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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091484
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】半導体装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H10B 12/00 20230101AFI20240627BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20240627BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
H10B12/00 671Z
H10B12/00 681A
H10B12/00 671C
H01L29/78 617K
H01L29/78 616T
H01L29/78 617S
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023205069
(22)【出願日】2023-12-05
(31)【優先権主張番号】10-2022-0183333
(32)【優先日】2022-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】310024033
【氏名又は名称】エスケーハイニックス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SK hynix Inc.
【住所又は居所原語表記】2091, Gyeongchung-daero,Bubal-eub,Icheon-si,Gyeonggi-do,Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム スン ファン
(72)【発明者】
【氏名】チェ ガン シク
【テーマコード(参考)】
5F083
5F110
【Fターム(参考)】
5F083AD02
5F083AD24
5F083GA09
5F083GA10
5F083HA02
5F083JA03
5F083JA05
5F083JA19
5F083JA32
5F083JA39
5F083JA40
5F083JA60
5F083KA01
5F083KA05
5F083KA19
5F083LA12
5F083LA16
5F083LA19
5F083PR04
5F083PR05
5F083PR06
5F083ZA28
5F110AA04
5F110BB06
5F110BB11
5F110EE04
5F110EE05
5F110EE30
5F110FF02
5F110FF04
5F110FF12
5F110GG01
5F110GG02
5F110GG12
5F110GG19
5F110GG22
5F110HJ06
5F110QQ04
5F110QQ05
(57)【要約】
【課題】高集積化されたメモリセルを備えた半導体装置及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】本技術は、高集積化されたメモリセルを備えた半導体装置及びその製造方法に関するものであって、本技術に係る半導体装置の製造方法は、 下部構造物上部に半導体層パターンを形成するステップと、前記半導体層パターンをカバーリングするゲート絶縁層を形成するステップと、前記ゲート絶縁層上に前記半導体層パターンをサラウンディングするものの、互いに対向する第1のエッジ部分及び第2のエッジ部分を有する導電層を形成するステップと、前記ゲート絶縁層上で前記半導体層パターンの上部面及び下部面上に各々位置する一対の水平導電ラインを形成するために、前記導電層の第1のエッジ部分及び第2のエッジ部分を水平にリセスさせるステップとを含むことができる。
【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部構造物上部に半導体層パターンを形成するステップと、
前記半導体層パターンをカバーリングするゲート絶縁層を形成するステップと、
前記ゲート絶縁層上に前記半導体層パターンをサラウンディングするものの、互いに対向する第1のエッジ部分及び第2のエッジ部分を有する導電層を形成するステップと、
前記ゲート絶縁層上で前記半導体層パターンの上部面及び下部面上に各々位置する一対の水平導電ラインを形成するために、前記導電層の第1のエッジ部分及び第2のエッジ部分を水平にリセスさせるステップと、
を含む半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記半導体層パターンを形成するステップは、
前記下部構造物上部にスタックボディを形成するために、第1の犠牲層構造、半導体層、及び第2の犠牲層構造を順次形成するステップと、
前記スタックボディに第1のオープニングを形成するステップと、
前記第1のオープニングを介して前記第1の犠牲層構造及び第2の犠牲層構造を除去するステップと、
前記半導体層パターンを形成するために、前記半導体層をリセスさせるステップと、
を含む請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第1及び第2の犠牲層構造は、各々第1のシリコンゲルマニウム層、第1の単結晶シリコン層、及び第2のシリコンゲルマニウム層のスタックを備え、
前記半導体層は、前記第1の単結晶シリコン層より厚い第2の単結晶シリコン層を備える請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記半導体層パターンの上部面及び下部面は、各々フラット面を備える請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記ゲート絶縁層は、前記半導体層パターンの上部面及び下部面を各々フリーカバーリングする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記ゲート絶縁層は、シリコン酸化物の蒸着工程または前記半導体層パターンの表面酸化工程により形成する請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記半導体層パターンの一側に接続される垂直導電ラインを形成するステップと、
前記半導体層パターンの他側に接続されるデータ格納要素を形成するステップと、
をさらに含む請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記半導体層パターンは、単結晶シリコン層を備える請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記導電層は、ポリシリコン、金属、金属窒化物、またはこれらの組み合わせを含む請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記第1のエッジ部分及び第2のエッジ部分を有する導電層を形成するステップは、
前記ゲート絶縁層上に前記半導体層パターンをサラウンディングする金属-ベース層を形成するステップを含む請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記一対の水平導電ラインを形成するステップは、
前記ゲート絶縁層上で前記半導体層パターンの上部面及び下部面上部に各々位置する一対の第1のゲートを形成するステップと、
前記第1のゲートの一側上に一対の第2のゲートを形成するステップと、
前記第1のゲートの他側上に一対の第3のゲートを形成するステップと、
を含む請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記一対の第2のゲート及び前記一対の第3のゲートは、低仕事関数物質を含み、前記第1のゲートは、高仕事関数物質を含む請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記一対の第2のゲート及び前記一対の第3のゲートは、Nドープドポリシリコンを含み、前記第1のゲートは、タングステンを含む請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記第1のゲートと第2のゲートとの間に第1のバリア層を形成するステップと、
前記第1のゲートと第3のゲートとの間に第2のバリア層を形成するステップと、
をさらに含む請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記第1及び第2のバリア層は、金属窒化物を含む請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
下部構造物上部で第1の方向に沿って垂直配向されたビットラインと、
前記ビットラインから第2の方向に沿って水平配向された半導体層パターンと、
前記半導体層パターンの上部面及び下部面を各々フリー(fully)-カバーリングするゲート絶縁層と、
前記ゲート絶縁層上で前記半導体層パターンに交差する第3の方向に沿って水平配向されたワードラインと、
を備える半導体装置。
【請求項17】
前記半導体層パターンに接続されたデータ格納要素をさらに備え、
前記半導体層パターンの上部面及び下部面の各々は、フラット表面を有し、
前記ゲート絶縁層の一側は、前記ビットラインに接触し、前記ゲート絶縁層の他側は、前記データ格納要素に接触する請求項16に記載の半導体装置。
【請求項18】
前記半導体層パターンは、単結晶シリコン層を備える請求項16に記載の半導体装置。
【請求項19】
前記ワードラインは、ポリシリコン、金属、金属窒化物、またはこれらの組み合わせを含む請求項16に記載の半導体装置。
【請求項20】
前記ワードラインは、前記半導体層パターンを挟んで互いに対向するダブルワードラインを備える請求項16に記載の半導体装置。
【請求項21】
