(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092360
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】駆動伝達装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20240701BHJP
【FI】
G03G21/16 147
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208241
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
(72)【発明者】
【氏名】川崎 涼裕
【テーマコード(参考)】
2H171
【Fターム(参考)】
2H171FA04
2H171JA14
2H171KA22
2H171KA23
2H171KA26
2H171KA27
2H171KA28
2H171LA03
2H171LA08
2H171LA11
2H171LA13
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA24
2H171QB15
2H171QC03
2H171QC11
2H171QC22
2H171QC23
2H171QC24
(57)【要約】
【課題】非回転軸が圧入固定されている支持部材の変形や、非回転軸の圧入固定の解除を防止し、かつ、駆動伝達部材の非回転軸からの抜けや、軸受からの脱落を防止することができる駆動伝達装置、画像形成装置を提供する。
【解決手段】非回転軸176に回転可能に支持された駆動伝達部材たる第三入力カップリング182を備える駆動伝達装置において、非回転軸176は、支持部材たる樹脂ケース111に圧入固定されている。また、非回転軸176には、第三入力カップリング182の非回転軸176への挿入方向の位置を規制する規制部たるEリング178を有し、第三入力カップリング182は、はす歯部182bを有し、はす歯部182bのはす歯を、駆動伝達時に挿入方向にスラスト力が働くように捩じっている。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非回転軸に回転可能に支持された駆動伝達部材を備える駆動伝達装置において、
前記非回転軸は、支持部材に圧入固定されており、
前記非回転軸には、前記駆動伝達部材の前記非回転軸への挿入方向の位置を規制する規制部を有し、
前記駆動伝達部材は、はす歯部を有し、
前記はす歯部のはす歯を、駆動伝達時に前記挿入方向にスラスト力が働くように捩じっていることを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項2】
請求項1に記載の駆動伝達装置において、
前記駆動伝達部材は、回転軸に支持された第一連結部材に駆動連結される第二連結部材であり、
前記第一連結部材の前記第二連結部材に軸方向から対向する対向部に凸形状部を設けたことを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項3】
非回転軸に回転可能に支持された駆動伝達部材を備える駆動伝達装置において、
前記駆動伝達部材は、回転軸に支持された第一連結部材に駆動連結される第二連結部材であり、
前記非回転軸は、部材に圧入固定されており、
前記第一連結部材の前記第二連結部材に軸方向から対向する対向部に凸形状部を設けたことを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の駆動伝達装置において、
前記第一連結部材は、前記回転軸の軸方向に対して所定角度傾き可能に設けられており、
前記凸形状部の表面は、球面状であることを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項5】
請求項1または3に記載の駆動伝達装置において、
前記駆動伝達部材の前記非回転軸への挿入方向の端部を受ける第一軸受と、
前記非回転軸の先端に配置されて前記駆動伝達部材を受ける第二軸受とを有し、
前記第一軸受は、前記非回転軸に設け、
前記第二軸受は、前記駆動伝達部材に設けたことを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項6】
請求項5に記載の駆動伝達装置において、
前記第一軸受と前記第二軸受の内径および外径は、同一であることを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項7】
請求項2または3に記載の駆動伝達装置において、
前記第二連結部材の前記非回転軸への挿入方向の端部を受ける前記非回転軸に設けられた第一軸受と、
前記非回転軸の先端に位置し、前記第二連結部材を受ける前記駆動伝達部材に設けられた第二軸受とを有し、
前記第二連結部材と前記凸形状部との隙間は、前記第二連結部材の前記挿入方向の端部から前記第一軸受の前記挿入方向とは逆方向端部までの長さと、前記非回転軸の先端から前記第二軸受の前記挿入方向の端部までの長さのうち、小さい方の長さの半分以下であることを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項8】
請求項1または3に記載の駆動伝達装置において、
前記駆動伝達部材の前記非回転軸への挿入方向の端部を受ける第一軸受と、
前記非回転軸の先端に配置されて前記駆動伝達部材を受ける第二軸受とを有し、
前記駆動伝達部材は、前記第二軸受と前記挿入方向の上流側から対向する対向部を有することを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項9】
回転体と、前記回転体に駆動源からの駆動力を伝達する駆動伝達手段とを備えた画像形成装置において、
前記駆動伝達手段として、請求項1または3に記載の駆動伝達装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動伝達装置及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、非回転軸に回転可能に支持された駆動伝達部材を備える駆動伝達装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、上記駆動伝達装置として、駆動伝達部材の軸方向一端と他端とを軸受を介して非回転軸に回転可能に支持し、非回転軸の先端に段付きネジを締結し、段付きネジの頭部により駆動伝達部材の挿入方向とは逆方向の移動を規制し、駆動伝達部材が非回転軸から抜けるのを防止するものが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、非回転軸を支持部材に圧入固定して非回転軸を支持する構成の場合、段付きネジを非回転軸に締結する際のトルクにより支持部材が変形したり、上記トルクにより圧入固定が解除されたりするおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明は、非回転軸に回転可能に支持された駆動伝達部材を備える駆動伝達装置において、前記非回転軸は、支持部材に圧入固定されており、前記非回転軸には、前記駆動伝達部材の前記非回転軸への挿入方向の位置を規制する規制部を有し、前記駆動伝達部材は、はす歯部を有し、前記はす歯部のはす歯を、駆動伝達時に前記挿入方向にスラスト力が働くように捩じっていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、非回転軸が圧入固定されている支持部材の変形や、非回転軸の圧入固定の解除を防止し、かつ、駆動伝達部材の非回転軸からの抜けや、軸受からの脱落を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係るプリンタの要部を示す概略構成図。
【
図2】ベルトクリーニング装置と、ベルトクリーニング駆動部とを示す斜視図。
