(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092493
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】発光装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01S 5/0239 20210101AFI20240701BHJP
H01S 5/02315 20210101ALI20240701BHJP
【FI】
H01S5/0239
H01S5/02315
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208462
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】笠井 久嗣
(72)【発明者】
【氏名】千葉 昇行
【テーマコード(参考)】
5F173
【Fターム(参考)】
5F173MC18
5F173MD12
5F173MD23
5F173MD43
5F173MD59
5F173MD64
5F173ME22
5F173ME32
(57)【要約】
【課題】発光素子を配置する支持体を、アンチヒューズ構造を構成し得る部材と共有することによって、より効果的にアンチヒューズ構造の放熱を行うことができる発光装置を提供することを目的とする。
【解決手段】支持体と、前記支持体の表面に配置された金属膜と、前記金属膜の上面に直接接して配置された絶縁膜と、上面視で前記絶縁膜と重ならないように前記金属膜の上面に配置された発光素子と、前記絶縁膜の上に配置された電極とを備える発光装置。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体と、
前記支持体の表面に配置された金属膜と、
前記金属膜の上面に直接接して配置された絶縁膜と、
上面視で前記絶縁膜と重ならないように前記金属膜の上面に配置された発光素子と、
前記絶縁膜の上に配置された電極とを備える発光装置。
【請求項2】
前記支持体は、複数材料の積層構造からなる請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記発光素子は、レーザダイオードである請求項1に記載の発光装置。
【請求項4】
前記電極に接続された複数の導電性ワイヤを備える請求項1に記載の発光装置。
【請求項5】
前記発光素子はレーザダイオードであり、
上面視において、前記絶縁膜は、前記レーザダイオードが出射するレーザ光の光軸を含む仮想直線を避けた領域に配置されている請求項1に記載の発光装置。
【請求項6】
前記仮想直線と直交する方向からの側面視において、
前記絶縁膜は、前記発光素子と重なる領域及び重ならない領域の両方を有する請求項5に記載の発光装置。
【請求項7】
前記金属膜の前記上面に隣接する側面、前記絶縁膜及び前記発光素子の少なくとも一部は、外部に露出している請求項1に記載の発光装置。
【請求項8】
上面視で、前記電極は、前記絶縁膜に囲まれている、請求項1に記載の発光装置。
【請求項9】
支持体を準備し、
前記支持体の表面に金属膜を配置し、
発光素子を準備し、
前記金属膜の上面に直接接して絶縁層を形成し、前記絶縁層を所定の形状に加工して絶縁膜を得、
前記絶縁膜の上に電極を形成し、
上面視で前記絶縁膜と重ならないように、前記金属膜の上面に前記発光素子を配置することを含む発光装置の製造方法。
【請求項10】
前記発光素子はレーザダイオードであり、
前記レーザダイオードと前記絶縁膜とを、出射するレーザ光の光軸を含む仮想直線が、前記絶縁膜を避けるように、それぞれ配置する請求項9に記載の発光装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、直列又は並列に接続した複数の発光素子等を搭載した発光装置が用いられている。例えば、発光素子などが通電不能となった際、自らが絶縁破壊を起こすことによって新たな通電経路となるアンチヒューズ素子を発光素子とともに併設した発光装置が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ワイヤ等の電流供給部材によってアンチヒューズ素子に給電を行う場合、その絶縁破壊部分に電流が集中することとなり、絶縁破壊部周辺の温度が高くなり電流供給部材が溶融するなどの不具合が懸念される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願において開示される発光装置は、
支持体と、
前記支持体の表面に配置された金属膜と、
前記金属膜の上面に直接接して配置された絶縁膜と、
上面視で前記絶縁膜と重ならないように前記金属膜の上面に配置された発光素子と、
前記絶縁膜の上に配置された電極と、を備える。
また、本願において開示される発光装置の製造方法は、
支持体を準備し、
前記支持体の表面に金属膜を配置し、
発光素子を準備し、
前記金属膜の上面に直接接して絶縁層を形成し、前記絶縁層を所定の形状に加工して絶縁膜を得、
