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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098390
(43)【公開日】2024-07-23
(54)【発明の名称】試験体及び試験体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 3/08 20060101AFI20240716BHJP
   G01N 1/28 20060101ALI20240716BHJP
【FI】
G01N3/08
G01N1/28 B
G01N1/28 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001884
(22)【出願日】2023-01-10
(71)【出願人】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】304021288
【氏名又は名称】国立大学法人長岡技術科学大学
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100164471
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 大和
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】玉松 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 亮
(72)【発明者】
【氏名】風戸 千紘
(72)【発明者】
【氏名】笠原 久稔
(72)【発明者】
【氏名】岡村 陽介
(72)【発明者】
【氏名】下村 匠
(72)【発明者】
【氏名】南 海渡
(72)【発明者】
【氏名】山口 貴幸
【テーマコード(参考)】
2G052
2G061
【Fターム(参考)】
2G052AA16
2G052AD32
2G052AD52
2G052FD12
2G052GA03
2G061AA01
2G061AB03
2G061BA04
2G061CA08
2G061CB02
2G061CC03
2G061EA01
2G061EA02
2G061EA04
2G061EB04
2G061EB05
(57)【要約】
【課題】試験体にかかる曲げモーメントを低減しつつ直接引張試験を行うための引張試験装置に用いる、試験体及び試験体の製造方法を提供する。
【解決手段】本開示に係る試験体10は、引張試験装置100に用いる試験体10であって、試験体10は、円柱形状を有する上側把持部11及び下側把持部12と、上側把持部11と下側把持部12の間に配置され上側把持部11及び下側把持部12よりも縮径された破断部13とを有し、破断部13は、上側把持部11及び下側把持部12の外周面とR面14により接続され、R面14は破断部13の外周面と滑らかに接続されていることを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
引張試験装置に用いる試験体であって、
前記試験体は、円柱形状を有する上側把持部及び下側把持部と、前記上側把持部と前記下側把持部の間に配置され前記上側把持部及び前記下側把持部よりも縮径された破断部とを有し、
前記破断部は、前記上側把持部及び前記下側把持部の外周面とR面により接続され、前記R面は前記破断部の外周面と滑らかに接続されている、試験体。
【請求項2】
レジンコンクリートで形成されている、請求項1に記載の試験体。
【請求項3】
前記レジンコンクリートは、熱硬化性樹脂を結合剤として、骨材、砂及び炭酸カルシウムの少なくとも1つを固めた材料である、請求項2に記載の試験体。
【請求項4】
3次元プリンタにより型枠を形成するステップと、
前記型枠内でレジンコンクリートを成型して試験体を製造するステップと
を含み、
前記試験体は、円柱形状を有する上側把持部及び下側把持部と、前記上側把持部と前記下側把持部の間に配置され前記上側把持部及び前記下側把持部よりも縮径された破断部とを有し、
前記破断部は、前記上側把持部及び前記下側把持部の外周面とR面により接続され、前記R面は前記破断部の外周面と滑らかに接続されている、試験体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンクリートの引張試験装置に用いる試験体及び試験体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、強度や腐食耐性及び薬品耐性に優れるレジンコンクリートが地下構造物等に広く用いられている。レジンコンクリートは、熱硬化性樹脂を結合剤として骨材、砂、炭酸カルシウム等を固めた材料であり、セメントコンクリートの3倍から5倍の引張強度及び圧縮強度を持つと言われている。そのため、レジンコンクリートは、セメントコンクリートとは異なり鉄筋と複合されずに用いられ、コンクリート単体で引張強度及び圧縮強度を担保することができる。
