(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096049
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】アキュムレータのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/455 20060101AFI20240704BHJP
H01L 21/205 20060101ALI20240704BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
C23C16/455
H01L21/205
H01L21/31 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023219526
(22)【出願日】2023-12-26
(31)【優先権主張番号】63/477,606
(32)【優先日】2022-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マドハン・クマール・アルラナンダム
(72)【発明者】
【氏名】バラジ・カンナン
(72)【発明者】
【氏名】ジェレルド・リー・ウィンクラー
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030EA03
4K030KA45
5F045AA03
5F045AA15
5F045EE02
5F045EJ03
5F045EK07
5F045EM03
5F045EM04
5F045EM05
5F045GB06
(57)【要約】
【課題】アキュムレータのための方法および装置を提供する。
【解決手段】本技術の様々な実施形態は、複数の側壁によって画定される内部領域を有するアキュムレータを提供してもよい。アキュムレータは、第一の側壁内に配置される入口と、第二の側壁内に配置される出口とを、備えてもよい。アキュムレータはまた、内部領域内に配置されるピストンと、ピストンに結合されるロッドとを備えてもよく、ロッドは、第三の側壁を通って内部領域の外側へ延在する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アキュムレータであって、
第一の表面、第二の表面、および第三の表面を備える本体であって、前記第一の表面、前記第二の表面、および前記第三の表面が内部領域を画定する、本体と、
前記第一の表面に結合され、前記第二の表面に隣接して配置される入口と、
前記第三の表面に結合される出口と、
装置であって、
前記内部領域内に配置されるプランジャーと、
前記プランジャーに結合されるロッドであって、前記ロッドが前記内部領域内に部分的に配置されるロッドと、
前記プランジャー内に配置される弁とを備える、装置とを備える、アキュムレータ。
【請求項2】
アキュムレータであって、
前記第一の表面が円筒形管を備え、
前記第二の表面が円形形状であり、前記円筒形管の第一の端部に結合され、前記第二の表面が円形形状であり、前記円筒管の第二の端部に結合される、請求項1に記載のアキュムレータ。
【請求項3】
前記第二の表面が、前記第一の表面の幾何学的中心に配置されるスルーホールを備える、請求項1に記載のアキュムレータ。
【請求項4】
前記ロッドが前記スルーホール内に配置される、請求項3に記載のアキュムレータ。
【請求項5】
前記内部領域が、固定体積を有する、請求項1に記載のアキュムレータ。
【請求項6】
前記円筒形管が、固定円周を有する内部表面を備える、請求項2に記載のアキュムレータ。
【請求項7】
前記プランジャーが、前記固定円周を有する円形形状であり、前記プランジャーが、前記円筒形管の前記内部表面と直接接触する、請求項6に記載のアキュムレータ。
【請求項8】
前記弁が、前記内部領域内の圧力差に応答する逆止弁を備える、請求項1に記載のアキュムレータ。
【請求項9】
前記弁が、制御信号に応答する一方向弁を備える、請求項1に記載のアキュムレータ。
【請求項10】
方法であって、
前駆体をアキュムレータ内に流すステップであって、前記アキュムレータが、第一の体積および第一の圧力を有する内部領域を備えるステップと、
前記アキュムレータの前記第一の圧力を第二の圧力まで増加させるステップであって、前記前駆体を前記内部領域内の第二の体積に圧縮することを含み、前記第二の体積が前記第一の体積よりも小さいステップと、
前記第二の体積から前記前駆体を放出するステップであって、前記第二の体積に結合される第一の弁を開くことを含むステップと、
前記放出された前駆体を反応チャンバ内に流すステップと、
前記アキュムレータを通して前記反応チャンバ内に追加の前駆体を流すステップとを含む、方法。
【請求項11】
前記アキュムレータが、前記内部領域内に配置されるプランジャーをさらに備え、前記前駆体を圧縮するステップが、前記プランジャーを第一の位置から第二の位置に移動させるステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記アキュムレータが、前記プランジャー内に配置され、前記内部領域内の圧力差に従って動作するように構成される、第二の弁をさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
所望の流量に基づいて前記第二の体積を選択することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
システムであって、
ガス分子を収容するように構成されるアキュムレータであって、
内部領域を備える本体と、
第一の入口と、
出口と、
前記内部領域内に配置され、前記ガス分子を圧縮するように構成される装置とを備える、アキュムレータと、
前記アキュムレータに結合される反応チャンバと、