前記絶縁膜の上に電極を形成し、
上面視で前記絶縁膜と重ならないように、前記金属膜の上面に前記発光素子を配置することを含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、発光素子を配置する支持体を、アンチヒューズ構造を構成し得る部材と共有することによって、より効果的にアンチヒューズ構造の放熱を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】
図1Aの他の変形例を示す発光装置の上面図である。
【
図4A】実施形態1の発光装置を用いた光源装置から蓋部を取り除いた上面図である。
【
図4C】
図4Aの光源装置に蓋部と光学部材を取りつけた斜視図である。
【
図5】
図4Aの変形例を示す光源装置から蓋部を取り除いた上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態を説明する。ただし、示される形態は、本発明の技術思想が具体化されたものではあるが、本発明を限定するものではない。以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、重複した説明は適宜省略することがある。各図面が示す部材の大きさ及び位置関係等は、理解の便宜を図るために誇張していることがある。
以下の説明においては、支持体に対して発光素子が配置された側を上と称する。上面視とは、発光素子が配置された側から見た場合を指す。
【0009】
実施形態1:発光装置
実施形態1の発光装置30は、
図1A及び1Bに示すように、支持体12と、支持体12の表面に配置された金属膜11と、金属膜11の上面に直接接して配置された絶縁膜13と、上面視で絶縁膜13と重ならないように、金属膜11の上面に配置された発光素子14と、絶縁膜13の上に配置された電極15とを備える。
このような構成を備えることにより、発光素子14を載置する支持体12を、アンチヒューズ構造を構成し得る部材と共有することができ、アンチヒューズ構造の占有面積を縮小することができ、発光装置30の小型化を図ることができる。ここで、アンチヒューズ構造とは、初期状態では非導通状態であって、一定の電圧が印加された場合に絶縁破壊を起こし、その後は導電経路として動作する構造のことを指す。また、アンチヒューズ構造の絶縁破壊部分には電流が集中し、絶縁破壊部周辺の温度が高くなり得るが、支持体12を利用することによって、効果的に放熱性を向上させることが可能となる。その結果、絶縁破壊部周辺に導電性ワイヤ27等の電流供給部材があった場合にも、熱に起因する電流供給部材の溶断を抑制することができる。さらに、支持体12の金属膜11を電極として機能させることが可能となるために、煩雑なダイボンド工程を回避することができる。
【0010】
(支持体12)
支持体12は、後述する発光素子14を載置するための部材である。支持体12は、サブマウントとして機能し得る部材である。支持体12は、その表面に金属膜11が配置されている。ここでの表面とは、少なくとも支持体12の上面に金属膜11が配置されていればよく、支持体12の上面の全面でもよいし、一部でもよい。また、支持体12の上面に隣接する側面に金属膜11が配置されていてもよい。
支持体12は、2つの接合面を有する形状であることが挙げられ、2つの接合面が互いに平行な円柱、四角柱等の多角形柱の形状であることが好ましい。なかでも、支持体12は、直方体であるものが好ましい。ただし、支持体12の接合面において、後述する発光素子14が配置される領域以外において、凹凸等が配置されていてもよい。支持体12は、載置する発光素子14等の大きさ、最終的に得ようとする発光装置30の大きさ等を考慮して、その大きさ及び厚みを設定することができる。例えば、支持体12の上面視における大きさは、600μm以上1200μm以下×1400μm以上1800μm以下が挙げられる。支持体12の厚みは、例えば、200μm以上400μm以下が挙げられる。
【0011】
支持体12は、例えば、
図1A及び1Bに示すように、複数材料の積層構造であってもよく、例えば、
図2A及び2Bに示すように、1つの材料からなる単層構造であってもよい。支持体12が1つの材料からなる場合は、例えば、セラミックス、金属または合金の単層構造であってもよく、セラミックス、金属または合金の層を含む積層構造で構成されていてもよい。セラミックスとしては、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素等が挙げられる。支持体12が複数材料の積層構造からなる場合、同一の材料からなる複数の層を積層して支持体12を形成してもよいし、材料が異なる複数の層を積層して支持体12を形成してもよい。セラミックス以外の材料層としては、例えば、Au、Pt、Pd、Rh、Ru、Ni、W、Mo、Cr、Ti、Al、Cu、Ta等の金属もしくはこれらの合金又はシリコン、SiC等の半導体を含む単層構造又は積層構造が挙げられる。支持体12がセラミックス等の良好な放熱性を有する材料を含む場合、その上に配置する発光素子14およびアンチヒューズ構造等に起因する熱を効果的に放熱させることができる。
