登録システム設定画面1100において、証憑電子保存システム180の利用に際して設定されるアカウント情報(クラウドストレージ150用のアカウント情報)の入力を受け付ける。
【0110】
ステップS1317において、登録装置160は、アカウント情報(クラウドストレージ150用のアカウント情報)の設定指示を、証憑登録システム170に送信する。
【0111】
ステップS1318において、証憑登録システム170は、アカウント情報(クラウドストレージ150用のアカウント情報)の設定指示に基づいてクラウドストレージ150より発行されたアクセストークンを利用して、クラウドストレージ150にアクセスする。
【0112】
ステップS1319において、クラウドストレージ150は、データ格納部350内のフォルダ一覧を証憑登録システム170に送信する。
【0113】
ステップS1320において、証憑登録システム170は、受信したフォルダ一覧を含めた証憑登録システム設定画面を、登録装置160に送信する。
【0114】
ステップS1321において、登録装置160は、フォルダ一覧が含まれる証憑登録システム設定画面1100を表示し、ホットフォルダのフォルダ名の入力を受け付ける。
【0115】
ステップS1322において、登録装置160は、ホットフォルダの設定指示を、証憑登録システム170に送信する。
【0116】
ステップS1323において、証憑登録システム170は、ホットフォルダを設定するための通知設定を、クラウドストレージ150に送信する。
【0117】
ステップS1324において、クラウドストレージ150は、通知設定を受信し、ホットフォルダを設定する。
【0118】
<登録フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れ>
次に、取引書類管理システム100による登録フェーズにおける処理の流れについて説明する。
図14A及び
図14Bは、登録フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れを示す第1及び第2のシーケンス図である。
【0119】
図14AのステップS1401において、ファクシミリ110は、FAX文書データを画像形成装置120に送信する。
【0120】
ステップS1402において、画像形成装置120は、受信したFAX文書データを、FAX文書転送システム140に送信する。
【0121】
ステップS1403において、FAX文書転送システム140は、仕分け定義表を参照し、仕分け定義を確認する。
【0122】
ステップS1404において、FAX文書転送システム140は、確認した仕分け定義に基づいて、受信したFAX文書データを仕分けし、クラウドストレージ150に格納する。具体的には、FAX文書転送システム140は、受信したFAX文書データの送信元名称(会社名)を特定し、確認した仕分け定義に基づいて、該当する会社名のフォルダに、受信したFAX文書データを格納する。なお、FAX文書転送システム140では、受信したFAX文書データを該当する会社名のフォルダに格納する際、命名規則に従い、特定した会社名と、受信日時とを含むファイル名を、格納するFAX文書データに付する。
【0123】
ステップS1405において、登録装置160は、クラウドストレージ150にアクセスする。
【0124】
ステップS1406において、クラウドストレージ150は、登録装置160にクラウドストレージログイン画面400を送信する。
【0125】
ステップS1407において、登録装置160は、受信したクラウドストレージログイン画面400において、クラウドストレージ150用のアカウント情報の入力を受け付ける。
【0126】
ステップS1408において、登録装置160は、アカウント情報をクラウドストレージ150に送信する。
【0127】
ステップS1409において、クラウドストレージ150は、受信したアカウント情報に基づいて認証処理を行い、認証に成功した場合に、ステップS1410に進む。
【0128】
ステップS1410において、クラウドストレージ150は、登録装置160にクラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)600を送信する。
【0129】
ステップS1411において、登録装置160は、受信したクラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)600において、FAX文書データを登録用フォルダに移動するための操作を受け付ける。
【0130】
ステップS1412において、登録装置160は、FAX文書データの登録指示をクラウドストレージ150に送信する。これにより、証憑電子保存システム180に登録されるFAX文書データが、クラウドストレージ150内の登録用フォルダに移動(格納)される。
