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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025010590
(43)【公開日】2025-01-22
(54)【発明の名称】消臭剤
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/01 20060101AFI20250115BHJP
   A61L 9/12 20060101ALI20250115BHJP
   A61L 9/14 20060101ALI20250115BHJP
【FI】
A61L9/01 H
A61L9/12
A61L9/14
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024184402
(22)【出願日】2024-10-18
(62)【分割の表示】P 2020104567の分割
【原出願日】2020-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】000186588
【氏名又は名称】小林製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124431
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 順也
(74)【代理人】
【識別番号】100174160
【弁理士】
【氏名又は名称】水谷 馨也
(74)【代理人】
【識別番号】100175651
【弁理士】
【氏名又は名称】迫田 恭子
(72)【発明者】
【氏名】江崎 俊文
(72)【発明者】
【氏名】阿児 拓海
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、ヒドラジド化合物を含み、消臭効果の持続性に優れた消臭剤を提供することである。
【解決手段】ヒドラジド化合物及び水と共に、消臭成分及び水と共に、多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種と、緩衝剤とを含む消臭剤は、乾燥状態になった後にも消臭効果を奏させることができ、ヒドラジド化合物による消臭効果の持続性が飛躍的に向上する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ヒドラジド化合物、(B)多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種、(C)緩衝剤、並びに(D)水を含む、消臭剤。
【請求項2】
更に、(E)亜硫酸及び/又はその塩を含む、請求項1に記載の消臭剤。
【請求項3】
吸液性部材に吸液させて使用される、請求項1又は2に記載の消臭剤。
【請求項4】
消臭が求められる空間の壁に噴霧又は塗布して使用される、請求項1~3のいずれかに記載の消臭剤。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の消臭剤を用いて消臭を行う、消臭方法。
【請求項6】
請求項1~3のいずれかに記載の消臭剤を収容している消臭剤収容部と、
前記消臭剤収容部から供給された前記消臭剤を吸液し、空間の消臭を行う消臭剤吸液部
と、
を有する、消臭装置。
【請求項7】
更に、前記消臭剤収容部から供給された消臭剤を貯留する消臭剤貯留部を有し、
前記消臭剤吸液部が、前記消臭剤貯留部から消臭剤を吸い上げて消臭剤を吸液するように構成されている、請求項6に記載の消臭装置。
【請求項8】
消臭が求められる空間内に請求項6又は7に記載の消臭装置を設置する、消臭方法。
【請求項9】
前記消臭剤吸液部が乾燥した状態になっても継続使用する、請求項8に記載の消臭方法。
【請求項10】
ヒドラジド化合物を含む消臭剤の消臭効果の持続性向上方法であって、消臭剤に、(A)ヒドラジド化合物、(B)多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種、(C)緩衝剤、並びに(D)水を配合する、持続性向上方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドラジド化合物を含み、消臭効果の持続性に優れた消臭剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生活の快適性への要求の高まりと共に、生活空間を快適にする臭気対策のニーズも高まっている。従来、日常生活における臭気対策としては、スプレー型、エアゾール型、据え置き型等の消臭剤を使用して、空間に噴霧したり、揮散させたりする手法が知られている。このような消臭剤では、消臭成分として、ジヒドラジド化合物、ポリアミン化合物等の有機系消臭成分や、ポリフェノール等の植物抽出物が使用されている。
