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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094583
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】高純度薬品用容器の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 49/78 20060101AFI20240703BHJP
   B29C 49/04 20060101ALI20240703BHJP
   C08L 23/06 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
B29C49/78
B29C49/04
C08L23/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211218
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003300
【氏名又は名称】東ソー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】石原 広崇
【テーマコード(参考)】
4F208
4J002
【Fターム(参考)】
4F208AA04
4F208AG07
4F208AH55
4F208AR08
4F208LA01
4F208LA09
4F208LB01
4F208LG04
4F208LG22
4F208LJ09
4J002BB03W
4J002BB03X
4J002GG01
(57)【要約】
【課題】 容器内面の表面平滑性に優れ、該ポリエチレン樹脂由来の微粒子が少なく、長期保管後も微粒子の溶出量が少ない高クリーンな高純度薬品容器の製造方法を提供する。
【解決手段】 ポリエチレン樹脂をブロー成形により容器を製造する方法において、剪断速度が100~900s-1の範囲であり、かつ、長さ20mm、直径1.0mmであるダイスを用いたキャピラリーレオメータによる180℃での剪断応力が0.20MPa以下となる剪断速度にて製造することを特徴とする高純度薬品容器の製造方法。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエチレン樹脂をブロー成形により容器を製造する方法であって、剪断速度が100~900s-1の範囲であり、かつ、長さ20mm、直径1.0mmであるダイスを用いたキャピラリーレオメータによる180℃での剪断応力が0.20MPa以下となる剪断速度にて製造する、高純度薬品容器の製造方法。
【請求項2】
ポリエチレン樹脂として、密度が0.950~0.980g/cm、温度190℃、荷重2.16Kgにおけるメルトフローレートが10~50g/分の低分子量エチレン系重合体と、密度が0.920~0.960g/cm、温度190℃、荷重21.6Kgにおけるメルトフローレートが0.01~0.5g/10分の高分子量エチレン系重合体の2成分を含み、該2成分の重量比が40:60~60:40であり、以下の(1)~(4)の性状を有するものである、請求項1に記載の高純度薬品容器の製造方法。
(1)密度(JIS K6922―1)が0.940~0.970g/cm
(2)温度190℃、荷重21.6Kgにおけるメルトフローレート(JIS K6922-1)が1.0~15g/10分
(3)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)を用いて得られる分子量分布曲線において、分子量1000以下の成分が0.30重量%以下
(4)含有金属量がポリエチレン樹脂に対して20PPM以下
【請求項3】
ポリエチレン樹脂が添加剤を含まない、請求項1又は2に記載の高純度薬品容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置産業分野、精密工業部品分野及び医薬品等に使用される高純度薬品用容器の製造に好適で、特に容器内面の表面平滑性に優れ、微粒子の発生が少ない高純度薬品用容器の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電子工業分野の著しい発達に伴って、高純度薬品の需要が高まっている。高純度薬品は、例えば、大規模集積回路(LSI)等の電子回路の製造に不可欠の薬品として使用されている。具体的には、ウエハー洗浄・エッチング用、配線・絶縁膜エッチング用、治具洗浄用、現像液、レジスト希釈液、レジスト剥離液、乾燥用等の用途として、硫酸、塩酸、硝酸、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、過酸化水素水、イソプロピルアルコール、キシレン、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)、メタノール、酢酸、リン酸、アンモニア水、PGMEA(酢酸プロピレングリコールメチルエーテル)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、NMP(N-メチル-2-ピロリドン)等が用いられている。これらの高純度薬品の容器材料として、高密度ポリエチレン樹脂が用いられている。半導体回路の集積度の向上とともに、これらの薬品中の不純物や微粒子に対する低減化の要求が一層厳しくなっており、この厳しい要求を満足させるために、これらの薬品を充填する容器に対するクリーン性の要求も年々高まっている。また、上記の要求とともに、これら薬品を充填する容器の大型化、の要求も高まっているが、主に大型容器に使用される高粘度な高密度ポリエチレン樹脂においては、流動性の低さから、容器表面荒れによる外観不良が発生しやすくなる。
