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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096076
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】顕微鏡用改良型検出器
(51)【国際特許分類】
   H01J 37/244 20060101AFI20240704BHJP
   G01T 1/24 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
H01J37/244
G01T1/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023222152
(22)【出願日】2023-12-28
(31)【優先権主張番号】63/477,579
(32)【優先日】2022-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】501233536
【氏名又は名称】エフ イー アイ カンパニ
【氏名又は名称原語表記】FEI COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ルイージ メレ
(72)【発明者】
【氏名】ヘ―ラルト ニコラース アンネ ファン フェーン
(72)【発明者】
【氏名】ペーデル クリスティアーン ティーマイヤー
【テーマコード(参考)】
2G188
5C101
【Fターム(参考)】
2G188BB05
2G188CC29
2G188DD05
5C101AA04
5C101AA05
5C101GG36
5C101GG37
(57)【要約】
【課題】 改良型顕微鏡用検出器を提供する。
【解決手段】 一態様において、装置は、アレイとして配置された複数の電子ユニットと、複数の画素であって、上記複数の画素の各画素は、上記複数の電子ユニットの関連する電子ユニットに結合し、複数の画素の画素の第1サブセットは、第1材料から形成され、複数の画素の画素の第2サブセットは、第2材料から形成され、上記第1材料は、上記第1材料とは異なる、複数の画素と、上記複数の電子ユニットと上記複数の画素との間に配置された複数の電気接続部であって、各電気接続部は、それぞれの電子ユニットと関連する画素とを接続する、複数の電気接続部とを、含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
アレイとして配置された複数の電子ユニットと、
複数の画素であって、
前記複数の画素の各画素が、前記複数の電子ユニットの関連する電子ユニットに結合し、
前記複数の画素の画素の第1サブセットが、第1材料から形成され、前記複数の画素の画素の第2サブセットが、第2材料から形成され、前記第2材料は、前記第1材料とは異なる、複数の画素と、
前記複数の電子ユニットと前記複数の画素との間に配置された複数の電気接続部であって、各電気接続部が、それぞれの電子ユニットと関連する画素とを接続する、複数の電気接続部とを含む、装置。
【請求項2】
前記第1材料はシリコン(Si)であり、前記第2材料はテルル化カドミウム(CdTe)である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1材料と前記第2材料の少なくとも一方は、複数の層を積層して形成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
画素の前記第1サブセットの各画素は、関連する電子ユニットとは異なる形状を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
画素の前記第1サブセットの各画素は、関連する電子ユニットとは異なるサイズを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
画素の前記第1サブセットの各画素は、少なくとも一方向で複数の電子ユニットにわたって延在する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
画素の前記第1サブセットの各画素は、画素の前記第2サブセットの各画素とは異なる形状を有する、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
装置であって、
アレイとして配置された複数の電子ユニットと、
複数の画素であって、
前記複数の画素の各画素が、前記複数の電子ユニットの関連する電子ユニットに結合し、
前記複数の画素の画素の第1サブセットの各画素が、関連する電子ユニットの形状とは異なる形状を画定する、複数の画素と、
前記複数の電子ユニットと前記複数の画素との間に配置された複数の電気接続部であって、各電気接続部が、それぞれの電子ユニットと関連する画素とを接続する、複数の電気接続部とを含む、装置。
【請求項9】
画素の前記第1サブセットの形状は長方形を含み、前記関連する電子ユニットの形状は正方形を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
画素の前記第1サブセットは第1材料であり、画素の第2サブセットは前記第1材料とは異なる第2材料である、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記第1材料はシリコン(Si)であり、前記第2材料はテルル化カドミウム(CdTe)である、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
画素の前記第1サブセットの各画素は、関連する電子ユニットとは異なるサイズを有する、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
画素の前記第1サブセットの各画素は、少なくとも一方向で複数の電子ユニットにわたって延在する、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
画素の前記第1サブセットは、第1エネルギー準位範囲の荷電粒子を電子信号に変換するように構成され、前記複数の画素の画素の第2サブセットは、第2エネルギー準位範囲の荷電粒子を電子信号に変換するように構成され、前記第1エネルギー準位範囲と前記第2エネルギー準位範囲は異なる、請求項8に記載の装置。
【請求項15】
装置であって、
アレイとして配置された複数の電子ユニットと、
複数の画素であって、
前記複数の画素の各画素が、前記複数の電子ユニットの関連する電子ユニットに結合し、
前記複数の画素の画素の第1サブセットの各画素が、前記関連する電子ユニットの形状とは異なる形状を画定し、
前記複数の画素の画素の前記第1サブセットが、第1材料から形成され、前記複数の画素の画素の第2サブセットが、第2材料から形成され、前記第2材料は、前記第1材料とは異なる、複数の画素と、
前記複数の電子ユニットと前記複数の画素との間に配置された複数の電気接続部であって、各電気接続部は、それぞれの電子ユニットと関連する画素とを接続する、複数の電気接続部とを含む、装置。
【請求項16】
前記第1材料はシリコン(Si)であり、前記第2材料はテルル化カドミウム(CdTe)である、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第1材料と前記第2材料の少なくとも一方は、複数の層を積層して形成される、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
画素の前記第1サブセットの各画素の形状は、画素の前記第2サブセットの各画素で画定される形状とは異なる、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
画素の前記第1サブセットの各画素は、関連する電子ユニットとは異なるサイズを有する、請求項15に記載の装置。
【請求項20】