図1Bでは、支持体12は、後述する絶縁膜13側から、銅による金属層12a、AlNによるセラミックス層12b及び銅による金属層12aによる積層構造で構成されている。
図2Bでは、支持体12は、銅による単層構造で構成されている。なお、銅は、酸化されやすいという性質から、後述する金属膜11によって、その全表面が被覆されていてもよい。また、金属層12aとセラミックス層12bとの間に、金属膜11aおよび金属膜11bが配置されていてもよい。
【0012】
(金属膜11)
金属膜11は、支持体12の表面に形成されている。金属膜11は、支持体12の材料にかかわらず、支持体12の表面に直接接して配置されていることが好ましい。言い換えると、支持体12の表面には、金属膜11を含む複数の材料層が配置されていることが好ましい。このような構成によって、支持体12と金属膜11の密着性を確保できる。また、金属膜11に配置する部材から発生する熱を効果的に支持体12に伝達することができる。
金属膜11は、上面視で、1つの支持体12の表面、特に上面に、1つのみ配置されていてもよいし、複数配置されていてもよい。
金属膜11は、例えば、アンチヒューズ構造の電極として機能し得る。金属膜11は、Au、Pt、Pd、Rh、Ru、Ir、Ni、W、Mo、Cr、V、Ti、Zr、Hf、Al、Cu、Ta、Si等の金属又はこれらの合金を含む単層構造又は積層構造によって形成することができる。具体的にはRh/Pt/Au、Ni/Pt/Au、Ti/Ru/Ti、Ti/Al-Si/Ta/Ru、Rh/Ni/Au、Pt/Au/Ti、Pt/Au/Cr、Ti/Pt/Au、Ti/Pt/Au/Ti、Pt/Au/V、Pt/Au/Ni、Pt/Au/Zr、Pt/Au/Hf等の積層構造とすることができる。積層構造である場合、後述する絶縁膜13側に配置される金属は絶縁膜13との密着性のよい金属であることが好ましく、例えばTi、V、Cr、Ni、Zr、Hfであることが好ましい。支持体12の上面に配置される金属膜11は、例えば、支持体12側から順にTi/Pt/Auであるような積層体の上に、絶縁膜13を設ける部分のみに更にTi膜を積層したような膜であってよい。このような構成とすることで、金属膜11と絶縁膜13との密着性を向上させることができる。
金属膜11の厚みは、例えば、300nm以上1000nm以下が挙げられる。
【0013】
金属膜11が支持体12の上面にのみ配置されている場合には、金属膜11の少なくとも一部が外部に露出していることが好ましい。また、
図1Bに示すように、金属膜11が支持体12の側面まで配置されている場合には、支持体12の側面上の金属膜11及び/又は支持体12上面上の金属膜11は、少なくとも一部が外部に露出していることが好ましい。言い換えると、これら金属膜11の少なくとも一部には、別の部材が被覆していないことが好ましい。このような構成とすることで、金属膜11の放熱性を向上させることができる。また、支持体12の上面上の金属膜11の少なくとも一部が外部に露出していることで、金属膜11の一部に導電性ワイヤ27等を設けるスペースを確保することができる。
【0014】
さらに、
図1Bに示すように、支持体12には、上面及び側面に配置された金属膜11のみならず、金属層12aとセラミックス層12bとの間の金属膜11a、11b及び支持体12の下面側の金属膜11cが配置されていてもよい。ここで、金属膜11a、11b、11cは、支持体12の上面の金属膜11と同じ材料で構成されていてもよいし、一部又は全部が異なる材料で構成されていてもよい。
【0015】
(発光素子14)
発光素子14は、支持体12の金属膜11の上面に配置されている。この場合、1つの発光素子14が、1つの支持体12の上に配置されていることが好ましい。発光素子14が複数存在する場合には、複数の発光素子14が、1つの支持体12の上に配置されていてもよい。また、1つの支持体12の上に1つの金属膜11が配置されている場合には、1つの金属膜11の上に1つ又は複数の発光素子14が配置されていてもよい。さらに、1つの支持体12の上に複数の金属膜11が配置されている場合には、各金属膜11の上に1つ又は複数の発光素子14が配置されていてもよい。
発光素子14は、発光ダイオード、レーザダイオード等を用いることができる。なかでも、発光素子は、レーザダイオード(以下、「レーザダイオード14」ということがある。)が好ましい。
発光素子、特にレーザダイオード14は、上面視で長方形の外形を有する端面出射型のものが挙げられる。この場合、長方形の2つの短辺のうちの一辺と交わる側面が、レーザダイオード14から出射される光の出射端面となる。
レーザダイオード14が上面視で長方形である場合、短辺の長さは例えば100μm以上200μm以下、長辺の長さは1000μm以上1500μm以下、厚みは70μm以上100μm以下が挙げられる。
