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特開2024-91425ファクス送信システム、ファクス送信方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091425
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】ファクス送信システム、ファクス送信方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/32 20060101AFI20240627BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
H04N1/32 037
H04N1/00 J
H04N1/00 912
H04N1/00 127A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023169952
(22)【出願日】2023-09-29
(31)【優先権主張番号】P 2022207278
(32)【優先日】2022-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】岡本 拓也
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA30
5C062AA35
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB42
5C062AB46
5C062AC15
5C062AC22
5C062AC42
5C062AE02
5C062AF02
5C062AF12
5C062AF14
(57)【要約】
【課題】画像形成装置を利用したファクス送信と、ファクスサーバを利用したファクス送信とを利用可能なファクス送信システムにおいて、より適切な送信方法でファクス送信を行えるようにする。
【解決手段】ファクス送信システムは、画像形成装置を用いて原稿を送信する第1のファクス送信と、ファクスサーバを用いて原稿を送信する第2のファクス送信とを利用可能なファクス送信システムであって、利用者による原稿のファクス送信要求を受け付ける要求受付部と、前記利用者の属性、ファクス送信の宛先の属性、又は前記原稿の属性に基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する判断部と、前記判断部による判断結果に基づいて、前記第1のファクス送信、又は前記第2のファクス送信を指示する送信指示部と、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置を用いて原稿を送信する第1のファクス送信と、ファクスサーバを用いて原稿を送信する第2のファクス送信とを利用可能なファクス送信システムであって、
利用者による原稿のファクス送信要求を受け付ける要求受付部と、
前記利用者の属性、ファクス送信の宛先の属性、又は前記原稿の属性に基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する判断部と、
前記判断部による判断結果に基づいて、前記第1のファクス送信、又は前記第2のファクス送信を指示する送信指示部と、
を有する、ファクス送信システム。
【請求項2】
前記利用者の属性は、前記利用者の属性、前記宛先の属性、及び前記原稿の属性のうち、優先する属性を示す設定情報を含み、
前記判断部は、前記優先する属性に従って、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する、
請求項1に記載のファクス送信システム。
【請求項3】
前記判断部は、前記利用者の属性を優先する場合、前記利用者による過去のファクス送信の送信履歴に従って、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する、
請求項2に記載のファクス送信システム。
【請求項4】
前記判断部は、前記宛先の属性を優先する場合、前記宛先への過去のファクス送信の送信履歴に従って、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する、
請求項2に記載のファクス送信システム。
【請求項5】
前記判断部は、前記原稿の属性を優先する場合、前記原稿の機密度、又は前記原稿の用紙サイズに基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する、
請求項2に記載のファクス送信システム。
【請求項6】
前記判断部は、前記宛先の属性を優先する場合、前記宛先の種別、又は前記宛先の数に基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する、
請求項2に記載のファクス送信システム。
【請求項7】
前記第1のファクス送信、及び前記第2のファクス送信の送信履歴を管理する履歴管理部を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のファクス送信システム。
【請求項8】
前記ファクス送信システムは、前記要求受付部、前記判断部、及び前記送信指示部を有する情報処理装置と、前記画像形成装置とを含み、
前記送信指示部は、前記画像形成装置に、前記第1のファクス送信、及び前記第2のファクス送信を指示し、
前記画像形成装置は、
前記送信指示部からの指示を受信する受信部と、
前記指示に基づいてファクス送信ジョブを生成する生成部と、
前記ファクス送信ジョブを用いて、前記第1のファクス送信を実行するファクス送信部と、
前記ファクス送信ジョブを用いて、前記ファクスサーバに前記第2のファクス送信を要求する送信要求部と、
を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のファクス送信システム。
【請求項9】
画像形成装置を用いて原稿を送信する第1のファクス送信と、ファクスサーバを用いて原稿を送信する第2のファクス送信とを利用可能なファクス送信システムにおいて、
コンピュータが、
利用者による原稿のファクス送信要求を受け付ける要求受付処理と、
前記利用者の属性、ファクス送信の宛先の属性、又は前記原稿の属性に基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する判断処理と、
前記判断処理による判断結果に基づいて、前記第1のファクス送信、又は前記第2のファクス送信を指示する送信指示処理と、
を実行する、ファクス送信方法。
【請求項10】
画像形成装置を用いて原稿を送信する第1のファクス送信と、ファクスサーバを用いて原稿を送信する第2のファクス送信とを利用可能なファクス送信システムにおいて、
コンピュータに、
利用者による原稿のファクス送信要求を受け付ける要求受付処理と、
前記利用者の属性、ファクス送信の宛先の属性、又は前記原稿の属性に基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する判断処理と、
前記判断処理による判断結果に基づいて、前記第1のファクス送信、又は前記第2のファクス送信を指示する送信指示処理と、
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクス送信システム、ファクス送信方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット等の通信ネットワークを介して、画像形成装置を利用したファクス送信、又はファクスサーバを利用したファクス送信等を行う技術が知られている。
【0003】
また、通信ネットワークを介してファクス送信を行う際に、複数のファクス送信手段がある場合、ファクス送信装置と宛先との距離等から通信料金を予測し、通信料金に基づいてファクス送信手段を選択する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像形成装置を利用した第1のファクス送信と、ファクスサーバを利用した第2のファクス送信とを利用可能なファクス送信システムでは、例えば、ファクス送信の目的、又は用途等に応じて、より適切な送信方法でファクス送信を行うことが望ましい。
【0005】
しかし、従来の技術では、例えば、ファクス送信の目的、又は用途等に応じて、より適切な送信方法でファクス送信を行うことには困難を伴っていた。
【0006】