画素の前記第1サブセットの各画素は、少なくとも一方向で複数の電子ユニットにわたって延在する、請求項15に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2022年12月29日付けで出願された米国仮出願第63/477,579号の利益を主張するものであり、その出願内容は参照により本明細書で援用される。
【0002】
(発明の分野)
開示の技術は、荷電粒子顕微鏡用の検出器の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
通常、荷電粒子顕微鏡用の検出器は、複数の検知画素から構成される検知層であって、荷電粒子発生装置を起点とする荷電粒子は試料と相互作用し、その後検知層に接触する、検知層と、荷電粒子に由来する電子信号を受信し、検知層を介して輸送される複数の電子ユニットから構成される電子層とを、含む。電子層は検知層に比べて再構成に時間及びコストがかかるため、電子層の再構成に伴うコストによって、特定使用例に対応するための検出器の再構成が阻害される場合がある。
【0004】
また、荷電粒子顕微鏡検出器には、検知層に含まれる組成及びサイズに固有とされる制限がある。通常、検知層の組成は、検出器が収集すると予想される特定のエネルギー範囲(例えば、顕微鏡システムの特定試料に依存し得る)に合わせて選択される。例えば、100keV未満のエネルギー準位の荷電粒子を収集するために、検知層にシリコン(Si)組成物を使用することができる。しかし、Si組成物は、200keV超の荷電粒子を収集する場合、相対的にあまり好ましくない結果をもたらす恐れがある。更に、検知層は通常、所与のエネルギー範囲の荷電粒子をより多く捕捉できるよう、寸法決めされている。例えば、ある組成物(例えば、Si)は、ある特定のセットの寸法(例えば、幅50μm)において、同じ組成物の別のセットの寸法(例えば、幅150μm)と比較して、荷電粒子エネルギー範囲(例えば、100keV未満)を捕捉するのにより有効であり得る。
【0005】
こうした組成と寸法のばらつきは、検出器の選択に問題を引き起こす恐れがある。例えば、通常、顕微鏡システムは単一検出器を組み込んでおり、単一センサ構成に制限されている。このような状況では、ユーザは全てのエネルギー準位範囲において単一センサ構成に頼らざるを得なくなる。顕微鏡システムによっては、個別に格納可能な2つの検出器を使用できるものもある。しかし、このように複数の検出器を含めると、過度に高価になる場合がある。従って、当分野では、改良型荷電粒子顕微鏡検出器に対する長年の強いニーズがある。
【発明の概要】
【0006】
本明細書では、改良型荷電粒子顕微鏡検出器について説明する。一態様において、荷電粒子顕微鏡用の検出器は、検知層と、検出層とを含むことができる。検知層は、電子ユニットとは異なる寸法を含むことができる。例えば、検知層は、それぞれの電子ユニットの幅及び/又は長さに比べて、より広い幅、又はより長い長さ、又はその双方を含むことができる。このように検知層の寸法を変えれば、特定の用途に合わせて検出器を再構成することができる。例えば、検出器は、電子ユニットと検知層との集合体を含むことができる(例えば、384×128の集合体ASICと、対応する検知画素、更に、横に並んで配置された3つの128×128センサ)。従来の検出器の形式は、検知層の寸法が電子ユニットの寸法と一致するものであったが(例えば、384×128のASICと384×128の検知画素)、検知層の寸法を再構成すれば、検出器の形式を変えることができる(例えば、1152×42の検知画素)。これは、直接電子(DE)検出など、検出器の特定の用途には有益である一方、特定の用途には不向きな寸法の電子ユニットのままとすることができる。
【0007】
別の態様では、検出器には複数の組成の検知層を実装することができ、こうすることで、検出器内の組成ごとに異なる有益な特性を利用することができる。幾つかの場合において、検知層の様々な行を、検出器の他のセンサ行と比較して異なる組成としてもよい。例えば、検知層の組成が異なると、他の組成に比べて、所与のエネルギー範囲内の荷電粒子をより効果的に捕捉することができる。こうした異なる組成物を特定検出器に組み合わせれば、単一組成の検知層に比べ、様々なエネルギー範囲の荷電粒子をより効果的に捕捉するよう、検出器を実装することができる。
【0008】
更に、検知層及び電子ユニットは、検知層と電子ユニットによって画定される平面に垂直に延在する拡張部を介して互いに結合することができる。したがって、検知層の中心点(又は他の結合点)が電子ユニットの中心点(又は他の結合点)に隣接しない場合でも、検知層を電子ユニットに結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に関する例解の意図するところでは、現在好ましい形態を図面に示しているが、本発明は、図示の精確な配置及び装置に限定されないことを理解されたい。
図1】本開示の検出器を組み込むことができる顕微鏡システムを示す図である。
図2】顕微鏡の検出器の断面を示す図である。
図3】本開示に係る、拡張部を組み込んだ検出器の断面を示す図である。
図4A】本開示に係る、検出器の上面斜視図である。
図4B】本開示に係る、検出器の上面斜視図である。
図5】検出器の上面斜視図である。
図6】本開示に係る、検出器の上面斜視図である。
図7】本開示に係る、検出器の上面斜視図である。
図8】様々な組成物の相互作用体積グラフである。
図9】様々な組成物に関する例示的で非限定的なMTF値及びDQE(0)値のグラフである。
図10】様々な組成物の相互作用体積グラフである。
図11】検出器の上面斜視図である。
図12】本開示に係る、電子層上に組み込まれた様々な数の検知画素を有する検出器を示す図である。
図13】本開示に係る、電子層上に組み込まれた様々な数の検知画素を有する検出器を示す図である。
図14】本開示に係る、電子層上に組み込まれた様々な数の検知画素を有する検出器を示す図である。
図15】本開示に係る、電子層上に組み込まれた様々な数の検知画素を有する検出器を示す図である。
図16】本開示に係る、電子層上に組み込まれた様々な数の検知画素を有する検出器を示す図である。
図17】本開示に係る、センサアレイを示す図である。
図18】本開示に係る、センサアレイを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、本開示の一部を構成する添付の図及び実施例と関連して解釈される以下の詳細な説明を参照することにより、より容易に理解されよう。理解すべき点として、本発明は、本明細書の中で説明及び/又は図示される特定のデバイス、方法、用途、条件又はパラメータに限定されるものではなく、本明細書において使用される用語は、例示として特定の実施形態を説明するためのものであり、特許請求される本発明を限定することを意図するものではないということである。また、添付の特許請求の範囲を含む明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、複数形を含み、特定の数値への言及は、文脈が明確に指示しない限り、少なくともその特定の数値を含む。本明細書で使用される「複数」という用語は、2つ以上を意味する。数値の範囲が表現されるとき、別の態様は、一方の特定の数値からのもの、及び/又は、他方の特定の数値までのものを含む。同様に、数値が近似値として表現されるとき、「約又はおよそ(about)」という先行詞を使用することによって、その特定の数値が、別の実施形態を形成することが理解されるであろう。全ての範囲は包括的であり、組み合わせてもよく、ステップはどのような順序でも実行できることを理解されたい。本明細書で引用される全ての文書は、その全体があらゆる目的のために、参照により本明細書に組み込まれている。
【0011】