【
図5】ベルトクリーニング装置のフレームを示す斜視図。
【
図6】(a)は、ユニット駆動伝達部を装置前側見からた斜視図であり、(b)は、前側板金を取り外した状態のユニット駆動伝達部を装置前側から見た斜視図。
【
図7】後側板金を取り外した状態のユニット駆動伝達部を装置後側から見た斜視図。
【
図8】第三クリーニング部の第三クリーニング駆動伝達部と、ユニット駆動伝達部の第三クリーニング駆動伝達部へ駆動伝達する駆動列とを示す斜視図。
【
図9】第三クリーニング駆動伝達部を構成する部材を取り外した状態の第三クリーニング部の斜視図。
【
図10】第三出力カップリングと第三入力カップリングの周辺の概略構成図。
【
図11】第三出力カップリングと第三入力カップリングの周辺の断面図。
【
図13】第三入力カップリングと、非回転軸とを示す斜視図。
【
図14】従来の第一軸受と第二軸受の取り付け先について説明する図。
【
図15】本実施形態の第一軸受と第二軸受の取り付け先について説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものである。以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
【0009】
以下、本発明を適用した画像形成装置の実施形態として、いわゆるタンデム型中間転写方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。
【0010】
図1は、本プリンタの要部を示す概略構成図である。
本プリンタは、イエロー,マゼンタ,シアン,黒(以下,Y,M,C,Kと記す)のトナー像を生成するための4つのプロセスユニット6Y,M,C,Kを備えている。4つのプロセスユニット6Y,M,C,Kは、潜像担持体たるドラム状の感光体1Y,M,C,Kをそれぞれ有している。
【0011】
感光体1Y,M,C,Kの回りにはそれぞれ帯電装置2Y,M,C,K、現像装置5Y,C,M,K、ドラムクリーニング装置4Y,M,C,K、除電装置等を有している。プロセスユニット6Y,M,C,Kは、互いに異なる色のY,M,C,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。プロセスユニット6Y,M,C,Kの上方には、感光体1Y,M,C,Kの表面に対してレーザー光Lを照射して静電潜像を書き込むための光書込ユニット20が配設されている。
【0012】
プロセスユニット6Y,M,C,Kの下方には、像担持体たる無端状の中間転写ベルト8を具備するベルト装置としての転写ユニット7が配設されている。中間転写ベルト8の他、そのループ内側に配設された複数の張架ローラや、ループ外側に配設された二次転写装置200、テンションローラ16、ベルトクリーニング装置100、中転潤滑剤塗布装置300などを有している。
【0013】
中間転写ベルト8のループ内側には、4つの一次転写ローラ9Y,M,C,Kと、従動ローラ10と、駆動ローラ11と、二次転写対向ローラ12と、3つのクリーニング対向ローラ13,14,15と、塗布ブラシ対向ローラ17とが配設されている。これらローラは何れも自らの周面の一部に中間転写ベルト8を掛け回してベルト張架を行う張架ローラとして機能している。なお、クリーニング対向ローラ13,14,15は、張架ローラとしての機能を有するものでなくてもよい。中間転写ベルト8は、駆動手段によって図中時計回りに回転駆動される駆動ローラ11の回転により、図中時計回り方向に無端移動せしめられる。
【0014】
ベルトループ内側に配設された4つの一次転写ローラ9Y,M,C,Kは、感光体1Y,M,C,Kとの間に中間転写ベルト8を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト8のおもて面と、感光体1Y,M,C,Kとが当接するY,M,C,K用の一次転写ニップが形成されている。なお、一次転写ローラ9Y,M,C,Kには、それぞれ電源によってトナーとは逆極性の一次転写バイアスが印加される。
【0015】
中間転写ベルト8のループ外側に配設された二次転写装置200は、二次転写ローラ18、分離ローラ205、光学センサユニット対向ローラ206、クリーニング対向ローラ207に張架された転写部材たる二次転写ベルト204を有している。二次転写ベルト204のループ外側には、光学センサユニット150、二次転写クリーニング装置230および二次転潤滑剤塗布装置220が配設されている。
【0016】
光学センサユニット150は、光学センサユニット対向ローラ206と二次転写ベルト204を挟んで対向している。二次転写クリーニング装置230は、二次転写ベルト204のクリーニング対向ローラ207に巻きついている箇所に当接する二次転ベルト清掃ブラシ208および二次転クリーニングブレード209を有している。
【0017】
二次転潤滑剤塗布装置220は、潤滑剤210と、二次転潤滑剤塗布ブラシ211とを有している。二次転潤滑剤塗布ブラシ211は、二次転写ベルト204のクリーニング対向ローラ207に巻きついている箇所で、二次転クリーニングブレード209よりも二次転写ベルト表面移動方向下流側の領域に当接している。
【0018】
また、光学センサユニット150と二次転写ベルト204との間には、センサ非検知時にトナー等が光学素子に付着するのを防ぐため、シャッター213が設けられている。シャッター213は、モータによりON/OFF自在に構成されている。なお、本実施形態では、シャッター構成としては、メカ的シャッターとしたが、エアシャッター等と組合せてもよい。
【0019】
中間転写ベルト8のベルトループ内側に配設された二次転写対向ローラ12は、二次転写ローラ18との間に中間転写ベルト8、二次転写ベルト204を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト8のおもて面と、二次転写ベルト204とが当接する二次転写ニップが形成される。なお、二次転写対向ローラ12には、電源によってトナーと同極性の二次転写バイアスが印加される。
【0020】
二次転写ローラ18は駆動源により駆動されて
図1で反時計方向に回転し、二次転写ベルト204を矢示D方向に周回移動(回転という)させる。二次転写ローラ18の駆動モータは、パルスモータ等、トナーパターン作成時と画像出力時で二次転写ベルト204の線速を変えることができるものであればよい。
【0021】
線速の変更は、パルスモータならば、入力する時間当たりのパルス数を調整すればよい。直流モータならば、入力電圧等を調整すればよい。この場合、従動ローラである分離ローラ205、光学センサユニット対向ローラ206、クリーニング対向ローラ207のいずれかの回転数を検知しフィードバック制御して線速の精度を維持することが望ましい。
【0022】
また、ベルトループ外側に配設されたベルトクリーニング装置100は、第一~第三クリーニング部を備えている。各クリーニング部100a,100b,100cは、クリーニングブラシローラ101,104,107、回収ローラ102,105,108、掻き取りブレード103,106,109を有している。また、各クリーニング部100a,100b,100cは、廃トナー搬送スクリュー110a,110b,110cを備えている。
【0023】
回収ローラ102,105,108は、クリーニングブラシローラ101に付着したトナーを回収するものであり、掻き取りブレード103,106,109は、回収ローラ102に当接してローラ表面からトナーを掻き取るものである。廃トナー搬送スクリュー110a,110b,110cは、掻き取りブレード103,106,109で掻き取った廃トナーをベルトクリーニング装置100外へ搬送するものである。
【0024】