なお、レーザダイオード14としては、端面出射型の半導体レーザ素子の代わりに、VCSEL(Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser)素子のような面発光型の半導体レーザ素子を用いてもよい。
レーザダイオード14から出射される光(レーザ光)は拡がりを有し、光の出射端面と平行な面において楕円形状のファーフィールドパターン(以下「FFP」という。)を形成する。FFPとは、出射端面から離れた位置における出射光の形状及び光強度分布である。ここで、FFPの楕円形状の中心を通る直線を、レーザダイオード14の光軸と呼ぶ。また、FFPの楕円形状の中心を通る光、言い換えると、FFPの光強度分布においてピーク強度の光を、光軸を進む光と呼ぶ。FFPの光強度分布において、ピーク強度値に対して1/e2以上の強度を有する光を、主要部分の光と呼ぶ。レーザダイオード14から出射される光のFFPの形状は、活性層を含む複数の半導体層の層方向よりも、それに垂直な積層方向の方が長い楕円形状である。層方向をFFPの水平方向、積層方向をFFPの垂直方向という。FFPの光強度分布に基づき、光強度分布の半値全幅に相当する角度を、そのレーザダイオード14の光の拡がり角とする。FFPの垂直方向における光の拡がり角を垂直方向の拡がり角、FFPの水平方向における光の拡がり角を水平方向の拡がり角という。
【0016】
レーザダイオード14は、例えば、青色の光、つまり発光ピーク波長が420nm~494nmの範囲内にある光を出射するレーザダイオード、緑色の光、つまり発光ピーク波長が495nm~570nmの範囲内にある光を出射するレーザダイオード、赤色の光、つまり発光ピーク波長が605nm~750nmの範囲内にある光を出射するレーザダイオード、また、これら以外の光、例えば、発光ピーク波長が420nm以下の範囲にある紫外光や、発光ピーク波長が750nm以上の範囲にある赤外光を出射するレーザダイオードを採用することができる。
青色の光を発するレーザダイオード及び緑色の光を発するレーザダイオードとしては、窒化物半導体を含むレーザダイオードが挙げられる。窒化物半導体は、例えば、GaN、InGaN、及びAlGaN等の半導体層を用いることができる。赤色の光を発するレーザダイオードは、InAlGaP系、GaInP系、AlGaAs系の半導体層を含むものが挙げられる。
レーザダイオード14は、1つのエミッターを有するシングルエミッター、2つ以上のエミッターを有するマルチエミッター等のいずれであってもよい。レーザダイオード14が複数のエミッターを有する場合、それぞれのエミッターに係る出射端面から、楕円形状のFFPを形成するレーザ光が出射される。
発光素子、特に、レーザダイオード14は、放熱性等の観点から、サブマウントとして機能する支持体12の表面に配置された金属膜11の上に配置されている。この場合、レーザダイオード14は、その出射端面が、支持体12の一端側に配置されることが好ましく、一端に一致するように配置されることがより好ましい。これにより、出射されるレーザ光が、支持体12に遮られることを回避することができる。また、レーザダイオード14と支持体12の接合面積を十分に確保することができるため、レーザダイオード14を効率よく放熱することができる。レーザダイオード14の少なくとも一部は、外部に露出していることが好ましい。これにより、レーザダイオード14の放熱性を高めるとともに、レーザダイオード14上に導電性ワイヤ27等の部材を設けるスペースを確保できる。上面視において、レーザダイオード14は、支持体12の金属膜11上において、後述する絶縁膜13と重ならない位置に配置されている。
【0017】
発光素子14は、支持体12の金属膜11の上に、例えば、金属接合材16等によって、接合されている。金属接合材16としては、AuSnなどの金属ろう、金属ペースト、はんだ等が挙げられる。
なお、後述するように、発光装置30が保護素子25としてツェナーダイオード等を備える場合には、
図3に示すように、金属膜11の上に、発光素子14及び絶縁膜13と重ならないように、ツェナーダイオード等の保護素子25を配置してもよい。この場合、保護素子25も、金属膜11の上に、例えば、金属接合材16等によって、接合することができる。
【0018】
(絶縁膜13)
絶縁膜13は、支持体12の表面の金属膜11の上面に直接接して配置されている。ここで、「直接接して」とは、金属膜11と絶縁膜13の間に接合のための接着剤層が介在しておらず、金属膜11と絶縁膜13が密接していることを指す。金属膜11と絶縁膜13を密接させて設けるための方法としては、例えば、金属膜11の上に絶縁膜13の原料を堆積させる方法や、金属膜11と絶縁膜13を原子拡散接合により接合する方法等が挙げられる。絶縁膜13の平面形状は、支持体12の形状及び大きさ等によって適宜設定することができる。絶縁膜13の平面形状は、例えば、円形、楕円形、三角形及び四角形等の多角形、これらを組み合わせた形状が挙げられる。大きさは、例えば、43200μm
2以上67200μm