前記ワードラインは、第1の低仕事関数物質、第2の低仕事関数物質、及び前記第1の低仕事関数物質と第2の低仕事関数物質との間の高仕事関数物質を含み、
前記第1の低仕事関数物質、高仕事関数物質、及び第2の低仕事関数物質は、前記半導体層パターンの表面に平行な方向に沿って水平に配置される請求項16に記載の半導体装置。
【請求項22】
前記ゲート絶縁層は、
前記半導体層パターンの上部面及び下部面を各々フリー(fully)-カバーリングするシリコン酸化物を含む請求項16に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、より詳細には、3次元メモリセルを備える半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、メモリ装置の大容量化と微細化に対応するために、複数のメモリセル(memory cell)が積層された3次元メモリ装置(3D Memory device)を提供するための技術が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施形態等は、高集積化されたメモリセルを備えた半導体装置及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法は、下部構造物上部に半導体層パターンを形成するステップと、前記半導体層パターンをカバーリングするゲート絶縁層を形成するステップと、前記ゲート絶縁層上に前記半導体層パターンをサラウンディングするものの、互いに対向する第1のエッジ部分及び第2のエッジ部分を有する導電層を形成するステップと、前記ゲート絶縁層上で前記半導体層パターンの上部面及び下部面上に各々位置する一対の水平導電ラインを形成するために、前記導電層の第1のエッジ部分及び第2のエッジ部分を水平にリセスさせるステップとを含むことができる。
【0005】
本発明の実施形態に係る半導体装置は、下部構造物上部で第1の方向に沿って垂直配向されたビットラインと、前記ビットラインから第2の方向に沿って水平配向された半導体層パターンと、前記半導体層パターンの上部面及び下部面を各々フリー(fully)-カバーリングするゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層上で前記半導体層パターンに交差する第3の方向に沿って水平配向されたワードラインとを備えることができ、前記半導体層パターンの他側に接続されたデータ格納要素をさらに備えることができ、前記半導体層パターンの上部面及び下部面の各々は、フラット表面を有し、前記ゲート絶縁層の一側は、前記ビットラインに接触し、前記ゲート絶縁層の他側は、前記データ格納要素に接触することができる。
【0006】
本発明の実施形態に係る半導体装置は、下部構造物から離間し、前記下部構造物に平行な方向に沿って延びる水平層と、前記下部構造物に垂直な方向に沿って延びるものの、前記水平層の一側端に接続された垂直導電ラインと、前記水平層の他側端に接続されたデータ格納要素と、前記水平層を横断する方向に沿って延びた水平導電ラインとを備え、前記水平導電ラインは、第1の仕事関数電極と、前記垂直導電ラインに隣接するものの、前記第1の仕事関数電極より低い仕事関数を有する第2の仕事関数電極と、前記データ格納要素に隣接するものの、前記第1の仕事関数電極より低い仕事関数を有する第3の仕事関数電極と、前記第1の仕事関数電極と第3の仕事関数電極との間の第1のバリア層と、前記第1の仕事関数電極と第2の仕事関数電極との間の第2のバリア層とを備えることができる。
【0007】
本発明の実施形態に係る半導体装置は、下部構造物から離間し、前記下部構造物に平行な方向に沿って延びる半導体層と、前記基板に垂直な方向に沿って延びるものの、前記半導体層の一側端に接続された垂直導電ラインと、前記半導体層の他側端に接続されたデータ格納要素と、前記半導体層を横断する方向に沿って延びたワードラインとを備えるものの、前記ワードラインは、金属電極と、前記垂直導電ラインに隣接するものの、前記金属電極より低い仕事関数を有する第1のポリシリコン電極と、前記データ格納要素に隣接するものの、前記金属電極より低い仕事関数を有する第2のポリシリコン電極とを備えることができる。
【0008】
本発明の実施形態に係る半導体装置は、下部構造物と、前記下部構造物上部で垂直に積層されたトランジスタのコラムアレイ(column array)を備える3次元アレイと、前記下部構造物上部で垂直に配向されて、前記3次元アレイの個別トランジスタの一側に共通に接続された垂直導電ラインと、前記3次元アレイの個別トランジスタの他側に各々接続されたデータ格納要素とを備えるものの、前記3次元アレイの個別コラムアレイのトランジスタは、水平層と、前記水平層を横断する方向に沿って水平に延びたトリプル仕事関数電極構造の水平導電ラインとを備えることができる。トリプル仕事関数電極構造の水平導電ラインは、第1の低仕事関数電極、第2の低仕事関数電極、及び前記第1の低仕事関数電極と第2の低仕事関数電極との間の高仕事関数電極を備えることができる。
【発明の効果】
【0009】
本技術は、3次元メモリセル形成の際、水平層の上部面及び下部面上にゲート絶縁層及びワードラインを直接形成することにより、CGOI(Cell Gate Oxide Integrity)、GIDL(Gate Induced Drain Leakage)、及びワードラインシート抵抗(WL Rs)などの電気的信頼性を改善できる。
【0010】
本技術は、ワードラインを形成するための工程が、置換工程(replace process)の代りに、直接-蒸着法(direct-deposition)を適用することにより、ヒューム(fume)現象を防止できる。
【0011】
本技術は、3次元メモリセルの低電力化及び高集積化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】一実施形態に係る半導体装置の概略的な平面図である。
図1B図1AのA-A’に沿った概略的な断面図である。
図2】他の実施形態に係る半導体装置の概略的な断面図である。
図3A】他の実施形態に係る半導体装置の概略的な平面図である。
図3B図3Aのメモリセルアレイの概略的な断面図である。
図4】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図5】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図6】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図7】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図8】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図9】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図10】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図11】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図12】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図13】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図14】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図15】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図16】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図17】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図18】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図19】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図20】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図21】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図22】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図23】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
図24】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書において記載する実施形態等は、本発明の理想的な概略図である断面図、平面図、及びブロック図を参考して説明されるであろう。したがって、製造技術及び/又は許容誤差等により例示図の形態が変形され得る。したがって、本発明の実施形態等は、図示された特定形態に制限されるものではなく、製造工程によって生成される形態の変化も含むものである。したがって、図面において例示された領域は、概略的な属性を有し、図面において例示された領域の形状は、素子の領域の特定形態を例示するためのものであり、発明の範疇を制限するためのものではない。
【0014】
後述する実施形態は、メモリセルを垂直に積層してメモリセル密度(memory cell density)を高め、寄生キャパシタンスを減少させることができる。
【0015】