前記アキュムレータの前記出口と前記反応チャンバとの間に介在する第二の弁とを備える、システム。
【請求項15】
前記装置が、
前記内部領域内に配置されるプランジャーと、
前記プランジャーに結合されるロッドであって、前記ロッドが前記内部領域内に部分的に配置されるロッドとを備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記プランジャー内に配置される第一の弁をさらに備え、前記第一の弁が前記内部領域内の圧力差に応答する逆止弁を備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記内部領域と流体連通し、前記内部領域内の圧力を測定するように構成される圧力センサをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記装置が、
前記入口および前記出口と流体連通し、前記ガス分子を収容するように構成されるベローズと、
前記ベローズに結合されるロッドとを備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
前記装置が、
前記第一の入口および前記出口と流体連通し、前記ガス分子を収容するように構成されるベローズと、
前記内部領域と流体連通する第二の入口とを備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項20】
前記装置が、
前記内部領域内に配置されるベローズと、
前記ベローズと流体連通する第二の入口とを備え、
前記第一の入口および前記出口が、前記内部領域と流体連通する、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、アキュムレータに関する。より具体的には、本開示は、半導体製造プロセス中に、可変圧力を提供するために使用され、流量を増加させる、アキュムレータに関する。
【背景技術】
【0002】
原子層堆積(ALD)プロセスおよびCVDプロセスなどの、様々な製造プロセスについて、前駆体パルス時間またはパージ時間のいずれかを低下することによって、ウエハスループットの増加を達成することができる。パルス時間を低下する1つの方法は、ALDサイクルの非パルス状態の間に充填され得るアキュムレータを利用することであり、これは、アキュムレータが前駆体設定圧力と同等の圧力に達することを可能にする。パルスの間、充填されたアキュムレータは、圧力に比例した、(アキュムレータを使用しないシステムと比較して)より高い流量で前駆体を放出し、それによって、パルス時間を最小化する。しかしながら、従来のアキュムレータでは、最大アキュムレータ圧力は常に供給源容器設定圧力以下であり、これは、アキュムレータからの流量に上限を設ける。
【発明の概要】
【0003】
本技術の様々な実施形態は、複数の側壁によって画定される内部領域を有するアキュムレータを提供してもよい。アキュムレータは、第一の側壁内に配置される入口と、第二の側壁内に配置される出口とを、備えてもよい。アキュムレータはまた、内部領域内に配置されるプランジャーと、プランジャーに結合されるロッドとを備えてもよく、ロッドは、第三の側壁を通って内部領域の外側へ延在する。
【0004】
一態様によれば、アキュムレータは、第一の表面、第二の表面、および第三の表面を備える本体であって、第一の表面、第二の表面、および第三の表面が内部領域を画定する、本体と、第一の表面に結合され、第二の表面に隣接して配置される入口と、第三の表面に結合される出口と、装置であって、内部領域内に配置されるプランジャーと、プランジャーに結合されるロッドであって、ロッドが内部領域内に部分的に配置されるロッドと、プランジャー内に配置される弁とを備える、装置とを備える。
【0005】
上記のアキュムレータの一実施形態では、第一の表面は、円筒形管を備え、第二の表面は、円形形状であり、円筒形管の第一の端部に結合され、および第二の表面は、円形形状であり、円筒形管の第二の端部に結合される。
【0006】
上記のアキュムレータの一実施形態では、第二の表面は、第一の表面の幾何学的中心に配置されるスルーホールを備える。
【0007】
上記のアキュムレータの一実施形態では、ロッドは、スルーホール内に配置される。
【0008】
上記のアキュムレータの一実施形態では、内部領域は、固定体積を有する。
【0009】
上記のアキュムレータの一実施形態では、円筒形管は、固定円周を有する内部表面を備える。
【0010】
上記のアキュムレータの一実施形態では、プランジャーは、固定円周を有する円形形状であり、プランジャーは、円筒形管の内部表面と直接接触する。
【0011】
上記のアキュムレータの一実施形態では、弁は、内部領域内の圧力差に応答する逆止弁を備える。
【0012】
上記のアキュムレータの一実施形態では、弁は、制御信号に応答する一方向弁を備える。
【0013】
別の態様によれば、方法は、前駆体をアキュムレータ内に流すステップであって、アキュムレータが第一の体積および第一の圧力を有する内部領域を備えるステップと、アキュムレータの第一の圧力を第二の圧力まで増加させるステップであって、前駆体を内部領域内の第二の体積に圧縮することを含み、第二の体積が前記第一の体積よりも小さいステップと、第二の体積から前駆体を放出するステップであって、第二の体積に結合される第一の弁を開くことを含むステップと、放出された前駆体を反応チャンバ内に流すステップと、アキュムレータを通して反応チャンバ内に追加の前駆体を流すステップとを含む。
【0014】
上記の方法の一実施形態では、アキュムレータは、内部領域内に配置されるプランジャーをさらに備え、前駆体を圧縮することは、プランジャーを第一の位置から第二の位置に移動させることを含む。
【0015】