本発明の一実施形態は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、画像形成装置を利用したファクス送信と、ファクスサーバを利用したファクス送信とを利用可能なファクス送信システムにおいて、より適切な送信方法でファクス送信を行えるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、一実施形態に係るファクス送信システムは、画像形成装置を用いて原稿を送信する第1のファクス送信と、ファクスサーバを用いて原稿を送信する第2のファクス送信とを利用可能なファクス送信システムであって、利用者による原稿のファクス送信要求を受け付ける要求受付部と、前記利用者の属性、ファクス送信の宛先の属性、又は前記原稿の属性に基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する判断部と、前記判断部による判断結果に基づいて、前記第1のファクス送信、又は前記第2のファクス送信を指示する送信指示部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、画像形成装置を利用したファクス送信と、ファクスサーバを利用したファクス送信とを利用可能なファクス送信システムにおいて、より適切な送信方法でファクス送信を行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係るファクス送信システムのシステム構成の例を示す図である。
図2】一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。
図3】一実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の例を示す図である。
図4】一実施形態に係るファクス送信システムの機能構成の一例を示す図である。
図5】一実施形態に係る属性情報の例を示す図である。
図6】一実施形態に係るファクス送信システムの機能構成の別の一例を示す図である。
図7】一実施形態に係るファクス送信処理の例を示すシーケンス図(1)である。
図8】一実施形態に係るファクス送信処理の例を示すシーケンス図(2)である。
図9】第1の実施形態に係る判断処理の例を示すフローチャート(1)である。
図10】第1の実施形態に係る判断処理の例を示すフローチャート(2)である。
図11】第1の実施形態に係る判断処理の例を示すフローチャート(3)である。
図12】第2の実施形態に係る属性情報の例を示す図である。
図13】第2の実施形態に係る判断処理の例を示すフローチャート(1)である。
図14】第2の実施形態に係る判断処理の例を示すフローチャート(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、一実施形態に係るファクス送信システムのシステム構成の例を示す図である。ファクス送信システム1は、例えば、インターネット等の通信ネットワーク2に接続するサーバ装置10、情報端末30、及びローカルネットワーク100に接続する画像形成装置(FAX)20等を含む。なお、図1の例では、ローカルネットワーク100は、例えば、ルータ、及びファイアウォール等の中継装置101を介して、通信ネットワーク2に接続されている。なお、画像形成装置20は、通信ネットワーク2に接続されていてもよい。
【0011】
ファクス送信システム1は、利用者が、画像形成装置20を用いて原稿を送信する第1のファクス送信と、ファクスサーバ(外部システム)3を用いて原稿を送信する第2のファクス送信とを利用可能なシステムである。ここで、ファクス送信とは、文字、図形、及び写真等の静止画像を電気信号に変換して送受信する通信方式であるファクシミリ(facsimile)により、送信先のファクシミリ装置(以下、FAXと呼ぶ)に原稿を送信することを指す。
【0012】
サーバ装置10は、例えば、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数のコンピュータを含むシステムである。サーバ装置10は、例えば、ローカルネットワーク100の外部にある情報端末30を用いて、第1のファクス送信、及び第2のファクス送信を利用するためのクラウドサービスを提供するサーバである。
【0013】
画像形成装置20は、例えば、スキャン機能、コピー機能、印刷機能、及びファクス機能等を一つの筐体に搭載したMFP(Multifunction Peripheral)等のファクス送信機能を備えた情報処理装置である。なお、画像形成装置20は、単機能のFAX装置であってもよい。画像形成装置20は、画像形成装置20が備えるファクス送信機能等の画像形成機能を、外部から利用するためのウェブAPI(Application Programming Interface)を、サーバ装置10等の外部装置に提供している。なお、サーバ装置10と画像形成装置20は、中継装置101を介して、互いにデータを送受信できるように、予め設定されているものとする。
【0014】
情報端末30は、利用者が利用する、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、又はスマートフォン等の情報処理装置である。利用者は、例えば、情報端末30が備えるウェブブラウザ、又はファクス送信システム用のアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)を利用して、サーバ装置10が提供するクラウドサービスを利用することができる。
【0015】
例えば、利用者は、情報端末30を利用して、サーバ装置10に、画像形成装置20を用いて原稿を送信する第1のファクス送信を要求することができる。同様に、利用者は、情報端末30を用いて、サーバ装置10に、ファクスサーバ3を用いて原稿の送信する第2のファクス送信を要求することができる。
【0016】
ファクスサーバ3は、クラウドファクスサービスを提供する外部システムである。クラウドファクスサービスは、例えば、サーバ装置10、画像形成装置20、及び情報端末30等の情報処理装置を利用して、ファクスを送受信するサービスである。
【0017】
利用者は、例えば、ローカルネットワーク100内において、画像形成装置20を用いて、画像形成装置20を利用した第1のファクス送信、及びファクスサーバ3を利用した第2のファクス送信を行うことができる。また、利用者は、ローカルネットワーク100外においても、サーバ装置10を利用することにより、画像形成装置20を用いて、画像形成装置20を利用した第1のファクス送信、及びファクスサーバ3を利用した第2のファクス送信を行うことができる。
【0018】
好ましくは、サーバ装置10は、ファクスサーバ3を用いて原稿を送信する第2のファクス送信を行う場合でも、画像形成装置20を介して、第2のファクス送信を行う。これにより、画像形成装置20の送信履歴には、第1のファクス送信の履歴、及び第2のファクス送信の履歴が残るので、利用者は、画像形成装置20の送信履歴を参照して、全ての送信履歴を確認することができる。また、利用者は、画像形成装置20に登録しているアドレス帳を用いて、第2のファクス送信を行うことができる。
【0019】
(課題について)
画像形成装置20を利用した第1のファクス送信と、ファクスサーバ3を利用した第2のファクス送信とを利用可能なファクス送信システム1では、例えば、利用者、宛先、又は原稿等に応じて、より適切な送信方法でファクス送信を行うことが望ましい。
【0020】
例えば、複数の宛先に原稿を一斉に送信する場合、画像形成装置20を利用した第1のファクス送信では、複数の宛先に順番にファクス送信するため、電話回線5が長時間占有されてしまう場合がある。このような場合、利用者は、ファクスサーバ3を利用した第2のファクス送信を用いて、複数の宛先に原稿を一斉に送信することが望ましい。これは、ファクスサーバ3を用いたファクス送信では、複数の宛先を指定して一斉にファクス送信することができるためである。
【0021】
また、ファクスサーバ3を利用した第2のファクス送信では、インターネット上でデータが送信されるため、例えば、顧客に機密原稿を送信する場合、信頼性、セキュリティ等の観点から、利用者は、画像形成装置20を利用した第1のファクス送信を用いて、顧客に機密原稿を送信することが望ましい。
【0022】
さらに、例えば、顧客が、送信側の電話番号に応じて、受信振り分け等の運用をしている場合、利用者は、第1のファクス送信を用いて、顧客に原稿を送信することが望ましい。これは、第2のファクス送信を用いて、顧客に原稿を送信すると、送信側の電話番号が変わってしまうため、顧客側の受信振り分けが上手く機能せず、顧客に迷惑をかける恐れがあるためである。
【0023】
しかし、利用者は、必ずしも、第1のファクス送信、及び第2のファクス送信の特性を理解しているとは限らないので、より適切な送信方法(第1のファクス送信、又は第2のファクス送信)でファクス送信を行うことには困難を伴っていた。
【0024】
そこで、本実施形態では、画像形成装置20を利用した第1のファクス送信と、ファクスサーバ3を利用した第2のファクス送信とを利用可能なファクス送信システム1において、より適切な送信方法でファクス送信を行えるようにする方法について説明する。
【0025】
<ハードウェア構成>
情報端末30、サーバ装置10、及びファクスサーバ3は、例えば、図2に示すようなコンピュータ200のハードウェア構成を有している。なお、サーバ装置10、及びファクスサーバ3は、複数のコンピュータ200によって構成されるものであってもよい。
【0026】