説明を明瞭にするために、本明細書の中で、別々の実施形態の文脈で説明されている本発明のある特定の特徴は、単一実施形態として組み合わせて提供することもできることも理解されたい。逆に、説明を簡潔にするために、単一実施形態の文脈で述べられている本発明の様々な特徴も、別個に、又は任意の部分的な組み合わせとして提供することができる。更に、範囲に記載された値への言及は、その範囲内のそれぞれの及び全ての値を含む。また、「含む(comprising)」という語句は、標準的で制限のない意味を持つが、同様に、「~からなる(consisting)」も包含するものと理解するものとする。例えば、部品Aと部品Bとを含むデバイスは、部品A及び部品Bに加えて部品を含むことができるが、部品Aと部品Bのみから形成されてもよい。
【0012】
図1を参照すると、図1は、顕微鏡システム100、特に、試料110を観察及び/又は特徴付けるために電子ビーム105を使用するように構成された透過電子顕微鏡(TEM)システム100を示している。顕微鏡システム100は、顕微鏡システム100の透過領域の放出を使用して、試料110の画像を取得することができる。したがって、システム100は、透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査型透過型電子顕微鏡(STEM)に相当し得る。
【0013】
真空筐体120内では、電子源125は、電子-光軸130に沿って伝搬し、電子光学照明器135を横断する電子ビーム105を生成することができ、試料チャンバ194内に位置決めされた試料110の選択部分に電子を指向/集束させるように機能する。試料110は、例えば、分析のために(局所的に)薄化/平坦化されるか、又は他の方法で処理され得る。
【0014】
偏向器140もまた図示されており、これは、とりわけ、ビーム105の走査運動をもたらすために使用することができる。試料110は、ゴニオメータ196によって複数の自由度で位置決めすることができる試料ホルダ145上に保持することができる。例えば、試料110は、XY平面内で(とりわけ)移動することができる試料ホルダのホルダカプセル内に位置決めすることができる(図示されているデカルト座標系を参照されたい。典型的には、Zに平行な運動及びX/Yを中心とする傾斜も可能である)。このような移動により、試料110の異なる部分を、軸130に沿って(Z方向に)進行する電子ビーム105によって照明/撮像/検査することができる(及び/又はビーム走査の代わりに走査動作を実行することができる)。所望される場合、任意選択の冷却デバイス(図示せず)を、試料ホルダ145との密接な熱接触状態にして、それによって、試料ホルダ(及びその上の試料110)を、例えば、極低温に維持することができる。試料ホルダのホルダカプセルは、試料が真空又は不活性ガス下でTEMの内外に移送され得るように、密封可能であり得る。
【0015】
電子ビーム105は、(例えば)二次電子、後方散乱電子、X線、光放射(カソードルミネッセンス)を含む、様々な種類の「刺激された」放射を試料110から発散させるように、試料110と相互作用することができる。必要に応じて、これらの放射線タイプのうちの1つ以上は、組み合わされたシンチレータ/光電子増倍管又はEDX(エネルギー分散型X線分光法)モジュールとすることができる分析デバイス155を用いて検出することができる。しかしながら、代替的又は補足的には、試料110を横断(通過)し、試料110から出て/発散して、軸130に沿って(実質的には、一般にはある程度偏向/散乱するが)伝搬し続ける電子を調査することができる。
【0016】
このような透過電子束は、多種多様な静電レンズ/磁気レンズ、偏向器、及び補正器(非点収差補正装置など)などを含み得る撮像システム(投影レンズ)160に入射する。通常(非走査)TEMモードでは、この撮像システム160は、透過電子束を集束させることができる。TEMカメラ165などの様々なタイプの分析装置を撮像システム160の下流で使用することができる。カメラ165において、電子束は、コントローラ/プロセッサ170によって処理され、例えば、フラット・パネル・ディスプレイなどのディスプレイデバイス(図示せず)上に表示され得る静止画像(又はディフラクトグラム)を形成することができる。必要ない場合、カメラ165は、軸130の邪魔にならないように、後退させる/引き込めることができる。代替的又は追加的に、撮像システム160は、透過電子束を蛍光スクリーン175に集束させるために使用することができ、蛍光スクリーン175は、必要に応じて、軸線130の邪魔にならないように後退させる/引き込めることができる。試料110の(一部の)画像(又は、回折図)は、撮像システム160によりスクリーン175上に形成され、この画像は、視認ポート180を通して視認することができる。
【0017】
分析装置はまた、STEMカメラ185を含むことができる。カメラ185からの出力は、試料110上のビーム105の(X、Y)走査位置の関数として記録することができ、X、Yの関数としてのカメラ185からの出力の「マップ(map)」である画像を構築することができる。カメラ185は、カメラ165に特徴的に存在する画素行列とは異なり、例えば直径が20mmの1個の画素を含み得る。更に、カメラ185は、一般的に、カメラ165(例えば、10~10画像/秒)よりも非常に高い取得速度(例えば、10ポイント/秒)を有することになる。この場合も、必要ない場合、カメラ185は、軸130の邪魔にならないように、後退させる/引き込めることができる。
【0018】
カメラ165又は185を使用して撮像を行うことの代替として、例えば、電子エネルギー損失分光法(EELS)モジュールとすることができる分光装置190を実行することもできる。装置190は、EELSセンサアレイのような検出器193を含むことができる。センサアレイは、検知層及び電子層を含むことができるが、これについては以下で詳述する。部品165、185、及び190の順序/位置は厳密ではなく、多くの可能な変形が考えられることに留意されたい。例えば、分光装置190も撮像システム160に組み込むことができる。
【0019】
コントローラ170は、様々な図示される構成要素に、制御線(バス)を介して接続される。コントローラは、コンピュータ可読命令を格納するためのプロセッサ及び非一時的なメモリを少なくとも含む。プロセッサでコンピュータ可読命令を実行することにより、このコントローラ170は、アクションを同期させる、設定値を提供する、信号を処理する、計算を実行する、及びメッセージ/情報を表示デバイス(図示せず)に表示するなどの様々な機能を提供することができる。コントローラは、本明細書に記載される方法の幾つか又は全ての工程を実装するように構成することができる。コントローラ170は、必要に応じて、筐体120の(部分的に)内側又は外側にあり得、一体構造又は複合構造であり得る。
【0020】
ゴニオメータ196は、電子ビーム下で顕微鏡の真空チャンバ内で試料を位置決めすることができる。真空チャンバは、試料チャンバ194とすることができる。試料は、試料チャンバ内の荷電粒子ビームで撮像又は処理することができる。ゴニオメータ196は、筐体120と結合することができる。ゴニオメータは、1つ以上の傾斜軸の周りで試料を傾斜させるための1つ以上の作動機構を含むことができる。
【0021】
ゴニオメータ196は、試料110を顕微鏡システム100の外部から試料チャンバ内への移動を容易にするロードロック195を含む。ロードロック195は、試料110がTEMの外部からロードロック195へ、更に、ロードロック195から顕微鏡カラムの試料チャンバへ移行するための入口/出口点を含むことができる。例えば、ロードロック195は、TEMの外部から試料ホルダを受容するための開口部を一方の端部に含むことができる。ロードロックは、1つ以上のOリングを介して外部環境から密封可能であり得る。同様に、ロードロック195はまた、試料ホルダによって保持された試料をロードロック195から顕微鏡の試料チャンバに通過させるために、別の端部(例えば、反対の端部)上に開口部を含むことができる。ロードロックと試料チャンバとの間の開口部は、弁を介して密封可能である。したがって、試料110が(試料ホルダを介して)ロードロック195内に位置決めされると、ロードロックの環境を試料チャンバから実質的に隔離することができる。
【0022】