第一クリーニング部100aの第一クリーニングブラシローラ101と第二クリーニング部100bの第二クリーニングブラシローラ104には、トナー正規帯電極性(負極性)とは逆極性(正極性)の電圧が印加されている。これにより、中間転写ベルト8上の正規帯電極性のトナーは、第一クリーニングブラシローラ101と第二クリーニングブラシローラ104により静電的に除去される。
【0025】
第一クリーニング部100aの第一回収ローラ102、第二クリーニング部100bの第二回収ローラ105には、クリーニングブラシローラ101,104よりも大きな正極性の電圧が印加されている。これにより、クリーニングブラシローラ101,104に付着した正規帯電極性のトナーが、回収ローラ102,105により静電的に回収される。
【0026】
第三クリーニング部100cの第三クリーニングブラシローラ107には、トナー正規帯電極性(負極性)の電圧が印加され、中間転写ベルト8上の逆帯電極性のトナーを静電的除去する。第三クリーニング部100cの第三回収ローラ108には、第三クリーニングブラシローラ107よりも大きな負極性の電圧が印加され、第三クリーニングブラシローラ107に付着した逆帯電極性のトナーを静電的に回収する。なお、第二クリーニング部100bで逆帯電極性のトナーを静電的に除去し、第三クリーニング部100cで正規帯電極性のトナーを静電的に除去するようにしてもよい。
【0027】
ベルトループ内側に配設された3つのクリーニング対向ローラ13,14,15は、各クリーニング部のクリーニングブラシローラ101,104,107との間に中間転写ベルト8を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト8のおもて面と、各クリーニング部のクリーニングブラシローラ101,104,107とが当接するクリーニングニップが形成されている。
【0028】
中間転写ベルト8の表面は、ベルト表面を保護するために、中転潤滑剤塗布装置300により潤滑剤が塗布されている。中転潤滑剤塗布装置300は、ステアリン酸亜鉛塊などの固形潤滑剤302と、固形潤滑剤302と当接し、回転によって固形潤滑剤から掻き取って得た潤滑剤粉末を中間転写ベルト8表面に塗布する塗布部材たる塗布ブラシローラ301とを備えている。本実施形態では中転潤滑剤塗布装置300を備えているが、使用するトナーや中間転写ベルトの材質、表面摩擦係数により、必要ない場合もある。
【0029】
本プリンタは、転写紙Pを収容する給紙カセット31や、給紙カセット31から転写紙Pを給紙路に給紙する給紙ローラ32などを有する給紙部30を備えている。また、給紙部30から送られてきた転写紙を受け入れて二次転写ニップに向けて所定のタイミングで送り出すレジストローラ対33を、上述した二次転写ニップの図中右側方に備えている。
【0030】
また、二次転写ニップから送り出される転写紙Pを受け入れて、その転写紙Pに対してトナー像の定着処理を施す、加熱ローラ41と加圧ローラ42とを有する定着装置40を、上述した二次転写ニップの図中左側方に備えている。また、必要に応じて、現像装置5Y,M,C,Kに対してY,M,C,Kトナーを補給するY,M,C,K用のトナー補給装置も備えている。
【0031】
次に、このように構成したこの実施形態の画像形成装置の動作について説明する。
パーソナルコンピュータ等のホスト装置からこの画像形成装置に画像情報が送られてくると、制御部が、転写ユニット7の駆動ローラ11を矢示A方向へ回転駆動させ、中間転写ベルト8を矢示B方向へ一定速度で回動させる。駆動ローラ11以外の中間転写ベルト8を張り渡している各ローラは、中間転写ベルト8の回動に伴って従動回転する。
【0032】
また、メインモータを駆動して、各プロセスユニット6Y,6M,6C,6Kの感光体1Y,1M,1C,1Kを矢示方向に一定速度で回転駆動させる。
そして、各感光体1Y,1M,1C,1Kの表面を各帯電装置2Y,2M,2C,2Kによって一様に帯電させる。その各感光体1Y,1M,1C,1Kの帯電後の表面に対して、光書込ユニット20からの各色の画像情報に応じたレーザ光LY,LM,LC,LKの照射によって、それぞれ静電潜像を形成する。
【0033】
その各感光体1Y,1M,1C,1Kの表面に形成した静電潜像を現像装置5Y,5M,5C,5Kによって各色のトナーによって現像して、Y,M,C,Kのトナー像を得る。そのY,M,C,Kのトナー像は、前述したY,M,C,K用の各一次転写ニップにおいて中間転写ベルト8の外側の面に順次重ね合わせて一次転写される。それにより、中間転写ベルト8の表面に4色重ね合わせたフルカラーのトナー像が形成される。
【0034】
一方、給紙部30では、給紙ローラ32によって給紙カセット31から用紙等の転写紙Pを1枚ずつ送り出し、それを搬送部によってレジストローラ対33にその先端部が挟み込まれるまで搬送する。そして、中間転写ベルト8上のフルカラーのトナー像に同期させ得るタイミングで、レジストローラ対33が回転駆動して、その転写紙Pを矢示aで示すように二次転写ニップに送り込む。
【0035】
二次転写ニップでは、トナーを中間転写ベルト8から転写紙Pへ動かすような電界が形成されている。そのため、転写紙Pがその二次転写ニップを通過する際に、中間転写ベルト8上のフルカラーのトナー像が転写紙Pに一括して二次転写される。これにより、転写紙Pの表面にフルカラー画像が形成される。
【0036】
フルカラー画像形成後の転写紙Pは、静電吸着力によって二次転写ベルト204に貼り付いて、その回動方向に搬送される。そして、分離ローラ205の曲率分離によって二次転写ベルト204から剥離されて、搬送ベルト装置212へ送られ、搬送ベルト装置212によって定着装置40へ搬送される。
【0037】
定着装置40へ搬送された転写紙Pのフルカラーのトナー像は、定着装置40で定着処理される。定着処理された転写紙Pは、排出ローラ対等によって、機外の排紙トレイ上へ排出される。本実施形態では、搬送ベルト装置212を設け、搬送ベルト装置212により二次転写ニップを抜けた転写紙Pを定着装置40に搬送しているが、二次転写ベルト204により二次転写ニップを抜けた転写紙Pを定着装置40に搬送してもよい。
【0038】
Y,M,C,Kのトナー像をそれぞれ中間転写ベルト8に一次転写した後の感光体1Y,1M,1C,1Kの表面は、ドラムクリーニング装置4Y,4M,4C,4Kによって転写残トナーのクリーニング処理が施される。その後、除電装置で除電された後、再び帯電装置2Y,2M,2C,2Kで一様に帯電され、次の画像形成に備える。
【0039】
また、フルカラーのトナー像を転写紙Pに二次転写した後の中間転写ベルト8の表面は、ベルトクリーニング装置100によって転写残トナーのクリーニング処理がなされた後、中転潤滑剤塗布装置300によって潤滑剤が塗布される。また、二次転写ベルト204の表面も二次転クリーニングブレード209と二次転ベルト清掃ブラシ208によりクリーニングされる。
【0040】
図2は、ベルトクリーニング装置100と、ベルトクリーニング駆動部160とを示す斜視図であり、
図3は、ベルトクリーニング装置100の斜視図であり、
図4は、各クリーニング部100a,100b,100cの斜視図である。
【0041】
図2に示すように、装置の後側には、ベルトクリーニング装置100を駆動するベルトクリーニング駆動部160が配置されている。ベルトクリーニング駆動部160は、駆動源たるモータ161を有している。モータ161の駆動力は、装置側駆動列を介して出力軸162に伝達される。出力軸162の先端には、装置側カップリング163が設けられている。装置側カップリング163は、ベルトクリーニング装置100の入力回転軸164(
図5参照)の後側端部に設けられたクリーニング側カップリングに駆動連結している。
【0042】
ベルトクリーニング装置100の前側端部には、各クリーニング部100a,100b,100cにモータ161の駆動力を伝達するユニット駆動伝達部190を有している。
図4に示すように、各クリーニング部100a,100b,100cの前側側面には、クリーニング駆動伝達部170a,170b,170cを有している。