【0131】
図14BのステップS1421において、クラウドストレージ150は、新たにFAX文書データが移動された登録用フォルダについての通知を、証憑登録システム170に送信する。
【0132】
ステップS1422において、証憑登録システム170は、クラウドストレージ150にアクセスし、登録情報の送信を要求する。
【0133】
ステップS1423において、クラウドストレージ150は、要求された登録情報を、証憑登録システム170に送信する。
【0134】
ステップS1424において、証憑登録システム170は、受信した登録情報を解析し、書誌情報を取得する。
【0135】
ステップS1425において、証憑登録システム170は、受信した登録情報に含まれるアカウント情報が、証憑電子保存システム180の利用に際して設定されたクラウドストレージ150用のアカウント情報と一致するか否かを判定する。
【0136】
ステップS1426において、証憑登録システム170は、ステップS1425における判定の結果に応じた処理を実行する。
【0137】
具体的には、一致しないと判定した場合、ステップS1426_1において、証憑登録システム170は、エラーが発生したと判定する。また、ステップS1426_2において、証憑登録システム170は、エラー情報を登録装置160に送信する。更に、ステップS1426_3において、登録装置160は、エラー情報を表示する。
【0138】
一方、一致すると判定した場合、ステップS1426_4において、証憑登録システム170は、FAX文書データと書誌情報とを、証憑情報として、証憑電子保存システム180に送信する。これにより、証憑登録システム170は、FAX文書データを書誌情報に基づき証憑電子保存システム180に登録するよう制御する。なお、証憑電子保存システム180に送信される書誌情報には、事業年度、証憑種別、取引相手、取引日、取引金額が含まれる。また、ステップS1426_5において、証憑電子保存システム180は、改ざんや削除ができない状態にし、かつ、事業年度や証憑種別、取引相手、取引日、取引金額等の書誌情報による検索が可能な状態にして、FAX文書データを登録する。
【0139】
<取引書類管理システムの処理の具体例>
次に、取引書類管理システム100の処理の具体例について説明する。
図15は、取引書類管理システムの処理の具体例を示す図である。
【0140】
図15に示すように、設定フェーズにおいて、ユーザAが、登録装置160に表示された証憑登録システム設定画面1100において、
・クラウドストレージ150用のアカウント情報X="αα"、
・ホットフォルダ="起点"、
を入力すると、フォルダ名="起点"のフォルダをホットフォルダとして設定するための通知設定がクラウドストレージ150に送信され、クラウドストレージ150において、フォルダ名="起点"のフォルダがホットフォルダとして設定される。
【0141】
続いて、登録フェーズにおいて、クラウドストレージ150用のアカウント情報Yとして、"αα"を入力することによりクラウドストレージ150にログインしたユーザが、FAX文書データを、ホットフォルダ内の登録用フォルダに移動させたとする。
【0142】
この場合、証憑登録システム170では、
・設定フェーズにおいて設定されたクラウドストレージ150用のアカウント情報Xと、
・FAX文書データをホットフォルダに移動させた際にユーザが用いたクラウドストレージ150用のアカウント情報Yと、
が一致すると判定する。そこで、証憑登録システム170では、ホットフォルダに移動されたFAX文書データを、証憑電子保存システム180に登録するよう制御する。
【0143】
一方、登録フェーズにおいて、クラウドストレージ150用のアカウント情報Yとして、"ββ"を入力することによりクラウドストレージ150にログインしたユーザが、FAX文書データを、ホットフォルダ内の登録用フォルダに移動させたとする。
【0144】
この場合、証憑登録システム170では、
・設定フェーズにおいて設定されたクラウドストレージ150用のアカウント情報Xと、
・FAX文書データをホットフォルダに移動させた際にユーザが用いたクラウドストレージ150用のアカウント情報Yと、
が一致しないと判定する。そこで、証憑登録システム170では、ホットフォルダに移動されたFAX文書データを、証憑電子保存システム180に登録しないよう制御するとともに、エラー情報をユーザに表示し、処理を終了する。
【0145】
このように、アカウント情報が一致するか否かの判定結果に基づいて、証憑電子保存システム180への登録の許否を判断する構成としたのは、以下のような理由による。
【0146】