ゴニオメータ196は、チャンバを保護源198及び真空ポンプ199の両方と遮断可能な流体連通状態に置くためのガス送達トレイン197を含むことができる。ロードロック195は、ロードロック195の中及び外へ流れるガス流を制御するために、弁を介して1つ以上のガス源及びポンプと結合することができる。一例では、ロードロックは、第1の弁を介して真空ポンプ199に流体的に接続され、第2の弁を介して保護ガス源198に流体的に接続され得る。弁は、コントローラ170によって制御されるそれぞれのアクチュエータを作動させることによって開閉することができる。
【0023】
TEMカメラ165、STEMカメラ185、及び/又は検出器193など、図1に関して検討したセンサのいずれか又は全ては、それぞれの接点を介して読み出し層/制御層に電気的に結合された検知層から形成されてもよい。かかる例において、検知層は、読み出し層/制御層のそれぞれの電子機器に結合された複数の画素を含むことができる。かかる電気接続部(複数)は、関連する電子機器とは異なる形状及び/又は向きを有する画素を接続することができる。幾つかの例において、画素は、関連しない電子機器の複数の領域にわたって延在してもよい。更に、幾つかの例は、異なる材料から形成された異なるセンサを備える場合もあり、異なる材料は異なる電子エネルギーに合わせて調整される。
【0024】
TEMシステムは、走査透過電子顕微鏡などの他のタイプの透過電子顕微鏡システムを含むことができる。幾つかの例では、TEMシステムは、イオンカラムなどの別の荷電粒子カラムを含むことができる。
【0025】
図2は、図1の顕微鏡システム100などの荷電粒子顕微鏡システム(例えば、検出器193)に実装可能なセンサ200の断面図を示す。センサ200は、検知層205と電子層210とを含むことができる。検知層205は、平面内で配向(向き合わせ)可能な、複数の検知画素220を含められる。電子層210は、複数の電子ユニット225を含むことができ、これらのユニットは、検知層205の平面と平行な平面に配向することができる。検知層205と電子層210の平面は、幅方向と長さ方向を定めることができる。
【0026】
センサ層205は、検知画素220の厚さを通して、捕捉された荷電粒子を輸送できる組成物を含められる。例えば、組成物には、シリコン(Si)、テルル化カドミウム(CdTe)、テルル化カドミウム亜鉛(CdZnTe)、ガリウムヒ素(GaAs)などが含まれ得る。所与の組成物は、荷電粒子の特定のエネルギー範囲に基づいて、捕捉された荷電粒子をより効果的に輸送することができる。例えば、図10は様々な組成物の相互作用体積グラフを示す。グラフでは、TEMからの電子放出など、様々な基板との放出相互作用を示している。グラフの1行目は、CdTe基板上に150μmのSiを積層した場合の相互作用体積を示している。グラフの2行目は、20μmのSiと100μmのCdTeとの相互作用体積を示している。グラフの3行目は、100μmのCdTe上に55μmのSiを積層した場合の相互作用体積を示している。グラフの4行目は、150μmのCdTeの相互作用体積を示している。
【0027】
電子層210は、検知層205から電子信号を受信し、その電子信号を顕微鏡システムのプロセッサ又はメモリなどの顕微鏡システムの他の電子構成要素に中継できる電子機器を含むことができる。例えば、各電子ユニット225は、検知画素220の1つに電気的に結合された読み出しセルを含むことができる。検知層205及び電子層210が、それぞれの検知画素220と電子ユニット225との間に1:1の比率を提供することができるが(例えば、それぞれの検知画素220がそれぞれの電子ユニット225に電気的に結合される場合、あるいは、それぞれの検知画素の形状がそれぞれの電子ユニットの形状と等しく、それぞれの電子ユニットの形状の中心にある場合)、本明細書で提供される開示では、検知画素とそれぞれの電子ユニットとの間の形状の相違、検知画素の輪郭とそれぞれの電子ユニットの輪郭の位置ずれなどを許容できるが、これについては、以下で更に詳述する。
【0028】
幾つかの場合において、電子層210は特定用途向け集積回路(ASIC)を形成するか、あるいは、ASICの一部であり得る。電子層210は、層の幅及び長さ寸法に沿った平面を画定することができ、これにより、電子層210の平面は、検知層205によって画定された平面と実質的に平行となる。
【0029】
センサ200は、バンプボンド215も含むことができる。バンプボンドは、検知層205と電子層210との間に電気的接触を提供することができる。バンプボンド215は、金属などの導電性の高い組成物から構成することができる。通常、バンプボンドは、検知画素220の中心部と関連する電子ユニット225の中心部とに接触するが、これは必須要件ではない。
【0030】
図3は、本開示に係る、センサ300の断面図を示す。センサは、図1の顕微鏡システム100などの顕微鏡システムに実装することができる。センサ300は、1つ以上の検知画素220を有する検知層205、1つ以上の電子ユニット225を有する電子層210、バンプボンド215を含み、更に拡張部320も含むことができる。拡張部320は、検知層205と電子層210とによって画定される平面に平行に延在することができる。全般に、拡張部320は、バンプボンド215を検知画素220に結合する電気経路を提供し、これにより検知画素220及び電子ユニット225が1つ以上の寸法で互いからずれた位置にあることを可能とする。更に、拡張部320は、検知画素220の形状とサイズを、関連する電子ユニット225の形状とサイズと異なるようにすることもできる。幾つかの例において、部材325は、検知画素220を拡張部320に接続することができる。更に、拡張部320と部材325は、金属などの導電性材料から構成することもできる。拡張部320は、部材325を通じて、それぞれの形状及び位置が類似していない場合、検知画素220を(バンプボンド215を介して)電子ユニット225と結合させることができる。例えば、検知画素220の中心部と電子ユニット225の中心部が互いに隣接している場合(例えば、中心軸に沿って)、拡張部320は、検知画素220の中心部から離れた領域を電子ユニット225の中心部と結合させることができる。検知画素220が電子ユニット225と整列しない(例えば、中心軸に沿って)場合、拡張部320は、検知画素220の中心部を電子ユニット225の中心部へと結合させることができる。
【0031】
図4A及び図4Bは、図1の顕微鏡システム100などの荷電粒子顕微鏡システム(例えば、検出器193)に実装可能な検出器400-a、400-bを示す。検出器400-a、400-bは、複数の電子ユニット225と、バンプボンド215、拡張部320、及び部材325を介して電子ユニット225に結合された検知画素220の構成とを含むことができる。図4A及び図4Bで見られるように、検知画素(220)は、正方形の画素ではなく、伸長構成とすることができる。このようにして、開示の技術では、画素が関連する電子ユニットと同じサイズ/形状である必要がないデバイスを構築することができるので、ユーザのニーズに応じて、様々な形状の画素を利用することができる。図4A及び図4Bでは、3つの電子ユニットにわたる3つの検知画素を示しているが、かかる数と関係は限定的なものではない。例えば、幾つかの例において、4つ以上の画素は、検知画素の追加に対応できるよう、センサのサイズが1方向で縮小する図示のような同様の接続部を有する4つ以上の電子ユニットにわたって延在することができる。同様に、拡張部320がバンプボンド215から延在する角度及び方向も変化させることができる。例えば、図4Aは、拡張部320の長さが検出器400-aの幅又は長さの寸法と一致するように、対応するバンプボンド215から離れて延在する拡張部320を示している。別の例として、図4Bは、検出器400-bの長さ又は幅の寸法のいずれかからずれた位置にある(例えば、検出器の幅/長さの寸法から45度)対応するバンプボンド215から離れて延在する幾つかの拡張部320を示している。
【0032】