後述する実施形態等は、3次元メモリセル(three-dimensional memory cell)に関するものであって、水平導電ライン(ワードラインまたはゲート電極)が低仕事関数電極と高仕事関数電極とを備えることができる。低仕事関数電極は、データ格納要素(例、キャパシタ)及び垂直導電ライン(または、ビットライン)に隣接することができ、高仕事関数電極は、水平層のチャネルにオーバーラップされることができる。
【0016】
低仕事関数電極の低い仕事関数により、水平導電ラインとデータ格納要素との間に低い電界が形成されて漏れ電流を改善できる。
【0017】
高仕事関数電極の高い仕事関数により、スイッチング要素の高い閾値電圧を形成することができるだけでなく、低い電界形成により、メモリセルの高さを下げることができ、集積度の側面でも有利である。
【0018】
図1Aは、一実施形態に係る半導体装置の概略的な平面図である。図1Bは、図1AのA-A’に沿った概略的な断面図である。
【0019】
図1A及び図1Bに示すように、半導体装置100は、メモリセルアレイMCAを備えることができる。メモリセルアレイMCAは、複数のメモリセルMCを備えることができる。メモリセルアレイMCAは、メモリセルMCの3次元アレイを備えることができる。メモリセルMCの3次元アレイは、メモリセルMCのコラムアレイ(column array)及びメモリセルMCのローアレイ(row array)を備えることができる。メモリセルMCのコラムアレイは、第1の方向D1に沿って複数のメモリセルMCが積層され得るし、メモリセルMCのローアレイは、第2の方向D2及び第3の方向D3に沿って複数のメモリセルMCが水平に配置され得る。一部実施形態等において、第1の方向D1に沿って積層されたメモリセルMC間にセル絶縁層ILが配置され得る。第3の方向D3に沿って隣接するメモリセルMC間に素子分離層ISOA、ISOBが配置され得る。素子分離層ISOA、ISOBは、第1の分離物質ISO1及び第2の分離物質ISO2を含むことができる。第1の分離物質ISO1は、シリコン酸化物であることができ、第2の分離物質ISO2は、シリコンカーボン酸化物(SiCO)を含むことができる。
【0020】
メモリセルアレイMCAは、下部構造物LS上部に位置することができる。
【0021】
個別メモリセルMCは、垂直導電ラインBL、スイッチング要素TR、及びデータ格納要素CAPを備えることができる。スイッチング要素TRは、水平層HL、ゲート絶縁層GD、及び水平導電ラインDWLを備えることができる。データ格納要素CAPは、キャパシタのようなメモリ要素を備えることができる。垂直導電ラインBLは、ビットラインを備えることができる。水平導電ラインDWLは、ワードラインを備えることができ、水平層HLは、活性層を備えることができる。データ格納要素CAPは、第1の電極SN、誘電層DE、及び第2の電極PNを備えることができる。スイッチング要素TRは、トランジスタを備えることができ、この場合、水平導電ラインDWLは、ゲート電極の役割を果たすことができる。スイッチング要素TRは、アクセス要素または選択要素と称することもできる。
【0022】
メモリセルアレイMCAは、第1の方向D1に沿って垂直に積層された複数の水平導電ラインDWLを備えることができる。メモリセルアレイMCAは、第1の方向D1に沿って垂直に積層された複数の水平層HLを備えることができる。メモリセルアレイMCAは、第1の方向D1に沿って垂直に積層された複数のデータ格納要素CAPを備えることができる。
【0023】
複数の水平導電ラインDWLのうち、最下位の水平導電ラインDWLと下部構造物LSとの間に複数のバッファ層BF1、BF2が位置しうる。バッファ層BF1、BF2は、絶縁物質を含むことができる。バッファ層BF1、BF2は、第1のバッファ層BF1及び第2のバッファ層BF2を備えることができる。第1及び第2のバッファ層BF1、BF2は、シリコン酸化物を含むことができる。バッファ層BF1、BF2は、下部構造物LSの全体表面をカバーリングでき、これにより、垂直導電ラインBL及びデータ格納要素CAPは、下部構造物LSから電気的に分離されることができる。
【0024】
垂直導電ラインBLは、下部構造物LS上部で第1の方向D1に沿って垂直に延びることができる。水平層HLは、第1の方向D1と交差する第2の方向D2に沿って延びることができる。水平導電ラインDWLは、第1の方向D1及び第2の方向D2と交差する第3の方向D3に沿って延びることができる。
【0025】
垂直導電ラインBLは、第1の方向D1に沿って垂直に配向(vertically oriented)されることができる。垂直導電ラインBLは、垂直配向ビットライン(vertically-oriented bit line)、垂直延長ビットライン(vertically-extended bit line)、またはピラー型ビットライン(pillar-shape bit line)と称することができる。垂直導電ラインBLは、導電物質を含むことができる。垂直導電ラインBLは、シリコン-ベース物質(Silicon-base material)、金属-ベース物質(Metal-base material)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。垂直導電ラインBLは、ポリシリコン、金属、金属窒化物、金属シリサイド、またはこれらの組み合わせを含むことができる。垂直導電ラインBLは、ポリシリコン、チタニウム窒化物、タングステン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、垂直導電ラインBLは、N型不純物がドーピングされたポリシリコンまたはチタニウム窒化物(TiN)を含むことができる。垂直導電ラインBLは、チタニウム窒化物及びタングステンのスタック(TiN/W)を備えることができる。
【0026】
スイッチング要素TRは、トランジスタを備えることができ、したがって、水平導電ラインDWLは、水平ゲートラインまたは水平ワードラインと称することができる。
【0027】
水平導電ラインDWLは、第3の方向D3に沿って長く延びることができ、水平層HLは、第2の方向D2に沿って延びることができる。水平層HLは、垂直導電ラインBLから水平的に配列されることができる。水平導電ラインDWLは、ダブル構造(Double structure)であることができる。例えば、水平導電ラインDWLは、水平層HLを挟んで互いに対向する第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2を備えることができる。水平層HLの上部表面及び下部表面上にゲート絶縁層GDが形成され得る。水平層HLの上部に第1の水平導電ラインWL1が位置しうるし、水平層HLの下部に第2の水平導電ラインWL2が位置しうる。水平導電ラインDWLは、第1の水平導電ラインWL1と第2の水平導電ラインWL2との対(Pair)を含むことができる。水平導電ラインDWLにおいて、第1の水平導電ラインWL1と第2の水平導電ラインWL2とは、互いに同じ電位を有することができる。例えば、第1の水平導電ラインWL1と第2の水平導電ラインWL2とが1つの対をなして1つのメモリセルMCに接続(Coupled)されることができる。第1の水平導電ラインWL1と第2の水平導電ラインWL2とには、同じ駆動電圧が印加され得る。
【0028】
水平層HLは、第2の方向D2に沿って延びることができる。水平層HLは、半導体物質を含むことができる。例えば、水平層HLは、ポリシリコン、単結晶シリコン、ゲルマニウム、またはシリコン-ゲルマニウムを含むことができる。他の実施形態において、水平層HLは、酸化物半導体物質を含むことができる。例えば、酸化物半導体物質は、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)を含むことができる。
【0029】
水平層HLの上部面と下部面とは、フラット表面(Flat-surface)を有することができる。すなわち、水平層HLの上部面と下部面とは、第2の方向D2に沿って互いに平行であることができる。
【0030】
水平層HLは、チャネル(channel、CH)、チャネルCHと垂直導電ラインBLとの間の第1のドープド領域SR、及びチャネルCHとデータ格納要素CAPとの間の第2のドープド領域DRを備えることができる。水平層HLが酸化物半導体物質である場合、チャネルCHは、酸化物半導体物質からなることができ、第1及び第2のドープド領域SR、DRは、省略されることができる。水平層HLは、活性層(active layer)またはシン-ボディ(thin-body)と称することもできる。
【0031】
第1のドープド領域SRと第2のドープド領域DRとには、互いに同じ導電型の不純物がドーピングされ得る。第1のドープド領域SRと第2のドープド領域DRとには、N型不純物がドーピングされるか、P型不純物がドーピングされ得る。第1のドープド領域SR及び第2のドープド領域DRは、アセニック(Arsenic、As)、ホスホラス(Phosphorus、P)、ボロン(Boron、B)、インジウム(Indium、In)、及びこれらの組み合わせから選択された少なくともいずれか1つの不純物を含むことができる。第1のドープド領域SRは、垂直導電ラインBLに接続されることができ、第2のドープド領域DRは、データ格納要素CAPの第1の電極SNに接続されることができる。第1及び第2のドープド領域SR、DRは、第1及び第2のソース/ドレイン領域と称することができる。
【0032】
ゲート絶縁層GDは、シリコン酸化物(silicon oxide)、シリコン窒化物(silicon nitride)、金属酸化物、金属酸化窒化物、金属シリケート、高誘電率物質(high-k material)、強誘電体物質(ferroelectric material)、反強誘電体物質(anti-ferroelectric material)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。ゲート絶縁層GDは、SiO、Si、HfO、Al、ZrO、AlON、HfON、HfSiO、HfSiON、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0033】