【0003】
上記のレジンコンクリートでは、引張強度が圧縮強度の約1/10程度であるため、構造物の耐力はレジンコンクリートの引張強度に依存する。したがって、レジンコンクリートを構造物に用いる上で、レジンコンクリートの引張強度を正確に把握することが重要となる。
【0004】
ところで、これまでコンクリートの引張強度試験は、試験体を作製することが困難であることや、鉄筋と複合させることを前提として引張強度自体を重要視しない傾向があったため、金属の引張強度試験ほど頻繁に実施されてこなかった。
【0005】
代表的な引張試験方法には、直接引張試験と割裂引張試験とが存在し、コンクリート標準示方書においては、割裂引張試験(JIS A 1113:2018)によりコンクリートの引張強度を算出することを原則としている。割裂引張試験とは、円柱形状の試験体を横にして圧縮し、試験体の割裂破断時の最大荷重から引張強度を算出する方法である。この割裂引張試験では、試験体が弾性体であると仮定して圧縮載荷から近似的に引張強度を求めることができるため、簡単に引張強度試験が実施できるという利点がある。
【0006】
一方、実際の試験においては、試験体の破壊部位は複雑な応力状態になっていると考えられるため、引張強度を正確に把握するためには、直接引張試験を行うことが望ましいと言える(例えば、特許文献1から特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005-233735号公報
【特許文献2】特開2002- 5802号公報
【特許文献3】実開昭58- 93854号公報
【特許文献4】特開2004-271289号公報
【特許文献5】特開平06-241969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、直接引張試験は引張強度を把握するのに優れた方法であるが、実施するための課題が存在する。すなわち、試験体を引っ張るために両端部を把持すると、試験装置や試験体の軸心に対する偏心等によって試験体に曲げモーメントがかかるため、試験体の把持部近傍で意図せず破壊が発生する場合があった。このような課題が存在することから直接引張試験については標準的な実施方法が未だ存在しない。
【0009】
従って、かかる点に鑑みてなされた本開示の目的は、試験体にかかる曲げモーメントを低減しつつ直接引張試験を行うための引張試験装置に用いる、試験体及び試験体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本開示に係る試験体は、
引張試験装置に用いる試験体であって、
前記試験体は、円柱形状を有する上側把持部及び下側把持部と、前記上側把持部と前記下側把持部の間に配置され前記上側把持部及び前記下側把持部よりも縮径された破断部とを有し、
前記破断部は、前記上側把持部及び前記下側把持部の外周面とR面により接続され、前記R面は前記破断部の外周面と滑らかに接続されていることを特徴とする。
【0011】
また、上記課題を解決するため、本開示に係る試験体の製造方法は、
3次元プリンタにより型枠を形成するステップと、
前記型枠内でレジンコンクリートを成型して試験体を製造するステップと
を含み、
前記試験体は、円柱形状を有する上側把持部及び下側把持部と、前記上側把持部と前記下側把持部の間に配置され前記上側把持部及び前記下側把持部よりも縮径された破断部とを有し、
前記破断部は、前記上側把持部及び前記下側把持部の外周面とR面により接続され、前記R面は前記破断部の外周面と滑らかに接続されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、試験体にかかる曲げモーメントを低減しつつ直接引張試験を行うための引張試験装置に用いる、試験体及び試験体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】本開示の一実施形態に係る引張試験装置の構成を示す正面図である。
図1B図1AにおけるA部拡大詳細図である。
図2】本開示の一実施形態に係る引張試験装置による試験対象である試験体の構造を示す正面図である。
図3】本開示の一実施形態に係る引張試験装置に用いる筒状部材の構成を示す斜視図である。
図4A】本開示の一実施形態に係る引張試験装置に用いる締結部材の構成を示す平面図である。
図4B】本開示の一実施形態に係る引張試験装置に用いる締結部材のアーム部の構成を示す左側面図である。
図5A】本開示の一実施形態に係る引張試験装置に用いるナット部材を示す正面図である。
図5B】本開示の一実施形態に係る引張試験装置に用いる座金を示す正面図である。
図6】本開示の一実施形態に係る引張試験装置の設計手順を示すフローチャートである。
図7】本開示の一実施形態に係る引張試験装置の制御を行う制御回路の構成例を示す図である。