前述したように、本明細書で説明するセンサの検知画素は、検知画素が電気的に結合する対応する電子ユニットと比較して、異なる形状、サイズなどにすることができる。例えば、電子ユニットは概して正方形の形状であり得る。電子ユニットに結合する対応する検知画素は、(図4A図4Bに描写されるように)長方形の形状とすることができる。しかしながら、検知画素の形状は様々であり得る。例えば、検知画素は、正方形、長方形、円形又は卵形、多角形、楕円形、三日月形、ポリオミノ形などとすることができる。同様に、対応する電子ユニットの形状も様々であってもよく、図4A図4Bで描写されている正方形の形状に限定されるものではない。
【0033】
幾つかの場合において、検知画素の寸法は、対応する電子ユニットの寸法と異なることがある。例えば、検知画素は長さと幅の寸法を定義することができ、これらは検知画素の輪郭を形成することができる。同様に、対応する電子ユニットは、電子ユニットの外形を形成することができる長さ寸法及び幅寸法を画定することができる。幾つかの場合において、検知画素の形状は、対応する電子ユニットのものと異なることがある。例えば、検知画素の長さ又は幅、あるいはその両方は、対応する電子ユニットの長さ又は幅と異なり得る。したがって、幾つかの場合において、検知画素は、電子ユニットと同様の形状を含むことができる。しかし、検知画素のサイズは対応する電子ユニットと異なり得る(寸法の違いにより)。幾つかの場合において、検知画素の領域は、対応する電子ユニットによって画定される領域と同等とすることができる。他の幾つかの場合において、検知画素の領域は、対応する電子ユニットによって画定される領域と異なることがある。
【0034】
幾つかの場合において、検知画素の輪郭は、対応する電子ユニットの輪郭からずれた位置にあり得る。例えば、輪郭が対応する電子ユニットの輪郭と完全に一致しないよう、検知画素を配向することができる。例えば、厚さ方向に見た場合(図4A図4Bなど)、検知画素の輪郭が対応する電子ユニットの輪郭を完全に覆わないか、あるいは検知画素の輪郭の一部が対応する電子ユニットの輪郭と厚さ方向に重ならない(又はその逆)。幾つかの場合において、検知画素の縁又は角は、厚さ方向(例えば、対応する電子ユニットに対して45度回転した検知画素)で見たときに、対応する電子ユニットのそれぞれの縁又は角と隣接していない場合がある。
【0035】
図5は、本開示に係る、センサの電子層500を示す。図5は、複数の電子ユニット225を含むことができる、電子層500の上面図を示す。電子ユニット225が長さ及び幅を画定でき、更に、厚さが長さ及び幅よりも実質的に小さくなるよう、電子ユニット225は一般に2次元であり得る。ある電子ユニットの面が他の電子ユニットの面に隣接、あるいは接触するように、電子ユニット225を配置することができる。このようにして、電子層500は2次元平面を画定することができる。ある電子ユニットの形状が電子層500の他の電子ユニットと等しくなるよう、電子ユニット225は全体的に均一な形状とすることができる。幾つかの場合において、電子ユニット225の寸法は正方形であり得る。電子ユニット225は、図5に概略を示した輪郭505を形成するように配置することができる。
【0036】
電子エネルギー損失分光法(EELS)では、検知層の寸法と組成が、所与のエネルギー範囲内の荷電粒子を検知層がどの程度捕捉するかに影響し得る。100keV以下の電子エネルギーの場合、小さな寸法(例えば、画素サイズ)のSiが有効となり得る(例えば、高い検出量子効率(DQR)及びモジュール伝達関数(MTF)値が得られる)。CdTeとGaAsも小さな寸法で使用できるが、これらの材料系はSiに対してDQE値が低くなる可能性がある。200keV超の電子エネルギーでは、より小さな寸法のCdTeが有効となり得る。電子エネルギーが100~200keVで、寸法の大きいSiが効果的となり得る(例えば、様々な検知層のサイズと組成に関するMTF値の例については、図9を参照)。更に、Siは0.9を超えるDQE(0)値を含むことができる。GaAs、CdTe及びCdZnTeの場合、DQE(0)は300keVで0.6~0.8、更に、100keVで0/4~0.7となり得る。MTF値については、画素サイズ50μmで、Siは100keVで0.1、CdTeでは100keVで0.3となり得る。
【0037】
したがって、0~300keVなど、幅広いエネルギーの荷電粒子を捕捉するために、対応する電子層の従来の電子ユニット寸法を同じに維持しつつ、様々な組成と寸法の検知画素を検知層に含めることができる。図6は、本開示に係る、顕微鏡システム用のセンサアレイ600を示す。センサアレイ600は、図2のセンサ200などのセンサとすることができる。幾つかの場合において、センサアレイ600は、センサアレイを形成するために並んで配置された3つのセンサ200などのセンサからなる集合体とすることができる。センサアレイ600は、複数の検知画素を含む、検知層を含むことができ、検知層行610-a、610-b、及び610-cを有する。行610-aは第1組成物を含むことができ、行610-bは第2組成物を含むことができ、更に、行610-cは第3組成物を含むことができる。幾つかの場合において、組成物はそれぞれ、Si、CdTe、GaAsを含むことができる。幾つかの場合において、行610-a~cの検知画素の寸法は様々でよく、基礎となる電子読み出しユニットと同じである必要はない。例えば、行610-aの検知画素の幅は、行610-bの検知画素の幅よりも狭くてもよい。したがって、センサアレイ600の幅に関して言えば、所与の行(例えば、行610-a)には、別の行(例えば、行610-b)と比較して、より多くの検知層(例えば、画素)が存在し得る。したがって、センサアレイ600は、より広いエネルギー範囲にわたって荷電粒子を捕捉する際のセンサアレイ600の有効性を高められる、様々な検知画素のタイプを含むことができる。
【0038】
センサアレイ600は、電子層(図示せず)を含むこともできる。電子層は、図2を参照して上述したような複数の電子ユニットを含むことができ、例えば、各電子ユニットは、対応する検知画素から電気測定値を受信するためのチップ読み出し部を含む。各電子ユニットの寸法は、全体的に均一とすることができ、これにより、行610-aの検知層に対応する電子ユニットの寸法は、行610-bに対応する電子ユニットと同じとすることができる。例えば、電子ユニットの寸法は、行610-bの検知画素の寸法と一致させることができる(例えば、行610-bの検知画素が対応する電子ユニットの頂部に位置し、検知画素の中心部が電子ユニットの中心部に結合するように)。検知画素が対応する電子ユニットからずれた位置にある場合、バンプボンドと拡張部により層を電気的に結合させることができる。
【0039】
図7は、本開示に係る、顕微鏡用のセンサアレイ700を示す。センサアレイ700は、検知層行710-a及び検知層行710-bを有する集合型検知層を含み得る。行710-aは、第1組成物を含むことができ、行710-bは、第2組成物(例えば、Si)を含むことができる。幾つかの場合において、第1組成物は、CdTeの頂部又は底部に積層されたSiなどの積層組成物を含むことができる。この積層組成物は、そこに含まれる様々な組成物の利点を利用することができる。例えば、積層組成物は、CdTe層の頂部に配置された厚さ50μmのSi層を含むことができる。Siは100keV未満のエネルギーを吸収し、CdTeはエネルギー200~300keVの荷電粒子の相互作用体積を減少させることができる。したがって、この積層組成物は後方散乱を減少させることができ、CdTeの層と比較してより高いDQE値が得られる。図8は、本開示に係る、様々な検知画素構成の相互作用体積を示す図である。図8は、以下の構成のエネルギーが100keV未満の電子放出と相互作用する50μmのSi層を示す:エネルギーが300keVの電子放出と相互作用するCdTE基板上の50μmのSi層;及びエネルギーが300keVの電子放出と相互作用するSi基板上の50μmのSi層。図8で見られるように、CdTe基板組成物は、300keVのエネルギーでSiのみの画素組成物が受ける後方散乱に比べ、300keVでの電子放出の後方散乱を低減させる。この積層センサアレイの一例は図18に見ることができ、この図では、第1検知層が第2検知層に積層され、第2検知層が第3検知層に積層され、第3検知層が第4検知層に積層され、更に、第4検知層が電子ユニット層(例えば、多数のASICを含むことができる)に積層されている。