ゲート絶縁層GDは、水平層HLの第1の表面(または、上部面)及び第2の表面(または、下部面)を各々フリーカバーリングする形状であることができる。第2の方向D2に沿ったゲート絶縁層GDの長さは、水平層HLの長さと同一であることができる。水平層HLの第1の表面及び第2の表面は、フラット表面であることができる。ゲート絶縁層GDの一側は、垂直導電ラインBLに接触し、ゲート絶縁層GDの他側は、データ格納要素CAPの第1の電極SNに接触することができる。
【0034】
水平導電ラインDWLは、金属(metal)、金属混合物(metal mixture)、金属合金(metal alloy)、または半導体物質を含むことができる。水平導電ラインDWLは、チタニウム窒化物、タングステン、ポリシリコン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、水平導電ラインDWLは、チタニウム窒化物とタングステンとが順次積層されたTiN/Wスタックを備えることができる。水平導電ラインDWLは、N型仕事関数物質またはP型仕事関数物質を含むことができる。N型仕事関数物質は、4.5eV以下の低仕事関数(Low work function)を有することができ、P型仕事関数物質は、4.5eV以上の高仕事関数(High work function)を有することができる。
【0035】
データ格納要素CAPは、スイッチング要素TRから第2の方向D2に沿って水平的に配置されることができる。データ格納要素CAPは、第2の方向D2に沿って水平層HLから水平的に延びた第1の電極SNを備えることができる。データ格納要素CAPは、第1の電極SN上の第2の電極PN及び第1の電極SNと第2の電極PNとの間の誘電層DEをさらに備えることができる。第1の電極SN、誘電層DE、及び第2の電極PNは、第2の方向D2に沿って水平的に配列されることができる。第1の電極SNは、水平的に配向されたシリンダー形状(Cylinder-shape)であることができる。誘電層DEは、第1の電極SNのシリンダー内壁及びシリンダー外壁をコンフォーマルにカバーリングすることができる。第2の電極PNは、誘電層DE上で第1の電極SNのシリンダー内壁(Cylinder inner wall)及びシリンダー外壁(Cylinder outer wall)をカバーリングできる。第1の電極SNは、第2のドープド領域DRに電気的に接続されることができる。第2の電極PNは、第1の電極SNの外壁に配置される複数のアウターノードN1、N2を備えることができる。第3の方向D3に沿って隣接するメモリセルMCのアウターノードN1、N2は、素子分離層ISOBの第2の分離物質ISO2により互いに分離されることができる。
【0036】
第1の電極SNは、3次元構造を有するものの、3次元構造の第1の電極SNは、第2の方向D2に沿って配向された水平的3次元構造であることができる。3次元構造の例として、第1の電極SNは、シリンダー形状(Cylinder shape)であることができる。他の実施形態において、第1の電極SNは、ピラー形状(Pillar shape)またはピリンダー形状(Pylinder shape)を有することができる。ピリンダー形状は、ピラー形状とシリンダー形状とがマージされた(Merged)構造を称することができる。
【0037】
第1の電極SN及び第2の電極PNは、金属、貴金属、金属窒化物、導電性金属酸化物、導電性貴金属酸化物、金属炭化物、金属シリサイド、またはこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、第1の電極SN及び第2の電極PNは、チタニウム(Ti)、チタニウム窒化物(TiN)、タンタル(Ta)、タンタル窒化物(TaN)、タングステンW、タングステン窒化物(WN)、ルテニウム(Ru)、ルテニウム酸化物(RuO)、イリジウム(Ir)、イリジウム酸化物(IrO)、白金(Pt)、モリブデン(Mo)、モリブデン酸化物(MoO)、チタニウム窒化物/タングステン(TiN/W)スタック、タングステン窒化物/タングステン(WN/W)スタックを備えることができる。第2の電極PNは、金属-ベース物質とシリコン-ベース物質との組み合わせを含むこともできる。例えば、第2の電極PNは、チタニウム窒化物/シリコンゲルマニウム/タングステン窒化物(TiN/SiGe/WN)のスタックであることができる。チタニウム窒化物/シリコンゲルマニウム/タングステン窒化物(TiN/SiGe/WN)スタックにおいて、シリコンゲルマニウムは、第1の電極SNのシリンダー内部を満たすギャップフィル物質であることができ、チタニウム窒化物(TiN)は、データ格納要素CAPの第2の電極PNの役割をすることができ、タングステン窒化物は、低抵抗物質であることができる。
【0038】
誘電層DEは、キャパシタ誘電層またはメモリ層と称することができる。誘電層DEは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、高誘電率物質、またはこれらの組み合わせを含むことができる。高誘電率物質は、シリコン酸化物より高い誘電率を有することができる。シリコン酸化物(SiO)は、約3.9の誘電率を有することができ、誘電層DEは、4以上の誘電率を有する高誘電率物質を含むことができる。高誘電率物質は、約20以上の誘電率を有することができる。高誘電率物質は、ハフニウム酸化物(HfO)、ジルコニウム酸化物(ZrO)、アルミニウム酸化物(Al)、ランタン酸化物(La)、チタニウム酸化物(TiO)、タンタル酸化物(Ta)、ニオブ酸化物(Nb)、またはストロンチウムチタニウム酸化物(SrTiO)を含むことができる。他の実施形態において、誘電層DEは、前述した高誘電率物質を2層以上含む複合層からなることもできる。
【0039】
誘電層DEは、ジルコニウム-ベース酸化物(Zr-base oxide)で形成されることができる。誘電層DEは、ジルコニウム酸化物(ZrO)を含むスタック構造であることができる。誘電層DEは、ZA(ZrO/Al)スタックまたはZAZ(ZrO/Al/ZrO)スタックを備えることができる。ZAスタックは、ジルコニウム酸化物(ZrO)上にアルミニウム酸化物(Al)が積層された構造であることができる。ZAZスタックは、ジルコニウム酸化物(ZrO)、アルミニウム酸化物(Al)、及びジルコニウム酸化物(ZrO)が順次積層された構造であることができる。ZAスタック及びZAZスタックは、ジルコニウム酸化物-ベース層(ZrO-base layer)と称されることができる。他の実施形態において、誘電層DEは、ハフニウム-ベース酸化物(Hf-base oxide)で形成されることができる。誘電層DEは、ハフニウム酸化物(HfO)を含むスタック構造であることができる。誘電層DEは、HA(HfO/Al)スタックまたはHAH(HfO/Al/HfO)スタックを備えることができる。HAスタックは、ハフニウム酸化物(HfO)上にアルミニウム酸化物(Al)が積層された構造であることができる。HAHスタックは、ハフニウム酸化物(HfO)、アルミニウム酸化物(Al)、及びハフニウム酸化物(HfO)が順次積層された構造であることができる。HAスタック及びHAHスタックは、ハフニウム酸化物-ベース層(HfO-base layer)と称されることができる。ZAスタック、ZAZスタック、HAスタック、及びHAHスタックにおいてアルミニウム酸化物(Al)は、ジルコニウム酸化物(ZrO)及びハフニウム酸化物(HfO)よりバンドギャップエネルギー(Band gap Energy)が大きいことができる。アルミニウム酸化物(Al)は、ジルコニウム酸化物(ZrO)及びハフニウム酸化物(HfO)より誘電率が低いことができる。したがって、誘電層DEは、高誘電率物質及び高誘電率物質よりバンドギャップエネルギーが大きい高バンドギャップ物質(High band gap material)のスタックを備えることができる。誘電層DEは、アルミニウム酸化物(Al)以外に、他の高バンドギャップ物質としてシリコン酸化物(SiO)を含むこともできる。誘電層DEは、高バンドギャップ物質を含むことにより漏れ電流が抑制され得る。高バンドギャップ物質は、高誘電率物質より薄いことができる。他の実施形態において、誘電層DEは、高誘電率物質と高バンドギャップ物質とが交互に積層されたラミネート構造(Laminated structure)を備えることができる。例えば、ZAZA(ZrO/Al/ZrO/Al)スタック、ZAZAZ(ZrO/Al/ZrO/Al/ZrO)スタック、HAHA(HfO/Al/HfO/Al)スタック、またはHAHAH(HfO/Al/HfO/Al/HfO)スタックを備えることができる。上記のようなラミネート構造において、アルミニウム酸化物(Al)は、ジルコニウム酸化物(ZrO)及びハフニウム酸化物(HfO)より薄いことができる。
【0040】
他の実施形態において、誘電層DEは、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物を含むスタック構造、ラミネート構造、または相互ミキシング構造を備えることができる。
【0041】
他の実施形態において、第1の電極SNと誘電層DEとの間に漏れ電流改善のための界面制御層がさらに形成されることができる。界面制御層は、チタニウム酸化物(TiO)、タンタル酸化物(Ta)、またはニオブ酸化物(Nb)を含むことができる。界面制御層は、第2の電極PNと誘電層DEとの間にも形成されることができる。
【0042】
データ格納要素CAPは、MIM(Metal-Insulator-Metal)キャパシタを備えることができる。第1の電極SN及び第2の電極PNは、金属-ベース物質(Metal-base material)を含むことができる。
【0043】