【0043】
各クリーニング駆動伝達部170a,170b,170cは、入力カップリング171a,171b,182を備えている。第一クリーニング部100aの第一クリーニング駆動伝達部170aおよび第二クリーニング部100bの第二クリーニング駆動伝達部170bの入力カップリング171a,171bは、クリーニングブラシローラ101,104の軸の端部に取り付けられている。
【0044】
クリーニングブラシローラ101,104の軸に設けられたプーリと廃トナー搬送スクリュー110a,110bの軸に設けられたプーリとに掛け渡されたタイミングベルトを介して、モータ161の駆動力が廃トナー搬送スクリュー110a,110bに伝達される。また、クリーニングブラシローラ101,104の軸に設けられたプーリと回収ローラ102,105の軸に設けられたプーリとに掛け渡されたタイミングベルトを介して、モータ161の駆動力が回収ローラ102,105に伝達される。
【0045】
第三クリーニング部100cの第三クリーニング駆動伝達部170cの第三入力カップリング182は、後述するように、非回転軸176(
図10参照)に軸受177a,177b(
図11参照)を介して回転自在に支持されている。第三クリーニング部100cの第三クリーニング駆動伝達部170cは、第三クリーニングブラシローラ107と、第三廃トナー搬送スクリュー110cに駆動力を伝達する。
【0046】
第三回収ローラ108は、第一、第二回収ローラ102,105とは異なり、第三クリーニングブラシローラ107に連れ回りする構成となっており、第三クリーニング駆動伝達部170cの駆動列から駆動力が伝達されない構成となっている。なお、第三クリーニング駆動伝達部170cの詳細については、後述する。
【0047】
図5は、ベルトクリーニング装置100のフレーム130を示す斜視図である。
図5に示すようにフレーム130には、入力回転軸164が回転自在に支持されている。入力回転軸164の後側端部(図中右側)には、装置側カップリング163(
図2参照)に駆動連結するクリーニング側カップリングが設けられている。入力回転軸164の前側端部(図中左側)には、ユニット駆動伝達部190のユニット入力カップリング165b(
図7参照)に駆動力を伝達するユニット出力カップリング165aが設けられている。
【0048】
図6(a)は、ユニット駆動伝達部190を装置前側から見た斜視図であり、
図6(b)は、ユニット駆動伝達部190の前側板金195を取り外した状態を示す斜視図である。また、
図7は、後側板金194を取り外した状態のユニット駆動伝達部190を装置後側から見た斜視図である。なお、
図7では、第三クリーニング部100cの第三クリーニング駆動伝達部170cに駆動力を伝達する駆動列(第三タイミングベルト191c、第三クリーニング出力軸199cおよび第三クリーニング出力軸199cに設けられた駆動伝達部材)については、図示を省略している。
【0049】
ユニット駆動伝達部190の前側板金195には、入力軸199dと、第一クリーニング出力軸199aと、第二クリーニング出力軸199bと、第三クリーニング出力軸199cとが軸受を介して回転自在に支持されている。また、前側板金195には、分岐軸199eがカシメ固定されている。
【0050】
入力軸199dには、ユニット出力カップリング165aに駆動連結するユニット入力カップリング165bと、第三入力プーリ191aと、第一中継プーリ192とが取り付けられている。第三入力プーリ191aには、第三クリーニング出力軸199cに取り付けられた第三出力プーリ191bとの間で架け渡される第三タイミングベルト191cが巻き付いている。第三クリーニング出力軸199cの先端には、後述する第三入力カップリング182に駆動伝達する第三出力カップリング181が取り付けられている。
【0051】
第一中継プーリ192には、分岐軸199eに回転自在に支持された第二中継プーリ196aとの間で架け渡される中継タイミングベルト193が巻き付いている。分岐軸199eには、第二中継プーリ196aに一体成型された分岐ギヤ196bが設けられている。この分岐ギヤ196bには、第一クリーニング出力軸199aに取り付けられた第一クリーニング出力ギヤ197aと、第二クリーニング出力軸199bに取り付けられた第二クリーニング出力ギヤ197bとが噛み合っている。
【0052】
第一クリーニング出力軸199aの先端には、第一クリーニングブラシローラ101の軸端部に取り付けられた第一入力カップリング171a(
図4参照)に駆動連結する第一出力カップリング198aが取り付けられている。第二クリーニング出力軸199bの先端には、第二クリーニングブラシローラ104の軸端部に取り付けられた第二入力カップリング171b(
図4参照)に駆動連結する第二出力カップリング198bが取り付けられている。
【0053】
次に、本実施形態の特徴部について、説明する。
図8は、第三クリーニング部100cの第三クリーニング駆動伝達部170cと、ユニット駆動伝達部190の第三クリーニング駆動伝達部170cへ駆動伝達する駆動列とを示す斜視図である。
図9は、第三クリーニング駆動伝達部170cを構成する部材を取り外した状態の第三クリーニング部100cの斜視図である。
【0054】
第三クリーニング駆動伝達部170cは、第一連結部材たる第三出力カップリング181に駆動連結される駆動伝達部材であり、第二連結部材である第三入力カップリング182を有している。第三入力カップリング182は、第三クリーニング部100cの支持部材たる樹脂ケース111に熱圧入等によってインサートされた非回転軸176に回転自在に支持されている。この樹脂ケース111には、第三クリーニングブラシローラ107の軸107a、第三回収ローラ108の軸108aおよび第三廃トナー搬送スクリュー110cの軸110c1が、軸受を介して回転自在に支持されている。
【0055】
第三入力カップリング182は、プーリ部182aとはす歯部182bとを有している。はす歯部182bには、第三廃トナー搬送スクリュー110cの軸110c1に取り付けられたはす歯歯車174が噛み合っている。プーリ部182aには、第三クリーニングブラシローラ107の軸107aに取り付けられたブラシプーリ173との間に架け渡されるクリーニングタイミングベルト172が巻き付けられている。これにより、第三出力カップリング181から第三入力カップリング182に伝達されたモータ161の駆動力は、第三クリーニングブラシローラ107および第三廃トナー搬送スクリュー110cに伝達され回転駆動する。第三クリーニングブラシローラ107が回転駆動することで、第三回収ローラ108が従動回転する。
【0056】
図10は、第三出力カップリング181と第三入力カップリング182の周辺の概略構成図であり、
図11はその断面図である。
第三クリーニング出力軸199cは、軸受184f,184eによってユニット駆動伝達部190の前側板金195と後側板金194とに回動自在に支持されている。
【0057】
第三クリーニング出力軸199cに設けられた第三出力プーリ191bは、第三クリーニング出力軸199cに圧入された平行ピン186に係合している。これにより、第三出力プーリ191bは、第三クリーニング出力軸199cと一体的に回転するように第三クリーニング出力軸199cに取り付けられる。
【0058】
図11に示すように、第三出力カップリング181は、第三クリーニング出力軸199cの先端が挿入される軸挿入部181dを有している。軸挿入部181dの内径d2は、第三クリーニング出力軸199cの外径d1よりも大きくなっており、第三クリーニング出力軸199cに対して所定角度、首振り可能となっている。
【0059】
第三出力カップリング181を首振り可能とすることで、第三クリーニング出力軸199cと非回転軸176との間に軸心ずれが生じても、第三出力カップリング181が軸方向に対して傾いて第三入力カップリング182に駆動連結できる。