図2は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ200は、例えば、図2に示されるように、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、HD(Hard Disk)204、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ205、ディスプレイ206、外部機器接続I/F(Interface)207、1つ以上のネットワークI/F208、キーボード209、ポインティングデバイス210、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ212、メディアI/F214、及びバスライン215等を備えている。
【0027】
これらのうち、CPU201は、コンピュータ200全体の動作を制御する。ROM202は、例えば、IPL(Initial Program Loader)等のコンピュータ200の起動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、例えば、CPU201のワークエリア等として使用される。HD204は、例えば、OS(Operating System)、アプリケーション、デバイスドライバ等のプログラムや、各種データを記憶する。HDDコントローラ205は、例えば、CPU201の制御に従ってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
【0028】
ディスプレイ206は、例えば、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。なお、ディスプレイ206は、コンピュータ200の外部に設けられていても良い。外部機器接続I/F207は、コンピュータ200に、様々な外部装置を接続するためのインタフェースである。1つ以上のネットワークI/F208は、例えば、通信ネットワーク2、又はローカルネットワーク100等を利用してデータ通信をするためのインタフェースである。
【0029】
キーボード209は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス210は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行なう入力手段の一種である。なお、キーボード209、及びポインティングデバイス210は、コンピュータ200の外部に設けられていても良い。
【0030】
DVD-RWドライブ212は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW211に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RW211は、DVD-RWに限らず、他の着脱可能な記録媒体であっても良い。メディアI/F214は、フラッシュメモリ等のメディア213に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。バスライン215は、上記の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバス、データバス及び各種の制御信号等を含む。
【0031】
なお、図2に示すコンピュータ200の構成は一例である。コンピュータ200は、例えば、CPU201、ROM202、RAM203、1つ以上のネットワークI/F208、及びバスライン215を有していれば、他は任意の構成であって良い。
【0032】
(画像形成装置のハードウェア構成)
ここでは、画像形成装置20が、スキャン機能、コピー機能、印刷機能、及びファクス機能等を一つの筐体に搭載したMFPであるものとして、以下の説明を行う。
【0033】
図3は、一実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の例を示す図である。画像形成装置20は、例えば、図3に示されるように、コントローラ310、近距離通信回路320、エンジン制御部330、操作パネル340、ネットワークI/F350、及びファクシミリコントロールユニット(FCU)360等を備えている。
【0034】
これらのうち、コントローラ310は、コンピュータの主要部であるCPU301、システムメモリ(MEM-P)302、ノースブリッジ(NB)303、サウスブリッジ(SB)304、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)305、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)306、HDDコントローラ307、及び、記憶部であるHD308等を有し、NB303とASIC305との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス311で接続した構成となっている。
【0035】
これらのうち、CPU301は、画像形成装置20の全体制御を行なう制御部である。NB303は、CPU301と、MEM-P302、SB304、及びAGPバス311とを接続するためのブリッジであり、MEM-P302に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0036】
MEM-P302は、コントローラ310の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM302a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM302bとからなる。なお、RAM302bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。
【0037】
SB304は、NB303とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC305は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス311、PCIバス312、HDDコントローラ307、及びMEM-C306をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC305は、PCIターゲット及びAGPマスタ、ASIC305の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C306を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジック等により画像データの回転などを行なう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部331及びプリンタ部332との間でPCIバス312を介したデータ転送を行なうPCIユニットとからなる。なお、ASIC305には、USBのインタフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインタフェースを接続するようにしても良い。
【0038】
MEM-C306は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD308は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行なうためのストレージである。なお、HD308は、例えば、OS、アプリケーション、デバイスドライバ等のプログラムや、各種データを記憶しても良い。HDDコントローラ307は、CPU301の制御に従ってHD308に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス311は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P302に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0039】
近距離通信回路320は、近距離通信回路用のアンテナ320a等を用いて、各種の近距離無線通信を行なう。エンジン制御部330は、例えば、スキャナ部331及びプリンタ部332等によって構成されている。スキャナ部331は、原稿等を読み取る読取装置である。プリンタ部332は、印刷データを印刷媒体に印刷する印刷装置である。スキャナ部331又はプリンタ部332には、例えば、誤差拡散やガンマ変換等の画像処理部分が含まれている。
【0040】
操作パネル340は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部340a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作ボタン340bを備えている。コントローラ310は、画像形成装置20全体の制御を行ない、例えば、描画、通信、操作パネル340からの入力等を制御する。
【0041】