上記の方法の一実施形態では、アキュムレータは、プランジャー内に配置され、内部領域内の圧力差に従って動作するように構成される、第二の弁をさらに備える。
【0016】
上記の方法の一実施形態では、方法は、所望の流量に基づいて第二の体積を選択することをさらに含む。
【0017】
さらに別の態様によれば、システムであって、ガス分子を収容するように構成されるアキュムレータであって、内部領域を備える本体と、第一の入口と、出口と、内部領域内に配置され、ガス分子を圧縮するように構成される装置とを備える、アキュムレータと、アキュムレータに結合される反応チャンバと、ならびにアキュムレータの出口と反応チャンバとの間に介在する第二の弁とを備える、システムである。
【0018】
上記のシステムの一実施形態では、装置は、内部領域内に配置されるプランジャーと、プランジャーに結合されるロッドとを備え、ロッドは、内部領域内に部分的に配置される。
【0019】
上記のシステムの一実施形態では、システムは、プランジャー内に配置される第一の弁をさらに備え、第一の弁は、内部領域内の圧力差に応答する逆止弁を備える。
【0020】
上記のシステムの一実施形態では、システムは、内部領域内の圧力と流体連通し、内部領域内の圧力を測定するように構成される、圧力センサをさらに備える。
【0021】
上記のシステムの一実施形態では、装置は、入口および出口と流体連通し、ガス分子を収容するように構成されるベローズと、ベローズに結合されるロッドとを備える。
【0022】
上記のシステムの一実施形態では、装置は、第一の入口および出口と流体連通し、ガス分子を収容するように構成されるベローズと、内部領域と流体連通する第二の入口とを備える。
【0023】
上記のシステムの一実施形態では、装置は、内部領域内に配置されるベローズと、ベローズと流体連通する第二の入口とを備え、第一の入口および出口は内部領域と流体連通する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本技術のより完全な理解は、以下の例示的な図面に関連して考慮される時に、詳細な説明を参照することによって得られてもよい。以下の図では、同様の参照番号は、図全体を通して、同様の要素および工程を指す。
【0025】
【
図1】
図1は、本技術の様々な実施形態によるシステムを、代表的に図示する。
【
図2A】
図2Aは、本技術の例示的な一実施形態によるアキュムレータを、代表的に図示する。
【
図2B】
図2Bは、本技術の例示的な一実施形態によるアキュムレータを、代表的に図示する。
【
図2C】
図2Cは、本技術の例示的な一実施形態によるアキュムレータを、代表的に図示する。
【
図3A】
図3Aは、本技術の代替的な実施形態によるアキュムレータを図示する。
【
図3B】
図3Bは、本技術の代替的な実施形態によるアキュムレータを図示する。
【
図4A】
図4Aは、本技術の代替的な実施形態によるアキュムレータを図示する。
【
図4B】
図4Bは、本技術の代替的な実施形態によるアキュムレータを図示する。
【
図5A】
図5Aは、本技術の代替的な実施形態によるアキュムレータを図示する。
【
図5B】
図5Bは、本技術の代替的な実施形態によるアキュムレータを図示する。
【
図6】
図6は、本技術の実施形態による、アキュムレータ圧力と流量との間の関係を図示するグラフである。
【
図7】
図7は、本技術の実施形態による、様々な位置での流量と圧力との間の関係を図示するグラフである。
【
図8】
図8は、従来のアキュムレータと比較した、本発明のアキュムレータ圧力を図示するグラフである。
【
図9】
図9は、従来のシステムの前駆体用量と比較した、本発明によって送達される前駆体用量を図示するすグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本技術は、機能ブロックの構成要素、および様々な処理工程に関して記述されてもよい。こうした機能ブロックは、特定された機能を実施するように、および様々な結果を達成するように構成される、任意の数の構成要素によって実現されてもよい。例えば、本技術は、様々な反応チャンバ、弁、前駆体、および送達ラインを採用してもよい。さらに、本技術は、任意の数のコントローラ、および/または制御システムを採用してもよい。さらに、本技術は、任意の種類のアクチュエータを採用してもよい。
【0027】
図1を参照すると、例示的なシステム100は、半導体製造プロセスで使用される化学物質(例えば、前駆体、または反応物質)を収容または保持するように構成される、供給源容器105を備えてもよい。供給源容器105内の化学物質は、最初は、固相、液相、または気相であってもよい。固体または液体化学物質の場合、固相または液相は、気相に変換されてもよい。例えば、システム100は、固体または液体をガスに変換するための、様々な装置および/またはシステムをさらに備えてもよい。気相への変換は、供給源容器105内で発生してもよい。システム100は、アキュムレータ110および反応器120を、さらに備えてもよい。さらに、システム100は、第一の弁135および第二の弁115などの、複数の弁をさらに備えてもよい。
【0028】
様々な実施形態では、システム100は、第一および第二の弁、135、115などの、システム100の構成要素からの信号を受信するように構成される、コントローラ(図示せず)をさらに備えてもよい。さらに、コントローラは、第一および第二の弁、135、115、ならびにアキュムレータ110などの、システム100内の構成要素に、信号を送信してもよい。
【0029】