【0003】
これらの消臭成分の中でも、ヒドラジド化合物は、アルデヒド系やアンモニア系の悪臭に対する消臭効果が優れており、ヒドラジド化合物を含む消臭剤が種々検討されている。例えば、特許文献1には、ヒドラジド化合物、アデニン硫酸塩、及び陽イオン性アミノ変性シリコーンを含む消臭剤は、常温だけでなく高温の環境下でもアルデヒド系及びアンモニア系の悪臭成分の除去に優れるだけでなく、除去した悪臭成分の再放出が少ないことが報告されている。また、特許文献2には、ヒドラジド化合物と共に、硫酸ヒドロキシルアミン、スメクタイト、及び水を含む消臭剤は、アルデヒドとアンモニアの双方に対して優れた消臭効果を奏し得ることが報告されている。しかしながら、特許文献1及び2では、ヒドラジド化合物による消臭効果の持続性の向上に関しては検討されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-19872号公報
【特許文献2】特開2010-5093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の臭気対策では、消臭が求められる空間に消臭剤を噴霧したり、臭気が付着した物品に消臭剤を噴霧又は塗布したりすることにより、噴霧又は塗布された消臭剤が臭気に直接接触するように使用されている。このように臭気に対して直接噴霧又は塗布される消臭剤では、消臭効果自体が高いことが重要であるが、消臭効果が持続することも望ましい。
【0006】
一方、臭気対策として、消臭が求められる空間(室内空間、車内空間等)に消臭液を据え置いて使用することにより、空間内の臭気を除去又は緩和する手法も有効である。また、消臭が求められる空間(室内空間、車内空間等)の構造体(壁、床、天井、ドア等)や当該空間内の製品(カーテン、ソファー等)に消臭液を付着させて、当該構造体や製品に消臭機能を付加することにより、空間内の臭気を除去又は緩和する手法も有効である。このような方法で空間内の臭気の除去又は緩和を行う場合には、消臭液が空間内の臭気に対して直接噴霧されないため、消臭成分による消臭効果が持続することが重視される。
【0007】
このように、消臭剤(特に、空間内に据え置いて使用したり、空間の構造体や空間内の製品に付着させて使用したりする消臭剤)では消臭効果が持続的に奏されることが求められる。
【0008】
そこで、本発明者は、ヒドラジド化合物を含む消臭剤の持続性について検討を行ったところ、従来のヒドラジド化合物を含む消臭剤では、噴霧又は塗布の直後では優れた消臭効果を奏するものの、時間の経過と共に乾燥した状態になると消臭効果が消失し、消臭効果を持続できないことを知見した。
【0009】
そこで、本発明は、ヒドラジド化合物を含み、消臭効果の持続性に優れた消臭剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、ヒドラジド化合物及び水と共に、消臭成分及び水と共に、多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種と、緩衝剤とを含む消臭剤は、乾燥状態になった後にも消臭効果を奏させることができ、ヒドラジド化合物による消臭効果の持続性(乾燥状態でも消臭効果を持続させる特性)が飛躍的に向上することを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
【0011】
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)ヒドラジド化合物、(B)多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種、(C)緩衝剤、並びに(D)水を含む、消臭剤。
項2. 更に、(E)亜硫酸及び/又はその塩を含む、項1に記載の消臭剤。
項3. 吸液性部材に吸液させて使用される、項1又は2に記載の消臭剤。
項4. 消臭が求められる空間の壁に噴霧又は塗布して使用される、項1~3のいずれかに記載の消臭剤。
項5. 項1~4のいずれかに記載の消臭剤を用いて消臭を行う、消臭方法。
項6. 項1~3のいずれかに記載の消臭剤を収容している消臭剤収容部と、
前記消臭剤収容部から供給された前記消臭剤を吸液し、空間の消臭を行う消臭剤吸液部と、
を有する、消臭装置。
項7. 更に、前記消臭剤収容部から供給された消臭剤を貯留する消臭剤貯留部を有し、
前記消臭剤吸液部が、前記消臭剤貯留部から消臭剤を吸い上げて消臭剤を吸液するように構成されている、項6に記載の消臭装置。
項8. 消臭が求められる空間内に項6又は7に記載の消臭装置を設置する、消臭方法。
項9. 前記消臭剤吸液部が乾燥した状態になっても継続使用する、項8に記載の消臭方法。