なお、画像形成装置20は、例えば、操作パネル340のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、及びファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。例えば、ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0042】
ネットワークI/F350は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインタフェースである。FCU360は、ファクスの送受信を行う。近距離通信回路320、ネットワークI/F350、及びFCU360は、例えば、PCIバス312を介して、ASIC305に電気的に接続されている。
【0043】
<機能構成>
続いて、ファクス送信システム1の機能構成について説明する。図4は、一実施形態に係るファクス送信システムの機能構成の一例を示す図である。
【0044】
(サーバ装置の機能構成)
サーバ装置10は、1つ以上のコンピュータ200が、記憶媒体に記憶したプログラムを実行することにより、要求受付部401、制御部402、判断部403、送信指示部404、及び情報管理部405等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0045】
また、サーバ装置10は、例えば、HD204、HDDコントローラ205、及びRAM203等によって実現される記憶部406を有している。
【0046】
要求受付部401は、利用者による原稿のファクス送信を要求するファクス送信要求を受け付ける要求受付処理を実行する。例えば、要求受付部401は、ファクス送信要求を受け付けるためのウェブページ、又はウェブAPI等を、情報端末30に提供する。
【0047】
制御部402は、例えば、要求受付部401、判断部403、送信指示部404、及び情報管理部405を制御する。なお、要求受付部401、判断部403、送信指示部404、及び情報管理部405は、制御部402に含まれていてもよい。
【0048】
判断部403は、要求受付部401が受け付けたファクス送信要求に対して、例えば、利用者の属性、ファクス送信の宛先の属性、又は原稿の属性に基づいて、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断する判断処理を実行する。例えば、判断部403は、図5に示すような属性情報500に基づいて、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断する。
【0049】
図5は、一実施形態に係る属性情報の例を示す図である。この図は、情報管理部405が管理する属性情報500の一例のイメージを示している。属性情報500には、例えば、利用者の属性501、宛先の属性502、及び原稿の属性503等の情報が記憶されている。
【0050】
利用者の属性501には、例えば、項目として、「属性の優先順位」、「使用するファクス」、及び「社外からのファクス利用」等の情報が含まれる。
【0051】
利用者の属性501の「属性の優先順位」は、例えば、管理者、又は利用者等が設定する設定値であり、利用者の属性501、宛先の属性502、及び原稿の属性503のうち、優先する属性が設定されている。例えば、「属性の優先順位」に「利用者優先」が設定されている場合、判断部403は、利用者の属性501に基づいて、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断する。また、「属性の優先順位」に「宛先優先」が設定されている場合、判断部403は、宛先の属性502に基づいて、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断する。さらに、「属性の優先順位」に「原稿優先」が設定されている場合、判断部403は、原稿の属性503に基づいて、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断する。なお、利用者の属性501の「属性の優先順位」の項目511は、利用者の属性、宛先の属性、及び原稿の属性のうち、優先する属性を示す設定情報の一例である。
【0052】
利用者の属性501の「使用するファクス」は、例えば、管理者、又は利用者等が設定する設定値であり、「属性の優先順位」が「利用者優先」である場合に、使用するファクス送信方法が設定されている。例えば、「使用するファクス」が「通常のファクス」である場合、判断部403は、画像形成装置20を用いて原稿をファクス送信する第1のファクス送信を行うと判断する。また、「使用するファクス」が「クラウドファクス」である場合、判断部403は、ファクスサーバ3を用いて原稿をファクス送信する第2のファクス送信を行うと判断する。さらに、「使用するファクス」が「自動で判断」である場合、判断部403は、利用者の属性501の他の項目(ここでは「社外からのファクス利用」)に基づいて、判断部403が、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断する。
【0053】
利用者の属性501の「社外からのファクス利用」は、例えば、管理者、又は利用者等が設定する設定値であり、例えば、ローカルネットワーク100の外部からのファクス利用が許可されているか否かを示す情報が設定されている。例えば、「社外からのファクス利用」が「あり」である場合、判断部403は、一例として、ファクスサーバ3を用いて原稿をファクス送信する第2のファクス送信を行うと判断する。一方、「社外からのファクス利用」が「なし」である場合、判断部403は、一例として、画像形成装置20を用いて原稿をファクス送信する第1のファクス送信を行うと判断する。
【0054】
宛先の属性502の「使用するファクス」は、例えば、管理者、又は利用者等が設定する設定値であり、「属性の優先順位」が「宛先優先」である場合に、使用するファクス送信方法が設定されている。例えば、「使用するファクス」が「通常のファクス」である場合、判断部403は、画像形成装置20を用いて原稿をファクス送信する第1のファクス送信を行うと判断する。また、「使用するファクス」が「クラウドファクス」である場合、判断部403は、ファクスサーバ3を用いて原稿をファクス送信する第2のファクス送信を行うと判断する。さらに、「使用するファクス」が「自動で判断」である場合、判断部403が、宛先の属性502の他の項目(ここでは「種別」、及び「宛先数」)に基づいて、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断する。
【0055】
宛先の属性502の「種別」は、ファクス送信の宛先の属性を示す情報であり、一例として、「顧客」、「発注先」、及び「その他」等の情報を含む。例えば、「種別」が「顧客」である場合、判断部403は、一例として、画像形成装置20を用いて原稿をファクス送信する第1のファクス送信を行うと判断する。これは、ファクスサーバ3を用いて第2のファクス送信を行うと、画像形成装置20とは異なる電話番号からファクス送信が行われるため、送信側の電話番号に応じて、受信振り分け等の運用をしている場合、顧客に迷惑をかける恐れがあるためである。
【0056】
また、「種別」が「発注先」である場合、一例として、ファクスサーバ3を用いて原稿をファクス送信する第2のファクス送信を行うと判断する。さらに、「種別」が「その他」である場合、判断部403は、宛先の属性502の次の項目(ここでは「宛先数」)に基づいて、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断する。例えば、「宛先数」が「10件未満」である場合、判断部403は、一例として、画像形成装置20を用いて原稿をファクス送信する第1のファクス送信を行うと判断する。一方、「宛先数」が「10件以上」である場合、判断部403は、ファクスサーバ3を用いて原稿をファクス送信する第2のファクス送信を行うと判断する。これは、前述したように、画像形成装置20を用いて、多くの宛先にファクス送信すると電話回線5を占有する時間が長くなり、例えば、ファクスの送受信に悪影響を与える恐れがあるためである。
【0057】
原稿の属性503の「機密度」は、原稿の機密度を示す情報である。例えば、判断部403は、制御部402が原稿にOCR(Optical Character Recognition/Reader)処理を実行し、抽出したキーワードに基づいて、原稿の機密度が、「社外秘」であるか、「個人情報あり」であるかを判断する。例えば、「機密度」が「社外秘」、又は「個人情報あり」である場合、判断部403は、一例として、画像形成装置20を用いて原稿をファクス送信する第1のファクス送信を行うと判断する。
【0058】
一方、「機密度」が「その他」の場合(「社外秘」でも「個人情報あり」でもない場合)、判断部403は、原稿の属性503の次の項目(ここでは「用紙サイズ」)に基づいて、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断する。例えば、「用紙サイズ」が「A4」以下の大きさである場合、判断部403は、一例として、ファクスサーバ3を用いて原稿をファクス送信する第2のファクス送信を行うと判断する。一方、「用紙サイズ」が「A4」を超える大きさである場合、判断部403は、一例として、画像形成装置20を用いて原稿をファクス送信する第1のファクス送信を行うと判断する。これは、ファクスサーバ3を用いてファクス送信を行う場合、A4を超える大きさの原稿は、縮小してファクス送信されてしまう場合があるためである。