データ格納要素CAPは、他のデータ格納物質に代替されることもできる。例えば、データ格納物質は、相変換物質、MTJ(Magnetic Tunnel Junction)、または可変抵抗物質であることができる。
【0044】
水平導電ラインDWLと垂直導電ラインBLとの間に第1のキャッピング層BCが位置しうる。水平導電ラインDWLとデータ格納要素の第1の電極SNとの間に第2のキャッピング層CCが位置しうる。第1のキャッピング層BCは、第1の水平導電ラインWL1と垂直導電ラインBLとの間に配置されることができ、また、第1のキャッピング層BCは、第2の水平導電ラインWL2と垂直導電ラインBLとの間に配置されることができる。第2のキャッピング層CCは、第1の水平導電ラインWL1とデータ格納要素CAPの第1の電極SNとの間に配置されることができ、また、第2のキャッピング層CCは、第2の水平導電ラインWL2とデータ格納要素CAPの第1の電極SNとの間に配置されることができる。
【0045】
第1及び第2のキャッピング層BC、CCは、絶縁物質を含むことができる。第1及び第2のキャッピング層BC、CCは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコンカーボン酸化物、エアーギャップ、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第1のキャッピング層BCは、シリコン酸化物を含むことができ、第2のキャッピング層CCは、シリコン酸化物とシリコン窒化物とのスタックを備えることができる。
【0046】
図2は、他の実施形態に係る半導体装置の概略的な断面図である。以下、重複する構成要素についての詳細な説明は、図1A及び図1Bを参照する。
【0047】
図2に示すように、半導体装置200は、下部構造物LS及びメモリセルアレイMCA1を備えることができる。メモリセルアレイMCA1は、メモリセルMCの3次元アレイを備えることができる。メモリセルMCの3次元アレイは、メモリセルMCのコラムアレイ(column array)及びメモリセルMCのローアレイ(row array)を備えることができる。メモリセルMCのコラムアレイは、第1の方向D1に沿って複数のメモリセルMCが積層され得るし、メモリセルMCのローアレイは、第3の方向D3に沿って複数のメモリセルMCが水平に配置され得る。第1の方向D1に沿って積層されたメモリセルMC間にセル絶縁層ILが配置され得る。メモリセルアレイMCA1と下部構造物LSとの間に第1及び第2のバッファ層BF1、BF2が位置しうる。第2のバッファ層BF2は、下部構造物LSの全体表面をカバーリングでき、これにより、垂直導電ラインBL及びデータ格納要素CAPは、下部構造物LSから電気的に分離されることができる。
【0048】
メモリセルアレイMCA1は、垂直導電ラインBLを共有するミラー型構造であることができる。
【0049】
個別メモリセルMCは、垂直導電ラインBL、スイッチング要素TR、及びデータ格納要素CAPを備えることができる。個別スイッチング要素TRは、トランジスタであって、水平層HL、ゲート絶縁層GD、及び水平導電ラインDWLを備えることができる。個別水平層HLは、第1のドープド領域SR、第2のドープド領域DR、及び第1のドープド領域SRと第2のドープド領域DRとの間のチャネルCHを備えることができる。個別水平導電ラインDWLは、第1の水平導電ラインG1及び第2の水平導電ラインG2の一対を備えることができる。個別データ格納要素CAPは、第1の電極SN、第2の電極PN、及び第1の電極SNと第2の電極PNとの間の誘電層DEを備えることができる。水平導電ラインDWLと垂直導電ラインBLとの間に第1のキャッピング層BCが位置しうる。水平導電ラインDWLとデータ格納要素の第1の電極SNとの間に第2のキャッピング層CCが位置しうる。
【0050】
メモリセルMCのコラムアレイは、第1の方向D1に沿って積層された複数のスイッチング要素TRを備えることができ、メモリセルMCのローアレイは、第3の方向D3に沿って水平に配置された複数のスイッチング要素TRを備えることができる。
【0051】
水平層HLは、下部構造物LS上部で第1の方向D1に沿って積層されることができ、また、水平層HLは、下部構造物LSから離間し、下部構造物LSの表面に平行な第2の方向D1に沿って延びることができる。
【0052】
垂直導電ラインBLは、下部構造物LSの表面に垂直な第1の方向D1に沿って延びるものの、水平層HLの一側端に接続されることができる。
【0053】
データ格納要素CAPは、水平層HLの他側端の各々に接続されることができる。
【0054】
水平導電ラインDWLは、下部構造物LS上部で第1の方向D1に沿って積層されることができ、また、水平導電ラインDWLは、下部構造物LSから離間し、下部構造物LSの表面に平行な第3の方向D3に沿って延びることができる。
【0055】
データ格納要素CAPの第2の電極PNは、コモンプレート(Commonplante、PL)に接続されることができる。第3の方向D3に沿って水平に配置されたスイッチング要素TRの水平層HLは、1つの水平導電ラインDWLを共有できる。第3の方向D3に沿って水平に配置されたスイッチング要素TRの水平層HLは、互いに異なる垂直導電ラインBLに接続されることができる。第1の方向D1に沿って積層されたスイッチング要素TRは、1つの垂直導電ラインBLを共有できる。第3の方向D3に沿って水平に配置されたスイッチング要素TRは、1つの水平導電ラインDWLを共有できる。
【0056】
下部構造物LSは、半導体基板または周辺回路部を備えることができる。下部構造物LSは、メモリセルアレイMCAより低いレベルに配置されることができる。これをCOP(Cell over PERI)構造と称することができる。周辺回路部は、メモリセルアレイMCAを駆動させるための少なくとも1つ以上の制御回路を備えることができる。周辺回路部の少なくとも1つ以上の制御回路は、N-チャネルトランジスタ、P-チャネルトランジスタ、CMOS回路、またはこれらの組み合わせを含むことができる。周辺回路部の少なくとも1つ以上の制御回路は、アドレスデコーダ回路、読み出し回路、書き込み回路などを備えることができる。周辺回路部の少なくとも1つ以上の制御回路は、プラナチャネルトランジスタ(Planar channel transistor)、リセスチャネルトランジスタ(Recess channel transistor)、埋め込みゲートトランジスタ(Buried gate transistor)、フィンチャネルトランジスタ(Fin channel transistor、FinFET)などを備えることができる。
【0057】
例えば、周辺回路部は、サブワードラインドライバ及びセンスアンプを備えることができる。水平導電ラインDWLは、サブワードラインドライバに接続されることができる。垂直導電ラインBLは、センスアンプに接続されることができる。
【0058】
他の実施形態において、メモリセルアレイMCAより高いレベルに周辺回路部が位置しうる。これをPOC(PERI over Cell)構造と称することができる。
【0059】
メモリセルアレイMCAは、第1の方向D1に沿って積層された水平導電ラインDWLを備えることができる。個別水平導電ラインDWLは、第1の水平導電ラインG1と第2の水平導電ラインG2との対を備えることができる。
【0060】
他の実施形態において、半導体装置200は、コモンプレートPLを共有するミラー型構造を備えることもできる。
【0061】
メモリセルアレイMCAは、4個のメモリセルMCを備える3次元メモリセルアレイを例示している。
【0062】
他の実施形態において、メモリセルアレイMCA1より高いレベルに周辺回路部が位置しうる。これをPOC(PERI over Cell)構造と称することができる。
【0063】
図3Aは、他の実施形態に係る半導体装置の概略的な平面図であり、図3Bは、図3Aのメモリセルアレイの概略的な断面図である。以下、重複する構成要素についての詳細な説明は、図1A図2を参照する。
【0064】
図3A及び図3Bに示すように、半導体装置110は、下部構造物LS及びメモリセルアレイMCAを備えることができる。メモリセルアレイMCAは、複数のメモリセルMC1を備えることができる。個別メモリセルMC1は、垂直導電ラインBL、スイッチング要素TR、及びデータ格納要素CAPを備えることができる。スイッチング要素TRは、水平層HL、ゲート絶縁層GD、及び水平導電ラインDWLを備えることができる。水平層HLは、第1のドープド領域SR、第2のドープド領域DR、及びチャネルCHを備えることができる。データ格納要素CAPは、第1の電極SN、第2の電極PN、及び誘電層DEを備えることができる。メモリセルアレイMCAと下部構造物LSとの間に第1及び第2のバッファ層(図示せず)が位置しうる。第1及び第2のバッファ層は、図1A図2の第1及び第2のバッファ層BF1、BF2を参照する。
【0065】
メモリセルMC1は、垂直導電ラインBLと水平層HLとの間の第1のコンタクトノードBLC及び水平層HLとデータ格納要素CAPとの間の第2のコンタクトノードSNCをさらに備えることができる。第1及び第2のコンタクトノードBLC、SNCは、ドープドポリシリコンを含むことができる。第1のドープド領域SR、第2のドープド領域DRは、各々第1及び第2のコンタクトノードBLC、SNCから拡散された不純物を含むことができる。第1のコンタクトノードBLCは、垂直導電ラインBLをサラウンディングすることができる。
【0066】
第1の方向D1に沿って積層されたメモリセルMC1間にセル絶縁層ILが配置され得る。第3の方向D3に沿って隣接するメモリセルMC1間に素子分離層ISOA、ISOBが配置され得る。素子分離層ISOA、ISOBは、第1の分離物質ISO1及び第2の分離物質ISO2を含むことができる。第1の分離物質ISO1は、シリコン酸化物であることができ、第2の分離物質ISO2は、シリコンカーボン酸化物(SiCO)を含むことができる。