図8】本開示の一実施形態に係る引張試験方法の実施手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
本実施形態に係る引張試験装置100は、コンクリートの直接引張試験を行うための試験機であり、図1A等に示すように、試験体10における上側把持部11及び下側把持部12をそれぞれ径方向外側から囲む2つの筒状部材20と、2つの筒状部材20を径方向外側から押圧することで試験体10を筒状部材20に締結する締結部材40と、2つの筒状部材20の一方を他方に対して上下方向に引っ張る引張荷重発生部30とを備えている。
【0016】
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、引張試験装置100の上方向は、図1Aにおいてベース50から引張駆動部35へ向かう方向であり、下方向は引張駆動部35からベース50に向かう方向とする。また、図1Aにおける左右方向を引張試験装置100の左右方向とする。また、図1Aにおける紙面に垂直方向の手前に向かう方向を前方向とし、図1Aにおける紙面に垂直方向の奥に向かう方向を後方向とする。また、径方向とは、中心軸線Oを通り当該中心軸線Oに垂直な直線に沿う方向を意味するものとし、径方向外側方向は中心軸線Oから離れる方向、径方向内側方向は中心軸線Oに向かう方向とする。
【0017】
まず、本実施形態にかかる引張試験装置100による試験対象となる試験体10の構成について説明する。試験体10は、図2に示すように、円柱形状を有する上側把持部11及び下側把持部12と、上側把持部11と下側把持部12の間の上下方向位置に配置され上側把持部11及び下側把持部12よりも縮径された円柱形状の破断部13とを有している。本実施形態において、上側把持部11、下側把持部12及び破断部13は、同心状に形成されている。本実施形態において、上側把持部11の下端部と破断部13との境界の隅部には、R面14が形成されている。すなわち、試験体10は、上側把持部11の外周面の下端部から下方に向かってR面14に沿って徐々に縮径されており、R面14の下端部において破断部13の外周面と滑らかに(変曲点無しに)接続されている。同様に、下側把持部12の上端部と破断部13との境界の隅部にもR面14が形成されている。試験体10は、下側把持部12の外周面の上端部から上方に向かってR面14に沿って徐々に縮径されており、R面14の上端部において破断部13の外周面と滑らかに(変曲点無しに)接続されている。
【0018】
R面14は、試験体10の縦断面において、上側把持部11の下端部と破断部13との境界の隅部に描かれる略楕円弧部分、並びに下側把持部12の上端部と破断部13との境界の隅部に描かれる略楕円弧部分である。本実施形態では、試験体10の縦断面における曲線部分(R面14)が図2の上下方向に長くなるように設けている。破断部13における直径が一定である部分の図2の上下方向長さは、少なくとも破断部13に設置する歪みゲージGの長さ分だけ確保されている。
【0019】
試験体10の一例として、上側把持部11及び下側把持部12の直径:50[mm]、同上下方向長さ:30[mm]、破断部13の直径:40[mm]、同上下方向長さ:20[mm]とすることができる。上記構成によって、後述するように破断する部位を上側把持部11又は下側把持部12から破断部13へと誘導することができ、直接引張強度を精度よく計測できることが確認できている。
【0020】
試験体10は、上述のように上側把持部11及び下側把持部12の上下方向長さを長くすることによって上側把持部11及び下側把持部12にかかる引張荷重を分散し、応力集中を生じにくくして高い引張荷重にも耐えるようにすることができる。また、R面14の上下方向に対する径方向への傾斜が緩やかになるようにR面14の上下方向長さを長めに設けている。そして、断面積が一定となる破断部13の上下方向長さが歪みゲージGの長さよりも長くなるようにして、歪みゲージG内に均一の歪みが生じるようにしている。
【0021】
本実施形態において、試験体10は、熱硬化性樹脂を結合剤として骨材、砂、炭酸カルシウム等を固めた、いわゆるレジンコンクリートで形成されている。試験体10は、骨材、砂及び炭酸カルシウムの少なくとも1つを成分に含むことが好ましい。レジンコンクリートは、結合剤にセメントを用いておらず、セメントコンクリートと比較して強度、水密性、耐食性などに優れている。
【0022】
試験体10は、例えば3次元(3D)プリンタにより型枠を形成し、型枠内でレジンコンクリートを成型することによって容易に形成することができる。
【0023】
筒状部材20は、図1Aに示すように引張試験装置100に2個用いられており、試験体10の上側把持部11及び下側把持部12をそれぞれ径方向外側から囲んでいる。これらの筒状部材20が、後述する締結部材40によって径方向外側から押圧されることによって、試験体10が筒状部材20に締結されている。