すなわち、証憑電子保存システム180に登録する作業をユーザが手動で行う場合、証憑電子保存システム180が提供するログイン画面を介して、利用権限のあるユーザがログインすることで、証憑電子保存システム180への登録作業が行われることになる。このため、証憑電子保存システム180への登録作業を行うことができるユーザは、証憑電子保存システム180の利用権限を有するユーザに限定される。
【0147】
一方で、本実施形態に係る取引書類管理システム100の場合、仮にアカウント情報の一致を判定しない構成とすると、
・クラウドストレージ150用のアカウント情報を有するユーザ、かつ、
・登録用フォルダに、FAX文書データを移動させることができるユーザ、
であれば、任意のユーザが、証憑電子保存システム180へのFAX文書データの登録を行うことができてしまう。
【0148】
このようなことから、証憑登録システム170では、FAX文書データを登録用フォルダに移動させたユーザの妥当性を確認する構成とした。
【0149】
具体的には、第1の実施形態に係る証憑登録システム170では、
・FAX文書データを登録用フォルダに移動させたユーザのアカウント情報と、
・予め設定されたユーザのアカウント情報(証憑電子保存システム180の利用に際して設定されるアカウント情報)と、
が一致するか否かを判定する構成とした。
【0150】
このように、第1の実施形態に係る証憑登録システム170の場合、ユーザの妥当性が確認された場合にのみ、証憑電子保存システム180へのFAX文書データの登録が認められることになる。
【0151】
<FAX文書データの登録例>
次に、証憑電子保存システム180に登録されたFAX文書データの登録例について説明する。
図16は、証憑電子保存システムに登録されたFAX文書データの登録例を示す図である。
【0152】
図16の例は、証憑電子保存システム180に、
・書誌情報に含まれる証憑種別として、登録用フォルダのフォルダ名に基づいて特定された"注文書(受)"が登録され、
・書誌情報に含まれる事業年度として、登録用フォルダのフォルダ名に基づいて特定された"2022年度"が登録され、
・書誌情報に含まれる取引相手の会社名として、FAX文書データのファイル名に基づいて特定された"株式会社AA"が登録され、
・書誌情報に含まれる取引日として、FAX文書データのファイル名に基づいて特定された"2022/09/09"が登録された、
様子を示している。
【0153】
<まとめ>
以上の説明から明らかなように、第1の実施形態に係る証憑登録システム170は、
・クラウドストレージ内に設けられたホットフォルダに、FAX文書データが格納された場合に、クラウドストレージから登録情報を受信する。また、受信した登録情報に基づき、当該FAX文書データと、当該FAX文書データの書誌情報と、ホットフォルダに当該FAX文書データを移動させたユーザのアカウント情報とを取得する。
・証憑電子保存システムの利用に際して設定される、クラウドストレージ用のアカウント情報を取得する。
・FAX文書データを格納したユーザのアカウント情報と、クラウドストレージ用のユーザのアカウント情報とが一致する場合に、取得された書誌情報に基づき、FAX文書データを、証憑電子保存システムに登録するよう制御する。
【0154】
これにより、第1の実施形態によれば、ユーザは、クラウドストレージ内に格納されたFAX文書データのうち、証憑電子保存システムに登録するFAX文書データを、ホットフォルダに移動させるだけで、証憑電子保存システムへの適切な登録が可能になる。
【0155】
この結果、第1の実施形態によれば、クラウドストレージ内に格納されたFAX文書データを、証憑電子保存システムに登録する際のユーザの作業負荷を低減させることができる。
【0156】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、証憑登録システム170が、登録情報として、FAX文書データ、フォルダ名、アカウント情報を受信し、書誌情報取得部940が、書誌情報(事業年度、証憑種別、取引相手、取引日、取引金額)を取得する構成とした。しかしながら、書誌情報の取得は、証憑登録システム170において実行される必要はなく、例えば、書誌情報取得部をクラウドストレージ150に配し、クラウドストレージ150にて実行されるように構成してもよい。
【0157】
図17は、クラウドストレージの機能構成の一例を示す第2の図である。
図3との相違点は、書誌情報取得部1710を有する点である。
【0158】
図17において、書誌情報取得部1710は、監視部340から通知された、FAX文書データ、登録用フォルダのフォルダ名、アカウント情報を受け取る。また、書誌情報取得部1710は、FAX文書データのファイル名から、ファクシミリを送信した送信元名称(つまり、取引相手の会社名)と、ファクシミリを受信した受信日時(取引日)とを特定し、書誌情報として取得する。また、書誌情報取得部1710は、FAX文書データを解析することで取引金額を抽出し、書誌情報として取得する。また、書誌情報取得部1710は、登録用フォルダのフォルダ名を解析することで、事業年度及び証憑種別を特定し、書誌情報として取得する。更に、書誌情報取得部1710は、取得した書誌情報と、FAX文書データと、アカウント情報とを、登録情報として、証憑登録システム170に送信する。