項10. ヒドラジド化合物を含む消臭剤の消臭効果の持続性向上方法であって、消臭剤に、(A)ヒドラジド化合物、(B)多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種、(C)緩衝剤、並びに(D)水を配合する、持続性向上方法。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ヒドラジド化合物を含む消臭剤において消臭効果の持続性(乾燥状態でも消臭効果を持続させる特性)を向上さることはできる。そのため、本発明の消臭剤は、消臭が求められる空間の構造体や当該空間内の製品に対して噴霧して使用しても、当該構造体や製品において消臭機能を持続させることができ、空間内の悪臭を効果的に除去又は緩和することが可能になる。また、本発明の消臭剤は、吸液性部材に吸液させて使用すると、消臭液に含まれる揮散性の成分が揮散して吸液性部材が乾燥状態になっても、消臭効果を持続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の消臭装置の一実施形態の断面図を示す模式図である。
図2】本発明の消臭装置の一実施形態の断面図を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.消臭剤
本発明の消臭剤は、ヒドラジド化合物((A)成分と表記することもある)、多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種((B)成分と表記することもある)、緩衝剤((C)成分と表記することもある)、並びに水((D)成分と表記することもある)を含むことを特徴とする。以下、本発明の消臭剤について詳述する。
【0015】
[(A)ヒドラジド化合物]
本発明の消臭剤は、(A)成分としてヒドラジド化合物を含有する。ヒドラジド化合物とは、1分子中に1個以上のヒドラジド基(-NH-NH2)を有する化合物であり、悪臭の原因となっているアルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、イソバレルアルデヒド等)を吸着して消臭する作用を有する化合物である。
【0016】
本発明で使用されるヒドラジド化合物は、1分子中に1個のヒドラジド基を有するモノヒドラジド化合物、1分子中に2個のヒドラジド基を有するジヒドラジド化合物、又は1分子中に3個以上のヒドラジド基を有するポリヒドラジド化合物のいずれであってもよい。
【0017】
モノヒドラジド化合物としては、具体的には、アセトヒドラジド、ホルムヒドラジド、カルボヒドラジド、ラウリル酸ヒドラジド、サリチル酸ヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジド、p-ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド、ナフトエ酸ヒドラジド、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸ヒドラジド等が挙げられる。
【0018】
ジヒドラジド化合物としては、具体的には、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イミノジ酢酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、ドデカンジヒドラジド、ヘキサデカンジヒドラジド、ナフトエジヒドラジド、ベンゼンジヒドラジド、ピリジンジヒドラジド、シクロヘキサンジヒドラ
ジド、ピロメリット酸ジヒドラジド等が挙げられる。
【0019】
1分子中に3個以上のヒドラジド基を有するポリヒドラジド化合物としては、具体的には、クエン酸トリヒドラジド、トリニトロ酢酸トリヒドラジド、ニトリロ酢酸トリヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジド、エチレンジアミン四酢酸テトラヒドラジド、ナフトエ酸テトラヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド等が挙げられる。
【0020】
これらのヒドラジド化合物は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0021】
これらのヒドラジド化合物の中でも、消臭効果の持続性をより一層向上させるという観点から、好ましくはジヒドラジド化合物、より好ましくはコハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジドが挙げられる。
【0022】
本発明の消臭剤における(A)成分の含有量については、使用するヒドラジド化合物の種類、消臭対象、付与すべき消臭効果の程度等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.1~20重量%、好ましくは0.5~10重量%、更に好ましくは1~5重量%が挙げられる。