【0059】
このように、判断部403は、属性情報500に基づいて、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断する。ただし、図5に示した属性情報500に含まれる情報、及び上述した判断部403の判断方法は一例であり、様々な変形、及び応用が可能である。
【0060】
ここで、図4に戻り、サーバ装置10の機能構成の説明を続ける。送信指示部404は、判断部403による判断結果に基づいて、第1のファクス送信、又は第2のファクス送信を指示するファクス送信処理を実行する。例えば、判断部403が第1のファクス送信を行うと判断した場合、送信指示部404は、画像形成装置20が提供するウェブAPIを利用して、画像形成装置20に第1のファクス送信を指示する。一方、判断部403が第2のファクス送信を行うと判断した場合、送信指示部404は、例えば、画像形成装置20が提供するウェブAPIを利用して、画像形成装置20に第2のファクス送信を指示する。
【0061】
情報管理部405は、例えば、図5に示すような属性情報500を、記憶部406等に記憶して管理する。例えば、情報管理部405は、属性情報500を設定するためのウェブページ、又はウェブAPI等を提供し、管理者等により設定された情報を属性情報500に記憶する。
【0062】
記憶部406は、例えば、属性情報500等の様々な情報、データ、及びプログラム等を記憶する。なお、記憶部406は、サーバ装置10の外部の記憶部(例えば、ストレージサーバ、クラウドサービス等)であってもよい。
【0063】
(画像形成装置の機能構成)
画像形成装置20は、例えば、CPU301が、記憶媒体に記憶したプログラムを実行することにより、受信部411、生成部412、送信要求部413、ファクス送信部414、履歴管理部415、及び記憶部416等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0064】
また、画像形成装置20は、例えば、HD308、HDDコントローラ307、及びRAM302b等によって実現される記憶部406を有している。
【0065】
受信部411は、サーバ装置10の送信指示部404から、第1のファクス送信、又は第2のファクス送信を指示する送信指示を受信する受信処理を実行する。
【0066】
生成部412は、受信部411が受信した送信指示に基づいてファクス送信ジョブを生成する生成処理を実行する。好ましくは、ファクス送信システム1は、画像形成装置20が備える様々な画像処理(例えば、地紋処理、タイムスタンプの付加、又は文字の付加等)を利用して、第1のファクス送信、及び第2のファクス送信を行うことができる。この場合、生成部412は、原稿に対して、様々な画像処理を実行したファクス送信ジョブを生成してもよい。
【0067】
送信要求部413は、生成部412が生成したファクス送信ジョブを用いて、ファクスサーバ3に第2のファクス送信を要求する送信要求処理を実行する。例えば、送信要求部413は、ファクスサーバ3宛のメール送信、又はファクスサーバ3が提供するウェブAPIの利用等により、ファクス送信ジョブをファクスサーバ3に送信する。
【0068】
ファクス送信部414は、例えば、ファクシミリコントロールユニット(FCU)360を用いて、生成部412が生成したファクス送信ジョブを、送信先のFAX4にファクス送信(第1のファクス送信)するファクス送信処理を実行する。
【0069】
履歴管理部415は、第1のファクス送信、及び第2のファクス送信の送信履歴を、記憶部416等に記憶して管理する。なお、履歴管理部415は、サーバ装置10が有していてもよい。この場合、画像形成装置20は、サーバ装置10を介さずに、第1のファクス送信、又は第2のファクス送信を行ったときに、送信履歴をサーバ装置10に送信することが望ましい。
【0070】
記憶部416は、例えば、送信履歴等の様々な情報、データ、及びプログラム等を記憶する。なお、記憶部416は、画像形成装置20の外部の記憶部(例えば、ストレージサーバ、クラウドサービス等)であってもよい。
【0071】
(ファクスサーバの機能構成)
ファクスサーバ3は、例えば、HD204、又はROM202等の記憶媒体に記憶したプログラムをCPU201が実行することにより、データ受信部421、制御部422、及びデータ送信部423等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであってもよい。
【0072】
また、ファクスサーバ3は、例えば、HD204、HDDコントローラ205、及びRAM203等によって実現される記憶部424を有している。
【0073】
データ受信部421は、例えば、画像形成装置20等がファクスサーバ3に送信するファクス送信ジョブを受信する。このファクス送信ジョブには、例えば、ファクスデータ、宛先情報、及びユーザ情報等が含まれる。
【0074】
制御部422は、データ受信部421が受信したファクス送信ジョブに応じて、送信先のFAX4にファクスを送信する第2のファクス送信を制御する。例えば、制御部422は、データ受信部421が受信したファクス送信ジョブに含まれるファクスデータ、宛先情報、及びユーザ情報等を記憶部424に記憶する。また、制御部422は、ファクスデータを必要に応じて画像データに変換し、ファクスデータ(又は画像データ)を、宛先情報で指定された宛先(例えば、送信先のFAX4)に、データ送信部423を用いて送信する。
【0075】
データ送信部423は、制御部422からの制御に従って、指定された宛先にファクスデータ(又は画像データ)を送信する。記憶部424は、例えば、データ受信部421が受信したファクスデータ、宛先情報、及びユーザ情報と、ファクスサーバ3の各機能を実現するプログラム等を記憶する。
【0076】
なお、図4に示したファクス送信システム1の機能構成は一例である。例えば、図6に示すように、サーバ装置10の各機能構成は、画像形成装置20が有していてもよい。
【0077】
図6は、一実施形態に係るファクス送信システムの機能構成を別の一例を示す図である。図6の例では、図4のサーバ装置10が有していた、要求受付部401、制御部402、判断部403、送信指示部404、及び情報管理部405を、画像形成装置20が有している。この場合、要求受付部401、制御部402、判断部403、送信指示部404、及び情報管理部405は、画像形成装置20のCPU301によって実行されるプログラムによって実現される。
【0078】
また、図4の画像形成装置20が有していた受信部411は、省略されている。この場合、送信指示部404は、判断部403による判断結果に基づいて、第1のファクス送信、又は第2のファクス送信を、生成部412に指示する。
【0079】
このように、サーバ装置10の機能構成の少なくとも一部は、画像形成装置20が備えていてもよい。また、画像形成装置20の機能構成の少なくとも一部は、サーバ装置10が備えていてもよい。また、サーバ装置10の機能構成は、複数のサーバに分散して設けられていてもよい。要するに、ファクス送信システム1が備える各機能構成は、ファクス送信システム1に含まれていればよい。
【0080】
<処理の流れ>
(サーバ装置の処理)
図7は、一実施形態に係るファクス送信処理の例を示すシーケンス図(1)である。この処理は、図4に示すような機能構成を有するサーバ装置10が実行する処理の例を示している。
【0081】
ステップS701において、情報端末30が、サーバ装置10に対して、ファクス送信要求を送信するものとする。このファクス送信要求には、例えば、ファクス送信の対象となる原稿(電子データ)、ファクス送信の宛先を示す宛先情報、及び送信元の利用者の情報である利用者情報等が含まれる。
【0082】
ステップS702において、サーバ装置10の要求受付部401は、情報端末30から受信したファクス送信要求を、制御部402に通知する。
【0083】
ステップS703において、制御部402は、ファクス送信要求に含まれる原稿に対して、OCR処理を実行する。
【0084】
ステップS704において、制御部402は、判断部403に対して、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかの判断を要求する判断要求を送信する。この判断要求には、例えば、OCR処理で抽出された文字列を含む原稿情報、宛先情報、及び利用者情報等が含まれる。
【0085】
ステップS705において、判断部403は、例えば、図5に示すような属性情報500を情報管理部405、又は記憶部406から取得する。また、判断部403は、取得した属性情報500を用いて、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断する送信方法の判断処理を実行する。なお、送信方法の判断処理については、複数の実施形態を例示して後述する。