【0159】
このように、書誌情報取得部をクラウドストレージ150に配することで、第2の実施形態に係る証憑登録システム170では、登録情報として、クラウドストレージ150から、書誌情報と、FAX文書データと、アカウント情報とを受信することが可能になる。
【0160】
[第3の実施形態]
上記第1の実施形態では、ホットフォルダ内の登録用フォルダに、新たにFAX文書データが移動されたと判定した場合に、クラウドストレージ150が、証憑登録システム170に対して当該登録用フォルダについての通知を送信する構成とした。また、第1の実施形態では、証憑登録システム170からのアクセスに応じて、クラウドストレージ150が証憑登録システム170に、登録情報を送信する構成とした。
【0161】
しかしながら、登録情報の送信手順はこれに限定されず、例えば、登録用フォルダに新たにFAX文書データが移動されたと判定した場合に、クラウドストレージ150が、証憑登録システム170に対して登録情報を送信する構成としてもよい。
【0162】
図18は、クラウドストレージの機能構成の一例を示す第3の図である。
図3との相違点は、登録フェーズにおける監視部1810の機能が、監視部340の機能とは異なる点である。
【0163】
監視部1810は、登録フェーズにおいては、ホットフォルダを監視し、ホットフォルダ内のいずれかの登録用フォルダに、新たに、FAX文書データが移動されたか否かを判定する。また、監視部1810は、新たに、FAX文書データが移動されたと判定した場合に(判定したタイミングで)、当該FAX文書データを、当該登録用フォルダより読み出す。また、監視部1810は、読み出したFAX文書データ、当該登録用フォルダのフォルダ名、データ登録部330より通知されたアカウント情報を、登録情報として、証憑登録システム170に送信する。
【0164】
このように、クラウドストレージ150において、監視部による登録情報の送信手順は、プッシュ型に構成しても、プル型に構成してもよい。なお、監視部による登録情報の送信手順についての上記バリエーションは、上記第2の実施形態に適用してもよい。
【0165】
[第4の実施形態]
上記第1の実施形態では、ホットフォルダ内の登録用フォルダに、新たにFAX文書データが移動されたと判定した場合に、証憑登録システム170が、直ちに、当該FAX文書データを、証憑電子保存システム180に登録するための処理を開始する構成とした。
【0166】
一方で、クラウドストレージ150のホットフォルダには、複数の会社ごと、かつ、複数種類の証憑ごとに多くの登録用フォルダが存在しており、ユーザはFAX文書データを見て、移動先を判断する。このため、ユーザの操作ミスが発生するおそれがあり、例えば、株式会社AAのFAX文書データが株式会社BBの登録用フォルダに移動されてしまうといった事態が想定される。あるいは、株式会社AAの注文書(受)のFAX文書データが、株式会社AAの見積書(受)の登録用フォルダに移動されてしまうといった事態が想定される。
【0167】
このため、証憑登録システム170は、ユーザが、直ちに、クラウドストレージ150に対する操作ミスを取り消すことができるように構成されていることが望ましい。これにより、証憑電子保存システム180に、誤ったFAX文書データが登録されること、あるいは、FAX文書データの書誌情報として誤った書誌情報が登録されることを回避することができるからである。以下、第4の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0168】
<証憑登録システムの機能構成>
はじめに、第4の実施形態に係る証憑登録システム170の機能構成について説明する。
図19は、証憑登録システムの機能構成の他の一例を示す図である。
図9に示した第1の実施形態に係る証憑登録システム170の機能構成との相違点は、登録情報取得部1910の機能が、登録情報取得部930の機能とは異なる点である。
【0169】
登録情報取得部1910は受信部及びタイマ処理部の一例である。登録情報取得部1910は、登録フェーズにおいて、クラウドストレージ150から、新たにFAX文書データが移動された登録用フォルダについての通知を受信すると、クラウドストレージ150にアクセスすることで、登録情報の送信を要求する。
【0170】