様々な実施形態では、反応器120は、ウエハ(図示せず)などの、基材を処理するように構成されてもよい。例えば、反応器120は、処理およびガス分配システム(図示せず)のために、ウエハを受容するための、反応チャンバ(図示せず)を備えてもよい。ガス分配システムは、前駆体または反応物質(または、前駆体と不活性ガスとのガス混合物)を、反応チャンバに送達するように構成されてもよい。反応器120は、処理中に基材を支持するための、サセプタ(図示せず)をさらに備えてもよい。様々な実施形態では、サセプタは、加熱要素(図示せず)および/または冷却要素(図示せず)を備えてもよい。様々な実施形態では、サセプタは、静電チャック機能を提供する能力を有する、電極(図示せず)を備えてもよい。あるいは、サセプタは、真空チャックまたは機械的チャックなどの、他の種類のチャック用に構成されてもよい。一部の実施形態では、ガス分配システムは、反応チャンバおよびサセプタの上方に位置付けられてもよい。しかしながら、他の実施形態では、ガス分配システムは、サセプタに対して横方向に位置付けられてもよい。反応器120は、所望のプロセス結果を達成するために、圧力および温度などの、任意の数の所望の処理パラメータを提供するように構成されてもよい。
【0030】
様々な実施形態では、アキュムレータ110は、供給源容器105に接続されてもよい(例えば、流体連通してもよい)。例えば、アキュムレータ110は、ガスを流すのに適切な相互接続ラインで、供給源容器105に接続されてもよい。様々な実施形態では、アキュムレータ110は、供給源容器105と反応器120との間に配置されてもよい。特に、アキュムレータ110は、第一の弁135と第二の弁115との間に配置されてもよい。例えば、アキュムレータ110は、供給源容器105および第一の弁115から下流にあってもよく、第二の弁115および反応器120は、アキュムレータ110から下流にあってもよい。様々な実施形態では、アキュムレータ110は、第一の入口125および出口を備えてもよい。第一の入口125は、第一の弁135に結合され(それと流体連通して)てもよく、出口130は、第二の弁115に結合され(それと流体連通して)てもよい。
【0031】
様々な実施形態では、アキュムレータ110は、アキュムレータ110内のガス分子を圧縮するように構成される、装置220をさらに備えてもよい。例えば、装置220は、アキュムレータ110内で移動するように作動されてもよい。一部の実施形態では、装置220自体は、ガス分子を収容し、他の実施形態では、ガス分子は、装置220の外側にある。様々な実施形態では、装置200の移動頻度、ならびに/または装置220の開始位置および終了位置は、アキュムレータ110内の所望の圧力、および/または反応器120への化学物質の所望の用量に基づいて、決定されてもよい。例えば、コントローラは、装置220の移動距離、装置220もしくはアキュムレータ110の中へのガス流の体積、装置220の圧縮量、および/または装置220の終了位置に対応する制御信号を、アキュムレータ110および/または装置220に送信してもよい。
【0032】
様々な実施形態では、ならびに
図2A-Cおよび
図5A-Bを参照すると、アキュムレータ110は、ガス分子240を収容するように構成される、本体200を備えてもよい。本体は、第一の表面205、第二の表面210、および第三の表面215を備えてもよい。第二の表面210は、第一の表面205の第一の端部に結合されてもよく、第三の表面215は、第一の表面205の第二の端部に結合されてもよい。第二および第三の表面、210、215は、互いに平行に、かつ第一の表面205に対して垂直に配置されてもよい。第一の表面210は、本体200の第一の端部を画定してもよく、第二の表面215は、本体200の第二の端部を画定してもよい。本体200は、第一の表面205、第二の表面210、および第三の表面215によって画定される、内部領域260をさらに備えてもよい。第一の表面205は、円周を有する円筒形管を備えてもよく、第二および第三の表面、210、215は、同じ円周を有する円形形状を有してもよい。
【0033】
様々な実施形態では、システム100は、本体200に結合され、内部領域260内の圧力を測定するように構成される、圧力センサ255をさらに備えてもよい。例示的な実施形態では、圧力センサ255は、圧力変換器を備えてもよいが、他の実施形態では、圧力センサ255は、圧力を測定または検出するのに適切な、任意のシステムまたは装置を備えてもよい。圧力センサ255は、内部領域260内の圧力に対応するセンサ信号を、コントローラに送信するように構成されてもよい。コントローラは、センサ信号を利用して、アキュムレータ110を動作させてもよい。
【0034】
図2A~2Eを参照すると、装置220は、内部領域260内に配置される、プランジャー225を備えてもよい。プランジャー225は、アキュムレータ110と同一の形状を有してもよい。例えば、アキュムレータ110の本体200が円筒形状である場合、プランジャー225は、本体200の内部壁の周囲とほぼ同じ周囲を有してもよい。さらに、プランジャー225は、内部領域260を2つの容積に分離してもよく、2つの容積の間に封止を形成するようにサイズ設定されてもよい。
【0035】
本実施形態では、装置220は、プランジャー225に接続されたロッド230を、さらに備えてもよい。ロッド230は、第二の表面210のスルーホール265を通って、アキュムレータ110の本体200から外向きに延在してもよい。この場合、出口130は、第三の表面215に配置され、内部領域260と流体連通してもよい。この場合、第一の入口125は、第一の表面205に配置されてもよく、かつ第二の表面210に隣接して配置されてもよい。
【0036】
本実施形態では、アキュムレータ110は、プランジャー225内に配置される第三の弁235を、さらに備えてもよい。第三の弁235は、プランジャー225の一方の側からプランジャー225の反対側への、ガス分子240の流れを可能にするように、配置されてもよい。第三の弁235は、第三の弁235(および、プランジャー225)の一方の側と、第三の弁235(および、プランジャー225)の反対側との間の圧力差に基づいて動作する、機械弁(例えば、逆止弁)を備えてもよい。他の実施形態では、第三の弁235は、コントローラからの信号を介して、電気的に動作してもよい。他の実施形態では、第三の弁235は、空気弁、電磁弁、油圧弁などを備える。