【0086】
ステップS707において、判断部403は、必要に応じて、情報管理部405が管理する属性情報500、又は送信履歴等を更新する。また、ステップS708において、判断部708は、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを示す送信方法を含む判断結果を、制御部402に通知する。
【0087】
ステップS709において、制御部402は、送信指示部404に、ファクス送信の送信指示を要求する送信指示要求を送信する。この送信指示要求には、例えば、原稿、宛先情報、利用者情報、及び第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを示す送信方法等の情報が含まれる。
【0088】
ステップS710において、送信指示部404は、画像形成装置20に対して、ファクス送信の送信指示を送信する。この送信指示には、例えば、原稿、宛先情報、利用者情報、及び第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを示す送信方法等の情報が含まれる。
【0089】
ステップS711において、送信指示部404は、完了通知を制御部402に通知する。ステップS712、S713において、制御部402は、要求受付部401を介して、情報端末30に完了通知を送信する。なお、ステップS711~S713の処理は、画像形成装置20に送信した送信指示に対して、画像形成装置20から完了通知を受信した後に実行してもよい。
【0090】
(画像形成装置の処理)
図8は、一実施形態に係るファクス送信処理の例を示すシーケンス図(2)である。この処理は、図4に示すような機能構成を有する画像形成装置20が実行する処理の例を示している。
【0091】
図7のステップS701において、サーバ装置10の送信指示部404が送信した送信指示に応じて、画像形成装置20は、ステップS801以降の処理を実行する。
【0092】
ステップS801において、画像形成装置20の受信部411は、サーバ装置10から受信した送信指示を、生成部412に通知する。
【0093】
ステップS802において、生成部412は、送信指示に含まれる原稿、宛先情報、利用者情報、及び送信方法等に基づいて、ファクス送信ジョブ生成する生成処理を実行する。例えば、生成部412は、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを示す送信方法に基づいて、原稿を所定の形式の画像データに変換してもよい。また、生成部412は、必要に応じて、画像形成装置20が備える画像処理を実行してもよい。
【0094】
ここで、送信方法が第1のファクス送信である場合、画像形成装置20は、ステップS811~S813の処理を実行する。例えば、ステップS811において、生成部412は、生成したファクス送信ジョブを、ファクス送信部414に通知する。ステップS812において、ファクス送信部414は、通知されたファクス送信ジョブを用いて、送信先のFAX4に対して、第1のファクス送信を行う(例えば、電話回線5でG3規格のファクス送信を行う)。ステップS813において、ファクス送信部414は、履歴管理部415が管理する送信履歴に、第1のファクス送信の送信履歴を記憶する。
【0095】
一方、送信方法が第2のファクス送信である場合、画像形成装置20は、ステップS821~S823の処理を実行する。例えば、ステップS821において、生成部412は、生成したファクス送信ジョブを、送信要求部413に通知する。
【0096】
ステップS822において、送信要求部413は、通知されたファクス送信ジョブを用いて、ファクスサーバ3に対して、第2のファクス送信を要求する。これにより、ファクスサーバ3が第2のファクス送信の要求を受信すると、ファクスサーバ3の制御部422は、受信した要求に含まれる宛先情報に基づいて、指定された宛先にファクスデータ(又は画像データ)を送信する第2のファクス送信を実行する。
【0097】
ステップS823において、送信要求部413は、履歴管理部415が管理する送信履歴に、第2のファクス送信の送信履歴を記憶する。
【0098】
なお、上記の処理を完了後に、ファクス送信部414、又は送信要求部413は、受信部411を介して、サーバ装置10に完了通知を送信してもよい。
【0099】
(送信方法の判断処理)
続いて、判断部403が実行する送信方法の判断処理の例について説明する。
【0100】
[第1の実施形態]
図9~11は、第1の実施形態に係る送信方法の判断処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、図7のステップS706において、判断部403が実行する送信方法の判断処理の一例を示している。
【0101】
ステップS901において、判断部403は、例えば、図5に示すような属性情報500の利用者の属性501に含まれる「属性の優先順位」を参照して、属性の優先順位を判断する。また、「属性の優先順位」が「利用者優先」である場合、判断部403は、処理をステップS902に移行させる。「属性の優先順位」が「宛先優先」である場合、判断部403は、処理を図10のステップS1001に移行させる。「属性の優先順位」が「原稿優先」である場合、判断部403は、処理を図11のステップS1101に移行させる。
【0102】
ステップS902に移行すると、判断部403は、例えば、図5に示すような属性情報500の利用者の属性501に含まれる「使用するファクス」を参照して、使用するファクスが指定されているか否かを判断する。例えば、「使用するファクス」が「通常のファクス」、又は「クラウドファクス」である場合、判断部403は、使用するファクスが指定されていると判断し、処理をステップS903に移行させる。一方、「使用するファクス」が「自動で判断」である場合、判断部403は、使用するファクスが指定されていないと判断し、処理をステップS904に移行させる。
【0103】
ステップS903に移行すると、判断部403は、指定された送信方法でファクス送信すると判断する。例えば、「使用するファクス」が「通常のファクス」である場合、判断部403は、第1のファクス送信を行うと判断する。一方、「使用するファクス」が「クラウドファクス」である場合、判断部403は、第2のファクス送信を行うと判断する。
【0104】
ステップS904に移行すると、判断部403は、図5に示すような属性情報500の利用者の属性501に含まれる「社外からのファクス利用」を参照して、社外からのファクス利用があるか否かを判断する。社外からのファクス利用がある場合、判断部403は、例えば、第2のファクス送信を行うと判断する。一方、社外からのファクス利用がない場合、判断部403は、例えば、第1のファクス送信を行うと判断する。
【0105】
図9のステップS901から図10のステップS1001に移行すると、判断部403は、例えば、図5に示すような属性情報500の宛先の属性502に含まれる「使用するファクス」を参照して、使用するファクスが指定されているか否かを判断する。例えば、「使用するファクス」が「通常のファクス」、又は「クラウドファクス」である場合、判断部403は、使用するファクスが指定されていると判断し、処理をステップS1002に移行させる。一方、「使用するファクス」が「自動で判断」である場合、判断部403は、使用するファクスが指定されていないと判断し、処理をステップS1003に移行させる。
【0106】
ステップS1002に移行すると、判断部403は、指定された送信方法でファクス送信すると判断する。例えば、「使用するファクス」が「通常のファクス」である場合、判断部403は、第1のファクス送信を行うと判断する。一方、「使用するファクス」が「クラウドファクス」である場合、判断部403は、第2のファクス送信を行うと判断する。
【0107】
ステップS1003に移行すると、判断部403は、宛先の種別を判断する。例えば、判断部403は、アドレス帳等を用いて、ファクス送信の宛先が、「顧客」であるか、「発注先」であるか、「その他」であるかを判断する。また、宛先の種別が「顧客」である場合、判断部403は、処理をステップS1004に移行させる。宛先の種別が「発注先」である場合、判断部403は、処理をステップS1005に移行させる。宛先の種別が「その他」である場合、判断部403は、処理をステップS1006に移行させる。
【0108】
ステップS1004に移行すると、判断部403は、第1のファクス送信を行うと判断する。ステップS1005に移行すると、判断部403は、第2のファクス送信を行うと判断する。
【0109】
ステップS1006に移行すると、判断部403は、ファクス送信の宛先の数である宛先数が10件以上であるか否かを判断する。宛先数が10件以上である場合、判断部403は、処理をステップS1005に移行させて、第2のファクス送信を行うと判断する。一方、宛先数が10件未満である場合、判断部403は、処理をステップS1004に移行させて、第1のファクス送信を行うと判断する。