【0024】
筒状部材20は、図3に示すように略円筒形状を有しており、本実施形態では周方向の対向する2箇所において上下方向に延びる切り欠き部21を備えている。図1Aにおける上側把持部11を囲む上側の筒状部材20では、下部に切り欠き部21を備えている。他方、下側把持部12を囲む下側の筒状部材20では、上部に切り欠き部21を備えている。図3に示すように、切り欠き部21の一端は筒状部材20の軸線方向(上下方向)端部まで達しており、他端は、筒状部材20の軸線方向略中央位置で終端している。切り欠き部21の上記他端は、切り欠き部21の周方向切り欠き幅よりも大きな直径を有する略円形の端部切り欠き21aを備えている。この構成によって、筒状部材20を締結部材40によって径方向外側から押圧した際に切り欠き部21の上記他端に応力集中が生じにくくすることができる。
【0025】
筒状部材20は、図1Bに示すように、内面における試験体10が当接する部位において、僅かに径方向外側に凹んだ拡径部22を備えている。図1Aにおける上側把持部11を囲む上側の筒状部材20では、下部に拡径部22を備えている。他方、下側把持部12を囲む下側の筒状部材20では、上部に拡径部22を備えている。このような構成によって、試験体10の上下方向端部をこの拡径部22の上下方向端部の隅部22aに突き当てて筒状部材20に対する試験体10の上下方向位置を位置決めすることができる。また、拡径部22の面粗さ、内径、偏心度等を管理することによって、筒状部材20と試験体10との摩擦力を管理し偏心を抑えることができるので、筒状部材20の管理及び製造コストを抑制することができる。本実施形態において、筒状部材20はステンレス鋼によって形成しているが、この態様に限定されず、ステンレス鋼と同等の引張強さを有する他の材料を用いることもできる。なお、本実施形態では、筒状部材20の内径49.5[mm]を拡径部22において50.5[mm]まで拡径している。
【0026】
筒状部材20における切り欠き部21が設けられた側とは反対側の上下方向端部近傍には、図1Aに示すように引張荷重発生部30を筒状部材20と連結するための連結部25が設けられている。連結部25は、図1Aに示すように、筒状部材20の内側において水平方向に延在する板状の部位であり、上側の筒状部材20の上部、及び下側の筒状部材20の下部に設けられている。連結部25は、例えば溶接等によって筒状部材20の内側に固定され一体化されている。連結部25の径方向中央部には、引張荷重発生部30の棒状部材31を上下方向に貫通させる貫通孔25aが設けられている。
【0027】
連結部25に設けられた貫通孔25aは、棒状部材31の外径よりも大きな内径を有している。この構成によって、引張荷重発生部30の棒状部材31が鉛直方向に対して僅かに傾斜していたり、筒状部材20が棒状部材31に対して偏心していても、棒状部材31から筒状部材20に対して曲げモーメントが作用することを抑制する。そして、棒状部材31の雄ねじ部31aに沿ってねじ係合したナット部材32は、球面座32cが座金33の傾斜凹部33a上で傾くことができる。この構成によって、ナット部材32が引張荷重発生部30からの鉛直方向の引張力を座金33を介して筒状部材20の連結部25に確実に伝えるとともに、棒状部材31から筒状部材20に作用する曲げモーメントを効果的に抑制することができる。したがって、試験体10にかかる曲げモーメントも抑制することができる。ナット部材32及び座金33は、筒状部材20と棒状部材31とを締結するナット部材群34を構成している。本実施形態では、棒状部材31には、呼びM16の全ねじボルトを用いている。
【0028】
上側の筒状部材20と連結された棒状部材31における上端部は、更なるナット部材群34によって引張駆動部35に固定されている。引張駆動部35は、例えば油圧シリンダ等の駆動部を含み、棒状部材31を介して上側の筒状部材20を上方に所定の荷重で引っ張る役割を果たしている。なお、図1Aには、引張駆動部35のうち、棒状部材31の上端部が締結される載荷板35aのみが図示されている。棒状部材31の上端部には雄ねじ部31aが設けられており、貫通孔35bを通過させた雄ねじ部31aをナット部材群34にねじ係合させて、棒状部材31を載荷板35aに連結している。引張駆動部35は、駆動部を駆動させることによって、載荷板35aを図の上方に所定の引張力で引っ張るように作動する。本実施形態において載荷板35aは、鋼製の平板である。載荷板35aの厚みは、引張試験装置100で想定される引張力を加えても載荷板35aに曲げ変形が生じない程度の厚みを有していることが好ましい。
【0029】
引張駆動部35に含まれる駆動部は、油圧シリンダの他、電磁力を用いた電磁駆動装置等であってもよい。
【0030】
下側の筒状部材20と連結された棒状部材31における下端部は、引張試験装置100のベース50に固定されている。
【0031】