【0003】
この課題を解決するための方法として、ブロー成形用のダイスやコアにメッキなどのコーティングを行うことにより、樹脂の滑り性を向上させ、シャークスキンを抑制する方法が公知であるが、耐久性のある金属メッキはシャークスキン抑制効果に乏しく、シャークスキン抑制効果に優れるテフロン(登録商標)コーティングなどは耐久性に乏しいため、耐久性とシャークスキン抑制効果を高度に両立する方法が見出されていないのが現状である。
【0004】
パリソンに発生したシャークスキンを消去するために、パリソンを挟み込む金型の温度を高く設定する方法が提案されているが、生産性向上のために冷却効果を高めるべき金型工程で加熱を行うため、生産性向上方法としては不向きである。また、固化速度も遅いため、樹脂由来の微粒子成分が発生しやすくなり、容器のクリーン性が低下する(特許文献1参照)。
【0005】
更には、樹脂の分子量や分子量分布などを特定の範囲することや樹脂に滑材を添加し、樹脂組成物の滑り性を向上させる方法により成形時のシャークスキンを抑制する方法が提案されているが、シャークスキン抑制のために低下させざるを得ない樹脂特性(例えば、耐衝撃性やクリーン性など)が生じてしまう(特許文献2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6-328549号公報
【特許文献2】特開2004-269864号公報
【特許文献3】特開2009-138122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ポリエチレン樹脂をブロー成形した場合に、容器内面の表面平滑性に優れ、かつ該ポリエチレン樹脂の溶出物や劣化物等の汚染物質の溶出を極力抑えた高純度薬品容器の製造方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定のポリマー物性を有するポリエチレンを用い、
特定の剪断速度条件でブロー成形を行うことにより、容器内面の表面平滑性に優れ、かつポリエチレン由来の微粒子が少ない高純度薬品容器が得られることを見出し、本発明を開発するに至った。
【0009】
即ち、本発明の各様態は以下の示す[1]~[5]である。
[1]ポリエチレン樹脂をブロー成形により容器を製造する方法であって、剪断速度が100~900s-1の範囲であり、かつ、長さ20mm、直径1.0mmであるダイスを用いたキャピラリーレオメータによる180℃での剪断応力が0.20MPa以下となる剪断速度にて製造する、高純度薬品容器の製造方法。
[2]ポリエチレン樹脂として、密度が0.950~0.980g/cm、温度190℃、荷重2.16Kgにおけるメルトフローレートが10~50g/分の低分子量エチレン系重合体と、密度が0.920~0.960g/cm、温度190℃、荷重21.6Kgにおけるメルトフローレートが0.01~0.5g/10分の高分子量エチレン系重合体の2成分を含み、該2成分の重量比が40:60~60:40であり、以下の(1)~(4)の性状を有するものである、[1]に記載の高純度薬品容器の製造方法。
(1)密度(JIS K6922―1)が0.940~0.970g/cm
(2)温度190℃、荷重21.6Kgにおけるメルトフローレート(JIS K6922-1)が1.0~15g/10分
(3)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)を用いて得られる分子量分布曲線において、分子量1000以下の成分が0.30重量%以下
(4)含有金属量がポリエチレン樹脂に対して20PPM以下
[3]ポリエチレン樹脂が添加剤を含まない、[1]又は[2]に記載の高純度薬品容器の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
容器内面の表面平滑性に優れ、該ポリエチレン樹脂由来の微粒子が少なく、長期保管後も微粒子の溶出量が少ない高クリーンな高純度薬品容器の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の高純度薬品容器の製造方法は、ポリエチレン樹脂をブロー成形時の剪断速度が100~900s-1の範囲であり、かつ、長さ20mm、直径1.0mmであるダイスを用いたキャピラリーレオメータによる180℃での剪断応力が0.20MPa以下となる剪断速度で製造する。剪断応力が0.2MPaよりも高いと容器表面の平滑性が損なわれる。
【0012】
得られた高純度薬品容器内表面の最大粗さは10μm以下であることが好ましい。最大粗さが10μm以下であれば、成形品とした際に外観が良好なものとなる。最大粗さは、基準長さにおける粗さ曲線の中で、最も高い山の高さと最も深い谷の深さの和を求め、表したものである。