【0110】
図9のステップS901から図11のステップS1101に移行すると、判断部403は、原稿の機密度を判断する。例えば、判断部403は、制御部402が原稿をOCR処理したテキストデータから抽出したキーワードに基づいて、原稿の機密度が、「社外秘」であるか、「個人情報あり」であるか、「その他」であるかを判断する。原稿の機密度が「社外秘」である場合、及び原稿の機密度が「個人情報あり」である場合、判断部403は、処理をステップS1102に移行させる。一方、原稿の機密度が「その他」である場合、判断部403は、処理をステップS1103に移行させる。
【0111】
ステップS1102に移行すると、判断部403は、第1のファクス送信を行うと判断する。
【0112】
ステップS1103に移行すると、判断部403は、原稿の用紙サイズがA4以下であるか否かを判断する。用紙サイズがA4以下である場合、判断部403は、処理をステップS1104に移行させる。一方、用紙サイズがA4以下でない場合、判断部403は、処理をステップS1102に移行させて、第1のファクス送信を行うと判断する。一方、ステップS1104に移行すると、判断部403は、第2のファクス送信を行うと判断する。
【0113】
図9~11の処理により、判断部403は、利用者の属性501、宛先の属性502、又は原稿の属性503に基づいて、第1のファクス送信を行うか、第2のファクス送信を行うかを判断することができる。ただし、図9~11に示した送信方法の判断処理は、一例である。例えば、図5に示した属性情報500が変化すると、送信方法の判断処理も変化する。
【0114】
[第2の実施形態]
図12は、第2の実施形態に係る属性情報の例を示す図である。第2の実施形態に係る属性情報1200は、図5で説明した属性情報500に対して、項目が追加されている。例えば、利用者の属性501には、「項目の優先順位」の項目1201、及び「利用者の送信履歴」の項目1202が追加されている。「項目の優先順位」の項目1201は、「項目の優先順位」以下の項目(例えば、「社外からのファクス利用」、及び「利用者の送信履歴」の項目)の優先順位を示している。
【0115】
「利用者の送信履歴」の項目1202は、利用者による過去のファクス送信が、「第1のファクス送信」であるか、「第2のファクス送信」であるか、「その他」(両方、又はなし)であるかを示す。
【0116】
例えば、「項目の優先順位」の項目1201が「利用者の送信履歴>社外からのファクス利用」であり、利用者の過去のファクス送信が、第1のファクス送信のみである場合、判断部403は、第1のファクス送信を行うと判断する。また、「項目の優先順位」の項目1201が「利用者の送信履歴>社外からのファクス利用」であり、利用者の過去のファクス送信が、第2のファクス送信のみである場合、判断部403は、第2のファクス送信を行うと判断する。一方、「項目の優先順位」の項目1201が「利用者の送信履歴>社外からのファクス利用」であり、利用者の過去のファクス送信が、「その他」である場合、判断部403は、次の優先順位の項目「社外からのファクス利用」に従って、ファクス送信の送信方法を判断する。
【0117】
また、宛先の属性502には、「項目の優先順位」の項目1203、及び「宛先の送信履歴」の項目1204が追加されている。「項目の優先順位」の項目1203は、「項目の優先順位」以下の項目(例えば、「種別」、「宛先数」、及び「宛先の送信履歴」の項目)の優先順位を示している。
【0118】
「宛先の送信履歴」の項目1204は、ファクス送信の宛先に対する過去のファクス送信が、「第1のファクス送信」であるか、「第2のファクス送信」であるか、「その他」(両方、又はなし)であるかを示す。
【0119】
例えば、「宛先の優先順位」の項目1203が「宛先の送信履歴>種別>「宛先数」であり、宛先に対する過去のファクス送信が、第1のファクス送信のみである場合、判断部403は、第1のファクス送信を行うと判断する。また、「項目の優先順位」の項目1203が「宛先の送信履歴>種別>「宛先数」であり、宛先に対する過去のファクス送信が、第2のファクス送信のみである場合、判断部403は、第2のファクス送信を行うと判断する。一方、「項目の優先順位」の項目1203が「宛先の送信履歴>種別>「宛先数」であり、利用者の過去のファクス送信が、「その他」である場合、判断部403は、次の優先順位の項目「種別」に従って、ファクス送信の送信方法を判断する。同様に、「種別」が「その他」である場合、判断部403は、次の優先順位の項目「宛先数」に従ってファクス送信の送信方法を判断する。
【0120】
図13、14は、第2の実施形態に係る送信方法の判断処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、図7のステップS706において、判断部403が実行する送信方法の判断処理の別の一例を示している。なお、ここでは、第1の実施形態と同様処理に対する詳細な説明は省略する。
【0121】
ステップS1301において、判断部403は、例えば、図12に示すような属性情報1200の利用者の属性501に含まれる「属性の優先順位」を参照して、属性の優先順位を判断する。また、「属性の優先順位」が「利用者優先」である場合、判断部403は、処理をステップS1302に移行させる。「属性の優先順位」が「宛先優先」である場合、判断部403は、処理を図14のステップS1401に移行させる。
【0122】
なお、「属性の優先順位」が「原稿優先」である場合の処理内容は、図11で説明した第1の実施形態の処理と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0123】
ステップS1302に移行すると、判断部403は、例えば、図12に示すような属性情報1200の利用者の属性501に含まれる「使用するファクス」を参照して、使用するファクスが指定されているか否かを判断する。例えば、「使用するファクス」が「通常のファクス」、又は「クラウドファクス」である場合、判断部403は、使用するファクスが指定されていると判断し、処理をステップS1303に移行させる。一方、「使用するファクス」が「自動で判断」である場合、判断部403は、使用するファクスが指定されていないと判断し、処理をステップS1304に移行させる。
【0124】
ステップS1303に移行すると、判断部403は、指定された送信方法でファクス送信すると判断する。
【0125】
一方、ステップS1304に移行すると、判断部403は、利用者の送信履歴を確認する。一例として、サーバ装置10は、図7のステップS707において、図12に示すような属性情報1200の利用者の属性501に含まれる「利用者の送信履歴」の情報を更新する。これにより、判断部403は、「利用者の送信履歴」の情報から、利用者の過去の送信履歴が、「第1のファクス送信」であるか、「第2のファクス送信」であるか、「その他」であるかを判断することができる。別の一例として、判断部403は、履歴管理部415が管理する送信履歴を参照して、「利用者の送信履歴」が、「第1のファクス送信」であるか、「第2のファクス送信」であるか、「その他」であるかを判断してもよい。
【0126】
「利用者の送信履歴」が「第1のファクス送信」である場合、判断部403は、処理をステップS1305に移行させる。「利用者の送信履歴」が「第2のファクス送信」である場合、判断部403は、処理をステップS1306に移行させる。一方、「利用者の送信履歴」が「その他」である場合、判断部403は、処理をステップS1307に移行させる。
【0127】
ステップS1305に移行すると、判断部403は、第1のファクス送信を行うと判断する。ステップS1306に移行すると、判断部403は、第2のファクス送信を行うと判断する。
【0128】
ステップS1307に移行すると、判断部403は、例えば、図12に示すような属性情報1200の利用者の属性501に含まれる「社外からのファクス利用」の項目を参照して、社外からのファクス利用があるか否かを判断する。社外からのファクス利用がある場合、判断部403は、処理をステップS1306に移行させて、第2のファクス送信を行うと判断する。一方、社外からのファクス送信がない場合、判断部403は、処理をステップS1305に移行させて、第1のファクス送信を行うと判断する。
【0129】
図13のステップS1301から図14のステップS1401に移行すると、判断部403は、例えば、図12に示すような属性情報1200の宛先の属性502に含まれる「使用するファクス」を参照して、使用するファクスが指定されているか否かを判断する。例えば、「使用するファクス」が「通常のファクス」、又は「クラウドファクス」である場合、判断部403は、使用するファクスが指定されていると判断し、処理をステップS1402に移行させる。一方、「使用するファクス」が「自動で判断」である場合、判断部403は、使用するファクスが指定されていないと判断し、処理をステップS1403に移行させる。
【0130】
ステップS1002に移行すると、判断部403は、指定された送信方法でファクス送信すると判断する。