本実施形態では、上側の筒状部材20のみを棒状部材31を介して引張駆動部35と連結するように構成したが、下側の筒状部材20についても棒状部材31を介して更なる引張駆動部35と連結するようにしてもよい。
【0032】
締結部材40は、図4A及び図4Bに示すように、筒状部材20の外周面に沿って周方向に延びるとともに周方向に2分割されているアーム部41と、各アーム部41の周方向端部同士を締結するための締結フランジ43とを備えている。本実施形態では、締結フランジ43同士が締結ボルト45により締結されている。図4Aに示すように、一対の締結フランジ43の一方には貫通孔43aが設けられ、他方には雌ねじ部43bが設けられている。締結ボルト45が一方の締結フランジ43の貫通孔43aを貫通し、他方の締結フランジ43の雌ねじ部43bに雄ねじ部45aがねじ係合することによって、一対の締結フランジ43同士が連結されている。
【0033】
なお、本実施形態では、周方向の対向する2箇所にそれぞれ一対の締結フランジ43(合計で二対の締結フランジ43)を設けるように構成している。このような構成の採用によって、筒状部材20が締結部材40によって周方向に均等に径方向内側方向に押圧されるため、試験体10に曲げモーメントが作用するのを抑制することができる。ただし、この態様には限定されず、周方向の1箇所にのみ一対の締結フランジ43を設けるように構成してもよい。
【0034】
本実施形態では、締結部材40のアーム部41の内周面41aの直径は、筒状部材20の外周面の直径と略同一とされている。このような構成によって、締結部材40のアーム部41の内周面41aと筒状部材20の外周面とが周方向に均等に当接する。そのため、締結部材40による筒状部材20の径方向内側への押圧によって、試験体10の上側把持部11及び下側把持部12を径方向外側から周方向に均等に押圧し把持することができる。
【0035】
ナット部材群34は、図5A及び図5Bに示すナット部材32及び座金33を有している。図5Aの例では、ナット部材32は、平面視で六角形形状を有するナット部32aと、ナット部32aの軸線方向(図5Aの上下方向)端部に設けられたフランジ部32bと、フランジ部32bの下面に設けられた球面座32cとを備えている。
【0036】
フランジ部32bは、ナット部32aから径方向外側に突出した平面視で円形状をなす部位である。フランジ部32bにおける後述する座金33に対向する面には、ナット部材32から座金33に向かって突出し、略球弧面を有する球面座32cが設けられている。なお、球弧面は、球の表面の一部を意味する。
【0037】
座金33は、上述のナット部材32の球面座32cが当接する傾斜凹部33aと、径方向中央部を貫く貫通孔33bとを備えている。傾斜凹部33aは、図5Bに示すように、座金33の上面の外縁部から下方に向かって径方向内側に傾斜しており、球面座32cと略同一の直径を有する球の球弧面によって形成される凹部である。図5Aに示す球面座32cがこの傾斜凹部33aに当接することによって、ナット部材32は、球面座32cを構成する球の中心周りに前後方向(球の中心を通り図5Aの左右方向に延びる回転軸周り)及び左右方向(球の中心を通り図5Aの紙面に垂直方向に延びる回転軸周り)に回動し、傾くことが可能である。
【0038】
なお、球面座32cは、厳密な球弧面である必要は無く、下方に向かって凸形状を有しナット部材32を傾斜凹部33a上で回動させることができればよい。また、傾斜凹部33aは、円錐台側面形状を有する傾斜面や、球面座32cよりも直径が大きな球が形成する球弧面など、図5Bに示す球弧面以外の傾斜面を備えていてもよい。
【0039】
上述の構成を有するナット部材32及び座金33から構成されるナット部材群34を用いて棒状部材31と筒状部材20とを連結することによって、筒状部材20に曲げモーメントが作用することを抑制することができる。すなわち、引張荷重発生部30の棒状部材31が鉛直方向に対して僅かに傾斜していても、棒状部材31の雄ねじ部31aにねじ係合したナット部材32は、球面座32cが座金33の傾斜凹部33a上で傾くことができる。この構成によって、ナット部材32が引張荷重発生部30からの鉛直方向の引張力を座金33を介して筒状部材20の連結部25に伝えるとともに、棒状部材31から筒状部材20に作用する曲げモーメントを効果的に抑制することができる。したがって、試験体10にかかる曲げモーメントも抑制することができる。
【0040】
なお、ナット部材32の締結強度を適切に調整して、球面座32cが傾斜凹部33a上で傾き易くしておくことが好ましい。
【0041】
ここで、引張試験装置100を構成する主要部材の設計手法について説明する。
【0042】