【0023】
[(B)多価アルコール、メトキシメチルブタノール、及び/又はポリオキシエチレンアルキルエーテル]
本発明の消臭剤は、(B)成分として、多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、及び/又はポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有する。
【0024】
(B)成分の内、多価アルコールとしては、例えば、2~4価のアルコールが挙げられる。多価アルコールとして、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール等の2価アルコール;グリセリン、ブタントリオール(1,2,3-ブタントリオール、1,2,4-ブタントリオール)等の3価アルコール;エリトリトール、ペンタエリトリトール等の4価アルコールが挙げられる。これらの多価アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0025】
(B)成分の内、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとは、ポリオキシエチレン鎖がアルキル基とエーテル結合している化合物である。ポリオキシエチレンアルキルエーテル鎖のエチレンオキサイドの平均付加モル数については、特に制限されないが、例えば、2~30、好ましくは5~20、更に好ましくは8~12が挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルを構成するアルキル基は、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。ポリオキシエチレンアルキルエーテルを構成するアルキル基の炭素数については、特に制限されないが、例えば、8~22、好ましくは8~14、更に好ましくは8~10が挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルとして、具体的には、POEオクチルエーテル、POEイソオクチルエーテル、POEデシルエーテル、POEイソデシルエーテル、POEラウリルエーテル、POEミリスチルエーテル、POEセチルエーテル、POEイソセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEアラキジルエーテル、POEベヘニルエーテル等が挙げられる。ここで、「POE」はポリオキシエチレン、これらのポリオキシエチレンアルキルエーテルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0026】
本発明の消臭剤において、(B)成分として、多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルの中から1種を選択して単独で使用してもよく、また、これらの中から2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0027】
これらの(B)成分の中でも、消臭効果の持続性をより一層向上させるという観点から、好ましくは、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ブタントリオール、エリトリトール、ペンタエリトリトール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、及びポリオキシエチレンデシルエーテルが挙げられる。
【0028】
本発明の消臭剤における(B)成分の含有量については、使用する(B)成分の種類、消臭対象等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.1~20重量%、好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは1~10重量%が挙げられる。
【0029】
また、本発明の消臭剤において、(A)成分と(B)成分の比率については、例えば、(A)成分100重量部当たり、(B)成分が10~1000重量部、好ましくは50~500重量部、より好ましくは100~400重量部が挙げられる。
【0030】
[(C)緩衝剤]
本発明の消臭剤は、(C)成分として、緩衝剤を含有する。本発明の消臭剤では、(B)成分と(C)成分を併用することによって、乾燥状態になった後でもヒドラジド化合物による消臭効果の持続性を向上させることが可能になる。
【0031】
本発明で使用される緩衝剤の種類については、特に制限されないが、例えば、リン酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、酒石酸緩衝剤、トリス緩衝剤等が挙げられる。
【0032】