【0037】
本実施形態では、プランジャー225およびロッド230は、機械的作動、油圧作動、空気作動、またはこれに類するものなどの、任意の適切な装置またはシステムによって作動されてもよく、こうした装置またはシステムは、コントローラからの制御信号に従って動作(および/またはそれによって誘発)してもよい。
【0038】
代替的な実施形態では、および
図5A~Bを参照すると、装置220は、アキュムレータ110の内部領域260内で収縮および膨張するように構成される、ベローズ300を備える。この場合、ガス分子は、ベローズ300の外側にある。特に、ベローズ300は、内部領域260内に配置されて、ベローズ300が膨張したときに、ガス分子240を、出口130に近くまたは隣接する空間に圧縮してもよい。ベローズ300は、ゴム材料などの膨張可能材料を備えてもよく、および/または膨張するように構成されてもよい。
【0039】
本実施形態では、装置220は、第二の入口400をさらに備えてもよい。第二の入口400は、ベローズ300に取り付けられてもよく、ベローズ300と流体連通してもよい。第二の入口400は、空気または圧縮ガスをベローズ300内に流して、ベローズ300を膨張するように構成されてもよい。本実施形態では、システム100は、第二の入口400に結合される、圧縮空気源(図示せず)をさらに備えてもよい。第二の入口400はまた、空気またはガスをベローズ300から引き出して、ベローズ300を収縮するように構成されてもよい。あるいは、本実施形態は、ベローズ300に取り付けられ、かつベローズ300と流体連通して、ベローズ300を収縮する第二の出口(図示せず)を備えてもよい。例えば、第二の出口は、真空源に結合されてもよい。
【0040】
本実施形態では、第一の入口125は、第一の表面205に配置されてもよく、かつ第三の表面215に隣接して配置されてもよい。特に、第一の入口125は、第一の入口を介して内部領域260内に流れるガスが、ベローズ300によって妨げられないか、または遮断されないような場所に、配置されてもよい。
【0041】
代替的な実施形態では、ならびに
図3A~Bおよび
図4A~Bを参照すると、装置220は、プランジャー225とベローズ300との組合せを備えてもよく、ガス分子240は、ベローズ300内に収容される。一実施形態では、および
図3A~Bを参照すると、プランジャー225およびロッド230は、ベローズ300を収縮および膨張するために使用される。上述のように、ロッド230およびプランジャー225は、任意の適切なシステム、装置、または方法によって作動されてもよい。
【0042】
別の実施形態では、および
図4A~Bを参照すると、プランジャー225およびベローズ300は、空気で(すなわち、空気圧で)作動されてもよい。この場合、アキュムレータ110は、圧縮空気で加圧されて、ベローズ300を圧縮し(
図4B)、および真空を適用することによって、ベローズ300を膨張してもよい。この場合、アキュムレータ110は、ベローズ300の反対側の内部領域260にガスを流すための、第二の入口400を備えてもよい。例えば、第二の入口400は、第二の側壁に配置され、出口130および/またはベローズ300とは反対側に配置されてもよい。
【0043】
本実施形態では、ベローズ300は、アキュムレータ110の本体200の外側に延在する部分を備えてもよい。例示的な実施形態では、第一の入口125および出口130は、本体200の外側に延在するベローズ300の一部分に、直接結合されてもよい。さらに、圧力センサ255は、本体200の外側に延在するベローズ300の一部分に、直接結合されてもよい。
【0044】
あるいは、ベローズ300は、アキュムレータ100の本体200内に、完全に囲まれてもよい。このような場合、第一の入口125および出口130は、本体200に結合され、内部領域260内に延在して、ベローズ300に結合されてもよい。さらに、圧力センサ255または圧力センサ255の一部分は、内部領域260内の本体200の内側に配置され、ベローズ330に直接結合されてもよい。
【0045】
本実施形態によると、アキュムレータ110は、内部領域260内、および第一の表面205の内部側壁に沿って配置される、ガイドレール305をさらに備えてもよい。ガイドレール305は、プランジャー225およびベローズ300が作動された時に、プランジャー225の機械的安定性を促進または維持するように、構成されてもよい。ガイドレール305は、プランジャー225に対して垂直に配置されてもよく、プランジャー225と接触してもよい。
【0046】
本実施形態によると、アキュムレータ110は、空気を内部領域から引き出し、それによって、ベローズ300を膨張するように構成される、第二の出口(図示せず)をさらに備えてもよい。このような場合、第二の出口は、真空源に結合されてもよい。
【0047】
動作中、ならびに
図1および
図2A~Cを参照すると、アキュムレータ110は、ガス分子240が第一の入口125を介して供給源容器105からアキュムレータ110に流れる、充填状態を受けてもよい。充填状態では、第一の弁135は、開いており、第二の弁115は、閉じている。さらに、第三の弁235は、閉じている。これにより、アキュムレータ110内の圧力を、増加させることができる。アキュムレータ110内の圧力が、供給源容器105の圧力またはその近くになると、第一の弁135は閉じ、プランジャー225を移動させてガス分子を圧縮する。例えば、プランジャー225は、ロッド230を介して、初期位置P1から、終了位置(例えば、位置P2、P3、またはP4)に作動される。ガス分子の作動または圧縮の量は、アキュムレータ110内の所望の圧力に基づいてもよい。圧縮ガス分子の体積が低下するにつれて、圧力が増加する。例えば、