【0131】
一方、ステップS1403に移行すると、判断部403は、ファクス送信の宛先の送信履歴を確認する。一例として、サーバ装置10は、図7のステップS707において、図12に示すような属性情報1200の宛先の属性502に含まれる「宛先の送信履歴」の情報を更新する。これにより、判断部403は、「宛先の送信履歴」の情報から、宛先の過去の送信履歴が、「第1のファクス送信」であるか、「第2のファクス送信」であるか、「その他」であるかを判断することができる。別の一例として、判断部403は、履歴管理部415が管理する送信履歴を参照して、宛先の過去の送信履歴が、「第1のファクス送信」であるか、「第2のファクス送信」であるか、「その他」であるかを判断してもよい。
【0132】
「宛先の送信履歴」が「第1のファクス送信」である場合、判断部403は、処理をステップS1404に移行させる。「宛先の送信履歴」が「第2のファクス送信」である場合、判断部403は、処理をステップS1405に移行させる。「利用者の送信履歴」が「その他」である場合、判断部403は、処理をステップS1406に移行させる。
【0133】
ステップS1404に移行すると、判断部403は、第1のファクス送信を行うと判断する。また、ステップS1405に移行すると、判断部403は、第2のファクス送信を行うと判断する。
【0134】
ステップS1406に移行すると、判断部403は、宛先の種別を判断する。例えば、判断部403は、アドレス帳等を用いて、ファクス送信の宛先が、「顧客」であるか、「発注先」であるか、「その他」であるかを判断する。また、宛先の種別が「顧客」である場合、判断部403は、処理をステップS1404に移行させ、第1のファクス送信を行うと判断する。宛先の種別が「発注先」である場合、判断部403は、処理をステップS1405に移行させ、第2のファクス送信を行うと判断する。宛先の種別が「その他」である場合、判断部403は、処理をステップS1407に移行させる。
【0135】
ステップS1407に移行すると、判断部403は、ファクス送信の宛先の数である宛先数が10件以上であるか否かを判断する。また、宛先数が10件以上である場合、判断部403は、処理をステップS1405に移行させて、第2のファクス送信を行うと判断する。一方、宛先数が10件未満である場合、判断部403は、処理をステップS1404に移行させて、第1のファクス送信を行うと判断する。
【0136】
なお、図12に示した属性情報1200、及び図13、14に示した送信方法の判断処理は一例であり、様々変形、又は応用が可能である。
【0137】
以上、本発明の各実施形態によれば、画像形成装置20を利用したファクス送信と、ファクスサーバ3を利用したファクス送信とを利用可能なファクス送信システム1において、より適切な送信方法でファクス送信を行えるようになる。
【0138】
<補足>
上記で説明した各実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0139】
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものに過ぎない。ある実施形態では、サーバ装置10は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0140】
また、サーバ装置10の各機能構成は、1つのサーバ装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。さらに、サーバ装置10の機能構成のうち、少なくとも一部は、画像形成装置20が有していてもよい。また、画像形成装置20の機能構成のうち、少なくとも一部は、サーバ装置10が有していてもよい。
【0141】
<付記>
本明細書には、下記の各項の情報提供装置、情報提供システム、情報提供方法、及びプログラム(記録媒体)が開示されている。
(第1項)
画像形成装置を用いて原稿を送信する第1のファクス送信と、ファクスサーバを用いて原稿を送信する第2のファクス送信とを利用可能なファクス送信システムであって、
利用者による原稿のファクス送信要求を受け付ける要求受付部と、
前記利用者の属性、ファクス送信の宛先の属性、又は前記原稿の属性に基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する判断部と、
前記判断部による判断結果に基づいて、前記第1のファクス送信、又は前記第2のファクス送信を指示する送信指示部と、
を有する、ファクス送信システム。
(第2項)
前記利用者の属性は、前記利用者の属性、前記宛先の属性、及び前記原稿の属性のうち、優先する属性を示す設定情報を含み、
前記判断部は、前記優先する属性に従って、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する、
第1項に記載のファクス送信システム。
(第3項)
前記判断部は、前記利用者の属性を優先する場合、前記利用者による過去のファクス送信の送信履歴に従って、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する、
第1項又は第2項に記載のファクス送信システム。
(第4項)
前記判断部は、前記宛先の属性を優先する場合、前記宛先への過去のファクス送信の送信履歴に従って、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する、
第1項~第3項のいずれかに記載のファクス送信システム。
(第5項)
前記判断部は、前記原稿の属性を優先する場合、前記原稿の機密度、又は前記原稿の用紙サイズに基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する、
第1項~第4項のいずれかに記載のファクス送信システム。
(第6項)
前記判断部は、前記宛先の属性を優先する場合、前記宛先の種別、又は前記宛先の数に基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する、
第1項~第5項のいずれかに記載のファクス送信システム。
(第7項)
前記第1のファクス送信、及び前記第2のファクス送信の送信履歴を管理する履歴管理部を有する、第1項~第6項のいずれかに記載のファクス送信システム。
(第8項)
前記ファクス送信システムは、前記要求受付部、前記判断部、及び前記送信指示部を有する情報処理装置と、前記画像形成装置とを含み、
前記送信指示部は、前記画像形成装置に、前記第1のファクス送信、及び前記第2のファクス送信を指示し、
前記画像形成装置は、
前記送信指示部からの指示を受信する受信部と、
前記指示に基づいてファクス送信ジョブを生成する生成部と、
前記ファクス送信ジョブを用いて、前記第1のファクス送信を実行するファクス送信部と、
前記ファクス送信ジョブを用いて、前記ファクスサーバに前記第2のファクス送信を要求する送信要求部と、
を有する、第1項~第7項のいずれかに記載のファクス送信システム。
(第9項)
画像形成装置を用いて原稿を送信する第1のファクス送信と、ファクスサーバを用いて原稿を送信する第2のファクス送信とを利用可能なファクス送信システムにおいて、
コンピュータが、
利用者による原稿のファクス送信要求を受け付ける要求受付処理と、
前記利用者の属性、ファクス送信の宛先の属性、又は前記原稿の属性に基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する判断処理と、
前記判断処理による判断結果に基づいて、前記第1のファクス送信、又は前記第2のファクス送信を指示する送信指示処理と、
を実行する、ファクス送信方法。
(第10項)
画像形成装置を用いて原稿を送信する第1のファクス送信と、ファクスサーバを用いて原稿を送信する第2のファクス送信とを利用可能なファクス送信システムにおいて、
コンピュータに、
利用者による原稿のファクス送信要求を受け付ける要求受付処理と、
前記利用者の属性、ファクス送信の宛先の属性、又は前記原稿の属性に基づいて、前記第1のファクス送信を行うか、前記第2のファクス送信を行うかを判断する判断処理と、
前記判断処理による判断結果に基づいて、前記第1のファクス送信、又は前記第2のファクス送信を指示する送信指示処理と、
を実行させる、プログラムを記憶した記憶媒体。
【0142】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、及び応用が可能である。
【符号の説明】
【0143】
1 ファクス送信システム
2 通信ネットワーク
10 サーバ装置
20 画像形成装置
401 要求受付部
403 判断部
404 送信指示部
411 受信部
412 生成部
413 送信要求部
414 ファクス送信部
415 履歴管理部
501 利用者の属性
502 宛先の属性
503 原稿の属性
【先行技術文献】
【特許文献】
【0144】
【特許文献1】特開2014-014023号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14