リン酸緩衝剤としては、具体的には、リン酸及び/又はその塩が挙げられる。リン酸の塩としては、例えば、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム等のリン酸水素二アルカリ金属塩;リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等のリン酸二水素アルカリ金属塩;リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム等のリン酸三アルカリ金属塩等が挙げられる。また、リン酸の塩は、水和物等の溶媒和物の形態であってもよい。リン酸緩衝剤として、リン酸及びその塩の中から1種を選択して単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。リン酸緩衝剤の中でも、好ましくはリン酸塩、より好ましくはリン酸水素二アルカリ金属塩とリン酸二水素アルカリ金属塩との組み合わせ、更に好ましくはリン酸水素二ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムとの組み合わせが挙げられる。
【0033】
クエン酸緩衝剤としては、具体的には、クエン酸及び/又はその塩が挙げられる。クエン酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。また、クエン酸の塩は、水和物等の溶媒和物の形態であってもよい。クエン酸緩衝剤として、クエン酸及びその塩の中から1種を選択して単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。リン酸緩衝剤の中でも、好ましくはクエン酸とクエン酸塩との組み合わせ、より好ましくはクエン酸とクエン酸アルカリ金属塩との組み合わせ、更に好ましくはクエン酸とクエン酸三ナトリウムとの組み合わせが挙げられる。
【0034】
酢酸緩衝剤としては、具体的には、酢酸及び/又はその塩が挙げられる。酢酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩等が挙げられる。また、酢酸の塩は、水和物等の溶媒和物の形態であってもよい。酢酸緩衝剤として、酢酸及びその塩の中から1種を選択して単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0035】
酒石酸緩衝剤としては、具体的には、酒石酸及び/又はその塩が挙げられる。酒石酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。また、酒石酸の塩は、水和物等の溶媒和物の形態であってもよい。酒石酸緩衝剤として、酒石酸及びその塩の中から1種を選択して単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0036】
トリス緩衝剤としては、具体的には、トロメタモール及び/又はその塩が挙げられる。トロメタモールの塩としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、酢酸塩等の有機酸塩;塩酸塩、スルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。トリス酸緩衝剤として、トロメタモール及びその塩の中から1種を選択して単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0037】
これらの(C)成分の中でも、消臭効果の持続性をより一層向上させるという観点から、好ましくは、リン酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤が挙げられる。
【0038】
本発明の消臭剤における(C)成分の含有量については、使用する(C)成分の種類、消臭対象等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.01~20重量%、好ましくは0.01~10重量%、より好ましくは0.1~5重量%が挙げられる。
【0039】
[(D)水]
本発明の消臭剤は、基剤として水が含まれる。本発明の消臭剤における水の含有量については、前記(A)及び(B)成分、並びに及び必要に応じて添加される他の添加剤の残部であればよいが、例えば、50重量%以上、好ましくは60~99重量%、更に好ましくは70~97重量%が挙げられる。
【0040】
[(E)亜硫酸及び/又はその塩]
本発明の消臭剤は、前記成分に加えて、亜硫酸及び/又はその塩((E)成分と表記することもある)を含んでもよい。本発明の消臭剤に(E)成分が含まれる場合には、消臭効果の持続性を格段顕著に向上させることが可能になる。
【0041】
亜硝酸塩としては、具体的には、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩等が挙げられる。