また、登録情報取得部1910は、登録情報の送信を要求したことに応じて、クラウドストレージ150から、登録情報(登録用フォルダに新たに移動したFAX文書データ、登録用フォルダのフォルダ名、アカウント情報)が送信された場合に、これを受信する。更に、登録情報取得部1910は、受信した登録情報を、書誌情報取得部940に通知する。
【0171】
また、登録情報取得部1910は、登録情報を受信してからタイマを起動させ、所定時間が経過するまで待機する。所定時間が経過すると、登録情報取得部1910は、登録用フォルダにアクセスし、新たに移動されたFAX文書データが、所定時間経過後も、まだ、当該登録用フォルダに格納されているか否かを判定する。
【0172】
仮に、ユーザが誤ったFAX文書データを登録用フォルダに移動させていた場合には、ユーザは、所定時間が経過する間に、当該登録用フォルダから当該誤ったFAX文書データを削除しているはずである。また、仮に、ユーザが正しいFAX文書データを誤った登録用フォルダに移動させていた場合には、ユーザは、所定時間が経過する間に、当該誤った登録用フォルダから正しい登録用フォルダへと、FAX文書データを移動させているはずである。
【0173】
したがって、登録用フォルダに新たに移動されたFAX文書データが、所定時間経過後に格納されていないと判定した場合、登録情報取得部1910では、ユーザによる操作ミスがあったと判断する。一方、登録用フォルダに新たに移動されたFAX文書データが、所定時間経過後に、まだ、登録用フォルダに格納されていると判定した場合、登録情報取得部1910では、ユーザによる操作ミスがなかったと判断する。この場合、登録情報取得部1910では、書誌情報取得部940に、操作ミスがなかったことを通知する。
【0174】
これにより、書誌情報取得部940では、ユーザによる操作ミスがなかったと判断された場合に、書誌情報を取得するための処理を開始することができる。
【0175】
なお、登録情報取得部1910による処理順序は、これに限定されず、例えば、ユーザによる操作ミスがなかった判断した場合に、受信した登録情報を、書誌情報取得部940に通知するように構成してもよい。
【0176】
また、ユーザによる操作ミスがなかったことを通知する際の通知先は、書誌情報取得部940に限定されず、例えば、登録者判定部950、あるいは、証憑情報送信部960に通知してもよい。これにより、各部では、ユーザによる操作ミスがなかったと判断された場合に、それぞれの処理を開始することができる。
【0177】
<登録フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れ>
次に、取引書類管理システム100による登録フェーズにおける処理の流れについて説明する。なお、第1の実施形態において、
図14A及び
図14Bを用いて説明した、登録フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れのうち、第4の実施形態では、
図14Bの一部の処理が異なるため、ここでは、
図14Bからの変更点について説明する。
【0178】
図20は、登録フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れを示す第3のシーケンス図である。
図14Bからの変更点は、ステップS2001~S2003が追加されている点である。
【0179】
ステップS2001において、証憑登録システム170は、タイマを起動させ、所定時間が経過するまで待機する。
【0180】
ステップS2002において、証憑登録システム170は、登録用フォルダにアクセスし、登録用フォルダに新たに移動されたFAX文書データが、所定時間経過後も、まだ、当該登録用フォルダに格納されているか否かを確認する。
【0181】
ステップS2003において、クラウドストレージ150は、当該登録用フォルダに新たに移動されたFAX文書データが格納されているか否かの確認結果を、証憑登録システム170に送信する。
【0182】
なお、証憑登録システム170は、登録用フォルダに新たに移動されたFAX文書データが、所定時間経過後も、まだ、格納されていた場合には、ステップS1424に進む。一方、証憑登録システム170は、登録用フォルダに新たに移動されたFAX文書データが、所定時間経過後に格納されていなかった場合には、ユーザの操作ミスがあったと判断し、ステップS1424以降の処理を実行しない。
【0183】
<タイマ処理の詳細>
次に、
図20のステップS2001~S2003のタイマ処理の詳細について説明する。
図21は、タイマ処理の流れを示すフローチャートである。
【0184】
ステップS2101において、証憑登録システム170は、タイマを起動させ、所定時間が経過したか否かを判定する。ステップS2101において、所定時間が経過していないと判定した場合には(ステップS2101においてNOの場合には)、所定時間が経過するまで待機する。