まず設計者は、試験体10と筒状部材20との間の摩擦係数及び試験体10の上側把持部11及び下側把持部12にかけることができる最大把持力から、上側把持部11及び下側把持部12に必要な表面積を算出する(図6のステップS101)。ここで、上側把持部11及び下側把持部12にかけることができる最大把持力は、摩擦力を算出する際の垂直抗力に対応する。この最大把持力は、例えば試験体10の圧縮試験を別途行い、得られた圧縮強度に対して余裕を持って耐えられる値とすることができる。本実施形態では、試験体10に最大約2トンの引張力をかけることができるように上側把持部11及び下側把持部12の表面積を確保している。
【0043】
設計者は、ステップS101で求めた表面積から試験体10を覆う筒状部材20の上下方向長さ及び締結部材40の上下方向の高さを算出する。ステップS101で求めた表面積及び上側把持部11及び下側把持部12の直径から上側把持部11及び下側把持部12の上下方向長さを算出し、更に上側把持部11及び下側把持部12を覆うのに必要な筒状部材20の上下方向長さを算出する。また、算出された筒状部材20の上下方向長さに対して押圧力をかけるのに必要な締結部材40の上下方向の高さを算出する。
【0044】
次に設計者は、ステップ101で算出した上側把持部11及び下側把持部12にかける最大把持力から、筒状部材20に加える締結部材40による締結力を算出する(図6のステップS102)。この締結部材40による締結力は、上側把持部11及び下側把持部12にかける把持力を生み出すように筒状部材20を弾性変形させるための締結力であり、筒状部材20の剛性も加味して算出される。この締結部材40による締結力の算出には、例えば試験体10及び筒状部材20の有限要素法モデル等を用いて算出することができる。
【0045】
次に設計者は、ステップS102で算出した締結部材40による締結力を生み出すための、締結ボルト45の直径及び長さ、並びに締結部材40の高さを算出する(図6のステップS103)。なお、締結部材40の高さについては、ステップS101で算出した値とステップS103で算出した値のうち、大きい方を採用する。
【0046】
最後に設計者は、締結部材40のアーム部41が塑性変形しないようにアーム部41の径方向の厚みを決定する(図6のステップS104)。ステップS104の実行により、筒状部材20及び締結部材40の主要パラメータの決定を終了する。
【0047】
次に、引張試験装置100の制御を行う制御回路200の構成例を図7に示す。制御回路200は、引張試験装置100の各機能部の制御を行う制御部210と、制御部210に作業者からの操作等を入力する入力部220と、試験結果の記憶等を行う記憶部230と、試験結果の表示等を行う表示部280とを備えている。制御部210は、引張試験装置100が備えるCPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)で実行させることによって、ソフトウエア処理として実現することができる。しかし、この態様には限定されず、各処理は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等によってハードウエア処理として実現するように構成してもよい。制御部210は、油圧シリンダを動作させる流量調整バルブ260を制御可能である。また、制御部210は、引張荷重測定用のロードセル240からの出力を取得可能に構成されている。これによって、制御部210は引張荷重をモニターすることができる。また、試験体10に歪みゲージGを貼付し、制御部210が当該歪みゲージGからの出力を取得可能に構成されていてもよい。これによって、制御部210は、引張荷重値と試験体10の歪みとの関係をデータ化することができる。また、制御部210は、載荷板35aの変位量を変位センサ250から取得可能に構成されていてもよい。
【0048】
次に、本実施形態にかかる引張試験装置100による引張試験方法の実行手順について説明する。
【0049】
まず、引張試験装置100の作業者は、2つの筒状部材20を、上側の棒状部材31及び下側の棒状部材31の先端部にそれぞれ固定する(図8のステップS201)。この筒状部材20の固定は、棒状部材31の先端部を筒状部材20の貫通孔25aに貫通させた後、図1Aに示すように、棒状部材31の先端部に設けられた雄ねじ部31aにナット部材群34をねじ係合して棒状部材31に筒状部材20を固定する。このとき、上側の筒状部材20は、ナット部材群34によって下方向への変位が拘束される。同様に、下側の筒状部材20は、ナット部材群34によって上方向への変位が拘束される。
【0050】
なお、筒状部材20の貫通孔25aは、棒状部材31の外径よりも大きな内径を有しているため、引張荷重をかけていない状態において、筒状部材20は棒状部材31に対して水平方向の自由度を有している。
【0051】
次に、試験体10の上側把持部11及び下側把持部12を筒状部材20の拡径部22に嵌合させる。これによって、試験体10の上側把持部11及び下側把持部12が筒状部材20によって径方向外側から囲まれた状態となる(図8のステップS202)。なお、試験体10には、例えば通常のレジンコンクリート及び60℃で温水浸漬(促進試験)させたレジンコンクリート等を用いることができる。