【0042】
本発明の消臭剤において、(E)成分として、亜硫酸及びその塩の中から1種を選択して単独で使用してもよく、また、これらの中から2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0043】
これらの(E)成分の中でも、消臭効果の持続性をより一層向上させるという観点から、好ましくは亜硫酸のアルカリ金属塩、より好ましくは亜硫酸ナトリウムが挙げられる。
【0044】
本発明の消臭剤における(E)成分の含有量については、使用する(E)成分の種類、消臭対象等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.1~30重量%、好ましくは0.1~15重量%、より好ましくは0.5~5重量%が挙げられる。
【0045】
また、本発明の消臭剤において、(A)成分と(E)成分の比率については、例えば、(A)成分100重量部当たり、(E)成分が0.1~500重量部、好ましくは1~250重量部、より好ましくは5~100重量部が挙げられる。
【0046】
[その他の成分]
本発明の消臭剤には、前述する成分以外に、本発明の効果を妨げないことを限度として、他の添加剤を含有してもよい。このような他の添加剤としては、例えば、他の溶剤、pH調整剤、防腐剤、抗菌剤、殺菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色素、香料、(A)成分以外の消臭成分、界面活性剤、増粘剤等が挙げられる。
【0047】
[pH]
本発明の消臭剤のpHとしては、例えば4~10、好ましくは5~9、より好ましくは6~8が挙げられる。
【0048】
[使用方法]
本発明の消臭剤は、例えば、室内空間、車内空間、ペットの飼育エリア、壁、床、天井、カーテン、ソファー、寝具、ベッド、衣類、靴、革製品、布製品、収納家具(靴箱等)等に存在する悪臭を除去又は緩和する目的で、消臭が求められる空間又は物に適用することにより使用される。
【0049】
本発明の消臭剤を用いて消臭するには、例えば、開口容器に収容した状態、又は吸液性部材に吸液させた状態で、消臭対象となる空間内又は消臭対象となる製品の近傍に設置すればよい。本発明の消臭剤を吸液させる吸液性部材としては、例えば、綿、植物繊維、パルプ等の天然繊維、レーヨン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成繊維、又はそれらの混合繊維等の繊維質材料;木片、籐、竹、ソラ等の木質材料;発泡ウレタンの樹脂製スポンジ材料等が挙げられる。また、吸液性部材が繊維質材料で形成されている場合、不織布であることが好ましいが、織物、編物等であってもよい。吸液性部材の形状については、シート状、棒状、紐状、ブロック状等のいずれであってもよい。
【0050】
本発明の消臭剤を吸液性部材に吸液させて使用する場合、本発明の消臭剤中の揮散性の成分(水等)が揮散して吸液性部材が乾燥した状態になっても、消臭効果が持続するので、乾燥状態の吸液性部材をまま継続して使用することができる。吸液性部材が乾燥した時点から継続使用できる期間については、消臭剤の組成、消臭対象となる空間等に応じて異なるが、例えば、吸液性部材が乾燥した時点から120日間程度、好ましくは30日間程度まで継続使用できる。
【0051】
また、本発明の消臭剤を用いて空間(室内空間、車内空間等)を消臭する場合、消臭が求められる空間に対して消臭剤を直接噴霧させてもよいが、当該空間の構造体(壁、床、天井、ドア等)や当該空間内の製品(カーテン、ソファー等)に対して消臭剤を噴霧又は塗布してもよい。このように、空間の構造体や空間内の製品に対して消臭剤を噴霧又は塗布することによって、空間の構造体や空間内の製品に消臭機能が付与されて、空間内の悪臭が除去又は緩和される。このように、空間の構造体や空間内の製品に消臭機能を付与して空間の消臭を行う場合、当該構造体や製品に付着した消臭成分の消臭効果が持続することが求められるが、本発明の消臭剤では、消臭効果の持続性が向上しており、かかる要求特性を満たしている。本発明の消臭剤の好適な一態様として、室内空間の消臭のために壁に噴霧又は塗布される消臭剤が挙げられる。なお、空間の消臭のために空間の構造体や空間内の製品に対して本発明の消臭剤を噴霧又は塗布する場合、当該構造体や製品自体は、消臭対象ではないため悪臭が存在していなくてもよい。
【0052】
本発明の消臭剤の形態については、スプレー型、エアゾール型、据え置き型、清拭シート型等のいずれであってもよい。スプレー型又はエアゾール型の場合であれば、本発明の消臭剤をスプレー容器又はエアゾール容器に収容して、消臭対象となる空間、当該空間の構造物、当該空間内の製品、消臭対象となる製品等に対して、消臭剤を噴霧すればよい。据え置き型の場合であれば、本発明の消臭剤を容器に収容したり、吸液性部材に吸液させたりして空間と接触可能な状態にし、消臭対象となる空間内又は消臭対象となる製品の近傍に置けばよい。清拭シート型の場合であれば、本発明の消臭剤を含浸させた不織布等の布帛で、消臭対象となる物の表面を拭き取ればよい。使用簡便性等の観点から、本発明の消臭剤は、スプレー型、エアゾール型又は据え置き型の態様で使用することが好ましい。