【0185】
一方、ステップS2101において所定時間が経過したと判定した場合には(ステップS2101においてYESの場合には)、ステップS2102に進む。
【0186】
ステップS2102において、証憑登録システム170は、登録用フォルダにアクセスし、当該登録用フォルダに新たに移動されたFAX文書データが、所定時間経過後も、まだ、格納されているか否かを判定する。
【0187】
ステップS2103において、証憑登録システム170が、当該登録用フォルダに新たに移動されたFAX文書データが、所定時間経過後も、まだ、格納されていると判定した場合には(ステップS2103においてYESの場合には)、タイマ処理を終了する。この場合、証憑登録システム170は、
図20のステップS1424に戻る。
【0188】
一方、ステップS2103において、証憑登録システム170が、当該登録用フォルダに新たに移動されたFAX文書データが、所定時間経過後に格納されていないと判定した場合には(ステップS2103においてNOの場合には)、ステップS2104に進む。
【0189】
ステップS2104において、証憑登録システム170は、ユーザによる操作ミスがあったと判断し、タイマ処理を終了する。この場合、
図20のステップS1424以降の処理は実行されない。
【0190】
<まとめ>
このように、第4の実施形態に係る証憑登録システム170は、新たにFAX文書データが移動されたと判定した場合、所定時間が経過してから、当該FAX文書データを、証憑電子保存システム180に登録するための処理を開始する。
【0191】
これにより、第4の実施形態に係る証憑登録システム170によれば、クラウドストレージ150に対してユーザが操作ミスをした場合でも、ユーザは直ちに操作ミスを取り消すことができる。この結果、第4の実施形態に係る証憑登録システム170によれば、証憑電子保存システム180に、誤ったFAX文書データが登録されること、あるいは、FAX文書データの書誌情報として誤った書誌情報が登録されることを回避することができる。
【0192】
[第5の実施形態]
上記第4の実施形態における証憑登録システム170では、ステップS1423において、登録情報を受信した後に、タイマ処理(ステップS2001~S2003)を実行するケースについて説明した。しかしながら、タイマ処理(ステップS2001)を実行するタイミングはこれに限定されない。
図22は、登録フェーズにおける取引書類管理システムの処理の流れを示す第4のシーケンス図である。
【0193】
図20に示した第3のシーケンス図との相違点は、
図22の場合、タイマ処理(ステップS2001~S2003)が、ステップS1425の後、かつ、ステップS1425において一致すると判定された場合に実行されている点である。
【0194】
このように、証憑登録システム170がタイマ処理(ステップS2001~S2003)を実行するタイミングは、ステップS1426_4が実行される前であればよく、例えば、ステップS1424の後、あるいは、ステップS1425の後であってもよい。
【0195】
換言すると、証憑登録システム170は、
・ステップS1425においてアカウント情報が一致すると判定された場合、かつ、
・ステップS2001~S2003においてFAX文書データが格納されていると判定された場合、
にステップS1426_4を実行する。なお、証憑登録システム170による当該処理は、上記第2または第3の実施形態に適用してもよい。
【0196】
[その他の実施形態]
上記第1乃至第5の実施形態では、クラウドストレージ150と証憑登録システム170とを、別体の装置により構成するものとして説明したが、クラウドストレージ150と証憑登録システム170とは、一体の装置により構成してもよい。
【0197】
また、上記第1乃至第5の実施形態において説明した、クラウドストレージ150の機能構成及び証憑登録システム170の機能構成は一例であり、例えば、クラウドストレージ150の機能の一部は、証憑登録システム170において実現されてもよい。あるいは、証憑登録システム170の機能の一部は、例えば、クラウドストレージ150において実現されてもよい。
【0198】
また、上記第1乃至第5の実施形態では、書誌情報として、事業年度、証憑種別、取引相手、取引日、取引金額が含まれるものとして説明した。しかしながら、書誌情報は、これらのうちの少なくとも1つ以上が含まれていればよく、また、これらの情報以外の情報が含まれていてもよい。
【0199】
また、上記第1乃至第5の実施形態では、書誌情報を取得する際、事業年度、証憑種別については、登録用フォルダのフォルダ名から特定し、取引相手、取引日についてはFAX文書データのファイル名から特定する構成とした。しかしながら、書誌情報の取得方法はこれに限定されず、書誌情報は、ファイル名の命名規則及びフォルダ名の命名規則に応じた取得方法で取得されるものとする。