図2Aは、初期位置でプランジャー225を図示し、第一の圧力および第一の体積を有し、
図2Bは、終了位置でプランジャー225を図示し、プランジャー225の右側の圧縮ガス分子は第二の体積に圧縮され、第一の圧力よりも高い第二の圧力を有する。一部の実施形態では、圧力センサ255は、アキュムレータ110内の圧力が所望の圧力に達した時を判定するために、使用されてもよい。例えば、コントローラは、圧力センサ255から受信したセンサ信号を利用して、所望の圧力に達した時を判定し、それに応答して、プランジャー225の作動を停止してもよい。代替的または追加的に、プランジャー225は、特定の圧力に対応する、設定(所定の)位置に移動してもよい。例えば、プランジャー225が位置P4にある時のアキュムレータ110の圧力は、プランジャー225が位置P2にある時の圧力よりも大きい。同様に、プランジャー225が位置P3にある時のアキュムレータ110の圧力は、プランジャー225が位置P2にある時の圧力よりも小さい。所望の圧力は、アキュムレータ110から出る所望の流量に基づいてもよい。圧力が高いほど、(例えば、
図6に図示するように)流量が高いため、所望の圧力は、所望の流量に基づいて(例えば、コントローラによって)計算または決定されてもよい。さらに、流量は、プランジャー225の位置と相関してもよい。例えば、
図7を参照すると、線700は、位置P2に対応してもよく、線705は、位置P3に対応してもよく、および線710は、位置P4に対応してもよい。
【0048】
アキュムレータ内の圧力が所望の圧力まで増加した後、システム100は、第二の弁115を開き、それによって、前駆体ガス分子を放出して、反応器120内に流入させてもよい。より高いアキュムレータ圧力に起因して、従来のシステムよりも短い時間で、同じ用量の前駆体を反応器120に送達してもよい。例えば、および
図9を参照すると、線900は、本技術の実施形態に従って送達される前駆体の量を表し、線905は、従来のアキュムレータから送達される前駆体の量を表す。さらに、および
図8を参照すると、放出前および放出中のアキュムレータ110の圧力(線800として図示される)は、従来のアキュムレータ(線805として図示される)と比較して、初期段階で高く、従来のアキュムレータよりも高い速度で減少する。
【0049】
前駆体ガス分子が放出された後、システム100は、定常状態に入ってもよい。定常状態の間、第一および第三の弁、135、235は、前駆体ガス分子が供給源容器105からアキュムレータ110を通って反応器120内に流れることを可能にするように、開いてもよい。第一の弁135は、連続ガス流を提供するために、開いたままであってもよく、またはパルスガス流を提供するために、パルス状であってもよい。第三の弁235は、プランジャー225の左側の圧力が、プランジャー225の右側の圧力よりも大きい時に、自動的に開いてもよい。
【0050】
定常状態の終了時に、プランジャー225は、初期(開始)位置P1に戻されてもよく、次いで、第二および第三の弁、115、235は、充填状態を再開するために再び閉じてもよい。
【0051】
同様に、ならびに
図1および
図3A~3Bを参照すると、アキュムレータ110は、ガス分子240が第一の入口125を介して供給源容器105からアキュムレータ110に流れる、充填状態を受けてもよい。充填状態では、第一の弁135は、開いており、第二の弁115は、閉じている。これにより、アキュムレータ110内の圧力を、増加させることができる。アキュムレータ110内の圧力が、供給源容器105の圧力またはその近くになると、第一の弁135は閉じ、プランジャー225を移動させてガス分子を圧縮する。例えば、プランジャー225は、ロッド230を介して、初期位置(例えば、
図3Aに図示するように)から、終了位置(例えば、
図3Bに図示するように)に作動される。初期位置では、アキュムレータ110は、第一の体積および第一の圧力を有し、終了位置では、アキュムレータ110は、第二の体積および第二の圧力を有する。ガス分子の作動または圧縮の量は、アキュムレータ110内の所望の圧力に基づいてもよい。圧縮ガス分子の体積が低下するにつれて、圧力が増加する。一部の実施形態では、圧力センサ255は、アキュムレータ110内の圧力が所望の圧力に達した時を判定するために、使用されてもよい。例えば、コントローラは、圧力センサ255から受信したセンサ信号を利用して、所望の圧力に達した時を判定し、それに応答して、プランジャー225の作動を停止してもよい。代替的または追加的に、プランジャー225は、特定の圧力に対応する、設定(所定の)位置に移動してもよい。所望の圧力は、アキュムレータ110から出る所望の流量に基づいてもよい。圧力が高いほど、(例えば、
図6に図示するように)流量が高いため、所望の圧力は、所望の流量に基づいて(例えば、コントローラによって)計算または決定されてもよい。さらに、流量は、プランジャー225の位置と相関してもよい。
【0052】
アキュムレータ内の圧力が所望の圧力まで増加した後、システム100は、第二の弁115を開き、それによって、前駆体ガス分子を放出して、反応器120内に流入させてもよい。より高い圧力に起因して、従来のシステムよりも短い時間で、同じ用量の前駆体を反応器120に送達してもよい。例えば、および
図9を参照すると、線900は、本技術の実施形態に従って送達される前駆体の量を表し、線905は、従来のアキュムレータから送達される前駆体の量を表す。さらに、および