【0040】
図11は、顕微鏡システム用のセンサアレイ1100の上面図である。図11は、各検知画素1110の接触領域1135を示しており、各検知画素1110は対応する電子ユニットに電気的に結合している。この構成において、接触領域1135は、対応する電子ユニットの接触領域に隣接してもよい(例えば、接触領域1135は、検知画素の下に配置された対応する電子ユニットの接触領域と整列する)。概して、図11では、検知画素と関連する電子ユニットとの間に、形状とサイズの点で1対1の関係があることを示している。
【0041】
図12は、センサアレイ1200の上面図を示す。図12は、対応する電子ユニット(破線1240で示す)に対する検知画素の検知層の接触領域1235を示す。図示のとおり、接触領域1235は、対応する電子ユニットの接触領域と整列しない。したがって、検知層の接触領域が電子ユニットの接触領域1245と電気的に結合する場合、拡張部(例えば、拡張部320)を検知層と電子ユニットとの間で利用することができる。
【0042】
図13図16では、追加の検知画素を組み込んだセンサアレイ1200を示している。例えば、図13は、電子層に対して配置された検知画素1310-aを示す。検知画素1310-aは、接触領域1335-aにおいて電子ユニット1305-aに結合してもよい。電子ユニット1310-a用の接触領域は、電子ユニット1310-aの中心領域内に存在することができるので、接触領域1335-aと電子ユニット1310-a用の接触領域とは整列しない。したがって、拡張部(例えば、図3の拡張部320)は、画素1305-aと電子ユニット1310-aとの接点間で延在することによって、検知画素1305-aを電子ユニット1310-aに電気的に結合(例えば、バンプボンドを介して)することができる。幾つかの場合において、部材(例えば、図3の部材325)を利用して、拡張部を検知画素に結合させることもできる。図示のとおり、検知画素1305-aの寸法は、電子ユニット1310-aの寸法と異なっていてもよい。例えば、検知画素1305-aは、電子ユニット1310-aの幅と比較して、幅寸法で3倍小さくすることができる一方、検知画素1305-aは、電子ユニット1310-aの長さと比較して、長さ寸法で3倍大きくすることができる。図14は、電子ユニット1310-bに結合した第2検知画素1305-bを図示し、図15は、電子ユニット1310-cに結合した第3検知層1305-cを図示している。図示のとおり、各検知層1305-a~cの接触領域1035-a~cは、対応する電子ユニット1310-a~cの接触領域に対して異なっていてもよい。例えば、接触領域1335-aの配置は、接触領域1335-bに対して(対応する電子ユニット1310-a及びbの接触領域に対して)右回りに90度シフトすることができる。したがって、対応する電子ユニットに対する接触領域の位置決めによって、センサアレイ1200の所与の寸法(例えば、長さ又は幅)に沿って、パターン(例えば、右回りに90度シフト、左回りに90度シフト、180度シフトなど)を形成することができる。このパターンは図15で更に確認できる。
【0043】
したがって、それぞれの電子ユニットと比較して寸法が異なる検知層を実装することができる。電子ユニットに対して検知層の寸法(例えば、検知画素の形状及びサイズ)を変更することにより、所与のセンサアレイ寸法に沿った検知画素の数を増減させることができる。例えば、図17は、本開示に係る、センサアレイ1700を示す。センサアレイ1700は、電子層を含むことができ、この電子層は、例えば、1つ以上のASIC(例えば、ASICS1710-a~c)を含むことができる。電子層は、384個の電子ユニットなどの幅寸法に沿った複数の電子ユニットと、128個の電子ユニットなどの長さ寸法に沿った複数の電子ユニットとを含むことができる。また、センサアレイ1700は、集合型検知層を含むことができ、この集合型検知層は、幅寸法1740に沿った、1152個の検知画素などの複数の検知画素と、長さ寸法1745に沿った、14個などの複数の検知画素とを、含むことができる。したがって、センサアレイ1700は、様々な検出用に構成可能な電子層を維持しつつ、特定のEELS検出用に構成することができる。
【0044】
特定の非限定的な例として、電子顕微鏡画素配列検出器(EMPAD)は、異なる寸法の検知画素層と共に、150μmの電子ユニット(例えば、ASIC)を含むことができる。検知画素の寸法は、長さ450μm、幅50μmを含むことができる。したがって、150μm×150μmの電子ユニットでは、384個の検知画素を幅寸法に配置することができる。電子ユニットを3つ並べる(例えば横並び)ことで、幅方向に1,152画素、長さ方向に14画素を配置できる。フレームレートが10,000フレーム/秒の場合、この構成では100,000スペクトル/秒の捕捉が可能である。
【例示的実施形態】
【0045】
以下の実施形態は例示的なものであり、添付の特許請求の範囲の本開示の範囲を限定するものではない。任意の1つ以上の実施形態の任意の部分を、他の任意の1つ以上の実施形態の任意の部分と組み合わせることができることを理解されたい。
【0046】
実施形態1
センサであって、電子信号を受信、送信するように構成された電子層であって、上記電子層は、第1方向に沿って測定される第1寸法と、第2方向に沿って測定される第2寸法とを画定する電子層と、上記電子層に結合した検知層とを含み、上記検知層は、上記第1方向に沿って測定される第1寸法と、上記第2方向に沿って測定される第2寸法とを画定し、(a)上記電子層の上記第1寸法が上記検知層の第1寸法と異なる、(b)上記電子層の上記第2寸法が上記検知層の第2寸法と異なる、又は(a)と(b)の双方である、センサ。
【0047】
実施形態2
第1寸法と第2寸法の少なくとも一方が、長さ又は幅を含む、実施形態1に記載のセンサ。
【0048】
実施形態3
上記電子層はASICを含む、実施形態1~実施形態2のいずれか一つに記載のセンサ。
【0049】
実施形態4
上記検知層は、荷電粒子を受信し、上記荷電粒子を電子信号に変換し、上記電子層と上記検知層との間の結合部を介して、上記電子信号を上記電子層に送信するように構成される、実施形態1~実施形態3のいずれか一つに記載のセンサ。
【0050】
実施形態5
上記検知層と上記電子層との間の結合部はバンプボンドを含み、上記結合部は、必要に応じて、上記バンプボンドを上記検知層と電子通信させる少なくとも1つのビアを含む、実施形態1~実施形態4のいずれか一つに記載のセンサ。
【0051】
実施形態6
上記検知層及び上記電子層がそれぞれ中心点を画定し、(a)上記検知層の上記中心点以外の部分が上記電子層の上記中心点に結合し、あるいは(b)上記電子層の上記中心点以外の部分が上記検知層の中心点に結合する、実施形態1~実施形態5のいずれか一つに記載のセンサ。
【0052】
実施形態7
上記検知層と上記電子層はそれぞれ平面を画定し、各平面は他方の平面と平行である、実施形態1~実施形態6のいずれか一つに記載のセンサ。
【0053】
実施形態8
上記電子層と上記検知層との間の結合部は、上記電子層平面及び上記検知層平面と平行に延在する部分を含む、実施形態1~実施形態7のいずれか一つに記載のセンサ。
【0054】
実施形態9
上記検知層の外周形状が上記電子層の外周形状と異なる、実施形態1~実施形態8のいずれか一つに記載のセンサ。
【0055】
実施形態10
上記電子層の上記外周形状は正方形を含む、実施形態1~実施形態9のいずれか一つに記載のセンサ。
【0056】
実施形態11
上記検知層の外周は長方形又はポリオミノを含む、実施形態1~実施形態10のいずれか一つに記載のセンサ。
【0057】
実施形態12