【0200】
また、上記第1乃至第5の実施形態では、証憑登録システム170が、クラウドストレージ150内に格納されたFAX文書データを証憑電子保存システム180に登録するよう制御するケースについて説明した。しかしながら、証憑電子保存システム180に登録するよう制御する対象は、FAX文書データに限定されず、クラウドストレージ150内に格納されたFAX文書データ以外のデータであってもよい。
【0201】
また、上記各実施形態では、証憑登録システム170が、単体で証憑登録プログラムを実行する場合について説明した。しかしながら、証憑登録システム170は、例えば、複数台のコンピュータにより構成されてもよく、それぞれに証憑登録プログラムをインストールすることで、証憑登録プログラムが、分散コンピューティングの形態で実行されてもよい。
【0202】
なお、開示の技術では、以下に記載する付記のような形態が考えられる。
(付記1)
ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報とを取得する第1の取得部と、
証憑を保存する証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得する第2の取得部と、
前記第1の取得部により取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得部により取得されたユーザの識別情報とが一致する場合に、前記第1の取得部により取得された書誌情報に基づき、前記第1の取得部により取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録するよう制御する制御部と
を有する証憑登録システム。
(付記2)
前記制御部は、前記第1の取得部により取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得部により取得されたユーザの識別情報とが一致しない場合、前記第1の取得部により取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録しないよう制御する、
付記1に記載の証憑登録システム。
(付記3)
前記格納先及び前記データは、所定の命名規則により命名されており、前記第1の取得部は、前記監視対象の格納先の名称及び前記監視対象の格納先に格納されたデータのファイル名に基づいて、前記書誌情報を取得する、
付記1または2に記載の証憑登録システム。
(付記4)
前記第1の取得部は、前記監視対象の格納先にデータが格納された場合に、前記ストレージの利用に際して入力されたユーザの識別情報を取得する、付記1乃至3のいずれかに記載の証憑登録システム。
(付記5)
前記監視対象の格納先にデータが格納されてから所定時間が経過した後に、前記監視対象の格納先に前記データが格納されているか否かを判定するタイマ処理部を更に有し、
前記制御部は、前記第1の取得部により取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得部により取得されたユーザの識別情報とが一致する場合、かつ、前記タイマ処理部により前記データが格納されていると判定された場合に、前記第1の取得部により取得された書誌情報に基づき、前記第1の取得部により取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録するよう制御する、付記1乃至4のいずれかに記載の証憑登録システム。
(付記6)
前記第2の取得部は、
前記証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得した場合に、前記ストレージ内に設けられた複数の格納先の中から選択された格納先を、前記監視対象の格納先として、前記ストレージに設定する、付記1乃至5のいずれかに記載の証憑登録システム。
(付記7)
前記第2の取得部は、
前記証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得した場合に、前記ストレージにアクセスすることで、前記ストレージ内の格納先の一覧を取得し、取得した前記格納先の一覧の中から選択された格納先を、前記監視対象の格納先として、前記ストレージに設定する、付記6に記載の証憑登録システム。
(付記8)
前記データは、取引書類の電子データであり、
前記第1の取得部は、前記書誌情報として、前記監視対象の格納先に格納されたデータのファイル名から、取引先及び取引日を取得する、付記1乃至7のいずれかに記載の証憑登録システム。
(付記9)
前記第1の取得部は、前記書誌情報として、前記監視対象の格納先の名称から、事業年度及び証憑種別を取得する、付記8に記載の証憑登録システム。