2以下が挙げられる。言い換えると、絶縁膜13の大きさは、上面視において、支持体12の50%以下が挙げられ、40%以下が好ましく、3%以上が挙げられ、5%以上が好ましい。上面視で、絶縁膜13が長方形である場合、絶縁膜13の一辺のうち、レーザダイオード14の出射端面と平行な辺の長さは、120μm以上160μm以下であることが好ましい。また、絶縁膜13の一辺のうち、レーザダイオード14の出射端面と垂直な辺の長さは360μm以上420μm以下であることが好ましい。これらの大きさのうち1以上を採用してもよい。これにより、絶縁膜13の上部に、後述する電極15を設けるためのスペースを確保しつつ、発光装置30全体を小型化することができる。
絶縁膜13は、上面視において、発光素子14とは重ならない位置に配置されている。言い換えると、絶縁膜13は、上面視において、発光素子14から離れた位置に配置されている。絶縁膜13と、後述する発光素子14との上面視における最短距離は、50μm以上200μm以下が挙げられる。金属膜11上における絶縁膜13の位置は、後述する電極15及び発光素子14への導電部材、例えば導電性ワイヤ27による通電を考慮すると、発光素子14へ接続する導電性ワイヤ27と重なる位置を避けた位置とすることが好ましい。特に、絶縁膜13は、金属膜11の上面において、発光素子14が配置されている位置に対して、発光素子14の光軸を含む仮想直線の方向において、発光素子14の出射端面の反対側に偏在して配置されていることが好ましい。また、絶縁膜13は、上面視で、発光素子14が出射するレーザ光の光軸を含む仮想直線を避けた位置に配置されていることが好ましく、発光素子14の光軸を含む仮想直線を避けることで、発光素子14の出射端面に対向する面から発生する光による影響を低減することができる。一方、絶縁膜13は、仮想直線と直交する方向からの側面視において、発光素子14と重なる領域(
図1A、2A中、領域A)と重ならない領域(
図1A、2A中、領域B)との両方を有する位置に配置されていることがより好ましい。このような配置によって、発光素子14及び後述する電極15へ接続する導電性ワイヤを適所に適切に配置することが可能となる。この場合、重なる領域Aと重ならない領域Bとの仮想直線の方向の長さの比は、1:15~1:5が挙げられ、1:10~1:6が好ましい。
絶縁膜13は、少なくとも一部が、特に、絶縁膜13の上面の一部又は上面に隣接する側面は、外部に露出していることが好ましい。なかでも、絶縁膜13の上面の一部と側面の全部が外部に露出していることがより好ましい。このような構成とすることで、絶縁膜13の放熱性を向上させることができる。また、上面視で、絶縁膜13によって金属膜11と電極15とが隔絶されていることがより好ましい。言い換えると、上面視で電極15は、絶縁膜13に囲まれていることが好ましい。このような構成とすることで、電極15と金属膜11が接触し、絶縁膜13を介さない電流経路が発生することを抑制できる。
【0019】
絶縁膜13は、例えば、SiO2を含むシリコン酸化膜、Al2O3、TiO2、Ta2O5、Nb2O5、ZrO2、HfO2、AlOxNy、SiN、SiNx等の単層又は積層構造の層が挙げられる。なかでも、SiO2が好ましい。絶縁膜13を絶縁破壊耐性の高いSiO2によって形成することにより、絶縁膜13の厚みを薄くすることができ、小型化および材料コストの低減を図ることができる。
絶縁膜13の厚みは、全面において同じであってもよいし、部分的に薄膜又は厚膜となっていてもよいが、絶縁膜13を含む通電経路がアンチヒューズ構造として動作可能であるような厚みであることが好ましい。言い換えると、絶縁膜13は所定の電圧が印加された際に絶縁破壊を起こし、通電経路となることが可能であるような厚みであることが好ましい。絶縁膜には、厚みの薄い領域と厚みの厚い領域の、2以上の領域を設けてもよいし、全体が均一な厚みであってもよい。厚みの薄い領域と厚みの厚い領域が設けられている場合、例えば、絶縁膜13のうち厚みの薄い領域の厚みは、5nm以上50nm以下が挙げられ、厚みの厚い領域の厚みは、10nm以上900nm以下が挙げられる。また、絶縁膜13の厚みが均一である場合には、絶縁膜13の厚みは5nm以上50nm以下が挙げられる。
【0020】
(電極15)
電極15は、絶縁膜13の上に配置されている。特に、上面視で、電極15の外縁の全部が、絶縁膜13の外縁の内側に配置されていることが好ましい。この構成によって、電極15と金属膜11が接触し、絶縁膜13を介さない電流経路が発生することを抑制できる。
電極15の形状及び大きさは、絶縁膜13の形状及び大きさ等によって適宜設定することができる。例えば、絶縁膜13と相似な形状であり、同等又はやや小さい大きさが挙げられる。電極15の厚みは発光素子14の厚みよりも薄く、例えば、0.5μm以上10μm以下が挙げられる。この厚みとすることで、電極15を設けるのに要する時間を短縮することができる。
電極15は、絶縁膜13及び金属膜11とともに、アンチヒューズ構造を構成し得る。これによって、後述する発光素子14が寿命等により不通となり開放不良を起こしたときに、アンチヒューズ構造が短絡して導通状態になる。その結果、発光素子14に対して直列に接続されている他の電子部品に対する電流供給が維持され、回路全体の動作が停止することを回避することができる。