【0067】
第3の方向D3に沿って隣接するメモリセルMC1のデータ格納要素CAPの第2の電極PNは、相互分離されることができる。例えば、第2の素子分離物質ISO2により第3の方向D3に沿って隣接する第2の電極PNが相互分離されることができる。第2の素子分離物質ISO2により第3の方向D3に沿って隣接するメモリセルMC1の第2の電極PNは、完全に分離されることができる。第2の素子分離物質ISO2により第3の方向D3に沿って隣接するコモンプレートPLは、完全に分離されることができる。
【0068】
水平導電ラインDWLは、第1の水平導電ラインG1及び第2の水平導電ラインG2を備えることができる。第1及び第2の水平導電ラインG1、G2の各々は、第1の仕事関数電極G11、第2の仕事関数電極G12、及び第3の仕事関数電極G13を備えることができる。第1の仕事関数電極G11、第2の仕事関数電極G12、及び第3の仕事関数電極G13は、第2の方向D2に沿って水平に位置することができる。第1の仕事関数電極G11、第2の仕事関数電極G12、及び第3の仕事関数電極G13は、互いに直接接触しながら互いに平行であることができる。第2の仕事関数電極G12は、垂直導電ラインBLに隣接することができ、第3の仕事関数電極G13は、データ格納要素CAPに隣接することができる。水平層HLは、第1、第2、及び第3の仕事関数電極G11、G12、G13より薄い厚みを有することができる。第1の仕事関数電極G11、第2の仕事関数電極G12、及び第3の仕事関数電極G13は、各々第1のゲート、第2のゲート、及び第3のゲートと称することができる。
【0069】
第1の仕事関数電極G11、第2の仕事関数電極G12、及び第3の仕事関数電極G13は、互いに異なる仕事関数物質で形成される。第1の仕事関数電極G11は、第2及び第3の仕事関数電極G12、G13より仕事関数が高いことができる。第1の仕事関数電極G11は、高仕事関数物質(High work function material)を含むことができる。第1の仕事関数電極G11は、シリコンのミッドギャップ仕事関数(Mid-gap Work Function)より高い仕事関数を有することができる。第2及び第3の仕事関数電極G12、G13は、低仕事関数物質(Low work function material)を含むことができる。第2及び第3の仕事関数電極G12、G13は、シリコンのミッドギャップ仕事関数より低い仕事関数を有することができる。付け加えると、高仕事関数物質は、4.5eVより高い仕事関数を有し、低仕事関数物質は、4.5eVより低い仕事関数を有することができる。第1の仕事関数電極G11は、金属-ベース物質を含むことができ、第2及び第3の仕事関数電極G12、G13は、半導体物質を含むことができる。
【0070】
第2及び第3の仕事関数電極G12、G13は、N型ドーパントでドーピングされたドープドポリシリコン(N-type dopant doped polysilicon)を含むことができる。第1の仕事関数電極G11は、金属、金属窒化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第1の仕事関数電極G11は、タングステン、チタニウム窒化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第2及び第3の仕事関数電極G12、G13と第1の仕事関数電極G11との間にバリア物質がさらに形成されることができる。
【0071】
本実施形態において、水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインG1、G2の各々は、第2の方向D2に沿って第2の仕事関数電極G12-第1の仕事関数電極G11-第3の仕事関数電極G13の順に水平に配置されることができる。第1の仕事関数電極G11が金属を含み、第2の仕事関数電極G12及び第3の仕事関数電極G13はポリシリコンを含むことができる。
【0072】
水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインG1、G2の各々は、第2の方向D2に沿って水平に配置されるPMP(Poly Si-Metal-Poly Si)構造であることができる。PMP構造において、第1の仕事関数電極G11は、金属-ベース物質であることができ、第2及び第3の仕事関数電極G12、G13は、N型ドーパントでドーピングされたドープドポリシリコン(N-type dopant doped polysilicon)であることができる。N型ドーパントは、リンまたはヒ素を含むことができる。
【0073】
第1の仕事関数電極G11と第2の仕事関数電極G12との間に第1のバリア層G12Lが位置しうる。第1の仕事関数電極G11と第3の仕事関数電極G13との間に第2のバリア層G13Lが位置しうる。第1及び第2のバリア層G12L、G13Lは、チタニウム窒化物、タンタル窒化物、タングステン窒化物、またはモリブデン窒化物を含むことができる。
【0074】
第3の方向D3に沿って第1の仕事関数電極G11の一側面上に複数の第1のバリア層G12Lが配置され得るし、第1のバリア層G12Lは、第3の方向D3に沿って素子分離層ISOAにより不連続することができる。第3の方向D3に沿って複数の第2の仕事関数電極G12が配置され得るし、第2の仕事関数電極G12は、第3の方向D3に沿って素子分離層ISOAにより不連続することができる。
【0075】
第3の方向D3に沿って第1の仕事関数電極G11の他側面上に連続した1つの第2のバリア層G13Lが配置され得るし、第2のバリア層G13Lは、第3の方向D3に沿って素子分離層ISOBの一側をカバーリングしながら連続することができる。第3の方向D3に沿って複数の第3の仕事関数電極G13が配置され得るし、第3の仕事関数電極G13は、第3の方向D3に沿って素子分離層ISOBにより不連続することができる。
【0076】
第1の仕事関数電極G11は、第2及び第3の仕事関数電極G12、G13より体積(Volume)がさらに大きいことができ、これにより、水平導電ラインDWLは、低い抵抗を有することができる。第1及び第2の水平導電ラインG1、G2の第1の仕事関数電極G11は、水平層HLを挟んで第1の方向D1に沿って垂直にオーバーラップされることができる。第1及び第2の水平導電ラインG1、G2の第2及び第3の仕事関数電極G12、G13は、水平層HLを挟んで第1の方向D1に沿って垂直にオーバーラップされることができる。第1の仕事関数電極G11と水平層HLとのオーバーラップ面積は、第2及び第3の仕事関数電極G12、G13と水平層HLとのオーバーラップ面積よりさらに大きいことができる。第2及び第3の仕事関数電極G12、G13と第1の仕事関数電極G11とは、第3の方向D3に沿って延びることができる。
【0077】
上述したように、第1及び第2の水平導電ラインG1、G2の各々は、第1、第2、及び第3の仕事関数電極G11、G12、G13を備えるトリプル(Tripple)電極構造であることができる。水平導電ラインDWLは、水平層HLを挟んで水平層HLを横断(across)する第3の方向D3に沿って延びた一対の第1の仕事関数電極G11、一対の第2の仕事関数電極G12、及び一対の第3の仕事関数電極G13を有することができる。水平導電ラインDWLの第1の仕事関数電極G11は、チャネルCHに垂直にオーバーラップされることができ、水平導電ラインDWLの第2の仕事関数電極G12は、水平層の第1のドープド領域SRに垂直にオーバーラップされることができ、水平導電ラインDWLの第3の仕事関数電極G13は、水平層HLの第2のドープド領域DRに垂直にオーバーラップされることができる。
【0078】
他の実施形態において、水平導電ラインDWLの第2の仕事関数電極G12は、水平層の第1のドープド領域SRにオーバーラップされないことができ、水平導電ラインDWLの第3の仕事関数電極G13は、水平層HLの第2のドープド領域DRにオーバーラップされないことができる。例えば、水平導電ラインDWLの第2及び第3の仕事関数電極G12、G13は、チャネルCHにオーバーラップされることができるが、第1及び第2のドープド領域SR、DRにオーバーラップされないことができる。
【0079】
水平導電ラインDWLの中心部に高仕事関数の第1の仕事関数電極G11が配置され、水平導電ラインDWLの両端部に低仕事関数の第2及び第3の仕事関数電極G12、G13が配置されることにより、GIDL(Gate Induced Drain leakage)のような漏れ電流を改善できる。
【0080】
水平導電ラインDWLの中心部に高仕事関数の第1の仕事関数電極G11が配置されることにより、スイッチング要素TRの閾値電圧を増加させることができる。水平導電ラインDWLの第2の仕事関数電極G12が低仕事関数を有するので、垂直導電ラインBLと水平導電ラインDWLとの間に低い電界(low electric field)が形成され得る。水平導電ラインDWLの第3の仕事関数電極G13が低仕事関数を有するので、データ格納要素CAPと水平導電ラインDWLとの間に低い電界が形成され得る。
【0081】
上述したように、メモリセルMC1は、トリプル仕事関数電極構造を有する水平導電ラインDWLを備えることができる。水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインG1、G2の各々が第1の仕事関数電極G11、第2の仕事関数電極G12、及び第3の仕事関数電極G13を備えることができる。第1の仕事関数電極G11は、チャネルCHにオーバーラップされることができ、第2の仕事関数電極G12は、垂直導電ラインBL及び第1のドープド領域SRに隣接することができ、第3の仕事関数電極G13は、データ格納要素CAP及び第2のドープド領域DRに隣接することができる。第2の仕事関数電極G12の低い仕事関数により、水平導電ラインDWLと垂直導電ラインBLとの間に低い電界が形成されて漏れ電流を改善できる。第3の仕事関数電極G13の低い仕事関数により、水平導電ラインDWLとデータ格納要素CAPとの間に低い電界が形成されて漏れ電流を改善できる。第1の仕事関数電極G11の高い仕事関数により、スイッチング要素TRの高い閾値電圧を形成できるだけでなく、低い電界形成により、メモリセルMC1の高さを下げることができ、集積度の側面でも有利である。