【0060】
また、第三出力カップリング181には、
図12の正面図が示すように、回転方向180°の間隔を開けて、2つの駆動爪部181bが設けられている。これら駆動爪部181bの第三入力カップリング182と軸方向から対向する対向面には、半球状の凸部181aが形成されている。
【0061】
また、これら駆動爪部181bに対して、回転方向に90°位相がずれた位置には、第三クリーニング出力軸199cの先端側に圧入された平行ピン188が係合するピン係合溝181cが設けられている。ピン係合溝181cは、装置前側(ユニット駆動伝達部190側)に窪んだ凹形状の溝である。
【0062】
第三クリーニング出力軸199cの先端側に圧入された平行ピン188をピン係合溝181cに嵌め込むことで、第三出力カップリング181が第三クリーニング出力軸199cと一体的に回転するように第三クリーニング出力軸199cに取り付けられる。また、この平行ピン188により第三出力カップリング181の装置後側(ベルトクリーニング装置側)への移動を規制し、第三クリーニング出力軸199cから第三出力カップリング181が抜けるの止めている。
【0063】
また、
図11に示すように、第三出力カップリング181は、第三クリーニング出力軸199cに嵌め込まれたEリング185により装置前側(ユニット駆動伝達部190側)への移動が規制されている。これにより、平行ピン188とピン係合溝181cとの係合が外れるのを防止でき、良好に第三出力カップリング181を第三クリーニング出力軸199cと一体的に回転させることができる。また、後述するように、第三入力カップリング182が凸部181aに当接したときに、第三入力カップリング182とともに装置前側へ移動するのを防止できる。これにより、第三入力カップリング182が第一軸受177aから脱落するのを防止できる。
【0064】
図11に示すように、第三入力カップリング182は、非回転軸176の先端が挿入される筒状の軸挿入部182cを有しており、この軸挿入部182cの外周にはす歯部182bが形成されている。軸挿入部182cの一端と他端が、軸受177a,177bを介して非回転軸176回転自在に支持されている。これら軸受177a,177bは、内輪と、外輪と、内輪と外輪との間に配置された転動体たる複数のボールとを備える玉軸受である。
【0065】
軸挿入部182cの第三クリーニング部側端部(
図11の左端部)を受ける第一軸受177aは、非回転軸176に設けられている。軸挿入部182cのユニット駆動伝達部190側端部(
図11の右端部)を受ける第二軸受177bは、第三入力カップリング182に設けられている。
【0066】
軸受177a,177bを介して、第三入力カップリング182を非回転軸176に支持することで第三入力カップリング182は、非回転軸176に摺動せずに回転駆動する。よって、第三入力カップリング182の摩耗が抑制され、第三入力カップリング182の耐久性を高めることができる。
【0067】
また、第一軸受177aと第二軸受177bを同一のものを用い、内径および外径を同一としている。第一軸受177aと第二軸受177bの内径を同一にすることで、非回転軸176の外径を軸方向で同一にすることができる。これにより、切削加工等により、非回転軸176に第一軸受177aと第二軸受177bのうち、内径の小さい方の軸受が取り付けられる小径部を設ける必要がなくなり、製造コストを低減することができる。
【0068】
また、第一軸受177aと第二軸受177bの外径を同一にすることで、軸挿入部182cの内径を軸方向で同一にすることができる。これにより、樹脂製の第三入力カップリング182を成型する金型構造の複雑化を抑制でき、製造コストの低減を図ることができる。
さらに、第一軸受177aと第二軸受177bを同一のものとすることで、部品管理コストを低減することができ、さらなる製造コストの低減を図ることができる。
【0069】
軸挿入部182cのユニット駆動伝達部側端部(図中右側端部)には、第二軸受177bの軸挿入部182cから抜けるのを止める抜け止め部182dが設けられている。この抜け止め部182dは、第二軸受177bの非回転の内輪とは対向しないようにして、抜け止め部182dが第二軸受177bに摺動しない構成とするのが好ましい。
【0070】
また、非回転軸176には、第三入力カップリング182の非回転軸176への挿入方向(
図11の左方向、クリーニング部側)の移動を規制する規制部としてのEリング178が取り付けられている。このEリング178は、第二軸受177bに対向するように設けられている。
【0071】
第三入力カップリング182は、後述するように、はす歯部182bとはす歯歯車174との噛み合い部で駆動伝達時に上記挿入方向にスラスト力が働き、上記挿入方向に移動しようとする。第二軸受177bは、軸挿入部182cの上記挿入方向の下流側端部(第三クリーニング部側端部)から軸挿入部182cに入れ込み、上記挿入方向の上流側端部まで移動させる必要がある。そのため、第二軸受177bの軸挿入部182cに対する圧入力が強いと、第二軸受177bを上記挿入方向の上流側端部まで移動させることが困難となる。よって、第二軸受177bは、軸挿入部182cに軽圧入で取り付けられており、抜け止め部182dが無い場合は上記挿入方向のスラスト力で、第三入力カップリング182のみが挿入方向に移動するおそれがある。
【0072】
これに対し、本実施形態では、抜け止め部182dを有することで、はす歯部182bとはす歯歯車174との噛み合い部で上記挿入方向のスラスト力が発生したとき、抜け止め部182dが第二軸受177bに突き当たる。そして、第二軸受177bがEリング178に突き当たる。これにより、第三入力カップリング182の上記挿入方向の移動が、抜け止め部182dがない場合に比べて、良好に規制することができる。
【0073】
なお、Eリング178は、第三入力カップリング182とともに回転する第二軸受177bの外輪とは、対向しないようにし、Eリング178が、第二軸受177bに摺動しない構成とするのが好ましい。
【0074】
図13は、第三入力カップリング182と、非回転軸176とを示す斜視図である。
図13に示すように、爪部挿入部182e内には、2つの駆動受け部182fが、回転方向に180°の間隔を開けて設けられている。第三出力カップリング181の駆動爪部181bは、爪部挿入部182eの駆動受け部182fの間に挿入されることで、第三出力カップリング181と第三入力カップリング182とが駆動連結する。
【0075】
非回転軸176に設けられた第一軸受177aの軸挿入部182cに対する圧入力が強いと、第三入力カップリング182の非回転軸176への組み付けが困難となる。従って、本実施形態では、第一軸受177aは、軸挿入部182cに対して軽圧入としている。そのため、第三入力カップリング182は、軽い力で第一軸受177aに対して相対的に上記挿入方向とは逆方向に移動する。
【0076】
例えば、3つのクリーニング部100a,100b,100cのうちのいずれかを交換する場合にユニット駆動伝達部190をベルトクリーニング装置100から取り外す。上述したように第三出力カップリング181は、第三クリーニング出力軸199cに対して首振り可能に構成されている。そのため、ユニット駆動伝達部190を取り外すときに、第三出力カップリング181が自重により傾いて、駆動爪部181bが、爪部挿入部182eの内周面に接触する場合がある。駆動爪部181bが爪部挿入部182eの内周面に接触することで、駆動爪部181bと爪部挿入部182eの内周面との間で摩擦力が働く。その摩擦力により第三入力カップリング182が、第一軸受177aに対して上記挿入方向とは逆方向(ユニット駆動伝達部190側:
図11の右方向)に移動してしまうおそれがある。その結果、第三入力カップリング182が、第一軸受177aから脱落するおそれがある。また、軸挿入部182cに設けられた第二軸受177bが第三入力カップリング182とともに上記挿入方向とは逆方向に移動し、第二軸受177bが非回転軸176から脱落するおそれもある。また、摩擦力が強い場合は第三入力カップリング182が非回転軸176から抜けるおそれもある。