電極15は、上述した金属膜11と同様の材料による単層構造又は積層構造とすることができる。電極15は、例えば、絶縁膜13側がTiであるような、Ti/Pt/Auの積層構造とすることができる。絶縁膜13側がTiであることで、電極15と絶縁膜13の密着性を向上させることができる。また、最上面がAuであることで、絶縁膜13と導電性ワイヤ27の接合性を向上させることができる。
電極15には、例えば、複数の導電性ワイヤ27を接続することができる。また、例えば、電極15には、
図4Aに示すように、2本から4本の導電性ワイヤ27を接続することができる。電極15に複数の導電性ワイヤ27を接続することで、アンチヒューズ構造に大きな電流が流れた場合でも、各々の導電性ワイヤ27に電流が分散するため、安定して動作する可能性を高めることができる。導電性ワイヤ27は、例えば、金、アルミニウム、銀、銅、これらの合金等によるワイヤを用いることができる。
電極15には、発光素子14と同様に、導電性ワイヤ27によって、例えば、後述するパッケージ20に形成された端子と電気的に接続されている。従って、電極15へ接続する導電性ワイヤ27は、発光素子14へ接続する導電性ワイヤ27と重なる位置及び交差する位置を避けた位置に接続されていることが好ましい。
電極15は、上面視で、絶縁膜13に囲まれていることが好ましい。このような構成とすることで、電極15と金属膜11が接触し、絶縁膜13を介さない電流経路が発生することを抑制できる。
【0021】
(その他の部材)
光源装置40は、
図4AおよびBに示すように、表面に金属膜11を備える支持体12と、発光素子14とを備える。これら支持体12と発光素子14とは、例えば、パッケージ20内の気密封止された密閉空間(例えば、
図4C)に配置されていることが好ましい。光源装置40においては、支持体12と発光素子14とが、それぞれ複数配置されていてよく、1つの支持体12に対し、1つの発光素子14が配置されていることが好ましい。このような構成により、いずれの発光素子14に対しても、対応するアンチヒューズ構造を設けることができる。そして、1つの発光素子14に対して、いわゆるアンチヒューズ構造が1つ配置されていることが好ましく、複数の発光素子14が配置される場合には、各発光素子14に対してそれぞれアンチヒューズ構造が配置されることが好ましい。このような構成とすることで、何れの発光素子14が電流不通となった場合でもアンチヒューズ構造の働きにより光源装置40全体の導通を維持することができる。1つの発光素子14に対して、アンチヒューズ構造を1つ配置するために、上述したように、1つの金属膜11に、1つの発光素子14と、1つの絶縁膜13及び電極15とが配置されることが好ましい。
【0022】
(パッケージ20)
パッケージ20は、
図4A、BおよびCに示すように、支持体12と、発光素子14とを、気密封止された密閉空間に配置するための部材であって、例えば、底部21、底部21を囲う壁部22及び蓋部23を有するものが挙げられる。つまり、パッケージは、凹部を構成する底部21と壁部22とを有する。上面視において、底部21の外形は円、楕円、四角形等の多角形等の種々の形状が挙げられ、凹部の外形も、同様にこれらの種々の形状であるものが挙げられる。なかでも矩形であるものが好ましい。底部21は、平板形状であるものが好ましい。壁部22は、底部21の外周から、発光素子14等の高さよりも高くなるように、上方側に延びている。壁部22は、平板状に延びていてもよいし、1以上の段差を有していていもよい。
底部21と壁部22とは、同じ材料によって一体的に形成したものであってもよいし、異なる材料、例えば、壁部22はセラミックス、底部21は金属によって形成したものであってもよい。セラミックスとしては、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、炭化ケイ素等が挙げられる。金属としては、例えば、Cu、Al、Fe等、複合物として、銅モリブデン、銅-ダイヤモンド複合材料、銅タングステン等を用いることができる。この場合、底部21に採用される金属は、壁部22に採用されるセラミックスよりも放熱性に優れたもの、熱伝導率の高いものが好ましい。
【0023】
蓋部23は、所定の雰囲気下で壁部22に接合され、この密閉空間が気密封止された空間となる。気密封止された空間内にレーザダイオード14等を配置することにより、集塵による品質劣化を抑制することができる。気密封止するために、蓋部23は、壁部22に、例えば、金属接合材等によって、接合されている。金属接合材としては、AuSnなどの金属ろう、はんだ等が挙げられる。