【0013】
得られた高純度薬品容器の未洗浄容器に超純水を充填し、内溶液から溶出する0.1μm以上の微粒子数は、23℃×1時間静置後にて7個/mL以下であることが好ましい。0.1μm以上の微粒子数が7個/mL以下であれば、LSIの微細化に対応できる。
【0014】
本発明に用いられるポリエチレン樹脂は、密度が0.950~0.980g/cm、温度190℃、荷重2.16Kgにおけるメルトフローレートが10~50g/分の低分子量エチレン系重合体と、密度が0.920~0.960g/cm、温度190℃、荷重21.6Kgにおけるメルトフローレートが0.01~0.5g/10分の高分子量エチレン系重合体の2成分からなり、該2成分の重量比が40:60~60:40であり、以下の(1)~(4)の性状を有するものを用いることが好ましい。
(1)密度(JIS K6922―1)が0.940~0.970g/cm
(2)HLMFR(JIS K6922-1)が1~15g/10分
(3)GPCを用いて得られる分子量分布曲線において、分子量1000以下の成分が0.30重量%以下
(4)含有金属量がポリエチレン樹脂に対して20PPM以下
上記ポリエチレン樹脂は、チーグラー系触媒又はメタロセン系触媒等の高活性触媒により製造できる。例えばチタン、ジルコニウム等の遷移金属化合物、マグネシウム化合物及び有機アルミニウム化合物からなる高活性チーグラー系触媒を重合用触媒として用い、エチレンもしくは、エチレンと炭素数3~20のα-オレフィンを所望の密度となる割合にして共重合することにより、好適に製造することができる。上記触媒として、特許第3319051号に記載の触媒を挙げることができる。
【0015】
該ポリエチレン樹脂の製造における重合方法は、薬品に溶出する金属不純物濃度を低く抑え、また、微粒子の発生の原因となる低分子重合体の樹脂への取り込みを制限するため、炭素数が6以上かつ10以下の重合溶媒、例えば、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン等を用いるスラリー重合であり、密度が0.950~0.980g/cmである低分子量エチレン系重合体と、密度が0.920~0.960g/cmである高分子量エチレン系重合体の2成分からなり、該2成分の重量比が40:60~60:40である。低分子量成分および高分子量成分の2成分は、例えば二段重合法で製造できる。
【0016】
該ポリエチレン樹脂は以下に示すように密度、メルトフローレート、分子量1000以下の成分および含有金属量を特定するものが好ましい。
【0017】
すなわち、該ポリエチレン樹脂の密度(JIS K6922-1)は0.940~0.970g/cmが好ましい。密度が940~970kg/mの範囲では、微粒子発生による容器のクリーン性および強度に問題なく容器が成形できる。
【0018】
該ポリエチレン樹脂のHLMFR(JIS K6922-1)は1.0~15g/10分が好ましい。1.0g/10分以上であれば成形時の樹脂の流動性が低下することなく、また、15g/10分以下であれば容器の落下強度が低下しない。
【0019】
該ポリエチレン樹脂のGPCを用いて得られる分子量分布曲線において、分子量1000以下の成分は0.30重量%以下が好ましい。分子量1000以下の成分が0.30重量%以下であると、低分子量成分が少なく、容器から溶出する微粒子数が増加しない。
【0020】
該ポリエチレン樹脂の金属含有量は20PPM以下であることが好ましい。含有金属量が20PPM以下であれば、高純度薬品への金属溶出量が少ないため、薬品中の金属不純物濃度を抑制することができる。含有金属量は、全樹脂に対する金属分の割合を重量PPMで示すものである。含有金属量は樹脂を灰化したのちにアルカリ溶融して得られるもので、Mg、Al、Ti等の残存物である。
【0021】
さらに、該ポリエチレン樹脂は、酸化防止剤、耐光安定剤、及び中和剤等の全ての添加剤が無添加であることが好ましい。ここで、中和剤とはステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛に代表される脂肪酸金属塩とハイドロタルサイト類であって、何れも薬品中に溶出して金属汚染物質となるものであり、無添加であることが好ましい。
【0022】
該ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレンである二ポロンハード8D01A(東ソー(株)製)が挙げられる。
【0023】
該ポリエチレン樹脂をブロー成形により容器状に成形することにより高純度薬品容器となる。特に、クリーンルーム内に設置したブロー成形機を使用し、フィルターで微粒子を取り除いたエアーをブローエアーに用いたブロー成形方法はクリーンな容器を製造するのに好ましい。
【0024】
本発明で使用するブロー成形機のスクリューの有効長Lとスクリュー径Dの比(L/D)は24~32の範囲が好ましい。L/Dが24~32の範囲であれば、ポリエチレン樹脂を充分に溶融混練できる。
【実施例0025】
以下、本発明について実施例により説明するが、これら実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例で使用する試験方法は、以下の通りである。