【0077】
また、ブラシプーリ173の偏心等により、駆動伝達時にクリーニングタイミングベルト172が、上記挿入方向とは逆方向に寄る場合がある。この場合、第三入力カップリング182に上記挿入方向とは逆方向に力が加わり、第三入力カップリング182が、第一軸受177aに対して上記挿入方向とは逆方向に移動してしまうおそれがある。その結果、第三入力カップリング182が、第一軸受177aから脱落するおそれがある。また、軸挿入部182cに設けられた第二軸受177bが第三入力カップリング182とともに上記挿入方向とは逆方向に移動し、第二軸受177bが非回転軸176から脱落するおそれもある。
【0078】
そこで、例えば、第三入力カップリング182の抜け止め部182dに対して上記挿入方向上流側から対向し第三入力カップリング182の上記挿入方向とは逆方向の移動を規制する規制部を設けることが考えらえる。
【0079】
規制部としてEリングを用いる場合は、非回転軸176にEリングを嵌め込む溝を設けるため、非回転軸176を抜け止め部182dよりも上記挿入方向とは逆方向に延ばす必要がある。その結果、非回転軸176の先端が爪部挿入部182e内に位置する。これにより、第三出力カップリング181が傾いたときに、駆動爪部181bが非回転軸176にぶつかり、所望の角度で傾けることができず、軸心ずれが許容できないおそれがある。
【0080】
また、非回転軸176の先端にネジを締結し、非回転軸176の先端とネジの頭部とに挟持固定されたワッシャーを抜け止め部182dに対して上記挿入方向上流側から対向させ、ワッシャーを規制部とすることも考えらえる。ネジの頭部は、爪部挿入部182e内に位置するが、ネジの頭部の外径が非回転軸176の外径よりも短いものを用いることで、第三出力カップリング181が傾いたときに駆動爪部181bがネジの頭部にぶつかるのを抑制できる。
【0081】
しかし、本実施形態のように非回転軸176が樹脂ケース111にインサートされているなど、非回転軸176が支持部材に圧入固定されて支持される構成においては、以下の不具合が生じてしまう。すなわち、ネジを非回転軸176に締結するときのトルクにより、非回転軸176の樹脂ケース111にインサートされているインサート部176aの樹脂ケース111に対する圧入固定状態が解除されるおそれがある。その結果、非回転軸176が樹脂ケース111に対してガタつき、振動や騒音、速度変動が発生するおそれがある。また、最悪の場合は、非回転軸176が樹脂ケース111から脱落するおそれがあるという不具合である。
【0082】
また、ネジを非回転軸176に締結するときのトルクにより、樹脂ケース111が変形するおそれもある。樹脂ケース111が変形することで、樹脂ケース111に支持されている第三クリーニングブラシローラ107が傾いてしまい、中間転写ベルト上のトナーを軸方向で均一に除去できなくなるおそれがある。
【0083】
このように、非回転軸176が樹脂ケース111にインサートされているなど、非回転軸176が支持部材に圧入固定される構成では、非回転軸176の先端にネジを締結し、非回転軸176の先端とネジの頭部とに挟持固定されたワッシャーで規制する構成は採用できない。
【0084】
さらに、非回転軸176に上記挿入方向とは逆方向の移動を規制する規制部を設けた場合は、回転駆動時に第三入力カップリング182がこの規制部に摺動し、第三入力カップリング182が摩耗し、第三入力カップリング182の耐久性が低下するおそれもある。
【0085】
なお、第三入力カップリング182に設けられる第二軸受177bに上記挿入方向上流側からEリングなどの規制部を対向させて、第三入力カップリング182の上記挿入方向とは逆方向の移動を規制することも考えられる。しかし、上述したように、第二軸受177bは、組み付けを容易にするために、軸挿入部182cの内周面に対して軽圧入で取り付けられている。そのため、第三入力カップリングが第二軸受177bに対して挿入方向とは逆方向に相対的に移動し、第三入力カップリング182の上記挿入方向とは逆方向の移動を規制できないおそれがある。
【0086】
そこで、本実施形態では、はす歯部182bと、駆動爪部181bに設けた半球状の凸部181aとにより第三入力カップリング182の挿入方向とは逆方向への移動を規制した。
【0087】
はす歯部182bとはす歯歯車174との噛み合い部で駆動伝達時に上記挿入方向にスラスト力が働くようにはす歯部のはす歯を捩じっている。具体的には、
図13に示すように、はす歯部182bのはす歯を、上記挿入方向下流側が上流側に比べて回転駆動方向(図中矢印A)の下流側に位置するような捩じれとしている。これにより、はす歯部182bとはす歯歯車174との噛み合い部で駆動伝達時に上記挿入方向にスラスト力が働く。
【0088】
駆動伝達時に第三入力カップリング182の非回転軸176への挿入方向にスラスト力が働くはす歯部182bを第三入力カップリング182に設けることで、駆動伝達時の第三入力カップリング182の上記挿入方向とは逆方向への移動を、挿入方向に働くスラスト力で規制することができる。これにより、駆動伝達時の第三入力カップリング182の第一軸受177aからの脱落を防止できる。また、軸挿入部182cに設けられた第二軸受177bの非回転軸176からの脱落も防止できる。
【0089】
また、はす歯部182bのはす歯と、はす歯歯車174のはす歯とは軸方向にも対向している。よって、ユニット駆動伝達部190を取り外すときの駆動爪部181bと爪部挿入部182eの内周面との摩擦力による第三入力カップリング182の第一軸受177aに対する上記挿入方向とは逆方向の移動が、はす歯部182bのはす歯がはす歯歯車174のはす歯に突き当たることで規制される。これにより、第三入力カップリング182の第一軸受177aからの脱落を防止できる。また、軸挿入部182cに設けられた第二軸受177bの非回転軸176からの脱落も防止できる。また、第三入力カップリング182の非回転軸176からの抜けも防止できる。
【0090】
また、何等かの理由で通常時の回転駆動方向とは逆方向に第三入力カップリング182が回転すると、はす歯部182bとはす歯歯車174との噛み合い部で上記挿入方向とは逆方向にスラスト力が働く。その結果、第三入力カップリング182が、上記挿入方向とは逆方向に移動するおそれがある。
【0091】
しかし、本実施形態では、駆動爪部181bの第三入力カップリング182と軸方向から対向する対向面に設けた半球状の凸部181aが、第三入力カップリング182に突き当たる。これにより、凸部181aにより第三入力カップリング182の上記挿入方向とは逆方向の移動が規制される。
【0092】
具体的には、
図11に示すように、凸部181aと、第三入力カップリング182との間の隙間L2が、次の2つの軸方向の長さL1,L3のうち、短い方の長さの半分以下である。上記L1は、軸挿入部182cの挿入方向下流側部部から第一軸受177aの挿入方向上流側端部までの軸方向長さである。上記L3は、非回転軸176の先端から第二軸受177bの挿入方向下流側端部までの長さである。これにより、通常時の回転駆動方向とは逆方向に第三入力カップリング182が回転した場合でも、第三入力カップリング182が第一軸受177aから脱落するのを防止できる。また、第二軸受177bが第三入力カップリングとともに移動して非回転軸176から脱落するするのを防止できる。
【0093】
また、本実施形態では、凸部181aを半球状とし、凸部181aの表面を球面状としている。これにより、凸部181aと第三入力カップリング182との接触が点接触となる。その結果、線接触で第三入力カップリング182に接触する場合に比べて、第三出力カップリング181をスムーズに傾かせることができ、軸心ずれを良好に許容することができる。これにより、線接触する場合に比べて、速度変動を抑えることができる。