図8を参照すると、放出前および放出中のアキュムレータ110の圧力(線800として図示される)は、従来のアキュムレータ(線805として図示される)と比較して、初期段階で高く、従来のアキュムレータよりも高い速度で減少する。
【0053】
前駆体ガス分子が放出された後、システム100は、定常状態に入ってもよい。定常状態の間、第一の弁135は、前駆体ガス分子が供給源容器105からアキュムレータ110を通って反応器120内に流れることを可能にするように、開いてもよい。第一の弁135は、連続ガス流を提供するために、開いたままであってもよく、またはパルスガス流を提供するために、パルス状であってもよい。
【0054】
定常状態の終了時に、プランジャー225は、初期(開始)位置に戻されてもよく、次いで、第二の弁115は、充填状態を再開するために再び閉じてもよい。
【0055】
同様に、ならびに
図1および4A~4Bを参照すると、アキュムレータ110は、ガス分子240が第一の入口125を介して供給源容器105からアキュムレータ110に流れる、充填状態を受けてもよい。充填状態では、第一の弁135は、開いており、第二の弁115は、閉じている。これにより、アキュムレータ110内の圧力を、増加させることができる。アキュムレータ110内の圧力が、供給源容器105の圧力またはその近くになると、第一の弁135は閉じ、プランジャー225を移動させてガス分子を圧縮する。例えば、プランジャー225は、この場合、圧縮空気をアキュムレータ110内に流し、ベローズ300を初期位置(例えば、
図4Aに図示するように)から終了位置(例えば、
図4Bに図示するように)に圧縮することによって、作動される。初期位置では、アキュムレータ110は、第一の体積および第一の圧力を有し、終了位置では、アキュムレータ110は、第二の体積および第二の圧力を有する。ガス分子の作動または圧縮の量は、アキュムレータ110内の所望の圧力に基づいてもよい。圧縮ガス分子の体積が低下するにつれて、圧力が増加する。一部の実施形態では、圧力センサ255は、アキュムレータ110内の圧力が所望の圧力に達した時を判定するために、使用されてもよい。例えば、コントローラは、圧力センサ255から受信したセンサ信号を利用して、所望の圧力に達した時を判定し、それに応答して、プランジャー225の作動を停止してもよい。代替的または追加的に、プランジャー225は、特定の圧力に対応する、アキュムレータ110内の設定(所定の)位置に移動してもよい。所望の圧力は、アキュムレータ110から出る所望の流量に基づいてもよい。圧力が高いほど、(例えば、
図6に図示するように)流量が高いため、所望の圧力は、所望の流量に基づいて(例えば、コントローラによって)計算または決定されてもよい。さらに、流量は、プランジャー225の位置と相関してもよい。
【0056】
アキュムレータ内の圧力が所望の圧力まで増加した後、システム100は、第二の弁115を開き、それによって、前駆体ガス分子を放出して、反応器120内に流入させてもよい。より高い圧力に起因して、従来のシステムよりも短い時間で、同じ用量の前駆体を反応器120に送達してもよい。例えば、および
図9を参照すると、線900は、本技術の実施形態に従って送達される前駆体の量を表し、線905は、従来のアキュムレータから送達される前駆体の量を表す。さらに、および
図8を参照すると、放出前および放出中のアキュムレータ110の圧力(線800として図示される)は、従来のアキュムレータ(線805として図示される)と比較して、初期段階で高く、従来のアキュムレータよりも高い速度で減少する。
【0057】
前駆体ガス分子が放出された後、システム100は、定常状態に入ってもよい。定常状態の間、第一の弁135は、前駆体ガス分子が供給源容器105からアキュムレータ110を通って反応器120内に流れることを可能にするように、開いてもよい。第一の弁135は、連続ガス流を提供するために、開いたままであってもよく、またはパルスガス流を提供するために、パルス状であってもよい。
【0058】
定常状態の終了時に、プランジャー225は、初期(開始)位置に戻されてもよく、次いで、第二の弁115は、充填状態を再開するために再び閉じてもよい。
【0059】
同様に、ならびに
図1および
図5A~5Bを参照すると、アキュムレータ110は、ガス分子240が第一の入口125を介して供給源容器105からアキュムレータ110に流れる、充填状態を受けてもよい。充填状態では、第一の弁135は、開いており、第二の弁115は、閉じている。これにより、アキュムレータ110内の圧力を、増加させることができる。アキュムレータ110内の圧力が供給源容器105の圧力またはその近くになると、第一の弁135は閉じ、ベローズ300が膨張してガス分子を圧縮する。例えば、ベローズ300は、この場合、圧縮空気をベローズ300の中へと、初期位置(例えば、
図5Aに図示するように)から終了位置(例えば、
図5Bに図示するように)へと流すことによって膨張される。初期位置では、アキュムレータ110は、第一の体積および第一の圧力を有し、終了位置では、アキュムレータ110は、第二の体積および第二の圧力を有する。ベローズ300の膨張量および/またはガス分子の圧縮は、アキュムレータ110内の所望の圧力に基づいてもよい。圧縮ガス分子の体積が低下するにつれて、圧力が増加する。一部の実施形態では、圧力センサ255は、アキュムレータ110内の圧力が所望の圧力に達した時を判定するために、使用されてもよい。例えば、コントローラは、圧力センサ255から受信したセンサ信号を利用して、所望の圧力に達した時を判定し、それに応答して、ベローズ300の膨張を停止してもよい。代替的または追加的に、ベローズ300は、特定の圧力に対応するアキュムレータ110内の設定(所定の)体積に、膨張されてもよい。所望の圧力は、アキュムレータ110から出る所望の流量に基づいてもよい。圧力が高いほど、(例えば、