上記センサは電子エネルギー損失分光法(EELS)用に構成される、実施形態1~実施形態11のいずれか一つに記載のセンサ。
【0058】
実施形態13
上記電子層は150μm×150μmであり、上記検知層の幅は50μmである、実施形態1~実施形態12のいずれか一つに記載のセンサ。
【0059】
実施形態14
分光用のセンサアレイであって、実施形態1~実施形態13のいずれか1つに記載の複数の上記センサを含み、上記複数の検知層が集合型検知層を画定し、上記複数の電子層が集合型電子層を画定し、上記センサアレイが平面を画定する、センサアレイ。
【0060】
実施形態15
上記集合型電子層は、検知層に結合していない少なくとも1つの電子層も更に含む、実施形態14に記載のセンサアレイ。
【0061】
実施形態16
上記集合型検知層は、上記集合型検知層の平面内の第1方向に沿って配置された128の検知層を含む、実施形態14~実施形態15のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0062】
実施形態17
上記集合型検知層は、上記集合型検知層の平面内の第2方向に沿って配置された少なくとも2つの検知層を含む、実施形態14~実施形態16のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0063】
実施形態18
複数の結合部は、複数の結合位置を画定する結合パターンを含み、(i)上記結合パターン内で、複数の結合部の第1結合部が、平面に平行な方向に沿って測定された第1距離に位置する第1位置で第1検知層に結合し、(ii)第2結合部が、上記方向に沿って測定された第2距離に位置する位置で第2検知層に結合し、更に、(iii)第1距離が第2距離と異なる、実施形態14~実施形態17のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0064】
実施形態19
上記複数の結合部の第1カプラは、上記平面に平行な第1方向に延在し、上記複数の結合部の第2カプラは、上記平面に平行な第2方向に延在し、上記第1方向は上記第2方向と異なる、実施形態14~実施形態18のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0065】
実施形態20
複数の上記電子層の上記結合位置は、実質的に周期的に配置されている、実施形態14~実施形態19のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0066】
実施形態21
センサアレイであって、電子信号を受信、送信するように構成された複数の電子ユニットを含む電子層であって、上記電子層は、必要に応じて、ASICを含み、上記電子層は、第1方向に沿って測定される第1寸法及び第2方向に沿って測定される第2寸法を画定し、更に、上記電子層は、上記電子ユニットの複数の行を画定し、上記複数の行の各行は、必要に応じて、上記第1寸法又は上記第2寸法のいずれかにまたがる、電子層と、第1材料から構成された複数の第1検知画素を含む第1検知層であって、第1検知画素が、上記複数の電子ユニットのそれぞれの電子ユニットに結合されている、第1検知層と、上記第1材料とは異なる第2材料から構成された複数の第2検知画素を含む第2検知層であって、上記第2検知画素がそれぞれ、上記複数の電子ユニットのそれぞれの電子ユニットに結合されている、第2検知層とを含む、センサアレイ。
【0067】
実施形態22
第1検知画素又は第2検知画素はシリコン(Si)から構成される、実施形態21に記載のセンサアレイ。
【0068】
実施形態23
第1検知画素又は第2検知画素は、テルル化カドミウム(CdTe)又はガリウムヒ素(GaAs)から構成される、実施形態21~実施形態22のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0069】
実施形態24
上記複数の行の第1サブセットが上記第1検知層から構成され、複数の行の第2サブセットが上記第2検知層から構成される、実施形態21~実施形態23のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0070】
実施形態25
上記第1検知画素及び上記第2検知画素はそれぞれ、荷電粒子を受信し、上記荷電粒子を電子信号に変換し、(i)上記複数の第1検知画素又は上記複数の第2検知画素のいずれかのそれぞれの検知画素と、(ii)上記複数の電子ユニットの対応する電子ユニットとの間の結合部を介して、上記電子信号を上記電子層に送信するように構成される、実施形態21~実施形態24のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0071】
実施形態26
第1検知層は、第1エネルギー準位範囲の荷電粒子を電子信号に変換するように構成され、第2検知層は、第2エネルギー準位範囲の荷電粒子を電子信号に変換するように構成され、上記第1エネルギー準位範囲と上記第2エネルギー準位範囲は異なる、実施形態21~実施形態25のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0072】
実施形態27
上記第1エネルギー準位範囲は、100keV未満、100keV~200keV、及び200keV超を含む、実施形態21~実施形態26のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0073】
実施形態28
第1検知画素は、第2検知画素の外周形状と異なる外周形状を画定する、実施形態21~実施形態27のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0074】
実施形態29
上記複数の第1検知画素は第1検知画素の総数を定義し、複数の第2検知画素は第2検知画素の総数を定義し、上記第1数は上記第2数と異なる、実施形態21~実施形態28のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0075】
実施形態30
上記複数の第1検知画素の各第1検知画素及び上記複数の電子ユニットの各電子ユニットは、上記第1方向に沿って測定される第3寸法及び上記第2方向に沿って測定される第4寸法を定義し、(a)上記電子ユニットの上記第3寸法は、上記第1検知画素の上記第3寸法と同じであり、(b)上記電子ユニットの上記第3寸法は、上記第1検知画素の上記第3寸法と異なり、(c)上記電子ユニットの上記第4寸法は、上記第1検知画素の第4寸法と同じであり、(d)上記電子ユニットの上記第4寸法は、上記第1検知画素の上記第4寸法と異なるか、又はそれらの組み合わせである、実施形態21~実施形態29のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0076】
実施形態31
上記第1材料から構成され、複数の第3検知画素を含む第3検知層も更に含み、上記第3検知画素はそれぞれ、それぞれの電子ユニットに結合しており、第1検知画素の外周輪郭形状が、第3検知画素の外周輪郭形状とは異なる、実施形態21~実施形態30のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0077】
実施形態32
上記電子層は平面に存在し、上記平面から直交して延在する線は第1検知画素を通過し、更に第2検知画素も通過し、上記第1検知画素は第2検知画素に結合し、上記第2検知画素は上記電子層の電子ユニットに結合する、実施形態21~実施形態31のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0078】
実施形態33
上記第1検知層は、第1エネルギー準位範囲の荷電粒子を電子信号に変換するように構成され、上記第3検知層は、第2エネルギー準位範囲の荷電粒子を電子信号に変換するように構成され、上記第1エネルギー準位範囲と上記第2エネルギー準位範囲は異なる、実施形態21~実施形態32のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0079】