【0094】
このように、本実施形態では、非回転軸176に第三入力カップリング182の上記挿入方向とは逆方向の移動を規制する規制部を設けずに、第三入力カップリング182の上記挿入方向とは逆方向の移動を規制することができる。これにより、非回転軸176に第三入力カップリング182の上記挿入方向とは逆方向の移動を規制する規制部を設けた不具合(非回転軸176のインサート部176aの樹脂ケースに対する圧入固定の解除、駆動爪部181bが非回転軸176に突き当たり軸心ずれの許容量の低下等)が生じることがない。
【0095】
なお、減速比が大きく、通常時の回転駆動方向とは逆方向への回転には大きなトルクが必要で、通常時の回転駆動方向とは逆方向へ回動することはほぼない構成の場合は、凸部181aは無くてもよい。また、爪部挿入部182eの内径が大きく、ユニット駆動伝達部190を取り外すときに、駆動爪部181bが爪部挿入部182eの内周面に接触することがない構成の場合は、はす歯部を平歯とし、凸部181aのみで第三入力カップリング182の上記挿入方向と逆方向の移動を規制するようにしてもよい。
【0096】
一般的に、第一軸受177aおよび第二軸受177bは、第三入力カップリング182および非回転軸176のいずれか一方に設けられる構成である。
図14(a)に示すように、第一軸受177a、第二軸受177bが第三入力カップリング182の軸挿入部182cに設けられる構成は、以下の不具合が発生するおそれがある。すなわち、各軸受177a,177bは、組み付けの容易性から、軸挿入部182cに軽圧入で組み付けられており、軽い力で各軸受177a,177bは軸挿入部182cに対して相対的に移動する。
【0097】
そのため、第三入力カップリング182を非回転軸176から取り外すとき、非回転軸176と第一軸受177aの内周面との摩擦力によって、第一軸受177aが第三入力カップリング182に対して挿入方向に相対的移動するおそれがある。その結果、第一軸受177aが軸挿入部182cから脱落するおそれがある。この脱落が非回転軸176の先端で起こった場合は、第一軸受177aが画像形成装置内に落下し、落下した第一軸受177aの取り出しに時間を要する場合がある。
【0098】
なお、第二軸受177bについては、軸挿入部182cの挿入方向上流側端部に設けられている。そのため、第三入力カップリング182を非回転軸176から取り外すときに、非回転軸176と第二軸受177bの内周面との摩擦力によって軸挿入部182cに対して相対的に挿入方向に多少移動しても、軸挿入部182cから脱落することは、ほぼない。
【0099】
図14(b)に示すように、第一軸受177a、第二軸受177bが非回転軸176に設けられる構成の場合は、以下の不具合がある。組み付けの容易性から、第一軸受177a、第二軸受177bは、非回転軸176に対して軽圧入で組み付けられる。そのため、第三入力カップリング182を非回転軸176から取り外すときに、軸挿入部182cの内周面と第二軸受177bの外周面との摩擦力によって、第二軸受177bが非回転軸176に対して相対的に挿入方向とは逆方向に移動する。その結果、第二軸受177bが第三入力カップリングとともに非回転軸176から取り外されるおそれがある。そして、第三入力カップリング182を非回転軸176から取り外した後に、軸挿入部182cが下方に位置するように第三入力カップリング182を傾けた場合に第二軸受177bが軸挿入部182cから、画像形成装置内に落下するおそれがある。
【0100】
なお、第一軸受177aについては、非回転軸176の第一軸受177aと第二軸受177bとの間に取り付けられた第三入力カップリング182の挿入方向の移動を規制するEリング178により、軸挿入部182cの内周面と第一軸受177aの外周面との摩擦力による挿入方向とは逆方向の移動が規制される。従って、第一軸受177aについては、第三入力カップリングの取り外し時に非回転軸176から外れることはない。
【0101】
以上のように、
図14(a)に示す構成では、第一軸受177a、
図14(b)に示す構成では、第二軸受177bが画像形成装置内に落下するおそれがある。
これに対し、本実施形態では、
図15に示すように、第一軸受177aは、非回転軸176に取り付け、第二軸受177bは、第三入力カップリングの軸挿入部182cに取り付けた。
【0102】
これにより、第一軸受177aについては、非回転軸176の第一軸受177aと第二軸受177bとの間に取り付けられたEリング178により、軸挿入部182cの内周面と第一軸受177aの外周面との摩擦力による挿入方向とは逆方向の移動が規制される。従って、第一軸受177aについては、第三入力カップリング182の取り外し時に非回転軸176から外れることはない。
【0103】
また、第二軸受177bについては、軸挿入部182cの挿入方向上流側端部に設けられている。そのため、非回転軸176と第一軸受177aの内周面との摩擦力によって軸挿入部182cに対して相対的に挿入方向に多少移動しても、軸挿入部182cから脱落することはほぼない。
【0104】
このように、第一軸受177aを非回転軸176に取り付け、第二軸受177bを、第三入力カップリング182に取り付けることで、以下の効果を得ることができる。すなわち、第三入力カップリング182を非回転軸176から取り外すときに、軸受177a,177bが画像形成装置内に落下するのを良好に抑制することができるという効果である。
【0105】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。上述では、ベルトクリーニング装置100の駆動伝達部に本発明を適用したが、例えば、現像装置の現像ローラや複数の搬送スクリューに駆動力を伝達する現像装置の駆動伝達部の樹脂ケースにインサートされた非回転軸に軸受を介して取り付けられた駆動伝達部材等にも適用することができる。
【0106】
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
非回転軸176に回転可能に支持された第三入力カップリング182などの駆動伝達部材を備える駆動伝達装置において、非回転軸176は、樹脂ケース111などの支持部材に圧入固定されており、非回転軸176には、駆動伝達部材の非回転軸への挿入方向の位置を規制するEリング178などの規制部を有し、駆動伝達部材は、はす歯部182bを有し、はす歯部182bのはす歯を、駆動伝達時に挿入方向にスラスト力が働くように捩じっている。
これによれば、実施形態で説明したように、駆動伝達時に挿入方向にスラスト力が働くようにはす歯を捩じることで、駆動伝達時に駆動伝達部材が挿入方向とは逆方向の移動を挿入方向のスラスト力で規制する。また、はす歯の歯同士が軸方向にも対向しているので、非回転駆動時の駆動伝達部材の挿入方向とは逆方向の移動も規制できる。これにより、駆動伝達部材の非回転軸からの抜けや、駆動伝達部材を受ける軸受からの脱落を防止できる。よって、段付きネジを非回転軸の先端に締結して駆動伝達部材の非回転軸からの抜けや、軸受からの脱落を防止するものとは異なり、非回転軸が圧入固定されている部材の変形や、非回転軸の圧入固定が解除されるのを防止できる。
また、駆動伝達部材の挿入方向の位置を規制する規制部を有しているので、駆動伝達時にはす歯の挿入方向のスラスト力により駆動伝達部材の挿入方向に移動することもなく、駆動伝達部材を規定の位置に位置させることができる。
【0107】
(態様2)
態様1において、駆動伝達部材は、第三クリーニング出力軸199cなどの回転軸に支持された第三出力カップリング181などの第一連結部材に駆動連結される第三入力カップリング182などの第二連結部材であり、第一連結部材の第二連結部材に軸方向から対向する対向部に凸部181aなどの凸形状部を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、凸部181aなどの凸形状部により第三入力カップリング182などの第二連結部材の上記挿入方向とは逆方向の移動を規制することができる。