図6に図示するように)流量が高いため、所望の圧力は、所望の流量に基づいて(例えば、コントローラによって)計算または決定されてもよい。さらに、流量は、ベローズ300の膨張量と相関してもよい。
【0060】
アキュムレータ内の圧力が所望の圧力まで増加した後、システム100は、第二の弁115を開き、それによって、前駆体ガス分子を放出して、反応器120内に流入させてもよい。より高い圧力に起因して、従来のシステムよりも短い時間で、同じ用量の前駆体を反応器120に送達してもよい。例えば、および
図9を参照すると、線900は、本技術の実施形態に従って送達される前駆体の量を表し、線905は、従来のアキュムレータから送達される前駆体の量を表す。さらに、および
図8を参照すると、放出前および放出中のアキュムレータ110の圧力(線800として図示される)は、従来のアキュムレータ(線805として図示される)と比較して、初期段階で高く、従来のアキュムレータよりも高い速度で減少する。
【0061】
前駆体ガス分子が放出された後、システム100は、定常状態に入ってもよい。定常状態の間、第一の弁135は、前駆体ガス分子が供給源容器105からアキュムレータ110を通って反応器120内に流れることを可能にするように、開いてもよい。第一の弁135は、連続ガス流を提供するために、開いたままであってもよく、またはパルスガス流を提供するために、パルス状であってもよい。
【0062】
定常状態の終了時に、ベローズ300は、初期(開始)位置に戻るように圧縮されてもよく、次いで、第二の弁115は、充填状態を再開するために再び閉じてもよい。
【0063】
様々な実施形態では、充填状態の間、アキュムレータ110内の圧力は、供給源容器105内の圧力よりも大きい圧力まで増加する。この圧力の増加は、アキュムレータ110から反応器120内へより高い流量を提供し、それによって、(最大アキュムレータ圧力が供給源容器圧力以下である、従来のシステムと比較して)より短い時間内に、前駆体用量を送達することができる。例えば、アキュムレータ110の圧力を初期圧力の10倍に増加させることによって、従来のシステムの送達時間の1/10で同じ前駆体用量を送達することができる。このより短い送達時間は、より高いウエハスループットを提供してもよい。
【0064】
前述の記述では、技術は、特定の例示的な実施形態を参照しながら、記述されている。示され、かつ記述された特定の実施は、本技術およびその最良の形態の例示であり、そして本技術の範囲を、いかなるやり方でも、別の方法で限定することを意図しない。実際、簡潔のために、従来の製造、接続、調製、ならびに方法およびシステムの他の機能的態様は、詳細に記述されていない場合がある。さらに、様々な図に示される接続線は、様々な要素間の、例示的な機能的関係、および/またはステップを表すことを、意図する。多くの代替的もしくは追加的機能的関係、または物理的接続が、実際のシステムに存在してもよい。
【0065】
本技術は、特定の例示的な実施形態を参照しながら、記述されている。しかしながら、様々な修正および変更が、本技術の範囲から逸脱することなく、行われてもよい。記述および図面は、制限的なものではなく、例示の様態にあると見なされ、また全てのそのような修正は、本技術の範囲内に含まれることが意図される。したがって、技術の範囲は、単に、上述した特定の例のみではなく、記述される一般的な実施形態、およびその法的均等物によって、決定されるべきである。例えば、任意の方法、またはプロセスの実施形態に列挙されたステップは、別の方法で明示的に指定されない限り、任意の順序で実行されてもよく、また特定の実施例に提示される明示的な順序に限定されない。さらに、任意の装置の実施形態に列挙された構成要素および/または要素は、本技術と実質的に同じ結果を生成するために、様々な順列で組み立てられてもよく、または別の方法で動作可能に構成されてもよく、したがって、特定の実施例に列挙された特定の構成に限定されない。
【0066】
恩恵、他の利点、および問題に対する解決策を、具体的な実施形態に関して、上述してきた。何らかの恩恵、利点、問題に対する解決策、または何らかの特定の恩恵、利点、または解決策を引き起こす場合がある何らかの要素を生じさせる場合がある、もしくはより顕著にさせる場合がある何らかの要素は、しかしながら、重要な、必要とされる、または必須の特徴もしくは構成要素としては、解釈されない。
【0067】
「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」という用語、またはその何らかの他の変形は、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、構成要素、または装置が、列挙されたそれらの要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない、またはそのようなプロセス、方法、物品、構成要素、もしくは装置に固有の、他の要素も含んでもよいように、非限定的包含を参照することを意図している。具体的に列挙されていないものに加えて、本技術の実践において使用される上述の構造、配置、用途、割合、要素、材料、または構成要素の、その他の組み合わせおよび/または修正は、特定の環境、製造仕様、設計パラメータ、またはその他の動作要件に、それらの一般原理から逸脱することなく、変更されてもよく、または別の方法で具体的に適合されてもよい。
【0068】
本技術を、例示的な実施形態を参照しながら、上述してきた。しかしながら、本技術の範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に、変更および修正を加えてもよい。これらおよび他の変更または修正は、以下の特許請求の範囲で表される通り、本技術の範囲内に含まれることが意図されている。
【外国語明細書】