実施形態34
上記第1検知画素それぞれの外周輪郭形状は長方形であり、上記第3検知層それぞれの外周輪郭形状は正方形である、実施形態21~実施形態33のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0080】
実施形態35
上記センサアレイは電子エネルギー損失分光法(EELS)用に構成される、実施形態21~実施形態34のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0081】
実施形態36
上記電子層は平面に存在し、上記平面から直交方向に延在する第1線が、第2検知画素を通過することなく第1検知画素を通過し、更に、上記平面から直交方向に延在する第2線が、第1検知画素を通過することなく第2検知画素を通過する、実施形態21~実施形態35のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0082】
実施形態37
上記複数の第1検知画素のそれぞれの第1検知画素と、上記複数の電子ユニットの対応する電子ユニットとの間の結合部がバンプボンドを含み、上記結合部が、必要に応じて、上記バンプボンドを上記第1検知層と電子通信するように配置する少なくとも1つのビアを含む、実施形態21~実施形態36のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0083】
実施形態38
上記複数の第1検知画素の第1検知画素と上記複数の電子ユニットの電子ユニットがそれぞれ中心点を画定し、(a)上記第1検知画素の中心点以外の部分が、上記電子層の中心点に結合し、あるいは(b)上記電子ユニットの上記中心点以外の部分が上記第1検知画素の中心点に結合する、実施形態21~実施形態37のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0084】
実施形態39
上記第1検知層と上記第2検知層は第1平面を画定し、上記電子層は第2平面を画定し、上記第1平面と上記第2平面は互いに平行である、実施形態21~実施形態38のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0085】
実施形態40
第1検知画素と対応する上記電子ユニットとの間の結合部は、上記第1平面及び上記第2平面と平行に延在する部分を含む、実施形態21~実施形態39のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0086】
実施形態41
装置であって、アレイとして配置された複数の電子ユニットと、複数の画素であって、上記複数の画素の各画素は、上記複数の電子ユニットの関連する電子ユニットに結合し、複数の画素の画素の第1サブセットは、第1材料から形成され、複数の画素の画素の第2サブセットは、第2材料から形成され、上記第1材料は、上記第1材料とは異なる、複数の画素と、上記複数の電子ユニットと上記複数の画素との間に配置された複数の電気接続部であって、各電気接続部は、それぞれの電子ユニットと関連する画素とを接続する、複数の電気接続部とを含む、装置。
【0087】
実施形態42
上記第1材料はシリコン(Si)であり、上記第2材料はテルル化カドミウム(CdTe)である、実施形態41に記載の装置。
【0088】
実施形態43
上記第1材料と上記第2材料の少なくとも一方は、複数の層を積層して形成される、実施形態41~実施形態42のいずれか1つに記載の装置。
【0089】
実施形態44
画素の上記第1サブセットの各画素は、関連する電子ユニットとは異なる形状を有する、実施形態41~実施形態43のいずれか1つに記載の装置。
【0090】
実施形態45
画素の上記第1サブセットの各画素は、関連する電子ユニットとは異なるサイズを有する、実施形態41~実施形態44のいずれか1つに記載の装置。
【0091】
実施形態46
画素の上記第1サブセットの各画素は、少なくとも一方向で複数の電子ユニットにわたって延在する、実施形態41~実施形態45のいずれか1つに記載の装置。
【0092】
実施形態47
画素の上記第1サブセットの各画素は、画素の上記第2サブセットの各画素とは異なる形状を有する、実施形態41~実施形態46のいずれか1つに記載の装置。
【0093】
実施形態48
装置であって、アレイとして配置された複数の電子ユニットと、複数の画素であって、上記複数の画素の各画素は、上記複数の電子ユニットの関連する電子ユニットに結合し、上記複数の画素の画素の第1サブセットの各画素は、関連する電子ユニットの形状とは異なる形状を画定する、複数の画素と、上記複数の電子ユニットと上記複数の画素との間に配置された複数の電気接続部であって、各電気接続部は、それぞれの電子ユニットと関連する画素とを接続する、複数の電気接続部とを含む、装置。
【0094】
実施形態49
画素の上記第1サブセットの形状は長方形を含み、関連する電子ユニットの形状は正方形を含む、実施形態48に記載の装置。
【0095】
実施形態50
画素の上記第1サブセットは第1材料であり、画素の第2サブセットは上記第1材料とは異なる第2材料である、実施形態48~実施形態49のいずれか1つに記載の装置。
【0096】
実施形態51
上記第1材料はシリコン(Si)であり、上記第2材料はテルル化カドミウム(CdTe)である、実施形態48~実施形態50のいずれか1つに記載の装置。
【0097】
実施形態52
画素の上記第1サブセットの各画素は、関連する電子ユニットとは異なるサイズを有する、実施形態48~実施形態51のいずれか1つに記載の装置。
【0098】
実施形態53
画素の上記第1サブセットの各画素は、少なくとも一方向で複数の電子ユニットにわたって延在する、実施形態48~実施形態52のいずれか1つに記載の装置。
【0099】
実施形態54
画素の上記第1サブセットは、第1エネルギー準位範囲の荷電粒子を電子信号に変換するように構成され、上記複数の画素の画素の第2サブセットは、第2エネルギー準位範囲の荷電粒子を電子信号に変換するように構成され、上記第1エネルギー準位範囲と上記第2エネルギー準位範囲は異なる、実施形態48~実施形態53のいずれか1つに記載のセンサアレイ。
【0100】
実施形態55
装置であって、アレイとして配置された複数の電子ユニットと、複数の画素であって、上記複数の画素の各画素は、上記複数の電子ユニットの関連する電子ユニットに結合し、上記複数の画素の画素の第1サブセットの各画素は、関連する電子ユニットの形状とは異なる形状を画定し、複数の画素の画素の第1サブセットは、第1材料から形成され、複数の画素の画素の第2サブセットは、第2材料から形成され、上記第1材料は、上記第1材料とは異なる、複数の画素と、上記複数の電子ユニットと上記複数の画素との間に配置された複数の電気接続部であって、各電気接続部は、それぞれの電子ユニットと関連する画素とを接続する、複数の電気接続部とを含む、装置。
【0101】
実施形態56
上記第1材料はシリコン(Si)であり、上記第2材料はテルル化カドミウム(CdTe)である、実施形態55に記載の装置。
【0102】
実施形態57
第1材料と第2材料の少なくとも一方は、複数の層を積層して形成される、実施形態55~実施形態56のいずれか1つに記載の装置。
【0103】
実施形態58
画素の上記第1サブセットの各画素の形状は、画素の上記第2サブセットの各画素で画定される形状とは異なる、実施形態55~実施形態57のいずれか1つに記載の装置。
【0104】
実施形態59
画素の上記第1サブセットの各画素は、関連する電子ユニットとは異なるサイズを有する、実施形態55~実施形態58のいずれか1つに記載の装置。
【0105】
実施形態60
画素の上記第1サブセットの各画素は、少なくとも一方向で複数の電子ユニットにわたって延在する、実施形態55~実施形態59のいずれか1つに記載の装置。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【外国語明細書】