【0082】
比較例1として、第1及び第2の水平導電ラインG1、G2が金属-ベース物質単独で形成される場合、金属-ベース物質の高仕事関数により、第1、2の水平導電ラインG1、G2とデータ格納要素CAPとの間に高い電界が形成され、これは、メモリセルMC1の漏れ電流を劣化させる。このような高い電界による漏れ電流劣化は、チャネルCHが薄くなるほど深化される。
【0083】
比較例2として、第1及び第2の水平導電ラインG1、G2が低仕事関数物質単独で形成される場合、低い仕事関数により、スイッチング要素TRの閾値電圧が減少して漏れ電流を発生させる。
【0084】
本実施形態は、水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインG1、G2が各々トリプル電極構造を有するので、漏れ電流が改善され、これにより、メモリセルMC1のリフレッシュ特性を確保して低電力化が可能である。
【0085】
また、本実施形態は、水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインG1、G2が各々トリプル電極構造を有するので、高集積化のためにチャネルCHの厚みが減少しても、電界増加に相対的に有利であって、高い積層数を実現できる。
【0086】
図4図24は、実施形態等に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図面等である。
【0087】
図4に示されたように、下部構造物11上部にスタックボディSBが形成され得る。スタックボディSBは、複数のサブスタックが交互に積層され得る。個別サブスタックは、犠牲層12、犠牲半導体層13、犠牲層12、及び半導体層14の順に積層されることができる。犠牲層12は、シリコンゲルマニウムを含むことができ、犠牲半導体層13は、単結晶シリコンを含むことができる。半導体層14は、単結晶シリコンを含むことができる。犠牲層12、犠牲半導体層13、犠牲層12、及び半導体層14は、エピタキシャル成長により形成されることができる。犠牲層12は、犠牲半導体層13より薄いことができ、半導体層14は、犠牲半導体層13より厚いことができる。
【0088】
スタックボディSBは、第1の犠牲層構造SB1、半導体層14、及び第2の犠牲層構造SB2を備えることができる。半導体層14の下部に第1の犠牲層構造SB1が配置され得るし、半導体層14の上部に第2の犠牲層構造SB2が配置され得る。第1及び第2の犠牲層構造SB1、SB2は、それぞれ、犠牲層12/犠牲半導体層13/犠牲層12の三重層スタックであることができる。例えば、犠牲層12がシリコンゲルマニウム層を備え、犠牲半導体層13が単結晶シリコン層を備える場合、第1及び第2の犠牲層構造SB1、SB2の各々の三重層スタックは、第1のシリコンゲルマニウム層/単結晶シリコン層/第2のシリコンゲルマニウム層(SiGe/Si/SiGe)スタックを備えることができる。
【0089】
犠牲半導体層13は、第1の単結晶シリコン層を備えることができ、半導体層14は、第2の単結晶シリコン層を備えることができる。これにより、スタックボディSBは、第2の単結晶シリコン層の下部に第1の犠牲層構造SB1が配置され得るし、第2の単結晶シリコン層の上部に第2の犠牲層構造SB2が配置され得る。第1及び第2の犠牲層構造SB1、SB2の各々は、第1のシリコンゲルマニウム層/第1の単結晶シリコン層/第2のシリコンゲルマニウム層スタックを備えることができる。第2の単結晶シリコン層は、第1の単結晶シリコン層より厚いことができる。
【0090】
前述した実施形態等を参照したように、メモリセルを積層する場合、スタックボディSBを数回積層することができる。
【0091】
図5に示されたように、スタックボディSBの一部分をエッチングして第1のオープニング15を形成できる。第1のオープニング15は、下部構造物11の表面から垂直に延びることができる。第1のオープニング15を形成する前に、スタックボディSBは、メモリセル単位でパターニングされることができる。
【0092】
図6に示されたように、犠牲半導体層13と犠牲半導体層14との間に複数の初期水平型リセス12’を形成できる。複数の初期水平型リセス12’を形成するために、第1のオープニング15を介して犠牲層12を選択的に除去することができる。初期水平型リセス12’は、同じ大きさ、例えば、同一高さを有することができる。
【0093】
犠牲層12を選択的に除去するために、犠牲半導体層13及び半導体層14と犠牲層12のエッチング選択比差を利用することができる。犠牲層12は、ウェットエッチングまたはドライエッチングを利用して除去されることができる。例えば、犠牲層12がシリコンゲルマニウム層を備え、犠牲半導体層13及び半導体層14がシリコン層を備える場合、シリコン層に対して選択比を有するエッチング液またはエッチングガスを用いてシリコンゲルマニウム層をエッチングできる。
【0094】
図7に示されたように、第1のオープニング15及び初期水平型リセス12’を介して犠牲半導体層13及び半導体層14をリセス(図面符号R1、R2、R3、R4参照)させることができる。犠牲半導体層13及び半導体層14をリセスさせるために、ウェットエッチングまたはドライエッチングを利用できる。本実施形態において、犠牲半導体層13が全て除去されるまで半導体層14を部分的にエッチングすることができる。これにより、薄い犠牲半導体層13は、全て除去されることができ、厚い半導体層14は、図面符号「14H」のように薄くなることができる。薄くなった半導体層14H、すなわち、半導体層パターン14Hを形成するためのリセス工程は、半導体層14のシンニング工程(thinning process)と称することができる。半導体層パターン14Hは、シン-ボディ活性層(Thin-body active layer)と称することができる。半導体層パターン14Hは、単結晶シリコン層を備えることができる。半導体層パターン14Hを形成する間に下部構造物11の表面が一定深さリセスされることもできる。
【0095】
上述したようなリセス工程により、半導体層パターン14Hと水平型リセス16とが形成され得る。半導体層パターン14Hの上部面及び下部面は、各々フラット面を備えることができる。
【0096】
図8に示されたように、半導体層パターン14Hをフリーカバーリングするゲート絶縁層17が形成され得る。ゲート絶縁層17は、蒸着工程または酸化工程により形成されることができる。ゲート絶縁層17は、シリコン酸化物(silicon oxide)、シリコン窒化物(silicon nitride)、金属酸化物、金属酸化窒化物、金属シリケート、高誘電率物質(high-k material)、強誘電体物質(ferroelectric material)、反強誘電体物質(anti-ferroelectric material)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。ゲート絶縁層17は、SiO、Si、HfO、Al、ZrO、AlON、HfON、HfSiO、HfSiON、またはこれらの組み合わせを含むことができる。ゲート絶縁層17は、シリコン酸化物の蒸着工程により形成されることができる。ゲート絶縁層17は、半導体層パターン14Hの表面酸化工程により形成されることができる。
【0097】
本実施形態において、ゲート絶縁層17は、酸化工程により形成されることができ、これにより、半導体層パターン14Hの全ての表面で均一な厚みを有し、ゲート絶縁層17が形成され得る。
【0098】
ゲート絶縁層17を形成する間に、下部構造物11の表面上に第1のバッファ層17Dが形成され得る。ゲート絶縁層17及び第1のバッファ層17Dは、同一物質であることができる。
【0099】
図9に示されたように、ゲート絶縁層17上に導電層18が形成され得る。導電層18は、ポリシリコン、金属、金属窒化物、金属炭化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。導電層18は、タングステン、チタニウム窒化物、ドープドポリシリコン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。導電層18は、金属-ベース層を備えることができる。導電層18は、互いに異なる仕事関数物質を順次蒸着することもできる。
【0100】
導電層18は、ゲート絶縁層17上で半導体層パターン14Hをサラウンディングすることができる。導電層18は、水平に互いに対向する第1のエッジ部分E11及び第2のエッジ部分E12を備えることができる。
【0101】
導電層18を形成する間に、第1のバッファ層17D上にダミー導電層18Dが形成され得る。導電層18及びダミー導電層18Dは、同一物質であることができる。
【0102】
図10に示されたように、導電層18上に絶縁層19Aを形成できる。絶縁層19Aは、垂直に隣接する導電層18間に満たされることができる。絶縁層19Aは、シリコン酸化物を含むことができる。
【0103】
図11に示されたように、第1のオープニング15を満たす犠牲分離層20A、20Bが形成され得る。犠牲分離層20A、20Bは、絶縁物質、導電物質、またはこれらの組み合わせを含むことができる。犠牲分離層20A、20Bは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、チタニウム窒化物、非晶質カーボン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。犠牲分離層20A、20Bは、第1の犠牲分離層20A及び第2の犠牲分離層20Bを備えることができる。