(1)ポリエチレン
ポリエチレンとして、下記市販の高密度ポリエチレンを使用した。
【0026】
ポリエチレンA:密度=0.957g/cm、HLMFR=8.0g/10分
(商品名:ニポロンハード8D01A、東ソー(株)製)
ポリエチレンB:密度=0.958g/cm、HLMFR=25g/10分
(商品名:ニポロンハード8022、東ソー(株)製)
(2)剪断応力
キャピラリーレオメータSR20(インストロン製)を用いて評価した。バレル径15mm、ダイスの長さLと径Dの比L/Dは20/1(mm)、流入角は180°とし、バレル温度180℃、剪断速度6.08~3648s-1におけるダイス出口の剪断応力を測定した。
(3)ブロー成形
50mmΦの押出スクリューを有するブロー成形機MSE-50E/54M-A((株)タハラ製)を用いて、シリンダー温度180℃、剪断速度40~1250s-1にてダイス先端よりパリソンを連続押出し、内容積800mLの容器を成形した。
(4)容器内表面の最大粗さ
ポリエチレン樹脂をブロー成形することで得られた内容積800mL容器を使用した。容器胴部の内表面の最大粗さRz値を形状測定レーザーマイクロスコープ((株)キーエンス製、VK-X200)を使用して測定した。
(5)微粒子数
ポリエチレン樹脂をブロー成形することで得られた内容積800mL容器を使用した。23℃のクリーンルーム内で容器に600mLの超純水を充填し、蓋をして1時間静置後、充填水中の0.1μm微粒子数を微粒子カウンタ(リオン(株)製、コントローラ:KE-40B1,パーティクルセンサ:KS-42A)で測定した。水中の微粒子数は個/mLで示す。
(6)密度
JIS K6922-1に準拠して密度勾配管法で測定した。
(7)MFR
JIS K6922-1に準拠して、190℃、荷重2.16kgで測定した。
(8)HLMFR
JIS K6922-1に準拠して、190℃、荷重21.6kgで測定した。
(9)分子量1000以下の成分
GPC測定により得られた分子量分布曲線から1000以下の成分の積分量の割合を算出した。
(10)含有金属量
試料を灰化したのちにアルカリ溶融を行い、溶液化したものを測定溶液とし、Optima 8300を使用して、ICP-AES測定により、試料中の含有金属量を測定した。
【0027】
実施例1
ブロー成形機MSE-50E/54M-A((株)タハラ製)を使用し、シリンダー温度180℃、剪断速度300s-1にてダイス先端よりポリエチレンAを押し出し、内容積800mLの容器を成形した。長さ20mm、直径1.0mmであるダイスを用いたキャピラリーレオメータによる180℃での剪断速度300s-1における剪断応力は、0.15MPaであった。得られた容器を用いて上記した内表面の最大粗さと微粒子数を測定した。評価結果を表1に示す。
【0028】
実施例2
実施例1と同様の成形機を使用し、シリンダー温度180℃、剪断速度600s-1にてダイス先端よりポリエチレンAを押し出し、内容積800mLの容器を成形した。長さ20mm、直径1.0mmであるダイスを用いたキャピラリーレオメータによる180℃での剪断速度600s-1における剪断応力は、0.18MPaであった。得られた容器を用いて上記した内表面の最大粗さと微粒子数を測定した。評価結果を表1に示す。
【0029】
比較例1
実施例1と同様の成形機を使用し、シリンダー温度180℃、剪断速度40s-1にてダイス先端よりポリエチレンAを押し出し、内容積800mLの容器を成形した。長さ20mm、直径1.0mmであるダイスを用いたキャピラリーレオメータによる180℃での剪断速度40s-1における剪断応力は、0.16MPaであった。得られた容器を用いて上記した内表面の最大粗さと微粒子数を測定した。評価結果を表1に示す。
【0030】
比較例2
実施例1と同様の成形機を使用し、シリンダー温度180℃、剪断速度150s-1にてダイス先端よりポリエチレンAを押し出し、内容積800mLの容器を成形した。長さ20mm、直径1.0mmであるダイスを用いたキャピラリーレオメータによる180℃での剪断速度150s-1における剪断応力は、0.25MPaであった。得られた容器を用いて上記した内表面の最大粗さと微粒子数を測定した。評価結果を表1に示す。
【0031】
比較例3
実施例1と同様の成形機を使用し、シリンダー温度180℃、剪断速度1250s-1にてダイス先端よりポリエチレンAを押し出し、内容積800mLの容器を成形した。長さ20mm、直径1.0mmであるダイスを用いたキャピラリーレオメータによる180℃での剪断速度1250s-1における剪断応力は、0.26MPaであった。得られた容器を用いて上記した内表面の最大粗さと微粒子数を測定した。評価結果を表1に示す。
【0032】
比較例4
実施例1と同様の成形機を使用し、シリンダー温度180℃、剪断速度150s-1にてダイス先端よりポリエチレンBを押し出し、内容積800mLの容器を成形した。長さ20mm、直径1.0mmであるダイスを用いたキャピラリーレオメータによる180℃での剪断速度150s-1における剪断応力は、0.26MPaであった。得られた容器を用いて上記した内表面の最大粗さと微粒子数を測定した。評価結果を表1に示す。
【0033】
【表1】