【0052】
次に、締結部材40で筒状部材20の拡径部22及び切り欠き部21が設けられた高さ領域を径方向外側から押圧し、試験体10を筒状部材20に締結する(図8のステップS203)。締結部材40による試験体10の筒状部材20への締結は、図4Aに示す一対のアーム部41で筒状部材20の拡径部22及び切り欠き部21が設けられた高さ領域を径方向外側から囲み、締結ボルト45を用いて対となる締結フランジ43同士を締結する。アーム部41の内周面41aは、筒状部材20の外周面と略同一サイズ及び同一形状とされているので、締結部材40による筒状部材20の押圧によって、筒状部材20は周方向に均一の押圧力で押圧される。これによって、試験体10の上側把持部11及び下側把持部12にも周方向に均一の把持力がかかることになる。
【0053】
次に、引張試験装置100の作業者は、引張試験装置100の制御回路200の入力部220から、試験開始の指示を行う。制御部210は、試験開始の指示に基づいて、流量調整バルブ260の制御を行い引張駆動部35の油圧シリンダを作動させて載荷板35aを上方に変位させる。これによって、引張荷重発生部30は、筒状部材20の一方を他方に対して上下方向に引っ張るように荷重を作用させる(図8のステップS205)。このとき、制御部210は、載荷板35aの変位量を変位センサ250から取得する(図8のステップS206)と共に、ロードセル240から試験体10に作用している引張荷重値を取得する(図8のステップS207)。制御部210は、予め決められた速度で引張駆動部35の載荷板35aが上昇するように流量調整バルブ260の制御を行う。
【0054】
本実施形態では、棒状部材31にねじ係合されたナット部材32が球面座32c及び傾斜凹部33aを介して筒状部材20と連結されているため、引張荷重発生部30からの引張力を筒状部材20に伝えつつ、棒状部材31に対して筒状部材20を前後方向(図5Aの左右方向に延びる回転軸周り)及び左右方向(図5Aの紙面に垂直方向に延びる回転軸周り)に回動させて棒状部材31から筒状部材20に曲げモーメントが伝達されないようにすることができる。したがって、引張試験時に試験体10にかかる曲げモーメントを抑制することができる。
【0055】
制御部210は、試験体10に配置した歪みゲージGから、試験体10の破断部13の歪みを取得する(図8のステップS208)。制御部210は、引張駆動部35の載荷板35aの変位量と、ロードセル240からの荷重値と、歪みゲージGからの歪みとをほぼ同時に取得して記憶部230に記憶する。
【0056】
制御部210は、試験体10が破壊されるまで載荷板35aを移動させつつ、載荷板35aの変位量、荷重値、及び歪みを取得する(図8のステップS204)。本実施形態における引張強度試験は、試験体10の引張強さを測定する試験であるため、制御部210は、荷重値の最大値を引張強さとして記憶する。制御部210は、試験体10が破壊されると、載荷板35aの移動を停止する。
【0057】
制御部210は、本実施形態の引張試験装置100により取得された荷重-変位特性、及び荷重-歪み特性を表示部280に表示する(図8のステップS209)。これによって、引張試験装置100は試験体10の試験を終了する。
【0058】
以上述べたように、本実施形態にかかる試験体10は、引張試験装置100に用いる試験体10であって、試験体10は、円柱形状を有する上側把持部11及び下側把持部12と、上側把持部11と下側把持部12の間に配置され上側把持部11及び下側把持部12よりも縮径された破断部13とを有し、破断部13は、上側把持部11及び下側把持部12の外周面とR面14により接続され、R面14は破断部13の外周面と滑らかに接続されるように構成した。このような構成の採用によって、試験体10の上側把持部11及び下側把持部12を引張試験装置100の筒状部材20に締結した状態で上下方向に引っ張ることによって、試験体10の上側把持部11及び下側把持部12に周方向に均等な把持力及び引張力がかかる。したがって、試験体10に作用する曲げモーメントを抑制することができるので、引張応力のみによる試験体10の破断を再現し易くし、引張強度を正確に計測することができる。
【0059】
また、本実施形態では、試験体10は、レジンコンクリートで形成されるように構成した。このような構成の採用によって、引張強度が圧縮強度の約1/10程度であり、構造物の耐力が引張強度に依存するレジンコンクリート構造体において、引張強度を直接的に計測して、引張強度を正確に把握することができる。
【0060】
また、本実施形態では、レジンコンクリートは、熱硬化性樹脂を結合剤として、骨材、砂及び炭酸カルシウムの少なくとも1つを固めた材料であるように構成した。このような構成の採用によって、試験体10は、結合剤にセメントを用いておらず、セメントコンクリートと比較して強度、水密性、耐食性などの点で優れた特性を有することができる。