【0053】
本発明の消臭剤が据え置き型として使用する場合の一実施態様として、本発明の消臭剤を収容する消臭剤収容部と、前記消臭剤収容部から供給された本発明の消臭剤を吸液し、空間の消臭を行う消臭剤吸液部とを有する消臭装置が挙げられる。
【0054】
前記消臭装置において、消臭液収容部から消臭液吸液部に消臭液を供給するための手段については、特に制限されず、例えば、消臭液収容部中の消臭液に消臭液吸液部の一部を含浸させる方法;消臭液収容部中の消臭液を消臭液吸液部に対して添加させる方法;別途設けられた消臭液貯留部に消臭液収容部から消臭液を供給し、消臭液貯留部中の消臭液に消臭液吸液部の一部を含浸させる方法等が挙げられる。
【0055】
前記消臭装置の例として、図1に示す消臭装置(以下、「第1の態様」)、及び図2に示す消臭装置(以下、「第2の態様」)が挙げられる。
【0056】
第1の態様の消臭装置では、本発明の消臭剤を収容する消臭剤収容部1と、前記消臭剤収容部1から供給された消臭剤を貯留する消臭剤貯留部2と、前記消臭剤貯留部2から消臭剤を吸い上げて消臭剤を吸液する消臭剤吸液部3を有している。
【0057】
第1の態様の消臭装置では、消臭剤収容部1は開口部が下になるように配されており、重力落下によって消臭剤収容部1の開口部から消臭剤貯留部2に消臭剤が供給されるように構成されている。また、第1の態様の消臭装置において、消臭剤収容部1の開口部には、消臭剤の供給速度を制御するための制御弁が設けられていてもよい。
【0058】
第1の態様の消臭装置において、消臭剤貯留部2は、消臭剤収容部1から供給された消臭剤を貯留するように構成されている。
【0059】
第1の態様の消臭装置において、消臭剤吸液部3は、その一部が消臭剤貯留部に貯留された消臭剤に含浸するように配され、消臭剤を吸い上げて消臭対象となる空間内の空気と接するように構成されている。
【0060】
また、第1の態様の消臭装置では、消臭剤吸液部3に対して送風を行う送風部が設けられていてもよい。このような送風部を設けることにより、消臭剤吸液部3に吸液されている消臭剤と空間内の空気とを効率的に接触させることができるため、効率的に消臭することができる。
【0061】
第1の態様の消臭装置における消臭剤収容部1の素材については、特に制限されず、プラスチック製、ガラス製、陶器製等のいずれであってもよいが、好ましくはプラスチック製が挙げられる。
【0062】
第1の態様の消臭装置における消臭剤貯留部2の素材についても、特に制限されず、プラスチック製、ガラス製、陶器製等のいずれであってもよいが、好ましくはプラスチック製が挙げられる。
【0063】
第1の態様の消臭装置における消臭剤吸液部3の素材については、前記吸液性部材と同様であり、例えば、綿、植物繊維、パルプ等の天然繊維、レーヨン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成繊維、又はそれらの混合繊維等の繊維質材料;木片、籐、竹、ソラ等の木質材料;発泡ウレタンの樹脂製スポンジ材料等が挙げられる。また、消臭剤吸液部3が繊維質材料で形成されている場合、不織布であることが好ましいが、織物、編物等であってもよい。図1において、消臭剤吸液部3の形状は、シート状であるが、棒状、紐状等であってもよい。
【0064】
前記第2の態様の消臭装置では、開口部を有する消臭剤収容部1と、収容部内の消臭剤を吸い上げて消臭剤を保持する消臭剤吸液部3とを有している。
【0065】
第2の態様の消臭装置では、消臭剤吸液部3が収容部の開口部から差し込まれ、消臭剤を吸い上げると共に、消臭剤収容部外に露出している消臭剤吸液部3によって空間の消臭が行われるように構成されている。
【0066】
第2の態様の消臭装置における消臭剤収容部1の素材については、特に制限されず、プラスチック製、ガラス製、陶器製等のいずれであってもよいが、好ましくはプラスチック製が挙げられる。
【0067】
第2の態様の消臭装置における消臭剤吸液部3の素材については、消臭剤を吸液できることを限度として特に制限されないが、例えば、綿、植物繊維、パルプ等の天然繊維、レーヨン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成繊維、又はそれらの混合繊維等の繊維質材料;木片、籐、竹、ソラ等の木質材料;発泡ウレタンの樹脂製スポンジ材料等が挙げられる。また、消臭剤吸液部3が繊維質材料で形成されている場合、不織布であることが好ましいが、織物、編物等であってもよい。図2において、消臭剤吸液部3の形状は、シート状であるが、棒状、紐状等であってもよい。