(付記10)
前記第1の取得部は、前記書誌情報として、前記取引書類の電子データから取引金額を取得する、付記8に記載の証憑登録システム。
(付記11)
前記ユーザの識別情報は、前記ユーザが前記ストレージを利用するためのアカウント情報である、付記1乃至10のいずれかに記載の証憑登録システム。
(付記12)
前記取引書類の電子データは、ファクシミリにて送信された文書データである、付記8に記載の証憑登録システム。
(付記13)
前記ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に前記ストレージより送信される通知に基づいて、所定の要求を前記ストレージに送信し、前記所定の要求に応じて前記ストレージから送信される、前記格納されたデータと前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報と、を受信する受信部を有し、
前記第1の取得部は、前記受信部により受信された、前記格納されたデータと、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報とを取得し、更に、前記格納されたデータに基づいて前記書誌情報を取得する、付記1乃至12のいずれかに記載の証憑登録システム。
(付記14)
前記ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に前記ストレージより送られる通知に基づいて、所定の要求を前記ストレージに送信し、前記所定の要求に応じて前記ストレージから送信される、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報と、を受信する受信部を有し、
前記第1の取得部は、前記受信部で受信した、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報と、を取得する、付記1乃至12のいずれかに記載の証憑登録システム。
(付記15)
ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報とを取得する第1の取得工程と、
証憑を保存する証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得する第2の取得工程と、
前記第1の取得工程において取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得工程において取得されたユーザの識別情報とが一致する場合に、前記第1の取得工程において取得された書誌情報に基づき、前記第1の取得工程において取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録するよう制御する制御工程と
をコンピュータが実行する証憑登録方法。
(付記16)
ストレージ内に設けられた監視対象の格納先、にデータが格納された場合に、前記格納されたデータと、前記格納されたデータの書誌情報と、前記監視対象の格納先にデータを格納したユーザの識別情報とを取得する第1の取得工程と、
証憑を保存する証憑電子保存システムの利用に際して設定される、前記ストレージのユーザの識別情報を取得する第2の取得工程と、
前記第1の取得工程において取得されたユーザの識別情報と、前記第2の取得工程において取得されたユーザの識別情報とが一致する場合に、前記第1の取得工程において取得された書誌情報に基づき、前記第1の取得工程において取得されたデータを、前記証憑電子保存システムに登録するよう制御する制御工程と
をコンピュータに実行させるための証憑登録プログラム。
【0203】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせ等、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0204】
100 :取引書類管理システム
140 :FAX文書転送システム
150 :クラウドストレージ
160 :登録装置
170 :証憑登録システム
310 :格納制御部
320 :認証部
330 :データ登録部
340 :監視部
400 :クラウドストレージログイン画面
500、600 :クラウドストレージ管理画面(設定フェーズ)
700、800 :クラウドストレージ管理画面(登録フェーズ)
1000 :証憑登録システムログイン画面
1100 :証憑登録システム設定画面
910 :認証部
920 :設定部
930 :登録情報取得部
940 :書誌情報取得部
950 :登録者判定部
960 :証憑情報送信部
1710 :書誌情報取得部
1810 :監視部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0205】