【0061】
また、本実施形態は、3次元プリンタにより型枠を形成するステップと、型枠内でレジンコンクリートを成型して試験体10を製造するステップとを含み、試験体10は、円柱形状を有する上側把持部11及び下側把持部12と、上側把持部11と下側把持部12の間に配置され上側把持部11及び下側把持部12よりも縮径された破断部13とを有し、破断部13は、上側把持部11及び下側把持部12の外周面とR面14により接続され、R面14は破断部13の外周面と滑らかに接続されるように構成した。このような構成の採用によって、試験体10の上側把持部11及び下側把持部12を引張試験装置100の筒状部材20に締結した状態で上下方向に引っ張ることによって、試験体10の上側把持部11及び下側把持部12に周方向に均等な把持力及び引張力がかかる。したがって、試験体10に作用する曲げモーメントを抑制することができるので、引張応力のみによる試験体10の破断を再現し易くし、引張強度を正確に計測することができる。また、上記試験体10を3次元(3D)プリンタを利用して容易に製造することができる。
【0062】
本開示を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0063】
例えば、本実施形態では、制御部210が、図8のステップS204~S209を実行するように構成したが、この態様には限定されず、作業者が油圧シリンダ等の各機能部を手動で操作したり、荷重-歪み特性等を生成したりしてもよい。
【0064】
また、本実施形態では、制御部210が時間経過に対する載荷板35aの変位量、試験体10に加わる引張荷重値、及び試験体10に生じる歪みを取得するように構成したが、この態様には限定されない。少なくとも試験体10が破壊するまでに試験機が示す最大荷重値を取得していればよく、載荷板35aの変位量や試験体10に生じる歪みは必ずしも取得する必要はない。
【0065】
また、本実施形態では、棒状部材31の長手方向の全領域に雄ねじ部31aが形成されるように構成したが、この態様には限定されず、先端部のみに雄ねじ部31aが設けられていてもよい。
【0066】
また、本実施形態では、試験体10がレジンコンクリートにより形成される場合について説明したが、この態様には限定されない。試験体10は、セメントコンクリートや金属等の他の材料で形成されたものであってもよい。
【0067】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0068】
(付記項1)
引張試験装置に用いる試験体であって、
前記試験体は、円柱形状を有する上側把持部及び下側把持部と、前記上側把持部と前記下側把持部の間に配置され前記上側把持部及び前記下側把持部よりも縮径された破断部とを有し、
前記破断部は、前記上側把持部及び前記下側把持部の外周面とR面により接続され、前記R面は前記破断部の外周面と滑らかに接続されている、試験体。
(付記項2)
レジンコンクリートで形成されている、付記項1に記載の試験体。
(付記項3)
前記レジンコンクリートは、熱硬化性樹脂を結合剤として、骨材、砂及び炭酸カルシウムの少なくとも1つを固めた材料である、付記項2に記載の試験体。
(付記項4)
3次元プリンタにより型枠を形成するステップと、
前記型枠内でレジンコンクリートを成型して試験体を製造するステップと
を含み、
前記試験体は、円柱形状を有する上側把持部及び下側把持部と、前記上側把持部と前記下側把持部の間に配置され前記上側把持部及び前記下側把持部よりも縮径された破断部とを有し、
前記破断部は、前記上側把持部及び前記下側把持部の外周面とR面により接続され、前記R面は前記破断部の外周面と滑らかに接続されている、試験体の製造方法。
【符号の説明】
【0069】
10 試験体
11 上側把持部
12 下側把持部
13 破断部
14 R面
20 筒状部材
21 切り欠き部
21a 端部切り欠き
22 拡径部
22a 隅部
25 連結部
25a (連結部の)貫通孔
30 引張荷重発生部
31 棒状部材
31a (棒状部材の)雄ねじ部
32 ナット部材
32a ナット部
32b フランジ部
32c 球面座
33 座金
33a 傾斜凹部
33b (座金の)貫通孔
34 ナット部材群
35 引張駆動部
35a 載荷板
35b (載荷板の)貫通孔
40 締結部材
41 アーム部
41a (アーム部の)内周面
43 締結フランジ
43a (締結フランジの)貫通孔
43b (締結フランジの)雌ねじ部
45 締結ボルト
45a (締結ボルトの)雄ねじ部
50 ベース
100 引張試験装置
200 制御回路
210 制御部
220 入力部
230 記憶部
240 ロードセル
250 変位センサ
260 流量調整バルブ
280 表示部
G 歪みゲージ
O 中心軸線
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8