【0104】
図12に示されたように、犠牲分離層20A、20Bのうち、いずれか1つ、すなわち、第1の犠牲分離層20Aを選択的に除去することができる。次に、ダミー導電層18Dを除去して下位レベルギャップ18Rを形成できる。ダミー導電層18Dを除去する間に、第1のバッファ層17D及び絶縁層19Aはエッチングバリアとして作用することができる。
【0105】
図13に示されたように、下位レベルギャップ18Rを満たす第2のバッファ層21が形成され得る。第2のバッファ層21は、シリコン酸化物を含むことができる。第2のバッファ層21を形成するステップは、下位レベルギャップ18Rを満たすシリコン酸化物を蒸着するステップ及びシリコン酸化物のエッチングステップを含むことができる。
【0106】
図14に示されたように、カッティング部19Bを形成するために、絶縁層19Aを選択的にカッティングすることができる。これにより、カッティング部19Bにより導電層18の第1のエッジ部分E11が露出しうる。
【0107】
図15に示されたように、導電層18を選択的にリセスさせることができる。これにより、部分リセス22が形成され得る。部分リセス22によりゲート絶縁層17の一部分が露出しうる。
【0108】
部分リセス部22を形成するための導電層18のリセス工程は、導電層18の第1のリセス工程と略称することができる。
【0109】
図16に示されたように、部分リセス22を満たす第1のキャッピング層23を形成できる。第1のキャッピング層23は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第1のキャッピング層23を形成するために、キャッピング物質の蒸着及びエッチバックが行われ得る。
【0110】
図17に示されたように、半導体層パターン14Hの各々の一側に第1のドープド領域24が形成され得る。第1のドープド領域24を形成するステップは、N型不純物がドーピングされたポリシリコンの蒸着ステップ、熱処理ステップ、及びドープドポリシリコン除去ステップを含むことができる。第1のドープド領域24は、ドープドポリシリコンから拡散された不純物を含むことができる。他の実施形態において、第1のドープド領域24は、不純物のドーピング工程により形成されることができる。
【0111】
次に、垂直導電ライン25が形成され得る。垂直導電ライン25は、第1のドープド領域24に共通に接続されることができる。垂直導電ライン25は、チタニウム窒化物、タングステン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。垂直導電ライン25は、ビットラインを備えることができる。
【0112】
他の実施形態において、垂直導電ライン25を形成する前に、半導体層パターン14Hの一側端に接続される第1のオミックコンタクトを形成できる。第1のオミックコンタクトは、金属シリサイドを含むことができる。例えば、金属層蒸着及びアニールを順次行って金属シリサイドを形成でき、未反応金属層は除去することができる。金属シリサイドは、半導体層パターン14Hのシリコンと金属層とが反応して形成されることができる。
【0113】
図18に示されたように、第2の犠牲分離層20Bを除去して第2のオープニング26を形成できる。第2のオープニング26は、下部構造物11の表面から垂直に延びることができる。
【0114】
第2のオープニング26により導電層18の第2のエッジ部分E12が露出しうる。
【0115】
図19に示されたように、第2のオープニング26を介して導電層18の第2のエッジ部分E12を選択的にリセスさせることができる。これにより、第1の水平導電ラインG1と第2の水平導電ラインG2とを備える水平導電ラインDWLが形成され得る。
【0116】
水平導電ラインDWLを形成するための導電層18のリセス工程は、導電層18の第2のリセス工程と略称することができる。
【0117】
上述した一連の工程を参照したように、水平導電ラインDWLを形成するステップは、半導体層パターン14Hの表面をカバーリングするゲート絶縁層17を形成するステップ、ゲート絶縁層17上で半導体層パターン14Hをサラウンディングする導電層18を形成するステップ、導電層18に対して第1のリセス工程及び第2のリセス工程を行うステップを含むことができる。第1のリセス工程により水平導電ラインDWLの第1のエッジ部分(図15の「E1」参照)が画定され得るし、第2のリセス工程により水平導電ラインDWLの第2のエッジ部分(図18の「E2」)が画定され得る。
【0118】
水平導電ラインDWLを形成するために、第1のリセス工程及び第2のリセス工程を利用するので、ゲート絶縁層17のGOI特性を改善できる。ゲート絶縁層17の厚みを均一に維持することができる。
【0119】
他の実施形態において、水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインG1、G2は、トリプル仕事関数電極構造を有することができる。これにより、GIDL(Gate Induced Drain Leakage)を改善できる。
【0120】
図20に示されたように、第1の水平導電ラインG1と第2の水平導電ラインG2とに接する第2のキャッピング層27が形成され得る。第2のキャッピング層27は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第2のキャッピング層27を形成するために、キャッピング物質の蒸着及びエッチバックが行われ得る。
【0121】
図21に示されたように、ゲート絶縁層17及び半導体層パターン14Hを選択的にカッティングすることができる。ワイドオープニング(Wide opening)28が形成され得る。半導体層パターン14Hは、図面符号「HL」のように、水平層HLとして残留することができ、ワイドオープニング28により水平層HLの他側端が露出しうる。
【0122】
絶縁層19A間にワイドオープニング28が位置しうる。
【0123】
続いて、水平層HL内に第2のドープド領域29が形成され得る。第2のドープド領域29を形成するステップは、N型不純物がドーピングされたポリシリコンの蒸着ステップ、熱処理ステップ、及びドープドポリシリコン除去ステップを含むことができる。第2のドープド領域29は、ドープドポリシリコンから拡散された不純物を含むことができる。他の実施形態において、熱処理ステップ後に、ドープドポリシリコンを残留させることができる。他の実施形態において、第2のドープド領域29は、不純物のドーピング工程により形成されることができる。
【0124】
他の実施形態において、水平層HLの第2のドープド領域29に接続される第2のオミックコンタクトを形成できる。第2のオミックコンタクトは、金属シリサイドを含むことができる。例えば、金属層蒸着及びアニールを順次行って金属シリサイドを形成でき、未反応金属層は除去することができる。金属シリサイドは、水平層HLのシリコンと金属層とが反応して形成されることができる。
【0125】
上述したような一連の工程により、半導体層パターン14Hを水平層HLに変換することができ、個別水平層HLは、第1のドープド領域24及び第2のドープド領域29を備えることができる。個別水平層HLは、チャネルCHをさらに備えることができ、チャネルCHは、第1のドープド領域24と第2のドープド領域29との間に画定されることができる。チャネルCHは、水平導電ラインDWLにオーバーラップされることができる。
【0126】
図22に示されたように、水平層HLの他側端に各々接触するデータ格納要素の第1の電極31を形成できる。第1の電極31を形成するために、導電物質の蒸着及びエッチバック工程を行うことができる。第1の電極31は、チタニウム窒化物を含むことができる。第1の電極31は、水平に配向されたシリンダー形状であることができる。
【0127】
図23に示されたように、絶縁層19Aを部分的にリセスさせることができる。これにより、第1の電極31の外壁が露出しうる。残留する絶縁層19は、水平導電ラインDWLに接触することができる。残留絶縁層19をセル分離層と称することができる。
【0128】
図24に示されたように、第1の電極31上に誘電層32及び第2の電極33を順次形成することができる。第1の電極31、誘電層32、及び第2の電極33は、データ格納要素CAPになることができる。
【0129】
図4図24によれば、ゲート絶縁層17が半導体層パターン14Hの表面を均一にカバーリングするので、セルGOI(Gate oxide Integrity)特性を改善できる。
【0130】
また、導電層18のリセス工程により水平導電ラインDWLを形成するので、導電層18のヒューム(Fume)を抑制して、水平導電ラインDWLを形成するための収率を改善できる。
【0131】
前述した本発明は、前述した実施形態及び添付された図面により限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形、及び変更が可能であるということが本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
【符号の説明】
【0132】
DWL 水平導電ライン
HL 水平層
GD ゲート絶縁層
CH チャネル
SR 第1のドープド領域
DR 第2のドープド領域
BL 垂直導電ライン
TR スイッチング要素
CAP データ格納要素
SN 第1の電極
DE 誘電層
PN 第2の電極
PL コモンプレート
G1 第1の水平導電ライン
G2 第2の水平導電ライン
MCA メモリセルアレイ
MC メモリセル
G11 第1の仕事関数電極
G12 第2の仕事関数電極
G13 第3の仕事関数電極
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24