【0108】
(態様3)
非回転軸176に回転可能に支持された第三入力カップリング182などの駆動伝達部材を備える駆動伝達装置において、駆動伝達部材は、第三クリーニング出力軸199cなどの回転軸に支持された第三出力カップリング181などの第一連結部材に駆動連結される第三入力カップリング182などの第二連結部材であり、非回転軸176は、樹脂ケース111などの部材に圧入固定されており、第一連結部材の第二連結部材に軸方向から対向する対向部に凸部181aなどの凸形状部を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、凸部181aなどの凸形状部により第三入力カップリング182などの第二連結部材の上記挿入方向とは逆方向の移動を規制することができる。よって、段付きネジを非回転軸の先端に締結して駆動伝達部材の挿入方向とは逆方向の移動を規制するものとは、異なり、非回転軸が圧入固定されている部材の変形や、非回転軸の圧入固定が解除されるのを防止できる。
【0109】
(態様4)
態様2または3において、第三出力カップリング181などの第一連結部材は、第三クリーニング出力軸199cなどの回転軸の軸方向に対して所定角度傾き可能に設けられており、凸部181aなどの凸形状部の表面は、球面状である。
これによれば、実施形態で説明したように、凸部181aなどの凸形状部の第三入力カップリング182などの第二連結部材との接触を点接触にすることができる。これにより、第二連結部材と線接触する場合に比べて、凸形状部が第二連結部材に接触した状態で、スムーズに第一連結部材を傾かせることができる。その結果、線接触の場合に比べて、良好に、回転軸と非回転軸176との間の軸心ずれを許容でき、損度変動を抑制することができる。
【0110】
(態様5)
態様1乃至4いずれかにおいて、第三入力カップリング182などの駆動伝達部材の挿入方向の端部を受ける第一軸受177aと、非回転軸176の先端に配置されて駆動伝達部材を受ける第二軸受177bとを有し、第一軸受177aは、非回転軸176に設け、第二軸受177bは、駆動伝達部材に設けた。
これによれば、
図15を用いて説明したように、第三入力カップリング182などの駆動伝達部材を非回転軸176から取り外すときに、第一軸受177aおよび第二軸受177bが画像形成装置のなどの装置内に落下するのを抑制することができる。
【0111】
(態様6)
態様5において、第一軸受177aと第二軸受177bの内径および外径は、同一である。
これによれば、実施形態で説明したように、非回転軸176の外径、および、第三入力カップリング182などの駆動伝達部材の軸受177a,177bが挿入される軸挿入部182cの内径を軸方向で一定にできる。これにより、非回転軸176に切削加工を施して小径部を設けたり、樹脂製の駆動伝達部材を成型する成型金型が複雑化したりするのを抑制でき、製造コストを抑えることができる。
【0112】
(態様7)
態様2乃至4いずれかにおいて、第三入力カップリング182などの第二連結部材の挿入方向の端部を受ける非回転軸176に設けられた第一軸受177aと、非回転軸176の先端に位置し、第二連結部材を受ける第二連結部材に設けられた第二軸受177bとを有し、第二連結部材の凸部181aなどの凸形状部との隙間L2は、第二連結部材の挿入方向の端部から第一軸受177aの挿入方向とは逆方向端部までの長さL1と、非回転軸176の先端から第二軸受177bの挿入方向端部までの長さL3のうち、小さい方の長さの半分以下である。
これによれば、実施形態で説明したように、第三入力カップリング182などの第二連結部材が第一軸受177aから脱落するのを防止し、かつ、第二軸受177bが非回転軸176から脱落するのを防止することができる。
【0113】
(態様8)
態様1乃至7いずれかにおいて、第三入力カップリング182などの駆動伝達部材の挿入方向の端部を受ける第一軸受177aと、非回転軸176の先端に配置されて駆動伝達部材を受ける第二軸受177bとを有し、駆動伝達部材は、第二軸受177bと挿入方向上流側から対向する抜け止め部182dなどの対向部を有する。
これによれば、実施形態で説明したように、第二軸受177bを介してEリング178などの規制部により第三入力カップリング182などの駆動伝達部材の挿入方向の移動を規制することができる。
【0114】
(態様9)
第三クリーニングブラシローラ107などの回転体と、回転体にモータ61などの駆動源からの駆動力を伝達する駆動伝達手段とを備えた画像形成装置において、駆動伝達手段として、態様1乃至7いずれかの駆動伝達装置を用いた。
これによれば、回転体に良好の駆動力を伝達することができる。
【符号の説明】
【0115】
8 :中間転写ベルト
13 :クリーニング対向ローラ
14 :クリーニング対向ローラ
15 :クリーニング対向ローラ
100 :ベルトクリーニング装置
100a :第一クリーニング部
100b :第二クリーニング部
100c :第三クリーニング部
101 :第一クリーニングブラシローラ
102 :第一回収ローラ
103 :第一掻き取りブレード
104 :第二クリーニングブラシローラ
105 :第二回収ローラ
106 :第二掻き取りブレード
107 :第三クリーニングブラシローラ
107a :第三クリーニングブラシローラの軸
108 :第三回収ローラ
108a :第三回収ローラの軸
109 :第三掻き取りブレード
110a :第一廃トナー搬送スクリュー
110b :第二廃トナー搬送スクリュー
110c :第三廃トナー搬送スクリュー
110c1 :第三廃トナー搬送スクリューの軸
111 :樹脂ケース
130 :フレーム
161 :モータ
162 :出力軸
163 :装置側カップリング
164 :入力回転軸
165a :ユニット出力カップリング
165b :ユニット入力カップリング
170a :第一クリーニング駆動伝達部
170a :クリーニング駆動伝達部
170b :第二クリーニング駆動伝達部
170c :第三クリーニング駆動伝達部
171a :第一入力カップリング
171b :第二入力カップリング
172 :クリーニングタイミングベルト
173 :ブラシプーリ
174 :はす歯歯車
176 :非回転軸
176a :インサート部
177a :第一軸受
177b :第二軸受
178 :Eリング(規制部)
181 :第三出力カップリング(第一連結部材)
181a :凸部(凸形状部)
181b :駆動爪部
181c :ピン係合溝
181d :軸挿入部
182 :第三入力カップリング(第二連結部材、駆動伝達部材)
182a :プーリ部
182b :はす歯部
182c :軸挿入部
182d :抜け止め部(対向部)
182e :爪部挿入部
182f :駆動受け部
190 :ユニット駆動伝達部
191a :第三入力プーリ
191b :第三出力プーリ
191c :第三タイミングベルト
192 :第一中継プーリ
193 :中継タイミングベルト
194 :後側板金
195 :前側板金
196a :第二中継プーリ
196b :分岐ギヤ
197a :第一クリーニング出力ギヤ
197b :第二クリーニング出力ギヤ
198a :第一出力カップリング
198b :第二出力カップリング
199a :第一クリーニング出力軸
199b :第二クリーニング出力軸
199c :第三クリーニング出力軸
199d :入力軸
199e :分岐軸
L1 :軸挿入部の挿入方向下流側部部から第一軸受の挿入方向上流側端部までの軸方向長さ
L2 :凸部と、第三入力カップリングとの間の隙間
L3 :非回転軸の先端から第二軸受の挿入方向下流側端部までの長さ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0116】