【0068】
本発明の消臭剤は、揮散性の成分(水等)が揮発して乾燥状態になった後でも消臭効果が持続されるので、前記第1及び2の態様の消臭装置を使用する場合には、消臭剤吸液部から消臭剤の揮散性成分が揮散して乾燥した状態になっても、消臭剤吸液部によって消臭効果が奏されるので、消臭剤の補給、消臭剤吸液部の交換、消臭装置の交換等を行うことなく、乾燥状態の消臭剤吸液部のままで継続して使用することができる。消臭剤吸液部が乾燥した時点から継続使用できる期間については、消臭剤の組成、消臭対象となる空間等に応じて異なるが、例えば、消臭剤吸液部が乾燥した時点から120日間程度、好ましくは30日間程度まで継続使用できる。
【0069】
2.消臭効果の持続性向上方法
本発明は、更に、ヒドラジド化合物を含む消臭剤の消臭効果の持続性向上方法であて、消臭剤に、(A)ヒドラジド化合物、(B)多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種、(C)緩衝剤、並びに(D)水を配合することを特徴とする、持続性向上方法を提供する。
【0070】
当該持続性向上方法において、使用する(A)成分の種類、(B)成分の種類、(C)成分の種類、(A)~(D)成分の配合量、その他に配合可能な成分、消臭剤の使用方法等については、前記「1.消臭剤」の欄に記載の通りである。
【実施例0071】
以下に実施例及び比較例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0072】
試験例
表1及び2に示す組成の消臭剤を調製し、以下に示す試験を行い、乾燥状態になった消臭剤の消臭効果を評価した。
【0073】
プリーツ構造の空気清浄機用のフィルター(横19cm、縦28cm、厚さ1cm;日揮ユニバーサル株式会社製)に、消臭剤58.1gを含浸させ、25℃で乾燥し、乾燥状態の消臭剤付着フィルターを調製した。
【0074】
アクリル板で作成した容積1m3のグローブボックス内に、消臭剤付着フィルターを取り付けた空気清浄機、及びサーキュレーターを入れて、グローブボックスを密閉状態にした。次いで、グローブボックス内に約10,000ppmのアセトアルデヒド1Lを導入して、サーキュレーターを稼働させてグローブボックスの空気を3分間撹拌した。その後、サーキュレーターを停止させ、グローブボックス内のアセトアルデヒド濃度(初期アセトアルデヒド濃度)をガス検知管(アセトアルデヒド92M、株式会社ガステック)を用いて測定した。次いで、空気清浄機を1時間稼働させた後に、空気清浄機を停止し、グローブボックス内のアセトアルデヒド濃度(60分後のアセトアルデヒド濃度)を前記ガス検知管を用いて測定した。下記算出式に従って、60分後の消臭率を算出した。
【数1】
【0075】
結果を表1及び2に示す。ヒドラジド化合物と、多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、又はポリオキシエチレンアルキルエーテルと、緩衝剤を含む消臭剤(実施例1~17)では、ヒドラジド化合物と多価アルコールを含む消臭剤(比較例1及び2)及びヒドラジド化合物及び緩衝剤を含む消臭剤(比較例3)に比べて、60分後の消臭率が格段に向上していた。即ち、ヒドラジド化合物と、多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、又はポリオキシエチレンアルキルエーテルと、緩衝剤を含む消臭剤は、乾燥状態でも優れた消臭効果を奏し、消臭効果の持続性(乾燥状態でも消臭効果を持続させる特性)が向上していることが明らかとなった。
【0076】
また、ヒドラジド化合物と多価アルコールと亜硫酸塩を含む消臭剤(比較例1)は、ヒドラジド化合物と多価アルコールを含む消臭剤(比較例1)に比べて60分後の消臭率が低下しているにもかかわらず、ヒドラジド化合物と、多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、又はポリオキシエチレンアルキルエーテルと、緩衝剤と、亜硫酸塩を含む消臭剤(実施例13~17)は、60分後の消臭率が飛躍的に高まっていた。即ち、ヒドラジド化合物と、多価アルコール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、又はポリオキシエチレンアルキルエーテルと、緩衝剤を含む消臭剤において、更に亜硫酸塩を配合することのより、相乗的作用によって、消臭効果の持続性(乾燥状態でも消臭効果を持続させる特性)が格段に向上することが分かった。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【符号の説明】
【0079】
1 消臭剤収容部
2 消臭剤貯留部
3 消臭剤吸液部
4 消臭剤
図1
図2