蓋部23は、下面と、上面とを有する。蓋部23の下面は、壁部22と対向する。蓋部23には、表面上の一部の領域に、金属部が設けられているものが好ましい。この金属部は、他の構成要素との接合のために設けられる。従って、金属部が設けられる領域の一部または全部が、他の構成要素と接合する接合領域となる。なかでも、金属部は、蓋部23の下面に設けられ、蓋部23の外縁に沿って、環状に設けられるものが好ましい。金属部は、例えば、Ti/Pt/Auで形成することができる。
蓋部23は、例えば、平板形状であることが好ましい。また、蓋部23は、少なくとも一部が光を透過する透光性を有する領域を含むものが好ましい。ここで、透光性とは、パッケージ内に収容される発光素子14が出射する光の透過率が50%以上であるものが挙げられ、60%以上、70%以上、80%以上のものが好ましい。透光性の領域は、発光素子14から出射される光を透過させるように、形状を適切に選んで設けることができる。
蓋部23は、サファイア、ガラス等によって形成することができる。サファイアは透光性を有しており、屈折率が高く、強度も高い材料である。
蓋部23における透光性を有する領域には、波長変換部材が配置されていてもよい。波長変換部材は、当該分野で公知の蛍光体を含有させることができる。
【0024】
パッケージにおける底部21、任意に壁部22の上面等において、導電層が設けられ、これにより、電極15及び発光素子14等の電気的な接続が図られる。
図4Aおいては、導電層は、壁部22の段差の上面に配置されている。
パッケージ内には、さらに、光反射部材24、保護素子25等を配置していてもよいし、パッケージの蓋部23には、光学部材26が配置されていてもよい。
【0025】
(光反射部材24)
パッケージ20内には、光反射部材24が配置されることが好ましい。光反射部材24は、光を反射する光反射面24aを有する。光反射面24aは、下面及びこれを配置するパッケージ20の底部21の表面に対して、20度以上80度以下、例えば、45度の傾斜角をなす傾斜面に設けられる。
光反射部材24は、ガラス、金属等を用いて形成することができる。具体的には、石英若、BK7(硼珪酸ガラス)等のガラス、アルミニウム等の金属、Siを主材料として含むものを用いて形成することができる。光反射面は、例えば、Ag、Al等の金属、Ta2O5/SiO2、TiO2/SiO2、Nb2O5/SiO2等の誘電体多層膜を用いて形成することができる。光反射面は、反射させるレーザ光のピーク波長に対する光反射率は、99%以上の光反射率を実現するものが挙げられ、95%以上、90%以上であってもよい。
光反射部材24は、発光素子14の光軸の仮想直線に光反射面24aが交差するように配置することが好ましい。
【0026】
(光学部材26)
光源装置40は、
図4Cに示すように、パッケージ20の蓋部23の上に光学部材26が配置されていてもよい。
光学部材26は、上面と、下面と、側面とを有し、レンズ面26aを有するものが好ましい。光学部材26としては、全体として、平板形状の一面にドーム型等のレンズ面が配置された形状が挙げられる。光学部材26は、透光性を有し、レンズ面及びそれ以外の部分においても透光性を有するものが好ましい。光学部材26は、例えば、BK7等のガラスを用いて形成することができる。
【0027】
(保護素子25)
光源装置40は、
図3および5に示すように、保護素子25を含んでいてもよい。保護素子25は、発光素子14に過剰な電流が流れて破壊されることを抑制する素子である。保護素子25としては、例えば、ツェナーダイオードが挙げられる。ツェナーダイオードは、Siで形成されたものであってもよい。光源装置40が保護素子25を有する場合、保護素子25は、光源装置40に対して1つのみ設けられてもよいし、各発光素子14に対して1つずつ設けられてもよい。保護素子が各発光素子に1つずつ設けられる場合、発光素子14から出射するレーザ光の光軸を含む仮想直線を避けた領域に配置されていることが好ましい。
【0028】
光源装置40が複数の発光素子14を備える場合、各発光素子14に対して、いわゆる各アンチヒューズ構造は並列接続される。光源装置40の通常の駆動時には発光素子14のみに電流が流れ、アンチヒューズ構造に対して電流は流れない。このような接続により、発光素子14に故障が生じ、電流が不通となると、並列接続されているアンチヒューズ構造に過剰な電流が供給され、絶縁破壊を起こし導通状態となる。その結果、故障を生じていない他の発光素子14に対して電流供給状態が維持され、点灯を維持することができる。
【0029】
実施形態2:発光装置の製造方法
上述した発光装置30は、まず、支持体12を準備し、
支持体12の表面に金属膜11を配置し、
発光素子14を準備し、
金属膜11の上面に直接接するように絶縁層を形成し、絶縁層を所定の形状に加工して絶縁膜13を得、
絶縁膜13の上に電極15を形成し、
上面視で、絶縁膜13と重ならないように、金属膜11の上面に発光素子14を配置することを含んで製造することができる。
ここで、発光素子14がレーザダイオードである場合には、上面視で、レーザダイオード14が出射するレーザ光の光軸を含む仮想直線が、絶縁膜13を避けるように、レーザダイオード14と絶縁膜13とを、それぞれ配置することが好ましい。
このような製造方法によって、発光素子14を載置する支持体12を、アンチヒューズ構造を構成し得る部材と共有するように形成することができ、得られた発光装置30の占有面積を縮小することができ、発光装置30の小型化を図ることが容易となる。また、アンチヒューズ構造の絶縁破壊部分には電流が集中し、絶縁破壊部周辺の温度が高くなり得るが、支持体12を利用することによって、効果的に放熱性を向上させることが可能となる。その結果、絶縁破壊部周辺に導電性ワイヤ27等の電流供給部材があった場合にも、熱に起因する電流供給部材の溶断を抑制することが可能となる発光装置30を容易に製造することができる。さらに、支持体12の金属膜11を電極として機能させることが可能となるために、煩雑なダイボンド工程を回避することができ、製造コストを低減する発光装置30の製造方法を提供することができる。
【0030】
上述した金属膜11を有する支持体12は、支持体12を準備して、スパッタ法等によって金属膜11を支持体上の全面に形成すること等の当該分野で公知の方法によって準備することができる。また、金属膜11は、フォトリソグラフィ及びエッチング法によって、パターニングして形成してもよい。
得られた金属膜11の上面に直接接して絶縁層を形成する方法としては、絶縁層を、スパッタリング等の手法によって、金属膜11を有する支持体12上の全面に形成し、フォトリソグラフィ及びエッチング法等の公知の方法によって、パターニングする手段が挙げられる。パターニングにより、絶縁層を所定の形状に加工して絶縁膜13を形成することができる。また、金属膜11と、絶縁膜13を、原子拡散接合によって接合させてもよい。
絶縁膜13の上への電極15の形成は、絶縁膜13を形成した支持体12上に電極材料層を、スパッタリング等の当該分野で公知の方法によって形成し、電極材料層を、フォトリソグラフィ及びエッチング法によって、パターニングして、絶縁膜13上にのみ形成することができる。あるいは、レジスト層を用いて、リフトオフ法を利用して、絶縁膜13上にのみ形成してもよい。
発光素子14は、絶縁膜13の形成、電極15の形成のいずれかの工程の前後に任意の工程で金属膜11上に配置することができる。なかでも、発光素子14を、絶縁膜13の形成及び電極15の形成等の工程に晒さないように、これら絶縁膜13及び電極15を形成した後に、配置することが好ましい。この場合、発光素子14は、上面視で、絶縁膜13と重ならないように、金属膜11の上面に発光素子14を配置することが好ましい。
【0031】
本願は、以下の発明を開示する。
(1)支持体と、
前記支持体の表面に配置された金属膜と、
前記金属膜の上面に直接接して配置された絶縁膜と、
上面視で前記絶縁膜と重ならないように前記金属膜の上面に配置された発光素子と、
前記絶縁膜の上に配置された電極とを備える発光装置。
(2)前記支持体は、複数材料の積層構造からなる(1)に記載の発光装置。
(3)前記発光素子は、レーザダイオードである(1)又は(2)に記載の発光装置。
(4)前記電極に接続された複数の導電性ワイヤを備える(1)~(3)のいずれかに記載の発光装置。
(5)前記発光素子はレーザダイオードであり、
上面視において、前記絶縁膜は、前記レーザダイオードが出射するレーザ光の光軸を含む仮想直線を避けた領域に配置されている(1)~(4)のいずれかに記載の発光装置。
(6)前記仮想直線と直交する方向からの側面視において、
前記絶縁膜は、前記発光素子と重なる領域及び重ならない領域の両方を有する(5)に記載の発光装置。
(7)前記金属膜の前記上面に隣接する側面、前記絶縁膜及び前記発光素子の少なくとも一部は、外部に露出している(1)~(6)のいずれかに記載の発光装置。
(8)上面視で、前記電極は、前記絶縁膜に囲まれている、(1)~(7)のいずれかに記載の発光装置。
(9)支持体を準備し、
前記支持体の表面に金属膜を配置し、
発光素子を準備し、
前記金属膜の上面に直接接して絶縁層を形成し、前記絶縁層を所定の形状に加工して絶縁膜を得、
前記絶縁膜の上に電極を形成し、
上面視で前記絶縁膜と重ならないように、前記金属膜の上面に前記発光素子を配置することを含む発光装置の製造方法。
(10)前記発光素子はレーザダイオードであり、
前記レーザダイオードと前記絶縁膜とを、出射するレーザ光の光軸を含む仮想直線が、前記絶縁膜を避けるように、それぞれ配置する(9)に記載の発光装置の製造方法。
【産業上の利用可能性】
【0032】
各実施形態に記載の発光装置は、プロジェクタ、車載ヘッドライト、ヘッドマウントディスプレイ、照明、ディスプレイ等に使用することができる。
【符号の説明】
【0033】
11 金属膜
11a 金属膜
11b 金属膜
11c 金属膜
12 支持体
12a 金属層
12b セラミックス層
13 絶縁膜
14 発光素子(レーザダイオード)
15 電極
16 金属接合材
20 パッケージ
21 底部
22 壁部
23 蓋部
24 光反射部材
24a 光反射面
25 保護素子
26 光学部材
26a レンズ面
27 導電性ワイヤ
30 発光装置
40 光源装置